(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023074524
(43)【公開日】2023-05-30
(54)【発明の名称】短尺金属板圧延用の圧延装置、当該圧延装置による短尺金属板の形状制御方法及び短尺金属板の製造方法
(51)【国際特許分類】
B21B 37/28 20060101AFI20230523BHJP
【FI】
B21B37/28 A
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021187466
(22)【出願日】2021-11-18
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-05-18
(71)【出願人】
【識別番号】000149619
【氏名又は名称】大野ロール株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001922
【氏名又は名称】弁理士法人日峯国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】箭内 勝彦
【テーマコード(参考)】
4E124
【Fターム(参考)】
4E124AA02
4E124BB02
4E124BB03
(57)【要約】
【課題】巻取機で巻き取ることができない、あるいは困難な短尺の金属板であっても、巻取機を用いることなく摩擦係数を安定的に容易に変え得るようにして、板幅方向の張力を容易に変えることができるようにする。
【解決手段】金属板形状制御装置が板幅方向に形状の異なる組になる2枚パット板を1組あるいは複数組備えて、各組になるパット板による張力付与がなされたときの摩擦係数を取得し、板幅方向に摩擦係数が所期の値に、典型的には同一になるようにした摩擦係数に基づいて圧延機による圧延を行う。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属板に張力を付与して金属板の形状制御を行う金属板形状制御装置及び短尺金属板の送り駆動を行う圧延機を備え、巻取機を備えない短尺金属板圧延用の圧延装置において、
金属板形状制御装置が短尺金属板を表裏の両面にそれぞれ接触するように配置される、組になる2枚のパット板を備え、組双方のパット板、あるいは組片側のパット板が、板幅方向での金属板への摩擦係数を異なる形状を備えて、押圧手段によって板厚み方向に押圧されること
を特徴とする巻取機を備えない短尺金属板圧延用の圧延装置。
【請求項2】
金属板に張力を付与して金属板の形状制御を行う金属板形状制御装置及び短尺金属板の送り駆動を行う圧延機を備え、巻取機を備えない短尺金属板圧延用の圧延装置による金属板の形状制御方法において、
金属板形状制御装置に短尺金属板を表裏の両面にそれぞれ接触するように配置される、組になる2枚のパット板を備え、板幅方向での金属板への摩擦係数を異なる形状を備えた双方の組パット板、あるいは組片側のパット板を、押圧手段によって板厚み方向に押圧し、金属板の板端側と中央側で異なった張力を付与して金属板の形状制御を行うこと
を特徴とする短尺金属板圧延用の圧延装置による短尺金属板の形状制御方法。
【請求項3】
金属板に張力を付与して金属板の形状制御を行う金属板形状制御装置及び短尺金属板の送り駆動を行う圧延機を備え、巻取機を備えない短尺金属板圧延用の圧延装置による金属板の形状制御方法において、
金属板形状制御装置が板幅方向に形状の異なる、組になる2枚以上のパット板を備えて、各組になるパット板の場合における張力付与の場合の摩擦係数を取得すること
を特徴とする巻取機を備えない短尺金属板圧延用の圧延装置による短尺金属板の形状制御方法。
【請求項4】
短尺金属板の製造方法において、
2枚パット板を組として、1組あるいは複数の組になる板幅方向に摩擦係数が異なるパット板を備えて、組になるパット板による張力付与がなされたときの板幅方向の摩擦係数を取得し、
板幅方向に摩擦係数が所期の値になる摩擦係数に基づいて圧延機による圧延を行うことを特徴とする短尺金属板の製造方法。
【請求項5】
請求項4に記載された短尺金属板の製造方法において、
2枚パット板を2組以上備えて、板幅方向に摩擦係数が所期の値の組になる2枚パット板を選択して圧延機による圧延を行うことを特徴とする短尺金属板の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、短尺金属板圧延用の圧延装置、当該圧延装置による短尺金属板の形状制御方法及び短尺金属板の製造方法に係る。
【背景技術】
【0002】
金属板用圧延機は、巻取機で金属板に張力を発生させることで金属板の形状を制御し並行で良好な平坦板を得ている。張力発生装置として各種のテンションレベラが知られる。テンションレベラは、圧延材の長い部分は短く、短い部分は長くして長さを揃えて圧延材の平坦度の向上を図る。この金属板は、圧延ストリップ、圧延材、金属帯あるいは被圧延材とも呼ばれる。
【0003】
特許文献1には、圧延材の幅方向に不均一な張力分布を付与する装置が圧延機間もしくは圧延機と巻取機間に配設されたクラウン可変型のパスラインロールであって、該パスラインロールがロールクラウン制御機構を有した板幅制御方法が記載される。
【0004】
特許文献2には、板幅方向に曲線を形成するロール面を有する一対もしくは複素対のロールを圧延ラインに配置し、板形状の変化に対応して該ロールの位置を変化させ、板幅方向の張力を変化させる圧延薄板の形状制御方法が記載される。
【0005】
特許文献3には、第1ロールと第2ロールを備え、第1ロールと基材間及び第2ロールと基材間の摩擦係数が異なるようにして基材幅方向張力を制御するようにした張力発生装置が記載される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平1-262012号公報
【特許文献2】特開昭61-162218号公報
【特許文献3】特開2001-139198号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1あるいは2に示されるように、金属板用圧延機で、巻取機で金属板に張力を発生させることで金属板の形状を制御し並行で良好な平坦板を得ることが可能であるが、巻取機で巻き取ることができない、あるいは困難な短尺の金属板の場合に、金属板に張力を発生させることが困難で、平坦板が得難いという問題がある。
【0008】
特許文献3に記載されているように、一対のロールの表面を加工して摩擦係数が異なるようにして基材幅方向張力を制御する方法にあっても、図に示されるように巻取機が採用されていて、巻取機で巻き取ることができない、あるいは困難な短尺の金属板の場合に、金属板に張力を発生させることが困難で、平坦板が得難いという問題がある。
【0009】
本発明は、係る点に鑑みて巻取機で巻き取ることができない、あるいは困難な短尺の金属板であっても、巻取機を用いることなく摩擦係数を安定的に容易に変え得るようにして、板幅方向の張力を容易に変えることができるようにすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、短尺金属板の製造方法において、
2枚パット板を組として、1組あるいは複数の組になる板幅方向に摩擦係数が異なるパット板を備えて、組になるパット板による張力付与がなされたときの板幅方向の摩擦係数を取得し、
板幅方向に摩擦係数が所期の値になる摩擦係数に基づいて圧延機による圧延を行うことを特徴とする短尺金属板の製造方法を提供する。
【0011】
典型的には、2枚パット板を2組以上備えて、板幅方向に摩擦係数が所期の値、例えば同一の値になる組になる2枚パット板を選択する。
【0012】
この短尺金属板の製造方法を提供するに当たって、巻取機を設置することを要しない。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、巻取機で巻き取ることができない、あるいは困難な短尺の金属板であっても、巻取機を用いることなく摩擦係数を安定的に容易に変え得るようにして、板幅方向の張力を容易に変えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【発明を実施するための形態】
【0015】
【0016】
先に、短尺金属板の製造方法において、2枚パット板を組として、1組あるいは複数の組になる板幅方向に摩擦係数が異なるパット板を備えて、組になるパット板による張力付与がなされたときの板幅方向の摩擦係数を取得し、板幅方向に摩擦係数が所期の値になる摩擦係数に基づいて圧延機による圧延を行うことを特徴とする短尺金属板の製造方法を提示した。
【0017】
図1において、本発明の実施例である短尺金属板圧延用の圧延装置1は、金属板に張力を付与して金属板の形状制御を行う金属板形状制御装置2及び短尺金属板の送り駆動を行う圧延機3を備えて構成される。短尺金属板圧延用の圧延装置1に巻取機は設置されない。
【0018】
金属板形状制御装置2は、圧延機3に近接して設けられ、被圧延材である短尺金属板4の金属板形状制御装置が短尺金属板を表裏の両面に接触するように配置される、
図2に示される2枚のパット板5、6及び加圧手段7を備えて構成される。パット板5、6は、入り口端に外方に突出する突起を備える。押圧(加圧)手段7は、板厚み方向に押圧する手段であり、上方配置の押圧部8と下方配置の押さえ部9から構成される。押圧部8は、押圧板10とネジ部を持つ軸11とネジ部を利用して上方配置の押圧部8を下方向に移動、短尺金属板4を押圧する操作部(図示せず)からなる。ネジ機構による押圧機構に代えてピストンーシリンダー機構になる押圧機構を採用することができる。
【0019】
2枚パット板を組として、1組あるいは複数の組になる板幅方向に摩擦係数が異なるパット板を備える。
【0020】
圧延機3は、一対のロールを備えて構成される。一対のロールは、上側ロール3Aと下側ロール3Bとからなる。圧延機3は、金属板形状制御装置2によって張力が調整された短尺金属板4を、短尺金属板4に駆動力を作用して右側の入り側から左側の出側へと送り出す。
【0021】
図2は、組になる2枚のパット板5、6の形状の例を示す図である。
【0022】
図2(1)は、パット板Aを示し、
図2(2)は、パット板Bを示す図である。
【0023】
パット板には、皮、木、金属、塩ビ当の圧力を加えるに適した材質を持つ材料を用いることができる。
図2(1)において、パット板5、6が、同一形状で一対の組をなし、方形上の基部21及び変形部22からなり、変形部22において短尺金属板4の移送方向の長手方向において板端部が長く、中央部で短く形成され、中央で最も短くされ、中央から両板端に向けて直線的に増加する。接触面積が短尺金属板4の移送方向の長手方向において板端部が大きく、中央部で小さく、中央で最も小さくされ、中央から両板端に向けて直線的に増加する。
【0024】
図2(2)において、パット板5、6が、方形上の基部21及び変形部22からなり、変形部22が三角形状をなし、短尺金属板4の移送方向の長手方向において板端部が短く、中央部で長く形成され、中央で最も長くされ、中央から両板端に向けて直線的に減少する。接触面積が短尺金属板4の移送方向の長手方向において両板端部が小さく、中央部で大きく、中央で最も大きく、中央から板端に向けて直線的に減少する。
【0025】
図2(1)に示されるパット板5、6が採用されると、板端部における摩擦係数を大きくして、強い張力を発生させることができ、中央部における摩擦係数を小さくして、弱い張力を発生させること、板幅方向に摩擦係数を調整することができる。
図2(2)に示されるパット板5、6が採用されると、板端部における摩擦係数を小さくして、弱い張力を発生させることができ、中央部における摩擦係数を大きくして、強い張力を発生させることができる。
【0026】
張力は、ネジ機構による押圧機構あるいはピストンーシリンダー機構になる押圧機構により発生させるが、パット板A又はパット板Bの形を任意に変えることができ、組のパット板A又はパット板Bの一方側の基部を方形、例えば矩形状にし、他方側を変形部にして、組み合わせ形状を変えることができる。典型的には、上側パットにパット板A又はパット板Bの形のものを採用し、下側パットに全体が矩形状のものを採用する。
【0027】
上側パット板のパット板A又はパット板Bの形を任意に変えることで、形状が特定された組になるパット板が1組あるいは複数組準備される。組を選択することで、摩擦係数を安定的に変え、板幅方向の張力の加え方を安定的に変えることができ、適切な圧延条件が設定された圧延機3による良好な圧延が可能となる。
【0028】
このようなパット板5、6を持つ摩擦係数を安定的に変え、板幅方向の張力の加え方を安定的に変えることができる金属板形状制御装置2を圧延機に組み合わせて用いると、例えば板幅方向に摩擦係数が一定とした圧延条件の下、巻取機を設置せず、金属板を圧延することができる。板幅方向に摩擦係数が一定とすることで、圧延条件を幅広く変えて圧延することができる。板幅方向の形状検出装置(図示せず)が金属板形状制御装置2に組み合わされて設けられてもよい。
【0029】
上述したこれらパット板5、6の採用によって、金属板の形状を最適に制御する圧延機3及び圧延装置1を提供することができる。
【0030】
図1において、金属板形状制御装置2が短尺金属板4を表裏の両面にそれぞれ接触するように配置される2枚のパット板5、6を備え、双方のパット板が、あるいは組の片側のパット板が圧延方向に対する形状を板端側と中央側で金属板面への摩擦係数が異なるようにして押圧手段によって板厚み方向に押圧される短尺金属板圧延用の圧延装置が提供される。
【0031】
2枚のパット板5、6で短尺金属板4の先端部を噛み、その状態で金属板形状制御装置2を圧延機3に向かってスライドさせ、静止状態で圧延する。
【0032】
また、金属板形状制御装置に短尺金属板を表裏の両面にそれぞれ接触するように配置される、組になる2枚のパット板を備え、板幅方向での金属板への摩擦係数を異なる形状を備えた組双方のパット板、あるいは組片側のパット板を、押圧手段によって板厚み方向に押圧し、金属板の板端側と中央側で異なった張力を付与して金属板の形状制御を行うこと
を特徴とする短尺金属板圧延用の圧延装置による短尺金属板の形状制御方法が提供される。
【0033】
また、金属板形状制御装置が板幅方向に形状の異なる、組になる2枚以上のパット板を備えて、各組になるパット板の場合における張力付与の場合の摩擦係数を取得する短尺金属板圧延用の圧延装置による短尺金属板の形状制御方法が提供される。
【0034】
また、金属板形状制御装置が板幅方向に形状の異なる、組になる2枚以上のパット板を備えて、各組になるパット板の場合における張力付与の場合の摩擦係数を取得すること
を特徴とする巻取機を備えない短尺金属板圧延用の圧延装置による短尺金属板の形状制御方法が提供される。
【0035】
本発明の実施例によれば、中伸び、端伸びは勿論のこと中伸び、端伸びの共存や複合伸びやクオーターバックリングを有効に修正できるもので、その場合に巻取機で巻き取ることができない、あるいは困難な短尺の金属板であっても、巻取機を用いることなく摩擦係数を安定的に容易に変え得るようにして、板幅方向の張力を容易に変えることができ、金属板形状制御装置が板幅方向に形状の異なる、組になる2枚以上のパット板を備えて、各組になるパット板による張力付与がなされたときの摩擦係数を取得し、板幅方向に摩擦係数が同一になるようにした摩擦係数に基づいて圧延機による圧延を行う短尺金属板の製造方法を提供でき、この短尺金属板の製造方法になる板形状が修正されて板厚が均一の短尺金属板を提供することができる。
【符号の説明】
【0036】
1…短尺金属板圧延用の圧延装置、2…金属板形状制御装置、3…圧延機、4…被圧延材である短尺金属板、5、6…パット板、7…押圧(加圧)手段、8…押圧部、9…押さえ部、21…基部、22…変形部。
【手続補正書】
【提出日】2022-03-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属板に張力を付与して金属板の形状制御を行う金属板形状制御装置及び短尺金属板の送り駆動を行う圧延機を備え、巻取機を備えない短尺金属板圧延用の圧延装置において、
金属板形状制御装置が短尺金属板を表裏の両面にそれぞれ接触するように配置される、組になる2枚のパット板を備え、組双方のパット板、あるいは組片側のパット板が、板幅方向での金属板への摩擦係数を異なる形状を備えて、押圧手段によって板厚み方向に押圧されること
を特徴とする巻取機を備えない短尺金属板圧延用の圧延装置。
【請求項2】
金属板に張力を付与して金属板の形状制御を行う金属板形状制御装置及び短尺金属板の送り駆動を行う圧延機を備え、巻取機を備えない短尺金属板圧延用の圧延装置による金属板の形状制御方法において、
金属板形状制御装置に短尺金属板を表裏の両面にそれぞれ接触するように配置される、組になる2枚のパット板を備え、板幅方向での金属板への摩擦係数を異なる形状を備えた双方の組パット板、あるいは組片側のパット板を、押圧手段によって板厚み方向に押圧し 、金属板の板端側と中央側で異なった張力を付与して金属板の形状制御を行うこと
を特徴とする短尺金属板圧延用の圧延装置による短尺金属板の形状制御方法。
【請求項3】
金属板に張力を付与して金属板の形状制御を行う金属板形状制御装置及び短尺金属板の送り駆動を行う圧延機を備え、巻取機を備えない短尺金属板圧延用の圧延装置による金属板の形状制御方法において、
金属板形状制御装置が短尺金属板の表裏の両面にそれぞれ接触するように配置される組になる2枚以上のパット板を備え、組双方のパット板、あるいは組片側のパット板が、板幅方向での金属板への摩擦係数を異なる形状を備え、押圧手段が当該パット板を板厚み方向に押圧すること
を特徴とする巻取機を備えない短尺金属板圧延用の圧延装置による短尺金属板の形状制御方法。
【請求項4】
短尺金属板の製造方法において、
短尺金属板の表裏の両面にそれぞれ接触するように配置される組になる2枚以上のパット板を備え、組双方のパット板、あるいは組片側のパット板が、板幅方向での金属板への摩擦係数を異なる形状を持つものとし、
当該摩擦係数による張力に基づいて圧延機による圧延を行うことを特徴とする短尺金属板の製造方法。
【請求項5】
請求項4に記載された短尺金属板の製造方法において、
2枚パット板を2組以上備えて、板幅方向に摩擦係数が所期の値の組になる2枚パット板を選択して圧延機による圧延を行うことを特徴とする短尺金属板の製造方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
本発明は、短尺金属板の製造方法において、
2枚パット板を組として、1組あるいは複数の組になる板幅方向に摩擦係数が異なるパット板を備えて、組になるパット板による押圧がなされたときの板幅方向の摩擦係数を取得し、
板幅方向に摩擦係数が所期の値になる摩擦係数に基づいて圧延機による圧延を行うことを特徴とする短尺金属板の製造方法を提供する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
先に、短尺金属板の製造方法において、2枚パット板を組として、1組あるいは複数の組になる板幅方向に摩擦係数が異なるパット板を備えて、組になるパット板による押圧がなされたときの板幅方向の摩擦係数を取得し、板幅方向に摩擦係数が所期の値になる摩擦係数に基づいて圧延機による圧延を行うことを特徴とする短尺金属板の製造方法を提示した。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0028】
このようなパット板5、6を持つ摩擦係数を安定的に変え、板幅方向の張力の加え方を安定的に変えることができる金属板形状制御装置2を圧延機に組み合わせて用いると、例えば板幅方向に摩擦係数が一定とした圧延条件の下、巻取機を設置せず、金属板を圧延することができる。板幅方向に摩擦係数を一定とすることで、圧延条件を幅広く変えて圧延することができる。板幅方向の形状検出装置(図示せず)が金属板形状制御装置2に組み合わされて設けられてもよい。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0033】
また、金属板形状制御装置が短尺金属板の表裏の両面にそれぞれ接触するように配置される組になる2枚以上のパット板を備え、組双方のパット板、あるいは組片側のパット板が、板幅方向での金属板への摩擦係数を異なる形状を備え、押圧手段が当該パット板を板厚み方向に押圧すること
を特徴とする巻取機を備えない短尺金属板圧延用の圧延装置による短尺金属板の形状制御方法が提供される。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0034】
また、短尺金属板の表裏の両面にそれぞれ接触するように配置される組になる2枚以上のパット板を備え、短尺金属板の表裏の両面にそれぞれ接触するように配置される組になる2枚以上のパット板を備え、組双方のパット板、あるいは組片側のパット板が、板幅方向での金属板への摩擦係数を異なる形状を持つものとし、
当該摩擦係数による張力に基づいて圧延機による圧延を行うことを特徴とする短尺金属板の製造方法が提供される。