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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023074547
(43)【公開日】2023-05-30
(54)【発明の名称】搬送装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 47/86 20060101AFI20230523BHJP
【FI】
B65G47/86 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021187499
(22)【出願日】2021-11-18
(71)【出願人】
【識別番号】309036221
【氏名又は名称】三菱重工機械システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100130030
【弁理士】
【氏名又は名称】大竹 夕香子
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聖子
(72)【発明者】
【氏名】白鞘 健人
(72)【発明者】
【氏名】油井 杉彦
(72)【発明者】
【氏名】津尾 篤志
【テーマコード(参考)】
3F072
【Fターム(参考)】
3F072AA07
3F072AA08
3F072GC04
3F072GE02
3F072HA07
3F072HA09
3F072KC02
3F072KC06
3F072KC09
(57)【要約】
【課題】ピッチ変換搬送装置の機械的な衝撃を低減することを提供すること。
【解決手段】ピッチ変換搬送装置は、搬送対象である物品を把持する複数のグリッパが設けられる回転ホイールを備える回転部と、第1地点において物品を受け取るグリッパの第1ピッチと、第2地点において物品を受け渡す第1ピッチとは異なる第2ピッチとを変換するピッチ変換部と、を備える。ピッチ変換部は、第2地点に対応して設けられる第2カムと、第2カムに倣って動作することにより、グリッパを第2ピッチとなる受渡姿勢にするカムフォロアと、第1地点と第2地点との間において、グリッパを受渡姿勢とは異なる待機姿勢にする弾性体と、を備える。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送対象である物品を把持する複数のグリッパが揺動可能に設けられる回転ホイールを備える回転部と、
第1地点において前記物品を受け取る前記グリッパの第1ピッチと、第2地点において前記物品を受け渡す前記第1ピッチとは異なる第2ピッチとを変換するピッチ変換部と、を備え、
前記ピッチ変換部は、
前記第2地点に対応して設けられる第2カムと、
前記第2カムに倣って動作することにより、前記グリッパを前記第2ピッチとなる受渡姿勢にするカムフォロアと、
前記第1地点と前記第2地点との間において、前記グリッパを前記受渡姿勢とは異なる待機姿勢にする弾性体と、
を備えるピッチ変換搬送装置。
【請求項2】
前記ピッチ変換部は、
前記第1地点に対応して設けられる第1カムと、
前記第1カムに倣って動作することにより、前記グリッパを前記第1ピッチとなる受取姿勢にする前記カムフォロアと、
前記第1地点と前記第2地点との間において、前記グリッパを前記受取姿勢とは異なる前記待機姿勢にする前記弾性体と、
を備える請求項1に記載のピッチ変換搬送装置。
【請求項3】
前記第2カムに倣って動作する前記カムフォロアは、
前記弾性体による弾性力に対抗して、前記グリッパを前記第2ピッチとなる前記受渡姿勢にする、
請求項1または請求項2に記載のピッチ変換搬送装置。
【請求項4】
前記受渡姿勢は、
前記物品の受け渡しに直に関わる前記グリッパの中心軸線が前記回転ホイールの回転中心に交わり、
該グリッパの前および後において前記物品の受け渡しに関わる前記グリッパのそれぞれの前記中心軸線が前記回転ホイールの回転中心に交わらない、
請求項3に記載のピッチ変換搬送装置。
【請求項5】
前記第1カムに倣って動作する前記カムフォロアは、
前記弾性体による弾性力に対抗して、前記グリッパを前記第1ピッチの前記受取姿勢にする、
請求項2から請求項4のいずれか一項に記載のピッチ変換搬送装置。
【請求項6】
前記受取姿勢は、
前記物品の受け取りに直に関わる前記グリッパの前記中心軸線と、
該グリッパの前および後において前記物品の受け取りに関わる前記グリッパのそれぞれの前記中心軸線とが、
前記回転ホイールの回転中心に交わる、
請求項5に記載のピッチ変換搬送装置。
【請求項7】
前記回転部を覆う封止構造と、
前記封止構造の内部にエアを供給するエア供給管と、を備える、
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のピッチ変換搬送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、上流側の回転ホイールから下流側の回転ホイールに対して物品、例えば飲料が充填される容器を受け渡す搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
連続して搬送される容器を上流側の回転ホイール(以下、上流ホイール)から下流側の回転ホイール(以下、下流ホイール)に受け渡す搬送装置は、上流ホイールおよび下流ホイールのそれぞれの外周に容器を掴むグリッパと称される器具が設けられる。搬送装置を含む飲料製造設備における生産能力を考慮して、上流ホイールおよび下流ホイールの径、回転速度ならびにグリッパの数などの仕様が定まる。上流ホイールおよび下流ホイールの径とは、回転中心から容器を掴む位置までの距離のことである。なお、本願において、搬送される物品の流れる向きを基準にして、上流および下流が特定される。また、上流および下流は相対的な意味を有しており、同じ位置でも下流と称されることもあれば上流と称されることもある。
【0003】
上流ホイールに設けられるグリッパのピッチと下流ホイールに設けられるグリッパのピッチが等しければ、上流ホイールから下流ホイールに直接的に容器を受け渡すことができる。しかし、上流ホイールのグリッパのピッチと下流ホイールのグリッパのピッチが異なることがある。この場合は、上流ホイールと下流ホイールの間に、例えば特許文献1、特許文献2に開示されるように、ピッチ変換用の回転ホイールが上流ホイールと下流ホイールの間に介在される。ピッチ変換用ホイールは、上流ホイールに対応する領域のグリッパのピッチが、下流ホイールに対応する領域に移動すると下流ホイールに適合するピッチに変換される。
【0004】
グリッパのピッチを大から小、または小から大と変換するために、特許文献1および特許文献2は、円を周回する軌道曲線を備えるカムと、グリッパに設けられる、カムに倣って移動するカムフォロアと、を備えるカム装置からなるピッチ変換機構を開示する。このカムフォロアを備えるグリッパが設けられる回転ホイールは、ピッチ変換ホイールと称される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特表2012-526029号公報
【特許文献2】特許第5874281号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ピッチ変換ホイールは、上流ホイールおよび下流ホイールとともに相当の速度で回転する。したがって、ピッチ変換ホイールとともに回転運動するカムフォロアはカムとの接触により機械的な衝撃を受ける。しかも、特許文献2においては、カムが周回軌道を有しているのでして、ピッチ変換ホイールが運転される間中、機械的な衝撃が生じ続ける。
【0007】
以上より、本開示は、ピッチ変換部における回転ホイールの機械的な衝撃を低減することを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示に係るピッチ変換搬送装置は、搬送対象である物品を把持する複数のグリッパが揺動可能に設けられる回転ホイールを備える回転部と、第1地点において物品を受け取るグリッパの第1ピッチと、第2地点において物品を受け渡す第1ピッチとは異なる第2ピッチとを変換するピッチ変換部と、を備える。
本開示に係るピッチ変換部は、第2地点に対応して設けられる第2カムと、第2カムに倣って動作することにより、グリッパを第2ピッチとなる受渡姿勢にするカムフォロアと、第1地点と第2地点との間において、グリッパを受渡姿勢とは異なる待機姿勢にする弾性体と、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、第1地点と第2地点との間において、グリッパを受渡姿勢とは異なる待機姿勢にする弾性体を備えるので、この弾性体によりグリッパを待機姿勢にできる範囲にはカムを設ける必要がない。これにより、本開示のピッチ変換搬送装置によれば、当該範囲においてカムとカムフォロアの接触による機械的な衝撃を抑えることができるので、機械的な衝撃を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示の実施形態に係る上流搬送装置、ピッチ変換搬送装置および下流搬送装置という3つの搬送装置の配置関係を示す平面図である。
図2】上流搬送装置およびピッチ変換搬送装置を示す平面図である。
図3】ピッチ変換搬送装置および下流搬送装置を示す平面図である。
図4】ピッチ変換搬送装置を示す部分正面断面図である。
図5】ピッチ変換搬送装置を示す平面図である。
図6】ピッチ変換搬送装置を示し、図4のVI-VI線矢視断面図である。
図7】ピッチ変換搬送装置の要部を示す正面図である。
図8】グリッパを揺動させるカムフォロアおよびグリッパを待機姿勢に復帰するためのコイルばねを示す平面図である。
図9】ピッチ変換搬送装置におけるカムを示す平面図であり、上段は上流搬送装置に対応するカムを示し、下段は下流搬送装置に対応するカムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[搬送システム1の要旨:図1
以下、添付図面を参照しながら、本開示の一実施形態に係る搬送システム1について説明する。
搬送システム1は、図1に示すように、上流搬送装置10、ピッチ変換搬送装置30および下流搬送装置100を備え、上流(U)から下流(D)に向けて、この順で物品の一例である容器PBを搬送する。つまり、上流搬送装置10からピッチ変換搬送装置30が容器PBを受け取り、ピッチ変換搬送装置30から下流搬送装置100に容器PBが受け渡される。なお、図1において、それぞれ矢印で示されるように、上流搬送装置10の回転ホイール11は時計回り、ピッチ変換搬送装置30の回転ホイール41は反時計回り、下流搬送装置100の回転ホイール101は時計回りに回転する。
【0012】
上流搬送装置10、ピッチ変換搬送装置30および下流搬送装置100は、それぞれが容器PBを掴むグリッパを備える。上流搬送装置10および下流搬送装置100における第1グリッパG10および第3グリッパG100はそれぞれ第1ピッチ、第2ピッチと一定である。これに対してピッチ変換搬送装置30は、上流搬送装置10から容器PBを受け取るときの第2グリッパG30は第1ピッチであるが、下流搬送装置100に容器PBを受け渡すときの第2グリッパG30は第2ピッチである。このように、ピッチ変換搬送装置30は上流搬送装置10から下流搬送装置100に向けて容器PBを搬送する過程で、第2グリッパG30のピッチは第1ピッチから第2ピッチに変換される。また、ピッチ変換搬送装置30は下流搬送装置100に容器PBを受け渡してから上流搬送装置10から容器PBを受け取るまでの過程で、第2グリッパG30のピッチは第2ピッチから第1ピッチに変換される。
【0013】
ピッチ変換搬送装置30における第1ピッチから第2ピッチへのピッチ変換、および、第2ピッチから第1ピッチへのピッチ変換は、第1カム51および第2カム55とカムフォロア60とで行われる。ただし、第2グリッパG30に与えられる弾性力により、第1カム51とカムフォロア60が接触し、また、第2カム55とカムフォロア60が接触するのは、ピッチ変換に関わる限定される領域に留まる。以下、図2図9を順次参照しながら、搬送システム1をより具体的に説明する。
【0014】
[上流搬送装置10:図2
上流搬送装置10は、さらに上流(U)から搬送される容器PBを受け取りピッチ変換搬送装置30まで搬送する。上流搬送装置10が一例として備える24個の第1グリッパG10の第1ピッチは一定に固定されている。
上流搬送装置10は、図2に示すように、図示を省略する駆動源により回転する回転ホイール11と、回転ホイール11の外周に取り付けられる複数の第1グリッパG10と、を備える。上流搬送装置10は、上流(U)から容器PBを受け取り、第1地点PP1においてピッチ変換搬送装置30に容器PBを受け渡す。
【0015】
それぞれの第1グリッパG10は、第1把持片13と第2把持片15を備え、この第1把持片13と第2把持片15は能動的な開閉動作ができるように構成されている。容器PBを受けるときには第1把持片13と第2把持片15が開き、容器PBを受け取ってから第1地点PP1に移動するまでは第1把持片13と第2把持片15が閉じて容器PBを掴む。そして、第1地点PP1において第1把持片13と第2把持片15が開いて容器PBをピッチ変換搬送装置30に受け渡す。
【0016】
[ピッチ変換搬送装置30:図2図3
ピッチ変換搬送装置30は、上流搬送装置10により搬送される容器PBを受け取り第2グリッパG30のピッチを第1ピッチから第2ピッチに変換しながら下流搬送装置100に向けて容器PBを搬送する。ピッチ変換搬送装置30が一例として24個の第2グリッパG30を備える。
ピッチ変換搬送装置30は、図2に示すように、駆動源により回転する回転ホイール41と、回転ホイール41の外周に取り付けられる複数の第2グリッパG30と、を備える。ピッチ変換搬送装置30は、第1地点PP1において第1ピッチで容器PBを受け取り、第2地点PP2において第2ピッチで下流搬送装置100に容器PBを受け渡す。
【0017】
それぞれの第2グリッパG30は、第1把持片33と第2把持片35を備える。第2グリッパG30は第1グリッパG10とは異なり、第1把持片33と第2把持片35が能動的な開閉動作を行うことができない。しかし、第1グリッパG10からの容器PBの受け渡しおよび第2グリッパG30への容器PBの受け渡しのときに、第1グリッパG10および第3グリッパG100により受動的に開閉動作がなされる。
ピッチ変換搬送装置30の他の構成については、下流搬送装置100についての説明の後に詳しく説明する。
【0018】
[下流搬送装置100:図3
下流搬送装置100は、ピッチ変換搬送装置30で搬送される容器PBを受け取りピッチさらに下流(D)に向けて搬送する。下流搬送装置100が一例として備える32個の第3グリッパG100の第2ピッチは一定に固定されている。
下流搬送装置100は、図3に示すように、図示を省略する駆動源により回転する回転ホイール101と、回転ホイール101の外周に取り付けられる複数の第3グリッパG100と、を備える。下流搬送装置100は、第2地点PP2においてピッチ変換搬送装置30から容器PBを受け取り、さらに下流(D)に向けて容器PBを搬送する。
【0019】
それぞれの第3グリッパG100は、第1把持片103と第2把持片105を備え、この第1把持片103と第2把持片105は能動的な開閉動作ができるように構成されている。第2地点PP2で容器PBを受けるときには第1把持片103と第2把持片105が開き、容器PBを受け取ってから第1把持片103と第2把持片105が閉じて容器PBを掴む。そして、第1把持片103と第2把持片105が開いて容器PBを下流(D)に受け渡す。
【0020】
[ピッチ変換搬送装置30の詳細:図4図9
次に、図4図9をも参照してピッチ変換搬送装置30についてより詳しく説明する。
ピッチ変換搬送装置30は、前述した回転ホイール41と複数の第2グリッパG30を含む以下の構成を備える。
ピッチ変換搬送装置30は、図4に示すように、回転ホイール41と、回転ホイール41を回転させるための要素を備える回転部40と、回転部40に支持され、第2グリッパG30のピッチを変換するピッチ変換部50と、回転部40を回転可能に支持する固定部90と、を備える。
【0021】
[回転部40:図4
回転部40は、回転ホイール41の回転運動に関わる要素として、回転ホイール41を支持し回転ホイール41とともに回転する回転軸42と、回転軸42を回転可能に支持する駆動源と、を備える。駆動源は、接手46を介して回転軸42に接続される駆動軸44と、駆動軸44を回転させる駆動モータ45と、を備える。駆動源は、駆動モータ45が固定部90に回転不能に固定されるとともに、駆動軸44が固定部90に回転可能に支持されているために、駆動モータ45により駆動軸44が回転されると、回転ホイール41が所定の向きに回転する。この回転ホイール41の回転に伴って、回転ホイール41に支持される複数の第2グリッパG30も回転運動する。
【0022】
[ピッチ変換部50:図4図5図6図7
ピッチ変換部50は、上流搬送装置10から容器PBを受け取るのに関わる第2グリッパG30のピッチがP1であるのに対して、下流搬送装置100に容器PBを受け渡すのに関わる第2グリッパG30のピッチをP2に変換する。ピッチ変換部50は、カム機構を用いて、第1ピッチと第2ピッチとの間の変換を行う。
【0023】
ピッチ変換部50の構成を具体的に説明する前に、上流搬送装置10、ピッチ変換搬送装置30(ピッチ変換部50)および下流搬送装置100におけるグリッパ数およびグリッパのピッチの関係について、以下に示しておく。なお、上流搬送装置10、ピッチ変換搬送装置30および下流搬送装置100における搬送径R(回転中心から容器PBの搬送軌跡までの距離)は同じである。また、グリッパ数N1<グリッパ数N2および第1ピッチ(P1)>第2ピッチ(P2)の関係にある。
上流搬送装置10:グリッパ数N1,ピッチ;P1
ピッチ変換部50:グリッパ数N1,ピッチ;P1,P2
下流搬送装置100:グリッパ数;N2,ピッチ;P2
【0024】
ピッチ変換部50は、平面カムの中の直動カムに類するカム機構を用いて、第1ピッチと第2ピッチとの間の変換を行う。ただし、通常の直動カムは、カムが第1方向に移動し、この移動に伴ってカムに接するカムフォロアが第1方向に直交する第2方向に移動するのに対して、ピッチ変換部50においては位置が固定されるカムに対してカムフォロアが第1方向および第2方向の双方に移動する。ピッチ変換部50において、カムに対応するのが後述する板状の第1カム51と第2カム55であり、これらに対応するのが第2グリッパG30のそれぞれに対応して設けられるカムフォロア60である。第1カム51は、上流搬送装置10からの容器PBの受け取りの際のピッチ変換に関わり、第2カム55は下流搬送装置100への容器PBの受け渡しの際のピッチ変換に関わる。第1カム51および第2カム55は位置が固定されているのに対して、カムフォロア60は第2グリッパG30とともに円周状の移動軌跡にならって回転移動する過程で、第1カム51および第2カム55に関わる。つまり、カムフォロア60は第1カム51と第2カム55に対する共通のカムフォロアである。
【0025】
[第1カム51,第2カム55:図4図6
第1カム51は、図4および図6に示すように、上流搬送装置10に対応する側に設けられ、固定部90を構成するカム支持体93に固定、支持される。
第1カム51は、図9の上側に示すように、第1カム板52と、第1カム板52に形成され、カムフォロア60のカムピン65が挿入される第1カム溝54が形成される。第1カム溝54の中をカムピン65が移動する過程で、第2グリッパG30のピッチは第1ピッチとされ、容器PBを受け取る。図4に示すように、第1カム51は第1カム溝54が下を向くように配置され、この第1カム溝54に下方からカムピン65が挿入される。
【0026】
次に、第2カム55は、図4および図6に示すように、下流搬送装置100に対応する側に設けられ、固定部90を構成するカム支持体93に固定、支持される。
第2カム55は、図9の下側に示すように、第2カム板56と、第2カム板56に形成され、カムピン65が挿入される第2カム溝58が形成される。第2カム溝58の中をカムピン65が移動する過程で、第2グリッパG30のピッチは第2ピッチとされ、容器PBを受け渡す。図4に示すように、第2カム55は第2カム溝58が下を向くように配置され、この第2カム溝58に下方からカムピン65が挿入される。
【0027】
[カムフォロア60:図6図7図8図9
次に、第1カム51および第2カム55とともにカム機構を構成するカムフォロア60について説明する。カムフォロア60は、図6に示すように、第2グリッパG30のそれぞれに対応して設けられる。
カムフォロア60は、図7および図8に示すように、第2グリッパG30に固定される主軸61と、主軸61にその一方端が回転可能に設けられる揺動アーム63とを備える。また、カムフォロア60は、揺動アーム63の他方端に回転可能に設けられるカムピン65と、揺動アーム63の揺動範囲を限定する規制体67を備える。
【0028】
カムピン65は円筒状の形態を有している。カムピン65が例えば図7に示すように第2カム55の第2カム溝58に挿入され、かつカムピン65に対応する第2グリッパG30が回転移動すると、第2カム溝58に沿ってカムピン65が移動することにより、揺動アーム63の揺動を通じて第2グリッパG30が図8の両矢印の方向に揺動する。この第2グリッパG30の揺動について詳しくは後述する。
規制体67を、図8の位置に固定され、揺動アーム63の揺動がゼロの状態において、揺動アーム63に突き当たる。つまり、図8において、カムピン65が第2カム溝58の内部を移動する過程で揺動アーム63は反時計回りに揺動し、カムピン65が第2カム溝58から抜け出ると揺動アーム63は時計回りに揺動し、待機姿勢に復帰するが、揺動アーム63が規制体67に突き当たり、それ以上の揺動が規制される。
【0029】
上述の通りに、カムピン65が第2カム溝58から抜け出ると揺動アーム63は時計回りに揺動し、待機姿勢に復帰することを説明したが、カムフォロア60は、以下説明するように、この待機姿勢への復帰に弾性力を用いる。
カムフォロア60の主軸61に、図7および図8に示すように、第2グリッパG30が固定される支持体69が回転可能に支持される。支持体69には、待機姿勢への復帰に関する弾性力を発揮するコイルばねCSを支持する第1支持筒72が設けられる。カムフォロア60は、第1支持筒72に対応する位置に、第1支持筒72とともにコイルばねCSを支持する第2支持筒73を備える。第1支持筒72と第2支持筒73の間には、第1支持筒72と第2支持筒73に引張りの弾性力を付与するようにコイルばねCSが取り付けられている。
【0030】
[固定部90:図4
次に、回転部40を回転可能に支持する固定部90について説明する。
固定部90は、図4に示すように、内部に回転部40の回転軸42、駆動モータ45などを収容する保持筒91と、保持筒91の上端の近傍であって回転ホイール41の下方に固定されるカム支持体93と、を備えている。カム支持体93は第1カム51および第2カム55を支持する。
【0031】
[封止構造:図4
ピッチ変換搬送装置30は、図4に示すように、回転部40から固定部90にかけて、封止構造80を備えている。封止構造80は、その内部を外気から遮断するとともにエアを供給することにより、内部を陽圧にする。これにより、封止構造80の内部に水が浸入するのを防ぐ。
【0032】
封止構造80は、ピッチ変換搬送装置30の上方側において、回転ホイール41と回転ホイール41を一体的に支持する回転軸42とにより構成される。つまり、回転ホイール41と回転軸42は外気に対して気密性を備えている。
【0033】
次に、封止構造80は、ピッチ変換搬送装置30の径方向の外側および下方側においては、第1包囲体81と第2包囲体87とにより構成される。第1包囲体81は回転部40とともに回転運動するのに対して、第2包囲体87は運動することなく固定部90とともに位置が固定される。
【0034】
第1包囲体81は、図4に示すように、回転ホイール41の径方向の外側から下方に向けて垂れる側壁83と、側壁83の下端から回転軸42に向けて内側に延びる底壁85と、を備える。側壁83は、円筒状の形態を有している。底壁85は、円板状の形態をなしており、その内側の端部は回転軸42から所定の距離を隔てられている。底壁85の内周は、上向きに立ち上がる第1ラビリンス要素86が形成されており、第2包囲体87の外周とともにラビリンス構造89が構成される。
【0035】
第2包囲体87は、その内周側が保持筒91の外周に固定され、底壁85の内周側に向けて延びる円板状の形態をなしている。第2包囲体87の外周側は下方に開口する断面がU字状の第2ラビリンス要素88が形成されており、底壁85の第1ラビリンス要素86が挿入されることで、ラビリンス構造89が形成される。
【0036】
封止構造80は、封止構造80の内部にエアを供給するためのエア供給管82が第2包囲体87を貫通して設けられる。エア供給管82を介して封止構造80の内部にエアを供給することにより、封止構造80の内部はその外部に対して陽圧となるため、ラビリンス構造89と相まって、封止構造80の内部への水の侵入を防ぐことができる。
【0037】
[ピッチ変換搬送装置30における第2グリッパG30の動作:図5図6
次に、図5および図6を参照して、ピッチ変換搬送装置30における第2グリッパG30の動作を、図5および図6に示される以下の第1領域~第4領域に区分して、動作を説明する。ピッチ変換搬送装置30において、第2グリッパG30はこの第1領域~第4領域を繰り返して移動する。
【0038】
第1領域A1:上流搬送装置10からピッチ変換搬送装置30への容器PBの受け渡しに関わる領域。
第2領域A2:第1領域A1を過ぎてから、ピッチ変換搬送装置30から下流搬送装置100への容器PBの受け渡しに関わる次の第3領域A3までの領域。
第3領域A3:ピッチ変換搬送装置30から下流搬送装置100への容器PBの受け渡しに関わる領域。
第4領域A4:第3領域A3を過ぎてから、上流搬送装置10からピッチ変換搬送装置30への容器PBの受け渡しに関わる次の第1領域A1までの領域。
【0039】
[第1領域A1における動作:図5図6
第1領域A1においては、上流搬送装置10の第1グリッパG10の固定された第1ピッチに一致するように、第2グリッパG30のピッチを第1ピッチにする。具体的には、図5および図6に示すように、第1地点PP1において容器PBの受け渡しを行う第2グリッパG30Aと第2グリッパG30Aの次に容器PBの受け渡しを行う第2グリッパG30Bの間のピッチを第1ピッチに調整する。第2グリッパG30Aが第1地点PP1において容器PBの受け取りを終えると第2グリッパG30Aは第1地点PP1から反時計回りに移動するとともに、第2グリッパG30Bが第1地点PP1に至って容器PBを受け取る。このときに、第2グリッパG30Bの次に容器PBを受け取る第2グリッパG30Cは第2グリッパG30Bとの間のピッチが第1ピッチとされる。以後は、同様にして、次に容器PBを受け取る第2グリッパG30は第1地点PP1において容器PBを受け取る第2グリッパG30との間のピッチが第1ピッチとされる。
【0040】
第1地点PP1において容器PBを受け取る第2グリッパG30Aは、受け取りを円滑に行うために、平面視した中心軸線Cが回転ホイール41の回転中心CCと交わる必要がある。これは、上流搬送装置10において容器PBの受け渡しを行う第1グリッパG10についても同様である。この点について、次に容器PBを受け取る第2グリッパG30Bおよび第2グリッパG30Aより先行して容器PBを受け取った第2グリッパG30Xについては、以下の通りである。なお、中心軸線Cは、第2グリッパG30Aを平面視したときに、第1把持片33と第2把持片35を対称に区分する。
第2グリッパG30Bおよび第2グリッパG30Xについても、図5および図6に示すように、中心軸線Cが回転ホイール41の回転中心CCと交わることが好ましい。ただし、第2グリッパG30Bについては、少なくとも第1地点PP1に至るまでに中心軸線Cが回転ホイール41の回転中心CCと交わっていればよい。また、第2グリッパG30Xについては、容器PBを受け取った後には、中心軸線Cが回転ホイール41の回転中心CCからずれていてもよい。
【0041】
以上のピッチの調整動作は、第2グリッパG30A,G30B,G30C…のそれぞれに付随するカムピン65が、第1カム51の第1カム溝54を通過することにより実現される。
なお、前述したように、上流搬送装置10とピッチ変換搬送装置30の搬送径が同じであるから、第1領域A1における第1ピッチのみの調整で足りる。
【0042】
[第2領域A2における動作:図5図6
第1領域A1において容器PBを受け取った第2グリッパG30は、第2領域A2を移動する。第2領域A2においては、第2グリッパG30はピッチの調整が行われず、第2グリッパG30は以下のように動作する。
第2グリッパG30Xよりも先行して容器PBを受け取る第2グリッパG30Wは、図5および図6に示すように、未だ第1カム51と関わる位置にあるが、その中心軸線Cは回転ホイール41の回転中心CCからずれて図中の時計回りに揺動する。そして、第1領域A1を過ぎて、第3領域A3に至るまで、第2グリッパG30は時計回りに傾いて移動する。
【0043】
[第3領域A3における動作]
第3領域A3においては、下流搬送装置100の第3グリッパG100の固定された第2ピッチに一致するように、第2グリッパG30のピッチを第2ピッチにする。具体的には、図5および図6に示すように、第2地点PP2において容器PBの受け渡しを行う第2グリッパG30Kと第2グリッパG30Kの次に容器PBの受け渡しを行う第2グリッパG30Lの間のピッチを第2ピッチに調整する。第2グリッパG30Kが第2地点PP2において容器PBの受け渡しを終えると第2グリッパG30Kは第2地点PP2から反時計回りに移動するとともに、第2グリッパG30Lが第2地点PP2に至って容器PBを受け渡す。このときに、第2グリッパG30Lの次に容器PBを受け渡す第2グリッパG30は第2グリッパG30Lとの間のピッチが第2ピッチとされる。以後は、同様にして、次に容器PBを受け渡す第2グリッパG30は第2地点PP2において容器PBを受け渡す第2グリッパG30との間のピッチが第2ピッチとされる。
【0044】
第2地点PP2において容器PBを受け渡す第2グリッパG30Kは、受け渡しを円滑に行うために、平面視した中心軸線Cが回転ホイール41の回転中心CCに交わる必要がある。これは、下流搬送装置100において容器PBの受け取りを行う第3グリッパG100についても同様である。この点について、次に容器PBを受け渡す第2グリッパG30Lおよび第2グリッパG30Kより先行して容器PBを受け渡した第2グリッパG30Jについては、それぞれの中心軸線Cが回転ホイール41の回転中心CCに交わらない。つまり、容器PBの受け渡しに直に関わる第2グリッパG30Kの中心軸線Cは回転中心CCに交わるが、第2グリッパG30Kの前および後において容器PBの受け渡しに関わる第2グリッパ30Jおよび第2グリッパG30Lのそれぞれの中心軸線Cは回転ホイール41の回転中心CCに交わらない。
【0045】
以上のピッチの調整動作は、第2グリッパG30K,30L…のそれぞれに付随するカムピン65が、第2カム55の第2カム溝58を通過することにより実現される。
なお、前述したように、上流搬送装置10とピッチ変換搬送装置30の搬送径が同じであるから、第3領域A3における第2ピッチのみの調整で足りる。
【0046】
[第4領域A4における動作]
第3領域A3において容器PBを受け渡した第2グリッパG30は、第4領域A4を移動する。第4領域A4においては、第2グリッパG30はピッチの調整が行われず、第2グリッパG30は以下のように動作する。
第2グリッパG30Jよりも先行して容器PBを受け取る第2グリッパG30Iは、図5および図6に示すように、その中心軸線Cは回転ホイール41の回転中心CCからずれて図中の時計回りに揺動する。そして、第4領域A4を過ぎて、第1領域A1に至るまで、第2グリッパG30は時計回りに傾いて移動する。
【0047】
[ピッチ変換搬送装置30が奏する効果]
以上説明したピッチ変換搬送装置30によれば、以下の効果を奏する。
ピッチ変換搬送装置30によれば、上流搬送装置10から容器PBを受け取るときと下流搬送装置100に受け渡すときのピッチを第1ピッチと第2ピッチから選択できる。したがって、上流搬送装置10における第1ピッチと下流搬送装置100における第2ピッチとが異なっていても、ピッチ変換搬送装置30を間に介在させることで、上流搬送装置10および下流搬送装置100における処理を連続的に行うことができる。
【0048】
次に、ピッチ変換搬送装置30は、ピッチ変換が行われる第1領域A1と第3領域A3に対応する第1カム51と第2カム55を設けるが、第1領域A1と第3領域A3の間の第2領域A2と第4領域A4にはカムが設けられていない。したがって、第2領域A2および第4領域A4においては、カムピン65がカムに接することがないので、ピッチ変換搬送装置30の衝撃が低減される。
【0049】
[付記]
本開示の第1形態に係るピッチ変換搬送装置30は、搬送対象である物品を把持する複数のグリッパG30が揺動可能に設けられる回転ホイール41を備える回転部40と、第1地点PP1において物品を受け取るグリッパG30の第1ピッチと、第2地点PP2において物品を受け渡す第1ピッチとは異なる第2ピッチとを変換するピッチ変換部50と、を備える。
第1形態に係るピッチ変換部50は、第2地点PP2に対応して設けられる第2カム55と、第2カム55に倣って動作することにより、グリッパG30を第2ピッチとなる受渡姿勢にするカムフォロア60と、第1地点PP1と第2地点PP2との間において、グリッパG30を受渡姿勢とは異なる待機姿勢にする弾性体CSとを備える。
【0050】
第1形態に係るピッチ変換搬送装置30は、ピッチ変換に関わる第3領域A3に対応する第2カム55を設けるが、第3領域A3の前後をなす第2領域A2と第4領域A4にはカムが設けられていない。したがって、第2領域A2および第4領域A4においては、カムピン65がカムに接することがないので、ピッチ変換搬送装置30の衝撃が低減される。
【0051】
本開示の第2形態に係るピッチ変換部50は、第1地点PP1に対応して設けられる第1カム51と、第1カム51に倣って動作することにより、グリッパG30を第1ピッチとなる受取姿勢にするカムフォロア60と、第1地点PP1と第2地点PP2との間において、グリッパG30を受取姿勢とは異なる待機姿勢にする弾性体CSとを備える
【0052】
第2形態に係るピッチ変換搬送装置30は、ピッチ変換に関わる第1領域A1に対応する第1カム51を設けるが、第1領域A1の前後をなす第4領域A4と第2領域A2にはカムが設けられていない。したがって、第2領域A2および第4領域A4においては、カムピン65がカムに接することがないので、ピッチ変換搬送装置30の衝撃が低減される。
【0053】
本開示の第3形態に係る第2カム55に倣って動作するカムフォロア60は、コイルばねCSによる弾性力に対抗して、グリッパG30を第2ピッチとなる受渡姿勢にする。
【0054】
第3形態に係るピッチ変換搬送装置30によれば、コイルばねCSによる弾性力がカムフォロア60に作用することで、第2カム55が設けられない第2領域A2および第4領域A4において、第2グリッパG30を待機姿勢に復帰させることができる。
【0055】
本開示の第4形態に係る受渡姿勢は、容器PBの受け渡しに直に関わるグリッパG30の中心軸線Cが回転ホイール41の回転中心CCに交わり、該グリッパG30の前および後において容器PBの受け渡しに関わるグリッパG30の中心軸線Cが回転ホイール41の回転中心CCに交わらない。
【0056】
第4形態に係るピッチ変換搬送装置30によれば、下流搬送装置100への容器PB受け渡しが容易に行われる。
【0057】
本開示の第5形態に係る第1カム51に倣って動作するカムフォロア60は、コイルばねCSによる弾性力に対抗して、グリッパG30を第1ピッチとなる受取姿勢にする。
【0058】
第5形態に係るピッチ変換搬送装置30によれば、他に格別の構成を備えていなくても、カムフォロア60が第1カム51から離れると、第2グリッパG30を待機姿勢に復帰させることができる。
【0059】
本開示の第6形態に係る受取姿勢は、容器PBの受け取りに直に関わる第2グリッパG30の中心軸線Cと、第2グリッパG30の前および後において容器PBの受け取りに関わる第2グリッパG30の中心軸線Cとが、回転ホイール41の回転中心CCに交わる。
【0060】
本開示の第7形態に係るピッチ変換搬送装置30は、回転部40を覆う封止構造80と、封止構造80の内部にエアを供給するエア供給管82と、を備える。
【0061】
第7形態に係るピッチ変換搬送装置30は、封止構造80を備えることにより、その内部を外気から遮断するとともにエアを供給することにより、内部を陽圧にする。これにより、封止構造80の内部に水が浸入するのを防ぐことができる。
【0062】
上記以外にも、上記実施形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
例えば、グリッパを待機姿勢に保つための弾性体としてコイルばねCSを用いたが、これは好ましい一例に過ぎず、他の弾性体、例えば板ばねなどの他の弾性体を用いることができる。
また、本開示では、第1カム51および第2カムを利用して物品としての容器PBの受け渡し時と受け取り時にピッチを変更するものとして説明したが、第1カム51または第2カムの一方を利用して、それぞれ上流搬送装置10または下流搬送装置100とピッチ変換搬送装置30との間のピッチを変換してもよい。
さらに、上流搬送装置10または下流搬送装置100とピッチ変換搬送装置30との間に周速差(搬送径と回転数を掛けたものの差)が生じている場合であっても、グリッパの中心軸線Cを揺動させることで、物品の受け渡しあるいは受け取りに直にかかわるグリッパとの周速差を低減できる。
【符号の説明】
【0063】
1 搬送システム
10 上流搬送装置
G10 第1グリッパ
11 回転ホイール
13 第1把持片
15 第2把持片
30 ピッチ変換搬送装置
G30 第2グリッパ
33 第1把持片
35 第2把持片
40 回転部
41 回転ホイール
42 回転軸
44 駆動軸
45 駆動モータ
46 接手
50 ピッチ変換部
51 第1カム
52 第1カム板
54 第1カム溝
55 第2カム
56 第2カム板
58 第2カム溝
60 カムフォロア
61 主軸
63 揺動アーム
65 カムピン
67 規制体
69 支持体
72 第1支持筒
73 第2支持筒
80 封止構造
81 第1包囲体
82 エア供給管
83 側壁
85 底壁
86 第1ラビリンス要素
87 第2包囲体
88 第2ラビリンス要素
89 ラビリンス構造
90 固定部
91 保持筒
93 カム支持体
G30 第2グリッパ
100 下流搬送装置
101 回転ホイール
G100 第3グリッパ
103 第1把持片
105 第2把持片
CS コイルばね
PB 容器
PP1 第1地点
PP2 第2地点
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9