(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023074636
(43)【公開日】2023-05-30
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20230523BHJP
【FI】
A63F7/02 315A
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021187656
(22)【出願日】2021-11-18
(71)【出願人】
【識別番号】000135210
【氏名又は名称】株式会社ニューギン
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100148563
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 実
(72)【発明者】
【氏名】吉田 徹
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088AA12
2C088AA42
2C088EB12
(57)【要約】
【課題】興趣の向上を図ることができる遊技機を提供すること。
【解決手段】第1高開放状態は、第1高開放状態に制御されてから実行された普通ゲームの実行回数が所定回数に達するまでを上限として制御可能に構成されている。更に、低開放状態及び第1高開放状態のうち少なくとも第1高開放状態では、第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技における第2大入賞口の開放態様と、第2普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技における第2大入賞口の開放態様と、が異なる。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特別図柄変動ゲームが大当りとなった場合に大入賞口が開放される大当り遊技を付与可能であって、普通図柄変動ゲームが普通当りとなった場合に可変部材を有する特定始動口が開放される普通当り遊技を付与可能な遊技機において、
遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、
演出実行手段を制御する演出制御手段と、を備え、
前記特定始動口への遊技球の入球を契機として、特別図柄変動ゲームを実行可能に構成されており、
前記遊技状態には、通常遊技状態と、前記通常遊技状態に比して前記特定始動口への遊技球の入球に関する有利度が高い特定遊技状態と、があり、
前記特定遊技状態は、前記特定遊技状態に制御されてから実行された普通図柄変動ゲームの実行回数が所定回数に達するまでを上限として制御可能に構成されており、
普通当りとなる普通図柄変動ゲームでは普通当り図柄が導出され、その後、普通当り遊技が付与されるようになっており、
前記普通当り図柄は、第1普通当り図柄と、第2普通当り図柄と、があり、
前記通常遊技状態及び前記特定遊技状態のうち少なくとも前記特定遊技状態では、前記第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技における前記特定始動口の開放態様と、前記第2普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技における前記特定始動口の開放態様と、が異なることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記通常遊技状態では、前記第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において前記特定始動口が開放される開放時間と、前記第2普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において前記特定始動口が開放される開放時間と、が同じである請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記遊技状態には、前記特定遊技状態に比して前記特定始動口への遊技球の入球に関する有利度が高い特別遊技状態があり、
前記特別遊技状態では、前記第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において前記特定始動口が開放される開放時間と、前記第2普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において前記特定始動口が開放される開放時間と、が同じである請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記特定遊技状態であるときに前記第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において前記特定始動口が開放される開放時間は、前記特別遊技状態であるときに前記第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において前記特定始動口が開放される開放時間と同じである一方、
前記特定遊技状態であるときに前記第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において当該普通当り遊技が開始されてから前記特定始動口の開放が開始されるまでの時間は、前記特別遊技状態であるときに前記第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において当該普通当り遊技が開始されてから前記特定始動口の開放が開始されるまでの時間と異なる請求項3に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機の一種であるパチンコ遊技機の中には、例えば、特許文献1に記載された遊技機のように、大当り抽選において大当りに当選する確率が向上する状態に制御可能に構成されたものがある。その他、パチンコ遊技機の中には、例えば、特許文献1に記載された遊技機のように、一部の始動入賞口へ遊技球が入球する有利度が向上する状態に制御可能に構成されたものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
今日では、遊技機において、興趣の向上を図ることが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する遊技機は、特別図柄変動ゲームが大当りとなった場合に大入賞口が開放される大当り遊技を付与可能であって、普通図柄変動ゲームが普通当りとなった場合に可変部材を有する特定始動口が開放される普通当り遊技を付与可能な遊技機において、遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、演出実行手段を制御する演出制御手段と、を備え、前記特定始動口への遊技球の入球を契機として、特別図柄変動ゲームを実行可能に構成されており、前記遊技状態には、通常遊技状態と、前記通常遊技状態に比して前記特定始動口への遊技球の入球に関する有利度が高い特定遊技状態と、があり、前記特定遊技状態は、前記特定遊技状態に制御されてから実行された普通図柄変動ゲームの実行回数が所定回数に達するまでを上限として制御可能に構成されており、普通当りとなる普通図柄変動ゲームでは普通当り図柄が導出され、その後、普通当り遊技が付与されるようになっており、前記普通当り図柄は、第1普通当り図柄と、第2普通当り図柄と、があり、前記通常遊技状態及び前記特定遊技状態のうち少なくとも前記特定遊技状態では、前記第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技における前記特定始動口の開放態様と、前記第2普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技における前記特定始動口の開放態様と、が異なることを要旨とする。
【0006】
上記遊技機について、前記通常遊技状態では、前記第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において前記特定始動口が開放される開放時間と、前記第2普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において前記特定始動口が開放される開放時間と、が同じであるようにしてもよい。
【0007】
上記遊技機について、前記遊技状態には、前記特定遊技状態に比して前記特定始動口への遊技球の入球に関する有利度が高い特別遊技状態があり、前記特別遊技状態では、前記第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において前記特定始動口が開放される開放時間と、前記第2普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において前記特定始動口が開放される開放時間と、が同じであるようにしてもよい。
【0008】
上記遊技機について、前記特定遊技状態であるときに前記第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において前記特定始動口が開放される開放時間は、前記特別遊技状態であるときに前記第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において前記特定始動口が開放される開放時間と同じである一方、前記特定遊技状態であるときに前記第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において当該普通当り遊技が開始されてから前記特定始動口の開放が開始されるまでの時間は、前記特別遊技状態であるときに前記第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において当該普通当り遊技が開始されてから前記特定始動口の開放が開始されるまでの時間と異なるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0009】
この発明によれば、興趣の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図3】第2大入賞口へ入球した遊技球が流入する球通路を示す図である。
【
図4】普通ゲーム及び普通当り遊技を示す図である。
【
図5】(a)は図柄大当り遊技の種類を示す図であり、(b)は役物大当り遊技の種類を示す図である。
【
図6】(a)は演出表示装置において実行される第1種演出ゲームの一例を示す図であり、(b)は演出表示装置において実行される第2種演出ゲームの一例を示す図である。
【
図7】パチンコ遊技機の電気的構成を示すブロック図である。
【
図8】高開放状態において決定可能な変動パターンの一例を示す図である。
【
図9】(a)及び(b)は、第2特別ゲームの変動時間と、普通ゲーム及び普通当り遊技と、の関係の一例を示す図である。
【
図10】特別停止信号、普通停止信号及び高開放状態信号の出力態様の一例を示すタイミングチャートである。
【
図11】(a)~(d)は、各種の右打ち演出が実行されたときの演出表示装置の表示内容の一例を示す図である。
【
図12】(a)は低開放状態からの遊技状態の変化の一例を示す図であり、(b)は高開放状態からの遊技状態の変化の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、遊技機の実施形態について説明する。本明細書における上、下、左、右、前(表)、及び後(裏)は、遊技者から見たときの各方向を示すものとする。
図1に示すように、遊技機としてのパチンコ遊技機10は、枠体11を備えている。枠体11は、外枠12と、中枠13と、前枠14と、を備えている。外枠12は、設置設備(所謂、島設備)に固定される。中枠13は、外枠12の開口前面側に開閉可能に支持されている。前枠14は、遊技盤20の前面を覆うように、中枠13の前面側に開閉可能に支持されている。前枠14には、前枠14の開口部14aの全体を覆い、遊技盤20を保護する保護ガラスが支持されている。中枠13及び前枠14は、外枠12に開閉可能に支持されている。パチンコ遊技機10は、前枠14の前面側に、発射ハンドル16を備えている。パチンコ遊技機10では、発射ハンドル16の操作量(回動量)に応じた強度にて、遊技媒体としての遊技球が発射される。即ち、パチンコ遊技機10は、発射ハンドル16を操作することにより、遊技球の発射強度を調整可能に構成されている。
【0012】
パチンコ遊技機10は、前枠14の前面側に、発光手段としての装飾ランプ17を備えている。装飾ランプ17は、内蔵された発光体を点灯、点滅、及び消灯させる演出(以下、発光演出と示す場合がある)を実行する。パチンコ遊技機10は、前枠14の前面側に、音出力手段としてのスピーカ18を備えている。スピーカ18は、背景音(所謂、BGM)、効果音などの音を出力する演出(以下、音演出と示す場合がある)を実行する。
【0013】
図2に示すように、遊技盤20の前面側には、正面視において略円形の遊技領域21が画成されている。遊技盤20は、発射ハンドル16の操作によって発射された遊技球を、遊技領域21へ案内する案内通路21aを備えている。遊技盤20は、遊技領域21へ打ち出された遊技球が案内通路21aへ逆戻りすることを防止する逆戻り防止弁21bを備えている。発射ハンドル16の操作によって発射された遊技球は、案内通路21aで案内され、案内通路21aの最下流に位置する逆戻り防止弁21bを通過して遊技領域21に到達する。そして、遊技領域21に到達した遊技球は、遊技領域21を流下する。
【0014】
パチンコ遊技機10は、情報表示パネル22を備えている。情報表示パネル22は、第1特別図柄表示部22aを備えている。第1特別図柄表示部22aは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に第1特別図柄を確定停止表示させる第1特別図柄変動ゲーム(以下、第1特別ゲームと示す)を表示する。情報表示パネル22は、第2特別図柄表示部22bを備えている。第2特別図柄表示部22bは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に第2特別図柄を確定停止表示させる第2特別図柄変動ゲーム(以下、第2特別ゲームと示す)を表示する。以下の説明では、第1特別ゲームと第2特別ゲームを纏めて、単に「特別ゲーム」と示す場合がある。特別ゲームは、特別図柄変動ゲームに相当する。特別図柄は、後述する大当り抽選などの内部抽選の結果を報知するための図柄である。本明細書において「変動表示」とは、表示されている図柄の種類が時間の経過とともに変化している状態を意味している。本明細書において「確定停止表示」とは、図柄が確定的に停止表示されており、表示されている図柄の種類が変化しない状態を意味している。以下の説明では、「確定停止表示」を「導出」と示す場合がある。
【0015】
特別図柄表示部22a,22bにおいて導出可能な特別図柄には、当り表示結果としての当り図柄と、非当り表示結果としての非当り図柄と、が少なくともある。当り図柄には、大当り図柄と、小当り図柄と、がある。大当り結果としての大当り図柄は、大当り抽選に当選すると、特別ゲームにおいて導出される。即ち、特別図柄変動ゲームが大当りとなる場合には、特別図柄変動ゲームにおいて大当り結果が導出されるように構成されている。なお、特別ゲームが大当りとなる場合とは、大当り抽選に当選して特別ゲームにおいて大当り図柄が導出されるときに相当する。つまり、特別ゲームが大当りとなった場合とは、特別ゲームにおいて大当り図柄が導出されたときに相当する。小当り結果としての小当り図柄は、小当り抽選に当選すると、特別ゲームにおいて導出される。即ち、特別図柄変動ゲームが小当りとなる場合には、特別図柄変動ゲームにおいて小当り結果が導出されるように構成されている。なお、特別ゲームが小当りとなる場合とは、小当り抽選に当選して特別ゲームにおいて小当り図柄が導出されるときに相当する。つまり、特別ゲームが小当りとなった場合とは、特別ゲームにおいて小当り図柄が導出されたときに相当する。非当り図柄には、はずれ図柄と、チャンス図柄と、がある。本実施形態では、チャンス図柄が特別結果に相当する。このように、大当り抽選において大当りに当選しなかった場合に変動ゲームにおいて導出される結果には、特別結果が含まれる。チャンス図柄は、時短図柄ともいわれる。特別結果は、大当り結果と異なり、小当り結果とも異なる。
【0016】
パチンコ遊技機10において、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームは、同時に実行されない。詳細については後述するが、パチンコ遊技機10では、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームの実行をそれぞれ保留可能に構成されている。そして、パチンコ遊技機10では、実行が保留された順序で特別ゲームが実行される。
【0017】
パチンコ遊技機10では、大当り抽選に当選すると、当該当選の対象となる特別ゲームにおいて大当り図柄が導出され、その後、大当り遊技が付与(生起)される。このように、パチンコ遊技機10は、特別図柄変動ゲームが大当りとなった場合に大当り遊技を付与可能である。また、パチンコ遊技機10では、小当り抽選に当選すると、当該当選の対象となる特別ゲームにおいて小当り図柄が導出され、その後、小当り遊技が付与(生起)される。このように、パチンコ遊技機10は、特別図柄変動ゲームが小当りとなった場合に小当り遊技を付与可能である。大当り抽選に当選することは、大当り抽選において大当りに当選することに相当する。同様に、小当り抽選に当選することは、小当り抽選において小当りに当選することに相当する。
【0018】
情報表示パネル22は、第1特別保留表示部22cを備えている。第1特別保留表示部22cは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、実行が保留されている第1特別ゲームの回数(以下、第1特別保留数と示す)を認識可能に表示する。情報表示パネル22は、第2特別保留表示部22dを備えている。第2特別保留表示部22dは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、実行が保留されている第2特別ゲームの回数(以下、第2特別保留数と示す)を認識可能に表示する。
【0019】
情報表示パネル22は、普通図柄表示部22eを備えている。普通図柄表示部22eは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に普通図柄を導出させる普通図柄変動ゲーム(以下、普通ゲームと示す)を表示する。普通図柄表示部22eに導出可能な普通図柄には、普通当りの場合に導出される普通当り図柄と、普通はずれの場合に導出される普通はずれ図柄と、が少なくともある。パチンコ遊技機10において、普通当り図柄には、第1普通当り図柄と、第2普通当り図柄と、がある。パチンコ遊技機10では、普通当り抽選に当選すると、普通ゲームにおいて普通当り図柄が導出された後、該普通当りの普通ゲームの終了後に普通当り遊技が付与(生起)される。このように、パチンコ遊技機10は、普通図柄変動ゲームが普通当りとなった場合に普通当り遊技を付与可能である。即ち、本実施形態では、普通当りとなる普通図柄変動ゲームでは普通当り図柄が導出され、その後、普通当り遊技が付与されるようになっている。また、情報表示パネル22は、普通保留表示部22fを備えている。普通保留表示部22fは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、その実行が保留されている普通ゲームの回数(以下、普通保留数と示す)を認識可能に表示する。
【0020】
前述したように、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームは、同時に実行されない。しかし、パチンコ遊技機10において、普通ゲームは、特別ゲームと同時に実行可能となっている。換言すると、特別ゲームは、普通ゲームと同時に実行可能となっている。即ち、特別図柄変動ゲームの実行中には、普通図柄変動ゲームを実行可能である。因みに、大当り遊技の付与中は、特別ゲームを実行不能となっている一方、普通ゲームを実行可能となっている。つまり、普通ゲームの実行中には、大当り遊技を付与可能である。同様に、小当り遊技の付与中は、特別ゲームを実行不能となっている一方、普通ゲームを実行可能となっている。つまり、普通ゲームの実行中には、小当り遊技を付与可能である。一方、普通当り遊技の付与中は、普通ゲームを実行不能となっている一方、特別ゲームを実行可能となっている。つまり、特別ゲームの実行中には、普通当り遊技を付与可能である。即ち、特別図柄変動ゲームの実行中には、普通当り遊技を付与可能である。
【0021】
その他、例えば、情報表示パネル22は、遊技球の発射強度に関する報知を行う右打ち表示部を備えていてもよい。また、情報表示パネル22は、大当り遊技中のラウンド遊技の回数を表示するラウンド数表示部を備えていてもよい。これらの複数の表示部は、同一の部材に設ける必要はなく、異なる部材に別々に設けられていてもよい。
【0022】
パチンコ遊技機10は、遊技盤20のうち、遊技領域21の略中央に、各種の装飾が施されたセンター枠23を備えている。センター枠23は、開口部23aを備えている。パチンコ遊技機10は、表示手段としての演出表示装置25を備えている。例えば、演出表示装置25は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの表示装置であってもよい。演出表示装置25は、画像が表示される表示領域25rを備えている。演出表示装置25は、センター枠23の開口部23aを介して、遊技者が表示領域25rを視認可能となるように、遊技盤20に組み付けられている。演出表示装置25は、所定のキャラクタや文字を模した画像を表示する演出(以下、表示演出と示す場合がある)を実行する。本実施形態では、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも一部が演出実行手段として機能する。
【0023】
パチンコ遊技機10は、始動口としての第1始動口26を備えている。第1始動口26は、遊技領域21のうちセンター枠23の下方に位置している。第1始動口26は、常時、遊技球を入球させることができるように開口されている。即ち、第1始動口26は、常時入球可能に開口されている。パチンコ遊技機10は、第1始動口26に入球した遊技球を検知する第1始動センサSE1(
図7に示す)を備えている。例えば、第1始動口26には、入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く(遊技盤20から外部へ排出する)球通路が連設されており、その球通路に第1始動センサSE1が配設されている。第1始動センサSE1により遊技球が検知されると、第1特別ゲームの始動条件が成立し得るとともに、賞球の払出条件が成立する。本実施形態では、第1始動口26が、非特定始動口に相当する。このように、本実施形態は、非特定始動口への遊技球の入球を契機として、特別図柄変動ゲームを実行可能に構成されている。
【0024】
パチンコ遊技機10は、始動口としての第2始動口27を備えている。第2始動口27は、遊技領域21のうちセンター枠23の右方に位置している。パチンコ遊技機10は、第2始動口27に入球した遊技球を検知する第2始動センサSE2(
図7に示す)を備えている。例えば、第2始動口27には、入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く球通路が連設されており、その球通路に第2始動センサSE2が配設されている。第2始動センサSE2により遊技球が検知されると、第2特別ゲームの始動条件が成立し得るとともに、賞球の払出条件が成立する。
【0025】
また、第2始動口27は、可変部材としての第1可変部材28を有する。第1可変部材28は、遊技球を第2始動口27へ入球させ易い、又は入球させることができる開状態と、遊技球を第2始動口27へ入球させ難い(又は、入球させることができない)閉状態と、に動作可能である。第1可変部材28は、第1アクチュエータA1(
図7に示す)から動力を受けて動作する。以下の説明では、第1可変部材28が開状態となることを「第2始動口27が開放される」と示し、第1可変部材28が閉状態となることを「第2始動口27が閉鎖される」と示す場合がある。本実施形態では、第2始動口27が、可変部材を有する特定始動口に相当する。このように、本実施形態は、特定始動口への遊技球の入球を契機として、特別図柄変動ゲームを実行可能に構成されている。
【0026】
このように、特別ゲームには、第1始動口26への入球を契機に実行される特別ゲームである第1特別ゲームと、第2始動口27への入球を契機に実行される特別ゲームである第2特別ゲームと、がある。即ち、特別図柄変動ゲームには、特定始動口とは異なる非特定始動口への入球を契機として実行される特別図柄変動ゲームである第1特別図柄変動ゲームと、特定始動口への入球を契機として実行される特別図柄変動ゲームである第2特別図柄変動ゲームと、がある。本実施形態では、第1始動口26へ遊技球が入球し、第1特別ゲームの始動条件が成立した場合には、大当り抽選が行われるものの、小当り抽選は行われない。このように、パチンコ遊技機10では、第1始動口26への入球を契機として大当り抽選は行われるものの、第1始動口26への入球を契機として小当り抽選は行われない。一方、パチンコ遊技機10では、第2始動口27へ遊技球が入球し、第2特別ゲームの始動条件が成立した場合には、大当り抽選が行われ、当該大当り抽選に非当選した場合には小当り抽選が行われる。したがって、本実施形態において、第2特別図柄変動ゲームが小当りとなった場合には、小当り遊技が付与されるようになっている。なお、第2始動口27へ遊技球が入球した場合と同様、第1始動口26への遊技球の入球を契機に小当り抽選が行われる場合があるように構成してもよい。
【0027】
パチンコ遊技機10は、大入賞口としての第1大入賞口29を備えている。第1大入賞口29は、遊技領域21のうちセンター枠23の右下方に位置している。パチンコ遊技機10は、第1大入賞口29に入球した遊技球を検知する第1カウントセンサSE3(
図7に示す)を備えている。例えば、第1大入賞口29には、入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く球通路が連設されており、その球通路に第1カウントセンサSE3が配設されている。第1カウントセンサSE3により遊技球が検知されると、賞球の払出条件が成立する。また、第1大入賞口29は、第2可変部材30を有する。第2可変部材30は、遊技球を第1大入賞口29へ入球させることができる開状態と、遊技球を第1大入賞口29へ入球させることができない閉状態と、に動作可能である。第2可変部材30は、第2アクチュエータA2(
図7に示す)から動力を受けて動作する。第2可変部材30が開状態となる場合には、第1大入賞口29への遊技球の入球が許容される。第2可変部材30が閉状態となる場合には、第1大入賞口29への遊技球の入球が許容されない。以下の説明では、第2可変部材30が開状態となることを「第1大入賞口29が開放される」と示し、第2可変部材30が閉状態となることを「第1大入賞口29が閉鎖される」と示す場合がある。
【0028】
パチンコ遊技機10は、大入賞口としての第2大入賞口31を備えている。第2大入賞口31は、遊技領域21のうちセンター枠23の右方に位置している。パチンコ遊技機10は、第2大入賞口31に入球した遊技球を検知する第2カウントセンサSE4(
図7に示す)を備えている。第2カウントセンサSE4により遊技球が検知されると、賞球の払出条件が成立する。第2大入賞口31は、第3可変部材32を有する。第3可変部材32は、遊技球を第2大入賞口31へ入球させることができる開状態と、遊技球を第2大入賞口31へ入球させることができない閉状態と、に動作可能である。第3可変部材32は、第3アクチュエータA3(
図7に示す)から動力を受けて動作する。第3可変部材32が開状態となる場合には、第2大入賞口31への遊技球の入球が許容される。第3可変部材32が閉状態となる場合には、第2大入賞口31への遊技球の入球が許容されない。以下の説明では、第3可変部材32が開状態となることを「第2大入賞口31が開放される」と示し、第3可変部材32が閉状態となることを「第2大入賞口31が閉鎖される」と示す場合がある。
【0029】
図3に示すように、遊技盤20の裏側には、第2大入賞口31へ入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く球通路33が形成されている。球通路33は、第2大入賞口31から遊技球が流入する流入通路33aと、当該流入通路33aから分岐する通路として特定通路33bと、非特定通路33cと、が含まれる。以下、流入通路33aが特定通路33b及び非特定通路33cに分岐する部分を分岐部33dという。
【0030】
パチンコ遊技機10は、振分シャッタ34を備える。振分シャッタ34は、第2大入賞口31へ入球し、分岐部33dへ到達した遊技球を、特定通路33b及び非特定通路33cの何れかへ振り分ける動作を可能に構成される。振分シャッタ34は、遊技球を非特定通路33cへ振り分ける閉状態と、遊技球を特定通路33bへ振り分ける開状態と、に動作可能である。振分シャッタ34が閉状態であるとき、分岐部33dへ到達した遊技球は、非特定通路33cへ流入する。振分シャッタ34が開状態であるとき、分岐部33dへ到達した遊技球は、特定通路33bへ流入する。振分シャッタ34は、第4アクチュエータA4(
図7に示す)から動力を受けて動作する。振分シャッタ34は、小当り遊技が付与されているときにおいて、開状態となり得る。
【0031】
パチンコ遊技機10において、第2カウントセンサSE4は、流入通路33a内であって、分岐部33dよりも上流部に配設されている。また、パチンコ遊技機10は、特定通路33bの一部である特典領域35を通過する遊技球を検知する特典センサSE5を備える。特典領域35は、特定領域に相当する。パチンコ遊技機10では、特典センサSE5によって遊技球が検知された場合、特典を付与する特典付与条件が成立する。詳細については後述するが、本実施形態の一例では、特典として、大当り遊技が定められている。詳細については後述するが、パチンコ遊技機10では、大当り抽選に当選しなかった場合であっても小当り抽選に当選した場合、その後の小当り遊技において第2大入賞口31が開放される。したがって、パチンコ遊技機10では、第2特別ゲームが大当りとならなかった場合であっても、小当りとなったことによって付与された小当り遊技において第2大入賞口31へ入球した遊技球が特典領域35に入球した場合には、大当り遊技が付与される。即ち、第2特別図柄変動ゲームが大当りとならなかった場合であっても、第2特別図柄変動ゲームが小当りとなったことによって付与された小当り遊技において特定入賞口へ入球した遊技球が特定領域に入球した場合には、大当り遊技が付与される。
【0032】
図2に示すように、パチンコ遊技機10は、ゲート37を備えている。ゲート37は、遊技領域21のうちセンター枠23の右方に位置している。ゲート37は、常時、遊技球を入球させることができるように開放されたゲート口が開口されている。即ち、ゲート37は、常時入球可能に開口されている。ゲート口には、ゲート37を通過する遊技球を検知するゲートセンサSE6(
図7に示す)が配設されている。パチンコ遊技機10では、ゲートセンサSE6により遊技球が検知されると、普通ゲームの始動条件が成立し得る。
【0033】
パチンコ遊技機10は、アウト口36を備えている。本実施形態において、第1始動口26や第2始動口27、第1大入賞口29、第2大入賞口31へ入球しなかった遊技球は、アウト口36から機外へと排出される(遊技盤20から外部へ排出される)。なお、パチンコ遊技機10は、釘(遊技釘)や風車など、遊技領域21を流下する遊技球の挙動に変化を与える遊技構成部材を備えている。
【0034】
次に、本実施形態において、遊技球が流下する経路について説明する。
上記のように構成されたパチンコ遊技機10は、遊技領域21において遊技球が流下する経路として、遊技球の発射強度に応じた複数通りの経路を有している。遊技球が流下する経路は、遊技球が流下する領域として把握することもできる。複数通りの経路には、センター枠23(演出表示装置25)の左側を通ってアウト口36へと至る第1経路R1と、センター枠23(演出表示装置25)の右側を通ってアウト口36へと至る第2経路R2と、がある。第1経路R1と第2経路R2は、一部が重複してもよく、全部が重複していなくてもよい。以下の説明では、遊技盤20を正面視したときに遊技領域21を左右に二等分する中心線CLよりも左側に位置する領域を左側領域R1aと示し、中心線CLよりも右側に位置する領域を右側領域R2aと示す。本実施形態では、左側領域R1aが非特別領域に相当し、右側領域R2aが特別領域に相当する。左側領域R1aを流下する経路は第1経路R1に相当し、右側領域R2aを流下する経路は第2経路R2に相当する。
【0035】
そして、遊技者は、発射ハンドル16を操作して遊技球の発射強度を調整することで、左側領域R1a及び右側領域R2aに遊技球を打ち分け、第1始動口26や第2始動口27、第1大入賞口29、第2大入賞口31、ゲート37へ遊技球を入球させることが可能となる。具体的に、発射強度を弱めに調整して遊技球を発射させた場合(所謂、左打ち)、遊技球は、左側領域R1aに流下案内され易く、第1始動口26へ入球する可能性がある。一方、発射強度を強めに調整して遊技球を発射させた場合(所謂、右打ち)、遊技球は、右側領域R2aに流下案内され易く、第2始動口27や第1大入賞口29、第2大入賞口31、ゲート37へ入球する可能性がある。したがって、第1経路R1上には、第1始動口26があり、第2経路R2上には、第2始動口27、第1大入賞口29、第2大入賞口31及びゲート37があるといえる。このように、パチンコ遊技機10は、遊技盤20における左側領域R1aへ遊技球を流下させる場合、第1始動口26へ遊技球が入球し得るように構成されている。一方、パチンコ遊技機10は、遊技盤20における右側領域R2aへ遊技球を流下させる場合、第2始動口27や第1大入賞口29、第2大入賞口31、ゲート37へ遊技球が入球し得るように構成されている。即ち、本実施形態は、遊技盤における特別領域へ遊技球を流下させる場合には、前記特定始動口及び前記特定入賞口へ遊技球が入球し得るように構成されている。
【0036】
本実施形態において遊技球は、第1経路R1上を流下する場合、第2経路R2上を流下する場合に比して、第2始動口27や第1大入賞口29、第2大入賞口31、ゲート37へ入球する可能性が低い。本実施形態において遊技球は、第2経路R2上を流下する場合、第1経路R1上を流下する場合に比して、第1始動口26へ入球する可能性が低い。以下の説明では、遊技球の発射強度のうち遊技球が第1経路R1上を流下するように発射される発射強度で遊技球を発射することを「左打ち」と示す場合がある。また、遊技球の発射強度のうち遊技球が第2経路R2上を流下するように発射される発射強度で遊技球を発射することを「右打ち」と示す場合がある。
【0037】
右側領域R2aにおいてゲート37は、第2始動口27、第1大入賞口29及び第2大入賞口31よりも上流側に配置されている。右側領域R2aにおいて第2大入賞口31は、第2始動口27及び第1大入賞口29よりも上流側に配置されている。右側領域R2aにおいて第2始動口27は、第1大入賞口29よりも上流側に配置されている。
【0038】
次に、パチンコ遊技機10の遊技状態について説明する。
パチンコ遊技機10は、始動口への入球に関する有利度が異なる遊技状態として、低開放状態及び高開放状態を備えている。低開放状態及び高開放状態では、始動口の中でも第2始動口27へ遊技球が入球する有利度が異なる。高開放状態は、低開放状態に比して、遊技球が第2始動口27に入球する確率が高く、第2始動口27へ遊技球が入球する有利度が高い遊技状態である。即ち、高開放状態は、低開放状態に比して特定始動口としての第2始動口27への遊技球の入球に関する有利度が高い。例えば、低開放状態及び高開放状態は、遊技球の発射個数に対する賞球個数の割合を異ならせてもよい。本実施形態では、低開放状態が第1遊技状態に相当し、高開放状態が第2遊技状態に相当する。つまり、本実施形態において、遊技状態には、第1遊技状態と、第2遊技状態と、がある。また、本実施形態において、低開放状態は、通常遊技状態に相当する。
【0039】
高開放状態は、例えば、次に説明する第1の制御~第3の制御の3つの制御のうち任意に選択された1の制御を行うことにより、又は、複数の制御を組み合わせて行うことにより実現できる。第1の制御は、普通ゲームの変動時間を、低開放状態のときよりも短くする普通図柄の変動時間短縮制御である。第2の制御は、普通当り抽選に当選する確率(普通当り確率)を、低開放状態のときよりも高確率に変動させる普通図柄の確率変動制御である。第3の制御は、1回の普通当り遊技における第2始動口27の合計開放時間を、低開放状態のときよりも長くする開放時間延長制御である。なお、開放時間延長制御としては、1回の普通当り遊技における第2始動口27の開放回数を低開放状態のときよりも多くする制御、及び、普通当り遊技における第2始動口27の1回の開放時間を低開放状態のときよりも長くする制御のうち、少なくとも一方の制御を行うとよい。また、高開放状態は、次に説明する第4の制御を組み合わせて実現してもよい。第4の制御は、特別ゲームの変動時間(例えば、平均の変動時間)を、低開放状態のときよりも短くなり易くする特別図柄の変動時間短縮制御である。特別図柄の変動時間短縮制御を行う場合、高開放状態は、所謂「変動時間短縮状態(変短状態)」となる。
【0040】
なお、パチンコ遊技機10では、低開放状態であっても第1可変部材28が開状態となる場合があるため、低開放状態であっても第2始動口27に遊技球が入球する可能性がある。しかし、低開放状態であるときには、例えば、普通当り抽選に当選しないように構成するなどして、低開放状態であるときには第1可変部材28が開状態とならず、第2始動口27に遊技球が入球しないように構成してもよい。その他、低開放状態であるときには、例えば、普通当り抽選に当選したとしても第1可変部材28が開状態とならないように構成するなどして、第2始動口27に遊技球が入球しないように構成してもよい。以上のように構成する場合、低開放状態は、第2始動口27へ遊技球が入球不能な状態といえる。一方、高開放状態は、第2始動口27へ遊技球が入球可能な状態といえる。
【0041】
パチンコ遊技機10における高開放状態には、第1高開放状態と、第2高開放状態と、がある。第2高開放状態は、第1高開放状態に比して、有利である。詳細については後述するが、例えば、第2高開放状態では、第1高開放状態に比して、1回の普通当り遊技において第2始動口27が開放される合計時間が長くなり易い。本実施形態では、第1高開放状態が特定遊技状態に相当し、第2高開放状態が特別遊技状態に相当する。このように、本実施形態において、第2遊技状態には、特定遊技状態と、特別遊技状態と、がある。前述したように、高開放状態は、低開放状態に比して、遊技球が第2始動口27に入球する確率が高く、第2始動口27へ遊技球が入球する有利度が高い遊技状態である。即ち、特定遊技状態は、通常遊技状態に比して特定始動口としての第2始動口27への遊技球の入球に関する有利度が高い。同様に、特別遊技状態は、通常遊技状態に比して特定始動口としての第2始動口27への遊技球の入球に関する有利度が高い。
【0042】
パチンコ遊技機10では、高開放状態の終了条件が成立した場合、高開放状態が終了する。高開放状態の終了条件には、大当り遊技が付与されたことによって成立する終了条件がある。その他、高開放状態の終了条件には、高開放状態に制御されてから実行された普通ゲームの実行回数が所定回数に達したことによって成立する終了条件がある。このため、パチンコ遊技機10において、高開放状態は、高開放状態に制御されてから実行された普通ゲームの実行回数が所定回数に達するまでを上限として制御可能に構成されている。即ち、第2遊技状態は、第2遊技状態に制御されてから実行された普通図柄変動ゲームの実行回数が所定回数に達するまでを上限として制御可能に構成されている。
【0043】
具体的に、第1高開放状態の終了条件には、第1高開放状態に制御されてから実行された普通ゲームの実行回数が所定回数に達したことによって成立する終了条件がある。つまり、パチンコ遊技機10において、第1高開放状態は、第1高開放状態に制御されてから実行された普通ゲームの実行回数が所定回数に達するまでを上限として制御可能に構成されている。即ち、特定遊技状態は、特定遊技状態に制御されてから実行された普通図柄変動ゲームの実行回数が所定回数に達するまでを上限として制御可能に構成されている。
【0044】
同様に、第2高開放状態の終了条件には、第2高開放状態に制御されてから実行された普通ゲームの実行回数が所定回数に達したことによって成立する終了条件がある。つまり、パチンコ遊技機10において、第2高開放状態は、第2高開放状態に制御されてから実行された普通ゲームの実行回数が所定回数に達するまでを上限として制御可能に構成されている。即ち、特別遊技状態は、特別遊技状態に制御されてから実行された普通図柄変動ゲームの実行回数が所定回数に達するまでを上限として制御可能に構成されている。因みに、パチンコ遊技機10では、第1高開放状態及び第2高開放状態の何れであっても、「所定回数」を「100回」としている。
【0045】
このように、高開放状態の終了条件には、大当り遊技が付与されたことによって成立する終了条件と、高開放状態に制御されてから実行された普通ゲームの実行回数が所定回数に達したことによって成立する終了条件と、がある。このため、高開放状態に制御されてから実行された普通ゲームの実行回数が所定回数に達するよりも前に特別ゲームが大当りとなって大当り遊技が付与された場合には、高開放状態が終了する。つまり、例えば、第1高開放状態に制御されてから実行された普通ゲームの実行回数が所定回数に達するよりも前に特別ゲームが大当りとなって大当り遊技が付与された場合には、第1高開放状態が終了する。同様に、例えば、第2高開放状態に制御されてから実行された普通ゲームの実行回数が所定回数に達するよりも前に特別ゲームが大当りとなって大当り遊技が付与された場合には、第2高開放状態が終了する。以上のように、第2遊技状態に制御されてから実行された普通図柄変動ゲームの実行回数が所定回数に達するよりも前に特別図柄変動ゲームが大当りとなった場合には、第2遊技状態が終了するように構成されている。
【0046】
ここで、
図4に基づき、低開放状態、第1高開放状態及び第2高開放状態の各遊技状態における普通ゲーム及び普通当り遊技について説明する。
パチンコ遊技機10において、低開放状態であるときの普通当り抽選の当選確率(
図4では、「普通当り確率」と示す)は、「65534/65536」としている。一方、第1高開放状態及び第2高開放状態の何れであるときであっても、普通当り抽選の当選確率は、「65535/65536」としている。
【0047】
低開放状態であるときの普通ゲームの変動時間は、「4秒」としている。第1高開放状態であるときの普通ゲームの変動時間は、「3.5秒」としている。第2高開放状態であるときの普通ゲームの変動時間は、「0.3秒」としている。
【0048】
低開放状態であるときに普通ゲームにおいて第1普通当り図柄が導出された場合、普通当り遊技では、普通当り遊技が付与されてから「5秒」が経過するまでは第2始動口27が閉鎖され、その後、「0.02秒」を上限に第2始動口27が開放される。一方、低開放状態であるときに普通ゲームにおいて第2普通当り図柄が導出された場合、普通当り遊技では、普通当り遊技が付与されてから「0.01秒」が経過するまでは第2始動口27が閉鎖され、その後、「0.02秒」を上限に第2始動口27が開放される。このように、低開放状態であるときに第1普通当り図柄が導出された場合の普通当り遊技では、「5秒」が経過するまでは第2始動口27が開放されない。一方、低開放状態であるときに第2普通当り図柄が導出された場合の普通当り遊技では、「0.01秒」が経過するまでは第2始動口27が開放されない。つまり、低開放状態では、第1普通当り図柄が導出された場合の普通当り遊技における第2始動口27の開放態様と、第2普通当り図柄が導出された場合の普通当り遊技における第2始動口27の開放態様と、が異なる。即ち、通常遊技状態では、第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技における特定始動口の開放態様と、第2普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技における特定始動口の開放態様と、が異なる。一方、低開放状態では、第1普通当り図柄が導出された場合の普通当り遊技における第2始動口27の開放時間と、第2普通当り図柄が導出された場合の普通当り遊技における第2始動口27の開放時間と、が同じ「0.02秒」である。即ち、通常遊技状態では、第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において特定始動口が開放される開放時間と、第2普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において特定始動口が開放される開放時間と、が同じである。
【0049】
第1高開放状態であるときに普通ゲームにおいて第1普通当り図柄が導出された場合、普通当り遊技では、普通当り遊技が付与されてから「5秒」が経過するまでは第2始動口27が閉鎖され、その後、「5.8秒」を上限に第2始動口27が開放される。一方、第1高開放状態であるときに普通ゲームにおいて第2普通当り図柄が導出された場合、普通当り遊技では、「0.02秒」を上限に第2始動口27が開放される。このように、第1高開放状態であるときに第1普通当り図柄が導出された場合の普通当り遊技では、「5秒」が経過するまでは第2始動口27が開放されない。一方、第1高開放状態であるときに第2普通当り図柄が導出された場合の普通当り遊技では、第2始動口27の開放を待たずに、第2始動口27が開放される。更に、第1高開放状態であるときに第1普通当り図柄が導出された場合の普通当り遊技では、「5.8秒」を上限として第2始動口27が開放される。一方、第1高開放状態であるときに第2普通当り図柄が導出された場合の普通当り遊技では、「0.02秒」を上限として第2始動口27が開放される。つまり、第1高開放状態では、第1普通当り図柄が導出された場合の普通当り遊技における第2始動口27の開放態様と、第2普通当り図柄が導出された場合の普通当り遊技における第2始動口27の開放態様と、が異なる。即ち、特定遊技状態では、第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技における特定始動口の開放態様と、第2普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技における特定始動口の開放態様と、が異なる。
【0050】
第2高開放状態であるときに普通ゲームにおいて第1普通当り図柄が導出された場合、普通当り遊技では、「5.8秒」を上限に第2始動口27が開放される。同様に、第2高開放状態であるときに普通ゲームにおいて第2普通当り図柄が導出された場合、普通当り遊技では、「5.8秒」を上限に第2始動口27が開放される。このように、第2高開放状態であるとき、第1普通当り図柄及び第2普通当り図柄の何れが導出された場合であっても、普通当り遊技では、「5.8秒」を上限として第2始動口27が開放される。つまり、第2高開放状態では、第1普通当り図柄が導出された場合の普通当り遊技における第2始動口27の開放態様と、第2普通当り図柄が導出された場合の普通当り遊技における第2始動口27の開放態様と、が同じである。特に、第2高開放状態では、第1普通当り図柄が導出された場合の普通当り遊技における第2始動口27の開放時間と、第2普通当り図柄が導出された場合の普通当り遊技における第2始動口27の開放時間と、が同じである。即ち、特別遊技状態では、第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において特定始動口が開放される開放時間と、第2普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において特定始動口が開放される開放時間と、が同じである。
【0051】
このように、パチンコ遊技機10において、第1高開放状態であるときに第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において第2始動口27が開放される開放時間は、第2高開放状態であるときに第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において第2始動口27が開放される開放時間と同じ「5.8秒」である。即ち、特定遊技状態であるときに第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において特定始動口が開放される開放時間は、特別遊技状態であるときに第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において特定始動口が開放される開放時間と同じである。
【0052】
但し、パチンコ遊技機10では、第1高開放状態であるときに第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において、当該普通当り遊技が開始されてから第2始動口27が開放されるまでの時間は「5秒」である。一方、パチンコ遊技機10では、第2高開放状態であるときに第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において、当該普通当り遊技が開始されてから第2始動口27が開放されるまでの時間は「0秒」である。つまり、第1高開放状態であるときに第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において当該普通当り遊技が開始されてから第2始動口27が開放されるまでの時間は、第2高開放状態であるときに第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において当該普通当り遊技が開始されてから第2始動口27が開放されるまでの時間と異なる。即ち、特定遊技状態であるときに第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において当該普通当り遊技が開始されてから特定始動口の開放が開始されるまでの時間は、特別遊技状態であるときに第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において当該普通当り遊技が開始されてから特定始動口の開放が開始されるまでの時間と異なる。
【0053】
因みに、パチンコ遊技機10では、普通当り抽選に当選した場合、「1/400」の確率で第1普通当り図柄が決定され、「399/400」の確率で第2普通当り図柄が決定される。即ち、パチンコ遊技機10では、普通当り抽選に当選した場合、普通ゲームにおいて第2普通当り図柄が導出される機会の方が、普通ゲームにおいて第1普通当り図柄が導出される機会よりも圧倒的に多い。なお、各種類の普通当り図柄が決定される確率を変更してもよい。例えば、普通当り抽選に当選した場合には、第1普通当り図柄の方が、第2普通当り図柄よりも決定され易いようにしてもよい。以上のように、普通当り遊技では、特定始動口としての第2始動口27が開放される。
【0054】
また、普通当り遊技は、普通当り遊技の終了条件が成立した場合、終了する。普通当り遊技の終了条件には、第1普通当り終了条件と、第2普通当り終了条件とがある。第1普通当り終了条件は、普通当り遊技において定められた開放態様での第2始動口27の開放が終了することで成立する。第2普通当り終了条件は、予め定めた入球上限個数の遊技球が入球することで成立する。このため、普通当り遊技において第1普通当り終了条件が成立するよりも前に第2普通当り終了条件が成立した場合には、普通当り遊技において定められた開放態様での第2始動口27の開放が終了するよりも前に、普通当り遊技が終了することとなる。本実施形態では、第2普通当り終了条件を成立させる入球上限個数を「1個」としている。このため、パチンコ遊技機10では、普通当り遊技において第2始動口27へ遊技球が入球すれば、当該入球に伴って普通当り遊技が終了することとなる。なお、パチンコ遊技機10では、低開放状態、第1高開放状態及び第2高開放状態のうち何れにおいて普通当り遊技が付与された場合であっても、第2普通当り終了条件を成立させる入球上限個数を「1個」としている。更に、パチンコ遊技機10では、第1普通当り図柄及び第2普通当り図柄の何れが導出された後の普通当り遊技であっても、第2普通当り終了条件を成立させる入球上限個数を「1個」としている。
【0055】
以上のように、第2高開放状態であるときには、第1高開放状態であるときに比して、普通ゲームの変動時間が短い。このため、第2高開放状態であるときには、第1高開放状態であるときに比して、単位時間あたりに実行される普通ゲームの回数が多くなり易く、普通当り遊技が付与される機会が多くなり易い。また、第2高開放状態であるときには、第1高開放状態であるときに比して、普通当り遊技が付与されたときに第2始動口27が開放される時間が長くなり易い。このように、第2高開放状態は、第1高開放状態に比して、第2始動口27への遊技球の入球に関する有利度が高い。即ち、特別遊技状態は、特定遊技状態に比して特定始動口への遊技球の入球に関する有利度が高い。
【0056】
パチンコ遊技機10において、第2高開放状態は、第1高開放状態に比して、第2始動口27への遊技球の入球に関する有利度が高いことから、第2特別ゲームが実行され易く、単位時間あたりにおける第2特別ゲームの実行回数が多くなり易い状況ともいえる。特に、パチンコ遊技機10では、第1高開放状態であるとき、普通当り抽選に当選したとしても「1/400」の確率で決定される第1普通当り図柄が決定されなければ、第2始動口27へ遊技球を入球させて第2特別ゲームを実行させることが困難である。一方、パチンコ遊技機10では、第2高開放状態であるとき、「399/400」の確率で決定される第2普通当り図柄が決定されたとしても、第2始動口27へ遊技球を入球させて第2特別ゲームを実行させることが容易である。つまり、第1高開放状態では、第2高開放状態に比して、第2始動口27へ遊技球を入球させることが困難であり、単位時間あたりにおける第2特別ゲームの実行回数が増えにくい。以上のようなことからも、第2高開放状態では、第1高開放状態に比して、単位時間あたりにおける第2特別ゲームの実行回数が多くなり易い。このため、第2高開放状態において普通ゲームの実行回数が所定回数に達するまでに実行される第2特別ゲームの実行回数は、第1高開放状態において普通ゲームの実行回数が所定回数に達するまでに実行される第2特別ゲームの実行回数よりも多くなり易い。即ち、特別遊技状態において普通図柄変動ゲームの実行回数が所定回数に達するまでに特定始動口への遊技球の入球を契機に実行される特別図柄変動ゲームの回数は、特定遊技状態において普通図柄変動ゲームの実行回数が所定回数に達するまでに特定始動口への遊技球の入球を契機に実行される特別図柄変動ゲームの回数よりも多くなり易い。
【0057】
なお、
図4に示す本実施形態の普通当り遊技における第2始動口27の開放態様は、一例であり、普通当り遊技における第2始動口27の開放態様を変更してもよい。例えば、普通当り遊技における第2始動口27の開放態様を変更するにあたって、普通当り遊技において第2始動口27が開放される時間を変更してもよい。例えば、普通当り遊技における第2始動口27の開放態様を変更するにあたって、普通当り遊技において第2始動口27が開放される回数を変更してもよい。例えば、普通当り遊技における第2始動口27の開放態様を変更するにあたって、普通当り遊技が開始されてから第2始動口27が開放されるまでの時間を変更してもよい。例えば、普通当り遊技における第2始動口27の開放態様を変更するにあたって、普通当り遊技において第2始動口27が閉鎖される時間を変更してもよい。つまり、普通当り遊技における第2始動口27の開放態様には、普通当り遊技において第2始動口27が開放される時間と、普通当り遊技において第2始動口27が開放される回数と、普通当り遊技が開始されてから第2始動口27が開放されるまでの時間と、普通当り遊技において第2始動口27が閉鎖される時間と、のうち少なくとも一部を含む。即ち、普通当り遊技における特定始動口の開放態様には、普通当り遊技において特定始動口が開放される時間と、普通当り遊技において特定始動口が開放される回数と、普通当り遊技が開始されてから特定始動口の開放が開始されるまでの時間と、普通当り遊技において特定始動口が閉鎖されている時間と、のうち少なくとも一部を含む。
【0058】
次に、パチンコ遊技機10における大当り及び小当りについて説明する。
パチンコ遊技機10における大当り遊技には、図柄当りとなったことに基づいて付与される大当り遊技(以下、図柄大当り遊技と示す)と、役物当りとなったことに基づいて付与される大当り遊技(以下、役物大当り遊技と示す)と、がある。図柄当りとなることは、大当り抽選に当選することで、特別ゲームが大当りとなることである。図柄当りは、複数種類ある。図柄当りの種類は、大当り図柄の種類に対応する。役物当りは、第2大入賞口31へ入球した遊技球が特定通路33bへ振り分けられ、特典センサSE5によって検知されることで大当りとなることである。役物当りは、複数種類ある。役物当りの種類は、小当り図柄の種類に対応する。
【0059】
大当り遊技では、最初に、予め定めたオープニング期間にわたって、大当り遊技の開始を報知するオープニング演出が行われる。大当り遊技では、オープニング演出の終了後に、第1大入賞口29が開放されるラウンド遊技が行われる。ラウンド遊技は、予め定めた上限回数を上限として行われる。1回のラウンド遊技において第1大入賞口29は、予め定めた上限個数の遊技球が入球する第1の開放遊技終了条件、又は予め定めた上限時間が経過する第2の開放遊技終了条件が成立する迄の間、開放される。ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、大当り遊技では、最終回のラウンド遊技が終了すると、予め定めたエンディング期間にわたって、大当り遊技の終了を報知するエンディング演出が行われる。大当り遊技は、エンディング演出の終了に伴って終了される。
【0060】
小当り遊技では、最初に、予め定めたオープニング期間にわたって、小当り遊技の開始を報知するオープニング演出が行われる。小当り遊技では、オープニング演出の終了後に、第2大入賞口31が開放されるラウンド遊技が1回だけ行われる。1回のラウンド遊技において第2大入賞口31は、大当り遊技と同様、予め定めた上限個数の遊技球が入球する第1の開放遊技終了条件、又は予め定めた上限時間が経過する第2の開放遊技終了条件が成立する迄の間、開放される。ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、小当り遊技では、1回のラウンド遊技が終了すると、予め定めたエンディング期間にわたって、小当り遊技の終了を報知するエンディング演出が行われる。小当り遊技は、エンディング演出の終了に伴って終了される。
【0061】
図5(a)に示すように、パチンコ遊技機10は、特別図柄の大当り図柄として、複数種類の大当り図柄を備えている。複数種類の大当り図柄は、第1大当り図柄と、第2大当り図柄と、第3大当り図柄と、第4大当り図柄と、第5大当り図柄と、第6大当り図柄と、に分類されている。パチンコ遊技機10では、第1特別ゲームを実行するにあたって行われた大当り抽選に当選した場合、「2%」の確率で第1大当り図柄、「48%」の確率で第2大当り図柄、「50%」の確率で第3大当り図柄がそれぞれ決定される。また、パチンコ遊技機10では、第2特別ゲームを実行するにあたって行われた大当り抽選に当選した場合、「70%」の確率で第4大当り図柄、「11%」の確率で第5大当り図柄、「19%」の確率で第6大当り図柄がそれぞれ決定される。
【0062】
以下の説明では、図柄当りとなった場合に付与される大当り遊技のうち、第1大当り図柄に基づく大当り遊技を「第1図柄大当り遊技」、第2大当り図柄に基づく大当り遊技を「第2図柄大当り遊技」、第3大当り図柄に基づく大当り遊技を「第3図柄大当り遊技」と示す。同様に、以下の説明では、図柄当りとなった場合に付与される大当り遊技のうち、第4大当り図柄に基づく大当り遊技を「第4図柄大当り遊技」、第5大当り図柄に基づく大当り遊技を「第5図柄大当り遊技」、第6大当り図柄に基づく大当り遊技を「第6図柄大当り遊技」という。また、以下の説明では、第1図柄大当り遊技~第6図柄大当り遊技を纏めて、図柄大当り遊技と示す場合がある。本実施形態では、第1図柄大当り遊技及び第2図柄大当り遊技のうち少なくとも一方が第2大当り遊技に相当する。また、本実施形態では、第3図柄大当り遊技が第1大当り遊技に相当する。このように、大当り遊技には、第1大当り遊技と、第2大当り遊技と、がある。
【0063】
各図柄大当り遊技には、大当り遊技におけるラウンド遊技の上限回数が定められている。具体的に、第1図柄大当り遊技~第3図柄大当り遊技には、ラウンド遊技の上限回数として「3回」が定められている。第4図柄大当り遊技~第6図柄大当り遊技には、ラウンド遊技の上限回数として「10回」が定められている。なお、図柄大当り遊技における各ラウンド遊技の上限時間は、25秒としている。そして、図柄大当り遊技における各ラウンド遊技では、25秒間を上限として、第1大入賞口29が開放される。このように、図柄大当り遊技では、第1大入賞口29が開放される。
【0064】
また、各図柄大当り遊技には、オープニング時間が定められている。各図柄大当り遊技に定められたオープニング時間は、図柄大当り遊技の種類に応じて異ならせてもよいし、同じであってもよい。また、各図柄大当り遊技には、エンディング時間が定められている。各図柄大当り遊技に定められたエンディング時間は、図柄大当り遊技の種類に応じて異ならせてもよいし、同じであってもよい。
【0065】
各図柄大当り遊技には、大当り遊技終了後に制御する遊技状態が定められている。具体的に、第1図柄大当り遊技には、大当り遊技の終了後に第2高開放状態に制御することが定められている。第2図柄大当り遊技には、大当り遊技の終了後に第2高開放状態に制御することが定められている。第3図柄大当り遊技には、大当り遊技の終了後に第1高開放状態に制御することが定められている。第4図柄大当り遊技には、大当り遊技の終了後に第2高開放状態に制御することが定められている。第5図柄大当り遊技には、大当り遊技の終了後に第1高開放状態に制御することが定められている。第6図柄大当り遊技には、大当り遊技の終了後に低開放状態に制御することが定められている。なお、各図柄大当り遊技の終了後に制御する遊技状態は、大当り抽選に当選したときの遊技状態に応じて異ならせてもよい。
【0066】
図5(b)に示すように、パチンコ遊技機10は、特別図柄の小当り図柄として、複数種類の小当り図柄を備えている。複数種類の小当り図柄は、第1小当り図柄と、第2小当り図柄と、第3小当り図柄と、に分類されている。パチンコ遊技機10では、前述したように、第1特別ゲームの始動条件が成立した場合、小当り抽選が行われない。したがって、パチンコ遊技機10では、第1特別ゲームを実行するにあたって小当り抽選は行われない。一方、パチンコ遊技機10では、第2特別ゲームの始動条件が成立した場合、小当り抽選が行われることがある。そして、パチンコ遊技機10では、第2特別ゲームを実行するにあたって行われた小当り抽選に当選した場合、「70%」の確率で第1小当り図柄、「11%」の確率で第2小当り図柄、「19%」の確率で第3小当り図柄がそれぞれ決定される。
【0067】
以下の説明では、小当り遊技のうち、第1小当り図柄に基づく小当り遊技を「第1小当り遊技」、第2小当り図柄に基づく小当り遊技を「第2小当り遊技」、第3小当り図柄に基づく小当り遊技を「第3小当り遊技」と示す。また、以下の説明では、役物当りとなった場合に付与される大当り遊技のうち、第1小当り遊技において役物当りとなった場合に付与される大当り遊技を「第1役物大当り遊技」と示す。同様に、以下の説明では、役物当りとなった場合に付与される大当り遊技のうち、第2小当り遊技において役物当りとなった場合に付与される大当り遊技を「第2役物大当り遊技」と示す。また、以下の説明では、役物当りとなった場合に付与される大当り遊技のうち、第3小当り遊技において役物当りとなった場合に付与される大当り遊技を「第3役物大当り遊技」と示す。また、以下の説明では、第1役物大当り遊技~第3役物大当り遊技を纏めて、役物大当り遊技と示す場合がある。
【0068】
各役物大当り遊技には、大当り遊技におけるラウンド遊技の上限回数が定められている。具体的に、第1役物大当り遊技~第3役物大当り遊技には、ラウンド遊技の上限回数として「10回」が定められている。なお、本実施形態において、役物大当り遊技については、1回目のラウンド遊技として小当り遊技が採用されるものとしてラウンド遊技の上限回数が定められている。このため、役物大当り遊技におけるラウンド遊技の上限回数は、小当り遊技と大当り遊技のラウンド遊技の合計の上限回数に相当する。
【0069】
小当り遊技では、1回のラウンド遊技において、第2大入賞口31が18回開放する開放パターンで第2大入賞口31が開放される。小当り遊技のラウンド遊技において、第2大入賞口31の1回の開放時間は0.028秒としている。小当り遊技のラウンド遊技において、第2大入賞口31が閉鎖してから開放するまでの間隔は、0.6秒としている。このため、小当り遊技のラウンド遊技では、第2大入賞口31が0.028秒開放した後に0.6秒閉鎖することが17回繰り返された後、第2大入賞口31が0.028秒開放される。そして、パチンコ遊技機10では、小当り遊技において第2大入賞口31へ遊技球が入球し、当該遊技球が特典センサSE5によって検知されると、役物大当り遊技が付与され、小当り遊技が役物大当り遊技における1回目のラウンド遊技となる。このように、小当り遊技では、第2大入賞口31が開放される。
【0070】
役物大当り遊技における2回目以降のラウンド遊技の上限時間は、25秒としている。そして、役物大当り遊技における2回目以降のラウンド遊技では、25秒間を上限として、第1大入賞口29が開放される。つまり、役物大当り遊技では、1回目のラウンド遊技に相当する小当り遊技において第2大入賞口31が開放され、2回目以降のラウンド遊技において第1大入賞口29が開放される。このように、役物大当り遊技では、第1大入賞口29が開放される。
【0071】
各役物大当り遊技には、大当り遊技終了後に制御する遊技状態が定められている。具体的に、第1役物大当り遊技には、大当り遊技の終了後に第2高開放状態に制御することが定められている。第2役物大当り遊技には、大当り遊技の終了後に第1高開放状態に制御することが定められている。第3役物大当り遊技には、大当り遊技の終了後に低開放状態に制御することが定められている。
【0072】
また、各小当り遊技では、振分シャッタ34の動作態様が定められている。各小当り遊技では、振分シャッタ34が開状態となる。このため、小当り遊技では、振分シャッタ34が開状態となり、特定通路33bへの遊技球の流入が許容される。本実施形態において、小当り遊技における振分シャッタ34の動作態様は、小当り遊技の種類に関係なく、同じである。パチンコ遊技機10では、小当り遊技におけるラウンド遊技が開始されたことを契機に振分シャッタ34が開状態となる。その後、パチンコ遊技機10では、小当り遊技におけるラウンド遊技の終了後から所定の許容時間(本実施形態では、2秒)が経過するタイミングで振分シャッタ34が閉状態となる。なお、所定の許容時間として定める時間は、第2大入賞口31に入球した遊技球が振分シャッタ34に達するまでに十分な時間が定められている。また、例えば、所定の許容時間として定める時間を、小当り遊技のエンディング時間以上の時間とすれば、小当り遊技が終了するよりも前に第2大入賞口31に入球した遊技球が特典センサSE5に検知され易くすることができる。
【0073】
そして、パチンコ遊技機10では、小当り遊技において第2大入賞口31へ1球(1個)の遊技球が入球すれば、例えば、予測不能な状況に陥らない限り、原則として、小当り遊技において第2大入賞口31へ入球した遊技球が特典領域35に入球するように構成されている。なお、予測不能な状況とは、例えば、第2大入賞口31へ入球した遊技球が特典領域35に入球するよりも前に何らかの原因で詰まってしまう状況などが考えられる。このように、パチンコ遊技機10では、小当り遊技において第2大入賞口31へ1球の遊技球が入球した場合において、第2大入賞口31へ入球した1球の遊技球が特典領域35に入球する割合は、第2大入賞口31へ入球した1球の遊技球が特典領域35に入球しない割合よりも大きい。即ち、本実施形態では、小当り遊技において特定入賞口へ1球の遊技球が入球した場合において、特定入賞口へ入球した1球の遊技球が特定領域に入球する割合は、特定入賞口へ入球した1球の遊技球が特定領域に入球しない割合よりも大きい。
【0074】
本実施形態における演出表示装置25が実行可能な表示演出には、演出用の図柄(以下、演出図柄と示す)が複数列で変動表示され、最終的に演出図柄の組み合わせが導出される演出図柄変動ゲーム(以下、演出ゲームと示す)がある。このように、パチンコ遊技機10は、演出図柄を用いた演出図柄変動ゲームを実行可能に構成されている。演出図柄は、キャラクタや模様などの装飾が施された図柄であって、「装飾図柄」や「飾り図柄」ともいわれる。演出ゲームは、第1列、第2列及び第3列の図柄列をそれぞれ縦方向に変動表示(スクロール表示)させて行われる。第1列の演出図柄は所謂第1図柄であり、第2列の演出図柄は所謂第2図柄であり、第3列の演出図柄は所謂第3図柄である。以下の説明では、「第1列」を「左列」と示すとともに「第1図柄」を「左図柄」と示し、「第2列」を「中列」と示すとともに「第2図柄」を「中図柄」と示し、「第3列」を「右列」と示すとともに「第3図柄」を「右図柄」と示す。本実施形態において各列では、原則として、[1]~[8]の数字を模した演出図柄が所定の順序で変動表示される。このように、パチンコ遊技機10において、演出表示装置25では、複数列の演出図柄を用いる演出ゲームを実行可能である。即ち、演出実行手段では、複数列の演出図柄を用いる演出ゲームを実行可能である。
【0075】
パチンコ遊技機10では、低開放状態であるとき、特別ゲームと連動して演出ゲームが実行される。低開放状態であるときの演出ゲームは、特別ゲームの開始に伴って開始され、特別ゲームの終了に伴って終了される。このように、パチンコ遊技機10は、低開放状態であるとき、特別ゲームの実行中に演出ゲームを実行可能に構成されている。つまり、低開放状態であるときには、特別ゲームの実行に伴う演出ゲームが実行される。即ち、第1遊技状態であるときには、特別図柄変動ゲームの実行に伴う演出ゲームが実行される。以下の説明では、低開放状態であるときの演出ゲーム、つまり、特別ゲームの実行に伴う演出を「第1種演出ゲーム」と示す場合がある。
【0076】
一方、パチンコ遊技機10では、高開放状態であるとき、普通ゲームと連動して演出ゲームが実行される。高開放状態であるときの演出ゲームは、普通ゲームの開始に伴って開始され、普通ゲームの終了に伴って終了される。このように、パチンコ遊技機10は、高開放状態であるとき、普通ゲームの実行中に演出ゲームを実行可能に構成されている。つまり、高開放状態であるときには、普通ゲームの実行に伴う演出ゲームが実行される。即ち、第2遊技状態であるときには、普通図柄変動ゲームの実行に伴う演出ゲームが実行される。以下の説明では、高開放状態であるときの演出ゲーム、つまり、普通ゲームの実行に伴う演出を「第2種演出ゲーム」と示す場合がある。因みに、パチンコ遊技機10では、第1高開放状態と第2高開放状態の何れにおいても、第2種演出ゲームが実行される。
【0077】
図6(a)に示すように、第1種演出ゲームでは、白抜きされていない「1」~「8」のアラビア数字を模した演出図柄が用いられる。一方、
図6(b)に示すように、第2種演出ゲームでは、白抜きされた「1」~「8」のアラビア数字を模した演出図柄が用いられる。このように、第1種演出ゲームにおいて用いられる演出図柄は、第2種演出ゲームにおいて用いられる演出図柄と異なる。即ち、本実施形態において、特別図柄変動ゲームの実行に伴う演出ゲームにおいて用いられる演出図柄は、普通図柄変動ゲームの実行に伴う演出ゲームにおいて用いられる演出図柄と異なる。
【0078】
但し、パチンコ遊技機10において、第1種演出ゲームにおいて用いられる演出図柄は、第2種演出ゲームにおいて用いられる演出図柄と共通する演出図柄要素を含んでいる。例えば、第1種演出ゲームにおいて用いられる演出図柄及び第2種演出ゲームにおいて用いられる演出図柄は、何れもアラビア数字を模した演出図柄である点で共通している。その他、第1種演出ゲームにおいて用いられる演出図柄及び第2種演出ゲームにおいて用いられる演出図柄は、何れも奇数を模した演出図柄を、赤色を基調とする演出図柄とする点で共通している。更に、第1種演出ゲームにおいて用いられる演出図柄及び第2種演出ゲームにおいて用いられる演出図柄は、何れも偶数を模した演出図柄を、青色を基調とする演出図柄とする点で共通している。
【0079】
第1種演出ゲームでは、特別ゲームにて導出された特別図柄に応じた演出図柄の組み合わせが導出される。第1種演出ゲームでは、特別ゲームにおいて大当り図柄が導出される場合、大当りの図柄組み合わせが導出される。例えば、大当りの図柄組み合わせは、「777」などのように、全列の演出図柄が同一となる図柄組み合わせである。第1種演出ゲームでは、特別ゲームにおいて小当り図柄が導出される場合、小当りの図柄組み合わせが導出される。例えば、小当りの図柄組み合わせは、「112」や「426」などのように、少なくとも一部列の演出図柄が他列の演出図柄とは異なる図柄組み合わせである。
【0080】
第1種演出ゲームでは、特別ゲームにおいてはずれ図柄が導出される場合、はずれの図柄組み合わせが導出される。例えば、はずれの図柄組み合わせは、「323」や「426」などのように、少なくとも一部列の演出図柄が他列の演出図柄とは異なる図柄組み合わせである。因みに、小当りの図柄組み合わせは、はずれの図柄組み合わせと一部又は全部が共通する図柄組み合わせであってもよい。例えば、小当りの図柄組み合わせとはずれの図柄組み合わせで共通する図柄組み合わせが第1種演出ゲームにて導出された場合には、小当りとはずれの何れであるかを演出図柄から特定し難くできる。一方、小当りの図柄組み合わせは、はずれの図柄組み合わせと異なる図柄組み合わせであってもよい。この場合、演出図柄から小当りとはずれの何れであるかを特定し易くできる。
【0081】
第1種演出ゲームでは、特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出される場合、チャンス図柄組み合わせが導出される。例えば、チャンス図柄組み合わせは、「123」や「112」などのように、少なくとも一部列の演出図柄が他列の演出図柄とは異なる図柄組み合わせである。はずれの図柄組み合わせとチャンス図柄組み合わせは、一部又は全部が同じであってもよいし、全部が異なっていてもよい。また、小当りの図柄組み合わせとチャンス図柄組み合わせは、一部又は全部が同じであってもよいし、全部が異なっていてもよい。なお、第1種演出ゲームにおいては、演出図柄が導出される前に一旦停止表示される。本明細書において「一旦停止表示」とは、例えば、「ゆれ変動状態」など、導出とは異なることを示す状態を意味している。
【0082】
第2種演出ゲームでは、普通ゲームにて導出された普通図柄に応じた演出図柄の組み合わせが導出される。第2種演出ゲームでは、第1高開放状態であるときにおいて第1普通当り図柄が導出される場合、普通当りの図柄組み合わせが導出される。例えば、普通当りの図柄組み合わせは、「777」などのように、全列の演出図柄が同一となる図柄組み合わせである。普通当りの図柄組み合わせは、第1種演出ゲームにおいて導出され得る大当りの図柄組み合わせと一部又は全部が同じであってもよいし、異なっていてもよい。一方、第2種演出ゲームでは、第1高開放状態であるときにおいて第2普通当り図柄が導出される場合、普通はずれの図柄組み合わせが導出される。普通はずれの図柄組み合わせは、「323」や「426」などのように、少なくとも一部列の演出図柄が他列の演出図柄とは異なる図柄組み合わせである。普通はずれの図柄組み合わせは、第1種演出ゲームにおいて導出され得るはずれの図柄組み合わせと一部又は全部が同じであってもよいし、異なっていてもよい。また、第2種演出ゲームでは、第2高開放状態であるときにおいて普通当り図柄が導出される場合、普通当りの図柄組み合わせが導出される。第2高開放状態であるときには、第1普通当り図柄及び第2普通当り図柄の何れが導出される場合であっても、第2種演出ゲームにおいて普通当りの図柄組み合わせが導出される。
【0083】
第2種演出ゲームでは、普通はずれ図柄が導出される場合、普通はずれの図柄組み合わせが導出される。普通はずれ図柄が導出されるときには、第1高開放状態及び第2高開放状態の何れであるときであっても、第2種演出ゲームにおいて普通はずれの図柄組み合わせが導出される。なお、第2種演出ゲームにおいては、第1種演出ゲームと同様、演出図柄が導出される前に一旦停止表示される。
【0084】
パチンコ遊技機10では、演出ゲームの中でも第1種演出ゲームでは、演出図柄の表示態様がリーチ態様となり(リーチが形成され)、リーチ演出(単に、リーチともいわれる)が行われる場合がある。リーチ態様は、複数列のうち特定の列(例えば、左列と右列)に同一の数字を模した演出図柄が一旦停止表示されており、且つ特定の列とは異なる列(例えば、中列)の演出図柄が引き続き変動表示されている状態である。リーチ演出には、登場させるキャラクタや演出図柄の動作が異なる複数種類のリーチ演出があってもよい。例えば、リーチ演出には、ノーマルリーチ演出と、ノーマルリーチ演出の開始後に行われるスーパーリーチ演出と、がある。そして、特別ゲームの実行中、スーパーリーチ演出が実行される場合には、ノーマルリーチ演出のみが実行される場合に比して、大当り期待度が高くなるようにしてもよい。
【0085】
なお、パチンコ遊技機10では、演出ゲームの中でも第2種演出ゲームでは、リーチ演出が行われない。しかし、第2種演出ゲームでは、第1種演出ゲームと同様、リーチ演出が行われる場合があってもよい。例えば、第1種演出ゲーム及び第2種演出ゲームの何れにおいてもリーチ演出が行われる場合があるように構成してもよいし、第1種演出ゲーム及び第2種演出ゲームのうち第2種演出ゲームでのみリーチ演出が行われる場合があるように構成してもよい。
【0086】
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成について説明する。
図7に示すように、パチンコ遊技機10は、主制御部としての主基板40を備えている。例えば、主基板40は、各種の処理を行い、該処理の結果に応じて制御信号(制御コマンド)などの制御情報を出力する。パチンコ遊技機10は、外部端子板47を備えている。パチンコ遊技機10は、副制御部としての副基板50を備えている。副基板50は、主基板40が出力する制御情報に基づき所定の処理を行う。例えば、副基板50は、装飾ランプ17による発光演出、スピーカ18による音演出及び演出表示装置25による表示演出を実行させるための処理を行う。主基板40及び副基板50は、遊技盤20の裏側に配設されている。遊技盤ユニットには、主基板40及び副基板50が含まれる。パチンコ遊技機10において主基板40及び副基板50は、機内部に配設されているともいえる。主基板40は、副基板50と接続されている。パチンコ遊技機10は、電源ユニット60を備えている。
【0087】
まず、主基板40について説明する。
主基板40は、主CPU41と、主ROM42と、主RWM43と、クリアスイッチ45と、を備えている。主CPU41は、主CPU41の制御プログラム(主制御プログラム)を実行することにより、各種の処理を行う。
【0088】
主ROM42は、主制御プログラムや、所定の抽選に用いられる抽選テーブルや判定値などを記憶している。例えば、主ROM42は、大当り抽選にて用いられる大当り判定値を記憶している。その他、主ROM42は、小当り抽選に用いられる小当り判定値を記憶している。また、主ROM42は、チャンス抽選に用いられるチャンス判定値を記憶している。また、主ROM42は、演出抽選に用いられる演出判定値を記憶している。演出抽選では、リーチ演出を実行するかについての決定が行われる。このため、演出抽選は、リーチ抽選ともいえる。また、主ROM42は、普通当り抽選に用いられる普通当り判定値を記憶している。普通当り判定値には、低開放状態及び高開放状態のうち高開放状態であるときにのみ用いられる高開放普通当り判定値と、低開放状態及び高開放状態の何れにおいても用いられる共通普通当り判定値と、がある。なお、パチンコ遊技機10では、低開放状態であるときの普通当り抽選では共通普通当り判定値と高開放普通当り判定値のうち共通普通当り判定値のみが用いられる一方、高開放状態であるときの普通当り抽選では共通普通当り判定値と高開放普通当り判定値の両方が用いられる。
【0089】
その他、例えば、主ROM42は、特別ゲームに係る変動パターンを記憶している。主ROM42は、複数種類の変動パターンを記憶している。複数種類の変動パターンは、特別ゲームが開始されてから特別ゲームが終了されるまでの変動時間(特別ゲームの変動時間)が対応付けられている。変動パターンは、特別ゲームの変動時間を特定可能な情報といえる。変動パターンは、特別ゲームが開始されてから特別ゲームが終了されるまでの間に行われる第1種演出ゲームの演出内容のうち一部又は全てを特定可能な情報であってもよい。変動パターンには、例えば、大当り変動パターンと、小当り変動パターンと、チャンス変動パターンと、非当り変動パターンと、がある。大当り変動パターンには、第1種演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経て最終的に大当りの図柄組み合わせを導出させる演出内容が対応付けられている。小当り変動パターンには、第1種演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経ないで最終的に小当りの図柄組み合わせが導出される演出内容が対応付けられている。なお、小当り変動パターンには、第1種演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経て最終的にはずれの図柄組み合わせを導出させる演出内容が対応付けられた変動パターンがあってもよい。チャンス変動パターンには、第1種演出ゲームの演出内容として、所定のチャンス演出を経て最終的に演出図柄によるチャンス図柄を導出させる演出内容が対応付けられている。非当り変動パターンには、非当りリーチなし変動パターンと、非当りリーチあり変動パターンと、がある。非当りリーチなし変動パターンには、第1種演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経ないで最終的にはずれの図柄組み合わせ又はチャンス図柄組み合わせを導出させる演出内容が対応付けられている。非当りリーチあり変動パターンには、第1種演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経て最終的にはずれの図柄組み合わせ又はチャンス図柄組み合わせを導出させる演出内容が対応付けられている。
【0090】
各種の変動パターンは、低開放状態であるときに決定可能な変動パターンと、高開放状態であるときに決定可能な変動パターンと、に分類される。低開放状態であるときに決定可能な変動パターンには、第1種演出ゲームの演出内容が対応付けられている。一方、高開放状態であるときに決定可能な変動パターンには、第1種演出ゲームの演出内容が対応付けられていないように構成してもよい。なお、各遊技状態において決定可能な変動パターンのうち一部又は全部の変動パターンは、他の遊技状態において決定可能な変動パターンと同じであってもよい。また、各種の変動パターンは、第1特別ゲームを実行するときに決定可能な第1特別ゲーム用の変動パターンと、第2特別ゲームを実行するときに決定可能な第2特別ゲーム用の変動パターンと、に分類される。なお、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームのうち一方の特別ゲームを実行するときに決定可能な変動パターンのうち一部又は全部の変動パターンは、他方の特別ゲームを実行するときに決定可能な変動パターンと同じであってもよい。
【0091】
主RWM43は、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。主RWM43が記憶する情報には、例えば、フラグ、カウンタ及びタイマなどがある。主基板40は、乱数を生成可能に構成されている。例えば、乱数は、乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数生成回路を主基板40に搭載することによりハードウェア乱数として生成してもよく、主CPU41が所定の制御周期毎に乱数の値を更新することによりソフトウェア乱数として生成してもよい。
【0092】
主基板40には、第1始動センサSE1、第2始動センサSE2、第1カウントセンサSE3、第2カウントセンサSE4、特典センサSE5及びゲートセンサSE6が接続されている。主CPU41は、ポートを介して、各種のセンサSE1~SE6が出力する検知信号を入力可能に構成されている。主基板40には、情報表示パネル22が接続されている。主CPU41は、駆動回路を介して、情報表示パネル22の表示内容を制御可能となっている。主基板40には、第1アクチュエータA1、第2アクチュエータA2、第3アクチュエータA3及び第4アクチュエータA4が接続されている。主CPU41は、駆動回路を介して、第1アクチュエータA1の動作、第2アクチュエータA2の動作、第3アクチュエータA3の動作、第4アクチュエータA4の動作を制御可能となっている。主基板40には、外部端子板47が接続されている。外部端子板47には、外部装置と接続可能な接続端子が設けられている。主CPU41は、ポートを介して、接続端子と接続されている外部装置へと出力される外部信号の出力を制御可能となっている。
【0093】
クリアスイッチ45は、後述するバックアップ機能によりバックアップされている各種の情報のうち少なくとも一部の初期化(以下、RWMクリアという)を指示する操作を可能に構成された操作手段である。クリアスイッチ45は、押込み操作によってオン状態になり、押込み操作をしないとオフ状態になる。主CPU41は、クリアスイッチ45がオン状態に操作されたときに出力する操作信号を入力可能である。
【0094】
次に、副基板50について説明する。
副基板50は、副CPU51と、副ROM52と、副RWM53と、を備えている。例えば、副CPU51は、副CPU51の制御プログラム(副制御プログラム)を実行することにより、各種の処理(例えば、演出に関する処理)を行う。副ROM52は、副制御プログラムや、抽選に用いられる抽選テーブルや判定値などを記憶している。副ROM52は、演出表示装置25における表示演出の態様(内容)を特定可能な表示演出データを記憶している。副ROM52は、装飾ランプ17における発光演出の態様(内容)を特定可能な発光演出データを記憶している。副ROM52は、スピーカ18における音演出の態様(内容)を特定可能な音演出データを記憶している。
【0095】
副RWM53は、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。副RWM53が記憶する情報には、例えば、フラグ、カウンタ及びタイマなどがある。副基板50は、乱数を生成可能に構成されている。例えば、乱数は、乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数生成回路を副基板50に搭載することによりハードウェア乱数として生成してもよく、副CPU51が所定の制御周期毎に乱数の値を更新することによりソフトウェア乱数として生成してもよい。
【0096】
副基板50には、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25が接続されている。副CPU51は、駆動回路を介して、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25を制御可能となっている。
【0097】
次に、電源ユニット60について説明する。
電源ユニット60は、遊技場などの外部電源から供給される電源電圧を所定の電源電圧に変換するとともに、その変換後の電源電圧を各基板40,50へ供給すべき電源電圧に変換する。電源ユニット60は、電源スイッチ61を備える。電源スイッチ61は、オン状態及びオフ状態の何れかに切り替える操作を可能であって、切替え後の操作状態を維持する。パチンコ遊技機10を起動するためには、電源スイッチ61をオン状態に操作したまま外部電源からの電力供給を開始するか、外部電源からの電力供給をしている状態のまま電源スイッチ61をオフ状態からオン状態に操作することとなる。
【0098】
電源ユニット60は、バックアップ電源62を備える。バックアップ電源62は、電力供給が遮断された後にも、主RWM43に対して電力を供給する。主RWM43は、バックアップ電源62から電力供給が行われることにより、電力供給が遮断された時における主RWM43の記憶内容を電力供給が遮断された後も保持可能である。バックアップ電源62は、電力供給が遮断された後にも、副RWM53に対して電力を供給する。副RWM53は、バックアップ電源62から電力供給が行われることにより、電力供給が遮断された時における副RWM53の記憶内容を電力供給が遮断された後も保持可能である。例えば、主RWM43及び副RWM53のうち一方又は両方は、電力供給が遮断されている状態であっても記憶内容を保持可能な不揮発性メモリであることにより、電力供給が遮断された後にも記憶している情報を保持可能に構成してもよい。
【0099】
なお、パチンコ遊技機10は、バックアップ機能を備えている。
バックアップ機能は、外部電源からの電力供給が遮断された場合でも遊技制御に関する各種の情報を内部的に保持(バックアップ)し、電力供給が開始されたときに、保持している各種の情報に基づいて遊技制御を復帰する機能である。ここで、バックアップの対象となる各種の情報には、遊技の進行に関する遊技情報が含まれている。例えば、遊技情報には、特別ゲームに関する情報、大当り遊技に関する情報、普通ゲームに関する情報、普通当り遊技に関する情報、遊技状態に関する情報及び賞球の払出しに関する情報が含まれる。本実施形態では、主基板40及び副基板50の何れもがバックアップ機能を有しているが、例えば、副基板50はバックアップ機能を有さなくてもよい。主RWM43は、各種の情報を記憶することが可能であって、記憶している情報のうち少なくとも一部の情報を電力供給が遮断された後も保持可能に構成された情報記憶手段の一例となる。同様に、副RWM53は、各種の情報を記憶することが可能であって、記憶している情報のうち少なくとも一部の情報を電力供給が遮断された後も保持可能に構成された情報記憶手段の一例となる。
【0100】
ここで、パチンコ遊技機10において行われる各種の処理について説明する。
最初に、電力供給の開始に伴って行われるメイン電源投入処理及びサブ電源投入処理について説明する。
【0101】
主CPU41は、電力供給の開始に伴う起動処理(ブート処理)によって起動すると、最初にメイン電源投入処理を実行する。メイン電源投入処理では、電力供給の開始時におけるクリアスイッチ45の操作状態に応じて、主RWM43の初期化(RWMクリア)の有無が制御される。主CPU41は、クリアスイッチ45がオン状態に操作されている場合、主RWM43のRWMクリアを実行する。RWMクリアを行う場合、主CPU41は、主RWM43の記憶領域の各種の情報のうち遊技情報を格納する領域にそれぞれ初期情報を格納することにより、遊技情報を初期化する。その後、主CPU41は、メイン電源投入処理を終了する。一方、主CPU41は、クリアスイッチ45がオフ状態である場合、主RWM43のRWMクリアを実行せず、バックアップされている主RWM43の記憶内容に基づいて復帰し、メイン電源投入処理を終了する。
【0102】
RWMクリアが実行された場合には、特別ゲーム及び普通ゲームの何れも実行及び保留されておらず、大当り遊技、小当り遊技及び普通当り遊技の何れでもない状態に復帰される。一方、RWMクリアが実行されなかった場合には、バックアップされている遊技情報に基づいて、電力供給が遮断されたときの状態に復帰される。
【0103】
なお、主CPU41は、メイン電源投入処理を終了するときに、主RWM43に記憶されている遊技情報に基づいて所定の制御コマンドを副基板50へ出力バッファに格納する。具体的に、メイン電源投入処理においてRWMクリアを実行した場合、主CPU41は、RWMクリアを実行したことを特定可能な制御情報(以下、RWMクリアコマンドと示す)を出力バッファに格納する。一方、メイン電源投入処理においてRWMクリアを実行しなかった場合、主CPU41は、電力供給が遮断されたときの状態に復帰することを特定可能な制御情報(以下、復帰コマンドと示す)を出力バッファに格納する。例えば、主CPU41は、電力供給の開始に伴って小当り遊技中に復帰する場合、小当り遊技中に復帰することを特定可能な復帰コマンドを出力バッファに格納する。なお、出力バッファに格納された制御情報(コマンド)は、次回以降の割り込み処理において副基板50へ出力される。
【0104】
副CPU51は、電力供給の開始に伴う起動処理(ブート処理)によって起動すると、主CPU41からのRWMクリアコマンド又は復帰コマンドを入力するまで待機する。そして、RWMクリアコマンド又は復帰コマンドを入力した場合、副CPU51は、サブ電源投入処理を実行する。サブ電源処理では、RWMクリアコマンド及び復帰コマンドのうち何れを入力したかに応じて、副RWM53の初期化(RWMクリア)の有無が制御される。
【0105】
RWMクリアコマンドを入力した場合、副CPU51は、副RWM53のRWMクリアを実行する。RWMクリアを行う場合、副CPU51は、副RWM53の記憶領域の各種の情報のうち遊技情報を格納する領域にそれぞれ初期情報を格納することにより、遊技情報を初期化する。その後、副CPU51は、サブ電源投入処理を終了する。一方、復帰コマンドを入力した場合、副CPU51は、副RWM53のRWMクリアを実行せず、バックアップされている副RWM53の記憶内容に基づいて復帰し、サブ電源投入処理を終了する。クリアコマンドが入力された場合には、演出ゲームが実行されておらず、大当り遊技中の演出、小当り遊技中の演出及び普通当り遊技中の演出の何れも実行されていない状態に復帰される。一方、復帰コマンドが入力された場合には、バックアップされている遊技情報に基づいて、電力供給が遮断されたときの状態に復帰される。
【0106】
次に、主CPU41が行う特別図柄入力処理について説明する。主CPU41は、所定の制御周期毎に行うタイマ割込処理として、特別図柄入力処理を行う。制御周期は、タイマ割込周期ともいわれる。制御周期は、例えば、0.004秒であってもよい。
【0107】
特別図柄入力処理において主CPU41は、第1特別図柄入力処理を行う。また、主CPU41は、第1特別図柄入力処理を終えると、第2特別図柄入力処理を行う。そして、特別図柄入力処理において主CPU41は、第2特別図柄入力処理を終えると、特別図柄入力処理を終了する。
【0108】
第1特別図柄入力処理において主CPU41は、第1始動センサSE1からの検知信号を入力したかに基づいて、第1始動口26に遊技球が入球したかを判定する(以下、第1入力判定と示す)。第1入力判定の判定結果が否定の場合、主CPU41は、第1特別図柄入力処理を終了する。一方、第1入力判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている第1特別保留数が上限数(本実施形態では、4)未満であるかを判定する(以下、第1保留判定と示す)。第1保留判定の判定結果が否定の場合、主CPU41は、第1特別図柄入力処理を終了する。第1保留判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、第1特別保留数に1加算して更新する。また、主CPU41は、更新後の第1特別保留数を表示するように情報表示パネル22を制御する。主CPU41は、更新後の第1特別保留数を特定可能な制御情報(以下、第1保留数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。また、第1保留判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、主基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主RWM43に記憶させる。このとき、主CPU41は、第1特別ゲーム用の乱数情報であること、及び、乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。本実施形態では、第1特別ゲーム用の乱数情報を主RWM43に記憶させておくことで、第1特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留する。乱数情報は、取得した乱数そのものであってもよく、乱数を所定の手法により加工した情報であってもよい。なお、例えば、乱数は、大当り抽選及び小当り抽選に用いる当り抽選乱数、特別図柄の決定に用いる図柄乱数、変動パターンの決定に用いる変動パターン乱数、演出抽選に用いる演出抽選乱数などである。その後、主CPU41は、第1特別図柄入力処理を終了する。このように、パチンコ遊技機10は、第1始動口26への入球を契機として、第1始動口26への入球を契機として実行される特別ゲームに相当する第1特別ゲームの実行を保留することが可能に構成されている。即ち、本実施形態は、非特定始動口への入球を契機として、非特定始動口への入球を契機として実行される特別図柄変動ゲームの実行を保留することが可能に構成されている。
【0109】
第2特別図柄入力処理において主CPU41は、第2始動センサSE2からの検知信号を入力したかに基づいて、第2始動口27に遊技球が入球したかを判定する(以下、第2入力判定と示す)。第2入力判定の判定結果が否定の場合、主CPU41は、特別図柄入力処理を終了する。一方、第2入力判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている第2特別保留数が上限数(本実施形態では、4)未満であるかを判定する(以下、第2保留判定と示す)。第2保留判定の判定結果が否定の場合、主CPU41は、特別図柄入力処理を終了する。第2保留判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、第2特別保留数に1加算して更新する。主CPU41は、更新後の第2特別保留数を表示するように情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、更新後の第2特別保留数を特定可能な制御情報(以下、第2保留数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。また、第2保留判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、主基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主RWM43に記憶させ、特別図柄入力処理を終了する。このとき、主CPU41は、第2特別ゲーム用の乱数情報であること、及び、乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。本実施形態では、第2特別ゲーム用の乱数情報を主RWM43に記憶させておくことで、第2特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留する。その後、主CPU41は、第2特別図柄入力処理を終了する。このように、パチンコ遊技機10は、第2始動口27への入球を契機として、第2始動口27への入球を契機として実行される特別ゲームに相当する第2特別ゲームの実行を保留することが可能に構成されている。即ち、本実施形態は、特定始動口への入球を契機として、特定始動口への入球を契機として実行される特別図柄変動ゲームの実行を保留することが可能に構成されている。因みに、第1特別図柄入力処理及び第2特別図柄入力処理において、主CPU41は、記憶順序が特定可能となるように乱数情報を記憶させる際、第1特別ゲーム用の乱数情報と第2特別ゲーム用の乱数情報に関係なく、記憶順序が特定可能となるように乱数情報を記憶させる。
【0110】
次に、主CPU41が行う特別図柄開始処理について説明する。主CPU41は、所定の制御周期毎に行うタイマ割込処理として、特別図柄開始処理を行う。
特別図柄開始処理において主CPU41は、当り遊技(大当り遊技、小当り遊技)中ではなく、且つ、特別ゲームの実行中でないかを判定する。当り遊技中又は特別ゲームの実行中である場合、主CPU41は、特別図柄開始処理を終了する。一方、当り遊技中ではなく、且つ、特別ゲームの実行中でない場合、主CPU41は、保留判定を行う。保留判定において主CPU41は、第1特別保留数及び第2特別保留数の合算となる特別保留数が1以上であるかを判定する。保留判定において特別保留数が1以上でないと判定する場合、主CPU41は、特別図柄開始処理を終了する。
【0111】
一方、保留判定において特別保留数が1以上であると判定する場合、主CPU41は、乱数情報読出処理を行う。乱数情報読出処理において主CPU41は、第1特別ゲーム用の乱数情報及び第2特別ゲーム用の乱数情報の中で最も先に記憶された乱数情報を主RWM43から読み出す。なお、主CPU41は、乱数情報を読み出すと、最も先に記憶された乱数情報を主RWM43から消去する。
【0112】
乱数情報読出処理において読み出した乱数情報が第1特別ゲーム用の乱数情報である場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている第1特別保留数を1減算して更新する。また、主CPU41は、更新後の第1特別保留数が表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、更新後の第1特別保留数を特定可能な第1保留数コマンドを出力バッファに格納する。そして、主CPU41は、第1特別図柄開始処理を行い、当該第1特別図柄開始処理を終えると特別図柄開始処理を終了する。一方、乱数情報読出処理において読み出した乱数情報が第2特別ゲーム用の乱数情報である場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている第2特別保留数を1減算して更新する。また、主CPU41は、更新後の第2特別保留数が表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、更新後の第2特別保留数を特定可能な第2保留数コマンドを出力バッファに格納する。そして、主CPU41は、第2特別図柄開始処理を行い、当該第2特別図柄開始処理を終えると特別図柄開始処理を終了する。
【0113】
ここで、第1特別図柄開始処理について説明する。第1特別図柄開始処理は、第1特別ゲームを実行させることに伴って実行される制御である。
第1特別図柄開始処理において主CPU41は、大当り抽選処理を行う。大当り抽選処理において主CPU41は、読み出した乱数情報から特定可能な当り抽選乱数の値と、主ROM42に記憶されている大当り判定値と、に基づき大当り抽選を行う。主CPU41は、当り抽選乱数の値と大当り判定値が一致するかを判定し、大当り抽選を行う。本実施形態では、当り抽選乱数の値と大当り判定値が一致する場合に大当り抽選に当選したものとし、当り抽選乱数の値と大当り判定値が一致しない場合に大当り抽選に非当選したものとする。そして、大当り抽選に当選した場合、主CPU41は、大当り抽選処理を終了し、大当りゲーム処理を実行する。
【0114】
大当り抽選に非当選した場合、大当り抽選処理を終了し、主CPU41は、チャンス抽選処理を行う。チャンス抽選処理において主CPU41は、読み出した乱数情報及び主ROM42に記憶されているチャンス判定値を基に、チャンス抽選を行う。なお、チャンス抽選に用いられる乱数情報は、大当り抽選に用いられる乱数情報(当り抽選乱数の値)と同じである。また、チャンス判定値は、大当り抽選及びチャンス抽選において用いられる乱数情報が取り得る範囲内の値の中でも、大当り判定値として定められた値及び小当り判定値として定められた値とは異なる。そして、チャンス抽選に当選した場合、主CPU41は、チャンス抽選処理を終了し、チャンスゲーム処理を実行する。一方、チャンス抽選に非当選した場合、チャンス抽選処理を終了し、主CPU41は、はずれゲーム処理を実行する。つまり、第1特別図柄開始処理において主CPU41は、大当り抽選に非当選し、且つ、チャンス抽選に非当選した場合、はずれゲーム処理を実行する。
【0115】
大当りゲーム処理において主CPU41は、読み出した乱数情報から特定可能な図柄乱数の値に基づき、大当り図柄を決定する。第1特別図柄開始処理における大当りゲーム処理において主CPU41は、図柄乱数の値に基づき、第1大当り図柄~第3大当り図柄のうち何れか一方を決定する。第1特別図柄開始処理における大当りゲーム処理では、第1大当り図柄が「2%」の確率、第2大当り図柄が「48%」の確率、第3大当り図柄が「50%」の確率で決定される。また、大当りゲーム処理において主CPU41は、読み出した乱数情報から特定可能な変動パターン乱数の値に基づき、大当り変動パターンを決定する。このとき、主CPU41は、遊技状態に応じた大当り変動パターンを決定する。例えば、第1特別図柄開始処理における大当りゲーム処理において、低開放状態であるとき、主CPU41は、低開放状態であるときに決定可能な変動パターンに分類される第1特別ゲーム用の大当り変動パターンを決定する。一方、第1特別図柄開始処理における大当りゲーム処理において、高開放状態であるとき、主CPU41は、高開放状態であるときに決定可能な変動パターンに分類される第1特別ゲーム用の大当り変動パターンを決定する。特別図柄及び変動パターンを決定した後、主CPU41は、大当りゲーム処理を終了し、決定した特別図柄を特定可能な制御情報(以下、図柄コマンドと示す)、及び、決定した変動パターンを特定可能な制御情報(以下、変動パターンコマンドと示す)を出力バッファに格納する。そして、主CPU41は、第1特別図柄開始処理を終了する。
【0116】
チャンスゲーム処理において主CPU41は、チャンス図柄を決定する。チャンス図柄が1種類又は複数種類であるとき、主CPU41は、図柄乱数の値に基づき、チャンス図柄を決定してもよい。また、チャンスゲーム処理において主CPU41は、読み出した乱数情報から特定可能な変動パターン乱数の値に基づき、変動パターンを決定する。具体的に、第1特別図柄開始処理におけるチャンスゲーム処理において、低開放状態である場合、主CPU41は、読み出した乱数情報から特定可能な変動パターン乱数の値に基づき、低開放状態であるときに決定可能な変動パターンに分類される第1特別ゲーム用のチャンス変動パターンを決定する。一方、第1特別図柄開始処理におけるチャンスゲーム処理において、高開放状態である場合、主CPU41は、読み出した乱数情報から特定可能な変動パターン乱数の値に基づき、高開放状態において決定可能な変動パターンに分類される第1特別ゲーム用の非当り変動パターンを決定する。詳細については後述するが、このとき、主CPU41は、高開放状態であるときに決定可能な変動パターンに分類される第1特別ゲーム用の非当りリーチなし変動パターンを決定する。特別図柄及び変動パターンを決定した後、主CPU41は、チャンスゲーム処理を終了し、決定した特別図柄を特定可能な図柄コマンド、及び、決定した変動パターンを特定可能な変動パターンコマンドを出力バッファに格納する。そして、主CPU41は、第1特別図柄開始処理を終了する。
【0117】
はずれゲーム処理において主CPU41は、はずれ図柄を決定する。はずれ図柄が1種類又は複数種類であるとき、主CPU41は、図柄乱数の値に基づき、はずれ図柄を決定してもよい。また、はずれゲーム処理において主CPU41は、読み出した乱数情報から特定可能な演出抽選乱数の値と、主ROM42に記憶されている演出判定値と、に基づき演出抽選を行う。主CPU41は、演出抽選乱数の値と演出判定値が一致する場合に演出抽選に当選したものとし、演出抽選乱数の値と演出判定値が一致しない場合に演出抽選に非当選したものとする。主CPU41は、読み出した乱数情報から特定可能な変動パターン乱数の値に基づき、演出抽選に当選した場合には非当りリーチあり変動パターンを決定する一方、演出抽選に非当選した場合には非当りリーチなし変動パターンを決定する。このとき、主CPU41は、遊技状態に応じて非当りリーチあり変動パターン又は非当りリーチなし変動パターンを決定する。例えば、第1特別図柄開始処理におけるはずれゲーム処理において、低開放状態であって、演出抽選に当選したとき、主CPU41は、低開放状態であるときに決定可能な変動パターンに分類される第1特別ゲーム用の非当りリーチあり変動パターンを決定する。一方、第1特別図柄開始処理におけるはずれゲーム処理において、低開放状態であって、演出抽選に非当選したとき、主CPU41は、低開放状態であるときに決定可能な変動パターンに分類される第1特別ゲーム用の非当りリーチなし変動パターンを決定する。但し、詳細については後述するが、第1特別図柄開始処理におけるはずれゲーム処理において、高開放状態であるとき、演出抽選の抽選結果に関係なく、主CPU41は、高開放状態であるときに決定可能な変動パターンに分類される第1特別ゲーム用の非当りリーチなし変動パターンを決定する。特別図柄及び変動パターンを決定した後、主CPU41は、はずれゲーム処理を終了し、決定した特別図柄を特定可能な図柄コマンド及び、決定した変動パターンを特定可能な変動パターンコマンドを出力バッファに格納する。そして、主CPU41は、第1特別図柄開始処理を終了する。
【0118】
次に、第2特別図柄開始処理について説明する。第2特別図柄開始処理は、第2特別ゲームを実行させることに伴って実行される制御である。
第2特別図柄開始処理において主CPU41は、大当り抽選処理を行う。第2特別図柄開始処理における大当り抽選処理において主CPU41は、前述した第1特別図柄開始処理における大当り抽選処理と同様の制御を行う。但し、第2特別図柄開始処理における大当り抽選処理において大当り抽選に当選した場合、主CPU41は、大当り抽選処理を終了し、大当りゲーム処理を実行する。一方、第2特別図柄開始処理における大当り抽選処理において大当り抽選に非当選した場合、主CPU41は、大当り抽選処理を終了し、小当り抽選処理を実行する。
【0119】
小当り抽選処理において主CPU41は、読み出した乱数情報から特定可能な当り抽選乱数の値(大当り抽選処理にて用いた当り抽選乱数の値)と、主ROM42に記憶されている小当り判定値と、に基づき小当り抽選を行う。主CPU41は、当り抽選乱数の値と小当り判定値が一致するかを判定し、小当り抽選を行う。本実施形態では、当り抽選乱数の値と小当り判定値が一致する場合に小当り抽選に当選したものとし、当り抽選乱数の値と小当り判定値が一致しない場合に小当り抽選に非当選したものとする。そして、小当り抽選に当選した場合、主CPU41は、小当り抽選処理を終了し、小当りゲーム処理を実行する。一方、小当り抽選に非当選した場合、主CPU41は、小当り抽選処理を終了し、はずれゲーム処理を実行する。
【0120】
第2特別図柄開始処理における大当りゲーム処理において主CPU41は、前述した第1特別図柄開始処理における大当りゲーム処理と同様の制御を行う。但し、第2特別図柄開始処理における大当りゲーム処理において主CPU41は、図柄乱数の値に基づき、第4大当り図柄~第6大当り図柄のうち何れかを決定する。第2特別図柄開始処理における大当りゲーム処理では、第4大当り図柄が「70%」の確率、第5大当り図柄が「11%」の確率、第6大当り図柄が「19%」の確率で決定される。また、第2特別図柄開始処理における大当りゲーム処理において主CPU41は、第2特別ゲーム用の大当り変動パターンを決定する。このとき、主CPU41は、遊技状態に応じた大当り変動パターンを決定する。例えば、第2特別図柄開始処理における大当りゲーム処理において、低開放状態であるとき、主CPU41は、低開放状態であるときに決定可能な変動パターンに分類される第2特別ゲーム用の大当り変動パターンを決定する。一方、第2特別図柄開始処理における大当りゲーム処理において、高開放状態であるとき、主CPU41は、高開放状態であるときに決定可能な変動パターンに分類される第2特別ゲーム用の大当り変動パターンを決定する。特別図柄及び変動パターンを決定した後、主CPU41は、大当りゲーム処理を終了し、決定した特別図柄を特定可能な図柄コマンド及び、決定した変動パターンを特定可能な変動パターンコマンドを出力バッファに格納する。そして、主CPU41は、第2特別図柄開始処理を終了する。
【0121】
第2特別図柄開始処理における小当りゲーム処理において主CPU41は、読み出した乱数情報から特定可能な図柄乱数の値に基づき、小当り図柄を決定する。第2特別図柄開始処理における小当りゲーム処理において主CPU41は、図柄乱数の値に基づき、第1小当り図柄~第3小当り図柄のうち何れかを決定する。第2特別図柄開始処理における小当りゲーム処理では、第1小当り図柄が「70%」の確率、第2大当り図柄が「11%」の確率、第3大当り図柄が「19%」の確率で決定される。また、小当りゲーム処理において主CPU41は、読み出した乱数情報から特定可能な変動パターン乱数の値に基づき、小当り変動パターンを決定する。このとき、主CPU41は、遊技状態に応じた小当り変動パターンを決定する。例えば、第2特別図柄開始処理における小当りゲーム処理において、低開放状態であるとき、主CPU41は、低開放状態であるときに決定可能な変動パターンに分類される第2特別ゲーム用の小当り変動パターンを決定する。一方、第2特別図柄開始処理における小当りゲーム処理において、高開放状態であるとき、主CPU41は、高開放状態であるときに決定可能な変動パターンに分類される第2特別ゲーム用の小当り変動パターンを決定する。特別図柄及び変動パターンを決定した後、主CPU41は、小当りゲーム処理を終了し、決定した特別図柄を特定可能な図柄コマンド及び、決定した変動パターンを特定可能な変動パターンコマンドを出力バッファに格納する。そして、主CPU41は、第2特別図柄開始処理を終了する。
【0122】
第2特別図柄開始処理におけるはずれゲーム処理において主CPU41は、前述した第1特別図柄開始処理におけるはずれゲーム処理と同様の制御を行う。例えば、第2特別図柄開始処理におけるはずれゲーム処理において、低開放状態であって、演出抽選に当選したとき、主CPU41は、低開放状態であるときに決定可能な変動パターンに分類される第2特別ゲーム用の非当りリーチあり変動パターンを決定する。一方、第2特別図柄開始処理におけるはずれゲーム処理において、低開放状態であって、演出抽選に非当選したとき、主CPU41は、低開放状態であるときに決定可能な変動パターンに分類される第2特別ゲーム用の非当りリーチなし変動パターンを決定する。但し、詳細については後述するが、第2特別図柄開始処理におけるはずれゲーム処理において、高開放状態であるとき、演出抽選の抽選結果に関係なく、主CPU41は、高開放状態であるときに決定可能な変動パターンに分類される第2特別ゲーム用の非当りリーチなし変動パターンを決定する。特別図柄及び変動パターンを決定した後、主CPU41は、はずれゲーム処理を終了し、決定した特別図柄を特定可能な図柄コマンド及び、決定した変動パターンを特定可能な変動パターンコマンドを出力バッファに格納する。そして、主CPU41は、第2特別図柄開始処理を終了する。
【0123】
因みに、パチンコ遊技機10において、大当り抽選に当選する確率は、第1特別図柄開始処理及び第2特別図柄開始処理の何れにおいても「205/65536」としている。また、パチンコ遊技機10において、小当り抽選に当選する確率は、「65330/65536」としている。前述したように、パチンコ遊技機10において、小当り抽選は、第1特別図柄開始処理及び第2特別図柄開始処理のうち第2特別図柄開始処理でのみ実行される。また、パチンコ遊技機10においてチャンス抽選に当選する確率は、「205/65536」としている。前述したように、パチンコ遊技機10において、チャンス抽選は、第1特別図柄開始処理及び第2特別図柄開始処理のうち第1特別図柄開始処理でのみ実行される。
【0124】
以上のように構成されていることから、第1特別ゲームにおいて大当り図柄及びチャンス図柄の何れも導出されない確率、つまり、第1特別ゲームにおいてはずれ図柄が導出される確率は、「(65536-(205+205))/65536」となる。即ち、第1特別ゲームにおいてはずれ図柄が導出される確率は、「65126/65536」となる。このように、第1特別ゲームにおいて大当り図柄及びチャンス図柄の何れも導出されない割合は、第1特別ゲームにおいて大当り図柄が導出される割合よりも大きい。換言すると、第1特別ゲームにおいて大当り図柄が導出される割合は、第1特別ゲームにおいて大当り図柄及びチャンス図柄の何れも導出されない割合よりも小さい。
【0125】
また、第2特別ゲームにおいて大当り図柄及び小当り図柄の何れも導出されない確率、つまり、第2特別ゲームにおいてはずれ図柄が導出される確率は、「(65536-(205+65330))/65536」となる。即ち、第1特別ゲームにおいてはずれ図柄が導出される確率は、「1/65536」となる。このように、第2特別ゲームが小当りとなる割合は、第2特別ゲームが大当り及び小当りの何れにもならない割合よりも高い。このように、第2特別ゲームにおいて大当り図柄及び小当り図柄の何れも導出されない割合は、第2特別ゲームにおいて大当り図柄が導出される割合よりも小さい。換言すると、第2特別ゲームにおいて大当り図柄が導出される割合は、第2特別ゲームにおいて大当り図柄及び小当り図柄の何れも導出されない割合よりも大きい。また、第2特別ゲームにおいて大当り図柄及び小当り図柄の何れも導出されない割合は、第2特別ゲームにおいて小当り図柄が導出される割合よりも小さい。換言すると、第2特別ゲームにおいて小当り図柄が導出される割合は、第2特別ゲームにおいて大当り図柄及び小当り図柄の何れも導出されない割合よりも大きい。即ち、第2特別図柄変動ゲームが小当りとなる割合は、第2特別図柄変動ゲームが大当り及び小当りの何れにもならない割合よりも大きい。
【0126】
また、本実施形態では、主CPU41が大当り抽選を行うことにより、大当り抽選を行う大当り抽選手段としての機能が実現される。また、本実施形態では、主CPU41が小当り抽選を行うことにより、小当り抽選を行う小当り抽選手段としての機能が実現される。本実施形態では、主CPU41が特別ゲームにおいて導出させる特別図柄を決定することにより、特別ゲームにおいて導出される結果を決定する手段としての機能が実現される。本実施形態では、第1特別図柄開始処理及び第2特別図柄開始処理において主CPU41が変動パターンを決定することにより、特別ゲームの変動時間を決定する手段としての機能が実現される。
【0127】
特別図柄開始処理を終了すると、主CPU41は、特別図柄開始処理とは別の処理を行い、特別ゲームを実行させる。具体的に、主CPU41は、特別ゲームが開始されるように、情報表示パネル22を制御する。主CPU41は、特別図柄開始処理において決定した変動パターンに対応付けられた変動時間を計時する。そして、主CPU41は、変動パターンに対応付けられた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄が導出されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、変動パターンに対応付けられた変動時間が経過すると、特別ゲームの終了を特定可能な制御情報(以下、特別ゲーム終了コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0128】
その他、主CPU41は、各種入賞口への遊技球の入球を検知したことを特定可能な検知信号を入力した場合、賞球としての遊技球が払い出されるように制御する。例えば、第1カウントセンサSE3からの検知信号を入力した場合、主CPU41は、第1大入賞口29に定められた賞球数分の遊技球が払い出されるように制御する。同様に、例えば、第2カウントセンサSE4からの検知信号を入力した場合、主CPU41は、第2大入賞口31に定められた賞球数分の遊技球が払い出されるように制御する。
【0129】
次に、主CPU41が図柄大当り処理について説明する。
大当り抽選に当選した場合、主CPU41は、図柄大当りとなった特別ゲームの終了後、図柄大当り遊技を付与する。このとき、主CPU41は、導出された大当り図柄の種類に基づき、大当り遊技の種類を特定する。そして、主CPU41は、図柄大当りとなった特別ゲームの終了後、特定した種類の図柄大当り遊技を付与する制御を開始する。主CPU41は、図柄大当り処理を行うことにより、図柄大当り遊技を付与する。
【0130】
図柄大当り処理において主CPU41は、オープニングコマンドを出力バッファに格納する。主CPU41は、オープニングコマンドを出力バッファに格納すると、オープニング時間を計時する。また、主CPU41は、オープニング時間が経過すると、ラウンド遊技を実行させるための処理を行う。即ち、主CPU41は、開放態様(開放パターン)にしたがって、第1大入賞口29が開放するように第2アクチュエータA2を制御し、ラウンド遊技を開始させる。主CPU41は、ラウンド遊技を開始させた後、第1の開放遊技終了条件又は第2の開放遊技終了条件が成立すると、第1大入賞口29が閉鎖されるように第2アクチュエータA2を制御し、ラウンド遊技を終了させる。主CPU41は、ラウンド遊技を実行させるための処理を、図柄大当り遊技に定められた上限回数のラウンド遊技が終了するまで繰り返し行う。主CPU41は、ラウンド遊技を開始する毎に、ラウンドコマンドを出力バッファに格納する。また、主CPU41は、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディングコマンドを出力バッファに格納する。主CPU41は、エンディングコマンドを出力バッファに格納すると、エンディング時間を計時する。そして、主CPU41は、エンディング時間が経過すると、図柄大当り処理を終了する。
【0131】
次に、主CPU41が行う小当り処理について説明する。
主CPU41は、小当りの特別ゲームの終了後、小当り処理を行う。小当り処理において主CPU41は、小当りの特別ゲームの終了後、小当り遊技を付与する制御を開始する。したがって、主CPU41は、小当り処理を実行することにより、小当り遊技を付与する。このように、パチンコ遊技機10では、小当りに当選した後、小当り遊技が付与される。小当り処理において小当り遊技を付与する場合、主CPU41は、第2大入賞口31が0.028秒開放した後に0.6秒閉鎖することが17回繰り返された後、第2大入賞口31が0.028秒開放するように第3アクチュエータA3を制御する。小当り遊技を付与した後、主CPU41は、第1の開放遊技終了条件又は第2の開放遊技終了条件が成立したことを契機に、第2大入賞口31が閉鎖されるように第3アクチュエータA3を制御し、小当り処理を終了する。
【0132】
また、主CPU41は、小当り遊技における1回のラウンド遊技が開始された場合、振分シャッタ34が開状態となるように第4アクチュエータA4を制御する。また、主CPU41は、小当り処理を終了すると、振分シャッタ34が閉状態となるように第4アクチュエータA4を制御する。また、小当り遊技中において特典センサSE5からの検知信号を入力した場合、主CPU41は、特定領域としての特典領域35に遊技球が入球したことを特定可能な制御情報(以下、特典領域通過コマンドと示す)を出力バッファに格納する。更に、小当り遊技中において特典センサSE5からの検知信号を入力した場合、主CPU41は、小当り処理の終了後、役物大当り処理を行う。
【0133】
ここで、主CPU41が行う役物大当り処理について説明する。
主CPU41は、役物大当り処理を行うことで、役物大当り遊技を付与する。このとき、主CPU41は、導出された小当り図柄の種類に基づき、小当り遊技の種類を特定する。そして、主CPU41は、役物大当りとなった場合、小当り遊技の終了後、特定した種類の役物大当り遊技を付与する制御を開始する。主CPU41は、役物大当り処理を行うことにより、役物大当り遊技を付与する。
【0134】
役物大当り処理において主CPU41は、オープニングコマンドを出力バッファに格納する。主CPU41は、オープニングコマンドを出力バッファに格納すると、オープニング時間を計時する。また、主CPU41は、オープニング時間が経過すると、ラウンド遊技を実行させるための処理を行う。即ち、主CPU41は、開放態様(開放パターン)にしたがって、第1大入賞口29が開放するように第2アクチュエータA2を制御し、ラウンド遊技を開始させる。主CPU41は、ラウンド遊技を開始させた後、第1の開放遊技終了条件又は第2の開放遊技終了条件が成立すると、第1大入賞口29が閉鎖されるように第2アクチュエータA2を制御し、ラウンド遊技を終了させる。主CPU41は、ラウンド遊技を実行させるための処理を、小当り遊技における1回のラウンド遊技を含めて、役物大当り遊技に定められた上限回数のラウンド遊技が終了するまで繰り返し行う。主CPU41は、ラウンド遊技を開始する毎に、ラウンドコマンドを出力バッファに格納する。また、主CPU41は、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディングコマンドを出力バッファに格納する。主CPU41は、エンディングコマンドを出力バッファに格納すると、エンディング時間を計時する。そして、主CPU41は、エンディング時間が経過すると、役物大当り処理を終了する。
【0135】
次に、主CPU41が行う普通図柄入力処理について説明する。主CPU41は、所定の制御周期毎に行うタイマ割込処理として、普通図柄入力処理を行う。
普通図柄入力処理において主CPU41は、ゲートセンサSE6から検知信号を入力したかに基づいて、遊技球がゲート37を通過(入球)したかを判定する。遊技球がゲート37を通過していない場合、主CPU41は、普通図柄入力処理を終了する。一方、遊技球がゲート37を通過した場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている普通保留数が上限数(本実施形態では、4)未満であるかを判定する。普通保留数が上限数未満ではない場合、主CPU41は、普通図柄入力処理を終了する。普通保留数が上限数未満である場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている普通保留数を1加算して更新する。この場合、主CPU41は、更新後の普通保留数を表示するように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、更新後の普通保留数を特定可能な制御情報(以下、普通保留数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。次に、主CPU41は、主基板40内で生成している普通当り抽選乱数及び普通図柄の決定に用いる普通図柄乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主RWM43に記憶させる。この場合、主CPU41は、普通ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。その後、主CPU41は、普通図柄入力処理を終了する。
【0136】
次に、主CPU41が行う普通図柄開始処理について説明する。主CPU41は、所定の制御周期毎に行うタイマ割込処理として、普通図柄開始処理を行う。
普通図柄開始処理において主CPU41は、普通ゲームの実行条件が成立しているかを判定する。主CPU41は、普通当り遊技中ではなく、且つ、普通ゲームの実行中ではない場合に肯定判定する一方、普通当り遊技中、又は、普通ゲームの実行中である場合に否定判定する。普通ゲームの実行条件が成立していない場合、主CPU41は、普通図柄開始処理を終了する。一方、普通ゲームの実行条件が成立している場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている普通保留数が1以上であるかを判定する。普通保留数が1以上ではない場合、主CPU41は、普通図柄開始処理を終了する。普通保留数が1以上である場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている普通保留数を1減算して更新する。更に、主CPU41は、更新後の普通保留数が表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、更新後の普通保留数を特定可能な普通保留数コマンドを出力バッファに格納する。
【0137】
次に、主CPU41は、普通ゲーム用の乱数情報のうち、最も先に記憶された乱数情報を主RWM43から読み出す。なお、主CPU41は、最も先に記憶された乱数情報を読み出すと、最も先に記憶された乱数情報を主RWM43から消去する。続いて、主CPU41は、読み出した普通ゲーム用の乱数情報から特定可能な普通当り抽選乱数の値と、主ROM42に記憶されている普通当り判定値と、に基づき普通当り抽選を行う。パチンコ遊技機10において、普通当り抽選の当選確率は、低開放状態であるときと、高開放状態であるときと、で異なる。普通当り抽選に当選した場合、主CPU41は、普通ゲームで導出させる普通当り図柄と、普通ゲームの変動時間と、を決定する。一方、普通当り抽選に非当選した場合、主CPU41は、普通ゲームで導出させる普通はずれ図柄と、普通ゲームの変動時間と、を決定する。例えば、普通当り抽選に当選した場合、主CPU41は、読み出した普通ゲーム用の乱数情報から特定可能な普通図柄乱数の値に基づき、第1普通当り図柄又は第2普通当り図柄を決定する。例えば、主CPU41は、遊技状態に応じて、普通ゲームの変動時間の変動時間を決定する。普通図柄及び普通ゲームの変動時間を決定した後、主CPU41は、普通図柄開始処理を終了する。また、普通図柄を決定した場合、主CPU41は、普通図柄を特定可能な制御情報(以下、普通図柄コマンドと示す)を出力バッファに格納する。同様に、普通ゲームの変動時間を決定した場合、主CPU41は、普通ゲームの変動時間を特定可能な制御情報(以下、普通ゲーム時間コマンドと示す)を出力バッファに格納する。なお、主CPU41は、普通ゲームの変動時間が定められた普通変動パターンを決定することによって、普通ゲームの変動時間を決定するように構成してもよい。普通変動パターンは、主ROM42に記憶するようにしてもよい。
【0138】
普通図柄開始処理を終了すると、主CPU41は、普通図柄開始処理とは別の処理を行い、普通ゲームを実行させる。具体的に、主CPU41は、普通ゲームが開始されるように、情報表示パネル22を制御する。主CPU41は、普通図柄開始処理において決定した普通ゲームの変動時間を計時する。そして、主CPU41は、決定した普通ゲームの変動時間が経過すると、普通図柄開始処理において決定した普通図柄が導出されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、決定した普通ゲームの変動時間が経過すると、普通ゲームの終了を特定可能な制御情報(以下、普通ゲーム終了コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0139】
本実施形態では、主CPU41が普通当り抽選を行うことにより、普通当り抽選を行う普通当り抽選手段としての機能が実現される。本実施形態では、主CPU41が普通ゲームにおいて導出させる普通図柄を決定することにより、普通ゲームにおいて導出される結果を決定する手段としての機能が実現される。本実施形態では、主CPU41が普通ゲームの変動時間を決定することにより、普通ゲームの変動時間を決定する手段としての機能が実現される。
【0140】
次に、主CPU41が行う普通当り処理について説明する。
普通当り抽選に当選した場合、主CPU41は、普通当りとなった普通ゲームの終了後、普通当り遊技を付与する。このとき、主CPU41は、遊技状態と、導出された普通当り図柄の種類と、に基づいて第2始動口27が開放されるように第1アクチュエータA1を制御し、普通当り遊技を付与する。例えば、第2普通当り図柄が導出された場合であっても、第1高開放状態であるとき、主CPU41は、0.02秒を上限として第2始動口27が開放されるように第1アクチュエータA1を制御する。一方、第2普通当り図柄が導出された場合であっても、第2高開放状態であるとき、主CPU41は、5.8秒を上限として第2始動口27が開放されるように第1アクチュエータA1を制御する。普通当り遊技を付与した後、主CPU41は、普通当り処理を終了する。なお、普通当り遊技において第2始動口27へ遊技球が1個入球した場合、普通当り遊技における第2始動口27への遊技球の入球上限個数に達することから、主CPU41は、普通当り遊技の付与を終了する。
【0141】
次に、主CPU41が行う遊技状態処理について説明する。
主RWM43には、遊技状態を特定可能な情報(以下、遊技状態情報と示す)が記憶されている。主RWM43には、遊技状態情報として、低開放状態であることを特定可能な遊技状態情報、第1高開放状態であることを特定可能な遊技状態情報、及び、第2高開放状態であることを特定可能な遊技状態情報のうち何れかが記憶されている。主CPU41は、遊技状態情報を参照することにより、低開放状態、第1高開放状態及び第2高開放状態のうち何れに制御されているかを特定することが可能である。
【0142】
主CPU41は、第1図柄大当り遊技の終了後、第2高開放状態であることを特定可能な遊技状態情報に更新する。主CPU41は、第2高開放状態であることを特定可能な遊技状態情報に更新する場合、高開放状態に制御可能な普通ゲームの残り回数を特定可能な情報(以下、普通残回数情報と示す)として「100回」を設定する。普通残回数情報は、主RWM43に記憶されている。
【0143】
主CPU41は、普通残回数情報から特定可能な回数が1以上である場合、普通ゲームの終了に伴って、普通残回数情報から特定可能な回数から1減算し、普通残回数情報を更新する。なお、普通ゲームが終了する場合であっても、当該普通ゲームが大当り遊技中に開始された普通ゲームであれば、主CPU41は、普通残回数情報から特定可能な回数から1減算せず、普通残回数情報を更新しない。つまり、主CPU41は、大当り遊技中でないときに開始された普通ゲームが終了することに伴い、普通残回数情報から特定可能な回数から1減算し、普通残回数情報を更新する。そして、更新後の普通残回数情報が0に達した場合、主CPU41は、低開放状態を特定可能な遊技状態情報に更新する。
【0144】
主CPU41は、第2図柄大当り遊技の終了後、第2高開放状態であることを特定可能な遊技状態情報に更新する。主CPU41は、第2高開放状態であることを特定可能な遊技状態情報に更新する場合、普通残回数情報として「100回」を設定する。主CPU41は、第3図柄大当り遊技の終了後、第1高開放状態であることを特定可能な遊技状態情報に更新する。主CPU41は、第1高開放状態であることを特定可能な遊技状態情報に更新する場合、普通残回数情報として「100回」を設定する。
【0145】
主CPU41は、第4図柄大当り遊技の終了後、第2高開放状態であることを特定可能な遊技状態情報に更新する。主CPU41は、第2高開放状態であることを特定可能な遊技状態情報に更新する場合、普通残回数情報として「100回」を設定する。主CPU41は、第5図柄大当り遊技の終了後、第1高開放状態であることを特定可能な遊技状態情報に更新する。主CPU41は、第1高開放状態であることを特定可能な遊技状態情報に更新する場合、普通残回数情報として「100回」を設定する。主CPU41は、第6図柄大当り遊技の終了後、低開放状態であることを特定可能な遊技状態情報に更新する。
【0146】
主CPU41は、第1役物大当り遊技の終了後、第2高開放状態であることを特定可能な遊技状態情報に更新する。主CPU41は、第2高開放状態であることを特定可能な遊技状態情報に更新する場合、普通残回数情報として「100回」を設定する。主CPU41は、第2役物大当り遊技の終了後、第1高開放状態であることを特定可能な遊技状態情報に更新する。主CPU41は、第1高開放状態であることを特定可能な遊技状態情報に更新する場合、普通残回数情報として「100回」を設定する。主CPU41は、第3役物大当り遊技の終了後、低開放状態であることを特定可能な遊技状態情報に更新する。
【0147】
また、主CPU41は、低開放状態であるときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出された場合、第2高開放状態であることを特定可能な遊技状態情報に更新する。主CPU41は、第2高開放状態であることを特定可能な遊技状態情報に更新する場合、普通残回数情報として「100回」を設定する。つまり、パチンコ遊技機10では、大当り抽選に当選しなくても、特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出された場合、第2高開放状態に制御される。このように、特別図柄変動ゲームが大当りとならなかった場合において、特別図柄変動ゲームにおいて特別結果が導出された場合には、特別遊技状態に制御される。因みに、主CPU41は、高開放状態であるときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出された場合、第2高開放状態であることを特定可能な遊技状態情報に更新しない。
【0148】
また、主CPU41は、低開放状態であるとき、低開放状態に制御されてから大当り遊技が付与されることなく実行された特別ゲームの実行回数を計数する。具体的に、主RWM43には、低開放状態に制御されてから大当り遊技が付与されることなく実行された特別ゲームの実行回数を特定可能な情報(以下、低実行回数情報と示す)が記憶されている。低開放状態であるとき、特別ゲームの終了に伴って、主CPU41は、低実行回数情報から特定可能な回数に1加算し、低実行回数情報を更新する。因みに、普通当り遊技中に開始された特別ゲームが普通当り遊技の終了後に終了する場合であっても、当該特別ゲームの終了に伴って、主CPU41は、低実行回数情報を更新する。そして、更新後の低実行回数情報が規定回数(例えば、550回)に達した場合、主CPU41は、第2高開放状態であることを特定可能な遊技状態情報に更新する。主CPU41は、第2高開放状態であることを特定可能な遊技状態情報に更新する場合、普通残回数情報として「100回」を設定する。つまり、パチンコ遊技機10では、大当り抽選に当選しなくても、特別図柄変動ゲームの実行回数が規定回数に達した場合、第2高開放状態に制御される。このように、パチンコ遊技機10では、大当り遊技の終了後から大当り遊技が付与されずに実行された特別図柄変動ゲームの実行回数が規定回数に達した場合、第2高開放状態に制御される。即ち、大当り遊技の終了後から大当り遊技が付与されずに実行された特別図柄変動ゲームの実行回数が規定回数に達した場合には、第2遊技状態に制御される。このように、所定の期間内における特別ゲームの実行回数が規定回数に達した場合には、第1遊技状態に比して有利な第2遊技状態に制御される。
【0149】
因みに、大当り遊技を付与する場合において、主CPU41は、普通残回数情報を初期化する。具体的に、主CPU41は、大当り遊技を付与する場合、普通残回数情報に「0回」を設定し、普通残回数情報を初期化する。同様に、大当り遊技を付与する場合において、主CPU41は、低実行回数情報を初期化する。具体的に、主CPU41は、大当り遊技を付与する場合、低実行回数情報に「0回」を設定し、低実行回数情報を初期化する。更に、大当り遊技を付与する場合において、主CPU41は、低開放状態であることを特定可能な遊技状態情報に更新する。
【0150】
なお、主CPU41は、遊技状態情報を更新した場合、更新後の遊技状態情報を特定可能な制御情報(以下、遊技状態情報コマンドと示す)を出力バッファに格納する。同様に、主CPU41は、普通残回数情報を更新した場合、更新後の普通残回数情報を特定可能な制御情報(以下、普通残回数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。また、主CPU41は、低実行回数情報を更新した場合、更新後の低実行回数情報を特定可能な制御情報(以下、低実行回数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。以上のように、主CPU41が遊技状態処理を行うことによって、遊技状態を制御する遊技状態制御手段としての機能が実現される。
【0151】
次に、副CPU51が行う状態処理について説明する。
副RWM53には、遊技状態を特定可能な情報(以下、副用遊技状態情報と示す)が記憶されている。副RWM53には、副用遊技状態情報として、低開放状態であることを特定可能な副用遊技状態情報、第1高開放状態であることを特定可能な副用遊技状態情報、及び、第2高開放状態であることを特定可能な副用遊技状態情報のうち何れかが記憶されている。副CPU51は、副用遊技状態情報を参照することにより、低開放状態、第1高開放状態及び第2高開放状態のうち何れに制御されているかを特定できる。
【0152】
副CPU51は、低開放状態であることを特定可能な遊技状態情報コマンドを入力した場合、低開放状態であることを特定可能な副用遊技状態情報に更新する。同様に、副CPU51は、第1高開放状態であることを特定可能な遊技状態情報コマンドを入力した場合、第1高開放状態であることを特定可能な副用遊技状態情報に更新する。また、副CPU51は、第2高開放状態であることを特定可能な遊技状態情報コマンドを入力した場合、第2高開放状態であることを特定可能な副用遊技状態情報に更新する。
【0153】
副RWM53には、高開放状態に制御可能な普通ゲームの残り回数を特定可能な情報(以下、副用普通残回数情報と示す)が記憶されている。副CPU51は、普通残回数コマンドを入力した場合、当該コマンドから特定可能な回数を特定可能な副用普通残回数情報に更新する。また、副RWM53には、低開放状態に制御されてから大当り遊技が付与されることなく実行された特別ゲームの実行回数を特定可能な情報(以下、副用低実行回数情報と示す)が記憶されている。副CPU51は、低実行回数コマンドを入力した場合、当該コマンドから特定可能な回数を特定可能な副用低実行回数情報に更新する。
【0154】
次に、副CPU51が行う演出ゲーム処理について説明する。
副CPU51は、演出ゲームや、当該演出ゲームに付随する演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。具体的に、低開放状態である場合、副CPU51は、変動パターンコマンドを入力すると、第1種演出ゲームを実行させる制御を行う。一方、高開放状態である場合、副CPU51は、普通ゲーム時間コマンドを入力すると、第2種演出ゲームを実行させる制御を行う。このように、副CPU51は、高開放状態であるときに第2種演出ゲームを実行させる一方、低開放状態であるときに第1種演出ゲームを実行させる。なお、副CPU51は、高開放状態である場合に変動パターンコマンドを入力したとしても、第1種演出ゲームを実行させる制御を行わない。同様に、副CPU51は、低開放状態である場合に普通ゲーム時間コマンドを入力したとしても、第2種演出ゲームを実行させる制御を行わない。因みに、大当り遊技中に普通ゲームが開始され、当該普通ゲームが終了するよりも前に大当り遊技が終了した場合、大当り遊技終了後に高開放状態に制御されたとしても、大当り遊技中から実行されている普通ゲームに対応する第2種演出ゲームは実行されない。
【0155】
第1種演出ゲームを実行させる制御を行うにあたって、副CPU51は、変動パターンコマンド及び図柄コマンドに基づいて、第1種演出ゲームにおいて最終的に導出させる演出図柄の組み合わせを決定する。具体的に、副CPU51は、図柄コマンドから特定可能な特別図柄が大当り図柄である場合、大当りの図柄組み合わせを決定する。副CPU51は、図柄コマンドから特定可能な特別図柄が小当り図柄である場合、小当りの図柄組み合わせを決定する。副CPU51は、図柄コマンドから特定可能な特別図柄がチャンス図柄である場合、チャンス図柄組み合わせを決定する。副CPU51は、図柄コマンドから特定可能な特別図柄がはずれ図柄である場合、はずれの図柄組み合わせを決定する。このとき、副CPU51は、変動パターンコマンドから非当りリーチあり変動パターンを特定可能な場合、リーチを含むはずれの図柄組み合わせを決定する。一方、副CPU51は、変動パターンコマンドから非当りリーチなし変動パターンを特定可能な場合、リーチを含まないはずれの図柄組み合わせを決定する。
【0156】
副CPU51は、低開放状態において変動パターンコマンドを入力すると、演出図柄を変動表示させるように、演出表示装置25を制御する。つまり、副CPU51は、第1種演出ゲームを開始させる。このとき、パチンコ遊技機10では、白抜きされていないアラビア数字を模した演出図柄(
図6(a)に示す)が演出表示装置25に表示される。低開放状態であるときに出力される変動パターンコマンドは、第1種演出ゲームの開始を指示する制御情報といえる。また、副CPU51は、リーチ演出を実行させる場合、リーチ演出を実行させるように、演出表示装置25を制御する。そして、副CPU51は、所定のタイミングにおいて、決定した演出図柄の組み合わせを一旦停止表示させる。その後、副CPU51は、特別ゲーム終了コマンドの入力を契機に、演出図柄の組み合わせを導出させる。なお、副CPU51は、特別ゲーム終了コマンドとは関係なく、変動パターンから特定可能な変動時間を計時し、当該変動時間の経過を契機に演出図柄の組み合わせを導出させてもよい。この場合、特別ゲーム終了コマンドは省略してもよい。
【0157】
第2種演出ゲームを実行させる制御を行うにあたって、副CPU51は、普通ゲーム時間コマンド及び普通図柄コマンドに基づいて、第2種演出ゲームにおいて最終的に導出させる演出図柄の組み合わせを決定する。具体的に、副CPU51は、第1高開放状態であるときにおいて第1普通当り図柄を特定可能な普通図柄コマンドを入力した場合、普通当りの図柄組み合わせを決定する。一方、副CPU51は、第1高開放状態であるときにおいて第2普通当り図柄を特定可能な普通図柄コマンドを入力した場合、普通はずれの図柄組み合わせを決定する。副CPU51は、第2高開放状態であるときにおいて普通当り図柄を特定可能な普通図柄コマンドを入力した場合、普通当りの図柄組み合わせを決定する。副CPU51は、普通はずれ図柄を特定可能な普通図柄コマンドを入力した場合、普通はずれの図柄組み合わせを決定する。
【0158】
副CPU51は、高開放状態において普通ゲーム時間コマンドを入力すると、演出図柄を変動表示させるように、演出表示装置25を制御する。つまり、副CPU51は、第2種演出ゲームを開始させる。このとき、パチンコ遊技機10では、白抜きされたアラビア数字を模した演出図柄(
図6(b)に示す)が演出表示装置25に表示される。高開放状態であるときに出力される普通ゲーム時間コマンドは、第2種演出ゲームの開始を指示する制御情報といえる。そして、副CPU51は、所定のタイミングにおいて、決定した演出図柄の組み合わせを一旦停止表示させる。その後、副CPU51は、普通ゲーム終了コマンドの入力を契機に、演出図柄の組み合わせを導出させる。なお、副CPU51は、普通ゲーム終了コマンドとは関係なく、普通ゲーム時間コマンドから特定可能な変動時間を計時し、当該変動時間の経過を契機に演出図柄の組み合わせを導出させてもよい。この場合、普通ゲーム終了コマンドは省略してもよい。
【0159】
次に、副CPU51が行う当り演出処理について説明する。当り演出処理を行うことにより、副CPU51は、大当り演出を実行させることができる。また、当り演出処理を行うことにより、副CPU51は、小当り演出を実行させることができる。
【0160】
副CPU51は、大当り遊技中、大当り演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。例えば、副CPU51は、オープニングコマンドを入力すると、オープニング演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。副CPU51は、ラウンドコマンドを入力すると、ラウンド演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。副CPU51は、エンディングコマンドを入力すると、エンディング演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。
【0161】
同様に、副CPU51は、小当り遊技中、小当り演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。なお、小当り演出は、小当りの図柄組み合わせを演出表示装置25に表示させ続ける内容とし、小当りとなった特別ゲームの終了時における演出表示装置25の表示内容と小当り遊技中における演出表示装置25の表示内容が同一となるようにしてもよい。
【0162】
本実施形態では、前述したように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも一部が演出実行手段として機能する。そして、本実施形態では、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25を副CPU51が制御することにより、演出実行手段を制御する演出制御手段としての機能が実現される。本実施形態では、発光手段としての装飾ランプ17を副CPU51が制御することにより、発光手段を制御する発光制御手段としての機能が実現される。本実施形態では、音出力手段としてのスピーカ18を副CPU51が制御することにより、音出力手段を制御する音出力制御手段としての機能が実現される。本実施形態では、表示手段としての演出表示装置25を副CPU51が制御することにより、表示手段を制御する表示制御手段としての機能が実現される。
【0163】
ここで、
図8に基づき、高開放状態における変動パターンについて説明する。
パチンコ遊技機10では、高開放状態であるときであって、大当り抽選、小当り抽選及びチャンス抽選の何れにも当選しなかった場合(
図8では、「はずれ」と示す)、非当り変動パターンが決定される。このとき、第1特別ゲームと第2特別ゲームの何れの特別ゲームを実行する場合であっても、パチンコ遊技機10では、非当り変動パターンが決定される。更に、このとき、特別保留数に関係なく、パチンコ遊技機10では、非当り変動パターンが決定される。同様に、パチンコ遊技機10では、高開放状態であるときであって、チャンス抽選に当選した場合(
図8では、「チャンス」と示す)、非当り変動パターンが決定される。このとき、特別保留数に関係なく、パチンコ遊技機10では、非当り変動パターンが決定される。因みに、パチンコ遊技機10では、第2特別ゲームを実行するにあたってチャンス抽選が行われない。また、パチンコ遊技機10では、高開放状態であるときであって、大当り抽選に当選した場合(
図8では、「大当り」と示す)、大当り変動パターンが決定される。このとき、第1特別ゲームと第2特別ゲームの何れの特別ゲームを実行する場合であっても、パチンコ遊技機10では、大当り変動パターンが決定される。更に、このとき、特別保留数に関係なく、パチンコ遊技機10では、大当り変動パターンが決定される。
【0164】
パチンコ遊技機10では、高開放状態であるときであって、小当り抽選に当選した場合(
図8では、「小当り」と示す)、小当り変動パターンが決定される。因みに、パチンコ遊技機10では、第1特別ゲームを実行するにあたって小当り抽選が行われない。そして、パチンコ遊技機10では、高開放状態であるときであって、小当り抽選に当選した場合、第2特別保留数に応じて、決定可能な小当り変動パターンの種類が異なる。
【0165】
高開放状態であるときに決定可能な小当り変動パターンには、第1小当り変動パターンに分類される小当り変動パターンと、第2小当り変動パターンに分類される小当り変動パターンと、がある。第2小当り変動パターンに対応付けられた特別ゲームの変動時間は、第1小当り変動パターンに対応付けられた特別ゲームの変動時間よりも長い。例えば、第2小当り変動パターンには、変動時間として「50秒以上の時間」が定められている。一方、例えば、第1小当り変動パターンには、変動時間として「5秒未満の時間」が定められている。このように、高開放状態であるときにおいて小当りとなった第2特別ゲームの変動時間は、複数種類ある。
【0166】
そして、高開放状態であるときであって、小当り抽選に当選した場合、パチンコ遊技機10では、第2特別保留数が「0」であれば、第1小当り変動パターン及び第2小当り変動パターンのうち何れかが決定される。一方、高開放状態であるときであって、小当り抽選に当選した場合、パチンコ遊技機10では、第2特別保留数が「1」~「3」のうち何れかであれば、第1小当り変動パターン及び第2小当り変動パターンのうち第2小当り変動パターンが決定される。つまり、高開放状態であるときであって、小当り抽選に当選した場合、パチンコ遊技機10では、第2特別保留数が「1」~「3」のうち何れかであれば、第1小当り変動パターンが決定されない。
【0167】
第2特別図柄開始処理における小当りゲーム処理において、主CPU41は、第2特別保留数が「0」であるとき、変動パターン乱数の値に基づき、第1小当り変動パターン又は第2小当り変動パターンを決定する。このとき、パチンコ遊技機10において、主CPU41が第1小当り変動パターンを決定する確率は、主CPU41が第2小当り変動パターンを決定する確率よりも高くなっている。一方、第2特別図柄開始処理における小当りゲーム処理において、主CPU41は、第2特別保留数が「1」~「3」の何れかであるとき、変動パターン乱数の値に基づき、第2小当り変動パターンを決定する。
【0168】
以上のように、パチンコ遊技機10において、少なくとも第1小当り変動パターンに定められた変動時間と第2小当り変動パターンに定められた変動時間が異なることから、高開放状態であるときにおいて第2特別ゲームの変動時間は、複数種類あることがわかる。即ち、本実施形態において、第2遊技状態であるときにおいて特定始動口への入球を契機として実行される特別図柄変動ゲームの変動時間は、複数種類ある。
【0169】
ここで、
図9(a)及び
図9(b)に基づき、第2特別ゲームの変動時間と、普通ゲーム及び普通当り遊技と、の関係について説明する。
例えば、一定間隔で普通ゲームと普通当り遊技が繰り返されているものとする。この場合、
図9(a)及び
図9(b)に示すように、高開放状態であるとき、特別ゲームの変動時間が短い場合には、特別ゲームの変動時間が長い場合に比して、特別ゲームが終了するまでの間における普通ゲームの実行回数が多くなり易い。同様に、高開放状態であるとき、特別ゲームの変動時間が短い場合には、特別ゲームの変動時間が長い場合に比して、特別ゲームが終了するまでの間における普通当り遊技の付与回数が多くなり易い。このため、高開放状態であるときには、特別ゲームの変動時間が長いほど、当該特別ゲームが実行されている間に普通当り遊技が付与されて、当該普通当り遊技にて開放された第2始動口27へ遊技球を入球させて、第2特別保留数を増やすチャンスが大きくなる。
【0170】
特に、パチンコ遊技機10では、第2特別保留数が「1」以上であれば、小当り抽選に当選した場合、変動時間が長い第2小当り変動パターンが決定される。つまり、パチンコ遊技機10では、第2特別保留数を「1」以上とすれば、それ以降、第2特別保留数が「0」に達するまで、第2特別保留数を増やすチャンスが繰り返されることとなる。
【0171】
更に、パチンコ遊技機10において、第2特別ゲームは、小当りとなる確率が圧倒的に高く、小当りとなれば結果的に役物大当り遊技が付与されることが想定されている。このため、パチンコ遊技機10では、第2特別保留数が増加させれば、その第2特別保留数の数だけ役物大当り遊技が付与される期待度が高まることとなる。但し、役物大当り遊技が付与された場合であっても、第3役物大当り遊技が付与された場合には、大当り遊技の終了後に低開放状態に制御されることから、第2特別保留数が1以上であったとしても、第2特別保留数を増やすチャンスが終了することとなる。
【0172】
次に、パチンコ遊技機10において外部端子板47の接続端子から出力される外部信号について説明する。
パチンコ遊技機10の外部端子板47の接続端子には、第1接続端子と、特定接続端子に相当する第2接続端子と、第3接続端子と、がある。パチンコ遊技機10は、第1接続端子と外部装置が接続されている場合、特別ゲームが終了したことを特定可能な特別停止信号を第1接続端子から出力可能となっている。また、パチンコ遊技機10は、第2接続端子と外部装置が接続されている場合、普通ゲームが終了したことを特定可能な普通停止信号を第2接続端子から出力可能となっている。また、パチンコ遊技機10は、第3接続端子と外部装置が接続されている場合、高開放状態であることを特定可能な高開放状態信号を第3接続端子から出力可能となっている。
【0173】
なお、パチンコ遊技機10では、普通当り遊技が付与されているときに開始された特別ゲームが終了したときには、その特別ゲームが終了したタイミングに関係なく、第1接続端子から特別停止信号が出力される。一方、パチンコ遊技機10では、大当り遊技が付与されているときに開始された普通ゲームが終了したときには、その終了したタイミングに関係なく、第2接続端子から普通停止信号が出力されない。このため、例えば、パチンコ遊技機10では、第2接続端子と外部装置が接続されているときであっても、大当り遊技中に開始された普通ゲームが、大当り遊技終了後に高開放状態に制御された後のタイミングで終了したとしても、大当り遊技中に開始された普通ゲームの終了に伴って普通停止信号が外部装置へ出力されない。即ち、特定接続端子と外部装置が接続されているときであっても、大当り遊技が付与されているときに開始された普通図柄変動ゲームが第2遊技状態となってから終了した場合には、普通停止信号が外部装置へ出力されない。
【0174】
パチンコ遊技機10では、大当り遊技中でないときに開始された普通ゲームが終了したときには、その終了したタイミングに関係なく、第2接続端子から普通停止信号が出力される。このため、例えば、パチンコ遊技機10では、第2接続端子と外部装置が接続されているとき、高開放状態であるときに開始された普通ゲームが終了した場合、当該普通ゲームの終了に伴って普通停止信号が外部装置へ出力される。即ち、特定接続端子と外部装置が接続されているときであって、第2遊技状態であるときに開始された普通図柄変動ゲームが終了した場合には、普通停止信号が外部装置へ出力される。その他、例えば、パチンコ遊技機10では、第2接続端子と外部装置が接続されているとき、第2高開放状態であるときに開始された普通ゲームが大当り遊技中に終了した場合、第2高開放状態であるときに開始された普通ゲームの終了に伴って普通停止信号が外部装置へ出力される。
【0175】
以下、各種の外部信号の出力に係る制御について説明する。本実施形態では、主CPU41が外部信号の出力に係る制御を行うことにより、接続端子から出力させる外部信号の出力を制御可能な外部信号制御手段としての機能が実現される。
【0176】
主CPU41は、特別ゲームが終了した場合、特別停止信号を出力させる。特別停止信号は、外部端子板47の第1接続端子と外部装置が接続されているときに、当該第1接続端子から出力される外部信号に相当する。主CPU41は、第1特別ゲームと第2特別ゲームの何れの特別ゲームであっても、特別ゲームが終了した場合、特別停止信号を出力させる。このとき、特別停止信号は、第1接続端子と外部装置が接続されていれば、外部装置へと出力されることとなる。このように、主CPU41は、特別ゲームが終了したことを特定可能な特別停止信号の出力を制御可能である。
【0177】
主CPU41は、普通ゲームが終了した場合、普通停止信号を出力させる場合がある。具体的に、主CPU41は、大当り遊技中でないときに開始された普通ゲームが終了した場合、普通停止信号を出力させる。一方、主CPU41は、大当り遊技中に開始された普通ゲームが終了した場合、普通停止信号を出力させない。普通停止信号は、外部端子板47の第2接続端子と外部装置が接続されているときに、当該第2接続端子から出力される外部信号に相当する。普通停止信号は、第2接続端子と外部装置が接続されていれば、外部装置へと出力されることとなる。このように、主CPU41は、普通ゲームが終了したことを特定可能な普通停止信号の出力を制御可能である。即ち、外部信号制御手段は、普通図柄変動ゲームが終了したことを特定可能な普通停止信号の出力を制御可能に構成されている。
【0178】
主CPU41は、高開放状態に制御されているとき、高開放状態信号を出力させる。高開放状態信号は、外部端子板47の第3接続端子と外部装置が接続されているときに、当該第3接続端子から出力される外部信号に相当する。主CPU41は、高開放状態に制御されているとき、所定の出力周期(例えば、0.01秒)で高開放状態信号を出力させる。このとき、高開放状態信号は、第3接続端子と外部装置が接続されていれば、外部装置へと出力されることとなる。このように、主CPU41は、高開放状態であることを特定可能な高開放状態信号の出力を制御可能である。
【0179】
ここで、
図10に基づき、特別停止信号、普通停止信号及び高開放状態信号の活用方法について、説明する。なお、
図10において「ON」は外部信号が出力されていることを示し、「OFF」は外部信号が出力されていないことを示す。
【0180】
外部装置は、当該外部装置と第1接続端子~第3接続端子を接続することで、特別停止信号、普通停止信号及び高開放状態を入力可能となる。パチンコ遊技機10からは、低開放状態となる期間T1においては高開放状態信号が出力されない一方、高開放状態となる期間T2において高開放状態信号が出力される。
【0181】
パチンコ遊技機10では、前述したように、低開放状態に制御されてから大当り遊技が付与されることなく実行された特別ゲームの実行回数が規定回数に達した場合、大当り抽選に当選しなくても、第2高開放状態に制御される。したがって、外部装置では、低開放状態である期間内、つまり、高開放状態信号を入力していない期間内において入力した特別停止信号の回数を計数することによって、低開放状態に制御されてから大当り遊技が付与されることなく実行された特別ゲームの実行回数を計数することができる。この結果、外部装置では、例えば、低開放状態に制御されてから大当り遊技が付与されることなく実行された特別ゲームの実行回数が規定回数に達するまでの残り回数を特定することが可能となる。
【0182】
また、パチンコ遊技機10において、高開放状態は、高開放状態に制御されてから実行された普通ゲームの実行回数が所定回数に達するまでを上限として制御可能である。したがって、外部装置では、高開放状態である期間内、つまり、高開放状態信号を入力している期間内において入力した普通停止信号の回数を計数することによって、高開放状態に制御されてから実行された普通ゲームの実行回数を計数することができる。この結果、外部装置では、例えば、高開放状態に制御されてから実行された普通ゲームの実行回数が所定回数に達するまでの残り回数を特定することが可能となる。
【0183】
パチンコ遊技機10は、右打ちすることを促す右打ち演出を実行可能である。右打ち演出は、特別領域としての右側領域R2aへ遊技球を流下させることを促す演出に相当する。パチンコ遊技機10は、右打ち演出を演出表示装置25において実行可能に構成されている。パチンコ遊技機10において実行可能な右打ち演出は、複数種類ある。具体的に、右打ち演出には、第1右打ち演出と、第2右打ち演出と、第3右打ち演出と、第4右打ち演出と、がある。
【0184】
第1右打ち演出は、高開放状態であるときに演出表示装置25において実行される。このように、パチンコ遊技機10において、高開放状態であるときには、右側領域R2aへ遊技球を流下させることを促す演出を演出表示装置25において実行可能である。即ち、第2遊技状態であるときには、特別領域へ遊技球を流下させることを促す演出を演出実行手段において実行可能である。第2右打ち演出は、小当り遊技中に演出表示装置25において実行される。このように、パチンコ遊技機10において、小当り遊技中には、右側領域R2aへ遊技球を流下させることを促す演出を演出表示装置25において実行可能である。即ち、小当り遊技が付与されているときには、特別領域へ遊技球を流下させることを促す演出を演出実行手段において実行可能である。第3右打ち演出は、大当り遊技中に演出表示装置25において実行される。このように、パチンコ遊技機10において、大当り遊技中には、右側領域R2aへ遊技球を流下させることを促す演出を演出表示装置25において実行可能である。即ち、大当り遊技が付与されているときには、特別領域へ遊技球を流下させることを促す演出を演出実行手段において実行可能である。
【0185】
第4右打ち演出は、高開放状態であるときに電力供給が遮断された後に電力供給が開始された場合、演出表示装置25において実行される。つまり、第4右打ち演出は、第1右打ち演出が実行されているときに電力供給が遮断された後に電力供給が開始された場合、演出表示装置25において実行される。また、第4右打ち演出は、小当り遊技中に電力供給が遮断された後に電力供給が開始された場合、演出表示装置25において実行される。つまり、第4右打ち演出は、第2右打ち演出が実行されているときに電力供給が遮断された後に電力供給が開始された場合、演出表示装置25において実行される。更に、第4右打ち演出は、大当り遊技中に電力供給が遮断された後に電力供給が開始された場合、演出表示装置25において実行される。つまり、第4右打ち演出は、第3右打ち演出が実行されているときに電力供給が遮断された後に電力供給が開始された場合、演出表示装置25において実行される。このように、パチンコ遊技機10では、第1右打ち演出~第3右打ち演出のうち何れかの右打ち演出が実行されているときに電力供給が遮断された後に電力供給が開始された場合、共通して第4右打ち演出が実行される。因みに、パチンコ遊技機10では、第4右打ち演出が実行されているときに電力供給が遮断された後に電力供給が開始された場合、第4右打ち演出が再び演出表示装置25において実行される。
【0186】
図11(a)に示すように、第1右打ち演出が実行される場合、演出表示装置25には、第1右打ち画像MG1が表示される。本実施形態において、第1右打ち画像MG1は、「右打ち」という文字情報を含んでいる。また、第1右打ち画像MG1は、演出表示装置25の表示領域25rの左端から右端にわたって延びる右方向の矢印を模した画像である。第1右打ち演出は、前述したように、高開放状態であるときに実行される右打ち演出である。したがって、第1右打ち演出は、ゲート37へ遊技球を通過させることを促す演出ともいえる。また、第1右打ち演出は、第2始動口27へ遊技球を入球させることを促す演出ともいえる。
【0187】
図11(b)に示すように、第2右打ち演出が実行される場合、演出表示装置25には、第2右打ち画像MG2が表示される。本実施形態において、第2右打ち画像MG2は、第2大入賞口31を指すような右方向の矢印を模した画像である。第2右打ち演出が実行される場合、演出表示装置25には、「第2大入賞口を狙ってください」という文字情報が表示される。このように、第2右打ち演出は、第2大入賞口31へ遊技球を入球させることを促す演出ともいえる。
【0188】
図11(c)に示すように、第3右打ち演出が実行される場合、演出表示装置25には、第3右打ち画像MG3が表示される。本実施形態において、第3右打ち画像MG3は、「右打ち」という文字情報を含んでいる。また、第3右打ち画像MG3は、右方向の矢印を模した画像である。第3右打ち画像MG3は、第1右打ち画像MG1に比して、小さい画像としている。第3右打ち演出が実行される場合、演出表示装置25には、「第1大入賞口を狙ってください」という文字情報が表示される。このように、第3右打ち演出は、第1大入賞口29へ遊技球を入球させることを促す演出ともいえる。
【0189】
図11(d)に示すように、第4右打ち演出が実行される場合、演出表示装置25には、第4右打ち画像MG4が表示される。本実施形態において、第4右打ち画像MG4は、「右打ちしてください」という文字情報を含んでいる。また、第4右打ち画像MG4は、演出表示装置25の表示領域25rの左端から右端にわたって延びる右方向の矢印を模した画像である。第4右打ち画像MG4は、第1右打ち画像MG1に比して、大きい画像としている。
【0190】
次に、右打ち演出の実行に係る制御について説明する。
副CPU51は、高開放状態であるとき、第1右打ち演出を実行させるように演出表示装置25を制御する。また、副CPU51は、小当り遊技中、第2右打ち演出を実行させるように演出表示装置25を制御する。また、副CPU51は、大当り遊技中、第3右打ち演出を実行させるように演出表示装置25を制御する。
【0191】
復帰コマンドを入力した場合において、高開放状態に復帰する場合、副CPU51は、第4右打ち演出を実行させるように演出表示装置25を制御する。同様に、復帰コマンドを入力した場合において、小当り遊技中に復帰する場合、副CPU51は、第4右打ち演出を実行させるように演出表示装置25を制御する。また、復帰コマンドを入力した場合において、大当り遊技中に復帰する場合、副CPU51は、第4右打ち演出を実行させるように演出表示装置25を制御する。
【0192】
ここで、本実施形態のパチンコ遊技機10のゲーム性について説明する。
図12(a)に示すように、パチンコ遊技機10では、低開放状態であるとき、特別ゲームの実行に伴って、演出ゲームとして第1種演出ゲームが演出表示装置25において実行される。一方、パチンコ遊技機10では、低開放状態であるとき、普通ゲームの実行に伴って演出ゲームが実行されない。一方、
図12(b)に示すように、パチンコ遊技機10では、高開放状態であるとき、普通ゲームの実行に伴って、演出ゲームとして第2種演出ゲームが演出表示装置25において実行される。一方、パチンコ遊技機10では、高開放状態であるとき、特別ゲームの実行に伴って演出ゲームが実行されない。なお、第2種演出ゲームでは、第1種演出ゲームにおいて用いられる演出図柄とは異なる演出図柄が用いられる。
【0193】
また、
図12(a)に示すように、パチンコ遊技機10では、低開放状態であるときに第1特別ゲームが大当りとなって第1図柄大当り遊技が付与された場合、第1図柄大当り遊技の終了後、第2高開放状態に制御される。同様に、パチンコ遊技機10では、低開放状態であるときに第1特別ゲームが大当りとなって第2図柄大当り遊技が付与された場合、第2図柄大当り遊技の終了後、第2高開放状態に制御される。即ち、第1遊技状態であるときに第1特別図柄変動ゲームが大当りとなって第2大当り遊技が付与された場合、当該第2大当り遊技の終了後には、特別遊技状態に制御される。また、パチンコ遊技機10では、低開放状態であるときに第1特別ゲームが大当りとなって第3図柄大当り遊技が付与された場合、第3図柄大当り遊技の終了後、第1高開放状態に制御される。即ち、第1遊技状態であるときに第1特別図柄変動ゲームが大当りとなって第1大当り遊技が付与された場合、当該第1大当り遊技の終了後には、特定遊技状態に制御される。
【0194】
なお、パチンコ遊技機10では、低開放状態であるときに大当り遊技が付与されないまま、特別ゲームの実行回数が規定回数に達した場合、第2高開放状態に制御される。但し、パチンコ遊技機10では、低開放状態であるときに普通ゲームが何回実行されたとしても、普通ゲームの実行回数に基づいて高開放状態に制御されることはない。このように、パチンコ遊技機10では、低開放状態であるときに大当り遊技が付与されずに実行された特別ゲームの実行回数が規定回数に達するまでは特別ゲームの実行回数が現在の遊技状態の終了条件の一部の要素となる。一方、パチンコ遊技機10では、低開放状態であるときに大当り遊技が付与されずに実行された特別ゲームの実行回数が規定回数に達した後は普通ゲームの実行回数が現在の遊技状態の終了条件の一部の要素となる。つまり、パチンコ遊技機10は、現在の遊技状態の終了条件の一部の要素となる図柄変動ゲームが特別ゲームから普通ゲームへと切り替わるゲーム性を有する。
【0195】
また、パチンコ遊技機10では、大当り遊技が付与されなくても、低開放状態であるときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出された場合、第2高開放状態に制御される。つまり、パチンコ遊技機10では、特別ゲームが大当りとならなかったとしても、第2高開放状態に制御されるチャンスがある。
【0196】
その他、図示していないが、パチンコ遊技機10では、低開放状態であるときに第2特別ゲームが大当りとなって第4図柄大当り遊技が付与された場合、第4図柄大当り遊技の終了後、第2高開放状態に制御される。また、パチンコ遊技機10では、低開放状態であるときに第2特別ゲームが大当りとなって第5図柄大当り遊技が付与された場合、第5図柄大当り遊技の終了後、第1高開放状態に制御される。また、パチンコ遊技機10では、低開放状態であるときに第2特別ゲームが大当りとなって第6図柄大当り遊技が付与された場合、第6図柄大当り遊技の終了後、低開放状態に制御される。
【0197】
また、図示していないが、パチンコ遊技機10では、低開放状態であるときに第2特別ゲームが小当りとなって、小当り遊技中に特典領域35に遊技球が入球したことで第1役物大当り遊技が付与された場合、第1役物大当り遊技の終了後、第2高開放状態に制御される。また、パチンコ遊技機10では、低開放状態であるときに第2特別ゲームが小当りとなって、小当り遊技中に特典領域35に遊技球が入球したことで第2役物大当り遊技が付与された場合、第2役物大当り遊技の終了後、第1高開放状態に制御される。パチンコ遊技機10では、低開放状態であるときに第2特別ゲームが小当りとなって、小当り遊技中に特典領域35に遊技球が入球したことで第3役物大当り遊技が付与された場合、第3役物大当り遊技の終了後、低開放状態に制御される。
【0198】
また、
図12(b)に示すように、パチンコ遊技機10では、高開放状態であるときに第1特別ゲームが大当りとなって第1図柄大当り遊技が付与された場合、第1図柄大当り遊技の終了後、第2高開放状態に制御される。同様に、パチンコ遊技機10では、高開放状態であるときに第1特別ゲームが大当りとなって第2図柄大当り遊技が付与された場合、第2図柄大当り遊技の終了後、第2高開放状態に制御される。即ち、第2遊技状態であるときに第1特別図柄変動ゲームが大当りとなって第2大当り遊技が付与された場合、当該第2大当り遊技の終了後には、特別遊技状態に制御される。また、パチンコ遊技機10では、高開放状態であるときに第1特別ゲームが大当りとなって第3図柄大当り遊技が付与された場合、第3図柄大当り遊技の終了後、第1高開放状態に制御される。即ち、第2遊技状態であるときに第1特別図柄変動ゲームが大当りとなって第1大当り遊技が付与された場合、当該第1大当り遊技の終了後には、特定遊技状態に制御される。なお、パチンコ遊技機10では、高開放状態であるときに普通ゲームの実行回数が所定回数に達した場合、低開放状態に制御される。但し、パチンコ遊技機10では、高開放状態であるときに特別ゲームが何回実行されたとしても、特別ゲームの実行回数に基づいて低開放状態に制御されることはない。
【0199】
なお、パチンコ遊技機10では、高開放状態であるときに右打ちされることから、基本的に、第2始動口27へ遊技球が入球することで第2特別ゲームが実行されることが基本となる。加えて、パチンコ遊技機10において、高開放状態であるときは、普通ゲームの実行に伴う第2種演出ゲームが実行される。更に、高開放状態は、普通ゲームの実行回数に基づいて終了する。このため、パチンコ遊技機10では、高開放状態であるとき、普通ゲームへの注目度が向上する。
【0200】
特に、パチンコ遊技機10において、第2特別ゲームは、はずれとなる確率が極めて低く、大当りとならなかったときの大半は、小当りとなる。そして、パチンコ遊技機10では、第2特別ゲームが小当りとなって小当り遊技が付与され、当該小当り遊技中に第2大入賞口31へ遊技球を入球させることができれば、当該遊技球が高確率で特典領域35に入球することで、役物大当り遊技が付与されることとなる。このようなことから、高開放状態であるときには、第2特別ゲームが大当りとなるかについての注目度よりも、普通ゲームが普通当りとなって第2始動口27が開放されて、当該第2始動口27へ遊技球が入球するかについての注目度が向上することとなる。このように、パチンコ遊技機10では、低開放状態と高開放状態で注目度が高いゲームが異なるゲーム性を有し、それに応じた演出ゲームを実行することで、効果的に興趣の向上を図ることができる。
【0201】
更に、パチンコ遊技機10では、高開放状態であるときに第2特別ゲームの実行中に、複数回の普通当り遊技が付与されるなどして、第2特別保留数を1以上に増加させることができれば、その第2特別保留数の数だけ役物大当り遊技が付与される期待度が高まるゲーム性を有している。このため、第2特別ゲームの変動時間が長くなるかについて注目しつつ、実際に第2特別保留数が増加するかについて注目するゲーム性を有する。
【0202】
因みに、パチンコ遊技機10では、高開放状態であるときに第2特別ゲームが大当りとなって第4図柄大当り遊技が付与された場合、第4図柄大当り遊技の終了後、第2高開放状態に制御される。また、パチンコ遊技機10では、高開放状態であるときに第2特別ゲームが大当りとなって第5図柄大当り遊技が付与された場合、第5図柄大当り遊技の終了後、第1高開放状態に制御される。また、パチンコ遊技機10では、高開放状態であるときに第2特別ゲームが大当りとなって第6図柄大当り遊技が付与された場合、第6図柄大当り遊技の終了後、低開放状態に制御される。
【0203】
また、パチンコ遊技機10では、高開放状態であるときに第2特別ゲームが小当りとなって、小当り遊技中に特典領域35に遊技球が入球したことで第1役物大当り遊技が付与された場合、第1役物大当り遊技の終了後、第2高開放状態に制御される。また、パチンコ遊技機10では、高開放状態であるときに第2特別ゲームが小当りとなって、小当り遊技中に特典領域35に遊技球が入球したことで第2役物大当り遊技が付与された場合、第2役物大当り遊技の終了後、第1高開放状態に制御される。パチンコ遊技機10では、高開放状態であるときに第2特別ゲームが小当りとなって、小当り遊技中に特典領域35に遊技球が入球したことで第3役物大当り遊技が付与された場合、第3役物大当り遊技の終了後、低開放状態に制御される。
【0204】
以下、本実施形態の効果について説明する。
(1)低開放状態であるときには、特別ゲームの実行に伴う演出ゲームとして第1種演出ゲームが演出表示装置25において実行される。一方、高開放状態であるときには、普通ゲームの実行に伴う演出ゲームとして第2種演出ゲームが演出表示装置25において実行される。このように、低開放状態及び高開放状態の何れであるかによって、演出表示装置25において実行される演出ゲームの基となる図柄変動ゲームが特別ゲームであったり、普通ゲームであったりするため、各遊技状態の面白味を高め、興趣の向上を図ることができる。
【0205】
特に、高開放状態は、高開放状態に制御されてから実行された普通ゲームの実行回数が所定回数に達するまでを上限として制御可能に構成されている。このため、高開放状態においては、特別ゲームよりも普通ゲームの実行回数に対する注目度が高まる。このような高開放状態では、普通ゲームの実行に伴う第2種演出ゲームを演出表示装置25において実行することで、演出表示装置25の内容を遊技者の注目度が高まっている内容とすることができ、興趣の向上を図り易くなる。
【0206】
(2)特別ゲームの実行に伴う第1種演出ゲームにおいて用いられる演出図柄は、普通ゲームの実行に伴う第2種演出ゲームにおいて用いられる演出図柄と異なる。このため、演出ゲームに用いられる演出図柄によって、第1種演出ゲームと、第2種演出ゲームと、の何れであるかを区別することが可能となる。これにより、低開放状態及び高開放状態の何れであるかによって、演出表示装置25において実行される演出ゲームの基となる図柄変動ゲームが特別ゲームであったり、普通ゲームであったりするゲーム性を楽しみ易くすることができる。
【0207】
(3)大当り遊技の終了後から大当り遊技が付与されずに実行された特別ゲームの実行回数が規定回数に達した場合には、高開放状態に制御される。この高開放状態は、高開放状態に制御されてから実行された普通ゲームの実行回数が所定回数に達するまでを上限として制御可能である。つまり、大当り遊技の終了後から大当り遊技が付与されずに実行された特別ゲームの実行回数が規定回数に達して高開放状態に制御されるまでは、特別ゲームの実行回数に注目させ、興趣の向上を図ることができる。一方、大当り遊技の終了後から大当り遊技が付与されずに実行された特別ゲームの実行回数が規定回数に達して高開放状態に制御されると、普通ゲームの実行回数に注目させ、興趣の向上を図ることができる。このように、実行回数に注目する図柄変動ゲームが特別ゲームから普通ゲームへと切り替わるゲーム性により、興趣の向上を図ることができる。
【0208】
(4)第1高開放状態は、第1高開放状態に制御されてから実行された普通ゲームの実行回数が所定回数に達するまでを上限として制御可能に構成されている。そして、第1高開放状態は、低開放状態に比して第2始動口27への遊技球の入球に関する有利度が高い。このため、第1高開放状態では、所定回数の普通ゲームが実行される迄の期間内において、どれだけ特別ゲームを実行させることができるかが重要となるゲーム性を創出でき、興趣の向上を図ることができる。
【0209】
更に、低開放状態及び第1高開放状態のうち少なくとも第1高開放状態では、第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技における第2大入賞口31の開放態様と、第2普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技における第2大入賞口31の開放態様と、を異ならせた。これにより、単に、普通当りとなって第2大入賞口31へ遊技球が入球することで特別ゲームが実行されるかについて注目することに限らず、普通当りとなるにあたって第2大入賞口31の開放態様がより有利度が高い開放態様となる普通当り図柄が導出されるかについて注目する楽しさを提供し、興趣の向上を図ることができる。
【0210】
(5)低開放状態では、第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において第2始動口27が開放される開放時間と、第2普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において第2始動口27が開放される開放時間と、が同じである。このため、低開放状態では、第1普通当り図柄と第2普通当り図柄の何れが導出されるかについての注目度を低下させ、結果的に、特別ゲームへの注目度を高め、興趣の向上を図ることができる。
【0211】
(6)第1高開放状態に比して第2始動口27への遊技球の入球に関する有利度が高い第2高開放状態では、第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において第2始動口27が開放される開放時間と、第2普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において第2始動口27が開放される開放時間と、が同じである。このため、第2高開放状態では、第1普通当り図柄と第2普通当り図柄の何れが導出されるかについての注目度を低下させて、第2始動口27への遊技球の入球に対する注目度を高め、興趣の向上を図ることができる。
【0212】
(7)第1高開放状態であるときに第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において第2始動口27が開放される開放時間は、第2高開放状態であるときに第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において第2始動口27が開放される開放時間と同じである。一方、第1高開放状態であるときに第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において当該普通当り遊技が開始されてから第2始動口27が開放されるまでの時間は、第2高開放状態であるときに第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において当該普通当り遊技が開始されてから第2始動口27が開放されるまでの時間と異なる。このように、同じ第1普通当り図柄が導出された場合において、第1高開放状態と第2高開放状態の何れであっても普通当り遊技において第2始動口27が開放される開放時間については同じである一方、第1高開放状態と第2高開放状態の何れであるかによって普通当り遊技が開始されてから第2始動口27の開放が開始されるまでの時間が異なる。これにより、第1普通当り図柄が導出されて普通当り遊技が付与されたときの有利度に変化を与えることなく、第2始動口27の開放に違いが生じているかのように見せることができ、同じ第1普通当り図柄が導出される場合であっても楽しませることができる。
【0213】
(8)高開放状態は、高開放状態に制御されてから実行された普通ゲームの実行回数が所定回数に達するまでを上限として制御可能に構成されている。そして、高開放状態は、低開放状態に比して第2始動口27への遊技球の入球に関する有利度が異なる。このため、高開放状態では、所定回数の普通ゲームが実行される迄の期間内において、どれだけ特別ゲームを実行させることができるかが重要となるゲーム性を創出でき、興趣の向上を図ることができる。
【0214】
更に、特別ゲームの実行中には、普通ゲームを実行可能であり、普通当り遊技を付与可能に構成されている。そして、高開放状態であるときにおいて、第2始動口27への入球を契機として実行される第2特別ゲームの変動時間は、複数種類ある。つまり、第2特別ゲームの変動時間が長ければ、当該第2特別ゲームが大当りとなる場合であったとしても、その第2特別ゲームが実行されている期間内において、普通当り遊技が付与されることで第2特別ゲームの実行を保留させるチャンスが長くなる。このため、高開放状態であるときにおいて第2始動口27への入球を契機として実行される特別ゲームの変動時間を複数種類とすることにより、第2特別ゲームの実行を保留させるチャンスが変化するゲーム性を創出することができ、興趣の向上を図ることができる。
【0215】
(9)第2特別ゲームが大当りとならなかった場合であっても、第2特別ゲームが小当りとなったことで小当り遊技が付与され、当該小当り遊技において開放された第2大入賞口31に遊技球が入球し、且つ、当該遊技球が特典領域35に入球した場合には、大当り遊技が付与される。つまり、第2特別ゲームの実行を保留させることができれば、大当りとならなくても小当りとなってから大当り遊技が付与されるチャンスを獲得することができる。これにより、第2特別ゲームが実行されている間に新たな第2特別ゲームの実行が保留されることへの注目度を更に高めることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0216】
(10)高開放状態であるときには、右側領域R2aへ遊技球を流下させることを促す右打ち演出を演出表示装置25において実行可能である。このため、高開放状態であるときには、右打ち演出にならって右側領域R2aへ遊技球を流下させれば、第2特別ゲームを実行させ、当該第2特別ゲームが小当りとなって小当り遊技が付与されたときに第2大入賞口31へ遊技球を入球させ易くなり、興趣の向上を図り易くすることができる。
【0217】
(11)小当り遊技において第2大入賞口31へ1球の遊技球が入球した場合において、第2大入賞口31へ入球した1球の遊技球が特典領域35に入球する割合は、第2大入賞口31へ入球した1球の遊技球が特典領域35に入球しない割合よりも大きい。このため、小当り遊技が付与されて第2大入賞口31へ遊技球を1球でも入球させることができれば、当該遊技球が特典領域35に入球することによる大当り遊技が付与される期待度は大きい。これにより、第2特別ゲームが実行されている間に新たな第2特別ゲームの実行が保留されることへの注目度を更に高めることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0218】
(12)第2接続端子と外部装置が接続されているときであって、高開放状態であるときに開始された普通ゲームが終了した場合には、普通ゲームが終了したことを特定可能な普通停止信号が外部装置へ出力される。但し、第2接続端子と外部装置が接続されているときであっても、大当り遊技が付与されているときに開始された普通ゲームが高開放状態となってから終了した場合には、普通停止信号が外部装置へ出力されない。このため、例えば、高開放状態であるときには、普通停止信号を入力した回数を外部装置において報知すれば、普通ゲームの実行回数が所定回数に達するまでの残り回数を把握させることが可能となる。これにより、高開放状態が終了するタイミングをある程度想定することができ、突然、高開放状態が終了することによって遊技者を困惑させてしまうことを抑制することができる。
【0219】
(13)高開放状態は、高開放状態に制御されてから実行された普通ゲームの実行回数が所定回数に達するまでを上限として制御可能に構成されている。そして、高開放状態は、低開放状態に比して第2始動口27への遊技球の入球に関する有利度が異なる。このため、高開放状態では、所定回数の普通ゲームが実行される迄の期間内において、どれだけ特別ゲームを実行させることができるかが重要となるゲーム性を創出でき、興趣の向上を図ることができる。
【0220】
更に、高開放状態には、第1高開放状態と、第1高開放状態に比して第2始動口27への遊技球の入球に関する有利度が高い第2高開放状態と、がある。そして、第2高開放状態において普通ゲームの実行回数が所定回数に達するまでに第2始動口27への遊技球の入球を契機に実行される第2特別ゲームの回数は、第1高開放状態において普通ゲームの実行回数が所定回数に達するまでに第2始動口27への遊技球の入球を契機に実行される第2特別ゲームの回数よりも多くなり易い。つまり、同じ高開放状態であっても、第1高開放状態及び第2高開放状態の何れであるかによって、普通ゲームの実行回数が所定回数に達するまでに第2特別ゲームの回数の多くなり易さが異なることで、各遊技状態の面白味を高め、興趣の向上を図ることができる。
【0221】
(14)低開放状態であるときに第1特別ゲームが大当りとなって第3図柄大当り遊技が付与された場合、当該第3図柄大当り遊技の終了後には、第1高開放状態に制御される。一方、低開放状態であるときに第1特別ゲームが大当りとなって第1図柄大当り遊技が付与された場合、当該第1図柄大当り遊技の終了後には、第2高開放状態に制御される。同様に、低開放状態であるときに第1特別ゲームが大当りとなって第2図柄大当り遊技が付与された場合、当該第2図柄大当り遊技の終了後には、第2高開放状態に制御される。このように、低開放状態であるときに第1特別ゲームが大当りとなった場合、第1図柄大当り遊技~第3図柄大当り遊技の何れが付与されたかによって、大当り遊技の終了後が、第1高開放状態と、第2高開放状態と、の何れに制御されるかが異なる。このため、低開放状態であっても、その後の高開放状態を見据えて、どのような大当り遊技が付与されるかについて注目する楽しさを提供でき、興趣の向上を図ることができる。
【0222】
(15)高開放状態であるときに第1特別ゲームが大当りとなって第3図柄大当り遊技が付与された場合、当該第3図柄大当り遊技の終了後には、第1高開放状態に制御される。一方、高開放状態であるときに第1特別ゲームが大当りとなって第1図柄大当り遊技が付与された場合、当該第1図柄大当り遊技の終了後には、第2高開放状態に制御される。同様に、高開放状態であるときに第1特別ゲームが大当りとなって第2図柄大当り遊技が付与された場合、当該第2図柄大当り遊技の終了後には、第2高開放状態に制御される。つまり、低開放状態及び高開放状態の何れであるときであっても、第1特別ゲームが大当りとなって第3図柄大当り遊技が付与された場合、当該第3図柄大当り遊技の終了後には、第1高開放状態に制御される。同様に、低開放状態及び高開放状態の何れであるときであっても、第1特別ゲームが大当りとなって第1図柄大当り遊技又は第2図柄大当り遊技が付与された場合、当該大当り遊技の終了後には、第2高開放状態に制御される。このように、低開放状態及び高開放状態の何れであるときであっても、第1特別ゲームが大当りとなった場合、第1図柄大当り遊技~第3図柄大当り遊技の何れが付与されたかによって、大当り遊技の終了後が、第1高開放状態と、第2高開放状態と、の何れに制御されるかが異なる。このため、低開放状態及び高開放状態の何れであるときであっても、大当り遊技の終了後の高開放状態を見据えて、どのような大当り遊技が付与されるかについて注目する楽しさを提供でき、興趣の向上を図ることができる。
【0223】
(16)特別ゲームが大当りとならなかったとしても、特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されれば、第2高開放状態に制御される。このように、特別ゲームが大当りとならなかったとしても、第2高開放状態に制御されるチャンスを創出することで、特別ゲームが大当りになるかに対する注目度のみが高まりすぎてしまうことを抑制しつつ、興趣の向上を図ることができる。
【0224】
(17)第1右打ち演出~第3右打ち演出のうち何れかの右打ち演出が実行されているときであっても、電力供給が遮断された後に電力供給が開始された場合には、共通して第4右打ち演出が実行される。例えば、電力供給が遮断される前に実行されていた右打ち演出の種類によって、電力供給が開始されたときの右打ち演出の種類を異ならせる場合、電力供給が開始されてからの右打ち演出が何を示す右打ち演出であるかについて遊技者に考えさせてしまう虞があり、結果的に、右打ちされるタイミングが遅くなる虞がある。しかし、上記のように構成することによって、第4右打ち演出が実行されれば、電力供給が開始されたことを認識させ易くなり、早いタイミングで右打ちされるように促すことができる。つまり、効率的に右側領域R2aへ遊技球を流下させることを促すことができる。
【0225】
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・高開放状態の終了条件としては、例えば、小当り遊技が付与されたことによって成立する終了条件が含まれてもよい。小当り遊技が付与されたことによって成立する終了条件は、小当り遊技が1回付与されたことによって成立する終了条件であってもよいし、小当り遊技が複数回付与されたことによって成立する終了条件であってもよい。このように、高開放状態の終了条件として、小当り遊技が付与されたことによって成立する終了条件を含めることによって、小当り遊技が付与された際に、意図的に第2大入賞口31へ遊技球が入球しないように遊技球を発射させないなど、結果的に遊技者が役物大当り遊技の種類を選択可能となることを抑制することができる。
【0226】
・低開放状態であるときと高開放状態であるときの何れにおいても、演出表示装置25において、第1種演出ゲームが実行されるように構成してもよい。また、低開放状態であるときと高開放状態であるときの何れにおいても、演出表示装置25において、第2種演出ゲームが実行されるように構成してもよい。例えば、低開放状態であるときには、第1種演出ゲーム及び第2種演出ゲームの両方が実行される一方、高開放状態であるときには、第1種演出ゲーム及び第2種演出ゲームのうち何れか一方が実行されるように構成してもよい。同様に、例えば、低開放状態であるときには、第1種演出ゲーム及び第2種演出ゲームのうち何れか一方が実行される一方、高開放状態であるときには、第1種演出ゲーム及び第2種演出ゲームの両方が実行されるように構成してもよい。
【0227】
・第1種演出ゲームにおいて用いられる演出図柄と、第2種演出ゲームにおいて用いられる演出図柄と、が同じであってもよい。その他、第1種演出ゲームにおいて用いられる演出図柄がモチーフとするものと、第2種演出ゲームにおいて用いられる演出図柄がモチーフとするものと、を異ならせてもよい。例えば、第1種演出ゲームでは、アラビア数字を模した演出図柄が用いられる一方、第2種演出ゲームでは、漢数字を模した演出図柄が用いられるように構成してもよい。
【0228】
・演出表示装置25において第1種演出ゲームが実行される演出領域(表示領域)と、演出表示装置25において第2種演出ゲームが実行される演出領域(表示領域)と、が同じであってもよい。また、演出表示装置25において第1種演出ゲームが実行される演出領域と、演出表示装置25において第2種演出ゲームが実行される演出領域と、を異ならせてもよい。演出表示装置25において第1種演出ゲームが実行される演出領域と、演出表示装置25において第2種演出ゲームが実行される演出領域と、を異ならせるにあたっては、各演出領域の全てが異なるようにしてもよいし、各演出領域のうち少なくとも一方の演出領域の一部が他方の演出領域と異なるようにしてもよい。
【0229】
・各遊技状態における普通ゲームの変動時間を異ならせてもよい。また、同じ遊技状態であっても、普通ゲームの変動時間が複数種類の変動時間の中から決定されるように構成してもよい。そして、例えば、
図4に示す各遊技状態における普通ゲームの変動時間は、各遊技状態における普通ゲームの変動時間の平均時間としてもよい。
【0230】
・低開放状態では、第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技における第2大入賞口31の開放態様と、第2普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技における第2大入賞口31の開放態様と、を異ならせてもよいし、同じであってもよい。例えば、低開放状態では、第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において第2始動口27が開放される開放時間と、第2普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において第2始動口27が開放される開放時間と、を異ならせてもよい。例えば、低開放状態では、第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において第2始動口27が開放される回数と、第2普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において第2始動口27が開放される回数と、を異ならせてもよい。
【0231】
・第1高開放状態では、第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技における第2大入賞口31の開放態様と、第2普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技における第2大入賞口31の開放態様と、を異ならせてもよいし、同じであってもよい。例えば、第1高開放状態では、第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において第2始動口27が開放される開放時間と、第2普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において第2始動口27が開放される開放時間と、が同じであってもよい。例えば、第1高開放状態では、第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において第2始動口27が開放される回数と、第2普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において第2始動口27が開放される回数と、を異ならせてもよい。
【0232】
また、第2高開放状態では、第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技における第2大入賞口31の開放態様と、第2普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技における第2大入賞口31の開放態様と、を異ならせてもよいし、同じであってもよい。例えば、第2高開放状態では、第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において第2始動口27が開放される開放時間と、第2普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において第2始動口27が開放される開放時間と、を異ならせてもよい。例えば、第2高開放状態では、第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において第2始動口27が開放される回数と、第2普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において第2始動口27が開放される回数と、を異ならせてもよい。
【0233】
また、第1高開放状態であるときに第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において第2始動口27が開放される開放時間は、第2高開放状態であるときに第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において第2始動口27が開放される開放時間と異ならせてもよい。例えば、第2高開放状態であるときに第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において第2始動口27が開放される開放時間は、第1高開放状態であるときに第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において第2始動口27が開放される開放時間よりも長くしてもよい。例えば、第1高開放状態であるときに第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において第2始動口27が開放される開放時間は、第2高開放状態であるときに第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において第2始動口27が開放される開放時間よりも長くしてもよい。
【0234】
なお、第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において第2始動口27が開放される開放時間と、第2普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において第2始動口27が開放される開放時間と、を異ならせるにあたって、何れの開放時間を他方よりも長く(又は、短く)するようにしてもよい。同様に、第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において第2始動口27が開放される回数と、第2普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において第2始動口27が開放される回数と、を異ならせるにあたって、何れの回数を他方より多く(又は、少なく)するようにしてもよい。
【0235】
・第1高開放状態であるときに第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において当該普通当り遊技が開始されてから第2始動口27が開放されるまでの時間は、第2高開放状態であるときに第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において当該普通当り遊技が開始されてから第2始動口27が開放されるまでの時間と同じでもよい。また、第1高開放状態であるときに第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において当該普通当り遊技が開始されてから第2始動口27が開放されるまでの時間は、第2高開放状態であるときに第1普通当り図柄が導出された後の普通当り遊技において当該普通当り遊技が開始されてから第2始動口27が開放されるまでの時間より短くてもよい。
【0236】
・普通当り遊技における遊技球の入球上限個数は、2個(2球)以上であってもよい。つまり、1回の普通当り遊技において複数回の第2特別ゲームの実行を保留することが容易にできるように構成してもよい。
【0237】
・普通当り抽選の当選確率を変更してもよい。例えば、低開放状態であるときの普通当り抽選の当選確率と、高開放状態であるときの普通当り抽選の当選確率と、が同じであってもよい。例えば、低開放状態及び高開放状態の何れにおいても普通当り抽選は行われず、上記実施形態において普通当り抽選に当選したものとして、各種の制御が行われるように構成してもよい。即ち、普通当り抽選を行わなくてもよい。
【0238】
・大当り遊技の終了後に制御される遊技状態を変更してもよい。また、大当り遊技の種類を変更してもよい。また、大当りに当選したときの遊技状態に応じて、大当り遊技終了後に制御される遊技状態を異ならせてもよい。例えば、低開放状態であるときに第1特別ゲームが大当りとなって第3図柄大当り遊技が付与された場合、当該第3図柄大当り遊技の終了後には、第1高開放状態に制御される。一方、高開放状態であるときに第1特別ゲームが大当りとなって第3図柄大当り遊技が付与された場合、当該第3図柄大当り遊技の終了後には、第2高開放状態に制御されるようにしてもよい。また、例えば、大当りに当選したときが第1高開放状態と第2高開放状態の何れであるかによって、大当り遊技の終了後に制御される遊技状態を異ならせてもよい。例えば、第1高開放状態であるときに第1特別ゲームが大当りとなって第1図柄大当り遊技が付与された場合、当該第1図柄大当り遊技の終了後には、第1高開放状態に制御される。一方、例えば、第2高開放状態であるときに第1特別ゲームが大当りとなって第1図柄大当り遊技が付与された場合、当該第1図柄大当り遊技の終了後には、第2高開放状態に制御されるようにしてもよい。
【0239】
・高開放状態であるときにおいて、第2特別ゲームの変動時間は、1種類であってもよい。例えば、大当り抽選及び小当り抽選の抽選結果に関係なく、高開放状態であるときの第2特別ゲームの変動時間は、予め定められた変動時間となるように構成してもよい。例えば、高開放状態であるときには、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームの何れの変動時間についても予め定められた変動時間となるように構成してもよい。
【0240】
・大当り遊技の終了後から大当り遊技が付与されずに実行された特別ゲームの実行回数が規定回数に達した場合には、第2高開放状態でなく、第1高開放状態に制御されるように構成してもよい。その他、大当り遊技の終了後から大当り遊技が付与されずに実行された特別ゲームの実行回数でなく、例えば、低開放状態に制御されてから大当り遊技が付与されずに実行された特別ゲームの実行回数が規定回数に達した場合に、高開放状態に制御されるように構成してもよい。即ち、通常遊技状態に制御されてから大当り遊技が付与されずに実行された特別ゲームの実行回数が規定回数に達した場合に、特定遊技状態又は特別遊技状態に制御されるように構成してもよい。
【0241】
・大当り遊技の終了後から大当り遊技が付与されずに実行された特別ゲームの実行回数が規定回数に達したとしても、高開放状態に制御されないように構成してもよい。同様に、特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出されたとしても、高開放状態に制御されないように構成してもよい。この場合、特別ゲームにおいて導出可能な特別図柄として、チャンス図柄がなくてもよい。
【0242】
・低開放状態であるときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出された場合には、高開放状態の中でも第1高開放状態に制御されるように構成してもよい。その他、高開放状態であるときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出された場合には、改めて高開放状態に制御されるように構成してもよい。このとき、チャンス図柄が導出されるまでの高開放状態における普通ゲームの実行回数が初期化されるように構成し、改めて高開放状態に制御されることによって、結果的に高開放状態に制御可能な上限が延長されるように構成してもよい。なお、高開放状態であるときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出された場合に改めて制御される高開放状態は、第1高開放状態と第2高開放状態の何れであってもよい。
【0243】
・例えば、大当り遊技中は、普通ゲームを実行不能に構成してもよい。例えば、普通ゲームの実行中に大当り遊技が付与された場合には、普通ゲームにおいて普通はずれ図柄が導出され、普通ゲームの実行が強制的に終了するように構成してもよい。例えば、大当り遊技中は、普通当り遊技を付与不能に構成してもよい。例えば、普通当り遊技の付与中において大当り遊技が付与された場合には、第2始動口27が閉鎖され、普通当り遊技が強制的に終了するように構成してもよい。
【0244】
・小当り遊技において第2大入賞口31へ1球の遊技球が入球した場合において、第2大入賞口31へ入球した1球の遊技球が特典領域35に入球する割合は、第2大入賞口31へ入球した1球の遊技球が特典領域35に入球しない割合と同じであってもよい。また、小当り遊技において第2大入賞口31へ1球の遊技球が入球した場合において、第2大入賞口31へ入球した1球の遊技球が特典領域35に入球する割合は、第2大入賞口31へ入球した1球の遊技球が特典領域35に入球しない割合よりも小さくてもよい。
【0245】
・右打ち演出を実行しなくてもよい。例えば、第1右打ち演出~第4右打ち演出のうち一部又は全部の右打ち演出を実行しないように構成してもよい。例えば、小当り遊技中は、右打ち演出が実行されないように構成することで、第2右打ち演出を実行しないように構成してもよい。例えば、演出表示装置25では、高開放状態であるとき、小当り遊技中及び大当り遊技中の何れにおいても、第1右打ち演出が実行されるように構成してもよい。更に、例えば、演出表示装置25では、右打ち演出が実行されているときに電力供給が遮断された後に電力供給が開始された場合、第1右打ち演出が実行されるように構成してもよい。この場合、高開放状態であるとき、小当り遊技中、大当り遊技中、及び、右打ち演出が実行されているときに電力供給が遮断された後に電力供給が開始されたときの全てにおける右打ち演出の態様が同じであるといえる。
【0246】
・高開放状態であるとき、小当り遊技中及び大当り遊技中のうち何れか2以上の状況では同じ右打ち演出が実行されるように構成してもよい。例えば、高開放状態であるときと、小当り遊技中であるときと、では、共通して第1右打ち演出が実行されるように構成してもよい。この場合、高開放状態であるときの右打ち演出の態様と、小当り遊技中の右打ち演出の態様と、が同じであるといえる。同様に、例えば、小当り遊技中と、大当り遊技中と、では、共通して第3右打ち演出が実行されるように構成してもよい。この場合、大当り遊技中の右打ち演出の態様と、小当り遊技中の右打ち演出の態様と、が同じであるといえる。
【0247】
・第1右打ち演出~第3右打ち演出のうち何れの右打ち演出が実行されているときであるかによって、電力供給が遮断された後に電力供給が開始された場合に実行される右打ち演出を異ならせてもよい。例えば、第1右打ち演出が実行されているときに電力供給が遮断された後に電力供給が開始された場合には、第1右打ち演出が実行されるように構成してもよい。例えば、第2右打ち演出が実行されているときに電力供給が遮断された後に電力供給が開始された場合には、第2右打ち演出が実行されるように構成してもよい。同様に、例えば、第3右打ち演出が実行されているときに電力供給が遮断された後に電力供給が開始された場合には、第3右打ち演出が実行されるように構成してもよい。ここでは、電力供給が再開された場合に、電力供給が遮断されたときと同じ右打ち演出が実行されることを例示しているが、異なる右打ち演出が実行されるように構成してもよい。
【0248】
その他、例えば、第1右打ち演出~第3右打ち演出のうち何れかの右打ち演出が実行されているときであっても、電力供給が遮断された後に電力供給が開始された場合には、共通して第1右打ち演出が実行されるように構成してもよい。例えば、第4右打ち演出を実行しなくてもよい。例えば、第1右打ち演出~第3右打ち演出のうち何れかの右打ち演出が実行されているときであっても、電力供給が遮断された後に電力供給が開始された場合には、右打ち演出が実行されないように構成してもよい。
【0249】
・普通当り遊技中に電力供給が遮断された場合において電力供給が遮断される前の普通当り遊技及び電力供給が開始によって復帰した普通当り遊技の全体で第2始動口27に遊技球が入球する有利度は、普通当り遊技中に電力供給が遮断されなかった場合において普通当り遊技の全体で第2始動口27に遊技球が入球する有利度と異なってもよい。例えば、普通当り遊技中に電力供給が遮断された場合において電力供給が遮断される前の普通当り遊技及び電力供給が開始によって復帰した普通当り遊技の全体で第2始動口27に遊技球が入球する有利度は、普通当り遊技中に電力供給が遮断されなかった場合において普通当り遊技の全体で第2始動口27に遊技球が入球する有利度よりも低くてもよい。逆に、普通当り遊技中に電力供給が遮断された場合において電力供給が遮断される前の普通当り遊技及び電力供給が開始によって復帰した普通当り遊技の全体で第2始動口27に遊技球が入球する有利度は、普通当り遊技中に電力供給が遮断されなかった場合において普通当り遊技の全体で第2始動口27に遊技球が入球する有利度よりも高くてもよい。このように、1回の普通当り遊技が付与される場合であっても、普通当り遊技中に電力供給が遮断されるかによって第2始動口27に遊技球が入球する有利度を異ならせることで、電力供給の遮断が発生するかについても注目させることができる。
【0250】
・第2始動口27を変更してもよい。例えば、第1可変部材28の形状を変更してもよい。例えば、1回の普通当り遊技において2個以上の遊技球が第2始動口27へ入球する確率が低くなるように構成してもよい。例えば、第2始動口27が開放される場合、第2始動口27へ遊技球を誘導する誘導通路が突出するように構成するなどして、遊技球が誘導通路を通過可能に構成し、誘導通路を通過した遊技球が第2始動口27へ入球し得るように構成してもよい。この場合、例えば、第2始動口27が閉鎖される場合には、誘導通路が遊技盤20に埋没するように構成するなどして、遊技球が誘導通路を通過不能となるように構成してもよい。更に、誘導通路から第2始動口27へ入球した直後に、第2始動センサSE2を設けてもよい。このように構成することで、1個の遊技球が第2始動センサSE2に検知されると、第2始動口27が閉鎖されることで、誘導通路を通過している遊技球が存在していたとしても、当該遊技球が誘導通路を通過できなくなり、第2始動口27へ入球することを抑制することができる。
【0251】
・第1接続端子~第3接続端子のうち一部又は全部を備えなくてもよい。即ち、特別停止信号、普通停止信号及び高開放状態信号のうち一部又は全部の外部信号を出力しないように構成してもよい。特別停止信号、普通停止信号及び高開放状態信号とは別の外部信号を出力可能に構成してもよい。例えば、大当り遊技中に大当り遊技中であることを特定可能な外部信号、小当り遊技中に小当り遊技中であることを特定可能な外部信号、及び、普通当り遊技中に普通当り遊技中であることを特定可能な外部信号のうち一部又は全部の外部信号を出力可能に構成してもよい。これらの外部信号は、上記実施形態における各種の外部信号と同様、主CPU41によって出力が制御されるように構成するとよい。
【0252】
・演出表示装置25では、第1種演出ゲーム及び第2種演出ゲームとは別に、特別ゲームの実行に伴う図柄変動ゲーム(以下、第1ミニゲームと示す)と、普通ゲームの実行に伴う図柄変動ゲーム(以下、第2ミニゲームと示す)と、が行われるように構成してもよい。演出表示装置25において第1種演出ゲームが実行される演出領域は、演出表示装置25において第1ミニゲーム及び第2ミニゲームがそれぞれ実行される演出領域よりも大きくしてもよい。同様に、演出表示装置25において第2種演出ゲームが実行される演出領域は、演出表示装置25において第1ミニゲーム及び第2ミニゲームがそれぞれ実行される演出領域よりも大きくしてもよい。
【0253】
・高開放状態として、第1高開放状態と、第2高開放状態と、の何れか一方のみを備える遊技機であってもよい。例えば、上記実施形態において第1高開放状態に制御されるところを、第2高開放状態に制御されるように構成してもよい。
【0254】
・第1高開放状態において普通ゲームの実行回数が所定回数に達するまでに第2始動口27への遊技球の入球を契機に実行される第2特別ゲームの回数は、第2高開放状態において普通ゲームの実行回数が所定回数に達するまでに第2始動口27への遊技球の入球を契機に実行される第2特別ゲームの回数よりも多くなり易くしてもよい。また、第1高開放状態において普通ゲームの実行回数が所定回数に達するまでに第2始動口27への遊技球の入球を契機に実行される第2特別ゲームの回数と、第2高開放状態において普通ゲームの実行回数が所定回数に達するまでに第2始動口27への遊技球の入球を契機に実行される第2特別ゲームの回数と、が同程度となるようにしてもよい。
【0255】
・上記実施形態のパチンコ遊技機を、確率変動状態(所謂、確変状態)に制御可能なパチンコ遊技機に具体化してもよい。確変状態に制御可能なパチンコ遊技機として、次に大当り遊技が付与されるまで確変状態に制御する仕様や、転落抽選に当選するまで確変状態に制御する仕様(転落機)、予め定めた回数分の特別ゲームが終了するまで確変状態に制御する仕様(ST機)がある。また、確変状態に制御可能なパチンコ遊技機には、遊技球が特定領域を通過することを契機に確変状態に制御する仕様(V確変機)がある。上記実施形態のパチンコ遊技機は、これらの何れの仕様のパチンコ遊技機に具体化してもよい。また、上記した転落機とV確変機を混合させた仕様のパチンコ遊技機であってもよい。また、V確変機は、単数の大入賞口を備えて特定のラウンド遊技を生じさせる仕様がある。V確変機は、特定のラウンド遊技で開放される大入賞口(V入賞口)と特定のラウンド遊技以外のラウンド遊技で開放される大入賞口からなる複数の大入賞口を備えて特定のラウンド遊技を生じさせる仕様がある。
【0256】
・上記実施形態のパチンコ遊技機をV確機に具体化する場合、第1始動口26への入球を契機とする大当り抽選において大当りに当選したときと、第2始動口27への入球を契機とする大当り抽選において大当りに当選したときと、で大当り遊技の終了後に確変状態に制御される期待度を異ならせてもよい。例えば、第2始動口27への入球を契機とする大当り抽選において大当りに当選した場合には、第1始動口26への入球を契機とする大当り抽選において大当りに当選した場合に比して、大当り遊技において特定領域を遊技球が通過する期待度が高い種類の大当り遊技が付与される確率が高くなるように構成してもよい。このように構成する場合、大当り遊技の終了後の遊技状態に注目させることは勿論のこと、大当りとなった特別ゲームが第1特別ゲームと第2特別ゲームの何れであるかについても注目させて、興趣の向上を図ることができる。
【0257】
・上記実施形態は、遊技球を付与するにあたって、電子データから構成される仮想媒体が付与されるパチンコ遊技機に具体化してもよい。即ち、上記実施形態は、物理的な遊技媒体が払い出されないパチンコ遊技機(所謂、管理遊技機)に具体化してもよい。このようなパチンコ遊技機は、仮想媒体を使用することで発射可能な遊技球に変換し、当該遊技球を発射可能に構成される。
【0258】
・上記実施形態において、副基板50をサブ統括制御基板とし、副基板50とは別に演出表示装置25を専門に制御する表示制御基板、装飾ランプ17を専門に制御する発光制御基板、スピーカ18を専門に制御する音制御基板を設けてもよい。このようなサブ統括制御基板とその他の演出を制御する基板を含めて、副基板(副制御部)としてもよい。
【0259】
・上記実施形態において、単一の基板に主基板40の主CPU41と副基板50の副CPU51を搭載してもよい。また、上記の変更例において、表示制御基板、発光制御基板及び音制御基板を任意に組み合わせて単数の基板、又は、複数の基板としてもよい。
【0260】
・情報表示パネル22は、遊技者に払い出す賞球の残り個数を表示する残数表示部を備えていてもよい。情報表示パネル22は、大当り遊技中のラウンド遊技の回数を表示するラウンド数表示部を備えていてもよい。また、情報表示パネル22が有する各種の表示部は、同一部材(上記実施形態でいえば、情報表示パネル22)に設ける必要はなく、例えば、一部又は全部の表示部が他の表示部とは別の部材に設けられていてもよい。
【0261】
次に、上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
(イ)前記普通当り遊技における前記特定始動口の開放態様には、普通当り遊技において前記特定始動口が開放される時間と、普通当り遊技において前記特定始動口が開放される回数と、普通当り遊技が開始されてから前記特定始動口の開放が開始されるまでの時間と、普通当り遊技において前記特定始動口が閉鎖されている時間と、のうち少なくとも一部を含む。
【0262】
(ロ)特別図柄変動ゲームが大当りとなった場合に大入賞口が開放される大当り遊技を付与可能であって、普通図柄変動ゲームが普通当りとなった場合に可変部材を有する特定始動口が開放される普通当り遊技を付与可能な遊技機において、遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、演出実行手段を制御する演出制御手段と、を備え、前記遊技状態には、第1遊技状態と、前記第1遊技状態に比して前記特定始動口への遊技球の入球に関する有利度が高い第2遊技状態と、があり、前記第2遊技状態は、前記第2遊技状態に制御されてから実行された普通図柄変動ゲームの実行回数が所定回数に達するまでを上限として制御可能に構成されており、前記演出実行手段では、複数列の演出図柄を用いる演出ゲームを実行可能であって、前記第1遊技状態であるときには、特別図柄変動ゲームの実行に伴う演出ゲームが実行される一方、前記第2遊技状態であるときには、普通図柄変動ゲームの実行に伴う演出ゲームが実行されることを特徴とする遊技機。
【0263】
(ハ)特別図柄変動ゲームが大当りとなった場合に大入賞口が開放される大当り遊技を付与可能であって、普通図柄変動ゲームが普通当りとなった場合に可変部材を有する特定始動口が開放される普通当り遊技を付与可能な遊技機において、遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、演出実行手段を制御する演出制御手段と、を備え、前記特定始動口への遊技球の入球を契機として、特別図柄変動ゲームを実行可能に構成されており、前記遊技状態には、第1遊技状態と、前記第1遊技状態に比して前記特定始動口への遊技球の入球に関する有利度が高い第2遊技状態と、があり、前記第2遊技状態は、前記第2遊技状態に制御されてから実行された普通図柄変動ゲームの実行回数が所定回数に達するまでを上限として制御可能に構成されており、前記第2遊技状態に制御されてから実行された普通図柄変動ゲームの実行回数が所定回数に達するよりも前に特別図柄変動ゲームが大当りとなった場合には、前記第2遊技状態が終了するように構成されており、特別図柄変動ゲームの実行中には、普通図柄変動ゲームを実行可能であり、普通当り遊技を付与可能に構成されている一方、前記特定始動口への入球を契機として、前記特定始動口への入球を契機として実行される特別図柄変動ゲームの実行を保留することが可能に構成されており、前記第2遊技状態であるときにおいて前記特定始動口への入球を契機として実行される特別図柄変動ゲームの変動時間は、複数種類あることを特徴とする遊技機。
【0264】
(ニ)特別図柄変動ゲームが大当りとなった場合に大入賞口が開放される大当り遊技を付与可能であって、普通図柄変動ゲームが普通当りとなった場合に可変部材を有する特定始動口が開放される普通当り遊技を付与可能な遊技機において、遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、演出実行手段を制御する演出制御手段と、を備え、前記特定始動口への遊技球の入球を契機として、特別図柄変動ゲームを実行可能に構成されており、前記遊技状態には、第1遊技状態と、前記第1遊技状態に比して前記特定始動口への遊技球の入球に関する有利度が高い第2遊技状態と、があり、前記第2遊技状態は、前記第2遊技状態に制御されてから実行された普通図柄変動ゲームの実行回数が所定回数に達するまでを上限として制御可能に構成されており、前記第2遊技状態には、特定遊技状態と、前記特定遊技状態に比して前記特定始動口への遊技球の入球に関する有利度が高い特別遊技状態と、があり、前記特別遊技状態において普通図柄変動ゲームの実行回数が所定回数に達するまでに前記特定始動口への遊技球の入球を契機に実行される特別図柄変動ゲームの回数は、前記特定遊技状態において普通図柄変動ゲームの実行回数が所定回数に達するまでに前記特定始動口への遊技球の入球を契機に実行される特別図柄変動ゲームの回数よりも多くなり易いことを特徴とする遊技機。
【0265】
(ホ)特別図柄変動ゲームが大当りとなった場合に大入賞口が開放される大当り遊技を付与可能であって、普通図柄変動ゲームが普通当りとなった場合に可変部材を有する特定始動口が開放される普通当り遊技を付与可能な遊技機において、遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、演出実行手段を制御する演出制御手段と、を備え、特別図柄変動ゲームは、常時入球可能に開口された非特定始動口への遊技球の入球を契機として実行可能な第1特別図柄変動ゲームと、前記特定始動口への遊技球の入球を契機として実行可能な第2特別図柄変動ゲームと、があり、前記遊技状態には、第1遊技状態と、前記第1遊技状態に比して前記特定始動口への遊技球の入球に関する有利度が高い第2遊技状態と、があり、前記第2遊技状態は、前記第2遊技状態に制御されてから実行された普通図柄変動ゲームの実行回数が所定回数に達するまでを上限として制御可能に構成されており、前記第2遊技状態には、特定遊技状態と、前記特定遊技状態に比して前記特定始動口への遊技球の入球に関する有利度が高い特別遊技状態と、があり、大当り遊技には、第1大当り遊技と、第2大当り遊技と、があり、前記第1遊技状態であるときに第1特別図柄変動ゲームが大当りとなって前記第1大当り遊技が付与された場合、当該第1大当り遊技の終了後には、前記特定遊技状態に制御される一方、前記第1遊技状態であるときに第1特別図柄変動ゲームが大当りとなって前記第2大当り遊技が付与された場合、当該第2大当り遊技の終了後には、前記特別遊技状態に制御されることを特徴とする遊技機。
【符号の説明】
【0266】
10…パチンコ遊技機 17…装飾ランプ 18…スピーカ 22…情報表示パネル 22a…第1特別図柄表示装置 22b…第2特別図柄表示装置 22c…第1保留表示装置 22d…第2保留表示装置 22e…普通図柄表示装置 22f…普通保留表示装置 25…演出表示装置 26…第1始動口 27…第2始動口 28…第1可変部材 29…第1大入賞口 30…第2可変部材 31…第2大入賞口 32…第3可変部材 34…振分シャッタ 35…特典領域 37…ゲート 40…主基板 41…主CPU 42…主ROM 43…主RWM 45…クリアスイッチ 47…外部端子板 50…副基板 51…副CPU 52…副ROM 53…副RWM 60…電源ユニット 61…電源スイッチ 62…バックアップ電源 R1a…左側領域 R2a…右側領域