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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023007469
(43)【公開日】2023-01-18
(54)【発明の名称】振動装置および振動装置を含む装置
(51)【国際特許分類】
   H04R 17/00 20060101AFI20230111BHJP
【FI】
H04R17/00
H04R17/00 330K
【審査請求】有
【請求項の数】39
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022101491
(22)【出願日】2022-06-24
(31)【優先権主張番号】10-2021-0086155
(32)【優先日】2021-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100114915
【弁理士】
【氏名又は名称】三村 治彦
(74)【代理人】
【識別番号】100125139
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100209808
【弁理士】
【氏名又は名称】三宅 高志
(72)【発明者】
【氏名】金 ▲ミン▼ 紙
(72)【発明者】
【氏名】河 永 郁
(72)【発明者】
【氏名】金 治 完
(72)【発明者】
【氏名】河 敬 輔
(72)【発明者】
【氏名】孫 敏 鎬
(72)【発明者】
【氏名】崔 ▲ミン▼ 奎
(72)【発明者】
【氏名】姜 ▲ジョン▼ 求
(72)【発明者】
【氏名】高 有 善
(72)【発明者】
【氏名】崔 榮 洛
(72)【発明者】
【氏名】全 勝 梧
(72)【発明者】
【氏名】金 光 浩
(72)【発明者】
【氏名】▲オ▼ 俊 錫
【テーマコード(参考)】
5D004
5D019
【Fターム(参考)】
5D004AA02
5D004AA08
5D004BB04
5D004CD01
5D004DD01
5D004FF02
5D004FF04
5D004FF10
5D019AA09
5D019AA24
5D019BB05
5D019BB26
5D019BB30
5D019EE06
(57)【要約】
【課題】柔軟性を有する振動装置を提供する。
【解決手段】本明細書の一実施例による振動装置は、振動板、振動上にあり、振動構造物を含む振動発生器、および振動板と振動発生器との間の連結部材を含み、連結部材は、振動構造物と重畳するように配置され、振動板および振動構造物の間にある第1連結部材、および第1連結部材を取り囲むように配置される第2連結部材を含み、第1連結部材は第2連結部材より大きい弾性係数を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
振動板と、
前記振動板上にあり、振動構造物を含む振動発生器と、
前記振動板と前記振動発生器との間の連結部材とを含み、
前記連結部材は、
前記振動構造物と重畳するように配置され、前記振動板および前記振動構造物の間にある第1連結部材と、
前記第1連結部材を取り囲むように配置される第2連結部材とを含み、
前記第1連結部材は前記第2連結部材より大きい弾性係数を有する、振動装置。
【請求項2】
前記連結部材は、金属物質を含む、請求項1に記載の振動装置。
【請求項3】
前記振動構造物は、
前記振動構造物の第1面にある第1電極部と、
前記振動構造物の第1面と反対の第2面にある第2電極部とをさらに含み、
前記第1電極部および前記第2電極部のそれぞれは、銀(Ag)およびガラスフリット(Glass Frit)を含む、請求項1に記載の振動装置。
【請求項4】
前記振動構造物に電気的に連結された信号ケーブルと、
前記信号ケーブルに実装された信号生成回路とをさらに含む、請求項3に記載の振動装置。
【請求項5】
前記振動発生器は、
前記第1電極部を覆う第1カバー部材と、
前記第2電極部を覆う第2カバー部材とをさらに含み、
前記信号ケーブルは、
前記第1カバー部材と前記第1電極部との間に配置され、前記第1電極部に電気的に連結された第1伝導性ラインと、
前記第2カバー部材と前記第2電極部との間に配置され、前記第2電極部に電気的に連結された第2伝導性ラインとを含む、請求項4に記載の振動装置。
【請求項6】
前記第1カバー部材と前記第2カバー部材は、前記連結部材によって前記振動板の一面に連結されるか、または連結された、請求項5に記載の振動装置。
【請求項7】
前記振動構造物は、
第1圧電係数を有する第1振動構造物と、
前記第1圧電係数と異なる第2圧電係数を有する第2振動構造物と、
前記第1振動構造物と前記第2振動構造物との間にある結合部とをさらに含む、請求項4に記載の振動装置。
【請求項8】
前記振動構造物は、
第1圧電係数を有する第1振動構造物と、
前記第1圧電係数と異なる第2圧電係数を有する第2振動構造物と、
前記第1振動構造物と前記第2振動構造物との間にある結合部とをさらに含む、請求項3に記載の振動装置。
【請求項9】
前記振動発生器は、前記第1電極部と前記第2電極部との間にある振動部をさらに含む、請求項3に記載の振動装置。
【請求項10】
前記振動構造物に電気的に連結された信号ケーブルと、
前記信号ケーブルに実装された信号生成回路とをさらに含む、請求項1に記載の振動装置。
【請求項11】
前記振動構造物は、
前記振動構造物の第1面にある第1電極部と、
前記振動構造物の第1面と反対の第2面にある第2電極部と、
前記第1電極部を覆う第1カバー部材と、
前記第2電極部を覆う第2カバー部材とをさらに含み、
前記信号ケーブルは、
前記第1カバー部材と前記第1電極部との間に配置され、前記第1電極部に電気的に連結された第1伝導性ラインと、
前記第2カバー部材と前記第2電極部との間に配置され、前記第2電極部に電気的に連結された第2伝導性ラインとを含む、請求項10に記載の振動装置。
【請求項12】
前記振動構造物は、
第1圧電係数を有する第1振動構造物と、
前記第1圧電係数と異なる第2圧電係数を有する第2振動構造物と、
前記第1振動構造物と前記第2振動構造物との間にある結合部とをさらに含む、請求項11に記載の振動装置。
【請求項13】
前記振動構造物は、
第1圧電係数を有する第1振動構造物と、
前記第1圧電係数と異なる第2圧電係数を有する第2振動構造物と、
前記第1振動構造物と前記第2振動構造物との間にある結合部とをさらに含む、請求項1に記載の振動装置。
【請求項14】
前記振動発生器は、
前記振動構造物と前記第1カバー部材との間にある第1接着層と、
前記振動構造物と前記第2カバー部材との間にある第2接着層とをさらに含む、請求項11に記載の振動装置。
【請求項15】
振動板と、
前記振動板に配置された振動発生器と、
前記振動板と前記振動発生器との間の連結部材とを含み、
前記連結部材は金属物質を含む、振動装置。
【請求項16】
前記振動発生器は、
振動構造物と、
前記振動構造物の第1面にある第1電極部と、
前記振動構造物の第1面と反対の第2面にある第2電極部とを含み、
前記第1電極部および前記第2電極部のそれぞれは銀(Ag)およびガラスフリット(Glass Frit)を含む、請求項15に記載の振動装置。
【請求項17】
前記振動構造物に電気的に連結された信号ケーブルと、
前記信号ケーブルに実装された信号生成回路とをさらに含む、請求項16に記載の振動装置。
【請求項18】
前記振動構造物は、
前記第1電極部を覆う第1カバー部材と、
前記第2電極部を覆う第2カバー部材とをさらに含み、
前記信号ケーブルは、
前記第1カバー部材と前記第1電極部との間に配置され、前記第1電極部に電気的に連結された第1伝導性ラインと、
前記第2カバー部材と前記第2電極部との間に配置され、前記第2電極部に電気的に連結された第2伝導性ラインとを含む、請求項17に記載の振動装置。
【請求項19】
前記振動構造物は、
第1圧電係数を有する第1振動構造物と、
前記第1圧電係数と異なる第2圧電係数を有する第2振動構造物と、
前記第1振動構造物と前記第2振動構造物との間にある結合部とをさらに含む、請求項17に記載の振動装置。
【請求項20】
前記振動構造物は、
第1圧電係数を有する第1振動構造物と、
前記第1圧電係数と異なる第2圧電係数を有する第2振動構造物と、
前記第1振動構造物と前記第2振動構造物との間にある結合部とをさらに含む、請求項16に記載の振動装置。
【請求項21】
前記振動発生器に電気的に連結された信号ケーブルと、
前記信号ケーブルに実装された信号生成回路とをさらに含む、請求項15に記載の振動装置。
【請求項22】
前記振動発生器は振動構造物を含み、
前記振動構造物は、
前記振動構造物の第1面にある第1電極部と、
前記振動構造物の第1面と反対の第2面にある第2電極部と、
前記第1電極部を覆う第1カバー部材と、
前記第2電極部を覆う第2カバー部材とをさらに含み、
前記信号ケーブルは、
前記第1カバー部材と前記第1電極部との間に配置され、前記第1電極部に電気的に連結された第1伝導性ラインと、
前記第2カバー部材と前記第2電極部との間に配置され、前記第2電極部に電気的に連結された第2伝導性ラインとを含む、請求項21に記載の振動装置。
【請求項23】
前記振動構造物は、
第1圧電係数を有する第1振動構造物と、
前記第1圧電係数と異なる第2圧電係数を有する第2振動構造物と、
前記第1振動構造物と前記第2振動構造物との間にある結合部とをさらに含む、請求項22に記載の振動装置。
【請求項24】
振動板と、
前記振動板を振動させる振動発生器と、
前記振動板と前記振動発生器との間の連結部材とを含み、
前記振動発生器は、
振動構造物と、
前記振動構造物の第1面にある第1電極部と、
前記振動構造物の第1面と反対の第2面にある第2電極部とを含み、
前記第1電極部および前記第2電極部のそれぞれは銀(Ag)およびガラスフリット(Glass Frit)を含む、振動装置。
【請求項25】
前記振動構造物に電気的に連結された信号ケーブルと、
前記信号ケーブルに実装された信号生成回路とをさらに含む、請求項24に記載の振動装置。
【請求項26】
前記振動構造物は、
前記第1電極部を覆う第1カバー部材と、
前記第2電極部を覆う第2カバー部材とをさらに含み、
前記信号ケーブルは、
前記第1カバー部材と前記第1電極部との間に配置され、前記第1電極部に電気的に連結された第1伝導性ラインと、
前記第2カバー部材と前記第2電極部との間に配置され、前記第2電極部に電気的に連結された第2伝導性ラインとを含む、請求項25に記載の振動装置。
【請求項27】
前記振動構造物は、
第1圧電係数を有する第1振動構造物と、
前記第1圧電係数と異なる第2圧電係数を有する第2振動構造物と、
前記第1振動構造物と前記第2振動構造物との間にある結合部とをさらに含む、請求項25に記載の振動装置。
【請求項28】
前記振動構造物は、
第1圧電係数を有する第1振動構造物と、
前記第1圧電係数と異なる第2圧電係数を有する第2振動構造物と、
前記第1振動構造物と前記第2振動構造物との間にある結合部とをさらに含む、請求項24に記載の振動装置。
【請求項29】
前記第1電極部および前記第2電極部のそれぞれにおいて、前記銀(Ag)が占める面積は、70~90%である、請求項24に記載の振動装置。
【請求項30】
前記第1電極部および前記第2電極部のそれぞれの厚さは、1~3μmである、請求項24に記載の振動装置。
【請求項31】
前記第1電極部および前記第2電極部のそれぞれにおいて、前記銀(Ag)の重量比は80~90であり、前記ガラスフリットの重量比は10~20である、請求項24に記載の振動装置。
【請求項32】
振動板と、
前記振動板を振動させる振動発生器と、
前記振動板と前記振動発生器との間の連結部材とを含み、
前記振動発生器は、
振動構造物と、
前記振動構造物の第1面にある第1電極部と、
前記振動構造物の第1面と反対の第2面にある第2電極部と、
前記振動構造物に電気的に連結された信号ケーブルと、
前記信号ケーブルに実装された信号生成回路とをさらに含む、振動装置。
【請求項33】
前記振動発生器は、
前記第1電極部を覆う第1カバー部材と、
前記第2電極部を覆う第2カバー部材とをさらに含み、
前記信号ケーブルは、
前記第1カバー部材と前記第1電極部との間に配置され、前記第1電極部に電気的に連結された第1伝導性ラインと、
前記第2カバー部材と前記第2電極部との間に配置され、前記第2電極部に電気的に連結された第2伝導性ラインとを含む、請求項32に記載の振動装置。
【請求項34】
前記振動構造物は、
第1圧電係数を有する第1振動構造物と、
前記第1圧電係数と異なる第2圧電係数を有する第2振動構造物と、
前記第1振動構造物と前記第2振動構造物との間にある結合部とをさらに含む、請求項32に記載の振動装置。
【請求項35】
振動板と、
前記振動板にある振動発生器と、
前記振動板と前記振動発生器との間の連結部材とを含み、
前記振動発生器は、
第1圧電係数を有する第1振動構造物と、
前記第1圧電係数と異なる第2圧電係数を有する第2振動構造物と、
前記第1振動構造物および前記第2振動構造物の間にある結合部とを含む、振動装置。
【請求項36】
前記第1圧電係数は、前記第2圧電係数よりも大きい、請求項35に記載の振動装置。
【請求項37】
振動部材と、
前記振動部材に連結された1つ以上の振動発生装置とを含み、
前記1つ以上の振動発生装置は、請求項1~36のいずれか一項に記載の振動装置を含む、装置。
【請求項38】
前記振動部材は、前記1つ以上の振動発生装置の振動によって音響を出力し、
前記振動部材は、金属、非金属、プラスチック、纎維、革、木、布地、紙、およびガラスのうちの1つ以上の材質を含む、請求項37に記載の装置。
【請求項39】
前記振動部材は、映像を表示する画素を有する表示パネル、表示装置から映像が投射されるスクリーンパネル、照明パネル、サイネージパネル、運送手段の内装材、運送手段の外装材、運送手段のガラス窓、建物の室内天井、および建物のガラス窓のうちのいずれか1つである、請求項37に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は振動装置およびこれを含む装置に関する。
【背景技術】
【0002】
振動装置は、マグネットおよびコイルを含むコイル方式、または圧電素子を用いる圧電方式などの方式で振動して音響を出力することができる。
【0003】
圧電方式の振動装置は圧電素子の脆性特性のため外部衝撃によって破損しやすく、よって音響再生の信頼性が低い問題点がある。また、圧電方式の振動装置は圧電素子の低圧電定数によってコイル方式に比べて低音域帯領域での音圧レベルが低いという欠点があり、再生周波数帯域における最高音圧と最低音圧との間の差と定義される音圧平坦度が高いという欠点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本明細書の発明者らは先に言及した問題点を認識し、柔軟性を有する振動装置を具現するための様々な実験を遂行し、追加的に柔軟性を有しながら音響特性および/または音圧特性が向上することができる振動装置を具現するための様々な実験を遂行した。本明細書の発明者らは多くの実験によって柔軟性を有する新規の振動装置を発明し、かつ柔軟性を有しながら音響特性および/または音圧特性が向上することができる振動装置を発明した。
【0005】
本明細書の一実施例による解決課題は柔軟性を有する振動装置およびこれを含む装置を提供することである。
【0006】
本明細書の一実施例による解決課題は柔軟性を有しながら音響特性および/または音圧特性が向上することができる振動装置およびこれを含む装置を提供することである。
【0007】
本明細書の例による解決しようとする課題は先に言及した課題に限定されず、言及しなかった他の課題は以下の記載から当業者に明らかに理解可能であろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本明細書の一実施例による振動装置は、振動板と、振動板上にあり、振動構造物を含む振動発生器と、振動板と振動発生器との間の連結部材とを含み、連結部材は、振動構造物と重畳するように配置され、振動板および振動構造物の間にある第1連結部材と、第1連結部材を取り囲むように配置される第2連結部材とを含み、第1連結部材は第2連結部材より大きい弾性係数を有する。
【0009】
本明細書の一実施例による振動装置は、振動板と、振動板に配置された振動発生器と、振動板と振動発生器との間の連結部材とを含み、連結部材は金属物質を含む。
【0010】
本明細書の一実施例による振動装置は、振動板と、振動板を振動させる振動発生器と、振動板と振動発生器との間の連結部材とを含み、振動発生器は、振動構造物と、振動構造物の第1面にある第1電極部と、振動構造物の第1面と反対の第2面にある第2電極部とを含み、第1電極部および第2電極部のそれぞれは銀(Ag)およびガラスフリット(Glass Frit)を含む。
【0011】
本明細書の一実施例による振動装置は、振動部材と、振動部材に連結された1つ以上の振動発生装置とを含み、1つ以上の振動発生装置は前述した振動装置を含む。
【0012】
以上で言及した課題の解決手段以外の本明細書の多様な例による具体的な事項は以下の記載内容および図面に含まれている。
【発明の効果】
【0013】
本明細書による振動装置は、振動板を振動させて音響を発生させることができ、向上した音圧特性を有する音響を振動板の前方に出力することができる。
【0014】
本明細書による装置は、振動板の振幅変位の増加による振動板の変位によって発生する音響の中音域帯、低音域帯、および/または中低音域帯特性を向上することができる。
【0015】
本明細書による振動装置は、振動板の変位によって発生する音響の中音域帯、低音域帯、および/または中低音域帯特性を向上することができる。
【0016】
以上で言及した解決しようとする課題、課題解決手段、効果内容は請求範囲の必須な特徴を特定するものではないので、請求範囲の権利範囲は発明の内容に記載された事項によって限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本明細書の実施例による振動装置を示す図である。
図2】本明細書の実施例による振動装置の斜視図である。
図3A】第1連結部材のダンピング特性を示す図である。
図3B】第2連結ダンピング特性を示す図である。
図3C】第2連結部材が積層された後のダンピング特性を示す図である。
図4】本明細書の他の実施例による振動装置を示す図である。
図5】本明細書の他の実施例による振動装置を示す図である。
図6A】本明細書の実施例による電極部の表面走査電子顕微鏡写真である。
図6B】本明細書の実施例による電極部および振動構造物の境界の断面の走査電子顕微鏡写真である。
図6C】本明細書の実施例による電極部の走査電子顕微鏡写真である。
図6D】本明細書の実施例による電極部の走査電子顕微鏡写真である。
図6E】本明細書の実施例による電極部の走査電子顕微鏡写真である。
図6F】本明細書の実施例による電極部の走査電子顕微鏡写真である。
図7A】本明細書の実施例による電極部の表面走査電子顕微鏡写真である。
図7B】本明細書の実施例による電極部および振動構造物の境界の断面の走査電子顕微鏡写真である。
図7C】本明細書の実施例による電極部の走査電子顕微鏡写真である。
図7D】本明細書の実施例による電極部の走査電子顕微鏡写真である。
図7E】本明細書の実施例による電極部の走査電子顕微鏡写真である。
図7F】本明細書の実施例による電極部の走査電子顕微鏡写真である。
図8A】本明細書の実施例による電極部の表面走査電子顕微鏡写真である。
図8B】本明細書の実施例による電極部および振動構造物の境界の断面の走査電子顕微鏡写真である。
図9A】本明細書の実施例による電極部の表面走査電子顕微鏡写真である。
図9B】本明細書の実施例による電極部および振動構造物の境界の断面の走査電子顕微鏡写真である。
図10A】本明細書の実施例による電極部の表面走査電子顕微鏡写真である。
図10B】本明細書の実施例による電極部および振動構造物の境界の断面の走査電子顕微鏡写真である。
図10C】本明細書の実施例による電極部の走査電子顕微鏡写真である。
図10D】本明細書の実施例による電極部の走査電子顕微鏡写真である。
図10E】本明細書の実施例による電極部の走査電子顕微鏡写真である。
図10F】本明細書の実施例による電極部の走査電子顕微鏡写真である。
図11】実験例1による電極部および振動構造物の境界の断面の走査電子顕微鏡写真である。
図12A】実験例2による電極部の表面走査電子顕微鏡写真である。
図12B】実験例2による電極部および振動構造物の境界の断面の走査電子顕微鏡写真である。
図13】本明細書の他の実施例による振動装置を示す図である。
図14】本明細書の実施例による振動発生器の平面図である。
図15図14の線I-I’についての断面図である。
図16】本明細書の他の実施例による振動発生器を示す図である。
図17図16の線II-II’についての断面図である。
図18図16の線III-III’についての側断面図である。
図19図18に示す圧電振動部を示す斜視図である。
図20A】本明細書の他の実施例による振動素子の圧電振動部を示す斜視図である。
図20B】本明細書の他の実施例による振動素子の圧電振動部を示す斜視図である。
図20C】本明細書の他の実施例による振動素子の圧電振動部を示す斜視図である。
図20D】本明細書の他の実施例による振動素子の圧電振動部を示す斜視図である。
図21】本明細書の他の実施例による振動素子を示す図である。
図22図21の線IV-IV’についての断面図である。
図23】本明細書の他の実施例による振動素子を示す図である。
図24】本明細書の一実施例による装置を示す図である。
図25図24に示すメインケーブルおよび第1~第n信号ケーブルを示す図である。
図26図23に示す音響データ生成回路部の出力信号を示す波形図である。
図27】本明細書の他の実施例による振動装置を示す図である。
図28図27の振動発生器を示す図である。
図29】本明細書の実施例による振動駆動回路を示す図である。
図30】本明細書の実施例による振動発生器の変位を示す図である。
図31A】本明細書の他の実施例による振動装置の断面図である。
図31B】本明細書の他の実施例による振動装置の断面図である。
図32】本明細書の他の実施例による振動発生器を示す図である。
図33図32に示す振動構造物を示す図である。
図34図32の線V-V’についての断面図である。
図35】本明細書の他の実施例による振動装置を示す図である。
図36】本明細書の他の実施例による振動装置を示す図である。
図37】本明細書の他の実施例による振動装置を示す図である。
図38図37の線VI-VI’についての断面図である。
図39】本明細書の実施例による装置を示す図である。
図40図39の線VII-VII’についての断面図である。
図41図40の装置の振動装置が表示パネルと結合された状態を示す図である。
図42図40の装置の振動装置が表示パネルと結合された状態を示す図である。
図43図39の線VII-VII’についての他の断面図である。
図44図43の装置の振動装置が表示パネルと結合された状態を示す図である。
図45図39の線VII-VII’についての断面図である。
図46図45の装置の振動装置が表示パネルと結合された状態を示す図である。
図47】本明細書の他の実施例による装置を示す図である。
図48図47の線VIII-VIII’についての断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本明細書の利点および特徴とそれらを達成する方法は添付図面に基づいて詳細に後述する多様な例を参照すると明らかになるであろう。しかし、本明細書は以下で開示する一実施例に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態に具現可能であり、本明細書の一実施例等はただ本明細書の開示を完全にし、本明細書の技術思想が属する技術分野で通常の知識を有する者に技術思想の範疇を完全に知らせるために提供するものであり、本明細書の技術思想は請求範囲の範疇によって定義されるだけである。
【0019】
本明細書の一実施例を説明するための図面に開示した形状、サイズ、比率、角度、個数などは例示的なものなので、本明細書が図示の事項に限定されるものではない。明細書全般にわたって同じ参照符号は同じ構成要素を示す。また、本明細書の説明において、関連した公知の技術についての具体的な説明が本明細書の要旨を不必要にあいまいにする可能性があると判断される場合、その詳細な説明は省略する。本明細書で言及する「含む」、「有する」、「なる」などを使う場合、「~のみ」を使わない限り、他の部分が付け加わることができる。構成要素を単数で表現した場合、特に明示的な記載事項がない限り、複数を含む場合を含む。
【0020】
構成要素の解釈において、誤差範囲についての別途の明示的な記載がない場合であっても誤差範囲を含むものと解釈する。
【0021】
位置関係についての説明の場合、例えば「~上に」、「~の上部に」、「~の下部に」、「~のそばに」などのように二つ部分の位置関係を説明する場合、「直ぐ」または「直接」を使わない限り、二つ部分の間に1つ以上の他の部分が位置することもできる。
【0022】
時間関係についての説明の場合、例えば、「~の後に」、「~に引き続き」、「~の次に」、「~の前に」などのように時間的に先後関係を説明する場合、「直ぐ」または「直接」を使わない限り、連続的ではない場合も含むことができる。
【0023】
第1、第2などを多様な構成要素を敍述するために使うが、これらの構成要素はこれらの用語に制限されない。これらの用語はただ一構成要素を他の構成要素と区別するために使用するものである。よって、以下で言及する第1構成要素は本明細書の技術的思想内で第2構成要素でもあり得る。
【0024】
本明細書の構成要素の説明において、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使うことができる。このような用語はその構成要素を他の構成要素と区別するためのものであるだけで、その用語によって当該構成要素の本質、順番、順序でまたは個数などが限定されない。ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」または「接続」されると記載する場合、その構成要素はその他の構成要素に直接的に連結されるか、または接続されることができるが、特に明示的な記載事項がない限り、間接的に連結されるか、または接続されることができる各構成要素の間に他の構成要素が「介在」されることもできると理解されなければならないであろう。
【0025】
「少なくとも1つ」という用語は1つ以上のすべての組合せを含むものと理解しなければならないであろう。例えば、「第1、第2および第3構成要素のうちの少なくとも1つ」の意味は、第1、第2または第3のそれぞれだけでなく、第1、第2および第3のうちで二つ以上の全ての構成要素の組合せを含むと言える。
【0026】
本明細書で、「表示装置」は、表示パネルおよび表示パネルを駆動するための駆動部を含む液晶モジュール(Liquid Crystal Module;LCM)、有機発光表示モジュール(OLED Module)のような表示装置を含むことができる。そして、LCM、OLEDモジュールなどを含む完成品(complete productまたはfinal product)であるノートブック型コンピュータ、テレビ、コンピュータモニター、車両用または自動車用装置(automotive apparatus)または車両(vehicle)の他の形態などを含む電装装置(equipment apparatus)、スマートフォンまたは電子パッドなどのモバイル電子装置(mobile electronic apparatus)などのようなセット電子装置(set electronic apparatus)またはセット装置(set deviceまたはset apparatus)も含むことができる。
【0027】
したがって、本明細書における表示装置は、LCM、OLEDモジュールなどのような表示装置自体、およびLCM、OLEDモジュールなどを含む応用製品または最終消費者用装置であるセット装置まで含むことができる。
【0028】
そして、いくつかの例では、表示パネル、駆動部などからなるLCM、OLEDモジュールを「表示装置」と表現し、LCM、OLEDモジュールを含む完成品としての電子装置を「セット装置」と区別して表現することもできる。例えば、表示装置は、液晶または有機発光の表示パネルと、表示パネルを駆動するための制御部であるソースPCBとを含むことができる。セット装置は、ソースPCBに電気的に連結されてセット装置全体を駆動するセット制御部であるセットPCBをさらに含むことができる。
【0029】
本明細書のいくつかの実施例に使われる表示パネルは、液晶表示パネル、有機発光表示パネル、および電界(electroluminescent)発光表示パネルなどのすべての形態の表示パネルを使うことができ、実施例がこれに限定されるものではない。例えば、表示パネルは、本明細書のいくつかの実施例による振動発生装置によって振動することによって音響を発生することができる表示パネルであることができる。本明細書のいくつかの実施例による表示装置に適用される表示パネルは、表示パネルの形態またはサイズに限定されない。
【0030】
例えば、表示パネルが液晶表示パネルの場合には、多数のゲートラインとデータライン、およびゲートラインとデータラインとの交差領域に形成される画素(Pixel)を含むことができる。そして、各画素における光透過度を調節するためのスイッチング素子である薄膜トランジスタを含むアレイ基板と、カラーフィルターおよび/またはブラックマットリックスなどを備えた上部基板と、アレイ基板と上部基板との間に形成される液晶層とを含んでなることができる。
【0031】
表示パネルが有機発光表示パネルの場合には、多数のゲートラインとデータライン、およびゲートラインとデータラインとの交差領域に形成される画素(Pixel)を含むことができる。そして、各画素に選択的に電圧を印加するための素子である薄膜トランジスタを含むアレイ基板と、アレイ基板上の有機発光素子層と、有機発光素子層を覆うようにアレイ基板上に配置される封止基板またはカプセル化(Encapsulation)基板などを含んでなることができる。封止基板は、外部の衝撃から薄膜トランジスタおよび有機発光素子層などを保護し、有機発光素子層に水分や酸素が浸透することを防止することができる。そして、アレイ基板上に形成される層は、無機発光層(inorganic light emitting layer)、例えばナノサイズの物質層(nano-sized material layer)、および量子ドット(quantum dot)発光層などを含むことができる。本明細書の他の実施例としては、マイクロ発光ダイオードを含むことができる。
【0032】
表示パネルは、表示パネルに付着される金属板(metal plate)のような後面(backing)または背面をさらに含むことができる。他の構造、例えば他の物質からなる他の構造を含むこともできる。
【0033】
本明細書で、振動装置を含む装置は自動車(automobile)における中央制御盤(central control panel)などのようなユーザーインターフェースモジュール(user interface module)であり、車両(vehicle)に適用可能である。例えば、表示パネルは、表示パネルの振動が車両の内部に向かって伝播されるように、二つのフロントシートの搭乗者(occupants)の間に具現可能である。よって、車両内でのオーディオ経験は車両内部の側面(interior sides)にのみスピーカーを有するものに比べて改善され得る。
【0034】
本明細書の多くの実施例のそれぞれの特徴が部分的にまたは全体的に互いに結合または組合せ可能であり、技術的に多様な連動および駆動が可能であり、各実施例が互いに対して独立的に実施されることもでき、連関関係で一緒に実施されることもできる。
【0035】
以下、添付図面および実施例に基づいて本明細書の実施例を説明する。図面に示す構成要素のスケールは説明の便宜のために実際とは違うスケールを有するので、図面に示すスケールに限定されない。
【0036】
図1は本明細書の実施例による振動装置を示す図であり、図2は本明細書の実施例による振動装置の分解図である。
【0037】
図1および図2を参照すると、振動板10、振動板10上に設けられ、振動構造物21を含む振動発生器20、および振動板10と振動発生器20との間の連結部材15を含み、連結部材15は、振動構造物21と重畳するように配置され、振動板10および振動構造物21の間に設けられる第1連結部材15a、および第1連結部材15aを取り囲むように配置される第2連結部材15bを含み、第1連結部材15aは第2連結部材15bより大きい弾性係数を有する。
【0038】
振動発生器20は、印加される振動駆動信号に応じて駆動方向(または変位方向)に収縮するか膨張することによって変位量(または曲げ力)または振幅変位を発生させることができる。したがって、振動発生器20は振動板10の変位量(または曲げ力)または振幅変位を増加(または最大化)させることにより、振動板10の振動によって発生する音響特性および音響の音圧特性を向上させることができる。例えば、振動発生器20は、振動構造物、振動器、振動発生素子、振動素子、音響器、音響素子、音響発生素子、または音響発生器などの用語で表現することができるが、これに限定されるものではない。
【0039】
本明細書の一実施例による振動発生器20は、圧電特性を有する圧電物質(または電気活性物質)を含むことができる。振動発生器20は、圧電物質に印加される電気信号(またはボイス信号)による圧電物質の振動(または変位)によって自ら振動(または変位)するか振動部材(または振動板、または振動対象物)を振動(または変位)させることができる。例えば、振動発生器20は、圧電効果(piezoelectric effect)(または圧電特性)によって収縮および/または膨張を交互に繰り返すことによって振動(または変位)することができる。例えば、振動発生器20は、逆圧電効果によって収縮/またはおよび膨張を交互に繰り返すことによって垂直方向(または厚さ方向)Zに振動(または変位)することができる。本明細書の一実施例による振動発生器20は、圧電方式の振動素子であることができる。例えば、本明細書の一実施例による振動発生器20は、圧電型振動構造物、圧電型振動器、圧電型振動発生素子、圧電型振動発生器、圧電型音響器、圧電型音響素子、圧電型音響発生素子、圧電型音響発生器、圧電型アクチュエータ、圧電型エキサイター、または圧電型トランスデューサーなどの用語で表現することができるが、これに限定されるものではない。
【0040】
本明細書の一実施例による振動発生器20は、柔軟性を有するように構成され得る。例えば、振動発生器20は、曲面を含む非平面状に曲がるように構成され得る。したがって、本明細書の一実施例による振動発生器20は、フレキシブル振動構造物、フレキシブル振動器、フレキシブル振動発生素子、フレキシブル振動発生器、フレキシブル音響器、フレキシブル音響素子、フレキシブル音響発生素子、フレキシブル音響発生器、フレキシブルアクチュエータ、フレキシブルエキサイター、またはフレキシブルトランスデューサーなどの用語で表現することができるが、これに限定されるものではない。
【0041】
振動板10は、所定の厚さを有する板状構造を含むことができる。例えば、振動板10は、振動部材、振動対象物、音響出力部材、振動パネル、または音響出力パネルなどの用語で表現することができるが、これに限定されるものではない。
【0042】
振動板10は、振動によって音響を出力するのに適した材料特性を有する金属材を含むか非金属材(または複合非金属材)を含むことができる。一実施例による振動板10の金属材は、ステンレススチール(stainless steel)、アルミニウム(Al)、アルミニウム(Al)合金、マグネシウム(Mg)、マグネシウム(Mg)合金、およびマグネシウムリチウム(Mg-Li)合金のうちのいずれか1種以上の素材を含むことができるが、これに限定されるものではない。振動部材の非金属材(または複合非金属材)は、ガラス、プラスチック、纎維、革、木材、布地、および紙のうちで1つ以上を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0043】
振動構造物21は、圧電特性(または圧電効果)を有する圧電物質(または圧電素子)を含むことができる。例えば、圧電物質は、外力によって結晶構造に圧力またはねじり現象が作用して陽(+)イオンと陰(-)イオンとの相対的な位置変化による誘電分極によって電位差が発生され、逆に印加される電圧による電界によって振動が発生される特性を有することができる。例えば、振動構造物21は、振動発生構造物、音響発生構造物、振動発生部、音響発生部、圧電構造物、または変位構造物などで表現され得、これに限定されるものではない。
【0044】
本明細書の一実施例による振動構造物21は、圧電物質を含む振動部21a、振動部21aの第1面に配置された第1電極部21b、および振動部21aの第1面とは反対、または第1面とは他の第2面に配置された第2電極部21cを含むことができる。
【0045】
振動部21aは、圧電物質を含むことができる。振動部21aは、振動層、圧電層、圧電物質層、電気活性層、圧電振動部、圧電物質部、電気活性部、無機物質層、または無機物質部などの用語で表現することができるが、これに限定されるものではない。
【0046】
振動部21aは、透明、半透明、または不透明な圧電物質からなることができるので、透明、半透明、または不透明であることができる。
【0047】
振動部21aは、相対的に高い振動の実現が可能なセラミック系の物質からなるかペロブスカイト(perovskite)系の結晶構造を有する圧電セラミックからなることができる。ペロブスカイト結晶構造は圧電および逆圧電効果を有し、配向性を有するバー状の構造であることができる。ペロブスカイト結晶構造はABOの化学式で表現され、Aサイトは、2価の金属元素からなり、Bサイトは、4価の金属元素からなることができる。本明細書の一実施例として、ABOの化学式で、AサイトおよびBサイトは、カチオン(cations)であることができ、Oは、アニオン(anions)であることができる。例えば、PbTiO、PbZrO、PbZrTiO、BaTiO、およびSrTiOのうちの少なくとも1種以上を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0048】
本明細書の一実施例による振動部21aは、鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)、亜鉛(Zn)、ニッケル(Ni)、およびニオビオム(Nb)のうちの1つ以上を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0049】
本明細書の他の実施例としては、振動部21aは、鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、およびチタン(Ti)を含むPZT(lead zirconate titanate)系物質、または鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、ニッケル(Ni)、およびニオビオム(Nb)を含むPZNN(lead zirconate nickel niobate)系物質を含むことができるが、これに限定されるものではない。もしくは、振動部21aは、鉛(Pb)を含まないCaTiO、BaTiO、およびSrTiOのうちの少なくとも1つ以上を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0050】
本明細書の他の実施例としては、振動部21aは、厚さ方向(Z)による圧電変形係数(d33)1,000pC/N以上を有することができる。高い圧電変形係数(d33)を有することにより、大きな表示パネルに適用することができるか、十分な振動特性または圧電特性を有することができる振動装置1を提供することができる。例えば、振動部21aは、PZT系物質(PbZrTiO)を主成分とし、Aサイト(Pb)にドーピングされたソフトナードーパント(softener dopant)物質、およびBサイト(ZrTi)にドーピングされたリラクサー(relaxor)強誘電体物質を含むことができる。
【0051】
ソフトナードーパント物質は振動部21aの圧電および誘電特性を向上させることができ、例えば振動部21aの圧電変形係数(d33)を増加させることができる。ソフトナードーパント物質が+1価元素からなるとき、圧電特性および誘電特性が減少することができる。例えば、ソフトナードーパント物質がカリウム(K)およびルビジウム(Rb)からなるとき、圧電特性および誘電特性が減少され得る。よって、多くの実験によって、圧電特性および誘電特性を向上させるためにソフトナードーパント物質が+2価~+3価元素から構成されなければならないことが認識される。本明細書の実施例によるソフトナードーパント物質は、+2価~+3価元素を含むことができる。PZT系物質(PbZrTiO)にソフトナードーパント物質を含ませて結晶相境界領域(Morphotropic Phase Boundary;MPB)を構成することができるので、圧電特性および誘電特性を向上させることができる。例えば、ソフトナードーパント物質は、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、ランタン(La)、ネオジム(Nd)、カルシウム(Ca)、イットリウム(Y)、エルビウム(Er)、またはイッテルビウム(Yb)を含むことができる。例えば、PZT系物質(PbZrTiO)にドーピングされたソフトナードーパント物質のイオン(Sr2+、Ba2+、La2+、Nd3+、Ca2+、Y3+、Er3+、Yb3+)はPZT系物質(PbZrTiO)において鉛(Pb)の一部を置換し、その置換量は2~20mol%であることができる。例えば、置換量が2mol%未満であるか20mol%を超える場合には、ペロブスカイト結晶構造が壊れるので、電気結合係数(kP)および圧電変形係数(d33)を減少することができる。ソフトナードーパント物質を置換する場合、結晶相境界領域(Morphotropic Phase Boundary)を構成することができ、結晶相境界領域で高い圧電特性および誘電特性を有することができるので、高い圧電特性および誘電特性を有する振動装置を実現することができる。
【0052】
本明細書の実施例によると、PZT系物質(PbZrTiO)にドーピングされたリラクサー強誘電体物質は、振動部21aの電気変形特性を向上させることができる。本明細書の一実施例によるリラクサー強誘電体物質は、PMN(lead magnesium niobate)系物質またはPNN(lead nikel niobate)系物質を含むことができるが、これに限定されるものではない。PMN系物質は、鉛(Pb)、マグネシウム(Mg)、およびニオビオム(Nb)を含むことができ、例えばPb(Mg、Nb)Oであることができる。PNN系物質は、鉛(Pb)、ニッケル(Ni)、およびニオビオム(Nb)を含むことができ、例えばPb(Ni、Nb)Oであることができる。例えば、PZT系物質(PbZrTiO)にドーピングされたリラクサー強誘電体物質は、PZT系物質(PbZrTiO)においてジルコニウム(Zr)とチタン(Ti)のそれぞれの一部を置換し、その置換量は5~25mol%であることができる。例えば、置換量が5mol%未満であるか25mol%を超える場合にはペロブスカイト結晶構造が壊れるので、電気結合係数(kP)および圧電変形係数(d33)が減少され得る。
【0053】
本明細書の実施例によると、振動部21aは、圧電係数の更なる向上のために、PZT系物質(PbZrTiO)のBサイト(ZrTi)にドーピングされたドナー(donor)物質をさらに含むことができる。例えば、Bサイト(ZrTi)にドーピングされたドナー物質は+4価~+6価元素を含むことができる。例えば、Bサイト(ZrTi)にドーピングされたドナー物質は、テルリウム(Te)、ゲルマニウム(Ge)、ウラン(U)、ビスマス(Bi)、ニオビオム(Nb)、タンタル(Ta)、アンチモン(Sb)、またはタングステン(W)を含むことができる。
【0054】
本明細書の一実施例による振動部21aは次の式で表現することができる。
[式1]
(PbA-B)((Mg1/3Nb2/3(Ni1/3Nb2/3ZrTi)O
【0055】
式1で、Cは,カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、およびバリウム(Ba)のうちの1つであることができる。a+b+c+d=1、0.02≦B≦0.20、0.80≦A-B≦0.98、0.05≦a≦0.25、0.05≦b≦0.25、0.10≦c≦0.50、0.10≦d≦0.50であることができる。
【0056】
本明細書の一実施例による振動部21aは、厚さ方向(Z)による圧電変形係数(d33)1,000pC/N以上を有することができるので、振動特性が向上した振動装置を実現することができる。例えば、振動特性が向上した振動装置は、大面積の装置から実現され得る。
【0057】
本明細書の一実施例による振動部21aは、円形、楕円形、または多角形を有することができるが、これに限定されるものではない。
【0058】
第1電極部21bは、振動部21aの第1面(または上面)に配置され得る。例えば、第1電極部21bは振動構造物21の第1面と電気的に連結され得る。例えば、第1電極部21bは振動構造物21の第1面全体に配置された単一電極(または共通電極)形状を有することができる。例えば、第1電極部21bは振動部21aと同じ形状を有することができるが、これに限定されるものではない。本明細書の一実施例による第1電極部21bは、透明導電性物質、半透明導電性物質、または不透明導電性物質からなることができる。例えば、透明または半透明導電性物質は、ITO(indium tin oxide)またはIZO(indium zinc oxide)を含むことができるが、これに限定されるものではない。不透明導電性物質は、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、モリブデン(Mo)、またはマグネシウム(Mg)などを含むかこれらの合金からなることができるが、これに限定されるものではない。
【0059】
第2電極部21cは、振動部21aの第1面と反対のまたは他の第2面(または背面)上に配置され得る。例えば、第2電極部21cは、振動部21aの第2面と電気的に連結され得る。例えば、第2電極部21cは振動部21aの第2面全体に配置された単一電極(または共通電極)形状を有することができる。例えば、第2電極部21cは、振動部21aと同じ形状を有することができるが、これに限定されるものではない。本明細書の一実施例による第2電極部21cは、透明導電性物質、半透明導電性物質、または不透明導電性物質からなることができる。例えば、第2電極部21cは第1電極部21bと同じ物質からなることができるが、これに限定されるものではない。本明細書の他の実施例としては、第2電極部21cは、第1電極部21bと異なる物質からなることができる。
【0060】
連結部材15は、振動板10と振動発生器20との間に配置されることにより、振動発生器20を振動板10の一面上に連結するか結合させることができる。例えば、振動発生器20は、連結部材15を介して振動板10の前面または背面に連結されるか、または結合されることにより、振動板10の前面または背面に支持されるか、または配置され得る。
【0061】
本明細書の一実施例による連結部材15は、振動板10の一面と振動発生器20のそれぞれに対して密着力または接着力に優れた接着層を含む素材から構成することができる。例えば、連結部材15は、フォームパッド、両面テープ、または接着剤などを含むことができるが、これに限定されるものではない。例えば、連結部材15の接着層は、エポキシ(epoxy)、アクリル(acrylic)、シリコーン(silicone)、またはウレタン(urethane)を含むことができるが、これに限定されるものではない。例えば、連結部材15の接着層は、アクリルおよびウレタンのうちで相対的に接着力に優れ硬度が高い特性を有するアクリル系物質(または素材)を含むことができる。したがって、振動発生器20の振動は、振動板10にうまく伝達され得る。
【0062】
振動発生器20において、第1保護部材21eを、第1電極部21b上に配置することができ、第1保護部材21eは、第1電極部21bを保護することができる。第2保護部材21fを、第2電極部21c上に配置することができ、第2保護部材21fは、第2電極部21cを保護することができる。例えば、振動発生器20の第1保護部材21eおよび第2保護部材21fのそれぞれは、プラスチック材、纎維材、または木材からなることができるが、これに限定されるものではない。例えば、振動発生器20において、第1保護部材21eは、第2保護部材21fと同じか異なる素材からなることができる。振動発生器20の第1保護部材21eおよび第2保護部材21fのうちの1つ以上は、連結部材15を介して振動板10の一面に連結されるか、または結合され得る。
【0063】
振動発生器20のそれぞれにおいて、第1および第2保護部材21e、21fのそれぞれは、ポリイミド(polyimide)フィルムまたはポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate)フィルムであることができるが、これに限定されるものではない。
【0064】
本明細書の実施例に振動発生器20は、第1接着層21dおよび第2接着層21gをさらに含むことができる。
【0065】
振動発生器20において、第1接着層21dは、振動構造物21と第1保護部材21eとの間に配置され得る。例えば、第1接着層21dは、振動構造物21の第1電極部21bと第1保護部材21eとの間に配置され得る。第1保護部材21eは、第1接着層21dを介して振動構造物21の第1面(または第1電極部21b)上に配置され得る。例えば、第1保護部材21eは、第1接着層21dを介するフィルムラミネーティング工程によって振動構造物21の第1面(または第1電極部21b)に結合されるか、または連結され得る。
【0066】
振動発生器20において、第2接着層21gは、振動構造物21と第2保護部材21fとの間に配置され得る。例えば、第2接着層21gは、振動構造物21の第2電極部21cと第2保護部材21fとの間に配置され得る。第2保護部材21fは、第2接着層21gを介して振動構造物21の第2面(または第2電極部21c)上に配置され得る。例えば、第2保護部材21fは、第2接着層21gを介するフィルムラミネーティング工程によって振動構造物21の第2面(または第2電極部21c)に結合されるか、または連結され得る。
【0067】
振動発生器20において、第1および第2接着層21d、21gは、電気絶縁物質を含むことができる。例えば、電気絶縁物質は、接着性を有し、圧縮および復元の可能な物質であることができる。例えば、第1および第2接着層21d、21gのうちの1つ以上は、エポキシ(epoxy)樹脂、アクリル(acrylic)樹脂、シリコーン(silicone)樹脂、またはウレタン(urethane)樹脂を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0068】
振動発生器20において、第1および第2接着層21d、21gは、第1保護部材21eと第2保護部材21fとの間に互いに連結されるか、または結合され得る。例えば、振動発生器20において、第1および第2接着層21d、21gは、第1保護部材21eと第2保護部材21fとの間の縁部で互いに連結されるか、または結合され得る。したがって、振動発生器20で、振動構造物21は、第1および第2接着層21d、21gによって取り囲まれることができる。例えば、第1および第2接着層21d、21gは、振動発生器20の振動構造物21全体を完全に取り囲むことができる。
【0069】
連結部材15の接着層は、粘着付与剤、ワックス成分、または酸化防止剤などの添加剤をさらに含むことができる。添加剤は、振動発生器20の振動によって振動板10から連結部材15が離脱(または剥離)することを防止することができる。例えば、粘着付与剤は、ロジン誘導体などであることができ、ワックス成分はパラフィンワックス(paraffin wax)などであることができる。例えば、酸化防止剤は、チオールエステル(thioester)などのフェノール系酸化防止剤であることができるが、これに限定されるものではない。
【0070】
他の例による連結部材15は、振動板10と振動発生器20との間に設けられる中空部をさらに含むことができる。連結部材15の中空部は、振動板10と振動発生器20との間にエアギャップを備えることができる。エアギャップは、振動発生器20の振動による音波(または音圧)を連結部材15によって分散させずに振動板10に集中させることによって連結部材15による振動の損失を最小化できるので、振動板10の振動によって発生する音響の音圧特性を増加させることができる。
【0071】
連結部材15は、振動構造物21と重畳するように配置され、振動板10および振動構造物21の間にある第1連結部材15aおよび第1連結部材を取り囲むように配置される第2連結部材15bを含むことができる。
【0072】
第1連結部材15aは、振動構造物21で発生した振動を伝達する役割を果たすので、振動装置の性能を向上させるために高弾性係数を有する連結部材を含むことができる。例えば、第1連結部材15aは、エポキシ(epoxy)、ホットメルト(hot melt)接着剤、またはシリコーン(silicone)系接着剤を含むことができ、第2連結部材15bは、アクリル系接着剤を含むことができる。
【0073】
本明細書の一実施例による第1連結部材15aは、第2連結部材より高い弾性係数を有することができる。例えば、第1連結部材15aがシリコーン(silicone)系接着剤またはエポキシ系接着剤の場合、弾性係数の数値範囲は、0.1GPa~1GPa(Giga Pascal)であることができ、第2連結部材のアクリル系接着剤の場合、弾性係数の数値範囲は、0.01~0.1MPa(Mega Pascal)であることができるが、これに限定されるものではない。
【0074】
図3Aは、第1連結部材15aのダンピング特性を示す図であり、図3Bは、第2連結部材15bのダンピング特性を示す図であり、図3Cは、第2連結部材が積層された後のダンピング特性を示す図である。図3A図3Cのダンピング特性は、0.5t(0.5mm)のガラスを2枚積層したものを振動板とし、これに約20mmの振動構造物を位置させ、振動構造物と振動構造物との間にそれぞれのサンプルとして備えた第1連結部材15aまたは第2連結部材を位置させた。ダンピング特性は、66kHz測定周波数に対するダンピング比(damping ratio)を計算して測定し、1サイクル正弦波信号(1 cycle sine wave signal)の80msの間隔とし、振動構造物および第1連結部材/第2連結部材から0.5cm離隔した位置でダンピング特性を測定した。表1は、図3Aおよび図3Cのダンピング測定結果を総合したものである。以下で、高いダンピング比(damping ratio)が示すことは振動構造物で発生した信号または振動が早くなくなり、残響がなくなることを意味する。
【0075】
【表1】
【0076】
図3A図3Cおよび表1を参照すると、AサンプルおよびBサンプルのシリコーン(silicone)系接着剤のダンピング比測定値は、それぞれ0.193%および0.524%であり、サンプルの間に多少の偏差はあるが低い値を示すことが分かり、サンプルC-Eのアクリル系接着剤のダンピング比測定値は、最低値0.744%から最大値0.939%までの高い数値を示すことが分かる。サンプルFの場合、同じサンプルを積層して測定したものであり、0.372%-0.398%のダンピング比(Damping ratio)が測定された。
【0077】
図3A図3Cおよび表1の結果を図1に関連させて参照すると、第1連結部材に高弾性係数を有する物質を適用する場合、振動構造物21と重畳する領域では振動構造物21で発生した振動を振動板に効果的に伝達することができ、第2連結部材に低弾性係数を有する物質を適用する場合、外郭部の振動構造物21で発生した振動による残振動を早く抑制することができる。
【0078】
図4は、本明細書の他の実施例による振動装置2を示す図である。
【0079】
図4を参照すると、本明細書の他の実施例による振動装置2は、振動板10、振動板10に配置された振動発生器20、および振動板10と振動発生器20との間の連結部材15を含み、連結部材15は金属物質を含む。
【0080】
図1図3Cで説明した振動装置1と比較して、単一の連結部材15を使ったことを除いては同一であるので、対応部分に対しては同じ図面符号を付与し、それについての重複説明は省略する。
【0081】
図4を参照すると、本明細書の一実施例による連結部材は、金属物質および接着層を含むことができる。例えば、金属物質は、アルミニウム、ニッケル、銅、銀のような金属粒子を使うか、および/または導電性を有するカーボンナノ粒子、カーボンナノチューブ、カーボンナノ纎維を使うことができる。接着層は、エポキシ(epoxy)、アクリル(acrylic)、シリコーン(silicone)、またはウレタン(urethane)を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0082】
本明細書の他の実施例による振動装置2の連結部材は、高弾性係数を有する金属物質を含むことによって弾性係数が向上すれ得、よって振動発生器で発生した振動伝達力を振動板に伝達する振動伝達力が増加され得る。また、本明細書の他の実施例による振動装置2の連結部材は、融点(melting point)の高い金属を含むことにより、温度の変化による弾性係数変化が小さい特性を有することができる。また、本明細書の他の実施例による振動装置2の連結部材は、金属物質を含んで密度および界面接着力が増加して付着均一度が向上することができ、気泡発生を最少化することができる効果がある。
【0083】
図5は、本明細書の他の実施例による振動装置を示す図である。
【0084】
本明細書の他の実施例による振動装置3は、振動板10、振動板10を振動させる振動発生器20、および振動板10と振動発生器20との間の連結部材15を含み、振動発生器20は、振動構造物21、振動構造物21の第1面に設けられる第1電極部21b、および振動構造物21の第1面と反対の第2面に設けられる第2電極部21bを含むことができる。
【0085】
振動装置3に適用される第1電極部21bおよび第2電極部21cは、電極部の界面特性に優れ、よって優れた接着力および表面カバレージを有しなければならなく、低い比抵抗による優れた電気伝導性および振動装置の信頼性を確保しなければならない。したがって、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、金(Au)、および銀(Ag)のうちで振動装置3に適用可能な電極部に対する多くの実験を遂行した。多くの実験によって第1電極部21bおよび第2電極部21cは、銀(Ag)電極で構成された。しかし、銀(Ag)電極は高温高湿の環境で振動発生器20の劣化が発生し、振動発生器20との接着力が減少する問題点がある。例えば、低温焼成の可能な銀(Ag)電極で構成する場合、振動発生器20(例えば、無機部)の界面との接触特性が低く、銀(Ag)電極の接着力が弱く、銀(Ag)の表面積減少および低電気伝導性によって振動発生器20の信頼性が低下する問題点があることを認識した。したがって、本明細書の発明者は、電極部の接着力および信頼性を改善するための様々な実験を遂行した。多くの実験により、高温高湿の環境で振動発生器20の信頼性が向上することができ、高温焼成で接着力および信頼性が向上することができる電極部を開発した。
【0086】
第1電極部21bおよび第2電極部21cのそれぞれは、銀(Ag)およびガラスフリット(Glass Frit)を含むことができる。例えば、高温焼成の可能な銀(Ag)電極で構成し、ガラスフリット(Glass Frit)が銀(Ag)の含量より少ない場合、銀(Ag)電極の表面カバレージおよび接着力が弱く、銀(Ag)の含量が増加して費用が上昇し、第1電極部21bおよび第2電極部21cが長期駆動の際に信頼性が低下する問題点があることを認識した。例えば、高温焼成の可能な銀(Ag)電極で構成し、ガラスフリット(Glass Frit)が銀(Ag)の含量より多い場合、銀(Ag)は、表面カバレージおよび接着力に優れるが、高いガラスフリットの含量による伝導性および圧電特性が低下することを認識した。したがって、振動発生器の信頼性および接着力が改善することができる(Ag)含量およびガラスフリット(Glass Frit)の含量(例えば、ガラスフリットの含有量および銀(Ag)の含量の変化)に対して多くの実験を遂行した。これについては以下で詳しく説明する。
【0087】
図5の振動装置3は、図1図3Cで説明した振動装置1に比べて、単一の連結部材15および電極部21b、21cの構成を除いては同一であるので、対応部分に対しては同じ図面符号を付与し、それについての重複説明は省略する。電極部21b、21cの詳細構成および特徴については図6図12を参照して後述する。
【0088】
例えば、第1電極部21bおよび第2電極部21cは、銀(Ag)、ガラスフリット(Glass Frit)、バインダー、溶媒、および樹脂を含む組成物を用いて、振動部21aの片面または両面に形成するかコーティングし、これを焼成する方式で準備することができる。焼成は、高温で遂行することができる。第1電極部21bおよび第2電極部21cを焼成する過程で溶媒およびバインダーの全部は、揮発することができる。よって、第1電極部21bおよび第2電極部21cを銀(Ag)、ガラスフリット(Glass Frit)、バインダー、溶媒、および樹脂から準備する場合、バインダー、溶媒、および樹脂などは揮発するので、第1電極部21bおよび第2電極部21cは、次の式2で表現することができる。
[式2]
電極部における銀またはガラスフリットの重量=(組成物における銀またはガラスフリットの重量)/(組成物における銀およびガラスフリットの総和)
【0089】
例えば、銀(Ag)は、1μm以下の微細粒子を使うことができ、ガラスフリット(Glass Frit)は、1~3μmサイズの粒子を使うことができるが、これに限定されるものではない。銀(Ag)またはガラスフリット(Glass Frit)の粒子があまりにも大きい場合、焼成工程で電極部の形成が不均一になり、焼成時間も長くなることがある。
【0090】
例えば、ガラスフリットは、鉛(Pb)系ガラスフリットまたはビスマス(Bi)系ガラスフリットであることができるが、これに限定されるものではない。ガラスフリットのガラス転移温度(Tg)は、330~380℃であることができる。
【0091】
本明細書の一実施例によれば、第1電極部21bおよび第2電極部21cの形成のための電極組成物に対して、銀(Ag)粒子は、63~67wt%を含むことができ、ガラスフリットは3~4wt%を含むことができる。ガラスフリットは、鉛(Pb)系ガラスフリットであることができる。このように準備した電極組成物は振動構造物の一面に約7~8μmの厚さでコーティングされた後、650℃で焼成され得る。その後、フィルムラミネーティング工程により、図5の振動装置の構造のように、接着層21d、21gおよび保護部材21e、21fが電極部上に合着され得る。図6Aは、前述した実施例によって準備した電極の表面走査電子顕微鏡写真であり、図6Bは、電極部および振動構造物の境界の断面の走査電子顕微鏡写真である。図6Aおよび図6Bを参照すると、電極部は、概してボイドなしに表面カバレージが優れるように形成されたことが分かり、電極部および振動構造物の界面は、高い接着特性によってボイドなしに電極部および振動構造物が互いによく接着されている優れた接着を示し、電極部の膜均一度が優れたことが分かる。図6の条件で準備した実施例の電極部で、銀(Ag)は、約95.7wt%を占め、ガラスフリットは、約4.3wt%を占めることができる。
【0092】
また、図6の条件で準備した振動装置で音圧特性を測定し、このときの測定値を基準音圧値に設定した。また、音圧値を測定した後、図6の条件で準備した振動装置を高温高湿の環境に露出させる信頼性テストを遂行し、信頼性テストの後、基準音圧値に変化がないか否かによって準備した電極の界面特性を分析した。ここで、振動装置の音圧は、商用装備であるオーディオプレシジョン(Audio Precision)社のAPX525装置を用い、入力電圧を5Vrmsに設定し、サインスイープ(sine sweep)を150Hz~8kHzの範囲にし、振動装置にアンプ(AMP;amplifier)を介して信号を増幅して印加し、振動対象物である振動板10から30cm離隔した位置でマイク(MIC;microphone)で平均音圧を測定し、オーディオプレシジョン(Audio Precision)社のAPX525を用いて測定した音圧を記録した。測定された音圧は、1/3オクターブスムージング(octave smoothing)によって補正した。サインスイープは、短時間にスイープを遂行する方式であることができるが、この方式に限定されるものではない。
【0093】
図6Cは、図6Aで準備した電極部の表面を3千倍率で撮影した走査電子顕微鏡写真であり、図6Dは、EDS分析装置を用いて銀(Ag)元素に対してマッピングした写真であり、図6Eは、EDS分析装置を用いて鉛(Pb)元素に対してマッピングした写真であり、図6Fは、EDS分析装置を用いて亜鉛(Zn)元素に対してマッピングした写真である。
【0094】
図6C図6Fを参照すると、走査電子顕微鏡写真および銀(Ag)元素に対してマッピングした写真のイメージ分析結果を参照すると、銀(Ag)が電極部で占める面積は、約83%であることが分析された。また、準備した電極部の面抵抗は、0.01Ω/sq(ohm/square)未満と測定され、破断分析して平均厚さを測定した結果、電極部の厚さは、約3.4μmと測定された。鉛(Pb)元素および亜鉛(Zn)は、それぞれ振動部に含まれた圧電体およびガラスフリットの成分を示す物質である。鉛(Pb)元素および亜鉛(Zn)元素は、銀(Ag)元素が振動部に形成されなかった領域にマッピングされ得る。また、ガラスフリットは、焼成工程中に振動部および電極部界面側に移動して表面側で一部のみを観察することができる。よって、鉛(Pb)元素および亜鉛(Zn)元素は、銀(Ag)元素が占める面積を除いた約17%を占めることができる。
【0095】
本明細書の他の実施例によれば、第1電極部21bおよび第2電極部21cの形成のための電極組成物に対して、銀(Ag)粒子は、約50wt%を含むことができ、ガラスフリットは、5~12wt%を含むことができる。このように準備した電極組成物は、振動構造物の一面に約7~8μmの厚さでコーティングされた後、650℃で焼成され得る。ここで、ガラスフリットは、鉛(Pb)系ガラスフリットであることができる。このように準備した電極組成物は、650℃で焼成され得る。その後、フィルムラミネーティング工程によって、図5の振動装置の構造のように、接着層21d、21gおよび保護部材21e、21fが電極部上に合着され得る。
【0096】
図7Aは、約50wt%の銀(Ag)粒子と約12wt%のガラスフリットを含む実施例によって準備した電極の表面走査電子顕微鏡写真であり、図7Bは、電極部および振動構造物の境界の断面の走査電子顕微鏡写真である。図8Aは、約50wt%の銀(Ag)粒子と約8wt%のガラスフリットを含む実施例によって準備した電極の表面走査電子顕微鏡写真であり、図8Bは、電極部および振動構造物の境界の断面の走査電子顕微鏡写真であり、図9Aは、約50wt%の銀(Ag)粒子と約5wt%のガラスフリットを含む実施例によって準備した電極の表面走査電子顕微鏡写真であり、図9Bは、電極部および振動構造物の境界の断面の走査電子顕微鏡写真である。
【0097】
図7A図9Bを参照すると、電極部は、概してボイドなしに表面カバレージが優れるように形成されたことが分かり、電極部および振動構造物の界面は、高い接着特性によってボイドなしに電極部および振動構造物が互いによく接着されている優れた接着を示し、電極部の膜均一度が優れていることが分かる。図7図9の実施例によって準備した振動装置は、初期音圧測定値は、図6の音圧測定値に対して約100%の測定値が測定され、高温高湿の環境の信頼性テストの後にも信頼性テスト前の水準の音圧値が測定された。図7図9の条件で準備した実施例の電極部において、銀(Ag)は、約80.7~90.9wt%を占め、ガラスフリットは、約9.9~19.4wt%を占めることができる。
【0098】
図7Cは、図7Aで準備した電極部の表面を3千倍率で撮影した走査電子顕微鏡写真であり、図7Dは、EDS分析装置を用いて銀(Ag)元素に対してマッピングした写真であり、図7Eは、EDS分析装置を用いて鉛(Pb)元素に対してマッピングした写真であり、図7Fは、EDS分析装置を用いて亜鉛(Zn)元素に対してマッピングした写真である。
【0099】
図7C図7Fを参照すると、走査電子顕微鏡写真および銀(Ag)元素に対してマッピングした写真のイメージ分析結果を参照すると、(Ag)が電極部で占める面積は、約75%であることが理解される。また、準備した電極部の面抵抗は、0.015Ω/sq(ohm/square)と測定され、破断分析して平均厚さを測定した結果、電極部の厚さは、約2.1μmと測定された。鉛(Pb)元素および亜鉛(Zn)元素のそれぞれは、振動部に含まれた圧電体およびガラスフリットの成分を示す物質である。鉛(Pb)元素および亜鉛(Zn)元素は、銀(Ag)元素が振動部に形成されなかった領域にマッピングされ得る。また、ガラスフリットは、焼成工程中に振動部および電極部界面側に移動して表面側で一部のみ観察することができる。よって、鉛(Pb)元素および亜鉛(Zn)元素は、銀(Ag)元素が占める面積を除いた約25%を占めることができる。
【0100】
本明細書の他の実施例によれば、第1電極部21bおよび第2電極部21cの形成のための電極組成物に対して銀(Ag)粒子は、約40wt%を含むことができ、ガラスフリットは、約4wt%を含むことができる。ここで、ガラスフリットは、ビスマス(Bi)系ガラスフリットであることができる。このように準備した電極組成物は、650℃で焼成され得る。このように準備した電極組成物は、振動構造物の一面に約7~8μmの厚さにコーティングされた後、650℃で焼成され得る。その後、フィルムラミネーティング工程によって、図5の振動装置の構造のように、接着層21d、21gおよび保護部材21e、21fが電極部上に合着され得る。図10Aは、前述した実施例によって準備した電極の表面走査電子顕微鏡写真であり、図10Bは、電極部および振動構造物の境界の断面の走査電子顕微鏡写真である。図10Aおよび図10Bを参照すると、電極部は、概してボイドなしに表面カバレージが優れるように形成されたことが分かり、電極部および振動構造物の界面は、高い接着特性によってボイドなしに電極部および振動構造物が互いによく接着されている優れた接着を示し、電極部の膜均一度が優れたことが分かる。図10A図10Fの実施例によって準備した振動装置は、初期音圧測定値が図6A図6Fの音圧測定値に対して約100%の測定値が測定され、高温高湿の環境での信頼性テストの後にも信頼性テスト以前の水準の音圧値が測定された。図10A図10Fの条件で準備した実施例の電極部で、銀(Ag)は、約83.3wt%を占め、ガラスフリットは、約9.9~19.4wt%を占めることができる。
【0101】
図10Cは、図10Aで準備した電極部の表面を3千倍率で撮影した走査電子顕微鏡写真であり、図10Dは、EDS分析装置を用いて銀(Ag)元素に対してマッピングした写真であり、図10Eは、EDS分析装置を用いて鉛(Pb)元素に対してマッピングした写真であり、図10Fは、EDS分析装置を用いて亜鉛(Zn)元素に対してマッピングした写真である。
【0102】
図10C図10Fを参照すると、走査電子顕微鏡写真および銀(Ag)元素に対してマッピングした写真のイメージ分析結果を参照すると、(Ag)が電極部で占める面積は、約70%であることが分析された。また、準備した電極部の面抵抗は、0.037Ω/sq(ohm/square)と測定され、破断分析して平均厚さを測定した結果、電極部の厚さは、約1.8μmと測定された。鉛(Pb)元素および亜鉛(Zn)元素のそれぞれは、振動部に含まれた圧電体およびガラスフリットの成分を示す物質である。鉛(Pb)元素および亜鉛(Zn)元素は、銀(Ag)元素が振動部に形成されなかった領域でマッピングされ得る。また、ガラスフリットは、焼成工程中に振動部および電極部界面側に移動して表面側で一部のみ観察され得る。よって、鉛(Pb)元素および亜鉛(Zn)元素は、銀(Ag)元素が占める面積を除いた約30%を占めることができる。
【0103】
実験例1によれば、第1電極部および第2電極部は、低温焼成型Ag電極から準備することができる。実験例による電極部は、例えば銀(Ag)電極ペーストをプリンティン工程で振動部上に形成した後、150℃で低温焼成して準備することができる。その後、フィルムラミネーティング工程によって、図5の振動装置の構造のように、接着層21d、21gおよび保護部材21e、21fが電極部上に合着され得る。図11は、前述した実験例によって準備した電極部および振動構造物の境界の断面の走査電子顕微鏡写真である。図11を参照すると、銀(Ag)粒子がフレークタイプとして使用されて比表面積が小さく、電極部および振動構造物の低い接着力によって界面にボイドVが形成されるなどのことから界面接着力が劣ることが分かる。図11の実験例1によって準備した振動装置は、初期音圧測定値および高温高湿の環境の信頼性テスト後の音圧測定値が共に要求数値の音圧値を満たすことができなかった。ここで、要求数値の音圧値は、100%から97%未満の数値を示す値を意味することができる。図11の条件で準備した実験例1の電極部において、銀(Ag)は、約98.0wt%を占め、ガラスフリットは、約2.0wt%を占めることができる。
【0104】
実験例2によれば、第1電極部21bおよび第2電極部21cの形成のための電極組成物に対して、銀(Ag)粒子は、約40wt%を含むことができ、ガラスフリットは、約20wt%を含むことができる。もしくは、銀(Ag)粒子は、約50wt%を含むことができ、ガラスフリットは、約1~3wt%を含むことができる。ここで、ガラスフリットは、鉛(Pb)系ガラスフリットであることができる。このように準備した電極組成物は、650℃で焼成され得る。その後、フィルムラミネーティング工程によって、図5の振動装置の構造のように、接着層21d、21gおよび保護部材21e、21fが電極部上に合着され得る。図12Aは、前述した実験例によって準備した電極の表面走査電子顕微鏡写真であり、図12Bは、電極部および振動構造物の境界の断面の走査電子顕微鏡写真である。図12Aおよび図12Bを参照すると、電極部は、表面に多量のボイドが形成されて電極部の表面カバレージが低いことが分かり、電極部および振動構造物は、低い接着力によってボイドVが多量発生して電極部および振動構造物の間に低い接着力特性を示すことが分かる。図12の実験例2によって準備した振動装置は、初期音圧測定値および高温高湿の環境の信頼性テスト後の音圧測定値が共に要求数値の音圧値を満たすことができなかった。図12の条件で準備した実験例2の電極部において、銀(Ag)は、約94.3wt%を占め、ガラスフリットは、約5.7wt%を占めることができる。
【0105】
図5図12Bを関連させて参照すると、本明細書の一実施例による振動装置の電極部は、銀(Ag)80~95wt%の重量比(weight percent;wt%)、および鉛(Pb)系ガラスフリット5~20wt%の重量比を含むことができる。また、本明細書の一実施例による振動装置の電極部は、銀(Ag)80~90wt%の重量比、および鉛(Pb)系ガラスフリット10~20wt%の重量比を含むことができる。また、本明細書の一実施例による振動装置の電極部は、銀(Ag)80~90wt%の重量比、およびビスマス(Bi)系ガラスフリット10~20wt%の重量比を含むことができる。例えば、本明細書の実施例による電極部は、銀(Ag)およびガラスフリットの総含量が電極部の金属ペーストの少なくとも40wt%の重量比を含むことができ、ガラスフリットの含量は、少なくとも12の重量比以下を含むことができる。したがって、電極部の圧電特性および信頼性が向上することができる。
【0106】
図13は本明細書の他の実施例による振動装置を示す図、図14は、振動発生器の平面図、図15は、図14の線I-I’についての断面図である。
【0107】
図13および図14を参照すると、本明細書の他の実施例による振動装置4は、振動板10、振動板10を振動させる振動発生器20、および振動板10と振動発生器20との間の連結部材15を含むことができる。振動発生器20は、振動構造物、前記振動構造物の第1面に設けられる第1電極部21b、および振動構造物の第1面と反対の第2面に設けられる第2電極部21cを含むことができる。振動発生器20は、第1電極部21b上に設けられる第1カバー部材21e、第2電極部21c上に設けられる第2カバー部材21f、振動構造物に電気的に連結された信号ケーブル30、および信号ケーブル30に実装された信号生成回路40をさらに含むことができる。
【0108】
信号生成回路40は、信号ケーブル30に実装され得る。例えば、信号生成回路40は、振動発生器のパッド部21pに隣接した信号ケーブル30の縁部に実装され得る。信号生成回路40が信号ケーブル30に一体化(または実装)されることにより、信号生成回路40と信号ケーブル30とは単一の部品に実現され得る。例えば、信号生成回路40は、音響処理回路または振動駆動回路であり得るが、これに限定されるものではない。
【0109】
信号ケーブル30は、両面フレキシブルプリント回路からなることができるが、これに限定されず、フレキシブルプリント回路ケーブル、フレキシブルフラットケーブル、片面フレキシブルプリント回路、片面フレキシブルプリント回路ボード、フレキシブル多層プリント回路、またはフレキシブル多層プリント回路ボードからなることができる。
【0110】
本明細書の一実施例による信号ケーブル30は、配線層31、接着剤33を介して配線層の第1面に結合された下部フィルム32、接着剤35を介して配線層の第2面に結合された上部フィルム34、および上部フィルム34に配置され、配線層31に連結された複数のコンタクトパッドおよび第1および第2端子を含むことができる。
【0111】
配線層31は、ベースフィルム、およびベースフィルムの前面および下面のうちの1つ以上に形成された複数の信号ラインと第1駆動信号供給ラインおよび第2駆動信号供給ラインなどを含むことができる。例えば、複数の信号ラインと第1駆動信号供給ラインおよび第2駆動信号供給ラインなどは、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、または銅(Cu)および銀(Ag)の合金物質を含む導電性物質からなることができるが、これに限定されるものではない。例えば、配線層31は、ライン、ワイヤライン、ワイヤリングライン、信号ライン、金属ラインなどの用語で表現することができるが、これに限定されるものではない。
【0112】
複数のコンタクトパッドのそれぞれは、下部フィルムおよび上部フィルムのうちのいずれか1つに配置され、ビアホールを介して複数の信号ラインと第1駆動信号供給ラインおよび第2駆動信号供給ラインなどに選択的に連結され得る。
【0113】
第1および第2端子のそれぞれは、振動発生器に構成されたパッド部21pの第1および第2パッド電極のそれぞれに電気的に連結され得る。
【0114】
信号生成回路40は、信号ケーブル30に実装されて複数のコンタクトパッドと電気的に連結され得る。信号生成回路40は、複数のコンタクトパッドのうちの一部を介して外部の音響データ生成回路部から供給される音響データ(またはデジタル音響データ)、クロック、イネーブル信号、および各種の駆動電圧などを受信することができる。信号生成回路40は、音響データに基づいて第1および第2振動駆動信号を生成し、生成された第1および第2振動駆動信号のそれぞれを該当コンタクトパッドと該当駆動信号供給ラインのそれぞれを介して第1および第2端子のそれぞれに出力することができる。よって、振動発生器20は、信号ケーブル30に実装された信号生成回路40から信号ケーブル30の信号ライン、第1および第2端子、パッド部21p、第1および第2電源供給ライン(または伝導性ライン)(PL1、PL2)のそれぞれを介して供給される第1および第2振動駆動信号に応じて振動することができる。
【0115】
本明細書の一実施例による信号生成回路40は、外部の音響データ生成回路部から供給される音響データを受信するデコーディング部、デコーディング部から供給される音響データに基づいて第1および第2振動駆動信号を生成して出力するオーディオアンプ回路、オーディオアンプ回路の設定値を保存するメモリ回路、デコーディング部、オーディオアンプ回路およびメモリ回路のそれぞれの動作を制御する制御回路、および抵抗などの受動素子などを含むことができる。
【0116】
オーディオアンプ回路は、音響データに基づいて第1および第2振動駆動信号を生成するプリアンプ回路、およびプリアンプ回路から供給される第1および第2振動駆動信号のそれぞれの電圧および/または電流を振動発生器20の駆動に適したレベルに変換するパワーアンプ回路を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0117】
デコーディング部、オーディオアンプ回路、メモリ回路、および制御回路のそれぞれは、集積回路形態に実現されて信号ケーブル30に実装され得る。
【0118】
このような本明細書の他の実施例による振動発生器20は、信号ケーブル30に実装された信号生成回路40を含むことにより、振動発生器20、信号生成回路40、信号ケーブル30、および音響データ生成回路部の間の連結構造が簡素化するか単純化することができ、信号生成回路40が振動発生器20に隣接して配置されることにより、信号生成回路40と振動発生器20との間の距離による信号ケーブル30の長さによって発生する電波障害(EMI)などの防止のためのインダクタおよびキャパシタを含むフィルター回路を省略することができる。
【0119】
本明細書の他の実施例によれば、本明細書の他の実施例による振動発生器20において、信号生成回路40が実装されるか、または一体化した信号ケーブル30は、図1図4および図5のうちの1つ以上で説明した振動発生器20に適用可能である。例えば、図1図4および図5に信号ケーブル30および信号生成回路40は、示されていないが、図1図4および図5の振動装置は、図13で説明した振動発生器20の信号ケーブル30が信号生成回路40を含んでなることができる。
【0120】
図16は、本明細書の他の実施例による振動発生器を示す図あり、図17は、図16の線II-II’についての断面図であり、図18は、図16の線III-III’についての側断面図である。図19は、図18に示す圧電振動部を示す斜視図である。図16は、図14に示す電極部と信号ケーブルとの間の連結構造を変更したものである。
【0121】
図16図19を参照すると、本明細書の他の実施例による振動発生器20は、振動発生部および信号ケーブル30を含むことができる。
【0122】
振動構造物は、圧電振動部21a、第1電極部21b、および第2電極部21cを含むことができる。振動構造物は、図1を参照して説明した振動発生器20の振動構造物21と実質的に同一であるので、対応部分に対しては同じ図面符号を付与し、それについての重複説明は省略する。
【0123】
信号ケーブル30は、振動発生器20の一側で第1および第2電極部21b、21cと電気的に連結されることによって振動構造物と一体化することができる。例えば、信号ケーブル30は、第1および第2電極部21b、21cと電気的に直接連結され得る。
【0124】
本明細書の一実施例による信号ケーブル30は、第1および第2突出ライン31a、31bを含むことができる。例えば、第1突出ライン31aは、第1電極部21bの少なくとも一部と重畳し、第1電極部21bと電気的に連結されるか、または電気的に直接連結され得る。第2突出ライン31bは第2電極部21cの少なくとも一部と重畳し、第2電極部21cと電気的に連結されるか、または電気的に直接連結され得る。例えば、第1および第2突出ライン31a、31bのそれぞれは、該当電極部21b、21c側に曲がることができるが、これに限定されるものではない。例えば、第1および第2突出ライン31a、31bのそれぞれは、突出電極、延長ライン、延長電極、フィンガーライン、伝導性ライン、またはフィンガー電極などの用語で表現することができるが、これに限定されない。
【0125】
本明細書の一実施例による信号ケーブル30は、胴体部、第1および第2突出ライン31a、31b、および信号生成回路40を含むことができる。
【0126】
胴体部は、フレキシブルプリント回路ケーブル、フレキシブルフラットケーブル、片面フレキシブルプリント回路、片面フレキシブルプリント回路ボード、フレキシブル多層プリント回路、またはフレキシブル多層プリント回路ボードからなることができるが、これに限定されるものではない。
【0127】
本明細書の一実施例による胴体部は、配線層31、第1接着剤33を介して配線層31の第1面に結合された下部フィルム32、第2接着剤35を介して配線層31の第2面に結合された上部フィルム34、および上部フィルム34に配置され、配線層31に連結された複数のコンタクトパッドを含むことができる。
【0128】
配線層31は、ベースフィルム、およびベースフィルムの前面および下面のうちの1つ以上に形成された複数の信号ラインと第1駆動信号供給ラインおよび第2駆動信号供給ラインなどを含むことができる。例えば、複数の信号ラインと第1駆動信号供給ラインおよび第2駆動信号供給ラインなどは、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、または銅(Cu)および銀(Ag)の合金物質を含む導電性物質からなることができるが、これに限定されるものではない。
【0129】
複数のコンタクトパッドのそれぞれは、下部フィルムおよび上部フィルムのうちのいずれか1つに配置され、ビアホールを介して複数の信号ラインと第1駆動信号供給ラインおよび第2駆動信号供給ラインなどに選択的に連結され得る。
【0130】
第1および第2突出ライン31a、31bのそれぞれは、配線層31に配置された第1および第2駆動信号供給ラインのそれぞれと電気的に連結されるか、または第1および第2駆動信号供給ラインのそれぞれから胴体部の一側面30sを通って外部に延びるか突出することができる。第1および第2突出ライン31a、31bのそれぞれは、胴体部の一側面30sから一定の長さを有するように突出することができる。例えば、第1および第2突出ライン31a、31bのそれぞれは、第1および第2電極部21b、21cのそれぞれの少なくとも一部と重畳する長さを有するように胴体部の一側面30sから第2方向(Y)に沿って延びるか突出することができる。
【0131】
第1突出ライン31aは、胴体部の一側面30s(または振動発生器20の一側)で第1電極部21b上に曲がって第1電極部21bの少なくとも一部と電気的に連結され得る。例えば、第1突出ライン31aは、第1電極部21bの少なくとも一部と電気的に直接連結されるか、または接触することができる。例えば、第1突出ライン31aは、導電ボールまたは伝導性両面テープなどのような伝導性部材を介して第1電極部21bと電気的に連結され得る。
【0132】
第2突出ライン31bは、胴体部の一側面30s(または振動発生器20の一側)で第2電極部21c上に曲がって第2電極部21cの少なくとも一部と電気的に連結され得る。例えば、第2突出ライン31bは、第2電極部21cの少なくとも一部と電気的に直接連結されるか、または接触することができる。例えば、第2突出ライン31bは、導電ボールまたは伝導性両面テープなどのような伝導性部材を介して第2電極部21cと電気的に連結され得る。
【0133】
信号生成回路40は、信号ケーブル30に実装されて複数のコンタクトパッドと電気的に連結され得る。信号生成回路40は、複数のコンタクトパッドの一部を介して外部の音響データ生成回路部から供給される音響データ(またはデジタル音響データ)、クロック、イネーブル信号、および各種の駆動電圧などを受信することができる。信号生成回路40は、音響データに基づいて第1および第2振動駆動信号を生成し、生成された第1および第2振動駆動信号のそれぞれを該当コンタクトパッドおよび該当駆動信号供給ラインのそれぞれを介して第1および第2突出ライン31a、31bのそれぞれに出力することができる。よって、振動発生器20は、信号ケーブル30に実装された信号生成回路40から信号ケーブル30の信号ライン、第1および第2駆動信号供給ライン、第1および第2突出ライン31a、31bのそれぞれを介して供給される第1および第2振動駆動信号に応じて振動することができる。
【0134】
本明細書の一実施例による信号生成回路40は、デコーディング部、オーディオアンプ回路、メモリ回路、制御回路、および抵抗などの受動素子などを含むことができ、前述した信号生成回路40と実質的に同一であるので、対応部分に対しては同じ図面符号を付与し、それについての重複説明は省略する。
【0135】
本明細書の一実施例による信号ケーブル30は、第1および第2突出ライン31a、31bのそれぞれを介して第1および第2電極部21b、21cのそれぞれに振動駆動信号を直接供給することができ、これにより第1および第2電極部21b、21cのそれぞれの面抵抗特性による電圧降下を減少させることができ、第1および第2電極部21b、21cのそれぞれの電気的特性を補うことができ、第1および第2電極部21b、21cに使われる導電性物質の選択自由度を高めることができる。
【0136】
本明細書の他の実施例による振動発生器20は、第1カバー部材21eおよび第2カバー部材21fをさらに含むことができる。
【0137】
第1カバー部材21eは、振動発生器20の第1面に配置され得る。例えば、第1カバー部材21eは、第1電極部21bおよび信号ケーブル30の第1突出ライン31aを覆うように構成され得る。よって、第1カバー部材21eは、第1電極部21bおよび信号ケーブル30の第1突出ライン31aを保護することができ、信号ケーブル30の第1突出ライン31aを第1電極部21bに電気的に連結するかまたは信号ケーブル30の第1突出ライン31aと第1電極部21bとの間の電気的連結状態を維持することができる。
【0138】
第2カバー部材21fは、振動発生器20の第2面に配置され得る。例えば、第2カバー部材21fは、第2電極部21cおよび信号ケーブル30の第2突出ライン31bを覆うように構成され得る。よって、第2カバー部材21fは、第2電極部21cおよび信号ケーブル30の第2突出ライン31bを保護することができ、信号ケーブル30の第2突出ライン31bを第2電極部21cに電気的に連結するかまたは信号ケーブル30の第2突出ライン31bと第2電極部21cとの間の電気的連結状態を維持することができる。
【0139】
本明細書の一実施例による第1および第2カバー部材21e、21fのそれぞれは、プラスチック、纎維、および木材のうち1つ以上の素材を含むことができるが、これに限定されるものではない。例えば、第1および第2カバー部材21e、21fのそれぞれは同じか異なる素材を含むことができる。例えば、第1カバー部材21eおよび第2カバー部材21fのそれぞれは、ポリイミド(polyimide)フィルムまたはポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate)フィルムであることができるが、これに限定されるものではない。
【0140】
本明細書の一実施例による第1カバー部材21eは、第1接着層21dを介して第1電極部21bおよび信号ケーブル30の第1突出ライン31aに連結されるか、または結合され得る。例えば、第1カバー部材21eは第1接着層21dを介するフィルム工程によって第1電極部21bおよび信号ケーブル30の第1突出ライン31aに連結されるか、または結合され得る。よって、信号ケーブル30の第1突出ライン(または第1フィンガーライン)31aは、第1電極部21bと第1カバー部材21eとの間に配置されて振動発生器20と一体化することができる。
【0141】
本明細書の一実施例による第2カバー部材21fは、第2接着層21gを介して第2電極部21cおよび信号ケーブル30の第2突出ライン31bに連結されるか、または結合され得る。例えば、第2カバー部材21fは、第2接着層21gを介するフィルムラミネーティング工程によって第2電極部21cおよび信号ケーブル30の第2突出ライン31bに連結されるか、または結合され得る。よって、信号ケーブル30の第2突出ライン(または第2フィンガーライン)31bは、第2電極部21cと第2カバー部材21fとの間に配置されて振動発生器20と一体化することができる。
【0142】
本明細書の一実施例による第1および第2カバー部材21e、21fのそれぞれは、信号ケーブル30から振動駆動信号を受信するためのパッド部および電源供給ラインを含まないか必要としないので、圧電振動部21aおよび電極部21b、21cなどを保護するための保護フィルムまたは絶縁フィルムであることができる。例えば、第1および第2カバー部材21e、21fのそれぞれは、ポリイミド(polyimide)フィルムまたはポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate)フィルムであることができるが、これに限定されるものではない。
【0143】
本明細書の他の実施例による第1および第2カバー部材21e、21fのそれぞれは、接着層21d、21gによって電極部21b、21cと電気的に絶縁されるので、第1および第2カバー部材21e、21fのうちの1つ以上は、金属材からなる金属フィルムまたは金属プレートを含むこともできる。金属材の第1および第2カバー部材21e、21fのそれぞれは、振動発生器20または圧電振動部21aの質量(mass)を補って質量増加による振動構造物の共振周波数を減少させることにより、振動発生器20または圧電振動部21aの振動によって発生する低音域帯の音響特性および/または音圧特性を増加させることができる。例えば、金属材の第1および第2カバー部材21e、21fのそれぞれは、ステンレススチール(stainelesssteel)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、マグネシウム(Mg)合金、マグネシウムリチウム(Mg-Li)合金、およびアルミニウム(Al)合金のうちのいずれか1つ以上の素材からなることができるが、これに限定されるものではない。
【0144】
本明細書の一実施例によれば、第1および第2接着層21d、21gのそれぞれは、接着性を有しながら圧縮および復元の可能な電気絶縁物質を含むことができる。例えば、第1および第2接着層21d、21gのそれぞれは、エポキシ(epoxy)樹脂、アクリル(acrylic)樹脂、シリコーン(silicone)樹脂、またはウレタン(urethane)樹脂を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0145】
選択的に、信号ケーブル30の少なくとも一部は、第1カバー部材21eと第2カバー部材21fとの間に配置されるか、または挿入され得る。例えば、信号ケーブル30の胴体部の一側面30s(または胴体部の一側縁部)と第1および第2突出ライン31a、31bのそれぞれは、第1カバー部材21eと第2カバー部材21fとの間に配置されるか、または挿入され得る。例えば、信号ケーブル30の胴体部の一側面30sと第1および第2突出ライン31a、31bのそれぞれが振動発生器20の内部に収容されるか、または挿入され得る。したがって、信号ケーブル30と第1および第2突出ライン31a、31bのそれぞれの少なくとも一部は、第1カバー部材21eおよび第2カバー部材21fのそれぞれの外部に露出されず、よって信号ケーブル30の動きやベンディングなどのストレスによる第1および第2突出ライン31a、31bの断線が防止され得る。
【0146】
このような本明細書の他の実施例による振動発生器20は、電極部21b、21cと信号ケーブル30との間の一体化構造により、第1および第2カバー部材21e、21fに電源供給ラインとパッド部を形成するパターニング工程と、パッド部と信号ケーブル30との間のソルダリング工程が必要ではないので、構造および製造工程が簡素化され得る。また、本明細書の他の実施例による振動発生器20は、信号ケーブル30から突出した第1および第2突出ライン31a、31bを介して電極部21b、21cに振動駆動信号が直接的に供給されることにより、第1および第2電極部21b、21cのそれぞれの電気的特性が補完され得る。そして、本明細書の他の実施例による振動発生器20は、信号ケーブル30に実装された信号生成回路40を含むことにより、振動発生器20、信号生成回路40、信号ケーブル30、および音響データ生成回路部の間の連結構造が簡素化するか単純化され得、信号生成回路40が振動発生器20に隣接して配置されることにより、信号生成回路40と振動発生器20との間の距離による信号ケーブル30の長さによって発生する電波障害(EMI)などの防止のためのインダクタおよびキャパシタを含むフィルター回路が省略され得る。
【0147】
図18および図19を参照すると、本明細書の一実施例による振動素子21は、フレキシブル振動構造物、フレキシブル振動器、フレキシブル振動発生素子、フレキシブル振動発生器、フレキシブル音響器、フレキシブル音響素子、フレキシブル音響発生素子、フレキシブル音響発生器、フレキシブルアクチュエータ、フレキシブルスピーカー、フレキシブル圧電スピーカー、フィルムアクチュエータ、フィルム型圧電複合体アクチュエータ、フィルムスピーカー、フィルム型圧電スピーカー、またはフィルム型圧電複合体スピーカーなどで表現することができるが、これに限定されるものではない。
【0148】
本明細書の一実施例による振動素子21は、圧電振動部21a、第1電極部21b、および第2電極部21cを有する振動発生部を含むことができる。
【0149】
圧電振動部21aは、圧電効果を有する圧電物質(または電気活性物質)を含むことができる。例えば、圧電物質は、外力によって結晶構造に圧力またはねじれ現象が作用して、陽(+)イオンと陰(-)イオンの相対的な位置変化による誘電分極によって電位差が発生し、反対に印加される電圧による電界によって振動が発生する特性を有することができる。圧電振動部21aは、振動層、圧電層、圧電物質層、電気活性層、振動部、圧電物質部、電気活性部、圧電構造物、圧電複合層、圧電複合体、または圧電セラミック複合体などの他の用語で表現することができるが、これに限定されるものではない。圧電振動部21aは、透明、半透明、または不透明な圧電物質からなって透明、半透明、または不透明であることができる。
【0150】
本明細書の一実施例による圧電振動部21aは、複数の第1部分21a1および複数の第2部分21a2を含むことができる。例えば、複数の第1部分21a1および複数の第2部分21a2は、第1方向(X)(または第2方向(Y))に沿って交互に繰り返し配置され得る。例えば、第1方向(X)は、圧電振動部21aの横方向であることができ、第2方向(Y)は、第1方向(X)と交差する圧電振動部21aの縦方向であることができるが、これに限定されず、第1方向(X)は、圧電振動部21aの縦方向であることができ、第2方向(Y)は、圧電振動部21aの横方向であることができる。
【0151】
複数の第1部分21a1のそれぞれは、相対的に高い振動の実現が可能なセラミック系の物質からなるかペロブスカイト(perovskite)系の結晶構造を有する圧電セラミックからなることができる。ペロブスカイト結晶構造は、圧電および逆圧電効果を有し、配向性を有する板状の構造を有することができる。ペロブスカイト結晶構造は、ABOの化学式で表現され、Aサイトは2価の金属元素からなり、Bサイトは、4価の金属元素からなることができる。本明細書の一実施例として、ABOの化学式で、AサイトおよびBサイトは、カチオン(cations)であることができ、Oは、アニオン(anions)であることができる。例えば、複数の第1部分21a1のそれぞれは、PbTiO、PbZrO、PbZrTiO、BaTiO、およびSrTiOのうちの少なくとも1種以上を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0152】
本明細書の一実施例による圧電振動部21aは、鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、およびチタン(Ti)を含むPZT(lead zirconate titanate)系物質、または鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、ニッケル(Ni)、およびニオビオム(Nb)を含むPZNN(lead zirconate nickel niobate)系物質を含むことができるが、これに限定されるものではない。もしくは、圧電振動部21aは、鉛(Pb)を含まないCaTiO、BaTiO、およびSrTiOのうちの少なくとも1種以上を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0153】
本明細書の一実施例による複数の第1部分21a1のそれぞれは、複数の第2部分21a2の間に配置され、第1方向(X)(または第2方向(Y))への第1幅(W1)を有するとともに第2方向(Y)(または第1方向(X))への長さを有することができる。複数の第2部分21a2のそれぞれは、第1方向(X)(または第2方向(Y))への第2幅(W2)を有するとともに第2方向(Y)(または第1方向(X))への長さを有することができる。第1幅(W1)は、第2幅(W2)と同じか異なることができる。例えば、第1幅(W1)は、第2幅(W2)より大きくなることができる。例えば、第1部分21a1と第2部分21a2とは互いに同じか異なるサイズを有するライン形状またはストライプ形状を含むことができる。よって、圧電振動部21aは、2-2振動モードの圧電特性を有する2-2複合体(composite)構造を有することによって20kHz以下の共振周波数を有することができるが、これに限定されない。例えば、圧電振動部21aの共振周波数は、形状、長さ、および厚さなどのうちの少なくとも1つ以上によって変更され得る。
【0154】
圧電振動部21aにおいて、複数の第1部分21a1と複数の第2部分21a2のそれぞれは、同一平面(または同一層)に互いに並んで配置(または配列)され得る。複数の第2部分21a2のそれぞれは、隣接した2個の第1部分21a1の間のギャップを満たすように構成されることにより、隣接した第1部分21a1と連結されるか、または接着され得る。したがって、圧電振動部21aは、第1部分21a1と第2部分21a2の側面結合(または連結)によって所望のサイズまたは長さに拡張することができる。
【0155】
圧電振動部21aにおいて、複数の第2部分21a2のそれぞれの幅(W2)は、圧電振動部21aまたは振動素子21の中間部分から両側縁部(または両端)に行くほど次第に減少することができる。
【0156】
本明細書の一実施例によれば、複数の第2部分21a2のうちで最大幅(W2)を有する第2部分21a2は、圧電振動部21aまたは振動素子21が上下方向(Z)(または厚さ方向)に振動するとき、最大応力が集中する部分に位置することができる。複数の第2部分21a2のうち最小幅(W2)を有する第2部分21a2は、圧電振動部21aまたは振動素子21が上下方向(Z)に振動するとき、相対的に最小の応力が発生する部分に位置することができる。例えば、複数の第2部分21a2のうちで最大幅(W2)を有する第2部分21a2は、圧電振動部21aの中間部分に配置され、複数の第2部分21a2のうちで最小幅(W2)を有する第2部分21a2は、圧電振動部21aの両側縁部に配置され得る。したがって、圧電振動部21aまたは振動素子21が上下方向(Z)に振動するとき、最大応力が集中する部分で発生する音波の干渉または共振周波数の重畳が最小化することができ、これにより低音域帯で発生する音圧低下(dip)現象を改善することができ、低音域帯で音響特性の平坦度を改善することができる。
【0157】
圧電振動部21aにおいて、複数の第1部分21a1のそれぞれは、互いに異なるサイズ(または広さ)を有することができる。例えば、複数の第1部分21a1のそれぞれのサイズ(または広さ)は、圧電振動部21aまたは振動素子21の中間部分から両側縁部(または両端)に行くほど次第に減少するか増加することができる。この場合、圧電振動部21aは、互いに異なるサイズを有する複数の第1部分21a1のそれぞれの振動による多様な固有振動周波数によって音響の音圧特性が向上することができ、音響の再生帯域が拡張することができる。
【0158】
複数の第2部分21a2のそれぞれは、複数の第1部分21a1の間に配置され得る。したがって、圧電振動部21aまたは振動素子21は、第2部分21a2によって第1部分21a1の単位格子内のリンクによる振動エネルギーが増加することができるので、振動特性が増加することができ、圧電特性および柔軟性を確保することができる。例えば、第2部分21a2は、エポキシ(epoxy)系ポリマー、アクリル(acrylic)系ポリマー、およびシリコーン(silicone)系ポリマーのうちの1種以上であることができるが、これに限定されるものではない。
【0159】
本明細書の一実施例による複数の第2部分21a2のそれぞれは、有機物質部からなることができる。例えば、有機物質部は、無機物質部の間ごとに配置されることにより、無機物質部(または第1部分)に印加される衝撃を吸収することができ、無機物質部に集中するストレス(stress)をリリース(releasing)して圧電振動部21aまたは振動素子21の耐久性を向上させることができ、また圧電振動部21aまたは振動素子21に柔軟性を提供することができる。
【0160】
本明細書の一実施例による第2部分21a2は、第1部分21a1より低いモジュラス(modulus)(またはYoung‘s modulus)および粘弾性を有することができ、これにより第1部分21a1の脆性特性によって衝撃に脆弱な第1部分21a1の信頼性を向上させることができる。例えば、第2部分21a2は、0.01~1の損失係数および0.1~10Gpa(Giga Pascal)のモジュラスを有する物質からなることができる。
【0161】
第2部分21a2に構成される有機物質部は、第1部分21a1である無機物質部に比べて、柔軟な特性を有する有機物質、有機ポリマー、有機圧電物質、または有機非圧電物質を含むことができる。例えば、第2部分21a2は、柔軟性を有する接着部、伸縮部、ベンディング部、ダンピング部、または軟性部などで表現することができるが、これに限定されるものではない。
【0162】
本明細書の実施例による圧電振動部21aは、複数の第1部分21a1および第2部分21a2が同一平面に配置(または連結)されることによって単一の薄膜形状を有することができる。例えば、圧電振動部21aの複数の第1部分21a1が一側に連結された構造を有することができる。例えば、複数の第1部分21a1は、圧電振動部21aの全体で連結された構造を有することができる。例えば、圧電振動部21aは、振動特性を有する第1部分21a1によって上下方向に振動することができ、柔軟性を有する第2部分21a2によって曲面の形状に曲がることができる。また、本明細書の実施例による圧電振動部21aにおいて、第1部分21a1のサイズおよび第2部分21a2のサイズは、圧電振動部21aまたは振動素子21に要求される圧電特性および柔軟性によって設定することができる。本明細書の一実施例として、柔軟性より圧電特性を要求する圧電振動部21aの場合、第1部分21a1のサイズが第2部分21a2のサイズより大きく構成され得る。本明細書の他の実施例としては、圧電特性より柔軟性を要求する圧電振動部21aの場合、第2部分21a2のサイズが第1部分21a1のサイズより大きく構成され得る。よって、圧電振動部21aのサイズが所要特性によって調節可能であるので、圧電振動部21aの設計が容易であるという利点がある。
【0163】
第1電極部21bは、圧電振動部21aの第1面(または上面)に配置され得る。第1電極部21bは、複数の第1部分21a1のそれぞれの第1面と複数の第2部分21a2のそれぞれの第1面とに共通して配置されるか、または結合されることができ、複数の第1部分21a1のそれぞれの第1面と電気的に連結され得る。例えば、第1電極部21bは、圧電振動部21aの第1面全体に配置された単一電極(または共通電極)形状を有することができる。例えば、第1電極部21bは、圧電振動部21aと実質的に同じ形状を有することができるが、これに限定されるものではない。
【0164】
本明細書の一実施例による第1電極部21bは、透明導電性物質、半透明導電性物質、または不透明導電性物質からなることができる。例えば、透明または半透明導電性物質はITO(indium tin oxide)またはIZO(indium zinc oxide)を含むことができるが、これに限定されるものではない。不透明導電性物質は、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、モリブデン(Mo)、またはマグネシウム(Mg)などを含むかこれらの合金からなることができるが、これに限定されるものではない。
【0165】
第2電極部21cは、圧電振動部21aの第1面と異なる(または反対の)第2面(または背面)上に配置され得る。第2電極部21cは、複数の第1部分21a1のそれぞれの第2面と複数の第2部分21a2のそれぞれの第2面とに共通して配置されるか、または結合されることができ、複数の第1部分21a1のそれぞれの第2面と電気的に連結され得る。例えば、第2電極部21cは、圧電振動部21aの第2面全体に配置された単一電極(または共通電極)形状を有することができる。例えば、第2電極部21cは、圧電振動部21aと同じ形状を有することができるが、これに限定されるものではない。本明細書の一実施例による第2電極部21cは、透明導電性物質、半透明導電性物質、または不透明導電性物質からなることができる。例えば、第2電極部21cは、第1電極部21bと同じ物質からなることができるが、これに限定されるものではない。本明細書の他の実施例では、第2電極部21cは、第1電極部21bと異なる物質からなることができる。
【0166】
圧電振動部21aは、一定の温度雰囲気または高温で常温に変化する温度雰囲気で第1電極部21bおよび第2電極部21cに印加される一定の電圧によって分極化することができるが、これに限定されるものではない。例えば、圧電振動部21aは、外部から第1電極部21bおよび第2電極部21cに印加される音響信号(またはボイス信号)による逆圧電効果によって収縮および/または膨張を交互に繰り返すことによって振動することができる。例えば、圧電振動部21aは、第1電極部21bおよび第2電極部21cによって垂直方向の振動および平面方向の振動によって振動することができる。圧電振動部21aの平面方向の収縮および/または膨張によって振動部材(または振動板、または振動対象物)の変位を増加させることができ、これによって振動をもっと向上させることができる。
【0167】
本明細書の一実施例による振動素子21は、第1カバー部材21eおよび第2カバー部材21fをさらに含むことができる。
【0168】
第1カバー部材21eは、振動素子21の第1面に配置され得る。例えば、第1カバー部材21eは、第1電極部21bを覆うように構成され得る。よって、第1カバー部材21eは、第1電極部21bを保護することができる。
【0169】
第2カバー部材21fは、振動素子21の第2面に配置され得る。例えば、第2カバー部材21fは、第2電極部21cを覆うように構成され得る。よって、第2カバー部材21fは、第2電極部21cを保護することができる。
【0170】
本明細書の一実施例による第1カバー部材21eおよび第2カバー部材21fのそれぞれは、プラスチック、纎維、および木材のうちの1種以上の素材を含むことができるが、これに限定されるものではない。例えば、第1カバー部材21eおよび第2カバー部材21fのそれぞれは同じか異なる素材を含むことができる。例えば、第1カバー部材21eおよび第2カバー部材21fのそれぞれは、ポリイミド(polyimide)フィルムまたはポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate)フィルムであることができるが、これに限定されるものではない。
【0171】
本明細書の一実施例による第1カバー部材21eは、第1接着層21dを介して第1電極部21bに連結されるか、または結合され得る。例えば、第1カバー部材21eは、第1接着層21dを介するフィルムラミネーティング工程によって第1電極部21bに連結されるか、または結合され得る。
【0172】
本明細書の一実施例による第2カバー部材21fは、第2接着層21gを介して第2電極部21cに連結されるか、または結合され得る。例えば、第2カバー部材21fは、第2接着層21gを介するフィルムラミネーティング工程によって第2電極部21cに連結されるか、または結合され得る。
【0173】
第1接着層21dは、第1電極部21bと第1カバー部材21eとの間に配置され得る。第2接着層21gは、第2電極部21cと第2カバー部材21fとの間に配置され得る。例えば、第1接着層21dと第2接着層21gは、圧電振動部21aと第1電極部21bおよび第2電極部21cを完全に取り囲むように第1カバー部材21eと第2カバー部材21fとの間に構成され得る。例えば、圧電振動部21aと第1電極部21bおよび第2電極部21cは、第1接着層21dと第2接着層21gとの間に埋め込まれるか内蔵され得る。
【0174】
本明細書の実施例による第1接着層21dおよび第2接着層21gのそれぞれは、接着性を有するとともに圧縮および復元の可能な電気絶縁物質を含むことができる。例えば、第1接着層21dおよび第2接着層21gのそれぞれは、エポキシ(epoxy)樹脂、アクリル(acrylic)樹脂、シリコーン(silicone)樹脂、またはウレタン(urethane)樹脂を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0175】
第1カバー部材21eおよび第2カバー部材21fのうちのいずれか1つは、連結部材を介して振動部材(または振動板、または振動対象物)に付着されるか、または結合され得る。
【0176】
本明細書の一実施例によれば、第1カバー部材21eおよび第2カバー部材21fのうちのいずれか1つは、連結部材を介して振動部材(または振動板、または振動対象物)に付着されるか、または結合され得る。例えば、第1カバー部材21eおよび第2カバー部材21fのうちのいずれか1つは、図1図8Bまたは図1図2図4図5および図13を参照して説明したように、連結部材15を介して振動部材(または振動板、または振動対象物)に付着または結合され得る。
【0177】
再び図4を参照すると、本明細書の一実施例による振動素子21は、圧電振動部21a、第1電極部21b、および第2電極部21cを含むことができる。振動素子21は、第1カバー部材21eに配置された第1電源供給ライン(PL1)、第2カバー部材21fに配置された第2電源供給ライン(PL2)、および第1電源供給ライン(PL1)および第2電源供給ライン(PL2)に電気的に連結されたパッド部21pをさらに含むことができる。
【0178】
第1電源供給ライン(PL1)は、第1電極部21bと第1カバー部材21eとの間に配置され、第1電極部21bと電気的に連結され得る。第1電源供給ライン(PL1)は、第2方向(Y)に沿って長く延びて第1電極部21bの中央部分と電気的に連結され得る。一実施例として、第1電源供給ライン(PL1)は、異方性導電フィルムを介して第1電極部21bと電気的に連結され得る。本明細書の他の実施例として、第1電源供給ライン(PL1)は、第1接着層21dに含まれた導電性物質(または粒子)を介して第1電極部21bと電気的に連結され得る。
【0179】
第2電源供給ライン(PL2)は、第2電極部21cと第2カバー部材21fとの間に配置され、第2電極部21cと電気的に連結され得る。第2電源供給ライン(PL2)は、第2方向(Y)に沿って長く延びて第2電極部21cの中央部分と電気的に連結され得る。一実施例として、第2電源供給ライン(PL2)は、異方性導電フィルムを介して第2電極部21cと電気的に連結され得る。他の実施例として、第2電源供給ライン(PL2)は、第2接着層21gに含まれた導電性物質(または粒子)を介して第2電極部21cと電気的に連結され得る。
【0180】
パッド部21pは、第1電源供給ライン(PL1)および第2電源供給ライン(PL2)のそれぞれの一側(または一端)と電気的に連結されるように、第1カバー部材21eおよび第2カバー部材21fのうちのいずれか1つの一側縁部に構成され得る。
【0181】
本明細書の一実施例によるパッド部21pは、第1電源供給ライン(PL1)の一端と電気的に連結された第1パッド電極、および第2電源供給ライン(PL2)の一端と電気的に連結された第2パッド電極を含むことができる。
【0182】
第1パッド電極は、第1カバー部材21eおよび第2カバー部材21fのうちのいずれか1つの一側縁部に配置されて第1電源供給ライン(PL1)の一端に連結され得る。例えば、第1パッド電極は、第1カバー部材21eおよび第2カバー部材21fのうちのいずれか1つを貫通して第1電源供給ライン(PL1)の一端と電気的に連結され得る。
【0183】
第2パッド電極は、第1パッド電極に並んで配置され、第2電源供給ライン(PL2)の一端に連結され得る。例えば、第2パッド電極は、第1カバー部材21eおよび第2カバー部材21fのうちのいずれか1つを貫通して第2電源供給ライン(PL2)の一端と電気的に連結され得る。
【0184】
本明細書の一実施例によれば、第1電源供給ライン(PL1)、第2電源供給ライン(PL2)、およびパッド部21pのそれぞれは、透明、半透明、または不透明になるように構成され得る。
【0185】
本明細書の一実施例によるパッド部21pは、信号ケーブル30と電気的に連結され得る。
【0186】
信号ケーブル30は、振動素子21に配置されたパッド部21pと電気的に連結され、信号生成回路から提供される振動駆動信号(または音響信号)を振動素子21に供給することができる。本明細書の一実施例による信号ケーブル30は、パッド部21pの第1パッド電極と電気的に連結された第1端子、およびパッド部21pの第2パッド電極と電気的に連結された第2端子を含むことができる。例えば、信号ケーブル30は、フレキシブルプリント回路ケーブル、フレキシブルフラットケーブル、片面フレキシブルプリント回路、片面フレキシブルプリント回路ボード、フレキシブル多層プリント回路、またはフレキシブル多層プリント回路ボードからなることができるが、これに限定されるものではない。
【0187】
は、外部の音響データ生成回路部から提供される音響データに基づいて第1振動駆動信号および第2振動駆動信号を含む交流型の振動駆動信号を生成することができる。第1振動駆動信号は、正極性(+)の振動駆動信号および負極性(-)の振動駆動信号のうちのいずれか1つであり、第2振動駆動信号は、正極性(+)の振動駆動信号および負極性(-)の振動駆動信号のうちのいずれか1つであることができる。例えば、第1振動駆動信号は、信号ケーブル30の第1端子とパッド部21pの第1パッド電極および第1電源供給ライン(PL1)を介して第1電極部21bに供給され得る。第2振動駆動信号は、信号ケーブル30の第2端子とパッド部21pの第2パッド電極および第2電源供給ライン(PL2)を介して第2電極部21cに供給され得る。
【0188】
本明細書の一実施例によれば、信号ケーブル30は、透明、半透明、または不透明になるように構成され得る。
【0189】
このような本明細書の一実施例による振動素子21は、圧電特性を有する第1部分21a1とフレキシビリティを有する第2部分21a2とが交互に繰り返し連結されることによって薄膜状に実現されることができ、よって、振動部材または振動対象物の形状に対応する形状に曲がることができる。例えば、振動素子21は、連結部材15を介して多様な曲面部を含む振動部材に連結されるか、または結合されるとき、振動部材の曲面部の形状に沿って曲面状に曲がることができ、曲面状に曲がっても損傷または破損などの信頼性が低下しない。また、本明細書の一実施例による振動素子21は、連結部材15より大きい弾性係数を有することにより、多様な曲面部を含む振動部材を容易に振動させることができ、これにより音響再生の信頼性が向上することができ、振動部材の振動よって発生する低音域帯での音響特性および/または音圧特性が向上することができる。
【0190】
図20A図20Dは、本明細書の一実施例による振動素子において、他の実施例による圧電振動部を示す斜視図である。
【0191】
図20Aを参照すると、本明細書の他の実施例による圧電振動部21aは、第1方向(X)および第2方向(Y)に沿って互いに離隔した複数の第1部分21a1、および複数の第1部分21a1の間に配置された第2部分21a2を含むことができる。
【0192】
複数の第1部分21a1のそれぞれは、第1方向(X)および第2方向(Y)のそれぞれに沿って互いに離隔するように配置され得る。例えば、複数の第1部分21a1のそれぞれは、互いに同じサイズを有する六面体形状を有するとともに格子状に配置され得る。複数の第1部分21a1のそれぞれは、図19で説明した第1部分21a1と実質的に同じ圧電物質からなるので、対応部分に対しては同じ図面符号を付与し、それについての重複説明は省略する。
【0193】
第2部分21a2は、第1方向(X)および第2方向(Y)のそれぞれに沿って複数の第1部分21a1の間に配置され得る。第2部分21a2は、隣接した2個の第1部分21a1の間のギャップを満たすか複数の第1部分21a1のそれぞれを取り囲むように構成されることにより、隣接した第1部分21a1と連結されるか、または接着され得る。本明細書の一実施例によれば、第1方向(X)に沿って隣接した2個の第1部分21a1の間に配置された第2部分21a2の幅は、第1部分21a1の幅と同じか異なることができ、第2方向(Y)に沿って隣接した2個の第1部分21a1の間に配置された第2部分21a2の幅は、第1部分21a1の幅と同じか異なることができる。第2部分21a2は、図19を参照して説明した第2部分21a2と実質的に同じ有機物質からなるので、対応部分に対しては同じ図面符号を付与し、それについての重複説明は省略する。
【0194】
このような本明細書の他の実施例による圧電振動部21aは、1-3振動モードの圧電特性を有する1-3複合体構造を含むことによって30MHz以下の共振周波数を有することができるが、これに限定されない。例えば、圧電振動部21aの共振周波数は、形状、長さ、および厚さなどのうちの少なくとも1つ以上によって変更され得る。
【0195】
図20Bを参照すると、本明細書の他の実施例による圧電振動部21aは、第1方向(X)および第2方向(Y)に沿って互いに離隔した複数の第1部分21a1、および複数の第1部分21a1の間に配置された第2部分21a2を含むことができる。
【0196】
複数の第1部分21a1のそれぞれは、円形の平面構造を有することができる。例えば、複数の第1部分21a1のそれぞれは、円盤形状を有することができるが、これに限定されない。例えば、複数の第1部分21a1のそれぞれは、楕円形、多角形、またはドーナツ形などを含む点形状を有することができる。複数の第1部分21a1のそれぞれは、図19を参照して説明した第1部分21a1と実質的に同じ圧電物質からなるので、対応部分に対しては同じ図面符号を付与し、それについての重複説明は省略する。
【0197】
第2部分21a2は、第1方向(X)および第2方向(Y)のそれぞれに沿って複数の第1部分21a1の間に配置され得る。第2部分21a2は、複数の第1部分21a1のそれぞれを取り囲むように構成されることにより、複数の第1部分21a1のそれぞれの側面と連結されるか、または接着され得る。複数の第1部分21a1および第2部分21a2のそれぞれは、同一平面(または同一層)に互いに並んで配置(または配列)され得る。第2部分21a2は、図19を参照して説明した第2部分21a2と実質的に同じ有機物質からなるので、対応部分に対しては同じ図面符号を付与し、それについての重複説明は省略する。
【0198】
図20Cを参照すると、本明細書の他の実施例による振動素子21において、圧電振動部21aは、第1方向(X)および第2方向(Y)に沿って互いに離隔した複数の第1部分21a1、および複数の第1部分21a1の間に配置された第2部分21a2を含むことができる。
【0199】
複数の第1部分21a1のそれぞれは、三角形の平面構造を有することができる。例えば、複数の第1部分21a1のそれぞれは、三角板形状を有することができる。複数の第1部分21a1のそれぞれは、図19を参照して説明した第1部分21a1と実質的に同じ圧電物質からなるので、対応部分に対しては同じ図面符号を付与し、それについての重複説明は省略する。
【0200】
本明細書の一実施例によれば、複数の第1部分21a1のうち隣接した4個の第1部分21a1は、方形(または正方形)を成すように隣接して配置され得る。方形を成す隣接した4個の第1部分21a1のそれぞれの頂点は、方形の中央部(または正中央部)に隣接して配置され得る。
【0201】
第2部分21a2は、第1方向(X)および第2方向(Y)のそれぞれに沿って複数の第1部分21a1の間に配置され得る。第2部分21a2は、複数の第1部分21a1のそれぞれを取り囲むように構成されることにより、複数の第1部分21a1のそれぞれの側面と連結されるか、または接着され得る。複数の第1部分21a1および第2部分21a2のそれぞれは、同一平面(または同一層)に互いに並んで配置(または配列)され得る。第2部分21a2は、図19を参照して説明した第2部分21a2と実質的に同じ有機物質からなるので、対応部分に対しては同じ図面符号を付与し、それについての重複説明は省略する。
【0202】
図20Dを参照すると、本明細書の他の実施例による振動素子21において、圧電振動部21aは、第1方向(X)および第2方向(Y)に沿って互いに離隔した複数の第1部分21a1、および複数の第1部分21a1の間に配置された第2部分21a2を含むことができる。
【0203】
本明細書の一実施例によれば、複数の第1部分21a1のうち隣接した6個の第1部分21a1は、六角形(または正六角形)を成すように隣接して配置され得る。六角形を成す隣接した6個の第1部分21a1のそれぞれの頂点は、六角形の中央部(または正中央部)に隣接して配置され得る。
【0204】
第2部分21a2は、第1方向(X)および第2方向(Y)のそれぞれに沿って複数の第1部分21a1の間に配置され得る。第2部分21a2は、複数の第1部分21a1のそれぞれを取り囲むように構成されることにより、複数の第1部分21a1のそれぞれの側面と連結されるか、または接着され得る。複数の第1部分21a1および第2部分21a2のそれぞれは、同一平面(または同一層)に互いに並んで配置(または配列)され得る。第2部分21a2は、図19を参照して説明した第2部分21a2と実質的に同じ有機物質からなるので、対応部分に対しては同じ図面符号を付与し、それについての重複説明は省略する。
【0205】
図21は、本明細書の他の実施例による振動発生器を示す図であり、図22は、図21の線IV-IV’についての断面図である。図21の線II-II’についての断面は、図17に示されている。図21および図22は、図17に示す電極部と信号ケーブルとの間の連結構造を変更したものである。したがって、以下の説明では、電極部および信号ケーブルとこれらに関連した構成を除いた残りの構成に対して同じ図面符号を付与し、それについての重複説明は省略するか手短にする。
【0206】
図21および図22を参照すると、本明細書の他の実施例による振動発生器20は、第1および第2振動発生部21-1、21-2、第1信号ケーブル30a、および第2信号ケーブル30bを含むことができる。
【0207】
第1および第2振動発生部21-1、21-2のそれぞれは、第1方向(X)に沿って互いに離隔するとともに電気的に分離されて配置され得る。第1および第2振動発生部21-1、21-2のそれぞれは、圧電振動部21a、第1電極部21b、および第2電極部21cを含むことができる。
【0208】
第1および第2振動発生部21-1、21-2のそれぞれは、第1方向(X)に沿って互いに離隔するとともに電気的に分離されて配置され得る。第1および第2振動発生部21-1、21-2のそれぞれは圧電効果によって収縮および/または膨張を交互に繰り返すことによって振動することができる。例えば、第1および第2振動発生部21-1、21-2は、第1方向(X)に沿って一定の間隔(D1)で配置されるか、またはタイリングされ得る。したがって、第1および第2振動発生部21-1、21-2がタイリングされた振動素子21は、振動アレイ、振動アレイ部、振動モジュールアレイ部、振動アレイ構造物、タイリング振動アレイ、タイリングアレイモジュール、またはタイリング振動フィルムであることができる。
【0209】
本明細書の実施例による第1および第2振動発生部21-1、21-2のそれぞれは、方形を有することができる。例えば、第1および第2振動発生部21-1、21-2のそれぞれは、5cm以上の幅を有する方形を有することができる。例えば、第1および第2振動発生部21-1、21-2のそれぞれは、5cm×5cm以上のサイズを有する正方形を有することができるが、これに限定されるものではない。
【0210】
第1および第2振動発生部21-1、21-2のそれぞれは、同一平面上に配置されるか、またはタイリングされることにより、振動素子21は、相対的に小さいサイズを有する第1および第2振動発生部21-1、21-2のタイリングによって大面積化することができる。
【0211】
第1および第2振動発生部21-1、21-2のそれぞれは一定の間隔で配置されるか、またはタイリングされることにより、独立的に駆動されずに完全な1つの単一体形状として駆動される1つの振動装置(または単一振動装置)から実現され得る。一実施例によれば、第1方向(X)を基準に、第1および第2振動発生部21-1、21-2の間の第1離隔距離(D1)は、0.1mm以上3cm未満であることができるが、これに限定されるものではない。
【0212】
本明細書の一実施例によれば、第1および第2振動発生部21-1、21-2のそれぞれは、0.1mm以上3cm未満の離隔距離(または間隔)(D1)を有するように配置されるか、またはタイリングされることによって1つの振動装置として駆動されることができ、第1および第2振動発生部21-1、21-2の単一体振動に連動して発生する音響の再生帯域および音響の音圧特性のそれぞれが増加することができる。例えば、第1および第2振動発生部21-1、21-2の単一体振動に連動して発生する音響の再生帯域を増加させ、低音域帯音響、例えば500Hz以下での音圧特性を増加させるために、第1および第2振動発生部21-1、21-2は、0.1mm以上5mm未満の間隔(D1)で配置され得る。
【0213】
本明細書の一実施例によれば、第1および第2振動発生部21-1、21-2が0.1mm未満の間隔(D1)でまたは間隔(D1)なしに配置されるとき、第1および第2振動発生部21-1、21-2のそれぞれの振動の際に相互間の物理的接触によるクラックの発生または破損によって第1および第2振動発生部21-1、21-2または振動素子21の信頼性が低下することができる。
【0214】
本明細書の一実施例によれば、第1および第2振動発生部21-1、21-2が3cm以上の間隔(D1)で配置されるとき、第1および第2振動発生部21-1、21-2のそれぞれの独立的な振動によって第1および第2振動発生部21-1、21-2が1つの振動装置として駆動されないことができる。したがって、第1および第2振動発生部21-1、21-2の振動によって発生する音響の再生帯域および音響の音圧特性が低下することができる。例えば、第1および第2振動発生部21-1、21-2が3cm以上の間隔(D1)で配置されるとき、低音域帯、例えば500Hz以下の音響特性と音圧特性がそれぞれ低下することができる。
【0215】
本明細書の一実施例によれば、第1および第2振動発生部21-1、21-2が5mmの間隔(D1)で配置されるとき、第1および第2振動発生部21-1、21-2のそれぞれが1つの振動装置として駆動されないので、低音域帯、例えば200Hz以下で音響特性および音圧特性がそれぞれ低下することができる。
【0216】
本明細書の他の例によれば、第1および第2振動発生部21-1、21-2が1mmの間隔(D1)で配置されるとき、第1および第2振動発生部21-1、21-2が1つの振動装置として振動することにより、音響の再生帯域が増加し、低音域帯音響、例えば500Hz以下での音圧特性が増加することができる。例えば、第1および第2振動発生部21-1、21-2が1mmの間隔(D1)で配置されるとき、振動素子21は、第1および第2振動発生部21-1、21-2の間の離隔距離が最適化することによる大面積化した振動体から実現され得る。したがって、第1および第2振動発生部21-1、21-2の単一体振動による大面積振動体として駆動することができ、これにより振動素子21の大面積振動に連動して発生する音響の再生帯域および低音域帯での音響特性および音圧特性のそれぞれが増加するか向上することができる。
【0217】
したがって、第1および第2振動発生部21-1、21-2の単一体振動(または1つの振動装置)を実現するために、第1および第2振動発生部21-1、21-2の間の離隔距離(D1)は、0.1mm以上3cm未満に設定することができる。また、第1および第2振動発生部21-1、21-2の単一体振動(または1つの振動装置)を実現するとともに低音域帯音響の音圧特性を増加させるために、第1および第2振動発生部21-1、21-2の間の離隔距離(D1)は、0.1mm以上5mm未満に設定することができる。
【0218】
本明細書の一実施例による第1および第2振動発生部21-1、21-2のそれぞれは、圧電振動部21a、第1電極部21b、および第2電極部21cを含むことができる。
【0219】
第1および第2振動発生部21-1、21-2のそれぞれの圧電振動部21aは、圧電効果を有する圧電物質(または電気活性物質)を含むことができる。例えば、第1および第2振動発生部21-1、21-2のそれぞれの圧電振動部21aは、図1を参照して説明した振動部21aのうちのいずれか1つと実質的に同じ構成であることができるので、それについての重複説明は省略する。
【0220】
本明細書の一実施例によれば、第1および第2振動発生部21-1、21-2のそれぞれは、図1を参照して説明した圧電振動部21aのうちのいずれか1つの圧電振動部21aを含むか互いに異なる圧電振動部21aを含むことができる。
【0221】
第1信号ケーブル30aは、振動素子21の一側で第1振動発生部21-1の第1および第2電極部21b、21cと電気的に連結されるか、または電気的に直接連結されることにより、第1振動発生部21-1と一体化することができる。例えば、第1信号ケーブル30aは、図14を参照して説明した電源供給ラインおよびパッド部を介せず、第1振動発生部21-1の第1および第2電極部21b、21cと電気的に連結され得る。
【0222】
第2信号ケーブル30bは、振動素子21の一側で第2振動発生部21-2の第1および第2電極部21b、21cと電気的に連結されるか、または電気的に直接連結されることにより、第2振動発生部21-2と一体化することができる。例えば、第2信号ケーブル30bは、図14を参照して説明した電源供給ラインおよびパッド部を介せず、第2振動発生部21-2の第1および第2電極部21b、21cと電気的に連結され得る。
【0223】
本明細書の一実施例による第1および第2信号ケーブル30a、30bのそれぞれは、第1および第2突出ライン31a、31bを含むことができる。例えば、第1および第2突出ライン31a、31bのそれぞれは、突出電極、延長ライン、延長電極、フィンガーライン、またはフィンガー電極などの用語で表現することができるが、これに限定されない。
【0224】
第1信号ケーブル30aの第1突出ライン31a(または第1上部突出ライン31a1)は、第1振動発生部21-1の第1電極部21bの少なくとも一部と重畳し、第1電極部21bと電気的に連結されるか、または電気的に直接連結され得る。第1信号ケーブル30aの第2突出ライン31b(または第1下部突出ライン31b1)は、第1振動発生部21-1の第2電極部21cの少なくとも一部と重畳し、第2電極部21cと電気的に連結されるか、または電気的に直接連結され得る。例えば、第1信号ケーブル30aの第1および第2突出ライン31a、31bのそれぞれは第1振動発生部21-1の該当電極部21b、21c側に曲がることができるが、これに限定されるものではない。
【0225】
第2信号ケーブル30bの第1突出ライン31a(または第2上部突出ライン31a2)は、第2振動発生部21-2の第1電極部21bの少なくとも一部と重畳し、第1電極部21bと電気的に連結されるか、または電気的に直接連結され得る。第2信号ケーブル30bの第2突出ライン31b(または第2下部突出ライン31b2)は、第2振動発生部21-2の第2電極部21cの少なくとも一部と重畳し、第2電極部21cと電気的に連結されるか、または電気的に直接連結され得る。例えば、第2信号ケーブル30bの第1および第2突出ライン31a、31bのそれぞれは、第2振動発生部21-2の該当電極部21b、21c側に曲がることができるが、これに限定されるものではない。
【0226】
本明細書の一実施例による第1および第2信号ケーブル30a、30bのそれぞれは、胴体部、第1および第2突出ライン31a、31b、および音響処理回路40a、40bを含むことができる。第1および第2信号ケーブル30a、30bのそれぞれは、図13図17を参照して説明した信号ケーブル30と実質的に同一であるので、対応部分に対しては同じ図面符号を付与し、それについての重複説明は省略するか手短にする。
【0227】
第1信号ケーブル30aに実装されるか、または一体化した音響処理回路(または第1音響処理回路)40aは、外部の音響データ生成回路部から供給される音響データに基づいて第1および第2振動駆動信号を生成し、第1および第2突出ライン31a、31bを介して第1振動発生部21-1の第1および第2電極部21b、21cに第1および第2振動駆動信号を供給することができる。第1信号ケーブル30aに実装された音響処理回路40aは、デコーディング部、オーディオアンプ回路、メモリ回路、制御回路、および抵抗などの受動素子などを含むことができ、これは図14または図16を参照して説明した信号生成回路40と実質的に同一であるので、対応部分に対しては同じ図面符号を付与し、それについての重複説明は省略する。例えば、信号生成回路40は、音響処理回路または振動駆動回路であり得るが、これに限定されるものではない。
【0228】
第2信号ケーブル30bに実装されるか、または一体化した音響処理回路(または第2音響処理回路)40bは、外部の音響データ生成回路部から供給される音響データに基づいて第1および第2振動駆動信号を生成し、第1および第2突出ライン31a、31bを介して第2振動発生部21-2の第1および第2電極部21b、21cに第1および第2振動駆動信号を供給することができる。第2信号ケーブル30bに実装された音響処理回路40bは、デコーディング部、オーディオアンプ回路、メモリ回路、制御回路、および抵抗などの受動素子などを含むことができ、これは図14または図16を参照して説明した信号生成回路40と実質的に同一であるので、対応部分に対しては同じ図面符号を付与し、それについての重複説明は省略する。
【0229】
本明細書の他の実施例による振動発生器20は、第1カバー部材21eおよび第2カバー部材21fをさらに含むことができる。第1および第2カバー部材21e、21fは、第1および第2振動発生部21-1、21-2のそれぞれと第1および第2信号ケーブル30a、30bのそれぞれの第1および第2突出ライン31a、31bを覆うように構成されることを除き、図13図18を参照して説明した第1および第2カバー部材21e、21fのそれぞれと実質的に同一であるので、対応部分に対しては同じ図面符号を付与し、それについての重複説明は省略するか手短にする。
【0230】
第1カバー部材21eは、振動素子21の第1面に配置され得る。例えば、第1カバー部材21eは、第1および第2振動発生部21-1、21-2のそれぞれの第1電極部21bと第1および第2信号ケーブル30a、30bのそれぞれの第1突出ライン31aを覆うように構成され得る。
【0231】
第2カバー部材21fは、振動素子21の第2面に配置され得る。例えば、第2カバー部材21fは第1および第2振動発生部21-1、21-2のそれぞれの第2電極部21cと第1および第2信号ケーブル30a、30bのそれぞれの第2突出ライン31bを覆うように構成され得る。
【0232】
本明細書の一実施例による第1カバー部材21eは、第1接着層21dを介して第1および第2振動発生部21-1、21-2のそれぞれの第1電極部21bと第1および第2信号ケーブル30a、30bのそれぞれの第1突出ライン31aに連結されるか、または結合され得る。したがって、第1および第2信号ケーブル30a、30bのそれぞれの第1突出ライン(または第1フィンガーライン)31aは、第1および第2振動発生部21-1、21-2のそれぞれの第1電極部21bと第1カバー部材21eとの間に配置されて振動素子21と一体化することができる。
【0233】
本明細書の一実施例による第2カバー部材21fは、第2接着層21gを介して第1および第2振動発生部21-1、21-2のそれぞれの第2電極部21cと第1および第2信号ケーブル30a、30bのそれぞれの第2突出ライン31bに連結されるか、または結合され得る。したがって、第1および第2信号ケーブル30a、30bのそれぞれの第2突出ライン(または第2フィンガーライン)31bは、第1および第2振動発生部21-1、21-2のそれぞれの第2電極部21cと第2カバー部材21fとの間に配置されて振動素子21と一体化することができる。
【0234】
第1接着層21dは、第1および第2振動発生部21-1、21-2の間、および第1および第2振動発生部21-1、21-2のそれぞれの第1面に配置され得る。第2接着層21gは、第1および第2振動発生部21-1、21-2の間、および第1および第2振動発生部21-1、21-2のそれぞれの第2面に配置され得る。例えば、第1および第2接着層21d、21gは、第1および第2振動発生部21-1、21-2のそれぞれを完全に取り囲むように第1カバー部材21eと第2カバー部材21fとの間に構成され得る。第1および第2接着層21d、21gは、第1および第2振動発生部21-1、21-2の間で互いに連結されるか、または結合され得る。
【0235】
選択的に、第1および第2信号ケーブル30a、30bのそれぞれの少なくとも一部は、第1カバー部材21eと第2カバー部材21fとの間に配置されるか、または挿入されることができ、これにより、信号ケーブル30の動きやベンディングなどのストレスによる第1および第2突出ライン31a、31bの断線を防止することができる。
【0236】
このような本明細書の他の実施例による振動発生器20は、単一体振動による大面積振動体として駆動され得る。また、本明細書の他の実施例による振動発生器20は、図16図19を参照して説明した振動発生器20と同様に、構造および製造工程が簡素化され得、電極部21b、21cのそれぞれの電気的特性を補完され得、第1および第2振動発生部21-1、21-2、音響処理回路40a、40b、信号ケーブル30a、30b、および音響データ生成回路部の間の連結構造が簡素化されるか、または単純化され得、電波障害(EMI)などの防止のためのインダクタおよびキャパシタを含むフィルター回路が省略され得る。
【0237】
例えば、本明細書の他の実施例による振動発生器20において、第1および第2信号ケーブル30a、30bは、1つの信号ケーブル30に変更されるか、または構成され得る。本明細書の一実施例による1つの信号ケーブル30は、第1および第2信号ケーブル30a、30bが構造変更なしに単純に1つに構成されることができ、よって第1および第2信号ケーブル30a、30bのそれぞれの幅の和より大きい幅を有することができる。本明細書の他の実施例による1つの信号ケーブル30は、第1および第2音響処理回路40a、40bが実装される胴体部の一側縁部が相対的に大きい幅を有し、胴体部の一側縁部を除いた残りの部分が第1および第2信号ケーブル30a、30bのうちのいずれか1つと同じ幅を有するように構成され得る。
【0238】
図23は、本明細書の他の実施例による振動発生器を示す図である。図23は、図16および図22に示す振動発生器に4個の振動発生部を構成したものである。したがって、以下では4個の振動発生部およびこれに関連した構成を除いた残りの構成に対しては同じ図面符号を付与し、それについての重複説明は省略するか手短にする。図23の線II-II’についての断面は、図17に示されており、図23の線IV-IV’についての断面は、図22に示されている。
【0239】
図23図17および図22と関連させて参照すると、本明細書の他の実施例による振動発生器20は、複数の振動発生部21-1、21-2、21-3、21-4、第1信号ケーブル30a、および第2信号ケーブル30bを含むことができる。
【0240】
複数の振動発生部21-1、21-2、21-3、21-4のそれぞれは、第1方向(X)および第2方向(Y)のそれぞれに沿って互いに離隔するとともに電気的に分離されて配置され得る。例えば、複数の振動発生部21-1、21-2、21-3、21-4のそれぞれは、i×j状に配列されるか、またはタイリングされ得る。複数の振動発生部21-1、21-2、21-3、21-4のそれぞれは、圧電振動部21a、第1電極部21b、および第2電極部21cを含むことができる。複数の振動発生部21-1、21-2、21-3、21-4のそれぞれは、図21を参照して説明した振動素子21の複数の振動発生部21-1、21-2、21-3、21-4のそれぞれと実質的に同一であるので、対応部分に対しては同じ図面符号を付与し、それについての重複説明は省略する。以下の説明では、振動発生器20が、第1~第4振動発生部21-1、21-2、21-3、21-4を含むものと仮定して説明する。
【0241】
第1信号ケーブル30aは、振動素子21の一側で第1および第3振動発生部21-1、21-3のそれぞれの第1および第2電極部21b、21cと電気的に連結されるか、または電気的に直接連結されることによって第1および第3振動発生部21-1、21-3と一体化することができる。例えば、第1信号ケーブル30aは、図21を参照して説明した電源供給ラインおよびパッド部を介せず、第1および第3振動発生部21-1、21-3のそれぞれの第1および第2電極部21b、21cと電気的に連結され得る。
【0242】
第2信号ケーブル30bは、振動素子21の一側で第2および第4振動発生部21-2、21-4のそれぞれの第1および第2電極部21b、21cと電気的に連結されるか、または電気的に直接連結されることによって第2および第4振動発生部21-2、21-4と一体化することができる。例えば、第2信号ケーブル30bは、図21を参照して説明した電源供給ラインおよびパッド部を介せず、第2および第4振動発生部21-2、21-4のそれぞれの第1および第2電極部21b、21cと電気的に連結され得る。
【0243】
本明細書の一実施例による第1および第2信号ケーブル30a、30bのそれぞれは、第1および第2突出ライン31a、31bを含むことができる。例えば、第1および第2突出ライン31a、31bのそれぞれは、突出電極、延長ライン、延長電極、フィンガーライン、またはフィンガー電極などの用語で表現することができるが、これに限定されない。
【0244】
第1信号ケーブル30aの第1突出ライン31a(または第1上部突出ライン31a1)は、第1および第3振動発生部21-1、21-3のそれぞれの第1電極部21bの少なくとも一部と重畳し、第1電極部21bと電気的に連結されるか、または電気的に直接連結され得る。第1信号ケーブル30aの第2突出ライン31b(または第1下部突出ライン31b1)は、第1および第3振動発生部21-1、21-3のそれぞれの第2電極部21cの少なくとも一部と重畳し、第2電極部21cと電気的に連結されるか、または電気的に直接連結され得る。例えば、第1信号ケーブル30aの第1および第2突出ライン31a、31bのそれぞれは、第1および第3振動発生部21-1、21-3のそれぞれの対応電極部21b、21c側に曲がることができるが、これに限定されるものではない。
【0245】
第2信号ケーブル30bの第1突出ライン31a(または第2上部突出ライン31a2)は、第2および第4振動発生部21-2、21-4のそれぞれの第1電極部21bの少なくとも一部と重畳し、第1電極部21bと電気的に連結されるか、または電気的に直接連結され得る。第2信号ケーブル30bの第2突出ライン31b(または第2下部突出ライン31b2)は、第2および第4振動発生部21-2、21-4のそれぞれの第2電極部21cの少なくとも一部と重畳し、第2電極部21cと電気的に連結されるか、または電気的に直接連結され得る。例えば、第2信号ケーブル30bの第1および第2突出ライン31a、31bのそれぞれは、第2および第4振動発生部21-2、21-4のそれぞれの対応電極部21b、21c側に曲がることができるが、これに限定されるものではない。
【0246】
本明細書の一実施例による第1および第2信号ケーブル30a、30bのそれぞれは、胴体部、第1および第2突出ライン31a、31b、および音響処理回路40a、40bを含むことができる。第1および第2信号ケーブル30a、30bのそれぞれは、図14図20を参照して説明した信号ケーブル30と実質的に同一であるので、対応部分に対しては同じ図面符号を付与し、それについての重複説明は省略するか手短にする。
【0247】
第1信号ケーブル30aに実装されるか、または一体化した音響処理回路(または第1音響処理回路)40aは、外部の音響データ生成回路部から供給される音響データに基づいて第1および第2振動駆動信号を生成し、第1および第2突出ライン31a、31bを介して第1および第3振動発生部21-1、21-3のそれぞれの第1および第2電極部21b、21cに第1および第2振動駆動信号を供給することができる。第1信号ケーブル30aに実装された音響処理回路40aは、デコーディング部、オーディオアンプ回路、メモリ回路、制御回路、および抵抗などの受動素子などを含むことができ、これは図13図17を参照して説明した信号生成回路40と実質的に同一であるので、対応部分に対しては同じ図面符号を付与し、それについての重複説明は省略する。
【0248】
第2信号ケーブル30bに実装されるか、または一体化した音響処理回路(または第2音響処理回路)40bは、外部の音響データ生成回路部から供給される音響データに基づいて第1および第2振動駆動信号を生成し、第1および第2突出ライン31a、31bを介して第2および第4振動発生部21-2、21-4のそれぞれの第1および第2電極部21b、21cに第1および第2振動駆動信号を供給することができる。第2信号ケーブル30bに実装された音響処理回路40bは、デコーディング部、オーディオアンプ回路、メモリ回路、制御回路、および抵抗などの受動素子などを含むことができ、これは図14または図16を参照して説明した信号生成回路40と実質的に同一であるので、対応部分に対しては同じ図面符号を付与し、それについての重複説明は省略する。
【0249】
本明細書の他の実施例による振動発生器20は第1カバー部材21eおよび第2カバー部材21fをさらに含むことができる。第1および第2カバー部材21e、21fは、第1~第4振動発生部21-1、21-2、21-3、21-4のそれぞれと第1および第2信号ケーブル30a、30bのそれぞれの第1および第2突出ライン31a、31bを覆うように構成されることを除き、図13図22を参照して説明した第1および第2カバー部材21e、21fのそれぞれと実質的に同一であるので、対応部分に対しては同じ図面符号を付与し、それについての重複説明は省略するか手短にする。
【0250】
第1カバー部材21eは、振動素子21の第1面に配置され得る。例えば、第1カバー部材21eは、第1~第4振動発生部21-1、21-2、21-3、21-4のそれぞれの第1電極部21bと第1および第2信号ケーブル30a、30bのそれぞれの第1突出ライン31aを覆うように構成され得る。
【0251】
第2カバー部材21fは、振動素子21の第2面に配置され得る。例えば、第2カバー部材21fは、第1~第4振動発生部21-1、21-2、21-3、21-4のそれぞれの第2電極部21cと第1および第2信号ケーブル30a、30bのそれぞれの第2突出ライン31bを覆うように構成され得る。
【0252】
本明細書の一実施例による第1カバー部材21eは、第1接着層21dを介して第1~第4振動発生部21-1、21-2、21-3、21-4のそれぞれの第1電極部21bと第1および第2信号ケーブル30a、30bのそれぞれの第1突出ライン31aに連結されるか、または結合され得る。よって、第1および第2信号ケーブル30a、30bのそれぞれの第1突出ライン(または第1フィンガーライン)31aは、第1~第4振動発生部21-1、21-2、21-3、21-4のそれぞれの第1電極部21bと第1カバー部材21eとの間に配置されて振動素子21と一体化することができる。
【0253】
本明細書の一実施例による第2カバー部材21fは、第2接着層21gを介して第1~第4振動発生部21-1、21-2、21-3、21-4のそれぞれの第2電極部21cと第1および第2信号ケーブル30a、30bのそれぞれの第2突出ライン31bに連結されるか、または結合され得る。よって、第1および第2信号ケーブル30a、30bのそれぞれの第2突出ライン(または第2フィンガーライン)31bは、第1~第4振動発生部21-1、21-2、21-3、21-4のそれぞれの第2電極部21cと第2カバー部材21fとの間に配置されて振動素子21と一体化することができる。
【0254】
第1接着層21dは、第1~第4振動発生部21-1、21-2、21-3、21-4の間、および第1~第4振動発生部21-1、21-2、21-3、21-4のそれぞれの第1面に配置され得る。第2接着層21gは、第1~第4振動発生部21-1、21-2、21-3、21-4の間、および第1~第4振動発生部21-1、21-2、21-3、21-4のそれぞれの第2面に配置され得る。例えば、第1および第2接着層21d、21gは、第1~第4振動発生部21-1、21-2、21-3、21-4のそれぞれを完全に取り囲むように、第1カバー部材21eと第2カバー部材21fとの間に構成され得る。第1および第2接着層21d、21gは、第1~第4振動発生部21-1、21-2、21-3、21-4の間で互いに連結されるか、または結合され得る。
【0255】
第1および第2信号ケーブル30a、30bのそれぞれの少なくとも一部は、第1カバー部材21eと第2カバー部材21fとの間に配置されるか、または挿入されることができ、よって信号ケーブル30の動きやベンディングなどのストレスによる第1および第2突出ライン31a、31bの断線を防止することができる。
【0256】
このような本明細書の他の実施例による振動発生器20は、図23を参照して説明した振動発生器20と同様に、第1~第4振動発生部21-1、21-2、21-3、21-4の単一体振動による大面積振動体として駆動され得る。また、本明細書の他の実施例による振動発生器20は、図14図20を参照して説明した振動発生器20と同様に、構造および製造工程が簡素化することができ、電極部21b、21cのそれぞれの電気的特性を補完することができ、第1~第4振動発生部21-1、21-2、21-3、21-4、音響処理回路40a、40b、信号ケーブル30a、30b、および音響データ生成回路部の間の連結構造が簡素化するか単純化することができ、電波障害(EMI)などの防止のためのインダクタおよびキャパシタを含むフィルター回路を省略することができる。
【0257】
例えば、本明細書の他の実施例による振動発生器20において、第1および第2信号ケーブル30a、30bは、図23に示す点線のように、単一の信号ケーブル30に変更されるか、または構成され得る。本明細書の一実施例による1つの信号ケーブル30は、第1および第2信号ケーブル30a、30bが構造変更なしに単純に1つになることができ、よって第1および第2信号ケーブル30a、30bのそれぞれの幅の和より大きい幅を有することができる。本明細書の他の実施例による1つの信号ケーブル30は、第1および第2音響処理回路40a、40bが実装される胴体部の一側縁部が相対的に大きい幅を有し、胴体部の一側縁部を除いた残りの部分が第1および第2信号ケーブル30a、30bのうちのいずれか1つと同じ幅を有するように構成され得る。
【0258】
図24は、本明細書の一実施例による装置を示す図であり、図25は、図24に示すメインケーブルおよび第1~第n信号ケーブルを示す図であり、図26は、図23に示す音響データ生成回路部の出力信号を示す波形図である。
【0259】
図24図26を参照すると、本明細書の一実施例による装置は、第1~第n振動装置20[1]~20[n]、音響データ生成回路部50、メインケーブル60、および第1~第n信号ケーブル30[1]~30[n]を含むことができる。
【0260】
第1~第n振動装置20[1]~20[n]のそれぞれは、図1図23を参照して説明した振動装置のうちのいずれか1つであることができる。例えば、第1~第n振動装置20[1]~20[n]のそれぞれは、互いに同じか異なることができる。第1~第n振動装置20[1]~20[n]のうちの1つ以上は、互いに異なることができる。したがって、第1~第n振動装置20[1]~20[n]のそれぞれについての重複説明は省略する。
【0261】
第1~第n振動装置20[1]~20[n]のそれぞれは、振動素子21[1]~21[n]のうちのいずれか1つを含むことができる。例えば、第1~第n振動装置20[1]~20[n]のそれぞれの振動素子21[1]~21[n]は、互いに同じか異なることができる。第1~第n振動装置20[1]~20[n]のうちの1つ以上の振動素子21[1]~21[n]は、互いに異なることができる。したがって、第1~第n振動装置20[1]~20[n]のそれぞれの振動素子21[1]~21[n]についての重複する説明は省略する。
【0262】
音響データ生成回路部50(またはサウンドカード)は、音響ソース(またはデジタル音響ソース)に基づいて音響データ(Sdata)を生成する。音響データ生成回路部50は、音響ソースまたは音響データに基づいて装置の駆動モードに対応する第1~第nイネーブル信号(EN[1]~EN[n])を生成する。音響データ生成回路部50は、基準クロックCLKと音響データSdataおよび第1~第nイネーブル信号(EN[1]~EN[n])を予め設定された直列インターフェース方式(またはデジタル直列インターフェース方式)でエンコードして第1~第n振動装置20[1]~20[n]に供給することができる。例えば、音響データ生成回路部50は、直列インターフェース方式に基づいて第1~第n振動装置20[1]~20[n]のそれぞれに該当音響データSdataを直列インターフェース方式で伝送することができる。例えば、直列インターフェース方式はI2S(Intergrated Interchip Sound)であることができるが、これに限定されるものではない。
【0263】
メインケーブル60は、音響データ生成回路部50に連結され得る。例えば、メインケーブル60は、第1~第n振動装置20[1]~20[n]のそれぞれと音響データ生成回路部50との間の距離のうち最長距離に対応する長さを有することができる。
【0264】
本明細書の一実施例によるメインケーブル60は、第1~第nイネーブル信号ライン(ESL[1]~ESL[n])、クロックライン(CL)、およびデータライン(DL)を含むことができる。
【0265】
音響データ生成回路部50は、第1~第nイネーブル信号ラインESL[1]~ESL[n]のそれぞれに該当イネーブル信号EN[1]~EN[n]を供給し、クロックラインCLに基準クロックCLKを供給し、データラインDLに音響データSdataを供給することができる。
【0266】
第1~第n信号ケーブル30[1]~30[n]のそれぞれは、第1~第n振動装置20[1]~20[n]のそれぞれとメインケーブル60との間に連結され得る。
【0267】
本明細書の一実施例による第1~第n信号ケーブル30[1]~30[n]のそれぞれは、メインケーブル60から第1~第n振動装置20[1]~20[n]のうちで該当振動装置に分岐されるか、または延びることができる。例えば、第1~第n信号ケーブル30[1]~30[n]のそれぞれは、メインケーブル60から分岐されて第1~第n振動装置20[1]~20[n]に個別的に連結され得る。
【0268】
本明細書の他の実施例による第1~第n信号ケーブル30[1]~30[n]のそれぞれは、コネクタ方式でメインケーブル60に連結され得る。例えば、メインケーブル60は、第1~第nコネクタ61[1]~61[n]をさらに含むことができる。
【0269】
第1~第nコネクタ61[1]~61[n]のそれぞれは、第1~第3連結端子を含むことができる。第1~第nコネクタ61[1]~61[n]のそれぞれの第1連結端子は、第1~第nイネーブル信号ライン(ESL[1]~ESL[n])のうちで該当イネーブル信号ラインと電気的に連結され得る。第1~第nコネクタ61[1]~61[n]のそれぞれの第2連結端子は、クロックライン(CL)に共通して連結され得る。第1~第nコネクタ61[1]~61[n]のそれぞれの第3連結端子は、データライン(DL)に共通して連結され得る。
【0270】
本明細書の一実施例によれば、コネクタ方式でメインケーブル60に連結される第1~第n信号ケーブル30[1]~30[n]のそれぞれの少なくとも一部は、図16を参照して説明したように、振動素子21の第1および第2カバー部材21e、21fの間に挿入(または収容)され得、それについての重複説明は省略する。
【0271】
本明細書の一実施例による第1~第n信号ケーブル30[1]~30[n]のそれぞれは、胴体部、第1および第2突出ライン31a、31b、および信号生成回路40を含むことができる。
【0272】
胴体部は、図16に示すように、配線層31、第1接着剤33を介して配線層31の第1面に結合された下部フィルム32、第2接着剤35を介して配線層31の第2面に結合された上部フィルム34、および上部フィルム34に配置され、配線層31に連結された複数のコンタクトパッドを含むことができる。
【0273】
配線層31は、第1~第3信号ライン(SL1、SL2、SL3)と、第1および第2駆動信号供給ライン(VLa、VLb)とを含むことができる。
【0274】
第1~第3信号ライン(SL1、SL2、SL3)のそれぞれは、互いに並んで配置され得る。
【0275】
第1~第n信号ケーブル30[1]~30[n]のそれぞれの第1信号ライン(SL1)は、メインケーブル60の第1~第nイネーブル信号ライン(ESL[1]~ESL[n])のうちで該当イネーブル信号ラインに個別的に連結され得る。例えば、第1信号ケーブル30[1]の第1信号ライン(SL1)はメインケーブル60の第1イネーブル信号ライン(ESL[1])と電気的に連結されることができ、第n信号ケーブル30[n]の第1信号ライン(SL1)は、メインケーブル60の第nイネーブル信号ライン(ESL[n])と電気的に連結され得る。
【0276】
第1~第n信号ケーブル30[1]~30[n]のそれぞれの第2信号ライン(SL2)は、メインケーブル60のクロックライン(CL)に共通して連結され得る。
【0277】
第1~第n信号ケーブル30[1]~30[n]のそれぞれの第3信号ラインSL3は、メインケーブル60のデータライン(DL)に共通して連結され得る。
【0278】
第1および第2駆動信号供給ライン(VLa、VLb)のそれぞれは、該当信号ケーブル30[1]~30[n]の端部に互いに並んで配置され得る。
【0279】
第1および第2突出ライン31a、31bのそれぞれは、第1および第2駆動信号供給ライン(VLa、VLb)のそれぞれと電気的に連結されるか、または第1および第2駆動信号供給ライン(VLa、VLb)のそれぞれから胴体部の一側面30sを通って外部に延びるか突出することができる。
【0280】
第1突出ライン31aは、該当振動装置の振動素子21の第1電極層と電気的に連結され、第2突出ライン31bは、該当振動装置の振動素子21の第2電極層と電気的に連結され得る。これは前述したものと同様であるので、それについての重複説明は省略する。
【0281】
信号生成回路40は、第1~第n信号ケーブル30[1]~30[n]のそれぞれに実装され、第1~第3信号ライン(SL1、SL2、SL3)のそれぞれと第1および第2駆動信号供給ライン(VLa、VLb)のそれぞれとに電気的に連結され得る。
【0282】
信号生成回路40は、第1~第3信号ライン(SL1、SL2、SL3)を介して音響データ生成回路部50から供給されるイネーブル信号(ES[1]~ES[n])と基準クロック(CLK)および音響データ(Sdata)をデコーディングし、デコーディングされたイネーブル信号(ES[1]~ES[n])と基準クロック(CLK)および音響データ(Sdata)に基づいて第1~第n振動装置20[1]~20[n]のそれぞれを振動させるための第1および第2振動駆動信号を生成して第1および第2駆動信号供給ライン(VLa、VLb)に出力することができる。したがって、第1~第n振動装置20[1]~20[n]のそれぞれは、該当信号ケーブル30[1]~30[n]の第1および第2駆動信号供給ライン(VLa、VLb)と第1および第2突出ライン31a、31bを介して供給される第1および第2振動駆動信号に応じて振動して音響データ(Sdata)に対応する音響を出力することができる。例えば、第1~第n振動装置20[1]~20[n]のそれぞれは、該当イネーブル信号(ESL[1]~ESL[n])に基づいて順次駆動されるか、または同時に駆動され得る。
【0283】
本発明の実施例によれば、第1~第n信号ケーブル30[1]~30[n]のそれぞれに実装された信号生成回路40は、該当信号ケーブルの第1信号ライン(SL1)を介して供給される第1ロジッグレベル(LL1)のイネーブル信号に応じてイネーブル(enable)されて第1および第2振動駆動信号を生成することができ、第2ロジッグレベル(LL2)のイネーブル信号に応じてディスイネーブル(disenable)され得る。例えば、第1信号ケーブル30[1]に実装された信号生成回路40は、第1信号ケーブル30[1]の第1信号ライン(SL1)を介して供給される第1ロジッグレベル(LL1)の第1イネーブル信号(EN[1])に応じてイネーブルされ、基準クロック(CLK)および音響データ(Sdata)に基づいて第1および第2振動駆動信号を生成して第1および第2駆動信号供給ライン(VLa、VLb)に出力することができる。これと同様に、第n信号ケーブル30[n]に実装された信号生成回路40は、第n信号ケーブル30[n]の第1信号ライン(SL1)を介して供給される第1ロジッグレベル(LL1)の第nイネーブル信号(EN[n])に応じてイネーブルされ、基準クロック(CLK)および音響データ(Sdata)に基づいて第1および第2振動駆動信号を生成して第1および第2駆動信号供給ライン(VLa、VLb)に出力することができる。
【0284】
このような本明細書の一実施例による振動装置によれば、音響データ生成回路部50から出力される音響データ(Sdata)がメインケーブル60および第1~第n信号ケーブル30[1]~30[n]を用いた直列インターフェース方式で第1~第n振動装置20[1]~20[n]のそれぞれに伝送されることにより、音響データ生成回路部50と振動装置10[1]~10[n]との間の配線構造が単純になり、組立性が向上することができる。また、第1~第n信号ケーブル30[1]~30[n]のそれぞれに信号生成回路40が実装されることにより、回路の構成が簡素化され得、メインケーブル60と信号ケーブル30[1]~30[n]の長さによって発生する電波障害(EMI)などの防止のためのインダクタおよびキャパシタを含むフィルター回路が省略され得る。
【0285】
図27は、本明細書の他の例による振動装置を示す図であり、図28は、図27の振動発生器を示す図である。
【0286】
図27および図28を参照すると、本明細書の他の実施例による振動装置5は、振動板10、振動板10上に設けられる振動発生器、および振動板10と振動発生器との間の連結部材15を含み、振動発生器は、第1圧電係数を有する第1振動構造物、第1圧電係数と異なる第2圧電係数を有する第2振動構造物、および第1振動構造物および第2振動構造物の間に設けられる結合部25を含むことができる。ここで、第1振動構造物および第2振動構造物は、結合部25を挟んで互いに対向することができ、例えば積層された構造であることができる。したがって、第1振動構造物は、第1振動発生器20aに位置することができ、第2振動構造物は、第2振動発生器20bに位置することができる。
【0287】
結合部25は、絶縁性を有するフォームパッド、両面テープ、または接着剤などを含むことができるが、これに限定されるものではない。例えば、連結部材15の接着層は、エポキシ(epoxy)、アクリル(acrylic)、シリコーン(silicone)、またはウレタン(urethane)を含むことができるが、これに限定されるものではない。結合部は、接着層、連結部材、バッファー層などの用語で表現することができるが、これに限定されるものではない。
【0288】
図29は、本明細書の実施例による振動駆動回路を示す図であり、図30は、本明細書の実施例による振動発生器の変位を示す図である。
【0289】
図29および図30を参照すると、本明細書の実施例による信号生成回路40は、振動装置5と電気的に連結され、音響ソースに基づく振動駆動信号を生成して振動装置5に供給することにより、振動装置5を振動させるか変位させることができる。
【0290】
本明細書による信号生成回路40は、振動装置5を構成する複数の振動発生器20a、20bのそれぞれに連結された複数のアンプ41、42を含むことができる。例えば、信号生成回路40は、振動装置5を構成する第1および第2振動発生器20a、20bのそれぞれに個別的に連結された第1および第2アンプ41、42を含むことができる。
【0291】
第1アンプ41は、音響ソースに基づいて第1振動駆動信号および第2振動駆動信号を含む交流(AC)型の振動駆動信号を生成することができる。
【0292】
本明細書による第1アンプ41は、第1振動駆動信号を出力する第1出力端子T11、および第2振動駆動信号を出力する第2出力端子T12を含むことができる。
【0293】
第1アンプ41において、第1出力端子T11は、第1振動発生器20aの第1電極部21bおよび第2電極部21cのうちのいずれか一方に電気的に連結され得る。第2出力端子T12は、第1振動発生器20aの第1電極部21bおよび第2電極部21cのうちの他方に電気的に連結され得る。例えば、第1アンプ41の第1出力端子T11は、第1振動発生器20aの第1電極部21bに電気的に連結され、第1アンプ41の第2出力端子T12は、第1振動発生器20aの第2電極部21cに電気的に連結され得る。例えば、第1アンプ41の第1出力端子T11から出力される第1振動駆動信号は、第1振動発生器20aのフレキシブルケーブル29とパッド部27および第1電源供給ライン(PL1)を介して第1電極部21bに供給され得る。第1アンプ41の第2出力端子T12から出力される第2振動駆動信号は、第1振動発生器20aのフレキシブルケーブル29とパッド部27および第2電源供給ライン(PL2)を介して第2電極部21cに供給され得る。
【0294】
本明細書による第1アンプ42は、第1振動駆動信号を出力する第1出力端子T21、および第2振動駆動信号を出力する第2出力端子T22を含むことができる。
【0295】
第1アンプ42の第1および第2出力端子T21、T22は、第2振動発生器20bが第1振動発生器20aの変位方向と同じ方向に変位(または振動または駆動)することができるように、第2振動発生器20bの第1電極部21bおよび第2電極部21cにそれぞれ連結され得る。第1アンプ42において、第1出力端子T21は、第2振動発生器20bの第1電極部21bおよび第2電極部21cのうちのいずれか一方に電気的に連結されることができ、第2出力端子T22は、第2振動発生器20bの第1電極部21bおよび第2電極部21cのうちの他方に電気的に連結され得る。例えば、第1アンプ42の第1出力端子T21は、第2振動発生器20bの第2電極部21cに電気的に連結され、第1アンプ42の第2出力端子T22は、第2振動発生器20bの第1電極部21bに電気的に連結され得る。例えば、第1アンプ42の第1出力端子T21から出力される第1振動駆動信号は、第2振動発生器20bのフレキシブルケーブル29とパッド部27および第2電源供給ライン(PL2)を介して第2電極部21cに供給され得る。第1アンプ42の第2出力端子T22から出力される第2振動駆動信号は、第2振動発生器20bのフレキシブルケーブル29とパッド部27および第1電源供給ライン(PL1)を介して第1電極部21bに供給され得る。
【0296】
図29およびこれを参照する説明では、本明細書の実施例による信号生成回路40が第1および第2アンプ41、42を含むものとして説明したが、これに限定されない。例えば、本明細書の実施例による信号生成回路40は、振動装置5に含まれた振動発生器20a、20bの個数に対応する複数(例えば、3個以上)のアンプ41、42を含むことができる。3個以上のアンプ41、42のそれぞれは、3個以上の振動発生器20a、20bのそれぞれを同一方向に変位させるための振動駆動信号を供給することができる。本明細書によると、3個以上の振動発生器20a、20bが互いに同じ方向に変位することができるように、3個以上の振動発生器20a、20bは、第1および第2グループを含み、複数のアンプ41、42も第1および第2アンプグループを含むことができる。
【0297】
第1グループの振動発生器20a(例えば、奇数番目振動発生器)が第1アンプグループのアンプ41(例えば、奇数番目アンプ)から印加される振動駆動信号に応じて変位し、第2グループの振動発生器20b(例えば、偶数番目振動発生器)が第2アンプグループのアンプ42(例えば、偶数番目アンプ)から印加される振動駆動信号に応じて変位することにより、3個以上の振動発生器20a、20bは、互いに同じ方向に変位することができる。例えば、第1アンプグループのアンプ41において、第1出力端子T11は、第1グループの振動発生器20aの第1電極部21bに電気的に連結され、第2出力端子T12は、第1グループの振動発生器20aの第2電極部21cに電気的に連結され得る。そして、第2アンプグループのアンプ42において、第1出力端子T21は、第2グループの振動発生器20bの第2電極部21cに電気的に連結され、第2出力端子T22は、第2グループの振動発生器20bの第1電極部21bに電気的に連結され得る。
【0298】
図30を参照すると、本明細書の実施例による第1および第2振動発生器20a、20bは、振動板10の厚さ方向(Z)を基準に、振動駆動信号に応じて第3振幅DW3で変位(または振動または駆動)することができる。第1および第2振動発生器20a、20bは互いに重なった積層構造によって互いに同じ方向に変位(または振動)することにより、積層構造の第1および第2振動発生器20a、20bを含む振動装置は1つのまたは単一構造の振動発生器を含む振動装置に比べて、相対的にもっと大きい振幅で変位(または振動または駆動)することができる。例えば、第1および第2振動発生器20a、20bのそれぞれの振動部21aは、第1電極部21bに隣接した第1領域(または第1分極領域)、および第2電極部21cに隣接した第2領域(または第2分極領域)を含むことができる。第1振動発生器20aの振動部21aは、正極性(+)の振動駆動信号による第1領域の膨張および負極性(-)の振動駆動信号による第2領域の収縮によって第1振幅DW1で変位し、これと同時に第2振動発生器20bの振動部21aは、負極性(-)の振動駆動信号による第1領域の収縮および正極性(+)の振動駆動信号による第2領域の膨張によって第2振幅DW2で変位することができる。したがって、振動板10は、第1振動発生器20aの第1振幅DW1および第2振動発生器20bの第2振幅DW2に対応する第3振幅DW3で変位(または振動または駆動)することにより、1つのまたは単一構造の振動発生器を含む振動装置による振動に比べて、相対的に大きい振幅で振動することができる。例えば、本明細書による振動装置5は、1つのまたは単一構造の振動発生器を含む振動装置に比べて、振動装置の駆動方向を一致させることができるので、振動装置5の駆動力を最大化するか向上させることができる。よって、振動板10は、振動装置5の変位によって変位量(または曲げ力)または振幅変位が増加(または最大化)することができ、これにより振動板10の振動によって発生する中低音域帯の音響特性と音響の音圧特性が向上することができる。
【0299】
図31Aおよび図31Bは、本明細書の他の実施例による振動装置の断面図である。
【0300】
図31Aおよび図31Bを参照すると、振動装置5の変位量または振幅変位を最大化するか増加させるために、第1振動構造物の振動部21aおよび第2振動構造物の振動部21aの積層数を異なるように形成することができる。例えば、第1振動構造物の振動部21aの積層数は、第2振動構造物の振動部21aの積層数より多く形成することができる。本明細書の他の実施例によれば、振動装置5の変位量または振幅変位を最大化するか増加させるために、第1振動構造物の振動部21aおよび第2振動構造物の振動部21aの厚さまたは体積を異なるように形成することができる。例えば、第1振動構造物の振動部21aの厚さまたは体積は、第2振動構造物の振動部21aの厚さまたは体積より厚くまたは大きく形成することができる。本明細書の一実施例によれば、第1振動構造物の振動部21aおよび第2振動構造物の振動部21aは、同じ分極方向を有することができる。
【0301】
図32は、本明細書の他の実施例による振動発生器を示す図である。図33は、図32に示す振動構造物を示す図である。図34は、図32の線V-V’についての断面図であり、図27に示す振動装置の振動構造物を変更したものである。したがって、以下の説明では、振動構造物およびこれに関連した構成を除いた残りの構成についての重複説明は省略するか手短にする。
【0302】
図32図34を参照すると、本明細書の他の実施例による振動装置5で、第1および第2振動発生器20a、20bのそれぞれの振動構造物21は、振動部21a、第1電極部21b、および第2電極部21cを含むことができる。
【0303】
振動部21aは、圧電効果を有する圧電物質、複合圧電物質、または電気活性物質を含むことができる。振動部21aは、無機物質および有機物質を含むことができる。例えば、振動部21aは、圧電物質からなる複数の無機物質部と、軟性物質からなる少なくとも1つの有機物質部とを含むことができる。例えば、振動部21aは、圧電振動部、圧電複合層、圧電複合体、または圧電セラミック複合体などで表現することができるが、これに限定されるものではない。振動部21aは、透明、半透明、または不透明な圧電物質からなることができるので、透明、半透明、または不透明であることができる。振動部21aを含む振動構造物21または第1および第2振動発生器20a、20bのそれぞれは、フレキシブル振動発生器、フレキシブルアクチュエータ、フレキシブルスピーカー、フレキシブル圧電スピーカー、フィルムアクチュエータ、フィルム型圧電複合体アクチュエータ、フィルムスピーカー、フィルム型圧電スピーカー、またはフィルム型圧電複合体スピーカーなどで表現することができるが、これに限定されるものではない。
【0304】
本明細書による振動部21aは、複数の第1部分21a1と、複数の第2部分21a2とを含むことができる。例えば、複数の第1部分21a1および複数の第2部分21a2は、第1方向(X)(または第2方向(Y))に沿って交互に繰り返し配置され得る。例えば、第1方向(X)は、振動部21aの横方向であることができ、第2方向(Y)は、第1方向(X)と交差する振動部21aの縦方向であることができるが、これに限定されない。例えば、第1方向(X)は、振動部21aの縦方向であることができ、第2方向(Y)は、振動部21aの横方向であることができる。
【0305】
複数の第1部分21a1のそれぞれは、無機物質部からなることができる。無機物質部は、前述した物質を含むことができる。例えば、複数の第1部分21a1のそれぞれは、図18で説明した複数の第1部分21a1と実質的に同じ物質からなることができるので、それについての重複説明は省略する。
【0306】
本明細書による複数の第1部分21a1のそれぞれは、複数の第2部分21a2の間に配置され得る。複数の第2部分21a2は、複数の第1部分21a1を挟んで互いに並んで配置(または配列)され得る。複数の第1部分21a1のそれぞれは、第1方向(X)(または第2方向(Y))への第1幅(W1)を有するとともに第2方向(Y)(または第1方向(X))への長さを有することができる。複数の第2部分21a2のそれぞれは、第1方向(X)(または第2方向(Y))への第2幅(W2)を有するとともに第2方向(Y)(または第1方向(X))への長さを有することができる。第1幅(W1)は、第2幅(W2)と同じか異なることができる。複数の第2部分21a2のそれぞれは、いずれも同じ大きさ、例えば広さ、面積、または体積を有することができる。例えば、複数の第2部分21a1のそれぞれは、製造工程で発生する工程誤差(または許容誤差)範囲内でいずれも同じ大きさ、例えば広さ、面積、または体積を有することができる。例えば、第1幅(W1)は、第2幅(W2)より大きくなることができる。例えば、第1部分21a1と第2部分21a2は、互いに同じか異なるサイズを有するライン形状またはストライプ形状を含むことができる。よって、振動部21aは、2-2複合体を有することにより、20kHz以下の共振周波数を有することができるが、これに限定されない。例えば、振動部21aの共振周波数は、形状、長さ、および厚さなどの少なくとも1つ以上によって変更され得る。
【0307】
振動部21aにおいて、複数の第1部分21a1および複数の第2部分21a2のそれぞれは、同一平面(または同一層)に互いに並んで配置(または配列)され得る。複数の第2部分21a2のそれぞれは、隣接した2個の第1部分21a1の間のギャップを満たすように構成され得る。複数の第2部分21a2のそれぞれは、隣接した第1部分21a1と連結されるか、または接着され得る。複数の第2部分21a2のそれぞれは、隣接した2個の第1部分21a1の間のギャップを満たすように構成されることにより、隣接した第1部分21a1と連結されるか、または接着され得る。したがって、振動部21aは、第1部分21a1と第2部分21a2との側面結合(または連結)によって所望のサイズまたは長さに拡張することができる。
【0308】
振動部21aにおいて、複数の第2部分21a2のそれぞれの幅(W2)は、振動部21aの中間部分から両側縁部(または両端)に行くほど次第に減少することができる。
【0309】
本明細書によると、複数の第2部分21a2のうちで最大幅(W2)を有する第2部分21a2は、振動部21aが上下方向(Z)(または厚さ方向)に振動するとき、最大応力が集中する部分に位置することができる。複数の第2部分21a2のうちで最小幅(W2)を有する第2部分21a2は、振動部21aが上下方向(Z)に振動するとき、相対的に最小応力が発生する部分に位置することができる。例えば、複数の第2部分21a2のうちで最大幅(W2)を有する第2部分21a2は、振動部21aの中間部分に配置され、複数の第2部分21a2のうちで最小幅(W2)を有する第2部分21a2は、振動部21aの両側縁部のうちの1つ以上に配置され得る。したがって、振動部21aが上下方向(Z)に振動するとき、最大応力が集中する部分で発生する音波の干渉または共振周波数の重畳が最小化することができる。したがって、低音域帯で発生する音圧低下(dip)現象を改善することができ、低音域帯で音響特性の平坦度を改善することができる。例えば、音響特性の平坦度は、最高音圧と最低音圧との間の偏差の大きさであることができる。
【0310】
振動部21aにおいて、複数の第1部分21a1のそれぞれは、互いに異なるサイズ(または広さ)を有することができる。例えば、複数の第1部分21a1のそれぞれのサイズ(または広さ)は、振動部21aの中間部分から両側縁部(または両端)に行くほど次第に減少するか増加することができる。圧電振動部21aは、互いに異なるサイズを有する複数の第1部分21a1のそれぞれの振動による多様な固有振動周波数によって音響の音圧特性が向上することができ、音響の再生帯域が拡張することができる。
【0311】
複数の第2部分21a2のそれぞれは、複数の第1部分21a1の間に配置され得る。したがって、振動部21aは、第2部分21a2によって第1部分21a1の単位格子内のリンクによる振動エネルギーが増加することができるので、振動特性が増加することができ、圧電特性および柔軟性を確保することができる。例えば、第2部分21a2は、エポキシ(epoxy)系ポリマー、アクリル(acrylic)系ポリマー、およびシリコーン(silicone)系ポリマーのうちの1種以上であることができるが、これに限定されるものではない。
【0312】
本明細書による第2部分21a2は、有機物質部からなることができる。例えば、有機物質部は、無機物質部の間ごとに配置されることにより、無機物質部(または第1部分)に印加される衝撃を吸収することができ、無機物質部に集中するストレス(stress)をリリース(releasing)して振動部21aの耐久性を向上させることができ、振動部21aに柔軟性を提供することができる。
【0313】
本明細書による第2部分21a2は、第1部分21a1に比べて低いモジュラス(modulus)および粘弾性を有することができる。したがって、第1部分21a1の脆性特性によって衝撃に脆弱な第1部分21a1の信頼性を向上させることができる。
【0314】
例えば、振動板10を振動させるための振動装置5は、耐衝撃性および高剛性を有する場合、最大の振動特性を有することができる。振動装置5が耐衝撃性および高剛性を有するために、複数の第2部分21a2のそれぞれは、相対的に高いダンピング係数(damping factor)(tanδ)と相対的に高い剛性(stiffness)特性を有する物質からなることができる。例えば、複数の第2部分21a2のそれぞれは0.1~1Gpa(Giga Pascal)のダンピング係数(tanδ)および0~10Gpa(Giga Pascal)の剛性特性を有する物質からなることができる。そして、ダンピング係数(tanδ)および剛性特性は、損失係数とモジュラスとの相関関係で説明することができる。例えば、第2部分21a2は、0.01~1の損失係数および1~10Gpa(Giga Pascal)のモジュラスを有する物質からなることができる。
【0315】
第2部分21a2に構成される有機物質部は、第1部分21a1である無機物質部に比べて、柔軟な特性を有する有機物質、有機ポリマー、有機圧電物質、または有機非圧電物質を含むことができる。例えば、第2部分21a2は、柔軟性を有する接着部、伸縮部、ベンディング部、ダンピング部、または軟性部などで表現することができるが、これに限定されるものではない。
【0316】
有機圧電物質を含む有機物質部は、無機物質部(または第1部分)に印加される衝撃を吸収することができるので、振動装置5の全体耐久性を向上させることができ、一定水準の圧電特性を提供することができる。本明細書の一実施例による有機圧電物質は、電気活性特性を有する有機物質であることができる。例えば、PVDF(Polyvinylidene fluoride)、ベータPVDF(β-Polyvinylidene fluoride)およびPVDF-TrFE(Polyvinylidene-trifluoroethylene)のうちの少なくとも1種を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0317】
有機非圧電物質を含む有機物質部は、硬化性樹脂組成物およびこれを含む接着剤からなることにより、無機物質部(または第1部分)に印加される衝撃を吸収することができるので、振動装置5の全体耐久性を向上させることができる。本明細書の一実施例による有機非圧電物質は、エポキシ系ポリマー、アクリル系ポリマー、およびシリコーン系ポリマーのうちの少なくとも1種を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0318】
例えば、有機非圧電物質を含む有機物質部は、振動装置5に要求される高剛性特性のために、エポキシ樹脂および無機物質部との付着性のための付着増進剤を含むことができる。例えば、付着増進剤は、ホスフェート(phosphate)系などであることができるが、これに限定されるものではない。有機物質部は、熱硬化および光硬化のうちの少なくとも一硬化法によって硬化することができる。有機物質部の硬化の際、ソルベントの揮発による有機物質部の収縮によって振動装置5の厚さ均一度が低下することを防止するために、無溶剤(solvent free)型のエポキシ樹脂を使うことができるが、これに限定されるものではない。
【0319】
有機非圧電物質を含む有機物質部は、振動装置5の高剛性の他にダンピング(damping)特性のために、補強剤をさらに含むことができる。例えば、補強剤は、コアシェルタイプ(core shell type)のMBS(Methylmethacrylate-Butadiene-styrene)などであることができ、その含量は、5~40wt%であることができる。補強剤はコアシェルタイプの弾性体であり、シェル部分は、アクリル系ポリマーのようなエポキシ樹脂と高い結合力を有することにより、振動装置5の耐衝撃性またはダンピング特性を向上させることができる。
【0320】
本明細書による振動部21aは、複数の第1部分21a1および第2部分21a2が同一平面に配置(または連結)されることにより、単一の薄膜形状を有することができる。例えば、振動部21aの複数の第1部分21a1が一側で連結された構造を有することができる。例えば、複数の第1部分21a1は、振動部21aの全体で連結された構造を有することができる。例えば、振動部21aは、振動特性を有する第1部分21a1によって上下方向に振動することができ、柔軟性を有する第2部分21a2によって曲面形状に曲がることができる。また、本例による振動部21aにおいて、第1部分21a1のサイズおよび第2部分21a2のサイズは、振動部21aに要求される圧電特性および柔軟性によって設定することができる。本明細書の一実施例として、柔軟性より圧電特性を要求する振動部21aの場合、第1部分21a1のサイズが第2部分21a2のサイズより大きく構成され得る。本明細書の他の実施例としては、圧電特性より柔軟性を要求する振動部21aの場合、第2部分21a2のサイズが第1部分21a1のサイズより大きく構成され得る。よって、振動部21aのサイズを要求特性によって調節することができるので、圧電振動部21aの設計が容易であるという利点がある。
【0321】
第1振動発生器20aの振動構造物21と第2振動発生器20bの振動構造物21とは、振動装置5の変位量または振幅変位を最大化するか増加させるために、互いに同じサイズを有するとともに互いに重なることができる。例えば、第1振動発生器20aの振動構造物21(または振動部21a)のそれぞれの第1部分(端部または末端または外側面または角部)20a1は、第2振動発生器20bの振動構造物21(または振動部21a)のそれぞれの第2部分(端部または末端または外側面または角部)20b1と互いにずれずに実質的に整列されるか、または重畳することができる。例えば、第1振動発生器20aの振動構造物21(または振動部21a)のそれぞれの第1部分(端部または末端または外側面または角部)20a1は、第2振動発生器20bの振動構造物21(または振動部21a)のそれぞれの第2部分(端部または末端または外側面または角部)20b1と互いにずれずに製造工程上の誤差範囲内で実質的に整列されるか、または重畳することができる。例えば、第1振動発生器20aの振動構造物21(または振動部21a)のそれぞれの第1部分(端部または末端または外側面または角部)20a1は、仮想の第1延長線(VL1)に整列されるか、または第1延長線(VL1)に位置することができる。第1振動発生器20aの振動構造物21(または振動部21a)のそれぞれの第1部分(端部または末端または外側面または角部)20a1は仮想の第1延長線(VL1)に正確に整列されるか、または第1延長線(VL1)に正確に位置することができる。第2振動発生器20bの振動構造物21(または振動部21a)のそれぞれの第2部分(端部または末端または外側面または角部)20b1は、第1延長線(VL1)に整列されるか、または第1延長線(VL1)に位置することができる。例えば、第2振動発生器20bの振動構造物21(または振動部21a)のそれぞれの第2部分(端部または末端または外側面または角部)20b1は、第1延長線(VL1)に正確に整列されるか、または第1延長線(VL1)に正確に位置することができる。
【0322】
本明細書によると、第1振動発生器20aの複数の第1部分21a1と第2振動発生器20bの複数の第1部分21a1とは、互いに同じサイズを有するとともに互いにずれずに実質的に重なるか重畳することができる。例えば、第1振動発生器20aの複数の第1部分21a1と第2振動発生器20bの複数の第1部分21a1とは、互いに同じサイズを有するとともに互いにずれずに製造工程上の誤差範囲内で実質的に重なるか重畳することができる。本明細書によると、第1振動発生器20aに属する複数の第1部分21a1のそれぞれの第1部分は、第2振動発生器に属する複数の第1部分21a1のそれぞれの第1部分と互いにずれずに実質的に重なるか重畳することができる。例えば、第1振動発生器20aに属する複数の第1部分21a1のそれぞれの第1部分は、第2振動発生器20bに属する複数の第1部分21a1のそれぞれの第1部分と互いにずれずに製造工程上の誤差範囲内で実質的に重なるか重畳することができる。例えば、第1振動発生器20aに属する複数の第1部分21a1のそれぞれの第11部分は、第2振動発生器20bに属する複数の第1部分21a1のそれぞれの第1部分と互いにずれずに第2延長線(VL2)に整列されるか、または第2延長線(VL2)に位置することができる。例えば、第1振動発生器20aに属する複数の第1部分21a1のそれぞれの第1部分は、第2振動発生器20bに属する複数の第1部分21a1のそれぞれの第1部分と互いにずれずに製造工程上の誤差範囲内で第2延長線(VL2)に正確に整列されるか、または第2延長線(VL2)に正確に位置することができる。
【0323】
本明細書によると、第1振動発生器20aの複数の第2部分21a2と第2振動発生器20bの複数の第2部分21a2とは、互いに同じサイズを有するとともに互いにずれずに実質的に重なるか重畳することができる。例えば、第1振動発生器20aの複数の第2部分21a2と第2振動発生器20bの複数の第2部分21a2とは、互いに同じサイズを有するとともに互いにずれずに製造工程上の誤差範囲内で実質的に重なるか重畳することができる。本明細書によると、第1振動発生器20aの複数の第2部分21a2のそれぞれは、第2振動発生器20bの複数の第2部分21a2のそれぞれと互いにずれずに実質的に重なるか重畳することができる。例えば、第1振動発生器20aの複数の第2部分21a2のそれぞれは、第2振動発生器20bの複数の第2部分21a2のそれぞれと互いにずれずに第2延長線(VL2)に整列されるか、または第2延長線(VL2)に位置することができる。例えば、第1振動発生器20aの複数の第2部分21a2のそれぞれの末端(端部または一側)は第2振動発生器20bの複数の第2部分21a2のそれぞれの末端(端部または一側)と互いにずれずに製造工程上の誤差範囲内で第2延長線(VL2)に正確に整列されるか、または第2延長線(VL2)に正確に位置することができる。よって、本明細書による振動装置5は、第1振動発生器20aの振動部21aと第2振動発生器20bの振動部21aとが互いに同じ方向に変位することによって変位量または振幅変位が最大化するか増加することができ、これにより表示振動板10の変位量(または曲げ力)または振幅変位を増加(または最大化)させることができる。
【0324】
第1電極部21bは、振動部21aの第1面(または上面)に配置され得る。第1電極部21bは、複数の第1部分21a1のそれぞれの第1面と複数の第2部分21a2のそれぞれの第1面とに共通して配置されるか、または結合され得る。第1電極部21bは、複数の第1部分21a1のそれぞれの第1面と電気的に連結され得る。例えば、第1電極部21bは、振動部21aの第1面全体に配置され得る。第1電極部21bは、単一電極形状を有することができる。例えば、第1電極部21bは、振動部21aと実質的に同じ形状を有することができるが、これに限定されるものではない。本明細書による第1電極部21bは、透明導電性物質、半透明導電性物質、または不透明導電性物質からなることができるが、これに限定されるものではない。
【0325】
第2電極部21cは、振動部21aの第1面と反対のまたは第1面と異なる第2面(または背面)上に配置され得る。第2電極部21cは、複数の第1部分21a1のそれぞれの第2面と複数の第2部分21a2のそれぞれの第2面とに共通して配置されるか、または結合され得る。第2電極部21cは、複数の第1部分21a1のそれぞれの第2面と電気的に連結され得る。例えば、第2電極部21cは、振動部21aの第2面全体に配置され得る。第2電極部21cは、単一電極形状を有することができる。例えば、第2電極部21cは、振動部21aと同じ形状を有することができるが、これに限定されるものではない。本明細書による第2電極部21cは、透明導電性物質、半透明導電性物質、または不透明導電性物質からなることができるが、これに限定されるものではない。
【0326】
第1電極部21bは、前述した第1保護部材21eによって覆われることができる。第2電極部21cは、前述した第2保護部材21fによって覆われることができる。
【0327】
第1および第2振動発生器20a、20bのそれぞれの振動部21aは、一定の温度雰囲気または高温から常温に変化する温度雰囲気で第1電極部21bおよび第2電極部21cに印加される一定の電圧によって分極化することができるが、これに限定されるものではない。例えば、第1および第2振動発生器20a、20bのそれぞれの振動部21aは、外部から第1電極部21bおよび第2電極部21cに印加される振動駆動信号による逆圧電効果によって収縮および/または膨張を交互に繰り返すことによって振動することができる。例えば、第1および第2振動発生器20a、20bのそれぞれの振動部21aは、第1電極部21bと第2電極部21cとによって垂直方向の振動および平面方向(または水平方向)の振動によって振動することができる。振動部21aの平面方向の収縮および/または膨張によって振動装置5の変位または表示パネルの変位が増加され得、よって振動装置5または表示パネルの振動がもっと向上され得る。
【0328】
図31図33、およびこれを参照する説明では、本明細書の他の実施例による振動装置5が第1および第2振動発生器20a、20bを含むものとして説明したが、これに限定されない。例えば、本明細書の他の実施例による振動装置5は、複数(例えば、3個以上)の振動発生器を含むことができる。この場合にも、複数の振動発生器は、振動装置5の変位量または振幅変位が最大化するか増加するために、互いに同じサイズを有するとともに互いに重なることができる。本明細書によると、3個以上の振動発生器のうちで上層に配置された振動発生器20の第1部分21a1と下層に配置された振動発生器の第1部分21a1とは互いにずれずに実質的に互いに重なるか重畳することができる。例えば、3個以上の振動発生器のうちで上層に配置された振動発生器の第1部分21a1と下層に配置された振動発生器の第1部分21a1とは互いにずれずに製造工程上の誤差範囲内で実質的に互いに重なるか重畳することができる。例えば、3個以上の振動発生器のうちで上層に配置された振動発生器の第1部分21a1と下層に配置された振動発生器の第1部分21a1とは仮想の延長線(VL)に整列されるか、または仮想の延長線(VL)に位置することができる。例えば、3個以上の振動発生器のうちで上層に配置された振動発生器の第1部分21a1と下層に配置された振動発生器の第1部分21a1とは仮想の延長線(VL)に正確に整列されるか、または仮想の延長線(VL)に正確に位置することができる。そして、3個以上の振動発生器のうちで上層に配置された振動発生器の第2部分21a2と下層に配置された振動発生器の第2部分21a2とは互いにずれずに実質的に互いに重なるか重畳することができる。例えば、3個以上の振動発生器のうちで上層に配置された振動発生器の第2部分21a2と下層に配置された振動発生器の第2部分21a2とは互いにずれずに製造工程上の誤差範囲内で実質的に互いに重なるか重畳することができる。例えば、3個以上の振動発生器のうちで上層に配置された振動発生器の第2部分21a2と下層に配置された振動発生器の第2部分21a2とは仮想の延長線(VL)に整列されるか、または仮想の延長線(VL)に位置することができる。例えば、3個以上の振動発生器のうちで上層に配置された振動発生器の第2部分21a2と下層に配置された振動発生の第2部分21a2とは仮想の延長線(VL)に正確に整列されるか、または仮想の延長線(VL)に正確に位置することができる。
【0329】
図35は本明細書の他の実施例による振動装置を示す図であり、これは図32図34で説明した振動部を変更したものである。したがって、以下の説明では、振動部を除いた残りの構成についての重複説明は省略するか手短にする。
【0330】
図27および図35を参照すると、本明細書の他の実施例による振動装置5の振動発生器20において、第1および第2振動発生器20a、20bのそれぞれに含まれた振動構造物21の振動部21aは、複数の第1部分21a1および複数の第1部分21a1の間に配置された第2部分21a2を含むことができる。複数の第1部分21a1は、第1方向(X)および第2方向(Y)に沿って互いに離隔して配置され得る。
【0331】
複数の第1部分21a1のそれぞれは、第1方向(X)および第2方向(Y)のそれぞれに沿って互いに離隔するように配置され得る。例えば、複数の第1部分21a1のそれぞれは、互いに同じサイズを有する六面体形状を有するとともに格子状に配置され得る。複数の第1部分21a1のそれぞれは、図31図33で説明した第1部分21a1と実質的に同じ物質からなるので、対応部分に対しては同じ図面符号を付与し、それについての重複説明は省略する。
【0332】
第2部分21a2は、第1方向(X)および第2方向(Y)のそれぞれに沿って複数の第1部分21a1の間に配置され得る。第2部分21a2は、隣接した2個の第1部分21a1の間のギャップを満たすか複数の第1部分21a1のそれぞれを取り囲むように構成されることにより、隣接した第1部分21a1と連結されるか、または接着され得る。本明細書によると、第1方向(X)に沿って隣接した2個の第1部分21a1の間に配置された第2部分21a2の幅は、第1部分21a1の幅と同じか異なることができる。第2方向(Y)に沿って隣接した2個の第1部分21a1の間に配置された第2部分21a2の幅は、第1部分21a1の幅と同じか異なることができる。第2部分21a2は、図31図33で説明した第2部分21a2と実質的に同じ物質からなるので、対応部分に対しては同じ図面符号を付与し、それについての重複説明は省略する。
【0333】
図27および図35およびこれを参照する説明では、本明細書の他の実施例による振動装置5が第1および第2振動発生器20a、20bを含むものとして説明したが、これに限定されない。例えば。本明細書の他の実施例による振動装置5は、複数(例えば、3個以上)の振動発生器を含むことができる。この場合にも、複数の振動発生器は、振動装置5の変位量または振幅変位を最大化するか増加するために、互いに同じサイズを有するとともに互いに重なることができる。本明細書によると、3個以上の振動発生器のうちで上層に配置された振動発生器の第1部分21a1と下層に配置された振動発生器の第1部分21a1とは互いにずれずに実質的に互いに重なるか重畳することができる。例えば、3個以上の振動発生器のうちで上層に配置された振動発生器の第1部分21a1と下層に配置された振動発生器の第1部分21a1とは互いにずれずに製造工程上の誤差範囲内で実質的に互いに重なるか重畳することができる。そして、3個以上の振動発生器のうちで上層に配置された振動発生器の第2部分21a2と下層に配置された振動発生器の第2部分21a2とは互いにずれずに実質的に互いに重なるか重畳することができる。例えば、3個以上の振動発生器のうちで上層に配置された振動発生器の第2部分21a2と下層に配置された振動発生器の第2部分21a2とは互いにずれずに製造工程上の誤差範囲内で実質的に互いに重なるか重畳することができる。
【0334】
したがって、本明細書による第1振動発生器20aおよび第2振動発生器20bのそれぞれの振動部21aは、1-3複合体を含むことによって30MHz以下の共振周波数を有することができるが、これに限定されない。例えば、振動部21aの共振周波数は、形状、長さ、および厚さなどのうちの少なくとも1つ以上によって変更され得る。
【0335】
図36は、本明細書の他の実施例による振動装置を示す図であり、これは図32図34で説明した振動部を変更したものである。したがって、以下の説明では、振動部を除いた残りの構成についての重複説明は、省略するか手短にする。
【0336】
図27および図36を参照すると、本明細書の他の実施例による振動装置5の振動発生器20において、第1および第2振動発生器20a、20bのそれぞれに含まれた圧電構造物の振動部21aは、第1方向(X)および第2方向(Y)に沿って互いに離隔した複数の第1部分21a1、および複数の第1部分21a1の間に配置された第2部分21a2を含むことができる。
【0337】
本明細書による複数の第1部分21a1のそれぞれは、円形の平面構造を有することができる。例えば、複数の第1部分21a1のそれぞれは、円盤形状を有することができるが、これに限定されない。例えば、複数の第1部分21a1のそれぞれは、楕円形、多角形、またはドーナツ形などを含む点形状を有することができる。複数の第1部分21a1のそれぞれは、図19で説明した第1部分21a1と実質的に同じ圧電物質からなるので、対応部分に対しては同じ図面符号を付与し、それについての重複説明は省略する。
【0338】
第2部分21a2は、第1方向(X)および第2方向(Y)のそれぞれに沿って複数の第1部分21a1の間に配置され得る。第2部分21a2は、複数の第1部分21a1のそれぞれを取り囲むように構成されることにより、複数の第1部分21a1のそれぞれの側面と連結されるか、または接着され得る。複数の第1部分21a1および第2部分21a2のそれぞれは、同一平面(または同一層)に互いに並んで配置(または配列)され得る。第2部分21a2は、図19で説明した第2部分21a2と実質的に同じ有機物質からなるので、対応部分に対しては同じ図面符号を付与し、それについての重複説明は省略する。
【0339】
本明細書の他の実施例による第1振動発生器20aの振動部21aにおいて、複数の第1部分21a1のそれぞれは、円形の平面構造の代わりに三角形の平面構造を有することができる。例えば、複数の第1部分21a1のそれぞれは三角板形状を有することができる。
【0340】
本明細書の実施例によれば、複数の第1部分21a1のうち隣接した4個の第1部分21a1は、方形(または正方形)を成すように隣接して配置され得る。方形を成す隣接した4個の第1部分21a1のそれぞれの頂点は方形の中央部(または正中央部)に隣接して配置され得る。本明細書の他の実施例によれば、複数の第1部分21a1のうち隣接した6個の第1部分21a1は、六角形(または正六角形)を成すように隣接して配置され得る。六角形を成す隣接した6個の第1部分21a1のそれぞれの頂点は、六角形の中央部(または正中央部)に隣接して配置され得る。
【0341】
図37は、本明細書の他の実施例による振動装置を示す図であり、図38は、図37の線VI-VI’についての断面図であり、これは図34で説明した振動発生器を変更したものである。
【0342】
図27図37および図38を参照すると、本明細書の他の実施例による振動装置5の振動発生器20において、第1振動発生器20aおよび第2振動発生器20bのそれぞれは、少なくとも1つ以上の振動構造物200A、200B、200C、200Dまたは複数の振動器200A、200B、200C、200Dを含むことができる。図37および図38には4個の振動構造物を含むものを例として示す。本明細書の実施例による第1振動発生器20aおよび第2振動発生器20bのそれぞれは、2個以上の振動モジュールからなることができる。
【0343】
複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのそれぞれは、第1方向(X)および第2方向(Y)のそれぞれに沿って互いに離隔するとともに電気的に分離されて配置され得る。
【0344】
複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのそれぞれは、圧電効果によって収縮および/または膨張を交互に繰り返すことによって振動することができる。例えば、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのそれぞれは、第1方向(X)および第2方向(Y)のそれぞれに沿って一定の間隔で配置されるか、またはタイリングされ得る。したがって、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dがタイリングされた第1振動発生器20aおよび第2振動発生器20bのそれぞれは、振動モジュール、振動アレイ、振動アレイ部、振動モジュールアレイ部、振動アレイ構造物、タイリング振動アレイ、タイリングアレイモジュール、またはタイリング振動フィルムであることができるが、この用語に限定されるものではない。
【0345】
本明細書の実施例による複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのそれぞれは、方形を有することができる。例えば、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのそれぞれは、5cm以上の幅を有する方形を有することができる。例えば、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのそれぞれは、5cm×5cm以上のサイズを有する正方形を有することができるが、これに限定されるものではない。
【0346】
複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのそれぞれは、一定の間隔で配置されるか、またはタイリングされることにより、独立的に駆動されず、完全な1つの単一体形状として駆動される1つの振動装置(または単一振動装置)から実現され得る。本明細書によると、第1方向(X)を基準に、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dの間の第1離隔距離(D1)は、0.1mm以上3cm未満であることができるが、これに限定されるものではない。また、第2方向(Y)を基準に、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dの間の第2離隔距離(D2)は、0.1mm以上3cm未満であることができるが、これに限定されるものではない。例えば、第1離隔距離(D1)と第2離隔距離(D2)とは互いに同一であることができる。例えば、第1離隔距離(D1)と第2離隔距離(D2)とは工程誤差範囲内で互いに同一であることができる。
【0347】
本明細書によると、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのそれぞれは、0.1mm以上3cm未満の離隔距離(または間隔)(D1、D2)を有するように配置されるか、またはタイリングされることにより、1つの振動装置として駆動されることができ、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dの単一体振動に連動して発生する音響の再生帯域および音響の音圧特性のそれぞれが増加することができる。例えば、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dの単一体振動に連動して発生する音響の再生帯域を増加させ、低音域帯音響、例えば500Hz以下での音圧特性を増加させるために、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dは、0.1mm以上5mm未満の間隔で配置され得る。
【0348】
本明細書の一実施例によれば、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dが0.1mm未満の間隔(D1、D2)でまたは間隔(D1、D2)なしに配置されるとき、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのそれぞれの振動の際、振動構造物200A、200B、200C、200Dの間の物理的接触によるクラックの発生または破損によって振動構造物200A、200B、200C、200D、または第1振動発生器20aおよび第2振動発生器20bのそれぞれの信頼性が低下され得る。
【0349】
本明細書によると、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dが3cm以上の間隔(D1、D2)で配置されるとき、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのそれぞれの独立的な振動によって複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dが1つの振動装置として駆動されないことができる。したがって、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dの振動に連動して発生する音響の再生帯域および音響の音圧特性が低下することができる。例えば、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dが3cm以上の間隔(D1、D2)で配置されるとき、低音域帯、例えば500Hz以下の音響特性および/または音圧特性がそれぞれ低下され得る。
【0350】
本明細書の実施例によれば、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dが5mmの間隔で配置されるとき、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのそれぞれが1つの振動装置として駆動されないので、低音域帯、例えば200Hz以下で音響特性および/または音圧特性がそれぞれ低下され得る。
【0351】
本明細書の他の実施例によれば、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dが1mmの間隔で配置されるとき、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dが1つの振動装置として振動することにより、音響の再生帯域が増加し、低音域帯音響、例えば500Hz以下での音圧特性が増加することができる。例えば、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dが1mmの間隔で配置されるとき、第1振動発生器20aおよび第2振動発生器20bのそれぞれは、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dの間の離隔距離が最適化することによる大面積化した振動体から実現され得る。したがって、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dの単一体振動による大面積振動体として駆動することができる。したがって、第1振動発生器20aおよび第2振動発生器20bのそれぞれの大面積振動に連動して発生する音響の再生帯域および低音域帯での音響特性および/または音圧特性のそれぞれが増加されるか、または向上され得る。
【0352】
したがって、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dの単一体振動(または1つの振動装置)を実現するために、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dの間の離隔距離は、0.1mm以上3cm未満に設定され得る。また、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dの単一体振動(または1つの振動装置)を実現しながら低音域帯音響の音圧特性を増加させるために、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dの間の離隔距離は、0.1mm以上5mm未満に設定され得る。
【0353】
本明細書による第1振動発生器20aは、第1方向(X)および第2方向(Y)のそれぞれに沿って互いに離隔して電気的に分離された第1~第4振動構造物200A、200B、200C、200Dを含むことができる。例えば、第1~第4振動構造物200A、200B、200C、200Dは、2×2状に配列されるか、またはタイリングされ得る。
【0354】
本明細書によると、第1および第2振動構造物200A、200Bは、第1方向(X)に沿って互いに離隔され得る。第3および第4振動構造物200C、200Dは、第1方向(X)に沿って互いに離隔するとともに第2方向(Y)に沿って第1および第2振動構造物200A、200Bのそれぞれから離隔され得る。第1および第3振動構造物200A、200Cは、互いに向い合って第2方向(Y)に沿って互いに離隔され得る。第2および第4振動構造物200B、200Dは、互いに向い合って第2方向(Y)に沿って互いに離隔され得る。
【0355】
本明細書の一実施例による第1~第4振動構造物200A、200B、200C、200Dのそれぞれは、振動部21a、第1電極部21b、および第2電極部21cを含むことができる。
【0356】
振動部21aは、相対的に高い振動の実現が可能なセラミック系物質からなることができる。例えば、振動部21aは、1-3振動モードの圧電特性を有する1-3複合体(composite)または2-2振動モードの圧電特性を有する2-2複合体(composite)を有することができる。例えば、振動部21aは、図3A図12Bで説明した振動部21aと同様に圧電セラミックを含むか、図19図20Dのうちのいずれか1つで説明した振動部21aと同様に第1部分21a1および第2部分21a2を含むので、対応部分に対しては同じ図面符号を付与し、それについての重複説明は省略する。
【0357】
本明細書によると、振動部21aは、透明、半透明、または不透明な圧電物質からなることができるので、透明、半透明、または不透明であることができる。
【0358】
第1電極部21bは、振動部21aの第1面に配置され、振動部21aの第1面と電気的に連結され得る。これは、図2図14のうちのいずれか1つで説明した第1電極部21bと同一であるので、対応部分に対しては同じ図面符号を付与し、それについての重複説明は省略する。
【0359】
第2電極部21cは、振動部21aの第2面に配置され、振動部21aの第2面と電気的に連結され得る。これは、図2図14のうちのいずれか1つで説明した第2電極部21cと同一であるので、対応部分に対しては同じ図面符号を付与し、それについての重複説明は省略する。
【0360】
本明細書の他の実施例による第1振動発生器20aおよび第2振動発生器20bのそれぞれは、第1保護部材21eおよび第2保護部材21fをさらに含むことができる。
【0361】
第1保護部材21eは、第1振動発生器20aおよび第2振動発生器20bのそれぞれの第1面上に配置され得る。例えば、第1保護部材21eは、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのそれぞれの第1面上に配置された第1電極部21bを覆うことにより、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのそれぞれの第1面に共通して連結されるか、または複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのそれぞれの第1面を共通して支持することができる。したがって、第1保護部材21eは、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのそれぞれの第1面または第1電極部21bを保護することができる。
【0362】
本明細書による第1保護部材21eは、第1接着層21dを介して複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのそれぞれの第1面に配置され得る。例えば、第1保護部材21eは、第1接着層21dを介するフィルムラミネーティング工程によって複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのそれぞれの第1面に配置され得る。例えば、第1保護部材21eは、第1接着層21dを介するフィルムラミネーティング工程によって複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのそれぞれの第1面に直接的に配置され得る。よって、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのそれぞれは、一定の間隔(D1、D2)を有するように第1保護部材21eと一体化(または配置)されるか、またはタイリングされ得る。
【0363】
第2保護部材21fは、第1振動発生器20aおよび第2振動発生器20bのそれぞれの第2面上に配置され得る。例えば、第2保護部材21fは、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのそれぞれの第2面上に配置された第2電極部21cを覆うことにより、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのそれぞれの第2面に共通して連結されるか、または複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのそれぞれの第2面を共通して支持することができる。したがって、第2保護部材21fは、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのそれぞれの第2面または第2電極部21cを保護することができる。
【0364】
本明細書による第2保護部材21fは、第2接着層21gを介して複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのそれぞれの第2面に配置され得る。例えば、第2保護部材21fは、第2接着層21gを介するフィルムラミネーティング工程によって複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのそれぞれの第2面に直接的に配置され得る。よって、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのそれぞれは、一定の間隔(D1、D2)を有するように第2保護部材21fに一体化(または配置)されるか、またはタイリングされ得る。
【0365】
本明細書による第1および第2保護部材21e、21fのそれぞれは、プラスチック材、纎維材、または木材からなることができるが、これに限定されるものではない。第1保護部材21eおよび第2保護部材21fのうちの1つは、連結部材(または第2連結部材)を介して振動板10に付着されるか、または結合され得る。
【0366】
第1接着層21dは、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのそれぞれの第1面および複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dの間に配置され得る。例えば、第1接着層21dは、第1振動発生器20aおよび第2振動発生器20bのそれぞれの第1面と向き合う第1保護部材21eの背面(または内面)に配置され得る。例えば、第1接着層21dは、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのそれぞれの第1面に配置され、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dの間に充填され得る。
【0367】
第2接着層21gは、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのそれぞれの第2面および複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dの間に配置され得る。例えば、第2接着層21gは、第1振動発生器20aおよび第2振動発生器20bのそれぞれの第2面と向き合う第2保護部材21fの前面(または内面)に配置され得る。例えば、第2接着層21gは、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのそれぞれの第2面に配置され、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dの間に充填され得る。
【0368】
第1および第2接着層21d、21gは、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dの間で互いに連結されるか、または結合され得る。したがって、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのそれぞれは、第1および第2接着層21d、21gによって取り囲まれることができる。例えば、第1および第2接着層21d、21gは、複数の振動構造物200A、200B、200C、200D全体を完全に取り囲むことができる。例えば、第1および第2接着層21d、21gは、カバー部材などで表現することができるが、これに限定されるものではない。第1および第2接着層21d、21gがカバー部材であるとき、第1保護部材21eは、カバー部材の第1面に配置され、第2保護部材21fは、カバー部材の第2面に配置され得る。
【0369】
本明細書による第1および第2接着層21d、21gのそれぞれは、接着性を有しながら圧縮および復元の可能な電気絶縁物質を含むことができる。例えば、第1および第2接着層21d、21gのそれぞれは、エポキシ(epoxy)樹脂、アクリル(acrylic)樹脂、シリコーン(silicone)樹脂、またはウレタン(urethane)樹脂を含むことができるが、これに限定されるものではない。例えば、第1および第2接着層21d、21gのそれぞれは、透明、半透明、または不透明になるように構成され得る。
【0370】
本明細書の他の実施例による第1振動発生器20aおよび第2振動発生器20bのそれぞれは、第1保護部材21eに配置された第1電源供給ライン(PL1)、第2保護部材21fに配置された第2電源供給ライン(PL2)、および第1電源供給ライン(PL1)および第2電源供給ライン(PL2)に電気的に連結されたパッド部27をさらに含むことができる。
【0371】
第1電源供給ライン(PL1)は、第1振動発生器20aおよび第2振動発生器20bのそれぞれの第1面と向き合う第1保護部材21eの背面に配置され得る。第1電源供給ライン(PL1)は、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのそれぞれの第1電極部21bと電気的に連結され得る。例えば、第1電源供給ライン(PL1)は、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのそれぞれの第1電極部21bと電気的に連結され得る。例えば、第1電源供給ライン(PL1)は、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのそれぞれの第1電極部21bと直接電気的に連結され得る。本明細書の一実施例として、第1電源供給ライン(PL1)は、異方性導電フィルムを介して複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのそれぞれの第1電極部21bと電気的に連結され得る。本明細書の他の実施例として、第1電源供給ライン(PL1)は、第1接着層21dに含まれた導電性物質(または粒子)を介して複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのそれぞれの第1電極部21bと電気的に連結され得る。
【0372】
本明細書による第1電源供給ライン(PL1)は、第2方向(Y)に沿って配置された第1-1および第1-2電源ライン(PL11、PL12)を含むことができる。例えば、第1-1電源ライン(PL11)は、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのうち第1および第3振動構造物200A、200C(または第1グループ)のそれぞれの第1電極部21bと電気的に連結され得る。例えば、第1および第3振動構造物200A、200Cは、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのうち第2方向(Y)に平行な第1列に配置され得る。第1-2電源ライン(PL12)は、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのうち第2および第4振動構造物200B、200D(または第2グループ)のそれぞれの第1電極部21bと電気的に連結され得る。例えば、第2および第4振動構造物200B、200Dは複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのうち第2方向(Y)に平行な第2列に配置され得る。
【0373】
第2電源供給ライン(PL2)は、第1振動発生器20aおよび第2振動発生器20bのそれぞれの第2面と向き合う第2保護部材21fの第1面に配置され得る。例えば、第1面は、第2保護部材21fの下面であることができる。第2電源供給ライン(PL2)は、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのそれぞれの第2電極部21cと電気的に連結され得る。例えば、第2電源供給ライン(PL2)は、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのそれぞれの第2電極部21cと直接電気的に連結され得る。本明細書の一実施例として、第2電源供給ライン(PL2)は、異方性導電フィルムを介して複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのそれぞれの第2電極部21cと電気的に連結され得る。本明細書の他の実施例として、第2電源供給ライン(PL2)は、第2接着層21gに含まれた導電性物質(または粒子)を介して複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのそれぞれの第2電極部21cと電気的に連結され得る。
【0374】
本明細書による第2電源供給ライン(PL2)は、第1方向(X)に沿って配置された第2-1および第2-2電源ライン(PL21、PL22)を含むことができる。例えば、第2-1電源ライン(PL21)は、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのうち第1および第3振動構造物200A、200C(または第1グループ)のそれぞれの第2電極部21cと電気的に連結され得る。例えば、第1および第3振動構造物200A、200Cは、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのうち第2方向(Y)に平行な第1列に配置され得る。第2-2電源ライン(PL22)は、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのうち第2および第4振動構造物200B、200D(または第2グループ)のそれぞれの第2電極部21cと電気的に連結され得る。例えば、第2および第4振動構造物200B、200Dは、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dのうち第2方向(Y)に平行な第2列に配置され得る。
【0375】
パッド部27は、第1電源供給ライン(PL1)および第2電源供給ライン(PL2)のうちの少なくとも1つ以上の一側(または一端)と電気的に連結されるように第1振動発生器20aおよび第2振動発生器20bのそれぞれに配置され得る。本明細書によるパッド部27は、第1電源供給ライン(PL1)の一側と電気的に連結された第1パッド電極、および第2電源供給ライン(PL2)の一側と電気的に連結された第2パッド電極を含むことができる。
【0376】
第1パッド電極は、第1電源供給ライン(PL1)の第1-1および第1-2電源ライン(PL11、PL12)のそれぞれの一側(または一端)に共通して連結され得る。例えば、第1-1および第1-2電源ライン(PL11、PL12)のそれぞれの一側(または一端)は、第1パッド電極から分岐され得る。
【0377】
第2パッド電極は、第2電源供給ライン(PL2)の第2-1および第2-2電源ライン(PL21、PL22)のそれぞれの一側(または一端)に共通して連結され得る。例えば、第2-1および第2-2電源ライン(PL21、PL22)のそれぞれの一側(または一端)は、第2パッド電極から分岐され得る。
【0378】
本明細書によると、第1電源供給ライン(PL1)、第2電源供給ライン(PL2)、およびパッド部27のそれぞれは、透明、半透明、または不透明になるように透明導電性物質、半透明導電性物質、または不透明導電性物質からなることができる。
【0379】
本明細書の他の実施例による第1振動発生器20aおよび第2振動発生器20bのそれぞれは、フレキシブルケーブル29をさらに含むことができる。
【0380】
フレキシブルケーブル29は、第1振動発生器20aおよび第2振動発生器20bのそれぞれに配置されたパッド部27と電気的に連結され、振動駆動回路から提供される振動駆動信号を第1振動発生器20aおよび第2振動発生器20bのそれぞれに供給することができる。本明細書の一実施例によるフレキシブルケーブル29は、パッド部27の第1パッド電極と電気的に連結された第1端子、およびパッド部27の第2パッド電極と電気的に連結された第2端子を含むことができる。例えば、フレキシブルケーブル29は、フレキシブルプリント回路ケーブルまたはフレキシブルフラットケーブルであることができるが、これに限定されるものではない。
【0381】
したがって、本明細書の他の実施例による振動装置5は、第1振動発生器20aおよび第2振動発生器20bのそれぞれが独立的に駆動されず、1つの単一振動体から実現されるように複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dを含むことにより、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dの単一体振動による大面積振動体として駆動され得る。例えば、複数の振動構造物200A、200B、200C、200Dは、一定の間隔(D1、D2)で配列(またはタイリング)された1つの単一振動体であることができる。したがって、表示パネルの広い面積を振動させるか自ら大面積振動することができるので、表示パネルから出力される音響の再生帯域および低音域帯での音響特性および音圧特性のそれぞれを増加させるか向上させることができる。
【0382】
図39は、本明細書の実施例による装置を示す図であり、図40は、図39の線VI-VI’についての断面図である。
【0383】
図39および図40を参照すると、本明細書の実施例による装置は、映像を表示する表示パネル100、および表示パネル100の背面(または後面)で表示パネル100を振動させる振動装置を含むことができる。
【0384】
表示パネル100は、映像、例えば電子映像(electronic image)またはデジタル映像(digital image)を表示することができる。例えば、表示パネル100は、光を出力して映像を表示することができる。表示パネル100は、液晶表示パネル、有機発光表示パネル、量子ドット発光表示パネル、マイクロ発光ダイオード表示パネル、および電気泳動表示パネルなどのようなすべての形状の表示パネルまたは曲面型表示パネルであることができる。表示パネル100はフレキシブル表示パネルであることができる。例えば、表示パネル100は、フレキシブル発光表示パネル、フレキシブル電気泳動表示パネル、フレキシブル電子湿潤表示パネル、フレキシブルマイクロ発光ダイオード表示パネル、またはフレキシブル量子ドット発光表示パネルであることができるが、これに限定されるものではない。
【0385】
本明細書の実施例による表示パネル100は、複数の画素の駆動によって映像を表示する表示領域AAを含むことができる。また、表示パネル100は、表示領域(AA)を取り囲む非表示領域(IA)をさらに含むことができるが、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0386】
本明細書の実施例による表示パネル100は、アノード電極、カソード電極、および発光素子を含み、複数の画素を含む画素アレイ層の構造によって、トップエミッション(Top Emission)方式、ボトムエミッション(Bottom Emission)方式、またはデュアルエミッション(Dual Emission)方式などで画像を表示することができる。トップエミッション方式は画素アレイ層で発生した光をベース基板の前方(FD)に放出させて映像を表示することができ、ボトムエミッション方式は画素アレイ層で発生した光をベース基板の後方に放出させて映像を表示することができる。
【0387】
本明細書の実施例による表示パネル100は、基板の表示領域上に配置された画素アレイ部を含むことができる。画素アレイ部は、信号ラインに供給される信号に応じて映像を表示する複数の画素を含むことができる。信号ラインは、ゲートライン、データラインおよび画素駆動電源ラインなどを含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0388】
振動装置200は、表示パネル100の背面で表示パネル100を振動させることにより、表示パネル100の振動によって音響および/またはハプティックフィードバックをユーザーに提供することができる。振動装置200は、表示パネル100を直接的に振動させることができるように、表示パネル100の背面に実現され得る。
【0389】
本明細書の一実施例として、振動装置200は、表示パネル100に表示される映像と同期する振動駆動信号に応じて振動して表示パネル100を振動させることができる。本明細書の他の実施例として、振動装置200は、表示パネル100上に配置されるか、または表示パネル100に内蔵されたタッチパネル(またはタッチセンサー層)に対するユーザーのタッチに同期するハプティックフィードバック信号(または触覚フィードバック信号)に応じて振動して表示パネル100を振動させることができる。したがって、表示パネル100は、振動装置200の振動によって振動して音響およびハプティックフィードバックのうちの少なくとも1つをユーザー(または視聴者)に提供することができる。
【0390】
本明細書の一実施例による振動装置200は、表示パネル100の表示領域(AA)に対応するサイズに実現され得る。振動装置200のサイズは、表示領域(AA)のサイズの0.9倍~1.1倍であることができるが、これに限定されるものではない。例えば、振動装置200のサイズは、表示領域(AA)のサイズと同じかそれより小さいことができる。例えば、振動装置200のサイズは、表示パネル100の表示領域(AA)のサイズと同じかほぼ同じサイズを有することができるので、表示パネル100の大部分の領域をカバーすることができ、振動装置200で発生する振動が表示パネル100の全体を振動させることができるので、音響の定位感が高く、ユーザーの満足度を改善することができる。また、表示パネル100と振動装置200との間の接触面積(またはパネルカバレージ(panel coverage))が増加して表示パネル100の振動領域が増加することができるので、表示パネル100の振動によって発生する中低音域帯の音響が改善され得る。そして、大型表示装置に適用される振動装置200は、大型(または大面積)の表示パネル100全体を振動させることができるので、表示パネル100の振動による音響の定位感がもっと向上した音響効果を実現することができる。よって、本明細書による振動装置200は、表示パネル100の背面に配置されて表示パネル100を上下(または前後)方向に充分に振動させることができるので、装置または表示装置の前方(FD)に所望の音響を出力することができる。
【0391】
1つの振動発生器を含む振動装置は、十分な音響を出力することができない問題点がある。例えば、TVなどの表示装置に1つの振動発生器を含む振動装置を構成する場合、十分な音響を確保しにくい問題点がある。それで、2個の振動発生器が互いに並んで配置された2個の振動発生器から実現された振動装置を表示装置に適用する場合、表示パネル100と振動装置との付着面積が広くなるが、付着面積が広くなるのに伴って表示パネル100の背面に振動装置を気泡なしに付着しにくい問題点があった。例えば、表示パネル100が発光表示パネルの場合、封止基板に気泡なしに付着しにくい問題点があった。そして、互いに並んで配置された2個の振動発生器から実現された振動装置は、互いに隣り合う振動発生器の振動が互いに異なって互いに異なる振動が発生する分割振動の問題点がある。したがって、音響平坦度が向上した音響を出力しにくい問題点がある。分割振動は、振動装置の付着面積が大きくなるほど増加する問題点がある。本明細書の実施例による振動装置200は、図45および図46に示すように、互いに重なった複数の振動発生器210、230を含むことができる。振動装置200は、互いに同じ方向に変位するように重なるか積層された少なくとも1つの振動発生器を含むことができる。ここで、振動発生器は、図1および図13で説明した振動発生器20と同一であるので、重複説明は省略する。
【0392】
本明細書の一実施例による1つ以上の振動装置200は、図1図38を参照して説明した振動装置1~5のうちの1つ以上を含むことができる。したがって、1つ以上の振動装置200についての詳細な説明は省略する。
【0393】
本明細書の実施例による装置は、表示パネル100と振動装置200(または振動発生器210)との間に配置された連結部材150をさらに含むことができる。本明細書の一実施例による連結部材150は、表示パネル100の背面と振動装置200のそれぞれに対する密着力または接着力に優れた接着層を含む素材から構成され得る。例えば、連結部材150は、フォームパッド、両面テープ、または接着剤などを含むことができるが、これに限定されるものではない。例えば、連結部材150の接着層は、エポキシ(epoxy)、アクリル(acrylic)、シリコーン(silicone)、またはウレタン(urethane)を含むことができるが、これに限定されるものではない。例えば、連結部材150の接着層は、接着部材250の接着層と異なることができる。例えば、連結部材150の接着層は、アクリルおよびウレタンのうちで相対的に接着力に優れ硬度が高い特性を有するアクリル系物質(または素材)を含むことができる。したがって、振動装置200の振動は表示パネル100によく伝達され得る。
【0394】
本明細書の実施例による装置は、表示パネル100の背面に配置された支持部材300をさらに含むことができる。
【0395】
支持部材300は、表示パネル100の背面を覆うことができる。例えば、支持部材300は、ギャップ空間GSを挟んで表示パネル100の背面全体を覆うことができる。例えば、支持部材300は、ガラス材、金属材およびプラスチック材のうちの少なくとも1種以上の素材を含むことができる。例えば、支持部材300は、背面構造物またはセット構造物であることができる。例えば、支持部材300は、カバーボトム(Cover Bottom)、プレートボトム(Plate Bottom)、バックカバー(Back Cover)、ベースフレーム(Base Frame)、メタルフレーム(Metal Frame)、メタルシャーシ(Metal Chassis)、シャーシベース(Chassis Base)、またはm-シャーシなどの他の用語で表現することができる。よって、支持部材300は、表示パネル100の背面に配置されるすべての形状のフレームまたは板状構造物などから実現され得る。
【0396】
本明細書の一実施例による支持部材300は、第1支持部材310および第2支持部材330を含むことができる。
【0397】
第1支持部材310は、表示パネル100の背面を覆うことができる。例えば、第1支持部材310は、表示パネル100の背面全体を覆う板状部材であることができる。例えば、第1支持部材310は、ガラス材、金属材およびプラスチック材のうちの少なくとも1種以上の素材を含むインナープレートであることができる。
【0398】
第1支持部材310は、ギャップ空間GSを挟んで表示パネル100の最背面から離隔するか振動装置200から離隔することができる。例えば、ギャップ空間GSは、エアギャップ、振動空間、音響空間などで表現することができるが、これらの用語に限定されるものではない。
【0399】
第2支持部材330は、第1支持部材310の背面に配置され得る。第2支持部材330は、第1支持部材310の背面全体を覆う板状部材であることができる。例えば、第2支持部材330は、ガラス材、金属材およびプラスチック材のうちの少なくとも1種以上の素材を含むことができる。例えば、第2支持部材330は、アウタープレート、背面プレート、バックプレート、バックカバー、またはリアカバーであることができるが、これらの用語に限定されるものではない。
【0400】
本明細書の一実施例による支持部材300は、結合部材350(または第3連結部材)をさらに含むことができる。
【0401】
結合部材350は、第1支持部材310と第2支持部材330との間に配置され得る。例えば、第1支持部材310と第2支持部材330とは結合部材350を介して互いに結合されるか、または連結され得る。例えば、結合部材350は、接着レジン、両面テープまたは両面接着フォームパッドであることができるが、これに限定されるものではない。例えば、結合部材350は、衝撃吸収のために弾性を有することができるが、これに限定されるものではない。本明細書の一実施例として、結合部材350は第1支持部材310と第2支持部材330との間の全体領域に配置され得る。本明細書の他の実施例として、結合部材350は、第1支持部材310と第2支持部材330との間にエアギャップを有する網構造を有するように形成され得る。
【0402】
本明細書の実施例による装置は、ミドルフレーム400をさらに含むことができる。
【0403】
ミドルフレーム400は、表示パネル100の背面縁部と支持部材300の前面縁部との間に配置され得る。ミドルフレーム400は、表示パネル100の縁部および支持部材300の縁部のうちの1つ以上をそれぞれ支持し、表示パネル100および支持部材300のそれぞれの側面のうちの1つ以上を取り囲むことができる。ミドルフレーム400は、表示パネル100と支持部材300との間にギャップ空間GSを提供することができる。ミドルフレーム400は、ミドルキャビネット、ミドルカバー、またはミドルシャーシなどで表現することができるが、これらの用語に限定されるものではない。
【0404】
本明細書の一実施例によるミドルフレーム400は、第1支持部分410と、第2支持部分430とを含むことができる。
【0405】
第1支持部分410は、表示パネル100の背面縁部と支持部材300の前面縁部との間に配置されることにより、表示パネル100と支持部材300との間にギャップ空間GSを提供することができる。第1支持部分410の前面は、第1フレーム連結部材401を介して表示パネル100の背面縁部と結合されるか、または連結され得る。第1支持部分410の背面は、第2フレーム連結部材403を介して支持部材300の前面縁部と結合されるか、または連結され得る。例えば、第1支持部分410は、方形の単一額縁構造を有するか複数の分割バー形状を有する額縁構造を含むことができる。
【0406】
第2支持部分430は、装置の厚さ方向(Z)に平行に第1支持部分410の外側面に垂直に結合され得る。第2支持部分430は、表示パネル100の外側面および支持部材300の外側面のうちの1つ以上を取り囲むことにより、表示パネル100および支持部材300のそれぞれの外側面を保護することができる。第1支持部分410は、第2支持部分430の内側面から表示パネル100と支持部材300との間のギャップ空間GSに突出することができる。
【0407】
本明細書の実施例による装置は、ミドルフレーム400の代わりに、パネル連結部材を含むことができる。
【0408】
パネル連結部材は、表示パネル100の背面縁部と支持部材300の前面縁部との間に配置されることにより、表示パネル100と支持部材300との間にギャップ空間GSを提供することができる。パネル連結部材は、表示パネル100の背面縁部と支持部材300の縁部との間に配置されて表示パネル100と支持部材300とを接着させることができる。例えば、パネル連結部材は、両面テープ、単面テープ、または両面接着フォームパッドから実現されることができるが、これに限定されるものではない。例えば、パネル連結部材の接着層は、エポキシ(epoxy)、アクリル(acrylic)、シリコーン(silicone)、またはウレタン(urethane)を含むことができるが、これに限定されるものではない。例えば、パネル連結部材の接着層は、アクリルおよびウレタンのうちアクリルより相対的に軟性特性を有するウレタン系物質(または素材)を含むことができる。したがって、支持部材300に伝達される表示パネル100の振動が最小化することができる。
【0409】
本明細書の実施例による装置において、ミドルフレーム400の代りに、パネル連結部材を含むとき、支持部材300は、第2支持部材350の末端(端部)からベンディングされて第1支持部材310とパネル連結部材および表示パネル100のそれぞれの外側面(または外側壁)のうちの1つ以上を取り囲むベンディング側壁を含むことができる。本明細書の一実施例によるベンディング側壁は、単一側壁構造またはヘミング(Hemming)構造を有することができる。ヘミング構造は、ある部材の端部が曲面状に折り曲げられて互いに重なるか互いに並んで離隔した構造であることができる。例えば、デザイン側面の美感の向上のために、ベンディング側壁は、第2支持部材330の一側からベンディングされた第1ベンディング側壁、および第1ベンディング側壁から第1ベンディング側壁と表示パネル100の外側面との間にベンディングされた第2ベンディング側壁を含むことができる。第2ベンディング側壁は、第1ベンディング側壁の内側面から離隔することができる。したがって、第2ベンディング側壁は、表示パネル100の外側面が第1ベンディング側壁の内側面と接触するか側面方向の外部衝撃が表示パネル100の外側面に伝達されることを緩和することができる。
【0410】
図41および図42は、図40の装置の振動装置が表示パネルと結合された状態を示す図である。
【0411】
図41を参照すると、本明細書の一実施例による装置で、図1図3Cで説明した振動装置1の振動発生器20は、表示パネル100に連結されるか、または結合され得る。例えば、表示パネル100、表示パネル100上に設けられ、振動構造物211を含む振動発生器210、および表示パネル100と振動発生器210との間の連結部材150を含むことができる。連結部材150は、振動構造物211と重畳するように配置され、表示パネル100および振動構造物211の間に設けられる第1連結部材150a、および第1連結部材150aを取り囲むように配置される第2連結部材150bを含むことができる。第1連結部材150aは、第2連結部材150bより大きい弾性係数を有することができる。
【0412】
本明細書の一実施例による振動構造物211は、圧電物質を含む振動部210a、振動部211aの第1面に配置された第1電極部211b、振動部211aの第1面とは反対、または第1面とは他の第2面に配置された第2電極部211cを含むことができる。第1保護部材213は、第1電極部211b上に配置され得、第1保護部材213は、第1電極部210を保護することができ、第1接着層212は、振動構造物211と第1保護部材213との間に配置され得る。第2保護部材215は、第2電極部211c上に配置され得、第2保護部材215は、第2電極部211cを保護することができ、第2接着層214は、振動構造物211と第2保護部材215との間に配置され得る。
【0413】
図42を参照すると、本明細書の一実施例による装置で、図4図12Bで説明した振動装置2、3の振動発生器20は、表示パネル100に連結されるか、または結合され得る。例えば、表示パネル100、表示パネル100に配置された振動発生器210、および表示パネル100と振動発生器210との間の連結部材150を含み、連結部材150は、金属物質を含むことができる。また、本明細書の他の実施例によれば、振動発生器210は、振動構造物211、振動構造物211の第1面に設けられる第1電極部211b、および振動構造物211の第1面と反対の第2面に設けられる第2電極部211cを含むことができる。第1電極部211bおよび第2電極部211cのそれぞれは、銀(Ag)およびガラスフリット(Glass Frit)を含むことができる。
【0414】
図43は、図39の線VI-VI’についての断面図であり、図44は、図43の装置の振動装置が表示パネルと結合された状態を示す図である。
【0415】
図43および図44を参照すると、本明細書の一実施例による装置で、図13図26で説明した振動装置4の振動発生器210は、表示パネル100に連結されるか、または結合され得る。例えば、装置は、表示パネル100、表示パネル100を振動させる複数の振動発生器210、および表示パネル100と振動発生器210との間の連結部材150を含むことができる。振動発生器210は、振動構造物211、振動構造物211の第1面にある第1電極部211b、および振動構造物211の第1面と反対の第2面にある第2電極部211cをさらに含むことができる。第1電極部211b上にある第1カバー部材213、第2電極部211c上にある第2カバー部材215、振動構造物211に電気的に連結された信号ケーブル30、および信号ケーブル30に実装された信号生成回路40をさらに含むことができる。
【0416】
図45は、図39の線VII-VII’についての断面図であり、図46は、図45の装置の振動装置が表示パネルと結合された状態を示す図である。
【0417】
図45および図46を参照すると、本明細書の一実施例による装置で、図27図38で説明した振動装置5の振動発生器20a、20bは、表示パネル100に連結されるか、または結合され得る。例えば、表示パネル100、および表示パネル100を振動させる振動発生器210、230を含むことができる。振動発生器210、230は、第1圧電係数を有する第1振動構造物、第1圧電係数と異なる第2圧電係数を有する第2振動構造物、および第1振動構造物および第2振動構造物の間に設けられる結合部250を含むことができる。第1振動構造物および第2振動構造物は、結合部250を挟んで互いに対向するように位置することができ、例えば積層された構造であることができる。したがって、第1振動構造物は、第1振動発生器210に位置することができ、第2振動構造物は、第2振動発生器230に位置することができる。
【0418】
図47は、本明細書の他の実施例による装置を示す図であり、図48は、図47の線VIII-VIII’についての断面図である。
【0419】
図47および図48を参照すると、本明細書の他の実施例による装置は、ディスプレイ装置または運送手段用ディスプレイ装置などで表現することができるが、これに限定されない。例えば、本明細書の実施例に係る装置は、音響装置、音響出力装置、サウンドバー、音響システム、運送装置用音響装置、運送装置用音響出力装置、または運送装置用サウンドバーなどを実現するのに適用され得る。例えば、運送装置は、1つ以上の座席と1つ以上のガラス窓を含むことができる。例えば、運送装置は、車両、列車、船舶、または航空機を含むことができ、本明細書の実施例はこれに限定されない。また、本明細書の実施例に係る装置は、広告用看板、ポスター、案内板などのアナログサイネージ(analog signage)またはデジタルサイネージ(digital signage)などを実現することができる。
【0420】
本明細書の他の実施例による装置は、振動部材110、および1つ以上の振動発生装置120を含むことができる。
【0421】
振動部材110は、振動対象物、音響出力部材、振動パネル、または音響出力パネルなどの用語で表現することができるが、これに限定されるものではない。
【0422】
本明細書の一実施例による振動部材110は、電子映像(electronic image)またはデジタル映像(digital image)を表示するためのディスプレイパネルを含むことができる。例えば、振動部材110は、複数の自発光画素を介して光を出力して映像を表示するディスプレイパネルであることができる。以下、図47および図48の説明では振動部材110を、画素を介して光を出力して映像を表示するディスプレイパネル110と通称して説明する。
【0423】
本明細書の一実施例によるディスプレイパネル110は、有機発光ディスプレイパネル、量子ドット発光ディスプレイパネル、マイクロ発光ダイオードディスプレイパネル、電気泳動ディスプレイパネル、または電子湿潤ディスプレイパネルなどのようなすべての形状のディスプレイパネルまたは曲面型ディスプレイパネルであることができるが、これに限定されるものではない。本明細書の他の実施例によれば、ディスプレイパネル110は、透明ディスプレイパネルまたはフレキシブルディスプレイパネルであることができる。本明細書の他の実施例によれば、ディスプレイパネル110は、タッチパネル一体型ディスプレイパネルであることができる。例えば、タッチパネル一体型ディスプレイパネルは、ディスプレイパネル上に付着されたタッチパネルを含むか、ディスプレイパネルの内部に配置されたタッチ電極層を含むことができる。
【0424】
1つ以上の振動発生装置120は、ディスプレイパネル110を振動させるように構成され得る。1つ以上の振動発生装置120はディスプレイパネル110の背面に連結されるか、または結合され得る。例えば、1つ以上の振動発生装置120は、図1図38を参照して説明した振動装置1~5のうちの1つ以上の振動発生器20を含むことができる。したがって、1つ以上の振動発生装置120についての説明は省略する。
【0425】
本明細書の一実施例による1つ以上の振動発生装置120は、図1図38のうちの1つ以上に示す振動装置1~5のうちの1つ以上の振動発生器20を含むことができ、振動装置1~5の1つ以上の振動発生器20は、連結部材15を剥離した後または連結部材15を介してディスプレイパネル110の背面に連結されるか、または結合され得る。
【0426】
本明細書の一実施例による1つ以上の振動発生装置(または複数の振動発生装置)120は、音響処理回路から供給される振動駆動信号に応答してディスプレイパネル110を振動させるか直接振動させることができる。例えば、1つ以上の振動発生装置120は、ディスプレイパネル110に表示される映像と同期する振動駆動信号に応じて振動してディスプレイパネル110を振動させるか直接振動させることができる。本明細書の他の実施例として、1つ以上の振動発生装置120は、ディスプレイパネル110に連結されるか、または内蔵されたタッチパネル(またはタッチセンサー層)に対するユーザーのタッチに同期する振動駆動信号(またはハプティックフィードバック信号)に応じて振動してディスプレイパネル110を振動させるか直接振動させることができる。したがって、ディスプレイパネル110は、1つ以上の振動発生装置120の振動によって振動して音響およびハプティックフィードバックのうちの少なくとも1つ以上をユーザー(または視聴者)に提供することができる。
【0427】
本明細書の他の実施例による装置は、背面構造物130、およびパネル連結部材140をさらに含むことができる。装置は、1つ以上のパネル連結部材140を含むことができる。
【0428】
背面構造物130は、ディスプレイパネル110の背面に配置され得る。例えば、背面構造物130は、ディスプレイパネル110の背面を覆うことができる。例えば、背面構造物130は、ギャップ空間GSを挟んでディスプレイパネル110の背面全体を覆うことができる。例えば、背面構造物130は、ディスプレイパネル110の背面に配置されるすべての形状のフレームまたは板状構造物などから実現され得る。
【0429】
本明細書の一実施例による背面構造物130は、ディスプレイパネル110の側面をさらに覆うことができる。例えば、背面構造物130は、ギャップ空間GSを挟んでディスプレイパネル110の背面を覆う背面カバー(または背面部)131、および背面カバー131の末端に連結され、ディスプレイパネル110の側面を覆う側面カバー(または側面部)133を含むことができる。背面構造物130において、背面カバー131および側面カバー133は1つの胴体に一体化することができるが、これに限定されるものではない。
【0430】
パネル連結部材140は、ディスプレイパネル110と背面構造物130との間に配置され得る。パネル連結部材140は、1つ以上の振動発生装置120を取り囲むようにディスプレイパネル110と背面構造物130との間に連結されるか、または結合されることにより、ディスプレイパネル110と背面構造物130との間にギャップ空間GSを提供することができる。
【0431】
本明細書の一実施例によれば、ディスプレイパネル110と背面構造物130との間にパネル連結部材140が配置されるとき、背面構造物130の側面カバー133は省略することができる。
【0432】
本明細書の他の実施例による装置は、パーティション145をさらに含むことができる。装置は、1つ以上のパーティション145をさらに含むことができる。
【0433】
パーティション145は、1つ以上の振動発生装置120を取り囲むようにディスプレイパネル110と背面構造物130との間に連結されるか、または結合され得る。例えば、パーティション145は、1つ以上の振動発生装置120を取り囲むようにディスプレイパネル110および背面構造物130のうちの1つ以上と連結されるか、または結合され得る。例えば、パーティション145は、円形、楕円形、または多角形を有することができるが、これに限定されるものではない。
【0434】
本明細書の一実施例によるパーティション145は、1つ以上の振動発生装置120による振動領域を限定することができる。例えば、パーティション145は、複数の振動発生装置120のそれぞれが振動するとき、音響が発生するエアギャップ(air gap)または空間(space)であることができる。例えば、パーティション145は、音響を分離するかチャネルを分離することができ、音響の干渉による音響の特性低下を防止するか減らすことができる。例えば、パーティション145は、音遮断部材、音分離部材、空間分離部材、またはバッフル(baffle)などで表現することができ、これらの用語に限定されるものではない。
【0435】
本明細書の他の実施例によれば、本明細書の他の実施例による装置100は、1つ以上のパッドをさらに含むことができる。1つ以上のパッドは、パーティション145の1つ以上の辺から振動発生装置120に突出するように構成され得る。1つ以上のパッドは、パーティション145で反射される反射波をトラップするように構成されることにより、反射波と進行波の干渉によって発生する定在波による音圧特性の低下を防止するか最小化することができる。
【0436】
本明細書による振動装置およびこれを含む装置は下記のように説明することができる。
【0437】
本明細書の実施例による振動装置は、振動板と、振動板上にあり、振動構造物を含む振動発生器と、振動板と振動発生器との間の連結部材とを含み、連結部材は、振動構造物と重畳するように配置され、振動板および振動構造物の間にある第1連結部材と、第1連結部材を取り囲むように配置される第2連結部材とを含み、第1連結部材は、第2連結部材より大きい弾性係数を有することができる。
【0438】
本明細書のいくつかの実施例によれば、連結部材は、金属物質を含むことができる。
【0439】
本明細書のいくつかの実施例によれば、振動構造物は、振動構造物の第1面にある第1電極部と、振動構造物の第1面と反対の第2面にある第2電極部とをさらに含み、第1電極部および第2電極部のそれぞれは、銀(Ag)およびガラスフリット(Glass Frit)を含むことができる。
【0440】
本明細書のいくつかの実施例によれば、振動装置は、振動構造物に電気的に連結された信号ケーブルと、信号ケーブルに実装された信号生成回路とをさらに含むことができる。
【0441】
本明細書のいくつかの実施例によれば、振動発生器は、第1電極部を覆う第1カバー部材と、第2電極部を覆う第2カバー部材とをさらに含み、信号ケーブルは、第1カバー部材と第1電極部との間に配置され、第1電極部に電気的に連結された第1伝導性ラインと、第2カバー部材と第2電極部との間に配置され、第2電極部に電気的に連結された第2伝導性ラインとを含むことができる。
【0442】
本明細書のいくつかの実施例によれば、第1カバー部材と第2カバー部材は、連結部材によって振動板の一面に連結されるか、または連結され得る。
【0443】
本明細書のいくつかの実施例によれば、振動構造物は、第1圧電係数を有する第1振動構造物と、第1圧電係数と異なる第2圧電係数を有する第2振動構造物と、第1振動構造物と第2振動構造物との間にある結合部とをさらに含むことができる。
【0444】
本明細書のいくつかの実施例によれば、振動構造物は、第1圧電係数を有する第1振動構造物と、第1圧電係数と異なる第2圧電係数を有する第2振動構造物と、第1振動構造物と第2振動構造物との間にある結合部とをさらに含むことができる。
【0445】
本明細書のいくつかの実施例によれば、振動発生器は、振動構造物と、振動構造物の第1面に設けられる第1電極部と、振動構造物の第1面と反対の第2面にある第2電極部とを含み、第1電極部および第2電極部のそれぞれは、銀(Ag)およびガラスフリット(Glass Frit)を含むことができる。
【0446】
本明細書のいくつかの実施例によれば、振動発生器は、第1電極部と第2電極部との間にある振動部をさらに含むことができる。
【0447】
本明細書のいくつかの実施例によれば、振動構造物に電気的に連結された信号ケーブルと、信号ケーブルに実装された信号生成回路とをさらに含むことができる。
【0448】
本明細書のいくつかの実施例によれば、振動構造物は、振動構造物の第1面にある第1電極部と、振動構造物の第1面と反対の第2面にある第2電極部と、第1電極部を覆う第1カバー部材と、第2電極部を覆う第2カバー部材とをさらに含み、信号ケーブルは、第1カバー部材と第1電極部との間に配置され、第1電極部に電気的に連結された第1伝導性ラインと、第2カバー部材と第2電極部との間に配置され、第2電極部に電気的に連結された第2伝導性ラインとを含むことができる。
【0449】
本明細書のいくつかの実施例によれば、振動構造物は、第1圧電係数を有する第1振動構造物と、第1圧電係数と異なる第2圧電係数を有する第2振動構造物と、第1振動構造物と第2振動構造物との間にある結合部とをさらに含むことができる。
【0450】
本明細書のいくつかの実施例によれば、振動構造物は、第1圧電係数を有する第1振動構造物と、第1圧電係数と異なる第2圧電係数を有する第2振動構造物と、第1振動構造物と第2振動構造物との間にある結合部とをさらに含むことができる。
【0451】
本明細書の実施例による振動装置は、振動板と、振動板に配置された振動発生器と、振動板と振動発生器との間の連結部材とを含み、連結部材は金属物質を含むことができる。
【0452】
本明細書のいくつかの実施例によれば、振動発生器は、振動構造物と第1カバー部材との間にある第1接着層と、振動構造物と第2カバー部材との間にある第2接着層とをさらに含むことができる。
【0453】
本明細書のいくつかの実施例によれば、振動発生器は、振動構造物と、振動構造物の第1面にある第1電極部と、振動構造物の第1面と反対の第2面にある第2電極部とを含み、第1電極部および第2電極部のそれぞれは、銀(Ag)およびガラスフリット(Glass Frit)を含むことができる。
【0454】
本明細書のいくつかの実施例によれば、振動構造物に電気的に連結された信号ケーブルと、信号ケーブルに実装された信号生成回路とをさらに含むことができる。
【0455】
本明細書のいくつかの実施例によれば、振動構造物は、第1電極部を覆う第1カバー部材と、第2電極部を覆う第2カバー部材とをさらに含み、信号ケーブルは、第1カバー部材と第1電極部との間に配置され、第1電極部に電気的に連結された第1伝導性ラインと、第2カバー部材と第2電極部との間に配置され、第2電極部に電気的に連結された第2伝導性ラインとを含むことができる。
【0456】
本明細書のいくつかの実施例によれば、振動構造物は、第1圧電係数を有する第1振動構造物と、第1圧電係数と異なる第2圧電係数を有する第2振動構造物と、第1振動構造物と第2振動構造物との間にある結合部とをさらに含むことができる。
【0457】
本明細書のいくつかの実施例によれば、振動構造物は、第1圧電係数を有する第1振動構造物と、第1圧電係数と異なる第2圧電係数を有する第2振動構造物と、第1振動構造物と第2振動構造物との間にある結合部とをさらに含むことができる。
【0458】
本明細書のいくつかの実施例によれば、振動発生器に電気的に連結された信号ケーブルと、信号ケーブルに実装された信号生成回路とをさらに含むことができる。
【0459】
本明細書のいくつかの実施例によれば、振動発生器は振動構造物を含み、振動構造物は、振動構造物の第1面にある第1電極部と、振動構造物の第1面と反対の第2面にある第2電極部と、第1電極部を覆う第1カバー部材と、第2電極部を覆う第2カバー部材とをさらに含み、信号ケーブルは、第1カバー部材と第1電極部との間に配置され、第1電極部に電気的に連結された第1伝導性ラインと、第2カバー部材と第2電極部との間に配置され、第2電極部に電気的に連結された第2伝導性ラインとを含むことができる。
【0460】
本明細書のいくつかの実施例によれば、振動構造物は、第1圧電係数を有する第1振動構造物と、第1圧電係数と異なる第2圧電係数を有する第2振動構造物と、第1振動構造物と第2振動構造物との間にある結合部とをさらに含むことができる。
【0461】
本明細書の実施例による振動装置は、振動板と、振動板を振動させる振動発生器と、振動板と振動発生器との間の連結部材とを含み、振動発生器は、振動構造物と、振動構造物の第1面にある第1電極部と、振動構造物の第1面と反対の第2面にある第2電極部とを含み、第1電極部および第2電極部のそれぞれは、銀(Ag)およびガラスフリット(Glass Frit)を含む。
【0462】
本明細書のいくつかの実施例によれば、振動構造物に電気的に連結された信号ケーブルと、信号ケーブルに実装された信号生成回路とをさらに含むことができる。
【0463】
本明細書のいくつかの実施例によれば、振動構造物は、第1電極部を覆う第1カバー部材と、第2電極部を覆う第2カバー部材とをさらに含み、信号ケーブルは、第1カバー部材と第1電極部との間に配置され、第1電極部に電気的に連結された第1伝導性ラインと、第2カバー部材と第2電極部との間に配置され、第2電極部に電気的に連結された第2伝導性ラインとを含むことができる。
【0464】
本明細書のいくつかの実施例によれば、振動構造物は、第1圧電係数を有する第1振動構造物と、第1圧電係数と異なる第2圧電係数を有する第2振動構造物と、第1振動構造物と第2振動構造物との間にある結合部とをさらに含むことができる。
【0465】
本明細書のいくつかの実施例によれば、振動構造物は、第1圧電係数を有する第1振動構造物と、第1圧電係数と異なる第2圧電係数を有する第2振動構造物と、第1振動構造物と第2振動構造物との間にある結合部とをさらに含むことができる。
【0466】
本明細書のいくつかの実施例によれば、第1電極部および第2電極部のそれぞれにおいて、銀(Ag)が占める面積は、70~90%であり得る。
【0467】
本明細書のいくつかの実施例によれば、第1電極部および第2電極部のそれぞれの厚さは、1~3μmであり得る。
【0468】
本明細書のいくつかの実施例によれば、第1電極部および第2電極部のそれぞれにおいて、銀(Ag)の重量比は80~90であり、ガラスフリットの重量比は10~20であり得る。
【0469】
本明細書の実施例による振動装置は、振動板と、振動板を振動させる振動発生器と、振動板と振動発生器との間の連結部材とを含み、振動発生器は、振動構造物と、振動構造物の第1面にある第1電極部と、振動構造物の第1面と反対の第2面にある第2電極部と、振動構造物に電気的に連結された信号ケーブルと、信号ケーブルに実装された信号生成回路とをさらに含む。
【0470】
本明細書のいくつかの実施例によれば、振動発生器は、第1電極部を覆う第1カバー部材と、第2電極部を覆う第2カバー部材とをさらに含み、信号ケーブルは、第1カバー部材と第1電極部との間に配置され、第1電極部に電気的に連結された第1伝導性ラインと、第2カバー部材と第2電極部との間に配置され、第2電極部に電気的に連結された第2伝導性ラインとを含むことができる。
【0471】
本明細書のいくつかの実施例によれば、振動構造物は、第1圧電係数を有する第1振動構造物と、第1圧電係数と異なる第2圧電係数を有する第2振動構造物と、第1振動構造物と第2振動構造物との間にある結合部とをさらに含むことができる。
【0472】
本明細書の実施例による振動装置は、振動板と、振動板にある振動発生器と、振動板と振動発生器との間の連結部材とを含み、振動発生器は、第1圧電係数を有する第1振動構造物と、第1圧電係数と異なる第2圧電係数を有する第2振動構造物と、第1振動構造物および第2振動構造物の間にある結合部とを含む。
【0473】
本明細書のいくつかの実施例によれば、第1圧電係数は、第2圧電係数よりも大きいことがあり得る。
【0474】
本明細書の実施例による装置は、振動部材と、振動部材に連結された1つ以上の振動発生装置とを含み、1つ以上の振動発生装置は、前述した振動装置を含む。
【0475】
本明細書のいくつかの実施例によれば、振動部材は1つ以上の振動発生装置の振動によって音響を出力し、振動部材は、金属、非金属、プラスチック、纎維、革、木、布地、紙、およびガラスのうちの1つ以上の材質を含むことができる。
【0476】
本明細書のいくつかの実施例によれば、振動部材は、映像を表示する画素を有する表示パネル、表示装置から映像が投射されるスクリーンパネル、照明パネル、サイネージパネル、運送手段の内装材、運送手段の外装材、運送手段のガラス窓、建物の室内天井、および建物のガラス窓のうちのいずれか1つであることができる。
【0477】
以上で説明した本明細書は、前述した実施例および添付図面に限定されるものではなく、本明細書の技術的思想を逸脱しない範疇内でさまざまな置換、変形および変更が可能であるというのは本明細書が属する技術分野で通常の知識を有する者に明らかであろう。したがって、本明細書の範囲は、後述する特許請求範囲によって決定され、特許請求範囲の意味および範囲とその等価概念から導出される全ての変更または変形の形状は、本明細書の範疇に含まれるものと解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0478】
1、2、3、4、5 振動装置
10 振動板
15 連結部材
20、20a、20b 振動発生器
21 振動構造物
30 信号ケーブル
40 信号生成回路
100 表示パネル
200 振動装置
300 支持部材
400 ミドルフレーム
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図6F
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
図7F
図8A
図8B
図9A
図9B
図10A
図10B
図10C
図10D
図10E
図10F
図11
図12A
図12B
図13
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図20A
図20B
図20C
図20D
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