(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023074698
(43)【公開日】2023-05-30
(54)【発明の名称】移動端末試験システムとそのパラメータ設定方法
(51)【国際特許分類】
H04W 24/06 20090101AFI20230523BHJP
H04B 17/15 20150101ALI20230523BHJP
H04B 17/29 20150101ALI20230523BHJP
【FI】
H04W24/06
H04B17/15
H04B17/29
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021187771
(22)【出願日】2021-11-18
(71)【出願人】
【識別番号】000000572
【氏名又は名称】アンリツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001520
【氏名又は名称】弁理士法人日誠国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】狩野 大樹
(72)【発明者】
【氏名】島川 展明
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067EE02
5K067EE12
(57)【要約】
【課題】本発明は、ハードウェア構成が変わっても、装置を切り替えるための作業を抑えることができる移動端末試験システムを提供すること。
【解決手段】LTEにより移動端末と信号の送受信を行なうLTE測定部12と、NRにより移動端末と信号の送受信を行なうNR測定部13と、を備える移動端末試験装置1と、LTEについてのユーザとのインターフェースを制御するLTEインターフェース部22と、NRについてのユーザとのインターフェースを制御するNRインターフェース部23と、を備えるパーソナルコンピュータ装置2と、を備え、LTEインターフェース部22は、LTE測定部12のハードウェア構成を取得し、ユーザとのインターフェースで設定されたパラメータを、LTE測定部12のハードウェア構成に適合したパラメータに変換して設定する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体通信の基地局を擬似して移動端末を試験する移動端末試験装置(1)と、前記移動端末試験装置を制御して試験を実行させる外部装置(2)とを備える移動端末試験システムであって、
前記外部装置は、所定の通信規格についてのユーザとのインターフェースを制御するインターフェース部(22、23)を備え、
前記移動端末試験装置は、前記所定の通信規格により前記移動端末と信号の送受信を行なう測定部(12、13)を備え、
前記インターフェース部は、前記測定部のハードウェア構成を取得し、ユーザとのインターフェースで設定されたパラメータを、前記測定部のハードウェア構成に適合したパラメータに変換して設定する移動端末試験システム。
【請求項2】
前記測定部は、所定の信号を生成する信号生成部(51a、51b)を備え、
前記インターフェース部は、前記信号生成部のパラメータ設定方法に従って、ユーザとのインターフェースで設定されたパラメータを変換して設定する請求項1に記載の移動端末試験システム。
【請求項3】
所定の通信規格により移動端末と信号の送受信を行なう測定部(12、13)を備え、移動体通信の基地局を擬似して前記移動端末を試験する移動端末試験装置(1)と、前記所定の通信規格についてのユーザとのインターフェースを制御するインターフェース部(22、23)を備え、前記移動端末試験装置を制御して試験を実行させる外部装置(2)とを備える移動端末試験システムのパラメータ設定方法であって、
前記測定部のハードウェア構成を取得するステップと、
ユーザとのインターフェースで設定されたパラメータを、前記測定部のハードウェア構成に適合したパラメータに変換して設定するステップと、を備えるパラメータ設定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動端末の試験を行なう移動端末試験システムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話やデータ通信端末等の移動しながら通信を行なう移動端末を開発した場合、この開発した移動端末が正常に通信を行なえるか否かを試験する必要がある。このため、実際の基地局の機能を擬似する擬似基地局として動作する試験装置に試験対象の移動端末を接続し、試験装置と移動端末との間で通信を行ない、この通信の内容を確認する試験を行なっている。
【0003】
また、移動通信システムにおいては、5G(5th Generation)無線方式である5G NR(New Radio)のサービスが開始されている。
【0004】
5G NRでは、5G回線はU-Plane(User plane:ユーザーデータ信号)に特化し、C-Plane(Control Plane:通信の制御信号)はLTE(Long Term Evolution)回線を用いて送受信するNSA(Non-Standalone)と、LTEと連携せずに5G NR単独で動作するSA(Stand Alone)の仕様が規定されている。
【0005】
特許文献1には、NSAの試験を、LTEの基地局として動作する移動端末試験装置と、NRの基地局として動作する移動端末試験装置とを使って試験する移動端末試験システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このような移動端末試験システムでは、NSAに対応した移動端末を試験する場合、LTEの基地局として動作する移動端末試験装置と、NRの基地局として動作する移動端末試験装置とを使っているため、試験システムの構成が大きくなってしまう。
【0008】
LTEの基地局として動作する移動端末試験装置と、NRの基地局として動作する移動端末試験装置とを一体化することで小さくすることが考えられる。
【0009】
このような場合、ハードウェア構成が変更され、ハードウェアの設定値も変わることがある。これに伴って、ユーザとのインターフェースでの設定値も変わってしまうと、ユーザ側で新しい設定値に変えなければならず、既存の設定情報を使うことができず、装置を切り替えるための作業が増えてしまう。
【0010】
そこで、本発明は、ハードウェア構成が変わっても、装置を切り替えるための作業を抑えることができる移動端末試験システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の移動端末試験システムは、移動体通信の基地局を擬似して移動端末を試験する移動端末試験装置と、前記移動端末試験装置を制御して試験を実行させる外部装置とを備える移動端末試験システムであって、前記外部装置は、所定の通信規格についてのユーザとのインターフェースを制御するインターフェース部を備え、前記移動端末試験装置は、前記所定の通信規格により前記移動端末と信号の送受信を行なう測定部を備え、前記インターフェース部は、前記測定部のハードウェア構成を取得し、ユーザとのインターフェースで設定されたパラメータを、前記測定部のハードウェア構成に適合したパラメータに変換して設定するものである。
【0012】
この構成により、測定部のハードウェア構成が取得され、ユーザとのインターフェースで設定されたパラメータが、測定部のハードウェア構成に適合したパラメータに変換されて設定される。このため、ハードウェア構成が変わっても、ユーザとのインターフェースでのパラメータを変えることなく試験の設定ができ、装置を切り替えるための作業を抑えることができる。
【0013】
また、本発明の移動端末試験システムにおいて、前記測定部は、所定の信号を生成する信号生成部を備え、前記インターフェース部は、前記信号生成部のパラメータ設定方法に従って、ユーザとのインターフェースで設定されたパラメータを変換して設定するものである。
【0014】
この構成により、信号生成部のパラメータ設定方法に従って、ユーザとのインターフェースで設定されたパラメータが変換されて設定される。このため、信号生成部のハードウェア構成が変わっても、ユーザとのインターフェースでのパラメータを変えることなく信号生成部の設定ができ、装置を切り替えるための作業を抑えることができる。
【0015】
本発明のパラメータ設定方法は、所定の通信規格により移動端末と信号の送受信を行なう測定部を備え、移動体通信の基地局を擬似して前記移動端末を試験する移動端末試験装置と、前記所定の通信規格についてのユーザとのインターフェースを制御するインターフェース部を備え、前記移動端末試験装置を制御して試験を実行させる外部装置とを備える移動端末試験システムのパラメータ設定方法であって、前記測定部のハードウェア構成を取得するステップと、ユーザとのインターフェースで設定されたパラメータを、前記測定部のハードウェア構成に適合したパラメータに変換して設定するステップと、を備えるものである。
【0016】
この構成により、測定部のハードウェア構成が取得され、ユーザとのインターフェースで設定されたパラメータが、測定部のハードウェア構成に適合したパラメータに変換されて設定される。このため、ハードウェア構成が変わっても、ユーザとのインターフェースでのパラメータを変えることなく試験の設定ができ、装置を切り替えるための手間を抑えることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、ハードウェア構成が変わっても、装置を切り替えるための作業を抑えることができる移動端末試験システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態に係る移動端末試験システムのブロック図である。
【
図2】
図2は、本発明の一実施形態に係る移動端末試験システムのLTE測定部の構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、本発明の一実施形態に係る移動端末試験システムのパラメータの例を示す図であり、
図3(a)は、ユーザとのインターフェースでのパラメータ設定例を示す図であり、
図3(b)は、アンテナ信号とポートの割り当て例を示す図であり、
図3(c)は、ハードウェアへのパラメータ設定例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る移動端末試験システムについて詳細に説明する。
【0020】
図1において、本発明の一実施形態に係る移動端末試験システムは、移動端末試験装置1と、外部装置としてのパーソナルコンピュータ装置(以下、単に「PC」という)2と、を含んで構成される。
【0021】
移動端末試験装置1は、PC2により制御されて、移動端末の試験を行なうようになっている。
【0022】
移動端末試験装置1は、CPU(Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)と、フラッシュメモリと、ハードディスク装置と、入力ポートと、出力ポートとを備えたコンピュータユニットによって構成されている。
【0023】
このコンピュータユニットは、ハードディスク装置に記憶されたOS(Operating System)をCPUが実行することにより、CPUが入力ポート及び出力ポートに接続された機器を制御できるようになっている。
【0024】
移動端末試験装置1は、通信部11と、LTE測定部12と、NR測定部13と、を含んで構成される。
【0025】
通信部11は、通信モジュールによって構成される。通信部11は、入出力ポートに接続されたイーサネット(登録商標)に準拠したLAN(Local Area Network)3を介してPC2と通信する。
【0026】
LTE測定部12は、移動端末とLTEのRF(無線周波数)信号を送受信する。LTE測定部12は、移動端末から受信したRF信号の測定を行なう。LTE測定部12は、移動端末から受信したRF信号の測定結果の情報をPC2に送信する。
【0027】
NR測定部13は、移動端末とNRのRF(無線周波数)信号を送受信する。NR測定部13は、移動端末から受信したRF信号の測定を行なう。NR測定部13は、移動端末から受信したRF信号の測定結果の情報をPC2に送信する。
【0028】
PC2は、CPUと、RAMと、ROMと、フラッシュメモリと、ハードディスク装置と、入力ポートと、出力ポートと、表示部と、操作部と、を備えたコンピュータユニットによって構成されている。
【0029】
表示部は、液晶ディスプレイ等の画像表示機器で構成され、試験の設定に必要な情報を入力させる画像や試験中の状態を示す画像などを表示する。
【0030】
操作部は、キーボード、マウス、タッチパネル等の入力機器で構成され、操作入力された情報などをCPUに出力する。
【0031】
このコンピュータユニットは、ハードディスク装置に記憶されたOSをCPUが実行することにより、CPUが入力ポート及び出力ポートに接続された機器を制御できるようになっている。
【0032】
PC2は、通信部21と、LTEインターフェース部22と、NRインターフェース部23と、シナリオモジュール24と、LTEシナリオ部25と、NRシナリオ部26と、を含んで構成される。
【0033】
通信部21は、通信モジュールによって構成される。通信部21は、入出力ポートに接続されたイーサネット(登録商標)に準拠したLAN3を介して移動端末試験装置1と通信する。
【0034】
LTEインターフェース部22は、試験のLTEに関する設定や試験の実行の制御をユーザに行なわせるインターフェースを制御する。LTEインターフェース部22は、操作部に入力された操作に応じて、試験で使う擬似基地局の設定画面や試験手順の設定画面を表示部に表示させて試験のLTE用のシナリオを作成させたり、試験の実行を制御させたりする。
【0035】
LTEインターフェース部22は、設定されたシナリオに関する情報を、NRインターフェース部23、シナリオモジュール24を介してLTEシナリオ部25に送信する。
【0036】
LTEインターフェース部22は、設定された擬似基地局の設定情報や受信信号の測定の開始などの制御情報を、NRインターフェース部23、通信部21を介して移動端末試験装置1のLTE測定部12と送受信する。
【0037】
移動端末試験装置1のLTE測定部12は、PC2のLTEインターフェース部22から送信された擬似基地局の設定情報に基づいて、擬似する基地局の設定を行なう。LTE測定部12は、PC2のLTEインターフェース部22から送信された制御情報に基づいて、例えば、受信信号の測定を行ない、通信部11を介して測定結果をPC2に送信する。
【0038】
NRインターフェース部23は、試験のNRに関する設定や試験の実行の制御をユーザに行なわせるインターフェースを制御する。NRインターフェース部23は、操作部に入力された操作に応じて、試験で使う擬似基地局の設定画面や試験手順の設定画面を表示部に表示させて試験のNR用のシナリオを作成させたり、試験の実行を制御させたりする。
【0039】
NRインターフェース部23は、設定されたシナリオに関する情報を、シナリオモジュール24を介してNRシナリオ部26に送信する。
【0040】
NRインターフェース部23は、設定された擬似基地局の設定情報や受信信号の測定の開始などの制御情報を、通信部21を介して移動端末試験装置1のNR測定部13に送信する。
【0041】
移動端末試験装置1のNR測定部13は、PC2のNRインターフェース部23から送信された擬似基地局の設定情報に基づいて、擬似する基地局の設定を行なう。NR測定部13は、PC2のNRインターフェース部23から送信された制御情報に基づいて、例えば、受信信号の測定を行ない、通信部11を介して測定結果をPC2に送信する。
【0042】
シナリオモジュール24は、LTEインターフェース部22及びNRインターフェース部23から送信されたシナリオに関する情報を、LTEシナリオ部25またはNRシナリオ部26に振り分ける。
【0043】
LTEシナリオ部25は、LTEインターフェース部22からの指示により、LTE用のシナリオに従って、試験の各手順を実行するために通信部21を介して移動端末試験装置1のLTE測定部12に情報を送信してLTE測定部12を制御する。
【0044】
NRシナリオ部26は、NRインターフェース部23からの指示により、NR用のシナリオに従って、試験の各手順を実行するために通信部21を介して移動端末試験装置1のNR測定部13に情報を送信してNR測定部13を制御する。
【0045】
本実施形態において、LTE測定部12は、
図2に示すように構成される。
図2において、LTE測定部12は、第1信号生成部51aと、スイッチ52aと、スプリッタ53aと、スプリッタ54aと、RFConverter端子55aと、Aux端子56aと、Main端子57aと、スイッチ58aと、第1信号測定部59aと、第2信号生成部51bと、スイッチ52bと、スプリッタ53bと、スプリッタ54bと、RFConverter端子55bと、Aux端子56bと、Main端子57bと、スイッチ58bと、第2信号測定部59bと、を含んで構成される。なお、RFConverter端子55aと、Aux端子56aと、Main端子57aと、は第1ポート60aを構成する。RFConverter端子55bと、Aux端子56bと、Main端子57bと、は第2ポート60bを構成する。
【0046】
第1信号生成部51aは、所定の信号を生成する。スイッチ52aは、第1信号生成部51aの生成した信号をスプリッタ53a、Aux端子56a、スプリッタ54aのいずれかに出力する。
【0047】
スプリッタ53aは、スイッチ52aから入力された信号をスイッチ58a及びRFConverter端子55aに出力するとともに、RFConverter端子55aから入力された信号をスイッチ58aに出力する。
【0048】
スプリッタ54aは、スイッチ52aから入力された信号をスイッチ58a及びMain端子57aに出力するとともに、Main端子57aから入力された信号をスイッチ58aに出力する。
【0049】
RFConverter端子55aは、移動端末とケーブルで接続されることで、スプリッタ53aが移動端末と信号の入出力をできるようになる。
【0050】
Aux端子56aは、移動端末とケーブルで接続されることで、スイッチ52aから出力された信号を移動端末に出力することができるようになる。
【0051】
Main端子57aは、移動端末とケーブルで接続されることで、スプリッタ54aが移動端末と信号の入出力をできるようになる。
【0052】
スイッチ58aは、スプリッタ53aの出力する信号、またはスプリッタ54aの出力する信号、のいずれかを第1信号測定部59aに出力する。
【0053】
第1信号測定部59aは、スイッチ58aから入力された信号のレベルなどの測定を行なう。
【0054】
第2信号生成部51bは、所定の信号を生成する。スイッチ52bは、第2信号生成部51bの生成した信号をスプリッタ53b、Aux端子56b、スプリッタ54bのいずれかに出力する。
【0055】
スプリッタ53bは、スイッチ52bから入力された信号をスイッチ58b及びRFConverter端子55bに出力するとともに、RFConverter端子55bから入力された信号をスイッチ58bに出力する。
【0056】
スプリッタ54bは、スイッチ52bから入力された信号をスイッチ58b及びMain端子57bに出力するとともに、Main端子57bから入力された信号をスイッチ58bに出力する。
【0057】
RFConverter端子55bは、移動端末とケーブルで接続されることで、スプリッタ53bが移動端末と信号の入出力をできるようになる。
【0058】
Aux端子56bは、移動端末とケーブルで接続されることで、スイッチ52bから出力された信号を移動端末に出力することができるようになる。
【0059】
Main端子57bは、移動端末とケーブルで接続されることで、スプリッタ54bが移動端末と信号の入出力をできるようになる。
【0060】
スイッチ58bは、スプリッタ53bの出力する信号、またはスプリッタ54bの出力する信号、のいずれかを第2信号測定部59bに出力する。
【0061】
第2信号測定部59bは、スイッチ58bから入力された信号のレベルなどの測定を行なう。
【0062】
本実施形態において、LTEインターフェース部22は、擬似基地局の設定として、コンポーネントキャリア(Component Carrier、以下、CCともいう)の周波数を設定させる。また、キャリアアグリゲーションの試験では、プライマリコンポーネントキャリア(Primary CC、以下、PCCともいう)と、セカンダリコンポーネントキャリア(Secondary CC、以下、SCCともいう)の周波数や出力レベルを設定させる。
【0063】
LTEインターフェース部22は、例えば、LTE測定部12のハードウェア構成として、信号生成部の構成や信号生成部の設定方法を取得することができるようになっている。信号生成部の構成としては、1つの周波数の信号のみ生成可能か、複数の周波数の信号を生成可能か、などがある。信号生成部の設定方法としては、1つの周波数の信号のみの設定か、複数の周波数の信号の設定が可能か、複数の周波数の信号の設定が可能な場合、どのように複数の周波数が設定可能か、などがある。
【0064】
本実施形態の第1信号生成部51a及び第2信号生成部51bは、複数の周波数の信号を生成することができる。第1信号生成部51a及び第2信号生成部51bは、例えば、2つの周波数の異なる信号を生成する場合、2つの周波数の中心周波数を設定するようになっている。
【0065】
LTEインターフェース部22は、例えば、PCCとSCCの周波数と出力レベルの設定を、
図3(a)に示すように設定させる。
【0066】
LTEインターフェース部22は、LTE測定部12の信号生成部のハードウェア構成を取得した結果、信号生成部の設定方法が1つの周波数の信号のみの設定の場合、1つの信号生成部の周波数に2140.0MHz、出力レベルに-50.0dBmを設定し、もう1つの信号生成部の周波数に1840.0MHz、出力レベルに-50.0dBmを設定する。
【0067】
LTEインターフェース部22は、LTE測定部12の信号生成部のハードウェア構成を取得した結果、本実施形態の第1信号生成部51a及び第2信号生成部51bのように、複数の周波数の信号の設定が可能で、2つの周波数の中心周波数を設定するような場合、第1信号生成部51aに、周波数1990.0MHz、出力レベルに-50.0dBmを設定する。
【0068】
LTEインターフェース部22は、例えば、
図3(a)のPCC、SCC構成で、2×2MIMO(Multi Input Multi Output)の試験を行なう場合、
図3(b)に示すように、PCCのAntenna1の信号は第1ポート60aに、PCCのAntenna2の信号は第2ポート60bに、SCCのAntenna1の信号は第1ポート60aに、SCCのAntenna2の信号は第2ポート60bに割り当てる。
【0069】
そして、LTEインターフェース部22は、
図3(c)に示すように、第1信号生成部51aに、周波数1990.0MHz、出力レベル-50.0dBmを設定し、第2信号生成部51bに、周波数1990.0MHz、出力レベル-50.0dBmを設定する。
【0070】
このように、本実施形態においては、LTEインターフェース部22は、LTE測定部12の信号生成部の設定方法を取得し、ユーザとのインターフェースで設定されたパラメータを、取得した設定方法に変換して設定する。
【0071】
このため、LTE測定部12の信号生成部のハードウェア構成が変わっても、ユーザとのインターフェースでのパラメータを変えることなく試験の設定ができ、装置を切り替えるための作業を抑えることができる。
【0072】
なお、本実施形態においては、移動端末試験装置1をPC2から制御する構成を示したが、これに限定されるものではなく、移動端末試験装置1とPC2を一体化した構成でも同様に実施できる。
【0073】
本発明の実施形態を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正及び等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
【符号の説明】
【0074】
1 移動端末試験装置
2 パーソナルコンピュータ装置(外部装置)
12 LTE測定部(測定部)
13 NR測定部(測定部)
22 LTEインターフェース部(インターフェース部)
23 NRインターフェース部(インターフェース部)
51a 第1信号生成部(信号生成部)
51b 第2信号生成部(信号生成部)