(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023007472
(43)【公開日】2023-01-18
(54)【発明の名称】無人運転給電システム、給電制御方法、パワードメインコントローラー及び車両
(51)【国際特許分類】
B60L 58/18 20190101AFI20230111BHJP
B60L 1/00 20060101ALI20230111BHJP
B60L 15/20 20060101ALI20230111BHJP
B60L 50/60 20190101ALI20230111BHJP
B60L 58/12 20190101ALI20230111BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20230111BHJP
H02H 7/18 20060101ALI20230111BHJP
【FI】
B60L58/18
B60L1/00 L
B60L15/20
B60L50/60
B60L58/12
H02J7/00 P
H02J7/00 302C
H02H7/18
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022101905
(22)【出願日】2022-06-24
(31)【優先権主張番号】202110739407.6
(32)【優先日】2021-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】514322098
【氏名又は名称】ベイジン バイドゥ ネットコム サイエンス テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Beijing Baidu Netcom Science Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】2/F Baidu Campus, No.10, Shangdi 10th Street, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ワン,ガンフイ
(72)【発明者】
【氏名】ユ,ジフア
【テーマコード(参考)】
5G053
5G503
5H125
【Fターム(参考)】
5G053AA08
5G053AA14
5G053BA01
5G053BA04
5G053EB02
5G053EC01
5G053FA05
5G503AA07
5G503BA04
5G503BB01
5G503BB05
5G503FA03
5G503FA06
5G503FA14
5G503GD04
5H125AA01
5H125AA05
5H125AC12
5H125BB05
5H125BC12
5H125BC29
5H125CA11
5H125CD04
5H125EE23
5H125EE51
(57)【要約】 (修正有)
【課題】無人運転を行うインテリジェント交通の技術分野に関し、車両電源の安全性がより高い、無人運転給電システム、給電制御方法、パワードメインコントローラー及び車両を提供する。
【解決手段】無人運転給電システムは、高電圧電池ケース1、DCDCコンバータ2、主蓄電池3、予備蓄電池4、パワードメインコントローラー5、車両電気負荷及び無人運転電気負荷を含む。DCDCコンバータ2は電線を介して高電圧電池ケース1、車両電気負荷及び無人運転電気負荷に接続され、主蓄電池3は電線を介してDCDCコンバータ2、車両電気負荷及び無人運転電気負荷にそれぞれ接続され、予備蓄電池4は電線を介してDCDCコンバータ2、車両電気負荷及び無人運転電気負荷にそれぞれ接続され、パワードメインコントローラーはデータ回線を介してDCDCコンバータ2、主蓄電池3及び予備蓄電池4にそれぞれ接続される。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
高電圧電池ケース(1)、DCコンバータ(2)、主蓄電池(3)、予備蓄電池(4)、パワードメインコントローラー(5)及び電気負荷(6)を含む無人運転給電システムであって、
前記DCコンバータ(2)は電線を介して前記高電圧電池ケース(1)及び前記電気負荷(6)に接続され、
前記主蓄電池(3)は電線を介してそれぞれ前記DCコンバータ(2)及び前記電気負荷(6)に接続され、
前記予備蓄電池(4)は電線を介してそれぞれ前記DCコンバータ(2)及び前記電気負荷(6)に接続され、
前記パワードメインコントローラー(5)はデータ回線を介してそれぞれ前記DCコンバータ(2)、前記主蓄電池(3)及び前記予備蓄電池(4)に接続される、無人運転給電システム。
【請求項2】
主常閉リレー(7)及び予備常閉リレー(8)をさらに含み、
前記主蓄電池(3)は前記主常閉リレー(7)を介して、それぞれ前記DCコンバータ(2)及び前記電気負荷(6)に接続され、
前記予備蓄電池(4)は前記予備常閉リレー(8)を介して、それぞれ前記DCコンバータ(2)及び前記電気負荷(6)に接続され、
前記パワードメインコントローラー(5)は前記主常閉リレー(7)及び前記予備常閉リレー(8)に給電して、前記主常閉リレー(7)及び前記予備常閉リレー(8)を制御して開放にし、
前記主常閉リレー(7)が開放になると、前記主蓄電池(3)と前記DCコンバータ(2)及び前記電気負荷(6)との間の接続が切断され、
前記予備常閉リレー(8)が開放になると、前記予備蓄電池(4)と前記DCコンバータ(2)及び前記電気負荷(6)との間の接続が切断される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記主蓄電池(3)には主電力センサ(9)が取り付けられ、前記予備蓄電池(4)には予備電力センサ(10)が取り付けられ、
前記パワードメインコントローラー(5)はデータ回線を介してそれぞれ前記主電力センサ(9)及び前記予備電力センサ(10)に接続される、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
電気ケース(11)をさらに含み、
前記電気ケース(11)の一端は電線を介してそれぞれ前記DCコンバータ(2)、前記主蓄電池(3)及び予備蓄電池(4)に接続され、
前記電気ケース(11)のもう一端は電線を介してそれぞれ前記パワードメインコントローラー(5)及び前記電気負荷(6)に接続され、前記電気ケース(11)のさらにもう一端はデータ回線を介して前記パワードメインコントローラー(5)に接続される、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
請求項1~4のいずれかに記載の無人運転給電システムにおけるパワードメインコントローラーに適用される無人運転の給電制御方法であって、
無人運転車両における、DCコンバータ、主蓄電池及び予備蓄電池を含む複数の電池の給電状態を検出するステップと、
前記複数の電池のうちのいずれかの電池の給電状態が無効状態であることが検出されると、前記いずれかの電池の給電回路を遮断するステップとを含む、無人運転の給電制御方法。
【請求項6】
前記無人運転給電システムが主常閉リレー及び予備常閉リレーを有する場合、前記いずれかの電池の給電回路を遮断する前記ステップは、
前記いずれかの電池が前記主蓄電池である場合、前記主常閉リレーに給電し、前記主蓄電池の給電回路を遮断するステップと、
前記いずれかの電池が前記予備蓄電池である場合、前記予備常閉リレーの制御部に給電し、前記予備蓄電池の給電回路を遮断するステップとを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記主蓄電池には主電力センサが取り付けられ、前記予備蓄電池には予備電力センサが取り付けられる場合、無人運転車両における複数の電池の給電状態を検出する前記ステップは、
前記主電力センサにより収集された第1の電源状態信号、及び前記予備電力センサにより収集された第2の電源状態信号を取得するステップと、
前記第1の電源状態信号及び前記第2の電源状態信号に基づいて、前記主蓄電池及び前記予備蓄電池の給電状態をそれぞれ決定するステップとを含み、
前記方法は、
前記主蓄電池の給電状態が無効状態であると判断されると、予め記憶された電源状態信号と動作項目との対応関係に基づいて、前記第1の電源状態信号に対応する第1の目標動作項目を決定するステップと、前記第1の目標動作項目を実行するステップと、
前記予備蓄電池の給電状態が無効状態であると判断されると、予め記憶された電源状態信号と動作項目との対応関係に基づいて、前記第2の電源状態信号に対応する第2の目標動作項目を決定するステップと、前記第2の目標動作項目を実行するステップとをさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記主蓄電池の出力電圧が予め設定された電圧閾値未満であることを前記第1の電源状態信号が指示し、又は、前記予備蓄電池の出力電圧が前記予め設定された電圧閾値未満であることを前記第2の電源状態信号が指示する場合、前記DCコンバータをウェイクアップし、前記DCコンバータによって前記主蓄電池及び前記予備蓄電池に充電するステップをさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記無人運転給電システムが電気ケースを有する場合、
予め記憶された前記いずれかの電池が無効化したときに対応する第1の電気負荷及び第2の電気負荷に基づいて、前記電気ケースに電源遮断命令を送信し、前記電気ケースが前記電源遮断命令に基づいて、前記第1の電気負荷の受電回路を遮断し、前記第2の電気負荷の受電回路を連通させるステップをさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項10】
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに通信接続されるメモリとを含むパワードメインコントローラーであって、
前記メモリには前記少なくとも1つのプロセッサにより実行可能な命令が記憶され、前記命令が前記少なくとも1つのプロセッサにより実行されて、前記少なくとも1つのプロセッサが請求項5~9のいずれかに記載の方法を実行できる、パワードメインコントローラー。
【請求項11】
コンピュータ命令が記憶される非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
前記コンピュータ命令は前記コンピュータに請求項5~9のいずれかに記載の方法を実行させる、記憶媒体。
【請求項12】
コンピュータプログラムを含むコンピュータプログラム製品であって、
前記コンピュータプログラムがプロセッサにより実行されると、請求項5~9のいずれかに記載の方法を実現するコンピュータプログラム製品。
【請求項13】
無人運転車両であって、
請求項10に記載のパワードメインコントローラーを含む、無人運転車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、インテリジェント交通の技術分野に関し、特に無人運転の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
インテリジェント交通技術の発展に伴い、無人運転が広く注目されている。無人運転車両は無人化運転であるため、車両電源の安全性がより高く要求されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示は、無人運転給電システム、給電制御方法、パワードメインコントローラー及び車両を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の第1の態様によれば、高電圧電池ケース、DCコンバータ、主蓄電池、予備蓄電池、パワードメインコントローラー及び電気負荷を含む無人運転給電システムが提供され、前記DCコンバータは電線を介して前記高電圧電池ケース及び前記電気負荷に接続され、前記主蓄電池は電線を介してそれぞれ前記DCコンバータ及び前記電気負荷に接続され、前記予備蓄電池は電線を介してそれぞれ前記DCコンバータ及び前記電気負荷に接続され、前記パワードメインコントローラーはデータ回線を介してそれぞれ前記DCコンバータ、前記主蓄電池及び前記予備蓄電池に接続される。
【0005】
本開示の第2の態様によれば、上記無人運転給電システムにおけるパワードメインコントローラーに適用される無人運転の給電制御方法が提供され、前記方法は、無人運転車両における、高電圧電池ケース、主蓄電池及び予備蓄電池を含む複数の電池の給電状態を検出するステップと、前記複数の電池のうちのいずれかの電池の給電状態が無効状態であることが検出されると、前記いずれかの電池の給電回路を遮断するステップとをさらに含む。
【0006】
本開示の第3の態様によれば、上記無人運転給電システムにおけるパワードメインコントローラーに適用される無人運転の給電装置が提供され、前記装置は、無人運転車両における、高電圧電池ケース、主蓄電池及び予備蓄電池を含む複数の電池の給電状態を検出するための検出モジュールと、前記複数の電池のうちのいずれかの電池の給電状態が無効状態であることが検出されると、前記いずれかの電池の給電回路を遮断するための遮断モジュールとを含む。
【0007】
本開示の第4の態様によれば、少なくとも1つのプロセッサと、前記少なくとも1つのプロセッサに通信接続されるメモリとを含むパワードメインコントローラーが提供され、前記メモリには前記少なくとも1つのプロセッサにより実行可能な命令が記憶され、前記命令が前記少なくとも1つのプロセッサにより実行されて、前記少なくとも1つのプロセッサが上記給電制御方法を実行できる。
【0008】
本開示の第5の態様によれば、コンピュータ命令が記憶される非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体が提供され、前記コンピュータ命令は前記コンピュータに上記のいずれかに記載の給電制御方法を実行させる。
【0009】
本開示の第6の態様によれば、コンピュータプログラムを含むコンピュータプログラム製品が提供され、前記コンピュータプログラムがプロセッサにより実行されると、上記給電制御方法を実現する。
【0010】
本開示の第7の態様によれば、上記第4の態様に係る前記パワードメインコントローラーを含む、無人運転車両が提供される。
【0011】
本明細書に記載された内容は、本開示の実施形態のキーまたは重要な特徴を識別することを意図しているわけではなく、本開示の範囲を制限するためにも使用されないことを理解されたい。本開示の他の特徴は、以下の説明書によって容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図面は本解決手段をよりよく理解するために用いられ、本開示を限定するものではない。
【
図1】本開示の実施例に係る無人運転システムの第1の構造概略図である。
【
図2】本開示の実施例に係る無人運転システムの第2の構造概略図である。
【
図3】本開示の実施例に係る無人運転システムの第3の構造概略図である。
【
図4】本開示の実施例に係る無人運転システムの第4の構造概略図である。
【
図5】本開示の実施例に係る無人運転システムの第5の構造概略図である。
【
図6】本開示の実施例に係る無人運転の給電制御方法の第1の構造概略図である。
【
図7】本開示の実施例に係る無人運転の給電制御方法の第2の構造概略図である。
【
図8】本開示の実施例に係る無人運転の給電制御方法の第3の構造概略図である。
【
図9】本開示の実施例に係る無人運転の給電制御方法の構造概略図である。
【
図10】本開示の実施例の無人運転の給電制御方法を実現するためのパワードメインコントローラーのブロック図である。
【
図11】本開示の実施例の無人運転の給電制御方法を実現するためのパワードメインコントローラーの他のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しながら本開示の例示的な実施形態を説明する。本開示の実施形態の様々な詳細は理解を容易にするために含まれるので、それらは単なる例示であると考えるべきである。したがって、当業者は、本開示の範囲および要旨から逸脱することなく、本明細書に記載された実施形態に対して様々な変更や修正を行うことができることを認識するであろう。同様に、以下の説明では、公知機能および構造についての説明は、明瞭かつ簡明のために省略される。
【0014】
本開示の実施形態および実施形態の特徴は、競合しない場合には互いに組み合わされ得る。以下、図面を参照し、実施形態に関連して本出願を詳細に説明する。
【0015】
無人運転車両は無人化運転であるため、電源の安全性に対する無人運転の要求は、電源の安全性に対する運転手運転の要求よりはるかに高い。
【0016】
従来技術では、余分な電源が設計されておらず、電源の安全性に対する無人運転の要求を満たすことができない。これに基づいて、本開示の実施例は、
図1に示す無人運転給電システムを提供する。該給電システムは、無人運転車両に適用され、高電圧電池ケース1、DCコンバータ(DC-to-DC converter、DCDC)2、主蓄電池3、予備蓄電池4、パワードメインコントローラー5及び電気負荷6を含む。
【0017】
高電圧電池ケース1は高電圧電気を出力するために用いられ、無人運転車両の動力システムに電源を供給して、無人運転車両の運動を駆動する。
【0018】
DCDC2は電線を介して高電圧電池ケース1及び電気負荷6に接続される。
【0019】
主蓄電池3は電線を介してそれぞれDCDC2及び電気負荷6に接続され、予備蓄電池4は電線を介してそれぞれDCDC2及び電気負荷6に接続され、パワードメインコントローラー5はデータ回線を介してそれぞれDCDC2、主蓄電池3及び予備蓄電池4に接続される。本開示の実施例では、パワードメインコントローラーは、車両及び電池制御ユニット(Vehicle and Battery control Unit、VBU)であり、VBUは、車全体コントローラ及び電池管理システムを含むことができる。
【0020】
本開示の実施例では、DCDC2は、高電圧電池ケース1によって出力された高電圧電気を低電圧電気に変換でき、さらに電気負荷6に電源を供給し、ここでは、DCDC2は低電圧電池に相当する。また、給電システムには、余分な電源、すなわち、主蓄電池3及び予備蓄電池4がさらに設置される。該主蓄電池3及び予備蓄電池4は、低電圧電池であり、DCDC2の補助として、電気負荷6に電源を供給でき、給電システム全体の給電電源を安定させる。
【0021】
本開示の実施例では、給電システムには、高電圧電池ケース1が設置されるほか、主蓄電池3及び予備蓄電池4が追加されている。この場合、給電システムの無効モードは、表1に示す。
【表1】
以上の表1に示すように、モード4のみの場合は、給電システムの状態は異常であり、すなわち、給電システムは無効になる。モード4が発生する確率は1/7=14.3%である。従って、本開示の実施例に係る給電システムは、無効確率が1/7=14.3%である。
【0022】
従来技術の給電システムには主蓄電池及び予備蓄電池が追加されていない。該給電システムでは、DCDCが無効になると、給電システム全体が無効になる一方、DCDCが正常であると、給電システム全体が正常である。従って、給電システムの無効確率は、1/2=50%である。
【0023】
14.3%<50%。従って、本開示の実施例に係る給電システムによって、給電システムが無効になる状況が発生する確率を大幅に低減し、給電システムの安全性を高める。
【0024】
本開示の実施例では、DCDC2は電線を介して高電圧電池ケース1に接続され、高電圧電池ケース1によって出力された高電圧電気を低電圧電気に変換する。DCDC2は電線を介して電気負荷6に接続され、低電圧電気を電気負荷6に転送する。このように、高電圧電池ケース1は電気負荷6に給電できる。
【0025】
無人運転車両では、電気負荷6は、ライト、ステアリング、ブレーキ、緊急救難信号(SOS)の遠隔呼び出し、娯楽システム、エアコン及び様々な無人運転センサなどを含むことができるが、これらに限定されない。異なる時点で、無人運転車両により起動されている電気負荷が異なるため、異なる時点で、電気負荷に必要な合計の電源電圧は、完全に異なるというわけではない。
【0026】
主蓄電池3及び予備蓄電池4は電線を介して電気負荷6に接続され、すなわち、主蓄電池3及び予備蓄電池4の一極は電線を介して電気負荷6に接続され、他極は接地されている。
図1に示すように、主蓄電池3及び予備蓄電池4の陽極は電気負荷6に接続され、主蓄電池3及び予備蓄電池4の陰極は接地されている。このように、高電圧電池ケース1が電気負荷6に給電する電圧が不足していると、主蓄電池3及び予備蓄電池4が自動的に補充することで、電気負荷6の給電電圧が安定し、電気負荷6が正常に運転できることを保証する。
【0027】
本開示の実施例では、主蓄電池3及び予備蓄電池4は電線を介してそれぞれDCDC2に接続される。
図1に示すように、主蓄電池3及び予備蓄電池4の陽極はDCDC2に接続され、主蓄電池3及び予備蓄電池4の陰極は接地されている。
【0028】
このように、主蓄電池3及び予備蓄電池4の出力電圧が不足していると、DCDC2は高電圧電池ケース1によって出力された高電圧電気を低電圧電気に変換し、さらに主蓄電池3及び予備蓄電池4に充電する。主蓄電池3及び予備蓄電池4が正常に電気負荷6に給電でき、給電システムが無効になる状況が発生する確率をさらに低減させ、給電システムの安全性を高める。
【0029】
以上、主蓄電池3及び予備蓄電池4の陽極がDCDC2及び電気負荷6に接続され、陰極が接地されることを例として説明する。本開示の実施例では、主蓄電池3及び予備蓄電池4の陰極がDCDC2及び電気負荷6に接続され、主蓄電池3及び予備蓄電池4の陽極が接地されてもよいが、これについては限定しない。
【0030】
本開示の実施例では、パワードメインコントローラー5はデータ回線を介してそれぞれDCDC2、主蓄電池3及び予備蓄電池4に接続される。この場合、パワードメインコントローラー5はデータ回線を介して、DCDC2、主蓄電池3及び予備蓄電池4の電源状態信号をそれぞれ収集し、さらに電源状態信号に基づいて、DCDC2、主蓄電池3及び予備蓄電池4が無効になったか否かを決定し、対応する処理を実行し、給電システムが無効になる状況が発生する確率をさらに低減させ、給電システムの安全性を高める。
【0031】
DCDC2の電源状態信号は、出力電圧、抵抗などを含むことができるが、これらに限定されない。1つの例では、パワードメインコントローラー5はDCDC2にコントローラエリアネットワーク(Controller Area Network、CAN)のローデータ回線(すなわち、CAN_L)及びハイデータ回線(すなわち、CAN_H)を介して接続されてもよい。パワードメインコントローラー5は、CAN_L及びCAN_Hによって、DCDC2の出力電圧、抵抗などの電源状態信号を収集できる。
【0032】
主蓄電池3及び予備蓄電池4の電源状態信号は、電池の残電力及び出力電圧などを含むことができるが、これらに限定されない。本開示の実施例では、パワードメインコントローラー5は、主蓄電池3及び予備蓄電池4に電力センサ又は電圧センサなどを取り付けることにより、主蓄電池3及び予備蓄電池4の電源状態信号を取得でき、以下、詳細に説明するので、ここでは詳しく説明しない。区分しやすくするために、以下、主蓄電池3の電源状態信号を第1の電源状態信号、予備蓄電池3の電源状態信号を第2の電源状態信号と呼ぶ。
【0033】
本開示の1つの実施例では、
図2に示すように、給電システムは、主常閉リレー7及び予備常閉リレー8をさらに含むことができる。主蓄電池3は、主常閉リレー7を介して、それぞれDCDC2及び電気負荷6に接続され、予備蓄電池4は、予備常閉リレー8を介して、それぞれDCDC2及び電気負荷6に接続される。
【0034】
パワードメインコントローラーは主常閉リレー7及び予備常閉リレー8に給電し、主常閉リレー7及び予備常閉リレー8を制御して開放にし、主常閉リレー7が開放になると、主蓄電池3とDCDC2及び電気負荷6との間の接続が切断され、予備常閉リレー8が開放になると、予備蓄電池4とDCDC2及び電気負荷6との間の接続が切断される。
【0035】
本開示の実施例では、主常閉リレー7は、主蓄電池3とDCDC2との間に直列接続され、主常閉リレー7は、主蓄電池3と電気負荷2との間に直列接続される。予備常閉リレー8は、予備蓄電池4とDCDC2との間に直列接続され、予備常閉リレー8は、予備蓄電池4及び電気負荷2との間に直列接続される。
【0036】
パワードメインコントローラー5が主常閉リレー7に給電していない場合、主常閉リレー7は閉成状態であり、主蓄電池3は電気負荷6に給電し、DCDC2は主蓄電池3に充電する。
【0037】
パワードメインコントローラー5が予備常閉リレー8に給電していない場合、予備常閉リレー8は閉成状態であり、予備蓄電池4は電気負荷6に給電し、DCDC2は予備蓄電池4に充電する。
【0038】
パワードメインコントローラー5が主常閉リレー7に給電している場合、主常閉リレー7は開放状態であり、主蓄電池3とDCDC2との間の接続が切断され、主蓄電池3と電気負荷6との間の接続は切断される。この場合、主蓄電池3は電気負荷6に給電できず、DCDC2は主蓄電池3に充電できない。
【0039】
パワードメインコントローラー5が予備常閉リレー8に給電している場合、予備常閉リレー8は開放状態であり、予備蓄電池4とDCDC2との間の接続が切断され、予備蓄電池4と電気負荷6との間の接続は切断される。この場合、予備蓄電池4は電気負荷6に給電できず、DCDC2は予備蓄電池4に充電できない。
【0040】
実際の応用では、蓄電池が故障して無効になると、蓄電池は、抵抗が増大し、給電システムにおける消費電力が大きい電気負荷になる。故障した蓄電池が運転中に絶えず発熱するため、蓄電池の酸液の漏れや揮発が激しくなり、無人運転車両の中で火災を引き起こす可能性が高い。また、故障した蓄電池は、並列接続された電気負荷であり、給電システム全体の電圧を低くし、給電システムの電源の給電時間を短縮してしまう。
【0041】
本開示の実施例では、パワードメインコントローラー5は、主常閉リレー7を制御することにより、主蓄電池3が故障して無効すると、主蓄電池3からの給電を遮断することで、故障した主蓄電池3が絶えず発熱するため火災を引き起こす確率を回避し、給電システムの電源の給電時間を延長させる。
【0042】
また、パワードメインコントローラー5は、予備常閉リレー8を制御することにより、予備蓄電池4が故障して無効すると、予備蓄電池4からの給電を遮断することで、故障した予備蓄電池4が絶えず発熱するため火災を引き起こす確率を回避し、給電システムの電源の給電時間を延長させる。
【0043】
上記のように、主蓄電池3及び予備蓄電池4の故障や無効による重大なリスクを効果的に回避することができる。
【0044】
本開示の別の実施例では、主常閉リレー7は、主蓄電池3と接地端との間に直列接続され、予備常閉リレー8は、予備蓄電池4と接地端との間に直列接続される。
【0045】
パワードメインコントローラー5が主常閉リレー7に給電している場合、主常閉リレー7は開放状態であり、主蓄電池3と接地端との間の接続は切断される。この場合、主蓄電池3とDCDC2及び電気負荷6との間に通路を形成できず、主蓄電池3は電気負荷6に給電できず、DCDC2は主蓄電池3に充電できない。
【0046】
パワードメインコントローラー5が予備常閉リレー8に給電している場合、予備常閉リレー8は開放状態であり、予備蓄電池4と接地端との間の接続は切断される。この場合、予備蓄電池4とDCDC2と電気負荷6との間に通路を形成できず、予備蓄電池4は電気負荷6に給電できず、DCDC2は主蓄電池3に充電できない。
【0047】
上記のように、主蓄電池3及び予備蓄電池4の故障や無効による重大なリスクを効果的に回避することができる。
【0048】
本開示の実施例では、常開リレー又は他の方法を用いて、主蓄電池3及び予備蓄電池4のそれぞれとDCDC2及び電気負荷6とを接続できるが、これについて限定しない。
【0049】
本開示の1つの実施例では、主蓄電池3には主電力センサ9が取り付けられ、予備蓄電池4には予備電力センサ10が取り付けられる。
図3に示すように、主電力センサ9は主蓄電池3の陰極に取り付けられ、予備電力センサ10は予備蓄電池4の陰極に取り付けられる。パワードメインコントローラー5はデータ回線を介してそれぞれ主電力センサ9及び予備電力センサ10に接続される。
【0050】
この場合、主電力センサ9は、主蓄電池3の第1の電源状態信号を収集し、さらに第1の電源状態信号をデータ回線を介してパワードメインコントローラー5に転送する。パワードメインコントローラー5は、第1の電源状態信号に基づいて、主蓄電池3からの給電状態を決定する。
【0051】
予備電力センサ10は予備蓄電池4の第2の電源状態信号を収集し、さらに第2の電源状態信号をデータ回線を介してパワードメインコントローラー5に転送する。パワードメインコントローラー5は第2の電源状態信号に基づいて、予備蓄電池4の給電状態を決定する。
【0052】
パワードメインコントローラー5では、残電力閾値が予め設定されてもよい。パワードメインコントローラー5は、第1の電源状態信号及び第2の電源状態信号に基づいて、残電力閾値を組み合わせ、主蓄電池3及び予備蓄電池4の充放電を遠隔制御する。これにより、無人運転車両が長時間に放置されているため、蓄電池3及び予備蓄電池4に電気損失リスクがある場合、主蓄電池3及び予備蓄電池4に自動的に電力を補充する。
【0053】
本開示の実施例では、パワードメインコントローラー5は、制御ロジックが予め記憶されてもよい。制御ロジックは、充放電回数閾値及び残電力閾値などの健康状態閾値を含む。具体的な制御ロジックは、蓄電池の充放電回数が充放電回数閾値より大きいと、蓄電池の耐用年数が限界に達しており、蓄電池を交換する必要があるロジックと、蓄電池の残電力が第1の残電力閾値未満であると、蓄電池に充電する必要があると判断するロジックと、蓄電池の残電力が第2の残電力閾値より高いと、蓄電池の充電が終了しており、蓄電池が放電状態であると判断するロジックとを含むことができる。
【0054】
パワードメインコントローラー5は、第1の電源状態信号及び第2の電源状態信号に基づいて、制御ロジックを組み合わせ、主蓄電池3及び予備蓄電池4の残電力、出力電圧、耐用年数及び健康状態を管理することができる。
【0055】
本開示の1つの実施例では、DCDC2、主蓄電池3及び予備蓄電池4は、複数の配線を介して、パワードメインコントローラー5及び各電気負荷6に接続されてもよい。そのため、パワードメインコントローラー5に給電し、パワードメインコントローラー5が正常に動作すると同時に、パワードメインコントローラー5によって、DCDC2、主蓄電池3及び予備蓄電池4を制御して各電気負荷6に給電する。
【0056】
例えば、パワードメインコントローラー5は、DCDC2、主蓄電池3及び予備蓄電池4を制御し、娯楽システム、エアコンシステムなどの非安全機能の電気負荷への給電を遮断し、ライト、ステアリング、ブレーキ、SOS遠隔呼出、様々な無人運転センサ及び車両コントローラなどの安全機能の電気負荷への給電を優先にする。車両コントローラは、ユーザーが車両ネットワークに入力した命令を受信し、さらにパワードメインコントローラーによって給電システムを制御するために用いられる。
【0057】
DCDC2、主蓄電池3及び予備蓄電池4と電気負荷6との距離は遠い。DCDC2、主蓄電池3及び予備蓄電池4は、電気負荷6とは複数の配線を介して、パワードメインコントローラー5及び各電気負荷6に接続され、大量の電線を用い、無人運転車両の配線配置が複雑になり、コストが増加する。
【0058】
電線を節約し、配線配置の複雑さを簡略化し、無人運転車両のコストを低減させるために、本開示の1つの実施例では、
図4に示すように、上記給電システムは、電気ケース11をさらに含むことができる。電気ケース11の一端は電線を介してそれぞれDCDC2、主蓄電池3及び予備蓄電池4に接続され、電気ケース11のもう一端は電線を介してそれぞれパワードメインコントローラー5及び電気負荷6に接続され、電気ケース11のさらにもう一端はデータ回線を介してパワードメインコントローラー5に接続され、パワードメインコントローラー5は、以下の電源遮断命令などの命令を電気ケース11に送信する。
【0059】
上記DCDC2、主蓄電池3及び予備蓄電池4は、電気ケース11を介して、パワードメインコントローラー5及び電気負荷6に電気的に接続されている。
【0060】
本開示の実施例では、パワードメインコントローラー5及び各電気負荷6のそれぞれに接続される複数本の配線は、電気ケース11から導出されている。このように、DCDC2、主蓄電池3及び予備蓄電池4のいずれかの電池が故障すると、電気ケース11によって、ある電気負荷への給電回路を遮断することにより、電源の自動化制御を実現することができる。例えば、DCDC2、主蓄電池3及び予備蓄電池4のいずれかの電池が故障すると、娯楽システム、エアコンシステムなどの非安全機能の電気負荷への給電を遮断し、ライト、ステアリング、ブレーキ、SOS遠隔呼出及び様々な無人運転センサなどの安全機能の電気負荷への給電を優先する。
【0061】
上記給電遮断は、電気ケース11におけるリレーによって実現されてもよいし、他の方法で実現されてもよいので、これについては限定しない。
【0062】
上記電気ケースは、車両電気ケース及び無人運転電気ケースに分けられる。その中で、車両電気ケースは、ライト、ステアリング、ブレーキ及びSOS遠隔呼出などの車両電気負荷に接続される。無人運転電気ケースは、様々な無人運転センサなどの無人運転電気負荷に接続される。
【0063】
以下、
図5に示す給電システムを併せて、本開示の実施例に係る無人運転給電システムについて詳細に説明する。
【0064】
該給電システムは、高電圧電池ケース1、DCDC2、主蓄電池3、予備蓄電池4、パワードメインコントローラー5、主常閉リレー7、予備常閉リレー8、主電力センサ9、予備電力センサ10、車両電気ケース、無人運転電気ケース、車両電気負荷、無人運転電気負荷及び車両コントローラなどを含む。
【0065】
車両コントローラは、HW3.0又はHW6.0などのチップコントローラであってもよい。上記各器件の接続関係と用途は、
図1~5についての説明を参照してもよく、ここでは説明を省略する。
【0066】
本開示の実施例では、
図1~5では、実線は電源を供給する電線を示し、細線は制御信号を伝送するデータ回線を示す。
【0067】
図6に示すように、上記無人運転給電システムに基づいて、本開示の実施例は、無人運転の給電制御方法を提供し、該方法は、上記無人運転給電システムにおけるパワードメインコントローラーに適用され、ステップS61とステップS62を含む。
【0068】
ステップS61において、無人運転車両におけるDCコンバータ、主蓄電池及び予備蓄電池を含む複数の電池の給電状態を検出する。
【0069】
本開示の実施例では、複数の電池は、パワードメインコントローラーに接続される複数の低電圧電源、すなわち、DCDC、主蓄電池及び予備蓄電池である。給電状態は、無効状態及び正常状態を含む。無効状態は電池が故障していることを示している。正常状態は電池が故障していないことを示している。
【0070】
DCDC、主蓄電池及び予備蓄電池は、パワードメインコントローラーとの間のデータ回線を介して自体の電源状態信号をパワードメインコントローラーに転送できる。パワードメインコントローラーは、DCDC、主蓄電池及び予備蓄電池の電源状態信号に基づいて、無人運転車両における複数の電池の給電状態を判断する。
【0071】
ステップS62において、複数の電池のうちのいずれかの電池の給電状態が無効状態であることが検出されると、このいずれかの電池の給電回路を遮断する。
【0072】
本開示の実施例では、1つの電池の給電状態が無効状態であることが検出されると、パワードメインコントローラーは、該電池の給電回路を切り替え、すなわち、この後に該電池が電気負荷に給電しないようにする。
【0073】
本開示の実施例に係る給電システムでは、主蓄電池及び予備蓄電池を追加することにより、給電システムが無効になる状況が発生する確率を大幅に低減させ、給電システムの安全性を高める。また、パワードメインコントローラーは、いずれかの電池が無効化すると、このいずれかの電池の給電回路を遮断することにより、故障した電池が絶えず発熱するため火災を引き起こす確率を回避し、給電システムの電源の給電時間を延長させ、電池の無効による重大なリスクを効果的に回避することができる。
【0074】
例えば、DCDCは、無効化した場合、CANバスを介して無効状態を指示する自体の電源状態信号をパワードメインコントローラーに送信する。パワードメインコントローラーは、DCDCが無効状態であることを指示する電源状態信号に基づいて、DCDCが無効化しており、つまり、上記いずれかの電池がDCDCであると判断し、さらに、無人運転車両に高電圧安全故障及び危険があると判断し、DCDCからの給電を遮断することで、無人運転車両を高電圧遮断状態にする。このとき、DCDCからの給電を遮断したため、高電圧電池ケースは高電圧を出力せず、無人運転車両は、パワーを出力せず、慣性により運動する。
【0075】
1つの例では、DCDCが無効化した場合、パワードメインコントローラーは、ステアリング及びブレーキシステムを制御して動作させ、車両を道端の緊急車線及び安全エリアに移動させることができ、車両が道路の中央に止まるため、交通事故を引き起こすことを回避する。
【0076】
本開示の1つの実施例では、無人運転給電システムが主常閉リレー及び予備常閉リレーを有する場合、
図7に示すように、上記ステップS62は、ステップS621、及びステップS622に細分化することができる。
【0077】
ステップS621において、主蓄電池の給電状態が無効状態であることが検出されると、主常閉リレーに給電して、主蓄電池の給電回路を遮断する。
【0078】
ステップS622において、予備蓄電池の給電状態が無効状態であることが検出されると、予備常閉リレーに給電して、予備蓄電池の給電回路を遮断する。
【0079】
主常閉リレー及び予備常閉リレーの接続関係は、
図2に示す。パワードメインコントローラーが主常閉リレー及び予備常閉リレーに給電していない場合、主常閉リレー7及び予備常閉リレーは閉成状態である。パワードメインコントローラーが主常閉リレー及び予備常閉リレーに給電している場合、主常閉リレー及び予備常閉リレーは開放状態であり、主蓄電池及び予備蓄電池とDCDC及び電気負荷との間の接続が切断され、主蓄電池及び予備蓄電池は電気負荷に給電できなくなる。
【0080】
本開示の実施例では、パワードメインコントローラーは、主常閉リレー及び予備常閉リレーを制御することにより、主蓄電池及び予備蓄電池が故障して無効すると、主蓄電池及び予備蓄電池からの給電を遮断することで、故障した主蓄電池及び予備蓄電池が絶えず発熱するため火災を引き起こす確率を回避し、給電システムの電源の給電時間を延長させ、主蓄電池及び予備蓄電池の無効による重大なリスクを効果的に回避する。
【0081】
本開示の1つの実施例では、主蓄電池には主電力センサが取り付けられ、予備蓄電池には予備電力センサが取り付けられる場合、
図8に示すように、上記ステップS61は、ステップS611及びS612に細分化することができる。このとき、該給電制御方法は、ステップS63及びS64をさらに含むことができる。
【0082】
ステップS611において、主電力センサにより収集された第1の電源状態信号、及び予備電力センサにより収集された第2の電源状態信号を取得する。
【0083】
ステップS612において、第1の電源状態信号及び前記第2の電源状態信号に基づいて、主蓄電池及び予備蓄電池の給電状態の各々を判断する。
【0084】
例えば、第1の電源状態信号が出力電圧0を指示する場合、主蓄電池の給電状態が無効であると判断する。
【0085】
ステップS63において、主蓄電池の給電状態が無効状態であると判断されると、予め記憶された電源状態信号と動作項目との対応関係に基づいて、第1の電源状態信号に対応する第1の目標動作項目を決定し、第1の目標動作項目を実行する。
【0086】
ステップS64において、予備蓄電池の給電状態が無効状態であると判断されると、予め記憶された電源状態信号と動作項目との対応関係に基づいて、第2の電源状態信号に対応する第2の目標動作項目を決定し、第2の目標動作項目を実行する。
【0087】
本開示の実施例では、第1の電源状態信号及び第2の電源状態信号に基づいて、主蓄電池及び予備蓄電池の給電状態、給電システム全体の高電圧状態及び給電システム状態を決定できる。
【0088】
上記動作項目は、実際のニーズに応じて設定することができる。例えば、主蓄電池が無効化したことを第1の電源状態信号が指示した場合、動作項目を、主蓄電池の無効化に対する警報を出力することに設定する。予備蓄電池が無効化したことを第2の電源状態信号が指示した場合、動作項目を、予備蓄電池の無効化に対する警報を出力することに設定する。
【0089】
また、第1の電源状態信号及び第2の電源状態信号は、現在の主蓄電池及び/又は予備蓄電池が無効化したため、給電システムが切り替わった安全等級を指示することもできる。このとき、異なる安全等級に応じて、運転継続の要求を満たすか否かを判断する。1つの安全等級が運転継続の要求を満たす場合、該安全等級を指示する電源状態信号に対応する動作項目を運転継続に設定し、そうでない場合は、動作項目を駐車に設定する。
【0090】
電源状態信号と動作項目との対応関係が予め設定されると、パワードメインコントローラーは、第1の電源状態信号に対応する第1の目標動作項目、及び第2の電源状態信号に対応する第2の目標動作項目を迅速に実行し、強制走行による安全問題を回避することができる。
【0091】
本開示の1つの実施例では、電源状態信号は、主蓄電池の出力電圧を含み、すなわち、第1の電源状態信号は、主蓄電池の出力電圧を指示することができ、第2の電源状態信号は、予備蓄電池の出力電圧を指示することができる。
【0092】
主蓄電池が正常である場合、主蓄電池の出力電圧が予め設定された電圧閾値未満であることを第1の電源状態信号が指示し、給電システムが充電条件を満たし、すなわち、DCDCが正常であり、高電圧安全問題がなく、安全性故障がない場合、パワードメインコントローラーはデータ回線を介してDCDCに充電要求を送信し、DCDCをウェイクアップすることができ、さらに、高電圧電源ケースは、DCDCを介して主蓄電池に充電する。
【0093】
予備蓄電池が正常である場合、主蓄電池の出力電圧が予め設定された電圧閾値未満であることを第2の電源状態信号が指示し、給電システムが充電条件を満たすと、パワードメインコントローラーはデータ回線を介してDCDCに充電要求を送信し、DCDCをウェイクアップすることができ、さらに、DCDCは、高電圧電源ケースによって出力された高電圧電気を低電圧電気に変換して、予備蓄電池に充電する。
【0094】
主蓄電池及び予備蓄電池が電圧及び電力要求を満たすと、充電は終了する。このとき、給電システムは、スリープモードに入る。
【0095】
以上から分かるように、本開示の実施例では、パワードメインコントローラーは、電力センサによって、主蓄電池及び予備蓄電池を監視し、主蓄電池及び予備蓄電池の自動充電を実現する。
【0096】
本開示の1つの実施例では、パワードメインコントローラーには、各電池が無効化したときに対応する第1の電気負荷及び第2の電気負荷が予め記憶されている。第1の電気負荷は、受電回路を遮断すべき電気負荷であり、すなわち、第1の電気負荷は、オフにすべき電気負荷である。第2の電気負荷は、受電回路をオンにすべき電気負荷であり、すなわち、第2の電気負荷は、オンにすべき電気負荷である。
【0097】
この場合、いずれかの電池が無効化すると、パワードメインコントローラーは、予め記憶された該電池が無効化したときに対応する第1の電気負荷及び第2の電気負荷に基づいて、電気ケースに電源遮断命令を送信する。電気ケースは、電源遮断命令に基づいて、該電池に対応する第1の電気負荷の受電回路を遮断し、該電池対応する第2の電気負荷の受電回路を連通させる。
【0098】
例えば、パワードメインコントローラーには、以下の情報が予め記憶されている。
【0099】
DCDCが無効化したときに対応する第1の電気負荷は空であり、DCDCが無効化したときに対応する第2の電気負荷はライト、ステアリング、ブレーキ及びSOS遠隔呼出などの電気負荷であり、主蓄電池及び/又は予備蓄電池が無効化したときに対応する第1の電気負荷は娯楽システム及びエアコンシステムなどの非安全機能の電気負荷であり、主蓄電池及び/又は予備蓄電池が無効化したときに対応する第2の電気負荷はライト、ステアリング、ブレーキ、SOS遠隔呼出及び様々な無人運転センサなどの安全機能の電気負荷である。
【0100】
この場合、DCDCが無効化すると、パワードメインコントローラーはライト、ステアリング及びブレーキなどの電気負荷に給電し、無人運転車両が止まった後、SOS遠隔呼出などの電気負荷をオンにする。
【0101】
主蓄電池及び/又は予備蓄電池が無効化した場合、パワードメインコントローラーは、娯楽システム及びエアコンシステムなどの非安全機能の電気負荷を遮断し、ライト、ステアリング、ブレーキ、SOS遠隔呼出及び様々な無人運転センサなどの安全機能の電気負荷の受電回路を連通状態のままにし、必要があると、対応する安全機能の電気負荷をオンにし、無人運転の安全性を向上させる。
【0102】
上記無人運転の給電制御方法によれば、本開示の実施例は、上記無人運転給電システムにおけるパワードメインコントローラーに適用される無人運転の給電制御装置をさらに提供し、
図9に示すように、上記無人運転の給電制御装置は、無人運転車両における、高電圧電池ケース、主蓄電池及び予備蓄電池を含む複数の電池の給電状態を検出するための検出モジュール91と、複数の電池のうちのいずれかの電池の給電状態が無効状態であることが検出されると、いずれかの電池の給電回路を遮断するための遮断モジュール92とを含む。
【0103】
本開示の1つの実施例では、無人運転給電システムが主常閉リレー及び予備常閉リレーを有する場合、遮断モジュール92は、具体的には、いずれかの電池が主蓄電池である場合、主常閉リレーに給電し、主蓄電池の給電回路を遮断し、いずれかの電池が予備蓄電池である場合、予備常閉リレーの制御部に給電し、予備蓄電池の給電回路を遮断するために用いられる。
【0104】
本開示の1つの実施例では、検出モジュール91は、具体的には、主電力センサにより収集された第1の電源状態信号、及び予備電力センサにより収集された第2の電源状態信号を取得し、第1の電源状態信号及び第2の電源状態信号に基づいて、主蓄電池及び予備蓄電池の給電状態をそれぞれ決定するために用いられる。
【0105】
上記給電制御装置は、主蓄電池の給電状態が無効状態であると判断されると、予め記憶された電源状態信号と動作項目との対応関係に基づいて、第1の電源状態信号に対応する第1の目標動作項目を決定し、第1の目標動作項目を実行し、予備蓄電池の給電状態が無効状態であると判断されると、予め記憶された電源状態信号と動作項目との対応関係に基づいて、第2の電源状態信号に対応する第2の目標動作項目を決定し、第2の目標動作項目を実行するための決定モジュールをさらに含むことができる。
【0106】
本開示の1つの実施例では、上記給電制御装置は、主蓄電池の電圧が予め設定された電圧閾値未満であることを第1の電源状態信号が指示し、又は予備蓄電池の電圧が予め設定された電圧閾値未満であることを第2の電源状態信号が指示する場合、DCDCをウェイクアップし、DCDCによって主蓄電池及び予備蓄電池に充電するためのウェイクアップモジュールをさらに含むことができる。
【0107】
本開示の1つの実施例では、上記給電制御装置は、無人運転給電システムが電気ケースを有する場合、予め記憶されたいずれかの電池が無効化したときに対応する第1の電気負荷及び第2の電気負荷に基づいて、電気ケースに電源遮断命令を送信し、電気ケースが電源遮断命令に基づいて、第1の電気負荷の受電回路を遮断し、第2の電気負荷の受電回路を連通させるための送信モジュールをさらに含むことができる。
【0108】
本開示の実施例に係る無人運転の給電制御装置を用い、主蓄電池及び予備蓄電池を設置することにより、給電システムが無効になる状況が発生する確率を大幅に低減させ、給電システムの安全性を高める。
【0109】
本開示の実施例によれば、本開示の実施例は、パワードメインコントローラー、読み取り可能な記憶媒体及びコンピュータプログラム製品をさらに提供する。
【0110】
図10は、本開示の実施例の例示的なパワードメインコントローラー1000を実現するための概略ブロック図を示す。パワードメインコントローラーは、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ワークステーション、パーソナルデジタルアシスタント、サーバ、ブレードサーバ、メインフレームコンピュータ、及び他の適切なコンピュータなどの様々な形態のデジタルコンピュータを表す。パワードメインコントローラーは、パーソナルデジタルプロセッサ、携帯電話、スマートフォン、ウェアラブルデバイス、他の類似する計算手段などの様々な形態のモバイルデバイスを表すこともできる。本明細書で示されるコンポーネント、それらの接続と関係、及びそれらの機能は単なる例であり、本明細書の説明及び/又は要求される本開示の実現を限定することを意図するものではない。
【0111】
図10に示すように、パワードメインコントローラー1000は、読み取り専用メモリ(ROM)1002に記憶されるコンピュータプログラム又は記憶ユニット1008からランダムアクセスメモリ(RAM)1003にロードされるコンピュータプログラムに基づいて、さまざまな適切な動作及び処理を実行できる計算ユニット1001を含む。RAM1003には、機器1000の動作に必要な様々なプログラムおよびデータを記憶することができる。計算ユニット1001、ROM1002及びRAM1003は、バス1004を介して互いに接続されている。入出力(I/O)インタフェース1005もバス1004に接続されている。
【0112】
パワードメインコントローラー1000における複数のコンポーネント(キーボード、マウスなどの入力ユニット1006、各種のディスプレイ、スピーカなどの出力ユニット1007、磁気ディスク、光ディスクなどの記憶ユニット1008、及び、LANカード、モデム、無線通信トランシーバなどの通信ユニット1009を含む)は、I/Oインタフェース1005に接続されている。通信ユニット1009は、機器1000がインターネットなどのコンピュータネットワーク及び/又は各種の電子通信ネットワークを介してその他の機器と情報/データを交換することを可能にする。
【0113】
計算ユニット1001は、様々な処理及び計算能力を有する汎用及び/又は専用処理コンポーネントであってもよい。計算ユニット1001のいくつかの例は、中央処理ユニット(CPU)、グラフィカル処理ユニット(GPU)、様々な専用の人工知能(AI)計算チップ、様々な機械学習モデルアルゴリズムを実行する計算ユニット、デジタル信号プロセッサ(DSP)、及び任意の適切なプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラなどを含むが、これらに限定されない。計算ユニット1001は、無人運転の給電制御方法などの上記で説明される各方法及び処理を実行する。例えば、いくつかの実施例では、無人運転の給電制御方法は、記憶ユニット1008のような機械読み取り可能な媒体に有形的に含まれるコンピュータソフトウェアプログラムとして実現することができる。いくつかの実施例では、コンピュータプログラムの一部又は全ては、ROM1002及び/又は通信ユニット1009を介して、パワードメインコントローラー1000にロード及び/又はインストールすることができる。コンピュータプログラムがRAM1003にロードされて計算ユニット1001によって実行される場合に、前述した無人運転の給電制御方法の1つ又は複数のステップを実行することができる。追加的に、他の実施例では、計算ユニット1001は、他の任意の適当な方式(例えば、ファームウェアを借りる)により無人運転の給電制御方法を実行するように構成される。
【0114】
本開示の実施例によれば、本開示の実施例は、パワードメインコントローラーをさらに提供し、
図11に示すように、上記パワードメインコントローラーは、少なくとも1つのプロセッサ1101と、少なくとも1つのプロセッサ1101に通信接続されるメモリ1102とを含み、メモリ1102には少なくとも1つのプロセッサ1101により実行可能な命令が記憶され、前記命令が少なくとも1つのプロセッサ1101により実行されると、少なくとも1つのプロセッサ1101が上記のいずれかに記載の無人運転の給電制御方法を実行できる。
【0115】
本開示の実施例によれば、本開示の実施例は、コンピュータ命令が記憶される非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体をさらに提供し、前記コンピュータ命令は、前記コンピュータに上記のいずれかに記載の無人運転の給電制御方法を実行させる。
【0116】
本開示の実施例によれば、本開示の実施例は、コンピュータプログラムを含むコンピュータプログラム製品をさらに提供し、前記コンピュータプログラムがプロセッサにより実行されると、上記のいずれかに記載の無人運転の給電制御方法を実現する。
【0117】
本開示の実施例によれば、本開示の実施例は、上記いずれかの実施例におけるパワードメインコントローラーを含む無人運転車両をさらに提供する。本開示の実施例無人運転車両におけるパワードメインコントローラーはデータ回線を介して、DCDC、主蓄電池及び予備蓄電池の電源状態信号をそれぞれ収集し、さらに電源状態信号に基づいて、DCDC、主蓄電池及び予備蓄電池が無効であるか否かを決定し、対応する処理を実行し、給電システムは無効になる状況が発生する確率を低減させ、給電システムの安全性を高める。
【0118】
本明細書で説明されたシステム及び技術の各実施の形態は、デジタル電子回路システム、集積回路システム、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、専用集積回路(ASIC)、専用標準製品(ASSP)、システムオンチップ(SOC)、コンプレックスプログラマブルロジックデバイス(CPLD)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、及び/又はそれらの組み合わせで実現することができる。これらの様々な実施形態は、1つ又は複数のコンピュータプログラムで実施され、該1つ又は複数のコンピュータプログラムは、少なくとも1つプログラマブルプロセッサを含むプログラマブルシステムで実行及び/又は解釈される。該プログラマブルプロセッサは、専用又は汎用のプログラマブルプロセッサであってもよく、メモリシステム、少なくとも1つの入力装置、及び少なくとも1つの出力装置からデータ及び命令を受信し、データ及び命令を該メモリシステム、該少なくとも1つの入力装置、及び該少なくとも1つの出力装置に伝送することができる。
【0119】
本開示の方法を実施するためのプログラムコードは、1つ又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせにより作成することができる。これらのプログラムコードは、汎用コンピュータ、専門コンピュータ又はその他のプログラミングデータ処理装置のプロセッサ又はコントローラに提供されることにより、プログラムコードがプロセッサ又はコントローラによって実行される場合に、フローチャート及び/又はブロック図に規定された機能/動作を実行することができる。プログラムコードは、完全に機械で実行されてもよく、部分的に機械で実行されてもよく、独立したソフトパッケージとして部分的に機械で実行されるとともに、部分的にリモート機械で実行されてもよく、又は完全にリモート機械又はサーバで実行されてもよい。
【0120】
本開示のコンテクストでは、機械読み取り可能な媒体は、有形な媒体であってもよく、命令実行システム、装置又は機器によって、又は命令実行システム、装置又は機器と合わせて使用されるプログラムを含み、又は記憶する。機械読み取り可能な媒体は、機械読み取り可能な信号媒体又は機械読み取り可能な貯蔵媒体であってもよい。機械読み取り可能な媒体は、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線、或いは半導体のシステム、装置、機器、又は上記内容の任意の適切な組み合わせを含むがこれらに限定されない。機械読み取り可能な記憶媒体のより具体的な例は、1つ以上のワイヤを有する電気的接続、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読出専用メモリ(ROM)、消去可能プログラム可能読出専用メモリ(EPROM或いはフラッシュメモリ)、光ファイバー、携帯型コンパクトディスク読出専用メモリ(CD?ROM)、光記憶装置、磁気記憶装置、又は上記内容の任意の適切な組み合わせを含む。
【0121】
ユーザとのインタラクションを提供するため、コンピュータ上で、ここで説明されているシステム及び技術を実施することができ、コンピュータは、ユーザに情報を表示するためのディスプレイ装置(例えば、CRT(陰極線管)又はLCD(液晶ディスプレイ)モニタ)と、キーボード及びポインティングデバイス(例えば、マウス又はトラックボール)とを有し、ユーザは、キーボード及びポインティングデバイスによって入力をコンピュータに提供することができる。他の種類の装置も、ユーザとのインタラクションを提供することができ、例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、任意の形態のセンシングフィードバック(例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、又は触覚フィードバック)であってもよく、任意の形態(音響入力と、音声入力と、触覚入力とを含む)でユーザからの入力を受信することができる。
【0122】
ここで説明されたシステム及び技術は、バックエンドコンポーネントを含むコンピューティングシステム(例えば、データサーバとする)、又は、ミドルウェアコンポーネントを含むコンピューティングシステム(例えば、アプリケーションサーバ)、又は、フロントエンドコンポーネントを含むコンピューティングシステム(例えば、グラフィカルユーザインタフェース又はネットワークブラウザを有するユーザコンピュータであり、ユーザは、該グラフィカルユーザインタフェース又は該ネットワークブラウザによってここで説明されるシステム及び技術の実施の形態とインタラクションする)、又は、このバックエンドコンポーネント、ミドルウェアコンポーネント、又はフロントエンドコンポーネントの任意の組み合わせを含むコンピューティングシステムで実施することができる。任意の適切な形態または媒体のデジタルデータ通信(例えば通信ネットワーク)によりシステムのコンポーネントを相互に接続することができる。通信ネットワークの例は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)及びインターネットを含む。
【0123】
コンピュータシステムは、クライアントおよびサーバを含んでもよい。クライアントおよびサーバは、一般に、互いに遠隔にあり、典型的には通信ネットワークを介してインタラクションをする。クライアントおよびサーバの関係は、対応するコンピュータ上で実行され互いにクライアント・サーバ関係を有するコンピュータプログラムにより生じる。
【0124】
上記に示される様々な形態のフローを使用して、ステップを並べ替え、追加、または削除することができる。例えば、本開示に記載の各ステップは、並列に実行されてもよいし、順次的に実行されてもよいし、異なる順序で実行されてもよいが、本開示で開示されている技術的解決手段の所望の結果を実現することができれば、本明細書では限定しないことを理解すべきである。
【0125】
上記具体的な実施形態は、本開示の保護範囲を制限するものではない。当業者は、設計要件と他の要因に基づいて、様々な修正、組み合わせ、サブコンビネーション、及び代替を行うことができる。本開示の精神と原則内で行われる任意の修正、同等の置換、及び改善などは、いずれも本開示の保護範囲内に含まれるべきである。