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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023074869
(43)【公開日】2023-05-30
(54)【発明の名称】照明演出システム
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/175 20200101AFI20230523BHJP
   H05B 47/105 20200101ALI20230523BHJP
   H05B 47/16 20200101ALI20230523BHJP
   H04Q 9/00 20060101ALI20230523BHJP
【FI】
H05B47/175
H05B47/105
H05B47/16
H04Q9/00 331Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021188026
(22)【出願日】2021-11-18
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】仲井 俊介
(72)【発明者】
【氏名】西辻 雄登
(72)【発明者】
【氏名】橋本 瑠璃亜
(72)【発明者】
【氏名】北崎 智基
(72)【発明者】
【氏名】平崎 琢也
【テーマコード(参考)】
3K273
5K048
【Fターム(参考)】
3K273PA03
3K273PA06
3K273QA29
3K273QA31
3K273RA02
3K273RA05
3K273RA08
3K273RA12
3K273TA03
3K273TA05
3K273TA11
3K273TA15
3K273TA25
3K273TA28
3K273TA52
3K273TA57
3K273TA63
3K273UA21
5K048BA07
5K048DA02
5K048EB02
5K048EB06
5K048GC03
(57)【要約】
【課題】複数の照明装置の動作を同期させることができる照明演出システムを提供する。
【解決手段】照明演出システム1は、クラウドサーバ3に接続された第1コンピュータ11と、複数の照明装置2を制御することが可能であり、第1コンピュータ11と接続されたローカルネットワーク上に設けられる複数の第2コンピュータ12とを備える。そして、第1コンピュータ11は、複数の照明装置2を制御することが可能な照明シーン情報をクラウドサーバ3から取得する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クラウドサーバに接続された第1コンピュータと、
複数の照明装置を制御することが可能であり、前記第1コンピュータと接続されたローカルネットワーク上に設けられる複数の第2コンピュータとを備え、
前記第1コンピュータは、前記複数の照明装置を制御することが可能な照明シーン情報を前記クラウドサーバから取得する
照明演出システム。
【請求項2】
前記第1コンピュータには、コンピュータセキュリティシステム対策が施されている
請求項1に記載の照明演出システム。
【請求項3】
前記第1コンピュータは、取得した前記照明シーン情報を前記複数の第2コンピュータに一斉配信する
請求項1又は2に記載の照明演出システム。
【請求項4】
前記複数の第2コンピュータのそれぞれは、前記複数の照明装置のうちの1以上の照明装置を制御することが可能であり、
前記複数の第2コンピュータは、取得した前記照明シーン情報に基づいて、前記複数の照明装置を同期制御する
請求項3に記載の照明演出システム。
【請求項5】
前記照明シーン情報は、調光率、調色率、及び、フェード時間を含む
請求項1~4のいずれか1項に記載の照明演出システム。
【請求項6】
前記第1コンピュータは、前記複数の第2コンピュータのうちの少なくとも1つの第2コンピュータからの要求に基づいて、当該要求に応じた前記照明シーン情報を前記クラウドサーバから取得する
請求項1~5のいずれか1項に記載の照明演出システム。
【請求項7】
前記クラウドサーバに対して端末装置が前記照明シーン情報の送信を要求した場合、前記第1コンピュータは、前記クラウドサーバが送信した前記照明シーン情報を取得する
請求項1~5のいずれか1項に記載の照明演出システム。
【請求項8】
前記第1コンピュータは、所定の時刻になると、前記クラウドサーバに対して前記照明シーン情報の送信を要求することで、前記照明シーン情報を前記クラウドサーバから取得する
請求項1~5のいずれか1項に記載の照明演出システム。
【請求項9】
さらに、照射面に光を照射することができる前記複数の照明装置を備える
請求項1~8のいずれか1項に記載の照明演出システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、照明演出システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、クラウドサーバとクラウドサーバに接続された医療施設の複数のローカルサーバとの間で医療データを同期するシステムが開示されている。システムでは、クラウドサーバが各ローカルサーバに医用同期アプリケーションを更新する指示を送信し、ローカルサーバが指示を受け取ると、クラウドサーバから更新ファイルを取得する。そして、ローカルサーバは、更新ファイルを実行して、それぞれの医用同期アプリケーションを更新する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-79485号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のシステムを照明演出システムに適用した場合、それぞれのローカルサーバは、クラウドサーバから照明演出用の情報を取得するが、複数のローカルサーバにおいてクラウドサーバから照明演出用の情報を取得するタイミングに差異が生じる。このため、それぞれのローカルサーバが照明演出用の情報を直後に実行した場合、それぞれの照明装置が点灯するタイミングにズレが生じ、照射面に照射されたそれぞれの照明装置の光のタイミングがズレてしまうという課題がある。
【0005】
そこで、本開示では、複数の照明装置の動作を同期させることができる照明演出システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る照明演出システムは、クラウドサーバに接続された第1コンピュータと、複数の照明装置を制御することが可能であり、前記第1コンピュータと接続されたローカルネットワーク上に設けられる複数の第2コンピュータとを備え、前記第1コンピュータは、前記複数の照明装置を制御することが可能な照明シーン情報を前記クラウドサーバから取得する。
【発明の効果】
【0007】
本開示の照明演出システムによれば、複数の照明装置の動作を同期させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施の形態に係る照明演出システムを示す模式図である。
図2図2は、実施の形態に係る照明演出システムの第1コンピュータが第2コンピュータの要求に応じてクラウドサーバから照明シーン情報を取得する動作を例示したフローチャートである。
図3図3は、実施の形態に係る照明演出システムの第2コンピュータが端末装置の要求に応じたクラウドサーバから第2コンピュータが照明シーン情報を取得する動作を例示したフローチャートである。
図4図4は、実施の形態の変形例に係る照明演出システムを示す模式図である。
図5図5は、実施の形態の変形例に係る照明演出システムの第1コンピュータがクラウドサーバに照明シーン情報の送信の要求をすることでクラウドサーバから照明シーン情報を取得する動作を例示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本開示の一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される、数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、並びに、ステップ、ステップの順序等は、一例であって本開示を限定する主旨ではない。
【0010】
各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されてはいない。したがって、例えば、各図において縮尺等は必ずしも一致しない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
【0011】
(実施の形態)
<構成及び機能:照明演出システム1>
以下の実施の形態に係る照明演出システム1について説明する。
【0012】
図1は、実施の形態に係る照明演出システム1を示す模式図である。
【0013】
図1に示すように、照明演出システム1は、複数の照明装置2を所定の照明シーンで点灯させるように、複数の照明装置2を一括して制御することができる。照明演出システム1は、クラウドサーバ3から複数の照明装置2を制御することが可能な照明シーン情報を取得することができる。
【0014】
照明シーン情報は、調光率、調色率、及び、フェード時間を含む。つまり、照明シーン情報は、複数の照明装置2を所定の照明シーンで点灯制御させることができる情報である。照明演出システム1は、照明シーン情報を用いて、複数の照明装置2のそれぞれから出射される光の調光率及び/又は調色率を経時的に変化させたり、調光率及び/又は調色率を一定にさせたりする。
【0015】
照明演出システム1は、第1コンピュータ11と、複数の第2コンピュータ12と、複数の照明装置2とを備える。
【0016】
[第1コンピュータ11]
第1コンピュータ11は、クラウドサーバ3に接続されている。具体的には、第1コンピュータ11は、クラウドサーバ3と通信可能に接続されている。
【0017】
第1コンピュータ11は、照明シーン情報をクラウドサーバ3から取得することができる。第1コンピュータ11が照明シーン情報を取得する場合には、以下の場合がある。
【0018】
まず、第1コンピュータ11は、複数の第2コンピュータ12のうちの少なくとも1つの第2コンピュータ12からの要求に基づいて、当該要求に応じた照明シーン情報をクラウドサーバ3から取得することができる。つまり、複数の第2コンピュータ12のそれぞれが複数の照明装置2を所定の照明シーンで点灯制御させるために、複数の第2コンピュータ12のそれぞれは、第1コンピュータ11に対して照明シーン情報を要求する。これにより、第1コンピュータ11が要求に応じた照明シーン情報をクラウドサーバ3から取得するため、複数の第2コンピュータ12のそれぞれは、要求した照明シーン情報を第1コンピュータ11から取得することができる。
【0019】
次に、クラウドサーバ3に対してユーザが所持する端末装置5が照明シーン情報の送信を要求した場合、端末装置5からの要求に応じた照明シーン情報をクラウドサーバ3が第1コンピュータ11に送信する。これにより、第1コンピュータ11は、送信された照明シーン情報を取得する。第1コンピュータ11は、複数の第2コンピュータ12のそれぞれに照明シーン情報を送信する。これにより、複数の第2コンピュータ12のそれぞれは、照明シーン情報を第1コンピュータ11から取得することができる。
【0020】
第1コンピュータ11は、記憶部11aを有し、取得した照明シーン情報を記憶部11aに記憶する。記憶部11aは、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等の二次記憶装置、SDカード等の三次記憶装置を含んでいてもよい。
【0021】
第1コンピュータ11は、取得した照明シーン情報を複数の第2コンピュータ12に一斉配信する。ここで、一斉配信とは、照明シーン情報を同時に複数の第2コンピュータ12に配信(送信)することである。これにより、複数の第2コンピュータ12のそれぞれは、照明シーン情報を同時に取得することができる。本実施の形態の同時とは、完全に同時だけに限定されず、数%の誤差を含む。
【0022】
また、第1コンピュータ11には、コンピュータセキュリティシステム対策が施されている。コンピュータセキュリティシステム対策とは、ファイアウォールの導入、コンピュータにおけるOS(Operating System)のアップデート、ウイルスソフトの導入、メモリの残容量の暗号化等の対策である。また、コンピュータセキュリティシステム対策は、第2コンピュータ12に施されていてもよいが、第2コンピュータ12に施されていなくてもよい。
【0023】
[第2コンピュータ12]
複数の第2コンピュータ12は、第1コンピュータ11と接続されたローカルネットワーク上に設けられる。つまり、複数の第2コンピュータ12のそれぞれは、第1コンピュータ11から送信された照明シーン情報を取得することができる。
【0024】
また、複数の第2コンピュータ12のそれぞれは、第1コンピュータ11から取得した照明シーン情報に基づいて、複数の照明装置2のうちの1以上の照明装置2を制御することが可能である。つまり、第2コンピュータ12は、自身が制御する対象となっている1以上の照明装置2を制御する。
【0025】
また、第1コンピュータ11が照明シーン情報を一斉配信するため、複数の第2コンピュータ12のそれぞれは、照明シーン情報を同時に取得することで、照明シーン情報を同時に実行することができる。このため、複数の第2コンピュータ12は、取得した照明シーン情報に基づいて、複数の照明装置2の照明シーンを同期制御することができる。
【0026】
なお、第1コンピュータ11と複数の第2コンピュータ12との間で通信又は処理に遅延が生じる場合を想定し、複数の第2コンピュータ12のそれぞれが記憶部にバッファリングすることで、照明シーン情報を蓄えておいてもよい。また、記憶部にバッファリングされた照明シーン情報は、複数の第2コンピュータ12のそれぞれによって読み出され、照明装置2に出してもよい。
【0027】
[照明装置2]
複数の照明装置2のそれぞれは、例えば街路灯等の屋外用の照明装置、施設内に設置される施設用の照明装置等である。また、照明装置2は、光を外部に照射する投光器であってもよい。
【0028】
また、複数の照明装置2は、照射面に対して光を照射することができる。具体的には、複数の照明装置2は、照明シーン情報に基づいて、複数の第2コンピュータ12のそれぞれに制御される。また、複数の照明装置2のそれぞれは、照明シーン情報を実質的に同時に取得することができるため、同期して動作することができる。これにより、照射面には、複数の照明装置2から照射された光によって、照明シーン情報に示される照明シーンが実演される。
【0029】
<動作>
次に、照明演出システム1の動作について説明する。
【0030】
[動作例1]
図2は、実施の形態に係る照明演出システム1の第1コンピュータ11が第2コンピュータ12の要求に応じてクラウドサーバ3から照明シーン情報を取得する動作を例示したフローチャートである。
【0031】
本動作例では、複数の第2コンピュータ12が第1コンピュータ11に対して照明シーン情報の送信の要求をすることで、第1コンピュータ11が照明シーン情報をクラウドサーバ3から受信する場合を想定している。
【0032】
まず、図2に示すように、複数の第2コンピュータ12のそれぞれは、第1コンピュータ11に対して照明シーン情報の送信の要求を行う(S11)。このとき、複数の第2コンピュータ12は、例えば、ユーザが要望する照明シーン、季節に応じた照明シーン、イベントに応じた照明シーン等のように、照射面に実演したい照明シーンを照明シーン情報の送信の要求として第1コンピュータ11に行う。
【0033】
次に、第1コンピュータ11は、複数の第2コンピュータ12のそれぞれから取得した照明シーン情報の送信の要求に応じて、複数の第2コンピュータ12のそれぞれに待ち受け指示を送信する(S12)。このとき、第1コンピュータ11は、要求を送信した第2コンピュータ12に対してのみ待ち受け指示を送信してもよい。
【0034】
これにより、待ち受け指示を受信した複数の第2コンピュータ12は、受信状態に遷移する(S13)。
【0035】
また、第1コンピュータ11は、照明シーン情報の送信の要求をクラウドサーバ3に送信する(S14)。
【0036】
次に、クラウドサーバ3は、第1コンピュータ11から照明シーン情報の送信の要求を受信すると、受信した要求に応じた照明シーン情報を第1コンピュータ11に送信する(S15)。
【0037】
次に、第1コンピュータ11は、要求した照明シーン情報をクラウドサーバ3から受信すると、照明シーン情報を記憶部11aに記憶させる(S16)。
【0038】
次に、第1コンピュータ11は、照明シーン情報を、複数の第2コンピュータ12に一斉配信する(S17)。このとき、第1コンピュータ11は、要求を送信した第2コンピュータ12に対してのみ照明シーン情報を送信してもよい。
【0039】
次に、複数の第2コンピュータ12のぞれぞれは、照明シーン情報を第1コンピュータ11から実質的に同時に受信すると、自身が制御する対象となっている1以上の照明装置2を制御する(S18)。つまり、複数の第2コンピュータ12は、取得した照明シーン情報に基づいて、複数の照明装置2を同期制御することができる。これにより、複数の照明装置2は、同期して照明シーン情報に示される照明シーンを実現することができる。
【0040】
なお、ステップS12における待ち受け指示、ステップS14における照明シーン情報の送信の要求、ステップS16における照明シーン情報の記憶、ステップS17における照明シーン情報の送信等の制御処理は、例えば第1コンピュータ11が備えるプロセッサ等の処理部によって行われる。
【0041】
[動作例2]
図3は、実施の形態に係る照明演出システム1の第2コンピュータ12が端末装置5の要求に応じたクラウドサーバ3から第2コンピュータ12が照明シーン情報を取得する動作を例示したフローチャートである。
【0042】
本動作例では、ユーザが所持する端末装置5が照明シーン情報の送信を要求することで、第1コンピュータ11が照明シーン情報をクラウドサーバ3から受信する場合を想定している。
【0043】
まず、図3に示すように、クラウドサーバ3は、端末装置5から照明シーン情報の送信の要求を受信する(S21)。端末装置5がクラウドサーバ3に対して行う照明シーン情報の送信の要求に、クラウドサーバ3からの送信先となる第1コンピュータ11のアドレス等を含ませておいてもよい。
【0044】
次に、クラウドサーバ3は、受信した要求に応じた照明シーン情報を第1コンピュータ11に送信する(S22)。
【0045】
次に、第1コンピュータ11は、要求した照明シーン情報をクラウドサーバ3から受信すると、照明シーン情報を記憶部11aに記憶させる(S23)。
【0046】
次に、第1コンピュータ11は、複数の第2コンピュータ12のそれぞれから取得した照明シーン情報の送信の要求に応じて、複数の第2コンピュータ12のそれぞれに待ち受け指示を送信する(S24)。このとき、第1コンピュータ11は、要求を送信した第2コンピュータ12に対してのみ待ち受け指示を送信してもよい。
【0047】
これにより、待ち受け指示を受信した複数の第2コンピュータ12は、受信状態に遷移する(S25)。
【0048】
次に、第1コンピュータ11は、照明シーン情報を、複数の第2コンピュータ12に一斉配信する(S26)。このとき、第1コンピュータ11は、要求を送信した第2コンピュータ12に対してのみ照明シーン情報を送信してもよい。
【0049】
次に、複数の第2コンピュータ12のぞれぞれは、照明シーン情報を第1コンピュータ11から実質的に同時に受信すると、自身が制御する対象となっている1以上の照明装置2を制御する(S27)。つまり、複数の第2コンピュータ12は、取得した照明シーン情報に基づいて、複数の照明装置2を同期制御することができる。これにより、複数の照明装置2は、同期して照明シーン情報に示される照明シーンを実現することができる。
【0050】
なお、ステップS23における照明シーン情報の記憶、ステップS24における待ち受け指示、ステップS26における照明シーン情報の送信等の制御処理は、例えば第1コンピュータ11が備えるプロセッサ等の処理部によって行われる。
【0051】
<作用効果>
次に、本実施の形態における照明演出システム1の作用効果について説明する。
【0052】
上述したように、本実施の形態の照明演出システム1は、クラウドサーバ3に接続された第1コンピュータ11と、複数の照明装置2を制御することが可能であり、第1コンピュータ11と接続されたローカルネットワーク上に設けられる複数の第2コンピュータ12とを備える。そして、第1コンピュータ11は、複数の照明装置2を制御することが可能な照明シーン情報をクラウドサーバ3から取得する。
【0053】
これによれば、第1コンピュータ11が複数の第2コンピュータ12に対して送信するための照明シーン情報をクラウドサーバ3から取得することができる。このため、第1コンピュータ11が複数の第2コンピュータ12に対して同時に照明シーン情報を送信すれば、複数の第2コンピュータ12それぞれが同時に照明シーン情報を取得することができる。これにより、複数の第2コンピュータ12が同時に照明シーン情報を複数の照明装置2に対して実行させることができる。
【0054】
したがって、照明演出システム1によれば、複数の照明装置2の動作を同期させることができる。その結果、照射面に対して複数の照明装置2が同期して光を照射することができるため、ユーザに対して違和感を与え難い照明シーンを実現することができる。
【0055】
特に、第1コンピュータ11がローカルネットワーク上に設けられる複数の第2コンピュータ12に照明シーン情報を送信するため、照明演出システム1では、通信遅延が生じ難い。
【0056】
また、本実施の形態の照明演出システム1は、さらに、照射面に光を照射することができる複数の照明装置2を備える。
【0057】
この照明演出システム1においても、上述と同様の作用効果を奏する。
【0058】
また、本実施の形態の照明演出システム1において、第1コンピュータ11には、コンピュータセキュリティシステム対策が施されている。
【0059】
例えば、第2コンピュータのOSをアップデートした場合では、第2コンピュータ12が照明シーン情報を正しく実行することができるか否か、つまりOSのアップデートによって不具合が生じていないかを、アップデートする度に確認する必要がある。
【0060】
しかしながら、本実施の形態によれば、少なくとも第1コンピュータ11に対してコンピュータセキュリティシステム対策を施すだけで、クラウドサーバ3に接続されていない複数の第2コンピュータ12に対して、コンピュータセキュリティシステム対策を施さなくてもよくなる。このため、OSのアップデートによって生じる不具合、マルウェアによって生じる不具合が第2コンピュータ12に発生し難くなる。これにより、全ての第2コンピュータ12に対してコンピュータセキュリティシステム対策を施すためのコストの発生を抑制することができる。
【0061】
また、本実施の形態の照明演出システム1において、第1コンピュータ11は、取得した照明シーン情報を複数の第2コンピュータ12に一斉配信する。
【0062】
これによれば、複数の第2コンピュータ12それぞれが同時に照明シーン情報を取得することができる。これにより、複数の第2コンピュータ12が同時に照明シーン情報を複数の照明装置2に対して実行させることができる。その結果、複数の照明装置2の動作を同期させることができるため、ユーザに対して違和感を与え難い照明シーンを実現することができる。
【0063】
また、本実施の形態の照明演出システム1において、複数の第2コンピュータ12のそれぞれは、複数の照明装置2のうちの1以上の照明装置2を制御することが可能である。そして、複数の第2コンピュータ12は、取得した照明シーン情報に基づいて、複数の照明装置2を同期制御する。
【0064】
これによれば、照射面に対して複数の照明装置2が同期して光を照射することができるため、ユーザに対して違和感を与え難い照明シーンを実現することができる。
【0065】
また、本実施の形態の照明演出システム1において、照明シーン情報は、調光率、調色率、及び、フェード時間を含む。
【0066】
これによれば、複数の照明装置2は、同期することで、調光率、調色率、及び、フェード時間が設定された光を照射することで、様々な照明シーンを実現することができる。
【0067】
また、本実施の形態の照明演出システム1において、第1コンピュータ11は、複数の第2コンピュータ12のうちの少なくとも1つの第2コンピュータ12からの要求に基づいて、当該要求に応じた照明シーン情報をクラウドサーバ3から取得する。
【0068】
これによれば、第2コンピュータ12は、自身の要求に応じた照明シーン情報を取得することができる。
【0069】
また、本実施の形態の照明演出システム1において、クラウドサーバ3に対して端末装置5が照明シーン情報の送信を要求した場合、第1コンピュータ11は、クラウドサーバ3が送信した照明シーン情報を取得する。
【0070】
これによれば、クラウドサーバ3から自動的に照明シーン情報を取得することができる。
【0071】
(実施の形態の変形例)
以下では、本変形例における照明演出システム1の基本的な構成は、実施の形態の照明演出システムの基本的な構成と同様の構成であるため、本変形例における照明演出システム1の基本的な構成について適宜説明を省略する。
【0072】
図4は、実施の形態の変形例に係る照明演出システム1を示す模式図である。
【0073】
図4に示すように、第1コンピュータ111は、記憶部11aの他に、さらに、計時部11bを備えている。計時部11bは、例えばReal Time Clockであり、時間を計測することができる。第1コンピュータ111は、所定の時刻になると、クラウドサーバ3に対して、自動的に照明シーン情報の送信を要求することで、照明シーン情報をクラウドサーバ3から取得する。この場合も、複数の第2コンピュータ12のそれぞれは、照明シーン情報を第1コンピュータ111から取得することができる。ここで、所定の時刻とは、予め設定された時刻である。所定の時刻は、複数設定されていてもよい。
【0074】
なお、第1コンピュータ111は、計時部11bを備えていなくてもよい。この場合、第1コンピュータ111は、外部の計時部から時刻を示す情報を取得してもよい。
【0075】
[動作例]
図5は、実施の形態の変形例に係る照明演出システム1の第1コンピュータ111がクラウドサーバ3に照明シーン情報の送信の要求をすることでクラウドサーバ3から照明シーン情報を取得する動作を例示したフローチャートである。図2と同一の動作例については、同一の符号を付して適宜説明を省略する。
【0076】
本動作例では、所定の時刻になると、第1コンピュータ111が自動的に照明シーン情報をクラウドサーバ3から受信する場合を想定している。
【0077】
まず、図5に示すように、第1コンピュータ111は、計時部11bが計測している時刻に基づいて、所定時刻になったか否かを繰り返し判定している。第1コンピュータ111は、計時部11bが計測している時刻が所定の時刻になったと判定すると(S31)、複数の第2コンピュータ12のそれぞれに対して指示を出力したり、クラウドサーバ3に情報の要求を送信したりする。なお、所定時刻になったか否かの判定は、例えば第1コンピュータ111が備えるプロセッサ等の処理部によって行われる。
【0078】
具体的には、第1コンピュータ111は、複数の第2コンピュータ12のそれぞれに待ち受け指示を送信する(S12)。
【0079】
これにより、待ち受け指示を受信した複数の第2コンピュータ12は、受信状態に遷移する(S13)。
【0080】
また、第1コンピュータ111は、照明シーン情報の送信の要求をクラウドサーバ3に送信する(S14)。
【0081】
次に、クラウドサーバ3は、第1コンピュータ111から照明シーン情報の送信の要求を受信すると、受信した要求に応じた照明シーン情報を第1コンピュータ111に送信する(S15)。
【0082】
次に、第1コンピュータ111は、要求した照明シーン情報をクラウドサーバ3から受信すると、照明シーン情報を記憶部11aに記憶させる(S16)。
【0083】
次に、第1コンピュータ111は、照明シーン情報を、複数の第2コンピュータ12に一斉配信する(S17)。
【0084】
次に、複数の第2コンピュータ12のぞれぞれは、照明シーン情報を第1コンピュータ111から実質的に同時に受信すると、自身が制御する対象となっている1以上の照明装置2を制御する(S18)。これにより、複数の照明装置2は、同期して照明シーン情報に示される照明シーンを実現することができる。
【0085】
このような、本変形例の照明演出システム1において、第1コンピュータ111は、所定の時刻になると、クラウドサーバ3に対して照明シーン情報の送信を要求することで、照明シーン情報をクラウドサーバ3から取得する。
【0086】
これによれば、照明演出システム1では、所定の時刻になれば第1コンピュータ111が自動的にクラウドサーバ3から照明シーン情報を取得する。このため、照明演出システム1では、第1コンピュータ111と第2コンピュータ12との間の通信量の増大、及び、第1コンピュータ111及び第2コンピュータ12における処理負担の増大を抑制することができる。
【0087】
また、第1コンピュータ111が第2コンピュータ12に対して特定の時刻に指示を出力したい場合、全ての第2コンピュータ12からの受信要求が集まったかどうかの確認をする必要が無いため、工数の増大を抑制することで、照明演出システム1における実装のコストの増大を抑制することができる。
【0088】
(その他変形例等)
以上、本開示について、実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、これら実施の形態等に限定されるものではない。
【0089】
例えば、本実施の形態における照明演出システム等に含まれるそれぞれの第1コンピュータ及び第2コンピュータは、典型的に集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。
【0090】
また、集積回路化はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、又はLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
【0091】
なお、上記実施の形態において、それぞれの構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、それぞれの構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。それぞれの構成要素は、CPU又はプロセッサ等のプログラム実行部が、ハードディスク又は半導体メモリ等の記憶媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0092】
また、上記で用いた数字は、全て本開示を具体的に説明するために例示するものであり、本開示の実施の形態は例示された数字に制限されない。
【0093】
また、ブロック図における機能ブロックの分割は一例であり、複数の機能ブロックを一つの機能ブロックとして実現したり、一つの機能ブロックを複数に分割したり、一部の機能を他の機能ブロックに移してもよい。また、類似する機能を有する複数の機能ブロックの機能を単一のハードウェア又はソフトウェアが並列又は時分割に処理してもよい。
【0094】
また、フローチャートにおけるそれぞれのステップが実行される順序は、本開示を具体的に説明するために例示するためであり、上記以外の順序であってもよい。また、上記ステップの一部が、他のステップと同時(並列)に実行されてもよい。
【0095】
その他、実施の形態に対して当業者が思いつくそれぞれの種変形を施して得られる形態、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本開示に含まれる。
【符号の説明】
【0096】
1 照明演出システム
2 照明装置
3 クラウドサーバ
5 端末装置
11、111 第1コンピュータ
12 第2コンピュータ
図1
図2
図3
図4
図5