特開 2023-74923 制御装置及び照明器具

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公開特許公報(A)

(11)【公開番号】P2023074923

(43)【公開日】2023-05-30

(54)【発明の名称】制御装置及び照明器具

(51)【国際特許分類】

   H05B 47/105 20200101AFI20230523BHJP

   H05B 47/175 20200101ALI20230523BHJP

【ＦＩ】

H05B47/105

H05B47/175

【審査請求】未請求

【請求項の数】6

【出願形態】ＯＬ

(21)【出願番号】P 2021188115

(22)【出願日】2021-11-18

(71)【出願人】

【識別番号】000006013

【氏名又は名称】三菱電機株式会社

(71)【出願人】

【識別番号】390014546

【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社

(74)【代理人】

【識別番号】110003199

【氏名又は名称】弁理士法人高田・高橋国際特許事務所

(72)【発明者】

【氏名】阿野 康則

(72)【発明者】

【氏名】相場 明穂

(72)【発明者】

【氏名】平本 雄也

【テーマコード（参考）】

3K273

【Ｆターム（参考）】

3K273PA10

3K273QA36

3K273QA38

3K273RA12

3K273RA13

3K273RA16

3K273SA19

3K273SA23

3K273SA35

3K273SA50

3K273TA15

3K273TA22

3K273TA27

3K273TA54

3K273TA57

3K273UA22

3K273UA27

3K273UA28

(57)【要約】

【課題】外部の装置に対して管理に必要な情報を提供することができる制御装置を提供する。
【解決手段】制御装置１１は、点灯回路１１０、処理回路１１２、及び電源回路１１１を備える。点灯回路１１０は、電源３からの電力によって照明負荷１０を点灯させる。処理回路１１２は、点灯回路１１０を制御し、照明負荷１０が点灯している時間を計測する。処理回路１１２は、識別情報Ｉと積算点灯時間Ｔとを示す状態情報を外部装置２に対してインターネットを介して送信する。
【選択図】図１

【特許請求の範囲】

【請求項1】

電源からの電力によって照明負荷を点灯させる点灯回路と、
前記点灯回路を制御し、前記照明負荷が点灯している時間を計測する処理回路と、
前記電源からの電力が供給され、前記処理回路に電力を供給する電源回路と、
を備え、
前記処理回路に、識別情報と、前記照明負荷の積算点灯時間とが記憶され、
前記処理回路は、前記識別情報と前記積算点灯時間とを含む状態情報を、前記積算点灯時間を管理するための外部装置に対してインターネットを介して送信する制御装置。

【請求項2】

前記処理回路は、前記電源からの電力供給が遮断されたことを検出すると、前記電源回路に残されている電荷を用いて、前記状態情報を送信する請求項１に記載の制御装置。

【請求項3】

前記処理回路は、前記電源からの電力供給が遮断されたことを検出してから１秒が経過する前に、前記状態情報を送信する請求項２に記載の制御装置。

【請求項4】

前記処理回路は、前記積算点灯時間が特定の基準時間を超えていなければ、前記照明負荷への電力供給を低減又は停止させるための前記外部装置からの管理指令を受け付けず、前記積算点灯時間が前記基準時間を超えると前記外部装置からの前記管理指令を受け付ける請求項１から請求項３の何れか一項に記載の制御装置。

【請求項5】

前記処理回路は、特定の設定が行われた携帯端末と通信することが可能であり、前記積算点灯時間が前記基準時間を超えていなくてもインターネットを介した前記携帯端末からの指令を受け付ける請求項４に記載の制御装置。

【請求項6】

請求項１から請求項５の何れか一項に記載の制御装置と、
前記照明負荷と、
を備えた照明器具。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本開示は、照明負荷を制御するための制御装置と、照明器具とに関する。

【背景技術】

【0002】

特許文献１に、照明制御システムが記載されている。特許文献１に記載されたシステムは、照明用の制御装置を備える。照明用の制御装置は、調光機能を備えた有線用の照明装置を制御する制御装置と、調光機能を備えた無線用の照明装置を制御する制御装置とに接続される。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0003】

【特許文献1】特許第６６９１７５５号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0004】

特許文献１に記載されたシステムでは、制御装置間で情報のやり取りが行われる。しかし、これは、閉じられたネットワークの中での通信である。特許文献１には、例えば制御装置を管理する外部の装置に対して管理に必要な情報を提供するような技術は記載されていない。

【0005】

本開示は、上述のような課題を解決するためになされた。本開示の目的は、外部の装置に対して管理に必要な情報を提供することができる制御装置と、そのような機能を実現することができる照明器具とを提供することである。

【課題を解決するための手段】

【0006】

本開示に係る制御装置は、電源からの電力によって照明負荷を点灯させる点灯回路と、点灯回路を制御し、照明負荷が点灯している時間を計測する処理回路と、電源からの電力が供給され、処理回路に電力を供給する電源回路と、を備える。処理回路に、識別情報と、照明負荷の積算点灯時間とが記憶される。処理回路は、識別情報と積算点灯時間とを示す状態情報を、積算点灯時間を管理するための外部装置に対してインターネットを介して送信する。

【0007】

本開示に係る照明器具は、上記制御装置と、照明負荷と、を備える。

【発明の効果】

【0008】

本開示によれば、制御装置から外部の装置に対して、当該制御装置の管理に必要な情報を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【0009】

【図1】実施の形態１における照明器具を備えたシステムの例を示す図である。

【図2】制御装置の動作例を示すフローチャートである。

【図3】制御装置の他の動作例を示すフローチャートである。

【図4】外部装置の動作例を示すフローチャートである。

【図5】制御装置の他の動作例を示すフローチャートである。

【発明を実施するための形態】

【0010】

以下に、図面を参照して詳細な説明を行う。重複する説明は、適宜簡略化或いは省略する。各図において、同一の符号は同一の部分又は相当する部分を示す。

【0011】

実施の形態１．
図１は、実施の形態１における照明器具１を備えたシステムの例を示す図である。図１に示すシステムは、照明器具１、及び外部装置２を備える。

【0012】

照明器具１は、照明負荷１０、及び制御装置１１を備える。照明負荷１０は、ＬＥＤ（Ｌｉｇｈｔ Ｅｍｉｔｔｉｎｇ Ｄｉｏｄｅ）を備えることが好ましい。照明負荷１０と制御装置１１とは、外部の電源３に対して直列に接続される。電源３は、交流電源又は直流電源である。一例として、電源３は、照明器具１が設けられた建物に提供されている商用電源である。制御装置１１は、電源３から電力の供給を受け、照明負荷１０に対して点灯に必要な電力を供給する。

【0013】

外部装置２は、制御装置１１を管理するための装置である。外部装置２は、照明器具１が設けられた建物とは異なる遠隔の建物に設けられる。一例として、外部装置２は、制御装置１１の製造会社或いは保守会社に備えられる。外部装置２は、ネットワーク４を介して制御装置１１と双方向の通信を行うことができる。ネットワーク４は、例えばインターネットである。外部装置２は、照明器具１が設けられた建物内のＬＡＮ（Ｌｏｃａｌ Ａｒｅａ Ｎｅｔｗｏｒｋ）にインターネットを介して接続される。

【0014】

制御装置１１は、半導体、抵抗、及びコンデンサ等を含むＬＥＤ照明用の直流電源装置又はＬＥＤ照明用の器具内用制御装置である。制御装置１１は、点灯回路１１０、電源回路１１１、処理回路１１２、及び通信インターフェース部１１３を備える。制御装置１１では、点灯回路１１０が処理回路１１２によって制御されることにより、照明負荷１０に対して点灯に必要な電力を供給する。また、制御装置１１が通信インターフェース部１１３を備えているため、制御装置１１は、ネットワーク４を介した情報のやり取りを行うことができる。

【0015】

点灯回路１１０は、電源３から供給される電力によって照明負荷１０を点灯させるための回路である。

【0016】

電源回路１１１は、半導体、及びコンデンサ等を含むＩＣ（Ｉｎｔｅｇｒａｔｅｄ Ｃｉｒｃｕｉｔ）駆動用の回路である。電源回路１１１に、電源３からの電力が供給される。処理回路１１２が動作するために必要な電力は、電源回路１１１から供給される。通信インターフェース部１１３が動作するために必要な電力は、電源回路１１１から供給される。

【0017】

処理回路１１２は、情報処理ＩＣ１１２ａ、及び記憶媒体１１２ｂを備える。情報処理ＩＣ１１２ａ及び記憶媒体１１２ｂは、例えばマイコンである。

【0018】

記憶媒体１１２ｂに、識別情報Ｉ、駆動用ソフトウェアＳ、駆動用ソフトウェアＳのバージョン情報Ｖ、及び積算点灯時間Ｔが記憶される。識別情報Ｉ、駆動用ソフトウェアＳ、及びバージョン情報Ｖは、制御装置１１の出荷時には記憶媒体１１２ｂに既に書き込まれている。積算点灯時間Ｔは、制御装置１１の出荷後に適宜更新される。

【0019】

識別情報Ｉは、制御装置１１を識別するための固有の情報である。識別情報Ｉは、特定の桁数の数字でも良いし、数字と英字との組み合わせでも良い。制御装置１１の製造会社或いは保守会社では、識別情報Ｉから１つの制御装置を特定することができる。駆動用ソフトウェアＳは、点灯回路１１０を制御するためのソフトウェアである。処理回路１１２は、記憶媒体１１２ｂに記憶された駆動用ソフトウェアＳに含まれるプログラムを情報処理ＩＣ１１２ａによって実行することにより、点灯回路１１０を駆動し、制御する。積算点灯時間Ｔは、照明負荷１０が点灯している時間の積算値である。照明負荷１０の積算点灯時間Ｔの更新方法については後述する。

【0020】

通信インターフェース部１１３は、ネットワーク４からの信号を処理回路１１２に伝える機能と、処理回路１１２からの信号をネットワーク４に発する機能とを有する。即ち、処理回路１１２は、通信インターフェース部１１３を介してネットワーク４に接続される。処理回路１１２と通信インターフェース部１１３とは、電源回路１１１に対して直列に接続される。通信インターフェース部１１３は、無線通信するための手段を備えることが好ましい。

【0021】

また、制御装置１１の筐体の外側の面に、ラベル１１４が設けられる。ラベル１１４に、記憶媒体１１２ｂに記憶された識別情報Ｉが表記される。ラベル１１４に、識別情報Ｉを表す２次元バーコード等が表記されていても良い。

【0022】

次に、図２から図５も参照し、図１に示すシステムが有する機能について詳しく説明する。図２は、制御装置１１の動作例を示すフローチャートである。図２は、点灯時間の計測及び記録に関する処理を示す。

【0023】

制御装置１１では、電源３から電力が供給されているか否かが判定される（Ｓ１０１）。電源３からの電力が制御装置１１に供給されていなければ、Ｓ１０１でＮｏと判定される。電源３からの電力が制御装置１１に供給されていれば、Ｓ１０１でＹｅｓと判定される。Ｓ１０１でＹｅｓと判定されると、処理回路１１２によって点灯回路１１０が制御されているか否かが判定される（Ｓ１０２）。

【0024】

点灯回路１１０が処理回路１１２によって制御されていなければ、Ｓ１０２でＮｏと判定される。点灯回路１１０が処理回路１１２によって制御されていなければ、照明負荷１０は消灯している。

【0025】

点灯回路１１０が処理回路１１２によって制御されていれば、Ｓ１０２でＹｅｓと判定される。処理回路１１２が点灯回路１１０を制御することにより、照明負荷１０は通電し、点灯する。Ｓ１０２でＹｅｓと判定されると、処理回路１１２は、点灯回路１１０を制御している時間を、照明負荷１０が点灯している時間として計測する（Ｓ１０３）。

【0026】

上述したように、記憶媒体１１２ｂに、照明負荷１０の積算点灯時間Ｔが記憶されている。処理回路１１２は、Ｓ１０３で計測した点灯時間を記憶媒体１１２ｂに記憶されている積算点灯時間Ｔに加算することにより、積算点灯時間Ｔを更新する（Ｓ１０４）。Ｓ１０４に示す処理により、記憶媒体１１２ｂに、最新の積算点灯時間Ｔが記憶される。

【0027】

また、制御装置１１には、電源３からの電力供給が遮断されたことを検出する機能が備えられる。Ｓ１０１でＹｅｓと判定されると、制御装置１１では、当該機能により、電源３からの電力供給が遮断されたか否かが判定される（Ｓ１０５）。Ｓ１０５でＮｏと判定されると、Ｓ１０２からＳ１０４に示す処理が繰り返し行われる。Ｓ１０５でＹｅｓと判定されると、制御装置１１は図２に示す処理を終了する。

【0028】

図３は、制御装置１１の他の動作例を示すフローチャートである。図３は、状態情報の送信に関する処理を示す。

【0029】

制御装置１１では、送信条件が成立したか否かが判定される（Ｓ２０１）。送信条件は、制御装置１１を管理する外部装置２に対して、制御装置１１の現在の状態を示す状態情報を送信するための条件である。送信条件は予め設定される。

【0030】

一例として、送信条件は、電源３からの電力供給が遮断されたことを処理回路１１２が検出すると成立する。即ち、Ｓ１０５でＹｅｓと判定されると、送信条件は成立する。他の例として、特定の日時になると送信条件が成立しても良い。送信条件が成立するタイミングは、これらの例に限定されない。

【0031】

送信条件が成立すると（Ｓ２０１のＹｅｓ）、処理回路１１２は、外部装置２に状態情報を送信する（Ｓ２０２）。状態情報に、記憶媒体１１２ｂに記憶された識別情報Ｉと積算点灯時間Ｔとが含まれる。処理回路１１２は、外部装置２に対し、ネットワーク４を介して通信インターフェース部１１３から状態情報を送信する。

【0032】

電源３からの電力遮断を検出することによって送信条件が成立する場合、処理回路１１２は、電源回路１１１に残されている電荷を用いて、状態情報の送信を行う。電源回路１１１には、コンデンサ等の電荷を蓄えることができる蓄電素子が備えられる。このため、電源回路１１１から電力が供給される処理回路１１２は、電源３から制御装置１１への電力供給が遮断された後も僅かな時間だけ駆動し続けることができる。処理回路１１２は、Ｓ１０５で電力供給の遮断が検出された後、極短い一定時間が経過する前に外部装置２に対して状態情報を送信することが望ましい。例えば、処理回路１１２は、電源３からの電力供給が遮断されたことを検出してから１秒が経過する前に、状態情報を送信する。

【0033】

図４は、外部装置２の動作例を示すフローチャートである。図４は、積算点灯時間の管理に関する処理を示す。

【0034】

外部装置２は、照明器具用の多数の制御装置を一元的に管理する。制御装置１１は、外部装置２が管理する制御装置の１つである。本実施の形態では、外部装置２が、各制御装置の積算点灯時間を管理する例について説明する。

【0035】

外部装置２では、管理する制御装置の何れかから状態情報を受信したか否かが判定される（Ｓ３０１）。例えば、Ｓ２０２で制御装置１１から送信された状態情報を外部装置２が受信すると、Ｓ３０１でＹｅｓと判定される。

【0036】

外部装置２は、Ｓ３０１で状態情報を受信すると、当該状態情報に含まれている識別情報に基づいて、当該状態情報を送信してきた制御装置を特定する（Ｓ３０２）。Ｓ３０１で受信した状態情報に識別情報Ｉが含まれていれば、外部装置２は、当該状態情報を送信してきた制御装置が制御装置１１であることを特定する。

【0037】

外部装置２には、管理する各制御装置について、識別情報と積算点灯時間とが紐付けて記憶されている。外部装置２は、Ｓ３０２で制御装置を特定すると、当該制御装置の積算点灯時間を、Ｓ３０１で受信した状態情報に含まれる積算点灯時間に書き換える。例えば、Ｓ３０１で受信した状態情報に識別情報Ｉが含まれていれば、外部装置２が管理する制御装置１１の積算点灯時間Ｔが最新の値に更新される（Ｓ３０３）。電源３からの電力遮断が検出されることによって送信条件が成立する場合は、ユーザが照明器具１の電源スイッチをオフにする度に、外部装置２が管理する制御装置１１の積算点灯時間Ｔが最新の値に更新されることになる。

【0038】

また、外部装置２では、管理する各制御装置について、積算点灯時間が第１基準時間を超えたか否かが判定される（Ｓ３０４）。第１基準時間は予め設定される。

【0039】

図４に示す例では、Ｓ３０１でＹｅｓと判定されることによって、Ｓ３０２で特定された制御装置についてＳ３０４の判定が行われる。即ち、図４に示す例では、Ｓ３０３で更新された積算点灯時間と第１基準時間とが比較される。他の例として、Ｓ３０４の判定は、任意のタイミングで行われても良い。例えば、特定の日時になると、管理する各制御装置についてＳ３０４の判定が行われても良い。

【0040】

積算点灯時間が第１基準時間を超えていれば、Ｓ３０４でＹｅｓと判定される。Ｓ３０４でＹｅｓと判定されると、外部装置２は、積算点灯時間が第１基準時間を超過している制御装置に対して、特定の管理指令を送信する（Ｓ３０５）。例えば、積算点灯時間Ｔが第１基準時間を超えていれば、制御装置１１に対して管理指令が送信される。

【0041】

図５は、制御装置１１の他の動作例を示すフローチャートである。図５は、管理指令の受信制限に関する処理を示す。

【0042】

制御装置１１では、記憶媒体１１２ｂに記憶された積算点灯時間Ｔが第２基準時間を超えたか否かが判定される（Ｓ４０１）。第２基準時間は予め設定される。第２基準時間は、第１基準時間より短い時間である。第２基準時間は、第１基準時間と同じ時間でも良い。一例として、第２基準時間は６万時間に設定される。

【0043】

積算点灯時間Ｔが第２基準時間を超えていなければ、Ｓ４０１でＮｏと判定される。Ｓ４０１でＮｏと判定されると、処理回路１１２は、外部装置２からの管理指令に対して受信制限を行う（Ｓ４０２）。例えば、処理回路１１２は、Ｓ４０１でＮｏと判定されている間、外部装置２からの管理指令を受け付けない。このため、外部装置２から制御装置１１に対して管理指令が送信されても、制御装置１１では、管理指令に応じた処理は行われない。

【0044】

Ｓ４０２では、処理回路１１２は、外部装置２からの全ての情報を受け付けなくても良い。当該全ての情報には、管理指令も含まれる。かかる場合は、外部装置２から制御装置１１に対して何らかの指令が送信されても、制御装置１１では、当該指令に応じた処理は一切行われない。

【0045】

なお、処理回路１１２は、Ｓ４０１でＮｏと判定されても、外部装置２以外の装置からの情報は受け付けても良い。例えば、処理回路１１２は、認証設定等の特定の設定が行われた携帯端末と通信することが可能である。当該携帯端末は、例えば、ユーザのスマートフォンである。かかる場合、処理回路１１２は、Ｓ４０１でＮｏと判定されても、ネットワーク４、即ちインターネットを介した当該携帯端末からの指令を受け付ける。即ち、当該携帯端末から制御装置１１に対して何らかの指令が送信されると、処理回路１１２は、当該指令に応じた処理を行う。

【0046】

一方、積算点灯時間Ｔが第２基準時間を超えると、Ｓ４０１でＹｅｓと判定される。Ｓ４０１でＹｅｓと判定されると、処理回路１１２は、Ｓ４０２で実施していた受信制限を解除する（Ｓ４０３）。これにより、外部装置２からの管理指令が制御装置１１において受け付けられるようになる。

【0047】

Ｓ４０３で受信制限が解除されると、制御装置１１では、外部装置２から管理指令を受信したか否かが判定される（Ｓ４０４）。例えば、Ｓ４０３で受信制限が解除された後にＳ３０５で外部装置２から送信された管理指令を制御装置１１が受信すると、Ｓ４０４でＹｅｓと判定される。即ち、当該管理指令は、処理回路１１２に受け付けられる。

【0048】

管理指令は、ユーザに制御装置１１の交換を促すための処理を処理回路１１２に行わせるための指令である。Ｓ４０４でＹｅｓと判定されると、処理回路１１２は、受信した管理指令に応じた処理を行う（Ｓ４０５）。

【0049】

一例として、管理指令は、照明負荷１０への電力供給を低減させるための指令である。かかる場合、処理回路１１２は、Ｓ４０５において、照明負荷１０に供給する電力を低減させる。処理回路１１２は、Ｓ４０５において、照明負荷１０に供給する電力を一時的に低減させても良い。処理回路１１２は、Ｓ４０５において、照明負荷１０に供給する電力を間欠的に低減させても良い。このような処理は、電源３からの電力供給が開始された直後にのみ実施されても良い。他の例として、管理指令は、照明負荷１０への電力供給を停止させるための指令でも良い。かかる場合、処理回路１１２は、Ｓ４０５において、照明負荷１０に供給する電力を０にする。

【0050】

本実施の形態に示す例では、識別情報Ｉと積算点灯時間Ｔとを含む状態情報が、制御装置１１から外部装置２に対して送信される。また、状態情報の送信は、ネットワーク４、即ちインターネットを介して行われる。このため、本実施の形態に示す例であれば、制御装置１１を管理する外部装置２に対して、管理に必要な情報を提供することができる。外部装置２は、管理する個々の制御装置について、積算点灯時間の情報を容易に取得することができる。

【0051】

外部装置２では、制御装置１１の積算点灯時間Ｔが第１基準時間を超過すると、制御装置１１に対して管理指令を送信する。管理指令を受信した制御装置１１では、制御装置１１の交換を促すための処理が行われる。これにより、ユーザに対し、製品寿命を超えた制御装置１１、或いは製品寿命を超えそうな制御装置１１の交換を促すことができる。

【0052】

また、本実施の形態に示す例では、制御装置１１と外部装置２との通信がインターネットを介して行われるため、ＩｏＴ（Ｉｎｔｅｒｎｅｔ ｏｆ Ｔｈｉｎｇｓ）への対応も容易である。

【0053】

本実施の形態に示す例では、処理回路１１２によって照明負荷１０の点灯時間が計測され、記憶媒体１１２ｂに積算点灯時間Ｔが記憶される。処理回路１１２は、点灯回路１１０を制御している時間、即ち点灯回路１１０が照明負荷１０に電力を供給している時間を点灯時間として計測する。点灯回路１１０は処理回路１１２によって制御されるため、処理回路１１２による点灯時間の計測を容易に行うことができる。また、本実施の形態に示す例であれば、照明器具１の設置場所或いはユーザが途中で変更しても、積算点灯時間Ｔの更新を継続して行うことができる。このため、照明器具１のリユースにも容易に対応できる。

【0054】

本実施の形態に示す例では、記憶媒体１１２ｂに記憶された積算点灯時間Ｔが第２基準時間を超えていなければ、管理指令に対する受信制限が行われる。このため、外部装置２から不要な管理指令を受信することによって、照明負荷１０が意図せずに消灯したり、照明負荷１０が不要動作を行ったりすることを防止できる。また、記憶媒体１１２ｂに記憶された積算点灯時間Ｔが第２基準時間を超過すると、管理指令に対する受信制限が解除される。このため、制御装置１１が製品寿命を大きく超えて使用されることを抑制でき、制御装置１１の劣化による予期せぬ故障を防止できる。

【0055】

本実施の形態に示す例では、制御装置１１の筐体にラベル１１４が付される。識別情報Ｉを表す２次元バーコードがラベル１１４に示されていれば、照明器具１を扱う現場の人は、特定の機器を使用して２次元バーコードを読み込むことにより、外部装置２のデータベースにアクセスして、制御装置１１に関する情報を得ることも可能である。現場の人は、取得した制御装置１１の積算点灯時間Ｔを製品寿命と比較することにより、制御装置１１の交換の要否を容易に判断することができる。また、照明器具１の保守計画も立て易くなる。

【符号の説明】

【0056】

１ 照明器具
２ 外部装置
３ 電源
４ ネットワーク
１０ 照明負荷
１１ 制御装置
１１０ 点灯回路
１１１ 電源回路
１１２ 処理回路
１１２ａ 情報処理ＩＣ
１１２ｂ 記憶媒体
１１３ 通信インターフェース部
１１４ ラベル

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】