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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023074987
(43)【公開日】2023-05-30
(54)【発明の名称】眼鏡装着用の頭部着用品係止具
(51)【国際特許分類】
   G02C 11/00 20060101AFI20230523BHJP
   G02C 11/06 20060101ALI20230523BHJP
【FI】
G02C11/00
G02C11/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021188230
(22)【出願日】2021-11-18
(71)【出願人】
【識別番号】520362594
【氏名又は名称】青山 博喜
(71)【出願人】
【識別番号】520356504
【氏名又は名称】増永 憲治
(74)【代理人】
【識別番号】100124718
【弁理士】
【氏名又は名称】増田 建
(74)【代理人】
【識別番号】100136216
【弁理士】
【氏名又は名称】増田 恵美
(72)【発明者】
【氏名】青山 博喜
(72)【発明者】
【氏名】増永 憲治
【テーマコード(参考)】
2H006
【Fターム(参考)】
2H006CA00
(57)【要約】
【課題】本発明は、容易に眼鏡のテンプルに装着することができ、眼鏡を常用する人が頭部着用品を使用しない際にも、これを眼鏡に係止して紛失しないようにすることができる眼鏡装着用の頭部着用品係止具を提案する。
【解決手段】本発明に係る眼鏡装着用の頭部着用品係止具は、眼鏡のテンプルに装着し、頭部着用品を係止可能な頭部着用品係止具であって、眼鏡のテンプルに装着可能な装着部と、先端と後端を有し、その後端を該装着部に取り付けた連結部と、該連結部の先端に取り付けた係止部とを含む。このような本発明の頭部着用品係止具は、前記装着部を眼鏡のテンプルに装着し、頭部着用品を前記係止部に係止して、該頭部着用品の紛失を防止することができる。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
眼鏡のテンプルに装着し、頭部着用品を係止可能な頭部着用品係止具であって、
眼鏡のテンプルに装着可能な装着部と、
先端と後端を有し、その後端を該装着部に取り付けた連結部と、
該連結部の先端に取り付けた係止部と、
を含み、
前記装着部を眼鏡のテンプルに装着し、頭部着用品を前記係止部に係止して、該頭部着用品の紛失を防止することができる、眼鏡装着用の頭部着用品係止具。
【請求項2】
前記頭部着用品は、通信デバイスとデジタル通信可能なイヤホン型通信機、又は、紐状耳掛具により耳に係止可能なマスク、又は、発光機構を備える光学機器から選択される、請求項1に記載の眼鏡装着用の頭部着用品係止具。
【請求項3】
前記装着部は、弾性材料で形成され、2つのレンズ嵌込穴を有するメガネのレンズフレーム状であり、
該2つのレンズ嵌込穴を眼鏡のテンプルに貫通させて該テンプルに装着可能な、請求項1に記載の眼鏡装着用の頭部着用品係止具。
【請求項4】
前記装着部は、弾性材料で形成され、2つのリングがブリッジにより連結されたダブルリング状であり、
該2つのリングを眼鏡のテンプルに貫通させて該テンプルに装着可能な、請求項1に記載の眼鏡装着用の頭部着用品係止具。
【請求項5】
前記連結部は、形状保持可能な可撓性連結ワイヤにより形成される、請求項1に記載の眼鏡装着用の頭部着用品係止具。
【請求項6】
形状保持可能な可撓性連結ワイヤにより形成される前記連結部は、
該可撓性連結ワイヤが、その先端と後端間で1又は複数回回転してループを形成している、請求項5に記載の眼鏡装着用の頭部着用品係止具。
【請求項7】
前記係止部は、前記連結部の先端に取り付けたC字型係止具であり、頭部着用品の一部を該C字型係止具が把持することにより、該係止部が頭部着用品を係止する、請求項1に記載の眼鏡装着用の頭部着用品係止具。
【請求項8】
前記連結部は、形状保持可能な可撓性連結ワイヤにより形成され、
前記係止部は、該可撓性連結ワイヤの先端をU字型に折り返して形成されるU字型係止具であり、
頭部着用品の一部を該U字型係止具が係止することにより、該係止部が頭部着用品を係止する、請求項5又は請求項6に記載の眼鏡装着用の頭部着用品係止具。
【請求項9】
通信デバイスはスマートフォンであり、頭部着用品は該スマートフォンと無線通信可能なブルートゥース(登録商標)である、請求項1に記載の眼鏡装着用の頭部着用品係止具。
【請求項10】
通信デバイスは携帯用音楽プレーヤーであり、頭部着用品は該携帯用音楽プレーヤーと無線通信可能な付属イヤホンである、請求項1に記載の眼鏡装着用の頭部着用品係止具。
【請求項11】
請求項6に記載の眼鏡装着用の頭部着用品係止具は、前記連結部が有するループに、頭部着用品の有する紐状耳掛具を係止可能な、眼鏡装着用の頭部着用品係止具。
【請求項12】
前記頭部着用品はマスクであり、マスクの紐状耳掛具を前記ループに係止可能な、請求項11に記載の眼鏡装着用の頭部着用品係止具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、眼鏡装着用の頭部着用品係止具に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォンと無線交信可能なイヤホン型の携帯用ブルートゥース(登録商標)が普及し、運転などの際にスマートフォン本体を操作することなく通話可能で便利である。また、携帯用音楽機器のイヤホンやヘッドホン、補聴器等も、本体と無線交信するイヤホン型となり、収納や持ち運びが便利になっている。しかし、これらイヤホン型機器などの頭部着用品をポケットやカバンなどに片づけて持ち運ぶと、紛失しやすいという問題がある。
【0003】
また、新型コロナウイルス(COVID19)の流行によりマスクは必帯具となったが、これも鞄に入れ忘れたり、一度外すと放置してしまったりと、紛失しがちである。このような事情は、仮眠時などに用いるアイマスク等のその他の頭部着用品についても同様である。
【0004】
一方で、頭部着用品が有線の場合、例えばイヤホンやヘッドホンに使用されるコードや、マスクの紐など(以下、まとめて「紐状連結具」ともいう。)が頭部着用品に付いている場合は、単独のイヤホンよりは紛失しにくいが、紐状連結具が絡まるという問題がある。例えば、紐状連結具が付いている頭部着用品を、眼鏡を常用する人が耳元に着用すると、紐状連結具が眼鏡のテンプルに絡まって非常に厄介であるし、ポケットなどに収納した場合でも、紐状連結具同士が絡まって容易に解けない。
【0005】
そのため、特許文献1や特許文献2には、容易に絡まらないイヤホン用アクセサリ等が提案されているが、これらのイヤホン用アクセサリは、一度外したマスクやイヤホン等頭部着用品の紛失を防止する機能はもち合わせない。また、特許文献3や特許文献4は、眼鏡自体の紛失防止について提案しているが、眼鏡を利用して頭部着用品の紛失を防止するという技術的思想については言及していない。
【0006】
また、2018年に特許権を付与された特許文献5に係る耳掛型補聴器の補助具は、特に眼鏡をかけている人は耳掛型補聴器が外れて落下させやすいため、これを防止することができ、耳掛型補聴器を最適な位置に固定できるよう、テンプルの長手方向に移動可能に装着することができる。しかし、特許文献5は、耳掛型補聴器を不使用時に、これを紛失しないようにする課題には言及されていない。
【0007】
さらに、特許文献6に係る発明は、眼鏡のテンプルに装着して、頭部着用品の紐状連結具を係止する眼鏡装着用係止具を提案しており、眼鏡を常用する人が頭部着用品を外しても、これを眼鏡のテンプルに係止して紛失しないようにすることができる。しかし、テンプルに装着する装着部と紐状連結具を係止する係止部とから成る特許文献6に係る眼鏡装着用係止具は、装着部の構造が複雑でテンプルへの装着性が悪かったり、一定の形状・太さのテンプルにしか装着できないなどの難点があり、必ずしも利便性が高いとは言えない。
【0008】
【特許文献1】実用新案登録第3190992号公報
【特許文献2】特開平9-330619号公報
【特許文献3】実開平4-44620号公報
【特許文献4】特開2019-139196号公報
【特許文献5】特許第6332880号公報
【特許文献6】実用新案登録第3229502号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで、本発明は、容易に眼鏡のテンプルに装着することができ、眼鏡を常用する人が頭部着用品を使用しない際にも、これを眼鏡に係止して紛失しないようにすることができる眼鏡装着用の頭部着用品係止具を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
[頭部着用品係止具]
本発明に係る眼鏡装着用の頭部着用品係止具は、眼鏡のテンプルに装着し、頭部着用品を係止可能な頭部着用品係止具であって、
眼鏡のテンプルに装着可能な装着部と、先端と後端を有し、その後端を該装着部に取り付けた連結部と、該連結部の先端に取り付けた係止部と、を含み、
前記装着部を眼鏡のテンプルに装着し、頭部着用品を前記係止部に係止して、該頭部着用品の紛失を防止することができる。
【0011】
[頭部着用品]
本発明に係る眼鏡装着用の頭部着用品係止具において、前記頭部着用品は、通信デバイスとデジタル通信可能なイヤホン型通信機、又は、紐状耳掛具により耳に係止可能なマスク、又は、発光機構を備える光学機器などであり得る。
【0012】
[装着部:レンズフレーム状装着部]
本発明に係る眼鏡装着用の頭部着用品係止具において、前記装着部は弾性材料で形成され、2つのレンズ嵌込穴を有するメガネのレンズフレーム状であり、該2つのレンズ嵌込穴を眼鏡のテンプルに貫通させて該テンプルに装着可能である。
【0013】
[装着部:ダブルリング状装着部]
本発明に係る眼鏡装着用の頭部着用品係止具において、前記装着部は弾性材料で形成され、2つのリングがブリッジにより連結されたダブルリング状であり、該2つのリングを眼鏡のテンプルに貫通させて該テンプルに装着可能である。
【0014】
[連結部:可撓性連結ワイヤ]
本発明に係る眼鏡装着用の頭部着用品係止具において、前記連結部は、形状保持可能な可撓性連結ワイヤにより形成される。
【0015】
[連結部:ループ]
本発明に係る眼鏡装着用の頭部着用品係止具において、形状保持可能な可撓性連結ワイヤにより形成される前記連結部は、該可撓性連結ワイヤが、その先端と後端間で1又は複数回回転してループを形成している。
【0016】
[係止部:C字型係止具]
本発明に係る眼鏡装着用の頭部着用品係止具において、前記係止部は、前記連結部の先端に取り付けたC字型係止具であり、頭部着用品の一部(以下、「係止可能部分」ともいう。)を該C字型係止具が把持又は係止することにより、該係止部が頭部着用品を係止する。
【0017】
[係止部:U字型係止具]
本発明に係る眼鏡装着用の頭部着用品係止具において、前記連結部は、形状保持可能な可撓性連結ワイヤにより形成され、前記係止部は、該可撓性連結ワイヤの先端をU字型に折り返して形成されるU字型係止具であり、頭部着用品の一部を該U字型係止具が係止することにより、該U字型係止具が係止することにより、該係止部が頭部着用品を係止する。このようなU字型係止具は、U字型の凹部を輪状に形成してもよい。
【0018】
[頭部着用品:イヤホン型通信機(ブルートゥース(登録商標))]
本発明に係る眼鏡装着用の頭部着用品係止具において、通信デバイスはスマートフォンであり、頭部着用品は該スマートフォンと無線通信可能なブルートゥース(登録商標)であってよい。
【0019】
[頭部着用品:イヤホン型通信機(携帯用音楽プレーヤー付属イヤホン)]
本発明に係る眼鏡装着用の頭部着用品係止具において、通信デバイスは携帯用音楽プレーヤーであり、頭部着用品は該携帯用音楽プレーヤーと無線通信可能な携帯用音楽プレーヤー付属イヤホン(以下、単に「付属イヤホン」ともいう。)であり得る。
【0020】
[頭部着用品:耳掛け着用品]
本発明に係る眼鏡装着用の頭部着用品係止具は、前記連結部が有するループに、頭部着用品の有する紐状耳掛具を係止可能である。
【0021】
[頭部着用品:耳掛け着用品(マスク)]
本発明に係る眼鏡装着用の頭部着用品係止具において、前記頭部着用品はマスクであり、マスクの紐状耳掛具を前記ループに係止可能である。
【0022】
[頭部着用品:光学機器(ライト)]
本発明に係る眼鏡装着用の頭部着用品係止具において、前記頭部着用品は小型ペンライトであり、小型ペンライトのクリップを前記ループに係止可能である。
【発明の効果】
【0023】
本発明に係る眼鏡装着用の頭部着用品係止具は、装着部を眼鏡のテンプルに装着し、この装着部と連結部により連結した係止部により頭部着用品を係止し得るので、眼鏡を常用する人が頭部着用品を使用しない際にも、これを眼鏡に係止して紛失を防止することができる。
【0024】
具体的には、本発明の頭部着用品係止具が係止する頭部着用品は、通信デバイスとデジタル通信可能なイヤホン型通信機や、紐状耳掛具により耳に係止可能なマスク、発光機構を備える小型照明具などの光学機器などである。したがって、本発明の頭部着用品係止具を眼鏡のテンプルに装着して頭部着用品を係止すれば、例えばスマートフォン用ブルートゥース(登録商標)やマスクを、ポケットやバッグに収納したり机などの上に置く必要がなく、眼鏡に掛けたまま行動できるので、その紛失を防止することができる。
【0025】
本発明の頭部着用品係止具において、装着部はレジンやゴムなどの弾性材料で形成され、2つのレンズ嵌込穴を有するメガネのレンズフレーム状であり、又は、2つのリングがブリッジにより連結されたダブルリング状であってよい。これら2つのレンズ嵌込穴又は2つのリングは一定の大きさを有しており、弾性のある装着部を湾曲させて眼鏡のテンプルに貫通させて眼鏡に装着することができるので、種々の太さ・形状のテンプルに対応することができる。また、テンプルに貫通させた装着部は、その弾性による復元力により、テンプルに安定して固定することができる。
【0026】
また、その連結部は、形状保持可能な可撓性連結ワイヤにより形成されるのが好適である。連結部を可撓性連結ワイヤにより形成することにより、その先端に取り付けた係止部の位置を調整することができ、この係止部に係止したイヤホンなどの頭部着用品を適切に耳などに挿入することができる。また、連結部を形状保持可能とすることにより、イヤホンなど頭部着用品を、邪魔にならない適切な位置に戻して保存することができる。
【0027】
このように形状保持可能な可撓性連結ワイヤにより形成された連結部は、可撓性連結ワイヤが、その先端と後端間で1又は複数回回転してループを形成してよい。この連結部が有するループは、連結部を形成する可撓性連結ワイヤの方向を変化させ、連結部にクッション性や柔軟性を付与することができる。そして、頭部に着用するマスクやアイマスクなどの頭部着用品の紐状耳掛具をループに係止することができる。また、頭部に着用する小型ペンライトなどの頭部着用品のクリップ等をループに係止することもできる。
【0028】
また、本発明の頭部着用品係止具において、係止部を、連結部の先端に取り付けたC字型係止具とするのが好適である。例えば、頭部着用品が頭部着用品本体とイヤホンとこの両者を接続する柱状接続部とからなる場合、この柱状接続部を、C字型係止具により把持又は係止することにより、頭部着用品を係止することができる。
【0029】
本発明の頭部着用品係止具の連結部は、形状保持可能な可撓性連結ワイヤにより形成され、可撓性連結ワイヤの先端をU字型に折り返して形成されるU字型係止具であってよい。上記のように、頭部着用品本体とイヤホンとこの両者を接続する柱状接続部とからなる頭部着用品の柱状接続部を、U字型係止具が係止することにより、係止部に頭部着用品を係止させることができる。あるいは、U字型係止具のU字型の凹部を輪状に形成してもよく(輪状部分)、輪状部分に頭部着用品本体の一部を引っ掛けて係止することもできる。
【0030】
このようなU字型係止具は可撓性連結ワイヤにより形成されるため、折り返した可撓性連結ワイヤを適度に開いて、係止する頭部着用品をU字型の対向する可撓性連結ワイヤ間に通してU字型の凹部(輪状部分)に係止することができる。したがって、上記柱状接続部のように、係止する頭部着用品の部分の中から、その大きさや形状が係止するのに適切な部分(以下、「係止可能部位」という。)を選択し、可撓性連結ワイヤ間に通して、係止可能部位を係止することができる。
【0031】
さらに、可撓性連結ワイヤの先端をU字型に折り返して形成されるU字型係止具は、不使用時には円筒状カバーを被覆させることにより、折り返した可撓性連結ワイヤの先端が、他物に接触するのを防止することができ、安全性を確保することができる。
【0032】
このような本発明に係る眼鏡装着用の頭部着用品係止具は、通信デバイスとデジタル通信可能なイヤホン型通信機や、紐状耳掛具により耳に係止可能な耳掛け着用品、その他、小型ライトなどの発光機構を備える光学機器などの頭部着用品を係止して、その紛失を防止することができる。
【0033】
例えばスマートフォンや携帯用音楽プレーヤーなどの通信デバイスと無線通信可能な、ブルートゥース(登録商標)や付属イヤホンなどの頭部着用品を係止部で係止して、通信デバイスを操作することなく、運転や運動中などに通話したり音を聞いたりすることができ、不使用時にも係止部に係止して、その紛失を防止することができる。また、マスクやアイマスクなどの紐状連結具をループに係止して紛失を防ぎ、あるいは、有線のイヤホンやヘッドホンに使用されるコードなどの紐状連結具をループに係止し、紐状連結具が絡まるのを防ぐこともできる。
【0034】
このように、本発明に係る眼鏡装着用の頭部着用品係止具は、ブルートゥース(登録商標)や付属イヤホン、マスクなどの頭部着用品を耳から外したい場合など、不使用時においても、ポケットやバッグに収納したり机などの上に置く必要がなく、本発明の頭部着用品係止具に係止して眼鏡に掛けたまま行動できるので、その紛失を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】本発明に係る眼鏡装着用の頭部着用品係止具の使用態様を表す斜視図。
図2】本発明に係る眼鏡装着用の頭部着用品係止具の正面図。
図3】実施例に係る眼鏡装着用の頭部着用品係止具の分解図。
図4】実施例に係る頭部着用品係止具のキャップ(接続具)の図であって、(a)平面図、(b)正面図、(c)底面図、(d)側面図、(e)側面図。
図5】実施例に係る頭部着用品係止具の係止部によりイヤホン(頭部着用品)を係止する際の使用態様図であって、(a)C字型係止具の使用態様図、(b)U字型係止具の使用態様図。
図6】実施例に係る頭部着用品係止具のループによりマスク(頭部着用品)を係止する際の使用態様図。
図7】実施例に係る頭部着用品係止具に係止する頭部着用品(ブルートゥース(登録商標))の(a)正面斜視図、(b)平面図。
図8】実施例に係る頭部着用品係止具に係止する頭部着用品の模式的斜視図であって、それぞれ、(a)携帯用音楽プレーヤー付属イヤホン(イヤホン型通信機)の斜視図、(b)マスク(耳掛け着用品)の正面図、(c)小型ペンライト(光学機器)の斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、図面を参照しながら本発明に係る眼鏡装着用の頭部着用品係止具の実施形態について説明する。なお、以下各図面を通して同一の構成要素には同一の符号を使用するものとする。
(1)眼鏡装着用の頭部着用品係止具
【0037】
本発明に係る眼鏡装着用の頭部着用品係止具1は、図1に示すように、眼鏡50のテンプル52に装着し、頭部着用品100を係止可能な頭部着用品係止具である。
【0038】
本発明の頭部着用品係止具1は、図2に示すように、眼鏡50のテンプル52(図1参照)に装着可能な装着部10と、先端20aと後端20rを有し、その後端20rを装着部10に取り付けた連結部20と、連結部20の先端20aに取り付けた係止部30とを含む。そして、図1のように、装着部10を眼鏡50のテンプル52に装着し、頭部着用品101(100A)を係止部30に係止して、頭部着用品100の紛失を防止することができる。
【0039】
以下、本発明に係る眼鏡装着用の頭部着用品係止具1の各構成要素(装着部、連結部、係止部)について、実施例を用いて説明する。

(1―1)装着部
【0040】
本発明に係る頭部着用品係止具1を構成する装着部10は、レジンやゴムなどの弾性材料で形成されるのが好ましく、図3中に例示するように、レンズフレーム状の装着部12またはダブルリング状の装着部14が好適である。これらの装着部12または装着部14は、一定の大きさを有する2つのレンズ嵌込穴又は2つのリングを備えており、弾性のある装着部12または装着部14を湾曲させて眼鏡のテンプル52に貫通させて眼鏡50に装着することができるので(図1図6参照)、種々の太さ・形状のテンプル52に対応することができる。また、テンプル52に貫通させた装着部12または装着部14は、その弾性による復元力により、テンプル52に安定して固定することができる。
【実施例0041】
[レンズフレーム状装着部]
図1図2に示すように、実施例に係る装着部10は、2つのレンズ嵌込穴を有するメガネのレンズフレーム状の装着部12である。レンズフレーム状の装着部12は、装着部12をその中央部で湾曲させ、2つのレンズ嵌込穴を眼鏡50のテンプル52に貫通させてテンプル52に装着することができる。
【0042】
レンズフレーム状の装着部12は、レジン等の弾性力のある材料で形成するのが望ましく、テンプル52に2つのレンズ嵌込穴を貫通させた装着部12は、その弾性力によりテンプル52に固定することができる。レンズ嵌込穴はテンプル52の太さに比べて十分に大きいので、太いテンプル52あるいは幅広のテンプル52であっても貫通させることができ、しっかりテンプル52に固定することができる。
【実施例0043】
[ダブルリング状装着部]
本実施例に係る装着部10は、図3中に示すように、2つのリングがブリッジ11により連結されたダブルリング状装着部14であり、2つのリングを眼鏡50のテンプル52に貫通させてテンプル52に装着可能である。実施例1と同様に、レジン等の弾性力のある材料で形成するのが望ましく、テンプル52に2つのリングを貫通させた装着部14は、その弾性力によりテンプル52に固定することができる。

(1―2)連結部
【0044】
[可撓性連結ワイヤ]
本発明に係る眼鏡装着用の頭部着用品係止具1において、連結部20は、形状保持可能な可撓性連結ワイヤ22により形成されるのが好適である(図1図3参照)。図2に示すように、可撓性連結ワイヤ22(連結部20)は先端20aと後端20rを有し、後端20rを装着部10に取り付け、先端20aに係止部30を取り付けて、本発明の頭部着用品係止具1を構成する。
【0045】
[取付け部]
可撓性連結ワイヤ22(連結部20)の後端20rは、装着部10に取り付けられるが、その取り付け方法は特に限定されない。レジンなどを固めて形成する装着部10を固化する前に、後端20rを直接埋め込んで取り付けてもよいが(図2参照)、以下の実施例のように接続具40を用いて取り付けてもよい。
【実施例0046】
[接着板]
可撓性連結ワイヤ22(連結部20)の後端20rは、成形前の接着板41(接続具40)に埋め込んで、図1のように接着板41に取り付けて、これを装着部10に接着してもよい。接着板41の形状は星形に限らず、装着部10と同様にレジンなどで形成するのが好適である。
【0047】
[キャップ]
あるいは、可撓性連結ワイヤ22(連結部20)の後端20rは、図3のように、キャップ42(接続具40)を介して装着部10に取り付けてもよい。キャップ42は、図4のようにΠ型であって良いが、その形状、材料などは特に限定されない。図3のように後端20rを屈折させ、この屈折部を装着部10のブリッジ11上部に引っ掛けて、キャップ42をブリッジ11の上方から被せて、可撓性連結ワイヤ22をブリッジ11に固定することができる。
【実施例0048】
[ループ]
図1図3に示すように、形状保持可能な可撓性連結ワイヤ22により形成される連結部20は、これを構成する可撓性連結ワイヤ22が、その先端20aと後端20r間で1又は複数回回転してループ23を形成するのが好ましい。
【0049】
この連結部20が有するループ23は、連結部20を形成する可撓性連結ワイヤ22の延伸方向をスムーズに転換又は変化させ、かつ、連結部20にクッション性や柔軟性を付与することができる。そして、後述するように、頭部に着用するマスク111(図8(b)参照)やアイマスクなどの頭部着用品100の紐状耳掛具111bをループ23に係止することができる(図6参照)。また、頭部に着用する小型ペンライト121(図8(c)参照)などの頭部着用品100のクリップ121b等をループ23に係止することもできる。

(1―3)係止部
【0050】
本発明に係る眼鏡装着用の頭部着用品係止具1において、連結部20の先端20aに設ける係止部30は、C字型係止具32又はU字型係止具34が好適である(図5(a)、(b)参照)。図2に示すように、係止部30は、先端20aと後端20rを有し、後端20rを装着部10に取り付け、先端20aに係止部30を取り付け、あるいは係止部30を設けて、本発明の頭部着用品係止具1を構成する。
【実施例0051】
[C字型係止具]
本実施例の頭部着用品係止具1において、係止部30は、可撓性連結ワイヤ22(連結部20)の先端20aに取り付けたC字型係止具32である(図3参照)。C字型係止具32が頭部着用品100の係止可能部位を把持又は係止することにより、本実施例の頭部着用品係止具1は頭部着用品100をC字型係止具32(係止部30)に係止することができる。
【0052】
図5(a)に、C字型係止具32が頭部着用品100の係止可能部位を係止する例を示す。図5(a)において、頭部着用品100は、例えばブルートゥース(登録商標)101や携帯用音楽プレーヤー付属イヤホン102などのイヤホン型通信機100A(頭部着用品100)であり、例えば付属イヤホン102は図8(a)のように、頭部着用品本体(102a)とイヤホン部(102c)とこの両者を接続する柱状接続部(102b)などからなる。C字型係止具32は、上記係止可能部位として頭部着用品100の柱状接続部(102b)を把持することにより、図1のように頭部着用品係止具1を介して頭部着用品100を眼鏡50のテンプル52に係止することができる。
【実施例0053】
[U字型係止具]
図5(b)に示すように、本実施例の頭部着用品係止具1において、連結部20は、形状保持可能な可撓性連結ワイヤ22により形成されており、係止部30は、可撓性連結ワイヤ22の先端20aをU字型に折り返して形成されるU字型係止具34である。
【0054】
図5(b)において、頭部着用品100は、上記実施例5と同様、例えばブルートゥース(登録商標)101などのイヤホン型通信機100A(頭部着用品100)であり、図7(a)、(b)のように頭部着用品本体101aとイヤホン部101cとこの両者を接続する柱状接続部101bとからなる。U字型係止具34は、実施例5と同じく、上記係止可能部位として頭部着用品100の柱状接続部101bを係止することにより、頭部着用品係止具1を介して頭部着用品100を眼鏡50のテンプル52に係止することができる。
【0055】
U字型係止具34は、図2のように、U字型の凹部に輪状部分34aを設けるのが好ましい。このようなU字型係止具34は、可撓性連結ワイヤ22により形成されるため、折り返した可撓性連結ワイヤ22を適度に開き、係止する頭部着用品100の係止可能部位をU字型の対向する可撓性連結ワイヤ22間に通して先端の輪状部分34aに係止することができる。したがって、係止する頭部着用品100の部分の大きさや形状に応じて、適切な頭部着用品の係止可能部位を係止することができる。
【0056】
さらに、可撓性連結ワイヤ22の先端をU字型に折り返して形成されるU字型係止具は、不使用時には円筒状カバー34bを被覆させることにより(図2図5(b)参照)、折り返した可撓性連結ワイヤの先端20aが、他物に接触したり引っ掛かるのを防止することができ、安全性を確保することができる。

(2)係止する頭部着用品の例
【0057】
頭部着用品100は、通信デバイスとデジタル通信可能なイヤホン型通信機100A、又は、紐状耳掛具により耳に係止可能な耳掛け着用品100B、又は、発光機構を備える光学機器100Cなどである。以下、これらそれぞれの頭部着用品100のタイプについて、具体的に説明する。

(2-1)イヤホン型通信機の係止例
【0058】
イヤホン型通信機100A(頭部着用品100)は、例えばブルートゥース(登録商標)や携帯用音楽プレーヤー付属イヤホンである。
【実施例0059】
[イヤホン付きブルートゥース(登録商標)]
本発明に係る眼鏡装着用の頭部着用品係止具1において、頭部着用品100は、通信デバイスをスマートフォンとして、スマートフォンと無線通信可能なブルートゥース(登録商標)101である(図1図7(a)、(b)参照)。
【0060】
ブルートゥース(登録商標)101は、図7(a)、(b)のように、ブルートゥース(登録商標)本体101aとイヤホン部101cとこの両者を接続する柱状接続部101bとからなる。イヤホン部101cと隣接して把持部101dが設けられる場合もある。
【0061】
ブルートゥース(登録商標)101は、その柱状接続部101bを、C字型係止具32(図5(a))やU字型係止具34(図5(b))等の係止部30により係止するのが好ましい。あるいは、把持部101dに設けられた穴を、U字型係止具34の対向する可撓性連結ワイヤ22間に通して先端の輪状部分34aに係止してもよい。
【0062】
このように、本発明の眼鏡装着用の頭部着用品係止具1は、スマートフォンと無線通信可能なブルートゥース(登録商標)101(頭部着用品100)を係止部30で係止して、スマートフォンを操作することなく、運転や運動中などに通話することができる。そして、ブルートゥース(登録商標)101(頭部着用品100)を耳から外したい場合など、不使用時においても、ポケットやバッグに収納したり机などの上に置く必要がなく、本発明の頭部着用品係止具1に係止して、眼鏡50に掛けたまま行動できるので、その紛失を防止することができる。
【実施例0063】
[携帯用音楽プレーヤー付属イヤホン]
本実施例の頭部着用品係止具1において、頭部着用品100は、通信デバイスを携帯用音楽プレーヤーとして、この携帯用音楽プレーヤーと無線通信可能な携帯用音楽プレーヤー付属イヤホン102である(図8(a)参照)。
【0064】
携帯用音楽プレーヤー付属イヤホン102は、図8(a)のように、頭部着用品100本体102aとイヤホン部102cとこの両者を接続する柱状接続部102bとからなる。本体102aには、留孔具102dが設けられる場合もある。
【0065】
付属イヤホン102は、その柱状接続部102bを、C字型係止具32(図5(a))やU字型係止具34(図5(b))等の係止部30により係止することができる。あるいは、留孔具102dに設けられた穴を、U字型係止具34の対向する可撓性連結ワイヤ22間に通して先端の輪状部分34aに係止してもよい。
【0066】
このように、本発明の眼鏡装着用の頭部着用品係止具1は、携帯用音楽プレーヤーと無線通信可能な付属イヤホン102を係止部30で係止して、運転や運動中などに音楽を聞くことができる。そして、不使用時において付属イヤホン102を耳から外した場合も、ポケットやバッグに収納したり机などの上に置く必要がなく、本発明の頭部着用品係止具1に係止して、眼鏡50に掛けたまま行動できるので、その紛失を防止することができる。

(2-2)耳掛け着用品の例
【0067】
本発明に係る眼鏡装着用の頭部着用品係止具1は、頭部(顔面)に着用する耳掛け着用品100Bの紐状耳掛具を、例えば、連結部20が有するループ23に係止可能である。耳掛け着用品100Bは、例えばゴム紐により耳に係止可能なマスクやアイマスクなどである。あるいは、イヤホン型通信機100Aが有線の場合、例えばイヤホンやヘッドホンに使用されるコードなどの紐状連結具をループ23に係止し、紐状連結具が絡まるのを防ぐことができる。
【実施例0068】
[マスク]
本発明に係る眼鏡装着用の頭部着用品係止具1において、頭部着用品100は図8(b)のようなマスク111である。マスク111は、マスク本体111aと紐状耳掛具111bから成り、図6のように紐状耳掛具111bをループ23に係止することができる。あるいは、頭部着用品100は、マスク111と同様の構成のアイマスクであってもよく、マスク111と同じくアイマスクの紐状耳掛具をループ23に係止して使用可能である。
【0069】
新型コロナウイルス(COVID19)の大流行により、人との対面時などに泡沫飛散を防ぐマスクは必帯具となったが、鞄に入れ忘れたり、一度外すと放置してしまったりと、紛失しがちである。頭部に着用するマスク111やアイマスクなどの頭部着用品100の紐状耳掛具111bを本発明に係るループ23に係止することにより、これらをポケットやバッグに収納したり机などの上に置くことなく、眼鏡50に掛けたまま、その紛失を防止することができる。

(2-2)光学機器の例
【0070】
その他、本発明に係る眼鏡装着用の頭部着用品係止具1は、頭部(顔面)に着用する光学機器100Cなどの備品を、例えば、連結部20が有するループ23に係止可能である。光学機器100Cは、例えばヘッドライトとして用いる小型ペンライトである。
【実施例0071】
[小型ペンライト]
本実施例の頭部着用品係止具1において、頭部着用品100は、図8(c)のような小型ペンライト121である。本実施例の小型ペンライト121は、ペンライト本体121aに、クリップ121bとスイッチ121c等を備える。
【0072】
本発明に係る眼鏡装着用の頭部着用品係止具1は、小型ペンライト121のクリップ121bを、例えば連結部20が有するループ23に係止することにより、不使用時にこれをポケットやバッグに収納したり机などの上に置くことなく、眼鏡50に掛けたまま、その紛失を防止することができる。
【0073】
以上、本発明に係る眼鏡装着用の頭部着用品係止具について実施例を用いて説明したが、眼鏡装着用の頭部着用品係止具の態様は上記実施形態、実施例に限定されない。眼鏡装着用の頭部着用品係止具を構成する装着部は、眼鏡のテンプルに装着できればよく、係止具は、頭部着用品を係止できれば、これらの形態は限定されず、これらを構成する形状、材料も特に限定されない。また、その連結部は可撓性接続線に限定されず、その形態や材料も特に限定されない。
【0074】
その他、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき種々の改良、修正、変更を加えた態様で実施できるものである。
【産業上の利用可能性】
【0075】
本発明に係る眼鏡装着用の頭部着用品係止具は、ポケットやバッグに収納すると紛失しがちなイヤホン型通信機やマスクなどの耳掛け着用品、小型ライトなどの頭部着用品に利用することが出来る。
【符号の説明】
【0076】
1:本発明に係る眼鏡装着用の頭部着用品係止具
10:装着部
11:ブリッジ
12:レンズフレーム状の装着部
14:ダブルリング状の装着部
20:連結部
20r:後端
20a:先端
22:形状保持可能な可撓性連結ワイヤ
23:ループ
30:(頭部着用品)係止部
32:C字型係止具
34:U字型係止具
34a:輪状部分
34b:円筒状カバー
40:接続具
41:接着板
42:キャップ
50:眼鏡
52:テンプル
100:頭部着用品
100A:イヤホン型通信機
100B:耳掛け着用品
100C:光学機器
101:ブルートゥース(登録商標)
101a:ブルートゥース(登録商標)本体
101b:柱状接続部
101c:イヤホン部
101d:把持部
102:携帯用音楽プレーヤー付属イヤホン
102a:付属イヤホン本体
102b:柱状接続部
102c:イヤホン部
102d:留孔具
111:マスク
111a:マスク本体
111b:紐状耳掛具(紐状連結具)
121:小型ペンライト
121a:ペンライト本体
121b:クリップ
121c:スイッチ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8