(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023007507
(43)【公開日】2023-01-19
(54)【発明の名称】糸繰出し部、糸繰出し部を備えた編組機のキャリア、及び編組機
(51)【国際特許分類】
D04C 3/40 20060101AFI20230112BHJP
【FI】
D04C3/40
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2019182863
(22)【出願日】2019-10-03
(71)【出願人】
【識別番号】000108742
【氏名又は名称】タツタ電線株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】弁理士法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】芦澤 努
(72)【発明者】
【氏名】平野 喜郎
【テーマコード(参考)】
4L046
【Fターム(参考)】
4L046AB01
4L046AB05
4L046AC02
4L046AD01
4L046BA00
4L046BB00
(57)【要約】
【課題】編組機においてキャリアが蛇行しつつ公転したときに首振りが発生し難い糸繰出し部、この糸繰出し部を備えた編組機のキャリア、及び編組機を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明は、糸繰出し部が、ロッド部に着脱可能な基部と、繰り出される糸が通過可能な貫通孔を有し且つ基部に対して回動可能な回動部と、を備え、回動部が、貫通孔を通過した糸の繰り出し方向を変更する方向変更部と、方向変更部が貫通孔の中心軸を回転中心にして回動可能にとなるように該方向変更部と基部とを接続する接続部と、該回動部において基部に対して回動する部位の重心が中心軸と重なるように配置される錘部と、を有する、ことを特徴とする。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
編組機のキャリアにおいて繰り出される糸に沿って延びるロッド部に着脱可能な糸繰出し部であって、
前記ロッド部に着脱可能な基部と、
前記繰り出される糸が通過可能な貫通孔を有し且つ前記基部に対して回動可能な回動部と、を備え、
前記回動部は、
前記貫通孔を通過した前記糸の繰り出し方向を変更する方向変更部と、
前記方向変更部が前記貫通孔の中心軸を回転中心にして回動可能にとなるように該方向変更部と前記基部とを接続する接続部と、
該回動部において前記基部に対して回動する部位の重心が前記中心軸と重なるように配置される錘部と、を有する、糸繰出し部。
【請求項2】
前記方向変更部は、前記中心軸と直交する方向に延びる軸周りに回動可能なローラである、請求項1に記載の糸繰出し部。
【請求項3】
前記回動部は、前記軸の延びる方向における前記ローラの両側で且つ該ローラから繰り出される前記糸を挟んで対向する一対の対向部を有する規制部を有する、請求項2に記載の糸繰出し部。
【請求項4】
前記規制部は、前記一対の対向部を含む環状部位を有する、請求項3に記載の糸繰出し部。
【請求項5】
前記環状部位の周方向の一部が開放され、
前記規制部は、前記環状部位の開放された部位の端から延びる案内部を有し、
前記案内部は、前記貫通孔を挿通させた前記糸を該案内部に沿って移動させることで前記環状部位の内側に該糸を案内する、請求項4に記載の糸繰出し部。
【請求項6】
前記環状部位と前記案内部とは、一本の線状部材によって構成される、請求項5に記載の糸繰出し部。
【請求項7】
前記錘部は、前記貫通孔の中心軸と間隔をあけて配置される錘と、前記錘と前記中心軸との相対位置を変更可能に該錘を支持する支持部と、を有する、請求項1~6のいずれか1項に記載の糸繰出し部。
【請求項8】
前記支持部は、前記錘と前記接続部とを接続し且つ変形可能な線状部材である、請求項7に記載の糸繰出し部。
【請求項9】
編組機に配置されるキャリアであって、
繰り出される糸に沿って延びるロッド部と、
該ロッド部の先端部に取り付けられる請求項1~8のいずれか1項に記載の糸繰出し部と、を備える、編組機のキャリア。
【請求項10】
繰り出される糸に沿って延びるロッド部と、該ロッド部の先端に取り付けられる請求項1~8のいずれか1項に記載の糸繰出し部と、をそれぞれ有する複数のキャリアを備え、
前記複数のキャリアのそれぞれは、前記糸が編組される部位の周りを蛇行しつつ公転する、編組機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、編組機のキャリアにおいて糸を繰り出す糸繰出し部、この糸繰出し部を備えた編組機のキャリア、及び編組機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から複数のキャリアを備えた編組機が知られている(特許文献1参照)。この編組機は、
図9及び
図10に示すように、環状蛇行溝911が形成された基台部91と、それぞれが環状蛇行溝911に沿って移動する複数のキャリア92と、を備える。
【0003】
各キャリア92は、上下方向に延び且つ糸Sの巻回されたボビンBが装着されるボビンマスト921と、ボビンマスト921と略平行に延びる補助マスト922と、補助マスト922の先端に配置される糸繰出し部923と、を有する。
【0004】
糸繰出し部923は、ガイドローラ9230と、ガイドローラ9230を回転自在に保持する第一ブラケット9231と、第一ブラケット9231に接続され且つ繰出口9232aを有する第二ブラケット9232と、を有する。
【0005】
第一ブラケット9231は、補助マスト922の先端にベアリングを介して軸支されている。これにより、第一ブラケット9231は、上下方向に延びる軸C周りに回転自在である。
【0006】
この編組機90では、各キャリア92が糸Sを繰り出しつつ環状蛇行溝911に沿って移動することにより、中央に配置された管状部材95に糸Sが巻回されて編組層が形成される。このとき、各キャリア92の糸繰出し部923では、第二ブラケット9232の繰出口9232aが管状部材95側を向くように、軸C周りに回動する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
以上の編組機90において、各キャリア92が、環状蛇行溝911に沿って移動するとき、即ち、管状部材95の周囲を蛇行しつつ公転するときに、環状蛇行溝911の変曲点の前後で糸繰出し部923が遠心力によって振られる、いわゆる首振りを行うことがある(
図10の矢印γ参照)。この首振りの発生は、各キャリア92の公転速度が速くなるに伴って顕著になる。
【0009】
このような糸繰出し部923の首振りが発生すると、管状部材95に向けて繰り出される糸Sの向きと、糸繰出し部923の繰出口9232aの開口方向とがずれ、糸Sが繰出口9232aの周壁と接触する。糸繰出し部923は、糸Sを繰出口9232aから出し入れしつつ繰り出すため、糸Sと繰出口9232aの周壁との接触によって糸Sが損傷(毛羽立ちが発生)することがあった。
【0010】
そこで、本発明は、編組機においてキャリアが蛇行しつつ公転したときに首振りが発生し難い糸繰出し部、この糸繰出し部を備えた編組機のキャリア、及び編組機を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の糸繰出し部は、
編組機のキャリアにおいて繰り出される糸に沿って延びるロッド部に着脱可能な糸繰出し部であって、
前記ロッド部に着脱可能な基部と、
前記繰り出される糸が通過可能な貫通孔を有し且つ前記基部に対して回動可能な回動部と、を備え、
前記回動部は、
前記貫通孔を通過した前記糸の繰り出し方向を変更する方向変更部と、
前記方向変更部が前記貫通孔の中心軸を回転中心にして回動可能となるように該方向変更部と前記基部とを接続する接続部と、
該回動部において前記基部に対して回動する部位の重心が前記中心軸と重なるように配置される錘部と、を有する。
【0012】
かかる構成によれば、糸繰出し部がキャリアのロッド部に取り付けられた状態で該キャリアが編組機において蛇行しつつ公転しても、回動部において回動する部位の重心が回動中心(貫通孔の中心軸)と重なっているため、該部位が遠心力によって首振りし難い、即ち、糸繰出し部における首振りの発生が抑えられる。
【0013】
前記糸繰出し部では、
前記方向変更部は、前記中心軸と直交する方向に延びる軸周りに回動可能なローラであってもよい。
【0014】
かかる構成によれば、糸の繰り出しに合わせてローラが回動するため、糸が損傷し難い、即ち、毛羽立ち等が抑えられる。
【0015】
また、前記糸繰出し部において、
前記回動部は、前記軸の延びる方向における前記ローラの両側で且つ該ローラから繰り出される前記糸を挟んで対向する一対の対向部を有する規制部を有してもよい。
【0016】
かかる構成によれば、一対の対向部によって糸の前記軸方向の移動が規制されるため、該糸がローラから外れ難くなる。
【0017】
この場合、
前記規制部は、前記一対の対向部を含む環状部位を有することが好ましい。
【0018】
かかる構成によれば、ローラによって繰り出し方向が変更された糸が環状部位の内側を通って繰り出されることで、該糸の前記回転軸方向以外の方向への移動も規制され、これにより、糸がローラからより外れ難くなる。
【0019】
また、前記糸繰出し部において、
前記環状部位の周方向の一部が開放され、
前記規制部は、前記環状部位の開放された部位の端から延びる案内部を有し、
前記案内部は、前記貫通孔を挿通させた前記糸を該案内部に沿って移動させることで前記環状部位の内側に該糸を案内してもよい。
【0020】
かかる構成によれば、糸を案内部に沿わせて環状部位の内側まで移動させることで、環状部位が閉じた形状(開放部の無い環状)の場合に比べ、環状部位の内側に糸を通し易い。
【0021】
また、前記糸繰出し部において、
前記環状部位と前記案内部とが一本の線状部材によって構成されることで、規制部の構成の簡素化を図ることができる。
【0022】
また、前記糸繰出し部において、
前記錘部は、前記貫通孔の中心軸と間隔をあけて配置される錘と、前記錘と前記中心軸との相対位置を変更可能に該錘を支持する支持部と、を有してもよい。
【0023】
このように、支持部によって錘と貫通孔の中心軸との相対位置を変更可能な構成とすることで、糸繰出し部において回動する部位の重心位置の調整を行うことができる。
【0024】
この場合、
前記支持部は、前記錘と前記接続部とを接続し且つ変形可能な線状部材であってもよい。
【0025】
かかる構成によれば、錘と貫通孔の中心軸との相対位置を変更可能な構成を、簡素な構成によって実現できる。
【0026】
また、本発明のキャリアは、
編組機に配置されるキャリアであって、
繰り出される糸に沿って延びるロッド部と、
該ロッド部の先端部に取り付けられる上記いずれかの糸繰出し部と、を備える。
【0027】
かかる構成によれば、キャリアが編組機において蛇行しつつ公転しても、回動部において回動する部位の重心が回動中心(貫通孔の中心軸)と重なっているため、該部位が遠心力によって首振りし難い、即ち、糸繰出し部における首振りの発生が抑えられる。
【0028】
また、本発明の編組機は、
繰り出される糸に沿って延びるロッド部と、該ロッド部の先端に取り付けられる上記いずれかの糸繰出し部と、をそれぞれ有する複数のキャリアを備え、
前記複数のキャリアのそれぞれは、前記糸が編組される部位の周りを蛇行しつつ公転する。
【0029】
かかる構成によれば、各キャリアが蛇行しつつ公転したときに、該キャリアにおいて、回動部において回動する部位の重心が回動中心(貫通孔の中心軸)と重なっているため、該部位が遠心力によって首振りし難い、即ち、糸繰出し部における首振りの発生が抑えられる。
【発明の効果】
【0030】
以上より、本発明によれば、編組機においてキャリアが蛇行しつつ公転したときに首振りが発生し難い糸繰出し部、この糸繰出し部を備えた編組機のキャリア、及び編組機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】
図1は、本実施形態に係る編組機の構成を説明するための模式図である。
【
図2】
図2は、前記編組機におけるキャリアの軌道及び動作を示す図である。
【
図3】
図3は、前記キャリアの構成を説明するための図である。
【
図4】
図4は、前記キャリアに取り付けられる糸繰出し部の斜視図である。
【
図7】
図7は、他実施形態に係る糸繰出し部の斜視図である。
【
図8】
図8は、他実施形態に係る糸繰出し部の斜視図である。
【
図9】
図9は、従来の編組機のキャリアの構成を説明するための図である。
【
図10】
図10は、前記キャリアの軌道及び動作を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明の一実施形態について、
図1~
図6を参照しつつ説明する。
【0033】
本実施形態の編組機は、各種の糸を材料として、これらを交互に交差させて編み込むことで、組紐や長尺な芯部材等の周囲に筒状の編組層を形成する。本実施形態の編組機は、例えば、ガラス繊維によって構成される糸や、バサルト等の無機繊維によって構成される糸を編み込んで(編組して)組紐や編組層を形成する。この編組機によって形成された組紐や編組層を有する線状部材は、例えば、電線や熱電対の耐熱ジャケット、耐熱ガラスチューブ等の用途に用いられてもよく、使用目的は限定されない。
【0034】
具体的に、本実施形態の編組機は、
図1及び
図2に示すように、それぞれが糸Sを繰り出し可能な複数(本実施形態の例では、16個又は24個)のキャリア1と、複数のキャリア1が配置される駆動部11と、各キャリア1から繰り出された糸Sを集束させる集糸部12と、を備える。
【0035】
駆動部11は、水平方向に広がる上板111を有し、複数のキャリア1をこの上板111上で走行(移動)させる。この上板111は、各キャリア1が走行する際の軌道となる二つ環状軌道溝(第一環状軌道溝112a、第二環状軌道溝112b)を有する。各環状軌道溝112a、112bは、平面視において、集糸部12を中心とした環状の溝(軌道)であり、キャリア1が周方向に該環状軌道溝112a、112bを走行する際、即ち、集糸部12の周りを公転する際に平面視において該キャリア1が集糸部12に対して接離を繰り返すように、蛇行しつつ周方向に延びている。これら二つの環状軌道溝112a、112bは、周方向の複数の位置で交差している。
【0036】
この駆動部11では、上板111の第一環状軌道溝112aに複数(本実施形態の例では8個又は12個)のキャリア1が周方向に間隔をあけて配置されると共に、第二環状軌道溝112bに複数(本実施形態の例では8個又は12個)のキャリア1が周方向に間隔をあけて配置されている。そして、駆動部11は、第一環状軌道溝112aにおいて複数(8個又は12個)のキャリア1を平面視において時計回りに走行(公転)させると共に、第二環状軌道溝112bにおいて複数(8個又は12個)のキャリア1を平面視において反時計回りに(公転)させる。尚、
図1は、編組機10の構成を模式的に示しているため、キャリア1の数や配置位置は、実際の編組機10と異なっている。また、
図2では、上板111における複数のキャリア1の配置及び動作を示しているのではなく、一つのキャリア1が第一環状軌道溝112aを走行する際の各位置でのキャリア1の糸繰出し部5の動作(向き)を示している。
【0037】
複数のキャリア1のそれぞれは、
図3にも示すように、繰り出される糸Sに沿って延びるロッド部4と、該ロッド部4に着脱可能に取り付けられる糸繰出し部5と、を備える。詳しくは、各キャリア1は、駆動部11と接続される基部2と、基部2から延び且つ糸Sが巻回されたボビンBを保持する保持ロッド3と、基部2から保持ロッド3と平行又は略平行に延びるロッド部4と、ロッド部4の先端に着脱可能に取り付けられる糸繰出し部5と、を備える。
【0038】
基部2は、楕円柱状の被ガイド部21と、被ガイド部21の上部において被ガイド部21の径方向に広がる上フランジ部22と、被ガイド部21の下部において前記径方向に広がる下フランジ部23と、下フランジ部23から下方に延びる軸部24と、を有する。また、上フランジ部22は、周縁部から上方に突出する突部221を有する。
【0039】
このように構成される基部2は、被ガイド部21が上板111に形成された環状軌道溝112a、112bに嵌まり込んだ状態で、上フランジ部22と下フランジ部23とによって駆動部11の上板111における環状軌道溝112a、112bの縁部を挟み込んでいる。そして、軸部24は、駆動部11の駆動機構と接続されている。
【0040】
保持ロッド3は、ボビンBを該ボビンBの中心軸C1周りに回動可能に保持する。本実施形態の保持ロッド3は、基部2から上方に延び、該保持ロッド3の延びる方向とボビンBの中心軸C1とが一致するようにボビンBを保持する。
【0041】
ロッド部4は、糸繰出し部5から集糸部12に繰り出される糸Sに対して所定のテンションを付与する。このロッド部4は、基部2から上方に延びている。具体的に、ロッド部4は、基部2の突部221から上方に延びる第一シャフト41と、基部2の突部221から第一シャフト41と平行に延びる第二シャフト42と、を有する。また、ロッド部4は、第一シャフト41に配置される第一ローラ43と、第二シャフト42の上端を支持する上端支持部44と、上端支持部44を付勢する第一付勢部45と、第二シャフト42に配置される第二ローラ46と、第二ローラ46を付勢する第二付勢部47と、を有する。
【0042】
第一シャフト41は、突部221から上方に延び、先端部(上端部)に糸繰出し部5が接続される第一接続部411を有する。この第一シャフト41は、保持ロッド3又はボビンBの略上端位置まで延びている。本実施形態の第一接続部411は、雄ネジによって構成されている。
【0043】
第二シャフト42は、突部221(詳しくは、第一シャフト41を挟んで保持ロッド3と反対側の位置)から上方に延び、先端(上端)を上端支持部44によって支持されている。この第二シャフト42は、第一シャフト41より短い。
【0044】
第一ローラ43は、第一シャフト41の延びる方向(
図3における上下方向)及び保持ロッド3と第一シャフト41との並び方向(
図3における左右方向)とそれぞれ直交する方向に延びる回転軸C2周りに回動可能なローラであり、第一シャフト41の上下方向における途中位置に配置されている。この第一ローラ43には、ボビンBから繰り出される糸Sが巻き掛けられる。
【0045】
上端支持部44は、第一シャフト41が挿通された状態で該第一シャフト41に対して上下方向に相対移動可能な筒状の本体441と、本体441から延びる延設部442と、を有する。延設部442は、第二シャフト42の先端(上端)が嵌まり込む凹部442aを有する。
【0046】
第一付勢部45は、糸繰出し部5と上端支持部44との間に配置されて上端支持部44を基部2側に付勢する。本実施形態の第一付勢部45は、つる巻きバネであり、螺旋中心に沿って第一シャフト41が挿通された状態で、糸繰出し部5と上端支持部44の本体441との間に配置される。この第一付勢部45は、凹部442aに第二シャフト42の先端が嵌まり込んだ状態(位置)の上端支持部44を基部2側に付勢している。
【0047】
第二ローラ46は、第一ローラ43の回転軸C2と平行な回転軸C3周りに回動可能なローラであり、第二シャフト42に沿って移動可能に該第二シャフト42に配置されている。この第二ローラ46は、ボビンBから第一ローラ43を経て繰り出される糸Sが巻き掛けられている。
【0048】
第二付勢部47は、上端支持部44(延設部442)と第二ローラ46との間に配置されて第二ローラ46を基部2側に付勢する。本実施形態の第二付勢部47は、つる巻きバネであり、螺旋中心に沿って第二シャフト42が挿通された状態で、延設部442と第二ローラ46との間に配置される。この第二付勢部47は、少なくとも第二ローラ46が第二シャフト42に沿って突部221から延設部442側に移動した状態のとき、即ち、第二ローラ46が第二シャフト42の延びる方向における途中位置のときに、第二ローラ46を基部2側に付勢する。本実施形態の編組機10では、この第二付勢部47が第二ローラ46を付勢して第一ローラ43との間隔が大きくなる方向(
図3に示す例では下方)に第二ローラ46が移動しようとすることで、キャリア1から繰り出される糸Sに対して常にテンションが付与される。
【0049】
糸繰出し部5は、
図4~
図6にも示すように、ロッド部4に着脱可能な基部51と、繰り出される糸Sが通過可能な貫通孔50を有し且つ基部51に対して回動可能な回動部52と、を備える。
【0050】
基部51は、ロッド部4の第一接続部411が接続される第二接続部511と、第二接続部511及び回動部52が配置される基部本体512と、を有する。本実施形態の基部本体512は、ロッド部4の延びる方向(本実施形態の例では上下方向)と直交する方向に広がる板状の部材である。この基部本体512は、厚さ方向(上下方向)に貫通する孔512aを有し、回動部52がこの孔512aに嵌まり込んだ状態で取り付けられている。また、本実施形態の第二接続部511は、雌ネジによって構成され、第一シャフト41の第一接続部(雄ネジ)411と螺合する。
【0051】
回動部52は、糸Sの繰り出し方向(移動方向)を変更する方向変更部53と、方向変更部53と基部51(詳しくは、基部本体512)とを接続する接続部54と、方向変更部53又は接続部54に接続される錘部55と、を有する。本実施形態の回動部52は、糸繰出し部5から繰り出される糸Sの繰り出し方向を規制する規制部56等も有する。
【0052】
方向変更部53は、繰り出される糸Sを巻き掛けられ、該方向変更部53の前後での糸Sの移動方向(繰り出し方向)を変更する。本実施形態の方向変更部53は、ロッド部4の延びる方向(本実施形態の例では、上下方向)と直交する方向に延びる回転軸(軸)C4を有し且つ該回転軸C4周りに回動可能なローラである。このローラ53の外周部には、全周に亘ってローラ溝53aが形成されている。このローラ53は、ロッド部4の第二ローラ46との間に糸Sが掛け渡され、この掛け渡された糸Sの延びる方向に対して異なる方向で且つ該ローラ53(詳しくは、ローラ溝53a)の接線方向に、糸Sの繰り出し方向を変更する。
【0053】
接続部54は、基部本体512をロッド部4の延びる方向に貫通した状態で該基部本体512に配置されるベアリング部541と、ベアリング部541に取り付けられ且つローラ53を支持するローラ支持部542と、を有する(
図6参照)。
【0054】
ベアリング部541は、基部本体512の孔512aに嵌め込まれた状態で該基部本体512に取り付けられている。具体的に、ベアリング部541は、基部本体512に固定されている円環状の外環部5411と、外環部5411の内側に配置されて外環部5411に対して回動自在な円環状の内環部5412と、外環部5411と内環部5412との間に配置される複数のボール(転動体)5413と、を有する。このベアリング部541に囲まれた領域(内環部5412によって囲まれた領域)又はこの領域の内側に配置された部材によって、糸繰出し部5の貫通孔50が規定されている。
【0055】
ローラ支持部542は、ベアリング部541の内環部5412に連結され、ローラ53を支持する。これにより、ローラ53が貫通孔50の中心軸C5を回転中心にして回動可能となる。具体的に、ローラ支持部542は、貫通孔50に対応する大きさの孔542aを有し且つ基部本体512に沿って広がる板状の第一部位5421と、第一部位5421に対して立設され且つローラ53が配置される板状の第二部位5422と、を有する。
【0056】
第一部位5421は、ベアリング部541の内環部5412に重ねられた状態で該内環部5412に連結されている。本実施形態の第一部位5421は、ハトメ部材543によって内環部5412に直接又は間接に連結されている(
図6参照)。このため、本実施形態の回動部52の貫通孔50は、ハトメ部材543によって規定されている。
【0057】
第二部位5422は、該第二部位5422の広がる方向に対して回転軸C4の延びる方向が直交するようにローラ53を支持する。
【0058】
本実施形態のローラ支持部542では、ローラ53は、第二部位5422(ローラ支持部542)において、ローラ53がローラ支持部542と共に貫通孔50の中心軸C5を回転中心にして回動したときに該ローラ53とロッド部4の第二ローラ46とに掛け渡された糸Sが貫通孔50の内周縁(本実施形態の例では、ハトメ部材543)と接触しない位置に配置されている。
【0059】
錘部55は、回動部52における基部51に対して回動する部位の重心が貫通孔50の中心軸C5と重なるように配置される。即ち、錘部55は、前記回動する部位の、いわゆるバランサーである。本実施形態の例では、前記回動する部位は、ベアリング部541の内環部5412と、ローラ支持部542と、ローラ53と、規制部56等と、によって構成されている。
【0060】
具体的に、錘部55は、貫通孔50の中心軸C5と間隔をあけて配置される錘551と、錘551とローラ支持部542とを接続して該錘551を支持する錘支持部(支持部)552と、を有する。
【0061】
錘支持部552は、錘551と貫通孔50の中心軸C5との相対位置を変更可能に該錘551を支持する。本実施形態の錘支持部552は、ローラ支持部542から延び且つ変形可能な線状部材(例えば、金属製の線状部材等)である。本実施形態の回動部52では、中心軸C5方向から見て、錘551が中心軸C5を挟んでローラ53及び第二部位5422(該ローラ53を支持する部位)の反対側に位置するように、錘支持部552が錘551を支持している(
図5参照)。
【0062】
規制部56は、内側を糸Sが通過し且つ周方向の一部が開放された環状部位561と、環状部位561の開放された部位αの端から延びる案内部562と、を有する。また、規制部56は、環状部位561とローラ支持部542とを接続して該環状部位561を支持する環状部位支持部563を有する。本実施形態の規制部56は、ローラ支持部542に取り付けられている。
【0063】
環状部位561は、ローラ53の上側(基部2の側とは反対側)に配置される。この環状部位561は、回転軸C4の延びる方向におけるローラ53の両側で且つ該ローラ53から繰り出される糸Sを挟んで対向する一対の対向部5611を含む。具体的に、環状部位561は、互いに略平行に延びる一対の対向部5611と、一対の対向部5611の一方側の端部(第一端部)5611a同士を接続する第一湾曲部5612と、一対の対向部5611のうちの一方の対向部5611Aにおける第一端部5611aと反対側の端部(第二端部)5611bから延びる第二湾曲部5613と、を含む。
【0064】
一対の対向部5611のそれぞれは、直線状に延びている。具体的に、一対の対向部5611は、ロッド部4の延びる方向(中心軸C5方向)から見て、互いに平行又は略平行に延びると共に、ローラ53の回転軸C4の延びる方向から見て、第二端部5611bから第一端部5611a側に進むにつれて基部51に近づくように傾斜又は湾曲している(
図6参照)。
【0065】
第一湾曲部5612と第二湾曲部5613とのそれぞれは、ロッド部4の延びる方向から見て、互いに離れる方向に凸となる湾曲形状である(
図5参照)。本実施形態の環状部位561では、一対の対向部5611同士は、回転軸C4の延びる方向から見て互いに重ならず(一致せず)、第一端部5611aから第二端部5611b側に向かうにつれて間隔が大きくなるように僅かにずれている。一対の対向部5611のうちの他方の対向部5611Bの第二端部5611bと、第二湾曲部5613との前記ずれが、上述の環状部位561における開放された部位αを構成している。
【0066】
案内部562は、貫通孔50を挿通させた糸Sを該案内部562に沿って移動させることで環状部位561の内側に該糸Sを案内する。この案内部562は、第二湾曲部5613の端部から延びる線状の部位(部材)である。
【0067】
環状部位支持部563は、ローラ支持部542から環状部位の他方の対向部5611Bの第二端部5611bまで延びる線状の部位である。
【0068】
以上の規制部56は、一本の線状部材によって構成されている。また、本実施形態の回動部52では、錘支持部552及び規制部56が一本の線状部材によって構成されている。この線状部材は、ネジScによってローラ支持部542の第二部位5422に固定されている。
【0069】
以上のように構成される編組機10では、第一環状軌道溝112aに配置される各キャリア1が糸Sを繰り出しつつ平面視において該第一環状軌道溝112aを時計周りに走行すると共に、第二環状軌道溝112bに配置される各キャリア1が糸Sを繰り出しつつ平面視において該第二環状軌道溝112bを反時計回りに走行する。
【0070】
このとき、環状軌道溝112a、112bに沿って移動する各キャリア1に対する集糸部12の向き(位置)が変化するが、各キャリア1において、糸繰出し部5におけるローラ53からの糸Sの繰り出し方向が集糸部12を向くように、回動部52が貫通孔50の中心軸C5周りに回動する。
【0071】
詳しくは、集糸部12周りを蛇行しつつ公転することによってキャリア1に対する集糸部12の位置が変化すると、糸繰出し部5から繰り出される糸Sが規制部56(詳しくは、環状部位561の一方の対向部5611A又は他方の対向部5611B)に接触し、回動部52が中心軸C5周りに回動して向きが変わる。このとき、回動部52における回動する部位の重心が回動中心(貫通孔50の中心軸C5)にあるため、規制部56への糸Sの僅かな接触で(即ち、接触によって規制部56に加わる力が小さくても)、前記回動する部位が集糸部12を向くように回動する。
【0072】
また、第一及び第二環状軌道溝112a、112bが蛇行しているため、各キャリア1がこれらの環状軌道溝112a、112bに沿って走行すると、該キャリア1において急激な走行方向の変化が頻繁に生じるが、回動部52における回動する部位の重心が回動中心(貫通孔50の中心軸C5)にあるため該回動する部位に働く遠心力が抑えられる。これにより、各キャリア1の糸繰出し部5において、回動部52(回動する部位)の遠心力に起因する中心軸C5周りの回動(いわゆる首振り)が抑えられる。
【0073】
このようにして編組機10において各キャリア1が糸Sを繰り出しつつ第一環状軌道溝112a及び第二環状軌道溝112bを走行することによって、集糸部12に集められた各キャリア1から繰り出された糸Sが編み込まれる(編組される)。
【0074】
以上の編組機10の糸繰出し部5によれば、上述のように、キャリア1が編組機10において蛇行しつつ公転しても、回動部52において回動する部位の重心が回動中心(貫通孔50の中心軸C5)と重なっているため、該部位が遠心力によって首振りし難い、即ち、糸繰出し部5における首振りの発生が抑えられる。
【0075】
また、本実施形態の編組機10の糸繰出し部5では、方向変更部53は、ローラである。これにより、糸繰出し部5から糸Sが繰り出されるときに該糸Sの繰り出しに合わせてローラ53が回動するため、回動しない構成の方向変更部に比べ、糸Sが損傷し難い(毛羽立ち等が抑えられる)。
【0076】
また、本実施形態の編組機10の糸繰出し部5では、回動部52が、回転軸C4の延びる方向におけるローラ53の両側で且つ該ローラ53から繰り出される糸Sを挟んで対向する一対の対向部5611を有する規制部56を有している。このため、一対の対向部5611によって糸繰出し部5から繰り出される糸Sの回転軸C4方向の移動が規制される。これにより、該糸Sがローラ53から外れ難い。
【0077】
しかも、本実施形態の糸繰出し部5では、規制部56が環状部位561を有し、ローラ53によって繰り出し方向が変更された糸Sが環状部位561の内側を通って繰り出されるため、該糸Sの回転軸C4方向以外の方向への移動も規制される。これにより、糸Sがローラ53からより外れ難くなっている。
【0078】
さらに、糸繰出し部5では、環状部位561の周方向の一部が開放され、規制部56が、環状部位561の開放された部位αの端から延びる案内部562を有しているため、糸の交換等の際等に、糸Sを案内部562に沿わせて環状部位561の内側まで移動させることで、環状部位が閉じた形状(開放部の無い環状)の場合に比べ、環状部位561の内側に糸Sを通し易い。
【0079】
また、糸繰出し部5では、環状部位561と案内部562とが一本の線状部材によって構成されているため、規制部56の構成の簡素化が図られている。
【0080】
また、糸繰出し部5では、錘支持部552が錘551と貫通孔50の中心軸C5との相対位置を変更可能である。このため、この相対位置を変更することで、糸繰出し部5において回動する部位の重心位置の調整を行うことができる。
【0081】
また、本実施形態の錘部55では、錘支持部552を変形可能な線状部材とし、錘551と貫通孔50の中心軸C5との相対位置を変更可能な構成を簡素な構成によって実現している。
【0082】
尚、本発明の糸繰出し部、糸繰出し部を備えるキャリア、及び編組機は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を追加することができ、また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることができる。さらに、ある実施形態の構成の一部を削除することができる。
【0083】
上記実施形態の編組機10において、糸繰出し部5は、ロッド部4に着脱可能に構成されているが、この構成に限定されない。糸繰出し部5は、ロッド部4に溶接等によって強固に固定されていてもよい。即ち、糸繰出し部5は、ロッド部4から取り外すことができない構成でもよい。
【0084】
ロッド部4の具体的な構成は、限定されない。上記実施形態のロッド部4は、複数のシャフト41、42や複数のローラ43、46等を有しているが、所定方向に延びると共に先端に糸繰出し部5が配置可能に構成され、且つ、ボビンBから供給された糸Sが該ロッド部4に沿って糸繰出し部5まで案内される構成であればよい。
【0085】
糸繰出し部5における基部51の具体的な構成も限定されない。基部51は、ロッド部4との接続部(第二接続部)511を有し、且つ、回動部52が配置可能(取付可能)な構成であればよい。
【0086】
上記実施形態の糸繰出し部5の方向変更部53は、ローラであるが、この構成に限定されない。方向変更部53は、例えば
図7に示すような、ロッド部4の延びる方向と直交する方向に延びる円柱状の部材等の回動しない構成であってもよい。即ち、ロッド部4に沿って送られてきた糸Sがロッド部4の延びる方向と直交する方向に延びる軸周りに方向を変更できる構成であればよい。この場合、方向変更部53は、SIC(シリコンカーバイト)等の硬く且つ摩擦係数の小さな素材によって構成されることが好ましい。
【0087】
上記実施形態の糸繰出し部5では、規制部56を有しているが、この構成に限定されない。糸繰出し部5は、規制部56のない構成でもよい。
【0088】
規制部56の具体的な構成も限定されない。規制部56は、少なくとも一対の対向部5611を有していればよい。例えば、上記実施形態の規制部56は、一部が開放されている環状部位561を有しているが、閉じた環形状の環状部位を有する構成でもよい。また、規制部56は、第一湾曲部5612を有しない構成、即ち、一対の対向部5611の第一端部5611a間が開放された構成でもよい。この場合、第二湾曲部5613側に開放された部位αが無く、一対の対向部5611の第二端部5611b同士を第二湾曲部5613が接続する構成等でもよい。
【0089】
また、上記実施形態の回動部52では、規制部56と、錘部55の錘支持部552とが一体に構成(一本の線状部材で構成)されているが、この構成に限定されない。規制部56と錘部55とが別体(別部材)として構成されていてもよい。
【0090】
また、規制部56と錘部55とが一体で構成される場合、一本の線状部材によって構成されていなくてもよい。例えば、
図8に示すように、回動部52が、方向変更部53を囲う板金部材57と、板金部材57と螺合するネジ部が設けられた錘58と、を有する構成でもよい。
図8に示す例では、板金部材57は、接続部54のローラ支持部542(第二部位5422)に着脱可能に取り付けられている。かかる構成では、回動部52における回動する部位の重心の調整は、錘58を回転させて板金部材57(貫通孔50の中心軸C5を挟んで方向変更部53と対向する壁部)に対して進退させることで行う。
【0091】
この板金部材57において、規制部56は、例えば、板金部材57に設けられた切り欠き571やスリットによって構成されてもよい。この切り欠き571において、対向する縁部が一対の対向部5611であり、一対の対向部5611の第一端部5611a間は、開放されている。即ち、規制部56における一対の対向部5611は、線状部材(部位)に限定されず、ローラ53の回転軸C4の延びる方向への糸Sの移動を規制できる構成であれば種々選択し得る。
【0092】
また、上記実施形態の編組機10では、ボビンBの中心軸C1や回動部52において回動する部位の回動中心となる軸(中心軸C5)が上下方向となるように、各キャリア1が配置されているが、この構成に限定されない。例えば、ボビンBの中心軸C1や回動部52において回動する部位の回動中心となる軸(中心軸C5)が水平方向となるように、各キャリア1が配置される構成でもよい。かかる構成においても、回動部52において回動する部位の重心が回動中心(貫通孔50の中心軸C5)と重なっているため、各キャリア1が垂直面上を移動方向を変えつつ移動したときに、前記回動する部位が遠心力によって首振りし難い、即ち、糸繰出し部5における首振りの発生が抑えられる。
【符号の説明】
【0093】
1…キャリア、2…基部、21…被ガイド部、22…上フランジ部、221…突部、23…下フランジ部、24…軸部、3…保持ロッド、4…ロッド部、41…第一シャフト、411…第一接続部、42…第二シャフト、43…第一ローラ、44…上端支持部、441…本体、442…延設部、442a…凹部、45…第一付勢部、46…第二ローラ、47…第二付勢部、5…糸繰出し部、50…貫通孔、51…基部、511…第二接続部、512…基部本体、512a…孔、52…回動部、53…方向変更部(ローラ)、53a…ローラ溝、54…接続部、541…ベアリング部、5411…外環部、5412…内環部、5413…ボール(転動体)、542…ローラ支持部、542a…孔、5421…第一部位、5422…第二部位、543…ハトメ部材、55…錘部、551…錘、552…錘支持部(支持部)、56…規制部、561…環状部位、5611…対向部、5611A…一方の対向部、5611B…他方の対向部、5611a…第一端部、5611b…第二端部、5612…第一湾曲部、5613…第二湾曲部、562…案内部、563…環状部位支持部、57…板金部材、571…切り欠き(規制部)、58…錘、10…編組機、11…駆動部、111…上板、112a…第一環状軌道溝、112b…第二環状軌道溝、12…集糸部、B…ボビン、C1…ボビンの中心軸、C2…第一ローラの回転軸、C3…第二ローラの回転軸、C4…ローラ(方向変更部)の回転軸(軸)、C5…回動部の貫通孔の中心軸、Sc…ネジ、S…糸、α…環状部位の開放された部位、90…編組機、91…基台部、911…環状蛇行溝、92…キャリア、921…ボビンマスト、922…補助マスト、923…糸繰出し部、9230…ガイドローラ、9231…第一ブラケット、9232…第二ブラケット、9232a…繰出口、95…管状部材、C…第一ブラケットの軸