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▶ 砂畑 正一の特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023007536
(43)【公開日】2023-01-19
(54)【発明の名称】電動機
(51)【国際特許分類】
   H02K 23/04 20060101AFI20230112BHJP
   H02K 23/00 20060101ALI20230112BHJP
   H02K 1/24 20060101ALI20230112BHJP
【FI】
H02K23/04
H02K23/00 A
H02K1/24 Z
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021110419
(22)【出願日】2021-07-01
(71)【出願人】
【識別番号】517429673
【氏名又は名称】砂畑 正一
(72)【発明者】
【氏名】砂畑 正一
【テーマコード(参考)】
5H601
5H623
【Fターム(参考)】
5H601AA24
5H601CC01
5H601CC09
5H601DD01
5H601DD09
5H601DD11
5H601GA02
5H601GB22
5H623BB07
5H623GG13
5H623GG16
5H623GG22
(57)【要約】      (修正有)
【課題】従来型電動機の磁力は回転軸と固定子接続部である枠の間において阻まれ常時に回転力として作用しなく消滅しているため、消滅しない電動機を提供する。
【解決手段】回転子磁石のNS極間中心磁力線の延長線上に回転軸を置かない位置にすることにより固定子と回転子間の最大磁力は回転軸に対し高トルクを与える。回転子磁石4と回転軸8の間に接続部9を設け磁石と軸をL型で接続することにより、固定子と回転子間で発生する中心磁力は回転軸に伝わり高トルクを発生する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動機の回転子磁石において、N極S極の中心磁力線を回転軸に交差させない位置にするため、回転軸に近い磁極であるN又はS極から回転子磁石の中心磁力線に対し90度程度の角度で回転子磁石と回転軸間に接続部を設け、回転子磁石と固定子磁石間による中心磁力を消滅させないために回転子磁石の中心磁力と固定子磁石の磁力によって発生する最大磁力を回転力に転嫁させトルクの増大を図る電動機である。
【請求項2】
直流整流子電動機の回転子磁石において、電気子コイルを環状接続とした場合にすべての電気子コイルと整流子間の同一の位置に順方向にダイオードを接続することによりトルク減を伴わずに消費電力を軽減させる電動機である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、従来型の電動機において回転子磁石と固定子磁石の間に働く磁力のすべてが回転力として作用していなく損失している問題点を解決するために考案されたものである。
【0002】
本発明は回転子に電気子採用の電動機において、コイルが環状に結線されている場合に電流は全てのコイルを通過することにより発生する磁力の一部が回転力として作用していないため電力の損失が発生している問題点を解決するために考案されたものである。
【背景技術】
【0003】
図1aは従来型電動機における回転力の方向を1に示し、図1bは出願した電動機の回転力の方向を2及び3に示す。図1bにおいて回転子磁石4の中心磁力線5と固定子磁石6の中心磁力線7は瞬時において直線状態に有ると共に回転軸8に交差しない位置にあり、3の方向に力が働く。この位置は磁極の切り替え位置であり互いのNN極での最大磁力発生位置である。
【0004】
図1aの従来型の回転子は、固定子及び回転子の中心磁力11が回転軸と枠に阻まれ最大磁力発生位置において常時消滅しており、中心磁力線11に対し90度横方向の磁力1のみで回転している。
図2bにおいて、回転軸の中心から中心磁力線5までの長さ9は、中心磁力線5による磁力3と中心磁力線5による90度横方向の磁力2の合力により軸トルクを発生させ軸を回転させる。
【0005】
図2bにおいて、回転子磁石4のS極側と回転軸間に接続部を設けることにより固定子4の中心磁力線5は回転軸と交差しなくなる結果、軸トルクは数倍となり軸中心から中心磁力線5までの長さ9を変更することによりトルクは増減する。
【0006】
図1bにおいて、回転子磁石4と固定子磁石6の中心磁力線が一致した位置は、最大磁力の発生位置であると共に磁極切り替え位置であるため回転軸8の中心からの線10は全体の位置関係を示す。
【0007】
図2aにおいて、従来直流整流子電動機の電気子コイルの結線方法は全コイルを環状に結線しているが、整流子からの電流は環状結線により左右2方向に分流されている。図2aのプラス側電流は整流子によりコイル14と12を経てマイナス側に至ると共にコイル13を経てマイナス側にも至る。図2aの固定子及び電気子の位置関係では、コイル13で発生する磁力は回転力に貢献しなく無駄な電力消費となっている。この現象を改善するため、全コイルの同一入力側と整流子間にダイオード15,16,17を順方向で接続することにより、コイル13の位置近くに到達したコイルの電流はダイオードに対し逆方向となり電流が遮断される。図2aの構成の直流電動機の場合、電流値は1/3となるがトルクの減少は無い。ダイオード15,16による電圧降下が1.4V発生するが電圧が十分に高い場合、軸トルクに影響しない。図2bは図2aの等価回路図である。
【0008】
図3aは2極直流整流子電動機の例であり、固定子21の中心磁力線は回転軸方向にあるが、固定子中心磁力線が回転子方向にある場合の線19との角度25は固定子磁石と回転子磁石間の磁力及び軸トルクにおいて相関関係にある。
【0009】
図3bは同期型電動機の回転子磁石の配置例であり、回転子の永久磁石23、24、25、26は非磁性体の円筒状ブロック27に回転軸8に対し回転子磁石23、24、25,26の中心磁力線22が交差しない位置に埋め込まれる。
【0010】
図4は三相交流誘導電動機の回転子図であり、回転子鉄心29に両端が短絡されたコイル30を取り付け非磁性体の円筒ブロック33に12個埋め込まれる。12個のコイルは独立しており誘導電流により磁化し、中心磁力線32は全て回転軸31と交差しない角度である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとしている課題】
【0011】
2個の磁石間において最大の引力と反発力が発生するのは、互いの中心磁力線が直線状にある位置であることは不変であり、従来型電動機の回転理論と実用ではこの力は
ゼロとされているが、この出願による構成によれば電動機の大出力化と省電力化が実現できる。早急に採用されれば直近の課題である工業発展と省エネルギー社会へ貢献できる。
【0012】
製造面においては、従来型と大差がなく容易である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明に係る電動機の回転原理図
図2】本発明に係る電動機の電気子回路図
図3】本発明に係る電動機の電気子又は回転子の基本構成図
図4】本発明に係る誘導電動機の基本回転子構成
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2022-06-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動機の回転子において、N極S極の中心磁力線を回転軸に交差させない位置にするため、回転軸に近い磁極であるN又はS極を回転子磁石の中心磁力線に対し90度程度の角度で非磁性体の円筒状又は柱状で正多角形の接続部により回転軸に接続する回転子磁石を有する電動機であり、回転軸と回転軸に近い磁極間の非磁性接続部により回転子磁石と固定子磁石間による中心磁力を回転軸に交差させなく又消滅させない電動機であり、回転子磁石の中心磁力と固定子磁石の中心磁力によって発生する最大磁力を回転力に転嫁させトルクの増大を図る電動機である。
【請求項2】
交流誘導電動機の回転子において、複数の磁心に対し全て単独で導電線を複数回巻き両端を短絡させた回転子コイルであり、複数の両端が短絡された回転子コイルにより交流誘導電動機の回転子部が構成され、回転子コイル内の複数の磁心は回転軸方向から見て全長の2分の1で回転軸に近い方の磁極が左右対称性のある回転子磁心を有する交流誘導電動機であり、一体化された回転子磁心とコイルは非磁性体の円筒状ブロックに磁心の中心線が回転軸に交差しない位置に均等に埋め込まれる回転子を有する交流誘導電動機である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、従来型の電動機及び先行技術において回転子磁石と固定子磁石間に働く磁力の全てが回転力として作用していなく損失している問題点を解決するために考案されたものである。
【背景技術】
【0002】
図1aは従来型の電動機におけるローレンツ力及び磁力による回転方向を1に示し、図1bは出願した電動機のローレンツ力と磁力による回転方向を2に示し、回転子中心磁力5の方向を3に示す。図1bにおいて回転子磁石4の中心磁力線5と固定子磁石6の中心磁力線7は瞬時において直線状態に有ると共に回転軸8に交差しない位置にあり、回転軸8と回転子磁石5の間に非磁性体の接続部12を設けることにより3の方向に力が働き、図1bにおいて固定子磁石と回転子磁石の中心磁力線が一致した位置は磁極の切り替え位置であり、固定子磁石と回転子磁石間における最大磁力の発生位置である。
【発明の概要】
【0003】
図1aの従来型回転子は固定子磁石及び回転子磁石の中心磁力線11が回転軸と枠に阻まれ最大磁力の発生位置において常時消滅しており、中心磁力線11に対し90度横方向のローレンツ力と磁力図1aの1の方向に力が働いている図1bにおいて回転子磁石4の中心磁力線5による磁力の方向を3に示し回転子磁石4の中心磁力線5と固定子磁石6の中心磁力線7による横方向の磁力を2に示す。回転軸8の中心から中心磁力線5までの長さ9は磁力の方向2とローレンツ力及び磁力の方向3の合力により軸トルクを発生させ、回転子磁心4の中心線磁力線5は中心磁力線の位置であり磁場が回転軸8側に移動しなくする必要により回転子磁心4は回転軸側から見て回転子磁心の全長の中心から図のS極の間において左右対称か対称に近い形態であり、回転子磁心4と非磁性体部12の接続点は回転子磁心4のN極側を力点とすると支点となり回転軸8は作用点となる。
【0004】
図1bにおいて回転子磁石4のS極側と回転軸8の間に非磁性体の接続部12を設けることにより回転子磁石4の中心磁力線5は回転軸と交差しなくなり、トルクは増大し回転軸8の中心から中心磁力線5までの長さ9を変更することによりトルクは増減する。
【0005】
図1bにおいて回転子磁石4の中心磁力線5と固定子磁石6の中心磁力線が一致した位置は最大磁力の発生位置であると共に磁極の切り替え位置であり回転軸8の中心からの線10は全体の位置関係を示し、回転軸8と回転子磁石4の接続が非磁性体であることにより回転子磁石4のS極側の磁場と中心磁力線5は回転軸8の方向に移動しないためトルク増となる。
【0006】
図2aは2極直流整流子電動機の例であり固定子磁石15の中心磁力線14は回転軸方向にあるが、固定子磁石15の中心磁力線14を回転子磁石の中心磁力線方向13に直線状に配置するのが最適であり、図2aの2本の中心線13,14の角度17図1bの回転軸8と図1bの回転子接続部の長さ9とは軸トルクの増減において相関関係にある。図2aの空白部57は非磁性の絶縁物質で埋められる。
【0007】
図2bは同期型電動機の回転子磁石の配置例であり回転子の永久磁石18,19,20,21は非磁性体の円筒状ブロック22に埋め込まれ、回転軸23に対し回転子磁石18,19,20,21の中心磁力線24,25,26,27は交差しない位置にある。
【0008】
図3は三相交流誘導電動機の回転子図であり回転子磁心43,44,45,46,47,48,49,50,51,52,53,54は非磁性体の円筒状ブロック40に均等で埋め込まれ、全ての回転子磁心には両端が短絡されたコイル42を取り付け全ての回転子磁心はコイルに架かる誘導電流により磁化し、回転子磁心の中心磁力線28,29,30,31,32,33,3435,36,37,38,39は回転軸55と交差しない角度であり12個の磁心付きコイルは独立し、誘導コイル設置部の空白は絶縁樹脂等により埋められ、図3の41は固定子設置部である。
【0009】
図4は三相交流誘導電動機の回転子の部分展開図であり全ての回転子磁心59には単独で電線が複数回巻かれ両端を短絡された回転子誘導コイル58であり、従来のかご型回転子コイルも可能であるが図4の回転子磁心に巻かれるコイルは線材の断面が円形又は円形から2分の1以上圧延された帯状電線であり、磁心に均等で平行に巻くことにより磁束の集束が可能となる。コイルの巻き数と線材の断面積は電流値により決定されるが電圧を上昇させることにより磁力を上昇させることができトルク増となり電流は減少し発熱の抑制につながり投入電力効率は上昇する。
【発明が解決しようとしている課題】
【0010】
固定子磁石と回転子磁石の磁極間において最大の引力と反発力が発生するのは互いの中心磁力線が近接し直線状態にある位置であることは物理上不変事項であり、従来型電動機の回転理論と実用面では回転子の中心磁力線の延長上に回転軸があるため磁力が遮られており理論上この方向の磁力はゼロとされている。先行技術文献においてもこの課題は解決されていないため出願することにより新構成による電動機での出力増加と省電力化が実現できる。早急に採用されれば直近の課題である工業発展と省エネルギー社会へ貢献できる。
【0011】
製造面においては従来型と大差がなく容易である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1a】従来型電動機の構成
図1b】本発明に係る電動機の基本構成
図2】本発明に係る電動機の種類別基本構成
図3】本発明に係る誘導電動機の回転子基本構成
図4】本発明に係る誘導電動機の回転子部分展開
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正の内容】
図1
図2
図3
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】追加
【補正の内容】
図4
【手続補正書】
【提出日】2022-07-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】手続補正書
【補正対象項目名】手続補正3
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正の内容】
図1
図2
図3
図4
【手続補正2】
【補正対象書類名】手続補正書
【補正対象項目名】手続補正4
【補正方法】削除
【補正の内容】