(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023007537
(43)【公開日】2023-01-19
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
F21V 21/00 20060101AFI20230112BHJP
F21S 9/02 20060101ALI20230112BHJP
F21V 15/01 20060101ALI20230112BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20230112BHJP
【FI】
F21V21/00 130
F21S9/02 200
F21V15/01 310
F21V21/00 300
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021110420
(22)【出願日】2021-07-01
(71)【出願人】
【識別番号】391001457
【氏名又は名称】アイリスオーヤマ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167438
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 淳司
(74)【代理人】
【識別番号】100166800
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 裕治
(72)【発明者】
【氏名】大久保 恒良
(72)【発明者】
【氏名】笹嶋 潤
(57)【要約】
【課題】位置合わせがしやすい照明装置を提供する。
【解決手段】照明装置Xは、シャーシ5と、シャーシ5に着脱可能に装着される枠6とを備え、シャーシ5、主板部50と係合部51とを備え、枠6は、係合部51が係合する被係合部61を有し、主板部50は、枠6シャーシ5に装着する方向から主板部50を見たときに周縁の縁の形状が第1の形状である一対の第1周縁部分501と、第1の形状と異なる第2の形状である一対の第2周縁部分503とを有し、係合部51は、装着する方向から見たときに一対の第1周縁部分501に設けられている。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャーシと、
前記シャーシに着脱可能に装着される枠と
を備え、
前記シャーシは、主板部と係合部とを備え、
前記枠は、前記係合部が係合する被係合部を有し、
前記主板部は、前記枠を前記シャーシに装着する方向から前記主板部を見たときに周縁の縁の形状が第1の形状である一対の第1周縁部分と、前記第1の形状と異なる第2の形状である一対の第2周縁部分とを有し、
前記係合部は、前記方向から見たときに前記一対の第1周縁部分又は前記一対の第2周縁部分に設けられている
照明装置。
【請求項2】
前記第1の形状は、前記方向から見たときに直線状をし、
前記第2の形状は、前記方向から見たときに曲線状をし、
前記係合部は、前記第1周縁部分に設けられている
請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記シャーシは、前記主板部から離れる方向に延伸する平坦部を前記第1周縁部に有し、
前記係合部は前記平坦部に設けられている
請求項1又は2に記載の照明装置。
【請求項4】
商用電源側と接続するための端子台と、
光源ユニットと、
前記端子台と接続され且つ前記光源ユニットへの点灯電力を生成する電源ユニットと備え、
前記シャーシは、前記端子台を取り付けるための取付部と、前記端子台用の開口部とを前記主板部に有し、
前記取付部は、前記端子台が取付けられる底壁と、前記底壁の端縁から立設する側壁と、前記主板部の前記開口部の周辺部分に取付けられる取付壁とを有し、
前記端子台は、前記商用電源との接続口を前記開口部に面する状態で有し、前記電源ユニットとの接続口を前記取付部における前記側壁が設けられていない領域に面する状態で有している
請求項1~3の何れか1項に記載の照明装置。
【請求項5】
前記電源ユニットは、回路基板を収容する電源ケースを有し、
前記電源ケースは、前記端子台と前記回路基板とを電気的に接続するための開口部を有し、
前記端子台は、前記回路基板との接続用の接続口を前記電源ケースの前記開口部と
対向する状態で有する
請求項4に記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、天井等の設置面に取り付けられる照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
照明装置として、例えば、天井に固定されるシャーシ(10)と枠(29)とを備え、シャーシ(10)は枠(29)用の取り付けバネ(751)を有し、枠(29)は取り付けバネ(751)用のバネ受け(752)を有しているものが提案されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の照明装置では、天井に固定されたシャーシ(10)に枠(29)を取り付ける場合、取り付けバネとバネ受けとの位置合わせがしにくい。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、位置合わせがしやすい照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明に係る照明装置は、シャーシと、前記シャーシに着脱可能に装着される枠とを備え、前記シャーシは、主板部と係合部とを備え、前記枠は、前記係合部が係合する被係合部を有し、前記主板部は、前記枠を前記シャーシに装着する方向から前記主板部を見たときに周縁の縁の形状が第1の形状である一対の第1周縁部分と、前記第1の形状と異なる第2の形状である一対の第2周縁部分とを有し、前記係合部は、前記方向から見たときに前記一対の第1周縁部分又は前記一対の第2周縁部分に設けられている。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、形状が異なる第1周縁部分又は第2周縁部分に係合部が設けられるため、係合部の位置を認識しやすくでき、結果的に、係合部と被係合部の位置合わせをしやすくできる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】第1の実施形態に係る照明装置の斜視図であり、(a)は下方から見た図であり、(b)は上方から見た図である。
【
図2】照明装置の断面図であり、(a)は一対の係合部を結ぶ方向と直交する断面であり、(b)は一対の係合部を結ぶ方向の断面である。
【
図3】シャーシから枠を取り外した状態の斜視図であり、(a)は下方から見た図であり、(b)は上方から見た図である。
【
図4】分解状態の装置本体を電源ユニット側であって下方から見た斜視図である。
【
図5】分解状態の装置本体を電源ユニット側であって上方から見た斜視図である。
【
図6】分解状態の装置本体を電池ユニット側であって下方から見た斜視図である。
【
図7】分解状態の装置本体を電池ユニット側であって上方から見た斜視図である。
【
図9】枠の断面図であり、(a)は一対の被係合部を結ぶ方向と直交する断面であり、(b)は一対の被係合部を結ぶ方向の断面である。
【
図10】(a)は被ガイドが電源ユニットと反対側に位置する状態で電池ユニットを取り付けようとした場合の図であり、(b)は被ガイドが電源ユニットに対して装着部と反対側にズレた状態で電池ユニットを取り付けようとした場合の図である。
【
図11】(a)は端子台と電源ユニットとの電気接続を説明するための図であり、(b)は端子台と電源ユニットの開口部との位置関係を説明する図であり、(c)はシャーシの係合部を説明する図であり、装置本体を下方から見た図である。
【
図12】(a)は第2の実施形態に係る照明装置を上方から見た斜視図であり、(b)は枠を取り外した照明装置を下方から見た斜視図である。
【
図13】(a)は枠を取り外した照明装置を下方から見た図であり、(b)は、端子台の配線を説明する図である。
【
図14】端子台の斜視図であり、(a)は下方から見た図であり、(b)は上方から見た図である。
【
図15】係合部を説明する分解斜視図であり、(a)は係合部材の内側が分かるように見た図であり、(b)は係合部材の外側が分かるように見た図である。
【
図16】プレート部材を説明する図であり、(a)は組立状態の断面図であり、(b)はプレート部材を下方から見た斜視図であり、(c)はプレート部材を上方から見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
<概要>
実施形態の一態様に係る第1の照明装置は、シャーシと、前記シャーシに着脱可能に装着される枠とを備え、前記シャーシは、主板部と係合部とを備え、前記枠は、前記係合部が係合する被係合部を有し、前記主板部は、前記枠を前記シャーシに装着する方向から前記主板部を見たときに周縁の縁の形状が第1の形状である一対の第1周縁部分と、前記第1の形状と異なる第2の形状である一対の第2周縁部分とを有し、前記係合部は、前記方向から見たときに前記一対の第1周縁部分又は前記一対の第2周縁部分に設けられている。これにより、形状が異なる第1周縁部分又は第2周縁部分の何れかに係合部が設けられるため、係合部の位置を認識しやすくすることができる。その結果、係合部と被係合部部の位置合わせをしやすくできる。また、装着する方向から見たときに、第1周縁部分と第2周縁部分とを判別できる。
実施形態の別態様に係る第2の照明装置は、第1の照明装置において、前記第1の形状は、前記方向から見たときに直線状をし、前記第2の形状は、前記方向から見たときに曲線状をし、前記係合部は、前記第1周縁部分に設けられている。これにより、直線状と形状が異なる曲線状により係合部の位置を把握しやすくできる。その結果、係合部と被係合部の位置合わせがしやすくなる。
実施形態の別態様に係る第3の照明装置は、第1又は2の照明装置において、前記シャーシは、前記主板部から離れる方向に延伸する平坦部を前記第1周縁部に有し、前記係合部は前記平坦部に設けられている。これにより、平坦面で係合部を受けることができるため、曲面状の第2周縁部に係合部を設ける場合に比して、係合部の取り付けが複雑化しなくて済む。
【0009】
実施形態の別態様に係る第4の照明装置は、第1~第3の何れかの照明装置において、商用電源側と接続するための端子台と、光源ユニットと、前記端子台と接続され且つ前記光源ユニットへの点灯電力を生成する電源ユニットと備え、前記シャーシは、前記端子台を取り付けるための取付部と、前記端子台用の開口部とを前記主板部に有し、前記取付部は、前記端子台が取付けられる底壁と、前記底壁の端縁から立設する側壁と、前記主板部の前記開口部の周辺部分に取付けられる取付壁とを有し、前記端子台は、前記商用電源との接続口を前記開口部に面する状態で有し、前記電源ユニットとの接続口を前記取付部における前記側壁が設けられていない領域に面する状態で有している。これにより、枠やシャーシの外側からでも端子台への配策が可能であると共に、電源ユニットと端子台との間の配線が外部から干渉されることを抑制できる。その結果、装置の施工性の向上と配線の損傷を抑制できる。
実施形態の別態様に係る第5の照明装置は、第4の照明装置において、前記電源ユニットは、回路基板を収容する電源ケースを有し、前記電源ケースは、前記端子台と前記回路基板とを電気的に接続するための開口部を有し、前記端子台は、前記回路基板との接続用の接続口を前記電源ケースの前記開口部と対向する状態で有する。
【0010】
<第1の実施形態>
1.照明装置の全体構成
照明装置Xは、
図1に示すように、例えば天井等の設置面(図示省略)に取り付けられる。なお、ここでは、ねじ等により設置面に取り付けられる。
照明装置Xは、
図2に示すように、少なくとも、光源ユニット1を筐体4に備える。本実施形態の照明装置Xは、電源ユニット2、電池ユニット3、端子台ユニット7を筐体4に備える。これにより、商用電源から電力が供給されている状態では電源ユニット2が光源ユニット1を点灯させつつ電池ユニット3を充電し、商用電源から電力が供給されない状態では電池ユニット3が光源ユニット1を点灯させる。つまり、照明装置Xは、所謂、非常用照明装置である。
照明装置Xは、筐体4として、天井等の設置面に取り付けられるシャーシ5と、シャーシ5に着脱可能に装着される枠6とを備える。なお、光源ユニット1、電源ユニット2、電池ユニット3及び端子台ユニット7は、シャーシ5に設けられ、これらを装置本体Yとする。
ここで、シャーシ5の主板部50に対して光源ユニット1が位置する側が表側、シャーシ5の主板部50に対して設置面が位置する側が裏側であり、主板部50に対して直交する方向を表裏方向とする。なお、表裏方向は、光源ユニット1から光が出射される方向や、設置面と直交する方向と一致する。ここでは、照明装置Xが天井等に設置されるため、表裏方向を上下方向とし、表側を下側、裏側を上側として以下説明する。また、表裏方向の裏に向う方向は、シャーシ5に枠6を装着する方向でもある。
【0011】
照明装置Xは、電池ユニット3を電源ユニット2に着脱可能に備えると共に光源ユニット1が、上下方向に移動可能であって上下軸周りに回動可能に電源ユニット2に装着されている。なお、光源ユニット1は、電源ユニット2と電池ユニット3の下方に位置するが、回動可能に構成されることで、電池ユニット3の着脱を容易に行える。
また、照明装置Xは、着脱可能な電池ユニット3が間違った姿勢(向き)で取付位置に配されるのを防止するプレート部材81を有する。
以下、各部について説明する。
【0012】
2.各部
(1)筐体
筐体4は、
図1~
図3に示すように、シャーシ5と枠6とを備える。枠6のシャーシ5への取り付けは、例えば、係合構造により行われる。なお、枠6は、筐体4を構成する部材でなく、筐体(ここでのシャーシ5)に着脱可能な化粧枠としてもよい。
【0013】
(1-1)シャーシ
主に
図3を用いて説明する。
シャーシ5は、設置面に取り付けられる又は対向する主板部50と、枠6を取り付けるための係合部51とを少なくとも有する。なお、当該係合部51には、後述の枠6の被係合部61が係合する。
主板部50は、表裏方向から見たとき、周縁の形状が第1の形状である一対の第1周縁部分501と、第1の形状と異なる第2の形状である一対の第2周縁部分503とを少なくとも有する。一対の第1周縁部分501及び一対の第2周縁部分503は、主板部50の中央を挟んで対向する状態で設けられている。
係合部51は、
図2の(b)に示すように、例えば、2個、つまり、一対あり、表裏方向から見たときに、一対の第1周縁部分501又は第2周縁部分503に設けられている。なお、第1の形状、第2の形状、第1周縁部分501、第2周縁部分503の「第1」又は「第2」は、区別するために便宜上付している。
裏側から見たときに、第1の形状は直線状をし、第2の形状は曲線状をしている。係合部51は、直線状の第1周縁部分501に設けられている。これにより、係合部51を設ける部位が平坦状となり、係合部51を容易に設けることができる。
第1周縁部分501は、照明装置Xを表裏方向から見たときに、照明装置Xの中心を挟んで対向する部位に設けられている。これにより、枠6をバランスよくシャーシ5に係合させることができる。
【0014】
シャーシ5は、
図3に示すように、少なくとも第1周縁部分501から表側に延伸する第1延伸部52を有している。ここでの第1延伸部52は、第1周縁部分501を裏側から見たときの形状が直線状をしているため、平坦状となる。なお、平坦状の第1延伸部を平坦部とし、符号「52」を用いる。係合部51は平坦部52に設けられている。これにより、湾曲している部位、例えば、後述の第2延伸部53に係合部51を設けるより、容易に設けることができる。
シャーシ5は、第2周縁部分503から表側に延伸する第2延伸部53を有している。第2延伸部53は、枠6の周壁部60の一部の外観形状と一致する。ここでは、第2延伸部53は、表裏方向から見たときの形状が円弧状に張り出す湾曲状をしているため、湾曲部とし、符号「53」を用いる。なお、一対の第1延伸部52と一対の第2延伸部53とでシャーシ5の周板部が構成される。また、第1延伸部52、第2延伸部53の「第1」又は「第2」は、区別するために便宜上付している。
周板部は、表裏方向から見ると、円形における中心を挟んだ対向する2部位が欠けたような形状をしている。なお、欠けた部分が平坦部52であり、円形の一部である円弧状をした部分が湾曲部53である。
【0015】
主板部50には、端子台ユニット7と電源ユニット2とが取り付けられる。
シャーシ5は、端子台ユニット7の一部又は全部が主板部50側に嵌る状態(
図2の(a)参照)で端子台ユニット7を取り付けるための開口部54を主板部50に有する。これにより、主板部50が設置面に当接する状態で、照明装置Xを設置できる。
開口部54は、端子台71を挿入できる大きさ及び形状をしている。開口部54は、表裏方向から見た端子台71に対応した形状をしている。ここでの開口部54は、矩形状、方形状又はこれらに似た形状をしている。端子台ユニット7の端子台71は、取付部材73を介して主板部50に取り付けられ、開口部54の周辺部分が取付部材73の取付部を構成する。
開口部54は、
図3の(b)に示すように、裏側からシャーシ5を見たときに、照明装置Xの中心を通り且つ一対の係合部51の中心を結ぶ仮想線に対して、当該仮想線と直交する方向の一方側に設けられている。なお、仮想線と直交する方向の他方側には、後述の電源ユニット2を固定するための固定部材83用の凹入部55が設けられている。
【0016】
主板部50は、シャーシ5を設置面に固定するためのねじ(図示省略)用の貫通孔505を有する。主板部50は、枠6がシャーシ5から落下するのを防止する吊具(図示省略)のS字フックが係合するブリッジ部507を有する。なお、貫通孔505は、照明装置Xの中心軸を挟んで対向する状態で設けられている。また、吊具は、紐又はチェーンの両端にS字フックを備える。
ブリッジ部507は、
図3及び
図8に示すように、主板部50の一部を切り欠いた箇所を表側に折り曲げた(ブリッジ加工)ブリッジ状をし、当該ブリッジ部507はS字フックの係合部として機能する。
【0017】
係合部51は、
図8に示すように、平坦部52の開口部分521に設けられてた係合部材により構成されている。なお、係合部材の符号も「51」とする。係合部材51は、平坦部52の開口部分521からシャーシ5の外側に張り出す張出部511と、張出部511の上端から上方へと屈曲する上屈曲部513と、張出部511の下端から下方へと屈曲する下屈曲部515とを有する。
ここでの張出部511は、側方から見ると、「V」字状をし、その連結部分がシャーシ5の外側に、開口部分(上端部及び下端部のある部分)がシャーシ5の内側に位置する。張出部511は、係合部材51の幅方向が第1延伸部52の周方向と一致するように設けているため、
図11の(c)に示すように、広い範囲で張り出すこととなり、目視しやすく構成されている。
係合部材51は、下屈曲部515が平坦部52の挿入溝に上方から挿入することで支持される。ここでは、上屈曲部513が平坦部の52の裏面に当接する状態で、下屈曲部515が挿入溝に挿入される。これにより、係合部材51が第1延伸部52の開口部分521から抜け難くできる。
【0018】
挿入溝は、平坦部52の一部を切欠き、当該切欠いた箇所を径方向の内側に折り曲げるブリッジ加工によって形成されたブリッジ部分525により形成される。なお、ブリッジ部分525は、周板部の中心側に向かって形成され、上下方向と径方向とに直交する方向(係合部材51の幅方向である)に延伸する。なお、下屈曲部515を挿入溝に挿入する際には、張出部511の間隔が狭くなるように、弾性変形させる。
第1周縁部分501の形状は、第2周縁部分503の円弧を延長させてなる仮想円形をその中心を挟んで対向する部位で直線状に切り取って形成された直線状をしている。このため、仮想円形の内側に係合部51を設けることができ、シャーシ5の大型化を防ぐことができる。また、係合部51は、
図11の(c)に示すように、仮想円形をから張り出さないように設けられているため、枠6の周壁部60を、断面が真円に近い円筒状に構成することでき、意匠性を高めることができる。
【0019】
凹入部55は、裏側から見たとき、矩形状をしている。裏側からシャーシ5を見ると、開口部54と凹入部55とがシャーシ5の中心を挟むように位置する。換言すると、係合部51を結ぶ仮想線と直交する方向に隣接する。
凹入部55の底壁部分550には、
図5及び
図7に示すように、電源ユニット2を取り外し可能に固定するための貫通孔551が設けられている。凹入部55の底壁部分550には、電源ユニット2を位置決めするための位置決め貫通孔552が設けられている。なお、貫通孔552は、貫通孔551と区別するため、便宜上、位置決め貫通孔としている。
凹入部55の底壁部分550と、底壁部分550に対して開口部54と反対側に位置する側壁部分553とに跨る部分に開口部分554が設けられている。開口部分554は、
図10に示すように、電源ユニット2を固定するためのものであり、固定部材83を底壁部分550でスライドさせた際に、側壁部分553に固定部材83が干渉するのを防止する。
【0020】
(1-2)枠
主に
図3及び
図9を用いて説明する。
枠6は、少なくとも、シャーシ5に設けられた電源ユニット2及び電池ユニット3の周囲を覆う周壁部60と、枠6をシャーシ5に取り付けるための被係合部61とを有する。被係合部61は、シャーシ5の係合部51に着脱可能に係合する。
ここでの枠6は、さらに、周壁部60の下側端部に底壁部62を有している。
周壁部60は、表裏方向から見たときに、シャーシ5の一対の第2周縁部分503を全周に設けたような形状をしている。具体的には、周壁部60は、円弧状の第2周縁部分503と同じ半径の円形状をしている。つまり、周壁部60は、円筒状をしている。なお、ここでは、上側広がりのテーパー状をしている。
底壁部62は、円板状をし、光源ユニット1の光出射部を表側に露出させるための貫通孔621を有している。ここでの照明装置Xは、図外のリモートコントローラにより点灯制御可能であり、信号を受信したり、制御内容を表示する表示部を露出させたりするための貫通孔623を有している。
【0021】
被係合部61は、
図9に示すように、周壁部60に設けられた被係合部材63により構成されている。ここでは、被係合部材63は周壁部60の内面に設けられている。これにより、筐体4の意匠性を高めることができる。
被係合部材63は、上側に向かって幅が大きくなる溝部630と、溝部630の開口縁から幅方向に屈曲する横屈曲部631とを有し、溝部630の底部分632に被係合部61が設けられている。被係合部61は、底部分632の上側が開放する「U」字溝の内側部分が周壁部60の筒軸に向かって延伸するように曲げられることで構成されている。被係合部61は、被係合部材63が金属材料の場合、切起し(L曲げ)加工により形成できる。
溝部630は、上側に向かって幅(溝幅)が大きくなるように構成されている。これにより、係合部51を被係合部61に係合させる際に、係合部51に対する溝部630の位置合わせが容易になる。
溝部630の幅方向の両側の横屈曲部631には、貫通孔633が設けられている。貫通孔633は表裏方向に長い形状をしている。貫通孔633には、枠6がシャーシ5から落下するのを防止する吊具(図示省略)のS字フックが引掛けられる。
被係合部材63は、ねじ、ピン、溶接等の固定手段で、周壁部60に固定されている。ここでは、溝部630の底部分632が周壁部60に溶接されている。
溝部630を構成する一対の側壁部分635は、係合部51が被係合部61に対して溝部630の幅方向に移動するのを規制する規制部として機能する。また、各側壁部分635と被係合部61との間隔は、係合部51の幅方向の長さよりも小さい。
【0022】
(2)光源ユニット
主に
図2を用いて説明する。
光源ユニット1は、板状のベース10と、光源としてのLED121とLED121を実装する光源基板123とを備える光源モジュール12と、光源モジュール12のLED121を覆うレンズ体14と、光源モジュール12とレンズ体14とを支持する状態でベース10に取り付けられるホルダ16とを備える。
ここでは、光源ユニット1は光源モジュール12を保護するカバー体18を備える。また、光源ユニット1は、ケーブル19(
図6参照)を介して電源ユニット2と接続される。
【0023】
光源ユニット1は、上下方向に移動可能であって上下方向を回動軸(以下、単に「上下軸」ともいう)として回動可能に電源ユニット2に取り付けられる。具体的には、
図7に示すように、光源ユニット1の筒状部11は、上下方向に延伸し、電源ユニット2の支持部24に挿入される。光源ユニット1の被係合部13は、
図15に示すように、筒状部11の筒軸(上下方向と平行である)周りに光源ユニット1が回動した際に、電源ユニット2の係合部25に係合する。
【0024】
(3)電源ユニット
電源ユニット2は、
図2の(a)に示すように、端子台71を介して受電した商用電源から光源ユニット1への点灯電力を作成したり、電池ユニット3への充電電力を作成したり、制御部を駆動したりする回路20を電源ケース21内に収容する。
ここでの電源ユニット2は、
図4に示すように、図外のリモートコントローラからの制御信号を受信する受信部22や、点検操作するための操作スイッチ231や表示灯233を有する操作表示部23等を備える。
回路20は、
図2の(a)に示すように、複数個の電子部品201が回路基板203に実装されて構成される他、端子台71や光源ユニット1と接続するためのコネクタ、操作スイッチ231、表示灯233等を回路基板203に有する。
【0025】
電源ユニット2は、
図6に示すように、光源ユニット1を上下方向に移動可能であって上下軸周りに回動可能に支持する支持部24を電源ケース21に有する。支持部24は、下方から見ると、電源ケース21の周縁に設けられている。
光源ユニット1が上下軸周りを第1の向きに回動させて第1の状態(「開状態」ともいう)になると、電池ユニット3の下方が開放する。これにより、電池ユニット3を電源ユニット2から取り外し可能となる。
光源ユニット1が、第1の状態から上下軸周りを第1の向きと反対向きの第2の向きに回動して第2の状態(「閉状態」ともいう)になると、光源ユニット1が電池ユニット3や電源ユニット2の下側に位置し、枠6をシャーシ5に取り付け可能となる。
【0026】
電源ユニット2は、
図6に示すように、光源ユニット1が上下軸の周りを第2の向きに回動して第2の状態になると、光源ユニット1の被係合部13が係合する係合部25を電源ケース21に有している。係合部25は、下側から見ると、電源ケース21の周縁であって支持部24と異なる位置に設けられている。
【0027】
電源ユニット2は、電池ユニット3を装着する際に、電池ユニット3を装着位置に誘導するガイド部26を電源ケース21に有する。ガイド部26は、電池ユニット3の断面が「T」字状の被ガイド部35(
図4又は
図5参照)が、上下方向に移動可能にガイドする溝部分261を有している。なお、ガイド部26の下端は下広がり状になっており、電池ユニット3の被ガイド部35の溝部分261への挿入を容易としている。
電源ユニット2は、
図4及び
図5に示すように、電池ユニット3を着脱可能に装着するための装着部27を有している。装着部27は、上下方向と直交する方向であって電池ユニット3側に延伸する延伸部分270に貫通溝271を有している。貫通溝271には、電池ユニット3の突出部分383が係合(嵌合)する。
電池ユニット3の被ガイド部35が溝部分261内に位置する状態で、電源ユニット2が上方に移動して、電源ユニット2の装着部27の貫通溝271に突出部分373が嵌合すると、電池ユニット3のコネクタ33と電気的に接続するコネクタ209を有している。コネクタ209は、
図7及び
図8に示すようにガイド部26の下方に設けられている。
【0028】
電源ユニット2は、
図7に示すように、端子台71と接続するケーブル79のコネクタ用の開口部211を電源ケース21に有している。開口部211は、電源ケース21の上部側であって端子台71と対向する部分に設けられている。これにより、電源ユニット2と端子台71とを接続するケーブル79を短くできる。
電源ユニット2は、
図6に示すように、光源ユニット1と接続するケーブル19のコネクタ(図示省略)用の開口部212を有している。開口部212は、電源ケース21の底部分に設けられている。これにより、電源ユニット2と光源ユニット1とを接続するケーブル19を短くできる。なお、ケーブル19の長さは、光源ユニット1が筒状部11の筒軸(上下軸)周りに回動できるように構成されている。
【0029】
電源ユニット2は、
図5に示すように、電源ユニット2をシャーシ5に装着するための装着部28を電源ケース21の天壁部21dに有する。装着部28は、上側に延伸する延伸部分281と、延伸部分281の上端から天壁部21dと間隔を置いて平行に延伸する被係合部分283とを有する。装着部28は、ここでは、2個あり、各被係合部分283は、互いに離れるように、延伸している。装着部28は、シャーシ5の凹入部55の貫通孔551に下方から嵌る。
電源ユニット2は、電源ユニット2をシャーシ5に装着した際の位置規制部29を電源ケース21の天壁部21dに有する。位置規制部29は、上方へ延伸し、シャーシ5の凹入部55の底壁部分550の位置決め貫通孔552に下方から嵌る。
なお、電源ユニット2のシャーシ5への取り付けは後述する。
【0030】
(4)電池ユニット
電池ユニット3は、
図2に示すように、充放電可能な蓄電池30と、蓄電池30を収容する箱状の電池ケース31と、電池ケース31に設けられ且つ電源ユニット2と電気的に接続するためのコネクタ33(
図4又は
図5参照)とを備える。
電池ケース31は、
図4及び
図5に示すように、電源ユニット2に装着される際に、電源ユニット2の装着位置に誘導されるための被ガイド部35と、被ガイド部35の移動をスムーズに行うための一対のリブ36とを有する。
被ガイド部35は、上下方向と直交する断面の形状が「T」字状をし、電源ユニット2のガイド部26の溝部分261(
図6又は
図7参照)内に下方から挿入される。なお、コネクタ33は、被ガイド部35の下部側から電源ユニット2側に張り出す張出部37に設けられている。リブ36は、被ガイド部35と平行に上下方向に延伸し、被ガイド部35を挟んで一対ある。
【0031】
電池ユニット3は、
図4に示すように、電源ユニット2に着脱可能に装着されるための被装着部38を有している。被装着部38は、下側に板状に延伸し且つ厚み方向に弾性変形可能な延伸部分381と、延伸部分381に形成され且つ当該延伸部分381と直交する幅方向(延伸部分381の厚み方向)に突出する突出部分383とを有している。
電池ユニット3の被ガイド部35が、電源ユニット2の溝部分261内に位置する状態で、電池ユニット3を上方に移動させて突出部分383が装着部27の延伸部分270に当接すると、延伸部分381が弾性変形して、突出部分383が装着部27の貫通溝271に嵌合する。
【0032】
(5)端子台ユニット
端子台ユニット7は端子台71を備え、端子台71は取付部材73を介してシャーシ5に取り付けられる。
端子台71は、
図3の(b)に示すように、シャーシ5の主板部50の裏面よりも裏側に張り出さない状態で、シャーシ5に取り付けられている。
端子台71は、
図4又は
図5に示すように、内部に接続端子等を備える本体部711と、本体部711の上面に設けられ且つ商用電源と接続する入力側接続口712を有している。これにより、端子台71がシャーシ5に取り付けられているが、開口部54を介して入力側接続口712をシャーシ5の内側に見ること(臨むこと)ができ、商用電源側のケーブル(図示省略)を容易に開口部54を介して入力側接続口712に接続できる。
端子台71は、
図4又は
図5に示すように、本体部711の側面に設けられ且つ電源ユニット2と接続する出力側接続口713を有している。端子台71がシャーシ5に取り付けられると、
図2の(a)に示すように、出力側接続口713が、シャーシ5の主板部50の凹入部55よりも下方に位置する。これにより、電源ユニット2と端子台71との配線をシャーシ5内で容易に行える。つまり、電源ユニット2と端子台71とを接続するケーブル79を、例えば、主板部50の上方に引き出す必要がなく、容易に配策できる。これにより、照明装置Xの施工性を向上できると共にケーブル79の損傷を抑制できる。
端子台71は、
図4に示すように、底面から下方に突出する突起部714,715,716を有する。
【0033】
取付部材73は、
図4又は
図5に示すように、端子台71が取付けられる底壁731と、底壁731の端縁から裏側に立設する一対の側壁733と、側壁733の上側端から底壁731と平行な方向に屈曲して、シャーシ5の主板部50の開口部54の周辺部分に取付けられる取付壁735とを有している。
【0034】
底壁731は、方形状、矩形状又はこれらに似た形状をしている。底壁731は、貫通孔731a,731bと欠け部731cを有する。貫通孔731aには端子台71の突起部714を挿入、貫通孔731bには突起部715を挿入する。
なお、突起部714,715は、貫通孔731a,731bを挿通した後に、プレート部材81の嵌合孔811a,811bに嵌合する。この嵌合の際に突起部714,715が変形して、端子台71が取付部材73(プレート部材81)に取り付けられる。このように、端子台71を底壁731に押圧することで、容易に端子台71を取付部材73(プレート部材81)に取り付けることができる。
突起部716は、底壁731で対向する一対の欠け部731cに嵌合する。これにより、端子台71は、底壁731と平行な方向(横方向)への移動が規制され、突起部714,715に横方向の負荷が作用することがなく、端子台71が取付部材73(プレート部材81)から外れるのを防止できる。
【0035】
一対の側壁733は、当該一対の側壁733を結ぶ方向が、開口部54と凹入部55とが並ぶ方向と直交する。つまり、
図4及び
図7に示すように、底壁731と一対の側壁733の凹入部55側の端縁に開口部736が形成される。端子台71は、
図4に示すように、開口部736に面する状態で、出力側接続口713を有しており、端子台71と電源ユニット2とを容易にケーブル79で接続できる。
取付壁735は、シャーシ5の主板部50の下面に当接する状態で、複数箇所の溶接によりシャーシ5に固定されている。なお、取付部材73はシャーシ5に取り付けられることで、シャーシ5の取付部73として機能するとしてもよい。
【0036】
(6)固定部材
固定部材83は、
図3の(b)に示すように、電源ユニット2のシャーシ5への装着状態を固定する。固定部材83は、
図4又は
図5に示すように、シャーシ5の凹入部55の底壁部分550の貫通孔551から延出する装着部28と底壁部分550との間に介在することで、電源ユニット2の装着部28が貫通孔551から抜けるのを防止する。
固定部材83は、板状の本体部830と、本体部830に形成された貫通孔831とを少なくとも有する。貫通孔831は、電源ユニット2の装着部28の受け入れを許容する幅広孔部832と、幅広孔部832に連続して形成され且つ幅広孔部832に受け入れられた装着部28の延伸部分281のみの移動を許容する幅狭孔部833とを少なくとも有する。
固定部材83は、固定部材83の移動をロックするロック部834を有している。ロック部834は、幅広孔部832に対して幅狭孔部833と反対側(つまり、係合方向側である)に設けられている。ロック部834は、
図6に示すように、幅広孔部832と幅狭孔部833とが並ぶ方向であって幅狭孔部833(つまり、反係合方向側である)に向かって「V」字状や「L」字状に似た形状に延伸し、下向きに傾斜状に延伸する延伸部分835と、延伸部分835の延伸先端から上側へと屈曲する屈曲部分836とを有する。延伸部分835は、上下方向に弾性変形可能であり、電源ユニット2の延伸部分281が幅狭孔部833に挿入(位置)するように固定部材83を係合方向にスライドさせた際に、
図10の(a)に示すように、屈曲部分836がシャーシ5の底壁部分550の開口部分554に嵌るように構成されている。
固定部材83をスライドさせて屈曲部分836がシャーシ5の底壁部分550に嵌合する部位には、
図7に示すように、欠け部556が形成されており、屈曲部分836が、係合・反係合方向と直交する方向に移動するのが規制される。
なお、ロック部834が開口部分554に嵌ると、屈曲部分836が、底壁部分550の開口端面に当接又は対向する。これにより、固定状態にある固定部材83が底壁部分550の反係合方向側に移動することが規制(ロック)される。なお、固定部材83は、固定作業を容易とする操作部838を有し、幅広孔部832や幅狭孔部833に対してロック部834の反対側に形成され且つ上側へと屈曲する。
【0037】
(7)プレート部材
プレート部材81は、シャーシ5側に取り付けられている。ここでのプレート部材81は、端子台71用の取付部材73に着脱可能に取り付けられている。つまり、プレート部材81は、電池ユニット3と取付部材73との間に位置するように設けられている。
プレート部材81は、板状をし、
図4又は
図5に示すように、取付部材73の底壁731と対向又は当接する第1板部811と、第1板部811から下方に延伸する第2板部812及び第3板部813と、プレート部材81を取付部材73に取り付けるための取付部814とを少なくとも有している。
プレート部材81は、
図6に示すように、第1板部811と第2板部812とを直交する状態で、例えば「L」字状に有する。プレート部材81は、さらに、第2板部812の下端部に第2折返部815を有する。
プレート部材81は、
図7に示すように、第1板部811と第3板部813とを直交する状態で、例えば「L」字状に有する。プレート部材81は、さらに、第3板部813の下端部に第3折返部816を有する。
なお、プレート部材81は、例えば、1枚の金属板をプレスすることで形成される。
【0038】
第1板部811は、
図4に示すように、電池ユニット3の電池ケース31の上面に対応した矩形状又は矩形状に似た形状をしている。第1板部811は、端子台71を固定する機能を有し、端子台71の突起部714,715用の嵌合孔811a,811bを有している。なお、突起部714は、取付部材73の貫通孔731aを通過した後に嵌合孔811aに嵌合する。突起部715は、取付部材73の貫通孔731bを通過した後に嵌合孔811bに嵌合する。
【0039】
第2板部812は、第1板部811における電源ユニット2と反対側の端縁から下方に延伸する。第2板部812と電源ユニット2の電源ケース21との間に形成される空間は、電池ユニット3の被ガイド部35が電源ユニット2側を向いた姿勢の場合は、電池ユニット3の下方からの挿入が許容され、電池ユニット3の被ガイド部35が電源ユニット2側を向いていない姿勢の場合、例えば、被ガイド部35が電源ユニット2と反対側を向いた姿勢の場合は、電池ユニット3の下方からの挿入が許容されないように構成されている。なお、電池ユニット3の電源ユニット2への取り付けが許容される姿勢を正規の姿勢とする。
具体的には、
図10の(a)に示すように、電池ユニット3の被ガイド部35が電源ユニット2と反対側に位置する姿勢で、電池ユニット3を下方から挿入しようすると、被ガイド部35の上端が第2板部812と干渉する。これにより、電池ユニット3が正規の姿勢でない場合で、第1板部811に近接するまで電池ユニット3が挿入されるのを防止できる。
【0040】
第3板部813は、
図7に示すように、第1板部811における電源ユニット2と電池ユニット3とが並ぶ方向(対向する方向)と直交する方向であって電源ユニット2の装着部27と反対側の端縁から下方に延伸する。第3板部813と電源ユニット2の装着部27との間に形成される空間は、電池ユニット3の被ガイド部35が電源ユニット2側のガイド部26内に挿入された正規の姿勢の場合は、電池ユニット3の下方からの挿入が許容され、電池ユニット3の被ガイド部35が電源ユニット2のガイド部26と支持部24との間に位置している姿勢では、電池ユニット3の下方からの挿入が許容されないように構成されている。なお、電池ユニット3の被ガイド部35は、電源ユニット2の装着部27のため、ガイド部26と装着部27との間に位置することはない。
具体的には、
図10の(b)に示すように、電池ユニット3の被ガイド部35が電源ユニット2のガイド部26と支持部24との間であって被ガイド部35が電源ケース21に近接又は当接している姿勢で、電池ユニット3を下方から挿入しようすると、電池ケース31の上面31aが第3板部813と干渉する。これにより、電池ユニット3が正規の姿勢でない状態で、第1板部811に近接するまで電池ユニット3が挿入されるのを防止できる。
【0041】
取付部814は、
図7に示すように、第1板部811の第2板部812側の端部から第1板部811と平行に延伸する延伸部分814aと、延伸部分814aの先端で上側に折り返された折返部分814bとを有している。延伸部分814aと折返部分814bとの間に、取付部材73の底壁731の端部が嵌合することで、プレート部材81が取付部材73に着脱可能に取り付けられる。なお、延伸部分814aと折返部分814bとの連結部分に取付部材73の底壁731の端縁が当接すると、取付部材73の貫通孔731a,731bと、プレート部材81の嵌合孔811a,811bとが上下方向に一致する。
【0042】
第2折返部815と第3折返部816は、第2板部812や第3板部813を補強する。また、第2折返部815及び第3折返部816を設けることで、第2板部812や第3板部813の下端が剥き出しになることがなく、例えば、電池ユニット3の着脱の際に使用者が負傷するようなことを防止できる。また、電池ユニット3が正規の姿勢でない状態で装着しようとして、電池ケース31や被ガイド部35と干渉した際に、電池ユニット3を傷つけるのを防止できる。
【0043】
3.電源ユニットのシャーシへの脱着
取り付けについて説明する。
電源ユニット2の装着部28を、
図5に示すように、シャーシ5の凹入部55の底壁部分550の貫通孔551と、底壁部分550上に配されている固定部材83の貫通孔831の幅広孔部832とに挿通させる。また、電源ユニット2の位置規制部29をシャーシ5の凹入部55の底壁部分550の位置決め貫通孔552に挿通させる。
この状態で、固定部材83を係合方向(開口部54から離れる方向)に移動(スライド)させると、被係合部分283が固定部材83の幅狭孔部833に位置し、装着部28が固定部材83に係合する。これにより、電源ユニット2がシャーシ5に着脱可能に装着される。
この固定部材83の係合方向へのスライドにより、
図7に示すように、底壁部分550に当接していた固定部材83のロック部834が弾性変形(復元)してシャーシ5の底壁部分550の開口部分554に嵌り、固定部材83の反係合方向へのスライドが規制(ロック)される。
【0044】
取り外しについて説明する。
ロック状態の固定部材83の屈曲部分836(
図6参照)を上方に移動させて、固定部材83を反係合方向にスライドさせる。これにより、電源ユニット2の装着部28が、固定部材83の貫通孔831の幅広孔部832内に位置し、電源ユニット2と固定部材83との係合が解除される。
このように、固定部材83のスライドにより、ねじ等の固定具を利用せずに、電池ユニット3の脱着が容易に行える。また、凹入部55の深さは、固定部材83が凹入部55から張り出さないように構成されている。このため、シャーシ5の主板部50を設置面に当接させることができる。
【0045】
4.端子台の取付け
取り付けについて説明する。
なお、ここでは、あらかじめ取付部材73がシャーシ5に固定されているものとして説明する。
まず、
図5に示すように、取付部材73の底壁731における電源ユニット2(凹入部55)と反対側の端部に、プレート部材81をその取付部814を利用して取り付ける。
その後、
図4に示すように、端子台71の突起部714,715及び突起部716を、シャーシ5の底壁731の貫通孔731a,731b及び欠け部731cに位置合わせして、端子台71を底壁731側に押圧して、突起部714,715をプレート部材81の嵌合孔811a,811bに嵌合させる。これにより、端子台71がシャーシ5に取り付けられる。このように、端子台71の押圧により、ねじ等の固定具を利用せずに、端子台71をシャーシ5に容易に取り付けることができる。
【0046】
5.端子台の電気接続
(1)商用電源側
商用電源側のケーブルは、
図3に示すように、端子台71の入力側接続口712が開口部54を介して見えるため、容易に入力側接続口712に接続(挿入)できる。特に、端子台71が筐体内(シャーシの下方)に位置して入力側接続口712が隠れている場合に比べて、容易に接続できると共に、ケーブルを筐体内(シャーシの下方)に引き回す必要がなく、照明装置Xの施工性を高めることができる。
また、例えば、取付部材73の開口部736にケーブル79を挿通させた後に、筐体内(シャーシの下方)に固定された端子台71の入力側接続口に商用電源側のケーブルを接続する場合に比べて、シャーシと枠との結合等を解除することなく、電気接続を行うことができる。
【0047】
(2)電源ユニット
電源ユニット2は、端子台71と接続するケーブル79のコネクタ用の開口部211は、
図11の(a)に示すように、シャーシ5の外部から、シャーシ5の開口部54及び取付部材73の開口部736を介して見える位置にあり、電源ユニット2に接続されたケーブル79の取付部材73側への引き出しを容易に行うことができる。
逆に、図示しないが、取付部材73に取り付けられた端子台71の出力側接続口713は、シャーシ5の下方から、取付部材73の開口部736を介して見える位置にあり、端子台71の出力側接続口713に接続されたケーブル79の電源ユニット2側への引き出しを容易に行うことができる。
このように、シャーシ5の開口部54及び取付部材73の開口部736を介して、ケーブル79等を接続できるため、施工性を高めることができる。
さらに、
図2の(a)に示すように、端子台71の出力側接続口713がシャーシ5の主板部50の凹入部55よりも下方に位置しているため、凹入部55の下方の空間を利用して、出力側接続口713とケーブル79との接続を容易に行える。
電源ユニット2のケーブル79の接続用の開口部211と、端子台71の出力側接続口713とが互いに対向するため、ケーブル79を短くできる。これにより、コスト削減を図ることができる。特に、電源ユニット2の開口部と、端子台71の出力側接続口713とを同じ方向に向けて配置した場合に比べて、ケーブル79の長さを短くできる。
端子台ユニット7及び電源ユニット2は、
図11の(b)に示すように、シャーシ5において、一対の係合部51を結ぶ方向の略中央に位置している。電源ユニット2の開口部211は、端子台ユニット7(取付部材73)よりも外側に位置しているため、端子台71と電源ユニット2とが対向していても、ケーブル79の接続作業スペースが確保される。
また、電源ユニット2の開口部211は、電源ケース21の凹入部214に設けられ、ケーブル79のコネクタ78を容易に開口部211に挿入できる。
また、電池ユニット3を取り付け又は取り外しする際に、ケーブル79が短いために、電池ユニット3がケーブル79に引っ掛かるようなことをなくすることができる。
【0048】
6.シャーシへの枠の取り付け
取り付けについて説明する。
なお、ここでは、すでに、電池ユニット3と光源ユニット1が電源ユニット2側に取り付けられているものとして説明する。
まず、シャーシ5の係合部51の下方で、係合部51に対して枠6の被係合部61を位置合わせする。
この際、係合部51は、
図11の(c)に示すように、下方から見たときに、係合部51が設けられている第1周縁部分501や第1延伸部52が、係合部51が設けられていない第2周縁部分503や第2延伸部53と形状が異なるため、容易に係合部51の位置を確認でき、位置合わせを容易に行うことができる。
特に、第1周縁部分501と第2周縁部分503の下方から見た形状が、直線状と曲線状とであり、形状の違いが分かりやすく、係合部51の位置を確認しやすい。
さらに、係合部51は、下方から見たときに、第1周縁部分501や平坦部52から張り出しているため、係合部51自体を目視しやすい。係合部51の張り出し量は、目視のしやすさ、係合部51の大型化防止の観点から、5~7mmの範囲が好ましい。
【0049】
シャーシ5の係合部51に対して枠6の被係合部61を位置合わせした状態で、枠6を上方に移動させると、
図9に示すように、溝部630内に係合部51が位置し、やがて、被係合部61が係合部51の「V」字状の張出部511の下部に当接する。
この際、溝部630は、その溝幅が上端に向かって広がっているため、溝部630内に係合部51を挿入させやすい。
係合部51に被係合部61が下方から当接する状態で、さらに枠6を押し上げると、張出部511が平坦部52の内側に入るように、係合部51が弾性変形し、被係合部61が張出部511を乗り越える。これにより、被係合部61が係合部51に係合し、枠6がシャーシ5に取り付けられる。
【0050】
<第2の実施形態>
第1の実施形態では、係合部(取付部)を構成する係合部材(取付部材)51が、シャーシ5のブリッジ部分525(
図8参照)を利用して、シャーシ5の平坦部52に取り外し可能に取り付けられているが、係合部は、枠6の被係合部61(第1の実施形態の被係合部は一例である)と係合して枠6をシャーシ5に取り付けられれば良い。第2の実施形態では、係合部(取付部)を構成する係合部材(取付部材)2051が、シャーシ2005に固定具により取り付けられた形態について説明する。
第1の実施形態では、裏側から照明装置Xを見ると、端子台71の入力側接続口712がシャーシ5の外側に現れていた(
図3の(b)参照)が、入力側接続口に商用電源側のケーブルを接続できればよい。第2の実施形態では、入力側接続口2712がシャーシ2005の内側に位置すように端子台2071が配された形態について説明する。
第1の実施形態のプレート部材81は、電池ユニット3が間違った向きで電源ユニット2に取り付けようとするのを防止する機能を有している(
図10参照)が、プレート部材は他の機能を有してもよい。第2の実施形態では、他の機能として、電池ユニット3を取り付ける際のストッパ機能を有する形態について説明する。
第2の実施形態では、主に、第1の実施形態と異なる構成について説明する。第2の実施形態を説明する図面において、第1の実施形態と同じ符号を用いている場合は、その符号の部材等の構成は第1の実施形態と同じである。
なお、第2の実施形態に係る部材、部、部分の符号は、第1の実施形態の対応する部材、部、部分の符号に2000を加えている。
【0051】
1.全体
第2の実施形態の照明装置Zは、
図12に示すように、光源ユニット1、電源ユニット2、電池ユニット2003、筐体2004、端子台2071(
図13参照)を備え、筐体2004はシャーシ2005と枠6とを備える。照明装置Zは、電池ユニット2003が正規の姿勢でない状態で取り付けらようとするのを防止するプレート部材2081を有している。
【0052】
2.シャーシ
シャーシ2005は、主板部2050と、枠6の被係合部61用の係合部2051とを少なくとも有する。ここでは、後述の第1延伸部2052と第2延伸部53とから構成される周板部も有する。
(1)主板部
主板部2050は、表裏方向から見たとき、一対の第1周縁部分501と一対の第2周縁部分503とを少なくとも有する。係合部2051は、例えば、2個、つまり、一対あり、表裏方向から見たときに、一対の第1周縁部分501に設けられている。
主板部2050に端子台2071と電源ユニット2とが取り付けられる。電源ユニット2を取り付ける構造は第1の実施形態と同じであり、その説明は省略する。
主板部2050は、端子台2071用の凹入部分2054を有し、当該凹入部分2054に端子台2071を取り受けるための貫通孔2054a,2054bと、商用電源用のケーブル2078用の貫通孔2054cとを有する。なお、貫通孔2054cの一部は、端子台2071を取り付けるための取付領域2054dとなっている。凹入部分2054は、第1の実施形態の開口部54に対応する位置に設けられている。
【0053】
(2)周板部
シャーシ2005は、第1周縁部分501から表側に延伸する平坦状の第1延伸部2052と、第2周縁部分503から表側に延伸する湾曲状の第2延伸部53とを有している。
第1延伸部2052は、係合部材2051の張出部511用の欠け部2521又は貫通孔(ここでは欠け部である)と、係合部材2051を取り付けるための取付部分2525を有する。係合部材2051の取り付けには、リベット2059が利用され、ここでは取付部分2525は貫通孔により構成される。
【0054】
(3)係合部材
係合部材2051は、「U」字状の平坦部2510と、平坦部2510における「U」字状を構成する連結部分から「V」字状に張り出す張出部2511と、平坦部2510における「U」字状を構成する一対の延伸部分の端縁から裏側に屈曲する一対の横屈曲部2512と、張出部2511の上端に設けられた上屈曲部2513と、平坦部2510の下端縁から下方であってシャーシ2005の中心側に向かって傾斜状に屈曲する下屈曲部2515とを有する。なお、下屈曲部2515は、枠6を取り付ける際のガイド機能を有する。
係合部材2051は、係合部材2051をシャーシ2005に取り付けるための貫通孔2516を被取付部として平坦部2510に有する。取り付けにはリベット2059が利用され、当該リベット2059は、貫通孔2516、シャーシ2005の貫通孔2525を挿通する。
【0055】
3.端子台
端子台2071は、
図14に示すように、本体部2711に入力側接続口2712と、出力側接続口2713とを有する。本体部2711は、平坦状の上面2711aに突起部2714とねじ穴2715を有している。
本体部2711は、三角波状の下面の傾斜部分に入力側接続口2712を、入力側接続口2712と反対側の側面に出力側接続口2173をそれぞれ有する。なお、入力側接続口2712は斜め下方を向いており、商用電源側のFケーブル2078が斜め下方から挿入可能に構成されている。端子台2071は、本体部2711であって入力側接続口2712と出力側接続口2713とが存在する両端部から上方に延伸する係止片2716,2717を有している。
端子台2071は、シャーシ2005の内面に上面2711aが当接するように配され、
図12の(a)、
図14及び
図15に示すように、上面2711aの突起部2714がシャーシ2005の貫通孔2054aに嵌合し、ねじ2079がシャーシ2005の貫通孔2054aを挿通して端子台2071のねじ穴2715に螺合し、係止片2716がシャーシ2005の貫通孔2054cの取付領域2054dに係合し、係止片2717がシャーシ2005の貫通孔2054bに係合する。これにより、端子台2071がシャーシ2005に取り付けられる。
なお、シャーシ2005の主板部2050に形成されている凹入部分2054の深さは、端子台2071の突起部2714、ねじ2079、係止片2716,2717が凹入部分2054よりも上方に張り出さないように構成されている。
【0056】
4.プレート部材
プレート部材2081は金属板をプレスして構成される。プレート部材2081は、
図16の(b)及び(c)に示すように、シャーシ2005の主板部2050と平行であって矩形状の第1板部2811と、下方に延伸する第2板部2812及び第3板部2813と、プレート部材2081をシャーシ2005に取り付けるための取付部2814,2815とを少なくとも有している。
第2板部2812は、第1板部2811の長手方向と平行な端縁に連結する。第2板部2812は、第1板部2811の長手方向の中央に欠け部2812aを有している。第2板部2812と第3板部2813とが「L」字状に連結し、連結する部分が上方へと矩形状に延伸している。
プレート部材2081は、上方へ長い矩形状の第3板部2813の長辺側の端から第2板部2812と反対側に屈曲する矩形状の第4板部2816を有する。つまり、矩形状の第3板部2813の長手方向に沿う端部の一方には第2板部2812が連結し、他方には第4板部2816が連結し、全体として「Z」状をしている。
プレート部材2081は、第1板部2811における短手方向に沿う端部であって第3板部2813と反対側の端部から上方へ延伸する第5板部2817を有している。
取付部2814は第5板部2817の上端から水平方向に屈曲し、取付部2815は第4板部2816の上端から水平方向に屈曲する。
プレート部材2081は、取付部2814,2815がシャーシ2005の主板部2050の内面に当接する状態で、溶接によりシャーシ2005に取り付けられる。なお、
図12の(a)、
図13等では、溶接された部分を「2089」で示している。
【0057】
プレート部材2081は、第1の実施形態と同様に、電池ユニット2003が電源ユニット2に取り付け可能な正規な姿勢と異なる姿勢で、電池ユニット2003を取り付けようとすると、第2板部2812や第3板部2813が電池ケース31と干渉するように取り付けられている。
プレート部材2081は、電池ユニット2003が正規な姿勢で取り付ける場合、電池ユニット2003を上方に移動させる。この際、電池ユニット2003のコネクタ33(
図4参照)が電源ユニット2側に接続すると共に、
図16の(a)に示すように、電池ケース31のリブ部2215がプレート部材2081の第1板部2811に当接する。これにより、電池ユニット2003が電源ユニット2に接続できた状態で、さらに電池ユニット2003を上方に移動させるようなことを防止できる。
【0058】
5.端子台の配線
端子台2071は、
図12の(b)に示すように、電池ユニット2003とシャーシ2005との間の配されている。端子台2071は、
図13の(a)に示すように、電源ユニット2と電池ユニット2003とが対向する方向と直交する方向に入力側接続口2712と出力側接続口2713(
図14参照)とが向くように配されている。これにより、入力側接続口2712と出力側接続口2713の周辺にケーブルの接続作業空間が広く形成される。
端子台2071の入力側接続口2712と、電源ユニット2の配線用の開口部211とが上下方向の略一致する位置に設けられているため、ケーブル79を短くできると共に、ケーブル79の引き回しが少なくなりケーブル79の接続作業を短くできる。
端子台2071の出力側接続口2713と、電源ユニット2の配線用の開口部211とが、
図13の(b)に示すように、上下方向の略一致する位置に設けられているため、ケーブル79を短くできると共に、ケーブル79の引き回しが少なくなりケーブル79の接続作業を短くできる。
端子台2071の出力側接続口2713と、電源ユニット2の配線用の開口部211とが、
図13の(a)に示すように、シャーシ2005の略中央を通り且つ端子台2071と電源ユニット2とが対向する方向に延伸する仮想線L1に対して、端子台2071と電源ユニット2とが対向する方向と直交する方向の一方側に配され、端子台2071の出力側接続口2713が設けられている面と、電源ユニット2の開口部211が設けられている面とが直交する。これにより、ケーブル79を短くできると共に、ケーブル79の引き回しが少なくなりケーブル79の接続作業を短くできる。
【0059】
以上、実施形態を説明したが、この実施形態に限られるものではなく、例えば、以下のような変形例であってもよい。また、実施形態と変形例、変形例同士を組み合わせたものであってもよい。
また、実施形態や変形例に記載していない例や、要旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても本発明に含まれる。
【0060】
<変形例>
1.照明装置
実施形態の照明装置X,Zは、電池ユニット3を備えなくてもよい。また、光源ユニット1は、電源ユニット2に対して、表裏(上下)方向の移動可能であって上下軸周りに回動可能でなくてもよい。
また、電池ユニット3は、電池ケース31がシャーシ5又は電源ユニット2に固定され、内部の蓄電池30が電池ケース31に対して着脱可能な構成としてもよい。
実施形態の照明装置X,Zは、天井に設置される、つまり、天井が設置面の一例であるとしたが、設置面は、上下方向に広がる壁であってもよい。
【0061】
2.シャーシ
(1)全体
シャーシ5は、第1延伸部52に係合部51を有していたが、第2延伸部53に係合部51を有してもよい。なお、第1延伸部52と第2延伸部53とに係合部(同じ構造又は異なる構造)を有してもよい。
シャーシ5は、第1延伸部52のブリッジ525を利用して、係合部材51を支持していたが、他の構造で支持してもよい。例えば、シャーシ5の主板部50の第1周縁部501周辺又は第2周縁部503周辺に、切欠部を形成し、当該切欠部を下側に折り曲げて形成したブリッジ部を設け、係合部材51の上屈曲部513に相当する部分を径方向内側に屈曲させて、その屈曲させた部分の一部又は全部が主板部50の下面に面接触又は近接する状態で、係合するようにしてもよい。
また、シャーシ5の周板部であって第1周縁部501周辺又は第2周縁部503周辺に、切欠部を形成し、当該切欠部を径方向の内側に折り曲げて形成したブリッジ部を設け、係合部材51の上屈曲部513を係合するようにしてもよい。
【0062】
シャーシ5は、主板部50と周板部(第1延伸部52及び第2延伸部53)とを有していたが、周板部を有しなくてもよい。例えば、主板部50に切欠部を形成し、当該切欠部を下側に折り曲げて形成したブリッジ部を設け、係合部材51の上屈曲部513に相当する部分を径方向内側に屈曲させて、その屈曲させた部分の一部又は全部が主板部50の下面に面接触又は近接する状態で、係合するようにしてもよい。また、ブリッジ部を設けずに、係合部材の屈曲させた部分をシャーシに溶接してもよい。
周板部を有しない場合、主板部50に枠6の全負荷が作用するため、厚みが3~6mm程度の板材を利用することが好ましい。
【0063】
(2)主板部
主板部50は、開口部54及び凹入部55を有していたが、シャーシ5へ枠6の取り付けのみに着目する場合、開口部54及び凹入部55を有していなくてもよい。
第1周縁部分501は直線状をし、第2周縁部分503は湾曲(円弧)状をしていたが、表裏方向から見た第1周縁部分501と第2周縁部分503との形状が異なっていれば、表側から見たときの形状の違い(係合部の位置)が把握でき、直線及び湾曲以外の組み合わせであってもよい。
【0064】
(3)延伸部
第1延伸部52は、直線状の第1周縁部分501から、断面形状を一定のままで、表側に延伸しているが、断面形状が途中で変化するように延伸してもよい。
第2延伸部53は、湾曲状の第2周縁部分502から、断面形状を一定のままで、表側に延伸しているが、断面形状が途中で変化するように延伸してもよい。
シャーシ5は、第1延伸部52と第2延伸部53を有していたが、例えば、係合部51が設けられる延伸部のみであってもよい。例えば、第1延伸部52に係合部51が設けられ、第2延伸部を有していなくてもよい。
【0065】
(4)係合部
係合部51は、第1延伸部52に設けられていたが、例えば、湾曲状の第2延伸部53に設けられてもよいし、第1延伸部52と第2延伸部53とに設けられてもよい。
係合部51は、係合部を係合部材により構成しているが、第1延伸部又は第2延伸部を、貫通孔とブリッジ加工により構成してもよい。
係合部51及び被係合部61は、シャーシ5に対して枠6を上方向に移動させることで係合するように構成されている。つまり、装着方向は上方向である。なお、取り外し方向は装着方向と反対方向であり、実施形態では下方向である。
しかしながら、照明装置X,Zが壁に取り付けられる場合、装着方向は左右方向(壁と直交する方向である)の一方側方向となり、取り外し方向は左右方向の他方側方向となる。
実施形態の係合部51及び被係合部61は、シャーシ5に対して枠6を上方向に移動させることで係合するように構成されている。しかしながら、係合部と非係合部は、例えば、シャーシ及び枠の中心軸周りに枠を回転させることで係合するように構成されてもよく、この場合、装着方向は、シャーシに対して、係合させるための回転前の位置に、枠を移動させる際の移動方向とする。
【0066】
3.端子台ユニット
端子台ユニット7は、端子台71と取付部材73とを備えていたが、実施形態のように、取付部材73はシャーシ5に溶接により一体化されるため、端子台ユニット7は端子台71を有し、取付部材73はシャーシ5の取付部としてもよい。
取付部材73は、その取付壁735がシャーシ5の主板部50の内面(下面)に取り付けられていたが、底壁731と一対の側壁733とが開口部54から主板部50の内側に挿入された状態で、取付壁735を開口部54の周辺に裏側(外側)からを係合するようにしてもよい。また、この係合した状態で溶接等で固定してもよい。
なお、主板部50の外面(上面)と設置面との当接を考慮すると、取付壁735が主板部50の内面に固定する方が好ましい。なお、取付壁735を主板部50の外面に固定する場合、主板部50に凹入部を形成することで、面一状を確保できる。
端子台71は、その全部が主板部50側に嵌る(入る)状態で設けられているが、主板部50設置面に当接させない場合、端子台71の一部が主板部50から張り出してもよい(一部が主板部50側に嵌る状態である)し、主板部50の外面に端子台71を取り付けてもよい。端子台71の一部(上部)が張り出す場合、主板部50に凹入部をプレス加工で設け、当該凹入部に端子台71を取り付けるようにしてもよい。
【0067】
4.係合部と被係合部
実施形態では、シャーシ5に係合部51を、枠6に被係合部61をそれぞれ設けていたが、係合部及び被係合部は互いに係合すればよく、便宜上、シャーシに設けたものを「係合部」とし、枠に設けたものを「被係合部」とし、それぞれの具体的な構成は逆であってもよい(以下で説明する「(2)、(3)」である)。
(1)線ばね
係合部材51は板ばねを利用したが、他のばねを利用してもよい。以下、線ばねを利用する場合を説明する。
係合部材は、全体として「U」字状をし、被係合部を係合部に直線的に近づけた際(実施形態では上方に近づける)に係合する構造の場合、係合方向と直交する方向(実施形態での周方向)に張り出す一対の係合部を有し、被係合部材は、線ばねの一対の係合部が近接する方向に弾性変形した後に復元して嵌合(係合)する貫通孔、凹み、欠け部を被係合部として一対有している。
具体的には、「U」字の線ばね(係合部材)は、その開口端部(上端部)から係合方向と直交する方向に屈曲する屈曲部を有し、当該屈曲部が挿入される挿入部をシャーシ又は枠に設けることで、線ばねを取り付けることができる。被係合部材は、線ばねの係合部が係合方向に移動可能な溝部(例えば、「630」)を有し、被係合部は、当該溝部を構成する一対の側壁部分(例えば、「635」)に形成された欠け部又はくぼみにより構成される。また、被係合部は、実施形態の被係合部61の先端部分を下方に屈曲させ、屈曲した部分に「U」字状の線ばねの下端部と係合するようにしてもよい(この場合、係合部は下端部となる)。
なお、係合部を装着方向(例えば、下方)から見たときに、シャーシの径方向の外方へ張り出すように構成してもよい。これにより、表側から見たときに係合部を認識しやすくできる。
【0068】
(2)第1延伸部に被係合部、枠に係合部を設けた態様
実施形態では、係合部51をシャーシ5の第1延伸部(平坦部)52に設け、被係合部61を有する被係合部材63を枠6に設けている。しかしながら、係合部(係合部材)51を枠6に設け、被係合部61を有する被係合部材63をシャーシ5の第1延伸部(平坦部)52に設けてもよい。つまり、開口部分521、ブリッジ部分525に相当する開口部分とブリッジ部分を枠6に形成し、係合部材51の張出部511が枠6の径方向の内側を向く状態で、上屈曲部513を枠6の開口部分の上端部に、下屈曲部515を枠6のブリッジ部分に配する。また、被係合部材63の底部分632を平坦形状として、第1延伸部(平坦部)52に設けることで、実施できる。
【0069】
(3)第2延伸部に被係合部、枠に係合部を設けた態様
実施形態では、係合部51をシャーシ5の第1延伸部(平坦部)52に設け、被係合部61を有する被係合部材63を枠6に設けている。しかしながら、係合部(係合部材)51を枠6に設け、被係合部61を有する被係合部材63をシャーシ5の第2延伸部(湾曲部)53に設けてもよい。つまり、開口部分521、ブリッジ部分525に相当する開口部分とブリッジ部分とを枠6に形成し、係合部材51の張出部511が枠6の径方向の内側を向く状態で、上屈曲部513を開口部分の上端部に、下屈曲部515をブリッジ部分に配する。また、被係合部材63の底部分632の第2延伸部(湾曲部)53と当接する部分を、第2延伸部(湾曲部)53と同じように曲面をなすように形成することで、実施できる。
【0070】
<その他>
1.配線
従来技術で説明した照明装置では、端子台の出力側接続口と電源ユニットのケーブル接続用の開口部とが同じ向きに設けられている。このため、端子台と電源ユニットとを接続するケーブルが長くなる課題がある。
これに対し、実施形態で説明した照明装置は、端子台と電源ユニットとを備え、端子台における電源ユニット用の接続口と、電源ユニットにおける端子台用の開口部とが、対向する状態又は接続口を含む仮想面と開口部を含む仮想面とが交差する状態で設けられている。これにより、ケーブルを短くできる。
このように、ケーブルの長さに着目する場合、端子台と電源ユニットとケーブルとの位置関係を規定するものであり、筐体、光源ユニット、電池ユニット等の構成は特に限定するものではない。
なお、接続口と開口部が対向する実施形態は第1の実施形態であり、仮想面が交差する実施形態は第2の実施形態(仮想面が直交する場合である)である。
ケーブル長さを課題とする照明装置において、裏側から見たときに、端子台の接続口と電源ユニットの開口部とが、装置の中心軸を通り且つ端子台と電源ユニットとが並ぶ方向に延伸する仮想線に対して、仮想線と直交する方向の一方側に位置する。これにより、ケーブルを短くできる。
ケーブル長さを課題とする照明装置において、裏側から見たときに、電源ユニットの開口部が、電源ユニットにおける端子台の(入力側)接続口側に設けられている。
なお、第1の実施形態のように端子台71はシャーシ5の裏側に配されてもよいし、第2の実施形態のように端子台2071はシャーシ2005の表側に配されてもよい。また、端子台のシャーシ側への取り付けは、第1及び第2の実施形態以外の方法であってもよい。
【0071】
2.電池ユニットの誤挿入
従来技術で説明した照明装置では、電池ユニットの形状を見ることで、間違った姿勢で電池ユニットを電源ユニットに取り付けようとすることはないが、電池ユニットが箱状等の単純な形状の場合、電池ユニットの形状から間違った姿勢であるかどうか判別し難いという課題がある。
これに対し、実施形態で説明した照明装置は、電源ユニットと、電源ユニットに対して取り外し可能に取り付けられる電池ユニットと、電池ユニットの姿勢が正規の姿勢でない状態で電池ユニットを電源ユニットに取り付けようとすると、その取り付けを規制する規制部材とを備えている。これにより、間違った姿勢での電池ユニットの電源ユニットへの取り付けを規制できる。
このように、電池ユニットの取り付けに着目する場合、電源ユニットと電池ユニットと規制部材との位置関係を規定するものであり、筐体、光源ユニット等の構成は特に限定するものではない。
【符号の説明】
【0072】
X 照明装置
1 光源ユニット
2 電源ユニット
3 電池ユニット
5 シャーシ
6 枠
50 主板部
52 第1延伸部
53 第2延伸部
501 第1周縁部分
503 第2周縁部分