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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023075402
(43)【公開日】2023-05-31
(54)【発明の名称】収納箱システム、収納箱及び制御方法
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20230524BHJP
   H02J 1/00 20060101ALI20230524BHJP
   A47G 29/122 20060101ALI20230524BHJP
【FI】
H02J7/00 302D
H02J1/00 307F
A47G29/122 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021188281
(22)【出願日】2021-11-19
(71)【出願人】
【識別番号】000124591
【氏名又は名称】河村電器産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100114937
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 裕幸
(74)【代理人】
【識別番号】100140718
【弁理士】
【氏名又は名称】仁内 宏紀
(72)【発明者】
【氏名】浅井 成実
(72)【発明者】
【氏名】鬼塚 正樹
(72)【発明者】
【氏名】平井 孝資
(72)【発明者】
【氏名】品田 小有里
【テーマコード(参考)】
3K100
5G165
5G503
【Fターム(参考)】
3K100CA45
5G165AA01
5G165EA02
5G165JA07
5G165KA11
5G165KA12
5G165LA01
5G503AA01
5G503BA01
5G503BB01
5G503CA11
5G503DA07
5G503DA13
5G503EA05
5G503GD03
5G503GD04
5G503GD06
(57)【要約】
【課題】消費電力を低減できる収納箱システム、収納箱及び制御方法を提供すること。
【解決手段】携帯端末は、収納箱が備える電池の電圧情報を含む電池電圧情報を受信する通信部と、受信した電池電圧情報に基づいて、電池の電力消費状態を分析する分析部と、分析部による分析結果を含む分析結果通知情報を作成する作成部とを備え、作成部は、分析結果に対してユーザが選択した制御指示に対応する制御情報を作成する。収納箱は、電池の電圧を計測する計測部と、計測部による電池の電圧情報を含む電池電圧情報を作成する作成部と、作成部が作成した電池電圧情報を送信する通信部と、携帯端末からの制御情報に基づいて、動作を制御する制御部とを備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末と前記携帯端末と通信可能な収納箱とを備える収納箱システムであって、
前記携帯端末は、
収納箱が備える電池の電圧情報を含む電池電圧情報を受信する携帯端末側通信部と、
前記携帯端末側通信部が受信した前記電池電圧情報に基づいて、前記電池の電力消費状態を分析する分析部と、
前記分析部による分析結果を含む分析結果通知情報を作成する携帯端末側作成部と
を備え、
前記携帯端末側作成部は、前記分析結果に対してユーザが選択した制御指示に対応する制御情報を作成し、
前記収納箱は、
電池の電圧を計測する計測部と、
前記計測部による前記電池の前記電圧情報を含む前記電池電圧情報を作成する収納箱側作成部と、
前記収納箱側作成部が作成した前記電池電圧情報を送信する収納箱側通信部と、
前記携帯端末からの前記制御情報に基づいて、動作を制御する制御部と
を備える、収納箱システム。
【請求項2】
前記携帯端末が前記収納箱の通信圏内に入るたびに、前記収納箱側作成部は、前記電池電圧情報を作成し、
前記収納箱側通信部は、前記電池電圧情報を送信し、
前記分析部は、前記電池電圧情報に基づいて、前記電池の利用可能な残りの日数と回数とのいずれか一方又は両方を求め、求めた前記電池の利用可能な残りの期間と回数とのいずれか一方又は両方が閾値以下であるかを判定し、
前記携帯端末側作成部は、前記期間と前記回数とのいずれか一方又は両方が閾値以下である場合に、前記分析結果を含む分析結果通知情報を作成する、請求項1に記載の収納箱システム。
【請求項3】
前記制御情報は、前記収納箱に、無線通信を停止させる動作モードである無線通信停止モードと、施錠状態に第1周期でアドバタイズ信号を送信させることによって無線通信を可能にさせる動作モードである第1無線通信モードと、施錠状態に前記第1周期よりも長い第2周期でアドバタイズ信号を送信させることによって無線通信を可能にさせる動作モードである第2無線通信モードとのいずれかで動作させる情報を含み、
前記第1無線通信モードで動作させる場合に前記制御情報は前記第1無線通信モードの稼働時間を特定する情報をさらに含む、請求項1又は請求項2に記載の収納箱システム。
【請求項4】
前記制御部は、施錠状態に前記第1無線通信モードでの稼働時間を制御する、請求項3に記載の収納箱システム。
【請求項5】
前記制御情報は、前記収納箱に、施錠状態に前記第1無線通信モードでの稼働時間を第1時間で動作させる第1節電プランと、施錠状態に前記第1無線通信モードでの稼働時間が第1時間よりも短い第2時間で動作させる第2節電プランと前記無線通信停止モードで動作させる第3節電プランとのいずれかを含み、
前記制御部は、前記第1節電プランと、前記第2節電プランと、第3節電プランとのいずれかに基づいて、動作を制御する、請求項3に記載の収納箱システム。
【請求項6】
前記分析部は、前記電池電圧情報に基づいて、前記電池の利用可能な残りの日数を求め、求めた前記電池の利用可能な残りの日数と第1日数閾値と前記第1日数閾値よりも短い第2日数閾値とを比較し、
前記携帯端末側作成部は、前記電池の利用可能な残りの日数が前記第2日数閾値以上でかつ第1日数閾値未満である場合に前記電池の利用可能な残りの日数が経過するまでに電池交換が可能かを問い合わせるための問い合わせ通知を作成し、
前記携帯端末側作成部は、前記問い合わせ通知に対する応答に基づいて、前記第1節電プランと前記第2節電プランとのいずれかで前記収納箱の動作を制御する制御情報を作成する、請求項5に記載の収納箱システム。
【請求項7】
前記携帯端末側作成部は、前記電池の利用可能な残りの日数が前記第2日数閾値未満である場合に前記第3節電プランを特定する情報を含む制御情報を作成する、請求項6に記載の収納箱システム。
【請求項8】
前記携帯端末側作成部は、前記収納箱が解錠状態から施錠状態に移行した場合に、前記電池の利用可能な残りの日数に基づいて前記第1節電プランを特定する情報と、前記第2節電プランを特定する情報と、前記第3節電プランを特定する情報とのいずれかを含む制御情報を作成する、請求項5から請求項7のいずれか一項に記載の収納箱システム。
【請求項9】
前記収納箱は、
前記電池の電圧が電圧閾値以下になった場合に、外部給電部からの電力供給を可能にする接続部
をさらに備える、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の収納箱システム。
【請求項10】
前記制御部は、前記外部給電部からの電力を解錠に使用し、前記電池からの電力を施錠に使用する、請求項9に記載の収納箱システム。
【請求項11】
携帯端末と通信可能な収納箱であって、
電池の電圧を計測する計測部と、
前記計測部による前記電池の電圧の電圧情報を含む電池電圧情報を作成する作成部と、
前記作成部が作成した前記電池電圧情報を送信する通信部と、
前記携帯端末からの前記電池電圧情報に基づいて作成された制御情報に基づいて、動作を制御する制御部と
を備える、収納箱。
【請求項12】
携帯端末と前記携帯端末と通信可能な収納箱とを備える収納箱システムの制御方法であって、
前記収納箱が、電池の電圧を計測するステップと、
前記収納箱が、計測する前記ステップで計測した前記電池の電圧情報を含む電池電圧情報を作成するステップと、
前記収納箱が、作成する前記ステップで作成した前記電池電圧情報を送信するステップと、
前記携帯端末が、前記電池電圧情報を受信するステップと、
前記携帯端末が、受信する前記ステップで受信した前記電池電圧情報に基づいて、前記電池の電力消費状態を分析するステップと、
前記携帯端末が、分析する前記ステップで分析することで得られた分析結果を含む分析結果通知情報を作成するステップと、
前記携帯端末が、前記分析結果に対してユーザが選択した制御指示に対応する制御情報を作成するステップと、
前記収納箱が、携帯端末からの前記制御情報に基づいて、動作を制御するステップと
を有する、制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、収納箱システム、収納箱及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
家主の留守中等で配送された荷物を直接受け取れない場合に、この荷物を保管できる宅配ボックスが普及している。例えば、宅配業者などの配達員が宅配ボックスの扉を開けて荷物を保管し、扉を施錠する。荷物の受取人は、保管された荷物を、受取人の携帯端末を使用して宅配ボックスの扉を解錠して受け取る。このような宅配ボックスは、扉を施解錠する電気回路を備え、電気回路は電池などを電源として動作する。
扉を施解錠する技術に関して、電気錠制御装置が備える電気回路を動作させる電池の消耗を抑制する技術が知られている(例えば特許文献1参照)。この技術では、電気錠制御装置は、電池の残量を定期的に監視しており、電池の残量が所定の判定値以上であれば、錠側通信モードを定常時の第1通信モードに設定し、電池の残量が判定値を下回ると、錠側通信モードを第1通信モードから第2通信モードに変更する。電気錠制御装置は、第2通信モードでは、第1通信モードでの送信周期よりも長い送信周期でアドバタイズ信号を送信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-31834号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述した技術では、電気錠制御装置は電池の残量に基づいて通信モードを自動で制御するため、ユーザは鍵側の通信モードの変更は可能であるが、電気錠制御装置の通信モードを変更することはできない。このため、ユーザは、電気錠制御装置に省電力制御を行わせることができない。
このような懸念は、宅配ボックスに限らず、何等かのものを収納する収納箱に当てはまる。
本発明の目的は、消費電力を低減できる収納箱システム、収納箱及び制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(1)本発明の一態様は、携帯端末と前記携帯端末と通信可能な収納箱とを備える収納箱システムであって、前記携帯端末は、収納箱が備える電池の電圧情報を含む電池電圧情報を受信する携帯端末側通信部と、前記携帯端末側通信部が受信した前記電池電圧情報に基づいて、前記電池の電力消費状態を分析する分析部と、前記分析部による分析結果を含む分析結果通知情報を作成する携帯端末側作成部とを備え、前記携帯端末側作成部は、前記分析結果に対してユーザが選択した制御指示に対応する制御情報を作成し、前記収納箱は、電池の電圧を計測する計測部と、前記計測部による前記電池の前記電圧情報を含む前記電池電圧情報を作成する収納箱側作成部と、前記収納箱側作成部が作成した前記電池電圧情報を送信する収納箱側通信部と、前記携帯端末からの前記制御情報に基づいて、動作を制御する制御部とを備える、収納箱システムである。
(2)本発明の一態様は、上記(1)に記載の収納箱システムにおいて、前記携帯端末が前記収納箱の通信圏内に入るたびに、前記収納箱側作成部は、前記電池電圧情報を作成し、前記収納箱側通信部は、前記電池電圧情報を送信し、前記分析部は、前記電池電圧情報に基づいて、前記電池の利用可能な残りの日数と回数とのいずれか一方又は両方を求め、求めた前記電池の利用可能な残りの期間と回数とのいずれか一方又は両方が閾値以下であるかを判定し、前記携帯端末側作成部は、前記期間と前記回数とのいずれか一方又は両方が閾値以下である場合に、前記分析結果を含む分析結果通知情報を作成する。
(3)本発明の一態様は、上記(1)又は上記(2)に記載の収納箱システムにおいて、前記制御情報は、前記収納箱に、無線通信を停止させる動作モードである無線通信停止モードと、施錠状態に第1周期でアドバタイズ信号を送信させることによって無線通信を可能にさせる動作モードである第1無線通信モードと、施錠状態に前記第1周期よりも長い第2周期でアドバタイズ信号を送信させることによって無線通信を可能にさせる動作モードである第2無線通信モードとのいずれかで動作させる情報を含み、前記第1無線通信モードで動作させる場合に前記制御情報は前記第1無線通信モードの稼働時間を特定する情報をさらに含む。
(4)本発明の一態様は、上記(3)に記載の収納箱システムにおいて、施錠状態に前記第1無線通信モードでの稼働時間を制御する。
(5)本発明の一態様は、上記(3)に記載の収納箱システムにおいて、前記制御情報は、前記収納箱に、施錠状態に前記第1無線通信モードでの稼働時間を第1時間で動作させる第1節電プランと、施錠状態に前記第1無線通信モードでの稼働時間が第1時間よりも短い第2時間で動作させる第2節電プランと前記無線通信停止モードで動作させる第3節電プランとのいずれかを含み、前記制御部は、前記第1節電プランと、前記第2節電プランと、前記無線通信停止モードで動作させる第3節電プランとのいずれかに基づいて、動作を制御する。
(6)本発明の一態様は、上記(5)に記載の収納箱システムにおいて、前記分析部は、前記電池電圧情報に基づいて、前記電池の利用可能な残りの日数を求め、求めた前記電池の利用可能な残りの日数と第1日数閾値と前記第1日数閾値よりも短い第2日数閾値とを比較し、前記携帯端末側作成部は、前記電池の利用可能な残りの日数が前記第2日数閾値以上でかつ第1日数閾値未満である場合に前記電池の利用可能な残りの日数が経過するまでに電池交換が可能かを問い合わせるための問い合わせ通知を作成し、前記携帯端末側作成部は、前記問い合わせ通知に対する応答に基づいて、前記第1節電プランと前記第2節電プランとのいずれかで前記収納箱の動作を制御する制御情報を作成する。
(7)本発明の一態様は、上記(6)に記載の収納箱システムにおいて、前記携帯端末側作成部は、前記電池の利用可能な残りの日数が前記第2日数閾値未満である場合に前記第3節電プランを特定する情報を含む制御情報を作成する。
(8)本発明の一態様は、上記(5)から上記(7)のいずれか一項に記載の収納箱システムにおいて、前記携帯端末側作成部は、前記収納箱が解錠状態から施錠状態に移行した場合に、前記電池の利用可能な残りの日数に基づいて、前記第1節電プランを特定する情報と、前記第2節電プランを特定する情報と、前記第3節電プランを特定する情報とのいずれかを含む制御情報を作成する。
(9)本発明の一態様は、上記(1)から上記(8)のいずれか一項に記載の収納箱システムにおいて、前記収納箱は、前記電池の電圧が電圧閾値以下になった場合に、外部給電部からの電力供給を可能にする接続部をさらに備える。
(10)本発明の一態様は、上記(9)に記載の収納箱システムにおいて、前記制御部は、前記外部給電部からの電力を解錠に使用し、前記電池からの電力を施錠に使用する。
【0006】
(11)本発明の一態様は、携帯端末と通信可能な収納箱であって、電池の電圧を計測する計測部と、前記計測部による前記電池の電圧の電圧情報を含む電池電圧情報を作成する作成部と、前記作成部が作成した前記電池電圧情報を送信する通信部と、前記携帯端末からの前記電池電圧情報に基づいて作成された制御情報に基づいて、動作を制御する制御部とを備える、収納箱である。
【0007】
(12)本発明の一態様は、携帯端末と前記携帯端末と通信可能な収納箱とを備える収納箱システムの制御方法であって、前記収納箱が、電池の電圧を計測するステップと、前記収納箱が、計測する前記ステップで計測した前記電池の電圧情報を含む電池電圧情報を作成するステップと、前記収納箱が、作成する前記ステップで作成した前記電池電圧情報を送信するステップと、前記携帯端末が、前記電池電圧情報を受信するステップと、前記携帯端末が、受信する前記ステップで受信した前記電池電圧情報に基づいて、前記電池の電力消費状態を分析するステップと、前記携帯端末が、分析する前記ステップで分析することで得られた分析結果を含む分析結果通知情報を作成するステップと、前記携帯端末が、前記分析結果に対してユーザが選択した制御指示に対応する制御情報を作成するステップと、前記収納箱が、携帯端末からの前記制御情報に基づいて、動作を制御するステップとを有する、制御方法である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、消費電力を低減できる収納箱システム、収納箱及び制御方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態に係る収納箱システムの構成例を示す図である。
図2】本実施形態に係る収納箱システムの詳細を示す図である。
図3】本実施形態に係る収納箱の一例を示す模式図である。
図4】本実施形態に係る収納箱システムに含まれる収納箱の動作の一例を示す図である。
図5】本実施形態の収納箱システムに含まれる収納箱の動作の例1を示す図である。
図6】本実施形態の収納箱システムに含まれる収納箱の動作の例2を示す図である。
図7】本実施形態に係る収納箱システムの動作の一例を示すフローチャート図である。
図8】本実施形態に係る収納箱システムの動作の例1を示すフローチャート図である。
図9】本実施形態に係る収納箱システムの動作の例2を示すフローチャート図である。
図10】本実施形態に係る収納箱システムの動作の例3を示すフローチャート図である。
図11】本実施形態に係る収納箱システムの動作の例4を示すフローチャート図である。
図12】本実施形態に係る収納箱システムの動作の例5を示すフローチャート図である。
図13】本実施形態に係る収納箱システムの動作の例6を示すシーケンス図である。
図14】本実施形態に係る収納箱システムの動作の例7を示すシーケンス図である。
図15】実施形態の変形例に係る収納箱システムの構成例を示す図である。
図16】実施形態の変形例に係る収納箱システムの詳細を示す図である。
図17】実施形態の変形例に係る収納箱システムの動作の例1を示すシーケンス図である。
図18】実施形態の変形例に係る収納箱システムの動作の例2を示すシーケンス図である。
図19】実施形態の変形例に係る収納箱システムの動作の例3を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、本実施形態の収納箱システム、収納箱及び制御方法を、図面を参照しつつ説明する。以下で説明する実施形態は一例に過ぎず、本発明が適用される実施形態は、以下の実施形態に限られない。なお、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有するものは同一符号を用い、繰り返しの説明は省略する。
また、本願でいう「XXに基づいて」とは、「少なくともXXに基づく」ことを意味し、XXに加えて別の要素に基づく場合も含む。また、「XXに基づいて」とは、XXを直接に用いる場合に限定されず、XXに対して演算や加工が行われたものに基づく場合も含む。「XX」は、任意の要素(例えば、任意の情報)である。
【0011】
(実施形態)
(収納箱システム)
図1は、本発明の実施形態に係る収納箱システムの構成例を示す図である。図1において、収納箱システム1は、収納箱100を備える。図1には、収納箱100に加え、携帯端末200が示されている。携帯端末200の一例は、収納箱100に荷物を収納するユーザが保持する携帯端末、収納箱100を解錠し、収納箱100に収納された荷物を取り出すユーザが保持する携帯端末、収納箱100の設定を変更するユーザが保持する携帯端末である。
以下、一例として、収納箱100に荷物を収納するユーザU1が携帯端末200-1を保持し、収納箱100を解錠し、収納箱100の設定を変更できるユーザU2が携帯端末200-2を保持する場合について説明する。図1に示す携帯端末200は、携帯端末200-2である。携帯端末200-2は、プラン/モード、無線通信状態、解錠/施錠状態、残日数、残回数、解錠ボタン、電池交換可否を表示する。ユーザU2と同様の権限を有するユーザは、複数人でもよいし、収納箱100の解錠だけをできるユーザが一又は複数人いてもよい。収納箱100の設定変更だけをできるユーザが一又は複数人いてもよい。
収納箱100と、携帯端末200-1及び携帯端末200-2とは、無線通信する。
収納箱100は、荷物を入れるキャビネットである。収納箱100の一例は、宅配ボックスである。収納箱100は、電気錠を備え、電池を電源として動作する。収納箱100は、自収納箱100で運用されている稼働プランを特定する情報を含む稼働プラン情報を作成する。
収納箱100は、解錠しているか否かを特定する情報を含む解錠情報を作成する。収納箱100は、電池の電圧を計測し、計測した電池の電圧情報を含む電池電圧情報を作成する。収納箱100は、携帯端末200-2と通信が確立した場合に、作成した稼働プラン情報と解錠情報と電池電圧情報との少なくとも一つを送信する。収納箱100と携帯端末200-2との間で通信が確立した場合について説明を続ける。
【0012】
携帯端末200-2は、収納箱100が送信した稼働プラン情報と解錠情報と電池電圧情報との少なくとも一つを受信する。携帯端末200-2は、電池電圧情報を受信した場合に受信した電池電圧情報に含まれる電池の電圧情報に基づいて、電池の電力消費状態を分析する。
携帯端末200-2は、電池の電力消費状態の分析結果として、収納箱100の利用残日数と利用残回数とを導出する。携帯端末200-2は、導出した利用残日数が第1日数閾値未満であるか否かを判定する。携帯端末200-2は、利用残日数が第1日数閾値未満である場合に、利用残日数が第2日数閾値未満であるか否かを判定する。第2日数閾値未満は、第1日数閾値よりも短い日数である。
携帯端末200-2は、利用残日数が第2日数閾値未満である場合に、収納箱100に無線通信を停止させる動作モードである無線通信停止モードを特定する情報を含む制御情報を作成する。携帯端末200-2は、収納箱100と通信が確立した場合に、作成した制御情報を送信する。
携帯端末200-2は、利用残日数が第1日数閾値未満で且つ第2日数閾値以上である場合に、利用残日数と利用残回数とを含む分析結果通知情報を作成する。携帯端末200-2は、作成した電池の電力消費状態の分析結果通知情報を表示する。
ユーザU2は、携帯端末200-2が表示した分析結果通知情報を参照し、収納箱100の状態を制御する操作を行う。携帯端末200-2は、ユーザU2による収納箱100の状態を制御する操作に基づいて、その操作に対応する制御情報を作成する。携帯端末200-2は、作成した制御情報を、収納箱100に送信する。
収納箱100は、携帯端末200-2が送信した制御情報を受信する。収納箱100は、受信した制御情報に基づいて、動作を制御する。
【0013】
ユーザU1が、ユーザU2へ配送された荷物を収納箱100に保管する場合について説明する。ユーザU1は、収納箱100の扉を開ける。ユーザU1は、収納箱100に荷物を保管し、扉を閉める。ユーザU1は、扉に設置されている施錠ボタンを押す。収納箱100は、施錠ボタンが押されることによって扉を施錠する。ユーザU2へ配送された荷物が収納箱100に保管されたことがユーザU2に通知される。例えば、ユーザU1は、収納箱100に荷物を保管したことをユーザU2に通知する。また、収納箱100と携帯端末200-2との接続が確立されたときに、収納箱100から携帯端末200へ収納箱100に荷物が保管されていることが通知されてもよい。
収納箱100は、扉が施錠されたことによって、無線停止モードから各通信モードに切り替える。また、収納箱100は、携帯端末200-2から制御情報を取得できないため、保存されている制御情報により無線停止モードから各通信モードに切り替えてもよい。
ユーザU2は、収納箱100に荷物を保管したことが通知された場合に、収納箱100に保管された荷物を取り出すために収納箱100に近づく。携帯端末200-2と、収納箱100との間で近距離無線による接続が確立される。収納箱100は、解錠権限があるユーザ識別情報が予め記憶されている。
【0014】
携帯端末200-2は、解錠要求を送信する。収納箱100は、携帯端末200-2が送信した解錠要求を受信し、受信した解錠要求に対して識別情報要求を返信する。携帯端末200-2は、収納箱100が送信した識別情報要求を受信し、受信した識別情報要求に対して、ユーザ識別情報を含む識別情報応答を返信する。
収納箱100は、携帯端末200-2が送信した識別情報応答を受信し、受信した識別情報応答に含まれるユーザ識別情報を取得する。携帯端末200-2は、取得したユーザ識別情報に基づいて解錠権限があるかを判定する。収納箱100は、解錠権限があると判定した場合に、扉の電気鍵を解錠する。ユーザU2は、収納箱100の扉を開けて荷物を取り出す。
以下、収納箱システム1に含まれる収納箱100と、携帯端末200との各々について、順次説明する。図2は、本実施形態に係る収納箱システムの詳細を示す図である。
【0015】
(収納箱100)
収納箱100は、例えば通信部102と制御部104と計測部105と作成部106と操作部107と電気錠108と電池ユニット109と記憶部110とを備える。
図3は、本実施形態に係る収納箱の一例を示す模式図である。
収納箱100は、図2に加えて、物体を収納可能な筐体HOと、筐体HOに収納された物体の出し入れを可能にする扉DOとを備えている。図3には、扉DOの施解錠を指示する操作部107と扉DOの施解錠を行う電気錠108も示されている。図2に戻り説明を続ける。
通信部102は、通信モジュールによって実現される。通信部102は、例えばブルートゥース(登録商標)などの近距離無線通信方式で通信する。
【0016】
記憶部110は、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などにより実現される。記憶部110は、ユーザ識別情報テーブルYIDTが記憶される。
ユーザ識別情報テーブルYIDTは、収納箱100の解錠を許可されているユーザ識別情報のリストである。ユーザ識別情報の一例は、ユーザが保持する携帯端末200の加入者識別情報である。例えば、収納箱100の解錠を許可するユーザが保持する携帯端末の加入者識別情報を一又は複数含む加入者情報通知が、収納箱100へ送信され、通信部102は、加入者情報通知を受信する。制御部104は、通信部102が受信した加入者情報通知を取得し、取得した加入者情報通知に含まれる一又は複数の加入者識別情報を取得する。制御部104は、取得した一又は複数の加入者識別情報を、記憶部110のユーザ識別情報テーブルYIDTに記憶させる。
【0017】
電池ユニット109は、収納箱100に電源を供給する。収納箱100は、電池ユニット109に取り付けられた電池を電源として動作する。電池は、一次電池でもよいし、充電が可能な二次電池でもよい。
計測部105は、電池ユニット109に取り付けられた電池の電圧を計測する。
操作部107は、例えば、施錠ボタンなどの物理ボタンなどによって構成され、施錠ボタンが押されたことを検出した場合に、検出結果を制御部104へ出力する。収納箱100に施錠を指示する場合に、施錠ボタンが押される。
電気錠108は、鍵を使わず鍵情報で扉の解錠ができる錠である。本実施形態では、一例として、電気錠108は、扉が閉められ、操作部107の施錠ボタンが押された場合に施錠(ロック)され、携帯端末200-2が送信した識別情報応答に含まれるユーザ識別情報が収納箱100に記憶されている場合に解錠する場合について説明を続ける。
作成部106は、計測部105から電池の電圧の計測結果(電圧情報)を取得する。作成部106は、取得した電圧情報を含む、携帯端末200-2を宛先とする電池電圧情報を作成する。作成部106は、作成した電池電圧情報を、通信部102へ出力する。
通信部102は、作成部106が出力した電池電圧情報を携帯端末200-2へ送信する。
通信部102は、携帯端末200-2が送信した制御情報を受信する。
制御部104は、通信部102が受信した制御情報を取得し、取得した制御情報に基づいて、動作を制御する。
【0018】
図4は、本実施形態に係る収納箱システムに含まれる収納箱の動作の一例を示す図である。具体的には、制御部104は、制御情報に第1節電プランを特定する情報が含まれる場合には解錠状態では無線通信を停止させ、施錠状態では第1無線通信モードと第2無線通信モードとによって制御する。制御部104は、第1無線通信モードでは第1周期でアドバタイズ信号を送信させ、第2無線通信モードでは第1周期よりも長い第2周期でアドバタイズ信号を送信させる。
制御部104は、制御情報に第2節電プランを特定する情報が含まれる場合には解錠状態では無線通信を停止させ、施錠状態では第1無線通信モードと第2無線通信モードとによって制御する。第2節電プランでは、第1節電プランと比較して、第1無線通信モードの期間が短い。
制御部104は、制御情報に第3節電プランを特定する情報が含まれる場合には収納箱100に無線通信を停止させる。
【0019】
図5は、本実施形態の収納箱システムに含まれる収納箱の動作の例1を示す図である。図5は、第1節電プランでの第1無線通信モードと第2無線通信モードとの設定例を示す。図5は、月曜日から日曜日の各々において、0時から24時の間での1時間毎の解錠回数の3か月(12週間)の累計を示す。第1節電プランの一例は、1回以上の解錠が行われた最も早い時刻から最も遅い時刻までの時間を第1無線通信モードとし、第1無線通信モード以外の時間を第2無線通信モードとする。第1節電プランでの第1無線通信モードと第2無線通信モードとの設定は、制御部104が自動設定してもよいし、ユーザが設定してもよい。
図6は、本実施形態の収納箱システムに含まれる収納箱の動作の例2を示す図である。図6は、第2節電プランでの第1無線通信モードと第2無線通信モードとの設定例を示す。図6は、月曜日から日曜日の各々において、0時から24時の間での1時間毎の解錠回数の3か月(12週間)の累計を示す。第2節電プランの一例は、1回以上の解錠が行われた時間を第1無線通信モードとし、第1無線通信モード以外の時間を第2無線通信モードとする。第2節電プランでの第1無線通信モードと第2無線通信モードとの設定は、制御部104が自動設定してもよいし、ユーザが設定してもよい。図2に戻り説明を続ける。
【0020】
任意のユーザは、携帯端末200を携帯して収納箱100に近づく。任意のユーザが保持する携帯端末200と収納箱100との間でペアリングが行われる。通信部102と携帯端末200との間で近距離無線による接続が確立される。通信部102は、携帯端末200が送信した解錠要求を受信する。
制御部104は、通信部102が受信した解錠要求を取得し、取得した解錠要求に基づいて、作成部106に識別情報要求を作成させる。作成部106は、識別情報要求を作成し、通信部102に出力する。通信部102は、作成部106が出力した識別情報要求を送信する。
通信部102は、送信した識別情報要求に対して、携帯端末200が送信した識別情報応答を受信する。制御部104は、通信部102から識別情報応答を取得し、取得した識別情報応答に含まれるユーザ識別情報を取得する。制御部104は、取得したユーザ識別情報が、記憶部110のユーザ識別情報テーブルYIDTに記憶されているか否かを判定する。制御部104は、取得したユーザ識別情報がユーザ識別情報テーブルYIDTに記憶されていない場合に電気錠108を解錠しないで所定のエラー処理を行う。
制御部104は、取得したユーザ識別情報がユーザ識別情報テーブルYIDTに記憶されている場合に扉の電気錠108を解錠する。
任意のユーザは、収納箱100に収納された荷物を取り出す。
【0021】
制御部104、計測部105および作成部106は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのハードウェアプロセッサが記憶部110に格納されたコンピュータプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの機能部のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。
【0022】
(携帯端末200)
携帯端末200は、スマートフォン、携帯端末、又はパーソナルコンピュータ、タブレット端末装置、あるいはその他の情報処理機器として実現される。携帯端末200は、例えば第1通信部202-1と第2通信部202-2と分析部203と制御部204と作成部206と操作部207と表示部208と記憶部210とを備える。
第1通信部202-1は、通信モジュールによって実現される。第1通信部202-1は、ネットワークNWを介して、外部の通信装置と通信する。第1通信部202-1は、例えば無線LAN又はLTE(登録商標)などの無線通信方式で通信してもよい。
第2通信部202-2は、通信モジュールによって実現される。第2通信部202-2は、例えばブルートゥース(登録商標)などの近距離無線通信方式で通信する。
記憶部210は、HDDやフラッシュメモリ、RAM、ROMなどにより実現される。記憶部210は、アプリが記憶される。
操作部207は、例えば、タッチパネルなどによって構成され、表示部208に表示される画面に対するタッチ操作を検出し、タッチ操作の検出結果を、制御部204へ出力する。タッチ操作には、収納箱100に制御を指示する操作などが含まれる。
【0023】
ユーザU2が、携帯端末200-2を携帯し、収納箱100に近づくことによって、第2通信部202-2と収納箱100の通信部102との間で、近距離無線通信方式での接続が確立される。
携帯端末200-2において、第2通信部202-2は、収納箱100が送信した稼働プラン情報と解錠情報と電池電圧情報との少なくとも一つを受信する。第2通信部202-2が、稼働プラン情報と解錠情報と電池電圧情報とを受信した場合について説明を続ける。
制御部204は、第2通信部202-2から、稼働プラン情報と解錠情報と電池電圧情報とを取得し、記憶部210に記憶させる。
分析部203は、制御部204から電池電圧情報を取得し、取得した電池電圧情報に含まれる電圧情報を取得する。分析部203は、取得した電圧情報に基づいて、電池の電力消費状態を分析する。具体的には、分析部203は、電池電圧情報に基づいて、電池の利用可能な残りの日数と電池の利用可能な残りの回数とを求める。
例えば、収納箱100の計測部105で測定した第1無線通信モードでの単位時間当たりの電池の消費と第2無線通信モードでの単位時間当たりの電池の消費と第1無線通信モードと第2無線通信モードとの各々の曜日毎の稼働時間とに基づいて、各曜日の一日当たりの電池の消費を算出できる。各曜日の一日当たりの電池の消費の算出結果と電池電圧の測定結果とに基づいて利用残日数を算出できる。
分析部203は、求めた電池の利用可能な残りの日数が第1日数閾値未満であるか否かを判定する。分析部203は、求めた電池の利用可能な残りの日数が第1日数閾値未満である場合には、電池の利用可能な残りの日数が第2日数閾値未満であるか否かを判定する。
【0024】
作成部206は、分析部203によって電池の利用可能な残りの日数が第2日数閾値未満であると判定された場合に、第3節電プランを特定する情報を含む、収納箱100を宛先とする制御情報を作成する。作成部206は、作成した制御情報を第2通信部202-2へ出力する。作成部206は、分析部203によって電池の利用可能な残りの日数が第1日数閾値未満で且つ第2日数閾値以上であると判定された場合に、分析部203から電池の電力消費状態の分析結果を取得し、取得した電池の電力消費状態の分析結果を含む分析結果通知情報を作成する。作成部206は、作成した分析結果通知情報を、表示部208に表示させる。
制御部204は、操作部207が出力したタッチ操作の検出結果を取得し、取得したタッチ操作の検出結果が収納箱100に制御を指示する操作である場合に、作成部206に制御情報を作成させる。
作成部206は、制御部204による制御に基づいて、制御情報を作成する。具体的には、作成部206は、第1節電プランを特定する情報を含む制御情報と、第2節電プランを特定する情報を含む制御情報と、第3節電プランを特定する情報を含む制御情報とのいずれかが含まれる。作成部206は、作成した制御情報を、第2通信部202-2へ出力する。
第2通信部202-2は、作成部206が出力した制御情報を、収納箱100へ送信する。
【0025】
任意のユーザは、携帯端末200を携帯し、収納箱100に近づく。任意のユーザが保持する携帯端末200と収納箱100との間でペアリングが行われる。第2通信部202-2と収納箱100の第2通信部202-2との間でブルートゥース(登録商標)などの近距離無線による接続が確立される。作成部206は、任意のユーザが収納箱100を解錠する操作を行った場合に解錠要求を作成し、作成した解錠要求を第2通信部202-2へ出力する。第2通信部202-2は、作成部206が出力した解錠要求を、収納箱100へ送信する。
収納箱100において、通信部102は、携帯端末200が送信した解錠要求を受信する。制御部104は、通信部102から解錠要求し、取得した解錠要求に基づいて作成部106に識別情報要求を作成させる。作成部106は、識別情報要求を作成し、通信部102に出力する。通信部102は、作成部106が出力した識別情報要求を送信する。
第2通信部202-2は、収納箱100が送信した識別情報要求を受信する。制御部204は、第2通信部202-2から識別情報要求を取得し、取得した識別情報要求に基づいて、作成部206にユーザ識別情報を含む識別情報応答を作成させる。作成部206は、作成した識別情報応答を、第2通信部202-2へ出力する。第2通信部202-2は、作成部206が出力した識別情報応答を送信する。
収納箱100において、通信部102は、携帯端末200が送信した識別情報応答を受信する。制御部104は、通信部102から識別情報応答を取得し、取得した識別情報応答に含まれるユーザ識別情報を取得する。制御部104は、取得したユーザ識別情報に基づいて扉の電気錠108を解錠する。任意のユーザは、収納箱100から荷物を取り出す。
分析部203、制御部204および作成部206は、例えば、CPUなどのハードウェアプロセッサが記憶部210に格納されたコンピュータプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの機能部のうち一部または全部は、LSIやASIC、FPGA、GPUなどのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。
【0026】
(収納箱システム1の動作)
図7は、本実施形態に係る収納箱システムの動作の一例を示すフローチャート図である。図7を参照して、解錠状態の収納箱100の動作について説明する。
(ステップS1-0)
操作部107は、施錠ボタンが押されたことを検出する。
(ステップS2-0)
操作部107は、施錠ボタンが押されたことの検出結果を制御部104へ出力する。制御部104は、操作部107から施錠ボタンが押されたことの検出結果が入力された場合に起動する。
(ステップS3-0)
制御部104は、記憶部210から稼働プランを読み出す。
(ステップS4-0)
制御部104は、読み出した稼働プランが第3節電プランであるか否かを判定する。制御部104は、読みだした稼働プランが第3節電プランである場合には、施錠状態に設定する。
(ステップS5-0)
制御部104は、読みだした稼働プランが第3節電プランでない場合には、無線通信を開始する。その後、制御部104は、施錠状態に設定する。
【0027】
図8は、本実施形態に係る収納箱システムの動作の例1を示すフローチャート図である。図8を参照して、施錠状態の収納箱100の動作について説明する。
(ステップS1-1)
制御部104は、通信部102を制御することによって、携帯端末200-2との間で、無線通信接続を行う。
(ステップS2-1)
制御部104は、通信部102を制御することによって、携帯端末200-2と通信を開始する。
(ステップS3-1)
制御部104は、携帯端末200-2と通信を確立できるか否かを判定する。制御部104は、携帯端末200-2と通信を確立できない場合、施錠状態を継続する。
(ステップS4-1)
作成部106は、制御部104によって携帯端末200-2と通信を確立できると判定された場合に、稼働プラン情報と解錠情報と電池電圧情報とを作成する。作成部106は、作成した稼働プラン情報と解錠情報と電池電圧情報とを通信部102に出力する。通信部102は、作成部106が出力した稼働プラン情報と解錠情報と電池電圧情報とを携帯端末200-2へ送信する。
(ステップS5-1)
制御部104は、送信した稼働プラン情報と解錠情報と電池電圧情報とに対して、携帯端末200-2からの受信応答が通信部102に受信されたか否かを判定する。受信応答が受信されない場合に、ステップS3-1に戻る。
【0028】
(ステップS6-1)
通信部102は、携帯端末200-2が送信した制御情報を受信する。制御部104は、通信部102から制御情報を取得する。制御部104は、取得した制御情報に第2節電プランを特定する情報が含まれることによって第2節電プランへの移行が要求されているか否かを判定する。
(ステップS7-1)
制御部104は、取得した制御情報に第2節電プランへの移行が要求されている場合に、第2節電プランへ移行する。
(ステップS8-1)
作成部106は、携帯端末200-2に第2節電プランへ移行したことを通知するための移行通知を作成し、通信部102へ出力する。通信部102は、作成部106が出力した第2節電プランへの移行通知を、携帯端末200-2へ送信する。
(ステップS9-1)
制御部104は、ステップS6-1において取得した制御情報に第2節電プランを特定する情報が含まれない場合に、取得した制御情報に第3節電プランを特定する情報が含まれるか否かを判定することによって第3節電プランへの移行指示があるか否かを判定する。
【0029】
(ステップS10-1)
制御部104は、ステップS8-1で第2節電プランへの移行通知を携帯端末200-2へ送信した後、又はステップS9-1で制御情報に第3節電プランを特定する情報が含まれない場合に、通信部102に解錠要求及び無線通信停止要求が受信されたか否かを判定する。
(ステップS11-1)
制御部104は、通信部102に解錠要求及び無線通信停止要求が受信された場合に、その解錠要求を取得する。制御部104は、取得した解錠要求及び無線通信停止要求に対して、識別情報要求を作成部106に作成させる。作成部106は、作成した識別情報要求を通信部102に出力する。通信部102は、作成部106が出力した識別情報要求を送信する。通信部102は、送信した識別情報要求に対して識別情報応答を受信する。制御部104は、通信部102から識別情報応答を取得する。制御部104は、取得した識別情報応答に含まれるユーザ識別情報が記憶部110のユーザ識別情報テーブルYIDTに記憶されているか否かを判定する。
(ステップS12-1)
制御部104は、識別情報応答に含まれるユーザ識別情報が記憶部110のユーザ識別情報テーブルYIDTに記憶されていることが確認できる場合、電気錠108を解錠する。
(ステップS13-1)
制御部104は、ステップS9-1で制御情報に無線通信停止モードを特定する情報が含まれる場合に、第3節電プランに移行(無線通信を停止)させる。
【0030】
図9は、本実施形態に係る収納箱システムの動作の例2を示すフローチャート図である。図9を参照して、施錠状態の収納箱100の動作について図8に引き続き説明する。
(ステップS1-2)
制御部104は、携帯端末200-2と通信を確立できるか否かを判定する。
(ステップS2-2)
携帯端末200-2と通信を確立できる場合に、作成部106は、解錠情報と電池電圧情報とを作成する。作成部106は、作成した解錠情報と電池電圧情報とを通信部102に出力する。通信部102は、作成部106が出力した解錠情報と電池電圧情報とを携帯端末200-2へ送信する。
(ステップS3-2)
制御部104は、送信した解錠情報と電池電圧情報とに対して、携帯端末200-2からの受信応答が通信部102に受信されたか否かを判定する。受信応答が受信されない場合に、ステップS1-2へ戻る。
(ステップS4-2)
通信部102は、携帯端末200-2が送信した制御情報を受信する。制御部104は、通信部102から制御情報を取得する。制御部104は、取得した制御情報に第2節電プランを特定する情報が含まれるか否かを判定することによって第2節電プランへの変更指示があるか否かを判定する。
【0031】
(ステップS5-2)
制御部104は、取得した制御情報に第2節電プランを特定する情報が含まれる場合に、第2節電プランへ移行する。
(ステップS6-2)
作成部106は、携帯端末200-2に第2節電プランへ移行したことを通知するための移行通知を作成し、通信部102へ出力する。通信部102は、作成部106が出力した移行通知を、携帯端末200-2へ送信する。
(ステップS7-2)
制御部104は、取得した制御情報に第2節電プランを特定する情報が含まれない場合に、取得した制御情報に第3節電プランを特定する情報が含まれるか否かを判定することによって第3節電プランへの変更指示があるか否かを判定する。
(ステップS8-2)
制御部104は、ステップS7-2で制御情報に第3節電プランを特定する情報が含まれる場合に、第3節電プランに移行(無線通信を停止)する。
(ステップS9-2)
ステップS1-2で携帯端末200-2と通信確立できない場合、ステップS6-2で第2節電プランへ移行したことを通知した場合、ステップS7-2で制御情報に第3節電プランを特定する情報が含まれない場合、又はステップS8-2で第3節電プランに移行した後に、制御部104は、取得した制御情報に無線通信停止要求があるか否かを判定する。無線通信停止要求がない場合には施錠状態を継続する。
(ステップS10-2)
制御部104は、無線通信停止要求がある場合に、無線通信を停止させる。収納箱100は、解錠状態となる。
【0032】
図10は、本実施形態に係る収納箱システムの動作の例3を示すフローチャート図である。図10を参照して、携帯端末200-2の動作について説明する。
(ステップS1-3)
制御部204は、第2通信部202-2を制御することによって、収納箱100との間で、無線通信接続を行う。
(ステップS2-3)
制御部204は、第2通信部202-2を制御することによって、収納箱100と通信を開始する。
(ステップS3-3)
制御部204は、収納箱100と通信を確立できるか否かを判定する。
【0033】
(ステップS4-3)
制御部204は、収納箱100と通信を確立できない場合、表示部208に「無線通信接続不可」を表示させ、施錠状態を継続する。
(ステップS5-3)
制御部204は、収納箱100と通信を確立できる場合に、携帯端末200-2から稼働プラン情報と解錠情報と電池電圧情報とを受信できたか否かを判定する。受信できない場合には、ステップS3-3へ戻る。
(ステップS6-3)
制御部204は、携帯端末200-2から稼働プラン情報と解錠情報と電池電圧情報とを受信できた場合に、受信した情報を記憶部210に記憶させる。
(ステップS7-3)
制御部204は、稼働プラン情報に第1節電プランを特定する情報が含まれるか否かを判定する。
【0034】
(ステップS8-3)
制御部204は、稼働プラン情報に第1節電プランを特定する情報が含まれる場合に、記憶部210に収納箱100で実施されていない第2節電プランへの移行指示が記憶されているか否かを判定する。
(ステップS9-3)
制御部204は、記憶部210に収納箱100で実施されていない第2節電プランへの移行指示が記憶されている場合に、記憶部210に記憶した制御情報を、第2通信部202-2へ出力する。第2通信部202-2は、記憶部210が記憶した制御情報を収納箱100へ送信する。
(ステップS10-3)
制御部204は、第2節電プランへ移行したことを表示部208に表示させることによって、第2節電プランへ移行したことをユーザU2に通知する。
【0035】
(ステップS11-3)
制御部204は、ステップS7-3において稼働プランが第1節電プランでないと判定した場合又はステップS8-3において第2節電プランへの移行指示でないと判定した場合に、記憶部210に収納箱で実施されていない第3節電プランへの移行指示が記憶されているか否かを判定する。
(ステップS12-3)
制御部204は、記憶部210に収納箱100で実施されていない第3節電プランへの移行指示が記憶されている場合に、記憶部210記憶した制御情報を、第2通信部202-2へ出力する。第2通信部202-2は、記憶部210が記憶した制御情報を収納箱100へ送信する。
(ステップS13-3)
制御部204は、第3節電プランに移行し、表示部208に「無線通信接続不可」を表示させることによって通知する。
(ステップS14-3)
制御部204は、表示部208に解施錠情報を表示させることによって通知する。
(ステップS15-3)
制御部204は、ステップS11-3で第3節電プランへの移行指示でないと判定した場合に、表示部208に稼働プランを表示させることによって通知する。
(ステップS16-3)
制御部204は、表示部208に解施錠情報を表示させることによって通知する。
【0036】
図11は、本実施形態に係る収納箱システムの動作の例4を示すフローチャート図である。図11を参照して、携帯端末200-2の動作について、図10に引き続き説明する。
(ステップS1-4)
ステップS16-3で解施錠情報をユーザU2に通知した場合に、制御部204は、操作部207に含まれる解錠ボタンが押されたか否かを判定する。
(ステップS2-4)
制御部204は、解錠ボタンが押されたと判定した場合に、収納箱100においてユーザ識別情報の認証ができたか否かを判定する。
(ステップS3-4)
制御部204は、収納箱100においてユーザ識別情報の認証ができた場合に、収納箱100の電気錠108が解錠され、無線通信停止の指示が行われる。
(ステップS4-4)
制御部204は、表示部208に「解錠成功」を表示させる。
(ステップS5-4)
制御部204は、収納箱100においてユーザ識別情報の認証ができなかった場合に、表示部208に「解錠不可」を表示させる。
【0037】
(ステップS6-4)
制御部204は、ステップS1-4で解錠ボタンが押されてないと判定した場合に、一定時間が経過したか否かを判定する。一定時間の一例は、無線通信圏内に入り、出るまでの所要時間である。一定時間が経過していない場合にステップS6-4に戻る。
(ステップS7-4)
制御部204は、ステップS4-4で表示部208に「解錠成功」が表示され、ステップS5-4で表示部208に「解錠不可」が表示され、又はステップS6-4で一定時間が経過した後に、収納箱100と通信確立できるか否かを判定する。
(ステップS8-4)
制御部204は、ステップS7-4で収納箱100と通信確立ができると判定した場合に、第2通信部202-2に収納箱100から解錠情報と電池電圧情報とのいずれか一方又は両方が受信されたか否かを判定する。解錠情報と電池電圧情報とのいずれもが受信されない場合には、ステップS7-4に戻る。第2通信部202-2に解錠情報と電池電圧情報とが受信された場合について説明を続ける。
(ステップS9-4)
制御部204は、収納箱100から解錠情報と電池電圧情報とを受信できた場合に、解錠情報と電池電圧情報とを記憶部210に記憶させる。
(ステップS10-4)
制御部204が、ステップS7-4で収納箱100と通信確立ができないと判定した場合、又はステップS9-4で解錠情報と電池電圧情報とを記憶部210に記憶させた後に、分析部203は、記憶されている解錠情報と電池電圧情報とを取得し、取得した電池電圧情報を分析する。
(ステップS11-4)
分析部203は、電池電圧情報を分析した結果を記憶部210に記憶させる。
【0038】
図12は、本実施形態に係る収納箱システムの動作の例5を示すフローチャート図である。図12を参照して、携帯端末200-2の動作について、図11に引き続き説明する。
(ステップS1-5)
分析部203は、利用残日数が第1日数閾値未満であるか否かを判定する。
(ステップS2-5)
分析部203は、利用残日数が第1日数閾値未満である場合に、利用残日数が第2日数閾値未満であるか否かを判定する。
(ステップS3-5)
制御部204は、分析部203によって利用残日数が第2日数閾値未満であると判定した場合に、収納箱100と通信確立できるかを判定する。
(ステップS4-5)
制御部204は、収納箱100と通信確立できる場合に、作成部206に第3節電プランを特定する情報を含む制御情報を作成させる。作成部206は、作成した制御情報を第2通信部202-2に出力する。第2通信部202-2は、作成部206が出力した制御情報を収納箱100に送信する。
【0039】
(ステップS5-5)
制御部204は、第3節電プランに移行し、表示部208に「無線通信の接続不可」を表示させる。
(ステップS6-5)
制御部204は、ステップS3-5で収納箱100と通信確立できない場合に、作成部206に第3節電プランを特定する情報を含む制御情報を作成させる。記憶部210は、次回収納箱100と接続した場合に第2通信部202-2に出力する制御情報を記憶する。
(ステップS7-5)
制御部204は、ステップS2-5で分析部203によって利用残日数が第2日数閾値未満でないと判定された場合には、作成部206に電池交換の残日数を示す情報と残回数を示す情報とを作成させる。制御部204は、作成部206に作成させた電池交換の残日数を示す情報と残回数を示す情報とを表示部208に表示させることによって、ユーザU2に通知する。
(ステップS8-5)
制御部204は、期限内に電池交換が可能か否かの回答を要求する情報を表示部208に表示させることによって、ユーザU2に通知する。
(ステップS9-5)
制御部204は、操作部207から期限内に電池交換が可能か否かの回答がされたか否かを判定する。
【0040】
(ステップS10-5)
制御部204は、期限内に電池交換が可能か否かの回答がされたと判定した場合に、回答は電池交換可であるか否かを判定する。
(ステップS11-5)
制御部204は、期限内に電池交換が可能か否かの回答がされないと判定した場合に、一定時間が経過したか否かを判定する。一定時間が経過していない場合にステップS11-5に戻る。
(ステップS12-5)
制御部204は、ステップS11-5で一定時間が経過したと判定した場合又はステップS10-5で回答が電池交換可でない場合に、収納箱100と通信確立できるか否かを判定する。
【0041】
(ステップS13-5)
制御部204は、収納箱100と通信確立できる場合に、作成部206に第2節電プランを特定する情報を含む制御情報を作成させる。作成部206は、作成した制御情報を第2通信部202-2に出力する。第2通信部202-2は、作成部206が出力した制御情報を収納箱100に送信する。
(ステップS14-5)
制御部204は、表示部208に第2節電プランに移行したことを表示させることによって、ユーザU2に通知する。
(ステップS15-5)
制御部204は、収納箱100と通信確立できない場合に、作成部206に第2節電プランを特定する情報を含む制御情報を作成させる。記憶部210は、次回収納箱100と接続した場合に第2通信部202-2に出力する制御情報を記憶する。
(ステップS16-5)
制御部204は、ステップS1-5で利用残日数が第1日数閾値未満でない場合、ステップS5-5で「無線通信の接続不可」表示をした後、ステップS6-5で次回接続時に第3節電プランへの移行指示を記憶部210に記憶した後、ステップS10-5で回答が電池交換可である場合、ステップS14-5で第2節電プランに変更を表示し、通知した後、又はステップS15-5で次回接続時に第2節電プランへの移行指示を記憶部210に記憶した後に、無線通信停止指示があるか否かを判定する。制御部204は、無線通信停止指示がない場合に施錠状態を継続する。
(ステップS17-5)
制御部204は、無線通信停止指示がある場合に表示部208に「無線通信接続不可」を表示させ、解錠状態を継続する。
【0042】
図13は、本実施形態に係る収納箱システムの動作の例6を示すシーケンス図である。図13を参照して、収納箱システム1の動作の一例について、説明する。
(ステップS1-6)
収納箱100において、制御部104は、第1節電プランで制御している。
(ステップS2-6)
携帯端末200-2において、制御部204は、作成部206に第1節電プランで制御していることを特定する情報を作成させ、表示部208に表示させる。
(ステップS3-6)
収納箱100において、制御部104は、携帯端末200-2と無線通信が確立した場合に、作成部206に解錠情報と電池電圧情報とを作成させ、作成させた解錠情報と電池電圧情報とを通信部102に送信させる。
【0043】
(ステップS4-6)
携帯端末200-2において、第2通信部202-2は、収納箱100が送信した解錠情報と電池電圧情報とを受信する。制御部204は、作成部206に解錠情報と電池電圧情報との受信応答を作成させ、第2通信部202-2から送信させる。
収納箱100において、通信部102は、携帯端末200-2が送信した受信応答を受
信する。
(ステップS5-6)
携帯端末200-2において、制御部204は、第2通信部202-2から、解錠情報と電池電圧情報とを取得し、記憶部210に記憶させる。分析部203は、制御部204から電池電圧情報を取得し、取得した電池電圧情報に含まれる電圧情報を取得する。分析部203は、取得した電圧情報に基づいて、電池の利用可能な残りの日数と電池の利用可能な残りの回数とを求める。
(ステップS6-6)
携帯端末200-2において、分析部203は、求めた電池の利用可能な残りの日数が第1日数閾値未満であるか否かを判定する。ここでは、電池の利用可能な残りの日数が第1日数閾値未満である場合について説明を続ける。分析部203は、求めた電池の利用可能な残りの日数が第1日数閾値未満である場合には、電池の利用可能な残りの日数が第2日数閾値未満であるか否かを判定する。ここでは、電池の利用可能な残りの日数が第2日数閾値以上である場合について説明を続ける。
【0044】
(ステップS7-6)
携帯端末200-2において、作成部206は、分析部203によって電池の利用可能な残りの日数が第2日数閾値以上であると判定された場合に、分析部203から電池の電力消費状態の分析結果を取得し、取得した電池の電力消費状態の分析結果を含む分析結果通知情報を作成する。作成部206は、作成した分析結果通知情報を、表示部208に表示させる。ここで、分析結果通知情報には、電池交換までの残日数、残回数が含まれる。
(ステップS8-6)
携帯端末200-2において、ユーザU2に電池交換までの残日数、残回数が通知される。例えば、表示部208に表示されることで通知されてもよい。
(ステップS9-6)
携帯端末200-2において、ユーザU2に電池交換の可否の回答の要求が通知される。例えば、表示部208に表示されることで通知されてもよい。
(ステップS10-6)
ユーザU2は、携帯端末200-2を操作することによって、電池交換の可否の回答を行う。ここでは、ユーザU2が、電池交換をできないことを回答した場合について説明を続ける。
【0045】
(ステップS11-6)
携帯端末200-2において、制御部204は、操作部207が出力したタッチ操作の検出結果を取得し、取得したタッチ操作の検出結果が収納箱100に制御を指示する操作である場合に、作成部206に制御情報を作成させる。作成部206は、制御部204による制御に基づいて、第2節電プランを特定する情報を含む制御情報を作成する。作成部206は、作成した制御情報を、第2通信部202-2へ出力する。第2通信部202-2は、作成部206が出力した制御情報を、収納箱100へ送信する。
(ステップS12-6)
収納箱100において、通信部102は、携帯端末200-2が送信した制御情報を受信する。制御部104は、通信部102から制御情報を取得し、取得した制御情報に含まれる第2節電プランを特定する情報を取得する。制御部104は、取得した第2節電プランを特定する情報に基づいて、第2節電プランに移行する。
【0046】
(ステップS13-6)
収納箱100において、制御部104は、作成部106に、第2節電プランに移行したことを携帯端末200-2に通知するための第2節電プラン移行応答を作成させる。制御部104は、作成部106に作成させた第2節電プラン移行応答を通信部102から携帯端末200-2に送信させる。
(ステップS14-6)
携帯端末200-2において、第2通信部202-2は、収納箱100が送信した第2節電プラン移行応答を受信する。制御部204は、第2通信部202-2から第2節電プラン移行応答を取得し、表示部208に表示させる。
(ステップS15-6)
携帯端末200-2において、ユーザU2に第2節電プラン移行したことが通知される。例えば、表示部208に表示されることで通知されてもよい。
【0047】
図14は、本実施形態に係る収納箱システムの動作の例7を示すシーケンス図である。図14を参照して、収納箱システム1の動作の一例について、説明する。
(ステップS1-7)
収納箱100において、制御部104は、第2節電プランで制御している。
(ステップS2-7)
携帯端末200-2において、制御部204は、作成部106に第2節電プランで制御していることを特定する情報を作成させ、表示部208に表示させる。
(ステップS3-7)
収納箱100において、制御部104は、携帯端末200-2と無線通信が確立した場合に、作成部206に解錠情報と電池電圧情報とを作成させ、作成させた解錠情報と電池電圧情報とを通信部102に送信させる。
【0048】
(ステップS4-7)
携帯端末200-2において、第2通信部202-2は、収納箱100が送信した解錠情報と電池電圧情報とを受信する。制御部204は、作成部206に解錠情報と電池電圧情報との受信応答を作成させ、第2通信部202-2から送信させる。
収納箱100において、通信部102は、携帯端末200-2が送信した受信応答を受信する。
(ステップS5-7)
携帯端末200-2において、制御部204は、第2通信部202-2から、解錠情報と電池電圧情報とを取得し、記憶部210に記憶させる。分析部203は、制御部204から電池電圧情報を取得し、取得した電池電圧情報に含まれる電圧情報を取得する。分析部203は、取得した電圧情報に基づいて、電池の利用可能な残りの日数と電池の利用可能な残りの回数とを求める。
(ステップS6-7)
携帯端末200-2において、分析部203は、求めた電池の利用可能な残りの日数が第1日数閾値未満であるか否かを判定する。ここでは、電池の利用可能な残りの日数が第1日数閾値未満である場合について説明を続ける。分析部203は、求めた電池の利用可能な残りの日数が第1日数閾値未満である場合には、電池の利用可能な残りの日数が第2日数閾値未満であるか否かを判定する。ここでは、電池の利用可能な残りの日数が第2日数閾値未満である場合について説明を続ける。
【0049】
(ステップS7-7)
携帯端末200-2において、作成部206は、分析部203によって電池の利用可能な残りの日数が第2日数閾値未満であると判定された場合に、第3節電プランを特定する情報を含む、収納箱100を宛先とする制御情報を作成する。作成部206は、作成した制御情報を第2通信部202-2へ出力する。第2通信部202-2は、作成部206が出力した制御情報を収納箱100に送信する。
(ステップS8-7)
携帯端末200-2において、制御部204は、作成部206に第3節電プランと無線通信接続が不可であることを示す情報を作成させ、作成させた第3節電プランと無線通信接続が不可であることを示す情報を表示部208に表示させる。
(ステップS9-7)
携帯端末200-2において、ユーザU2に第3節電プランと無線通信接続が不可であることが通知される。例えば、表示部208に表示されることで通知されてもよい。
(ステップS10-7)
収納箱100において、通信部102は、携帯端末200-2が送信した制御情報を受信する。制御部104は、通信部102から制御情報を取得し、取得した制御情報に含まれる第3節電プランに基づいて、無線通信を停止する。
【0050】
前述した実施形態では、携帯端末200-2は、利用残日数が第1日数閾値未満であるか否かを判定し、利用残日数が第1日数閾値未満である場合に、利用残日数が第2日数閾値未満であるか否かを判定し、前述した処理を実行する場合について説明したがこの例に限られない。
例えば、携帯端末200-2は、利用残回数が第1回数閾値未満であるか否かを判定し、利用残回数が第1回数閾値未満である場合に、利用残回数が第2回数閾値未満であるか否かを判定するようにしてもよい。第2回数閾値未満は、第1回数閾値よりも少ない回数である。
この場合、携帯端末200-2は、利用残回数が第2回数閾値未満である場合に、収納箱100に無線通信を停止させる動作モードである無線通信停止モード(第3節電プラン)を特定する情報を含む制御情報を作成する。携帯端末200-2は、収納箱100と通信が確立した場合に、作成した制御情報を送信する。
携帯端末200-2は、利用残回数が第1回数閾値未満で且つ第2回数閾値以上である場合に、利用残日数と利用残回数とを含む分析結果通知情報を作成する。携帯端末200-2は、作成した電池の電力消費状態の分析結果通知情報を表示する。
【0051】
また、例えば、携帯端末200-2は、利用残日数と利用残回数とを組み合わせて、前述した処理を行うようにしてもよい。例えば、携帯端末200-2は、利用残日数が第1日数閾値未満であるか否かと利用残回数が第1回数閾値未満であるか否かを判定し、利用残日数が第1日数閾値未満と利用残回数が第1回数閾値未満とのいずれかである場合に、利用残日数が第2日数閾値未満であるか否かと利用残回数が第2回数閾値未満であるか否かを判定するようにしてもよい。
この場合、携帯端末200-2は、利用残日数が第2日数閾値未満である場合と利用残回数が第2回数閾値未満である場合とのいずれかである場合に、収納箱100に無線通信を停止させる動作モードである無線通信停止モード(第3節電プラン)を特定する情報を含む制御情報を作成する。携帯端末200-2は、収納箱100と通信が確立した場合に、作成した制御情報を送信する。
携帯端末200-2は、利用残日数が第1日数閾値未満で且つ第2日数閾値以上である場合と利用残回数が第1回数閾値未満で且つ第2回数閾値以上である場合とのいずれかである場合に、利用残日数と利用残回数とを含む分析結果通知情報を作成する。携帯端末200-2は、作成した電池の電力消費状態の分析結果通知情報を表示する。
携帯端末200-2において、第1日数閾値と第2日数閾値とのいずれか一方を使用して処理するようにしてもよいし、第1回数閾値と第2回数閾値とのいずれか一方を使用して処理するようにしてもよい。
【0052】
前述した実施形態では、携帯端末200-2が、第1節電プランを特定する情報と第2節電プランを特定する情報と第3節電プランを特定する情報とのいずれかを含む制御情報を送信する場合について説明したがこの例に限られない。例えば、携帯端末200-2は、第1節電プランを特定する情報と第2節電プランを特定する情報とのいずれかを含む制御情報を送信する代わりに、第1無線通信モードと、第2無線通信モードとのいずれかで動作させる情報を含む制御信号を送信するようにしてもよい。第1無線通信モードで動作させる場合に制御情報は第1無線通信モードの稼働時間を特定する情報をさらに含むようにしてもよい。
前述した実施形態では、収納箱100において、第1無線通信モードの期間と第2無線通信モードの期間とが異なる第1節電プランと第2節電プランを選択し、無線通信の間隔(アドバタイズ信号を送信する間隔)を長くすることで節電を行う場合について説明したが、この例に限られない。例えば、収納箱100において、無線通信強度(電波強度)を弱くする(電波が到達する距離を短くする)ことで節電するようにしてもよい。
前述した実施形態において、収納箱100は、電池残量が電池残量閾値を下回る(電池残量閾値未満となった)場合に、携帯端末200-2へ無線通信を停止する通知を行うようにしてもよい。収納箱100は、携帯端末200-2へ無線通信を停止する通知を行った後に、無線通信を停止する。携帯端末200-2は、収納箱100からの無線通信を停止する通知に基づいて、無線通信を停止するようにしてもよい。
【0053】
本実施形態の収納箱システム1によれば、収納箱システム1は、携帯端末200-2と携帯端末200-2と通信可能な収納箱100とを備える。携帯端末200-2は、収納箱100が備える電池の電圧情報を含む電池電圧情報を受信する第2通信部202-2と、第2通信部202-2が受信した電池電圧情報に基づいて、電池の電力消費状態を分析する分析部203と、分析部203による分析結果を含む分析結果通知情報を作成する作成部206とを備え、作成部206は、分析結果に対してユーザが選択した制御指示に対応する制御情報を作成する。
収納箱100は、電池の電圧を計測する計測部105と、計測部105による電池の電圧情報を含む電池電圧情報を作成する作成部106と、作成部106が作成した電池電圧情報を送信する通信部102と、携帯端末200-2からの制御情報に基づいて、動作を制御する制御部104とを備える。
このように構成することによって、収納箱100は、電池の電圧情報を含む電池電圧情報を作成し、作成した電池電圧情報を携帯端末200-2に送信できる。携帯端末200-2は、収納箱100から電池電圧情報を受信し、受信した電池電圧情報に基づいて電池の電力消費状態を分析でき、分析結果に対してユーザが選択した制御指示に対応する制御情報を作成できる。収納箱100は、携帯端末200-2からの制御情報に基づいて、動作を制御できる。このため、収納箱100は、携帯端末200-2からの制御情報に基づいて制御することによって、消費電力を低減できる。
【0054】
電池駆動の電気錠を備えた収納箱の場合、収納された荷物の閉じ込めを防ぐため電池切れの事前通知は重要である。しかし、電池残量が表示されても、あと何日間、何回使用できるか(いつ頃電池が切れるか)分からないため、電池交換のタイミングを計りにくい。その結果、電池切れを起こす懸念がある。
本実施形態に係る収納箱システム1によれば、携帯端末200-2は、電池残量と収納箱100の利用頻度とに基づいて利用残日数を算出し、算出した利用残日数が第1日数閾値以下である場合に利用残日数以内に電池交換が可能か否かをユーザU2に確認できる。ユーザU2が利用残日数以内に電池交換が不可能である意思表示の回答を行った場合に、携帯端末200-2は、収納箱100に、第2節電プランへ切り替えさせる。
例えば、第1節電プランでは、17:00から22:00が第1無線通信モードであり、17:00から22:00以外では第2無線通信モードである。しかし、第2節電プランでは使用頻度が高い数時間(2時間程度)が第1無線通信モードであり、その時間以外では第2無線通信モードである。収納箱100は、ユーザU2の意思表示がなくても第1無線通信モードと第2無線通信モードとを切り替える。
収納箱100において、第2節電プランで運用を続けた状態で電池交換がされなかった場合に、携帯端末200-2は、電池残量と収納箱100の利用頻度とに基づいて利用残日数を算出し、算出した利用残日数が第2日数閾値未満となった場合に、第3節電プランを特定する情報を含む制御情報を作成し、収納箱100に送信する。収納箱100は、電池が切れるまで、第3節電プランで運用する。携帯端末200-2は、第3節電プランを特定する情報に加え、解錠回数を通知するようにしてもよい。
【0055】
収納箱システム1において、携帯端末200-2が収納箱100の通信圏内に入るたびに、作成部106は、電池電圧情報を作成し、通信部102は、電池電圧情報を送信する。分析部203は、電池電圧情報に基づいて、電池の利用可能な残りの日数と回数とのいずれか一方又は両方を求め、求めた電池の利用可能な残りの期間と回数とのいずれか一方又は両方が閾値以下であるかを判定し、作成部206は、期間と回数とのいずれか一方又は両方が閾値以下である場合に、分析結果を含む分析結果通知情報を作成する。
このように構成することによって、携帯端末200-2において、分析部203は、電池電圧情報に基づいて、電池の利用可能な残りの日数と回数とのいずれか一方又は両方を求め、求めた電池の利用可能な残りの期間と回数とのいずれか一方又は両方が閾値以下であるかを判定できる。作成部206は、期間と回数とのいずれか一方又は両方が閾値以下である場合に、分析結果を含む分析結果通知情報を作成できる。このため、携帯端末200-2は、収納箱100の電池の利用可能な残りの期間と回数とのいずれか一方又は両方が閾値以下である場合に、分析結果を含む分析結果通知情報を作成することによってユーザU2に操作を促すことができる。
【0056】
収納箱システム1において、制御情報は、収納箱100に、無線通信を停止させる動作モードである無線通信停止モードと、施錠状態に第1周期でアドバタイズ信号を送信させることによって無線通信を可能にさせる動作モードである第1無線通信モードと、施錠状態に前記第1周期よりも長い第2周期でアドバタイズ信号を送信させることによって無線通信を可能にさせる動作モードである第2無線通信モードとのいずれかで動作させる情報を含む。第1無線通信モードで動作させる場合に制御情報は第1無線通信モードの稼働時間を特定する情報をさらに含む。
このように構成することによって、携帯端末200-2は、無線通信停止モードと第1無線通信モードと第2無線通信モードとのいずれかで動作させる情報を含む制御情報を送信できる。このため、収納箱100は、携帯端末200-2からの制御情報に基づいて制御することによって、消費電力を低減できる。
収納箱システム1において、制御部104は、施錠状態に第1無線通信モードでの稼働時間を制御する。
このように構成することによって、収納箱100において、制御部104は、携帯端末200-2からの制御情報に基づいて、施錠状態に第1無線通信モードでの稼働時間を制御できる。このため、収納箱100は、消費電力を低減できる。
【0057】
収納箱システム1において、制御情報は、収納箱100に、施錠状態に第1無線通信モードでの稼働時間を第1時間で動作させる第1節電プランと、施錠状態に第1無線通信モードでの稼働時間が第1時間よりも短い第2時間で動作させる第2節電プランと無線通信停止モードで動作させる第3節電プランとのいずれかを含む。制御部104は、第1節電プランと、第2節電プランと第3節電プランのいずれかに基づいて、動作を制御する。
このように構成することによって、収納箱100において、制御部104は、携帯端末200-2からの制御情報に基づいて、第1節電プランと、第2節電プランと第3節電プランのいずれかに基づいて動作を制御できる。このため、収納箱100は、消費電力を低減できる。
【0058】
収納箱システム1において、分析部203は、電池電圧情報に基づいて、電池の利用可能な残りの日数を求め、求めた電池の利用可能な残りの日数と第1日数閾値と第1日数閾値よりも短い第2日数閾値を比較し、作成部206は、電池の利用可能な残りの日数が第2日数閾値以上でかつ第1日数閾値未満である場合に電池の利用可能な残りの日数が経過するまでに電池交換が可能かを問い合わせるための問い合わせ通知を作成し、作成部206は、問い合わせ通知に対する応答に基づいて、第1節電プランと第2節電プランとのいずれかで収納箱100の動作を制御する制御情報を作成する。
このように構成することによって、携帯端末200-2は、電池電圧情報に基づいて電池の利用可能な残りの日数を求め、求めた電池の利用可能な残りの日数と第1日数閾値と第2日数閾値とを比較し、電池の利用可能な残りの日数が第2日数閾値以上でかつ第1日数閾値未満である場合に電池の利用可能な残りの日数が経過するまでに電池交換が可能かを問い合わせるための問い合わせ通知を作成できる。このため、収納箱100は、問い合わせ通知に対する応答に基づいて送信される制御情報に基づいて、第1節電プランと第2節電プランとのいずれかで制御できるため、省電力を低減できる。
【0059】
収納箱システム1において、作成部206は、電池の利用可能な残りの日数が第2日数閾値未満である場合に第3節電プランを特定する情報を含む制御情報を作成する。
このように構成することによって、携帯端末200-2は、電池の利用可能な残りの日数が第2日数閾値未満である場合に第3節電プランを特定する情報を含む制御情報を作成できる。このように構成することによって、収納箱100は、制御情報に基づいて第3節電プランで制御できるため、消費電力を低減できる。
【0060】
収納箱システム1において、作成部206は、収納箱100が解錠状態から施錠状態に移行した場合に、電池の利用可能な残りの日数に基づいて、第1節電プランを特定する情報と、第2節電プランを特定する情報と、第3節電プランを特定する情報とのいずれかを含む制御情報を作成する。
このように構成することによって、携帯端末200-2において、収納箱100が解錠状態から施錠状態に移行した場合に、電池の利用可能な残りの日数に基づいて、第1日数閾値以上では無線通信停止モードから第1節電プランまたは第2節電プランへ切り換え、第2日数閾値以下では第3節電プランを継続する制御信号を作成できる。このため、電池の利用可能な残りの日数に基づいて、第1節電プランと第2節電プランと第3節電プランとのいずれかで制御できる。
【0061】
(実施形態の変形例)
図15は、実施形態の変形例に係る収納箱システムの構成例を示す図である。図15において、収納箱システム1aは、収納箱100aを備える。収納箱100aは、収納箱100と比較して外部給電部112を備える点で異なる。
収納箱100aは、収納箱100の機能に加えて、携帯端末200-2が送信した制御情報に第3節電プランを特定する情報が含まれる場合に、施解錠の電力供給源を外部給電部112に切り替える。
以下、収納箱システム1aに含まれる収納箱100aについて、説明する。図16は、実施形態の変形例に係る収納箱システムの詳細を示す図である。
【0062】
(収納箱100a)
収納箱100aは、例えば通信部102と制御部104aと計測部105と作成部106と操作部107と電気錠108と電池ユニット109と記憶部110と外部給電部112と接続部113とを備える。
外部給電部112は、角乾電池端子、USB(Universal Serial Bus)などの給電装置を接続できる端子によって構成され、端子に給電装置を接続することによって、給電装置からの電力を収納箱100aへ供給する。
また、外部給電部112は、Qiなどのワイヤレス給電の規格に従った装置によって構成され、送電側から電力を受け取ることによって、受け取った電力を収納箱100aへ供給するようにしてもよい。
接続部113は、例えばリレーによって構成され外部給電部112から収納箱100aへの給電を可能にする。
【0063】
制御部104aは、通信部102が受信した制御情報を取得し、取得した制御情報に基づいて、動作を制御する。制御部104aは、制御情報に第3節電プランを特定する情報が含まれる場合には収納箱100aが無線通信を停止させる。制御部104aは、接続部113に外部給電部112からの電力供給を可能にさせる。制御部104aは、外部給電部112からの電力を解錠に使用し、電池からの電力を施錠に使用する。
制御部104aは、制御情報に第1節電プランを特定する情報が含まれる場合には解錠状態では無線通信を停止させ、施錠状態では第1無線通信モードと第2無線通信モードとによって制御する。制御部104aは、第1無線通信モードでは第1周期でアドバタイズ信号を送信させ、第2無線通信モードでは第1周期よりも長い第2周期でアドバタイズ信号を送信させる。
【0064】
制御部104aは、制御情報に第2節電プランを特定する情報が含まれる場合には解錠状態では無線通信を停止させ、施錠状態では第1無線通信モードと第2無線通信モードとによって制御する。第2節電プランでは、第1節電プランと比較して、第1無線通信モードの期間が短い。
制御部104aは、制御情報に第3節電プランを特定する情報が含まれる場合には解錠状態では無線通信を停止させ、施錠状態でも無線通信を停止させる。
制御部104aは、通信部102が受信した解錠要求を取得し、取得した解錠要求に基づいて、作成部106に識別情報要求を作成させる。
制御部104aは、通信部102から識別情報応答を取得し、取得した識別情報応答に含まれるユーザ識別情報を取得する。制御部104aは、取得したユーザ識別情報が、記憶部110のユーザ識別情報テーブルYIDTに記憶されているか否かを判定する。制御部104aは、取得したユーザ識別情報がユーザ識別情報テーブルYIDTに記憶されていない場合に電気錠108を解錠しないで所定のエラー処理を行う。制御部104aは、取得したユーザ識別情報がユーザ識別情報テーブルYIDTに記憶されている場合に扉の電気錠108を解錠する。
制御部104aは、例えば、CPUなどのハードウェアプロセッサが記憶部110に格納されたコンピュータプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの機能部のうち一部または全部は、LSIやASIC、FPGA、GPUなどのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。
【0065】
(収納箱システム1aの動作)
図17は、実施形態の変形例に係る収納箱システムの動作の例1を示すフローチャート図である。図17を参照して、施錠状態の収納箱100aの動作について説明する。
ステップS1-9からS13-9は、図8のステップS1-1からS13-1を適用できる。
(ステップS14-9)
制御部104aは、接続部113に外部給電部112からの電力供給を可能させる。
図18は、実施形態の変形例に係る収納箱システムの動作の例2を示すフローチャート図である。図18を参照して、施錠状態の収納箱100aの動作について引き続き説明する。
ステップS1-10からS8-10と、ステップS10-10からS11-10は、図9のステップS1-2からS10-2を適用できる。
(ステップS9-10)
制御部104aは、接続部113に外部給電部112からの電力供給を可能させる。
図19は、実施形態の変形例に係る収納箱システムの動作の例3を示すシーケンス図である。図19を参照して、収納箱システム1aの動作の一例について説明する。
ステップS1-11からS10-11は、図14のステップS1-7からS10-7を適用できる。
(ステップS11-11)
収納箱100aにおいて、制御部104aは、接続部113に外部給電部112からの電力供給を可能させる。
【0066】
前述した実施形態の変形例では、収納箱100aにおいて、制御部104aは、制御情報に第3節電プランを特定する情報が含まれる場合に、接続部113に外部給電部112からの電力供給を可能させる場合について説明したが、この例に限られない。例えば、制御部104aは、計測部105から電池の電圧の計測結果を取得し、取得した電池の電圧の計測結果に基づいて、電池の電圧が電圧閾値以下である場合に、接続部113に外部給電部112からの電力供給を可能にさせてもよい。制御部104aは、外部給電部112からの電力を解錠に使用し、電池からの電力を施錠に使用する。
【0067】
実施形態の変形例に係る収納箱システム1aによれば、収納箱システム1において、収納箱100aは、電池の電圧が電圧閾値以下になった場合に、外部給電部112からの電力供給を可能にする接続部113をさらに備える。
このように構成することによって、収納箱100aにおいて、電圧が電圧閾値以下になった場合に、接続部113は外部給電部112からの電力供給を可能にできる。このため、収納箱100aは、電池の電圧が電圧閾値以下になった場合でも、外部給電部112からの電力供給で動作を継続できる。
電池駆動の電気錠を備えた収納箱の場合、電池が切れると施錠も解錠もできなくなるため、宅配業者が荷物を配達に来ても、預けられず持ち帰る場合があった。また、宅配業者が荷物を収納箱100aに預け入れた後に電池切れを起こした場合、非常解錠手段が必要であった。
本実施形態の変形例に係る収納箱システム1aによれば、収納箱100aは、電池残量が電圧閾値以下となった場合に、外部給電部112に設けられたリレーなどの接続部113によって電力供給を可能にできるため、動作を継続できる。
【0068】
収納箱システム1aにおいて、制御部104aは、外部給電部112からの電力を解錠に使用し、電池からの電力を施錠に使用する。
このように構成することによって、収納箱100aにおいて、制御部104aは、外部給電部112からの電力を解錠に使用し、電池からの電力を施錠に使用できるため、施錠されていた場合に、外部給電部112からの電力で解錠できる。
宅配ボックスは荷物を預かることが重要な役割のため、非常解錠は給電で可能とすることによって、預かり機能をなるべく維持できる。解錠は外部給電により動作させ、施錠は電池により動作させることにより、電池により解錠と施錠とをする場合より、預入可能期間を延長できる。
【0069】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。例えば、上述した各装置の機能を実現するためのコンピュータプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたコンピュータプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、DVD(Digital Versatile Disc)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してコンピュータプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。
さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【符号の説明】
【0070】
1、1a…収納箱システム、100、100a…収納箱、102…通信部、104、104a…制御部、105…計測部、106…作成部、107…操作部、108…電気錠、109…電池ユニット、110…記憶部、112…外部給電部、113…接続部、200-1、200-2、200…携帯端末、202-1…第1通信部、202-2…第2通信部、203…分析部、204…制御部、206…作成部、207…操作部、208…表示部、210…記憶部
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