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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023075415
(43)【公開日】2023-05-31
(54)【発明の名称】電解コンデンサおよびその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01G 9/048 20060101AFI20230524BHJP
   H01G 9/052 20060101ALI20230524BHJP
   H01G 9/00 20060101ALI20230524BHJP
   H01G 9/08 20060101ALI20230524BHJP
【FI】
H01G9/048 C
H01G9/048 Z
H01G9/052 500
H01G9/048 D
H01G9/00 290E
H01G9/00 290L
H01G9/08 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021188304
(22)【出願日】2021-11-19
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002745
【氏名又は名称】弁理士法人河崎特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高山 将一
(72)【発明者】
【氏名】後藤 公平
(72)【発明者】
【氏名】島崎 幸博
(57)【要約】
【課題】電解コンデンサの信頼性を高める。
【解決手段】電解コンデンサは、多孔質の陽極体と、陽極体の表面に形成された誘電体層と、誘電体層の少なくとも一部を覆う固体電解質層と、固体電解質層の少なくとも一部を覆うカーボン層と、を含むコンデンサ素子を備える。コンデンサ素子の表面において固体電解質層およびカーボン層の少なくとも一方が露出した露出領域の少なくとも一部が、発光材料を含む樹脂保護層で覆われている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
多孔質の陽極体と、
前記陽極体の表面に形成された誘電体層と、
前記誘電体層の少なくとも一部を覆う固体電解質層と、
前記固体電解質層の少なくとも一部を覆うカーボン層と、
を含むコンデンサ素子を備え、
前記コンデンサ素子の表面において前記固体電解質層および前記カーボン層の少なくとも一方が露出した露出領域の少なくとも一部が、樹脂保護層で覆われ、
前記樹脂保護層は、発光材料を含む、電解コンデンサ。
【請求項2】
前記コンデンサ素子は、前記陽極体の一主面である植立面から植立する陽極ワイヤを有し、
前記樹脂保護層は、前記陽極ワイヤの前記植立面における前記露出領域を覆っている、請求項1に記載の電解コンデンサ。
【請求項3】
前記樹脂保護層は、前記植立面に連接する前記陽極体の側面において、前記植立面からの距離が前記側面における前記陽極ワイヤの延伸方向の幅の30%以下となる領域内にある前記露出領域を覆っている、請求項2に記載の電解コンデンサ。
【請求項4】
前記樹脂保護層中における前記発光材料の含有量は、前記発光材料の含有量の変化に対して発光強度が線形の変化を示す含有量の範囲にある、請求項1~3のいずれか1項に記載の電解コンデンサ。
【請求項5】
前記樹脂保護層に占める前記発光材料の含有量は、0.1質量%~5質量%の範囲にある、請求項4に記載の電解コンデンサ。
【請求項6】
前記カーボン層の少なくとも一部を覆う導電性樹脂層をさらに備え、
前記樹脂保護層は、前記導電性樹脂層で覆われていない前記カーボン層の表面の少なくとも一部を覆っている、請求項1~5のいずれか1項に記載の電解コンデンサ。
【請求項7】
多孔質の陽極体と、前記陽極体の表面に形成された誘電体層と、前記誘電体層の少なくとも一部を覆う固体電解質層と、前記固体電解質層の少なくとも一部を覆うカーボン層と、を含むコンデンサ素子を準備する工程と、
前記陽極体を陽極リード端子と電気的に接続させ、前記カーボン層を陰極リード端子と電気的に接続させる工程と、
前記コンデンサ素子の表面において前記固体電解質層および前記カーボン層の少なくとも一方が露出した露出領域の少なくとも一部を樹脂保護層で覆う工程と、を含み、
前記樹脂保護層は、発光材料を含む、電解コンデンサの製造方法。
【請求項8】
前記樹脂保護層で覆う工程の後に、前記発光材料に対応する励起光を前記コンデンサ素子に照射し、前記樹脂保護層で覆われた領域を特定する光照射工程をさらに含む、請求項7に記載の電解コンデンサの製造方法。
【請求項9】
前記光照射工程では、前記樹脂保護層の膜厚に依存した発光強度の分布を測定する、請求項8に記載の電解コンデンサの製造方法。
【請求項10】
前記樹脂保護層で覆う工程は、前記陽極体を前記陽極リード端子と電気的に接続させる工程の後で行われる、請求項7~9のいずれか1項に記載の電解コンデンサの製造方法。
【請求項11】
前記コンデンサ素子は、前記陽極体の一主面である植立面から植立する陽極ワイヤを有し、
前記樹脂保護層で覆う工程において、少なくとも前記陽極ワイヤの前記植立面における前記露出領域を前記樹脂保護層で覆う、請求項7~10のいずれか1項に記載の電解コンデンサの製造方法。
【請求項12】
前記樹脂保護層中における前記発光材料の含有量は、前記発光材料の含有量の変化に対して発光強度が線形の変化を示す含有量の範囲にある、請求項7~11のいずれか1項に記載の電解コンデンサの製造方法。
【請求項13】
前記樹脂保護層に占める前記発光材料の含有量は、0.1質量%~5質量%の範囲にある、請求項12に記載の電解コンデンサの製造方法。
【請求項14】
前記カーボン層の少なくとも一部を、導電性樹脂層で覆う工程をさらに含み、
前記樹脂保護層で覆う工程では、前記導電性樹脂層で覆われていない前記カーボン層の表面の少なくとも一部を前記樹脂保護層で覆う、請求項7~13のいずれか1項に記載の電解コンデンサの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、陽極体の製造方法、および、電解コンデンサの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電解コンデンサは、等価直列抵抗(ESR)が小さく、周波数特性が優れているため、様々な電子機器に搭載されている。電解コンデンサは、通常、陽極部および陰極部を備えるコンデンサ素子を備える。陽極部は、多孔質の陽極体を含み、陽極体の表面に誘電体層が形成される。誘電体層は、電解質と接触する。電解質として、導電性高分子などの固体電解質を用いた電解コンデンサがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
コンデンサ素子は、通常、外装体により封止されている。電解コンデンサ内において、外装体は、コンデンサ素子およびコンデンサ素子と電気的に接続されたリード端子の一部を覆っている。リード端子の残部は外装体から露出して、外部端子との接続に用いられる。
【0004】
外装体の封止性が低いと、電解コンデンサ内部に空気(酸素や水分)が侵入することがある。電解コンデンサ内部に侵入した空気と、コンデンサ素子に含まれる固体電解質層とが接触すると、固体電解質層に含まれる導電性高分子が劣化することがある。
【0005】
また、外装体の封止に直接関連するものではないが、特許文献2には、アノード体と、アノード体の上にある誘電体層と、誘電体層の上にある固体有機電解質層と、固体有機電解質層の上にある光反射層を含むキャパシタが開示されている。特許文献2に記載のキャパシタによれば、光反射層によりレーザ溶接中にキャパシタ素子に向かう光が反射されるため、固体電解質層の炭化による欠陥形成が抑制され、比較的低いESRおよび漏洩電流が可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009-182157号公報
【特許文献2】特開2009-65179号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
電解コンデンサ内部に空気(酸素や水分)が侵入するのを抑制するために、外装体による封止に先立って、コンデンサ素子の表面を空気の侵入を抑制するバリア層で被覆しておくことも考えられる。バリア層は、樹脂材料で構成することができる。しかしながら、樹脂材料は一般的に透明であるため、コンデンサ素子の表面の所望の領域にバリア層が正しく形成されているかを確認するのが難しい。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一局面は、多孔質の陽極体と、前記陽極体の表面に形成された誘電体層と、前記誘電体層の少なくとも一部を覆う固体電解質層と、前記固体電解質層の少なくとも一部を覆うカーボン層と、を含むコンデンサ素子を備え、前記コンデンサ素子の表面において前記固体電解質層および前記カーボン層の少なくとも一方が露出した露出領域の少なくとも一部が、樹脂保護層で覆われ、前記樹脂保護層は、発光材料を含む、電解コンデンサに関する。
【0009】
本開示の他の局面は、多孔質の陽極体と、前記陽極体の表面に形成された誘電体層と、前記誘電体層の少なくとも一部を覆う固体電解質層と、前記固体電解質層の少なくとも一部を覆うカーボン層と、を含むコンデンサ素子を準備する工程と、前記陽極体を陽極リード端子と電気的に接続させ、前記カーボン層を陰極リード端子と電気的に接続させる工程と、前記コンデンサ素子の表面において前記固体電解質層および前記カーボン層の少なくとも一方が露出した露出領域の少なくとも一部を樹脂保護層で覆う工程と、を含み、前記樹脂保護層は、発光材料を含む、電解コンデンサの製造方法に関する。
【発明の効果】
【0010】
コンデンサ素子の表面の所望の領域にバリア層(樹脂保護層)が形成されているかを精確に確認できるため、固体電解質層を備える電解コンデンサの信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の一実施形態に係るコンデンサ素子の一例を模式的に示す断面図である。
図2】本開示の一実施形態に係る製造方法により製造される電解コンデンサを模式的に示す断面図である。
図3】本開示の一実施形態に係る製造方法により製造される電解コンデンサの他の例を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示の一実施形態に係る電解コンデンサは、多孔質の陽極体と、陽極体の表面に形成された誘電体層と、誘電体層の少なくとも一部を覆う固体電解質層と、固体電解質層の少なくとも一部を覆うカーボン層と、を含むコンデンサ素子を備える。コンデンサ素子は、カーボン層の少なくとも一部を覆う導電性樹脂層をさらに備えてもよい。カーボン層(および、導電性樹脂層)は、電解コンデンサの陰極部を構成する。
【0013】
コンデンサ素子の表面には、導電性樹脂層等で覆われず、固体電解質層およびカーボン層の少なくとも一方が露出した露出領域が存在する。露出領域の少なくとも一部が、樹脂保護層で覆われている。樹脂保護層は、空気等がコンデンサ素子内部に侵入するバリア層としての作用を奏する。露出領域を樹脂保護層で覆うことにより、露出領域を介した空気の侵入が抑制される。よって、固体電解質層の劣化が抑制され、電解コンデンサの信頼性が向上する。
【0014】
樹脂保護層は、発光材料を含む。これにより、露出領域が樹脂保護層で覆われているかを精確に確認できる。
【0015】
露出領域が樹脂保護層で覆われているかを確認するため、樹脂保護層に顔料などを含ませて着色することにより、樹脂保護層で覆われている領域を識別する方法も考えられる。しかしながら、顔料を含む樹脂保護層を用いる場合であっても、固体電解質層が露出した領域と樹脂保護層で覆われた領域とを色彩の違いにより判別することは困難である。加えて、製造工程(例えば、陽極体を陽極リード端子と電気的に接続させる工程)で生じる熱により、固体電解質層が変色する場合があり、樹脂保護層で覆われた領域の境界の識別が一層困難になる。
【0016】
これに対し、本開示の一実施形態によれば、コンデンサ素子に向けて発光材料に対応する波長の光(励起光)を照射し、発光強度の空間的分布を測定することにより、樹脂保護層で覆われた領域を容易に特定できる。よって、露出領域の所望の領域が樹脂保護層で覆われているかを精確に確認できるので、不良品の判別が容易であり、電解コンデンサの信頼性が向上する。
【0017】
コンデンサ素子は、陽極体の一主面である植立面から植立する陽極ワイヤを有する構成であってもよい。上述の通り、コンデンサ素子において、固体電解質層は、カーボン層で覆われている。通常、カーボン層は、導電性樹脂層(例えば、銀ペースト層)で覆われ得る。導電性樹脂層は、空気等の侵入を抑制するバリア性をある程度は有しており、コンデンサ素子の導電性樹脂層で覆われた領域からの空気の侵入を抑制することができる。しかしながら、陽極ワイヤの植立面については、陽極ワイヤとカーボン層または導電性樹脂層が接触して、短絡するのを避ける観点から、カーボン層および導電性樹脂層で覆われず、固体電解質層が露出した露出領域やカーボン層が露出した露出領域が陽極ワイヤの周辺に設けられ得る。一方で、陽極ワイヤを有するコンデンサ素子では、陽極ワイヤと陽極体との接触部を介して空気等が侵入し易いため、植立面における固体電解質層やカーボン層の露出領域を樹脂保護層で十分に覆う要請がある。本開示の一実施形態に係る電解コンデンサによれば、植立面における固体電解質層の露出領域が樹脂保護層で覆われているかを精確に確認でき、電解コンデンサの信頼性が向上する。
【0018】
カーボン層の少なくとも一部を覆う導電性樹脂層がコンデンサ素子に設けられる場合、樹脂保護層は、導電性樹脂層で覆われていないカーボン層の表面の露出領域の少なくとも一部を覆い得る。樹脂保護層は、上記露出領域を覆うほか、導電性樹脂層の一部を覆っていてもよい。
【0019】
樹脂保護層は、陽極ワイヤの植立面に加え、植立面に連接する側面に対応するコンデンサ素子の表面の一部を覆っていてもよい。樹脂保護層は、植立面に連接する陽極体の側面において、植立面(植立面を外方に延長した仮想の平面を含む)からの距離が陽極ワイヤの延伸方向における側面の幅Wの30%以下となる領域(すなわち、植立面と側面との連接位置から、植立面までの距離が幅Wの30%となる位置までの領域)における電解コンデンサの表面を覆っていてもよい。植立面からの距離が上記幅Wの30%以下となる領域内にある露出領域が、樹脂保護層で覆われていればよい。
【0020】
樹脂保護層を構成する樹脂成分としては、限定されるものではないが、撥水性樹脂が望ましく、例えば(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、エチレン-テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、およびフッ化ビニリデン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体などのフッ化炭素樹脂、シリコーンおよびシロキサン化合物が好ましく、シリコーンまたはシロキサン化合物を含有する熱硬化性樹脂(例えば、エポキシ樹脂)などを用いてもよい。
【0021】
樹脂保護層に含まれる発光材料としては、例えば、3’,6’-ビス(ジエチルアミノ)スピロ[イソベンゾフラン-1(3H),9’-[9H]キサンテン]-3-オン(C.I.ソルベント レッド49)を用いることができる。上記の材料は、波長480nm~580nmの緑色または黄色光を吸収すると、波長560nm~680nmの光を蛍光発光する。よって、発光状態を観察することにより、樹脂保護層が形成されている領域を目視で確認できる。しかしながら、発光材料については、上記の材料に限定されず、励起光を吸収して発光が誘起される任意の材料を用いてよい。発光のメカニズムも、特に限定されない。発光材料は、蛍光材料でもよく、燐光材料でもよい。また、発光材料は、有機材料でもよく、無機材料でもよい。上記以外の発光材料として、例えばC.I.ソルベントレッド35、C.I.ソルベントレッド36、C.I.ソルベントレッド42、C.I.ソルベントレッド43、C.I.ソルベントレッド44、C.I.ソルベントレッド45、C.I.ソルベントレッド46、C.I.ソルベントレッド47、C.I.ソルベントレッド48、C.I.ソルベントレッド72、C.I.ソルベンレッド73、C.I.ソルベントレッド109、C.I.ソルベントレッド140、C.I.ソルベントレッド141、C.I.ソルベントレッド237、C.I.ソルベントレッド246、C.I.ソルベントバイオレット2、C.I.ソルベントバイオレット10などが挙げられる。
【0022】
発光材料における励起光および発光の波長についても、特に限定されない。樹脂保護層が形成されている領域の確認は、発光状態を撮影し、撮影した画像をコンピュータで解析することで行ってもよい。その場合、発光波長は可視光に限られず、赤外光または紫外光であってもよい。
【0023】
樹脂保護層中における発光材料の含有量は、発光材料の含有量の変化に対して発光強度が線形の変化を示す含有量の範囲(以下において、「線形領域」とも称する)にあることが好ましい。樹脂保護層中における発光材料の含有量が所定値以下では、励起光の強度を一定としたときの発光強度は、樹脂保護層中における発光材料の含有量をゼロから増加させるに伴い、概ね含有量に比例して増加する。一方で、樹脂保護層中における発光材料の含有量が所定値を超えると、発光強度は頭打ちになり、発光強度は減少に転じる。これは、発光材料の含有量が過大であると、励起光が吸収され易く、分子同士の衝突エネルギーや励起分子と未励起分子間のエネルギー移動に転換されるためと考えられる。
【0024】
樹脂保護層中における発光材料の含有量を線形領域に留めることにより、励起光のエネルギーが発光以外のエネルギーに転換されることが抑制され、発光効率を高められる。すなわち、樹脂保護層中に含まれる発光材料を無駄なく発光させることができる。また、この場合、発光強度は樹脂保護層の膜厚に依存すると考えられるため、樹脂保護層の形成領域における発光強度の分布を測定することで、樹脂保護層の膜厚のばらつきを測定することが可能となる。
【0025】
樹脂保護層に占める発光材料の含有量は、十分な発光強度が得られ、樹脂保護層が形成されている領域の確認を容易とする点から、0.1質量%以上が好ましい。一方で、樹脂保護層に占める発光材料の含有量を大きくするほど、樹脂が硬化し難く、樹脂保護層を所望の領域に形成するのが難しくなる。樹脂保護層に占める発光材料の含有量は、含有量を上記線形領域に留める点、および、樹脂保護層の硬化を容易とする点から、5質量%以下が好ましい。以上より、樹脂保護層に占める発光材料の含有量は、0.1質量%~5質量%の範囲にあることが好ましい。
【0026】
以下に、本実施形態に係る電解コンデンサおよび電解コンデンサの製造方法について、適宜図面を参照しながら説明する。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。図1は、本実施形態に係るコンデンサ素子の一例を模式的に示す断面図である。図2は、本実施形態に係る製造方法により製造される電解コンデンサの断面模式図である。
【0027】
電解コンデンサ20は、陽極部6および陰極部7を有するコンデンサ素子10と、コンデンサ素子10を封止する外装体11と、陽極部6と電気的に接続し、かつ、外装体11から一部が露出する陽極リード端子13と、陰極部7と電気的に接続し、かつ、外装体11から一部が露出する陰極リード端子14と、を備えている。陽極部6は、陽極体1と陽極ワイヤ2とを有する。陽極体の表面に誘電体層3が形成されている。陰極部7は、誘電体層3の少なくとも一部を覆う固体電解質層4と、固体電解質層4の表面の少なくとも一部を覆う陰極層5とを有する。
【0028】
<コンデンサ素子>
以下、コンデンサ素子10について、電解質として固体電解質層を備える場合を例に挙げて、詳細に説明する。
【0029】
陽極部6は、陽極体1と、陽極体1の一面から延出して陽極リード端子13と電気的に接続する陽極ワイヤ2と、を有する。
陽極体1は、例えば、金属粒子を焼結して得られる直方体の多孔質焼結体である。上記金属粒子として、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)などの弁作用金属の粒子が用いられる。陽極体1には、1種または2種以上の金属粒子が用いられる。金属粒子は、2種以上の金属からなる合金であってもよい。例えば、弁作用金属と、ケイ素、バナジウム、ホウ素等とを含む合金を用いることができる。また、弁作用金属と窒素等の典型元素とを含む化合物を用いてもよい。弁作用金属の合金は、弁作用金属を主成分とし、例えば、弁作用金属を50原子%以上含む。
【0030】
陽極ワイヤ2は、導電性材料から構成されている。陽極ワイヤ2の材料は特に限定されず、例えば、上記弁作用金属の他、銅、アルミニウム、アルミニウム合金等が挙げられる。陽極体1および陽極ワイヤ2を構成する材料は、同種であってもよいし、異種であってもよい。陽極ワイヤ2は、陽極体1の一面から陽極体1の内部へ埋設された第一部分2aと、陽極体1の上記一面から延出した第二部分2bと、を有する。陽極ワイヤ2の断面形状は特に限定されず、円形、トラック形(互いに平行な直線とこれら直線の端部同士を繋ぐ2本の曲線とからなる形状)、楕円形、矩形、多角形等が挙げられる。
【0031】
陽極部6は、例えば、第一部分2aを上記第1金属の粒子の粉体中に埋め込んだ状態で直方体状に加圧成形し、焼結することにより作製される。これにより、陽極体1の一面から、陽極ワイヤ2の第二部分2bが植立するように引き出される。第二部分2bは、溶接等により、陽極リード端子13と接合されて、陽極ワイヤ2と陽極リード端子13とが電気的に接続する。溶接の方法は特に限定されず、抵抗溶接、レーザー溶接等が挙げられる。
【0032】
陽極体1の表面には、誘電体層3が形成されている。誘電体層3は、例えば、金属酸化物から構成されている。陽極体1の表面に金属酸化物を含む層を形成する方法として、例えば、化成液中に陽極体1を浸漬して陽極体1の表面を陽極酸化する方法や、陽極体1を、酸素を含む雰囲気下で加熱する方法が挙げられる。誘電体層3は、上記金属酸化物を含む層に限定されず、絶縁性を有していればよい。
【0033】
(陰極部)
陰極部7は、固体電解質層4と、固体電解質層4を覆う陰極層5とを有している。固体電解質層4は、誘電体層3の少なくとも一部を覆うように形成されている。
【0034】
固体電解質層4には、例えば、マンガン化合物や導電性高分子が用いられる。導電性高分子としては、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリフラン、ポリアニリン、ポリアセチレン、などが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、複数種を組み合わせて用いてもよい。また、導電性高分子は、2種以上のモノマーの共重合体でもよい。導電性に優れる点で、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリピロールであってもよい。特に、撥水性に優れる点で、ポリピロールであってもよい。
【0035】
上記導電性高分子を含む固体電解質層4は、例えば、原料モノマーを誘電体層3上で重合することにより、形成される。あるいは、上記導電性高分子を含んだ液を誘電体層3に塗布することにより形成される。固体電解質層4は、1層または2層以上の固体電解質層から構成されている。固体電解質層4が2層以上から構成されている場合、各層に用いられる導電性高分子の組成や形成方法(重合方法)等は異なっていてもよい。
【0036】
なお、本明細書では、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリフラン、ポリアニリンなどは、それぞれ、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリフラン、ポリアニリンなどを基本骨格とする高分子を意味する。したがって、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリフラン、ポリアニリンなどには、それぞれの誘導体も含まれ得る。例えば、ポリチオフェンには、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)などが含まれる。
【0037】
導電性高分子を形成するための重合液、導電性高分子の溶液または分散液には、導電性高分子の導電性を向上させるために、様々なドーパントを添加してもよい。ドーパントは、特に限定されないが、例えば、ナフタレンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸などが挙げられる。
【0038】
導電性高分子が、粒子の状態で分散媒に分散している場合、その粒子の平均粒径D50は、例えば0.01μm以上、0.5μm以下である。粒子の平均粒径D50がこの範囲であれば、陽極体1の内部にまで粒子が侵入し易くなる。
【0039】
陰極層5は、例えば、固体電解質層4を覆うように形成されたカーボン層5aと、カーボン層5aの表面に形成された金属ペースト層5b(導電性樹脂層)と、を有している。カーボン層5aは、黒鉛等の導電性炭素材料と樹脂を含む。金属ペースト層5bは、例えば、金属粒子(例えば、銀)と樹脂とを含む。なお、陰極層5の構成は、この構成に限定されない。陰極層5の構成は、集電機能を有する構成であればよい。
【0040】
(樹脂保護層)
樹脂保護層12は、コンデンサ素子10の表面の一部を覆っている。図2の例では、陽極ワイヤ2が植立する陽極体1の植立面に対応するコンデンサ素子の表面には、金属ペースト層5bで覆われず、固体電解質層4またはカーボン層5aが露出した露出領域が存在する。樹脂保護層12は、この露出領域を覆うように形成される。樹脂保護層12は、露出領域(特に、陽極ワイヤと陽極体1との接触部分)を介して空気等がコンデンサ素子内に侵入するのを防ぐ役割を有し、これにより固体電解質層を構成する導電性高分子が劣化するのを抑制する役割を有する。樹脂保護層12の厚みは、例えば、0.1μm~30μmの範囲である。
【0041】
図2に示すように、樹脂保護層12は、植立面に連接する側面に対応するコンデンサ素子の表面の一部を覆っていてもよい。植立面に連接する側面において、樹脂保護層12が形成される領域の大きさは、例えば、植立面からの距離が、陽極ワイヤの延伸方向における側面の幅Wの30%以下となる領域を含んでいてもよい。植立面からの距離が上記幅Wの30%以下となる領域内にある露出領域が、樹脂保護層で覆われていればよい。例えば、図2に示す樹脂保護層12で覆われた領域の植立面からの最大距離dが、上記幅Wの30%以上であってもよい。植立面に連接する側面において、樹脂保護層12は、露出領域を覆う銀ペースト層5bを覆うように形成してもよい。
【0042】
図3は、本実施形態に係る製造方法により製造される電解コンデンサの他の例を示す断面模式図である。図3に示す電解コンデンサ21では、図2と異なり、銀ペースト層5bが植立面に連接する側面の全面を覆っておらず、植立面に連接する側面の植立面側においてカーボン層5aが露出した露出領域が存在している。この場合においても、樹脂保護層12がこのカーボン層5aの露出領域を覆うことで、空気等がカーボン層5aの露出領域からコンデンサ素子内に侵入するのを抑制し、固体電解質層の劣化を抑制できる。
【0043】
<陽極リード端子>
陽極リード端子13は、陽極ワイヤ2の第二部分2bを介して、陽極体1と電気的に接続している。陽極リード端子13の材質は、電気化学的および化学的に安定であり、導電性を有するものであれば特に限定されない。陽極リード端子13は、例えば銅等の金属であってもよいし、非金属であってもよい。その形状は平板状であれば、特に限定されない。陽極リード端子13の厚み(陽極リード端子13の主面間の距離)は、低背化の観点から、25μm以上、200μm以下であってよく、25μm以上、100μm以下であってよい。
【0044】
陽極リード端子13の一端は、導電性接着材やはんだにより、陽極ワイヤ2に接合されてもよいし、抵抗溶接やレーザ溶接により、陽極ワイヤ2に接合されてもよい。陽極リード端子13の他方の端部は、外装体11の外部へと導出されて、外装体11から露出している。導電性接着材は、例えば後述する熱硬化性樹脂と炭素粒子や金属粒子との混合物である。
【0045】
<陰極リード端子>
陰極リード端子14は、接合部14aにおいて陰極部7と電気的に接続している。接合部14aは、陰極層5と陰極層5に接合された陰極リード端子14とを、陰極層5の法線方向からみたとき、陰極リード端子14の陰極層5に重複する部分である。
【0046】
陰極リード端子14は、例えば、導電性接着材8を介して、陰極層5に接合される。陰極リード端子14の一方の端部は、例えば接合部14aの一部を構成しており、外装体11の内部に配置される。陰極リード端子14の他方の端部は、外部へと導出されている。そのため、陰極リード端子14の他方の端部を含む一部は、外装体11から露出している。
【0047】
陰極リード端子14の材質も、電気化学的および化学的に安定であり、導電性を有するものであれば、特に限定されない。陰極リード端子14は、例えば銅等の金属であってもよいし、非金属であってもよい。その形状も特に限定されず、例えば、長尺かつ平板状である。陰極リード端子14の厚みは、低背化の観点から、25μm以上200μm以下であってもよく、25μm以上100μm以下であってもよい。
【0048】
<外装体>
外装体11は、陽極リード端子13と陰極リード端子14とを電気的に絶縁するために設けられており、絶縁性の材料(外装体材料)から構成されている。外装体材料は、例えば、熱硬化性樹脂を含む。熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アルキド樹脂、ポリウレタン、ポリイミド、不飽和ポリエステル等が挙げられる。
【0049】
≪電解コンデンサの製造方法≫
以下に、本実施形態に係る電解コンデンサの製造方法の一例を説明する。
【0050】
本開示の一実施形態に係る電解コンデンサの製造方法は、多孔質の陽極体と、陽極体の表面に形成された誘電体層と、誘電体層の少なくとも一部を覆う固体電解質層と、固体電解質層の少なくとも一部を覆うカーボン層と、を含むコンデンサ素子を準備する工程と、陽極体を陽極リード端子と電気的に接続させ、固体電解質層を陰極リード端子と電気的に接続させる工程と、コンデンサ素子の表面において固体電解質層およびカーボン層の少なくとも一方が露出した露出領域の少なくとも一部を樹脂保護層で覆う工程と、を含む。樹脂保護層は、発光材料を含む。
【0051】
(1)コンデンサ素子の準備工程
先ず、コンデンサ素子を準備する。コンデンサ素子を準備する工程は、例えば、陽極体を準備する工程と、陽極体の少なくとも一部を誘電体層で覆う工程と、誘電体層の少なくとも一部を固体電解質層で覆う工程と、固体電解質層の少なくとも一部をカーボン層で覆う工程と、を含む。コンデンサ素子を準備する工程は、さらに、カーボン層の少なくとも一部を導電性樹脂層で覆う工程を含んでもよい。
【0052】
(1a)陽極体の準備工程
陽極体1としては、多孔質焼結体を用いることができる。弁作用金属粒子と陽極ワイヤ2とを、第一部分2aが弁作用金属粒子に埋め込まれるように型に入れ、加圧成形した後、焼結することにより、弁作用金属の多孔体である陽極体1を含む陽極部6を得る。陽極ワイヤの第一部分2aは、多孔質焼結体の一面からその内部に埋設されている。加圧成形の際の圧力は特に限定されない。焼結は、減圧下で行なうことが好ましい。弁作用金属粒子には、必要に応じて、ポリアクリルカーボネート等のバインダを混合してもよい。
【0053】
弁作用金属粒子は、通常、直方体の内部空間を有する型を用いて加圧成形され、焼結される。この場合、焼結後の陽極体1の形状も直方体であり、複数の主面を有している。
【0054】
(1b)誘電体層の形成工程
次に、陽極体1を化成処理し、陽極体1の少なくとも一部を誘電体層3で覆う。具体的には、電解水溶液(例えば、リン酸水溶液)が満たされた化成槽に、陽極体1を浸漬し、陽極ワイヤ2の第二部分2bを化成槽の陽極体に接続して、陽極酸化を行うことにより、多孔質部分の表面に弁作用金属の酸化被膜からなる誘電体層3を形成することができる。電解水溶液としては、リン酸水溶液に限らず、硝酸、酢酸、硫酸などを用いることができる。
【0055】
(1c)固体電解質層の形成工程
続いて、誘電体層3の少なくとも一部を固体電解質層4で覆う。これにより、陽極体1、誘電体層3、および固体電解質層4を含むコンデンサ素子10を得る。
導電性高分子を含む固体電解質層4は、例えば、誘電体層3が形成された陽極体1に、モノマーやオリゴマーを含浸させ、その後、化学重合や電解重合によりモノマーやオリゴマーを重合させる方法、あるいは、誘電体層3が形成された陽極体1に、導電性高分子の溶液または分散液を含浸し、乾燥させることにより、誘電体層3の少なくとも一部に形成される。
【0056】
固体電解質層4は、例えば、誘電体層3が形成された陽極体1を、導電性高分子とバインダと分散媒とを含む分散液に含浸し、取り出して、乾燥させることにより形成され得る。分散液には、バインダ、および/または導電性の無機粒子(例えば、カーボンブラックなどの導電性炭素材料)が含まれていてもよい。また、導電性高分子には、ドーパントが含まれていてもよい。導電性高分子およびドーパントとしては、それぞれ、固体電解質層4について例示したものから選択すればよい。バインダは、公知のものを利用できる。分散液は、固体電解質層を形成する際に使用される公知の添加剤を含んでもよい。
【0057】
(1d)カーボン層および導電性樹脂層の形成工程
続いて、固体電解質層4の表面に、カーボンペーストおよび金属ペーストを順次、塗布することにより、カーボン層5aと金属ペースト層5bとで構成される陰極層5を形成する。陰極層5の構成は、これに限られず、集電機能を有する構成であればよい。
【0058】
(2)コンデンサ素子とリード端子との電気的接続工程
次に、陽極リード端子13と陰極リード端子14とを準備する。陽極体1から植立する陽極ワイヤ2の第二部分2bを、レーザ溶接や抵抗溶接などにより、陽極リード端子13と接合する。また、陰極層5に導電性接着材8を塗布した後、陰極リード端子14を、導電性接着材8を介して陰極部7に接合する。
【0059】
(3)樹脂保護層の形成工程
次に、コンデンサ素子の表面の所定領域を樹脂保護層12で覆う。樹脂保護層12は、コンデンサ素子の表面において金属ペースト層5bで覆われず、固体電解質層4およびカーボン層5aの少なくとも一方が露出している露出領域(例えば、陽極体1において陽極ワイヤ2が植立する植立面)の少なくとも一部を覆うように形成される。樹脂保護層12は、カーボン層5aの露出領域を覆うほか、金属ペースト層5bの一部を覆うように形成してもよい。
【0060】
(4)光照射工程
次に、樹脂保護層12に含まれる発光材料に対応する励起光を照射する。励起光からの発光の強度を測定することにより、コンデンサ素子の表面において樹脂保護層12で覆われた領域を特定する。これにより、露出領域が樹脂保護層12で覆われているかを確認する。発光強度は、樹脂保護層12の膜厚に依存すると考えられるため、コンデンサ素子の表面における発光強度の分布を測定することにより、樹脂保護層12の膜厚のばらつきを測定できる。
【0061】
露出領域における発光が観測されないか、発光強度が所定の閾値未満である場合、露出領域において所望の厚みの樹脂保護層12が形成されていないと判断される。露出領域におけるが所定の閾値以上である場合に、後述の封止工程が行われる。
【0062】
励起光の照射工程は、陽極リード端子13および/または陰極リード端子14を電気的に接続する前のコンデンサ素子に対して行ってもよい。しかしながら、樹脂保護層12が形成されたコンデンサ素子に対して、陽極ワイヤ2を陽極リード端子13に溶接により接合すると、接合工程で生じる熱により樹脂保護層12が劣化する虞がある。樹脂保護層12の劣化を抑制するため、樹脂保護層12の形成工程を、陽極リード端子13をコンデンサ素子の陽極体と電気的に接続した後で行い、その後に励起光を照射することが好ましい。
【0063】
続いて、コンデンサ素子10および外装体11の材料(例えば、未硬化の熱硬化性樹脂およびフィラー)を金型に収容し、トランスファー成型法、圧縮成型法等により、コンデンサ素子10を封止する。このとき、陽極リード端子13および陰極リード端子14の一部を金型から露出させる。成型の条件は特に限定されず、使用される熱硬化性樹脂の硬化温度等を考慮して、適宜、時間および温度条件を設定すればよい。
【0064】
最後に、陽極リード端子13および陰極リード端子14の露出部分を、外装体11に沿って折り曲げ、屈曲部を形成する。これにより、陽極リード端子13および陰極リード端子14の一部が外装体11の搭載面に配置される。
以上の方法により、電解コンデンサ20が製造される。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明は、電解コンデンサに利用可能であり、好適には、多孔体を陽極体に用いる電解コンデンサに利用することができる。
【符号の説明】
【0066】
20、21:電解コンデンサ
10:コンデンサ素子
1:陽極体
2:陽極ワイヤ
2a:第一部分
2b:第二部分
3:誘電体層
4:固体電解質層
5:陰極層
5a:カーボン層
5b:金属ペースト層
6:陽極部
7:陰極部
8:導電性接着材
11:外装体
12:樹脂保護層
13:陽極リード端子
14:陰極リード端子
14a:接合部
図1
図2
図3