IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ニューギンの特許一覧

<>
  • 特開-遊技機 図1
  • 特開-遊技機 図2
  • 特開-遊技機 図3
  • 特開-遊技機 図4
  • 特開-遊技機 図5
  • 特開-遊技機 図6
  • 特開-遊技機 図7
  • 特開-遊技機 図8
  • 特開-遊技機 図9
  • 特開-遊技機 図10
  • 特開-遊技機 図11
  • 特開-遊技機 図12
  • 特開-遊技機 図13
  • 特開-遊技機 図14
  • 特開-遊技機 図15
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023075507
(43)【公開日】2023-05-31
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20230524BHJP
【FI】
A63F7/02 320
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021188441
(22)【出願日】2021-11-19
(71)【出願人】
【識別番号】000135210
【氏名又は名称】株式会社ニューギン
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100148563
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 実
(72)【発明者】
【氏名】馬場 俊宏
(72)【発明者】
【氏名】加藤 良太
(72)【発明者】
【氏名】倉本 悠司
(72)【発明者】
【氏名】中村 直樹
(72)【発明者】
【氏名】西山 祐輔
(72)【発明者】
【氏名】吉田 航一
【テーマコード(参考)】
2C333
【Fターム(参考)】
2C333AA11
2C333CA05
2C333CA23
2C333CA29
2C333CA31
2C333CA50
(57)【要約】
【課題】遊技に対する興趣を向上させること。
【解決手段】特別ゲームの実行中に特定演出を実行可能であり、カスタマイズが可能な期間には、特別ゲームの実行中における少なくとも特定演出が開始される前の特定期間と待機期間とが含まれる。カスタマイズにより変更可能な内容を特定可能なカスタマイズ情報には、所定のカスタマイズ情報があり、所定のカスタマイズ情報が反映されて特定演出が実行される。
【選択図】図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
演出に関するカスタマイズが可能な遊技機において、
前記演出を実行する演出実行手段と、
前記演出を制御する演出制御手段と、
前記カスタマイズにより変更される内容を特定可能なカスタマイズ情報を記憶する情報記憶手段と、を備え、
前記演出実行手段では、変動ゲームの実行中に特定演出を実行可能であり、
前記カスタマイズが可能な期間には、変動ゲームの実行中における少なくとも前記特定演出が開始される前の特定期間と、変動ゲームが実行されていない期間であり、且つ大当り遊技が実行されていない期間である待機期間と、が含まれ、
前記カスタマイズ情報には、所定のカスタマイズ情報があり、
前記演出制御手段は、前記情報記憶手段に記憶されている前記所定のカスタマイズ情報を反映させて前記特定演出を実行させることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記カスタマイズが可能な期間には、前記大当り遊技中における所定期間が含まれ、
前記演出実行手段では、前記大当り遊技中における所定期間より後の全部又は一部の期間において所定の演出が実行され、
前記演出制御手段は、前記大当り遊技中においても、前記所定のカスタマイズ情報を反映させて前記所定の演出を実行させることが可能である請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記カスタマイズが可能な内容には、前記特定期間及び前記所定期間のうち少なくとも何れか、及び前記待機期間において前記カスタマイズが可能な第1の内容と、前記待機期間において前記カスタマイズが可能な第2の内容とがあり、
前記第1の内容を特定可能なカスタマイズ情報には、前記所定のカスタマイズ情報が含まれる請求項2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記第1の内容には特定の内容が含まれ、
前記特定の内容には、前記特定期間又は前記所定期間において前記カスタマイズがされたカスタマイズ情報が、当該カスタマイズがされたタイミングから反映される内容と、次の変動ゲームが開始されるタイミングから反映される内容と、がある請求項3に記載の遊技機。
【請求項5】
遊技者が操作可能な操作手段と、
前記カスタマイズ情報の初期化を行う情報初期化手段と、を備え、
前記情報初期化手段は、前記カスタマイズ情報の初期化を行うことにより、前記カスタマイズ情報を初期情報とし、
前記カスタマイズ情報は、前記待機期間において前記操作手段による所定の操作が行われたことを契機に初期化可能であって、その所定の操作によって一部の複数のカスタマイズ情報を初期化可能である請求項1~請求項4のうち何れか一項に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機の一種であるパチンコ遊技機の中には、例えば、特許文献1に記載された遊技機のように、図柄変動ゲームの実行を待機する待機期間において、パチンコ遊技機に関する各種のカスタマイズを可能に構成されたものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-005284号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような遊技機では、カスタマイズを可能とする期間について更に工夫することにより、遊技に対する興趣を向上させることが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する遊技機は、演出に関するカスタマイズが可能な遊技機において、前記演出を実行する演出実行手段と、前記演出を制御する演出制御手段と、前記カスタマイズにより変更される内容を特定可能なカスタマイズ情報を記憶する情報記憶手段と、を備え、前記演出実行手段では、変動ゲームの実行中に特定演出を実行可能であり、前記カスタマイズが可能な期間には、変動ゲームの実行中における少なくとも前記特定演出が開始される前の特定期間と、変動ゲームが実行されていない期間であり、且つ大当り遊技が実行されていない期間である待機期間と、が含まれ、前記カスタマイズ情報には、所定のカスタマイズ情報があり、前記演出制御手段は、前記情報記憶手段に記憶されている前記所定のカスタマイズ情報を反映させて前記特定演出を実行させることを要旨とする。
【0006】
上記遊技機について、前記カスタマイズが可能な期間には、前記大当り遊技中における所定期間が含まれ、前記演出実行手段では、前記大当り遊技中における所定期間より後の全部又は一部の期間において所定の演出が実行され、前記演出制御手段は、前記大当り遊技中においても、前記所定のカスタマイズ情報を反映させて前記所定の演出を実行させることが可能であってもよい。
【0007】
上記遊技機について、前記カスタマイズが可能な内容には、前記特定期間及び前記所定期間のうち少なくとも何れか、及び待機期間において前記カスタマイズが可能な第1の内容と、前記待機期間において前記カスタマイズが可能な第2の内容とがあり、前記第1の内容を特定可能なカスタマイズ情報には、前記所定のカスタマイズ情報が含まれてもよい。
【0008】
上記遊技機について、前記第1の内容には特定の内容が含まれ、前記特定の内容には、前記特定期間又は前記所定期間において前記カスタマイズがされたカスタマイズ情報が、当該カスタマイズがされたタイミングから反映される内容と、次の変動ゲームが開始されるタイミングから反映される内容と、があってもよい。
【0009】
上記遊技機について、遊技者が操作可能な操作手段と、前記カスタマイズ情報の初期化を行う情報初期化手段と、を備え、前記情報初期化手段は、前記カスタマイズ情報の初期化を行うことにより、前記カスタマイズ情報を初期情報とし、前記カスタマイズ情報は、前記待機期間において前記操作手段による所定の操作が行われたことを契機に初期化可能であって、その所定の操作によって一部の複数のカスタマイズ情報を初期化可能であってもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】パチンコ遊技機の正面図である。
図2】パチンコ遊技機の電気的構成を示すブロック図である。
図3】変動パターンの種類を示す図である。
図4】カスタマイズの種類とカスタマイズにより変更可能な内容を示す図である。
図5】(a)~(c)は、各種の演出態様を示す図である。
図6】待機状態中のメニュー画像の表示態様を示す図である。
図7】待機状態中のカスタマイズ画像の表示態様を示す図である。
図8】待機状態中のカスタマイズ画像の表示態様を示す図である。
図9】待機状態中の音量光量調整画像の表示態様を示す図である。
図10】(a),(b)は、SR導入演出中,大当り遊技中のカスタマイズ画像の表示態様を示す図である。
図11】カスタマイズが演出に反映される一例を示すタイミングチャートである。
図12】カスタマイズが演出に反映される一例を示すタイミングチャートである。
図13】カスタマイズが演出に反映される一例を示すタイミングチャートである。
図14】(a),(b)は、図柄変動ゲーム中のカスタマイズ画像の表示態様を示す図である。
図15】(a)~(c)は、カスタマイズが演出に反映される一例を示すタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[第1実施形態]
以下、パチンコ遊技機に具体化した一実施形態について説明する。
図1に示すように、遊技機としてのパチンコ遊技機10には、遊技盤YBが備えられている。パチンコ遊技機10の前面側には、遊技盤YBへ遊技球を発射させるときに遊技者によって操作される発射ハンドルHDが配設されている。遊技盤YBの中央には、画像表示部GHを有する演出表示装置11が設けられている。演出表示装置11の画像表示部GHは、例えば液晶ディスプレイ型の表示部である。演出表示装置11では、画像による各種の表示演出が行われる。また、パチンコ遊技機10には、発光演出を行う装飾ランプLaが設けられている。装飾ランプLaは、パチンコ遊技機10を構成する枠(例えば前枠)や遊技盤YBに配置されている。また、パチンコ遊技機10には、効果音や楽曲などの各種の音を出力し、音声演出を行うスピーカ(音出力部)Spが設けられている。
【0013】
本実施形態において、演出表示装置11、装飾ランプLa、及びスピーカSpは、それぞれ演出を実行する演出装置であるとともに、これらは演出実行手段の一例である演出装置群DEを構成する。なお、演出実行手段は、演出表示装置11、装飾ランプLa、及びスピーカSpの全てを含むことに限らず、これら演出装置の中から任意に選択可能な1又は複数の演出装置によって構成されていてもよい。
【0014】
遊技盤YBには、遊技球が入球可能な複数の入賞口が配設されている。入賞口には、第1始動口12と、第2始動口13と、大入賞口14と、を含む。
第1始動口12は、図柄変動ゲームの始動条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入賞口である。本実施形態において第1始動口12は、演出表示装置11の下方に位置しており、常時、遊技球を入球させることができるように開口されている。第1始動口12の奥方には、入球した遊技球を検知するセンサ(図2に示す始動センサSE1)が配設されている。
【0015】
第2始動口13は、図柄変動ゲームの始動条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入賞口である。本実施形態において第2始動口13は、第1始動口12の下方に位置している。第2始動口13は、所定条件の成立時(普通図柄の当選時)に開閉羽根(普通電動役物)15が開動作を行うことによって遊技球を入球させることができる、若しくは入球し易いように開放される。一方、第2始動口13は、開閉羽根15が閉動作を行うことによって遊技球を入球させることができない、若しくは入球し難いように閉鎖される。開閉羽根15は、アクチュエータ(ソレノイドやモータなど)から動力を受けて動作する。この実施形態において開閉羽根15を動作させるアクチュエータは、図2に示す普通電動役物ソレノイドSOL1である。また、第2始動口13の奥方には、入球した遊技球を検知するセンサ(図2に示す始動センサSE2)が配設されている。
【0016】
大入賞口14は、賞球の払出条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入賞口である。本実施形態において大入賞口14は、第2始動口13の下方に位置している。大入賞口14は、大当り抽選に当選した場合に大入賞口扉16が開動作を行うことによって遊技球を入球させることができるように開放される。一方、大入賞口14は、大入賞口扉16が閉動作を行うことによって遊技球を入球させることができないように閉鎖される。大入賞口扉16は、アクチュエータ(ソレノイドやモータなど)から動力を受けて動作する。本実施形態において大入賞口扉16を動作させるアクチュエータは図2に示す大入賞ソレノイドSOL2である。また、大入賞口14の奥方には、入球した遊技球を検知するセンサ(図2に示すカウントセンサCS)が配設されている。
【0017】
また、遊技盤YBには、作動ゲート17が配設されている。本実施形態において作動ゲート17は、演出表示装置11の左方に位置している。作動ゲート17には、常時、遊技球を入球させることができるように開放されたゲート口17aが開口されている。ゲート口17aには、入球し、通過する遊技球を検知するセンサ(図2に示すゲートセンサGS)が配設されている。作動ゲート17のゲート口17aは、普通図柄を用いた普通図柄変動ゲーム(以下、普通ゲームと示す)の始動条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入球口である。第2始動口13の開閉羽根15は、作動ゲート17へ遊技球が入球することによって行われる普通図柄の当り抽選(以下、普通当り抽選と示す)に当選し、普通図柄の当り図柄が普通ゲームで導出された後、閉状態から開状態へ動作する。
【0018】
また、遊技盤YBには、図2に示す、特別図柄表示装置18a,18b、保留表示装置19a,19b、普通図柄表示装置20が配設されている。これらの表示装置は、パチンコ遊技機を正面視した場合に遊技者が視認可能な遊技盤YBの部位に位置している。例えば、これらの表示装置は、遊技盤YBの遊技領域に配設されている飾り部材や、遊技盤YBのコーナー飾り部材などに配設されている。
【0019】
特別図柄表示装置18a,18bは、変動ゲームとしての特別図柄を用いた図柄変動ゲーム(以下、特別ゲームと示す)を行い、当該特別ゲームにおいて大当り抽選の抽選結果に応じた特別図柄が導出される。そして、第1始動口12に遊技球が入球し、検知された場合は、その入球を契機に第1特別図柄を用いた図柄変動ゲーム(以下、第1特別ゲームと示す)の始動条件が成立する。一方、第2始動口13に遊技球が入球し、検知された場合は、その入球を契機に第2特別図柄を用いた図柄変動ゲーム(以下、第2特別ゲームと示す)の始動条件が成立する。第1特別図柄と第2特別図柄では、始動条件の成立を契機に大当り抽選が行われるが、その大当り抽選に当選する確率は同一確率である。その一方で、第1特別図柄と第2特別図柄では、大当り抽選に当選した場合に決定される大当りの種類や同一種類の大当りの決定割合を異ならせている。これにより、第1特別図柄と第2特別図柄では、大当り抽選に当選した際の有利度を異ならせている。
【0020】
また、始動条件が成立した場合には、大当り抽選の抽選結果を導出するために特別図柄表示装置18a,18bで特別ゲームが行われるとともに、当該特別ゲームで導出される特別図柄に応じた結果を導出する図柄変動ゲームが演出表示装置11においても演出図柄を用いて行われる。
【0021】
本実施形態において特別図柄表示装置18a,18bは、何れも7セグメント型の表示装置である。特別ゲームでは、7セグメント型の表示装置を構成する発光体を任意に組み合わせたものが特別図柄として導出される。特別図柄には、大当り抽選に当選した場合に導出される大当り図柄と大当り抽選に当選しなかった場合に導出されるはずれ図柄とを含む。一方、演出図柄を用いた図柄変動ゲーム(以下、演出ゲームと示す)では、複数列の演出図柄の組み合わせが導出される。演出図柄は、例えばアラビア数字を模した意匠で構成されている。そして、全列の演出図柄が同一の演出図柄となる組み合わせを大当り抽選に当選したことを特定可能な大当りの組み合わせとし、全列の演出図柄が同一の演出図柄とならない組み合わせを大当り抽選に当選しなかったことを特定可能なはずれの組み合わせとしている。
【0022】
演出ゲームで導出される結果は、特別ゲームで導出される結果に対応する。このため、特別ゲームでは大当り抽選の抽選結果を特別図柄で導出させる一方で、演出ゲームにおいても大当り抽選の抽選結果を特定可能な情報が演出図柄で導出される。
【0023】
また、図1に示すように、パチンコ遊技機10には、遊技者が操作可能な操作手段としての演出ボタンBT1及び十字ボタンBT2が設けられている。本実施形態において演出ボタンBT1及び十字ボタンBT2は、遊技球を貯留する貯留皿(上皿)21の上面に配置されている。演出ボタンBT1及び十字ボタンBT2は、押下操作を可能に構成されたボタン式の手段である。演出ボタンBT1及び十字ボタンBT2は、ボタン式であることに限らず、タッチセンサ式であってもよく、所定の表示装置をタッチパネル式の手段として機能させる構成であってもよい。本実施形態において、演出ボタンBT1は、操作可能な単一の部分を含んで構成される。一方、十字ボタンBT2は、上ボタンUBT、下ボタンDBT、左ボタンLBT、右ボタンRBT、及び中央ボタンCBTのように、操作可能な複数の部分を含んで構成される。本実施形態において、演出ボタンBT1は、アクチュエータ(ソレノイドやモータなど)から動力を受けて振動することにより振動演出を実行可能である。本実施形態において演出ボタンBT1を動作させるアクチュエータは図2に示す演出アクチュエータACである。
【0024】
次に、パチンコ遊技機10の遊技状態について説明する。
パチンコ遊技機10は、大当り確率を高確率に変動させる確率変動機能と、第2始動口13への遊技球の入球を補助する入球補助機能と、特別ゲームの変動時間を短縮する変動時間短縮機能と、を搭載している。パチンコ遊技機10における遊技状態は、これらの機能の作動状態(作動及び非作動)を組み合わせて構成される。
【0025】
確率変動機能(以下、確変機能と示す)について説明する。
パチンコ遊技機10は、大当り確率が異なる状態として、複数の確率状態を備える。複数の確率状態には、低確率状態と、該低確率状態に比して、大当り確率が高い高確率状態と、がある。確変機能が作動すると、確率状態が低確率状態から高確率状態へと移行し、大当りに当選する可能性が高まる。このため、高確率状態は、遊技者にとって有利な状態となる。高確率状態は、所謂「確率変動状態(確変状態)」である。
【0026】
入球補助機能について説明する。
入球補助機能は、第2始動口13への入球をサポートする機能であり、所謂「電サポ機能」である。パチンコ遊技機10は、第2始動口13への遊技球の入球率が異なる状態として、複数の入球率状態を備える。複数の入球率状態には、低入球率状態と、該低入球率状態に比して、入球率が高い高入球率状態と、がある。入球補助機能が作動すると、入球率状態が低入球率状態から高入球率状態に移行し、第2図柄変動ゲームの始動条件を成立させ易くなる。このため、高入球率状態は、遊技者にとって有利な状態となる。
【0027】
例えば、高入球率状態は、次に説明する3つの補助制御のうち任意に選択できる1つの制御を実行することによって、又は複数の制御を組み合わせて実行することによって実現できる。第1補助制御は、普通ゲームの変動時間を、低入球率状態のときよりも短くする制御である。第2補助制御は、普通当り抽選に当選する確率を、低入球率状態のときよりも高確率に変動させる制御である。第2補助制御は、低入球率状態では、普通当り抽選そのものを行わないが、高入球率状態では、所定の当選確率で普通当り抽選を行う制御であってもよい。第3補助制御は、普通当り抽選に当選したことに基づく開閉羽根15の合計開放時間を、低入球率状態のときよりも長くする制御である。なお、第3補助制御としては、普通当り抽選に当選したことに基づく開閉羽根15の開放回数を、低入球率状態のときよりも多くする制御、及び、普通当り抽選に当選したことに基づく開閉羽根15の1回の開放時間を、低入球率状態のときよりも長くする制御のうち、少なくとも一方の制御を行うとよい。
【0028】
次に、変動時間短縮機能(以下、時短機能と示す)について説明する。
パチンコ遊技機10は、図柄変動ゲームの変動時間(平均変動時間)が異なる状態として、複数の変動時間状態を備える。複数の変動時間状態には、長変動時間状態と、長変動時間状態に比して、少なくとも第2特別ゲームの平均変動時間が短い短変動時間状態と、がある。時短機能が作動すると、変動時間状態が長変動時間状態から短変動時間状態へ移行し、単位時間当りで実質的に実行可能な特別ゲームの回数が増加する。即ち、特別ゲームの保留の消化効率が向上する。なお、本実施形態において、時短機能は、入球補助機能に付随して作動する。つまり、時短機能は、入球補助機能とともに作動し、入球補助機能とともに非作動となる。
【0029】
本実施形態において、遊技状態には、通常状態、第1有利状態、及び第2有利状態の3つがある。通常状態は、確変機能、入球補助機能、及び時短機能が全て作動しない遊技状態である。第1有利状態は、確変機能、入球補助機能、及び時短機能が全て作動する遊技状態である。第2有利状態は、確変機能が作動しない一方、入球補助機能及び時短機能が作動する遊技状態である。パチンコ遊技機10は、3つの遊技状態を備えることに限らず、その一部又は全部を、確変機能、入球補助機能、及び時短機能のうち作動させる機能を変更した異なる遊技状態としてもよい。また、遊技状態は、1つ又は2つであってもよく、4つ以上であってもよい。
【0030】
次に、大当りについて説明する。
パチンコ遊技機10は、特別図柄の大当り図柄として、複数種類の大当り図柄を備える。大当り図柄の種類は、大当りの種類でもある。本実施形態において、大当り図柄は、特定図柄及び通常図柄の2種類に分類される。パチンコ遊技機10では、大当り図柄の種類(大当りの種類)に応じて大当り遊技が付与される。
【0031】
大当り遊技では、最初に、予め定めた時間(以下、オープニング時間と示す)にわたってオープニング演出が行われる。オープニング演出は、大当り遊技の開始を特定可能な演出である。なお、本実施形態のパチンコ遊技機10におけるオープニング演出には、大当りとなる演出ゲームにおいて、所定の演出図柄が導出された場合に実行される所定のオープニング演出と、所定の演出図柄が導出されず、他の演出図柄が導出された場合に実行される特定のオープニング演出とがある。本実施形態において、所定のオープニング演出が実行される期間は、所定期間に相当する。大当り遊技では、オープニング時間の経過後に、大入賞口14を開放するラウンド遊技が予め定めた上限回数を上限として行われる。本実施形態におけるラウンド遊技の上限回数は、大当り図柄の種類によらず10回と定められている。1回のラウンド遊技は、予め定めた上限個数の遊技球が大入賞口14に入球するか、又は、大入賞口14が開放されてから予め定めた上限時間の経過にともなって終了される。ラウンド遊技において、大入賞口14は、所定の開放態様(開放パターン)で開放される。各ラウンド遊技が行われる期間、及びラウンド遊技とラウンド遊技の間に大入賞口14が閉鎖される期間(インターバル期間)においては、ラウンド演出が行われる。大当り遊技では、最終回のラウンド遊技が終了すると、予め定めた時間(以下、エンディング時間と示す)にわたってエンディング演出が行われる。エンディング演出は、大当り遊技の終了を特定可能な演出である。大当り遊技は、エンディング時間の経過にともなって終了される。
【0032】
パチンコ遊技機10では、大当り図柄の種類(大当りの種類)に応じて、大当り遊技の終了後の遊技状態が制御される。本実施形態において、特定図柄が導出された場合には、大当り遊技の終了後、次回の大当り遊技が付与されるまでの間にわたって第1有利状態に制御される。一方、通常図柄が導出された場合には、大当り遊技の終了後、予め定めた作動回数(本実施形態では100回)の特別ゲームが終了する迄、又は、次回の大当り遊技が付与される迄の間にわたって、第2有利状態に制御される。これに限らず、大入賞口14に入賞した遊技球が特定領域(所謂、Vゾーン)を通過したことを条件として、大当り遊技の終了後の遊技状態を第1有利状態に制御され、特定領域を通過しなかったことを条件として、大当り遊技の終了後の遊技状態を第2有利状態に制御される構成であってもよい。
【0033】
なお、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当りに当選した演出ゲームで所定の演出図柄が導出された場合、大当り遊技中の1回目のラウンド遊技が開始されてから、6回目のラウンド遊技が開始される前までに所定のラウンド演出が実行される。即ち、本実施形態では、大当り遊技中における所定のオープニング演出が実行される期間より後の一部の期間において所定のラウンド演出が実行される。本実施形態において、所定のラウンド演出は、所定の演出に相当する。なお、本実施形態では、所定のラウンド演出において、実行中の大当り遊技の終了後に付与される遊技状態を示唆する示唆演出が実行される場合がある。また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当りに当選した演出ゲームで所定の演出図柄が導出されなかった場合、大当り遊技中の1回目のラウンド遊技が開始されてから、エンディング演出が開始される前までに特定のラウンド演出が実行される。
【0034】
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成を説明する。
図2に示すように、パチンコ遊技機10には、主制御基板30や副制御基板40を含む各種基板が搭載されている。
【0035】
主制御基板30は、制御動作を所定の手順で実行することができる主制御用CPU31と、主制御用CPU31の制御プログラムなどの制御情報を格納する主制御用ROM32と、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM33と、を有する。また、主制御基板30は、乱数生成回路34を有する。
【0036】
主制御用CPU31には、各種センサSE1,SE2,CS,GSの検知信号が入力されるようになっている。また、主制御用CPU31は、各種表示装置(特別図柄表示装置18a,18b、保留表示装置19a,19b、普通図柄表示装置20など)の表示内容を制御するとともに、各種アクチュエータ(普通電動役物ソレノイドSOL1、大入賞ソレノイドSOL2)の動作を制御する。
【0037】
主制御用ROM32に格納されている制御情報には、遊技に関する処理を実行するためのメイン制御プログラム、特別図柄の変動パターン(メイン変動パターン)を特定する情報や、各種の判定値などがある。メイン変動パターンは、特別図柄が変動を開始してから特別図柄が確定停止表示される迄の間の変動時間(演出時間)を特定可能である。メイン変動パターンは、大当り変動用の変動パターンと、はずれ変動用の変動パターンとに分類可能である。大当り変動は、大当り抽選に当選した場合に行われる演出であって、特別ゲームにおいては最終的に大当り図柄が導出される。はずれ変動は、大当り抽選に当選しなかった場合に行われる演出であって、特別ゲームにおいては最終的にはずれ図柄が導出される。なお、はずれ変動には、演出ゲームにおいてリーチ演出が行われてはずれとなる変動と、演出ゲームにおいてリーチ演出が行われずにはずれとなる変動と、がある。また、各種の判定値には、大当り抽選に用いる大当り判定値、普通当り抽選に用いる普通当り判定値などを含む。また、主制御用RAM33には、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグ、始動保留数など)が記憶される。
【0038】
主制御用CPU31は、各種のソフトウェア乱数の値を所定の制御周期(割込み周期)毎に更新し、主制御用RAM33に記憶させる乱数更新処理(ソフトウェア乱数生成処理)を実行する。ソフトウェア乱数には、特別図柄の大当り図柄を決定するときに用いる大当り図柄乱数、メイン変動パターンを振り分けるときに用いる変動パターン振分乱数などを含む。乱数生成回路34は、マイクロプロセッサに搭載された図示しないクロック回路から供給される内部システムクロック(例えば10MHz)の1周期毎に値を1更新することにより、ハードウェア乱数を生成する。ハードウェア乱数は、特別図柄の大当り抽選に用いる大当り乱数や、普通当り抽選に用いる普通当り乱数となる。
【0039】
図2に示すように、副制御基板40は、主制御基板30から一方向で情報(制御信号)が出力されるように主制御基板30と電気的に接続されている。副制御基板40は、制御動作を所定の手順で実行することができる副制御用CPU41と、副制御用CPU41の制御プログラムを格納する副制御用ROM42と、必要なデータの書き込み及び読み出しができる副制御用RAM43と、を有する。
【0040】
副制御基板40の副制御用CPU41は、主制御基板30から出力される情報をもとに当該情報に応じた制御を行う。例えば、主制御用CPU31は、特別ゲームを開始させる場合、特別図柄表示装置18a,18bの表示内容の制御に加えて、変動の開始(ゲームの開始)を指示する情報を副制御用CPU41に出力する。当該情報を受けた副制御用CPU41は、演出表示装置11において演出ゲームを行わせるように制御する。また、副制御用CPU41は、演出ゲームの開始に伴い、当該演出ゲームに付随する発光演出や音声演出を行わせるように装飾ランプLaの発光態様やスピーカSpの音声出力態様を制御する。また、副制御用CPU41は、演出ゲームに付随する振動演出を行わせるように演出アクチュエータACを制御する。この実施形態において副制御用CPU41は、演出を制御する演出制御手段として機能する。副制御用CPU41は、演出ボタンBT1及び十字ボタンBT2と接続されている。副制御用CPU41は、演出ボタンBT1が操作されたときに出力される操作信号及び十字ボタンBT2が操作されたときに出力される操作信号を入力可能に構成されている。
【0041】
演出表示装置11を制御する副制御用CPU41は、実行させる画像演出を選択し、その選択した画像演出に必要なデータを副制御用ROM42から読み出す。なお、副制御基板40には、画像表示部GHに表示させるキャラクタ画像データ、具体的には人物、文字、図形又は記号(演出図柄を含む)を予め格納したキャラクタROMを備え、キャラクタROMから必要なデータを読み出してもよい。そして、副制御用CPU41は、読み出したデータをVDP(ビデオディスプレイプロセッサ)に出力する。VDPは、入力されたデータに基づいて表示制御を実行し、画像表示部GHに画像を表示させる。
【0042】
ここで、メイン変動パターンについて詳しく説明する。
図3に示すように、本実施形態のメイン変動パターンは、大当り変動用の変動パターンとはずれ変動用の変動パターンとに分類される。変動パターンHP05,HP06は、大当り変動用の変動パターンである。変動パターンHP01~HP04は、はずれ変動用の変動パターンである。このうち、変動パターンHP03,HP04は、演出ゲームにおいて、リーチ演出が行われてはずれとなる変動パターンであり、変動パターンHP01,HP02は、演出ゲームにおいてリーチ演出が行われずにはずれとなる変動パターンである。変動パターンHP02は、変動パターンHP01よりも変動時間を短縮した変動パターンである。
【0043】
また、変動パターンHP03,HP05は、演出ゲームにおいて、第1リーチ(以下、SR1と示す)演出が実行される変動パターンである。変動パターンHP04,HP06は、演出ゲームにおいて、第2リーチ(以下、SR2と示す)演出が実行される変動パターンである。以下、SR1演出とSR2演出とを纏めて、「SR演出」と示す場合がある。本実施形態において、演出装置群DEでは、特別ゲームの実行中に特定演出としてのSR演出を実行可能である。また、本実施形態において、SR演出には、第1特定演出としてのSR1演出と、第2特定演出としてのSR2演出とがある。
【0044】
次に、主制御基板30が実行する制御内容を説明する。
主制御基板30の主制御用CPU31は、メイン制御プログラムに基づき特別図柄入力処理や特別図柄開始処理などの各種処理を実行する。主制御用CPU31は、所定の制御周期(例えば4ms)毎に特別図柄入力処理や特別図柄開始処理などの各種処理を実行する。
【0045】
最初に、特別図柄入力処理について説明する。
主制御用CPU31は、第1始動口12又は第2始動口13へ遊技球が入球したかを判定する。この判定において、主制御用CPU31は、第1始動センサSE1からの検知信号を入力することによって第1始動口12へ遊技球が入球したと判定し、第2始動センサSE2からの検知信号を入力することによって第2始動口13へ遊技球が入球したと判定する。
【0046】
主制御用CPU31は、第1始動口12へ遊技球が入球した場合、第1特別図柄の始動保留数が上限数(この実施形態では4)未満であるかを判定する。そして、主制御用CPU31は、第1特別図柄の始動保留数が上限数未満である場合、始動保留数を1加算して書き換えるとともに、加算後の始動保留数を表示させるように保留表示装置19aを制御する。また、主制御用CPU31は、第2始動口13へ遊技球が入球した場合、第2特別図柄の始動保留数が上限数(この実施形態では4)未満であるかを判定する。そして、主制御用CPU31は、第2特別図柄の始動保留数が上限数未満である場合、始動保留数を1加算して書き換えるとともに、加算後の始動保留数を表示させるように保留表示装置19bを制御する。なお、主制御用CPU31は、始動保留数が上限数に達している場合、始動保留数を加算せずに特別図柄入力処理を終了する。また、主制御用CPU31は、始動保留数を加算した場合、加算後の始動保留数を特定可能な情報(保留指定コマンドなど)を副制御基板40に出力する。始動保留数を特定可能な情報を入力した副制御用CPU41は、演出表示装置11の画像表示部GHに当該情報から特定可能な始動保留数を示す画像を表示させる。
【0047】
また、主制御用CPU31は、始動保留数の上限数未満で遊技球が入球した場合、その入球を契機に各種乱数の値を取得するとともに、該取得した各種乱数の値を特定可能な乱数情報を、主制御用RAM33に記憶させる。乱数情報は、乱数の値によって構成されていても良いし、乱数の値を特定可能な他の情報に変換した情報によって構成されていても良い。また、主制御用CPU31は、乱数情報を記憶させる場合、その乱数の値の取得契機となった遊技球の入球順序(情報の記憶順序)と、先に入球した遊技球の入球順序(情報の記憶順序)とが特定可能なように主制御用RAM33に記憶させる。なお、主制御用CPU31は、この処理において大当り乱数の値を乱数生成回路34から取得するとともに、大当り図柄乱数の値や変動パターン振分乱数の値を主制御用RAM33から取得する。その後、主制御用CPU31は、特別図柄入力処理を終了する。
【0048】
次に、特別図柄開始処理について説明する。
主制御用CPU31は、特別ゲームの開始条件が成立したかを判定する。この判定において主制御用CPU31は、特別ゲームの実行中ではなく、且つ大当り遊技中ではない場合に開始条件が成立したと判定する一方で、特別ゲームの実行中、又は大当り遊技中である場合に開始条件が成立していないと判定する。そして、主制御用CPU31は、開始条件が成立していない場合、特別図柄開始処理を終了する。
【0049】
主制御用CPU31は、前記開始条件が成立している場合、第2特別図柄の始動保留数を読み出し、その読み出した始動保留数が0(零)よりも大きいかを判定する。そして、第2特別図柄の始動保留数が0(零)よりも大きい場合、主制御用CPU31は、第2特別ゲームを開始させるように所定の処理を行う。一方、主制御用CPU31は、第2特別図柄の始動保留数が0(零)の場合、第1特別図柄の始動保留数を読み出し、その読み出した始動保留数が0(零)よりも大きいかを判定する。そして、第1特別図柄の始動保留数が0(零)よりも大きい場合、主制御用CPU31は、第1特別ゲームを開始させるように所定の処理を行う。
【0050】
第2特別ゲームを開始させる場合、主制御用CPU31は、第2特別図柄の始動保留数を1減算して書き換えるとともに、減算後の始動保留数を表示させるように保留表示装置19bを制御する。また、主制御用CPU31は、始動保留数を減算した場合、減算後の始動保留数を特定可能な情報(保留指定コマンドなど)を副制御基板40に出力する。
【0051】
次に、主制御用CPU31は、主制御用RAM33に記憶されている乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を取得する。そして、主制御用CPU31は、取得した乱数情報から特定される大当り乱数の値と大当り判定値とを比較し、大当り抽選を行う。大当り抽選では、大当り乱数の値と大当り判定値とが一致することによって大当りに当選する。
【0052】
大当り抽選に当選した場合、主制御用CPU31は、大当り処理を行う。具体的に言えば、主制御用CPU31は、取得した乱数情報から特定される大当り図柄乱数の値に基づき、特別図柄の大当り図柄を決定する。この決定した大当り図柄が、特別ゲームにて導出される確定停止図柄となる。また、主制御用CPU31は、取得した乱数情報から特定される変動パターン振分乱数の値に基づき、大当り変動用の変動パターンを決定する。
【0053】
一方、大当り抽選に当選しなかった場合、主制御用CPU31は、はずれ処理を行う。はずれ処理において主制御用CPU31は、特別図柄のはずれ図柄を決定する。この決定したはずれ図柄が、特別ゲームにて導出される確定停止図柄となる。また、主制御用CPU31は、取得した乱数情報から特定される変動パターン振分乱数の値に基づき、はずれ変動用の変動パターンを決定する。
【0054】
はずれ処理において主制御用CPU31は、はずれ変動用のメイン変動パターンの中から、リーチ演出が行われないメイン変動パターン、又はリーチ演出が行われるメイン変動パターンを決定する。
【0055】
一方、第1特別ゲームを開始させる場合、主制御用CPU31は、前述した第2特別図柄の制御と同様の制御を第1特別図柄を対象にして行う。つまり、主制御用CPU31は、第1特別図柄の始動保留数の減算、大当り抽選、大当り抽選の結果に基づく大当り処理又ははずれ処理を行う。
【0056】
そして、上記のように大当り処理又ははずれ処理を行った主制御用CPU31は、副制御基板40に対し、所定の情報(制御コマンド)を所定のタイミングで出力する等の処理を実行する。最初に、主制御用CPU31は、変動パターンを指示するとともに変動の開始を指示する変動開始コマンドを出力する。また、主制御用CPU31は、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動を開始させるように特別図柄表示装置18a又は特別図柄表示装置18bの表示内容を制御する。また、主制御用CPU31は、特別ゲームの変動時間の計測を開始する。また、主制御用CPU31は、特別図柄を指示する特別図柄指定コマンドを出力する。
【0057】
なお、特別図柄開始処理とは別の処理で、主制御用CPU31は、指定した変動パターンに定められている変動時間の経過時に、決定している特別図柄を導出させるように特別図柄表示装置18a又は特別図柄表示装置18bの表示内容を制御する。また、主制御用CPU31は、指定した変動パターンに定められている変動時間の経過時に、変動の停止を指示する変動終了コマンドを出力する。
【0058】
次に、大当り抽選に当選したことによって行われる大当り遊技の進行に関する処理について説明する。
主制御用CPU31は、大当り遊技の進行に関する処理として、副制御基板40の副制御用CPU41に遊技演出の制御を指示する制御情報(制御コマンド)を生成する処理と、大入賞口14を開放及び閉鎖させる処理を行う。前記処理で生成された各種の制御情報は、主制御用CPU31が行うコマンド出力処理によって所定のタイミングで副制御用CPU41に出力される。
【0059】
主制御用CPU31は、オープニング時間を開始させる場合、制御情報としてオープニングコマンドを生成する。オープニングコマンドは、オープニング時間の開始時に副制御用CPU41に出力される。また、主制御用CPU31は、1回のラウンド遊技を開始させる場合、制御情報として開放コマンドを生成するとともに、終了条件の成立によって1回のラウンド遊技を終了させる場合、制御情報として閉鎖コマンドを生成する。開放コマンドは、ラウンド遊技の開始時に副制御用CPU41に出力されるとともに、閉鎖コマンドは、ラウンド遊技の終了時に副制御用CPU41に出力される。また、主制御用CPU31は、1回のラウンド遊技において大入賞口14を開放させる場合、大入賞ソレノイドSOL2を第1状態(例えば励磁の状態)に制御し、大入賞口14を閉鎖させる場合、大入賞ソレノイドSOL2を第2状態(例えば非励磁の状態)に制御する。また、主制御用CPU31は、最後のラウンド遊技の終了後、エンディング時間を開始させる場合、制御情報としてエンディングコマンドを生成する。エンディングコマンドは、エンディング時間の開始時に副制御用CPU41に出力される。
【0060】
次に、待機状態に移行させる処理について説明する。
主制御用CPU31は、第1特別図柄の始動保留数と第2特別図柄の始動保留数の何れもが0(零)であって、特別ゲームが実行されていないとき、且つ、大当り遊技が実行されていないとき、待機期間としての待機状態に制御する。つまり、本実施形態における待機状態は、特別ゲームが実行されていない期間であり、且つ大当り遊技が実行されていない期間である。待機状態に制御したとき、主制御用CPU31は、制御情報として、待機状態であることを特定可能なデモコマンドを生成する。このデモコマンドは、待機状態において待機演出を実行させるためのコマンドであり、主制御用CPU31が行うコマンド出力処理によって所定のタイミングで副制御用CPU41に出力される。待機演出は、パチンコ遊技機10が待機状態であることを例えば演出表示装置11などの装置を利用して報知し、客寄せ効果を得るための演出である。
【0061】
次に、確率状態を移行させる処理について説明する。
主制御用CPU31は、特定図柄に基づく大当り遊技を終了すると、主制御用RAM33に高確フラグを記憶させる。即ち、主制御用CPU31は、高確率状態に制御する。一方、主制御用CPU31は、通常図柄に基づく大当り遊技を終了すると、主制御用RAM33に高確フラグを記憶させない。即ち、主制御用CPU31は、低確率状態に制御する。主制御用CPU31は、大当り遊技を開始させる場合であって、高確フラグが記憶されているとき、該高確フラグを消去する。即ち、主制御用CPU31は、大当り遊技中、低確率状態に制御する。
【0062】
次に、入球率状態及び変動時間状態を移行させる処理について説明する。
主制御用CPU31は、大当り遊技が終了すると、主制御用RAM33に作動フラグを記憶させる。即ち、主制御用CPU31は、高入球率状態に制御する。主制御用CPU31は、通常図柄に基づく大当り遊技の終了後、特別ゲームを開始させる毎に、主制御用RAM33に記憶されている実行カウンタの値を更新することによって、大当り遊技の終了後における特別ゲームの実行回数を計数する。主制御用CPU31は、大当り遊技の終了後における特別ゲームの実行回数が作動回数に達した特別ゲームが終了すると、主制御用RAM33に記憶されている作動フラグを消去する。即ち、主制御用CPU31は、通常図柄に基づく大当り遊技の終了後、作動回数目の特別ゲームが終了すると低入球率状態に制御する。主制御用CPU31は、大当り遊技を開始させる場合であって、作動フラグが記憶されているとき、該作動フラグを消去する。即ち、主制御用CPU31は、大当り遊技中、低入球率状態に制御する。なお、主制御用CPU31は、高入球率状態に制御するときに短変動時間状態に制御し、低入球率状態に制御するときに長変動時間状態に制御する。
【0063】
また、主制御用CPU31は、前述した処理の他にも以下に説明する処理を行う。例えば、主制御用CPU31は、普通図柄に関する処理やエラーに関する処理なども行う。普通図柄に関する処理では、ゲートセンサGSからの検知信号を入力する処理、普通ゲームを開始させる処理などを行う。また、エラーに関する処理では、パチンコ遊技機10で生じた各種のエラーを検知することによって報知を行わせるなどの処理を行う。
【0064】
次に、演出制御プログラムに基づいて、副制御基板40の副制御用CPU41が実行する各種処理について説明する。副制御用CPU41は、主制御用CPU31から制御コマンドを入力すると、その制御コマンドに応じて各種処理を実行する。
【0065】
最初に、演出図柄変動処理について説明する。
演出図柄変動処理において、副制御用CPU41は、特別図柄指定コマンドを入力すると、特別図柄指定コマンドにより指定された特別図柄に基づき、演出ゲームで導出させる演出図柄の組み合わせを決定する。副制御用CPU41は、特別図柄の大当り図柄が指定された場合には、演出図柄による大当りの組み合わせを決定する。また、副制御用CPU41は、特別図柄のはずれ図柄が指定された場合には、変動開始コマンドにより特定可能な変動パターンに基づき、演出ゲームで導出させる演出図柄の組み合わせを決定する。具体的に言えば、副制御用CPU41は、リーチ演出が実行されるはずれ変動用のメイン変動パターンが指定されたときには、リーチ形成図柄を含むはずれの組み合わせを決定する。また、副制御用CPU41は、リーチ演出が実行されないはずれ変動用のメイン変動パターンが指定されたときには、リーチ形成図柄を含まないはずれの組み合わせを決定する。
【0066】
本実施形態において演出ゲームは、左列、中列、右列からなる3列の演出図柄による組み合わせを導出させる。そして、演出ゲームでは、所定の複数列(この実施形態では左列と右列の2列)に同一の演出図柄が導出されることによってリーチが形成され、残りの列(この実施形態では中列の1列)を導出させるためのリーチ演出が行われる。このため、所定の複数列に導出された同一の演出図柄がリーチ形成図柄となり、リーチ形成図柄を含むはずれの組み合わせは所定の複数列が同一の演出図柄であって、残りの列が所定の複数列の演出図柄とは異なる演出図柄である組み合わせとなる。また、リーチ形成図柄を含まないはずれの組み合わせは所定の複数列が異なる図柄であって、残りの列については所定の複数列の演出図柄との一致性を問わない組み合わせとなる。因みに、本実施形態の大当りの組み合わせは、全列の演出図柄が同一の演出図柄となる組み合わせである。つまり、大当りの組み合わせにも、リーチ形成図柄を含んでいる。
【0067】
また、副制御用CPU41は、変動開始コマンドを入力すると、当該コマンドから特定可能なメイン変動パターンの種類をもとに、演出表示装置11の表示内容を制御するためのサブ変動パターンを決定する。サブ変動パターンは、演出ゲームの演出内容を特定可能である。
【0068】
サブ変動パターンから特定可能な演出ゲームの演出内容には、次に説明するような演出内容がある。
例えば、リーチ演出を行わない完全はずれの演出内容には、例えば3列の演出図柄の変動を予め定めた順番(例えば左列→右列→中列)に停止させ、最終的にリーチ形成図柄を含まないはずれの組み合わせを導出させる演出内容(通常変動)がある。また、リーチ演出を行う演出内容には、SR1演出を行う演出内容及びSR2演出を行う演出内容がある。なお、SR2演出は、SR1演出に比して大当り期待度が高い演出として位置付けられている。大当り期待度は、はずれの場合の出現率と大当りの場合の出現率を合算した全体出現率に対する大当りの場合の出現率の割合によって算出することができる。なお、SR1演出、SR2演出のほかにも、リーチ演出を備えていてもよく、リーチ演出の種類毎に大当り期待度を異ならせてもよい。
【0069】
サブ変動パターンを決定した副制御用CPU41は、そのサブ変動パターンで特定される演出内容で演出ゲームが表示されるように演出表示装置11の表示内容を制御する。更に、副制御用CPU41は、サブ変動パターンで特定される演出内容が、リーチ演出を行う演出内容である場合、SR演出処理を行うことにより、SR1演出又はSR2演出が実行される演出内容で演出ゲームが表示されるように演出表示装置11の表示内容を制御する。即ち、副制御用CPU41は、変動開始コマンドから特定可能なメイン変動パターンが、変動パターンHP03~HP06である場合、SR演出処理を行うことにより、SR1演出又はSR2演出が実行される演出内容で演出ゲームが表示されるように演出表示装置11の表示内容を制御する。SR演出処理について、詳しくは後述する。そして、副制御用CPU41は、変動終了コマンドの入力を契機として演出ゲームを終了させ、演出図柄の組み合わせを導出させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。なお、本実施形態では、変動終了コマンドの入力を契機として、演出ゲームを終了させているが、副制御用CPU41の制御によりメイン変動パターンから特定される変動時間を計測し、演出ゲームを終了させるようにしてもよい。つまり、主制御基板30から変動終了コマンドを出力せずに、演出ゲームの終了を制御してもよい。
【0070】
次に、待機演出に関する処理について説明する。
副制御用CPU41は、デモコマンドを入力すると、副制御用RAM43の予め定められた領域に待機状態であることを特定可能な情報として待機状態フラグを記憶させ、待機演出を行わせるように演出表示装置11の表示内容を制御する。待機演出は、予め定めた演出時間が終了するまでを1回として行われる。そして、待機演出中に終了条件が成立せずに、演出時間が終了した場合は、繰り返し待機演出を実行させる。待機演出の終了条件は、遊技球が第1始動口12や第2始動口13へ入球し、特別ゲームが開始されることである。そして、待機演出の終了条件が成立した場合、副制御用CPU41は、副制御用RAM43に記憶されている待機状態フラグを消去し、待機演出を終了させる。
【0071】
本実施形態における待機演出は、演出表示装置11に停止表示されている演出図柄に待機演出用の動作を付加して表示させる演出である。待機演出用の動作とは、例えば演出図柄の一旦停止表示を上下にゆれ変動させるのであれば当該ゆれ変動とは区別されるように左右に揺らす動作で表示させたり、演出図柄をキャラクタの意匠によって構成しているのであればキャラクタを通常状態とは区別される動作で表示させたり、することである。なお、図柄表示デモで用いる演出図柄は、待機演出の開始時点で演出表示装置11に表示されている図柄である。この図柄は、直近の演出ゲームで導出された図柄の場合もあれば、電源投入時の初期設定後に表示される初期図柄の場合もある。なお、待機演出において、パチンコ遊技機10や製造メーカなどを宣伝する待機演出用の画像(動画)を表示させてもよい。
【0072】
次に、パチンコ遊技機10に搭載されたカスタマイズ機能について説明する。本実施形態におけるパチンコ遊技機10は、演出に関する各種のカスタマイズが可能に構成されており、カスタマイズされた内容を反映して各種の演出が実行される。
【0073】
図4に示すように、本実施形態のカスタマイズ機能は、カスタマイズにより変更可能な内容により、基本カスタマイズと、チャンス演出カスタマイズとに分類される。基本カスタマイズとしては、プレミアムモード、カットイン予告、BGMの各カスタマイズを行うことができる。一方、チャンス演出カスタマイズとしては、SR演出において実行可能なチャンス演出、及び大当り遊技中の所定のラウンド演出中に実行可能なチャンス演出の内容を3種類の内容から1種類選択することができる。なお、本実施形態では、SR1演出、SR2演出、及び所定のラウンド演出では、チャンス演出カスタマイズにより変更可能な演出内容が同じ内容である。つまり、本実施形態では、SR1演出、SR2演出、及び所定のラウンド演出には、チャンス演出カスタマイズにより変更可能な複数の演出内容がある。このように、パチンコ遊技機10において、カスタマイズにより変更可能な内容には、複数種類の内容がある。
【0074】
以下、基本カスタマイズについて説明する。
プレミアムモードのカスタマイズでは、プレミアム予告の出現率が高出現率となるプレミアムモードの設定をすることができる。
【0075】
図5(a)に示すように、プレミアム予告は、大当りとなる特別ゲームの実行中に実行される演出ゲームにおいて実行可能な予告演出であり、画像表示部GHに画像PGが表示されることで、実行中の特別ゲームが大当りとなることが特定可能となる予告演出である。プレミアム予告は、特別ゲームの実行中、演出ゲームにおいてリーチが形成される前に実行可能な予告演出である。本実施形態では、プレミアムモードの設定をオンにした場合、プレミアムモードの設定をオフにした場合に比して、大当りの特別ゲームの実行中におけるプレミアム予告の出現率を高くすることができる。
【0076】
カットイン予告のカスタマイズでは、カットイン予告の期待度の設定、又はカットイン予告が出現しない設定をすることができる。
図5(b)に示すように、カットイン予告は、特別ゲームの実行中に実行される演出ゲームにおいて実行可能な予告演出であり、画像表示部GHに画像CIGが表示されることで、実行中の特別ゲームが大当りとなる期待度(以下、大当り期待度と示す)が示唆される予告演出である。カットイン予告は、特別ゲームの実行中、演出ゲームにおいてリーチが形成される前に実行可能な予告演出である。なお、本実施形態では、演出ゲームの実行中にプレミアム予告が実行される期間とカットイン予告が実行される期間とは、重ならない期間となっているが、プレミアム予告が実行される期間とカットイン予告が実行される期間の一部又全部が重なっていてもよい。本実施形態では、カットイン予告の設定を通常期待度に設定した場合、カットイン予告の出現により示唆される大当り期待度が、予め定められた通常の期待度となる。一方で、カットイン予告の設定を高期待度に設定した場合、カットイン予告の出現により示唆される大当り期待度が、予め定められた通常の期待度よりも高い期待度となる。なお、カットイン予告は、プレミアム予告のように実行中の特別ゲームが大当りとなることを特定可能な予告演出とは異なるため、ここで言う、通常の期待度よりも高い期待度とは、大当り期待度として100%未満の期待度である。また、カットイン予告が出現しない設定をした場合、演出ゲームにおけるカットイン予告の出現率が0(零)となる。
【0077】
BGMのカスタマイズでは、特別ゲームの実行中に実行される演出ゲームにおいてスピーカSpから出力される楽曲の種類を設定することができる。演出ゲームにおいて出力される楽曲には、第1楽曲、第2楽曲、及び第3楽曲の3種類の楽曲があり、BGMのカスタマイズでは、これらの楽曲から1種類の楽曲を選択することができる。なお、本実施形態において、選択された楽曲は、演出ゲームが実行される毎に出力が開始され、演出ゲームにおいてリーチが形成される場合には、リーチが形成されたタイミングで出力が終了する一方で、演出ゲームにおいてリーチが形成されない場合には、演出ゲームが終了したタイミングで出力が終了する。これに限らず、選択された楽曲は、演出ゲームの実行中における全部の期間に出力されてもよい。また、選択された楽曲は、演出ゲームが実行される毎に出力が開始されるのではなく、複数回の演出ゲームに跨って出力可能であってもよい。
【0078】
次に、チャンス演出カスタマイズについて説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、SR演出及び、大当り遊技中の所定のラウンド演出において、共通のチャンス演出が実行可能となっている。なお、所定のラウンド演出においてチャンス演出が実行される場合、チャンス演出は示唆演出として機能する。チャンス演出には、チャージ演出と、ボタンバイブ演出の2種類の演出がある。
【0079】
最初に、チャージ演出について詳しく説明する。
図5(c)に示すように、チャージ演出が実行されると、画像表示部GHにおける左下の領域に、3段階のレベルメータ画像MGが表示される。なお、レベルメータ画像MGの段階数は、2段階であってもよく、4段階以上であってもよい。なお、特別ゲームの実行中において、チャージ演出は、プレミアム予告及びカットイン予告とは実行可能なタイミングが異なり、SR演出の実行中に実行可能な演出である。そして、SR演出の実行中においては、レベルメータ画像MGにおいて示されるレベルが予め定められた1回又は複数回のタイミングで上昇することにより、実行中の特別ゲームにおける大当り期待度が示唆される。なお、実行中の特別ゲームが大当りであるとき、レベルが3段階まで上昇する場合があり、これにより、実行中の特別ゲームが大当りとなることが示唆される。一方、所定のラウンド演出の実行中においては、レベルメータ画像MGで示されるレベルが予め定められた1回又は複数回のタイミングで上昇することにより、実行中の大当り遊技の終了後に第1有利状態へ移行する期待度が示唆される。なお、実行中の大当り遊技が特定図柄に基づく大当り遊技であるとき、レベルが3段階まで上昇する場合があり、これにより、実行中の大当り遊技の終了後に第1有利状態へ移行することが特定可能となる。
【0080】
次に、ボタンバイブ演出について詳しく説明する。
図5(c)に示すように、ボタンバイブ演出は、画像表示部GHに画像BVGが表示されるとともに、演出ボタンBT1が振動する演出である。なお、特別ゲームの実行中において、ボタンバイブ演出は、プレミアム予告及びカットイン予告とは実行可能なタイミングが異なり、SR演出の実行中に予め定められたタイミングで実行可能な演出である。また、SR演出の実行中において、ボタンバイブ演出は、実行中の特別ゲームが大当りであるときに実行可能な演出であり、ボタンバイブ演出が実行されることにより、実行中の特別ゲームが大当りとなることが示唆される。一方、所定のラウンド演出の実行中において、ボタンバイブ演出は、実行中の大当り遊技が特定図柄に基づく大当り遊技であるときに、予め定められたタイミングで実行可能な演出である。そして、所定のラウンド演出の実行中にボタンバイブ演出が実行されることにより、実行中の大当り遊技の終了後に第1有利状態へ移行することが特定可能となる。
【0081】
ここで、チャンス演出カスタマイズの説明に戻る。図4に示すように、チャンス演出カスタマイズでは、カスタマイズオフ、ボタンバイブチャンス、及びチャージチャンスオフの3種類の内容から1種類の内容を設定可能である。
【0082】
カスタマイズオフが設定されている場合、チャンス演出としてはチャージ演出のみが実行可能であり、ボタンバイブ演出は実行されない。
ボタンバイブチャンスが設定されている場合、チャンス演出としては、チャージ演出に加え、ボタンバイブ演出が実行可能となる。即ち、ボタンバイブチャンスが設定されている場合、実行中の特別ゲームが大当りであるとき、SR演出の実行中に、チャージ演出及びボタンバイブ演出の何れか一方の演出又は両方の演出により、実行中の特別ゲームが大当りとなることが特定可能となる場合がある。同様に、ボタンバイブチャンスが設定されている場合、実行中の大当り遊技が特定図柄に基づく大当り遊技であるとき、所定のラウンド演出においては、チャージ演出及びボタンバイブ演出の何れか一方の演出又は両方の演出により、実行中の大当り遊技の終了後に第1有利状態へ移行することが特定可能となる場合がある。
【0083】
チャージチャンスオフが設定されている場合、チャンス演出としては、チャージ演出及びボタンバイブ演出の何れも実行されない。即ち、チャージチャンスオフが設定されている場合、チャンス演出が実行されないことになる。因みに、パチンコ遊技機10では、チャージチャンスオフが設定されている場合でも、所定のラウンド演出中における予め定められたタイミングで、チャンス演出とは別に、実行中の大当り遊技の終了後に第1有利状態へ移行することを示唆する画像が画像表示部GHに表示される場合がある。
【0084】
本実施形態では、待機状態において基本カスタマイズ、及びチャンス演出カスタマイズが可能に構成されている。また、これに加え、本実施形態では、SR演出が実行される特別ゲームにおいて、リーチが形成されてからSR演出が開始されるまでの期間において実行されるSR導入演出の実行中、及び大当り遊技における所定のオープニング演出の実行中にもチャンス演出カスタマイズが可能に構成されている。つまり、本実施形態においてカスタマイズが可能な期間には、待機状態中と、特別ゲームの実行中におけるSR演出が開始される前のSR導入演出の実行中と、大当り遊技中における所定のオープニング演出の実行中とがある。そして、本実施形態において、カスタマイズが可能な内容には、SR導入演出の実行中、所定のオープニング演出の実行中、及び待機状態中においてカスタマイズが可能な内容と、待機状態中においてカスタマイズが可能な内容とがある。本実施形態において、SR導入演出の実行中、所定のオープニング演出の実行中、及び待機状態中においてカスタマイズが可能なチャンス演出カスタマイズの設定内容は、第1の内容に相当する。一方、本実施形態において、待機状態中においてカスタマイズが可能な基本カスタマイズの設定内容は、第2の内容に相当する。
【0085】
また、本実施形態では、待機状態に移行した後、演出ボタンBT1又は十字ボタンBT2が操作されず、且つ特別ゲームが実行されずに所定時間(一例として、30分)が経過した場合には、チャンス演出カスタマイズの初期化条件が成立し、チャンス演出カスタマイズの設定内容が初期化される(カスタマイズオフとなる)。
【0086】
ここで、図6を参照して、待機状態中に表示可能なメニュー画像MNG1と、メニュー画像MNG1から各メニュー項目が選択される場合の態様について説明する。
図6に示すように、待機状態における待機演出の実行中に演出ボタンBT1が操作された場合、画像表示部GHにメニュー画像MNG1が表示される。メニュー画像MNG1は、待機状態において各メニュー項目を選択するために表示される画像である。メニュー画像MNG1には、選択可能なメニュー項目として、基本カスタマイズ、チャンス演出カスタマイズ、音量・光量調整、基本カスタマイズの初期化、終了の5種類のメニュー項目がある。メニュー項目は、十字ボタンBT2の上ボタンUBT又は下ボタンDBTを操作して、選択画像CH1を上下方向に移動させることにより、選択可能である。そして、各メニュー項目が選択された状態で演出ボタンBT1が操作されることにより、選択したメニュー項目が決定される。メニュー項目が決定されると、画像表示部GHには、メニュー画像MNG1に替えて、メニュー項目に対応する画像が表示される。
【0087】
具体的に言えば、基本カスタマイズのメニュー項目が決定された場合、画像表示部GHには、基本カスタマイズを行うためのカスタマイズ画像CMG1が表示される。チャンス演出カスタマイズが決定された場合、画像表示部GHには、チャンス演出カスタマイズを行うためのカスタマイズ画像CMG2が表示される。音量・光量調整が決定された場合、画像表示部GHには、音量・光量調整を行うための音量光量調整画像OKGが表示される。
【0088】
なお、基本カスタマイズの初期化が決定された場合、基本カスタマイズによって設定されている内容が初期情報となる。具体的には、プレミアムモードの設定がオフ、カットイン予告の設定が通常期待度、BGMの設定が第1楽曲となる。本実施形態において、待機状態における待機演出の実行中に演出ボタンBT1を操作することでメニュー画像MNG1を表示させ、十字ボタンBT2を操作することでメニュー画像MNG1から基本カスタマイズの初期化を選択し、更に演出ボタンBT1により基本カスタマイズの初期化を決定する操作は、所定の操作に相当する。
【0089】
メニュー項目として終了が決定された場合、メニュー画像MNG1の表示が終了されるとともに、待機演出が再開される。なお、本実施形態においては、メニュー画像MNG1の表示中に、十字ボタンBT2の中央ボタンCBTが操作された場合にも、メニュー画像MNG1の表示が終了される。
【0090】
ここで、副制御用CPU41が待機状態においてメニュー画像MNG1を表示させ、メニュー画像MNG1により選択されたメニュー項目を決定する待機状態メニュー処理について説明する。
【0091】
副制御用CPU41は、副制御用RAM43に待機状態フラグが記憶されているか判定する。待機状態フラグが記憶されていない場合、副制御用CPU41は、待機状態メニュー処理を終了する。一方、待機状態フラグが記憶されている場合、副制御用CPU41は、演出ボタンBT1の操作信号を入力したか判定する。演出ボタンBT1の操作信号を入力していない場合、副制御用CPU41は、待機状態メニュー処理を終了する。一方、演出ボタンBT1の操作信号を入力した場合、副制御用CPU41は、画像表示部GHにメニュー画像MNG1を表示させるように演出表示装置11を制御するとともに、副制御用RAM43にメニュー画像MNG1の表示中であることを特定可能な情報として、メニュー表示フラグを記憶させる。
【0092】
画像表示部GHにメニュー画像MNG1を表示させた場合、副制御用CPU41は、選択画像CH1により基本カスタマイズのメニュー項目が選択されるように演出表示装置11を制御するとともに、選択画像CH1により選択されているメニュー項目を特定可能な情報として、メニュー選択フラグを副制御用RAM43に記憶させる。
【0093】
副制御用RAM43にメニュー表示フラグが記憶されている場合、副制御用CPU41は、上ボタンUBT又は下ボタンDBTの操作信号を入力したか判定する。そして、上ボタンUBT又は下ボタンDBTの操作信号を入力した場合、副制御用CPU41は、選択画像CH1を操作信号に対応した方向へ移動させ、選択画像CH1により選択されているメニュー項目を変更するように演出表示装置11を制御する。更に、副制御用CPU41は、選択画像CH1により選択されているメニュー項目を特定可能な情報として、メニュー選択フラグを副制御用RAM43に記憶させる。なお、選択画像CH1により基本カスタマイズのメニュー項目が選択されているとき、上ボタンUBTの操作信号を入力した場合、副制御用CPU41は、選択画像CH1により終了のメニュー項目が選択されるように演出表示装置11を制御する。また、選択画像CH1により終了のメニュー項目が選択されているとき、下ボタンDBTの操作信号を入力した場合、副制御用CPU41は、選択画像CH1により基本カスタマイズのメニュー項目が選択されるように演出表示装置11を制御する。
【0094】
副制御用RAM43にメニュー表示フラグが記憶されている場合、副制御用CPU41は、演出ボタンBT1の操作信号を入力したか判定する。演出ボタンBT1の操作信号を入力した場合、副制御用CPU41は、副制御用RAM43に記憶されているメニュー選択フラグを参照し、選択されているメニュー項目を特定する。
【0095】
演出ボタンBT1の操作信号を入力し、メニュー選択フラグにより特定可能な情報が基本カスタマイズのメニュー項目である場合、副制御用CPU41は、画像表示部GHに表示させているメニュー画像MNG1に替えて、カスタマイズ画像CMG1を表示させるように演出表示装置11を制御する。更に、副制御用CPU41は、カスタマイズ画像CMG1の表示中であることを特定可能な情報として、待機中基本設定フラグを副制御用RAM43に記憶させる。
【0096】
演出ボタンBT1の操作信号を入力し、メニュー選択フラグにより特定可能な情報がチャンス演出カスタマイズのメニュー項目である場合、副制御用CPU41は、画像表示部GHに表示させているメニュー画像MNG1に替えて、カスタマイズ画像CMG2を表示させるように演出表示装置11を制御する。更に、副制御用CPU41は、カスタマイズ画像CMG2の表示中であることを特定可能な情報として、待機中チャンス設定フラグを副制御用RAM43に記憶させる。
【0097】
演出ボタンBT1の操作信号を入力し、メニュー選択フラグにより特定可能な情報が音量・光量調整のメニュー項目である場合、副制御用CPU41は、画像表示部GHに表示させているメニュー画像MNG1に替えて、音量光量調整画像OKGを表示させるように演出表示装置11を制御する。更に、副制御用CPU41は、音量光量調整画像OKGの表示中であることを特定可能な情報として、音量光量調整フラグを副制御用RAM43に記憶させる。
【0098】
演出ボタンBT1の操作信号を入力し、メニュー選択フラグにより特定可能な情報が基本カスタマイズの初期化のメニュー項目である場合、副制御用CPU41は、副制御用RAM43に記憶されている基本カスタマイズにおける設定内容を特定可能な情報を初期情報とする。具体的に、副制御用CPU41は、副制御用RAM43に記憶されているプレミアムモード設定の設定内容を特定可能な情報としてのプレミアムモードフラグに、プレミアムモード設定がオフであることを特定可能な情報を記憶させる。更に、副制御用CPU41は、副制御用RAM43に記憶されているカットイン予告設定の設定内容を特定可能な情報としてのカットイン予告フラグに、カットイン予告設定が通常期待度であることを特定可能な情報を記憶させる。更に、副制御用CPU41は、副制御用RAM43に記憶されているBGM設定の設定内容を特定可能な情報としての楽曲フラグに、BGM設定が第1楽曲であることを特定可能な情報を記憶させる。
【0099】
本実施形態において、副制御用RAM43のプレミアムモードフラグに記憶される情報、カットイン予告フラグに記憶される情報、及び楽曲フラグに記憶される情報は、カスタマイズにより変更される内容を特定可能なカスタマイズ情報に相当する。また、本実施形態において、これらのカスタマイズ情報を記憶する副制御用RAM43は、情報記憶手段に相当する。
【0100】
また、本実施形態では、副制御用RAM43のプレミアムモードフラグに記憶される情報、カットイン予告フラグに記憶される情報、及び楽曲フラグに記憶される情報は、待機状態中において演出ボタンBT1及び十字ボタンBT2の所定の操作が行われたことを契機に初期化可能である。即ち、本実施形態では、所定の操作によって複数のカスタマイズ情報を初期化可能である。本実施形態において、カスタマイズ情報の初期化を行う副制御用CPU41は、情報初期化手段に相当する。そして、本実施形態において、副制御用CPU41は、カスタマイズ情報の初期化を行うことにより、カスタマイズ情報を初期情報とする。
【0101】
演出ボタンBT1の操作信号を入力し、メニュー選択フラグにより特定可能な情報が終了のメニュー項目である場合、副制御用CPU41は、画像表示部GHに表示させているメニュー画像MNG1の表示を終了させ、待機演出を再開させるように演出表示装置11を制御する。なお、副制御用CPU41は、副制御用RAM43にメニュー表示フラグが記憶されている場合において、中央ボタンCBTの操作信号を入力した場合にも、画像表示部GHに表示させているメニュー画像MNG1の表示を終了させ、待機演出を再開させるように演出表示装置11を制御する。そして、副制御用CPU41は、メニュー画像MNG1の表示を終了させた場合、メニュー表示フラグを消去する。そして、副制御用CPU41は、待機状態メニュー処理を終了する。
【0102】
次に、図7を参照して、待機状態中に表示されるメニュー画像MNG1から基本カスタマイズのメニュー項目が選択された場合に表示されるカスタマイズ画像CMG1と、カスタマイズ画像CMG1から基本カスタマイズの設定項目が選択され、カスタマイズが行われる場合の態様について説明する。
【0103】
図7に示すように、カスタマイズ画像CMG1には、選択可能な基本カスタマイズの設定項目として、プレミアムモード設定、カットイン予告設定、BGM設定の3種類の項目がある。基本カスタマイズの設定項目は、上ボタンUBT又は下ボタンDBTを操作して、選択画像CH1を上下方向に移動させることにより、選択可能である。そして、各設定項目が選択された状態で右ボタンRBT又は左ボタンLBTが操作されることで、選択画像CH2~CH4が左右方向に移動して、各設定項目の設定内容を決定可能である。一例として、プレミアムモード設定の設定項目が選択された状態で、右ボタンRBT又は左ボタンLBTが操作されると、選択画像CH2が左右方向に移動して、設定内容をオン又はオフに決定することができる。
【0104】
なお、カスタマイズ画像CMG1の表示中に演出ボタンBT1が操作された場合、カスタマイズ画像CMG1の表示が終了されるとともに、メニュー画像MNG1が表示された状態に戻る。また、カスタマイズ画像CMG1の表示中に中央ボタンCBTが操作された場合、カスタマイズ画像CMG1の表示が終了されるとともに、待機演出が再開される。
【0105】
ここで、副制御用CPU41が待機状態においてカスタマイズ画像CMG1の表示中に、基本カスタマイズの設定項目を選択して、各設定項目の設定内容を決定する待機中基本設定処理について説明する。
【0106】
待機中基本設定処理において、副制御用CPU41は、副制御用RAM43に待機中基本設定フラグが記憶されているか判定する。待機中基本設定フラグが記憶されていない場合、副制御用CPU41は、待機中基本設定処理を終了する。一方、待機中基本設定フラグが記憶されている場合、副制御用CPU41は、選択画像CH1が、プレミアムモード設定の設定項目を選択するように演出表示装置11を制御する。また、副制御用CPU41は、副制御用RAM43のプレミアムモードフラグ、カットイン予告フラグ、及び楽曲フラグに記憶された情報から、基本カスタマイズの各設定項目の現在の設定内容を特定し、選択画像CH2~CH4が基本カスタマイズの各設定項目の現在の設定内容に対応した内容を選択するように演出表示装置11を制御する。
【0107】
また、副制御用RAM43に待機中基本設定フラグが記憶されている場合、副制御用CPU41は、上ボタンUBT又は下ボタンDBTの操作信号を入力したか判定する。そして、上ボタンUBT又は下ボタンDBTの操作信号を入力した場合、副制御用CPU41は、選択画像CH1を操作信号に対応した方向へ移動させ、選択画像CH1により選択されている基本カスタマイズの設定項目を変更するように演出表示装置11を制御する。更に、副制御用CPU41は、選択画像CH1により選択されている基本カスタマイズの設定項目を特定可能な情報として、基本カスタマイズ選択フラグを副制御用RAM43に記憶させる。なお、選択画像CH1によりプレミアムモード設定の項目が選択されているとき、上ボタンUBTの操作信号を入力した場合、副制御用CPU41は、選択画像CH1によりBGM設定の項目が選択されるように演出表示装置11を制御する。また、選択画像CH1によりBGM設定の項目が選択されているとき、下ボタンDBTの操作信号を入力した場合、副制御用CPU41は、選択画像CH1によりプレミアムモード設定の項目が選択されるように演出表示装置11を制御する。
【0108】
副制御用RAM43に待機中基本設定フラグが記憶されている場合、副制御用CPU41は、右ボタンRBT又は左ボタンLBTの操作信号を入力したか判定する。そして、右ボタンRBT又は左ボタンLBTの操作信号を入力した場合、副制御用CPU41は、基本カスタマイズ選択フラグを参照し、選択画像CH1により選択されている基本カスタマイズの設定項目を特定する。
【0109】
右ボタンRBT又は左ボタンLBTの操作信号を入力し、プレミアムモード設定の項目を特定した場合、副制御用CPU41は、選択画像CH2を右ボタンRBT又は左ボタンLBTの操作信号に対応した方向へ移動させるように演出表示装置11を制御する。そして、副制御用CPU41は、選択画像CH2により選択されているプレミアムモード設定の設定内容を特定可能な情報を副制御用RAM43のプレミアムモードフラグに記憶させる。一例として、副制御用CPU41は、選択画像CH2によりオフが選択された場合、プレミアムモード設定がオフであることを特定可能な情報をプレミアムモードフラグに記憶させる。
【0110】
右ボタンRBT又は左ボタンLBTの操作信号を入力し、カットイン予告設定の項目を特定した場合、副制御用CPU41は、選択画像CH3を右ボタンRBT又は左ボタンLBTの操作信号に対応した方向へ移動させるように演出表示装置11を制御する。そして、副制御用CPU41は、選択画像CH3により選択されているカットイン予告設定の設定内容を特定可能な情報を副制御用RAM43のカットイン予告フラグに記憶させる。一例として、副制御用CPU41は、選択画像CH3により通常期待度が選択された場合、カットイン予告設定が通常期待度であることを特定可能な情報をカットイン予告フラグに記憶させる。
【0111】
右ボタンRBT又は左ボタンLBTの操作信号を入力し、BGM設定の項目を特定した場合、副制御用CPU41は、選択画像CH4を右ボタンRBT又は左ボタンLBTの操作信号に対応した方向へ移動させるように演出表示装置11を制御する。そして、副制御用CPU41は、選択画像CH4により選択されているBGM設定の設定内容を特定可能な情報を副制御用RAM43の楽曲フラグに記憶させる。一例として、副制御用CPU41は、選択画像CH4により第1楽曲が選択された場合、BGM設定が第1楽曲であることを特定可能な情報を楽曲フラグに記憶させる。
【0112】
副制御用RAM43に待機中基本設定フラグが記憶されている場合、副制御用CPU41は、演出ボタンBT1の操作信号を入力したか判定する。そして、演出ボタンBT1の操作信号を入力した場合、副制御用CPU41は、画像表示部GHに表示させているカスタマイズ画像CMG1に替えて、メニュー画像MNG1を表示させるように演出表示装置11を制御する。そして、副制御用CPU41は、待機中基本設定フラグを消去するとともに、副制御用RAM43にメニュー表示フラグを記憶させる。そして、副制御用CPU41は、待機中基本設定処理を終了する。
【0113】
副制御用RAM43に待機中基本設定フラグが記憶されている場合、副制御用CPU41は、中央ボタンCBTの操作信号を入力したか判定する。そして、中央ボタンCBTの操作信号を入力した場合、副制御用CPU41は、画像表示部GHに表示させているカスタマイズ画像CMG1の表示を終了させ、待機演出を再開させるように演出表示装置11を制御する。更に、副制御用CPU41は、待機中基本設定フラグを消去する。そして、副制御用CPU41は、待機中基本設定処理を終了する。
【0114】
次に、図8を参照して、待機状態中に表示されるメニュー画像MNG1からチャンス演出カスタマイズのメニュー項目が選択された場合に表示されるカスタマイズ画像CMG2と、カスタマイズ画像CMG2からチャンス演出カスタマイズの設定内容が選択され、カスタマイズが行われる場合の態様について説明する。
【0115】
図8に示すように、カスタマイズ画像CMG2には、選択可能なチャンス演出カスタマイズの設定内容として、カスタマイズオフ、ボタンバイブチャンス、チャージチャンスオフの3種類の内容がある。チャンス演出カスタマイズの設定内容は、右ボタンRBT又は左ボタンLBTを操作して選択画像CH5を左右方向に移動させることにより決定可能である。
【0116】
なお、カスタマイズ画像CMG2の表示中に演出ボタンBT1が操作された場合、カスタマイズ画像CMG2の表示が終了されるとともに、メニュー画像MNG1が表示された状態に戻る。また、カスタマイズ画像CMG2の表示中に中央ボタンCBTが操作された場合、カスタマイズ画像CMG2の表示が終了されるとともに、待機演出が再開される。
【0117】
ここで、副制御用CPU41が待機状態においてカスタマイズ画像CMG2の表示中に、チャンス演出カスタマイズの設定内容を決定する待機中チャンス設定処理について説明する。
【0118】
待機中チャンス設定処理において、副制御用CPU41は、副制御用RAM43に待機中チャンス設定フラグが記憶されているか判定する。待機中チャンス設定フラグが記憶されていない場合、副制御用CPU41は、待機中チャンス設定処理を終了する。一方、待機中チャンス設定フラグが記憶されている場合、副制御用CPU41は、副制御用RAM43に記憶されているチャンス演出フラグを参照し、選択画像CH5によりチャンス演出フラグに対応した設定内容が選択されるように演出表示装置11を制御する。本実施形態において、副制御用RAM43のチャンス演出フラグに記憶されるチャンス演出カスタマイズによる設定内容を特定可能な情報は、カスタマイズにより変更される内容を特定可能なカスタマイズ情報に相当し、所定のカスタマイズ情報に相当する。
【0119】
また、副制御用RAM43に待機中チャンス設定フラグが記憶されている場合、副制御用CPU41は、右ボタンRBT又は左ボタンLBTの操作信号を入力したか判定する。そして、右ボタンRBT又は左ボタンLBTの操作信号を入力した場合、副制御用CPU41は、選択画像CH5を右ボタンRBT又は左ボタンLBTの操作信号に対応した方向へ移動させるように演出表示装置11を制御する。そして、副制御用CPU41は、選択画像CH5により選択されているチャンス演出カスタマイズの設定内容を特定可能な情報を副制御用RAM43のチャンス演出フラグに記憶させる。一例として、選択画像CH5によりカスタマイズオフの設定内容が選択されている状態において、右ボタンRBTの操作信号を入力した場合、副制御用CPU41は、選択画像CH5によりボタンバイブチャンスの設定内容が選択されるように演出表示装置11を制御する。更に、副制御用CPU41は、チャンス演出カスタマイズの設定内容として、ボタンバイブチャンスを特定可能な情報を副制御用RAM43のチャンス演出フラグに記憶させる。
【0120】
副制御用RAM43に待機中チャンス設定フラグが記憶されている場合、副制御用CPU41は、演出ボタンBT1の操作信号を入力したか判定する。そして、演出ボタンBT1の操作信号を入力した場合、副制御用CPU41は、画像表示部GHに表示させているカスタマイズ画像CMG2に替えて、メニュー画像MNG1を表示させるように演出表示装置11を制御する。そして、副制御用CPU41は、待機中チャンス設定フラグを消去するとともに、副制御用RAM43にメニュー表示フラグを記憶させる。
【0121】
副制御用RAM43に待機中チャンス設定フラグが記憶されている場合、副制御用CPU41は、中央ボタンCBTの操作信号を入力したか判定する。そして、中央ボタンCBTの操作信号を入力した場合、副制御用CPU41は、画像表示部GHに表示させているカスタマイズ画像CMG2の表示を終了させ、待機演出を再開させるように演出表示装置11を制御する。更に、副制御用CPU41は、待機中チャンス設定フラグを消去する。
【0122】
なお、副制御用CPU41は、デモコマンドを入力した場合、副制御用RAM43のチャンス演出フラグに記憶されたカスタマイズ情報を初期化するための処理を行う。具体的に、副制御用CPU41は、デモコマンドを入力すると、副制御用RAM43のタイマフラグに初期値を記憶させることで、チャンス演出フラグに記憶されたカスタマイズ情報を初期化するまでの経過時間の計数を開始する。そして、副制御用CPU41は、副制御用RAM43に待機状態フラグが記憶されているか判定し、待機状態フラグが記憶されている場合、タイマフラグの値を更新する。また、副制御用CPU41は、待機状態フラグが記憶されている場合、演出ボタンBT1又は十字ボタンBT2の操作信号を入力したか判定し、操作信号を入力した場合には、タイマフラグに再度初期値を記憶させる。そして、副制御用CPU41は、更新したタイマフラグの値が、予め定められた値となった場合、チャンス演出カスタマイズのカスタマイズ情報の初期情報として、カスタマイズオフを特定可能な情報を副制御用RAM43のチャンス演出フラグに記憶させる。
【0123】
次に、図9を参照して、待機状態中に表示されるメニュー画像MNG1から音量・光量調整のメニュー項目が選択された場合に表示される音量光量調整画像OKGと、音量光量調整画像OKGの表示中に音量調整及び光量調整が行われる場合の態様について説明する。
【0124】
図9に示すように、音量光量調整画像OKGには、現在の音量段階が表示され、音量調整を行うための音量画像ORG、及び現在の光量段階が表示され、光量調整を行うための光量画像KRGが含まれている。
【0125】
ここで、パチンコ遊技機10における音量調整機能及び光量調整機能の概略について説明する。
パチンコ遊技機10は、待機状態中における音量画像ORGの表示中に右ボタンRBT及び左ボタンLBTを用いた音量の調整操作によって、音声演出を実行する際の音量を特定可能な音量段階を1から10まで、全10段階にわたって調整可能に構成されている。また、パチンコ遊技機10は、待機状態中における光量画像KRGの表示中に上ボタンUBT及び下ボタンDBTを用いた光量の調整操作によって、発光演出を実行する際の光量を特定可能な光量段階を1から5まで、全5段階にわたって調整可能に構成されている。そして、パチンコ遊技機10では、音量段階が変更されると、音量画像ORGが更新表示され、光量段階が変更されると、光量画像KRGが更新表示される。
【0126】
なお、音量光量調整画像OKGの表示中に演出ボタンBT1が操作された場合、音量光量調整画像OKGの表示が終了されるとともに、メニュー画像MNG1が表示された状態に戻る。また、音量光量調整画像OKGの表示中に中央ボタンCBTが操作された場合、音量光量調整画像OKGの表示が終了されるとともに、待機演出が再開される。
【0127】
ここで、副制御用CPU41が待機状態において音量光量調整画像OKGの表示中に、音量の段階及び光量の段階を調整する音量光量調整処理について説明する。
音量光量調整処理において、副制御用CPU41は、副制御用RAM43に音量光量調整フラグが記憶されているか判定する。音量光量調整フラグが記憶されていない場合、副制御用CPU41は、音量光量調整処理を終了する。一方、音量光量調整フラグが記憶されている場合、副制御用CPU41は、左ボタンLBTの操作信号又は右ボタンRBTの操作信号を入力したか判定する。左ボタンLBTの操作信号を入力した場合、副制御用CPU41は、現在の音量段階を1段階下の音量段階に調整するように副制御用RAM43に記憶された音量フラグの値を更新する。このとき、副制御用CPU41は、現在の音量段階が最小段階(音量段階1)である場合には、音量フラグの値を更新しない。右ボタンRBTの操作信号を入力した場合、副制御用CPU41は、現在の音量段階を1段階上の音量段階に調整するように音量フラグの値を更新する。このとき、副制御用CPU41は、現在の音量段階が最大段階(音量段階10)である場合には、音量フラグの値を更新しない。そして、音量フラグの値を更新した場合、副制御用CPU41は、音量画像ORGに更新後の音量段階が表示されるように演出表示装置11を制御する。なお、本実施形態において、副制御用CPU41は、音量フラグの値に基づいて現在の音量段階を特定可能であり、特定した現在の音量段階に基づいて、各種の音声演出を実行させる制御が可能である。
【0128】
副制御用RAM43に音量光量調整フラグが記憶されている場合、副制御用CPU41は、上ボタンUBTの操作信号又は下ボタンDBTの操作信号を入力したか判定する。下ボタンDBTの操作信号を入力した場合、副制御用CPU41は、現在の光量段階を1段階下の光量段階に調整するように副制御用RAM43に記憶された光量フラグの値を更新する。このとき、副制御用CPU41は、現在の光量段階が最小段階(光量段階1)である場合には、光量フラグの値を更新しない。上ボタンUBTの操作信号を入力した場合、副制御用CPU41は、現在の光量段階を1段階上の光量段階に調整するように光量フラグの値を更新する。このとき、副制御用CPU41は、現在の光量段階が最大段階(光量段階5)である場合には、光量フラグの値を更新しない。そして、光量フラグの値を更新した場合、副制御用CPU41は、光量画像KRGに更新後の光量段階が表示されるように演出表示装置11を制御する。なお、本実施形態において、副制御用CPU41は、光量フラグの値に基づいて現在の光量段階を特定可能であり、特定した現在の光量段階に基づいて、各種の発光演出を実行させる制御が可能である。
【0129】
副制御用RAM43に音量光量調整フラグが記憶されている場合、副制御用CPU41は、演出ボタンBT1の操作信号を入力したか判定する。そして、演出ボタンBT1の操作信号を入力した場合、副制御用CPU41は、画像表示部GHに表示させている音量光量調整画像OKGに替えて、メニュー画像MNG1を表示させるように演出表示装置11を制御する。そして、副制御用CPU41は、副制御用RAM43に記憶されている音量光量調整フラグを消去するとともに、副制御用RAM43にメニュー表示フラグを記憶させる。そして、副制御用CPU41は、音量光量調整処理を終了する。
【0130】
副制御用RAM43に音量光量調整フラグが記憶されている場合、副制御用CPU41は、中央ボタンCBTの操作信号を入力したか判定する。そして、中央ボタンCBTの操作信号を入力した場合、副制御用CPU41は、画像表示部GHに表示させている音量光量調整画像OKGの表示を終了させ、待機演出を再開させるように演出表示装置11を制御する。更に、副制御用CPU41は、副制御用RAM43に記憶されている音量光量調整フラグを消去し、音量光量調整処理を終了する。
【0131】
なお、副制御用CPU41は、副制御用RAM43にメニュー表示フラグ、待機中基本設定フラグ、待機中チャンス設定フラグ、及び音量光量調整フラグの何れかが記憶されている場合、変動開始コマンドを入力したか判定する。そして、変動開始コマンドを入力した場合、副制御用RAM43に記憶されている前述の各フラグを消去するとともに、演出ゲームが実行されるように演出表示装置11を制御する。
【0132】
次に、図10(a),(b)を参照して、SR導入演出の実行中、及び所定のオープニング演出中に表示されるカスタマイズ画像CMG3と、カスタマイズ画像CMG3からチャンス演出カスタマイズが行われる場合の態様について説明する。
【0133】
図10(a)に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機10では、特別ゲームの実行中に実行される演出ゲームにおいて、SR演出が実行される場合、特別ゲームの実行中におけるSR演出が開始される前の特定期間に、SR導入演出が実行される。本実施形態において、SR導入演出の実行中には、カスタマイズ画像CMG3が画像表示部GHに表示され、チャンス演出カスタマイズを行うことが可能となっている。なお、本実施形態では、SR演出が実行される演出ゲームにおいて、演出ゲームが開始されてからSR導入演出が開始されるまでの時間は、SR1演出が実行される場合、及びSR2演出が実行される場合の何れの場合も同じ時間である。また、SR導入演出が実行される特定期間についても、SR1演出が実行される場合及びSR2演出が実行される場合の何れの場合も同じ期間である。
【0134】
カスタマイズ画像CMG3には、待機状態中に表示されるカスタマイズ画像CMG2と同様に、選択可能なチャンス演出カスタマイズの設定内容として、カスタマイズオフ、ボタンバイブチャンス、チャージチャンスオフの3種類の内容がある。そして、設定内容は、右ボタンRBT又は左ボタンLBTを操作して選択画像CH5を左右方向に移動させることにより決定可能である。そして、本実施形態では、SR導入演出の実行中に決定されたカスタマイズの内容を反映してSR1演出及びSR2演出を実行可能に構成されている。
【0135】
また、図10(b)に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当りに当選した演出ゲームで所定の演出図柄が導出された場合、大当り遊技において所定のオープニング演出が実行される期間においても、カスタマイズ画像CMG3が表示されることにより、チャンス演出カスタマイズを行うことが可能となっている。そして、所定のオープニング演出の実行中に決定されたカスタマイズの内容を反映して、大当り遊技中における所定のオープニング演出の終了後に実行される所定のラウンド演出を実行可能に構成されている。
【0136】
このように、本実施形態では、待機状態中にカスタマイズ画像CMG2が表示される期間、特別ゲームの実行中にSR導入演出が実行される期間、及び大当り遊技中に所定のオープニング演出が実行される期間の何れの期間においても、同じ設定内容のチャンス演出カスタマイズを行うことができる。
【0137】
次に、副制御用CPU41がSR演出が実行される演出ゲームにおいて実行する、SR演出処理について説明する。SR演出処理において、副制御用CPU41は、チャンス演出カスタマイズの設定内容を決定するゲーム中チャンス設定処理を行った後、チャンス演出カスタマイズの設定内容を反映してSR演出を実行させるゲーム中チャンス反映処理を実行する。
【0138】
最初に、ゲーム中チャンス設定処理について説明する。
ゲーム中チャンス設定処理において、副制御用CPU41は、SR演出が実行される変動パターンHP03~HP06を特定可能な変動開始コマンドを入力したか判定する。変動パターンHP03~HP06を特定可能な変動開始コマンドを入力していない場合、副制御用CPU41は、ゲーム中チャンス設定処理を終了するとともに、SR演出処理を終了する。
【0139】
一方、変動パターンHP03~HP06を特定可能な変動開始コマンドを入力した場合、副制御用CPU41は、演出ゲームが開始されてから経過した時間の計数を開始する。そして、演出ゲームが開始されてからSR導入演出の実行が開始されるまでの予め定められた時間が経過した場合、副制御用CPU41は、SR導入演出の実行を開始するとともに、カスタマイズ画像CMG3が表示されるように演出表示装置11を制御する。このとき、副制御用CPU41は、副制御用RAM43に記憶されたチャンス演出フラグを参照し、選択画像CH5によりチャンス演出フラグに対応した設定内容が選択されるように演出表示装置11を制御する。
【0140】
更に、副制御用CPU41は、演出ゲーム中におけるチャンス演出カスタマイズの操作有効期間を開始させる。具体的に、副制御用CPU41は、演出ゲーム中においてチャンス演出カスタマイズの操作が有効であることを特定可能な情報として、ゲーム中チャンス設定フラグを副制御用RAM43に記憶させる。
【0141】
副制御用RAM43にゲーム中チャンス設定フラグが記憶されている場合、副制御用CPU41は、待機中チャンス設定処理と同様に、右ボタンRBT又は左ボタンLBTの操作信号を入力したか判定し、操作信号を入力した場合、選択画像CH5を操作信号に対応した方向へ移動させるように演出表示装置11を制御する。そして、副制御用CPU41は、選択画像CH5により選択されているチャンス演出カスタマイズの設定内容を特定可能な情報を副制御用RAM43のチャンス演出フラグに記憶させる。
【0142】
演出ゲームが開始されてからSR導入演出の実行が終了されるまでの予め定められた時間が経過した場合、副制御用CPU41は、SR導入演出の実行を終了するとともに、カスタマイズ画像CMG3が非表示になるように演出表示装置11を制御する。更に、副制御用CPU41は、副制御用RAM43に記憶されたゲーム中チャンス設定フラグを消去することにより、演出ゲーム中におけるチャンス演出カスタマイズの操作有効期間を終了させる。その後、副制御用CPU41は、ゲーム中チャンス設定処理を終了し、ゲーム中チャンス反映処理を実行する。
【0143】
次に、ゲーム中チャンス反映処理について説明する。
ゲーム中チャンス反映処理において、副制御用CPU41は、入力した変動開始コマンドを特定するとともに、副制御用RAM43のチャンス演出フラグに記憶された情報を参照し、チャンス演出カスタマイズの現在の設定内容を特定する。そして、副制御用CPU41は、チャンス演出カスタマイズの現在の設定内容を反映させて、入力した変動開始コマンドに対応したSR演出が実行されるように演出装置群DE及び演出アクチュエータACを制御する。
【0144】
具体的に、副制御用CPU41は、SR1演出が実行される変動パターンHP03,HP05を特定可能な変動開始コマンドを入力し、チャンス演出カスタマイズの現在の設定内容がカスタマイズオフであった場合、SR1演出を実行させるとともに、SR1演出の実行中にチャージ演出が実行されるように演出装置群DEを制御する。
【0145】
また、副制御用CPU41は、SR1演出が実行される変動パターンHP05を特定可能な変動開始コマンドを入力し、チャンス演出カスタマイズの現在の設定内容がボタンバイブチャンスであった場合、SR1演出の実行中にボタンバイブ演出が実行されるように演出装置群DE及び演出アクチュエータACを制御する。なお、SR演出の実行中におけるボタンバイブ演出は、実行中の特別ゲームが大当りとなることを特定可能な演出である。このため、副制御用CPU41は、チャンス演出カスタマイズの現在の設定内容がボタンバイブチャンスであった場合でも、はずれ変動用の変動パターンHP03を入力した場合には、SR1演出の実行中にボタンバイブ演出が実行されないように演出装置群DE及び演出アクチュエータACを制御する。なお、副制御用CPU41は、チャンス演出カスタマイズの現在の設定内容がボタンバイブチャンスであった場合にも、SR1演出の実行中にチャージ演出が実行されるように演出装置群DEを制御する。
【0146】
また、副制御用CPU41は、SR1演出が実行される変動パターンHP03,HP05を特定可能な変動開始コマンドを入力し、チャンス演出カスタマイズの現在の設定内容がチャージチャンスオフであった場合、SR1演出を実行させるとともに、SR1演出の実行中にチャージ演出が実行されないように演出装置群DEを制御する。
【0147】
なお、副制御用CPU41は、SR2演出が実行される変動パターンを特定可能な変動開始コマンドを入力した場合にも、SR1演出が実行される変動パターンを特定可能な変動開始コマンドを入力した場合と同様に、カスタマイズの設定内容を反映させてSR2演出が実行されるように演出装置群DEや演出アクチュエータACを制御する。即ち、本実施形態において副制御用CPU41は、SR1演出が実行される場合及びSR2演出が実行される場合の何れの場合においても、副制御用RAM43のチャンス演出フラグに記憶された情報を反映させてSR演出を実行させる。
【0148】
演出ゲームが開始されてからSR演出の実行が終了するまでの予め定められた時間が経過した場合、副制御用CPU41は、SR演出の実行を終了させるように演出装置群DEを制御する。そして、副制御用CPU41は、ゲーム中チャンス反映処理を終了し、SR演出処理を終了する。
【0149】
次に、副制御用CPU41が実行する大当り演出処理について説明する。
大当り演出処理は、大当り遊技中の演出を実行させるための処理である。大当り演出処理において副制御用CPU41は、オープニングコマンドを入力すると、大当りとなった演出ゲームで導出した演出図柄を特定する。なお、副制御用CPU41は、大当りとなる演出ゲームを実行する場合、副制御用RAM43の所定の領域に、大当りとなる演出ゲームで導出する演出図柄を特定可能な情報を予め記憶させる。
【0150】
大当りとなった演出ゲームで導出した演出図柄が所定の演出図柄ではない場合、副制御用CPU41は、特定のオープニング演出を実行するように演出装置群DEを制御する。その後、副制御用CPU41は、1回目~10回目のラウンド遊技の開放コマンド及び閉鎖コマンドを入力すると、各開放コマンド及び各閉鎖コマンドに対応した特定のラウンド演出を実行するように演出装置群DEを制御する。
【0151】
一方、大当りとなった演出ゲームで導出した演出図柄が所定の演出図柄である場合、副制御用CPU41は、所定のオープニング演出を実行するように演出装置群DEを制御する。所定のオープニング演出を実行する場合、副制御用CPU41は、カスタマイズ画像CMG3が表示されるように演出表示装置11を制御する。このとき、副制御用CPU41は、ゲーム中チャンス設定処理と同様に、チャンス演出カスタマイズの現在の設定内容を特定し、カスタマイズ画像CMG3に含まれる選択画像CH5がチャンス演出カスタマイズの現在の設定内容に対応した内容を選択するように演出表示装置11を制御する。更に、副制御用CPU41は、所定のオープニング演出の実行が開始されてから経過した時間の計数を開始する。そして、副制御用CPU41は、大当り遊技中におけるチャンス演出カスタマイズの操作有効期間を開始させる。具体的に、副制御用CPU41は、大当り遊技中においてチャンス演出カスタマイズの操作が有効であることを特定可能な情報として、大当り中チャンス設定フラグを副制御用RAM43に記憶させる。なお、本実施形態において大当り遊技中におけるチャンス演出カスタマイズの操作有効期間は、所定のオープニング演出が開始されてから、所定のオープニング演出が終了するまで(オープニング時間が経過するまで)の期間である。
【0152】
副制御用RAM43に大当り中チャンス設定フラグが記憶されている場合、副制御用CPU41は、ゲーム中チャンス設定処理と同様に、右ボタンRBT又は左ボタンLBTの操作信号を入力したか判定し、操作信号を入力した場合、選択画像CH5を操作信号に対応した方向へ移動させるように演出表示装置11を制御する。そして、副制御用CPU41は、選択画像CH5により選択されているチャンス演出カスタマイズの設定内容を特定可能な情報を副制御用RAM43のチャンス演出フラグに記憶させる。
【0153】
所定のオープニング演出が開始されてから、予め定められたオープニング時間が経過した場合、副制御用CPU41は、所定のオープニング演出の実行を終了するように演出装置群DEを制御するとともに、カスタマイズ画像CMG3が非表示になるように演出表示装置11を制御する。更に、副制御用CPU41は、副制御用RAM43に記憶された大当り中チャンス設定フラグを消去することにより、大当り遊技中におけるチャンス演出カスタマイズの操作有効期間を終了させる。その後、副制御用CPU41は、1回目のラウンド遊技の開放コマンドを入力したか判定する。
【0154】
1回目のラウンド遊技の開放コマンドを入力すると、副制御用CPU41は、副制御用RAM43のチャンス演出フラグに記憶された情報を参照し、チャンス演出カスタマイズの現在の設定内容を特定する。そして、副制御用CPU41は、チャンス演出カスタマイズの現在の設定内容を反映させて、所定のラウンド演出が実行されるように演出装置群DE及び演出アクチュエータACを制御する。即ち、本実施形態において副制御用CPU41は、大当り遊技中においても、副制御用RAM43のチャンス演出フラグに記憶された情報を反映させて所定のラウンド演出を実行させることが可能である。
【0155】
具体的に、副制御用CPU41は、チャンス演出カスタマイズの現在の設定内容がカスタマイズオフであった場合、所定のラウンド演出においてチャージ演出が実行されるように演出装置群DEを制御する。
【0156】
また、副制御用CPU41は、チャンス演出カスタマイズの現在の設定内容がボタンバイブチャンスであった場合、入力した特別図柄指定コマンドから大当り図柄を特定する。そして、特定した大当り図柄が特定図柄である場合、副制御用CPU41は、所定のラウンド演出における予め定められたタイミングでボタンバイブ演出が実行されるように演出装置群DE及び演出アクチュエータACを制御する。なお、所定のラウンド演出の実行中におけるボタンバイブ演出は、実行中の大当り遊技の終了後に第1有利状態へ移行することを示唆する演出である。このため、副制御用CPU41は、チャンス演出カスタマイズの現在の設定内容がボタンバイブチャンスであった場合でも、特定した大当り図柄が通常図柄である場合には、所定のラウンド演出の実行中にボタンバイブ演出が実行されないように演出装置群DE及び演出アクチュエータACを制御する。なお、副制御用CPU41は、チャンス演出カスタマイズの現在の設定内容がボタンバイブチャンスであった場合にも、所定のラウンド演出の実行中にチャージ演出が実行されるように演出装置群DEを制御する。
【0157】
また、副制御用CPU41は、チャンス演出カスタマイズの現在の設定内容がチャージチャンスオフであった場合、所定のラウンド演出の実行中にチャージ演出が実行されないように演出装置群DEを制御する。
【0158】
その後、副制御用CPU41は、6回目~10回目のラウンド遊技の開放コマンド及び閉鎖コマンドを入力すると、各開放コマンド及び各閉鎖コマンドに対応したラウンド演出を実行するように演出装置群DEを制御する。
【0159】
そして、エンディングコマンドを入力すると、副制御用CPU41は、エンディング演出が実行されるように演出装置群DEを制御する。
このように、副制御用CPU41が、SR演出処理、又は大当り演出処理を実行することにより、チャンス演出カスタマイズの設定内容がSR演出及び所定のラウンド演出に反映されることになる。なお、本実施形態では、SR演出処理、又は大当り演出処理が実行されることにより、チャンス演出カスタマイズの設定内容については、SR導入演出の実行中、又は所定のオープニング演出の実行中にカスタマイズがされたタイミングから反映されることになる。
【0160】
次に、副制御用CPU41が基本カスタマイズの各設定項目における設定内容を反映して演出ゲームを実行させる基本カスタマイズ反映処理について説明する。
変動開始コマンドを入力し、サブ変動パターンを決定した副制御用CPU41は、基本カスタマイズ反映処理を実行する。基本カスタマイズ反映処理において、副制御用CPU41は、副制御用RAM43に記憶されたプレミアムモードフラグを参照する。プレミアムモードフラグにプレミアムモード設定がオフであることを特定可能な情報が記憶されている場合、副制御用CPU41は、大当りとなる演出ゲームにおいて、所定の出現率でプレミアム予告が出現するように演出装置群DEを制御する。具体的に、副制御用CPU41は、入力した変動開始コマンドから特定可能な変動パターンが、大当りとなる変動パターンHP05,HP06である場合、所定の出現率でプレミアム予告が出現するように演出装置群DEを制御する。
【0161】
一方、プレミアムモードフラグにプレミアムモード設定がオンであることを特定可能な情報が記憶されている場合、副制御用CPU41は、大当りとなる演出ゲームにおいて、プレミアムモード設定がオフであるときに比して高い出現率でプレミアム予告が出現するように演出装置群DEを制御する。具体的に、副制御用CPU41は、入力した変動開始コマンドから特定可能な変動パターンが、大当りとなる変動パターンHP05,HP06である場合、演出ゲームにおいてプレミアム予告の出現率が所定の出現率よりも高くなるように演出装置群DEを制御する。なお、副制御用CPU41は、入力した変動開始コマンドから特定可能な変動パターンが、変動パターンHP05,HP06ではない場合、副制御用RAM43に記憶されたプレミアムモードフラグの内容に関わらず、演出ゲームにおいてプレミアム予告が出現しないように演出装置群DEを制御する。
【0162】
基本カスタマイズ反映処理において、副制御用CPU41は、副制御用RAM43に記憶されたカットイン予告フラグを参照する。カットイン予告フラグにカットイン予告設定が通常期待度であることを特定可能な情報が記憶されている場合、副制御用CPU41は、演出ゲームにおいて所定の期待度でカットイン予告が出現するように演出装置群DEを制御する。カットイン予告フラグにカットイン予告設定が高期待度であることを特定可能な情報が記憶されている場合、副制御用CPU41は、演出ゲームにおいて所定の期待度に比して高期待度でカットイン予告が出現するように演出装置群DEを制御する。カットイン予告フラグにカットイン予告設定が出現なしであることを特定可能な情報が記憶されている場合、副制御用CPU41は、演出ゲームにおいてカットイン予告が出現しないように演出装置群DEを制御する。
【0163】
基本カスタマイズ反映処理において、副制御用CPU41は、副制御用RAM43に記憶された楽曲フラグを参照する。そして、副制御用CPU41は、演出ゲームにおいて、第1楽曲~第3楽曲のうち、楽曲フラグから特定可能な情報に対応した楽曲が出力されるように、スピーカSpを制御する。
【0164】
このように、副制御用CPU41が、基本カスタマイズ反映処理を実行することにより、基本カスタマイズの各設定項目の設定内容が演出ゲームに反映されることになる。なお、本実施形態では、待機状態中に基本カスタマイズが行われた場合、基本カスタマイズ反映処理により各項目の設定内容が演出ゲームに反映されるタイミングは、待機状態が終了し、次の変動ゲームが開始されるタイミングとなる。
【0165】
また、本実施形態では、基本カスタマイズの各設定項目の設定内容、及びチャンス演出カスタマイズの設定内容は、演出表示装置11により実行される各表示演出及びスピーカSpにより実行される各音声演出に反映されるように構成されている。一方で、基本カスタマイズの各設定内容、及びチャンス演出カスタマイズの設定内容は、装飾ランプLaにより実行される各発光演出には反映されないように構成されている。即ち、本実施形態のパチンコ遊技機10には、副制御用RAM43に記憶された基本カスタマイズの各項目の設定内容を特定可能な情報、及びチャンス演出カスタマイズの設定内容を特定可能な情報が、反映される装置と反映されない装置とがある。
【0166】
次に、本実施形態のパチンコ遊技機10において、カスタマイズが行われ、カスタマイズの設定内容が各演出に反映される具体例について説明する。
最初に、図11を参照して、待機状態中に基本カスタマイズが行われる場合の一例について説明する。
【0167】
図11に示すように、時点T0~時点T1の期間において待機状態となっている。このとき、基本カスタマイズ及びチャンス演出カスタマイズが何れも可能となっている。そして、待機状態中に基本カスタマイズが行われ、BGM設定の項目において第1楽曲が選択される。その後、時点T1において特別ゲームが開始されるとともに演出ゲームが開始されると、演出ゲームにおいてスピーカSpより第1楽曲が出力されることにより、待機状態中に行われた基本カスタマイズの設定内容が反映される。なお、演出ゲームが実行される時点T1~時点T4の期間においては、基本カスタマイズ及びチャンス演出カスタマイズの何れも不能となっている。そして、時点T4において、特別ゲームが終了するとともに演出ゲームが終了すると、再び待機状態に制御され、基本カスタマイズ及びチャンス演出カスタマイズが何れも可能となる。
【0168】
このように、待機状態中に基本カスタマイズが行われた場合には、待機状態が終了した後に次の特別ゲームが実行されるタイミングから、基本カスタマイズによる設定内容が反映される。
【0169】
次に、図12を参照して、待機状態中に基本カスタマイズが行われ、更に、SR導入演出中及び所定のオープニング演出中にチャンス演出カスタマイズが行われる場合の一例について説明する。
【0170】
図12に示すように、時点T0~時点T1の待機状態中において、基本カスタマイズが行われ、カットイン予告設定の設定内容として高期待度が選択される。その後、時点T1において特別ゲームが開始されるとともに演出ゲームが開始されると、演出ゲームが開始されてから、リーチが形成される時点T2までの期間の予め定められたタイミングで、カットイン予告設定が通常期待度である場合に比して高期待度となるカットイン予告が出現するようになる。なお、時点T1~時点T2に示す演出ゲームが開始されてからリーチが形成されるまでの期間においては、基本カスタマイズ及びチャンス演出カスタマイズの何れも不能となっている。
【0171】
時点T2においてリーチが形成されると、時点T2~時点T3の期間においてSR導入演出が実行される。時点T2~時点T3の期間においては、基本カスタマイズは不能であるが、チャンス演出カスタマイズが可能となる。そして、時点T2~時点T3の期間において、チャンス演出カスタマイズが行われ、ボタンバイブチャンスが選択される。
【0172】
時点T3においてSR導入演出が終了すると、時点T3~時点T4の期間において、SR導入演出の実行中に行われたチャンス演出カスタマイズによる設定内容が反映されてSR1演出が実行される。即ち、SR1演出の実行中にボタンバイブ演出が実行可能となる。ボタンバイブ演出が実行された場合には、ボタンバイブ演出が実行されたことを特定可能な画像として、演出ボタンBT1を模した画像が画像表示部GHに表示される。なお、本実施形態において、SR1演出の実行中は、基本カスタマイズ及びチャンス演出カスタマイズの何れも不能となるため、SR1演出が開始された後には、実行中のSR1演出に反映されるチャンス演出カスタマイズを行うことができない。
【0173】
時点T4においてSR1演出が終了し、特別ゲームにおいて大当り図柄が導出されると、大当り遊技が開始される。そして、演出ゲームにおいて所定の演出図柄が導出された場合には、大当り遊技が開始されると、時点T4~時点T6の期間において、所定のオープニング演出が実行される。時点T4~時点T6の期間においては、基本カスタマイズは不能であるが、チャンス演出カスタマイズが可能となる。そして、時点T4~時点T6の期間において、チャンス演出カスタマイズが行われ、カスタマイズオフが選択される。
【0174】
時点T6において所定のオープニング演出が終了すると、時点T6~時点T7の期間において、所定のオープニング演出の実行中に行われたチャンス演出カスタマイズによる設定内容が反映されて所定のラウンド演出が実行される。即ち、所定のラウンド演出の実行中に、チャージ演出のみが実行され、ボタンバイブ演出は実行されないこととなる。なお、本実施形態において、所定のラウンド演出の実行中は、基本カスタマイズ及びチャンス演出カスタマイズの何れも不能となるため、所定のラウンド演出が開始された後には、実行中の所定のラウンド演出に反映されるチャンス演出カスタマイズを行うことができない。そして、チャージ演出においてレベルメータ画像MGにおいて示されるレベルが3段階まで上昇すると、実行中の大当り遊技の終了後に第1有利状態へ移行することを示唆する画像として、「おめでとう!第1有利状態!」の文字列を模した画像が画像表示部GHに表示される。
【0175】
このように、本実施形態では、チャンス演出カスタマイズによる設定内容について、SR導入演出の実行中、及び所定のオープニング演出の実行中においてチャンス演出カスタマイズがされた場合のカスタマイズ情報は、当該カスタマイズが行われたタイミングから反映される。このため、SR導入演出の実行中にチャンス演出カスタマイズが行われた場合には、SR導入演出が実行された後の同じ演出ゲームにおいて実行されるSR演出にチャンス演出カスタマイズによる設定内容が反映される。同様に、所定のオープニング演出の実行中にチャンス演出カスタマイズが行われた場合には、所定のオープニング演出が実行された後の同じ大当り遊技において実行される所定のラウンド演出にチャンス演出カスタマイズによる設定内容が反映される。
【0176】
次に、図13を参照して、待機状態中に基本カスタマイズ及びチャンス演出カスタマイズが行われ、その後、カスタマイズが行われなかった場合の一例について説明する。なお、図12と重複する内容については、説明を省略する。
【0177】
図13に示すように、時点T0~時点T1の待機状態中において、基本カスタマイズが行われ、プレミアムモード設定の項目においてオンが選択される。更に、待機状態中において、チャンス演出カスタマイズが行われ、チャージチャンスオフが選択される。その後、時点T1において特別ゲームが開始されるとともに演出ゲームが開始されると、演出ゲームが開始されてから、リーチが形成される時点T2までの期間の予め定められたタイミングで、プレミアムモード設定をオフにした場合に比して、高い出現率でプレミアム予告が出現するようになる。
【0178】
時点T2においてリーチが形成されると、時点T2~時点T3の期間においてSR導入演出が実行され、この期間においてチャンス演出カスタマイズが可能となるが、チャンス演出カスタマイズが行われなかったとする。この場合、時点T3においてSR導入演出が終了すると、時点T3~時点T4の期間において、待機状態中に行われたチャンス演出カスタマイズによる設定内容が反映されてSR2演出が実行される。即ち、SR2演出の実行中にチャージ演出及びボタンバイブ演出の何れも実行されないこととなる。なお、このとき、チャージチャンスオフが選択されていることを特定可能な画像として、「チャージオフ」の文字列を模した画像が画像表示部GHに表示される。
【0179】
また、時点T4においてSR2演出が終了し、特別ゲームにおいて大当り図柄が導出されると、時点T4~時点T6の期間において所定のオープニング演出が実行され、この期間においてもチャンス演出カスタマイズが可能となるが、チャンス演出カスタマイズが行われなかったとする。この場合、時点T6において所定のオープニング演出が終了すると、時点T6~時点T7の期間において、待機状態中に行われたチャンス演出カスタマイズによる設定内容が反映されて所定のラウンド演出が実行される。即ち、所定のラウンド演出の実行中に、チャージ演出及びボタンバイブ演出の何れも実行されないこととなる。なお、本実施形態では、所定のラウンド演出の実行中に、チャージ演出及びボタンバイブ演出の何れも実行されない場合であっても、示唆演出として、「おめでとう!第1有利状態!」の文字列を模した画像が画像表示部GHに表示されることにより、実行中の大当り遊技の終了後に第1有利状態へ移行することが示唆される場合がある。
【0180】
このように、待機状態中にチャンス演出カスタマイズが行われ、SR導入演出の実行中、及び所定のオープニング演出の実行中にチャンス演出カスタマイズが行われなかった場合には、待機状態中に行われたチャンス演出カスタマイズによる設定内容が反映されて、SR演出及び所定のラウンド演出が実行されることとなる。
【0181】
したがって、本実施形態によれば、次の効果を有する。
(1-1)待機状態中に加え、特別ゲームの実行中におけるSR演出が開始される前のSR導入演出の実行中も、演出に関するカスタマイズが可能な期間とした。これによれば、待機状態中に加え、SR演出が実行される特別ゲームの実行中にもSR演出に反映されるチャンス演出カスタマイズを行い、そのカスタマイズによる設定内容が反映されたSR演出を楽しませることができる。したがって、SR演出に反映されるカスタマイズを積極的に行い易くすることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0182】
(1-2)待機状態中、及び特別ゲームの実行中に加え、大当り遊技中における所定のオープニング演出の実行中もチャンス演出カスタマイズが可能な期間とした。そして、所定のオープニング演出が終了した後に実行される所定のラウンド演出においてもチャンス演出カスタマイズによる設定内容が反映されるようにした。これによれば、大当り遊技中にもカスタマイズを積極的に行う機会を与えることができるとともに、チャンス演出カスタマイズの設定内容が反映される演出に多様性を持たせることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0183】
(1-3)カスタマイズにより変更可能な内容には、複数種類の内容がある。このため、SR導入演出の実行中、所定のオープニング演出の実行中、及び待機状態中におけるカスタマイズにより変更可能な内容に多様性を持たせることができるとともに、各種の内容が反映された演出をそれぞれ楽しませることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0184】
(1-4)カスタマイズが可能な内容には、SR導入演出の実行中、所定のオープニング演出の実行中、及び待機状態中においてカスタマイズが可能な第1の内容と、待機状態中においてカスタマイズが可能な第2の内容とがあり、第1の内容を特定可能なカスタマイズ情報は、SR演出に反映される所定のカスタマイズ情報である。したがって、カスタマイズが可能な期間と、その期間においてカスタマイズが可能な内容との関係性に注目させることができる。更に、SR演出及び所定のラウンド演出に反映されるカスタマイズを更に積極的に行い易くすることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0185】
(1-5)第1の内容は、チャンス演出カスタマイズによる設定内容であり、カスタマイズがされたカスタマイズ情報が、当該カスタマイズがされたタイミングから反映される内容である。このため、特別ゲームが開始された後、SR導入演出の実行中にチャンス演出カスタマイズが行われた場合には、SR導入演出の終了後、同じ特別ゲームにおいて実行されるSR演出にチャンス演出カスタマイズの設定内容を反映させることができる。また、大当り遊技が開始された後、所定のオープニング演出の実行中にチャンス演出カスタマイズが行われた場合には、所定のオープニング演出の終了後、同じ大当り遊技において実行される所定のラウンド演出にチャンス演出カスタマイズの設定内容を反映させることができる。したがって、好適なタイミングでチャンス演出カスタマイズの設定内容を演出に反映させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0186】
(1-6)待機状態中において所定の操作が行われた場合には、一部の複数のカスタマイズ情報を初期情報にすることができるようにした。したがって、所定の操作が行われた場合に初期情報にすることが可能なカスタマイズ情報と、初期情報にすることができないカスタマイズ情報とに注目させることができる。そして、待機状態中において、新たに遊技を開始しようとする者が、所定の操作を行うことで、一部の複数のカスタマイズ情報を纏めて初期情報にすることができるため、一部の複数のカスタマイズ情報を初期情報にし易くすることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0187】
(1-7)パチンコ遊技機10には、カスタマイズ情報が反映される装置と、カスタマイズ情報が反映されない装置と、があるため、演出の実行中において、カスタマイズ情報が反映されない装置に比して、カスタマイズ情報が反映される装置に特に注目させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0188】
(1-8)SR1演出及びSR2演出の何れの演出が実行される場合であっても、チャンス演出カスタマイズの設定内容が反映されるため、チャンス演出カスタマイズを行うことにより、それぞれの演出を遊技者の好みに応じて楽しませることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0189】
(1-9)SR1演出及びSR2演出の何れの演出が実行される場合であっても、複数種類の同じ演出内容を変更して楽しませることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0190】
(1-10)待機状態中は、基本カスタマイズ及びチャンス演出カスタマイズの何れも可能であるため、カスタマイズを積極的に行う機会を与えることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0191】
(1-11)待機状態に移行した後、演出ボタンBT1又は十字ボタンBT2が操作されず、且つ特別ゲームが実行されずに所定時間が経過した場合にチャンス演出カスタマイズのカスタマイズ情報が初期情報となる。したがって、例えば、遊技が終了され、待機状態に移行した後、所定時間が経過した後に新たに遊技を行う遊技者に、チャンス演出カスタマイズのカスタマイズ情報を初期情報とした状態で遊技を楽しませることができる。
【0192】
(1-12)基本カスタマイズとして、演出ゲームに反映される複数の内容を演出ゲームが開始される前の待機状態中に予め纏めて設定できるようにした。このため、演出ゲームが開始される前に、演出ゲームに反映されるカスタマイズを予め行い易くすることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0193】
(1-13)待機状態中に加え、SR導入演出の実行中にもチャンス演出カスタマイズを可能とした。このため、例えば待機状態中にチャンス演出カスタマイズを行い、特別ゲームが実行された後、待機状態中に行ったチャンス演出カスタマイズの内容を変更したい遊技者に、SR演出が開始される前に再度チャンス演出カスタマイズを行う機会を与えることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0194】
(1-14)SR導入演出の実行中に加え、所定のオープニング演出の実行中にもチャンス演出カスタマイズを可能とした。このため、大当りとなる場合においては、特別ゲームの実行中と大当り遊技中とで、実行されるチャンス演出の種類を変更して楽しませることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0195】
(1-15)待機状態中に加え、SR導入演出の実行中及び所定のオープニング演出の実行中にもチャンス演出カスタマイズが可能であるため、待機状態中に移行させてカスタマイズを行うことが煩わしいと感じる遊技者にも、好適なタイミングでチャンス演出カスタマイズを行わせることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0196】
(1-16)チャンス演出カスタマイズにより、チャージチャンスオフが設定された場合でも、SR演出の実行中及び所定のラウンド演出の実行中において、チャージチャンスオフが選択されていることを特定可能な画像が画像表示部GHに表示される。したがって、SR演出の実行中及び所定のラウンド演出の実行中において、チャージ演出が実行されないことを分かり易く伝えることができる。
【0197】
(1-17)ボタンバイブ演出では、演出ボタンBT1が振動するとともに、画像表示部GHに画像BVGが表示されるため、ボタンバイブ演出が発生したことを遊技者に分かり易く伝えることができる。
【0198】
(1-18)カスタマイズ画像CMG1,CMG2、及び音量光量調整画像OKGが画像表示部GHに表示されているときは、メニュー画像MNG1が画像表示部GHに表示される状態に戻さなくても、中央ボタンCBTを操作することにより、待機演出が再開される状態に戻すことができる。したがって、待機状態中にカスタマイズ、音量調整及び光量調整を行っている状態から、待機演出が再開される状態に戻し易くすることができる。
【0199】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態のパチンコ遊技機10について説明する。
なお、以下の説明では、すでに説明した実施形態と同一の構成、及び同一の制御については同一の符号を付すなどし、その重複する説明を省略又は簡略する。
【0200】
第2実施形態のパチンコ遊技機10では、待機状態中に加え、特別ゲームの実行中、大当り遊技中など、待機状態に制御されていない状態(以下、非待機状態と示す)においても、常時、基本カスタマイズ及びチャンス演出カスタマイズが何れも可能となっている。本実施形態では、非待機状態において、常時、画像表示部GHの上部に、カスタマイズを行うためのカスタマイズ画像CMG4及びカスタマイズ画像CMG5の何れかが表示され、十字ボタンBT2を操作することによりカスタマイズを行うことができる。
【0201】
ここで、図14(a),(b)を参照して、非待機状態において画像表示部GHに表示されるカスタマイズ画像CMG4,CMG5と、各カスタマイズ画像からカスタマイズが行われる場合の態様について説明する。
【0202】
図14(a)には、非待機状態において基本カスタマイズを行うためのカスタマイズ画像CMG4の表示態様を示している。また、図14(b)には、非待機状態においてチャンス演出カスタマイズを行うためのカスタマイズ画像CMG5の表示態様を示している。本実施形態では、カスタマイズ画像CMG4が表示されているとき、中央ボタンCBTを操作することによりカスタマイズ画像CMG4に替えてカスタマイズ画像CMG5を表示させることができる。同様に、カスタマイズ画像CMG5が表示されているとき、中央ボタンCBTを操作することによりカスタマイズ画像CMG5に替えてカスタマイズ画像CMG4を表示させることができる。つまり、本実施形態では、非待機状態中にカスタマイズ画像CMG4,CMG5の何れかが表示されているとき、中央ボタンCBTを操作することにより、表示されるカスタマイズ画像を交互に切り替えることができる。
【0203】
図14(a)に示すように、カスタマイズ画像CMG4には、カスタマイズ画像CMG1と同様に、選択可能な基本カスタマイズの設定項目として3種類の項目がある。各設定項目は、右ボタンRBT又は左ボタンLBTを操作して選択画像CH6を左右方向に移動させることにより選択可能である。また、各設定項目の設定内容は、各設定項目が選択された状態で上ボタンUBT又は下ボタンDBTを操作して、表示される各設定項目の設定内容を切り替えることにより決定可能である。一例として、選択画像CH6によりプレミアムモードが選択された状態で、上ボタンUBT又は下ボタンDBTが操作されると、表示されるプレミアムモードの設定内容がオン又はオフに切り替わり、表示中の設定内容を決定することができる。
【0204】
図14(b)に示すように、カスタマイズ画像CMG5には、カスタマイズ画像CMG2と同様に、選択可能なチャンス演出カスタマイズの設定内容として3種類の内容がある。設定内容は、右ボタンRBT又は左ボタンLBTを操作して選択画像CH6を左右方向に移動させることにより決定可能である。
【0205】
ここで、副制御用CPU41が非待機状態においてカスタマイズ画像CMG4,CMG5の表示中に、カスタマイズの設定内容を決定する非待機中カスタマイズ処理について説明する。
【0206】
非待機中カスタマイズ処理において、副制御用CPU41は、副制御用RAM43に待機状態フラグが記憶されているか判定する。待機状態フラグが記憶されている場合、副制御用CPU41は、非待機中カスタマイズ処理を終了する。一方、待機状態フラグが記憶されていない場合、副制御用CPU41は、カスタマイズ画像CMG4又はカスタマイズ画像CMG5の何れかが表示されるように演出表示装置11を制御する。なお、カスタマイズ画像CMG4を表示させた場合、副制御用CPU41は、カスタマイズ画像CMG4が表示中であることを特定可能な情報として、副制御用RAM43に非待機中基本設定フラグを記憶させる。一方、カスタマイズ画像CMG5を表示させた場合、副制御用CPU41は、カスタマイズ画像CMG5が表示中であることを特定可能な情報として、副制御用RAM43に非待機中チャンス設定フラグを記憶させる。
【0207】
更に、待機状態フラグが記憶されていない場合、副制御用CPU41は、十字ボタンBT2の操作信号を入力したか判定する。
中央ボタンCBTの操作信号を入力した場合、副制御用CPU41は、表示中のカスタマイズ画像をカスタマイズ画像CMG4又はカスタマイズ画像CMG5に切り替えるように演出表示装置11を制御する。そして、副制御用CPU41は、表示させたカスタマイズ画像に対応して、非待機中基本設定フラグ又は非待機中チャンス設定フラグを副制御用RAM43に記憶させる。
【0208】
右ボタンRBT又は左ボタンLBTの操作信号を入力し、且つ副制御用RAM43に非待機中基本設定フラグが記憶されている場合、副制御用CPU41は、選択画像CH6により選択されている基本カスタマイズの設定項目を変更するように演出表示装置11を制御する。
【0209】
上ボタンUBT又は下ボタンDBTの操作信号を入力し、且つ副制御用RAM43に非待機中基本設定フラグが記憶されている場合、副制御用CPU41は、選択画像CH6により選択されている基本カスタマイズの設定項目の設定内容を切り替えて表示するように演出表示装置11を制御する。そして、副制御用CPU41は、表示されている設定内容を特定可能な情報を副制御用RAM43の各フラグに記憶させる。一例として、選択画像CH6によりプレミアムモードの設定項目が選択され、設定内容がオンと表示されているときに、上ボタンUBT又は下ボタンDBTの操作信号を入力した場合、副制御用CPU41は、表示されている設定内容をオフに切り替えて表示するように演出表示装置11を制御する。更に、副制御用CPU41は、プレミアムモードの設定内容がオフであることを特定可能な情報をプレミアムモードフラグに記憶させる。
【0210】
右ボタンRBT又は左ボタンLBTの操作信号を入力し、且つ副制御用RAM43に非待機中チャンス設定フラグが記憶されている場合、副制御用CPU41は、選択画像CH6により選択されているチャンス演出カスタマイズの設定内容を変更するように演出表示装置11を制御する。また、副制御用CPU41は、選択画像CH6により選択されているチャンス演出カスタマイズの設定内容を特定可能な情報を副制御用RAM43のチャンス演出フラグに記憶させる。
【0211】
次に、図15(a)~(c)を参照して、本実施形態のパチンコ遊技機10において、カスタマイズが行われ、カスタマイズの設定内容が各演出に反映される具体例について説明する。
【0212】
最初に、図15(a)を参照して、特別ゲームの実行中に基本カスタマイズが行われる場合の一例について説明する。
図15(a)に示すように、時点T0~時点T1の期間において待機状態となっている。このとき、第1実施形態と同様に、基本カスタマイズ及びチャンス演出カスタマイズが何れも可能となっている。その後、時点T1~時点T2の期間において、特別ゲーム及び演出ゲームが実行される。本実施形態では、特別ゲームが実行される時点T1~時点T2の期間においても基本カスタマイズ及びチャンス演出カスタマイズが可能であり、この期間において基本カスタマイズが行われ、BGM設定として第1楽曲が選択される。なお、本実施形態において副制御用CPU41は、変動開始コマンドを入力したときに基本カスタマイズ反映処理を行うことにより演出ゲームが開始されるように演出装置群DEを制御するため、演出ゲームが開始された後に基本カスタマイズが行われても、実行中の演出ゲームに基本カスタマイズの設定内容は反映されない。
【0213】
そして、時点T2において基本カスタマイズが行われた特別ゲームが終了し、次の特別ゲームが開始されるタイミングから、時点T1~時点T2の期間に行われた基本カスタマイズの設定内容が反映されて演出ゲームが実行される。即ち、時点T2~時点T3の期間では、図11における時点T1~時点T4の期間と同様に、演出ゲームにおいてスピーカSpより第1楽曲が出力されることになる。
【0214】
次に、図15(b)を参照して、特別ゲームの実行中にチャンス演出カスタマイズが行われる場合の一例について説明する。なお、図15(a)の説明と重複する内容については、説明を省略する。
【0215】
図15(b)に示すように、SR1演出が実行される特別ゲームにおいて、特別ゲームが開始されてからリーチが形成される前までの時点T1~T2の期間においてチャンス演出カスタマイズが行われ、ボタンバイブチャンスが選択される。その後、時点T3~T4の期間において、時点T1~時点T2の期間に行われたチャンス演出カスタマイズの設定内容が反映されてSR1演出が実行される。即ち、図12における時点T3~時点T4の期間と同様に、SR1演出においてボタンバイブ演出が実行可能となる。
【0216】
このように、本実施形態では、SR演出が実行される特別ゲームの実行中において、特別ゲームが開始されてからSR演出が開始される前までの期間において、チャンス演出カスタマイズが行われた場合には、チャンス演出カスタマイズの設定内容が同じ特別ゲームにおいて実行されるSR演出に反映される。
【0217】
次に、図15(c)を参照して、大当りとなるSR演出の実行中にチャンス演出カスタマイズが行われ、更にその後の大当り遊技中に基本カスタマイズが行われる場合の一例について説明する。
【0218】
図15(c)に示すように、特別ゲームの実行中における時点T3~時点T4の期間にSR1演出が実行される。そして、SR1演出の実行中にチャンス演出カスタマイズが行われ、チャージチャンスオフが選択される。なお、本実施形態において、副制御用CPU41は、演出ゲームが開始されてからSR演出の実行が開始されるまでの予め定められた時間が経過したタイミングで、第1実施形態におけるゲーム中チャンス反映処理と同様の処理を行うことにより、チャンス演出カスタマイズの設定内容を反映してSR演出が実行されるように演出装置群DEを制御する。このため、本実施形態では、SR演出の実行中にチャンス演出カスタマイズが行われた場合、カスタマイズが行われたときに実行されているSR演出にカスタマイズの設定内容は反映されない。
【0219】
その後、時点T4において大当り遊技が開始され、オープニング演出が開始される。本実施形態において、副制御用CPU41は、演出ゲームで所定の演出図柄を導出した場合、第1実施形態の大当り演出処理における、所定のオープニング演出の実行を終了させた後の処理と同様の処理を行うことにより、チャンス演出カスタマイズの設定内容を反映して所定のラウンド演出が実行されるように演出装置群DEを制御する。そして、この場合、SR1演出が実行された時点T3~時点T4の期間において行われたチャンス演出カスタマイズの設定内容を反映させて、時点T6~時点T7の期間に所定のラウンド演出が実行されることになる。即ち、図13における時点T6~時点T7の期間と同様に、所定のラウンド演出の実行中に、チャージ演出及びボタンバイブ演出の何れも実行されないこととなる。
【0220】
また、所定のラウンド演出が終了した後、大当り遊技中における時点T7~時点T8の期間において、基本カスタマイズが行われ、BGM設定として第1楽曲が選択される。この場合、時点T8において大当り遊技が終了し、次の特別ゲームが開始されるタイミングから、基本カスタマイズの設定内容が反映されて演出ゲームが実行される。即ち、時点T8~時点T9の期間では、演出ゲームにおいてスピーカSpより第1楽曲が出力されることになる。
【0221】
このように、本実施形態では、非待機状態中に基本カスタマイズが行われた場合、基本カスタマイズが行われた後、次の特別ゲームが開始されるタイミングから基本カスタマイズの設定内容が演出ゲームに反映されることになる。また、本実施形態では、非待機状態中にチャンス演出カスタマイズが行われた場合、チャンス演出カスタマイズが行われた後、次にチャンス演出カスタマイズの設定内容を反映可能な演出が開始されるタイミングからチャンス演出カスタマイズの設定内容が演出ゲームに反映されることになる。
【0222】
したがって、本実施形態によれば、次の効果を有する。
(2-1)待機状態中に加え、非待機状態中においても基本カスタマイズ及びチャンス演出カスタマイズを何れも可能とした。したがって、非待機状態中においても積極的にカスタマイズを行い易くすることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。また、非待機状態中におけるカスタマイズの内容にも多様性を持たせることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0223】
(2-2)カスタマイズの設定内容が反映された演出ゲームの実行中には、演出ゲームの内容を確認しつつカスタマイズの設定内容を変更することができるため、カスタマイズを行い易くすることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0224】
(2-3)待機状態中にカスタマイズを行っているとき、意図せず特別ゲームが開始され、待機状態が終了した場合であっても、特別ゲームの実行中に引き続きカスタマイズを行うことができるため、カスタマイズを行い易くすることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0225】
(2-4)大当り遊技中においても、常時カスタマイズが可能であるため、大当り遊技中の楽しみ方に多様性を持たせることができるとともに、大当り遊技中にもじっくりカスタマイズを行わせることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0226】
(2-5)特別ゲームの実行中及び大当り遊技中の何れにおいても、カスタマイズが可能な期間が制限されていないため、待機状態中と同様に、じっくりカスタマイズを行わせることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0227】
(2-6)非待機状態中においては、画像表示部GHに、常時、カスタマイズ画像CMG4又はCMG5が表示され、更に中央ボタンCBTが操作されることにより、表示されるカスタマイズ画像を交互に切り替えることができるため、非待機状態中においても、カスタマイズの現在の設定内容を確認し易くすることができる。
【0228】
(2-7)カスタマイズ画像CMG4とカスタマイズ画像CMG5とは、画像表示部GHに同時に表示されず、中央ボタンCBTが操作されることにより交互に切り替えることができるため、両方のカスタマイズ画像が同時に表示されることにより、非待機状態中に実行される演出の視認性が低下することを軽減することができる。
【0229】
(2-8)非待機状態中におけるカスタマイズにより変更可能な内容は、待機状態中におけるカスタマイズにより変更可能な内容と同じであり、非待機状態中は、待機状態に移行させなくても、待機状態中と同じカスタマイズを行うことができる。このため、非待機状態中に待機状態中と同じ内容のカスタマイズを行いたい場合、待機状態に移行させる煩わしさを軽減することができる。
【0230】
上述した実施形態は、以下のように変更して実施することができる。なお、上述した各実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0231】
・第1実施形態において、基本カスタマイズは、待機状態中に加え、SR導入演出の実行中及び所定のオープニング演出の実行中に可能であってもよい。また、基本カスタマイズは、待機状態中に加え、SR導入演出の実行中及び所定のオープニング演出の実行中のうち何れか一方において可能であってもよい。これによれば、基本カスタマイズを更に行い易くすることができる。
【0232】
・第1実施形態において、基本カスタマイズは、待機状態中に不能であり、SR導入演出の実行中及び所定のオープニング演出の実行中に可能であってもよい。また、基本カスタマイズは、待機状態中に不能であり、SR導入演出の実行中及び所定のオープニング演出の実行中のうち何れか一方において可能であってもよい。これによれば、基本カスタマイズが可能な期間に、更に注目させることができる。
【0233】
・第1実施形態において、チャンス演出カスタマイズは、待機状態中に可能である一方で、SR導入演出の実行中及び所定のオープニング演出の実行中には不能であってもよい。また、チャンス演出カスタマイズは、待機状態中に可能であり、SR導入演出の実行中及び所定のオープニング演出の実行中のうち何れか一方において可能であってもよい。これによれば、チャンス演出カスタマイズが可能な期間に、更に注目させることができる。
【0234】
・第1実施形態において、チャンス演出カスタマイズは、待機状態中に不能である一方で、SR導入演出の実行中及び所定のオープニング演出の実行中に可能であってもよい。また、チャンス演出カスタマイズは、待機状態中に不能であり、SR導入演出の実行中及び所定のオープニング演出の実行中のうち何れか一方において可能であってもよい。これによれば、チャンス演出カスタマイズが可能な期間に、更に注目させることができる。
【0235】
・第1実施形態において、チャンス演出カスタマイズが可能な期間には、特別ゲームの実行中におけるSR演出が開始される前の全部の期間が含まれてもよい。また、基本カスタマイズが可能な期間に、特別ゲームの実行中におけるSR演出が開始される前の全部の期間が含まれてもよい。これによれば、特別ゲームの実行中において、演出に関するカスタマイズを更に積極的に行い易くすることができる。
【0236】
・第1実施形態において、基本カスタマイズが可能な内容のうち一部の内容は、待機状態中に加え、SR導入演出の実行中及び所定のオープニング演出の実行中にカスタマイズが可能な内容であってもよい。また、基本カスタマイズが可能な内容のうち一部の内容は、待機状態中に加え、SR導入演出の実行中及び所定のオープニング演出の実行中のうち何れか一方においてカスタマイズが可能な内容であってもよい。
【0237】
・第1実施形態において、基本カスタマイズが可能な内容のうち一部の内容は、待機状態中にカスタマイズが不能な内容であり、SR導入演出の実行中及び所定のオープニング演出の実行中にカスタマイズが可能な内容であってもよい。また、基本カスタマイズが可能な内容のうち一部の内容は、待機状態中にカスタマイズが不能な内容であり、SR導入演出の実行中及び所定のオープニング演出の実行中のうち何れか一方においてカスタマイズが可能な内容であってもよい。
【0238】
・第1実施形態において、チャンス演出カスタマイズが可能な内容のうち一部の内容は、待機状態中にカスタマイズが可能な内容である一方で、SR導入演出の実行中及び所定のオープニング演出の実行中にはカスタマイズが不能な内容であってもよい。また、チャンス演出カスタマイズが可能な内容のうち一部の内容は、待機状態中にカスタマイズが可能な内容であり、SR導入演出の実行中及び所定のオープニング演出の実行中のうち何れか一方においてカスタマイズが可能な内容であってもよい。
【0239】
・第1実施形態において、チャンス演出カスタマイズが可能な内容のうち一部の内容は、待機状態中にカスタマイズが不能である一方で、SR導入演出の実行中及び所定のオープニング演出の実行中にカスタマイズが可能な内容であってもよい。また、チャンス演出カスタマイズが可能な内容のうち一部の内容は、待機状態中にカスタマイズが不能な内容であり、SR導入演出の実行中及び所定のオープニング演出の実行中のうち何れか一方においてカスタマイズが可能な内容であってもよい。
【0240】
・第1実施形態において、チャンス演出カスタマイズが可能な期間には、特別ゲームの実行中におけるSR演出が開始される前の全部の期間が含まれてもよい。また、基本カスタマイズが可能な期間に、特別ゲームの実行中におけるSR演出が開始される前の全部の期間が含まれてもよい。これによれば、特別ゲームの実行中において、演出に関するカスタマイズを更に積極的に行い易くすることができる。
【0241】
・各実施形態において、基本カスタマイズが可能な内容として、SR演出に反映される単数又は複数の内容が含まれていてもよい。また、基本カスタマイズが可能な内容として、所定のラウンド演出に反映される単数又は複数の内容が含まれていてもよい。例えば、基本カスタマイズが可能な内容として、SR演出及び所定のラウンド演出において出力される楽曲を選択可能な内容があってもよい。また、例えば、基本カスタマイズが可能な内容として、SR演出及び所定のラウンド演出において出現可能な専用の演出の出現可否を設定可能な内容があってもよい。これによれば、基本カスタマイズが可能な内容が反映される演出に多様性を持たせることができる。
【0242】
・各実施形態において、チャンス演出カスタマイズの設定内容は、大当り遊技中における所定のオープニング演出が実行される期間より後の全部の期間において実行される演出に反映されてもよい。なお、この場合、大当り遊技中において、所定のオープニング演出が実行される期間より後に実行されるラウンド演出及びエンディング演出が所定の演出に相当する。これによれば、大当り遊技中において、チャンス演出カスタマイズの設定内容が反映された演出を更に楽しませることができる。また、基本カスタマイズの設定内容が、大当り遊技中における所定のオープニング演出が実行される期間より後の全部の期間において実行される演出に反映されてもよい。
【0243】
・各実施形態において、チャンス演出カスタマイズが可能な内容として、カスタマイズオフ、ボタンバイブチャンス、チャージチャンスオフに加え、SR演出又は所定のラウンド演出に反映されない内容があってもよい。これによれば、チャンス演出カスタマイズが可能な内容に多様性を持たせることができるとともに、チャンス演出カスタマイズが可能な内容が反映される演出にも更に注目させることができる。
【0244】
・第1実施形態において、SR導入演出の実行中及び所定のラウンド演出の実行中のうち少なくとも何れか、及び待機状態中においてカスタマイズが可能な内容には、SR演出又は所定のラウンド演出に反映されない内容があってもよい。これによれば、SR導入演出の実行中及び所定のラウンド演出の実行中のうち少なくとも何れか、及び待機状態中においてカスタマイズが可能な内容と、カスタマイズが反映される演出とに更に注目させることができる。
【0245】
・第1実施形態において、カスタマイズが可能な内容には、SR導入演出の実行中及び所定のオープニング演出の実行中のうち少なくとも何れか、及び待機状態中においてカスタマイズが可能な内容と、待機状態中においてカスタマイズが可能な内容とに加え、これらの内容とは異なる内容があってもよい。具体的に、SR導入演出の実行中及び所定のラウンド演出の実行中のうち少なくとも何れか一方においてカスタマイズが可能な内容があってもよい。これによれば、カスタマイズが可能な期間と、その期間にカスタマイズが可能な内容との関係性に更に注目させることができる。
【0246】
・第1実施形態において、SR導入演出の実行中及び所定のラウンド演出の実行中のうち少なくとも何れか、及び待機状態中においてカスタマイズが可能な内容について、SR導入演出の実行中又は所定のラウンド演出の実行中においてカスタマイズがされた設定内容は、当該カスタマイズがされたタイミングから反映されてもよい。一方で、待機状態中においてカスタマイズがされた設定内容は、次の特別ゲームが開始されるタイミングから反映されてもよい。これによれば、SR導入演出の実行中及び所定のラウンド演出の実行中のうち少なくとも何れか、及び待機状態中においてカスタマイズが可能な内容であっても、カスタマイズがされた期間によって、好適なタイミングでカスタマイズ情報を反映させることができる。
【0247】
・第1実施形態において、SR導入演出の実行中及び所定のラウンド演出の実行中のうち少なくとも何れか、及び待機状態中においてカスタマイズが可能な内容に、特定の内容が含まれていてもよい。そして、特定の内容には、SR導入演出の実行中又は所定のラウンド演出の実行中において、カスタマイズがされた設定内容が、カスタマイズがされたタイミングから反映される内容と、次の特別ゲームが開始されるタイミングから反映される内容とがあってもよい。これによれば、特定の内容であっても、その内容により、カスタマイズ情報が反映されるタイミングを異ならせることで、好適なタイミングでカスタマイズ情報を反映させることができる。
【0248】
また、SR導入演出の実行中及び所定のラウンド演出の実行中のうち少なくとも何れか、及び待機状態中においてカスタマイズが可能な内容のうち、特定の内容ではない非特定の内容については、カスタマイズがされたタイミングが待機状態中であれば、次の特別ゲームが実行されるタイミングからカスタマイズがされた設定内容が反映されてもよい。更に、非特定の内容については、カスタマイズがされたタイミングがSR導入演出の実行中及び所定のラウンド演出の実行中のうち少なくとも何れかであれば、カスタマイズがされたタイミングからカスタマイズがされた設定内容が反映されてもよい。また、非特定の内容については、次の特別ゲームが開始されるタイミングからカスタマイズがされた設定内容が反映されてもよい。
【0249】
・第1実施形態において、待機状態中においてカスタマイズが可能な内容に、特別の内容が含まれていてもよい。そして、特別の内容には、待機状態中において、カスタマイズがされた設定内容が、カスタマイズがされたタイミングから反映される内容と、次の特別ゲームが開始されるタイミングから反映される内容とがあってもよい。
【0250】
また、待機状態中においてカスタマイズが可能な内容のうち、特別の内容ではない非特別の内容については、次の特別ゲームが実行されるタイミングからカスタマイズがされた設定内容が反映されてもよい。また、非特別の内容については、カスタマイズがされたタイミングからカスタマイズがされた設定内容が反映されてもよい。
【0251】
・各実施形態において、特別ゲームの実行中にカスタマイズが行われた場合、次に実行される特別ゲームが保留されているか否かに関係なく、次に実行される特別ゲームが開始される前にカスタマイズがされた設定内容が反映されてもよい。
【0252】
・各実施形態において、特別ゲームの実行中にカスタマイズが行われた場合、実行中の特別ゲームが終了したタイミングでカスタマイズがされた設定内容が反映されてもよい。
・各実施形態において、カスタマイズが行われた後、所定回数の特別ゲームの実行が開始した後にカスタマイズがされた設定内容が反映されてもよく、所定回数の特別ゲームの実行が終了した後にカスタマイズがされた設定内容が反映されてもよい。
【0253】
・各実施形態において、特別ゲームの実行中にカスタマイズが行われ、カスタマイズが行われたときに保留されている1又は複数の特別ゲームがある場合、当該保留されている特別ゲームがすべて終了した後に、カスタマイズがされた設定内容が反映されてもよい。
【0254】
・各実施形態において、特別ゲームの実行中にカスタマイズが行われ、当該特別ゲームにおいて大当りとなった場合、大当り遊技が開始される前にカスタマイズがされた設定内容が反映されてもよく、大当り遊技が開始したときに設定内容が反映されてもよい。また、大当り遊技の終了後、1回目の特別ゲームが開始されるときに設定内容が反映されてもよい。更に、大当り遊技の終了後、所定回数の特別ゲームの実行が開始した後に設定内容が反映されてもよく、大当り遊技の終了後、所定回数の特別ゲームの実行が終了した後に設定内容が反映されてもよい。
【0255】
・各実施形態において、特別ゲームの実行中にカスタマイズが行われ、当該特別ゲームの終了後に待機状態へ移行する場合、待機状態へ移行する前にカスタマイズがされた設定内容が反映されてもよく、待機状態が開始したときに設定内容が反映されてもよい。また、待機状態の終了後、1回目の特別ゲームが開始されるときに設定内容が反映されてもよい。更に、待機状態の終了後、所定回数の特別ゲームの実行が開始した後に設定内容が反映されてもよく、待機状態の終了後、所定回数の特別ゲームの実行が終了した後に設定内容が反映されてもよい。
【0256】
・各実施形態において、音量調整機能及び光量調整機能が、カスタマイズ機能に含まれていてもよい。例えば、音量調整及び光量調整が基本カスタマイズが可能な内容として含まれていてもよい。この場合、副制御用CPU41は、基本カスタマイズ反映処理において、副制御用RAM43の音量フラグ及び光量フラグから特定した情報に基づいて、演出ゲームにおける音声演出及び発光演出が実行されるようにスピーカSp及び装飾ランプLaを制御するとよい。
【0257】
また、例えば、音量調整及び光量調整がチャンス演出カスタマイズが可能な内容として含まれていてもよい。この場合、副制御用CPU41は、SR演出処理及び大当り演出処理において、副制御用RAM43の音量フラグ及び光量フラグから特定した情報に基づいて、SR演出及び所定のラウンド演出における音声演出及び発光演出が実行されるようにスピーカSp及び装飾ランプLaを制御するとよい。
【0258】
・各実施形態において、音量調整及び光量調整は、待機状態中に加え、非待機状態においても可能であってもよい。この場合、第1実施形態においては、非待機状態中に右ボタンRBT又は左ボタンLBTが操作された場合、画像表示部GHに音量画像ORGが表示され、非待機状態中に上ボタンUBT又は下ボタンDBTが操作された場合、画像表示部GHに光量画像KRGが表示されるようにするとよい。更に、パチンコ遊技機10に、十字ボタンBT2とは異なる音量調整及び光量調整を行うための専用の操作手段を設け、非待機状態中にチャンス演出カスタマイズが可能な期間において、チャンス演出カスタマイズ、音量調整、及び光量調整を何れも行うことができるようにしてもよい。また、非待機状態中であっても、チャンス演出カスタマイズが可能な期間においては、音量調整及び光量調整を行うことが制限されてもよく、音量調整及び光量調整を行うことが不能であってもよい。
【0259】
また、第2実施形態においては、非待機状態中に、中央ボタンCBTが操作される毎に、図14に示すカスタマイズ画像CMG4,CMG5,及び図9に示す音量光量調整画像OKGと同様の画像の3種類の画像が順に切り替わるようにしてもよい。そして、音量光量調整画像OKGと同様の画像が表示されている状態において、所定の調整操作を行うことにより、音量調整及び光量調整を行うことができるようにしてもよい。
【0260】
・各実施形態において、パチンコ遊技機10は、音量調整及び光量調整を行うための専用の操作手段を備えていてもよい。
・第1実施形態において、SR導入演出の実行中に、右ボタンRBT又は左ボタンLBTの操作がされるまでカスタマイズ画像CMG3が表示されないようにしてもよい。そして、SR導入演出の実行中に右ボタンRBT又は左ボタンLBTが操作されることを契機としてカスタマイズ画像CMG3が表示されることにより、チャンス演出カスタマイズが行えるようにしてもよい。同様に、所定のオープニング演出の実行中においても、右ボタンRBT又は左ボタンLBTの操作がされるまでカスタマイズ画像CMG3が表示されず、右ボタンRBT又は左ボタンLBTが操作されることを契機としてカスタマイズ画像CMG3が表示されるようにしてもよい。
【0261】
・各実施形態において、カスタマイズが可能な内容として、所謂オートボタン機能のオンとオフを設定可能な内容が含まれていてもよい。この場合、例えばオートボタン機能がオンであるとき、演出ゲームにおける演出ボタンBT1の操作有効期間中に演出ボタンBT1が操作されない場合であっても、所定のタイミングで演出ボタンBT1が操作されたと見做されて、演出ボタンBT1の操作を契機として実行可能な予め定められた演出が実行されることとなる。
【0262】
・第1実施形態において、チャンス演出カスタマイズが可能な内容として、カスタマイズがされる期間により設定可能な内容が異なっていてもよい。例えば、SR導入演出の実行中には、カスタマイズオフとボタンバイブチャンスの何れかを設定可能である一方で、所定のオープニング演出の実行中には、カスタマイズオフとチャージチャンスオフの何れかを設定可能であるようにしてもよい。
【0263】
・各実施形態において、カスタマイズ機能として、基本カスタマイズが不能であり、チャンス演出カスタマイズのみが可能であってもよい。
・各実施形態において、メニュー画像MNG1から選択画像CH1により基本カスタマイズの初期化が選択され、演出ボタンBT1が操作されることにより決定された場合、基本カスタマイズのカスタマイズ情報が初期情報となるが、このとき、チャンス演出カスタマイズのカスタマイズ情報も初期情報となるようにしてもよい。また、同様の所定の操作が行われた場合、基本カスタマイズのカスタマイズ情報が初期情報とならずに、チャンス演出カスタマイズのカスタマイズ情報が初期情報となるようにしてもよい。
【0264】
・各実施形態において、チャンス演出カスタマイズのカスタマイズ情報と同様に、基本カスタマイズのカスタマイズ情報も、待機状態に移行した後、演出ボタンBT1又は十字ボタンBT2が操作されず、且つ特別ゲームが実行されずに所定時間が経過した場合に初期化されるようにしてもよい。
【0265】
・各実施形態において、チャンス演出カスタマイズのカスタマイズ情報と同様に、音量フラグに記憶された情報、及び光量フラグに記憶された情報も、待機状態に移行した後、演出ボタンBT1又は十字ボタンBT2が操作されず、且つ特別ゲームが実行されずに予め定められた時間が経過した場合に初期化されるようにしてもよい。
【0266】
・各実施形態において、カスタマイズの設定内容がスピーカSpに反映されるようにしてもよい。つまり、カスタマイズの設定内容により、カスタマイズの設定内容が反映された演出においてスピーカSpによる発光演出が異なるようにしてもよい。
【0267】
・第2実施形態において、非待機状態中にカスタマイズ画像CMG4とカスタマイズ画像CMG5の両方が画像表示部GHに表示されるようにしてもよい。この場合、中央ボタンCBTを操作することにより、カスタマイズ画像CMG4又はカスタマイズ画像CMG5の何れかを選択できるようにするとよい。そして、選択されているカスタマイズ画像において十字ボタンBT2の操作が有効になるようにするとよい。
【0268】
・第2実施形態において、非待機状態中は、基本カスタマイズのみを可能とし、チャンス演出カスタマイズは、第1実施形態と同様の期間において可能とする構成であってもよい。この場合、非待機状態中であっても、チャンス演出カスタマイズが可能な期間においては、基本カスタマイズが行われることが不能となってもよく、基本カスタマイズが行われることが制限されてもよい。
【0269】
・第2実施形態において、非待機状態中は、チャンス演出カスタマイズのみを可能とし、基本カスタマイズは、第1実施形態と同様に待機状態中において可能とする構成であってもよい。
【0270】
・第1実施形態において、カスタマイズが可能な期間であっても、カスタマイズが行われることが不能な期間があってもよく、カスタマイズが行われることが制限される期間があってもよい。カスタマイズが行われることが不能な期間又は制限される期間としては、例えば、パチンコ遊技機10において予め定められたエラー報知が実行される期間や、特別の演出が実行される期間などがある。
【0271】
・第2実施形態において、非待機状態中であっても、カスタマイズが行われることが不能な期間があってもよく、カスタマイズが行われることが制限される期間があってもよい。カスタマイズが行われることが不能な期間又は制限される期間としては、例えば、パチンコ遊技機10において予め定められたエラー報知が実行される期間や、特別の演出が実行される期間などがある。
【0272】
・各実施形態において、パチンコ遊技機10を、特別図柄のみを用いるパチンコ遊技機に具体化してもよい。また、パチンコ遊技機10を、単一の始動口を有し、単一の特別図柄を用いるパチンコ遊技機、若しくは複数の始動口を有し、単一の特別図柄を用いるパチンコ遊技機に具体化してもよい。
【0273】
・各実施形態において、パチンコ遊技機10を、遊技球が特別領域を通過することを契機に大当り遊技を付与する遊技機(所謂1種2種混合機)に具体化してもよい。
・確率機能を搭載したパチンコ遊技機10として、転落抽選に当選するまで高確率状態を付与する仕様(転落機)、あるいは予め定めた回数分の特別ゲームが終了するまで高確率状態を付与する仕様(ST機)がある。各実施形態のパチンコ遊技機10は、これらの何れの仕様のパチンコ遊技機に具体化してもよい。
【0274】
・各実施形態において、パチンコ遊技機10を、特別ゲームにおいて、大当り抽選の他、小当り抽選を行うように構成してもよい。そして、小当り抽選に当選した特別ゲームの終了後には小当り遊技が付与され、通常状態に比して、単位時間あたりに小当りに当選する回数(頻度)、又は、単位時間あたりに小当り遊技が付与される回数(頻度)が向上する状態(所謂、小当りRUSH)に制御可能であるように構成してもよい。
【0275】
・各実施形態において、大当り抽選にて大当りに当選した後、大当り遊技の付与開始を待機する大当り待機状態に制御されるように構成してもよい。そして、大当り待機状態において所定の入球口(例えば、作動ゲート17)への入球を契機に、大当り待機状態を終了し、大当り遊技の付与が開始されるように構成してもよい。
【0276】
・各実施形態において、副制御基板40をサブ統括制御基板とし、副制御基板40とは別に演出表示装置11を専門に制御する表示制御基板、装飾ランプLaを専門に制御する発光制御基板、スピーカSpを専門に制御する音声制御基板を設けてもよい。このようなサブ統括制御基板とその他の演出を制御する基板を含めて副制御基板としてもよい。
【0277】
また、単一の基板に主制御基板30の主制御用CPU31と副制御基板40の副制御用CPU41とを搭載してもよい。また、上記の変更例において、表示制御基板、発光制御基板、及び音声制御基板を任意に組み合わせて単数の基板、若しくは複数の基板としてもよい。
【0278】
次に、上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)演出に関するカスタマイズが可能な遊技機において、前記演出を実行する演出実行手段と、前記演出を制御する演出制御手段と、前記カスタマイズにより変更される内容を特定可能なカスタマイズ情報を記憶する情報記憶手段と、を備え、前記演出実行手段では、変動ゲームの実行中に特定演出を実行可能であり、前記カスタマイズが可能な期間には、変動ゲームの実行中における少なくとも前記特定演出が開始される前の特定期間と、変動ゲームが実行されていない期間であり、且つ大当り遊技が実行されていない期間である待機期間と、が含まれ、前記カスタマイズ情報には、所定のカスタマイズ情報があり、前記演出制御手段は、前記情報記憶手段に記憶されている前記所定のカスタマイズ情報を反映させて前記特定演出を実行させ、前記カスタマイズにより変更可能な内容には、複数種類の内容がある遊技機。
【0279】
(ロ)演出に関するカスタマイズが可能な遊技機において、前記演出を実行する演出実行手段と、前記演出を制御する演出制御手段と、前記カスタマイズにより変更される内容を特定可能なカスタマイズ情報を記憶する情報記憶手段と、を備え、前記演出実行手段では、変動ゲームの実行中に特定演出を実行可能であり、前記カスタマイズが可能な期間には、変動ゲームの実行中における少なくとも前記特定演出が開始される前の特定期間と、変動ゲームが実行されていない期間であり、且つ大当り遊技が実行されていない期間である待機期間と、が含まれ、前記カスタマイズ情報には、所定のカスタマイズ情報があり、前記演出制御手段は、前記情報記憶手段に記憶されている前記所定のカスタマイズ情報を反映させて前記特定演出を実行させ、前記遊技機には、前記カスタマイズ情報が反映される装置と、前記カスタマイズ情報が反映されない装置と、がある遊技機。
【0280】
(ハ)演出に関するカスタマイズが可能な遊技機において、前記演出を実行する演出実行手段と、前記演出を制御する演出制御手段と、前記カスタマイズにより変更される内容を特定可能なカスタマイズ情報を記憶する情報記憶手段と、を備え、前記演出実行手段では、変動ゲームの実行中に特定演出を実行可能であり、前記カスタマイズが可能な期間には、変動ゲームの実行中における少なくとも前記特定演出が開始される前の特定期間と、変動ゲームが実行されていない期間であり、且つ大当り遊技が実行されていない期間である待機期間と、が含まれ、前記特定演出には、第1特定演出と、第2特定演出と、があり、前記カスタマイズ情報には、所定のカスタマイズ情報があり、前記演出制御手段は、前記第1特定演出が実行される場合及び前記第2特定演出が実行される場合の何れの場合においても、前記情報記憶手段に記憶されている前記所定のカスタマイズ情報を反映させて前記特定演出を実行させる遊技機。
【0281】
(ニ)前記カスタマイズが可能な期間には、前記大当り遊技中における所定期間が含まれ、前記演出実行手段では、前記大当り遊技中における所定期間より後の全部又は一部の期間において所定の演出が実行され、前記演出制御手段は、前記大当り遊技中においても、前記所定のカスタマイズ情報を反映させて前記所定の演出を実行させることが可能である技術的思想(イ)~(ハ)の何れかの遊技機。
【0282】
(ホ)前記カスタマイズが可能な内容には、前記特定期間及び前記所定期間のうち少なくとも何れか、及び待機期間において前記カスタマイズが可能な第1の内容と、前記待機期間において前記カスタマイズが可能な第2の内容とがあり、前記第1の内容を特定可能なカスタマイズ情報には、前記所定のカスタマイズ情報が含まれる技術的思想(ニ)の遊技機。
【0283】
(へ)前記カスタマイズが可能な内容には、前記特定期間及び前記所定期間のうち少なくとも何れか一方において前記カスタマイズが可能な第3の内容がある技術的思想(ホ)の遊技機。
【0284】
(ト)前記第1の内容について、前記特定期間又は前記所定期間において前記カスタマイズがされたカスタマイズ情報は、当該カスタマイズがされたタイミングから反映される一方で、前記待機期間において前記カスタマイズがされたカスタマイズ情報は、次の変動ゲームが開始されるタイミングから反映される技術的思想(ホ)又は(へ)の遊技機。
【符号の説明】
【0285】
10…パチンコ遊技機 11…演出表示装置 12…第1始動口 13…第2始動口 14…大入賞口 15…開閉羽根 16…大入賞口扉 17…作動ゲート 17a…ゲート口 18a,18b…特別図柄表示装置 19a,19b…保留表示装置 20…普通図柄表示装置 21…貯留皿 30…主制御基板 31…主制御用CPU 32…主制御用ROM 33…主制御用RAM 34…乱数生成回路 40…副制御基板 41…副制御用CPU 42…副制御用ROM 43…副制御用RAM AC…演出アクチュエータ BT1…演出ボタン BT2…十字ボタン BVG…画像 CBT…中央ボタン CH1~CH6…選択画像 CIG…画像 CMG1~CMG5…カスタマイズ画像 CS…センサ DBT…下ボタン DE…演出装置群 GH…画像表示部 GS…ゲートセンサ HD…発射ハンドル HP01~HP06…変動パターン KRG…光量画像 La…装飾ランプ LBT…左ボタン MG…レベルメータ画像 MNG1…メニュー画像 OKG…音量光量調整画像 ORG…音量画像 PG…画像 RBT…右ボタン SE1…第1始動センサ SE2…第2始動センサ SOL1…普通電動役物ソレノイド SOL2…大入賞口ソレノイド Sp…スピーカ UBT…上ボタン YB…遊技盤
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15