(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023075800
(43)【公開日】2023-05-31
(54)【発明の名称】調理器
(51)【国際特許分類】
A47J 27/00 20060101AFI20230524BHJP
A47J 27/21 20060101ALI20230524BHJP
A47J 27/08 20060101ALI20230524BHJP
【FI】
A47J27/00 109Z
A47J27/21 101S
A47J27/21 101V
A47J27/08 Z
A47J27/00 103P
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021188928
(22)【出願日】2021-11-19
(71)【出願人】
【識別番号】390010168
【氏名又は名称】東芝ホームテクノ株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】503376518
【氏名又は名称】東芝ライフスタイル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003063
【氏名又は名称】弁理士法人牛木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】木村 智志
(72)【発明者】
【氏名】小林 博明
(72)【発明者】
【氏名】萱森 雅之
(72)【発明者】
【氏名】三宅 一也
【テーマコード(参考)】
4B055
【Fターム(参考)】
4B055AA02
4B055BA38
4B055CA22
4B055CA90
4B055CD02
4B055GB05
4B055GC21
4B055GC33
4B055GD03
(57)【要約】
【課題】蓋体が容器の上端から離れ難くなることを防止可能な調理器を提供する。
【解決手段】本発明の炊飯器は、被調理物を収容する鍋4と、鍋4の開口部を密閉可能に覆う内蓋5と、内蓋5の開放操作を行う蓋クランプ解除ボタン9と、鍋4の内外を連通する蒸気排出経路18と、蒸気排出経路18を開閉する調圧部17と、を備え、蓋クランプ解除ボタン9の操作時に、調圧部17が蒸気排出経路18を開いた後に内蓋5が開放し、内蓋5が閉塞後に調圧部17が蒸気排出経路18を閉じる構成としている。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被調理物を収容する容器と、
前記容器の開口部を密閉可能に覆う蓋体と、
前記蓋体の開放操作を行う操作部と、
前記容器の内外を連通する通路と、
前記通路を開閉する通路開閉手段と、を備え、
前記操作部の操作時に、前記通路開閉手段が前記通路を開いた後に前記蓋体が開放し、
前記蓋体が閉塞後に前記通路開閉手段が前記通路を閉じることを特徴とする調理器。
【請求項2】
前記容器を加熱する加熱手段と、
前記容器の温度を検知する温度検知手段と、をさらに備え、
前記通路を開いた状態で前記容器を加熱し、前記容器内の温度が、保温時の温度である保温温度よりも高温時に前記通路開閉手段が前記通路を閉じ、前記容器内の温度を低下させて前記保温温度に維持することを特徴とする請求項1に記載の調理器。
【請求項3】
前記容器内の温度を低下させる温度降下期間が、前記被調理物の調理終了後から、前記容器内の温度が前記保温温度になるまでの期間であることを特徴とする請求項2に記載の調理器。
【請求項4】
前記保温温度が複数設定可能であり、
前記容器内の温度を低下させる温度降下期間が、前記保温中に、より高い前記保温温度からより低い前記保温温度に移行する期間であることを特徴とする請求項3に記載の調理器。
【請求項5】
減圧ポンプを備えていないことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の調理器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器内を減圧脱気状態にする調理器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の調理器として、真空ポンプにより内鍋内を減圧する加減圧装置を備えたものが開示されている(例えば特許文献1)。また、この種の調理器として炊飯器が知られており、本願出願人は、減圧ポンプと、鍋の内部および当該減圧ポンプの間を連通する経路と、を有する減圧手段を備え、減圧ポンプで鍋内部を減圧脱気状態にして、保温時に鍋内における雑菌の増殖やご飯の腐敗の発生を効果的に防止するものを提案し、すでに権利化している(例えば特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-124291号公報
【特許文献2】特許第4329126号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した従来の技術は、容器内が減圧脱気状態のときに容器の蓋体が容器の上端から離れ難くなるため、容器の蓋体が開き難くなる、という問題があった。この問題に対して、上述した従来の技術は加減圧装置や減圧手段を用いて鍋の内部の圧力を減圧脱気状態から大気圧である常圧状態に復帰させているが、これらの加減圧装置や減圧手段を調理器に設ける必要があるため、調理器の構造が複雑化してしまい、また調理器を大型化する必要があった。
【0005】
そこで本発明は、加減圧装置や減圧手段を用いることなく蓋体の開放操作により容器の内外を連通可能な調理器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の調理器は、被調理物を収容する容器と、前記容器の開口部を密閉可能に覆う蓋体と、前記蓋体の開放操作を行う操作部と、前記容器の内外を連通する通路と、前記通路を開閉する通路開閉手段と、を備え、前記操作部の操作時に、前記通路開閉手段が前記通路を開いた後に前記蓋体が開放し、前記蓋体が閉塞後に前記通路開閉手段が前記通路を閉じることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の調理器によれば、容器内の圧力に関わらず、蓋体の開放操作により容器の内外を連通することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態を示す炊飯器の縦断面概略図である。
【
図3】同上、炊飯器の電気的構成を示すブロック図である。
【
図4】同上、炊飯工程および保温工程における、鍋温度センサの検知温度と、蓋ヒータの加熱量と、側面ヒータの加熱量と、底ヒータの加熱量と、の経時的な変化を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明における好ましい調理器の実施形態について、添付図面を参照して説明する。なお、これらの全図面にわたり、共通する部分には共通する符号を付すものとする。
【0010】
図1~
図4は、本発明を炊飯器に適用した一実施形態を示している。先ず、
図1に基づいて、本実施形態における炊飯器の全体構成を説明すると、1は上面を開口した本体、2は本体1の開口上面を覆う開閉可能な蓋体であり、これらの本体1と蓋2とにより炊飯器の外観が構成される。本体1は上面を開口した鍋収容部3を有し、蓋2を開けたときに、被調理物Sである水や米を収容する容器としての有底筒状の鍋4が着脱自在に収容される構成となっている。そして本体1に鍋4を入れて蓋2を閉じると、蓋2の下面部に装着された内蓋5が鍋4の開口上面を塞ぐように構成される。
【0011】
鍋収容部3は、収容された鍋4の外側面との間に空間を持たせるように、全体が有底筒状に形成される。また鍋収容部3の底部には、被炊飯物Sを炊飯調理するために鍋4を加熱する加熱手段として、アルミニウム母材およびシーズヒータから構成される熱板式の底ヒータ6が配設され、この底ヒータ6に鍋4を載置して、底ヒータ6が鍋4の外底面を加熱する構成となっている。なお熱板式の底ヒータ6の代わりに、鍋4の側面下部から底面に対向する鍋収容部3の外面に、IH(induction heating:誘導加熱)ヒータを加熱手段として配設してもよく、この場合は、鍋4が鍋収容部3に吊設されるように構成される。
【0012】
鍋4の外側面に対向する鍋収容部3の外面には、加熱手段としてコードヒータによる側面ヒータ7が配設される。鍋4への補助加熱手段となる側面ヒータ7は、鍋4の側面上部に対向して配置され、側面ヒータ7が通電状態となると、側面ヒータ7からの輻射熱で鍋4の主に側面上部を加熱する構成となっている。
【0013】
鍋収容部3の底部中央および底ヒータ6の中央には挿通穴3aが設けられており、本体1には、この挿通穴3aを通り抜けて、鍋4の底部の外面である外底面の内側中心部に当接するサーミスタ式の鍋温度センサ8が配設される。そして鍋4の底部の温度を検知する温度検知手段となる鍋温度センサ8の検知温度に基づき、後述する制御手段21(
図3参照)が底ヒータ6による鍋4の底部の加熱温度を温度管理するようになっている。
【0014】
鍋4は、厚さ1~3mmのアルミニウム板をプレス加工で有底筒状に形成し、内面にフッ素塗装を施したものである。なおIHヒータを加熱手段とした場合は、フェライト系ステンレスなどの磁性金属板からなる発熱体が、このIHヒータが配設される鍋収容部3の外面に対向して、鍋4の外面の側部下部から底部にかけて接合される。
【0015】
蓋2の上面には、鍋5内の被調理物Sから発生する蒸気を炊飯器1の外部に排出する蒸気口11が設けられている。また蓋2の前方上面には、蓋クランプ解除ボタン9が露出状態で配設される。この蓋クランプ解除ボタン9は制御手段21と電気的に接続されており、蓋クランプ解除ボタン9が操作されたことを制御手段21が検出すると、制御手段21がクランプフック15(
図3参照)によるクランプ受け部(図示せず)への係合を解除するように制御する。また蓋クランプ解除ボタン9は本体1が蓋2に閉じたことを検出する、例えば近接センサなどの検出手段を有するように構成されている。
【0016】
クランプフック15は、クランプ受け部(図示せず)に係合、係合解除することにより、本体1と蓋2との係合、係合解除を行なうものであり、制御手段21によりクランプ受け部への係合、係合解除が制御されている。また制御手段21からの係合解除の制御信号がないときには、クランプフック15が、例えばバネなどの付勢手段により係合方向に付勢されるように構成される。そのため蓋クランプ解除ボタン9が操作されると、制御手段21により、本体1と蓋2とのクランプフック15による係合が解除され、本体2の上部後方に設けたヒンジバネ12(
図2参照)により、ヒンジ軸10を回転中心として蓋2が自動的に開いて、鍋4からの内蓋5の開放操作が行われる。また蓋2が本体1に閉じられたときに、付勢手段によりクランプフック15が係合方向に付勢されてクランプ受け部に係合し、鍋5の開口部が内蓋5で覆われる。このとき蓋クランプ解除ボタン9の検出手段により本体1が蓋2に閉じたことを検出して、制御手段21に信号を送出する。なお蓋クランプ解除ボタン9の検出手段の代わりに、蓋2の開閉を検出する角度センサなどの蓋開閉検出手段を、例えばヒンジ軸10近傍に設けてもよい。
【0017】
本体1の上方開口部を開閉する蓋2には、内蓋5の温度を検知するサーミスタ式の蓋温度センサ13と、コードヒータなどの蓋ヒータ14とがそれぞれ設けられている。蓋ヒータ14は内蓋5を加熱するものであり、蓋加熱手段として機能している。ここで蓋2に内蓋5を装着すると、内蓋5の上面に蓋温度センサ13が接触し、内蓋5の上面に蓋ヒータ14が対向して配置される構成となっている。そして蓋温度センサ13の検知温度に基づき、制御手段21が蓋ヒータ14による内蓋5の加熱温度を温度管理するようになっている。
【0018】
図2は、本実施形態の炊飯器上部の縦断面図を示している。内蓋5は鍋4の上方開口部と略同径の円盤状を有する金属材料からなり、鍋4と内蓋5との間をシールするために、内蓋5の外側全周に設けられる弾性部材としての蓋パッキン16を有している。環状に形成された蓋パッキン16は、蓋2を閉じた蓋閉時に、鍋4の開口部である上端部の上面および内側側面に当接して、この鍋4と内蓋5との間の隙間を塞いでいる。
【0019】
蓋2の下面部を構成する内蓋5の略中央には調圧部17が配設される。調圧部17は、鍋4内部と連通する蒸気孔17aと、ボール状の調圧弁17bと、調圧弁17bを移動させるソレノイド17cを含んでいる。そして蒸気孔17aと、調圧弁17bと、ソレノイド17cの一部とが、鍋4の内部と蒸気口11との間を連通する蒸気排出経路18の途中に配設される。鍋4内の蒸気を外部へ放出する場合には、ソレノイド17cにより調圧弁17bを蒸気孔17aから移動させることにより、調圧弁17bが塞いでいた蒸気孔17aを開放することで蒸気排出経路18を開放し、鍋4への加熱に関係なく鍋4内部を大気圧に維持する。また鍋4内を加圧または減圧状態にする場合には、ソレノイド17cが後方に戻ることで調圧弁17bが自重で蒸気孔17aに移動し、調圧弁17bにより蒸気孔17aを閉塞させるように、ソレノイド17cが調圧弁17bを移動させることにより蒸気排出経路18を閉塞し、鍋4の開口部がすべて密閉される。ここで加圧時には、底ヒータ6や側面ヒータ7により鍋4が加熱されることにより鍋4内の被炊飯物Sも加熱され、鍋4の内圧が所定値に達すると、調圧弁17bの自重に抗して蒸気排出経路18を開放することで、鍋4内の圧力を大気圧以上に維持する構成となっている。したがって、蒸気排出経路18は、鍋4の内外を連通する通路としての機能を有し、調圧部17は蒸気排出経路18を開閉させる通路開閉手段としての機能を有している。また内蓋5、蓋パッキン16および調圧部17を有する蓋2は、鍋4の開口部を密閉可能に覆う蓋体としての機能を有している。なお、例えば調圧部17近傍に、鍋4内の圧力を検知する圧力センサなどの圧力検知手段を設けてもよい。
【0020】
図3は、本実施形態における炊飯器の電気的な構成を示している。同図において、21は本体1または蓋2の内部に組み込まれた制御手段であり、マイクロコンピュータを構成する制御用IC、各種の情報やデータを記憶する読み出しおよび書き込みが可能なメモリなどの記憶手段、タイマーなどの計時手段、各部の駆動素子などを含んで構成されている。制御手段21の入力ポートには、上述した鍋温度センサ8と、蓋温度センサ13と、蓋クランプ解除ボタン9に加えて、操作手段22がそれぞれ電気的に接続される。また制御手段21の出力ポートには、上述した底ヒータ6と、側面ヒータ7と、蓋ヒータ14と、ソレノイド17cと、クランプフック15と、に加えて、表示手段23がそれぞれ電気的に接続される。
【0021】
操作手段22は、時間や、炊飯コ-スなどの調理メニューや、各種設定を選択、設定するためのものであり、表示手段23は、調理に関わる様々な情報を表示するものである。ユーザは、表示手段23に表示された情報を確認しながら操作手段22を操作することにより、これらの時間や、調理メニューや、各種設定を選択、設定することができる。
【0022】
制御手段21は、操作手段22や蓋クランプ解除ボタン9からの操作信号と、鍋温度センサ8や蓋温度センサ13や蓋クランプ解除ボタン9からの各検知信号を受けて、内蔵する計時手段からの計時に基づく所定のタイミングで、表示手段23に表示制御信号を出力し、また底ヒータ6と、側面ヒータ7と、蓋ヒータ8とに、それぞれ加熱制御信号を出力し、そしてソレノイド17cやクランプフック15に駆動制御信号を出力する機能を有する。こうした機能は、記憶媒体としての記憶手段に予め記録したプログラムを、制御手段21が読み取ることで実現し、調理制御手段としての炊飯制御手段24により調理工程として炊飯時に鍋4内の被炊飯物Sである米と水を炊飯加熱してご飯に炊き上げる炊飯工程の制御が行なわれ、同様に調理制御手段としての保温制御手段25により保温時に鍋4内のご飯を所定の保温温度に維持する保温工程の制御が行なわれる。
【0023】
次に
図4を参照しつつ、上記構成の調理器としての炊飯器について炊飯工程や保温工程における作用を説明する。
図4は、本実施形態の炊飯器の炊飯工程および保温工程における、鍋温度センサ8の検知温度tの経時的な変化と、蓋ヒータ33の出力P
L、側面ヒータ7の出力P
S、および底ヒータ6の出力P
Bのタイミングチャートをそれぞれグラフおよび図で示している。図中、(T)は蒸気孔17aを閉塞している期間であることを示し、(H)は蒸気孔17aを開放している期間であることを示し、(T/H)は蒸気孔17aを閉塞状態と開放状態に適宜切替える期間であることを示している。
【0024】
本実施形態の炊飯時における動作を説明すると、鍋4内に被炊飯物Sとして米および水を入れ、これを本体1の鍋収容部3にセットした後に、蓋2を閉じる。それと前後して、炊飯器の電源プラグ(図示せず)をコンセントに差し込んで通電すると、炊飯器は炊飯や保温が行われていない初期の切(待機)状態となる。このとき制御手段21は、蓋クランプ解除ボタン9の検知手段により蓋2が閉じられたことを検知すると、ソレノイド17cを制御して調圧弁17bにより蒸気孔17aを閉塞させ、ユーザが操作しなくても自動的に鍋4内外の連通を遮断している。また炊飯などの調理メニュー開始のために待機中であるタイマー予約で調理を開始する場合も、タイマー予約中で調理開始を待機しているとき、制御手段21はソレノイド17cを制御して調圧弁17bにより蒸気孔17aを閉塞させる。外気などの空気中には多種多様な菌が浮遊しており、開口部である蒸気孔17aから鍋4内に侵入すると鍋4内で増殖する虞があるが、本実施形態では鍋4内外の連通を遮断して、外気の空気中に浮遊する腐敗菌や食中毒菌などの雑菌が、蒸気排出経路18を経由して蒸気孔17aから鍋4内に侵入することを防止することができる。
【0025】
ここで蓋クランプ解除ボタン9が操作され、その操作信号を制御手段21が受信すると、制御手段21はソレノイド17cを制御して調圧弁17bを蒸気孔17aから移動させて蒸気孔17aを開放する。その後、制御手段21はクランプフック15を制御して本体1と蓋2との係合が解除され、蓋2が開いて鍋4から内蓋5が開放されるようになる。このように、蓋2の係止を外す前に鍋4内と外気とを連通させて減圧状態を解除して大気圧に戻すため、内蓋5の蓋パッキン16が鍋4の上端から離れやすくなり、鍋4内の圧力に関わらず、鍋4内と外気の空気置換を行なって蓋2の下面部に装着された内蓋5を開くことができ、蓋2を容易に開放することができる。
【0026】
その後、蓋2を閉じると、付勢手段によりクランプフック15が係合方向に付勢されてクランプ受け部に係合し、蓋クランプ解除ボタン9の検出手段により本体1が蓋2に閉じたことを検出して、制御手段21に信号を送出する。制御手段21はこの信号を受信すると、例えば10秒後など所定時間経過後にソレノイド17cを制御して蒸気孔17aを閉塞させる。そのため、蒸気孔17aを閉塞させた後に蓋2を閉める、ということがなく、鍋4内の空気が抵抗になって蓋2すなわち内蓋5を閉鎖するのに強い力が必要になる、ということがない。
【0027】
ここで、例えば表示手段23を確認しつつ操作手段22を操作して、調理メニューとしての炊飯コースの設定を行なった後に調理開始の指示を行ない、またはタイマー予約で調理開始時間になり、調理が開始されると、炊飯制御手段24は、その設定した調理コースの加熱パターンに沿って調理工程を行なう。今回の場合は、設定した炊飯コースの加熱パターンに沿って、鍋4内の被炊飯物Sに対する炊飯工程である、(A)ひたし炊き工程、(B)沸騰加熱工程、(C)沸騰継続工程、(D)むらし工程の各炊飯動作を行なう。
【0028】
なお本実施形態では炊飯工程などの調理工程において、鍋4内が加圧状態である可能性があり、鍋4内が加圧状態だと蓋2が開くときに鍋4内の圧力で勢いがついてしまう虞があるため、調理工程中では蓋クランプ解除ボタン9が操作されても、制御手段21は本体1と蓋2との係合を解除しないように蓋クランプ解除ボタン9のクランプフック15を制御している。その一方で、例えば圧力検知手段などで、調理工程中に鍋4内が加圧状態にないことが確認可能な場合は、蓋クランプ解除ボタン9が操作されると、制御手段21は鍋4内が加圧状態になっていないことを確認後に、蓋クランプ解除ボタン9のクランプフック15を制御して本体1と蓋2との係合を解除するように構成してもよい。
【0029】
炊飯工程を開始すると、炊飯制御手段24は、鍋温度センサ8による鍋4の底部の温度検知に基づき、加熱制御信号を出力して底ヒータ6を通断電制御し、鍋4の底部を加熱して、鍋5内の水温を所定の温度、例えば35~60℃にまで昇温させて米の吸水を促進させる(A)のひたし炊き工程を行なう。このひたし炊き工程中では、制御手段21は蒸気孔17aを閉塞させるようにソレノイド17cを制御しており、雑菌が蒸気排出経路18経由で蒸気孔17aから鍋4内に侵入することを防止し、また底ヒータ6の加熱効率ロスを抑制している。
【0030】
その後、所定の時間のひたし工程が終了して次の(B)の沸騰加熱工程に移行すると、被炊飯物Sの沸騰検知を行なうまでの加熱で、炊飯制御手段24が加熱制御信号を出力して、底ヒータ6と側面ヒータ7とを連続通電する制御を行なうと共に、蓋ヒータ14を連続通電する制御を行ない、ひたし炊き工程よりも鍋4内の被炊飯物Sを強く加熱する。このことにより、
図4に示されるように鍋温度センサ8が検知する検知温度tが次第に上昇する。この沸騰加熱工程中で沸騰を検知するまでは、制御手段21は、ひたし炊き工程と同様に、蒸気孔17aを閉塞させるようにソレノイド17cを制御する。
【0031】
なお本実施形態では、調理メニューが炊飯以外の場合でも、調理加熱中に制御手段21は、調理開始から被調理物Sが沸騰するまで、蒸気孔17aを閉塞させるようにソレノイド17cを制御しており、雑菌が蒸気排出経路18経由で蒸気孔17aから鍋4内に侵入することを防止し、また底ヒータ6、側面ヒータ7およびの加熱効率ロスを抑制している。
【0032】
その後、炊飯制御手段24は、検知温度tが所定温度以上、例えば90℃以上になったことを鍋温度センサ8からの温度検知信号により検出すると、被炊飯物Sの加圧状態での沸騰を検知する沸騰検知を開始する。炊飯制御手段24が、引き続き、底ヒータ6と側面ヒータ7を連続通電する制御を行なうと共に、蓋ヒータ14を連続通電する制御を行なって鍋4内部で被炊飯物Sを強く加熱する一方で、鍋温度センサ8の検知温度tが所定の時間にどの程度上昇するのかという検知温度tの傾きを算出する。そして炊飯制御手段24は、鍋4の底部の温度である鍋温度センサ8の検知温度tの上昇が120秒で3℃以下など所定の温度上昇率以下になったと算出したら、沸騰したと判定する。なお沸騰の判定について、炊飯制御手段24は鍋温度センサ8の検知温度に加えて、内蓋5の温度である蓋温度センサの検知温度も参照するように構成してもよい。
【0033】
炊飯制御手段24が、沸騰したと判定した時点で、次の(C)沸騰継続工程に移行する。(C)の沸騰継続工程に移行すると、炊飯制御手段24は、鍋温度センサ8の検知温度tが、例えば98℃以上など所定の温度以上を維持するように、底ヒータ6と側面ヒータ7の通断電制御を行なうと共に、蓋温度センサ13からの検知温度が、例えば98℃以上など所定の温度以上を維持するように、蓋ヒータ14を連続通電する制御を行ない、被炊飯物Sの沸騰状態を継続させる。また炊飯制御手段24は鍋4内を大気圧である常圧状態と、大気圧よりも高い加圧状態との間に繰り返し変化させるために、調圧弁17bで蒸気排出経路18を周期的に開閉するように、ソレノイド17cを制御している。
【0034】
なお本実施形態では、調理メニューが炊飯以外の場合、調理加熱中で被調理物Sの沸騰時に、鍋4内を加圧状態にするか常圧状態にするかを選択することができ、制御手段21は、鍋4内を加圧状態にする場合は蒸気孔17aを閉塞させるようにソレノイド17cを制御して鍋4内外の連通を遮断し、その一方で、鍋4内を加圧状態にせず常圧状態にする場合は蒸気孔17aを開放させるようにソレノイド17cを制御して鍋4内外の連通を開放する。
【0035】
炊飯制御手段24は、(C)沸騰継続工程で鍋4内部の水が無くなり、鍋温度センサ8の検知温度tから鍋4の底部の温度の上昇が10秒で0.5℃以上など所定の温度上昇率以上になったことを算出すると、鍋4内部の水が無くなり、ドライアップしたと判定し、鍋4内部の被調理物の炊き上がりを検知して(C)沸騰継続工程が終了し、次の(D)むらし工程に移行する。
【0036】
(D)のむらし工程中は、炊飯制御手段24が蓋温度センサ13の検知温度に基づき、蓋ヒータ14を通断電制御して温度管理を行ない、内蓋5への露付きを防止すると共に、鍋4内部のご飯が焦げない程度の温度に保持されるように、鍋温度センサ8の検知温度tに基づき、底ヒータ6と側面ヒータ7の通断電制御を所定の時間だけ継続して行なう。このとき制御手段21は、ソレノイド17cを制御して蒸気孔17aを開放させ、積極的に鍋4内の気体である蒸気および空気を炊飯器の外に放出する。所定の時間が経過すると、むらし工程が終了して炊飯工程が完了し、次の保温工程に自動的に移行する。
【0037】
なお本実施形態では、調理メニューが炊飯以外の場合でも、調理後期や調理終了時で鍋4内の被調理物Sが沸騰温度相当の状態の場合、制御手段21は、蒸気孔17aを開放させるようにソレノイド17cを制御し、鍋4内外の連通を開放して、積極的に鍋4内の気体である蒸気および空気を炊飯器の外に放出して脱気するようにしている。
【0038】
保温工程を開始すると、保温制御手段25は、鍋温度センサ8の検知温度tから鍋4内部のご飯の温度を算出し、鍋温度センサ8の検知温度tに基いて鍋4の底部の温度を管理して、鍋4内部のご飯の温度を、例えば70~76℃の保温温度まで降下させ、それと共に、蓋温度センサ13の検知温度に基いて蓋ヒータ14を制御して温度管理を行ない、内蓋5への露付きを防止し、また側面ヒータ7を制御して鍋4側面への露付きを防止する(E)温度降下工程を行なう。(E)の温度降下工程中では、蒸気孔17aを閉塞させており、炊飯工程の(D)むらし工程で脱気した後に鍋4内外の連通を遮断した状態で、被調理物Sであるご飯の温度を沸騰温度近傍から保温温度まで降下させるため、鍋4内の蒸気などの気体の気温も降下されて水などの液体になり、鍋4の内部が減圧脱気状態になる。保温制御手段25は、鍋温度センサ8の検知温度tに基づき鍋4内部のご飯の温度が保温温度まで降下したと判定すると、次の(F)保温維持工程に移行する。
【0039】
(F)の保温維持工程に移行すると、保温制御手段25は、鍋温度センサ8の検知温度tに基づき底ヒータ6の通断電制御を行ない、被調理物Sの温度が保温温度を維持するようにすると共に、蓋温度センサ13の検知温度に基いて蓋ヒータ14を制御して温度管理を行ない、内蓋5への露付きを防止し、また側面ヒータ7を制御して鍋4側面への露付きを防止する。(F)保温維持工程中では、蒸気孔17aを閉塞させ、鍋4の内部が減圧脱気状態であることを維持している。このように鍋4内外の連通を遮断して、蒸気孔17aからの腐敗菌や食中毒菌の侵入を防止し、また外気からの冷たい空気の侵入も防止している。
【0040】
なお(F)保温維持工程から、鍋4内部のご飯の温度を、例えば60~66℃の低温保温の温度で維持する(G)低温保温工程に切替えてもよい。この場合、炊飯工程などの調理工程が終了して保温工程に移行してから、例えば6時間など所定の時間が経過したことを計時手段により検出すると、保温制御手段25は、鍋温度センサ8の検知温度tに基づき底ヒータ6の通断電制御を行ない、被調理物Sの温度を、例えば60~66℃の低温保温の温度まで降下させ、この低温保温の温度を維持するようにすると共に、蓋温度センサ13の検知温度に基いて蓋ヒータ14を制御して温度管理を行ない、内蓋5への露付きを防止し、また側面ヒータ7を制御して鍋4側面への露付きを防止する(G)低温保温工程を行ない、鍋4内部のご飯が黄変や独特の臭気を発するという保温状態の劣化を抑制する。また(G)低温保温工程でも、(F)保温維持工程中と同様に、蒸気孔17aを閉塞させ、鍋4の内部が減圧脱気状態であることを維持している。
【0041】
(G)低温保温工程が、例えば6時間など所定の時間継続したことを保温制御手段25が計時手段により検出すると、(F)の保温維持工程に再度移行する。ここで保温制御手段25は、蒸気孔13aを開放するようにソレノイド17cを制御してから、鍋温度センサ8の検知温度tに基いて底ヒータ6の通断電制御を行ない、ご飯の温度が保温温度よりも所定温度高くなるようにして、鍋4内の蒸気および空気を炊飯器の外に放出して脱気する。その後、保温制御手段25は、鍋温度センサ8の検知温度tに基づき鍋4内部のご飯の温度が保温温度よりも所定の温度上昇したと判定すると、蒸気孔17aを閉塞させるようにソレノイド17cを制御すると共に、底ヒータ6を制御し、鍋温度センサ8の検知温度tに基いて鍋4の底部の温度を管理して、鍋4内部のご飯の温度を保温温度まで降下させて、再度、鍋4の内部を減圧脱気状態になるようにしている。
【0042】
ここで、保温工程中に蓋クランプ解除ボタン9が操作されると、切状態やタイマー予約時の場合と同様に、制御手段21はソレノイド17cを制御して調圧弁17bを蒸気孔17aから移動させて蒸気孔17aを開放する。その後、制御手段21はクランプフック15を制御して本体1と蓋2との係合が解除され、蓋2が開いて鍋4から内蓋5が開放されるようになる。
【0043】
その後、ユーザが蓋2を閉じると、付勢手段によりクランプフック15が係合方向に付勢されてクランプ受け部に係合し、蓋クランプ解除ボタン9の検出手段により本体1が蓋2に閉じたことを検出して、制御手段21に信号を送出する。制御手段21は、この信号を受信すると、例えば10秒後など所定時間経過後にソレノイド17cを制御して蒸気孔17aを閉塞させる。その後、保温制御手段25は、蒸気孔13aを開放するようにソレノイド17cを制御してから、鍋温度センサ8の検知温度tに基いて底ヒータ6の通断電制御を行ない、現在(E)温度降下工程または(F)の保温維持工程である場合は、ご飯の温度が保温温度よりも所定温度高くなるようにし、現在(G)低温保温工程である場合は、ご飯の温度が低温保温の温度よりも所定温度高くなるようにして、鍋4内の蒸気および空気を炊飯器の外に放出して脱気する。
【0044】
そして保温制御手段25は、鍋温度センサ8の検知温度tに基づき鍋4内部のご飯の温度が保温温度または低温保温の温度よりも所定の温度上昇したと判定すると、蒸気孔17aを閉塞させるようにソレノイド17cを制御すると共に、底ヒータ6を制御し、鍋温度センサ8の検知温度tに基いて鍋4の底部の温度を管理して、鍋4内部のご飯の温度を保温温度または低温保温の温度まで降下させて、再度、鍋4の内部を減圧脱気状態になるようにしている。
【0045】
このように本実施形態では、保温工程で減圧ポンプを用いずに鍋4の内部を減圧脱気状態にでき、したがって炊飯器の構造を簡素化でき、また蓋体2の小型化、すなわち炊飯器の小型化をすることができる。さらに減圧ポンプが無いため、減圧ポンプ動作時の駆動音もなく、また減圧ポンプに水分が混入した場合や蒸気が吸い込まれた場合における、熱および水分による減圧ポンプの故障も無くすることができる。
【0046】
以上のように、本実施形態の調理器としての炊飯器では、被調理物を収容する容器としての鍋4と、鍋4の開口部を密閉可能に覆う蓋体としての内蓋5と、内蓋5の開放操作を行う操作部としての蓋クランプ解除ボタン9と、鍋4の内外を連通する通路としての蒸気排出経路18と、蒸気排出経路18を開閉する通路開閉手段としての調圧部17と、を備え、蓋クランプ解除ボタン9の操作時に、調圧部17が蒸気排出経路18を開いた後に内蓋5が開放し、内蓋5が閉塞後に調圧部17が蒸気排出経路18を閉じる構成としている。
【0047】
このように構成することにより、先ず鍋4内と外気とを連通させて大気圧に戻してから、蓋2の係止が外れるため、鍋4内の圧力に関わらず、鍋4内と外気の空気置換を行なって蓋2の下面部に装着された内蓋5を開くことができ、内蓋5と鍋4を密閉状態に保持して内蓋5の蓋パッキン16が鍋4の上端から離れ難くなることを防止することができ、蓋体の開放操作により容器の内外を連通することができる。
【0048】
また本実施形態の炊飯器では、鍋4を加熱する加熱手段としての底ヒータ6と、鍋4の温度を検知する温度検知手段としての鍋温度センサ8と、をさらに備え、例えば被調理物の調理終了後の保温時である保温工程時において内蓋5を開閉したとき、蒸気排出経路18を開いた状態で鍋4を加熱し、鍋4内の温度が保温時の温度である保温温度としての保温温度や低温保温の温度よりも高温時に調圧部17が蒸気排出経路18を閉じ、底ヒータ6の加熱を停止することにより鍋4内の温度を低下させて保温温度や低温保温の温度に維持する構成としており、そのため、内蓋5を開閉したときも鍋4の内部を減圧脱気状態にすることができ、鍋4内外の連通を遮断して、蒸気孔17aからの腐敗菌や食中毒菌の侵入を防止し、また外気からの冷たい空気の侵入も防止することができる。また減圧ポンプを用いずに鍋4の内部を減圧脱気状態にすることができるため、炊飯器の構造を簡素化でき、また蓋体2の小型化、すなわち炊飯器の小型化をすることができる。
【0049】
また本実施形態の炊飯器では、鍋4内の温度を低下させる温度降下期間が、被調理物の調理終了後から、鍋4内の温度が保温温度になるまでの期間であり、保温工程時に鍋4の内部を減圧脱気状態にすることができ、鍋4内外の連通を遮断して、蒸気孔17aからの腐敗菌や食中毒菌の侵入を防止し、また外気からの冷たい空気の侵入も防止することができる。
【0050】
また本実施形態の炊飯器では、保温工程の保温温度として、保温維持工程の保温温度および低温保温工程の低温保温の温度と複数設定可能であり、鍋4内の温度を低下させる温度降下期間が、保温工程中に、より高い保温温度である保温温度からより低い保温温度である低温保温の温度に移行する期間であり、保温工程の低温保温工程時に鍋4の内部を減圧脱気状態にすることができ、鍋4内外の連通を遮断して、蒸気孔17aからの腐敗菌や食中毒菌の侵入を防止し、また外気からの冷たい空気の侵入も防止することができる。
【0051】
また本実施形態の炊飯器では減圧ポンプを備えておらず、減圧ポンプを用いずに鍋4の内部を減圧脱気状態にでき、したがって炊飯器の構造を簡素化でき、また蓋体2の小型化、すなわち炊飯器の小型化をすることができる。さらに減圧ポンプが無いため、減圧ポンプ動作時の駆動音もなく、また減圧ポンプに水分が混入した場合や蒸気が吸い込まれた場合における、熱および水分による減圧ポンプの故障も無くすることができる。
【0052】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更可能である。例えば本実施形態では炊飯器による炊飯を例にして説明したが、例えば、この炊飯器を使用しておでんや煮込みなど炊飯以外の調理メニューを行なってもよく、加熱調理を行なった後に保温工程に移行し、鍋4の内部を減圧脱気状態にして、鍋4内の被調理物Sの腐敗を抑制すると共に、被調理物Sに味を染み込ませて熟成させるように構成してもよい。また本発明が炊飯器以外の加熱調理器であってもよい。また本実施形態では、蓋クランプ解除ボタン9のクランプフック15による係合、係合解除は、制御手段21により制御されて電気的に行なわれる構成としているが、蓋クランプ解除ボタン9を押動操作されると機械的に蓋クランプ解除ボタン9のクランプフック15の係合解除が行なわれて本体1と蓋2との係合が解除され、蓋2を本体1に閉めたときにクランプフック15の係合が機械的に行なわれる構成にしてもよく、その場合も蓋クランプ解除ボタン9が押動操作されたことを制御手段21が検出できるように構成されてもよい。そして実施形態中で例示した数値などはあくまでも一例にすぎず、炊飯器の仕様などに応じて適宜変更してかまわない。
【符号の説明】
【0053】
4 鍋(容器)
5 内蓋(蓋体)
6 底ヒータ(加熱手段)
8 鍋温度センサ(温度検知手段)
9 蓋クランプ解除ボタン(操作部)
17 調圧部(通路開閉手段)
18 蒸気排出経路(通路)