(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023075853
(43)【公開日】2023-05-31
(54)【発明の名称】経路案内システム及び経路案内方法
(51)【国際特許分類】
G09F 19/22 20060101AFI20230524BHJP
G06Q 50/16 20120101ALI20230524BHJP
【FI】
G09F19/22 Z
G06Q50/16 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021189021
(22)【出願日】2021-11-19
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 2021年11月4日付で株式会社大林組が(仮称)中之島4丁目未来医療国際拠点開発 新築工事第1回 総合定例会議において会議出席者に資料を提示し公開。
(71)【出願人】
【識別番号】000000549
【氏名又は名称】株式会社大林組
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100154003
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 憲一郎
(72)【発明者】
【氏名】吉田 穂波
(72)【発明者】
【氏名】岡村 吉展
(72)【発明者】
【氏名】篠木 大輔
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC28
(57)【要約】
【課題】建築物のエントランス階等の所定地と目的地とが建築物の異なる階にある場合であっても、来訪者を目的地にまで正確に案内することが可能な新たな経路案内システム及び経路案内方法を提供することである。
【解決手段】建築物2の第1の階F1にある所定地から第1の階F1と異なる第2の階F2、F3にある目的地A、Bにまで来訪者を案内する経路案内システム1であって、所定地に設けられた第1の目的地表示部10と、第1の階F1の壁5、天井6または床7に設けられ、第1の目的地表示部10から昇降設備20にまで延びる第1の案内線30と、第2の階F2の壁5、天井6または床7に設けられ、昇降設備20から目的地A、Bにまで延びる第2の案内線50、70と、を有することを特徴とする経路案内システム1及び経路案内方法。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建築物の第1の階にある所定地から前記第1の階と異なる第2の階にある目的地にまで来訪者を案内する経路案内システムであって、
前記所定地に設けられた第1の目的地表示部と、
前記第1の階の壁、天井または床に設けられ、前記第1の目的地表示部から昇降設備にまで延びる第1の案内線と、
前記第2の階の壁、天井または床に設けられ、前記昇降設備から前記目的地にまで延びる第2の案内線と、を有することを特徴とする経路案内システム。
【請求項2】
前記第1の案内線及び前記第2の案内線が、それぞれ前記天井に設置された光源により構成されている、請求項1に記載の経路案内システム。
【請求項3】
前記第1の案内線及び前記第2の案内線は、前記目的地毎のグループ単位を複数有する請求項1又は請求項2に記載の経路案内システム。
【請求項4】
前記第2の階に第2の目的地表示部が設けられ、前記第2の案内線が前記第2の目的地表示部からも延びている、請求項1乃至請求項3に記載の経路案内システム。
【請求項5】
前記第1の階にある前記所定地と前記第2の階にある前記目的地は、異なる棟にある請求項1乃至請求項4に記載の経路案内システム。
【請求項6】
建築物の第1の階にある所定地から前記第1の階と異なる第2の階にある目的地にまで来訪者を案内する経路案内方法であって、
前記所定地に第1の目的地表示部を設け、
前記第1の階の壁、天井または床に設けられ、前記第1の目的地表示部から昇降設備にまで延びる第1の案内線により、前記来訪者を前記所定地から前記昇降設備にまで案内し、
前記第2の階の壁、天井または床に設けられ、前記昇降設備から前記目的地にまで延びる第2の案内線により、前記来訪者を前記昇降設備から前記目的地にまで案内することを特徴とする経路案内方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建築物に設けられる経路案内システム及び経路案内方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、オフィス、病院、会議場、これらの複合施設等の建築物において、来訪者を建築物のエントランス階等の所定地から所望の目的地にまで案内するために、建築物の壁、天井または床に、所定地から目的地までの経路を表示する案内線を設けるようにした経路案内システムないし経路案内方法が知られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような経路案内システムないし経路案内方法として、建築物のエントランス階等にある所定地と目的地とが建築物の異なる階にある場合であっても、来訪者を目的地にまで正確に案内することが可能な新たな経路案内システムないし経路案内方法が望まれていた。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、建築物のエントランス階等の所定地と目的地とが建築物の異なる階にある場合であっても、来訪者を目的地にまで正確に案内することが可能な新たな経路案内システム及び経路案内方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の経路案内システムは、建築物の第1の階にある所定地から前記第1の階と異なる第2の階にある目的地にまで来訪者を案内する経路案内システムであって、前記所定地に設けられた第1の目的地表示部と、前記第1の階の壁、天井または床に設けられ、前記第1の目的地表示部から昇降設備にまで延びる第1の案内線と、前記第2の階の壁、天井または床に設けられ、前記昇降設備から前記目的地にまで延びる第2の案内線と、を有することを特徴とする。
【0007】
本発明の経路案内システムは、上記構成において、前記第1の案内線及び前記第2の案内線が、それぞれ前記天井に設置された光源により構成されているのが好ましい。
【0008】
本発明の経路案内システムは、上記構成において、前記第1の案内線及び前記第2の案内線は、前記目的地毎のグループ単位を複数有するのが好ましい。
【0009】
本発明の経路案内システムは、上記構成において、前記第2の階に第2の目的地表示部が設けられ、前記第2の案内線が前記第2の目的地表示部からも延びているのが好ましい。
【0010】
本発明の経路案内システムは、上記構成において、前記第1の階にある前記所定地と前記第2の階にある前記目的地は、異なる棟にあるのが好ましい。
【0011】
本発明の経路案内方法は、建築物の第1の階にある所定地から前記第1の階と異なる第2の階にある目的地にまで来訪者を案内する経路案内方法であって、前記所定地に第1の目的地表示部を設け、前記第1の階の壁、天井または床に設けられ、前記第1の目的地表示部から昇降設備にまで延びる第1の案内線により、前記来訪者を前記所定地から前記昇降設備にまで案内し、前記第2の階の壁、天井または床に設けられ、前記昇降設備から前記目的地にまで延びる第2の案内線により、前記来訪者を前記昇降設備から前記目的地にまで案内することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、建築物のエントランス階等の所定地と目的地とが建築物の異なる階にある場合であっても、来訪者を目的地にまで正確に案内することが可能な新たな経路案内システム及び経路案内方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の一実施形態に係る経路案内システムが設けられた建築物のエントランス階を示す図である。
【
図2】
図1に示す建築物の、エントランス階の一部の天井伏図である。
【
図3】
図1に示す建築物の、2階の一部の天井伏図である。
【
図4】
図1に示す建築物の、目的地A及びBがある3階の一部の天井伏図である。
【
図5】
図1に示す建築物の、目的地A及びBがある4階の一部の天井伏図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係る経路案内システム及び経路案内方法について詳細に例示説明する。
【0015】
本実施形態に係る経路案内システムは、例えば、オフィス、病院、会議場、商業施設、これらの複合施設等の建築物に設けられて、来訪者を、建築物のエントランス階等の第1の階にある所定地から建築物の第1の階とは異なる第2の階にある目的地にまで案内するものである。
【0016】
図1、
図2は、本実施形態に係る経路案内システム1が設けられた建築物2の第1の階であるエントランス階F1を示している。本実施形態では、エントランス階F1は建築物2の1階(地上階)であり、建築物2のエントランス(出入口)3を備えている。エントランス階F1のエントランス3の周囲はエントランスホール4となっている。
【0017】
建築物2は、エントランスホール4が設けられる棟とは別の2つの棟を有しており、エントランスホール4が設けられる棟とは別の一方の棟には3階(第2の階)F3と4階(第2の階)F4に亘ってクリニックが設けられており、エントランスホール4が設けられる棟とは別の他方の棟には3階F3と4階F4に亘って事務所が設けられている。これらの棟は、互いに繋がっており、各階においてそれぞれの棟を行き来することができる。
【0018】
エントランスホール4のエントランス3に隣接する壁5には、第1の目的地表示部10が設けられている。すなわち、本実施形態では、所定地であるエントランスホール4に第1の目的地表示部10が設けられている。
【0019】
第1の目的地表示部10は、例えば、建築物2のエントランス階F1と異なる第2の階にある施設等の目的地の名称及びその施設等がある階を表示する。
【0020】
本実施形態では、建築物2の壁5には、3階F3に設けられたクリニックの出入り口を目的地A1として表示し、4階F4に設けられたクリニックの出入り口を目的地A2として表示する第1の目的地表示部10Aと、3階F3に設けられた事務所の出入り口を目的地B1として表示し、4階F4に設けられた事務所の出入り口を目的地B2として表示する第1の目的地表示部10Bとが設けられている。
【0021】
本実施形態では、建築物2の2階F2には渡り廊下(コリドー)11が設けられており、2階F2の渡り廊下11の両端側の壁5と中央部分の壁5にも、第1の目的地表示部10が設けられている。すなわち、本実施形態では、2階F2の渡り廊下11も所定地となっており、2階F2の渡り廊下11にも第1の目的地表示部10が設けられている。2階F2の渡り廊下11に設けられる第1の目的地表示部10の構成は1階F1のエントランスホール4に設けられる第1の目的地表示部10の構成と同様である。
【0022】
第1の目的地表示部10に表示される目的地は、建築物2に来訪した来訪者の目的地となり得る場所であれば、例えば、建築物2に設けられた施設への出入口、建築物2とは別の建築物に設けられた施設への連絡口、建築物2の外に設けられた施設への出入口など、種々の場所であってよい。
【0023】
建築物2には昇降設備20が設けられている。本実施形態では、建築物2のエントランス階F1、2階F2(
図3参照)、3階(
図4参照)及び4階(
図5参照)に、それぞれ乗降口を備えた二機のエレベータ20A、20Bが昇降設備20として設けられている。来訪者は、これらのエレベータ20A、20Bに乗って、エントランス階F1から4階F4までの間の所望の階へ移動することができる。
【0024】
また、本実施形態では、建築物2のエントランス階F1、2階F2(
図3参照)、3階(
図4参照)及び4階(
図5参照)には、それぞれエスカレータ20Cも昇降設備20として設けられている。エスカレータ20Cは、上りエスカレータと下りエスカレータとが立面視でクロスするクロス型となっており、来訪者は、エスカレータ20Cに乗って、エントランス階F1から4階F4までの間の所望の階へ移動することができる。
【0025】
さらに、本実施形態では、建築物2のエントランス階F1、3階(
図4参照)及び4階(
図5参照)には、エレベータ20A、20Bとは別に、それぞれ乗降口を備えた二機のエレベータ20D、20Eも昇降設備20として設けられている。来訪者は、これらのエレベータ20D、20Eに乗って、エントランス階F1、3階F3及び4階F4の所望の階へ移動することができる。
【0026】
エントランス階F1の壁5、天井6または床7には、第1の目的地表示部10から昇降設備20にまで延びる第1の案内線30が設けられる。また、詳細は後述するが、目的地A1、A2、B1、B2がある3階F3及び4階F4の壁、天井または床には、昇降設備20からそれぞれの目的地A1、A2、B1、B2にまで延びる第2の案内線32、33が設けられる。このように、本実施形態では、第1の案内線30及び第2の案内線32、33は、目的地A1、A2及び目的地B1,B2毎の2つのグループ単位を有している。すなわち、第1の案内線30及び第2の案内線32、33は、3階F3と4階F4にあるクリニックの出入り口を目的地A1、A2とした、所定の色(黄色)の所定地側案内線30A及び目的地側案内線32A、33Aのグループと、3階F3と4階F4にある事務所の出入り口を目的地B1、B2とした、所定の色(青色)の所定地側案内線30B及び目的地側案内線32B、33Bのグループとに分けられている。第1の案内線30及び第2の案内線32、33は、目的地の数に応じて、適宜複数のグループに分けることができる。
【0027】
なお、
図2~
図5において、第1の案内線30及び第2の案内線32、33は、便宜上、破線で示されているが、連続した線状であるのが好ましい。
【0028】
より具体的には、本実施形態では、エントランス階F1の天井6に、第1の目的地表示部10Aから昇降設備であるエレベータ20A、20Bにまで途中で曲がりながら延びる第1の案内線30としての所定地側案内線30Aと、第1の目的地表示部10Bから昇降設備20であるエレベータ20A、20Bにまで途中で曲がりながら延びる第1の案内線30としての所定地側案内線30Bと、が設けられている。
【0029】
所定地側案内線30Aは、エレベータ20A、20Bの前で分岐しており、当該分岐点から昇降設備20である上りのエスカレータ20Cの乗り口にまで真っすぐに延びている。同様に、所定地側案内線30Bも、エレベータ20A、20Bの前で分岐しており、当該分岐点から昇降設備20である上りのエスカレータ20Cの乗り口にまで真っすぐに延びている。
【0030】
所定地側案内線30Aは、エレベータ20A、20Bとエスカレータ20Cの間の部分でさらに分岐しており、当該分岐点から途中で直角に曲がりながら昇降設備20であるエレベータ20D、20Eにまで延びている。
【0031】
このように、第1の目的地表示部10Aを見た来訪者は、所定地側案内線30Aにより案内されて、3階F3、4階F4に設けられた目的地A1、A2にまで容易に移動可能なエレベータ20A、20B、エスカレータ20C及びエレベータ20D、20Eの何れかの昇降設備20にまで移動することができる。また、第1の目的地表示部10Bを見た来訪者は、所定地側案内線30Bにより案内されて、3階F3、4階F4に設けられた目的地B1、B2にまで容易に移動可能なエレベータ20A、20Bにまで移動することができる。また、エスカレータ20Cにより2階F2からエントランス階F1に降りてきた来訪者は、所定地側案内線30Bにより案内されてエレベータ20A、20Bにまで移動することができる。
【0032】
所定地側案内線30A及び所定地側案内線30Bは、それぞれ天井6に設置された光源40A、40Bにより構成されたものとすることができる。より具体的には、本実施形態では、天井6は、互いに大きさ及び形状が相違する複数枚の矩形のパネル材を組み合わせて構成されており、所定地側案内線30A及び所定地側案内線30Bは、これらのパネル材の間に設けられた隙間(目地)に、例えばLED照明などの光源40A、40Bを当該隙間に沿って複数並べて配置することで線状に構成されている。それぞれの光源40A、40Bが発光することで、所定地側案内線30A及び所定地側案内線30Bは、それぞれ光る線として表示される。
【0033】
本実施形態のように、第1の案内線30として複数の所定地側案内線30A、30Bを設けた構成とした場合、例えば、所定地側案内線30Aを黄色に光るものとし、所定地側案内線30Bを青色に光るものとするなど、複数の所定地側案内線30A、30Bを互いに異なる色で光る構成とするのが好ましい。これにより、複数の所定地側案内線30A、30Bを容易に区別することを可能として誤った目的地に向かう案内線に沿って移動してしまうことを抑制することができる。
【0034】
複数枚の矩形のパネル材により形成される天井6は、例えば、フィボナッチ数を一辺とするように大きさが異なる複数枚の正方形のパネル材を組合わせた構成とするなど、パネル材の形状ないし組み合わせ等は種々変更可能である。天井6に配置される複数枚のパネル材の組み合わせ形状に応じて、所定地側案内線30A、30Bは途中でクランク状などに曲げられる形状となってもよい。
【0035】
所定地側案内線30Aは、所定地側案内線30Aに連なるとともに第1の目的地表示部10が設けられた壁5と天井6との境界部分から壁5に沿って下方に向けて延びる延長部31Aを備えた構成とすることもできる。延長部31Aは壁5に設けられた第1の目的地表示部10Aに隣接して上下方向に真っすぐに延び、その下端は床7から所定距離上方に位置している。延長部31Aは、所定地側案内線30Aと同様に、例えばLED照明などの光源40Aを複数並べて配置することで所定地側案内線30Aと同一の色で光る構成とすることができる。
【0036】
同様に、所定地側案内線30Bは、所定地側案内線30Bに連なるとともに第1の目的地表示部10が設けられた壁5と天井6との境界部分から壁5に沿って下方に向けて延びる延長部31Bを備えた構成とすることもできる。延長部31Bは壁5に設けられた第1の目的地表示部10Bに隣接して上下方向に真っすぐに延び、その下端は床7から所定距離上方に位置している。延長部31Bは、所定地側案内線30Bと同様に、例えばLED照明などの光源40Bを複数並べて配置することで所定地側案内線30Bと同一の色で光る構成とすることができる。
【0037】
第1の目的地表示部10Aは所定地側案内線30A及び延長部31Aと同一の色で記載され、第1の目的地表示部10Bは所定地側案内線30B及び延長部31Bと同一の色で記載されるのが好ましい。これにより、来訪者に、第1の目的地表示部10Aが所定地側案内線30Aに対応し、第1の目的地表示部10Bが所定地側案内線30Bに対応することを容易かつ正確に認識させることができる。
【0038】
図3に示すように、本実施形態では、所定地である2階2Fの渡り廊下(コリドー)11の天井にも、それぞれ3つの第1の目的地表示部10から昇降設備20であるエレベータ20A、20B及びエスカレータ20Cにまで途中で曲がりながら延びる第1の案内線30としての所定地側案内線30A、30Bが設けられている。
【0039】
2階2Fの渡り廊下(コリドー)11に設けられた3つの第1の目的地表示部10を起点として延びる所定地側案内線30Aは、互いに連なっており、来訪者は、何れの第1の目的地表示部10からも、所定地側案内線30Aの案内により、目的地B1、B2がある3階F3、4階F4に移動可能なエレベータ20A、20Bまたはエスカレータ20Cに移動することができる。
【0040】
2階2Fの渡り廊下(コリドー)11に設けられた3つの第1の目的地表示部10を起点として延びる所定地側案内線30Bも、互いに連なっており、来訪者は、何れの第1の目的地表示部10からも、所定地側案内線30Bの案内により、目的地B1、B2がある3階F3、4階F4に移動可能なエレベータ20A、20Bにまで移動することができる。なお、
図3に示すように、2階2Fに事務所専用のエレベータ20F(
図3においては8台のエレベータが設けられるが、便宜上1つのエレベータにのみ符号20Fを付している)が設けられている場合には、所定地側案内線30Bはエレベータ20Fにも延びた構成とすることもできる。
【0041】
所定地側案内線30A、30Bは、エスカレータ20Cの降り口からも延びており、エントランス階F1から2階F2に上がってきた来訪者をエレベータ20A、20Bにまで案内することもできる。
【0042】
2階2Fの天井に設けられる所定地側案内線30Aは、例えばLED照明などの光源を複数並べて配置することで、エントランス階1Fの天井6に設けられる所定地側案内線30Aと同一の色で光る構成とされる。また、2階2Fの天井に設けられる所定地側案内線30Bは、例えばLED照明などの光源を複数並べて配置することで、エントランス階1Fの天井6に設けられる所定地側案内線30Bと同一の色で光る構成とされる。
【0043】
図4に示すように、目的地A1、B1がある建築物2の3階F3の壁、天井または床には、昇降設備20から目的地A1、B1にまで延びる第2の案内線32が設けられる。本実施形態では、建築物2の3階F3の天井には、第2の案内線32として、所定地側案内線30Aに対応した色の目的地側案内線32Aと、所定地側案内線30Bに対応した色の目的地側案内線32Bとが設けられている。
【0044】
本実施形態では、3階F3の天井も、エントランス階1Fの天井6と同様に、互いに大きさ及び形状が相違する複数枚の矩形のパネル材を組み合わせて構成されている。目的地側案内線32Aは、これらのパネル材の間に設けられた隙間(目地)に、例えばLED照明などの光源を複数並べて配置することで、エントランス階1Fの天井6に設けられる所定地側案内線30Aと同一の色で光る構成とされる。また、目的地側案内線32Bは、これらのパネル材の間に設けられた隙間(目地)に、例えばLED照明などの光源を、複数並べて配置することで、エントランス階1Fの天井6に設けられる所定地側案内線30Bと同一の色で光る構成とされる。
【0045】
3階F3の天井も、例えば、フィボナッチ数を一辺とするように大きさが異なる複数枚の正方形のパネル材を組合わせた構成とするなど、パネル材の形状ないし組み合わせ等は種々変更可能である。天井に配置される複数枚のパネル材の組み合わせ形状に応じて、目的地側案内線32A、32Bは途中でクランク状などに曲げられる形状となってもよい。
【0046】
目的地側案内線32Aは、エレベータ20A、20Bから、クリニックの出入り口である目的地A1にまで途中で曲がりながら延びている。よって、エレベータ20A、20Bで3階F3にまで移動した来訪者は、目的地側案内線32Aにより案内されて目的地A1にまで移動することができる。また、目的地側案内線32Aは、エスカレータ20Cの降り口及びエレベータ20D、20Eからクリニックの出入り口である目的地A1にまでも途中で曲がりながら延びている。よって、エスカレータ20Cないしエレベータ20D、20Eで3階F3にまで移動した来訪者は、目的地側案内線32Aにより案内されて目的地A1にまで移動することができる。
【0047】
目的地側案内線32Aは、上りのエスカレータ20Cにも延びており、来訪者を4階F4のクリニックの出入り口である目的地A2にも案内することができるようになっている。
【0048】
目的地側案内線32Bは、エレベータ20A、20Bから、事務所の出入り口である目的地B1にまで途中で曲がりながら延びている。よって、エレベータ20A、20Bで3階F3にまで移動した来訪者は、目的地側案内線32Bにより案内されて目的地B1にまで移動することができる。
【0049】
本実施形態の経路案内システム1は、第2の階である3階F3の壁に、第2の目的地表示部50を設け、第2の案内線32である目的地側案内線32A、32Bが第2の目的地表示部50からも延びた構成とすることができる。本実施形態では、エレベータ20A、20Bの正面の壁に第2の目的地表示部50を設けるようにしている。これにより、3階F3でエレベータ20A、20Bを降りた来訪者に、改めて目的地A1、A2、B1、B2の情報及び目的地A1、A2、B1、B2と目的地側案内線32A、32Bとの関係を認識させることができる。
【0050】
図5に示すように、目的地A2、B2がある建築物2の4階F4の壁、天井または床には、昇降設備20から目的地A2、B2にまで延びる第2の案内線33が設けられる。本実施形態では、建築物2の4階F4の天井に、第2の案内線33として、所定地側案内線30Aに対応した色の目的地側案内線33Aと、所定地側案内線30Bに対応した色の目的地側案内線33Bとが設けられている。
【0051】
本実施形態では、4階F4の天井も、エントランス階1Fの天井6と同様に、互いに大きさ及び形状が相違する複数枚の矩形のパネル材を組み合わせて構成されている。目的地側案内線33Aは、これらのパネル材の間に設けられた隙間(目地)に、例えばLED照明などの光源を複数並べて配置することで、エントランス階1Fの天井6に設けられる所定地側案内線30Aと同一の色で光る構成とされる。また、目的地側案内線33Bは、これらのパネル材の間に設けられた隙間(目地)に、例えばLED照明などの光源を、複数並べて配置することで、エントランス階1Fの天井6に設けられる所定地側案内線30Bと同一の色で光る構成とされる。
【0052】
4階F4の天井も、例えば、フィボナッチ数を一辺とするように大きさが異なる複数枚の正方形のパネル材を組合わせた構成とするなど、パネル材の形状ないし組み合わせ等は種々変更可能である。天井に配置される複数枚のパネル材の組み合わせ形状に応じて、目的地側案内線33A、33Bは途中でクランク状などに曲げられる形状となってもよい。
【0053】
目的地側案内線33Aは、エレベータ20A、20Bから、クリニックの出入り口である目的地A2にまで途中で曲がりながら延びている。よって、エレベータ20A、20Bで4階F4にまで移動した来訪者は、目的地側案内線33Aにより案内されて目的地A2にまで移動することができる。また、目的地側案内線33Aは、エスカレータ20Cの降り口及びエレベータ20D、20Eからクリニックの出入り口である目的地A2にまでも途中で曲がりながら延びている。よって、エスカレータ20Cないしエレベータ20D、20Eで4階F4にまで移動した来訪者は、目的地側案内線33Aにより案内されて目的地A2にまで移動することができる。
【0054】
目的地側案内線33Aは、下りのエスカレータ20Cにも延びており、来訪者を3階F3のクリニックの出入り口である目的地A1にも案内することができるようになっている。
【0055】
目的地側案内線33Bは、エレベータ20A、20Bから、事務所の出入り口である目的地B2にまで途中で曲がりながら延びている。よって、エレベータ20A、20Bで4階F4にまで移動した来訪者は、目的地側案内線33Bにより案内されて目的地B2にまで移動することができる。
【0056】
本実施形態の経路案内システム1は、3階F3と同様に、第2の階である4階F4の壁に、第2の目的地表示部51を設け、第2の案内線33である目的地側案内線33A、33Bが第2の目的地表示部51からも延びた構成とすることができる。本実施形態では、エレベータ20A、20Bの正面の壁に第2の目的地表示部51を設けるようにしている。これにより、4階F4でエレベータ20A、20Bを降りた来訪者に、改めて目的地A1、A2、B1、B2の情報及び目的地A1、A2、B1、B2と目的地側案内線33A、33Bとの関係を認識させることができる。
【0057】
次に、上記構成を有する本実施形態の経路案内システム1により、建築物2を訪れた来訪者が所定地であるエントランス階F1のエントランスホール4ないし2階F2の渡り廊下11から目的地A1、A2、B1、B2にまで案内される手順すなわち本実施形態に係る経路案内方法によって案内される手順について説明する。
【0058】
まず、建築物2のエントランス3からエントランスホール4に入った来訪者は、エントランスホール4の壁5に設けられた第1の目的地表示部10(第1の目的地表示部10A及び第1の目的地表示部10B)を視認することにより、来訪者の所望の目的地が建築物2のどの階にあるのかを知ることができる。例えば、目的地A1に行きたい来訪者は、第1の目的地表示部10Aの記載事項から、目的地A1が建築物2の3階F3にあることを認識することができる。また、目的地A2に行きたい来訪者は、第1の目的地表示部10Aの記載事項から、目的地A2が建築物2の4階F4にあることを認識することができる。さらに、目的地B1に行きたい来訪者は、第1の目的地表示部10Bの記載事項から、目的地B1が建築物2の3階F3にあることを認識することができる。さらに、目的地B2に行きたい来訪者は、第1の目的地表示部10Bの記載事項から、目的地B2が建築物2の4階F4にあることを認識することができる。
【0059】
次に、第1の目的地表示部10を見て所望の目的地の階を認識した来訪者は、エントランスホール4の天井6に、第1の目的地表示部10から昇降設備20にまで延びて設けられた第1の案内線30を視認し、第1の案内線30に沿って移動することにより、第1の目的地表示部10から昇降設備20にまで移動することができる。
【0060】
例えば、目的地A1、A2に行きたい来訪者は、第1の目的地表示部10Aから延びる所定地側案内線30Aに案内され、所定地側案内線30Aに沿って移動することで、第1の目的地表示部10Aから昇降設備20であるエレベータ20A、20Bにまで移動することができる。また、目的地A1、A2に行きたい来訪者は、所定地側案内線30Aに沿ってさらに移動することで、昇降設備20であるエスカレータ20Cにまで移動することもできる。さらに、目的地A1、A2に行きたい来訪者は、エレベータ20A、20Bとエスカレータ20Cとの間で分岐する所定地側案内線30Aに沿ってさらに移動することで、昇降設備20であるエレベータ20D、20Eにまで移動することもできる。
【0061】
同様に、目的地B1、B2に行きたい来訪者は、第1の目的地表示部10Bから延びる所定地側案内線30Bに案内され、所定地側案内線30Bに沿って移動することで、第1の目的地表示部10Bから昇降設備20であるエレベータ20A、20Bにまで移動することができる。また、目的地B1、B2に行きたい来訪者が、エスカレータ20Cにより2階F2から1階F1に降りてきた場合には、当該来訪者は、エスカレータ20Cから延びる所定地側案内線30Bに沿って移動することで、第1の目的地表示部10Bから昇降設備20であるエレベータ20A、20Bにまで移動することができる。
【0062】
このとき、本実施形態では、所定地側案内線30A、30Bを、それぞれ天井6に設置された光源40A、40Bにより光の線として構成するようにしているので、来訪者に所定地側案内線30A、30Bを認識し易くして、より正確に来訪者を案内することができるとともに、天井6に所定地側案内線30A、30Bを設けるようにしても、当該天井6を美観の高いものとすることができる。
【0063】
また、本実施形態では、エントランスホール4の壁5に、それぞれ所定地側案内線30A、30Bと同一の色で光る延長部31A、31Bを設けるとともに、第1の目的地表示部10Aを所定地側案内線30A及び延長部31Aと同一の色とし、第1の目的地表示部10Bを所定地側案内線30B及び延長部31Bと同一の色としたので、第1の目的地表示部10を見た来訪者に、所定地側案内線30A及び延長部31Aが第1の目的地表示部10Aに記載された目的地A1、A2までの経路を示すものであることを容易かつ正確に認識させることができるとともに、所定地側案内線30B及び延長部31Bが第1の目的地表示部10Bに記載された目的地B1、B2までの経路を示すものであることを容易かつ正確に認識させることができる。
【0064】
昇降設備20にまで移動した来訪者は、昇降設備20(エレベータ20A、20B、エスカレータ20C、エレベータ20D、20Eの何れか)に乗り、建築物2の所望の目的地A1、A2、B1、B2がある階にまで移動することができる。例えば、目的地A1に行きたい来訪者は、エレベータ20A、20B、エスカレータ20C、エレベータ20D、20Eの何れかに乗って3階F3まで移動することができ、目的地A2に行きたい来訪者は、エレベータ20A、20B、エスカレータ20C、エレベータ20D、20Eの何れかに乗って4階F4まで移動することができる。一方、目的地B1、B2に行きたい来訪者は、エレベータ20A、20Bまたはエレベータ20Fに乗って3階F3または4階にまで移動することができる。なお、3階F3及び4階F4におけるエレベータ20Fについては記載を省略している。
【0065】
本実施形態では、2階F2の渡り廊下11にも、第1の目的地表示部10を設けるようにしているので、渡り廊下11に入った来訪者も、渡り廊下11の壁5に設けられた第1の目的地表示部10を視認することにより、来訪者の所望の目的地が建築物2のどの階にあるのかを知ることができる。
【0066】
そして、2階F2の渡り廊下11において第1の目的地表示部10の記載により所望の目的地が建築物2のどの階にあるのかを知った来訪者は、例えば、目的地A1、A2に行きたい場合には、第1の目的地表示部10から延びる所定地側案内線30Aに案内され、所定地側案内線30Aに沿って移動することで、第1の目的地表示部10から昇降設備20であるエレベータ20A、20Bまたはエスカレータ20Cにまで移動することができ、目的地B1、B2に行きたい場合には、第1の目的地表示部10から延びる所定地側案内線30Bに案内され、所定地側案内線30Bに沿って移動することで、第1の目的地表示部10から昇降設備20であるエレベータ20A、20Bまたはエレベータ20Fにまで移動することができる。
【0067】
図4に示すように、目的地A1を目的地として、建築物2の3階F3で昇降設備20であるエレベータ20A、20B、エスカレータ20Cまたはエレベータ20D、20Eから降りた来訪者は、3階F3の天井に設けられた目的地側案内線32Aにより案内され、目的地側案内線32Aに沿って移動することにより、エレベータ20A、20B、エスカレータ20Cまたはエレベータ20D、20Eから目的地A1にまで移動することができる。
【0068】
また、目的地B1を目的地として、建築物2の3階F3で昇降設備20であるエレベータ20A、20Bから降りた来訪者は、3階F3の天井に設けられた目的地側案内線32Bにより案内され、目的地側案内線32Bに沿って移動することにより、エレベータ20A、20Bから目的地B1にまで移動することができる。
【0069】
本実施形態では、目的地側案内線32A、32Bを、それぞれ天井に設置された光源により光の線として構成するようにしているので、来訪者に目的地側案内線32A、32Bを認識し易くして、より正確に来訪者を案内することができるとともに、天井に目的地側案内線32A、32Bを設けるようにしても、当該天井を美観の高いものとすることができる。
【0070】
本実施形態では、第2の階である3階F3の壁にも、第2の目的地表示部50を設け、第2の案内線32である目的地側案内線32A、32Bを第2の目的地表示部50からも延びた構成としたので、3階F3でエレベータ20A、20Bを降りた来訪者に、改めて目的地A1、A2、B1、B2の情報及び目的地A1、A2、B1、B2と目的地側案内線32A、32Bとの関係を認識させて、より正確に来訪者を案内することができる。
【0071】
図5に示すように、目的地A2を目的地として、建築物2の4階F4で昇降設備20であるエレベータ20A、20B、エスカレータ20Cまたはエレベータ20D、20Eから降りた来訪者は、4階F4の天井に設けられた目的地側案内線33Aにより案内され、目的地側案内線33Aに沿って移動することにより、エレベータ20A、20B、エスカレータ20Cまたはエレベータ20D、20Eから目的地A2にまで移動することができる。
【0072】
また、目的地B2を目的地として、建築物2の4階F4で昇降設備20であるエレベータ20A、20Bから降りた来訪者は、4階F4の天井に設けられた目的地側案内線33Bにより案内され、目的地側案内線33Bに沿って移動することにより、エレベータ20A、20Bから目的地B2にまで移動することができる。
【0073】
本実施形態では、目的地側案内線33A、33Bを、それぞれ天井に設置された光源により光の線として構成するようにしているので、来訪者に目的地側案内線33A、33Bを認識し易くして、より正確に来訪者を案内することができるとともに、天井に目的地側案内線33A、33Bを設けるようにしても、当該天井を美観の高いものとすることができる。
【0074】
本実施形態では、第2の階である4階F4の壁にも、第2の目的地表示部51を設け、第2の案内線33である目的地側案内線33A、33Bを第2の目的地表示部51からも延びた構成としたので、4階F4でエレベータ20A、20Bを降りた来訪者に、改めて目的地A1、A2、B1、B2の情報及び目的地A1、A2、B1、B2と目的地側案内線33A、33Bとの関係を認識させて、より正確に来訪者を案内することができる。
【0075】
以上の通り、本実施形態の経路案内システム1ないし経路案内方法では、所定地であるエントランス階F1のエントランスホール4ないし2階F2の渡り廊下11に第1の目的地表示部10を設け、来訪者を、第1の案内線30である所定地側案内線30A、30Bにより所定地であるエントランスホール4ないし渡り廊下11から昇降設備20にまで案内するとともに、昇降設備20により所望の目的地A1、A2、B1、B2がある第2の階にまで移動した来訪者を、第2の階の天井に設けられて昇降設備20から目的地A1、A2、B1、B2の何れかにまで延びる第2の案内線としての目的地側案内線32A、33A、32B、33Bにより昇降設備20から目的地A1、A2、B1、B2にまで案内するようにしたので、所定地であるエントランスホール4ないし渡り廊下11と目的地A1、A2、B1、B2とが建築物2の異なる階にある場合であっても、来訪者を所定地であるエントランスホール4ないし渡り廊下11から目的地A1、A2、B1、B2にまで正確に案内することができる。よって、来訪者は、経路案内システム1により案内されることで、安心して所定地であるエントランスホール4ないし渡り廊下11から所望の目的地A1、A2、B1、B2にまで移動することができる。
【0076】
また、本実施形態の経路案内システム1ないし経路案内方法では、第1の案内線30(所定地側案内線30A、30B)及び第2の案内線32、33(目的地側案内線32A、32B、33A、33B)を、それぞれ天井に設置された光源40A、40Bにより構成されたものとしたので、来訪者に第1の案内線30(所定地側案内線30A、30B)及び第2の案内線32、33(目的地側案内線32A、32B、33A、33B)を認識し易くして、来訪者を所定地であるエントランスホール4ないし渡り廊下11から所望の目的地A1、A2、B1、B2にまで、より正確に案内することができる。
【0077】
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0078】
例えば、前記実施形態では、建築物2の所定地がある第1の階を、地上階であるエントランス階F1と2階F2としたが、これに限らず、建築物2の任意の階に少なくとも1か所もうけられっていればよい。
【0079】
また、前記実施形態では、案内の対象として4つの目的地A1、A2、B1、B2を有する場合を示したが、少なくとも1つの目的地を案内する構成であればよい。
【0080】
これに合わせて、前記実施形態では、所定地がある第1の階の壁5に、第1の目的地表示部10として、第1の目的地表示部10Aと第1の目的地表示部10Bとを設けるようにしているが、壁5には、目的地の数に合わせた少なくとも1つの第1の目的地表示部10が設けられていれば、その数は種々変更可能である。第1の目的地表示部10から昇降設備20にまで延びる第1の案内線30の本数及び第2の案内線32、33の本数も、目的地の数に合わせて適宜設定されることになる。
【0081】
さらに、前記実施形態では、第1の案内線30及び第2の案内線32、33を、それぞれ対応する階の天井に設けるようにしているが、これに限らず、第1の案内線30及び第2の案内線32、33を、対応する階の床に設けるようにしてもよく、対応の階の壁に設けるようにしてもよい。
【0082】
さらに、前記実施形態では、第1の案内線30及び第2の案内線32、33を、それぞれ光源40A、40Bにより構成されて光る線とするようにしているが、これに限らず、例えばペンキで引かれた線とするなど、それぞれ光源40A、40Bを有さない光らない線としてもよい。
【符号の説明】
【0083】
1 経路案内システム
2 建築物
3 エントランス
4 エントランスホール(所定地)
5 壁
6 天井
7 床
8 出入り口
9 出入り口
10 第1の目的地表示部
10A 第1の目的地表示部
10B 第1の目的地表示部
11 渡り廊下(コリドー)
20 昇降設備
20A エレベータ
20B エレベータ
20C エスカレータ
20D エレベータ
20E エレベータ
30 第1の案内線
30A 所定地側案内線
30B 所定地側案内線
31A 延長部
31B 延長部
32 第2の案内線
32A 目的地側案内線
32B 目的地側案内線
33 第2の案内線
33A 目的地側案内線
33B 目的地側案内線
40A 光源
40B 光源
50 第2の目的地表示部
51 第2の目的地表示部
F1 エントランス階(第1の階)
F2 2階(第1の階)
F3 3階(第2の階)
F4 4階(第2の階)
A1 目的地
A2 目的地
B1 目的地
B2 目的地