(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023075957
(43)【公開日】2023-06-01
(54)【発明の名称】警報吹鳴器
(51)【国際特許分類】
G08B 3/06 20060101AFI20230525BHJP
G08B 21/08 20060101ALI20230525BHJP
【FI】
G08B3/06
G08B21/08
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021189059
(22)【出願日】2021-11-20
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-03-14
(71)【出願人】
【識別番号】391039612
【氏名又は名称】片上 義基
(72)【発明者】
【氏名】片上 義基
【テーマコード(参考)】
5C086
【Fターム(参考)】
5C086AA22
5C086CA15
5C086CB21
5C086DA07
5C086FA02
5C086GA06
(57)【要約】
【課題】片手で引き離すことで継続鳴動させる警報吹鳴器を簡素な構成で提供する。
【解決手段】吹鳴部と押圧弁式ガス容器による吹鳴器を、ケースに格納し、装着部を備え、使用者自身や周辺物に装着しておき、有事の際に、ケース単体、もしくは装着部の一端を引き離すことで、吹鳴器を押圧起動させ、引き離し後も、吹鳴器を押圧維持させて、継続鳴動させることを特徴とするものにおいて、前記ケース(1)に、例えばカムやテーパーピンのような、吹鳴器を押圧起動させる、押圧起動具(3)を備え、装着部(2)と連結しておき、有事の際に、ケース(1)単体、もしくは装着部(2)の一端を引き離すことで、吹鳴器を押圧起動させ、押圧起動後に、装着部(2)との連結が、例えば外れたり解かれたり切れたりして、断たれるようにしておき、引き離し後も、ケース(1)に残存する押圧起動具(3)に、吹鳴器を押圧維持させて、継続鳴動させるようにする。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吹鳴部と押圧弁式ガス容器による吹鳴器を、ケースに格納し、装着部を備え、使用者自身や周辺物に装着しておき、有事の際に、ケース単体、もしくは装着部の一端を引き離すことで、吹鳴器を押圧起動させ、引き離し後も、吹鳴器を押圧維持させて、継続鳴動させることを特徴とするものにおいて、前記ケース(1)に、例えばカムやテーパーピンのような、吹鳴器を押圧起動させる、押圧起動具(3)を備え、装着部(2)と連結しておき、有事の際に、ケース(1)単体、もしくは装着部(2)の一端を引き離すことで、吹鳴器を押圧起動させ、押圧起動後に、装着部(2)との連結が、例えば外れたり解かれたり切れたりして、断たれるようにしておき、引き離し後も、ケース(1)に残存する押圧起動具(3)に、吹鳴器を押圧維持させて、継続鳴動させることを特徴とする警報吹鳴器。
【請求項2】
前記ケース(1)に、例えばしまりばめピースやスナップフィットのような、前記押圧起動具(3)に押圧された吹鳴器の状態を維持させる、押圧維持具(4)を備え、前記押圧起動後に、前記装着部(2)と連結されたままの押圧起動具(3)が、ケース(1)から引き離され、引き離し後は、ケース(1)に残存する押圧維持具(4)に、吹鳴器を押圧維持させて、継続鳴動させることを特徴とする請求項1に記載の警報吹鳴器。
【請求項3】
前記ケース(1)の外側に露出した押圧起動具(3)を、例えば押したり回したりして、スイッチ操作(5)することにより、あるいは、ケース(1)や装着部(2)を、軽微に引いて、押圧起動具(3)を軽微に作動させることにより、ケース(1)を使用者自身や周辺物に装着したまま、任意に、鳴動させることもできることを特徴とする請求項1または2に記載の警報吹鳴器。
【請求項4】
前記警報吹鳴器に浮力を確保し、吹鳴部が水面上に露出するように、重心を寄せておくことにより、溺水時にも使用できることを特徴とする請求項1または2または3に記載の警報吹鳴器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、警報吹鳴器を、片手で引き離すことで、継続鳴動させるものに関する。
【背景技術】
【0002】
消火器を離すことで、継続鳴動させる、警報吹鳴器がある(特許文献1参照)。ドアチェーンを引くことで、継続鳴動させる、警報吹鳴器がある(特許文献2参照)。警報吹鳴器を、片手で引き離すことで、継続鳴動させるものがある(特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平09-276431号
【特許文献2】米国特許第8305212号
【特許文献3】特許第6962651号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
緊急時に用いる警報吹鳴器は、片手で引き離すことで、継続鳴動させるものが有効と思われる。前記特許文献1または2のものは、警報吹鳴器を引き離すものではない。前記特許文献3のものの内、バネやゴムキャップや輪ゴム等の、常態押圧具、ストッパー、ケース、装着部を用いるものは、警報吹鳴器を、片手で引き離すことで、継続鳴動させるものである。それ以外のものは、警報吹鳴器を、片手で用いるものではないか、もしくは、引き離すものではない。
【0005】
常態押圧具、ストッパー等を用いるものは、有効と思われるが、本発明の警報吹鳴器においては、別の技術手段を用いることにより、より簡素な構成で安価なもの、あるいは、利便性を向上させたものを得ることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
吹鳴部と押圧弁式ガス容器による吹鳴器を、ケースに格納し、装着部を備え、使用者自身や周辺物に装着しておき、有事の際に、ケース単体、もしくは装着部の一端を引き離すことで、吹鳴器を押圧起動させ、引き離し後も、吹鳴器を押圧維持させて、継続鳴動させることを特徴とするものにおいて、前記ケース(1)に、例えばカムやテーパーピンのような、吹鳴器を押圧起動させる、押圧起動具(3)を備え、装着部(2)と連結しておき、有事の際に、ケース(1)単体、もしくは装着部(2)の一端を引き離すことで、吹鳴器を押圧起動させ、押圧起動後に、装着部(2)との連結が、例えば外れたり解かれたり切れたりして、断たれるようにしておき、引き離し後も、ケース(1)に残存する押圧起動具(3)に、吹鳴器を押圧維持させて、継続鳴動させるようにする。
【0007】
前記ケース(1)に、例えばしまりばめピースやスナップフィットのような、前記押圧起動具(3)に押圧された吹鳴器の状態を維持させる、押圧維持具(4)を備え、前記押圧起動後に、前記装着部(2)と連結されたままの押圧起動具(3)が、ケース(1)から引き離され、引き離し後は、ケース(1)に残存する押圧維持具(4)に、吹鳴器を押圧維持させて、継続鳴動させるようにする。
【0008】
前記ケース(1)の外側に露出した押圧起動具(3)を、例えば押したり回したりして、スイッチ操作(5)することにより、あるいは、ケース(1)や装着部(2)を、軽微に引いて、押圧起動具(3)を軽微に作動させることにより、ケース(1)を使用者自身や周辺物に装着したまま、任意に、鳴動させることもできるようにする。
【0009】
以上のように構成された、警報吹鳴器に浮力を確保し、吹鳴部が水面上に露出するように、重心を寄せておくことにより、溺水時にも使用できるようにする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の警報吹鳴器においては、警報吹鳴器を、片手で引き離すことで、継続鳴動させることができる。簡素な構成で安価である。使用者自身や周辺物に装着したまま、任意に、鳴動させることもできるので、合図等として用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】警報吹鳴器の実施例を示す上面図である。(実施例1)
【
図2】警報吹鳴器の実施例を示す上面図である。(実施例1)
【
図3】警報吹鳴器の実施例を示す上面図である。(実施例1)
【
図4】警報吹鳴器の実施例を示す上面図である。(実施例1)
【
図5】警報吹鳴器の実施例を示す上面図である。(実施例1)
【
図6】警報吹鳴器の実施例を示す右側面図である。(実施例1)
【
図7】
図6におけるA-A線断面図である。(実施例1)
【
図8】警報吹鳴器の実施例を示す右側面図である。(実施例2)
【
図9】
図8におけるB-B線断面図である。(実施例2)
【
図10】警報吹鳴器の実施例を示す右側面図である。(実施例3)
【
図12】警報吹鳴器の実施例を示す右側面図である。(実施例4)
【
図15】警報吹鳴器の実施例を示す上面図である。(実施例5)
【発明を実施するための形態】
【実施例0012】
図1・2・3・4・5・6・7は本発明実施の一例を示している。
図1・6・7に示すように、吹鳴部と押圧弁式ガス容器による吹鳴器は、ケース(1)に格納されている。巻き付け式の装着部(2)が備えられ、使用者自身や周辺物に装着してある。
図2に示すように、ケース(1)を引くか、
図3に示すように、装着部(2)を引いて、装着部(2)の一端を引き離すようにする。ケース(1)に、吹鳴器を押圧起動させる、押圧起動具(3)を備え、装着部(2)と連結してある。押圧起動具(3)はカムプレートであり、ケース(1)端部の貫通口に通されている。押圧弁式ガス容器の底側には、円錐形のカムパッドが貼り付けられている。カムプレート先端側の穴に、装着部(2)端部の紐でつながった球体が通されている。紐が、カムプレートの穴とケース(1)の間に挟持されて、カムプレートと連結されている。カムプレートの穴付近に、仮留めスナップ(6)を施し、ケース(1)の内壁に当接させており、通常時に、装着部(2)が抜けにくいようにしている。有事の際に、装着部(2)の一端を引き離す過程で、カムプレートが装着部(2)側にスライドし、カムの作用で、押圧弁式ガス容器の底側を押し込み、吹鳴器を押圧起動させる。押圧起動後、カムプレート後端側の張り出し部が、ケース(1)外壁に接して、スライドは停止する。カムプレート先端側の穴は、装着部(2)側に大きく露出し、装着部(2)端部の球体が抜け外れ、カムプレートと装着部(2)の連結が断たれる。なお、装着部(2)端部と、カムプレート先端側の穴を、糸で結んでおいて、切れることで、連結が断たれる方法もある。引き離し後も、ケース(1)に残存するカムプレートが、吹鳴器を押圧維持し、継続鳴動させる。
図4に示すように、ケース(1)の外側に露出したカムプレートを、押して、スイッチ操作(5)することにより、ケース(1)を使用者自身や周辺物に装着したまま、任意に、鳴動させることもできる。仮留めスナップ(6)を施さない場合は、ケース(1)や装着部(2)を、軽微に引いて、カムプレートを軽微に作動させ、鳴動させる方法もある。
図5に示すように、警報吹鳴器に浮力を確保し、吹鳴部が水面上に露出するように、重心を寄せておくことにより、溺水時にも使用できるようにしておく。ケース(1)のキャップは、押圧弁式ガス容器の底側で、ネジ結合されている。