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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023076039
(43)【公開日】2023-06-01
(54)【発明の名称】情報処理システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/53 20140101AFI20230525BHJP
   A63F 13/497 20140101ALI20230525BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20230525BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20230525BHJP
   H04L 67/131 20220101ALI20230525BHJP
   H04N 21/258 20110101ALI20230525BHJP
   A63F 13/86 20140101ALI20230525BHJP
【FI】
A63F13/53
A63F13/497
A63F13/79
A63F13/69
H04L67/131
H04N21/258
A63F13/86
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021189191
(22)【出願日】2021-11-22
(71)【出願人】
【識別番号】000129149
【氏名又は名称】株式会社カプコン
(74)【代理人】
【識別番号】100207619
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 知晴
(72)【発明者】
【氏名】丸山 敦史
【テーマコード(参考)】
5C164
【Fターム(参考)】
5C164FA22
5C164MA06S
5C164SC01S
5C164SC11P
5C164YA11
5C164YA21
(57)【要約】
【課題】ゲーム配信等の視聴者等が、より楽しみやすいゲームシステムを提供する。
【解決手段】操作情報取得手段61は、配信者端末2から送信されてくる配信者操作情報を取得する。再現コード発行手段63は、再現コードを発行する。再現コード入力情報取得手段64は、視聴者端末3から送信されてきた再現コード入力情報を取得する。視聴者用進行状況再現情報生成手段65は、コード発行時点の配信者のゲームの進行状況を再現するために必要な視聴者用進行状況再現情報を生成する。視聴者用ゲーム結果情報生成手段66は、コード発行時点以降の配信者のゲームのプレイ内容を再現するために必要となる視聴者用ゲーム結果情報を生成する。視聴者用情報送信制御手段67は、視聴者用進行状況再現情報及び視聴者用ゲーム結果情報を、視聴者端末3へ送信する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームをプレイする第1のユーザの前記ゲームの操作に関する操作情報を取得する操作情報取得手段と、
前記第1のユーザの前記ゲームの所定の時点における進行状況を、第2のユーザが再現し得る進行状況再現情報を生成する進行状況再現情報生成手段と、
前記操作情報に基づいて、所定の前記時点以降における前記第1のユーザの前記ゲームの進行の結果に関するゲーム結果情報を取得するゲーム結果情報取得手段と、
前記進行状況再現情報及び前記ゲーム結果情報を前記第2のユーザに提示するゲーム状況共有手段と、
を備える情報処理システム。
【請求項2】
所定の識別情報を生成し、当該識別情報と前記進行状況再現情報を関連付ける識別情報生成手段をさらに備え、
前記ゲーム状況共有手段は、前記識別情報を入力した前記第2のユーザに対して、前記進行状況再現情報及び前記ゲーム結果情報を提示する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記識別情報生成手段は、前記識別情報に有効となる期限又は前記識別情報を入力可能な回数に関する制限を設ける機能をさらに備える、
請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記ゲーム状況共有手段は、前記進行状況再現情報及び前記ゲーム結果情報を、前記第2のユーザと同一の仮想空間内に表示する、
請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記ゲーム状況共有手段は、前記進行状況再現情報及び前記ゲーム結果情報を、前記第2のユーザのゲーム画像を表示する領域と異なる領域に表示する、
請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記ゲーム状況共有手段は、前記ゲームにおける所定の単位毎のタイム、スコア、勝敗情報のいずれかを含む情報を、前記第2のユーザに提示する、
請求項1乃至5うちいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記ゲーム状況共有手段は、前記第2のユーザの前記ゲームのプレイ状況を、他の前記第2のユーザ又は前記第1のユーザに提示する機能をさらに備える、
請求項1乃至6のうちいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記ゲーム状況共有手段は、前記第1のユーザ又は前記第2のユーザに対して、所定の単位毎のゲーム処理の結果の序列を提示する機能をさらに備える、
請求項1乃至7のうちいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記第2のユーザに関する第1の条件が満たされている場合に、前記第1のユーザに対して報酬を付与する第1報酬付与手段をさらに備える、
請求項1乃至8のうちいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記第2のユーザの前記ゲームのプレイ内容が第2の条件を満たしている場合に、当該第2の条件を満たした前記第2のユーザに対して、報酬を付与する第2報酬付与手段をさらに備える、
請求項1乃至9のうちいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項11】
情報処理装置を、
ゲームをプレイする第1のユーザの前記ゲームの操作に関する操作情報を取得する操作情報取得手段と、
前記第1のユーザの前記ゲームの所定の時点における進行状況を、第2のユーザが再現し得る進行状況再現情報を生成する進行状況再現情報生成手段と、
前記操作情報に基づいて、所定の前記時点以降における前記第1のユーザの前記ゲームの進行の結果に関するゲーム結果情報を取得するゲーム結果情報取得手段と、
前記進行状況再現情報及び前記ゲーム結果情報を前記第2のユーザに提示するゲーム状況共有手段と、
として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ネットワーク環境の普及等により、ユーザが自身のプレイしているゲーム画像を他のユーザに送信する、いわゆるゲーム配信やゲーム観戦等が一般的になりつつある。例えば、特許文献1に記載の技術によれば、第1のユーザのゲーム画像を観戦する第2のユーザが、第1のユーザに対してアドバイスできる技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-018324号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この点、例えば、上述の特許文献1に記載の技術を含む従来技術の多くは、あくまでもゲームのプレイに対するアドバイスを送るなど、ゲームのプレイ技術の向上を主たる目的とするものがほとんどであった。
しかしながら、近年のゲーム配信は、配信自体の面白さを楽しむものや配信者と視聴者が一緒になって楽しむような性質も重要な要素となっている。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、ゲーム配信等の視聴者が、より楽しみやすいゲームシステムを提供する。
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の第1の側面は、
ゲームをプレイする第1のユーザの前記ゲームの操作に関する操作情報を取得する操作情報取得手段と、
前記第1のユーザの前記ゲームの所定の時点における進行状況を、第2のユーザが再現し得る進行状況再現情報を生成する進行状況再現情報生成手段と、
前記操作情報に基づいて、所定の前記時点以降における前記第1のユーザの前記ゲームの進行の結果に関するゲーム結果情報を取得するゲーム結果情報取得手段と、
前記進行状況再現情報及び前記ゲーム結果情報を前記第2のユーザに提示するゲーム状況共有手段と、
を備える情報処理システムである。
【0007】
また第1の側面において、前記情報処理システムは、所定の識別情報を生成し、当該識別情報と前記進行状況再現情報を関連付ける識別情報生成手段をさらに備え、
前記ゲーム状況共有手段は、前記識別情報を入力した前記第2のユーザに対して、前記進行状況再現情報及び前記ゲーム結果情報を提示することができる。
【0008】
また第1の側面において、前記識別情報生成手段は、前記識別情報に有効となる期限又は前記識別情報を入力可能な回数に関する制限を設ける機能をさらに備えることができる。
【0009】
また第1の側面において、前記ゲーム状況共有手段は、前記進行状況再現情報及び前記ゲーム結果情報を、前記第2のユーザと同一の仮想空間内に表示することができる。
【0010】
また第1の側面において、前記ゲーム状況共有手段は、前記進行状況再現情報及び前記ゲーム結果情報を、前記第2のユーザのゲーム画像を表示する領域と異なる領域に表示することができる。
【0011】
また第1の側面において、前記ゲーム状況共有手段は、前記ゲームにおける所定の単位毎のタイム、スコア、勝敗情報のいずれかを含む情報を、前記第2のユーザに提示することができる。
【0012】
また第1の側面において、前記ゲーム状況共有手段は、前記第2のユーザの前記ゲームのプレイ状況を、他の前記第2のユーザ又は前記第1のユーザに提示する機能をさらに備えることができる。
【0013】
また第1の側面において、前記ゲーム状況共有手段は、前記第1のユーザ又は前記第2のユーザに対して、所定の単位毎のゲーム処理の結果の序列を提示する機能をさらに備えることができる。
【0014】
また第1の側面において、前記第2のユーザに関する第1の条件が満たされている場合に、前記第1のユーザに対して報酬を付与する第1報酬付与手段をさらに備えることができる。
【0015】
また第1の側面において、前記第2のユーザの前記ゲームのプレイ内容が第2の条件を満たしている場合に、当該第2の条件を満たした前記第2のユーザに対して、報酬を付与する第2報酬付与手段をさらに備えることができる。
【0016】
また本発明の第2の側面は、
情報処理装置を、
ゲームをプレイする第1のユーザの前記ゲームの操作に関する操作情報を取得する操作情報取得手段と、
前記第1のユーザの前記ゲームの所定の時点における進行状況を、第2のユーザが再現し得る進行状況再現情報を生成する進行状況再現情報生成手段と、
前記操作情報に基づいて、所定の前記時点以降における前記第1のユーザの前記ゲームの進行の結果に関するゲーム結果情報を取得するゲーム結果情報取得手段と、
前記進行状況再現情報及び前記ゲーム結果情報を前記第2のユーザに提示するゲーム状況共有手段と、
として機能させるプログラムである。
【0017】
本発明の一態様のプログラムも、本発明の一態様の情報処理システムに対応するプログラムとして提供される。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、ゲーム配信等の視聴者が、より楽しみやすいゲームシステムを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の一実施形態の情報処理システムの構成の一例を示す図である。
図2】本発明の一実施形態の情報処理システムのうち、サーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
図3図2のサーバ、図1の配信者端末及び図1の視聴者端末の機能的構成の一例を示すブロック図である。
図4図3の視聴者端末に表示される画像の一例を示す図である。
図5図3の視聴者端末に表示される画像の一例を示す図であり、図4の例とは異なる例を示す図である。
図6図3のサーバ、配信者端末及び視聴者端末で実行されるゲーム状況共有処理の流れを説明するアローチャートである。
図7図3の視聴者端末に表示される画像の一例を示す図であり、図4図5の例とは異なる例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
[実施形態]
本発明の一実施形態にかかる情報処理システム(以下、「本システム」と呼ぶ)について、図面を用いて説明する。
【0021】
ここで、図1の説明に先立ち、本システムの適用対象となるサービス(以下、「本サービス」と呼ぶ)について説明する。本サービスは、ゲームの配信等に関連して提供されるサービスであり、簡単に言えば、以下の第1のサービスと第2のサービスに大別される。
まず、第1のサービスは、ゲーム配信のプレイヤ(以下、「配信者」と呼ぶ)からの要望に応じて、所定の時点におけるゲームの進行状況を保存し、ゲーム配信を視聴するプレイヤ(以下、「視聴者」と呼ぶ)の使用する情報処理端末上で、そのゲームの進行状況を共有するゲーム状況の共有サービスである。
第2のサービスは、第1のサービスにおける所定の時点以降の配信者のゲームのプレイ内容を記憶し、視聴者のゲーム画面上に配信者のゲームのプレイ内容を再現するゲームのプレイ内容の共有サービスである。本サービスでは、このような第1のサービスと第2のサービスが複合的に提供される。
具体的に、本システムのサーバ1は、配信者からの要望に応じて、配信者の現在のプレイ状況と紐づけられた任意の識別情報(以下、「再現コード」と呼ぶ)を発行する。サーバ1は、任意の方法により再現コードを伝達された視聴者から、再現コードが入力されると、配信者のゲームのプレイ状況を再現するための情報(以下、「視聴者用進行状況再現情報」と呼ぶ)及び再現コード発行時以降の配信者のゲームのプレイ内容を再現するための情報(以下、「視聴者用ゲーム結果情報」と呼ぶ)を生成し、それらの情報を本システムの視聴者端末3へ送信する。
ここで、配信者の現在のプレイ状況とは、例えば、配信者の操作するキャラクタの位置、配信者の操作するキャラクタの位置ステータス(各種ゲーム内のパラメータ)、保有するゲーム媒体、保有するゲーム内通貨(有償又は無償を含む)、他のプレイヤキャラクタの位置、他のプレイヤキャラクタのステータス、NPC(Non Player Character)の位置、NPCのステータス、イベントの進行状況、経過時間(残り時間)、スコア等である。
そして、視聴者端末3は、取得した視聴者用進行状況再現情報に基づいて、再現コードが発行された時点の配信者のゲームのプレイ状況を再現する。さらに、視聴者端末3は、視聴者用ゲーム結果情報に基づいて、再現されたプレイ状況からゲームをプレイする視聴者に対して、配信者の再現コード発行時以降のゲームのプレイ内容を視聴者のゲーム画面上に重ねて表示する。
すなわち、本システムの提供を受ける視聴者は、視聴者端末3に再現コードを入力することで、配信者が指定した任意の進行状況から、配信者のゲームのプレイ内容を確認(プレイ内容を比較)しながらゲームをプレイすることができる。これにより、視聴者は、より配信者に対して親近感を持ってゲームをプレイできる。
なお、再現コードの共有は、1の視聴者のみに行うのではなく、多数の視聴者に行うこともできる。これにより、視聴者は、配信者だけでなく他の視聴者とも連帯感を感じながら、ゲームをプレイすることができる。
【0022】
なお、本システムの適用対象となるゲーム(以下、「本ゲーム」と呼ぶ)とは、例えば、リアルタイムで進行するアクションゲームである。このような種別のゲームは、ベルトスクロールアクションゲーム等と呼ばれることがある。
本ゲームでは、次々と現れる敵を、格闘技(攻撃コマンド、必殺技等)等を駆使して倒しながら進行し、最終的なゲームのクリアを目指す。本ゲームでは、エリアと呼ばれる所定の単位毎に強力なボスキャラクタが設定されている。そして、プレイヤがボスキャラクタを倒すまでの時間やスコア(得点)が、随時、記録され、表示される。この時間やスコアは、プレイヤのゲームのプレイ内容に対する評価であるため、他のプレイヤ等と比較することにより自身のプレイ内容の相対的な評価の把握等の様々な用途にも利用できる。
【0023】
<概要の説明>
図1は、本システムの構成の一例を示している。
図1に示すように、本システムは、サーバ1と、配信者端末2と、視聴者端末3-1乃至3-n(nは、1以上の任意の整数値)とを含み構成される。サーバ1と、配信者端末2と、視聴者端末3-1乃至3-nとは、インターネット等によるネットワークNを介して相互に接続されている。
ただし、ネットワークNは必須の構成要素ではないし、例えば、NFC(Near Field Communication)、ブルートゥース(登録商標)、LAN(Local Area Network)等が利用されてもよい。
なお、視聴者端末3-1乃至3-nを特に区別する必要がない場合、これらをまとめて「視聴者端末3」と呼ぶ。
【0024】
ここで、サーバ1は、本システムの管理者等により管理される。サーバ1は、後述するゲーム状況再現処理におけるサーバ側の各種処理を実行する。また、サーバ1は、配信者端末2及び視聴者端末3におけるゲームの進行に必要となる情報の保存や管理等を実行する。
【0025】
また、配信者端末2は、本ゲームの配信者により使用される。配信者端末2は、後述するゲーム状況再現処理における配信者端末側の各種処理を実行する。
【0026】
また、視聴者端末3は、配信の視聴者により使用される。視聴者端末3は、後述するゲーム状況再現処理における視聴者端末側の各種処理を実行する。
また、配信者端末2及び視聴者端末3は、他のハードウェア等と通信を行いながら、適宜、ゲームの進行に必要となる各種処理を実行する。
【0027】
<ハードウェア構成>
図2は、本システムのうち、サーバ1のハードウェア構成の一例を示している。
【0028】
図2に示すように、サーバ1は、制御部11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、出力部16と、入力部17と、記憶部18と、通信部19と、ドライブ20と、を備えている。
【0029】
制御部11は、CPU、GPU、半導体メモリを含むマイクロコンピュータ等により構成される。制御部11は、ROM12に記録されているプログラム、又は、記憶部18からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM13には、制御部11が各種の処理を実行する上において必要な情報等も適宜記憶される。
【0030】
制御部11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。入出力インターフェース15には、出力部16、入力部17、記憶部18、通信部19、ドライブ20が接続されている。
【0031】
出力部16は、ディスプレイ又はスピーカ等に対して、画像情報又は音声情報等を出力する。出力部16が出力した画像情報や音声情報は、ディスプレイやスピーカ等から、画像や音声として人が認識可能な状態で出力される。
【0032】
入力部17は、マウス、キーボード等で構成され、本システムの管理者等の入力操作に応じて各種情報を入力する。
【0033】
記憶部18は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等で構成され、各種情報を記憶する。例えば、記憶部18には、ゲームの進行に必要となる各種ゲームプログラム、セーブデータ、アカウント情報等が格納されている。
【0034】
通信部19は、インターネットを含むネットワークNを介して、他のハードウェア等との間で相互に行う通信等を制御する。
【0035】
ドライブ20は、必要に応じて設けられる。ドライブ20には磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア31が適宜装着される。リムーバブルメディア31には、ゲームを実行するための各種プログラム等が格納される。ドライブ20によってリムーバブルメディア31から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部18にインストールされる。
また、リムーバブルメディア31は、記憶部18に記憶されている各種情報も、記憶部18と同様に記憶することができる。
【0036】
ここで、配信者端末2及び視聴者端末3のハードウェア構成は、基本的に同様とすることができるため、説明を省略する。ただし、配信者端末2及び視聴者端末3は、例えば、各出力部等がゲーム用コントローラ等により構成される点等が相違する。
このような各種ハードウェアと各種ソフトウェアとの協働により、サーバ1、配信者端末2及び視聴者端末3における後述する各種処理の実行が可能となる。
【0037】
図3は、サーバ1、配信者端末2及び視聴者端末3の機能的構成の一例を示している。
まずは、サーバ1の機能的構成を説明する。
図3に示すように、サーバ1の制御部11は、各種プログラム等を実行することにより、ゲーム情報管理手段60と、操作情報取得手段61と、再現コード発行希望情報取得手段62と、再現コード発行手段63と、再現コード入力情報取得手段64と、視聴者用進行状況再現情報生成手段65と、視聴者用ゲーム結果情報生成手段66と、視聴者用情報送信制御手段67とが機能する。
【0038】
ゲーム情報管理手段60は、各情報処理端末(例えば、配信者端末2や視聴者端末3)等によるゲームの進行に必要となる各種情報を管理し、適宜、必要な情報の送受信を実行する。例えば、ゲーム情報管理手段60は、各情報処理端末におけるゲームの進行状況の保存、管理やアカウント情報に対する認証等を実行する。
【0039】
操作情報取得手段61は、配信者端末2から送信されてくる配信者によるゲームの入力操作に関する情報(以下、「配信者操作情報」と呼ぶ)を、通信部19を介して取得する。
また、操作情報取得手段61は、取得した配信者操作情報を図示せぬデータベース等に格納する。なお、配信者操作情報には、配信者による入力操作の種別に関する情報及びその入力操作が行われた時間に関する情報が含まれる。
【0040】
再現コード発行希望情報取得手段62は、配信者による再現コードの発行希望に関する情報(以下、「再現コード発行希望情報」と呼ぶ)を、通信部19を介して取得する。なお、再現コード発行希望情報には、例えば、配信者が後述する再現コードの発行を希望する旨を示す情報及び再現コードの発行希望が入力された時間に関する情報が含まれる。
【0041】
再現コード発行手段63は、再現コード発行希望情報取得手段62で再現コード発行希望情報が取得された場合に、再現コードを発行する。
例えば、再現コードは、再現コード発行希望が入力された時点(以下、「コード発行時点」と呼ぶ)における、仮想空間内の状態、各キャラクタの位置情報、スコア、ゲームの残り時間等のゲームの進行状況を示す各種情報と紐づけられた8桁の任意の数字又は記号である。
すなわち、再現コード発行手段63は、再現コード発行希望情報取得手段62で再現コード発行希望情報が取得された場合に、コード発行時点におけるゲームの進行状況を示す各種情報を記憶し、それらの情報と紐づけた任意の識別子(8桁の数字又は記号)を発行する。
さらに、再現コード発行手段63は、発行した再現コードに関する情報を、再現コード情報として配信者端末2へ送信する。
【0042】
再現コード入力情報取得手段64は、視聴者端末3から送信されてきた再現コード入力情報を、通信部19を介して取得する。
ここで、視聴者が再現コードを入力するまでの流れの一例を簡単に説明する。例えば、視聴者は、配信者による配信(動画)に表示された再現コードを確認し、自身の視聴者端末3でゲームを起動する。そして、事前に用意された再現コードの入力欄に、先程確認した再現コードを入力する。なお、このようにして視聴者により入力された再現コードの情報が、再現コード入力情報である。
【0043】
視聴者用進行状況再現情報生成手段65は、再現コード入力情報取得手段64で再現コード入力情報が取得されると、視聴者端末3において、コード発行時点の配信者のゲームの進行状況を再現するために必要な視聴者用進行状況再現情報を生成する。すなわち、視聴者用進行状況再現情報生成手段65は、入力された再現コードと紐づけられた各種情報を取得し、視聴者用進行状況再現情報を生成する。
【0044】
視聴者用ゲーム結果情報生成手段66は、視聴者端末3において、コード発行時点以降の配信者のゲームのプレイ内容を再現するために必要となる視聴者用ゲーム結果情報を生成する。
すなわち、視聴者用ゲーム結果情報生成手段66は、入力時点以降の配信者操作情報を取得し、視聴者用ゲーム結果情報を生成する。
【0045】
視聴者用情報送信制御手段67は、視聴者用進行状況再現情報及び視聴者用ゲーム結果情報を、視聴者端末3へ送信する。
【0046】
次に、配信者端末2の機能的構成を説明する。
図3に示すように、配信者端末2の制御部100は、ゲーム処理実行手段140と、入力操作受付手段141と、再現コード発行希望受付手段142と、再現コード管理手段143と、出力制御手段144とが機能する。
【0047】
ゲーム処理実行手段140は、ゲームに関する各種処理を実行する。
具体的にゲーム処理実行手段140は、配信者の各種入力操作に従い、ゲーム情報等に含まれる仮想のゲーム空間オブジェクト及びテクスチャ等を図示せぬ記憶部等から読み出す等して、ゲームプログラムを実行しつつ、ゲームに関する2次元又は3次元の画像や音声等を生成する。すなわち、ゲーム処理実行手段140は、ユーザによる操作指示の結果を生成し、管理することで、ゲームの進行を制御する。また、ゲーム処理実行手段140は、サーバ1等から、適宜、ゲームの進行に必要となる各種情報等を取得する。
【0048】
入力操作受付手段141は、配信者によるゲームの入力操作を受け付け、その情報を、配信者操作情報としてサーバ1へ送信する。
【0049】
再現コード発行希望受付手段142は、配信者による再現コードの発行希望を受け付ける。
また、再現コード発行希望受付手段142は、受け付けた再現コードの発行希望に関する再現コード発行希望情報をサーバ1へ送信する。
【0050】
再現コード管理手段143は、サーバ1から送信されてきた再現コード情報を取得し、再現コードを配信者等に提示する。なお、配信者は、提示された再現コードを任意の方法で視聴者の夫々に提示する。
【0051】
出力制御手段144は、各種画像(ゲーム画像等)や音声等を出力部120等に出力するための制御を実行する。
【0052】
次に、視聴者端末3の機能的構成を説明する。
図3に示すように、視聴者端末3の制御部160は、ゲーム処理実行手段200と、入力操作受付手段201と、視聴者用情報取得手段202と、視聴者用ゲーム画像生成手段203と、出力制御手段204とが機能する。
【0053】
ゲーム処理実行手段200は、ゲームに関する各種処理を実行する。
具体的にゲーム処理実行手段200は、配信者の各種入力操作に従い、ゲーム情報等に含まれる仮想のゲーム空間オブジェクト及びテクスチャ等を図示せぬ記憶部等から読み出す等して、ゲームプログラムを実行しつつ、ゲームに関する2次元又は3次元の画像や音声等を生成する。すなわち、ゲーム処理実行手段200は、ユーザによる操作指示の結果を生成し、管理することで、ゲームの進行を制御する。また、ゲーム処理実行手段200は、サーバ1等から、適宜、ゲームの進行に必要となる各種情報等を取得する。
【0054】
入力操作受付手段201は、視聴者によるゲームの入力操作を受け付ける。例えば、入力操作受付手段201は、視聴者による再現コードの入力を受け付け、その情報を、再現コード入力情報としてサーバ1へ送信する。
【0055】
視聴者用情報取得手段202は、サーバ1から送信されてきた視聴者用進行状況再現情報及び視聴者用ゲーム結果情報を、通信部170を介して取得する。
【0056】
視聴者用ゲーム画像生成手段203は、図示せぬデータベース等に格納されているゲーム画像、視聴者用情報取得手段202で取得された視聴者用進行状況再現情報及び視聴者用ゲーム結果情報に基づいて、再現コードを入力した視聴者に提示する視聴者用のゲーム画像(以下、「視聴者用ゲーム画像」と呼ぶ)を生成する。
ここで、視聴者用ゲーム画像生成手段203には、再現時画像生成手段210と、配信者プレイ画像生成手段211とが設けられている。
再現時画像生成手段210は、図示せぬデータベース等に格納されているゲーム画像及び視聴者用進行状況再現情報に基づいて、配信者のコード入力時点のゲーム画像を再現したゲーム画像(以下、「再現時画像」と呼ぶ)を生成する。
配信者プレイ画像生成手段211は、図示せぬデータベース等に格納されているゲーム画像及び視聴者用ゲーム結果情報に基づいて、配信者のコード入力時点以降のゲームのプレイ内容を再現したゲーム画像(以下、「配信者プレイ画像」と呼ぶ)を生成する。
そして、視聴者用ゲーム画像生成手段203は、再現時画像及び配信者プレイ画像に基づいて、視聴者用ゲーム画像を生成する。
【0057】
出力制御手段204は、各種画像(ゲーム画像等)や音声等を出力部180等に出力するための制御を実行する。例えば、出力制御手段204は、視聴者用ゲーム画像生成手段203で生成された視聴者用ゲーム画像を出力部180上に出力する。
【0058】
続いて、図4及び図5を参照しながら、視聴者用ゲーム画像について説明する。
図4及び図5は、いずれも視聴者端末3に表示される視聴者用ゲーム画像の一例を示している。
【0059】
図4は、視聴者が再現コードを入力した直後に表示される視聴者用ゲーム画像の一例を示している。例えば、図4の表示領域400には、表示領域410、表示領域420、表示領域430、表示領域440、そして、キャラクタC1、キャラクタH1、ボスキャラクタB1、ボスキャラクタHB1の夫々が表示されている。
なお、図4の例では、キャラクタC1及びボスキャラクタB1は、実際に視聴者が操作するゲームキャラクタ及びそのボスキャラクタを示している。他方、キャラクタH1及びボスキャラクタHB1は、配信者の操作するゲームキャラクタ及びそのボスキャラクタを示している。すなわち、図4の例では、視聴者のゲーム画像において、配信者のゲーム状況(キャラクタ等)が同一の仮想空間内に重畳して表示されている。
以下、夫々の表示領域について簡単に説明する。
表示領域410には、現時点における配信者及び視聴者のゲームのスコア(評価点)が表示されている。図4の例では、配信者及び視聴者のスコアはいずれも50ポイントである。なお、スコアは、プレイヤが入手したゲーム媒体、発動した技の内容(コンボ等)、クリア時点での残り時間等により増減する。
表示領域420には、ゲームをクリアするまでの制限時間(秒)が表示されている。図4の例では、残りの制限時間は60秒である。
表示領域430には、現時点における配信者及び視聴者のHP(ヒットポイント)が表示されている。なお、HPとは、プレイヤがゲームを継続できる指標となるパラメータである。HPは、プレイヤが敵の攻撃を受けるなどのゲーム中の様々な要因により減少する。そして、プレイヤは、HPが一定の数値を下まわるとゲームの継続が認められない状態(以下、「戦闘不能状態」と呼ぶ)となる。
表示領域440には、現時点におけるボスキャラクタB1及びボスキャラクタHB1のHPが表示されている。なお、ボスキャラクタとは、強力な敵キャラクタである。
ここで、図4に示す画像は、再現コードを入力した直後に提示される画像である。すなわち、図4の画像は、視聴者に提示されるゲーム画像のゲームの進行状況は、配信者がコード発行希望を入力した時点のゲームの進行状況を示している。
そのため、図4の例では、スコア(表示領域410)、残り時間(表示領域420)、操作キャラクタのHP(表示領域430)、ボスキャラクタのHP(表示領域440)はいずれも視聴者と配信者で差はなく、同じ数値が表示されている。視聴者は、このように配信者と同じ進行状況を再現した状況からゲームを開始することができる。
【0060】
これに対して、図5の例では、図4の進行状況から視聴者が独自にゲームを進行し、制限時間が残り20秒になった時点のゲーム画像が示されている。
例えば、図5の表示領域510を見ると、配信者のスコアが250ポイントであるのに対して、視聴者のスコアは100ポイントである。同様に、表示領域530を見ると、配信者のHPは3割程度が残存しているのに対して、視聴者のHPは1割程度まで減少している。そして、表示領域540を見ると、配信者のボスキャラクタHB1のHPが3割程度まで減少しているのに対して、視聴者のボスキャラクタB1のHPが6割程度残存している。
つまり、図5の例は、残り20秒の時点において、視聴者が、配信者の進行状況と比較して、ボスキャラクタに苦戦しているような場合の例である。
このように視聴者は、コード入力時点の配信者と同じ進行状況からゲームを開始した上で、コード入力時点以降の配信者のゲームのプレイ内容を確認(自身のプレイ内容と比較)しながらゲームをプレイすることができる。
【0061】
図6は、サーバ1、配信者端末2及び視聴者端末3で実行されるゲーム状況共有処理の流れを示している。
【0062】
ステップS21において、配信者端末2の再現コード発行希望受付手段142は、配信者による再現コードの発行希望を受け付ける。
【0063】
ステップS22において、配信者端末2の再現コード発行希望受付手段142は、受け付けた再現コード発行希望に関する再現コード発行希望情報をサーバ1へ送信する。
【0064】
ステップS1において、サーバ1の再現コード発行希望情報取得手段62は、配信者端末2から送信されてきた再現コード発行希望情報を、通信部19を介して取得する。
【0065】
ステップS2において、サーバ1の再現コード発行手段63は、再現コード発行希望情報取得手段62で再現コード発行希望情報が取得された場合に、再現コードを発行する。
【0066】
ステップS3において、サーバ1の再現コード発行手段63は、発行した再現コードに関する情報を、再現コード情報として配信者端末2へ送信する。
【0067】
ステップS23において、配信者端末2の再現コード管理手段143は、サーバ1から送信されてきた再現コード情報を取得し、再現コードを配信者等に提示する。
ここで、配信者が再現コードを視聴者に提示する方法は任意であるが、本システムは、例えば、配信者のゲーム画面(配信画面)に再現コードを表示し、視聴者はそのゲーム画面(配信画面)を視認することで再現コードを確認する。
【0068】
ステップS41において、視聴者端末3の入力操作受付手段201は、視聴者による再現コードの入力を受け付け、その情報を、再現コード入力情報としてサーバ1へ送信する。なお、ステップS41において、入力操作受付手段201が、視聴者による再現コードの入力が受け付けなかった場合、ゲーム状況共有処理はそのまま終了する。
【0069】
ステップS42において、視聴者端末3の入力操作受付手段201は、受け付けられた再現コードの入力に関する再現コード入力情報をサーバ1へ送信する。
【0070】
ステップS4において、サーバ1の再現コード入力情報取得手段64は、視聴者端末3から送信されてきた再現コード入力情報を、通信部19を介して取得する。
【0071】
ステップS5において、サーバ1の視聴者用進行状況再現情報生成手段65は、再現コード入力情報取得手段64で再現コード入力情報が取得されると、視聴者端末3において、コード発行時点の配信者のゲームの進行状況を再現するために必要な視聴者用進行状況再現情報を生成する。
【0072】
ステップS6において、サーバ1の視聴者用ゲーム結果情報生成手段66は、視聴者端末3において、コード発行時点以降の配信者のゲームのプレイ内容を再現するために必要となる視聴者用ゲーム結果情報を生成する。
【0073】
ステップS7において、サーバ1の視聴者用情報送信制御手段67は、視聴者用進行状況再現情報及び視聴者用ゲーム結果情報を、視聴者端末3へ送信する。
【0074】
ステップS43において、視聴者端末3の視聴者用情報取得手段202は、サーバ1から送信されてきた視聴者用進行状況再現情報及び視聴者用ゲーム結果情報を、通信部170を介して取得する。
【0075】
ステップS44において、再現時画像生成手段210は、図示せぬデータベース等に格納されているゲーム画像及び視聴者用進行状況再現情報に基づいて、配信者のコード入力時点のゲーム画像を再現した再現時画像を生成する。
【0076】
ステップS45において、配信者プレイ画像生成手段211は、図示せぬデータベース等に格納されているゲーム画像及び視聴者用ゲーム結果情報に基づいて、配信者のコード入力時点以降のゲームのプレイ内容を再現した配信者プレイ画像を生成する。
【0077】
ステップS46において、視聴者用ゲーム画像生成手段203は、再現時画像及び配信者プレイ画像に基づいて、視聴者用ゲーム画像を生成する。
【0078】
ステップS47において、視聴者端末3の出力制御手段204は、視聴者用ゲーム画像生成手段203で生成された視聴者用ゲーム画像を出力部180上に出力する。これにより、ゲーム状況共有処理は終了する。
【0079】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0080】
<他の実施形態>
ここで、図7を参照しながら、本システムを、レースゲームに適用した場合の例を説明する。
図7の例では、プレイヤ(視聴者)の操作するキャラクタC2、そして、その前方に他のプレイヤの操作するキャラクタC3の夫々が実線で表示されている。さらに、配信者によるゲームのプレイ結果を示すキャラクタH2が点線(ハッシュ)で表示されている。このようにプレイヤ(視聴者)は、配信者のプレイ結果(同時点での位置等)を同一のゲーム画面上で確認できるため、より配信者等と共通の状況を体験していることをより強く実感しながら、ゲームをプレイすることができる。
なお、図7の例では、視聴者用のゲーム画面に表示される項目として、視聴者の現在の順位、経過時間等が表示されている。
【0081】
また、上述の実施形態において、再現コードは配信者を介して視聴者に提示されるものとして説明したが、限定されない。本システムは、配信者端末2が視聴者端末3に再現コード情報を送信する仕様を採用してもよいし、例えば、サーバ1が視聴者端末3に再現コード情報を送信する仕様を採用してもよい。
さらに言えば、再現コードの提示は、必ずしもネットワーク等を介して行われる必要はなく、例えば、視聴者が再現コードを直接的に視認する又は聞くことにより再現コードの内容を確認してもよい。
【0082】
また、上述の実施形態において、本システムは、再現コード発行後の配信者のゲームのプレイ内容を視聴者と同一の仮想空間内に重畳して表示するものとして説明したが、限定されない。例えば、本システムは、配信者のプレイ内容を視聴者のゲーム画像を表示する領域と異なる領域に別画像(別画面として表示、ポップアップ等)として表示してもよい。
【0083】
また、上述の実施形態では説明を省略したが、本システムは、再現コードが有効となる期限又は前記再現コードを入力可能な回数に関する制限を設けてもよい。これにより、配信者又は本システムの管理者は、上述の各種サービスの適用対象を任意に調整することができる。
【0084】
また、上述の実施形態において、視聴者用ゲーム画像に表示される項目は、スコア、制限時間、キャラクタのステータス等であるものとして説明したが、限定されない。
本システムは、ゲームの種別や視聴者の属性等に応じて、多種多様の項目を視聴者用ゲーム画像に表示してもよい。例えば、レースゲームの場合であれば、本システムは、ゴールまでの時間、スコア(評価)、レースの勝敗(順位)等を含む視聴者用画像を視聴者に提示してもよい。
【0085】
また、上述の実施形態では説明を省略したが、本システムは、所定の視聴者のゲームのプレイ内容や結果を、他の視聴者や配信者等に共有する機能を備えていてもよい。例えば、視聴者のゲームのスコアやクリア時間等を他の視聴者等と共有することで、各視聴者は、互いのゲームの成績と比較しながらより楽しんでゲームをプレイすることができる。
さらに言えば、本システムは、各視聴者及び配信者のゲームのプレイ結果(スコアやクリア時間等)を集計し、ランキング等の形式で各視聴者及び配信者に共有する機能を備えていてもよい。
【0086】
また、上述の実施形態では説明を省略したが、本システムは、視聴者のゲームのプレイ内容に応じて、配信者又は視聴者に対して報酬を付与する機能を備えていてもよい。例えば、本システムは、ゲームのプレイ結果において所定の条件(例えば、一定以上のスコアを獲得した等)を満たした視聴者に対して報酬を付与してもよい。また、例えば、本システムは、視聴者のゲームのプレイ結果が所定の条件(例えば、100人以上の視聴者が参加した等)を満たした場合に、配信者に対して報酬を付与してもよい。なお、視聴者に対して報酬が付与される場合、本システムは、例えば、配信者から付与される報酬の設定や視聴者へのメッセージ等を受け付ける機能を備えていてもよい。
【0087】
また、上述の実施形態では説明を省略したが、本システムは、配信者による配信が継続している場合と、配信者による配信が終了している場合とで異なるゲーム画像を視聴者に提示してもよい。
例えば、本システムは、配信者による配信が継続している場合には、上述の実施形態と同様に配信者のゲームのプレイ内容を視聴者に提示し、配信者による配信が終了している場合には、予め作成されたゲームの模範的なプレイ内容を視聴者に提示する等してもよい。
これにより、視聴者は、配信者による配信をリアルタイムで視聴している場合であれば配信者等との連帯感を重視してゲームをプレイすることができ、配信が終了している場合にはゲームのプレイ技術の向上を重視してゲームをプレイすることができる。
【0088】
また、上述の実施形態では説明を省略したが、本システムは、視聴者からの要望に応じて再現コードを発行する機能を備えていてもよい。これにより、配信者は、所定の視聴者の「このゲームをクリアできないから他の視聴者や配信者にもプレイしてみて欲しい」というような要望にも柔軟に対応できる。
【0089】
また、上述の実施形態では説明を省略したが、本システムは、再現コードを入力した視聴者が、本ゲームを保有していなかった場合の補助機能を備えていてもよい。
例えば、本システムは、本ゲームを保有していない視聴者からの再現コードの入力があった場合、視聴者がゲームの一部のみをプレイできる環境を提供してもよい。また、例えば、本システムは、そもそも本ゲームを保有していない視聴者からの再現コードの入力を許可しなくてもよい。
なお、上述の実施形態において、再現コードは8桁の任意の数字又は記号として説明したが、再現コードの形式は限定されない。例えば、QRコード(登録商標)等の任意の方式の識別子であってもよい。
【0090】
また、上述の実施形態において、視聴者が再現コードを入力する場合の流れの一例を説明したが、本システムが視聴者に再現コードを入力させる方法は任意であり、限定されない。例えば、本システムは、視聴者がゲームにログインしてから再現コードの入力画面を表示してもよいし、ログイン前(ゲーム起動直後)に再現コードの入力画面を表示してもよい。例えば、本システムは、再現コードがQRコード(登録商標)等であった場合、視聴者がコードを読み込ませることで、ブラウザ等を介して、自動でゲームに遷移する仕様を採用してもよい。
【0091】
また、上述の実施形態において、視聴者が配信を視聴する情報処理端末、視聴者が入力コードを入力する情報処理端末及び視聴者がゲームをプレイする情報処理端末は全て同一の情報処理端末であるものとして説明したが、限定されない。
例えば、視聴者は、配信者の配信を異なる情報処理端末(PC等)で視聴して、他の情報処理端末(携帯端末等)で再現コードを入力してゲームをプレイしてもよい。
例えば、視聴者は、同一の情報処理端末(携帯端末等)で配信を視聴し、同一の情報処理端末でアプリケーション等を切り替えて、再現コードを入力してゲームをプレイしてもよい。
【0092】
また、上述の実施形態において、本システムは、視聴者のゲーム画面(配信画面)に再現コードを自動で表示するものとしたが、限定されない。例えば、本システムは、配信者の操作等に応じて、再現コードを表示してもよい。例えば、本システムは、配信者のゲーム画面の一領域又は別画面として設定されたコメントの表示画面等に再現コードを表示してもよい。
【0093】
また、上述の実施形態では説明を省略したが、本システムは、再現コードの発行又は入力に際して、配信者又は視聴者に対価の支払いを求める仕様を採用してもよい。なお、対価は、所定のゲーム媒体、ゲーム内通貨、現金等の任意の形式の対価であってもよい。また、配信者又は視聴者により支払われた対価は、本システムの管理者等に分配されてもよいし、配信者等に分配されてもよい。
【0094】
以上をまとめると、本システムは、ゲーム配信等において以下のような利用が想定される。
(1)例えば、本システムは、配信者と視聴者が、スコアやクリア時間等のランキングを競い合うような遊び方に利用されてもよい。
(2)例えば、本システムは、配信者と視聴者のうち、リアルタイムで誰か一番早くゲームをクリアするかを競い合うような遊び方に利用されてもよい。
(3)例えば、本システムは、再現コードを入力した視聴者の数に応じて、配信者が視聴者に報酬を付与するような配信イベントに利用されてもよい。
(4)例えば、本システムは、ゲームを先にクリアした100人の視聴者に配信者から報酬が付与されるような配信イベントに利用されてもよい。
【0095】
また、本システムは、ゲームに適用されるものとして説明したが、特に限定されない。例えば、各種動画像の配信システム等のゲーム以外の汎用的な情報処理システム等に適用されてもよい。
【0096】
また、本ゲームが実行されるハードウェアは、例えば、プレイステーション(登録商標)等の家庭用ゲーム機、ニンテンドースイッチ(登録商標)等の携帯用のゲーム機、業務用に設計された各種ゲーム機、もしくは、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット等の電子機器等であってもよい。
【0097】
また、上述の実施形態及び他の実施形態において、本システムの適用対象となるゲームは、リアルタイムで進行するアクションゲーム又はレースゲームであるものとして説明したが、限定されない。
本システムは、例えば、RPG(Role Playing Game)、FPS(First Person Shooter)、TPS(Third Person Shooter)、シミュレーションゲーム、スポーツゲーム、カードゲーム、MOBA(Multiplayer online battle arena)、音楽ゲーム、格闘ゲーム、クイズゲーム等のあらゆるゲームに適用されてもよい。
【0098】
本システムの適用対象となるゲームは、クラウド等の形式で提供されもよい。本システムは、例えば、サーバ上でゲームプログラムを作動させ、プレイヤ(配信者や視聴者)側の情報処理端末では、ゲーム画面の表示と操作入力のみを行わせる仕様を採用してもよい。特に、本システムは、例えば、上述の他の実施形態における本ゲームを保有していない視聴者から再現コードが入力された場合に、このような方法により視聴者がゲームの一部をプレイできる環境を提供することができる。
【0099】
また、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
換言すると、図3等の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。
即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が情報処理システムに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは図3等の例に限定されない。また、機能ブロックの存在場所も、図3等の例に限定されず、任意でよい。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成されてもよいし、ソフトウェア単体で構成されてもよいし、それらの組み合わせで構成されてもよい。
【0100】
また、本システムを構成する各種ハードウェア又は使用者等の数は任意であるし、本システムは、他のハードウェア等を含み任意に構成されてもよい。
【0101】
また、一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされてもよい。
【0102】
また、上述の実施形態における各種ハードウェアには、任意のコンピュータ、任意のスマートフォン等の携帯端末、任意のゲーム機等が自由に採用されてもよい。さらに言えば、各種入力部や各種出力部等の種別や内容についても任意の組み合わせが採用されてもよい。
【0103】
また、上述の実施形態におけるコンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータであってもよい。
【0104】
また、このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザ等にプログラムを提供するために装置本体とは別に提供される図示せぬリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体等で構成されてもよい。
【0105】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理は勿論、並列的又は個別に実行されてもよい。また、上述の実施形態で記載するステップは、一部が省略されてもよい。
【0106】
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味している。
【0107】
これらの他の実施形態を採用した場合においても、本実施形態の作用効果は発揮される。また、本実施形態と他の実施形態、及び他の実施形態同士を適宜組み合わせることも可能である。
【0108】
以上をまとめると、本発明が適用される情報処理システムは、次のような構成を有する各種各様の実施形態を取ることができる。
すなわち本発明が適用される情報処理システムは、
ゲームをプレイする第1のユーザの前記ゲームの操作に関する操作情報を取得する操作情報取得手段(例えば、操作情報取得手段61)と、
前記第1のユーザの前記ゲームの所定の時点における進行状況を、第2のユーザが再現し得る進行状況再現情報を生成する進行状況再現情報生成手段(例えば、視聴者用進行状況再現情報生成手段65)と、
前記操作情報に基づいて、所定の前記時点以降における前記第1のユーザの前記ゲームの進行の結果に関するゲーム結果情報を取得するゲーム結果情報取得手段(例えば、視聴者用ゲーム結果情報生成手段66)と、
前記進行状況再現情報及び前記ゲーム結果情報を前記第2のユーザに提示するゲーム状況共有手段(例えば、視聴者用情報送信制御手段67)と、
を備える情報処理システムであれば足りる。
【0109】
すなわち、操作情報取得手段61は、操作情報取得手段として機能する。
視聴者用進行状況再現情報生成手段65は、進行状況再現情報生成手段として機能する。
視聴者用ゲーム結果情報生成手段66は、ゲーム結果情報取得手段として機能する。
視聴者用情報送信制御手段67等は、ゲーム状況共有手段として機能する。
再現コード発行手段63は、識別情報生成手段として機能する。
【0110】
<効果>
これにより、視聴者は、ゲーム配信やゲーム観戦を楽しみながら、自身もゲームをより楽しむことができる。
【符号の説明】
【0111】
1 サーバ
11 制御部
60 ゲーム情報管理手段
61 操作情報取得手段
62 再現コード発行希望情報取得手段
63 再現コード発行手段
64 再現コード入力情報取得手段
65 視聴者用進行状況再現情報生成手段
66 視聴者用ゲーム結果情報取得手段
67 視聴者用情報送信制御手段
2 配信者端末
100 制御部
140 ゲーム処理実行手段
141 入力操作受付手段
142 再現コード発行希望受付手段
143 再現コード管理手段
144 出力制御手段
3 視聴者端末
160 制御部
200 ゲーム処理実行手段
201 入力操作受付手段
202 視聴者用情報取得手段
203 視聴者用ゲーム画像生成手段
204 出力制御手段
210 再現時画像生成手段
211 配信者プレイ画像生成手段
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7