(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023076108
(43)【公開日】2023-06-01
(54)【発明の名称】ポンプ
(51)【国際特許分類】
F04D 13/06 20060101AFI20230525BHJP
【FI】
F04D13/06 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021189309
(22)【出願日】2021-11-22
(71)【出願人】
【識別番号】000220505
【氏名又は名称】ニデックパワートレインシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100188673
【弁理士】
【氏名又は名称】成田 友紀
(74)【代理人】
【識別番号】100179833
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 将尚
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【弁理士】
【氏名又は名称】古都 智
(72)【発明者】
【氏名】片岡 慈裕
(72)【発明者】
【氏名】雫 修通
【テーマコード(参考)】
3H130
【Fターム(参考)】
3H130AA03
3H130AB22
3H130AB42
3H130AC30
3H130BA97A
3H130CA21
3H130CA22
3H130CA23
3H130DC20X
3H130EC12A
3H130EC17A
3H130ED02A
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ロータとステータとの間のシール性を確保しつつ、製造する工数および時間を低減できる構造を有するポンプを提供する。
【解決手段】中心軸を中心として回転可能なロータと、ロータの径方向外側に位置し、ロータを囲むステータと、ロータの軸方向一方側に繋がるポンプ部と、ステータを軸方向一方側から覆う基部、およびステータの径方向内側に位置しロータを内部に収容する非磁性体製のロータ収容部を有する支持部材と、ステータの径方向外側に位置し、ステータを囲む固定部材と、ロータ収容部の軸方向他方側に位置するカバー本体部を有するカバーと、を備える。ロータ収容部は、ロータを軸方向他方側から覆う蓋部と、径方向においてロータとステータとの間に位置し、軸方向一方側に開口する筒状部と、を有する。ステータは、固定部材に固定されている。固定部材は、支持部材に固定されている。カバーは、固定部材の軸方向他方側に固定されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中心軸を中心として回転可能なロータと、
前記ロータの径方向外側に位置し、前記ロータを囲むステータと、
前記ロータの軸方向一方側に繋がるポンプ部と、
前記ステータを軸方向一方側から覆う基部、および前記ステータの径方向内側に位置し前記ロータを内部に収容する非磁性体製のロータ収容部を有する支持部材と、
前記ステータの径方向外側に位置し、前記ステータを囲む固定部材と、
前記ロータ収容部の軸方向他方側に位置するカバー本体部を有するカバーと、
を備え、
前記ロータ収容部は、
前記ロータを軸方向他方側から覆う蓋部と、
径方向において前記ロータと前記ステータとの間に位置し、軸方向一方側に開口する筒状部と、
を有し、
前記ステータは、前記固定部材に固定され、
前記固定部材は、前記支持部材に固定され、
前記カバーは、前記固定部材の軸方向他方側に固定されている、ポンプ。
【請求項2】
前記ロータ収容部は、樹脂製であり、
前記固定部材は、金属製である、請求項1に記載のポンプ。
【請求項3】
前記固定部材は、
前記ステータの外周面に固定された周壁部と、
前記周壁部の軸方向他方側の端部から径方向外側に広がる第1固定フランジ部と、
を有し、
前記カバーは、
前記カバー本体部の径方向外周縁部から軸方向一方側に突出する突出壁部と、
前記突出壁部の軸方向一方側の端部から径方向外側に広がる第2固定フランジ部と、
を有し、
前記第1固定フランジ部は、前記基部に軸方向他方側から固定され、
前記第2固定フランジ部は、前記第1固定フランジ部に軸方向他方側から固定されている、請求項1または2に記載のポンプ。
【請求項4】
前記第1固定フランジ部と前記第2固定フランジ部とは、第1ねじによって前記基部に共締めされて互いに固定されている、請求項3に記載のポンプ。
【請求項5】
前記基部は、
前記ステータの軸方向一方側に位置する底壁部と、
前記底壁部から軸方向他方側に突出し、前記ステータを径方向外側から囲む環状壁部と、
を有し、
前記第1固定フランジ部は、前記環状壁部の軸方向他方側の面に固定され、
前記周壁部は、前記環状壁部と前記ステータとの径方向の間に位置する、請求項3または4に記載のポンプ。
【請求項6】
前記ステータは、前記固定部材よりも軸方向他方側に突出し、
前記突出壁部は、前記ステータのうち前記固定部材よりも軸方向他方側に突出する部分の径方向外側に位置し、
前記周壁部の軸方向の寸法は、前記突出壁部の軸方向の寸法よりも大きい、請求項3から5のいずれか一項に記載のポンプ。
【請求項7】
前記突出壁部は、周方向に沿って間隔を空けて複数設けられ、
前記第2固定フランジ部は、前記突出壁部ごとに設けられている、請求項3から6のいずれか一項に記載のポンプ。
【請求項8】
前記カバー本体部は、前記蓋部に第2ねじによって固定されている、請求項1から7のいずれか一項に記載のポンプ。
【請求項9】
軸方向に延び、前記ロータを回転可能に支持する固定シャフトを備え、
前記蓋部は、前記固定シャフトの軸方向他方側の端部を保持する保持部を有し、
前記固定シャフトの軸方向他方側の端部には、軸方向一方側に窪む穴部が設けられ、
前記保持部は、前記穴部の内面の少なくとも一部を覆う覆い部を有し、
前記第2ねじの少なくとも一部は、前記覆い部に締め込まれている、請求項8に記載のポンプ。
【請求項10】
前記ステータは、前記筒状部の外周面と非接触の状態で配置されている、請求項1から9のいずれか一項に記載のポンプ。
【請求項11】
水を送るウォータポンプである、請求項1から10のいずれか一項に記載のポンプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポンプに関する。
【背景技術】
【0002】
ロータおよびステータを有する電動のポンプが知られている。例えば、特許文献1には、ウォータポンプが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなウォータポンプなどのポンプにおいては、ポンプによって送る流体がステータに接触することを抑制するために、ステータの全体を樹脂モールドで覆い、ロータとステータとの間を隔ててシールする場合がある。この場合、樹脂モールドを成形する作業の工数および時間などが増大し、ポンプを製造する工数および時間が増大しやすい問題があった。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みて、ロータとステータとの間のシール性を確保しつつ、製造する工数および時間を低減できる構造を有するポンプを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のポンプの一つの態様は、中心軸を中心として回転可能なロータと、前記ロータの径方向外側に位置し、前記ロータを囲むステータと、前記ロータの軸方向一方側に繋がるポンプ部と、前記ステータを軸方向一方側から覆う基部、および前記ステータの径方向内側に位置し前記ロータを内部に収容する非磁性体製のロータ収容部を有する支持部材と、前記ステータの径方向外側に位置し、前記ステータを囲む固定部材と、前記ロータ収容部の軸方向他方側に位置するカバー本体部を有するカバーと、を備える。前記ロータ収容部は、前記ロータを軸方向他方側から覆う蓋部と、径方向において前記ロータと前記ステータとの間に位置し、軸方向一方側に開口する筒状部と、を有する。前記ステータは、前記固定部材に固定されている。前記固定部材は、前記支持部材に固定されている。前記カバーは、前記固定部材の軸方向他方側に固定されている。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一つの態様によれば、ロータとステータとの間のシール性を確保しつつ、ポンプを製造する工数および時間を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、第1実施形態のポンプを示す断面図である。
【
図2】
図2は、第1実施形態の支持部材を示す斜視図である。
【
図3】
図3は、第1実施形態の支持部材、ステータ、固定部材、およびカバーを示す斜視図である。
【
図4】
図4は、第1実施形態の支持部材、固定部材、カバー、および回路基板を示す斜視図である。
【
図5】
図5は、第1実施形態の回路基板を示す斜視図である。
【
図6】
図6は、第1実施形態の固定部材およびカバーを示す分解斜視図である。
【
図7】
図7は、第1実施形態の回路基板および突起部を示す断面斜視図である。
【
図8】
図8は、第2実施形態の回路基板、突起部、および被覆部を示す部分断面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
各図には、以下に説明する実施形態のポンプにおける中心軸Jを仮想的に示している。以下の説明においては、中心軸Jの軸方向を単に「軸方向」と呼ぶ。中心軸Jを中心とする径方向を単に「径方向」と呼ぶ。中心軸Jを中心とする周方向を単に「周方向」と呼ぶ。各図に示すZ軸は、中心軸Jが延びる方向を示している。以下の説明においては、軸方向のうちZ軸の矢印が向く側(+Z側)を「上側」と呼び、軸方向のうちZ軸の矢印が向く側と逆側(-Z側)を「下側」と呼ぶ。
【0010】
本実施形態において、下側は「軸方向一方側」に相当し、上側は「軸方向他方側」に相当する。なお、上側および下側とは、単に各部の相対位置関係を説明するための名称であり、実際の配置関係等は、これらの名称で示される配置関係等以外の配置関係等であってもよい。また、
図1では、説明のために、中心軸Jを挟んだ左右両側のそれぞれにおいて異なる周方向位置の断面を示している。
【0011】
<第1実施形態>
図1に示す本実施形態のポンプ100は、水を送るウォータポンプである。
図1に示すように、本実施形態のポンプ100は、回転電機100aと、ポンプ部60と、を備える。本実施形態において回転電機100aは、モータである。回転電機100aは、ハウジング110と、固定部材30と、カバー120と、固定シャフト40と、ロータ50と、ステータ70と、回路基板80と、を備える。つまり、ポンプ100は、ハウジング110と、固定部材30と、カバー120と、固定シャフト40と、ロータ50と、ステータ70と、回路基板80と、を備える。
【0012】
ハウジング110は、固定部材30、カバー120、固定シャフト40、ロータ50、ステータ70、および回路基板80を内部に収容している。ハウジング110は、支持部材10と、蓋部材20と、を有する。つまり、ポンプ100は、支持部材10と、蓋部材20と、を備える。支持部材10と蓋部材20とは、軸方向に互いに固定されている。
【0013】
支持部材10は、蓋部材20の下側に位置する。支持部材10は、非磁性体製である。本実施形態において支持部材10は、樹脂製である。
図2に示すように、支持部材10は、基部10aと、ロータ収容部12と、基板固定部17bと、コネクタ部19と、を有する。
図1に示すように、基部10aは、ステータ70を下側から覆っている。基部10aは、底壁部11と、環状壁部14と、フランジ部16と、を有する。
【0014】
底壁部11は、中心軸Jを囲む円環状である。底壁部11は、ステータ70の下側に位置する。底壁部11の下側の面における径方向内側部分には、上側に窪む凹部11aが設けられている。凹部11aは、中心軸Jを囲む円環状である。凹部11aは、径方向内側に開口している。
【0015】
ロータ収容部12は、底壁部11から上側に延びている。より詳細には、ロータ収容部12は、底壁部11の径方向内周縁部から上側に延びている。ロータ収容部12は、中心軸Jを囲み、下側に開口する円筒状である。ロータ収容部12は、ステータ70の径方向内側に位置する。ロータ収容部12は、ロータ50を内部に収容している。ロータ収容部12は、非磁性体製である。本実施形態においてロータ収容部12は、樹脂製である。ロータ収容部12は、ロータ50を上側から覆う第2蓋部12aと、第2蓋部12aから下側に延びる筒状部12bと、を有する。
【0016】
第2蓋部12aは、中心軸Jを中心とする円板状である。第2蓋部12aは、下側の面に保持部12cを有する。保持部12cは、固定シャフト40の上側の端部を保持する部分である。保持部12cは、下側に突出している。保持部12cは、固定シャフト40の後述する穴部43の内面の少なくとも一部を覆う覆い部12dを有する。覆い部12dは、穴部43の内部に位置する。覆い部12dは、穴部43の内面に接触している。本実施形態においては、穴部43の内面の全体に、覆い部12dが接触している。覆い部12dは、穴部43内に充填されている。より詳細には、覆い部12dは、後述する締結穴12eを除いて穴部43内の全体に充填されている。本実施形態において覆い部12dは、中心軸Jを中心とする円柱状である。覆い部12dは、保持部12cのうち覆い部12dより径方向外側に位置する部分よりも下側に突出している。覆い部12dの下側の端部は、筒状部12bの下側の端部よりも上側に位置する。
【0017】
図2に示すように、第2蓋部12aは、第2蓋部12aの上側の面における径方向外側部分から下側に窪む複数の凹部12fを有する。複数の凹部12fは、周方向に沿って一周に亘って等間隔に配置されている。
【0018】
筒状部12bは、第2蓋部12aの径方向外周縁部から下側に延びて、底壁部11の径方向内周縁部に繋がっている。
図1に示すように、筒状部12bは、径方向においてロータ50とステータ70との間に位置する。筒状部12bは、下側に開口している。筒状部12bを構成する壁部の径方向の厚さは、第2蓋部12aの軸方向の厚さよりも小さい。なお、筒状部12bを構成する壁部の径方向の厚さは、第2蓋部12aの軸方向の厚さより大きくてもよいし、第2蓋部12aの軸方向の厚さと同じであってもよい。
【0019】
ロータ収容部12には、締結穴12eが設けられている。締結穴12eは、中心軸Jを中心とし、第2蓋部12aの上側の面から下側に窪む円形状の穴である。締結穴12eは、覆い部12dまで延びている。締結穴12eは、下側に底部を有する穴である。締結穴12eの下側の端部は、保持部12cのうち覆い部12d以外の部分よりも下側に位置する。締結穴12eの下側の端部は、ロータ50の上側の端部よりも下側に位置する。なお、締結穴12eの下側の端部は、ロータ50の上側の端部より上側に位置してもよいし、ロータ50の上側の端部と同じ軸方向位置に位置してもよい。
【0020】
図2に示すように、環状壁部14は、底壁部11から上側に突出している。より詳細には、環状壁部14は、底壁部11の径方向外周縁部から上側に突出している。環状壁部14は、中心軸Jを囲む円環状である。環状壁部14の上側の端部は、ロータ収容部12の上側の端部よりも下側に位置する。
図1に示すように、環状壁部14は、ステータ70の径方向外側に位置する。環状壁部14は、ステータ70を径方向外側から囲んでいる。
【0021】
図2に示すように、環状壁部14には、被固定部14a,14bが設けられている。被固定部14a,14bは、軸方向に延びる略円柱状である。被固定部14a,14bは、被固定部14a,14bの上側の面から下側に窪む締結穴14dを有する。被固定部14aと被固定部14bとは、それぞれ周方向に間隔を空けて複数設けられている。被固定部14aの少なくとも一部と被固定部14bの少なくとも一部とは、周方向に沿って交互に配置されている。被固定部14aは、例えば、6つ設けられている。被固定部14bは、例えば、4つ設けられている。なお、被固定部14a,14bの数および配置は、特に限定されない。
【0022】
環状壁部14の上側の面には、上側に突出する嵌合突起14cが設けられている。つまり、本実施形態において支持部材10は、軸方向に突出する嵌合突起14cを有する。本実施形態において嵌合突起14cは、円柱状である。嵌合突起14cは、周方向に間隔を空けて複数設けられている。本実施形態において嵌合突起14cは、周方向に隣り合う被固定部14aと被固定部14bとの間に位置する。嵌合突起14cは、例えば、4つ設けられている。環状壁部14のうち嵌合突起14cが設けられた部分には、径方向内側に突出するリブ14eが設けられている。
【0023】
フランジ部16は、環状壁部14から径方向外側に広がっている。フランジ部16は、中心軸Jを囲む環状である。フランジ部16には、上側から蓋部材20が固定されている。フランジ部16は、ポンプ100が取り付けられる機器に固定される部分である。フランジ部16には、コネクタ部19が設けられている。
【0024】
基板固定部17bは、回路基板80が固定された部分である。基板固定部17bは、第2蓋部12aの径方向外周縁部から上側に突出する円柱状である。基板固定部17bは、中心軸Jを径方向に挟んで一対設けられている。
図3に示すように、基板固定部17bは、カバー120に設けられた後述する第2貫通孔121dを介してカバー120よりも上側に突出している。
図1に示すように、基板固定部17bの上端面には、回路基板80を固定する第3ねじ93が締め込まれる締結穴17cが設けられている。第3ねじ93は、ねじ頭部を有するボルトである。回路基板80を固定する第3ねじ93は、例えば、タッピンねじである。第3ねじ93が締め込まれる前において締結穴17cの内周面には、ねじ部が設けられていない。締結穴17cの内周面には、締結穴17cに第3ねじ93が締め込まれることで、ねじが切られる。
【0025】
図1に示すように、蓋部材20は、支持部材10の上側に固定されている。本実施形態において蓋部材20は、金属製である。蓋部材20は、下側に開口する容器状である。蓋部材20は、回路基板80を上側から覆う第1蓋部21と、第1蓋部21の径方向外周縁部から下側に延びる外周壁部22と、外周壁部22の下端部から径方向外側に突出するフランジ部23と、を有する。つまり、ハウジング110は、第1蓋部21と、外周壁部22と、フランジ部23と、を有する。フランジ部23は、支持部材10のフランジ部16の上側に固定されている。軸方向におけるフランジ部23とフランジ部16との間は、Oリング95によって封止されている。
【0026】
第1蓋部21は、第1押え部24および第2押え部25を有する。第1押え部24および第2押え部25は、上側から後述する接触部124cに接触する押え部である。第1押え部24および第2押え部25は、第1蓋部21の下面における径方向外周縁部に位置する。第1押え部24および第2押え部25は、下側に突出する略円柱状である。図示は省略するが、第1押え部24は、周方向に間隔を空けて複数設けられている。第1押え部24は、例えば、4つ設けられている。複数の第1押え部24は、後述する複数の第2貫通部80bのそれぞれの上側に位置する。第2押え部25の径方向外側部分は、外周壁部22に繋がっている。図示は省略するが、第2押え部25は、中心軸Jを径方向に挟んで一対設けられている。一対の第2押え部25は、軸方向に見て、後述する一対の直線部80fの径方向外側にそれぞれ位置する。
【0027】
図1に示すように、固定シャフト40は、軸方向に延びている。固定シャフト40は、中心軸Jを中心とする円柱状である。固定シャフト40の上側の端部は、保持部12cに保持されている。これにより、固定シャフト40は、ロータ収容部12に固定されている。本実施形態において固定シャフト40の上側の端部は、保持部12cに埋め込まれて保持されている。保持部12cは、固定シャフト40をインサート部材とするインサート成形によって作られている。固定シャフト40は、保持部12cから下側に延びている。固定シャフト40の下側の端部は、ロータ収容部12よりも下側に位置する。
【0028】
固定シャフト40の上側の端部には、下側に窪む穴部43が設けられている。穴部43は、下側に底部を有し、中心軸Jを中心とする円形状の穴である。穴部43の下側の端部は、ロータ50の上側の端部よりも下側に位置する。穴部43内には、覆い部12dが位置する。固定シャフト40のうちロータ収容部12よりも下側に位置する部分における外周面には、スリップワッシャ44およびOリング45が取り付けられている。スリップワッシャ44は、ロータ50の後述する延伸部53bの下側に対向して配置されている。Oリング45は、固定シャフト40のうちスリップワッシャ44が取り付けられた部分よりも下側に位置する部分に取り付けられている。
【0029】
固定シャフト40は、軸方向に延びる円柱状の固定シャフト本体部41と、固定シャフト本体部41の上側の端部から径方向外側に突出する固定シャフトフランジ部42と、を有する。固定シャフトフランジ部42は、中心軸Jを囲む円環状である。保持部12cには、固定シャフト本体部41の上側の端部と固定シャフトフランジ部42とが埋め込まれて保持されている。固定シャフトフランジ部42が保持部12cに埋め込まれることで、保持部12cに対して固定シャフトフランジ部42が軸方向に引っ掛かる。これにより、固定シャフト40が保持部12cから下側に抜けることが抑制されている。
【0030】
ロータ50は、中心軸Jを中心として回転可能である。ロータ50は、ロータ収容部12の内部に収容されている。ロータ50は、ロータコア51と、マグネット52と、樹脂部53と、を有する。ロータコア51は、中心軸Jを囲む環状である。ロータコア51の径方向内側には固定シャフト40が軸方向に通されている。マグネット52は、ロータコア51に固定されている。図示は省略するがマグネット52は、例えば、周方向に間隔を空けて複数設けられている。
【0031】
樹脂部53は、中心軸Jを囲み、軸方向に延びる円筒状である。樹脂部53の径方向内側には、固定シャフト40が軸方向に通されている。樹脂部53の径方向内側には、固定シャフト40が隙間嵌めされている。固定シャフト40は、樹脂部53の内周面を支持することで、ロータ50を回転可能に支持している。樹脂部53は、ロータコア51およびマグネット52が埋め込まれて保持された樹脂本体部53aと、樹脂本体部53aから下側に延びる延伸部53bと、を有する。樹脂本体部53aは、ロータコア51の全体およびマグネット52の全体を覆っている。樹脂本体部53aは、径方向において固定シャフト40とロータコア51との間に位置する部分を有する。延伸部53bの外径は、樹脂本体部53aの外径よりも小さい。延伸部53bの下側の端部は、ロータ収容部12よりも下側に突出している。樹脂本体部53aの内径と延伸部53bの内径とは、互いに同じである。
【0032】
樹脂部53の外周面は、ロータ50の外周面である。樹脂部53の外周面は、ロータ収容部12の内周面から径方向内側に離れて位置する。樹脂本体部53aの外周面は、ロータ収容部12の内周面、すなわち筒状部12bの内周面と僅かな隙間を介して対向している。
【0033】
ポンプ部60は、ロータ50の下側に繋がっている。本実施形態においてポンプ部60は、インペラである。ポンプ部60は、樹脂製である。ポンプ部60は、インペラ本体部61と、シュラウド部62と、を有する。本実施形態においてインペラ本体部61は、延伸部53bの下側の端部に繋がっている。樹脂部53とインペラ本体部61とは、同一の単一部材の一部である。樹脂部53とインペラ本体部61とを含む樹脂製の部分は、例えば、ロータコア51およびマグネット52をインサート部材とするインサート成形によって作られている。インペラ本体部61は、延伸部53bの外周面から径方向外側に広がるベース部61aと、ベース部61aの下側の面に設けられた複数の羽根部63と、を有する。ベース部61aの上側の端部は、底壁部11に設けられた凹部11a内に位置する。
【0034】
シュラウド部62は、インペラ本体部61と別部材である。シュラウド部62は、インペラ本体部61の下側に固定されている。シュラウド部62は、中心軸Jを囲む円環状の円環部62aと、円環部62aの径方向内周縁部から下側に延びる円筒状の円筒部62bと、を有する。円環部62aは、ベース部61aの径方向外側部分の下側に離れて配置されている。
【0035】
ポンプ部60は、吸入口64と、吐出口65と、を有する。吸入口64は、円筒部62bの下側の端部であり、下側に開口している。吐出口65は、軸方向においてベース部61aの径方向外端部と円環部62aの径方向外端部との間に設けられている。吐出口65は、径方向外側に開口している。ポンプ部60は、ロータ50によって中心軸J回りに回転させられることで、吸入口64から水を内部に吸入し、吐出口65から吐出することで水を送る。ポンプ部60によって送られる水は、ロータ収容部12の内側にも流入する。
【0036】
ステータ70は、ロータ50の径方向外側に位置する。ステータ70は、ロータ収容部12の径方向外側においてロータ収容部12およびロータ50を囲む環状である。ステータ70は、ロータ収容部12と環状壁部14との径方向の間に位置する。ステータ70は、ステータコア71と、ステータコア71に取り付けられたインシュレータ72と、インシュレータ72を介してステータコア71に取り付けられた複数のコイル73と、を有する。
【0037】
ステータコア71は、ロータ収容部12の径方向外側に位置し、ロータコア51を囲んでいる。ステータコア71は、ロータコア51を囲む円環状のコアバック71aと、コアバック71aから径方向内側に延びる複数のティース71bと、を有する。図示は省略するが、複数のティース71bは、周方向に沿って並んで配置されている。コアバック71aのうち上側の端部を除いた部分は、固定部材30の後述する周壁部31内に圧入されて固定されている。これにより、ステータ70は、固定部材30に固定されている。複数のティース71bの径方向内側の端部は、ロータ収容部12における筒状部12bの外周面と僅かな隙間を介して対向している。つまり、本実施形態においてステータ70は、筒状部12bの外周面と非接触の状態で配置されている。本実施形態において筒状部12bの外周面から径方向外側に離れて位置するステータ70は、ロータ収容部12に対して直接的には接触していない。
【0038】
インシュレータ72およびコイル73は、ステータコア71から軸方向両側に突出している。インシュレータ72およびコイル73のうちステータコア71から下側に突出している部分は、径方向においてロータ収容部12の筒状部12bと環状壁部14との間に位置する。インシュレータ72およびコイル73のうちステータコア71から下側に突出している部分は、筒状部12bの外周面および環状壁部14の内周面から径方向に離れて位置し、かつ、底壁部11の上側に対向して配置されている。
【0039】
ステータ70は、固定部材30よりも軸方向両側に突出している。より詳細には、ステータ70のうちステータコア71の上端部、インシュレータ72のうちステータコア71よりも上側に位置する部分、およびコイル73のうちステータコア71よりも上側に位置する部分は、固定部材30よりも上側に突出している。インシュレータ72のうちステータコア71よりも下側に位置する部分の一部、およびコイル73のうちステータコア71よりも下側に位置する部分の一部は、固定部材30よりも下側に突出している。
【0040】
回路基板80は、ロータ50およびステータ70の上側に位置する。回路基板80は、蓋部材20の径方向内側に収容されている。回路基板80は、板面が軸方向を向く板状である。
図4および
図5に示すように、回路基板80は、中心軸Jを中心とする略円板状である。より詳細には、回路基板80は、中心軸Jを中心とする円形のうち中心軸Jを径方向に挟んだ両側の外周縁部をそれぞれ直線で切り欠いたような形状である。
【0041】
図5に示すように、回路基板80の外縁は、中心軸Jを径方向に挟む一対の直線部80fと、中心軸Jを径方向に挟む一対の円弧部80gと、を有する。一対の直線部80fは、軸方向および径方向と直交する方向に、互いに平行に延びている。一対の直線部80fの一端同士は、一対の円弧部80gの一方によって繋げられている。一対の直線部80fの他端同士は、一対の円弧部80gの他方によって繋げられている。一対の円弧部80gは、中心軸Jを中心とする円弧状である。
【0042】
回路基板80は、回路基板80を軸方向に貫通する第1貫通部80aを有する。第1貫通部80aは、回路基板80の径方向外側部分に設けられている。本実施形態において第1貫通部80aは、軸方向および径方向の両方と直交する方向に長い長方形状の孔である。第1貫通部80aは、周方向に間隔を空けて複数設けられている。複数の第1貫通部80aは、周方向に沿って一周に亘って等間隔に配置されている。本実施形態において第1貫通部80aは、6つ設けられている。6つの第1貫通部80aのうち2つの第1貫通部80aは、一対の直線部80fのそれぞれの径方向内側に位置する。
【0043】
回路基板80は、回路基板80を軸方向に貫通する第2貫通部80bを有する。第2貫通部80bは、回路基板80の径方向外側部分に設けられている。より詳細には、第2貫通部80bは、回路基板80の径方向外周縁部に設けられている。本実施形態において第2貫通部80bは、円形状の孔である。第2貫通部80bは、周方向に間隔を空けて複数設けられている。本実施形態において第2貫通部80bは、4つ設けられている。
【0044】
4つの第2貫通部80bは、6つの第1貫通部80aのうち直線部80fの径方向内側に設けられた2つの第1貫通部80a以外の4つの第1貫通部80aの径方向外側にそれぞれ配置されている。第2貫通部80bの内径は、矩形状の第1貫通部80aの長手方向の寸法以上である。言い換えれば、軸方向および径方向の両方と直交する方向において第2貫通部80bの寸法は、第1貫通部80aの寸法以上である。本実施形態では、軸方向および径方向の両方と直交する方向において第2貫通部80bの寸法は、第1貫通部80aの寸法とほぼ同じである。
【0045】
回路基板80は、回路基板80を軸方向に貫通する第3貫通部80eを有する。第3貫通部80eは、一対の直線部80fのそれぞれに1つずつ設けられている。一対の第3貫通部80eは、中心軸Jを径方向に挟んで配置されている。一対の第3貫通部80eは、直線部80fから径方向内側に窪む凹部である。一対の第3貫通部80eは、軸方向に見て、径方向内側に凸となる略半円状である。一対の第3貫通部80eは、6つの第1貫通部80aのうち直線部80fの径方向内側に設けられた2つの第1貫通部80aの径方向外側にそれぞれ配置されている。
【0046】
回路基板80は、回路基板80を軸方向に貫通する固定孔80cを有する。固定孔80cは、回路基板80の径方向内側部分に設けられている。固定孔80cは、第1貫通部80a、第2貫通部80b、および第3貫通部80eよりも径方向内側に位置する。固定孔80cは、円形状の孔である。固定孔80cは、中心軸Jを径方向に挟んで一対設けられている。一対の固定孔80cは、一対の第3貫通部80e同士の間に位置する。
図1に示すように、固定孔80cには、回路基板80を基板固定部17bに固定する第3ねじ93が上側から通されている。回路基板80のうち固定孔80cの周縁部は、第3ねじ93で基板固定部17bに固定された被固定部80dである。つまり、回路基板80は、ボルトである第3ねじ93で固定された被固定部80dを有する。被固定部80dには、第3ねじ93のねじ頭部が上側から接触している。回路基板80の上側の面には、複数の電子部品81が取り付けられている。
【0047】
回路基板80には、複数の端子83の一端部が接続されている。図示は省略するが、複数の端子83の他端部は、コネクタ部19に設けられている。コネクタ部19に図示しない外部電源が接続されることで、当該外部電源の電力が、端子83から回路基板80に供給される。図示は省略するが、回路基板80は、バスバーよってコイル73と電気的に接続されている。図示しない外部電源から回路基板80に供給された電力は、当該バスバーを介してコイル73に供給される。
【0048】
固定部材30は、支持部材10の上側に固定されている。固定部材30は、ステータ70の径方向外側に位置する。固定部材30は、ステータ70を囲んでいる。本実施形態において固定部材30は、金属製である。固定部材30を構成する材料は、例えば、鉄である。固定部材30は、例えば、板金部材にプレス加工を施すことによって作られている。つまり、本実施形態において固定部材30は、プレス加工品である。
図6に示すように、本実施形態において固定部材30は、軸方向両側に開口する円筒状の部材である。固定部材30は、周壁部31と、第1固定フランジ部32と、を有する。
【0049】
周壁部31は、中心軸Jを中心とする円筒状である。
図1に示すように、周壁部31は、ステータ70の径方向外側に位置する。周壁部31は、ステータ70を囲んでいる。周壁部31は、ステータ70の外周面に固定されている。本実施形態において周壁部31内には、ステータ70が圧入によって固定されている。周壁部31は、環状壁部14とステータ70との径方向の間に位置する。周壁部31の上側の端部は、環状壁部14の上側の端部より僅かに上側に位置する。周壁部31の上側の端部は、ステータコア71の上側の端部よりも下側に位置する。周壁部31の下側の端部は、底壁部11の上側に離れて位置する。周壁部31の下側の端部は、ステータコア71の下側の端部よりも下側に位置し、インシュレータ72の下側の端部よりも上側に位置する。
【0050】
第1固定フランジ部32は、周壁部31から径方向外側に広がっている。より詳細には、第1固定フランジ部32は、周壁部31の上側の端部から径方向外側に広がっている。第1固定フランジ部32は、中心軸Jを囲む円環状であり、板面が軸方向を向く板状である。第1固定フランジ部32は、環状壁部14の上側に位置する。第1固定フランジ部32は、環状壁部14によって下側から支持されている。
【0051】
図3に示すように、第1固定フランジ部32は、第1ねじ91および第4ねじ94によって、環状壁部14の上側の面に固定されている。これにより、第1固定フランジ部32は、支持部材10の基部10aに上側から固定されている。また、固定部材30は、支持部材10に固定されている。本実施形態において第1固定フランジ部32は、6つの被固定部14aにそれぞれ第1ねじ91で固定され、かつ、4つの被固定部14bに第4ねじ94で固定されている。第1ねじ91および第4ねじ94は、ねじ頭部を有するボルトである。
【0052】
図6に示すように、第1固定フランジ部32は、第1ねじ91が軸方向に通される貫通孔32aを有する。貫通孔32aは、第1固定フランジ部32を軸方向に貫通する円形状の孔である。本実施形態において貫通孔32aは、周方向に間隔を空けて6つ設けられている。第1固定フランジ部32は、第4ねじ94が軸方向に通される貫通孔32bを有する。貫通孔32bは、第1固定フランジ部32を軸方向に貫通する円形状の孔である。本実施形態において貫通孔32bは、周方向に間隔を空けて4つ設けられている。なお、貫通孔32a,32bの数および配置は、特に限定されない。
【0053】
第1ねじ91は、貫通孔32aに上側から軸方向に通されて、被固定部14aの締結穴14dに締め込まれている。第4ねじ94は、貫通孔32bに上側から軸方向に通されて、被固定部14bの締結穴14dに締め込まれている。第1ねじ91および第4ねじ94は、例えば、タッピンねじである。第1ねじ91または第4ねじ94が締め込まれる前において締結穴14dの内周面には、ねじ部が設けられていない。締結穴14dの内周面には、締結穴14dに第1ねじ91または第4ねじ94が締め込まれることで、ねじが切られる。
【0054】
第1固定フランジ部32は、嵌合突起14cが嵌め合わされる嵌合穴部32cを有する。本実施形態において嵌合穴部32cは、第1固定フランジ部32を軸方向に貫通する円形状の孔である。嵌合穴部32cは、周方向に間隔を空けて複数設けられている。嵌合穴部32cは、4つ設けられている。本実施形態において嵌合穴部32cの内径は、貫通孔32a,32bの内径よりも小さい。
図3に示すように、各嵌合穴部32cには、各嵌合突起14cが下側から軸方向に通されて嵌め合わされている。嵌合穴部32cと嵌合突起14cとの間のクリアランスは、後述する第2貫通孔121dと基板固定部17bとの間のクリアランスよりも小さい。なお、互いに嵌め合わされる嵌合穴部32cおよび嵌合突起14cの数は、特に限定されない。嵌合穴部32cの形状および嵌合突起14cの形状は、特に限定されない。
【0055】
図6に示すように、第1固定フランジ部32は、凹部32dを有する。凹部32dは、第1固定フランジ部32の径方向外周縁部から径方向内側に窪んでいる。凹部32dは、周方向に延びている。凹部32dは、中心軸Jを径方向に挟んで一対設けられている。
【0056】
カバー120は、固定部材30の上側に固定されている。
図1に示すように、カバー120は、ステータ70と回路基板80との軸方向の間に位置する。つまり、回路基板80は、カバー120の上側に位置する。本実施形態においてカバー120は、金属製である。カバー120を構成する材料は、例えば、鉄である。カバー120は、例えば、板金部材にプレス加工を施すことによって作られている。つまり、本実施形態においてカバー120は、プレス加工品である。カバー120は、カバー本体部121と、突出壁部122と、第2固定フランジ部123と、突起部124と、を有する。
【0057】
カバー本体部121は、ステータ70と回路基板80との軸方向の間に位置する。カバー本体部121は、ロータ収容部12の上側に位置する。カバー本体部121は、板面が軸方向を向く板状である。カバー本体部121の下側の面は、第2蓋部12aの上側の面に接触している。なお、カバー本体部121の下側の面は、第2蓋部12aの上側の面に接触せずに、第2蓋部12aの上側の面と隙間を介して対向して配置されてもよい。カバー本体部121は、第2蓋部12aの上側に第2ねじ92によって固定されている。第2ねじ92は、ねじ頭部を有するボルトである。カバー本体部121は、ロータ収容部12よりも径方向外側に広がっている。
【0058】
図3および
図6に示すように、カバー本体部121は、円板部121aと、複数の突出板部121bと、を有する。円板部121aは、中心軸Jを中心とする円板状である。
図1に示すように、円板部121aは、ロータ収容部12の上側に位置する。円板部121aの下側の面は、第2蓋部12aの上側の面に接触している。
【0059】
図3および
図6に示すように、カバー本体部121は、第2ねじ92が上側から通される第1貫通孔121cを有する。第1貫通孔121cは、中心軸Jを中心とし、カバー本体部121を軸方向に貫通する円形状の孔である。
図1に示すように、第2ねじ92は、第1貫通孔121cに上側から通されて、締結穴12eに締め込まれている。本実施形態において第2ねじ92は、タッピンねじである。第2ねじ92が締め込まれる前において締結穴12eの内周面には、ねじ部が設けられていない。締結穴12eの内周面には、締結穴12eに第2ねじ92が締め込まれることで、ねじが切られる。第2ねじ92の少なくとも一部は、覆い部12dに締め込まれている。本実施形態では、第2ねじ92の下側部分が覆い部12dに設けられた締結穴12eに締め込まれている。第2ねじ92の下側の端部は、ロータ50の上側の端部よりも下側に位置する。
【0060】
図3および
図6に示すように、カバー本体部121は、カバー本体部121を軸方向に貫通する第2貫通孔121dを有する。第2貫通孔121dは、円形状の孔である。第2貫通孔121dの内径は、第1貫通孔121cの内径よりも大きい。第2貫通孔121dは、第1貫通孔121cを径方向に挟んで一対設けられている。一対の第2貫通孔121dのそれぞれには、一対の基板固定部17bのそれぞれが下側から軸方向に通されている。
【0061】
複数の突出板部121bは、円板部121aの径方向外周縁部から径方向外側に突出している。複数の突出板部121bは、周方向に間隔を空けて配置されている。複数の突出板部121bは、周方向に沿って一周に亘って等間隔に配置されている。複数の突出板部121bは、例えば、6つ設けられている。複数の突出板部121bは、ステータ70の上側に位置する。
【0062】
カバー本体部121は、カバー本体部121を軸方向に貫通する複数の孔部121eを有する。複数の孔部121eは、周方向に沿って一周に亘って等間隔に配置されている。各孔部121eは、径方向に長い略長方形状の孔である。各孔部121eは、円板部121aと各突出板部121bとに跨って設けられている。
【0063】
突出壁部122は、カバー本体部121の径方向外周縁部から下側に突出している。本実施形態において突出壁部122は、各突出板部121bの径方向外周縁部のそれぞれから下側に突出している。つまり、本実施形態において突出壁部122は、周方向に沿って間隔を空けて複数設けられている。突出壁部122は、6つ設けられている。突出壁部122は、板面が径方向を向く板状である。突出壁部122は、中心軸Jを中心とする円弧状に延びている。突出壁部122は、ステータ70のうち固定部材30よりも上側に突出する部分の径方向外側に位置する。突出壁部122の下側の端部は、ステータコア71の上側の端部の径方向外側に位置する。突出壁部122は、ステータコア71の上側の端部における外周面に接触していてもよいし、僅かな隙間を介して対向していてもよい。
図1に示すように、突出壁部122の軸方向の寸法は、周壁部31の軸方向の寸法よりも小さい。言い換えれば、周壁部31の軸方向の寸法は、突出壁部122の軸方向の寸法よりも大きい。
【0064】
第2固定フランジ部123は、各突出壁部122の下側の端部から径方向外側に広がっている。つまり、本実施形態において第2固定フランジ部123は、周方向に間隔を空けて複数設けられている。
図6に示すように、第2固定フランジ部123は、6つ設けられている。第2固定フランジ部123は、板面が軸方向を向く板状である。第2固定フランジ部123は、中心軸Jを中心とする円弧状に延びている。第2固定フランジ部123は、第2固定フランジ部123を軸方向に貫通する貫通孔123aを有する。貫通孔123aは、円形状の孔である。
【0065】
第2固定フランジ部123は、第1固定フランジ部32に上側から固定されている。
図1に示すように、本実施形態において第2固定フランジ部123は、貫通孔123aおよび第1固定フランジ部32の貫通孔32aに上側から通された第1ねじ91が被固定部14aの締結穴14dに締め込まれることで、第1固定フランジ部32に固定されている。このように、本実施形態において第1固定フランジ部32と第2固定フランジ部123とは、第1ねじ91によって基部10aに共締めされて互いに固定されている。
【0066】
突起部124は、カバー本体部121から上側に突出している。本実施形態において突起部124は、金属製であり、かつ、板状である。
図6に示すように、本実施形態において突起部124は、周方向に間隔を空けて複数設けられている。複数の突起部124は、周方向に沿って一周に亘って等間隔に配置されている。各突起部124は、各孔部121eの内縁のうち径方向外側に位置する部分から上側に突出している。本実施形態において突起部124は、6つ設けられている。
図4に示すように、各突起部124は、各第1貫通部80aに軸方向に通されている。各突起部124は、各第1貫通部80aを介して、回路基板80よりも上側に突出している。
図7に示すように、突起部124は、支持部124aと、接続部124bと、接触部124cと、を有する。
【0067】
支持部124aは、カバー本体部121に繋がっている部分である。支持部124aは、孔部121eの内縁のうち径方向外側に位置する部分から上側に突出している。支持部124aは、板面が径方向を向く略矩形板状である。以下の説明においては、支持部124aの板面に沿った方向を「幅方向W」と呼ぶ。なお、本実施形態において突起部124における幅方向Wの寸法は、突起部124の幅に相当する。
図7では、幅方向Wを矢印Wで示している。幅方向Wは、軸方向および径方向の両方と直交する方向である。
【0068】
支持部124aの幅方向Wの寸法は、第1貫通部80aの幅方向Wの寸法よりも大きい。支持部124aは、第1貫通部80aよりも幅方向Wの両側に突出している。支持部124aの幅方向Wの両端部は、回路基板80の下側の面における第1貫通部80aの周縁部に接触している。これにより、支持部124aは、回路基板80に下側から接触している。
【0069】
接続部124bは、支持部124aの上側に繋がっている。接続部124bは、支持部124aと接触部124cとを繋ぐ部分である。接続部124bの幅方向Wの寸法は、支持部124aの幅方向Wの寸法および接触部124cの幅方向Wの寸法よりも小さい。つまり、接続部124bの幅は、支持部124aの幅および接触部124cの幅よりも小さい。接続部124bの幅方向Wの寸法は、第1貫通部80aの幅方向Wの寸法よりも小さい。接続部124bは、第1貫通部80aに軸方向に通されている。接続部124bの上側部分は、径方向外側に折り曲げられた屈曲部124dである。つまり、接続部124bは、軸方向と交差する方向に屈曲する屈曲部124dを有する。屈曲部124dは、回路基板80よりも上側に位置する。
【0070】
接触部124cは、屈曲部124dの径方向外側に繋がっている。接触部124cは、屈曲部124dから径方向外側に延びている。接触部124cは、板面が軸方向を向く板状である。接触部124cの径方向外側の端部は、軸方向に見て、径方向外側に凸となる半円状である。接触部124cの幅方向Wの寸法は、接続部124bの幅方向Wの寸法よりも大きく、支持部124aの幅方向Wの寸法および第1貫通部80aの幅方向Wの寸法よりも小さい。接触部124cは、回路基板80に上側から接触している。本実施形態においては、例えば、接触部124cの径方向内側部分が回路基板80に上側から接触している。接触部124cの径方向外側部分は、例えば、接触部124cの径方向内側部分よりも下側向きに僅かに撓んでいる。
【0071】
突起部124は、軸方向と交差する方向にカシメられたカシメ部124eを有する。本実施形態においてカシメ部124eは、接触部124cと、屈曲部124dと、を有する。つまり、接触部124cと屈曲部124dとは、それぞれカシメ部124eの一部を構成している。本実施形態においてカシメ部124eは、接触部124cと屈曲部124dとからなる。カシメ部124eの幅、すなわち幅方向Wの寸法は、支持部124aの幅、すなわち幅方向Wの寸法よりも小さい。本実施形態においてカシメ部124eは、突起部124のうち径方向外側にカシメられた部分である。カシメられる前において突起部124は、
図7に二点鎖線で示す突起部124のように、カバー本体部121から上側に真っ直ぐ延びている。この状態の突起部124が第1貫通部80aに通された後に、突起部124の上側部分が径方向外側にカシメられることでカシメ部124eが作られる。
【0072】
図4に示すように、複数の突起部124は、4つの第1突起部124hと、2つの第2突起部124iと、を含む。第1突起部124hは、接触部124cの一部が軸方向に見て第2貫通部80bと重なる突起部124である。本実施形態においては、第1突起部124hにおける接触部124cの径方向外側部分が、軸方向に見て、第2貫通部80bと重なっている。第1突起部124hにおける接触部124cの径方向外側部分は、第2貫通部80bの上側に位置する。
【0073】
図7に示すように、第1突起部124hにおける接触部124cの上側の面には、第1押え部24の下側の端部が接触している。第1押え部24のうち接触部124cに接触する部分は、軸方向に見て、第2貫通部80bと重なっている。本実施形態において第1押え部24の径方向外側の端部は、第2貫通部80bよりも径方向外側に位置する。第1突起部124hにおけるカシメ部124eは、第1押え部24によって上側から押されており、下側向きに僅かに弾性変形している。つまり、第1押え部24によって押さえられていない状態において第1突起部124hは、各図に示す状態よりも僅かに上側に変位した状態となる。
【0074】
図4に示すように、第2突起部124iは、接触部124cの一部が軸方向に見て回路基板80の外側に位置する突起部124である。本実施形態においては、第2突起部124iにおける接触部124cの径方向外側部分が、軸方向に見て、回路基板80の外縁よりも径方向外側に突出している。2つの第2突起部124iにおける接触部124cのそれぞれは、軸方向に見て、2つの直線部80fのそれぞれと重なっている。各第2突起部124iにおける接触部124cの径方向外側部分は、各直線部80fよりも径方向外側に突出している。
【0075】
図1に示すように、第2突起部124iにおける接触部124cの上側の面には、第2押え部25の下側の端部が接触している。第2押え部25のうち接触部124cに接触する部分は、軸方向に見て、回路基板80の外側に位置する。本実施形態では、第2押え部25の全体が、軸方向に見て、回路基板80の外側に位置する。第2突起部124iにおけるカシメ部124eは、第2押え部25によって上側から押されており、下側向きに僅かに弾性変形している。つまり、第2押え部25によって押さえられていない状態において第2突起部124iは、各図に示す状態よりも僅かに上側に変位した状態となる。
【0076】
本実施形態において回路基板80は、6つの突起部124と2つの第3ねじ93とによって固定されている。回路基板80のうち2つの第3ねじ93によって固定される被固定部80dは、回路基板80のうち突起部124によって固定される部分よりも径方向内側に位置する。つまり、本実施形態において回路基板80の被固定部80dは、突起部124の接触部124cよりも径方向内側においてボルトである第3ねじ93によって固定されている。本実施形態において回路基板80のうち突起部124によって固定される部分は、回路基板80の径方向外周縁部である。
【0077】
本実施形態の回路基板80を固定する作業者等は、カバー120に対して上側から回路基板80を近づけ、カシメられていない状態の各突起部124を回路基板80の各第1貫通部80aに通す。このとき、回路基板80は、突起部124の支持部124aおよび基板固定部17bによって下側から支持される。次に、作業者等は、第3ねじ93を固定孔80cに上側から通して、第3ねじ93を基板固定部17bの締結穴17cに締め込む。これにより、基板固定部17bに回路基板80の被固定部80dが固定される。次に、作業者等は、カシメられていない状態の複数の突起部124の上側部分を、接触部124cが回路基板80に接触するまで径方向外側にカシメる。このとき、突起部124のうち接続部124bの上側部分が径方向外側に折り曲げられて屈曲部124dとなり、カシメ部124eが作られる。以上により、回路基板80が固定される。
【0078】
なお、本明細書において「作業者等」とは、各作業を行う作業者および組立装置等を含む。各作業は、作業者のみによって行われてもよいし、組立装置のみによって行われてもよいし、作業者と組立装置とによって行われてもよい。
【0079】
本実施形態によれば、回転電機100aは、ステータ70と回路基板80との軸方向の間に位置するカバー120を備える。カバー120は、ステータ70と回路基板80との軸方向の間に位置するカバー本体部121と、カバー本体部121から上側に突出する突起部124と、を有する。突起部124は、カバー本体部121に繋がる支持部124aと、支持部124aよりも幅が小さく、軸方向と交差する方向にカシメられたカシメ部124eと、を有する。支持部124aは、回路基板80に下側から接触している。カシメ部124eは、回路基板80に上側から接触する接触部124cを有する。そのため、支持部124aと接触部124cとによって回路基板80を軸方向両側から押さえることができ、回路基板80をカバー120に固定することができる。これにより、例えば、基部10aなどに回路基板80を固定するための基板固定部を設ける代わりに突起部124を設けることで、回路基板80の固定を行うことができる。したがって、突起部124を設けることで、ハウジング110に設けられる基板固定部の数を少なくすることができ、ハウジング110が大型化することを抑制できる。そのため、回転電機100aが大型化することを抑制できる。これにより、ポンプ100が大型化することを抑制できる。
【0080】
具体的に、例えば、基部10aから上側に延びる基板固定部を設けて、当該基板固定部に対して回路基板80の径方向外周縁部をねじ止めする場合、回転電機100aの各部との干渉を避けるために、当該基板固定部を固定部材30およびカバー120が固定された環状壁部14よりも径方向外側に設ける必要がある。そのため、基部10aが径方向に大型化し、回転電機100aが径方向に大型化する。これに対して、本実施形態によれば、突起部124によって回路基板80の径方向外周縁部を固定することで、基部10aに上記のような基板固定部を設ける必要がない。そのため、基部10aが径方向に大型化することを抑制できる。したがって、回転電機100aが径方向に大型化することを抑制しつつ、回路基板80を突起部124によって安定して固定できる。また、回路基板80を上記のような基板固定部に固定するために径方向に大きくする必要がない。そのため、回路基板80が不必要に径方向に大型化することを抑制できる。また、基部10aに上記のような基板固定部が設けられていた従来の回転電機と比較して、基部10aを径方向に大きくすることなく、ロータ50の外径およびステータ70の外径を大きくできる。そのため、回転電機100aを径方向に大型化することなく、回転電機100aの出力を向上できる。
【0081】
また、上述したように基部10aに基板固定部を設ける場合、基部10aから回路基板80まで軸方向に基板固定部を延ばす必要があるため、当該基板固定部の軸方向の寸法が大きくなりやすい。そのため、当該基板固定部の強度が小さくなり、回路基板80の固定が不安定になる恐れがある。また、当該基板固定部が振動しやすく、回路基板80に生じる振動が大きくなる恐れもある。これに対して、本実施形態によれば、上記のような基板固定部の代わりに回路基板80を固定できる突起部124が、ステータ70と回路基板80との軸方向の間に位置するカバー120に設けられている。そのため、突起部124の軸方向の寸法を比較的小さくできる。これにより、突起部124の強度が小さくなることを抑制しやすく、回路基板80の固定が不安定になることを抑制できる。また、突起部124が振動しにくく、突起部124によって回路基板80に生じる振動を好適に抑制しやすい。
【0082】
また、突起部124が支持部124aを有するため、回路基板80を固定する作業を行う際に、カシメられる前の突起部124に対して回路基板80を軸方向に位置決めできる。そのため、突起部124のうちカシメられる部分を回路基板80よりも上側に好適に突出させた状態にすることができる。また、回路基板80を支持部124aによって支持させた状態で突起部124をカシメる作業を行うことができる。これにより、突起部124をカシメる作業を好適に行うことができる。また、カシメ部124eの幅は支持部124aの幅よりも小さいため、支持部124aに比べて、カシメ部124eを変形させやすい。したがって、突起部124の一部をカシメてカシメ部124eを作ることが容易である。
【0083】
また、本実施形態によれば、回路基板80は、回路基板80を軸方向に貫通する第1貫通部80aを有する。突起部124は、第1貫通部80aに軸方向に通されている。支持部124aは、回路基板80の下側の面における第1貫通部80aの周縁部に接触している。そのため、支持部124aを容易かつ好適に回路基板80の下側の面に接触させることができる。これにより、支持部124aによって回路基板80を好適に下側から支持できる。
【0084】
また、本実施形態によれば、突起部124は、支持部124aと接触部124cとを繋ぐ接続部124bを有する。接続部124bの幅は、支持部124aの幅および接触部124cの幅よりも小さい。接続部124bは、軸方向と交差する方向に屈曲しカシメ部124eの一部を構成する屈曲部124dを有する。そのため、接続部124bを支持部124aおよび接触部124cに比べて変形させやすくでき、接続部124bを屈曲させることで突起部124を容易にカシメることができる。これにより、突起部124をカシメる作業をより行いやすくできる。
【0085】
また、本実施形態によれば、屈曲部124dは、回路基板80よりも上側に位置する。そのため、屈曲部124dに繋がる接触部124cを回路基板80よりも上側に好適に位置させることができる。したがって、接触部124cを回路基板80に好適に接触させやすくできる。
【0086】
また、本実施形態によれば、カシメ部124eは、径方向外側にカシメられている。そのため、例えばカシメ部124eが径方向内側などにカシメられている場合に比べて、突起部124をカシメてカシメ部124eを作りやすい。また、カシメ部124eの接触部124cが接触する回路基板80の部分を、より径方向外側に位置する部分としやすい。これにより、突起部124によって回路基板80をより安定して固定することができる。
【0087】
また、本実施形態によれば、ハウジング110は、回路基板80を上側から覆う第1蓋部21を有する。第1蓋部21は、上側から接触部124cに接触する押え部として第1押え部24および第2押え部25を有する。そのため、第1押え部24および第2押え部25によって接触部124cが回路基板80から上側に浮き上がることを抑制できる。これにより、接触部124cを回路基板80に好適に接触させることができる。したがって、突起部124によって回路基板80をより好適に固定できる。
【0088】
また、本実施形態によれば、回路基板80は、回路基板80を軸方向に貫通する第2貫通部80bを有する。突起部124は、接触部124cの一部が軸方向に見て第2貫通部80bと重なる第1突起部124hを含む。接触部124cに接触する押え部は、第1突起部124hにおける接触部124cに接触する第1押え部24を含む。第1押え部24のうち接触部124cに接触する部分は、軸方向に見て、第2貫通部80bと重なっている。そのため、第1押え部24によって第1突起部124hの接触部124cが下向きに押されて変形しても、変形した接触部124cの部分を第2貫通部80b内に逃がすことができる。これにより、接触部124cのうち第1押え部24によって押さえられている部分が回路基板80に対して強く押し付けられることを抑制できる。したがって、回路基板80が損傷することを抑制できる。
【0089】
また、本実施形態によれば、突起部124は、接触部124cの一部が軸方向に見て回路基板80の外側に位置する第2突起部124iを含む。接触部124cに接触する押え部は、第2突起部124iにおける接触部124cに接触する第2押え部25を含む。第2押え部25のうち接触部124cに接触する部分は、軸方向に見て、回路基板80の外側に位置する。そのため、第2押え部25によって第2突起部124iの接触部124cが下向きに押されて変形しても、変形した接触部124cの部分を回路基板80の外側において下側に逃がすことができる。これにより、接触部124cのうち第2押え部25によって押さえられている部分が回路基板80に対して強く押し付けられることを抑制できる。したがって、回路基板80が損傷することを抑制できる。本実施形態では、回路基板80の外縁に直線部80fを設けることで、第2突起部124iの径方向外側部分を軸方向に見て回路基板80の外側に容易に配置することができる。また、直線部80fには、軸方向に見て第2突起部124iと重なる位置に第3貫通部80eが設けられているため、第2突起部124iの一部を第3貫通部80eによっても逃がすことができる。これにより、接触部124cのうち第2押え部25によって押さえられている部分が回路基板80に対して強く押し付けられることをより抑制できる。
【0090】
また、本実施形態によれば、突起部124は、周方向に間隔を空けて複数設けられている。そのため、複数の突起部124によって回路基板80をより好適に固定できる。
【0091】
また、本実施形態によれば、回路基板80は、接触部124cよりも径方向内側においてボルトである第3ねじ93で固定された被固定部80dを有する。そのため、回路基板80のうちで振動した際の振幅が大きくなりやすい中央部分を第3ねじ93によって固定することができる。これにより、回路基板80が振動することを好適に抑制できる。
【0092】
また、本実施形態によれば、突起部124は、金属製であり、かつ、板状である。そのため、突起部124をカシメてカシメ部124eを作りやすい。また、カシメ部124eの接触部124cを第1押え部24または第2押え部25で押さえる際、カシメ部124eを下側向きに弾性変形させることができる。これにより、カシメ部124eに生じる弾性力を利用して、突起部124をより好適に上側から押さえることができる。したがって、突起部124によって回路基板80をより安定して固定できる。
【0093】
また、本実施形態によれば、カバー120は、プレス加工品である。そのため、カバー120の製造コストを低減できる。また、金属製かつ板状の突起部124を容易に作ることができる。
【0094】
また、本実施形態によれば、ポンプ100は、ステータ70を下側から覆う基部10a、およびステータ70の径方向内側に位置しロータ50を内部に収容する非磁性体製のロータ収容部12を有する支持部材10を備える。ロータ収容部12は、ロータ50を上側から覆う第2蓋部12aと、径方向においてロータ50とステータ70との間に位置し、下側に開口する筒状部12bと、を有する。そのため、ロータ50の下側にポンプ部60を繋げつつ、基部10aおよびロータ収容部12によってロータ50とステータ70との間を隔ててシールすることができ、ポンプ部60によって送られる流体、つまり本実施形態では水がステータ70に接触することを抑制できる。
【0095】
ロータ収容部12は、ロータ50とステータ70との間を流れる磁束への干渉を防ぐために樹脂などの非磁性体製とする必要がある。そのため、ロータ収容部12を鉄などで作る場合に比べて、ロータ収容部12の強度は、比較的低くなりやすい。また、ロータ50の回転トルクを比較的大きく得るために、径方向におけるロータ50とステータ70との隙間は比較的小さくする必要がある。したがって、ロータ収容部12の筒状部12bを構成する壁部の径方向の厚さを比較的小さくする必要がある。そのため、ロータ収容部12の強度は、さらに低くなりやすい。このようなロータ収容部12に対して、仮に、径方向外側からステータ70を固定した場合、ロータ収容部12が破損する恐れがある。そのため、従来では、ステータ70全体を樹脂モールドで覆い、当該樹脂モールドによってステータ70を支持しつつロータ50とステータ70との間を隔ててシールする構造としていた。しかしながら、この構造では、当該樹脂モールドを成形する作業の工数および時間が増大し、ポンプ100を製造する工数および時間が増大しやすい問題があった。
【0096】
これに対して、本実施形態によれば、ポンプ100は、ステータ70の径方向外側に位置しステータ70を囲む固定部材30を備える。ステータ70は、固定部材30に固定され、固定部材30は、支持部材10に固定されている。そのため、ステータ70を直接的にロータ収容部12に固定することなく、固定部材30を介してステータ70を支持部材10に好適に固定できる。これにより、ステータ70からロータ収容部12に力が加えられることを抑制できる。したがって、ステータ70全体を樹脂モールドによって覆わなくても、ロータ収容部12が破損することを抑制できる。そのため、ステータ70全体を樹脂モールドで覆う作業を行う必要がなく、ポンプ100を製造する工数および時間が増大することを抑制できる。以上により、本実施形態によれば、ロータ50とステータ70との間のシール性を確保しつつ、ポンプ100を製造する工数および時間を低減できる。これにより、ポンプ100の製造コストを低減できる。また、固定部材30によってステータ70の位置決めなども精度よく行いやすく、ポンプ100の組立性も向上できる。また、ステータ70を樹脂モールドによって覆う場合に比べて、製造作業に高度な技術が不要となる。また、ロータ収容部12がステータ70から力を受けることを抑制できるため、ロータ収容部12の筒状部12bを好適に薄くして、ロータ50とステータ70との径方向の隙間を好適に小さくできる。したがって、ロータ50の回転トルクを好適に大きくできる。
【0097】
また、本実施形態によれば、ポンプ100は、ロータ収容部12の上側に位置するカバー本体部121を有するカバー120を備える。カバー120は、固定部材30の上側に固定されている。このようにロータ収容部12の上側に位置する部分としてカバー本体部121を有するカバー120を、固定部材30の他に別途設けて固定部材30の上側に固定することで、ロータ収容部12の上側に位置する部分を固定部材30に設ける必要がない。そのため、ロータ収容部12の上側に位置する部分を固定部材30に設ける場合に比べて、固定部材30をより下側に延ばして配置しやすい。これにより、例えば、ステータ70の軸方向の寸法が比較的小さくステータ70の軸方向の多くの部分が支持部材10に設けられた環状壁部14の内側などに配置される場合であっても、環状壁部14内に固定部材30を好適に配置して固定部材30にステータ70を好適に固定することができる。したがって、ステータ70を軸方向に小型化してポンプ100を軸方向に小型化しつつ、ステータ70を固定部材30によって好適に固定できる。
【0098】
なお、例えば、環状壁部14を軸方向に小さくして、ステータコア71の多くの部分を環状壁部14よりも上側に突出させる構成とすれば、例えば、カバー120に周壁部31のようなステータコア71が固定される部分を設けて、ステータコア71を固定することも考えられる。しかしながら、この場合、環状壁部14の軸方向の寸法が小さくなるため、カバー120を固定する第1ねじ91が締め込まれる被固定部14aの軸方向の寸法も小さくなる。したがって、カバー120の固定強度が低下し、ステータ70の固定強度が低下する恐れがある。特に、第1ねじ91が本実施形態のようにタッピンねじである場合、第1ねじ91によって樹脂製の環状壁部14に安定してカバー120を固定するためには、第1ねじ91が締め込まれる軸方向の寸法を比較的大きくする必要がある。そのため、環状壁部14の軸方向の寸法が小さいと、よりカバー120を環状壁部14に安定して固定しにくくなる。
【0099】
これに対して、本実施形態によれば、固定部材30とは別にカバー120を設けていることで、環状壁部14を軸方向に或る程度大きくしつつ、固定部材30にステータ70を好適に固定することができる。そのため、環状壁部14に締め込まれる第1ねじ91の寸法を大きくでき、固定部材30およびカバー120を環状壁部14に対して安定して固定することができる。これにより、ステータ70を安定して固定することができる。
【0100】
また、本実施形態によれば、ロータ収容部12は、樹脂製である。そのため、ロータ収容部12を非磁性体製としつつ、ロータ収容部12を容易に成形して作ることができる。一方、ロータ収容部12の強度は、より低くなりやすい。しかしながら、上述したように本実施形態では固定部材30を設けることで、ロータ収容部12が破損することを抑制できる。このように、ロータ収容部12を樹脂製とした場合に、ロータ収容部12が破損することを抑制できる効果をより有用に得られる。また、本実施形態によれば、固定部材30は、金属製である。そのため、固定部材30によってステータ70を好適に強固に固定できる。
【0101】
また、本実施形態によれば、固定部材30は、ステータ70の外周面に固定された周壁部31と、周壁部31から径方向外側に広がる第1固定フランジ部32と、を有する。第1固定フランジ部32は、基部10aに上側から固定されている。そのため、周壁部31にステータ70を強固に固定しつつ、第1固定フランジ部32を介して固定部材30を支持部材10に好適に固定できる。また、第1固定フランジ部32によって固定部材30を支持部材10に対して軸方向に好適に位置決めすることができ、ステータ70を支持部材10に対して軸方向に好適に位置決めできる。
【0102】
また、本実施形態によれば、第1固定フランジ部32は、周壁部31の上側の端部から径方向外側に広がっている。カバー120は、カバー本体部121の径方向外周縁部から下側に突出する突出壁部122と、突出壁部122の下側の端部から径方向外側に広がる第2固定フランジ部123と、を有する。第2固定フランジ部123は、第1固定フランジ部32に上側から固定されている。そのため、カバー120を固定部材30の上側に好適に固定できる。
【0103】
また、本実施形態によれば、第1固定フランジ部32と第2固定フランジ部123とは、第1ねじ91によって基部10aに共締めされて互いに固定されている。そのため、第1固定フランジ部32と第2固定フランジ部123とを第1ねじ91によってまとめて基部10aに固定することができる。これにより、固定部材30およびカバー120を固定する作業を容易にできる。
【0104】
また、本実施形態によれば、基部10aは、ステータ70の下側に位置する底壁部11と、底壁部11から上側に突出し、ステータ70を径方向外側から囲む環状壁部14と、を有する。第1固定フランジ部32は、環状壁部14の上側の面に固定されている。周壁部31は、環状壁部14とステータ70との径方向の間に位置する。そのため、環状壁部14内に配置されたステータ70を周壁部31に好適に固定することができる。これにより、ステータ70の軸方向の多くの部分が環状壁部14内に配置されている場合であっても、固定部材30を環状壁部14に固定しつつ、周壁部31にステータ70を好適に固定できる。
【0105】
また、本実施形態によれば、ステータ70は、固定部材30よりも上側に突出している。突出壁部122は、ステータ70のうち固定部材30よりも上側に突出する部分の径方向外側に位置する。周壁部31の軸方向の寸法は、突出壁部122の軸方向の寸法よりも大きい。そのため、ステータ70のうち周壁部31に固定される部分の軸方向の寸法を大きくできる。これにより、固定部材30にステータ70をより好適に固定できる。
【0106】
また、本実施形態によれば、突出壁部122は、周方向に沿って間隔を空けて複数設けられている。第2固定フランジ部123は、突出壁部122ごとに設けられている。そのため、複数の第2固定フランジ部123を介してカバー120を第1固定フランジ部32に好適に固定できる。また、周方向に隣り合う突出壁部122同士の間からステータ70から延びるコイル引出線などを引き出すことができる。これにより、ステータ70を回路基板80と容易に電気的に接続できる。
【0107】
また、本実施形態によれば、カバー本体部121は、第2蓋部12aに第2ねじ92によって固定されている。そのため、カバー本体部121によって、ロータ収容部12を補強することができる。これにより、ロータ収容部12が破損することをより抑制できる。
【0108】
また、本実施形態によれば、支持部材10は、軸方向に突出する嵌合突起14cを有する。第1固定フランジ部32は、嵌合突起14cが嵌め合わされる嵌合穴部32cを有する。そのため、第1固定フランジ部32を介して、固定部材30を支持部材10に対して径方向および周方向に好適に位置決めすることもできる。これにより、ステータ70を支持部材10に対して径方向および周方向に好適に位置決めできる。
【0109】
また、本実施形態のように固定部材30を板金部材で作る場合、第1固定フランジ部32に嵌合突起を設けるには、板状の第1固定フランジ部32の一部を押し出して嵌合突起を作ることが考えられる。しかしながら、この場合、嵌合突起の突出高さを大きくしにくい。そのため、本実施形態のように嵌合突起14cを支持部材10に設けることで、嵌合突起14cの突出高さを大きくしやすく、嵌合突起14cと嵌合穴部32cとを好適に嵌め合わせやすくできる。
【0110】
また、本実施形態によれば、ステータ70は、筒状部12bの外周面と非接触の状態で配置されている。そのため、ステータ70からロータ収容部12に直接的に力が加わることをより好適に抑制できる。したがって、ロータ収容部12が破損することをより好適に抑制できる。
【0111】
また、本実施形態によれば、ポンプ100は、水を送るウォータポンプである。水は、比較的粘性が低く、オイルなどに比べてシールしにくい。そのため、ステータ70に水が接触することを好適に抑制するために、従来のウォータポンプでは、ステータ70全体を樹脂モールドで覆ってシールする構造が採用されていた。上述したように、本実施形態のポンプ100の構造は、そのようなステータ70全体を樹脂モールドする構造に対して、ポンプ100の製造を容易にできる効果を奏する。つまり、従来のステータ70全体を樹脂モールドで覆う構造はウォータポンプにおいて採用されやすい構造であり、本実施形態の構造は、ウォータポンプに適用した場合に、より有用な構造である。
【0112】
また、例えば、本実施形態のようにロータ収容部12に固定シャフト40が固定されている場合において、固定シャフト40に、ねじを直接締め込んで固定する場合、固定シャフト40と当該ねじとの隙間を介して流体がロータ収容部12内からステータ70へと漏れる恐れがある。しかしながら、固定シャフト40をねじで直接固定しない場合には、固定シャフト40の固定が不安定になる恐れがある。
【0113】
これに対して、本実施形態によれば、ロータ収容部12の第2蓋部12aは、固定シャフト40の上側の端部を保持する保持部12cを有する。固定シャフト40の上側の端部には、下側に窪む穴部43が設けられている。保持部12cは、穴部43内の少なくとも一部に位置する覆い部12dを有する。第2蓋部12aには、上側から第2ねじ92が締め込まれている。第2ねじ92の少なくとも一部は、覆い部12dに締め込まれている。そのため、覆い部12dが第2ねじ92で押し広げられて穴部43の内周面に押し付けられる。これにより、覆い部12dの強度が向上し、覆い部12dが固定シャフト40に強固に固定される。したがって、固定シャフト40が第2蓋部12aに強固に固定される。そのため、固定シャフト40が傾くなどの不具合が生じることを抑制でき、固定シャフト40によってロータ50を好適に支持できる。
【0114】
一方、第2ねじ92が固定シャフト40に直接的に締め込まれず、第2ねじ92と固定シャフト40との間には覆い部12dが設けられた状態となる。そのため、第2ねじ92と固定シャフト40との間が覆い部12dでシールされた状態となり、ロータ収容部12内に流入した流体が第2ねじ92の噛み合い部からロータ収容部12の外部に漏れることを抑制できる。以上により、本実施形態によれば、流体がステータ70へと漏れることを抑制しつつ、固定シャフト40の固定強固を向上できる。また、第2ねじ92に流体が接触しないため、第2ねじ92が腐食するなどの不具合が生じることを抑制できる。
【0115】
また、本実施形態によれば、カバー120のカバー本体部121が、第2蓋部12aの上側に、覆い部12dに締め込まれた第2ねじ92で固定されている。そのため、第2ねじ92によって固定シャフト40をロータ収容部12に強固に固定しつつ、上述したようにカバー本体部121によってロータ収容部12を補強することができる。
【0116】
また、本実施形態によれば、ロータ収容部12は、樹脂製であり、第2ねじ92は、タッピンねじである。そのため、第2ねじ92を樹脂製のロータ収容部12における第2蓋部12aに直接的かつ好適に締め込むことができる。これにより、例えば、金属製のナット部材をロータ収容部12に埋め込む必要などがなく、ポンプ100の部品点数が増大することを抑制できる。
【0117】
<第2実施形態>
以下の説明において上述した実施形態と同様の構成については、適宜同一の符号を付すなどにより説明を省略する場合がある。
図8に示すように、本実施形態のポンプ200における回転電機200aは、接触部124cの少なくとも一部を覆う被覆部226を備える。そのため、接触部124cの少なくとも一部の外面を被覆部226によってコーティングすることができる。これにより、被覆部226によって接触部124cが直接的に回路基板80に接触することを抑制できる。したがって、接触部124cが金属製である場合などに、接触部124cの角部などによって回路基板80が傷つくことを抑制できる。
【0118】
本実施形態において被覆部226は、接触部124cの外面全体と屈曲部124dの一部の外面とを覆っている。被覆部226は、熱収縮チューブである。そのため、収縮する前の熱収縮チューブを突起部124に被せてから、加熱して熱収縮チューブを熱収縮させることで、突起部124に対して被覆部226を容易に設けることができる。また、接続部124bの幅が接触部124cの幅よりも小さい場合、熱収縮チューブを接続部124bの少なくとも一部にまで被せた状態で熱収縮させて被覆部226を作ることで、被覆部226を接続部124bと接触部124cとの間の段差部分に引っ掛けることができる。これにより、被覆部226が突起部124から外れることを好適に抑制できる。
【0119】
回転電機200aにおける各部のその他の構成は、第1実施形態の回転電機100aにおける各部のその他の構成と同様である。ポンプ200における各部のその他の構成は、第1実施形態のポンプ100における各部のその他の構成と同様である。
【0120】
本発明は上述の実施形態に限られず、本発明の技術的思想の範囲内において、他の構成および方法を採用することもできる。カバーは、ロータ収容部の軸方向他方側(上側)に位置するカバー本体部を有し、固定部材の軸方向他方側(上側)に固定されているならば、どのような構成であってもよい。カバーは、どのように作られた部材であってもよい。カバーを構成する材料は、特に限定されない。カバーは、ねじ固定以外の方法で固定部材に固定されてもよい。カバーは、固定部材に対して溶接などによって固定されてもよい。
【0121】
カバーに設けられた突起部は、支持部とカシメ部とを有するならば、どのような構成であってもよい。突起部は、板状でなくてもよい。支持部が円柱状などの柱状で、かつ、カシメ部が板状であってもよい。突起部において接続部の幅と接触部の幅とは、互いに同じであってもよい。突起部は、回路基板に設けられた第1貫通部に通されていなくてもよい。この場合、例えば、突起部は、回路基板の径方向外側を通って回路基板よりも軸方向他方側(上側)まで突出していてもよい。カシメ部は、どのような向きにカシメられていてもよい。突起部の数は、特に限定されない。突起部が回路基板を固定する位置は特に限定されない。回路基板は、突起部によってのみ固定され、ボルト固定されていなくてもよい。突起部を構成する材料は、特に限定されない。カバーは、突起部を有しなくてもよい。この場合、回路基板は、ボルトのみによって固定されてもよい。
【0122】
支持部材を構成する材料は、非磁性体であれば、特に限定されない。ロータ収容部の第2蓋部には、ねじが締め込まれなくてもよい。固定部材は、ねじ固定以外の方法で支持部材に固定されてもよい。固定部材は、支持部材の一部に熱カシメを施す、または支持部材の一部を超音波溶着するなどによって、支持部材に固定されてもよい。固定部材を構成する材料は、特に限定されない。上述した実施形態における各ねじは、どのような種類のねじであってもよい。ステータは、ロータ収容部に接触してもよい。固定シャフトは、設けられなくてもよい。
【0123】
本発明が適用される回転電機の用途は、特に限定されない。回転電機は、どのような機器に搭載されてもよい。回転電機は、減速機構を備えるアクチュエータに搭載されてもよい。回転電機は、発電機であってもよい。本発明が適用されるポンプの用途は、特に限定されない。ポンプは、どのような機器に搭載されてもよい。ポンプは、例えば、車両に搭載されてもよい。ポンプは、どのような流体を送るポンプであってもよい。ポンプは、オイルを送るオイルポンプであってもよい。なお、以上に、本明細書において説明した各構成は、相互に矛盾しない範囲内において、適宜組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0124】
10…支持部材、10a…基部、11…底壁部、12…ロータ収容部、12a…第2蓋部(蓋部)、12b…筒状部、12c…保持部、12d…覆い部、14…環状壁部、30…固定部材、31…周壁部、32…第1固定フランジ部、40…固定シャフト、43…穴部、50…ロータ、60…ポンプ部、70…ステータ、91…第1ねじ、92…第2ねじ、100,200…ポンプ、120…カバー、121…カバー本体部、122…突出壁部、123…第2固定フランジ部、J…中心軸