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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023076150
(43)【公開日】2023-06-01
(54)【発明の名称】運搬台車
(51)【国際特許分類】
   B62B 5/00 20060101AFI20230525BHJP
   B62B 1/18 20060101ALI20230525BHJP
【FI】
B62B5/00 J
B62B1/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021189382
(22)【出願日】2021-11-22
(71)【出願人】
【識別番号】519321029
【氏名又は名称】株式会社USEE商事
(74)【代理人】
【識別番号】100121658
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 昌義
(72)【発明者】
【氏名】五十嵐 亜希
【テーマコード(参考)】
3D050
【Fターム(参考)】
3D050AA01
3D050DD01
3D050EE04
3D050EE12
(57)【要約】
【課題】本発明は、車輪が1個の場合と2個の場合のいずれも実現することができる運搬台車を提供する。
【解決手段】本発明の一観点に係る運搬台車は、車輪保持部、荷台支持部、接地部、手押部を有するフレームと、フレームの荷台支持部に搭載される荷台と、車輪保持部に固定される車輪を備える運搬台車であって、車輪保持部は、略平行かつ略等間隔に配置された少なくとも4本の棒部材と、棒部材各々の下側に車輪軸固定用突板を備えることにより、車輪固定箇所を少なくとも3箇所形成してなるものである。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車輪保持部、荷台支持部、接地部、手押部を有するフレームと、
前記フレームの前記荷台支持部に搭載される荷台と、
前記車輪保持部に固定される車輪と、を備える運搬台車であって、
前記車輪保持部は、略平行かつ略等間隔に配置された少なくとも4本の棒部材と、前記棒部材各々の下側に車輪軸固定用突板を備えることにより、車輪固定箇所を少なくとも3箇所形成してなる運搬台車。
【請求項2】
前記3箇所の車輪固定箇所の中央に1個の車輪を固定する形態、及び、前記3箇所の車輪固定箇所のうち両端それぞれに車輪を固定し2個の車輪を固定する形態、を実現可能な請求項1記載の運搬台車。
【請求項3】
前記手押部は、
前記荷台支持部に近い位置に設けられる一対の短縦軸及び前記一対の短縦軸を接続する前横軸を備えた前側押部と、
前記一対の縦軸に接続される一対の追加縦軸及び前記一対の追加縦軸を接続する後横軸を備えた追加押部と、を有する請求項1記載の運搬台車。
【請求項4】
前記追加押部は、着脱可能である請求項3記載の運搬台車。
【請求項5】
前記一対の追加縦軸及び前記前横軸に搭載される追加台を有する請求項3記載の運搬台車。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運搬台車に関する。
【背景技術】
【0002】
農作業や工事現場において農作物や土砂等の運搬対象物を運搬するために運搬台車が用いられている。運搬台車は、一般にフレームと、荷台と、車輪を用いて構成されている。
【0003】
一般的な運搬台車に関する技術としては、例えば下記非特許文献1に記載がある。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】https://enet.kokugo.shop/category/401331/310_0001785.html
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで運搬台車の車輪は一般的に一個であり、細い道を運搬する際や急な曲がりに対応容易である点において便利であるが、運搬する際バランスをとるのが難しいといった課題がある。
【0006】
一方で、車輪が2個になっている運搬台車も考えられるが、この場合、運搬の際のバランスをとりやすいといった利点がある一方で、上記のように細い道を運搬しようとする場合や急な曲がりに対応しにくいといった課題がある。
【0007】
さらに、車輪が2個の場合はすでにそのようにフレームを設計せねばならず、1個の形態にすることはバランスが崩れる以上現実的ではない。
【0008】
そこで、本発明は、上記課題に鑑み、車輪が1個の場合と2個の場合のいずれも実現することができる運搬台車を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一観点に係る運搬台車は、車輪保持部、荷台支持部、接地部、手押部を有するフレームと、フレームの荷台支持部に搭載される荷台と、車輪保持部に固定される車輪と、を備える運搬台車であって、車輪保持部は、略平行かつ略等間隔に配置された少なくとも4本の棒部材と、棒部材各々の下側に車輪軸固定用突板を備えることにより、車輪固定箇所を少なくとも3箇所形成してなるものである。
【0010】
本観点において、限定されるわけではないが、3箇所の車輪固定箇所の中央に1個の車輪を固定する形態、及び、3箇所の車輪固定箇所のうち両端それぞれに車輪を固定し2個の車輪を固定する形態、を実現可能なことが好ましい。
【0011】
また本観点において、限定されるわけではないが、手押部は、荷台支持部に近い位置に設けられる一対の短縦軸及び一対の短縦軸を接続する前横軸を備えた前側押部と、一対の縦軸に接続される一対の追加縦軸及び一対の追加縦軸を接続する後横軸を備えた追加押部と、を有することが好ましい。
【0012】
また本観点において、限定されるわけではないが、追加押部は、着脱可能であることが好ましい。
【0013】
また本観点において、限定されるわけではないが、一対の追加縦軸及び前横軸に搭載される追加台を有することが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
以上、本発明によって、車輪が1個の場合と2個の場合のいずれも実現することができる運搬台車を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】実施形態に係る運搬台車の一形態の概略図(2個の車輪の場合)である。
図2】実施形態に係る運搬台車の一形態の概略図(1個の車輪の場合)である。
図3】実施形態に係る運搬台車の一形態の側面図(2個の車輪の場合)である。
図4】実施形態に係る運搬台車の一形態の正面図(2個の車輪の場合)である。
図5】実施形態に係る運搬台車の一形態の正面図(1個の車輪の場合)である。
図6】実施形態に係る運搬台車のフレームの車輪保持部を示す図である。
図7】実施形態に係る運搬台車のフレームの車輪保持部に車輪を取り付けるイメージ図である。
図8】実施形態に係る運搬台車の一形態の概略図(前側押部のみの場合)である。
図9】実施形態に係る運搬台車の一形態の概略図(前側押部のみの状態で追加台を置いた場合)である。
図10】実施形態に係る運搬台車の一形態の概略図(追加台を置いた場合)である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は多くの異なる形態による実施が可能であり、以下に示す実施形態の具体的な例示にのみ限定されるわけではない。
【0017】
図1、2は、本実施形態に係る運搬台車(以下「本運搬台車」という。)1の概略を示す図である。図1では車輪が2個の場合を、図2では車輪が1個の場合をそれぞれ示しているが、それ以外は同じものである。また、図3は、図1の側面図であり、図4図1の正面図、図5図2の正面図である。
【0018】
これらの図で示すように、本運搬台車1は、車輪保持部21、荷台支持部22、接地部23、手押部5を有するフレーム2と、フレーム2の荷台支持部22に搭載される荷台3と、車輪保持部21に固定される車輪4と、を備える運搬台車であって、車輪保持部21は、略平行かつ略等間隔に配置された少なくとも4本の棒部材211と、棒部材211各々の下側に車輪軸固定用突板212を備えることにより、車輪固定箇所を少なくとも3箇所形成してなるものである。
【0019】
本運搬台車1によると、上記の構成により、1台で1個の車輪を固定する形態、2個の車輪を固定する形態のいずれも実現可能となる。より具体的には、3箇所の車輪固定箇所の中央に1個の車輪を固定する形態、及び、3箇所の車輪固定箇所のうち両端それぞれに車輪を固定し2個の車輪を固定する形態、を実現することができる。
【0020】
また、本運搬台車1は、上記の通りフレーム2を有する。フレーム2は、車輪保持部21、荷台支持部22、接地部23、手押部5に分けられており、それぞれの部において所定の機能を有する。なお、本フレーム2は、車輪保持部21、荷台支持部22、接地部23、手押部5に分けられているが、これらは結合され一体のフレームとなっていることが運搬台車としての強度を確保する観点から好ましい。
【0021】
まず、本運搬台車1のフレーム2における車輪保持部21は、文字通り車輪4を保持するための部分である。図6は、車輪保持部21近傍を示す図であり、図7は車輪保持部21に車輪4を取り付ける場合のイメージを示す。
【0022】
これらの図で示すように、本運搬台車1の車輪保持部21は、略平行かつ略等間隔に配置された少なくとも4本の棒部材211と、棒部材211各々の下側に車輪軸固定用突板212を備えることにより、車輪固定箇所を少なくとも3箇所形成してなるものである。本運搬台車1はこの構成により、図1、2等で示すように車輪が1個の状態、2個の状態いずれの状態もとることができる。
【0023】
さらに図6で示すように、具体的に説明すると、車輪保持部21では、車輪軸固定用突板212を備えている。一方、改めて後述するが、車輪4には車輪軸を貫通させる貫通孔41が形成されており、貫通孔41に上記車輪4を貫通させ、ナット等で車輪軸固定用突板212を挟んで固定することにより車輪4を保持することができる。
【0024】
また、本運搬台車1のフレーム2における荷台支持部22は、荷台3を乗せるための枠を形成する部分である。この荷台支持部22に荷台3を設置することで荷物を運搬することが可能となる。
【0025】
また、本運搬台車1のフレーム2における接地部23は、本運搬台車1を安定的に接地させるための接地部23を備える。接地部23は左右のバランスをとるため2か所設けられていることが好ましい。
【0026】
また、本運搬台車1は、上記の通り荷台3を備える。フレーム2の荷台支持部22に搭載される荷台3を有する。使用者はこの荷台3に運搬対象となる荷物を収容し、手押部5を把持して本運搬台車1を押すことにより上記荷物を運搬することが可能となる。
【0027】
また、本運搬台車1は、車輪4を有する。車輪4は、車輪軸が貫通する貫通孔41が形成されており、使用者は貫通孔41に車輪軸を通す一方、この車輪軸の両端の周囲にはねじ溝が形成されており、このねじ溝にナットをはめ込むことで車輪軸固定用突板212を挟んで固定することができる。特に、本運搬台車1では4本の棒部材211が略等間隔で配置されており、この4本の棒部材211の間は3箇所あるがこの3箇所のうち1箇所に車輪4を固定すれば1輪車として、両端の2箇所に車輪4を固定すれば2輪車として使用することができる。
【0028】
また本運搬台車1は、手押部5を備える。手押部5を備えることで使用者はこの手押部を押し、本運搬台車1を自在に移動させることが可能となる。
【0029】
また、本運搬台車1において手押部5の構造は、本運搬台車1を押すことができる限りにおいて限定されるわけでは無いが、荷台支持部22に近い位置に設けられる一対の短縦軸及び一対の短縦軸を接続する前横軸を備えた前側押部51と、一対の縦軸に接続される一対の追加縦軸及び一対の追加縦軸を接続する後横軸を備えた追加押部52と、を有することが好ましい。本運搬台車の前側押部51のみの場合の概略を図8に示す。なお、追加押部52を追加した場合はすでに図1等で示したとおりである。
【0030】
また本運搬台車1において、限定されるわけではないが、追加押部52は、着脱可能であることが好ましい。このようにすることで、追加押部52を設けた場合は本運搬台車1において追加押部52と荷台3の距離を長くすることが可能となるため、押す方向(進行方向)を定めることが容易になるといった利点があり、追加押部52を取り外すことで前側押部51と荷台3の距離を短くし、コンパクトにすることができるといった利点がある。
【0031】
また本運搬台車1において、限定されるわけではないが、一対の縦軸及び横軸に引っかけて搭載される追加台6を有することも好ましい。具体的に、本運搬台車1においては、前側押部51の前横軸511と短縦軸512に引っかける前側追加台61を設けることが可能であり、これにより工具や農機具などを荷物とは別に搭載させることができる。この場合のイメージを図9に示す。
【0032】
追加台
また、図10で示すように、追加押部52の縦軸521、好ましくはその横軸に搭載される追加台6を配置することで、さらに、可能であれば、追加縦軸と追加横軸、前横軸に搭載する追加台を設けてもよい。
【0033】
以上、本発明によって、車輪が1個の場合と2個の場合のいずれも実現することができる運搬台車を提供することができる。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明は、運搬台車として製造が可能であり、産業上の利用可能性がある。


図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10