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特開2023-76207業務に関する規則の配信装置及びプログラム
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  • 特開-業務に関する規則の配信装置及びプログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023076207
(43)【公開日】2023-06-01
(54)【発明の名称】業務に関する規則の配信装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/20 20120101AFI20230525BHJP
【FI】
G06Q50/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021189490
(22)【出願日】2021-11-22
(71)【出願人】
【識別番号】520269673
【氏名又は名称】株式会社らんたな
(74)【代理人】
【識別番号】100185270
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 貴史
(74)【代理人】
【識別番号】100225347
【弁理士】
【氏名又は名称】鬼澤 正徳
(72)【発明者】
【氏名】松田 大学
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC34
(57)【要約】
【課題】業務を行う従業員について、規則に関する理解度を適切に判別し、判別された理解度に応じた規則を通知すること等に関する管理者の労力を軽減可能な手段を提供すること。
【解決手段】本発明の配信システムSは、互いにネットワークNを介して通信可能な配信装置1及び端末2を含んで構成され、配信装置1は、業務に関する1以上の規則を含む規則セット121から1以上の配信規則を選択可能な規則選択部113と、選択された配信規則を配信可能な配信部114と、配信規則に関する質問への回答を受信可能な回答受信部115と、配信規則及び回答を用いて配信までに受信した過去回答に応じた配信規則の選択を機械学習可能な機械学習部116と、を備え、規則選択部113は、過去回答及び機械学習を用いて配信規則を選択可能である。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
業務に関する1以上の規則を含む規則セットから1以上の配信規則を選択可能な規則選択部と、
前記配信規則を配信可能な配信部と、
前記配信規則に関する質問への回答を受信可能な回答受信部と、
前記配信規則及び前記回答を用いて前記配信までに受信した過去回答に応じた前記配信規則の選択を機械学習可能な機械学習部と、
を備え、
前記規則選択部は、前記過去回答及び前記機械学習を用いて前記配信規則を選択可能である、
業務に関する規則の配信装置。
【請求項2】
前記業務に関する業務情報を受信可能な業務情報受信部をさらに備え、
前記規則選択部は、前記業務情報、前記過去回答、及び前記機械学習を用いて前記配信規則を選択可能であり、
前記機械学習部は、前記業務情報、前記配信規則、及び前記回答を用いて前記業務情報及び前記過去回答に応じた前記配信規則の選択を機械学習可能である、
請求項1に記載の配信装置。
【請求項3】
配信対象に関する配信対象情報を受信可能な配信対象情報受信部をさらに備え、
前記規則選択部は、前記配信対象情報、前記過去回答、及び前記機械学習を用いて前記配信規則を選択可能であり、
前記機械学習部は、前記配信対象情報、前記配信規則、及び前記回答を用いて前記配信対象情報及び前記過去回答に応じた前記配信規則の選択を機械学習可能である、
請求項1又は2に記載の配信装置。
【請求項4】
前記回答を集計した集計結果を表示するよう指令可能な集計結果表示指令部をさらに備える、請求項1から3のいずれか1項に記載の配信装置。
【請求項5】
前記回答を受信した受信時間を表示するよう指令可能な受信時間表示指令部をさらに備える、請求項1から4のいずれか1項に記載の配信装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の配信装置と通信可能な端末に、
1以上の規則を受信可能な規則受信ステップと、
前記規則及び前記規則に関する質問を表示可能な規則等表示ステップと、
前記質問への回答を送信可能な回答送信ステップと、
を実行させることが可能なプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、業務に関する規則の配信装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従業員それぞれについて、業務に関する規則の理解度を判別し、判別された理解度に応じた規則を従業員に通知するマネジメントが行われている。理解度に応じた規則を従業員に通知することにより、従業員は、十分に理解した規則を再三通知されることによって煩わされることを避け得る。また、理解度に応じた規則を従業員に通知することにより、従業員は、十分な理解が困難である複雑な規則による混乱等を避け得る。
【0003】
しかしながら、従業員等を管理する管理者が理解度を判別する場合、十分に客観的な指標によって理解度が判別されないリスクがあり得る。また、管理者が理解度を判別する場合、管理者は、業務に関する規則の従業員における理解度を判別することに多大な労力を費やし得る。
【0004】
従業員等の管理に関し、医療機関等によって例示される、より高い実務能力を有する者がより高い役職について、実務を行いつつより多くの従業員等の管理を担当する傾向がある組織がある。このような組織では、せっかく管理者が従業員等の管理に労力を費やして従業員等の実務能力を改善したにもかかわらず、管理に費やした労力によって管理者自身の実務が妨げられて、組織全体の実務能力がかえって低下するリスクがあり得る。
【0005】
そのため、業務に関する各種情報の従業員における理解度を判別し、判別された理解度に応じた各種情報を従業員に通知することを自動化する自動マネジメントの試みが行われている。自動マネジメントでは、管理者の代わりに装置等が理解度の判別と各種情報の通知とを行うため、理解度の判別及び/又は各種情報の通知を管理者が実施する場合において生じ得る精神的な負担等を軽減することも見込み得る。
【0006】
自動マネジメントに関し、特許文献1は、所定の場への参加及び離脱をする対象者の状態を管理する情報処理装置において、対象者による場への参加時及び場からの離脱時の夫々において、対象者の出勤時又は退勤時に実施されるeラーニングの結果を監視する等によって所定の対象に関する当該対象者のスキルの状態の監視を行う第1監視手段と、対象者の参加時及び離脱時の夫々において、当該対象者の体調の状態の監視を行う第2監視手段と、対象者の参加時及び離脱時の夫々において、場における当該対象者のコミュケーションの状態の監視を行う第3監視手段と、のうち少なくとも1の手段を備える情報処理装置を開示している。
【0007】
特許文献1の技術によれば、組織に属する者の「学び」と、その「習慣化」と、組織の「チーム力」とをバランス良く向上させ得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2021-057041号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、スキルの向上に用いるeラーニング等の更新は、労力を要する。比較的変化が緩やかなスキルの向上を目的とするのであれば、eラーニング等の更新に係る労力は、更新頻度が比較的低いことにより、管理者にとって許容可能なものとなり得る。しかしながら、業務に関する規則は、業務の状況及び/又は規則の遵守状況等によって日々変化し得る。そのため、日々変化し得る規則に関する理解度を適切に判別し、判別された理解度に応じた規則を通知する基準等を更新する労力等は、更新頻度の高さによって多大なものとなり、基準等を更新する管理者にとって許容困難なものとなり得る。
【0010】
特許文献1の技術は、eラーニングの結果を監視すること等によってeラーニング等によって得られるスキルを向上させ得るものの、日々変化し得る規則に関する理解度を適切に判別し、判別された理解度に応じた規則を通知する点において、なおいっそう改善の余地がある。
【0011】
本発明は、上述のような従来技術の問題点を解決すべくなされたものであり、業務を行う従業員について、規則に関する理解度を適切に判別し、判別された理解度に応じた規則を通知すること等に関する管理者の労力を軽減可能な手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、配信された規則に関する質問への回答等に基づく機械学習を用いて配信される規則を選択すること等によって上述の課題を解決可能であることを見出し、本発明を完成させるに至った。具体的に、本発明は以下のものを提供する。
【0013】
第1の特徴に係る発明は、業務に関する1以上の規則を含む規則セットから1以上の配信規則を選択可能な規則選択部と、前記配信規則を配信可能な配信部と、前記配信規則に関する質問への回答を受信可能な回答受信部と、前記配信規則及び前記回答を用いて前記配信までに受信した過去回答に応じた前記配信規則の選択を機械学習可能な機械学習部と、を備え、前記規則選択部は、前記過去回答及び前記機械学習を用いて前記配信規則を選択可能である、業務に関する規則の配信装置を提供する。
【0014】
業務に関して学ぶ対象となるスキルが当該業務を取り巻く環境等によって比較的緩やかに変化する一方、業務に関する規則は、業務の状況及び/又は規則の遵守状況等によって日々変化し得る。そのため、規則の理解度に応じて配信する規則を選択する基準が日々変化し得る規則に対応するよう、人間の管理者が当該基準を保守することは、多大な労力を要し得る。
【0015】
第1の特徴に係る発明によれば、配信規則及び回答を用いて配信までに受信した過去回答に応じた配信規則の選択を機械学習し、過去回答及び機械学習を用いて配信規則を選択できる。したがって、配信装置は、受信した回答によって示される理解度に応じた配信規則の選択を機械学習し、受信した回答によって示される理解度と機械学習とを用いて理解度に応じた規則を配信できる。
【0016】
また、第1の特徴に係る発明によれば、回答受信部が受信した回答を用いた機械学習を行うことにより、規則の理解度に応じて配信する規則を選択する基準が日々変化し得る規則に対応するよう保守することが自動化される。これにより、人間の管理者が日々変化し得る規則に関する基準の保守において、多大な労力を費やすことが防がれる。また、これにより、機械学習による客観的な指標によって理解度が判別され得る。
【0017】
さらに、第1の特徴に係る発明によれば、理解度の判別と各種情報の通知とが自動化されるため、理解度の判別及び/又は各種情報の通知を管理者が実施する場合において生じ得る精神的な負担等を軽減することを見込み得る。
【0018】
また、第1の特徴に係る発明によれば、理解度の判別と各種情報の通知とが自動化されるため、より高い実務能力を有する者がより多くの従業員の管理を担当する傾向がある組織において、高い実務能力を有する管理者が管理に費やす労力等を軽減し、当該管理者がその高い実務能力をよりいっそう発揮することを可能とし得る。
【0019】
したがって、第1の特徴に係る発明は、業務を行う従業員について、規則に関する理解度を適切に判別し、判別された理解度に応じた規則を通知すること等に関する管理者の労力を軽減可能な手段を提供できる。
【0020】
第2の特徴に係る発明は、第1の特徴に係る発明であって、前記業務に関する業務情報を受信可能な業務情報受信部をさらに備え、前記規則選択部は、前記業務情報、前記過去回答、及び前記機械学習を用いて前記配信規則を選択可能であり、前記機械学習部は、前記業務情報、前記配信規則、及び前記回答を用いて前記業務情報及び前記過去回答に応じた前記配信規則の選択を機械学習可能である、配信装置を提供する。
【0021】
規則に関する方針、業務方針、従業員数、業務の継続年数等によって例示される業務に関する業務情報によって、規則を選択する適切な基準が変化し得る。例えば、営業活動を重視する業務方針においては、営業活動に関する規則をより多く選択する基準が他の活動に関する規則をより多く選択する基準より適切な基準となり得る。
【0022】
第2の特徴に係る発明によれば、受信した業務情報を用いて機械学習し、機械学習と業務情報とを用いて配信規則を選択できる。これにより、配信装置は、業務情報に応じて配信規則を選択する基準を、自動的に定め得る。これにより、配信装置は、業務情報に応じて配信規則を選択する基準を定める管理者の労力を軽減し得る。
【0023】
また、第2の特徴に係る発明によれば、業務情報に応じて配信規則を選択する基準を定める管理者の労力を軽減し得るため、より高い実務能力を有する者がより多くの従業員の管理を担当する傾向がある組織において、高い実務能力を有する管理者が管理に費やす労力等を軽減し、当該管理者がその高い実務能力をよりいっそう発揮することを可能とし得る。
【0024】
したがって、第2の特徴に係る発明は、業務を行う従業員について、規則に関する理解度を適切に判別し、判別された理解度に応じた規則を通知すること等に関する管理者の労力を軽減可能な手段を提供できる。
【0025】
第3の特徴に係る発明は、第1又は第2の特徴に係る発明であって、配信対象に関する配信対象情報を受信可能な配信対象情報受信部をさらに備え、前記規則選択部は、前記配信対象情報、前記過去回答、及び前記機械学習を用いて前記配信規則を選択可能であり、前記機械学習部は、前記配信対象情報、前記配信規則、及び前記回答を用いて前記配信対象情報及び前記過去回答に応じた前記配信規則の選択を機械学習可能である、配信装置を提供する。
【0026】
従業員等の配信対象に規則を配信する場合、配信対象の役職、勤務年数、保有する資格等によって例示される配信対象に関する配信情報によって、規則を選択する適切な基準が変化し得る。例えば、受付業務を行う受付担当者においては、受付業務に関する規則をより多く選択する基準が他の業務に関する規則をより多く選択する基準より適切な基準となり得る。
【0027】
第3の特徴に係る発明によれば、受信した配信対象情報を用いて機械学習し、機械学習と配信対象情報とを用いて配信規則を選択できる。これにより、配信装置は、配信対象情報に応じて配信規則を選択する基準を、自動的に定め得る。これにより、配信装置は、配信対象情報に応じて配信規則を選択する基準を定める労力を軽減し得る。
【0028】
また、第3の特徴に係る発明によれば、配信対象情報に応じて配信規則を選択する基準を定める労力を軽減し得るため、より高い実務能力を有する者がより多くの従業員の管理を担当する傾向がある組織において、高い実務能力を有する管理者が管理に費やす労力等を軽減し、当該管理者がその高い実務能力をよりいっそう発揮することを可能とし得る。
【0029】
したがって、第3の特徴に係る発明は、業務を行う従業員について、規則に関する理解度を適切に判別し、判別された理解度に応じた規則を通知すること等に関する管理者の労力を軽減可能な手段を提供できる。
【0030】
第4の特徴に係る発明は、第1の特徴から第3の特徴のいずれかに係る発明であって、前記回答を集計した集計結果を表示するよう指令可能な集計結果表示指令部をさらに備える、配信装置を提供する。
【0031】
従業員を管理する管理者において、従業員における業務の理解度等を確認する要望がある。しかしながら、従業員から送られた理解度に関する回答を逐一確認する手順では、従業員における業務の理解度等を確認する管理者の負担が多大なものとなり得る。
【0032】
第4の特徴に係る発明によれば、管理者は、回答を集計した集計結果を用いて業務の理解度等を確認できる。これにより、管理者は、回答を逐一確認する労力を軽減できる。
【0033】
また、第4の特徴に係る発明によれば、管理者が回答を逐一確認する労力を軽減し得るため、より高い実務能力を有する者がより多くの従業員の管理を担当する傾向がある組織において、高い実務能力を有する管理者が管理に費やす労力等を軽減し、当該管理者がその高い実務能力をよりいっそう発揮することを可能とし得る。
【0034】
したがって、第4の特徴に係る発明は、業務を行う従業員について、規則に関する理解度を適切に判別し、判別された理解度に応じた規則を通知すること等に関する管理者の労力を軽減可能な手段を提供できる。
【0035】
第5の特徴に係る発明は、第1の特徴から第4の特徴のいずれかに係る発明であって、前記回答を受信した受信時間を表示するよう指令可能な受信時間表示指令部をさらに備える、請求項1から4のいずれか1項に記載の配信装置を提供する。
【0036】
従業員を管理する管理者において、従業員の勤怠を確認する要望がある。第5の特徴に係る発明によれば、管理者は、回答を受信した受信時間を用いて、従業員の勤怠を確認できる。これにより、配信装置は、管理者が従業員の勤怠を確認する労力を軽減できる。
【0037】
また、第5の特徴に係る発明によれば、管理者が従業員の勤怠を確認する労力を軽減し得るため、より高い実務能力を有する者がより多くの従業員の管理を担当する傾向がある組織において、高い実務能力を有する管理者が管理に費やす労力等を軽減し、当該管理者がその高い実務能力をよりいっそう発揮することを可能とし得る。
【0038】
したがって、第5の特徴に係る発明は、業務を行う従業員について、規則に関する理解度を適切に判別し、判別された理解度に応じた規則を通知すること等に関する管理者の労力を軽減可能な手段を提供できる。
【0039】
第6の特徴に係る発明は、第1の特徴から第5の特徴のいずれかに係る配信装置と通信可能な端末に、1以上の規則を受信可能な規則受信ステップと、前記規則及び前記規則に関する質問を表示可能な規則等表示ステップと、前記質問への回答を送信可能な回答送信ステップと、を実行させることが可能なプログラムを提供する。
【0040】
第6の特徴に係る発明によれば、従業員等は、配信装置から離れた場所であっても、当該プログラムを実行する端末を介して配信装置が配信する配信規則を確認し、配信規則に関する質問への回答を配信装置に送信できる。また、第6の特徴に係る発明によれば、配信装置は、当該端末を介して離れた場所等にいる従業員等に配信規則を配信し、規則に関する質問への回答を当該端末から受信できる。
【0041】
これにより、第6の特徴に係る発明は、配信装置から離れた場所で業務を行う従業員について、規則に関する理解度を適切に判別し、判別された理解度に応じた規則を通知すること等に関する管理者の労力を軽減できる。
【0042】
したがって、第6の特徴に係る発明は、業務を行う従業員について、規則に関する理解度を適切に判別し、判別された理解度に応じた規則を通知すること等に関する管理者の労力を軽減可能な手段を提供できる。
【発明の効果】
【0043】
本発明によれば、業務を行う従業員について、規則に関する理解度を適切に判別し、判別された理解度に応じた規則を通知すること等に関する管理者の労力を軽減可能な手段を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
図1図1は、本実施形態の配信システムSのハードウェア構成及びソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。
図2図2は、規則セット121の一例である。
図3図3は、業務情報テーブル122の一例である。
図4図4は、配信対象情報テーブル123の一例である。
図5図5は、配信装置1で実行される配信処理の好ましい流れの一例を示すフローチャートである。
図6図6は、従業員端末2で実行される表示処理の好ましい流れの一例を示すフローチャートである。
図7図7は、規則及び質問を表示する端末表示部24の一例である。
図8図8は、規則及び質問を表示する端末表示部24の図7と異なる例である。
図9図9は、表示済みの規則の再表示に関する端末表示部24の一例である。
図10図10は、回答の集計結果を表示する管理者端末3の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
以下、本発明の実施形態の一例について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0046】
<配信システムS>
図1は、本実施形態の配信システムSのハードウェア構成及びソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。以下、図1を用いて、本実施形態の配信システムSの好適なハードウェア構成及びソフトウェア構成の一例を説明する。
【0047】
配信システムSは、ネットワークNを介して互いに通信可能である、配信装置1と従業員端末2とを含んで構成される。配信システムSは、ネットワークNを介して配信装置1と通信可能である管理者端末3をさらに含んで構成されることが好ましい。これにより、管理者は、管理者端末3を介して配信装置1等を管理できる。
【0048】
〔配信装置1〕
配信装置1は、装置制御部11と、装置記憶部12と、装置通信部13と、を備える。
【0049】
配信装置1は、特に限定されず、例えば、各種のサーバ装置、互いに通信可能な複数のコンピュータを用いて構成されたクラウドサーバ等でよい。
【0050】
[装置制御部11]
装置制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)等を備える。
【0051】
装置制御部11は、必要に応じて装置記憶部12及び/又は装置通信部13等と協働し、配信装置1のソフトウェア構成要素である業務情報受信部111、配信対象情報受信部112、規則選択部113、配信部114、回答受信部115、機械学習部116、集計結果表示指令部117、受信時間表示指令部118、等を実現可能である。
【0052】
[装置記憶部12]
装置記憶部12は、データ及び/又はファイルが記憶される装置であって、ハードディスク、半導体メモリ、記録媒体、及びメモリカード等によるデータのストレージ部を有する。装置記憶部12は、ネットワークNを介してNAS(Network Attached Storage)、SAN(Storage Area Network)、クラウドストレージ、ファイルサーバ及び/又は分散ファイルシステム等の記憶装置又は記憶システムとの接続を可能にする仕組みを有してもよい。
【0053】
装置記憶部12には、マイクロコンピューターで実行される制御プログラム、機械学習によって更新可能な規則選択パラメータ、規則セット121、業務情報テーブル122、配信対象情報テーブル123、等が記憶されている。
【0054】
(規則選択パラメータ)
規則選択パラメータは、従業員端末2から受信した回答等に基づいて規則を選択可能であり、機械学習によって更新可能なパラメータであれば、特に限定されない。規則選択パラメータは、例えば、決定木、相関ルール学習の相関ルール、畳み込みニューラルネットワーク等のニューラルネットワーク、遺伝的プログラミングの遺伝子型、ベイジアンネットワーク、サポートベクターマシンのパーセプトロン、等でよい。
【0055】
規則選択パラメータが回答等に基づいて規則を選択可能であり、機械学習によって更新可能なパラメータであることにより、配信装置1は、配信規則及び回答を用いて配信までに受信した過去回答に応じた配信規則の選択を機械学習し、過去回答及び機械学習を用いて配信規則を選択できる。したがって、配信装置1は、受信した回答によって示される理解度に応じた配信規則の選択を機械学習し、受信した回答によって示される理解度と機械学習とを用いて理解度に応じた規則を配信できる。
【0056】
規則選択パラメータは、回答等と業務情報とに基づいて規則を選択可能であることが好ましい。
【0057】
規則に関する方針、業務方針、従業員数、業務の継続年数等によって例示される業務に関する業務情報によって、規則を選択する適切な基準が変化し得る。例えば、営業活動を重視する業務方針においては、営業活動に関する規則をより多く選択する基準が他の活動に関する規則をより多く選択する基準より適切な基準となり得る。
【0058】
規則選択パラメータが回答等と業務情報とに基づいて規則を選択可能であることにより、配信装置1は、受信した業務情報を用いて機械学習し、機械学習と業務情報とを用いて配信規則を選択できる。これにより、配信装置1は、業務情報に応じて配信規則を選択する基準を、自動的に定め得る。これにより、配信装置1は、業務情報に応じて配信規則を選択する基準を定める管理者の労力を軽減し得る。
【0059】
規則選択パラメータは、回答等と配信対象情報とに基づいて規則を選択可能であることが好ましい。
【0060】
従業員等の配信対象に規則を配信する場合、配信対象の役職、勤務年数、保有する資格等によって例示される配信対象に関する配信情報によって、規則を選択する適切な基準が変化し得る。例えば、受付業務を行う受付担当者においては、受付業務に関する規則をより多く選択する基準が他の活動に関する規則をより多く選択する基準より適切な基準となり得る。
【0061】
規則選択パラメータが回答等と配信対象情報とに基づいて規則を選択可能であることにより、配信装置1は、受信した配信対象情報を用いて機械学習し、機械学習と配信対象情報とを用いて配信規則を選択できる。これにより、配信装置1は、配信対象情報に応じて配信規則を選択する基準を、自動的に定め得る。これにより、配信装置1は、配信対象情報に応じて配信規則を選択する基準を定める労力を軽減し得る。
【0062】
(規則セット121)
規則セット121は、従業員端末2に配信される規則を格納する。規則は、業務に関する規則を含んでいれば、特に限定されない。規則セット121が業務に関する規則を格納することにより、配信装置1は、従業員端末2等に格納した規則を配信できる。これにより、従業員等は、配信された規則を用いて業務を改善できる。
【0063】
規則セット121は、規則のほかに業務に関する各種知識を含んでいてもよい。規則セット121が規則のほかに業務に関する各種知識を含むことにより、配信装置1は、従業員端末2等に格納した各種知識を配信できる。これにより、従業員等は、配信された規則だけでなく、配信された各種知識をも用いて業務を改善できる。
【0064】
規則は、規則に関する質問と関連付けられて格納されることが好ましい。これにより、配信装置1は、規則と関連付けて質問を配信できる。これにより、配信装置1は、質問の配信先から、質問に関する回答を受信し得る。規則に関する質問は、業務に関する数値目標(「重要業績評価指標」、「Key Performance Indicator」、「KPI」とも称する。)に関する質問を含むことが好ましい。これにより、配信装置1は、よりいっそう客観的な指標を含む回答を受信し得る。
【0065】
規則は、規則を識別可能な規則IDと関連付けられて格納されることが好ましい。これにより、配信装置1は、規則IDを用いて規則等を格納及び取得できる。
【0066】
図2は、規則セット121の一例である。図2に示す規則セット121は、規則ID「R0001」と関連付けられた以下の情報を含む:
「上司に、今日の自分の仕事がどうだったか尋ねる」との「規則」、
上記規則に関連して、「ルールの達成度は?」と尋ねる「質問」。
【0067】
図2に示す規則セット121が規則ID「R0001」と関連付けられた上述の規則及び質問を含むことにより、配信装置1は、「上司に、今日の自分の仕事がどうだったか尋ねる」との「規則」と、この規則に関連する「ルールの達成度は?」と尋ねる「質問」と、を従業員端末2に配信できる。
【0068】
(業務情報テーブル122)
業務情報テーブル122は、管理者端末3等から受信した業務情報を格納する。業務情報は、特に限定されず、例えば、規則に関する方針、業務方針、従業員数、業務の継続年数等が挙げられる。
【0069】
規則に関する方針、業務方針、従業員数、業務の継続年数等によって例示される業務に関する業務情報によって、規則を選択する適切な基準が変化し得る。例えば、営業活動を重視する業務方針においては、営業活動に関する規則をより多く選択する基準が他の活動に関する規則をより多く選択する基準より適切な基準となり得る。
【0070】
業務情報テーブル122が管理者端末3等から受信した業務情報を格納することにより、配信装置1は、受信した業務情報を用いて機械学習し、機械学習と業務情報とを用いて配信規則を選択できる。これにより、配信装置1は、業務情報に応じて配信規則を選択する基準を、自動的に定め得る。これにより、配信装置1は、業務情報に応じて配信規則を選択する基準を定める管理者の労力を軽減し得る。
【0071】
業務情報は、業務情報を識別可能な業務情報IDと関連付けられて格納されることが好ましい。これにより、配信装置1は、業務情報IDを用いて業務情報等を格納及び取得できる。
【0072】
図3は、業務情報テーブル122の一例である。図3に示す業務情報テーブル122は、業務情報ID「C0001」と関連付けられた以下の情報を含む:
「従業員数」が「12名」であることを示す「業務情報」。
【0073】
図3に示す業務情報テーブル122が業務情報ID「C0001」と関連付けて「従業員数」が「12名」であることを示す「業務情報」を格納することにより、配信装置1は、従業員数に応じた規則を機械学習し、配信できる。
【0074】
(配信対象情報テーブル123)
配信対象情報テーブル123は、配信対象に関する配信対象情報を格納する。配信対象情報は、特に限定されず、例えば、配信対象の氏名、配信対象の役職、勤務年数、保有する資格等が挙げられる。
【0075】
配信対象情報テーブル123は、配信対象情報と関連付けて従業員端末2から受信した回答を格納可能であることが好ましい。これにより、配信装置1は、受信した回答を配信対象情報テーブル123から取得して、配信対象と関連付けられた回答を用いた機械学習を行える。これにより、配信装置1は、配信対象に応じた機械学習を行い得る。
【0076】
配信対象情報テーブル123が回答を格納可能である場合、回答は、回答を受信した受信時間と関連付けられて格納されることが好ましい。これにより、配信装置1は、受信時間を表示するよう管理者端末3等に指令できる。そして、管理者は、管理者端末3等に表示された、回答を受信した受信時間を用いて、従業員の勤怠を確認できる。これにより、配信装置1は、管理者が従業員の勤怠を確認する労力を軽減できる。配信対象情報テーブル123が回答を格納可能である場合、回答は、業務に関する数値目標(「重要業績評価指標」、「Key Performance Indicator」、「KPI」とも称する。)に対応する回答を含むことが好ましい。これにより、配信装置1は、よりいっそう客観的な指標に基づいて規則の理解度等を判別し得る。業務に関する数値目標は、特に限定されない。業務に関する数値目標に対応する数値として、例えば、医療機関における一定期間内の診療人数、予約等のキャンセル率、一定期間内の売上高、一定期間内の利益、一定期間内の販売数、一定期間内のインシデント数、一定期間内の事故数、一定期間内の苦情件数、等が挙げられる。
【0077】
図4は、配信対象情報テーブル123の一例である。図4に示す配信対象情報テーブル123は、配信対象情報ID「U0001」と関連付けられた以下の情報を含む:
氏名が「山田 花子」である配信対象の役職が「ドクター」であることを示す「配信対象情報」、
質問「わかりましたか?」に対する「共感した」との「回答1」を含む「回答」。
【0078】
図4に示す配信対象情報テーブル123が配信対象情報ID「U0001」と関連付けて上述の情報を含むことにより、配信装置1は、配信対象「山田 花子」の役職に応じた規則を配信し得る。また、配信対象情報テーブル123が上述の情報を含むことにより、配信装置1は、質問「わかりましたか?」に対する「共感した」との回答を用いて機械学習し得る。
【0079】
[装置通信部13]
装置通信部13は、配信装置1をネットワークNに接続して従業員端末2等と通信可能にするものであれば特に限定されず、例えば、携帯電話ネットワークに対応した無線装置、IEEE802.11に準拠したWi-Fi(Wireless Fidelity)対応デバイス、Bluetooth(登録商標)規格等に対応した近距離無線装置、及びイーサネット規格に対応したネットワークカード等が挙げられる。
【0080】
〔従業員端末2〕
従業員端末2(単に、「端末」とも称する。)は、端末制御部21と、端末記憶部22と、端末通信部23と、端末表示部24と、端末入力部25と、を備える。
【0081】
従業員端末2は、特に限定されず、例えば、スマートフォン及びタブレット端末等の携帯端末、パーソナルコンピュータ等の据置型端末等によって例示される各種端末でよい。
【0082】
[端末制御部21]
端末制御部21は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)等を備える。
【0083】
端末制御部21は、必要に応じて端末記憶部22、端末通信部23、端末表示部24、及び/又は端末入力部25等と協働し、従業員端末2のソフトウェア構成要素である、規則受信部211、規則等表示部212、回答送信部213、等を実現可能である。
【0084】
[端末記憶部22]
端末記憶部22は、データ及び/又はファイルが記憶される装置であって、ハードディスク、半導体メモリ、記録媒体、及びメモリカード等によるデータのストレージ部を有する。端末記憶部22は、ネットワークNを介してNAS(Network Attached Storage)、SAN(Storage Area Network)、クラウドストレージ、ファイルサーバ及び/又は分散ファイルシステム等の記憶装置又は記憶システムとの接続を可能にする仕組みを有してもよい。
【0085】
端末記憶部22には、マイクロコンピューターで実行される制御プログラム等が記憶されている。
【0086】
[端末通信部23]
端末通信部23は、従業員端末2をネットワークNに接続して配信装置1等と通信可能にするものであれば特に限定されず、例えば、携帯電話ネットワークに対応した無線装置、IEEE802.11に準拠したWi-Fi(Wireless Fidelity)対応デバイス、Bluetooth(登録商標)規格等に対応した近距離無線装置、及びイーサネット規格に対応したネットワークカード等が挙げられる。
【0087】
[端末表示部24]
端末表示部24は、規則及び質問等を表示可能であれば特に限定されず、ブラウン管ディスプレイ、液晶ディスプレイ、及び有機ELディスプレイ等によって例示される従来技術の表示手段を含むものでよい。
【0088】
[端末入力部25]
端末入力部25は、質問に対する回答等を入力可能であれば特に限定されず、例えば、キーボード及び音声入力等によって例示される文字入力手段、並びに、マウス、トラックボール、及びタッチパネル等によって例示される位置指定手段の1以上を含むものでよい。
【0089】
端末入力部25は、なかでも、端末表示部24と一体に構成されたタッチパネルを含むことが好ましい。これにより、利用者は、端末表示部24に表示された入力を促す各種の表示を用いた直観的な入力を行うことができる。
【0090】
〔管理者端末3〕
管理者端末3は、ネットワークNを介して配信装置1から受信した集計結果等を表示可能であれば、特に限定されず、例えば、スマートフォン及びタブレット端末等の携帯端末、パーソナルコンピュータ等の据置型端末等によって例示される各種端末でよい。
【0091】
〔ネットワークN〕
ネットワークNの種類は、配信装置1と従業員端末2及び管理者端末3等の各種端末とを通信可能にするものであれば特に限定されず、例えば、パーソナルエリアネットワーク、ローカルエリアネットワーク、イントラネット、エクストラネット、インターネット、Wi-Fiネットワーク、携帯電話ネットワーク、あるいはこれらのネットワークを複数組み合わせたネットワーク等が挙げられる。
【0092】
〔配信処理のフローチャート〕
図5は、配信装置1で実行される配信処理の好ましい流れの一例を示すフローチャートである。以下、図5を用いて、配信装置1で実行される配信処理の好ましい流れの一例を説明する。
【0093】
必須の態様ではないが、配信装置1は、業務情報を受信する業務情報受信ステップ(ステップS1からステップS2)を実行することが好ましい。これにより、配信装置1は、受信した業務情報を用いて機械学習し、機械学習と回答等と業務情報とを用いて配信規則を選択できる。これにより、配信装置1は、業務情報に応じて配信規則を選択する基準を、自動的に定め得る。これにより、配信装置1は、業務情報に応じて配信規則を選択する基準を定める管理者の労力を軽減し得る。
【0094】
[ステップS1:業務情報を受信したか判別]
装置制御部11は、装置記憶部12及び装置通信部13と協働して業務情報受信部111を実行し、管理者端末3等から業務情報を受信したか判別する処理を行う(ステップS1)。受信したならば、装置制御部11は、処理をステップS2に移す。受信していないならば、装置制御部11は、処理をステップS3に移す。
【0095】
[ステップS2:業務情報を格納]
装置制御部11は、装置記憶部12と協働して業務情報受信部111を実行し、ステップS1で受信した業務情報を業務情報テーブル122に格納する処理を行う(ステップS2)。装置制御部11は、処理をステップS3に移す。
【0096】
必須の態様ではないが、配信装置1は、配信対象情報を受信する配信対象情報受信ステップ(ステップS3からステップS4)を実行することが好ましい。これにより、配信装置1は、受信した配信対象情報を用いて機械学習し、機械学習と回答等と配信対象情報とを用いて配信規則を選択できる。これにより、配信装置1は、配信対象情報に応じて配信規則を選択する基準を、自動的に定め得る。これにより、配信装置1は、配信対象情報に応じて配信規則を選択する基準を定める管理者の労力を軽減し得る。
【0097】
[ステップS3:配信対象情報を受信したか判別]
装置制御部11は、装置記憶部12及び装置通信部13と協働して配信対象情報受信部112を実行し、従業員端末2及び/又は管理者端末3等から配信対象情報を受信したか判別する処理を行う(ステップS3)。受信したならば、装置制御部11は、処理をステップS4に移す。受信していないならば、装置制御部11は、処理をステップS5に移す。
【0098】
[ステップS4:配信対象情報を格納]
装置制御部11は、装置記憶部12と協働して配信対象情報受信部112を実行し、ステップS3で受信した配信対象情報を配信対象情報テーブル123に格納する処理を行う(ステップS4)。装置制御部11は、処理をステップS5に移す。
【0099】
配信装置1は、規則を選択する規則選択ステップ(ステップS5からステップS6)を実行する。
【0100】
[ステップS5:規則を選択するか判別]
装置制御部11は、装置記憶部12及び装置通信部13と協働して規則選択部113を実行し、規則を選択するか判別する処理を行う(ステップS5)。選択するならば、装置制御部11は、処理をステップS6に移す。選択しないならば、装置制御部11は、処理をステップS8に移す。
【0101】
規則を選択するか判別する処理は、特に限定されない。規則を選択するか判別する処理は、例えば、営業日の始業時刻等によって例示される、管理者が定めた所定のタイミングであれば規則を選択すると判別する処理でよい。これにより、管理者が定めた所定のタイミングにおいて、規則を選択し、配信できる。
【0102】
[ステップS6:配信規則を選択]
装置制御部11は、装置記憶部12と協働して規則選択部113を実行し、配信対象情報テーブル123に格納されている過去に受信した回答(過去回答)等と装置記憶部12に格納された規則選択パラメータとを用いて、規則セット121に格納された規則から配信規則を選択する処理を行う(ステップS6)。装置制御部11は、処理をステップS7に移す。
【0103】
配信装置1が業務情報受信ステップを実行し、業務情報テーブル122にステップS1で受信した業務情報が格納されている場合、配信規則を選択する処理は、業務情報テーブル122に格納された業務情報と過去回答等と装置記憶部12に格納された規則選択パラメータとを用いて配信規則を選択する処理を含むことが好ましい。
【0104】
規則選択パラメータは、後述する機械学習処理において機械学習を行ったパラメータである。したがって、配信規則を選択する処理が業務情報と過去回答等と規則選択パラメータとを用いて配信規則を選択する処理を含むことにより、配信装置1は、機械学習と業務情報とを用いて配信規則を選択できる。
【0105】
配信装置1が配信対象情報受信ステップを実行し、配信対象情報テーブル123にステップS3で受信した配信対象情報が格納されている場合、配信規則を選択する処理は、配信対象情報テーブル123に格納された配信対象情報と過去回答等と装置記憶部12に格納された規則選択パラメータとを用いて配信規則を選択する処理を含むことが好ましい。
【0106】
規則選択パラメータは、後述する機械学習処理において機械学習を行ったパラメータである。したがって、配信規則を選択する処理が配信対象情報と過去回答等と規則選択パラメータとを用いて配信規則を選択する処理を含むことにより、配信装置1は、機械学習と配信対象情報とを用いて配信規則を選択できる。
【0107】
[ステップS7:配信規則を配信]
装置制御部11は、装置記憶部12及び装置通信部13と協働して配信部114を実行し、ステップS6で選択された配信規則を従業員端末2に配信する処理を行う(ステップS7、配信ステップ)。装置制御部11は、処理をステップS8に移す。配信先の従業員端末2の数は、1以上であれば、特に限定されない。
【0108】
配信ステップは、ステップS6で選択された配信規則と関連付けられて規則セット121に格納された質問を配信する処理を含むことが好ましい。これにより、配信装置1は、規則と関連付けて質問を配信できる。これにより、配信装置1は、質問の配信先から、質問に関する回答を受信し得る。
【0109】
[ステップS8:回答を受信したか判別]
装置制御部11は、装置記憶部12及び装置通信部13と協働して回答受信部115を実行し、回答を受信したか判別する処理を行う(ステップS8、回答受信ステップ)。受信したならば、装置制御部11は、処理をステップS9に移す。受信していないならば、装置制御部11は、処理をステップS10に移す。回答は、特に限定されない。回答は、業務に関する数値目標に対応する回答を含むことが好ましい。これにより、配信装置1は、よりいっそう客観的な指標に基づいて規則の理解度等を判別し得る。
【0110】
装置制御部11は、回答を受信した場合、受信した回答を配信対象情報テーブル123に格納する処理をさらに実行することが好ましい。これにより、配信装置1は、受信した回答を配信対象情報テーブル123から取得して、配信対象と関連付けられた回答を用いた機械学習を行える。これにより、配信装置1は、配信対象に応じた機械学習を行い得る。
【0111】
[ステップS9:機械学習を実行]
装置制御部11は、装置記憶部12及び装置通信部13と協働して機械学習部116を実行し、ステップS7で配信した配信規則及びステップS8で受信した回答等を用いて機械学習を実行する処理を行う(ステップS9、機械学習ステップ)。装置制御部11は、処理をステップS10に移す。ステップS8において受信した回答が業務に関する数値目標に対応する回答を含む場合、機械学習は、当該回答を用いるものであることが好ましい。これにより、配信装置1は、よりいっそう客観的な指標に基づいて規則の理解度等を判別し得る。これにより、配信装置1は、例えば、数値目標に対応する回答と、規則の理解度に関する他の回答と、を関連付けた機械学習を行い得る。また、配信装置1は、数値目標が達成されているかに応じて従業員等に配信する規則を変えるよう機械学習し得る。これにより、配信装置1は、例えば、数値目標を達成していない従業員等に、当該数値目標に関する規則をより多く配信するよう機械学習できる。
【0112】
業務に関して学ぶ対象となるスキルが当該業務を取り巻く環境等によって比較的緩やかに変化する一方、業務に関する規則は、業務の状況及び/又は規則の遵守状況等によって日々変化し得る。そのため、規則の理解度に応じて配信する規則を選択する基準が日々変化し得る規則に対応するよう、人間の管理者が当該基準を保守することは、多大な労力を要し得る。
【0113】
機械学習ステップを実行することにより、配信装置1は、配信規則及び回答を用いて配信までに受信した過去回答に応じた配信規則の選択を機械学習し、過去回答及び機械学習を用いて配信規則を選択できる。したがって、配信装置1は、受信した回答によって示される理解度に応じた配信規則の選択を機械学習し、受信した回答によって示される理解度と機械学習とを用いて理解度に応じた規則を配信できる。
【0114】
また、回答受信部115が受信した回答を用いた機械学習を機械学習ステップにおいて行うことにより、規則の理解度に応じて配信する規則を選択する基準が日々変化し得る規則に対応するよう保守することが自動化される。これにより、人間の管理者が日々変化し得る規則に関する基準の保守において、多大な労力を費やすことが防がれる。また、これにより、機械学習による客観的な指標によって理解度が判別され得る。
【0115】
さらに、機械学習ステップを実行することにより、理解度の判別と各種情報の通知とが自動化されるため、理解度の判別及び/又は各種情報の通知を管理者が実施する場合において生じ得る精神的な負担等を軽減することが見込まれ得る。
【0116】
また、機械学習ステップを実行することにより、理解度の判別と各種情報の通知とが自動化されるため、配信装置1は、より高い実務能力を有する者がより多くの従業員の管理を担当する傾向がある組織において、高い実務能力を有する管理者が管理に費やす労力等を軽減し、当該管理者がその高い実務能力をよりいっそう発揮することを可能とし得る。
【0117】
配信装置1が業務情報受信ステップを実行し、業務情報テーブル122にステップS1で受信した業務情報が格納されている場合、機械学習ステップは、ステップS7で配信した配信規則、ステップS8で受信した回答、及びステップS1で受信した業務情報等を用いて機械学習を実行する処理を含むことが好ましい。
【0118】
これにより、配信装置1は、受信した業務情報を用いて機械学習し、機械学習と業務情報とを用いて配信規則を選択できる。これにより、配信装置1は、業務情報に応じて配信規則を選択する基準を、自動的に定め得る。これにより、配信装置1は、業務情報に応じて配信規則を選択する基準を定める管理者の労力を軽減し得る。
【0119】
また、機械学習ステップが、ステップS7で配信した配信規則、ステップS8で受信した回答、及びステップS1で受信した業務情報等を用いて機械学習を実行する処理を含むことにより、配信装置1は、業務情報に応じて配信規則を選択する基準を定める管理者の労力を軽減し得るため、より高い実務能力を有する者がより多くの従業員の管理を担当する傾向がある組織において、高い実務能力を有する管理者が管理に費やす労力等を軽減し、当該管理者がその高い実務能力をよりいっそう発揮することを可能とし得る。
【0120】
配信装置1が配信対象情報受信ステップを実行し、配信対象情報テーブル123にステップS3で受信した配信対象情報が格納されている場合、機械学習ステップは、ステップS7で配信した配信規則、ステップS8で受信した回答、及びステップS3で受信した配信対象情報等を用いて機械学習を実行する処理を含むことが好ましい。
【0121】
これにより、配信装置1は、受信した配信対象情報を用いて機械学習し、機械学習と配信対象情報とを用いて配信規則を選択できる。これにより、配信装置1は、配信対象情報に応じて配信規則を選択する基準を、自動的に定め得る。これにより、配信装置1は、配信対象情報に応じて配信規則を選択する基準を定める労力を軽減し得る。
【0122】
また、機械学習ステップが、ステップS7で配信した配信規則、ステップS8で受信した回答、及びステップS3で受信した配信対象情報等を用いて機械学習を実行する処理を含むことにより、配信装置1は、配信対象情報に応じて配信規則を選択する基準を定める労力を軽減し得るため、より高い実務能力を有する者がより多くの従業員の管理を担当する傾向がある組織において、高い実務能力を有する管理者が管理に費やす労力等を軽減し、当該管理者がその高い実務能力をよりいっそう発揮することを可能とし得る。
【0123】
必須の態様ではないが、配信装置1は、集計結果の表示を指令する集計結果表示指令ステップ(ステップS10からステップS11)を実行することが好ましい。
【0124】
従業員を管理する管理者において、従業員における業務の理解度等を確認する要望がある。しかしながら、従業員から送られた理解度に関する回答を逐一確認する手順では、従業員における業務の理解度等を確認する管理者の負担が多大なものとなり得る。
【0125】
配信装置1が集計結果表示指令ステップを実行することにより、管理者は、回答を集計した集計結果を用いて業務の理解度等を確認できる。これにより、管理者は、回答を逐一確認する労力を軽減できる。
【0126】
また、配信装置1が集計結果表示指令ステップを実行することにより、管理者が回答を逐一確認する労力を軽減し得るため、より高い実務能力を有する者がより多くの従業員の管理を担当する傾向がある組織において、高い実務能力を有する管理者が管理に費やす労力等を軽減し、当該管理者がその高い実務能力をよりいっそう発揮することを可能とし得る。
【0127】
[ステップS10:集計結果を表示するか判別]
装置制御部11は、装置記憶部12及び装置通信部13と協働して集計結果表示指令部117を実行し、集計結果を表示するか判別する処理を行う(ステップS10)。表示すると判別したならば、装置制御部11は、処理をステップS11に移す。表示すると判別していないならば、装置制御部11は、処理をステップS12に移す。
【0128】
集計結果を表示するか判別する処理は、特に限定されず、例えば、管理者端末3から集計結果を表示することに関する情報を受信した場合に集計結果を表示すると判別する処理でよい。これにより、配信装置1は、管理者端末3からの要求に応じて管理者端末3に集計結果を表示するよう指令できる。
【0129】
[ステップS11:集計結果の表示を指令]
装置制御部11は、装置記憶部12及び装置通信部13と協働して集計結果表示指令部117を実行し、集計結果の表示を管理者端末3に指令する処理を行う(ステップS11)。装置制御部11は、処理をステップS12に移す。
【0130】
必須の態様ではないが、配信装置1は、集計結果の表示を指令する集計結果表示指令ステップ(ステップS12からステップS13)を実行することが好ましい。
【0131】
従業員を管理する管理者において、従業員における業務の理解度等を確認する要望がある。しかしながら、従業員から送られた理解度に関する回答を逐一確認する手順では、従業員における業務の理解度等を確認する管理者の負担が多大なものとなり得る。
【0132】
配信装置1が集計結果表示指令ステップを実行することにより、管理者は、回答を集計した集計結果を用いて業務の理解度等を確認できる。これにより、管理者は、回答を逐一確認する労力を軽減できる。そして、集計結果を用いて確認した業務の理解度等を利用して、規則、業務方針等を改善し得る。
【0133】
また、配信装置1が集計結果表示指令ステップを実行することにより、管理者が回答を逐一確認する労力を軽減し得るため、より高い実務能力を有する者がより多くの従業員の管理を担当する傾向がある組織において、高い実務能力を有する管理者が管理に費やす労力等を軽減し、当該管理者がその高い実務能力をよりいっそう発揮することを可能とし得る。
【0134】
[ステップS12:受信時間を表示するか判別]
装置制御部11は、装置記憶部12及び装置通信部13と協働して受信時間表示指令部118を実行し、受信時間を表示するか判別する処理を行う(ステップS12)。表示すると判別したならば、装置制御部11は、処理をステップS13に移す。表示すると判別していないならば、装置制御部11は、処理をステップS1に移し、ステップS1からステップS13の処理を繰り返す。
【0135】
受信時間を表示するか判別する処理は、特に限定されず、例えば、管理者端末3から受信時間を表示することに関する情報を受信した場合に受信時間を表示すると判別する処理でよい。これにより、配信装置1は、管理者端末3からの要求に応じて管理者端末3に受信時間を表示するよう指令できる。
【0136】
[ステップS13:受信時間の表示を指令]
装置制御部11は、装置記憶部12及び装置通信部13と協働して受信時間表示指令部118を実行し、受信時間の表示を管理者端末3に指令する処理を行う(ステップS13)。装置制御部11は、処理をステップS1に移し、ステップS1からステップS13の処理を繰り返す。
【0137】
配信装置1が上述の流れの配信処理を実行することにより、配信装置1は、配信規則及び回答を用いて配信までに受信した過去回答に応じた配信規則の選択を機械学習し、過去回答及び機械学習を用いて配信規則を選択できる。したがって、配信装置1は、受信した回答によって示される理解度に応じた配信規則の選択を機械学習し、受信した回答によって示される理解度と機械学習とを用いて理解度に応じた規則を配信できる。
【0138】
また、回答受信部115が受信した回答を用いた機械学習を行うことにより、規則の理解度に応じて配信する規則を選択する基準が日々変化し得る規則に対応するよう保守することが自動化される。これにより、人間の管理者が日々変化し得る規則に関する基準の保守において、多大な労力を費やすことが防がれる。また、これにより、機械学習による客観的な指標によって理解度が判別され得る。
【0139】
さらに、配信装置1が上述の流れの配信処理を実行することにより、理解度の判別と各種情報の通知とが自動化されるため、配信装置1は、理解度の判別及び/又は各種情報の通知を管理者が実施する場合において生じ得る精神的な負担等を軽減することを見込み得る。
【0140】
また、配信装置1が上述の流れの配信処理を実行することにより、理解度の判別と各種情報の通知とが自動化されるため、配信装置1は、より高い実務能力を有する者がより多くの従業員の管理を担当する傾向がある組織において、高い実務能力を有する管理者が管理に費やす労力等を軽減し、当該管理者がその高い実務能力をよりいっそう発揮することを可能とし得る。
【0141】
したがって、本実施形態の配信装置1は、業務を行う従業員について、規則に関する理解度を適切に判別し、判別された理解度に応じた規則を通知すること等に関する管理者の労力を軽減できる。
【0142】
〔表示処理のフローチャート〕
図6は、従業員端末2で実行される表示処理の好ましい流れの一例を示すフローチャートである。以下、図6を用いて、従業員端末2で実行される表示処理の好ましい流れの一例を説明する。
【0143】
[ステップS21:規則を受信したか判別]
端末制御部21は、端末記憶部22及び端末通信部23と協働して規則受信部211を実行し、規則及び質問を受信したか判別する処理を行う(ステップS21、規則受信ステップ)。受信したならば、端末制御部21は、処理をステップS22に移す。受信していないならば、端末制御部21は、処理をステップS23に移す。
【0144】
[ステップS22:規則及び質問を表示]
端末制御部21は、端末記憶部22及び端末表示部24と協働して規則等表示部212を実行し、規則及び質問を表示する処理を行う(ステップS22、規則等表示ステップ)。端末制御部21は、処理をステップS23に移す。
【0145】
(規則以外の事項等を表示)
必須の態様ではないが、規則等表示ステップは、規則以外の事項に関する質問を表示可能であってもよい。規則以外の事項に関する質問は、特に限定されず、例えば、従業員等の体調を尋ねる質問等が挙げられる。規則等表示ステップが規則以外の事項に関する質問を表示可能であることにより、従業員等は、規則以外の事項に関する質問に対する回答を入力し得る。
【0146】
続いて、従業員端末2は、ステップS21で受信した質問に関する回答を送信する回答送信ステップ(ステップS23からステップS24)を実行する。
【0147】
[ステップS23:回答が入力されたか判別]
端末制御部21は、端末記憶部22及び端末入力部25と協働して回答送信部213を実行し、回答が入力されたか判別する処理を行う(ステップS23)。入力されたならば、端末制御部21は、処理をステップS24に移す。入力されていないならば、端末制御部21は、処理をステップS21に移し、ステップS21からステップS24の処理を繰り返す。回答は、特に限定されない。回答は、業務に関する数値目標に対応する数値を含むことが好ましい。これにより、配信装置1は、よりいっそう客観的な指標に基づいて規則の理解度等を判別し得る。
【0148】
[ステップS24:回答を送信]
端末制御部21は、端末記憶部22及び端末通信部23と協働して回答送信部213を実行し、配信装置1に回答を送信する処理を行う(ステップS24)。端末制御部21は、処理をステップS21に移し、ステップS21からステップS24の処理を繰り返す。
【0149】
[規則の再表示]
必須の態様ではないが、従業員端末2は、表示済みの規則を再表示する規則再表示ステップ(図示せず)を実行可能であることが好ましい。これにより、従業員等は、表示済みの規則を再表示して、規則を再確認することができる。これにより、従業員等の規則に関する理解度をよりいっそう高め得る。規則再表示ステップは、特に限定されず、例えば、表示済みの規則の少なくとも一部を再表示可能なボタン等を端末表示部24に表示し、端末入力部25を介してボタン等が指定された場合に指定されたボタンに対応する規則を再表示する手順を含むステップ等でよい。
【0150】
[その他の表示]
必須の態様ではないが、従業員端末2は、規則、質問、及び質問への回答に該当しないその他の表示を行うその他表示ステップ(図示せず)を実行可能であることが好ましい。これにより、従業員端末2は、従業員等に規則、質問、及び質問への回答以外の情報を伝え得る。その他の表示は、特に限定されず、例えば、従業員等への挨拶に関する表示、従業員等の出勤スケジュールに関する表示、等でよい。
【0151】
従業員端末2が上述の流れの表示処理を実行することにより、従業員等は、配信装置1から離れた場所であっても、従業員端末2を介して配信装置1が配信する配信規則を確認し、配信規則に関する質問への回答を配信装置1に送信できる。また、配信装置1は、従業員端末2を介して離れた場所等にいる従業員等に配信規則を配信し、規則に関する質問への回答を従業員端末2から受信できる。
【0152】
これにより、配信システムSは、配信装置1から離れた場所で業務を行う従業員について、規則に関する理解度を適切に判別し、判別された理解度に応じた規則を通知すること等に関する管理者の労力を軽減できる。
【0153】
したがって、本実施形態の配信システムSは、業務を行う従業員について、規則に関する理解度を適切に判別し、判別された理解度に応じた規則を通知すること等に関する管理者の労力を軽減できる。
【0154】
<配信システムSの使用例>
続いて、本実施形態における配信システムSの使用例を説明する。
【0155】
〔規則の格納〕
まず、配信システムSの管理者は、配信装置1の規則セット121に1以上の規則を格納する。
【0156】
〔業務情報の入力〕
続いて、管理者端末3を利用する管理者は、管理者端末3を介して業務情報を入力し、配信装置1に送信する。配信装置1は、業務情報を受信し、業務情報テーブル122に格納する。
【0157】
〔配信対象情報の入力〕
さらに、管理者端末3を利用する管理者は、管理者端末3を介して配信対象情報を入力し、配信装置1に送信する。配信装置1は、配信対象情報を受信し、配信対象情報テーブル123に格納する。
【0158】
〔配信規則を配信〕
配信装置1は、管理者が定めた所定のタイミングで配信規則を選択する。そして、配信装置1は、選択された配信規則及び配信規則に関する質問を1以上の従業員端末2に配信する。
【0159】
〔配信規則を表示〕
従業員端末2は、配信規則及び質問を受信する。そして、従業員端末2は、受信した配信規則及び質問を端末表示部24に表示する。
【0160】
図7は、規則及び質問を表示する端末表示部24の一例である。図7に示す例において、従業員端末2の端末表示部24は、受信した規則を表示する規則表示領域AR、受信した質問を表示する質問表示領域AQ、及び従業員端末2を利用する従業員等が回答を入力可能な回答入力領域AAを表示している。
【0161】
規則表示領域ARにおいて、「上司に、今日の自分の仕事がどうだったか尋ねる」との業務に関する規則が表示されていることにより、従業員等は、表示された規則に沿って業務を行える。
【0162】
質問表示領域AQにおいて、「わかりましたか?」との質問が表示され、回答入力領域AAにおいて当該質問への回答を「わからない」「理解した」「共感した」から選択して入力可能であることにより、従業員等は、規則表示領域ARに表示された規則に関する当該質問に回答できる。
【0163】
図8は、規則及び質問を表示する端末表示部24の図7と異なる一例である。図8に示す例において、従業員端末2の端末表示部24は、受信した規則であって、数値目標に関する規則を表示する規則表示領域AR、受信した質問であって、数値目標に関する規則に関する質問を表示する質問表示領域AQ、及び従業員端末2を利用する従業員等が回答を入力可能な回答入力領域AAを表示している。
【0164】
規則表示領域ARにおいて、「キャンセルしたお客様10人以上に呼びかけよう。」との数値目標に関する規則が表示されていることにより、従業員等は、表示された規則に沿って数値目標の達成を目指せる。
【0165】
質問表示領域AQにおいて、「できますか?」との質問が表示され、回答入力領域AAにおいて当該質問への回答を「難しい」「たぶんできそう」「できる!」から選択して入力可能であることにより、従業員等は、規則表示領域ARに表示された規則に関する当該質問に回答できる。
【0166】
〔表示済みの規則を表示〕
図9は、表示済みの規則の再表示に関する端末表示部24の一例である。図9に示す例において、従業員端末2の端末表示部24は、規則を指定して指定した規則の再表示を入力可能な再表示入力領域ALを表示している。
【0167】
再表示入力領域ALにおいて、「挨拶に関する規則」等の規則を指定して再表示するボタンが表示されていることにより、従業員等は、規則を指定して指定した規則を再表示できる。
【0168】
〔回答を送信〕
従業員等は、回答入力領域AAを用いて回答を入力し、配信装置1に送信する。配信装置1は、回答を受信し、回答等を用いた機械学習を行う。
【0169】
〔集計結果を表示〕
管理者は、管理者端末3を介して回答の集計結果を表示するよう求める情報を配信装置1に送信する。配信装置1は、当該情報を受信し、回答の集計結果を表示する指令を、当該情報を送信した管理者端末3に送信する。当該管理者端末3は、回答の集計結果を表示する。
【0170】
図10は、回答の集計結果を表示する管理者端末3の一例である。図10に示す例において、管理者端末3は、規則ID「R0001」と関連付けられた規則について、規則及び質問を表示するとともに、質問に対する回答「わからない」「理解した」「共感した」を集計した円グラフを表示している。
【0171】
集計結果を表示することにより、管理者は、回答を集計した集計結果を用いて業務の理解度等を確認できる。これにより、管理者は、回答を逐一確認する労力を軽減できる。
【0172】
また、集計結果を表示することにより、管理者が回答を逐一確認する労力を軽減し得るため、より高い実務能力を有する者がより多くの従業員の管理を担当する傾向がある組織において、高い実務能力を有する管理者が管理に費やす労力等を軽減し、当該管理者がその高い実務能力をよりいっそう発揮することを可能とし得る。
【0173】
〔受信時間を表示〕
管理者は、管理者端末3を介して回答の受信時間を表示するよう求める情報を配信装置1に送信する。配信装置1は、当該情報を受信し、受信時間を表示する指令を、当該情報を送信した管理者端末3に送信する。当該管理者端末3は、受信時間を表示する。
【0174】
従業員を管理する管理者において、従業員の勤怠を確認する要望がある。受信時間を表示することにより、管理者は、回答を受信した受信時間を用いて、従業員の勤怠を確認できる。これにより、配信装置1は、管理者が従業員の勤怠を確認する労力を軽減できる。
【0175】
また、受信時間を表示することにより、管理者が従業員の勤怠を確認する労力を軽減し得るため、配信装置1は、より高い実務能力を有する者がより多くの従業員の管理を担当する傾向がある組織において、高い実務能力を有する管理者が管理に費やす労力等を軽減し、当該管理者がその高い実務能力をよりいっそう発揮することを可能とし得る。
【0176】
なお、本発明の思想の範疇において、当業者であれば各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。例えば、前述の実施の形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除若しくは設計変更を行ったもの、又は、工程の追加、省略若しくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0177】
S 配信システム
1 配信装置
11 装置制御部
111 業務情報受信部
112 配信対象情報受信部
113 規則選択部
114 配信部
115 回答受信部
116 機械学習部
117 集計結果表示指令部
118 受信時間表示指令部
12 装置記憶部
121 規則セット
122 業務情報テーブル
123 配信対象情報テーブル
13 装置通信部
2 従業員端末
21 端末制御部
211 規則受信部
212 規則等表示部
213 回答送信部
22 端末記憶部
23 端末通信部
24 端末表示部
25 端末入力部
3 管理者端末
AA 回答入力領域
AL 再表示入力領域
AR 規則表示領域
AQ 質問表示領域
N ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10