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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023076360
(43)【公開日】2023-06-01
(54)【発明の名称】棚板取付具
(51)【国際特許分類】
   A47B 96/06 20060101AFI20230525BHJP
【FI】
A47B96/06 B
A47B96/06 K
A47B96/06 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021189751
(22)【出願日】2021-11-22
(71)【出願人】
【識別番号】517400269
【氏名又は名称】株式会社コア
(71)【出願人】
【識別番号】521397267
【氏名又は名称】小池イマテクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126310
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 慎太郎
(72)【発明者】
【氏名】青木 巧貴
(57)【要約】
【課題】棚板の自由端側での下方撓みを防止して、壁面の美観を損なうことなく棚板にて物品を安定して支持できる棚板取付具を提供する。
【解決手段】壁面1に設けられたレール状の係合部材2に着脱可能に棚板Bを取り付けるための棚板取付具3において、棚板Bが固定される固定部31と、固定部31より後方に向けて延設され係合部材2に挿嵌される挿嵌部32とが設けられる本体部材30と、本体部材30の両端部に棚板Bに当接可能に配設され、固定部31よりも前方に突出され棚板Bを支持する垂直板部41が設けられる補強部材40と、を具備してなる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁面に設けられたレール状の係合部材に着脱可能に棚板を取り付けるための棚板取付具において、
前記棚板が固定される固定部と、前記固定部より後方に向けて延設され前記係合部材に挿嵌される挿嵌部とが設けられる本体部材と、
前記本体部材の両端部に前記棚板に当接可能に配設され、前記固定部よりも前方に突出され前記棚板を支持する垂直板部が設けられる補強部材と、
を具備してなることを特徴とする棚板取付具。
【請求項2】
前記補強部材は、前記垂直板部の上縁に水平方向に連設され前記棚板を支持する水平板部が設けられる請求項1に記載の棚板取付具。
【請求項3】
前記補強部材は、前記水平板部が前記本体部材に設けられる支持部と同一平面状に配置される請求項2に記載の棚板取付具。
【請求項4】
前記補強部材は、前記水平板部が前記棚板と締結される請求項2又は請求項3に記載の棚板取付具。
【請求項5】
前記補強部材は、前記垂直板部にて前記本体部材の開口端が閉止される請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の棚板取付具。
【請求項6】
前記補強部材は、前記垂直板部の下縁が上方に湾曲されて前方に向かうに連れて徐々に上下幅が狭くなる狭幅部が形成される請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の棚板取付具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、棚板取付具の技術に関し、より詳細には、壁面に設けられたレール状の係合部材に着脱可能に棚板を取り付けるための棚板取付具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、壁面に設けられたレール状の係合部材に着脱可能に棚板を取り付けるための棚板取付具の構成が公知である。この種の棚板取付具の構成としては、例えば、特許文献1に開示されるように、棚板が固定される固定部と、固定部より後方に向けて延設され係合部材に挿嵌される挿嵌部と、固定部より前方に向けて延設されて棚板を支持する支持部等とが設けられる構成が提案されている。このような構成とすることで、棚板が装着された状態の棚板取付具を係合部材の挿嵌溝に棚板が装着された状態の棚板取付具の挿嵌部を挿入することにより、係合部材に沿って任意の位置に棚板を着脱可能に取り付けることができる。
【0003】
しかしながら、上述した特許文献1に開示される従来の棚板取付具の構成では、確かに、固定部及び支持部にて棚板を水平に支持して係合部材に取り付けることができるものの、比較的重量のある棚板を取り付ける場合や、比較的重量のある物品を棚板に載置又は吊設した場合等には、棚板に大きな下向きの荷重が作用し、特に、棚板の自由端に集中応力が生じることから、壁面に壁板を設置した状態で所定期間が経過すると棚板の自由端側が下方に撓み、その結果、物品を安定して支持することができず、また壁面の美観も損なわれてしまうという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3078692号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明では、棚板取付具に関し、前記従来の課題を解決するもので、棚板の自由端側での下方撓みを防止して、壁面の美観を損なうことなく棚板にて物品を安定して支持できる棚板取付具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0007】
すなわち、請求項1においては、壁面に設けられたレール状の係合部材に着脱可能に棚板を取り付けるための棚板取付具において、前記棚板が固定される固定部と、前記固定部より後方に向けて延設され前記係合部材に挿嵌される挿嵌部とが設けられる本体部材と、前記本体部材の両端部に前記棚板に当接可能に配設され、前記固定部よりも前方に突出され前記棚板を支持する垂直板部が設けられる補強部材と、を具備してなるものである。
【0008】
請求項2においては、前記補強部材は、前記垂直板部の上縁に水平方向に連設され前記棚板を支持する水平板部が設けられるものである。
【0009】
請求項3においては、前記補強部材は、前記水平板部が前記本体部材に設けられる支持部と同一平面状に配置されるものである。
【0010】
請求項4においては、前記補強部材は、前記水平板部が前記棚板と締結されるものである。
【0011】
請求項5においては、前記補強部材は、前記垂直板部にて前記本体部材の開口端が閉止されるものである。
【0012】
請求項6においては、前記補強部材は、前記垂直板部の下縁が上方に湾曲されて前方に向かうに連れて徐々に上下幅が狭くなる狭幅部が形成されるものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明の効果として、棚板の自由端側での下方撓みを防止して、壁面の美観を損なうことなく棚板にて物品を安定して支持できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施例に係る棚板取付具を用いた壁面構造の全体的な構成を示した側面図である。
図2】棚板取付具の斜視図である。
図3】棚板取付具の正面図である。
図4】棚板取付具の平面図である。
図5】棚板取付具の本体部材の断面図である。
図6】棚板取付具に棚板を装着する様子を示した斜視図である。
図7】棚板取付具に棚板を装着した状態を示した断面図である。
図8】棚板取付具を係合部材に取り付ける様子を示した側面図である。
図9】別実施例の棚板取付具を用いた場合の壁面構造の側面図である。
図10】別実施例の棚板取付具を用いた場合の壁面構造の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、発明を実施するための形態を説明する。
【0016】
まず、本実施例の棚板取付具3の構成について、以下に説明する。
図1に示すように、本実施例の棚板取付具3は、壁面1に設けられたレール状の係合部材2に着脱可能に棚板Bを取り付けるための棚受け部材として構成されており、係合部材2に棚板Bを装着した棚板取付具3を取り付けることで、棚板Bが設置された壁面構造が形成される。
【0017】
本実施例の棚板取付具3に装着される棚板Bとしては、平面視矩形の板状部材より形成され、各種の木質材、樹脂材、セメント材、ガラス材等の公知の素材より形成されたものであれば特に限定されない。以下の実施例では、棚板Bが木質材又は樹脂材より形成され、後述する本体部材30の固定部31及び補強部材40の水平板部42とねじ固定される場合について説明している。
【0018】
壁面1は、本実施例の棚板取付具3を用いた壁面構造を構成するものとして、鉄筋コンクリートのビルやマンション等の建物の内部空間を区画する公知の壁体として形成されている。
【0019】
係合部材2は、本実施例の棚板取付具3を用いた壁面構造を構成するものとして、壁面1の任意の位置に設置面に対して平行となるように配設されている。係合部材2は、公知のレール部材の構成を採用することができ、本実施例では、一例として、レール本体20に一条の挿嵌溝21が形成され、ねじ部材(図略)にて壁面1にレール本体20が締結されて取り付けられる。また、レール本体20の両端部には、キャップ部材22が配置されて開口端が閉止されている。
【0020】
図1乃至図5に示すように、棚板取付具3は、棚板Bを装着した状態で係合部材2に着脱される棚受け部材として構成され、本実施例では、棚板Bを固定支持する本体部材30と、本体部材30とに取り付けられて同様に棚板Bを固定支持する補強部材40とが設けられている。本体部材30及び補強部材40は、鉄材、鋼材、アルミニウム材、樹脂材等より形成され、好ましくは棚板取付具3の質感や剛性を一定にするために両者が同一部材より形成される。
【0021】
本体部材30は、公知の棚受け部材の構成を採用することができ、本実施例では、一例として、棚板Bを固定する基部としての固定部31が垂直方向に延出され、固定部31の上端には、後方(図1において壁面1の方向)に向けて先端がやや上方に向くように屈曲して延設される断面弧状の挿嵌部32が設けられている。固定部31の上端には、固定部31より前方(図1において壁面1とは逆の方向)に向けて延設される平板状の保持部33が設けられており、保持部33にて棚板取付具3に装着された棚板Bの跳ね上がりが防止される。
【0022】
固定部31の中間部には、保持部33よりも前方に突出するように並行して延設される平板状の支持部34が設けられている。支持部34は、上面が水平面状に形成されて棚板取付具3に装着された棚板Bの下面に当接可能とさている。本実施例の棚板取付具3では、棚板取付具3に棚板Bを装着する際には、保持部33と支持部34との離間に棚板Bが挿入された状態で支持部34の上面に棚板Bが載置される。
【0023】
固定部31の中間部であって保持部33と支持部34との離間には、表裏面に貫通する複数(本実施例では3個)の貫通孔31aが穿設されている。保持部33と支持部34との離間に棚板Bが挿入された状態で固定ねじ50が貫通孔31aに螺挿されることで、棚板Bが固定部31と締結されて固定される(図6及び図7等参照)。
【0024】
固定部31の下方には、支持部34の前端から固定部31の下端の間に斜め後方に向けて延設される補強支持部35が橋設され、補強支持部35の下端が固定部31よりもさらに後方に延出され端部に壁面1に当接される当接片36が形成されている。本体部材30は、固定部31、支持部34及び補強支持部35のそれぞれの交点を結ぶ形状が断面視略直角三角形状となるように連接されることで、棚板Bを安定して固定支持することができるように構成されている(図5参照)。
【0025】
本体部材30は、固定部31、支持部34及び補強支持部35に囲まれた内部空間が形成されており、左右の両端部に配設される補強部材40にて、本体部材30の両側端に開口した開口端が閉止されている。また、固定部31には、後述するように補強部材40の貫通孔41cと対応する位置に雌ねじ部37が設けられており、貫通孔41cを介して雌ねじ部37に取付ねじ43が螺挿される。
【0026】
補強部材40は、本体部材30の両端部に棚板Bの下面に当接可能に配設され、具体的には、固定部31及び支持部34よりも前方に突出され棚板Bを支持する板状の垂直板部41と、垂直板部41の上縁に水平方向に連設され棚板Bを支持しつつ棚板Bと締結される板状の水平板部42とが設けられている。なお、補強部材40は、面対称形状の一対の部材として形成されており、以下の実施例では、主に一方の補強部材40の構成について説明するが、特に言及する場合を除き同一符号の部材はその形状等を同じくするものである。
【0027】
垂直板部41は、平面視平板状の部材が垂直状に配置され、垂直板部41の上縁に水平面状の端面が形成されて棚板取付具3に装着された棚板Bの下面に当接可能とさている。垂直板部41の後端側には、本体部材30との接続箇所である基部41aが形成され、基部41aと連続する垂直板部41の前端側には、下縁が上方に湾曲されて前方に向かうに連れて徐々に上下幅が狭くなる狭幅部41bが形成されている。
【0028】
基部41aには、表裏面を貫通する複数(本実施例では2個)の貫通孔41cが穿設されている。補強部材40は、垂直板部41(基部41a)が本体部材30の端部に当接された状態で、貫通孔41cを介して取付ねじ43が本体部材30の雌ねじ部37に螺挿されることで本体部材30と締結される(図1及び図6等参照)。
【0029】
水平板部42は、平面視平板状の部材が上述した垂直板部41の上縁より水平状に延出して配設され、上面が水平面状に形成されて棚板取付具3に装着された棚板Bの下面に当接可能とさている。なお、本実施例の補強部材40では、対向する一対の垂直板部41から水平板部42が互いに向き合う方向に突設されている。
【0030】
本実施例の棚板取付具3は、上述した支持部34の上面、補強部材40の上縁及び垂直板部41の上面が同一平面状に配置されて相互に面一となるように形成されている(図3参照)。そのため、保持部33と支持部34との離間に棚板Bが挿入された状態で、上述したように支持部34の上面に棚板Bが載置されるとともに、補強部材40の垂直板部41の上縁及び水平板部42の上面にも棚板Bが載置されている。
【0031】
水平板部42の左右方向中央部には、表裏面に貫通する複数(本実施例では2個)の貫通孔42aが穿設されている。保持部33と支持部34との離間に棚板Bが挿入された状態で固定ねじ51が貫通孔42aに螺挿されることで、棚板Bが水平板部42と締結されて固定される。
【0032】
図6及び図7に示すように、本実施例の棚板取付具3に棚板Bを装着する際には、本体部材30の保持部33と支持部34との離間に棚板Bを挿入し、支持部34の上面に棚板Bを載置するとともに、補強部材40の垂直板部41の上縁及び水平板部42の上面に棚板Bを載置する。次いで、支持部34、垂直板部41及び水平板部42にて棚板Bが支持された状態で、固定ねじ50を固定部31の貫通孔31aに螺挿して固定部31に棚板Bを締結して固定するとともに、固定ねじ51を水平板部42の貫通孔42aに螺挿して水平板部42に棚板Bを締結して固定する。
【0033】
図8に示すように、本実施例の棚板取付具3を用いて壁面1に棚板Bを設置する際には、予め壁面1に取り付けられた係合部材2に対して、棚板Bが装着された棚板取付具3を棚板Bの前方の端部(自由端)を上方に持ち上げた姿勢で、係合部材2の挿嵌溝21に棚板取付具3(本体部材30)の挿嵌部32を挿入しながら、壁面1に棚板取付具3(本体部材30)の当接片36が当接するまで押し下げることで、係合部材2に棚板取付具3を安定して取り付けることができる。
【0034】
係合部材2に棚板取付具3が取り付けられた状態では、上述したように支持部34並びに補強部材40の垂直板部41及び水平板部42にて棚板Bが下方より水平に支持され、壁面1に対して直角方向に突出するようにして棚板Bが設置される(図1等参照)。
【0035】
なお、上述した動作とは逆に、棚板取付具3を棚板Bの自由端を上方に持ち上げながら、係合部材2の挿嵌溝21から棚板取付具3(本体部材30)の挿嵌部32を引き抜くことで、壁面1より棚板Bを容易に取り外すことができる。
【0036】
以上のように、本実施例の棚板取付具3は、壁面1に設けられたレール状の係合部材2に着脱可能に棚板Bを取り付けるための棚板取付具3において、棚板Bが固定される固定部31と、固定部31より後方に向けて延設され係合部材2に挿嵌される挿嵌部32とが設けられる本体部材30と、本体部材30の両端部に棚板Bに当接可能に配設され、固定部31よりも前方に突出され棚板Bを支持する垂直板部41が設けられる補強部材40と、を具備してなるため、棚板Bの自由端側での下方撓みを防止して、壁面1の美観を損なうことなく物品等を安定して支持できる。
【0037】
すなわち、本実施例の棚板取付具3は、本体部材30とともに棚板Bに当接可能な補強部材40が配設され、本体部材30の固定部31にて棚板Bを固定するとともに、補強部材40の垂直板部41にて棚板Bを支持するように構成されている。そして、垂直板部41が固定部31(及び支持部34)よりも前方に突出されるため、比較的重量のある棚板Bを取り付ける場合や、比較的重量のある物品を棚板Bに載置等した場合等であっても、棚板Bの前方の端部(自由端)に生じた集中応力を垂直板部41にて受け止めることができるため、棚板Bの自由端の下方撓みを防止できる。特に、補強部材40に垂直板部41が設けられることで、棚板Bの下方撓みの防止作用を継続して発揮でき、ひいては物品を安定して支持できるとともに、壁面1の美観も損なうことがない。
【0038】
特に、本実施例の棚板取付具3は、補強部材40において垂直板部41の上縁に水平方向に連設され棚板Bを支持する水平板部42が設けられるため、本体部材30から前方に沿って垂直板部41及び水平板部42を当接させることができ、棚板Bへの当接箇所を多くして、棚板Bの下方撓みを防止しながら棚板Bを安定に水平支持できる。
【0039】
また、本実施例の棚板取付具3は、補強部材40において水平板部42が本体部材40に設けられる支持部34と同一平面状に配置されるため、棚板Bへの当接箇所を多くして、棚板Bの下方撓みを防止しながら棚板Bを安定に水平支持できる。
【0040】
また、本実施例の棚板取付具3は、補強部材40において水平板部42が棚板Bと締結されるため、例えば、棚板Bが木質材や樹脂材等より形成される場合に、本体部材30の固定部31と併せて棚板Bを固定することで棚板Bをより安定して水平支持できる。
【0041】
また、本実施例の棚板取付具3は、補強部材40において垂直板部41にて本体部材40の開口端が閉止されるため、従来の棚板取付具3で用いられるエンドキャップが不要となり部品点数の増加を抑えることができるとともに、本体部材30と補強部材40とでデザインを統一することで取付具自体の外観上の美観を向上できる。
【0042】
また、本実施例の棚板取付具3は、補強部材40において垂直板部41の下縁が上方に湾曲されて前方に向かうに連れて徐々に上下幅が狭くなる狭幅部41bが形成されるため、棚板取付具3を軽量化しつつ、棚板取付具3の見栄えを良くしてインテリア性を向上できる。
【0043】
なお、棚板取付具3の構成としては、上述した実施例に限定されず、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
【0044】
すなわち、上述した実施例の棚板取付具3において、補強部材40の構成は棚板Bのサイズ(幅や奥行の大きさ)や棚板Bの用途等に応じて適宜変更することができる。例えば、図9に示す別実施例の棚板取付具3のように、上述した実施例(図1参照)と比べて垂直板部40の前後方向長さを大きくして奥行の大きな棚板を装着できるように構成してもよい。また、図10に示す別実施例の棚板取付具3のように、垂直板部41の狭幅部41bのさらに前端に膨出部41dが形成され、膨出部41dに対向する補強部材40の間に橋設される掛け具のポール(図略)を係止するための係止部材44が配設されるように構成してもよい。
【0045】
また、上述した実施例の棚板取付具3は、補強部材40において垂直板部41と水平板部42とが設けられる構成について説明したが、補強部材40の構成としては必ずしも水平板部42が設けられる必要はなく、例えば、補強部材40に垂直板部41のみが設けられ、水平板部42を設ける代わりに、別途樹脂製等のアタッチメント部材を介して垂直板部41にて棚板Bが安定支持されるように構成してもよい。
【0046】
また、上述した実施例の棚板取付具3は、一つの棚板取付具3に対応する一つの棚板Bを装着する構成について説明したが、棚板取付具3の構成はこれに限定されず、例えば、二つ以上の棚板取付具3に一つの棚板Bを装着するように構成してもよい。
【0047】
また、上述した実施例の棚板取付具3は、本体部材30において支持部34の前端から固定部31の下端の間に斜め後方に向けて補強支持部35が延設され、固定部31、支持部34及び補強支持部35のそれぞれの交点を結ぶ形状が断面視略直角三角形状となるように連接される構成について説明したが、かかる本体部材30の構成はこれに限定されず、例えば、補強支持部35にて支持部34の下面の一点と固定部31の下方の一点とが結ばれるように構成してもよく、また、保持部33、支持部34及び補強支持部35が設けられない構成としてもよい。
【0048】
また、上述した実施例の棚板取付具3は、棚板Bが木質材又は樹脂材より形成され、本体部材30の固定部31及び補強部材40の水平板部42とねじ固定される場合について説明したが、例えば、棚板Bがセメント材やガラス材等のようにねじ固定できない素材より形成される場合には、所定の接着剤を用いて本体部材30の固定部31及び補強部材40の水平板部42と接着固定されてもよい。
【0049】
また、上述した実施例の棚板取付具3を用いた壁面構造(図1等)では、壁面1に係合部材2が配設された構成について説明したが、壁面構造の構成としてこれに限定されず、少なくとも棚板取付具3が係合可能な挿嵌溝を有するものであればよく、例えば、壁面1に複数の壁パネルの離間に壁パネルの表面と面一となる形状の係合部材が配設されてもよい。
【符号の説明】
【0050】
1 壁面
2 係合部材
3 棚板取付具
20 レール本体
21 挿嵌溝
22 キャップ部材
30 本体部材
31 固定部
31a 貫通孔
32 挿嵌部
33 保持部
34 支持部
35 補強支持部
36 当接片
37 雌ねじ部
40 補強部材
41 垂直板部
41a 基部
41b 狭幅部
41c 貫通孔
42 水平板部
42a 貫通孔
43 取付ねじ
50 固定ねじ
51 固定ねじ
B 棚板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10