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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023076409
(43)【公開日】2023-06-01
(54)【発明の名称】過渡事象の識別
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/346 20210101AFI20230525BHJP
   A61B 5/287 20210101ALI20230525BHJP
   A61B 5/367 20210101ALI20230525BHJP
   A61B 5/339 20210101ALI20230525BHJP
   A61B 34/10 20160101ALI20230525BHJP
【FI】
A61B5/346
A61B5/287
A61B5/367
A61B5/339
A61B34/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】22
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022185487
(22)【出願日】2022-11-21
(31)【優先権主張番号】17/532,835
(32)【優先日】2021-11-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】511099630
【氏名又は名称】バイオセンス・ウエブスター・(イスラエル)・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Biosense Webster (Israel), Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】アサフ・ゴバリ
(72)【発明者】
【氏名】バディム・グリナー
【テーマコード(参考)】
4C127
【Fターム(参考)】
4C127AA02
4C127BB05
4C127GG00
4C127HH18
4C127LL08
(57)【要約】
【課題】医療システムを提供すること。
【解決手段】一実施形態では、医療システムは、生体の心臓の心腔内に挿入されるように構成されており、かつ心臓の心腔内のそれぞれの場所で組織に接触するように構成されたカテーテル電極を含むカテーテルと、ディスプレイと、処理回路と、を含み、処理回路は、電極のうちのそれぞれの電極によって捕捉されたカテーテルからのそれぞれの信号を受信し、少なくとも1つの信号特性に対するそれぞれの信号の各々の適合性を評価し、電極のうちの所与の電極の信号のうちの所与の信号が所与の期間にわたって少なくとも1つの信号特性に適合しないことを発見し、かつ所与の電極の所与の信号が所与の期間にわたって少なくとも1つの信号特性に適合しないという指標をディスプレイにレンダリングするように構成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療システムであって、
生体の心臓の心腔内に挿入されるように構成されており、かつ前記心臓の前記心腔内のそれぞれの場所で組織に接触するように構成されたカテーテル電極を含むカテーテルと、
ディスプレイと、
処理回路と、を備え、前記処理回路は、
前記電極のうちのそれぞれの電極によって捕捉された前記カテーテルからのそれぞれの信号を受信し、
少なくとも1つの信号特性に対する前記それぞれの信号の各々の適合性を評価し、
前記電極のうちの所与の電極の前記信号のうちの所与の信号が所与の期間にわたって前記少なくとも1つの信号特性に適合しないことを発見し、かつ
前記所与の電極の前記所与の信号が前記所与の期間にわたって前記少なくとも1つの信号特性に適合しないという指標を前記ディスプレイにレンダリングするように構成されている、医療システム。
【請求項2】
前記処理回路は、前記所与の電極の前記所与の信号が前記所与の期間にわたって前記少なくとも1つの信号特性に適合しないという前記指標とともに前記カテーテルの表示を前記ディスプレイにレンダリングするように構成されており、前記指標は、前記カテーテルの前記表示上の前記所与の電極にリンクされる、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記処理回路は、前記所与の電極の前記所与の信号が前記所与の期間にわたって前記少なくとも1つの信号特性に適合しないという前記指標とともに前記カテーテルの表示を前記ディスプレイにレンダリングするように構成されており、前記指標は、前記カテーテルの前記表示上の前記所与の電極上に配置されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記処理回路は、所与の時間間隔にわたって、前記カテーテルの前記表示上の前記所与の電極上に配置される前記指標を前記ディスプレイにレンダリングし、前記カテーテルの前記表示上の前記所与の電極から前記指標を除去し、かつ前記所与の電極の前記所与の信号が後続の期間にわたって前記少なくとも1つの信号特性に適合しないことを発見することに応答して、前記カテーテルの前記表示上の前記所与の電極上に配置される前記指標の前記ディスプレイに対するレンダリングを繰り返すように構成されている、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記処理回路は、前記カテーテルの前記表示上の前記所与の電極上に配置される前記指標を前記ディスプレイにレンダリングするように構成されており、その結果、前記所与の電極の前記所与の信号がそれぞれの後続の期間にわたって前記少なくとも1つの信号特性に適合しないという複数の検出に応答して、前記指標が繰り返し点滅する、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記それぞれの後続の期間は、それぞれの心周期のそれぞれの対象のウィンドウに対応する、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記処理回路は、前記所与の電極によって捕捉された電位図の表示を要求するユーザ入力を受信し、前記所与の電極によって捕捉された前記電位図を前記ディスプレイにレンダリングするように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記少なくとも1つの信号特性に適合しない前記電極のうちの所与の電極の前記信号のうちの前記所与の信号は、遅い活性化、二重活性化、多重活性化を伴う少なくとも1つの信号セグメントを含むか、又は不明瞭な活性化が、前記少なくとも1つの信号特性に適合しないものとして除外される、請求項2に記載のシステム。
【請求項9】
前記所与の期間は、1つの心周期における対象のウィンドウに等しい、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記所与の期間は、それぞれの心周期の複数の対象のウィンドウに等しい、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記処理回路は、前記ディスプレイへの将来のレンダリングのために前記所与の信号をメモリに保存するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
医療方法であって、
生体の心臓の心腔内に挿入されているカテーテルから、前記カテーテルのそれぞれの電極が前記心臓の前記心腔内のそれぞれの場所で組織に接触することによって捕捉されたそれぞれの信号を受信することと、
少なくとも1つの信号特性に対する前記それぞれの信号の各々の適合性を評価することと、
前記電極のうちの所与の電極の前記信号のうちの所与の信号が所与の期間にわたって前記少なくとも1つの信号特性に適合しないことを発見することと、
前記所与の電極の前記所与の信号が前記所与の期間にわたって前記少なくとも1つの信号特性に適合しないという指標を前記ディスプレイにレンダリングすることと、を含む、医療方法。
【請求項13】
前記レンダリングすることは、前記所与の電極の前記所与の信号が前記所与の期間にわたって前記少なくとも1つの信号特性に適合しないという前記指標とともに前記カテーテルの表示を前記ディスプレイにレンダリングすることを含み、前記指標は、前記カテーテルの前記表示上の前記所与の電極にリンクされる、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記レンダリングすることは、前記所与の電極の前記所与の信号が前記所与の期間にわたって前記少なくとも1つの信号特性に適合しないという前記指標とともに前記カテーテルの表示を前記ディスプレイにレンダリングすることを含み、前記指標は、前記カテーテルの前記表示上の前記所与の電極上に配置されている、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記レンダリングすることは、所与の時間間隔にわたって、前記カテーテルの前記表示上の前記所与の電極上に配置された前記指標を前記ディスプレイにレンダリングすることを含み、前記方法が、
前記カテーテルの前記表示上の前記所与の電極から前記指標を除去することと、
前記所与の電極の前記所与の信号が後続の期間にわたって前記少なくとも1つの信号特性に適合しないという発見に応答して、前記カテーテルの前記表示上の前記所与の電極上に配置される前記指標の前記ディスプレイに対するレンダリングを繰り返すことと、を更に含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記レンダリングすることは、前記カテーテルの前記表示上の前記所与の電極上に配置された前記指標を前記ディスプレイにレンダリングし、その結果、前記所与の電極の前記所与の信号がそれぞれの後続の期間にわたって前記少なくとも1つの信号特性に適合しないという複数の検出に応答して、前記指標が繰り返し点滅することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記それぞれの後続の期間は、それぞれの心周期のそれぞれの対象のウィンドウに対応する、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記所与の電極によって捕捉された電位図の表示を要求するユーザ入力を受信することを更に含み、前記レンダリングすることは、前記所与の電極によって捕捉された前記電位図を前記ディスプレイにレンダリングすることを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項19】
前記所与の期間は、1つの心周期における対象のウィンドウに等しい、請求項12に記載の方法。
【請求項20】
前記所与の期間は、それぞれの心周期の複数の対象のウィンドウに等しい、請求項12に記載の方法。
【請求項21】
前記ディスプレイへの将来のレンダリングのために前記所与の信号をメモリに保存することを更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項22】
プログラム命令が記憶されている非一時的なコンピュータ可読媒体を含むソフトウェア製品であって、前記命令が、中央処理装置(CPU)によって読み取られると、前記CPUに、
生体の心臓の心腔内に挿入されているカテーテルから、前記カテーテルのそれぞれの電極が前記心臓の前記心腔内のそれぞれの場所で組織に接触することによって捕捉されたそれぞれの信号を受信することと、
少なくとも1つの信号特性に対する前記それぞれの信号の各々の適合性を評価することと、
前記電極のうちの所与の電極の前記信号のうちの所与の信号が所与の期間にわたって前記少なくとも1つの信号特性に適合しないことを発見することと、
前記所与の電極の前記所与の信号が前記所与の期間にわたって前記少なくとも1つの信号特性に適合しないという指標を前記ディスプレイにレンダリングすることと、を行わせる、ソフトウェア製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は医療システムに関し、具体的には、排他的にではないが、カテーテル装置に関する。
【背景技術】
【0002】
広範囲にわたる医療処置は、カテーテルなどのプローブを患者の身体内に配置することを伴う。このようなプローブを追跡するために、ロケーション感知システムが開発されてきた。磁気的なロケーション感知は、当該技術分野において既知の方法のうちの1つである。磁気的なロケーション感知において、磁場発生器は典型的には、患者の外部の既知の場所に配置される。プローブの遠位端内の磁場センサは、これらの磁場に応答して電気信号を生成し、これらの信号は、プローブの遠位端の座標位置を判定するために処理される。これらの方法及びシステムは、米国特許第5,391,199号、同第6,690,963号、同第6,484,118号、同第6,239,724号、同第6,618,612号、及び同第6,332,089号、国際公開第1996/005768号、並びに米国特許出願公開第2002/0065455号、同第2003/0120150号、及び同第2004/0068178号に説明されている。場所はまた、インピーダンス又は電流ベースのシステムを使用して追跡することもできる。
【0003】
これらのタイプのプローブ又はカテーテルが極めて有用であると証明されている医療処置の1つは、心不整脈の治療におけるものである。心不整脈及び特に心房細動は、特に高年齢群では、一般的かつ危険な病状として存続している。
【0004】
心不整脈の診断及び治療には、心組織、特に心内膜及び心容積の電気的特性をマッピングすること、並びにエネルギーの印加によって心臓組織を選択的にアブレーションすることが含まれる。そのようなアブレーションにより、不要な電気信号が心臓のある部分から別の部分へと伝播するのを停止させるか又は修正することができる。アブレーションプロセスは、非導電性の損傷部を形成することによって望ましくない電気経路を破壊するものである。損傷部を形成するための様々なエネルギー送達様式が開示されており、心臓組織壁に沿って伝導ブロックを形成するためのマイクロ波、レーザー、パルス場の使用が含まれ、またより一般的には、無線周波エネルギーの使用が含まれる。マッピングの後にアブレーションを行う2ステップの処置において、典型的には、1つ又は2つ以上の電気センサを含むカテーテルを心臓内に前進させ、多数のポイントでデータを得ることによって、心臓内の各ポイントにおける電気活動が感知及び測定される。次いで、これらのデータを利用して、このアブレーションを行うべき心内膜の標的領域を選択する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
電極カテーテルは、長年にわたり医療現場で一般的に使用されている。電極カテーテルは、心臓内の電気活動を刺激及びマッピングし、異常な電気活動が見られる部位をアブレーションするために使用される。使用時には、電極カテーテルは、主要な静脈又は動脈、例えば大腿静脈に挿入された後、関心の心臓の心腔内へとガイドされる。典型的なアブレーション処置は、その遠位端に1つ又は2つ以上の電極を有するカテーテルを心腔内に挿入することを伴う。参照電極は、概して、患者の皮膚にテープで貼り付けられるか、又は心臓内若しくは心臓付近に配置されている第2のカテーテルによって提供され得る。RF(radio frequency、高周波)電流をアブレーションカテーテルの先端電極と、参照電極との間に印加し、電極間、つまり血液と組織との間の媒体を通って電流が流れる。電流の分布は、組織より高い導電性を有する血液と比較した場合、組織と接触する電極表面の量に依存する。組織の加熱は、組織の電気抵抗に起因して発生する。組織が十分に加熱されると、心臓組織において細胞破壊が引き起こされ、結果として、心臓組織内に非伝導性である損傷部位が形成される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態によれば、医療システムであって、生体の心臓の心腔内に挿入されるように構成されており、かつ心臓の心腔内のそれぞれの場所で組織に接触するように構成されたカテーテル電極を含むカテーテルと、ディスプレイと、処理回路と、を含み、処理回路は、電極のうちのそれぞれの電極によって捕捉されたカテーテルからのそれぞれの信号を受信し、少なくとも1つの信号特性に対するそれぞれの信号の各々の適合性を評価し、電極のうちの所与の電極の信号のうちの所与の信号が所与の期間にわたって少なくとも1つの信号特性に適合しないことを発見し、かつ所与の電極の所与の信号が所与の期間にわたって少なくとも1つの信号特性に適合しないという指標をディスプレイにレンダリングするように構成されている、医療システムが提供される。
【0007】
更に、本開示の一実施形態によれば、処理回路は、所与の電極の所与の信号が所与の期間にわたって少なくとも1つの信号特性に適合しないという指標とともにカテーテルの表示をディスプレイにレンダリングするように構成されており、指標は、カテーテルの表示上の所与の電極にリンクされる。
【0008】
また更に、本開示の一実施形態によれば、処理回路は、所与の電極の所与の信号が所与の期間にわたって少なくとも1つの信号特性に適合しないという指標とともにカテーテルの表示をディスプレイにレンダリングするように構成されており、指標は、カテーテルの表示上の所与の電極上に配置されている。
【0009】
加えて、本開示の一実施形態によれば、処理回路は、所与の時間間隔にわたって、カテーテルの表示上の所与の電極上に配置される指標をディスプレイにレンダリングし、カテーテルの表示上の所与の電極から指標を除去し、かつ所与の電極の所与の信号が後続の期間にわたって少なくとも1つの信号特性に適合しないことを発見することに応答して、カテーテルの表示上の所与の電極上に配置される指標のディスプレイに対するレンダリングを繰り返すように構成されている。
【0010】
更に、本開示の一実施形態によれば、処理回路は、カテーテルの表示上の所与の電極上に配置される指標をディスプレイにレンダリングするように構成されており、その結果、所与の電極の所与の信号がそれぞれの後続の期間にわたって少なくとも1つの信号特性に適合しないという複数の検出に応答して、指標が繰り返し点滅する。
【0011】
更に、本開示の一実施形態によれば、それぞれの後続の期間は、それぞれの心周期のそれぞれの対象のウィンドウに対応する。
【0012】
更に、本開示の一実施形態によれば、処理回路は、所与の電極によって捕捉された電位図の表示を要求するユーザ入力を受信し、所与の電極によって捕捉された電位図をディスプレイにレンダリングするように構成されている。
【0013】
加えて、本開示の一実施形態によれば、所与の期間は、1つの心周期における対象のウィンドウに等しい。
【0014】
更に、本開示の一実施形態によれば、所与の期間は、それぞれの心周期の複数の対象のウィンドウに等しい。
【0015】
更に、本開示の一実施形態によれば、処理回路は、ディスプレイへの将来のレンダリングのために所与の信号をメモリに保存するように構成されている。
【0016】
本開示の別の実施形態によれば、医療方法であって、生体の心臓の心腔内に挿入されたカテーテルから、心臓の心腔内のそれぞれの場所で組織に接触するカテーテルのそれぞれの電極によって捕捉されたそれぞれの信号を受信することと、少なくとも1つの信号特性に対するそれぞれの信号の各々の適合性を評価することと、電極のうちの所与の電極の信号のうちの所与の信号が所与の期間にわたって少なくとも1つの信号特性に適合しないことを発見することと、所与の電極の所与の信号が所与の期間にわたって少なくとも1つの信号特性に適合しないという指標をディスプレイにレンダリングすることと、を含む、医療方法も提供される。
【0017】
また更に、本開示の一実施形態によれば、レンダリングすることは、所与の電極の所与の信号が所与の期間にわたって少なくとも1つの信号特性に適合しないという指標とともにカテーテルの表示をディスプレイにレンダリングすることを含み、指標は、カテーテルの表示上の所与の電極にリンクされる。
【0018】
加えて、本開示の一実施形態によれば、レンダリングすることは、所与の電極の所与の信号が所与の期間にわたって少なくとも1つの信号特性に適合しないという指標とともにカテーテルの表示をディスプレイにレンダリングすることを含み、指標は、カテーテルの表示上の所与の電極上に配置されている。
【0019】
更に、本開示の一実施形態によれば、レンダリングすることは、カテーテルの表示上の所与の電極に配置された指標を所与の時間間隔にわたってディスプレイにレンダリングすることを含み、方法は、カテーテルの表示上の所与の電極から指標を除去することと、所与の電極の所定の信号が後続の期間にわたって少なくとも一つの信号特性に適合しないという発見に応答して、カテーテルの表示上の所与の電極上に配置されている指標のディスプレイに対するレンダリングを繰り返すことと、を更に含む。
【0020】
更に、本開示の一実施形態によれば、レンダリングすることは、カテーテルの表示上の所与の電極上に配置される指標をディスプレイにレンダリングし、その結果、所与の電極の所与の信号がそれぞれの後続の期間にわたって少なくとも1つの信号特性に適合しないという複数の検出に応答して、指標が繰り返し点滅することを含む。
【0021】
更に、本開示の一実施形態によれば、それぞれの後続の期間は、それぞれの心周期のそれぞれの対象のウィンドウに対応する。
【0022】
加えて、本開示の一実施形態によれば、方法は、所与の電極によって捕捉された電位図のディスプレイを要求するユーザ入力を受信することを含み、レンダリングすることは、所与の電極によって捕捉された電位図をディスプレイにレンダリングすることを含む。
【0023】
更に、本開示の一実施形態によれば、所与の期間は、1つの心周期における対象のウィンドウに等しい。
【0024】
更に、本開示の一実施形態によれば、所与の期間は、それぞれの心周期の複数の対象のウィンドウに等しい。
【0025】
また更に、本開示の一実施形態によれば、方法は、ディスプレイへの将来のレンダリングのために、所与の信号をメモリに保存することを含む。
【0026】
本開示の更に別の実施形態によれば、プログラム命令が記憶されている非一時的なコンピュータ可読媒体を含むソフトウェア製品であって、命令が、中央処理装置(CPU)によって読み取られると、CPUに、生体の心臓の心腔内に挿入されたカテーテルから、カテーテルのそれぞれの電極が心臓の心腔内のそれぞれの場所で組織に接触することによって捕捉されたそれぞれの信号を受信することと、少なくとも1つの信号特性に対するそれぞれの信号の各々の適合性を評価することと、電極のうちの所与の電極の信号のうちの所与の信号が所与の期間にわたって少なくとも1つの信号特性に適合しないことを発見することと、所与の電極の所与の信号が所与の期間にわたって少なくとも1つの信号特性に適合しないという指標をディスプレイにレンダリングすることと、を行わせる、ソフトウェア製品も提供される。
【図面の簡単な説明】
【0027】
本発明は、添付の図面と併せて、以下の詳細な説明から理解されよう。
図1】本発明の一実施形態によって構成され動作するカテーテル追跡システムの概略図である。
図2図1のシステムの操作方法における工程を含むフローチャートである。
図3図1のシステムにおいてレンダリングされた非標準信号を捕捉する電極の指標を有する解剖学的マップにおけるカテーテルの表示の概略図である。
図4】電位図を伴う図3のカテーテルの表示を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
概論
マッピングプロセスで、予期されるマッピング信号のカテゴリに適合しない予期せぬ信号が、カテーテル電極によって捕捉される場合がある。これらの予期せぬ信号は、ノイズ及び/又は生理学的要因に起因して、遅い活性化、又は心周期ごとの二重/多重活性化を含む複雑な信号をもたらす可能性がある。これらの予期せぬ信号は、医師にとっては関心の対象となり得るが、これらの予期せぬ信号は、アルゴリズム的に処理することが困難(マッピングプロセスにおいて誤差を引き起こし得る)であり、概して、非マッピング信号としてフィルタリングされ、マッピングアルゴリズムによって無視される。それにもかかわらず、複雑な信号は、医師にとって最も関心の対象となる信号であり得、治療されるべき心臓欠陥を示し得る。しかしながら、上述したように、これらの複雑な信号は一般にマッピングプロセスから除外される。
【0029】
本発明の実施形態は、フィルタリングされた信号を非マッピング信号として使用し、そのような非マッピング信号が存在するというそれぞれの指標を医師に提供する。次いで、医師は、調査用の非マッピング信号を選択することが可能であり、信号が生理学的に関連しているかどうかを判定する。
【0030】
いくつかの実施形態では、マッピングシステムは、所与の期間(例えば、1つ又は2つ以上の心周期における各信号の対象のウィンドウについて)、1つ又は2つ以上の信号特性に対する各信号の適合性を評価する。所与の期間についての信号は、所与の期間の信号セグメントと呼ばれることもある。信号セグメント(所与の期間について)を有効なマッピング信号として分類するための信号特性は、心周期において十分に早い単一の活性化を有する信号を含み得る。遅い、二重の、多重の、又は不明瞭な活性化を有する信号セグメントは、信号特性に適合しないものとして除外され得る。いくつかの実施形態では、所与の閾値を上回るピークは、可能な活性化と見なされるが、所与の閾値を下回るピークは、信号セグメントが対象のウィンドウ内にいくつの活性化を有するか、及び活性化が対象のウィンドウ内でどれだけ遅れているかを判定するための可能な活性化とは見なされない。活性化時間は、候補ピークの最も急な負の傾き又は任意の他の適切な基準によって定義され得る。心周期における「十分に早い」の定義、対象のウィンドウ、及びピークを識別するための所与の閾値は、実施に固有のもの及び/又は医師が定義するものであり得る。いくつかの実施形態では、医師は、「対象のウィンドウ」を定義する。例えば、心房処置においては、「対象のウィンドウ」は、QRS群のRピークに基づいて識別され得る、P波の周囲に限界を設定することによって定義することができことができる。遅い活性化の定義は、マップ上の領域に依存し得る。いくつかの実施形態では、「遅い」は、検討中の特定のマップ領域を取り囲む全ての点よりも約10ミリ秒遅いと考えられ得る。ピークを識別するための所与の閾値に関して、閾値は、任意の好適なレベル、例えば、10マイクロボルトに設定されてもよい。
【0031】
次いで、マッピングシステムは、所与の期間にわたって信号特性に適合しない信号セグメントを発見し、不適合信号セグメントを、医師による将来の検索及び検査のためにメモリに保存する。不適合信号セグメントは、信号セグメントを捕捉した電極、捕捉時間、及び任意選択的に不適合の性質(例えば、遅い活性化、二重活性化など)などのメタデータとともに保存されてもよい。次いで、マッピングシステムは、電極が不適合信号セグメントを捕捉したことを示す指標を、任意選択で捕捉電極の識別とともに、ディスプレイにレンダリングすることができる。
【0032】
いくつかの実施形態では、指標は、カテーテルの表示上の関連する電極を強調表示するか、又は他の方法で着色若しくは陰影付けすることによって実施され得る。いくつかの実施形態では、指標は、医師によって除去されるまで可視のままである。
【0033】
他の実施形態では、指標は、タイムアウト後(例えば、心周期内)に自動的に除去されてもよい。同じ電極が次の期間に不適合信号セグメントを依然として捕捉している場合、指標は再びレンダリングされる。このようにして、不適合信号セグメントが、例えばノイズに起因して1回限り(又は例えば数回繰り返される)の発生である場合、指標は消えるが、不適合信号セグメントが(例えば生理学的効果に起因して)繰り返し発生する場合、指標は点滅を繰り返し、それによって不適合信号セグメントが捕捉されたことを医師に警告する。次いで、医師は、検査のためにディスプレイ上に不適合信号セグメントのレンダリングを要求することができる。
【0034】
システムの説明
ここで、本発明の一実施形態によるカテーテル追跡システム20の概略的絵画図である図1を参照する。システム20は、生体(例、患者28)の身体部分(例、心臓26の心腔)に挿入されるように構成されたカテーテル40を含む。医師30は、挿入図45に詳細が示されているカテーテル40(例えば、Biosense Webster,Inc.(Irvine,CA,USA)により製造されたバスケットカテーテル)を、挿入管22の近位端29付近のマニピュレータ32及び/又はシース23からの偏向を使用して、カテーテル40の挿入管22の偏向可能なセグメントを操作することによって、患者28の心臓26の標的箇所に誘導する。図に見られる実施形態では、医師30が、カテーテル40を使用して、心臓腔の電気解剖学的マッピングを実行する。
【0035】
カテーテル40は、遠位端33を含む。カテーテル40の遠位端33は、少なくとも1つ(例えば、複数)のカテーテル電極48(簡略化のために一部のみラベル付け)が配置されるアセンブリ35(例えば、図1に示されるようなバスケットアセンブリ若しくはバルーンアセンブリ又は任意の好適な遠位端アセンブリ、例えば、グリッド、フレキシブルスパイン、若しくはフォーカルカテーテル)を含む。電極48は、心臓の心腔のそれぞれの場所で組織と接触するように構成されている。アセンブリ35は、挿入管22の遠位に配置され、遠位端33において挿入管22の結合部材を介して挿入管22に接続されてもよい。挿入管22の連結部材は、挿入管22の残りの部分の一体部分として、又は挿入管22の残りの部分と接続する別個の要素として形成されてもよい。
【0036】
アセンブリ35は、複数の可撓性ストリップ55(簡略化のために2つのみがラベル付けされている)を更に備え、その各々に電極48が接続される。アセンブリ35は、任意の好適な数の電極48を含んでもよい。いくつかの実施形態では、アセンブリ35は、10個の可撓性ストリップ55及び120個の電極を含み得、12個の電極が各可撓性ストリップ55上に配置される。
【0037】
カテーテル40は、プッシャ37を含む。プッシャ37は、典型的には、挿入管22の内腔内に配置され、挿入管22の近位端29から遠位端33まで及ぶ管である。プッシャ37の遠位端は、典型的にはプッシャ37の連結部材を介して可撓性ストリップ55の遠位端に接続される。プッシャ37の連結部材は、プッシャ37の残りの部分の一体部分として、又はプッシャ37の残りの部分と接続する別個の要素として形成されてもよい。挿入管22の遠位端は、典型的には遠位端33の連結部材を介して可撓性ストリップ55の近位端に接続される。プッシャ37は、一般に、マニピュレータ32を介して制御されて、アセンブリ35を展開し、挿入管22に対するプッシャ37の長手方向の変位に従ってアセンブリ35の楕円率を変更する。実際のバスケットアセンブリ35の構造は、異なっていてもよい。例えば、可撓性ストリップ55は、プリント回路基板(PCB)から、若しくは形状記憶合金から、又は任意の好適な材料から作製されてよい。
【0038】
本明細書に記載の実施形態は、単に例として、主にバスケット遠位端アセンブリ35を指す。代替の実施形態では、開示される技術は、バルーンベースの遠位端アセンブリ又は任意の他の好適なタイプの遠位端アセンブリを有するカテーテルとともに使用することができる。
【0039】
カテーテル40は、折り畳まれた構成でシース23を通って挿入され、カテーテル40がシース23を出た後にのみ、カテーテル40はプッシャ37を後退させることによって形状を変更することができる。カテーテル40を折り畳まれた構成で収容することにより、シース23はまた、標的位置へ向かう途中での血管外傷を最小限に抑える働きをする。
【0040】
カテーテル40の遠位端33は、磁気コイルセンサ50A及び50Bを備える。磁気コイルセンサ50Aは、挿入図45において、挿入管22の遠位端(すなわち、バスケットアセンブリ35の近位端)に示されている。センサ50Aは、単軸センサ(Single-Axis Sensor:SAS)、二軸センサ(Double-Axis Sensor:DAS)、又は三軸センサ(Triple-Axis Sensor:TAS)であり得る。同様に、センサ50Bは、SAS、DAS、又はTASであってもよい。磁気コイルセンサ50A及び50B、並びに電極48は、挿入管22内を通るワイヤによって、コンソール24内の様々な駆動回路に接続される。
【0041】
一部の実施形態では、システム20は、センサ50Aと50Bとの間の距離からバスケットアセンブリ35の伸長を推定することによって、心臓26の心臓腔内において、カテーテル40のバスケットアセンブリ35の楕円率、更にその伸長/収縮状態を推定する磁気検知サブシステムを備える。患者28は、ユニット43によって駆動される複数の磁場発生器コイル42を含むパッドによって生成された磁場内に配置される。磁場発生器コイル42は、生体(例えば、患者28)の身体部分(例えば、心臓26)が位置する領域に、それぞれの異なる周波数を有するそれぞれの交番磁場を生成するように構成される。磁気コイルセンサ50A及び50Bは、それぞれの磁場を検出したことに応答して電気信号を出力するように構成される。例えば、9つのそれぞれの異なる周波数を有する9つのそれぞれの異なる交番磁場を生成する、9つの磁場発生器コイル42が存在する場合、磁気コイルセンサ50によって出力される電気信号は、9つの異なる周波数の交番磁場の成分を含む。磁場の各々の強度は、それぞれの磁場発生器コイル42からの距離とともに変化し、その結果、磁気コイルセンサ50の場所が磁気コイルセンサ50によって感知された磁場から判定され得る。したがって、送信された交番磁場は、センサ50A及び50B内で電気信号を生成し、その結果、電気信号が、磁気コイルセンサ50の位置及び向きを示す。
【0042】
生成された信号は、コンソール24に送信され、処理回路41への対応する電気的入力となる。処理回路41は、信号を使用して、センサ50Aとセンサ50Bとの間の計算された距離からバスケット楕円率及び伸長/後退状態を推定するために、バスケットアセンブリ35の伸長を計算し、また、以下でより詳細に説明されるように、センサ50A及び50Bの軸間の相対的な向きを計算し、この相対的な向きに応答して、拡張可能な遠位端アセンブリ35の形状(例えば、バスケット形状)を推定することができる。
【0043】
可撓性ストリップ55の湾曲及び/又はカテーテル40上の固定点(挿入管22の遠位先端など)に対する可撓性ストリップ55上の電極48(又は他の特徴部)の位置は、磁気センサ50A、50B間の様々な距離、及び磁気センサ50A、50B間の様々な相対的な向きの角度について測定されてもよい。例えば、カテーテル40上の固定点に対する電極48の位置は、挿入管22に対するプッシャ37の0.2mmの移動毎に、及び磁気センサ50A、50B間の1度毎の相対的な向きについて(アセンブリ35の最大の横方向移動まで)測定されてもよい。各々の異なる距離/相対配向の組み合わせで、磁気センサ50A、50B間の計算された距離及び計算された相対的な向きの角度は、電極48の位置データとともに記録される。次いで、このデータを使用して、磁気センサ50A、50B間の計算された距離及び相対的な向きの角度に応じて、可撓性ストリップ55の湾曲及び/又はカテーテル40上の固定点(挿入管22の遠位先端など)に対する可撓性ストリップ55上の電極48(又は他の特徴部)の位置を推定し得る。
【0044】
追加的に、又は代替的に、可撓性ストリップ55の湾曲は、以下の仮定に基づいて推定されてもよい:(a)可撓性ストリップ55の各々は、固定の既知の長さである、(b)可撓性ストリップ55の各々は、可撓性ストリップ55の遠位端が、挿入管22の長手方向軸に対して実質的に(プラス又はマイナス10度以内の誤差で)垂直である状態で、連結部材を介してプッシャ37に接続されている、(c)可撓性ストリップ55の各々は、可撓性ストリップ55の近位端を、挿入管22の長手方向軸に対して(プラス又はマイナス10度以内の誤差で)実質的に平行に挿入管22に連結する連結部材を介して挿入管22に接続されている。上記の仮定(a)~(c)に基づいて、及び磁気センサ50A、50Bの計算された位置に基づく結合部材の計算された位置に基づいて、可撓性ストリップ55の各々の湾曲を、三次多項式を使用して計算してもよい。いくつかの実施形態では、可撓性ストリップ55の湾曲及び/又はカテーテル40上の固定点(挿入管22の遠位先端など)に対する可撓性ストリップ55上の電極48(又は他の特徴部)の位置は、磁気センサ50A、50B間の計算された距離及び向き、並びに可撓性ストリップ55の機械的特性及び寸法に基づいて計算された距離に関して可撓性ストリップ55の湾曲及び/又は電極48の位置を提供するカテーテル40のモデルに基づいて、計算してもよい。
【0045】
外部磁場、及びセンサ50A並びに50Bなどの磁気コイルセンサを使用する、位置及び/又は方向を感知する方法は、様々な医療用途、例えば、Biosense-Webster製のCARTO(登録商標)システムにおいて実装されており、米国特許第5,391,199号、同第6,690,963号、同第6,484,118号、同第6,239,724号、同第6,618,612号、及び、同第6,332,089号、国際公開第96/05768号、並びに米国特許出願公開第2002/0065455(A1)号、同第2003/0120150(A1)号、及び同第2004/0068178(A1)号に詳細に記載されている。
【0046】
いくつかの実施形態では、処理回路41は、電極48又は身体表面電極49、及び磁気センサ50から受信した位置信号を使用して、心臓腔内部などの身体部分内部のアセンブリ35の位置を推定する。いくつかの実施形態では、処理回路41は、電極48及び電極49から受信した位置信号を以前に取得した磁気位置較正位置信号と相関させて、身体部分内部のアセンブリ35の位置を推定する。電極48の位置座標は、他の入力の中でも特に、電極48と身体表面電極49との間で測定されるインピーダンス、電圧、又は電流分布の割合に基づいて、処理回路41によって判定してもよい。
【0047】
電流分布測定値及び/又は外部磁場を使用する位置検知の方法は、様々な医療用途で、例えば、Biosense Webster Inc.(Irvine,California)により製造されるCarto(登録商標)システムに実装されており、米国特許第5,391,199号、同第6,690,963号、同第6,484,118号、同第6,239,724号、同第6,618,612号、同第6,332,089号、同第7,756,576号、同第7,869,865号、及び同第7,848,787号、国際公開第96/05768号、並びに米国特許出願公開第2002/0065455(A1)号、同第2003/0120150(A1)号、及び同第2004/0068178(A1)号に詳述されている。
【0048】
Carto(登録商標)3システムは、ハイブリッド電流分布及び磁気ベース位置追跡技術である有効電流位置(Active Current Location、ACL)を適用する。いくつかの実施形態では、ACLを使用して、処理回路41は電極48の位置を推定する。いくつかの実施形態では、電極48、49から受信された信号は、電流分布比(又は別の電気値)と、磁気位置較正位置信号から以前に取得された位置とをマッピングする電流-位置行列(current-to-position matrix、CPM)と相関される。電流分布比は、電極48から身体表面電極49に流れる電流に関する身体表面電極49の測定値に基づく。
【0049】
いくつかの実施形態では、磁気センサを含まないカテーテルを可視化するために、処理回路41は、独立電流位置(Independent Current Location、ICL)技術と称される電気信号ベースの方法を適用することができる。ICLでは、処理回路41は、カテーテルが可視化される体積の各ボクセルに関する局所スケーリングファクタを計算する。このファクタは、投げ縄状カテーテルのような、既知の空間的関係を有する複数の電極を備えたカテーテルを使用して決定される。しかしながら、ICLは、正確な局所スケーリング(例えば、数ミリメートルにわたる)を生成するものの、サイズがセンチメートルオーダーである心臓腔全体の体積に適用されるときにはさほど正確ではない。電流分布比に基づいて位置が計算されるICL方法は、電流ベースのICL空間の非線形的性質のせいで、誤差を有する可能性があり、歪んだ形状のアセンブリ35を示す場合がある。いくつかの実施形態では、処理回路41は、開示されたICL方法を適用し、例えば、投げ縄状カテーテルの電極間の既知の小スケール距離だけでなく、アセンブリ35の端部における電極48間の既知の距離に基づく大スケール距離に基づいて、ICL空間及びアセンブリ35の形状を正確なものにスケーリングする。
【0050】
典型的には汎用コンピュータの一部である処理回路41は、好適なフロントエンド及びインターフェース回路44を介して更に接続されて、身体表面電極49から信号を受信する。処理回路41は、ケーブル39を通って患者28の胸部まで延びる電線によって表面電極49に接続される。カテーテル40は、処理回路41に接続するために挿入管22の近位端29に配置されたコネクタ47を含む。
【0051】
いくつかの実施形態では、処理回路41は、挿入管22及び可撓性ストリップ55の計算された位置座標に応じて、(例えば、マッピングプロセスから、又はシステム20に以前に登録された身体部分のスキャン(例えば、CT若しくはMRI)から)、カテーテル40及び身体部分の少なくとも一部分の表示31をディスプレイ27にレンダリングする。
【0052】
処理回路41は、本明細書に記載される機能を実行するために、典型的にはソフトウェアでプログラムされる。このソフトウェアは、例えばネットワーク上で、コンピュータに電子形態でダウンロードすることができる、あるいは、代替的に又は追加的に、磁気メモリ、光学メモリ若しくは電子メモリなどの、非一過性有形媒体上に提供及び/又は記憶することができる。システム20はまた、処理回路41によって使用されるメモリ51を含んでもよい。
【0053】
図1に示される例の図は、単に概念を明確にする目的で選択されている。図1は、簡略化及び明確化のために、開示された技術に関する要素のみを示す。システム20は、典型的に、開示される技術には直接関連せず、したがって図1及び対応する説明から意図的に省略されている、追加のモジュール及び要素を含む。システム20の要素、及び本明細書に記載の方法は、例えば、心臓26の組織のアブレーションを制御するために、更に適用されてもよい。
【0054】
ここで、図1のシステム20の動作方法における工程を含むフローチャート100である図2を参照する。図1も参照する。
【0055】
処理回路41は、電極48のうちのそれぞれの電極によって捕捉されたカテーテル40からそれぞれの信号を受信するように構成されている(ブロック102)。処理回路41は、所与の期間にわたって少なくとも1つの信号特性に対するそれぞれの信号の各々の適合性を評価するように構成されている(ブロック104)。所与の期間の信号特性は、電極によって記録された信号との比較目的のために使用される所定の信号特性であってもよい。
【0056】
「所与の期間」は、完全な心周期、複数の心周期、心周期内の事前定義された時間間隔、1つの心周期における、又は1つの心周期から後続の心周期までのP波、QRS群、若しくはT波の任意の部分を含み得る任意の時間間隔を含んでもよい。所与の期間は、任意の適切な長さであってよい。いくつかの実施形態では、所与の期間は、現在又は直近の心周期における対象のウィンドウに等しい。他の実施形態では、所与の期間は、それぞれの直近の心周期の複数の対象のウィンドウに等しく、したがって、信号特性との不適合を検出するいくつかの連続する心周期の後に指標(以下でより詳細に説明する)が提供される。
【0057】
所与の期間にわたる信号(電極によって収集された)は、所与の期間の信号セグメントと呼ばれることもある。収集又は記録された(所与の期間にわたる)信号セグメントを有効なマッピング信号として分類するための信号特性は、心周期において十分に早い単一活性化を有する信号を含み得る。「単一活性化」という用語は、本明細書において、所与の閾値未満の単一ピークとして定義される。記録された信号又は信号セグメント内のピークを識別するための所与の閾値に関して、閾値は、任意の好適なレベル、例えば、約10マイクロボルトに設定されてもよい。遅い活性化、二重活性化、多重活性化、又は不明瞭な活性化を有する信号セグメントは、信号特性に適合しないものとして除外され得る。いくつかの実施形態では、所与の閾値を上回る記録された信号又は信号セグメントのピークは、可能な活性化と見なされる(すなわち、信号は、ステップ104に適合すると見なされる)が、所与の閾値を下回る記録された信号又は信号セグメントのピークは、信号セグメントが対象のウィンドウ内にいくつの活性化を有するか、及び活性化が対象のウィンドウ内でどれだけ遅れているかを判定するための可能な活性化と見なされない(すなわち、ステップ106のように適合しない)。測定又は記録された信号の活性化時間は、候補ピークの最も急な負の傾き、又は記録された信号若しくは信号セグメントの任意の他の適切な基準によって定義され得る。心周期における「十分に早い」の定義、対象のウィンドウ、及びピークを識別するための所与の閾値は、実施に固有のもの及び/又は医師が定義するものであり得る。いくつかの実施形態では、医師は、「対象のウィンドウ」を定義する。例えば、心房処置においては、「対象のウィンドウ」は、QRS群のRピークに基づいて識別され得る、P波の周囲に限界を設定することによって定義することができことができる。遅い活性化の定義は、マップ上の領域に依存し得る。いくつかの実施形態では、「遅い」は、検討中の特定のマップ領域を取り囲む全ての点よりも約10ミリ秒遅いと考えられ得る。記録された信号又は信号セグメント内のピークを識別するための所与の閾値に関して、閾値は、任意の好適なレベル、例えば、約10マイクロボルトに設定されてもよい。
【0058】
処理回路41は、電極48のうちの所与の電極の信号のうちの所与の信号(例えば、信号セグメント)が、所与の(現在の又は直近の)期間にわたって信号特性に適合しないことを発見するように構成されている(ブロック106)。2つ以上の対応する電極48の記録された信号の2つ以上が、所与の期間にわたって所定の信号特性に適合しない場合があることが起こり得る。処理回路41は、ディスプレイ27への将来のレンダリングのために、所与の信号(不適合又は非標準であり得る)をメモリ51に保存するように構成されている(ブロック108)。
【0059】
ここで図3を参照すると、図3は、電極48のうちの少なくとも1つが図1のシステム20においてレンダリングされた非標準信号を捕捉している(又は捕捉された)という指標59を有する解剖学的マップ57内のカテーテル40の表示53の概略図である。図2も参照する。
【0060】
処理回路41は、所与の電極48の所与の信号が所与の期間にわたって信号特性に適合しないという指標59をディスプレイ27にレンダリングするように構成されている(ブロック110)。指標59は、所与の電極48が不適合信号を捕捉したという任意選択の説明(図3には図示せず)とともに、所与の電極48の識別(例えば、電極番号及び/又は文字)をディスプレイ27上にレンダリングすることを含むことができる。
【0061】
いくつかの実施形態では、処理回路41は、所与の電極48の所与の信号が所与の期間にわたって信号特性に適合しないという指標59とともに、カテーテル40の表示53をディスプレイ27にレンダリングするように構成され、指標59は、例えば、矢印(図3には図示せず)で所与の電極を指すことによって、カテーテル40の表示53上の所与の電極48にリンクされている。
【0062】
いくつかの実施形態では、処理回路41は、所与の電極48の所与の信号が所与の期間にわたって信号特性に適合しないという指標59とともに、カテーテル40の表示53をディスプレイ27にレンダリングするように構成され、指標59は、図3に示すように、カテーテル40の表示53上の所与の電極48上に配置されている。指標59は、表示53上の所与の電極の周りの任意の適切な色及び/又は陰影及び/又はパターン及び/又は境界であってもよい。
【0063】
いくつかの実施形態では、指標59は、医師30から指標59を除去する要求が受信されるまでレンダリングされる。他の実施形態では、処理回路41は、カテーテル40の表示53上の所与の電極48上に配置された指標59を、所与の時間間隔(例えば、所与の期間の長さに関する持続時間に等しい)にわたってディスプレイ27にレンダリングするように構成されている。処理回路41は、(所与の時間間隔の満了後に)カテーテル40の表示53上の所与の電極48から指標59を除去するように構成されている。ブロック102~110のステップは、後続の期間に対して繰り返され、これにより、処理回路41が、所与の電極48の所与の信号が後続の期間にわたって信号特性に適合しないという発見に応答して、カテーテル40の表示53上の所与の電極48上に配置された指標59をディスプレイ27にレンダリングすることを繰り返すことができる。ブロック102~112のステップは、より多くの期間にわたって繰り返され、異なる電極が、信号特性に適合しない信号セグメントを捕捉していることが発見され得る。
【0064】
いくつかの実施形態では、処理回路41は、カテーテル40の表示53上の所与の電極48上に配置される指標59をディスプレイ27にレンダリングし、その結果、所与の電極48の所与の信号がそれぞれの後続の期間にわたって信号特性に適合しないという複数の検出に応答して、指標59が繰り返し点滅するように構成されている。いくつかの実施形態では、それぞれの後続の期間は、それぞれの心周期のそれぞれの対象のウィンドウに対応する(すなわち、各後続の期間は、心周期における対象のウィンドウに対応する)。このようにして、医師30は、指標59の点滅を観察することができ、点滅が十分に長く続く(医師30によって判定される)場合、医師30は、所与の電極48によって捕捉されている信号が、ノイズのある信号を偶発的に捕捉しているだけでなく、より詳細に表示及び検査されるべき複合信号をおそらく捕捉していることを認識することができる。
【0065】
次に、図3のカテーテル40の表示53を電位図61で示した概略図である図4を参照する。図2も参照する。指標59(例えば、点滅する指標59)を見ることに応答して、医師30は、電位図61が表示されることを要求し得る。処理回路41は、所与の電極48によって捕捉された電位図61のディスプレイを要求するユーザ入力を(医師30から)受信するように構成されている(ブロック114)。処理回路41は、所与の電極によって捕捉された電位図61をディスプレイ27にレンダリングするように構成されている(ブロック116)。
【0066】
本明細書で使用される場合、任意の数値又は数値の範囲に対する「約」又は「およそ」という用語は、構成要素の部分又は構成要素の集合が、本明細書において説明されるその意図された目的に沿って機能することを可能にする、好適な寸法の許容誤差を示すものである。より具体的には、「約」又は「およそ」は、列挙された値の±20%の値の範囲を指し得、例えば「約90%」は、72%~108%の値の範囲を指し得る。
【0067】
本発明の様々な特徴が、明確性のために別個の実施形態の文脈において記載されているが、これらはまた、単一の実施形態に組み合わされて提供されてもよい。逆に、簡潔にするために単一の実施形態の文脈において記載されている本発明の様々な特徴が、別々に又は任意の好適な部分的組み合わせで提供されてもよい。
【0068】
上述の実施形態は、例として引用されており、本発明は、上記の明細書に具体的に図示及び記載されたものに限定されない。むしろ本発明の範囲は、上記の明細書で説明される様々な特徴の組み合わせ及びその部分的組み合わせの両方、並びに上述の説明を読むことで当業者に想到されるであろう、従来技術において開示されていないそれらの変形例及び修正例を含むものである。
【0069】
〔実施の態様〕
(1) 医療システムであって、
生体の心臓の心腔内に挿入されるように構成されており、かつ前記心臓の前記心腔内のそれぞれの場所で組織に接触するように構成されたカテーテル電極を含むカテーテルと、
ディスプレイと、
処理回路と、を備え、前記処理回路は、
前記電極のうちのそれぞれの電極によって捕捉された前記カテーテルからのそれぞれの信号を受信し、
少なくとも1つの信号特性に対する前記それぞれの信号の各々の適合性を評価し、
前記電極のうちの所与の電極の前記信号のうちの所与の信号が所与の期間にわたって前記少なくとも1つの信号特性に適合しないことを発見し、かつ
前記所与の電極の前記所与の信号が前記所与の期間にわたって前記少なくとも1つの信号特性に適合しないという指標を前記ディスプレイにレンダリングするように構成されている、医療システム。
(2) 前記処理回路は、前記所与の電極の前記所与の信号が前記所与の期間にわたって前記少なくとも1つの信号特性に適合しないという前記指標とともに前記カテーテルの表示を前記ディスプレイにレンダリングするように構成されており、前記指標は、前記カテーテルの前記表示上の前記所与の電極にリンクされる、実施態様1に記載のシステム。
(3) 前記処理回路は、前記所与の電極の前記所与の信号が前記所与の期間にわたって前記少なくとも1つの信号特性に適合しないという前記指標とともに前記カテーテルの表示を前記ディスプレイにレンダリングするように構成されており、前記指標は、前記カテーテルの前記表示上の前記所与の電極上に配置されている、実施態様1に記載のシステム。
(4) 前記処理回路は、所与の時間間隔にわたって、前記カテーテルの前記表示上の前記所与の電極上に配置される前記指標を前記ディスプレイにレンダリングし、前記カテーテルの前記表示上の前記所与の電極から前記指標を除去し、かつ前記所与の電極の前記所与の信号が後続の期間にわたって前記少なくとも1つの信号特性に適合しないことを発見することに応答して、前記カテーテルの前記表示上の前記所与の電極上に配置される前記指標の前記ディスプレイに対するレンダリングを繰り返すように構成されている、実施態様3に記載のシステム。
(5) 前記処理回路は、前記カテーテルの前記表示上の前記所与の電極上に配置される前記指標を前記ディスプレイにレンダリングするように構成されており、その結果、前記所与の電極の前記所与の信号がそれぞれの後続の期間にわたって前記少なくとも1つの信号特性に適合しないという複数の検出に応答して、前記指標が繰り返し点滅する、実施態様4に記載のシステム。
【0070】
(6) 前記それぞれの後続の期間は、それぞれの心周期のそれぞれの対象のウィンドウに対応する、実施態様5に記載のシステム。
(7) 前記処理回路は、前記所与の電極によって捕捉された電位図の表示を要求するユーザ入力を受信し、前記所与の電極によって捕捉された前記電位図を前記ディスプレイにレンダリングするように構成されている、実施態様1に記載のシステム。
(8) 前記少なくとも1つの信号特性に適合しない前記電極のうちの所与の電極の前記信号のうちの前記所与の信号は、遅い活性化、二重活性化、多重活性化を伴う少なくとも1つの信号セグメントを含むか、又は不明瞭な活性化が、前記少なくとも1つの信号特性に適合しないものとして除外される、実施態様2に記載のシステム。
(9) 前記所与の期間は、1つの心周期における対象のウィンドウに等しい、実施態様1に記載のシステム。
(10) 前記所与の期間は、それぞれの心周期の複数の対象のウィンドウに等しい、実施態様1に記載のシステム。
【0071】
(11) 前記処理回路は、前記ディスプレイへの将来のレンダリングのために前記所与の信号をメモリに保存するように構成されている、実施態様1に記載のシステム。
(12) 医療方法であって、
生体の心臓の心腔内に挿入されているカテーテルから、前記カテーテルのそれぞれの電極が前記心臓の前記心腔内のそれぞれの場所で組織に接触することによって捕捉されたそれぞれの信号を受信することと、
少なくとも1つの信号特性に対する前記それぞれの信号の各々の適合性を評価することと、
前記電極のうちの所与の電極の前記信号のうちの所与の信号が所与の期間にわたって前記少なくとも1つの信号特性に適合しないことを発見することと、
前記所与の電極の前記所与の信号が前記所与の期間にわたって前記少なくとも1つの信号特性に適合しないという指標を前記ディスプレイにレンダリングすることと、を含む、医療方法。
(13) 前記レンダリングすることは、前記所与の電極の前記所与の信号が前記所与の期間にわたって前記少なくとも1つの信号特性に適合しないという前記指標とともに前記カテーテルの表示を前記ディスプレイにレンダリングすることを含み、前記指標は、前記カテーテルの前記表示上の前記所与の電極にリンクされる、実施態様12に記載の方法。
(14) 前記レンダリングすることは、前記所与の電極の前記所与の信号が前記所与の期間にわたって前記少なくとも1つの信号特性に適合しないという前記指標とともに前記カテーテルの表示を前記ディスプレイにレンダリングすることを含み、前記指標は、前記カテーテルの前記表示上の前記所与の電極上に配置されている、実施態様12に記載の方法。
(15) 前記レンダリングすることは、所与の時間間隔にわたって、前記カテーテルの前記表示上の前記所与の電極上に配置された前記指標を前記ディスプレイにレンダリングすることを含み、前記方法が、
前記カテーテルの前記表示上の前記所与の電極から前記指標を除去することと、
前記所与の電極の前記所与の信号が後続の期間にわたって前記少なくとも1つの信号特性に適合しないという発見に応答して、前記カテーテルの前記表示上の前記所与の電極上に配置される前記指標の前記ディスプレイに対するレンダリングを繰り返すことと、を更に含む、実施態様14に記載の方法。
【0072】
(16) 前記レンダリングすることは、前記カテーテルの前記表示上の前記所与の電極上に配置された前記指標を前記ディスプレイにレンダリングし、その結果、前記所与の電極の前記所与の信号がそれぞれの後続の期間にわたって前記少なくとも1つの信号特性に適合しないという複数の検出に応答して、前記指標が繰り返し点滅することを含む、実施態様15に記載の方法。
(17) 前記それぞれの後続の期間は、それぞれの心周期のそれぞれの対象のウィンドウに対応する、実施態様16に記載の方法。
(18) 前記所与の電極によって捕捉された電位図の表示を要求するユーザ入力を受信することを更に含み、前記レンダリングすることは、前記所与の電極によって捕捉された前記電位図を前記ディスプレイにレンダリングすることを含む、実施態様12に記載の方法。
(19) 前記所与の期間は、1つの心周期における対象のウィンドウに等しい、実施態様12に記載の方法。
(20) 前記所与の期間は、それぞれの心周期の複数の対象のウィンドウに等しい、実施態様12に記載の方法。
【0073】
(21) 前記ディスプレイへの将来のレンダリングのために前記所与の信号をメモリに保存することを更に含む、実施態様12に記載の方法。
(22) プログラム命令が記憶されている非一時的なコンピュータ可読媒体を含むソフトウェア製品であって、前記命令が、中央処理装置(CPU)によって読み取られると、前記CPUに、
生体の心臓の心腔内に挿入されているカテーテルから、前記カテーテルのそれぞれの電極が前記心臓の前記心腔内のそれぞれの場所で組織に接触することによって捕捉されたそれぞれの信号を受信することと、
少なくとも1つの信号特性に対する前記それぞれの信号の各々の適合性を評価することと、
前記電極のうちの所与の電極の前記信号のうちの所与の信号が所与の期間にわたって前記少なくとも1つの信号特性に適合しないことを発見することと、
前記所与の電極の前記所与の信号が前記所与の期間にわたって前記少なくとも1つの信号特性に適合しないという指標を前記ディスプレイにレンダリングすることと、を行わせる、ソフトウェア製品。
図1
図2
図3
図4
【外国語明細書】