(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023076549
(43)【公開日】2023-06-01
(54)【発明の名称】カバーテープ回収装置およびカバーテープ回収方法
(51)【国際特許分類】
H05K 13/02 20060101AFI20230525BHJP
【FI】
H05K13/02 Z
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023048783
(22)【出願日】2023-03-24
(62)【分割の表示】P 2022064188の分割
【原出願日】2018-05-23
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106116
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100131495
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 健児
(72)【発明者】
【氏名】牧野 洋一
(72)【発明者】
【氏名】丸山 祐司
(72)【発明者】
【氏名】浅野 優三
(57)【要約】
【課題】使用後の部品供給装置から自動でカバーテープを回収することができるカバーテープ回収装置およびカバーテープ回収方法を提供する。
【解決手段】部品テープ取付け装置(カバ―テープ回収装置)M3は、使用前の部品を格納した部品テープを収納する部品テープ収納部と、部品テープを部品テープ収納部から部品供給位置に搬送する搬送手段と、使用前の部品テープから剥離された部品テープからの部品の脱落を防止するカバーテープを回収するカバーテープ回収部と、を有する部品供給装置(テープフィーダ6)からカバーテープを回収するものであって、カバーテープ回収部からカバーテープを回収するカバーテープ回収手段(ロボット部60)を備える。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用前の部品を格納した部品テープを収納する部品テープ収納部と、
前記部品テープを前記部品テープ収納部から部品供給位置に搬送する搬送手段と、
使用前の前記部品テープから剥離された前記部品テープからの部品の脱落を防止するカバーテープを回収するカバーテープ回収部と、を有する部品供給装置から前記カバーテープを回収するカバーテープ回収装置であって、
前記カバーテープ回収部から前記カバーテープを回収するカバーテープ回収手段を備える、カバーテープ回収装置。
【請求項2】
前記部品テープ収納部に使用前の部品テープをセットする部品テープセット手段をさらに備え、
前記部品テープセット手段は、
使用前の前記部品テープを保持する使用前部品テープ保持ユニットと、
使用前の前記部品テープを前記部品テープ収納部に供給する供給ユニットと、
前記部品テープ収納部に供給される使用前の前記部品テープが有する格納部に格納された前記部品または前記格納部を認識する格納部認識ユニットと、を備える、請求項1に記載のカバーテープ回収装置。
【請求項3】
前記部品供給装置は、前記部品テープ収納部に収納された使用前の部品テープに格納されている部品数を記憶する残数記憶部をさらに有し、
前記格納部認識ユニットは、前記部品テープ収納部に供給される使用前の部品テープに格納されている部品数をカウントし、
前記格納部認識ユニットがカウントした部品数を前記残数記憶部に記憶させる書込み手段と、をさらに備える、請求項2に記載のカバーテープ回収装置。
【請求項4】
前記格納部認識ユニットは、前記部品テープ収納部に供給される使用前の部品テープの先頭部において部品を格納していない格納部の数をカウントし、
前記格納部認識ユニットがカウントした前記部品を格納していない格納部の数に基づいて、前記部品テープ収納部に収納された使用前の前記部品テープが格納する先頭の部品が前記部品供給位置の一つ手前の位置となるように、前記搬送手段に前記部品テープを搬送させる、請求項2または3に記載のカバーテープ回収装置。
【請求項5】
前記部品テープセット手段と前記カバーテープ回収手段は、異なる位置から前記部品供給装置にアクセスする、請求項1から4のいずれかに記載のカバーテープ回収装置。
【請求項6】
前記部品供給装置の一側面に設けられた開閉部を開閉する開閉手段をさらに備える、請求項1から5のいずれかに記載のカバーテープ回収装置。
【請求項7】
使用前の部品を格納した部品テープを収納する部品テープ収納部と、前記部品テープを前記部品テープ収納部から部品供給位置に搬送する搬送手段と、使用前の前記部品テープから剥離された前記部品テープからの部品の脱落を防止するカバーテープを回収するカバーテープ回収部と、を有する部品供給装置から前記カバーテープを回収するカバーテープ回収方法であって、
前記カバーテープ回収部から前記カバーテープを回収するカバーテープ回収工程を含む、カバーテープ回収方法。
【請求項8】
前記部品テープ収納部に使用前の部品テープをセットする部品テープセット工程をさらに含み、
前記部品テープセット工程は、
使用前の前記部品テープを保持する使用前部品テープ保持工程と、
前記部品テープ収納部に供給される部品テープが有する格納部に格納された前記部品または前記格納部を認識する格納部認識工程と、
使用前の前記部品テープを前記部品テープ収納部に供給する使用前部品テープ供給工程と、を含む、請求項7に記載のカバーテープ回収方法。
【請求項9】
前記格納部認識工程において、前記部品テープ収納部に供給される使用前の部品テープに格納されている部品数をカウントし、
前記部品供給装置が有する前記部品テープ収納部に収納された使用前の部品テープに格納されている部品数を記憶する残数記憶部に、前記カウントした部品数を記憶させる、請求項8に記載のカバーテープ回収方法。
【請求項10】
前記格納部認識工程において、前記部品テープ収納部に供給される使用前の部品テープの先頭部において部品を格納していない格納部の数をカウントし、
カウントされた前記部品を格納していない格納部の数に基づいて、前記部品テープ収納部に収納された使用前の前記部品テープが格納する先頭の部品が前記部品供給位置の一つ手前の位置となるように、前記搬送手段が前記部品テープを搬送する、請求項8または9に記載のカバーテープ回収方法。
【請求項11】
前記部品供給装置の一側面に設けられた開閉部を開放する開放工程と、
前記開閉部を閉止する閉止工程と、をさらに含む、請求項7から10のいずれかに記載のカバーテープ回収方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部品供給装置からカバーテープを回収するカバーテープ回収装置およびカバーテープ回収方法に関する。
【背景技術】
【0002】
基板に部品を実装する部品実装装置に部品を供給する部品供給装置として、部品を収納した部品テープを装置内部に収納するカセット式の部品供給装置が知られている。特許文献1に記載のカセット式テープフィーダ(部品供給装置)は、装置内部に収納された部品テープからカバーテープを剥離して部品を露出させ、部品が取り出された廃棄テープは装置外部に排出している。カセット式テープフィーダから排出された廃棄テープは、カセット式テープフィーダが装着されたフィーダセット台に設けられた廃棄テープ回収箱に回収される。
【0003】
カセット式テープフィーダが収納する部品が無くなると、作業者は部品が無くなったカセット式テープフィーダをフィーダセット台から取り外し、新しい部品テープを補給して再びフィーダセット台に装着するか、予め準備しておいた交換用のカセット式テープフィーダと交換する。また作業者は、定期的に部品実装装置まで行って、廃棄テープ回収箱から廃棄テープを回収する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1を含む従来技術では、部品供給装置への新しい部品テープの補給や廃棄テープの回収は作業者による手作業であり、自動で廃棄テープを回収して新しい部品テープを補給することは考慮されておらず、省力化のためにはさらなる改善の余地があった。
【0006】
そこで本発明は、使用後の部品供給装置から自動でカバーテープを回収することができるカバーテープ回収装置およびカバーテープ回収方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のカバーテープ回収装置は、使用前の部品を格納した部品テープを収納する部品テープ収納部と、前記部品テープを前記部品テープ収納部から部品供給位置に搬送する搬送手段と、使用前の前記部品テープから剥離された前記部品テープからの部品の脱落を防止するカバーテープを回収するカバーテープ回収部と、を有する部品供給装置から前記カバーテープを回収するカバーテープ回収装置であって、前記カバーテープ回収部から前記カバーテープを回収するカバーテープ回収手段を備える。
【0008】
本発明のカバーテープ回収方法は、使用前の部品を格納した部品テープを収納する部品テープ収納部と、前記部品テープを前記部品テープ収納部から部品供給位置に搬送する搬送手段と、使用前の前記部品テープから剥離された前記部品テープからの部品の脱落を防止するカバーテープを回収するカバーテープ回収部と、を有する部品供給装置から前記カバーテープを回収するカバーテープ回収方法であって、前記カバーテープ回収部から前記カバーテープを回収するカバーテープ回収工程を含む。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、使用後の部品供給装置から自動でカバーテープを回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の一実施の形態の部品実装装置の構成を示す平面図
【
図2】本発明の一実施の形態の供給台車の構成を示す斜視図
【
図3】本発明の一実施の形態の供給台車に搭載されるテープフィーダの構成を示す平面図
【
図4】本発明の一実施の形態の供給台車に搭載されるテープフィーダの構成を示す斜視図
【
図5】本発明の一実施の形態の部品テープ交換システムの構成説明図
【
図6】本発明の一実施の形態の部品テープ取付け装置の斜視図
【
図7】本発明の一実施の形態の部品テープ取付け装置のロボット部に組み込まれたヘッド部の斜視図
【
図8】本発明の一実施の形態の部品テープ取付け装置のロボット部に組み込まれたヘッド部の構成説明図
【
図9】本発明の一実施の形態の部品テープ取付け装置の構成説明図
【
図10】本発明の一実施の形態の部品テープ取付け装置の構成説明図
【
図11】本発明の一実施の形態の部品テープ取付け装置の制御系の構成を示すブロック図
【
図12】本発明の一実施の形態の部品テープ取付け方法のフローを示す図
【
図13】本発明の一実施の形態の部品テープ取付け方法における部品テープ回収工程のフローを示す図
【
図14】本発明の一実施の形態の部品テープ取付け方法におけるカバーテープ回収工程のフローを示す図
【
図15】本発明の一実施の形態の部品テープ取付け方法における部品テープセット工程のフローを示す図
【
図16】(a)(b)本発明の一実施の形態の部品テープ取付け方法の工程説明図
【
図17】(a)(b)本発明の一実施の形態の部品テープ取付け方法の工程説明図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に図面を用いて、本発明の一実施の形態を詳細に説明する。以下で述べる構成、形状等は説明のための例示であって、部品実装装置、供給台車、テープフィーダ、部品テープ交換システム、部品テープ取付け装置の仕様に応じ、適宜変更が可能である。以下では、全ての図面において対応する要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1、及び後述する一部では、水平面内で互いに直交する2軸方向として、基板搬送方向のX方向(
図1における左右方向)、基板搬送方向に直交するY方向(
図1における上下方向)が示される。
【0012】
まず
図1を参照して、部品実装装置1の構成を説明する。部品実装装置1は、基板に部品を実装する機能を備えている。基台1aの中央には、基板搬送機構2がX方向に設置されている。基板搬送機構2は、上流側から搬入された基板3をX方向へ搬送し、以下に説明する実装ヘッドによる実装作業位置に位置決めして保持する。また、基板搬送機構2は、部品実装作業が完了した基板3を下流側に搬出する。基板搬送機構2の両側方には、部品供給部4が設置されている。
【0013】
部品供給部4には、それぞれ供給台車5が取り付けられている。供給台車5は、部品実装装置1に着脱自在である。供給台車5には、複数のテープフィーダ6がX方向に並んで装着されている。テープフィーダ6は、部品を格納したポケットが形成された部品テープをピッチ送りすることにより、実装ヘッド9が部品をピックアップする部品供給位置に部品を供給する。
【0014】
図1において、基台1aの上面におけるX方向の両端部には、リニア駆動機構を備えたY軸テーブル7が配置されている。Y軸テーブル7には、同様にリニア駆動機構を備えたビーム8がY方向に移動自在に結合されている。ビーム8には、実装ヘッド9がX方向に移動自在に装着されている。実装ヘッド9の下部には、複数の吸着ノズルが装着されている。実装ヘッド9は、吸着ノズルをそれぞれ昇降させて、真空吸着により吸着ノズルに部品を保持させる。
【0015】
図1において、Y軸テーブル7およびビーム8は、実装ヘッド9を水平方向(X方向、Y方向)に移動させる実装ヘッド移動機構10を構成する。実装ヘッド移動機構10および実装ヘッド9は、部品供給部4に装着されているテープフィーダ6の部品供給位置から部品を吸着ノズルによって吸着してピックアップし、基板搬送機構2に保持された基板3の実装位置に移送して実装する部品実装作業を実行する。
【0016】
図1において、実装ヘッド9には、ビーム8の下面側に位置して実装ヘッド9とともに一体的に移動する基板認識カメラ11が装着されている。実装ヘッド9が移動することにより、基板認識カメラ11は基板搬送機構2の実装作業位置に位置決めされた基板3の上方に移動して、基板3に設けられた基板マーク(図示せず)を撮像して基板3の位置を認識する。
【0017】
部品供給部4と基板搬送機構2との間には、部品認識カメラ12が設置されている。部品認識カメラ12は、部品供給部4から部品を取り出した実装ヘッド9が上方を移動する際に、吸着ノズルに保持された部品を撮像して形状を認識する。実装ヘッド9による部品の基板3への部品実装作業では、基板認識カメラ11による基板3の認識結果と部品認識カメラ12による部品の認識結果とを加味して実装位置の補正が行われる。
【0018】
次に
図2を参照して、供給台車5の構成について説明する。供給台車5の下部には車輪5aが配置されており、供給台車5は部品実装装置1が設置される作業床上を自在に移動することができる。供給台車5の上部には、テープフィーダ6が装着される装着部13が配置されている。テープフィーダ6は、後述する装着作業によって装着部13に下方から装着される。また、装着部13に装着されているテープフィーダ6は、装着部13から下方に取り外される。
【0019】
供給台車5を部品実装装置1の部品供給部4に装着すると、供給台車5の基板搬送機構2側の側面に設けられた台車側接続部(図示省略)と、基台1aに設置された基台側接続部(図示省略)が接続される。これによって、供給台車5の装着部13に装着されているテープフィーダ6が、部品実装装置1が備える実装制御部(図示省略)に接続されると共に、部品実装装置1からテープフィーダ6に必要な電力、エアが供給される。
【0020】
次に
図3、
図4を参照して、テープフィーダ6の構成および機能について説明する。
図3は、テープフィーダ6の本体部20にカバー21が装着された状態を示しており、
図4は、便宜上、カバー21の表示を省略している。以下の説明では、供給台車5に装着した状態でのテープフィーダ6の上側を単に「上側」、下側を単に「下側」、基板搬送機構2側を単に「前側」、基板搬送機構2の反対側を単に「後側」と称する。
【0021】
図3において、テープフィーダ6は、部品を格納するポケットが形成された部品テープ22をテープフィーダ6の上側に設けられた部品供給位置Pまで搬送し、部品供給位置Pの手前でポケットを覆うカバーテープ22aを剥離して、ポケットに格納された部品を供給する機能を有している。すなわち、部品テープ22のポケットは、部品テープ22が有する部品を格納する格納部である。
【0022】
図3、
図4において、本体部20には、テープ収納部23、テープ収納部23の上側に使用済みテープ回収部24、使用済みテープ回収部24の上側にテープ送り機構25、使用済みテープ回収部24の後側にカバーテープ回収部26が配置されている。テープ収納部23は、本体部20に形成された略円柱状の空間であり、巻回状態の部品テープ22が収納される。すなわち、テープ収納部23は、使用前の部品を格納した部品テープ22(以下「使用前テープT」と称する。)を収納する第1部品テープ収納部である。
【0023】
本体部20には、テープ収納部23から使用済みテープ回収部24、テープ送り機構25の後側を経由して本体部20の上面まで、使用前テープTを案内するテープ搬送路20aが形成されている。テープ送り機構25は、部品テープ22に等ピッチで形成された送り穴に係合するスプロケットと、スプロケットを回転駆動させる駆動機構を備えている。駆動機構は、テープフィーダ6が備えるフィーダ制御部27によって制御される。
【0024】
図3において、テープ収納部23から引き出した使用前テープTをテープ搬送路20aを経由してテープ送り機構25のスプロケットに係合させた状態で、フィーダ制御部27が駆動機構を作動させてスプロケットを間歇駆動することにより、使用前テープTがテープ搬送路20aに沿ってピッチ送りされる。
【0025】
図3、
図4において、テープ送り機構25の上面には、テープ押さえ部材28が配置されている。部品テープ22はテープ押さえ部材28によってスプロケットに押さえつけられた状態でピッチ送りされる。部品テープ22がテープ押さえ部材28の下方を走行する過程において、カバーテープ22aをカバーテープ剥離部28aで折り返して後側に引き出すことによって、部品供給位置Pの後側でカバーテープ22aが部品テープ22から剥離される。
【0026】
これにより、ポケット内の部品はテープ押さえ部材28の部品供給位置Pに形成された供給開口部28bにおいて上方へ露呈され、吸着ノズルによる取り出しが可能な状態となる。以下、カバーテープ22aが剥離され、部品が取り出されてテープ送り機構25を通過した部品テープ22を「使用済みテープ22b」と称する。
【0027】
図3、
図4において、本体部20の上面であってテープ搬送路20aの後側には、カバーローラ29が配置されている。本体部20には、カバーローラ29の後側からカバーテープ回収部26まで、剥離されたカバーテープ22aを案内するカバーテープ回収路20bが形成されている。カバーテープ回収部26の手前には、カバーテープ22aに所定の張力を加えてカバーテープ回収部26に引き込むカバーテープ回収機構30が配置されている。
【0028】
カバーテープ剥離部28aで後側に折り返されたカバーテープ22aの端部は、カバーローラ29、カバーテープ回収路20b、カバーテープ回収機構30を経由して、カバーテープ回収部26に挿入される。部品テープ22からカバーテープ22aが剥離されてカバーテープ22aの張力が緩むと、カバーテープ回収機構30が作動してカバーテープ22aを引っ張ることで、カバーテープ22aがカバーテープ回収部26に回収される。このように、カバーテープ回収部26は、使用前の部品テープ22(使用前テープT)から剥離された部品テープ22からの部品の脱落を防止するカバーテープ22aを回収する。
【0029】
図3、
図4において、本体部20には、本体部20の上面からテープ送り機構25の前側を経由して使用済みテープ回収部24まで、使用済みテープ22bを案内する使用済みテープ回収路20cが形成されている。使用済みテープ回収部24において使用済みテープ回収路20cの出口には、回収ローラ31が配置されている。使用済みテープ回収部24の中央には、使用済みテープ22bに所定の張力を加えて巻き取る回転軸24aが配置されている。
【0030】
テープ送り機構25から排出された使用済みテープ22bの端部は、使用済みテープ回収路20c、回収ローラ31を経由して、回転軸24aに取り付けられる。テープ送り機構25から使用済みテープ22bが排出されて使用済みテープ22bの張力が緩むと、回転軸24aが回転して使用済みテープ22bを回転軸24aが巻き取ることで、使用済みテープ22bが使用済みテープ回収部24に回収される。
【0031】
すなわち、使用済みテープ回収部24は、使用済みの部品テープ22(使用済みテープ22b)を収納する第2部品テープ収納部である。そして、テープ送り機構25、テープ搬送路20a、使用済みテープ回収路20cは、部品テープ22を第1部品テープ収納部(テープ収納部23)から部品供給位置Pを経由して第2部品テープ収納部(使用済みテープ回収部24)に搬送する搬送手段を構成する。そして、テープフィーダ6は、第1部品テープ収納部と、第2部品収納部と、搬送手段とを有する部品供給装置である。
【0032】
図3、
図4において、本体部20の前側の側面には、2つのT字型の係止部32が所定の間隔で上下に形成されている。本体部20の上面の前側には、上方に突き出した略円柱状の係止ピン33が形成されている。本体部20の上面の後側には、上方に突き出した板状の係止板34が形成されている。本体部20の後側には、作業者がテープフィーダ6を把持するための把持部35が形成されている。
【0033】
図3において、本体部20には、本体部20の下面からテープ収納部23まで外部から挿入された使用前テープTを案内するテープ供給路20dが形成されている。本体部20の後側の側面には、カバー21を揺動自在に保持するヒンジ36が設置されている。カバー21の前側(ヒンジ36とは反対側)には、カバー把持孔21aが形成されている。カバー21は、カバー把持孔21aを把持してヒンジ36を支点に揺動させることで、本体部20に対して開閉することができる。
【0034】
このように、カバー21は、テープフィーダ6(部品供給装置)の一側面に設けられた開閉部である。なお、カバー21の開閉は、ヒンジ36を支点に揺動させる以外の開閉方法(開閉機構)を適用してもよい。例えば、カバー21を本体部20に対してスライドや回転させて開閉させる開閉方法であってもよい。また、カバー21を本体部20から分離して開閉させる開閉方法であってもよい。
【0035】
図2において、供給台車5の装着部13の前側に配置された仕切り板5cの後側の面には、テープフィーダ6の係止部32の間隔と同じ間隔で2つの係合部5dが上下に形成されている。供給台車5において、装着部13の前側の上部と後側の上部には、テープフィーダ6が並ぶ方向(X方向)に延びる架空部材5eが設置されている。前側の架空部材5eには、テープフィーダ6の係止ピン33が係合する係合孔5fが形成されている。後側の架空部材5eには、係止板34が係合するスリット5gが形成されている。係合部5d、係合孔5f、スリット5gは、テープフィーダ6が並ぶ方向に所定の間隔(例えば、最薄のテープフィーダ6の幅と略同じ間隔)で複数形成されている。
【0036】
テープフィーダ6を装着部13に装着する装着作業では、テープフィーダ6の2つの係止部32を係合部5dに挿入し、テープフィーダ6を上方に移動させると係止ピン33が係合孔5fに、係止板34がスリット5gにそれぞれ係合される。これにより、テープフィーダ6が装着部13に固定される。供給する部品テープ22の幅に対応してテープフィーダ6の幅は異なっているが、各テープフィーダ6の係止部32、係止ピン33、係止板34の位置は、装着部13の係合部5d、係合孔5f、スリット5gに係合する位置に形成されている。これによって、装着部13におけるテープフィーダ6の位置を自在に変更することができる。
【0037】
次に
図5を参照して、部品テープ交換システム40の構成について説明する。部品テープ交換システム40は、テープフィーダ6から使用済みテープ22bとカバーテープ22aを回収し、テープフィーダ6に使用前テープTをセットする作業を自動で連続して実行する機能を有している。部品テープ交換システム40は、テープフィーダ6を搬送する方向の上流側(
図5における左側)から順番に、フィーダ供給装置M1、フィーダ搬入装置M2、部品テープ取付け装置(カバーテープ回収装置)M3、フィーダ搬出装置M4、フィーダ回収装置M5を備えている。
【0038】
部品テープ交換システム40は、部品テープ取付け装置M3の後側(
図5における上側)に部品リール保管装置M6が配置されており、部品テープ取付け装置M3と部品リール保管装置M6の間には、部品リール搬送装置M7が配置されている。各装置は有線または無線による通信ネットワーク41によって管理コンピュータCpと接続されており、管理コンピュータCpとの間でデータの送受信を行うことができる。管理コンピュータCpは、部品テープ交換システム40におけるテープフィーダ6の搬送、使用前テープT(部品テープ22)を巻回収納する部品リール42の搬送、テープフィーダ6に取り付ける部品テープ22の指定などを総括して管理する。
【0039】
図5において、フィーダ供給装置M1は、使用前テープTを取り付ける対象となる複数のテープフィーダ6を格納するラックを備えており、ラックから順番にテープフィーダ6を取り出して、フィーダ搬入装置M2に供給する。フィーダ搬入装置M2は、ベルトコンベアを備えおり、フィーダ供給装置M1から供給されたテープフィーダ6を部品テープ取付け装置M3に搬入する。部品テープ取付け装置M3は、搬入されたテープフィーダ6に部品リール42が収納する使用前テープTを取り付ける部品テープ取付け作業を実行する。部品テープ取付け作業の詳細は後述する。
【0040】
フィーダ搬出装置M4は、ベルトコンベアを備えおり、部品テープ取付け装置M3から部品テープ22が取り付けられたテープフィーダ6を搬出してフィーダ回収装置M5に搬送する。フィーダ回収装置M5は、複数のテープフィーダ6を格納するラックを備えており、フィーダ搬出装置M4から受け取ったテープフィーダ6をラックに順番に格納する。
【0041】
図5において、部品リール保管装置M6は、内部に複数のリール保管棚43と、リール移送手段44を備えている。各リール保管棚43には、使用前テープTを収納する部品リール42または空の部品リール42が保管されている。リール移送手段44は、管理コンピュータCpから指示された部品を格納した部品テープ22(使用前テープT)を収納する部品リール42をリール保管棚43から取り出して、部品リール搬送装置M7に供給する。また、リール移送手段44は、部品リール搬送装置M7から空の部品リール42を受け取って、空のリール保管棚43に収納する。
【0042】
部品リール搬送装置M7は、ベルトコンベアを備えおり、部品リール保管装置M6から供給された使用前テープTを収納する部品リール42を部品テープ取付け装置M3に搬入する。また、部品リール搬送装置M7は、部品テープ取付け装置M3から搬出された空の部品リール42を部品リール保管装置M6に搬入する。
【0043】
次に
図6を参照して、部品テープ取付け装置M3の全体構成を説明する。基台50の上面50aの中央には、フィーダ搬送機構51が設置されている。フィーダ搬送機構51は、上流側のフィーダ搬入装置M2から搬入されたテープフィーダ6をテープ取付け作業位置まで搬送し、位置決めして保持する。また、フィーダ搬送機構51は、部品テープ取付け作業が完了したテープフィーダ6を下流側のフィーダ搬出装置M4に搬出する。以下、フィーダ搬送機構51のテープ取付け作業位置に保持されているテープフィーダ6を作業対象テープフィーダ6Sと称する。作業対象テープフィーダ6Sのフィーダ制御部27は、テープ取付け作業位置において部品テープ取付け装置M3が備える制御部110(
図11参照)に接続される。
【0044】
フィーダ搬送機構51の後側には、リール搬送機構52が設置されている。リール搬送機構52は、後側に配置された部品リール搬送装置M7から搬入された部品リール42を部品リール保持位置まで搬送し、部品リール42を回転自在に保持する。また、リール搬送機構52は、空の部品リール42を部品リール搬送装置M7に搬出する。リール搬送機構52の側方には、部品テープ反転保持部53が設置されている。
【0045】
フィーダ搬送機構51の前側には、使用済みテープ廃棄部54、カバーテープ廃棄部55が設置されている。使用済みテープ廃棄部54には、作業対象テープフィーダ6Sから回収された使用済みテープ22bが廃棄される。カバーテープ廃棄部55には、作業対象テープフィーダ6Sから回収されたカバーテープ22aが廃棄される。
【0046】
図6において、基台50の上面50aのコーナ部にはコーナポスト50bが立設されており、コーナポスト50bの上端部には水平な架台50cが架設されている。架台50cの側面にはタッチパネルを備えた操作パネル56が配置されている。部品テープ取付け装置M3を対象とした操作や動作指示のための指示入力は、操作パネル56を介してのタッチ操作入力によって実行される。なお、指示入力は、管理コンピュータCpから実行されてもよいし、図示しない作業者が携帯する携帯端末から実行されてもよい。
【0047】
操作パネル56は表示機能を有しており、部品テープ取付け装置M3による部品テープ取付け作業において異常や不具合が発生した場合の報知は、操作パネル56に表示される。また、操作パネル56には、現在作業している作業対象テープフィーダ6S、部品リール42、または部品の少なくともいずれかの作業情報を表示してもよい。また、操作パネル56には、現在の作業情報以外に予定する作業情報を表示してもよいし、作業スケジュールを表示してもよい。なお、部品テープ取付け装置M3の座標系については、テープフィーダ6の搬送方向をX軸、X軸に前後方向に直交する軸をY軸、X軸、Y軸に上下方向に直行する軸をZ軸とする。
【0048】
図6において、架台50cの下面には、以下に説明するロボット部60の駆動機構を内蔵した固定ベース部61が配置されている。固定ベース部61には個別に動作する6つのサーボ駆動機構が内蔵されており、それぞれのサーボ駆動機構は固定ベース部61から下方に延出した6本のリンク部材62を個別に駆動する。リンク部材62の下端部はベース部63に結合されている。上記構成において、固定ベース部61、リンク部材62、ベース部63はロボット部60を構成する。
【0049】
ロボット部60は個別に動作する6本のリンク部材62を有する6自由度タイプのパラレルリンクロボットであり、固定ベース部61から下方に延出した6本のリンク部材62の下端部は、部品テープ取付け作業を実行する作業ユニットであるヘッド部64のベース部63に結合されている。
【0050】
次に
図7、
図8を参照して、ヘッド部64の構成を説明する。なお
図8は、
図7におけるA矢視を示している。
図7において、ベース部63は中心部に円形の開口部63aを有する多角形状の板状部材である。ベース部63の対向する側辺には、使用済みテープ保持ツール70および使用前テープ保持ツール80がそれぞれ下部をベース部63の中心に向けた斜め姿勢で取り付けられている。使用済みテープ保持ツール70と使用前テープ保持ツール80とが対向する対向線と直交する側辺には、カバー保持ツール90が同様に下部をベース部63の中心に向けた斜め姿勢で取り付けられている。さらに開口部63aの上方には、ヘッドカメラ部100が撮像方向を鉛直下方に向けた姿勢で配置されている。
【0051】
図8に示すように、リンク部材62はユニバーサルジョイント62aを介してベース部63に結合されている。そしてこの構成により、ロボット部60によってベース部63に取り付けられた使用済みテープ保持ツール70、使用前テープ保持ツール80、カバー保持ツール90、ヘッドカメラ部100に6自由度の移動動作を行わせることが可能となっている。これにより、フィーダ搬送機構51に保持されたテープフィーダ6に対して、使用済みテープ保持ツール70、使用前テープ保持ツール80、カバー保持ツール90、ヘッドカメラ部100を相対的に移動させることができる。
【0052】
次に使用済みテープ保持ツール70の構成を説明する。
図8に示すベース部63において、複数のユニバーサルジョイント62aの中心位置を示す駆動中心に設けられた開口部63aから左方向に隔てた側辺部には、下方に延出する保持ブラケット71が結合されている。保持ブラケット71の下端部には、駆動部材72aを進退させる構成のアクチュエータ72が進退方向を内側斜め下方に向けた姿勢で結合されている。駆動部材72aの先端部には、使用済みテープ保持部73が結合されている。アクチュエータ72を駆動することにより、使用済みテープ保持部73はヘッド部64における駆動中心に向かって内側斜め下方(矢印a)に進退する。
【0053】
使用済みテープ保持部73は、下方に延出する固定爪73aと可動爪73b、および可動爪73bを固定爪73aに対して前後(矢印b)に移動させる可動爪移動機構73cを備えている。使用済みテープ保持部73は、作業対象テープフィーダ6Sの使用済みテープ回収部24において可動爪73bを固定爪73aの方向に移動させることで、使用済みテープ22bを保持する。また、使用済みテープ保持部73は、作業対象テープフィーダ6Sのカバーテープ回収部26において可動爪73bを固定爪73aの方向に移動させることで、カバーテープ22aを保持する。
【0054】
次に使用前テープ保持ツール80の構成を説明する。
図8において、開口部63aから右方向に隔てた側辺部には、下方に延出する保持ブラケット81が結合されている。保持ブラケット81の下端部には、駆動部材82aを進退させる構成のアクチュエータ82が進退方向を内側斜め下方に向けた姿勢で結合されている。駆動部材82aの先端には、使用前テープ保持部83が結合されている。アクチュエータ82を駆動することにより、使用前テープ保持部83は内側斜め方向(矢印c)に進退する。
【0055】
使用前テープ保持部83は、水平方向に開閉する(矢印d)と共に、Z軸を回転軸として回転する(矢印e)クリップ部83aと、クリップ部83aを回転させる回転駆動機構83bを備えている。使用前テープ保持部83は、部品リール保持位置に保持された部品リール42が収納する使用前テープTの先端部、または部品テープ反転保持部53に巻回保持された使用前テープTの後端部、または作業対象テープフィーダ6Sのテープ収納部23に収納された使用前テープTの先端部をクリップ部83aで挟んで保持する。また、使用前テープ保持部83は、作業対象テープフィーダ6Sのテープ収納部23において、使用前テープTの後端部を保持したクリップ部83aを回転させてクリップ部83aに使用前テープTを巻き取る。
【0056】
次に、カバー保持ツール90の構成および機能を説明する。
図8において、開口部63aから後方向に隔てた側辺部には、下方に延出する保持ブラケット91が結合されている。保持ブラケット91の下端部には、保持ブロック92が結合されている。保持ブロック92には、カバー保持部93が結合されている。カバー保持部93は、作業対象テープフィーダ6Sのカバー21のカバー把持孔21aに挿入される挿入部93aと、挿入部93aの上部に設けられた拡張部93bを備えている。
【0057】
カバー保持ツール90は、使用済みテープ保持ツール70の使用済みテープ保持部73と使用前テープ保持ツール80の使用前テープ保持部83をそれぞれ斜め上方に後退させると、カバー保持部93が使用済みテープ保持部73と使用前テープ保持部83より下方に突き出した状態となる。この状態で、カバー保持ツール90は、拡張部93bを縮小させて作業対象テープフィーダ6Sのカバー21のカバー把持孔21aに挿入部93aを挿入し、その後、拡張部93bを拡張させることでカバー21を保持する。
【0058】
次にヘッドカメラ部100の構成および機能を説明する。
図8において、ベース部63の上面において開口部63aの近傍に立設されたブラケット101には、光学レンズ部102およびヘッドカメラ103を備えるヘッドカメラ部100が、光軸103a(
図7参照)をフィーダ搬送機構51のテープ取付け作業位置側に向けた下向き姿勢で配置されている。ヘッドカメラ部100は、ロボット部60によって移動して、作業対象テープフィーダ6Sのテープ収納部23、使用済みテープ回収部24、カバーテープ回収部26、部品リール保持位置に保持された部品リール42、部品テープ反転保持部53が保持する使用前テープTを上方から撮像する。
【0059】
次に
図9、
図10を参照して、部品テープ取付け装置M3が備える部品テープ反転保持部53の構成と機能について説明する。
図9において、部品テープ反転保持部53は、回転駆動機構を有する使用前テープ巻取り部53aを備えている。リール搬送機構52の部品リール保持位置に回転自在に保持された部品リール42に収納されている使用前テープTの先端部を使用前テープ保持部83のクリップ部83aで保持して引き出し、部品テープ反転保持部53の導入ローラ53bを経由させて使用前テープ巻取り部53aに取り付け、使用前テープ巻取り部53aを回転(矢印f)させることで使用前テープTを使用前テープ巻取り部53aに巻回保持することができる。
【0060】
図10において、使用前テープ巻取り部53aに巻回保持させた使用前テープTの後端部を使用前テープ保持部83のクリップ部83aで保持し、部品テープ反転保持部53の導出ローラ53cと作業対象テープフィーダ6Sのテープ供給路20dを経由させてテープ収納部23に導入し、クリップ部83aを回転(矢印g)させることで使用前テープTをクリップ部83aに巻回保持することができる。部品テープ反転保持部53において、使用前テープ巻取り部53aと作業対象テープフィーダ6Sのテープ供給路20dに間には、移動する使用前テープTを撮像するポケット撮像カメラ53dが備えられている。ポケット撮像カメラ53dは、使用前テープTのポケットまたはポケットに収納された部品を撮像する。
【0061】
リール搬送機構52の部品リール保持位置に保持された部品リール42に収納されている使用前テープTは、使用前テープ巻取り部53aに一旦巻回保持させた後、後端部から作業対象テープフィーダ6Sのテープ収納部23に導入することで、使用前テープTの前後を反転させることができる。なお、部品リール42が使用前テープTを前後反転させた状態で収納している場合は、使用前テープ巻取り部53aを使用せずに、部品リール42から導出ローラ53cを経由させて作業対象テープフィーダ6Sのテープ収納部23に使用前テープTを搬送する。
【0062】
次に
図11を参照して、部品テープ取付け装置M3の制御系の構成について説明する。部品テープ取付け装置M3が備える制御部110には、フィーダ搬送機構51、リール搬送機構52、使用前テープ巻取り部53a、ポケット撮像カメラ53d、操作パネル56、ロボット部60、使用済みテープ保持ツール70、使用前テープ保持ツール80、カバー保持ツール90、ヘッドカメラ103が接続されている。また、フィーダ搬送機構51によってテープ取付け作業位置に保持されたテープフィーダ6(作業対象テープフィーダ6S)は、制御部110に接続される。
【0063】
制御部110は、画像認識部111、カバー開閉処理部112、部品テープ回収処理部113、カバーテープ回収処理部114、部品テープセット処理部115を備えている。画像認識部111は、内部処理部として使用済み部品テープ認識部111a、カバーテープ認識部111b、使用前部品テープ認識部111c、ポケット認識部111dを備えている。
【0064】
図11において、制御部110はフィーダ搬送機構51を制御して、上流側から搬入されたテープフィーダ6をテープ取付け作業位置まで搬送して保持させ、部品テープ取付け作業が完了したテープフィーダ6を下流側に搬出させる。カバー開閉処理部112は、ロボット部60とカバー保持ツール90を制御して、作業対象テープフィーダ6Sのカバー21を保持して本体部20から開放し、また開放されたカバー21を保持して本体部20に閉止させる。すなわち、ロボット部60とカバー保持ツール90は、部品供給装置(テープフィーダ6)の一側面に設けられた開閉部(カバー21)を開閉する開閉手段である。
【0065】
また、部品テープ回収処理部113は、ロボット部60とヘッドカメラ103を制御して、作業対象テープフィーダ6Sの使用済みテープ回収部24を撮像させる。使用済み部品テープ認識部111aは、撮像結果を画像処理して、使用済みテープ回収部24にある使用済みテープ22bを認識する。すなわち、ロボット部60とヘッドカメラ103は、使用済みの部品テープ22(使用済みテープ22b)を認識する使用済み部品テープ認識ユニットである。
【0066】
また、部品テープ回収処理部113は、使用済み部品テープ認識部111aの認識結果に基づいてロボット部60と使用済みテープ保持ツール70を制御して、使用済みテープ回収部24にある使用済みテープ22bを保持し、使用済みテープ廃棄部54に廃棄させる(
図10の矢印h)。すなわち、ロボット部60と使用済みテープ保持ツール70は、使用済みの部品テープ22(使用済みテープ22b)を保持する使用済み部品テープ保持ユニットである。
【0067】
このように、使用済み部品テープ認識ユニット(ロボット部60、ヘッドカメラ103)、使用済み部品テープ保持ユニット(ロボット部60、使用済みテープ保持ツール70)は、第2部品テープ収納部(使用済みテープ回収部24)から使用済みの部品テープ22(使用済みテープ22b)を回収する部品テープ回収手段を構成する。
【0068】
図11において、カバーテープ回収処理部114は、ロボット部60とヘッドカメラ103を制御して、作業対象テープフィーダ6Sのカバーテープ回収部26を撮像させる。カバーテープ認識部111bは、撮像結果を画像処理して、カバーテープ回収部26にあるカバーテープ22aを認識する。すなわち、ロボット部60とヘッドカメラ103は、カバーテープ22aを認識するカバーテープ認識ユニットである。
【0069】
また、カバーテープ回収処理部114は、カバーテープ認識部111bの認識結果に基づいてロボット部60と使用済みテープ保持ツール70を制御して、カバーテープ回収部26にあるカバーテープ22aを保持し、カバーテープ廃棄部55に廃棄させる(
図10の矢印j)。すなわち、ロボット部60と使用済みテープ保持ツール70は、カバーテープ22aを保持するカバーテープ保持ユニットである。なお、カバーテープ22aは、カバーテープ廃棄部55に替わって使用済みテープ廃棄部54に廃棄するようにしてもよい。
【0070】
このように、カバーテープ認識ユニット(ロボット部60、ヘッドカメラ103)、カバーテープ保持ユニット(ロボット部60、使用済みテープ保持ツール70)は、カバーテープ回収部26からカバーテープ22aを回収するカバーテープ回収手段を構成する。また、部品テープ取付け装置M3は、部品供給装置(テープフィーダ6)からカバーテープ22aを回収するカバーテープ回収装置として機能する。この例では、部品テープ回収手段はカバーテープ回収手段を兼ねているが、部品テープ取付け装置M3は部品テープ回収手段とカバーテープ回収手段を個別に備えるようにしてもよい。
【0071】
図11において、部品テープセット処理部115はリール搬送機構52を制御して、搬入された部品リール42を部品リール保持位置まで搬送して保持させ、空の部品リール42を搬出させる。また、部品テープセット処理部115は、ロボット部60とヘッドカメラ103を制御して、部品リール保持位置に保持された部品リール42、部品テープ反転保持部53、作業対象テープフィーダ6Sのテープ収納部23を撮像させる。
【0072】
使用前部品テープ認識部111cは、撮像結果を画像処理して、部品リール42に収納されている使用前テープTの先端部、部品テープ反転保持部53が保持する使用前テープTの後端部、テープ収納部23にある使用前テープTの先端部を認識する。すなわち、ロボット部60とヘッドカメラ103は、使用前テープTを認識する使用前部品テープ認識ユニットである。
【0073】
また、部品テープセット処理部115は、使用前部品テープ認識部111cの認識結果に基づいてロボット部60と使用前テープ保持ツール80を制御して、使用前テープTの先端部または後端部を保持させる。すなわち、ロボット部60と使用前テープ保持ツール80は、使用前の部品テープ22(使用前テープT)を保持する使用前部品テープ保持ユニットである。
【0074】
また、部品テープセット処理部115は、ロボット部60と使用前テープ保持ツール80を制御して、後端部を保持した使用前テープTを導入ローラ53bとテープ供給路20dを経由してテープ収納部23に導入し、クリップ部83aを回転させて使用前テープTを巻き取り、その後、クリップ部83aを開いて巻回された使用前テープTを開放させる。すなわち、ロボット部60と使用前テープ保持ツール80は、使用前の部品テープ22(使用前テープT)を第1部品テープ収納部(テープ収納部23)に供給する供給ユニットである。
【0075】
図11において、さらに、部品テープセット処理部115は、使用前部品テープ認識部111cの認識結果に基づいてロボット部60と使用前テープ保持ツール80を制御して、テープ収納部23にある使用前テープT(部品テープ22)の先端部を保持し、テープ搬送路20aを介して部品供給位置Pに搬送し、カバーテープ剥離部28aでカバーテープ22aを剥離した部品テープ22を使用済みテープ回収路20cを介して使用済みテープ回収部24の回転軸24aに装着させる。
【0076】
また、部品テープセット処理部115は、ロボット部60と使用前テープ保持ツール80を制御して、カバーテープ剥離部28aで剥離したカバーテープ22aをカバーテープ回収路20b、カバーテープ回収機構30を介してカバーテープ回収部26に挿入させる。
【0077】
図11において、部品テープセット処理部115は、ポケット撮像カメラ53dを制御して、テープ収納部23に供給される使用前テープTを撮像させる。ポケット認識部111dは、撮像結果を画像処理して、使用前テープTのポケット(格納部)またはポケットに格納された部品を認識する。すなわち、ポケット撮像カメラ53dは、第1部品テープ収納部(テープ収納部23)に供給される使用前の部品テープ22(使用前テープT)が有する格納部(ポケット)に格納された部品または格納部を認識する格納部認識ユニットである。
【0078】
さらに、ポケット認識部111dは、使用前テープTに格納されている部品数、使用前テープTの先頭部において部品を格納していないポケットの数(以下「空ポケット数」を称する。)をカウントする。すなわち、格納部認識ユニットは、第1部品テープ収納部(テープ収納部23)に供給される使用前の部品テープ22(使用前テープT)に格納されている部品数と、第1部品テープ収納部に供給される使用前の部品テープ22の先頭部において部品を格納していない格納部(ポケット)の数(空ポケット数)をカウントする。
【0079】
このように、使用前部品テープ認識ユニット(ロボット部60、ヘッドカメラ103)、使用前部品テープ保持ユニット(ロボット部60、使用前テープ保持ツール80)、格納部認識ユニット(ポケット撮像カメラ53d)は、第1部品テープ収納部(テープ収納部23)に使用前の部品テープ22(使用前テープT)をセットする部品テープセット手段を構成する。また、部品テープセット手段と部品テープ回収手段は、異なる位置から部品供給装置(作業対象テープフィーダ6S)にアクセスする。
【0080】
図11において、制御部110は、作業対象テープフィーダ6Sのフィーダ制御部27を介して、作業対象テープフィーダ6Sが備えるフィーダ記憶部116に、格納部認識ユニットがカウントした使用前テープTの部品数、空ポケット数を記憶させる。すなわち、フィーダ記憶部116は格納部認識ユニットがカウントした部品数と空ポケット数を記憶する残数記憶部であり、制御部110は残数記憶部に部品数と空ポケット数を記憶させる書込み手段である。このように、部品供給装置(テープフィーダ6)は、第1部品テープ収納部(テープ収納部23)に収納された使用前の部品テープ22(使用前テープT)に格納されている部品数を記憶する残数記憶部を有している。
【0081】
作業対象テープフィーダ6Sのフィーダ制御部27は、格納部認識ユニットがカウントした部品を格納していない格納部の数(空ポケット数)に基づいてテープ送り機構25を制御して、第1部品テープ収納部(テープ収納部23)に収納された使用前の部品テープ22(使用前テープT)が格納する先頭の部品が部品供給位置Pの一つ手前の位置となるように、搬送手段に部品テープ22を搬送させる。これによって、部品テープ取付け作業が完了したテープフィーダ6を部品実装装置1に取り付けた際に、部品の落下を防ぎつつ、部品テープ22を1ピッチだけ空送りするだけで部品供給位置Pに部品を供給することができ、テープフィーダ6が部品を供給できるようになるまでの準備時間を短縮することができる。
【0082】
次に
図12~15のフローに沿って、
図16、
図17を参照しながら、部品テープ取付け装置M3によるテープフィーダ6(部品供給装置)に部品テープ22を取り付ける部品テープ取付け方法について説明する。
図12において、まず、制御部110はフィーダ搬送機構51を制御して、作業対象のテープフィーダ6をテープ取付け作業位置に搬送(
図16(a)の矢印k)させて保持させる(ST1:テープフィーダ搬入工程)。次いでカバー開閉処理部112は開閉手段(ロボット部60、カバー保持ツール90)を制御して、テープ取付け作業位置に保持された作業対象テープフィーダ6S(部品供給装置)の一側面に設けられたカバー21(開閉部)を開放させる(ST2:開放工程)(
図16(b))。
【0083】
次いで使用済みテープ回収部24(第2部品テープ収納部)から使用済みテープ22b(使用済みの部品テープ22)が回収され(ST3:部品テープ回収工程)、カバーテープ回収部26からカバーテープ22aが回収される(ST4:カバーテープ回収工程)。次いでテープ収納部23(第1部品テープ収納部)に使用前テープT(使用前の部品テープ22)がセットされる(ST5:部品テープセット工程)。なお、作業対象テープフィーダ6Sに使用済みテープ22b、またはカバーテープ22aが残っていない場合は、部品テープ回収工程(ST3)、またはカバーテープ回収工程(ST4)は実行されずに、部品テープセット工程(ST5)が実行される。
【0084】
次いでカバー開閉処理部112は開閉手段を制御して、作業対象テープフィーダ6Sのカバー21(開閉部)を閉止させる(ST6:閉止工程)。次いで制御部110はフィーダ搬送機構51を制御して、部品テープ22がセットされたテープフィーダ6をテープ取付け作業位置から搬出させる(ST7:テープフィーダ搬出工程)。これにより、テープフィーダ6に部品テープ22を取り付ける一連の部品テープ取付け作業が終了する。
【0085】
なお、部品テープ回収工程(ST3)において、使用前テープTが残っていた場合、操作パネル56や管理コンピュータCpに報知して、作業を継続するか否かを作業者に判断させてもよい。作業を継続させる場合、ベース部63に備えられる図示しないテープカットツールを用いて使用前テープT、使用済みテープ22b、カバーテープ22aを切断して、それぞれを回収させる。作業を継続しない場合は、カバーテープ回収工程(ST4)、部品テープセット工程(ST5)を省略してカバー閉止工程(ST6)を実行する。
【0086】
次に
図13のフローに沿って、部品テープ回収工程(ST3)の詳細について説明する。まず、部品テープ回収処理部113は使用済み部品テープ認識ユニット(ロボット部60、ヘッドカメラ103)を制御して、使用済みテープ回収部24にある使用済みテープ22b(使用済みの部品テープ22)を認識する(ST11:使用済み部品テープ認識工程)。次いで部品テープ回収処理部113は使用済み部品テープ保持ユニット(ロボット部60、使用済みテープ保持ツール70)を制御して、使用済みテープ22bを使用済みテープ保持部73に保持させる(ST12:使用済み部品テープ保持工程)。
【0087】
次いで部品テープ回収処理部113は使用済み部品テープ保持ユニットを制御して、使用済みテープ保持部73が保持する使用済みテープ22bを使用済みテープ廃棄部54に廃棄させる(ST13:使用済み部品テープ廃棄工程)。これにより、使用済みテープ回収部24から使用済みテープ22bを回収して廃棄する一連の部品テープ回収工程(ST3)が終了する。
【0088】
次に
図14のフローに沿って、カバーテープ回収工程(ST4)の詳細について説明する。まず、カバーテープ回収処理部114はカバーテープ認識ユニット(ロボット部60、ヘッドカメラ103)を制御して、カバーテープ回収部26にあるカバーテープ22aを認識する(ST21:カバーテープ認識工程)。次いでカバーテープ回収処理部114はカバーテープ保持ユニット(ロボット部60、使用済みテープ保持ツール70)を制御して、カバーテープ22aを使用済みテープ保持部73に保持させる(ST22:カバーテープ保持工程)。
【0089】
次いでカバーテープ回収処理部114はカバーテープ保持ユニットを制御して、使用済みテープ保持部73が保持するカバーテープ22aをカバーテープ廃棄部55に廃棄させる(ST23:カバーテープ廃棄工程)。これにより、カバーテープ回収部26からカバーテープ22aを回収して廃棄する一連のカバーテープ回収工程(ST4)が終了する。
【0090】
次に
図15のフローに沿って、部品テープセット工程(ST5)の詳細について説明する。まず、部品テープセット処理部115はリール搬送機構52を制御して、部品リール42を部品リール保持位置まで搬送(
図16(a)の矢印m)させて保持させる(ST31:部品リール搬入工程)。次いで部品テープセット処理部115は使用前部品テープ認識ユニット(ロボット部60、ヘッドカメラ103)を制御して、部品リール42に収納されている使用前テープTの先端部を認識する。
【0091】
次いで部品テープセット処理部115は供給ユニット(ロボット部60、使用前テープ保持ツール80)を制御して、使用前テープTの先端部を使用前テープ保持部83に保持させ、使用前テープ巻取り部53aに取り付ける。次いで部品テープセット処理部115は使用前テープ巻取り部53aを回転させて(
図16(b)参照)、使用前テープTを使用前テープ巻取り部53aに巻き取る(ST32:使用前テープ巻取り工程)。
【0092】
図15において、次いで部品テープセット処理部115は使用前部品テープ認識ユニットを制御して、使用前テープ巻取り部53aに巻き取られた使用前テープTの後端部を認識する。次いで部品テープセット処理部115は供給ユニットを制御して、使用前テープT(使用前の部品テープ22)の後端部を使用前テープ保持部83に保持させる(ST33:使用前部品テープ保持工程)。次いで部品テープセット処理部115は供給ユニットを制御して、使用前テープTを保持している使用前テープ保持部83をテープ収納部23に移動させる。この時、使用前テープTは、テープ供給路20dを経由してテープ収納部23に搬入される。
【0093】
次いで部品テープセット処理部115は供給ユニットを制御して、使用前テープ保持部83のクリップ部83aを回転させて(
図17(a)参照)、使用前テープTをクリップ部83aに巻き取る。次いで部品テープセット処理部115は供給ユニットを制御して、使用前テープ保持部83を巻き取った使用前テープTから外させる。これにより、使用前テープTがテープ収納部23(第1部品テープ収納部)に供給される(ST34:使用前部品テープ供給工程)。
【0094】
図15において、クリップ部83aが使用前テープTを巻き取る間、部品テープセット処理部115は格納部認識ユニット(ポケット撮像カメラ53d)を制御して、テープ収納部23(第1部品テープ収納部)に供給される使用前テープT(部品テープ22)が有するポケット(格納部)に格納された部品またはポケットを認識する(ST35:格納部認識工程)。また、ポケット認識部111dは、テープ収納部23に供給される使用前テープTに格納されている部品数、または使用前テープTの先頭部において部品を格納していない格納部の数(空ポケット数)をカウントする。
【0095】
次いで部品テープセット処理部115は使用前部品テープ認識ユニットを制御して、テープ収納部23に供給された使用前テープTの前端部を認識する。次いで部品テープセット処理部115は供給ユニットを制御して、使用前テープTの前端部を使用前テープ保持部83に保持させる。次いで部品テープセット処理部115は供給ユニットを制御して、部品テープ22を部品供給位置Pを経由して使用済みテープ回収部24の回転軸24aに装着させると共に、カバーテープ剥離部28aが剥離したカバーテープ22aをカバーテープ回収部26に挿入させる(ST36:使用前部品テープ装着工程)(
図17(b)参照)。
【0096】
図15において、次いで制御部110は、作業対象テープフィーダ6Sのフィーダ記憶部116(残数記憶部)にカウントした使用前テープTの部品数、空ポケット数を記憶させる(ST37:残数記憶工程)。この際、制御部110は使用前テープTが格納する部品の種類などの部品情報もフィーダ記憶部116に記憶させる。次いでフィーダ制御部27は、フィーダ記憶部116に記憶された空ポケット数に基づいてテープ送り機構25を制御して、テープ収納部23に収納された使用前テープTが格納する先頭の部品が部品供給位置Pの一つ手前の位置となるように、搬送手段に部品テープ22を搬送させる(ST38:使用前部テープ頭出し工程)。
【0097】
次いで部品テープセット処理部115はリール搬送機構52を制御して、空の部品リール42を搬出(
図17(a)の矢印n)させる(ST39:部品リール搬出工程)。なお、部品リール搬出工程(ST39)は、使用前テープ巻取り工程(ST32)が完了すると、他の工程と並行して実行するようにしてもよい。これにより、テープ収納部23に使用前テープTをセットする一連の部品テープセット工程(ST5)が終了する。
【0098】
上記説明したように、本実施の形態の部品テープ取付け装置M3は、第1部品テープ収納部(テープ収納部23)に使用前の部品テープ22(使用前テープT)をセットする部品テープセット手段(ロボット部60、ヘッドカメラ103、使用前テープ保持ツール80)と、第2部品テープ収納部(使用済みテープ回収部24)から使用済みの部品テープ22(使用済みテープ22b)を回収する部品テープ回収手段(ロボット部60、ヘッドカメラ103、使用済みテープ保持ツール70)とを備え、第1部品テープ収納部と、第2部品収納部と、搬送手段(テープ送り機構25、テープ搬送路20a、使用済みテープ回収路20c)とを有する部品供給装置(テープフィーダ6)に部品テープ22を取り付ける。
【0099】
これによって、使用後の部品供給装置(テープフィーダ6)に自動で部品テープ22を補給することができる。なお、上記の説明では、部品テープ取付け装置M3のロボット部60は、パラレルリンクロボットであったが、ロボット部60はこれに限定されることはない。例えば、ロボット部60は多関節ロボットであってもよい。
【0100】
また、上記の説明では、使用済みテープ保持部73は、下方に延出する固定爪73aと可動爪73b、および可動爪73bを固定爪73aに対して前後(
図8の矢印b)に移動させる可動爪移動機構73cを備えていたが、これに限定されることはない。例えば、使用済みテープ保持部73は、使用済みテープ22bを吸着して保持する吸着機構を備える構成であってもよい。使用済みテープ保持部73が吸着機構を備える場合、吸着機構をエアブローと兼用する構成にすることで、使用済みテープ22bを取り除いた後に使用済みテープ回収部24やテープフィーダ6の内部にエアブローして清掃することができる。また、部品供給装置はテープフィーダ6として説明したが、部品テープ22から部品を供給する装置であれば上記で説明した構成に限定されることはない。
【産業上の利用可能性】
【0101】
本発明のカバーテープ回収装置およびカバーテープ回収方法は、使用後の部品供給装置から自動でカバーテープを回収することができるという効果を有し、部品を基板に実装する分野において有用である。
【符号の説明】
【0102】
6 テープフィーダ(部品供給装置)
20a テープ搬送路(搬送手段)
20c 使用済みテープ回収路(搬送手段)
21 カバー(開閉部)
22 部品テープ
22a カバーテープ
22b 使用済みテープ(使用済みの部品テープ)
23 テープ収納部(第1部品テープ収納部)
24 使用済みテープ回収部(第2部品テープ収納部)
25 テープ送り機構(搬送手段)
26 カバーテープ回収部
53d ポケット撮像カメラ(格納部認識ユニット)
60 ロボット部(使用済み部品テープ保持ユニット、カバーテープ回収手段、使用前部品テープ保持ユニット、使用済み部品テープ認識ユニット、開放手段)
70 使用済みテープ保持ツール(使用済み部品テープ保持ユニット、カバーテープ回収手段)
80 使用前テープ保持ツール(使用前部品テープ保持ユニット、供給ユニット)
90 カバー保持ツール(開閉手段)
103 ヘッドカメラ(使用済み部品テープ認識ユニット)
M3 部品テープ取付け装置(カバーテープ回収装置)
P 部品供給位置
T 使用前テープ(使用前の部品テープ)