(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023076752
(43)【公開日】2023-06-01
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
F21S 8/04 20060101AFI20230525BHJP
F21V 23/04 20060101ALI20230525BHJP
F21V 31/00 20060101ALI20230525BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20230525BHJP
【FI】
F21S8/04 110
F21V23/04 500
F21S8/04 130
F21V31/00 100
F21Y115:10
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023063474
(22)【出願日】2023-04-10
(62)【分割の表示】P 2021133106の分割
【原出願日】2017-06-29
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】溝谷 徹
(72)【発明者】
【氏名】神保 幸宏
(72)【発明者】
【氏名】雀部 啓太
(72)【発明者】
【氏名】川上 哲平
(57)【要約】
【課題】本発明の目的は、強度の向上を図りつつ無線通信の精度を向上でき、その上、絶縁性能を確保できる照明器具を提供することである。
【解決手段】照明器具は、光源ユニット2と、光源ユニット2を支持する器具本体と、を備える。器具本体は、光源ユニット2が収まる開口部を有する。光源ユニット2は、厚み方向の第1面2201及び第2面2202を有する金属製の取付板220と、取付板220の第1面2201に取り付けられる光源モジュール28と、取付板220の第2面2202に取り付けられる無線モジュール29と、取付板220と無線モジュール29の間に介在するパッキン224と、を備える。取付板220は、取付板220を厚み方向に貫通し、無線モジュール29に無線信号を受信させる開口222を有する。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源ユニットと、
前記光源ユニットを支持する器具本体と、
を備え、
前記器具本体は、前記光源ユニットが収まる開口部を有し、
前記光源ユニットは、
厚み方向の第1面及び第2面を有する金属製の取付板と、
前記取付板の前記第1面に取り付けられる光源モジュールと、
前記取付板の前記第2面に取り付けられる無線モジュールと、
前記取付板と前記無線モジュールの間に介在するパッキンと、
を備え、
前記取付板は、前記取付板を前記厚み方向に貫通し、前記無線モジュールに無線信号を受信させる開口を有する、
照明器具。
【請求項2】
前記パッキンは、前記無線モジュールの一つの面の周縁部に接触する、
請求項1の照明器具。
【請求項3】
前記パッキンは、前記取付板の前記第2面と前記無線モジュールの間に介在し、前記第2面と接触する、
請求項1又は2の照明器具。
【請求項4】
前記パッキンは、前記開口を囲う枠状に形成されている、
請求項1~3のいずれか一つの照明器具。
【請求項5】
前記光源モジュールは、第1実装基板と、第2実装基板と、前記第1実装基板における前記取付板とは反対側の面に実装される発光素子の第1グループと、前記第2実装基板における前記取付板とは反対側の面に実装される発光素子の第2グループと、を含み、
前記第1グループは、前記取付板の前記厚み方向に直交する所定方向に沿って所定間隔で並ぶ発光素子の1以上の列を含み、
前記第2グループは、前記所定方向に沿って前記所定間隔で並ぶ発光素子の1以上の列を含む、
請求項1~4のいずれか一つの照明器具。
【請求項6】
前記光源モジュールは、実装基板を有し、前記実装基板における前記取付板とは反対側の面に実装される発光素子のグループを含み、
前記発光素子のグループは、前記取付板の前記厚み方向に直交する所定方向に沿って所定間隔で並ぶ発光素子の列を含む、
請求項1~4のいずれか一つの照明器具。
【請求項7】
前記光源ユニットは、前記光源モジュールを覆うように前記取付板の前記第1面に取り付けられる透光性のカバーを更に備える、
請求項1~6のいずれか一つの照明器具。
【請求項8】
前記無線モジュールは、光信号を受け取る受光部を有し、
前記受光部は、前記開口を通して前記光信号を受け取る、
請求項1~7のいずれか一つの照明器具。
【請求項9】
前記光源ユニットは、点灯回路を更に備え、
前記無線モジュールは、無線信号を受信するように構成され、
前記点灯回路は、前記無線モジュールで受信した前記無線信号に応じて前記光源モジュールを制御するように構成される、
請求項1~8のいずれか一つの照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明器具に関し、より詳細には、本発明は、光源モジュール及び無線モジュールを備える光源ユニットと、当該光源ユニットを支持する器具本体とを備える照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、照明用モジュール(光源ユニット)を開示する。特許文献1の照明用モジュールは、内部が空洞である照明用管と、前記照明用管の端部に固着され、電源供給用の端子を含む照明用管端子部とを含む筐体を有し、照明用管内に照明部(光源モジュール)とアンテナ部(無線モジュール)とが配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、照明部は、照明用管端子部間で支持され、アンテナ部は照明用管端子部の一方に支持されている。そのため、このような照明用モジュールでは強度に不安があった。
【0005】
本発明の目的は、強度の向上を図りつつ無線通信の精度を向上でき、その上、絶縁性能を確保できる照明器具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る照明器具は、光源ユニットと、前記光源ユニットを支持する器具本体と、を備える。前記器具本体は、前記光源ユニットが収まる開口部を有する。前記光源ユニットは、厚み方向の第1面及び第2面を有する金属製の取付板と、前記取付板の前記第1面に取り付けられる光源モジュールと、前記取付板の前記第2面に取り付けられる無線モジュールと、前記取付板と前記無線モジュールの間に介在するパッキンと、を備える。前記取付板は、前記取付板を前記厚み方向に貫通し、前記無線モジュールに無線信号を受信させる開口を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の態様によれば、強度の向上を図りつつ無線通信の精度を向上でき、その上、絶縁性能を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、一実施形態に係る照明器具の斜視図である。
【
図3】
図3は、上記照明器具の光源ユニットの一部を切り欠いた底面図である。
【
図6】
図6は、上記光源ユニットの部分断面図である。
【
図7】
図7は、上記光源ユニットの一部の部材を省略した平面図である。
【
図8】
図8は、上記光源ユニットの一部の部材を省略した底面図である。
【
図11】
図11は、上記照明器具の本体部を省略した斜視図である。
【
図16】
図16は、
図13の光源ユニットを備える照明器具の斜視図であって、光源ユニットを器具本体に仮吊りしている状態を示す。
【
図17】
図17は、
図13の光源ユニットを備える照明器具の斜視図であって、光源ユニットを器具本体に取り付けた状態を示す。
【
図18】
図18は、別の変形例の光源ユニットの一部の部材を省略した平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
1.実施形態
1.1 概要
一実施形態では、
図1及び
図2に示すように、照明器具1は、光源ユニット2と、光源ユニット2を支持する器具本体10と、を備えている。光源ユニット2は、
図2及び
図3に示すように、2つのLED(Light Emitting Diode)モジュール20を有し、2つのLEDモジュール20が光源モジュール28を構成する。また、光源ユニット2は、
図4及び
図5に示すように、無線モジュール29を有している。光源ユニット2は、更に、
図5及び
図6に示すように、取付板220を有している。取付板220は金属製である。取付板220は、厚み方向の第1面2201及び第2面2202を有する。光源モジュール28(2つのLEDモジュール20)は、取付板220の厚み方向の第1面2201(
図6では下面)に取り付けられている。一方で、無線モジュール29は、取付板220の厚み方向の第2面2202(
図6では上面)に取り付けられている。無線モジュール29は、アンテナ部291を有しており、アンテナ部291は、光源モジュール28の空間203及び取付板220の開口222により露出している。開口222は、取付板220の厚み方向に直交する所定方向(第1方向、
図6の左右方向)において空間203が開口222内に収まる大きさである。
【0010】
この光源ユニット2では、取付板220が金属製であるから、樹脂製である場合に比べて取付板220の強度の向上を図ることができる。また、無線モジュール29のアンテナ部291は開口222及び空間203により露出しており、電波が取付板220及び光源モジュール28によって遮られない。よって、無線モジュール29による無線通信の精度を向上できる。更に、開口222は、所定方向(
図6の左右方向)において空間203が開口222内に収まる大きさである。つまり、開口222は、所定方向において、空間203より広がっている。そのため、開口222が空間203と同じ大きさである場合に比べれば、光源モジュール28の回路部分(光源モジュール28における取付板220とは反対側の部分)と取付板220との距離(沿面距離)を長くできる。したがって、光源モジュール28と取付板220との絶縁距離を確保できて、絶縁性能を確保できる。このように、光源ユニット2によれば、強度の向上を図りつつ無線通信の精度を向上でき、その上、絶縁性能を確保できる。この利点は、光源ユニット2を備える照明器具1においても同様である。
【0011】
1.2 構成
以下、照明器具1について詳細に説明する。ここで、照明器具1は、造営材(例えば天井)に設置される照明器具である。なお、照明器具1は、造営材に直付けされてもよいし、造営材に埋込まれる形で設置されてもよい。
【0012】
照明器具1は、
図1及び
図2に示すように、光源ユニット2と、光源ユニット2を支持する器具本体10とを備えている。ただし、以下の説明では、特に断りのない限り、
図2における上下方向、前後方向及び左右方向を照明器具1(光源ユニット2及び器具本体10)の上下方向、前後方向及び左右方向と規定する。
【0013】
光源ユニット2は、
図3~
図5に示すように、光源モジュール28(2つのLEDモジュール20)と、カバー21と、取付部材22と、ユニットカバー23と、電源ユニット24と、無線モジュール29と、2つの取付ばね26とを備えている。
【0014】
取付部材22は、正方形の取付板220と、取付板220の4つの辺からそれぞれ下向きに突出する4つの側板221とを有している(
図4及び
図5参照)。取付板220と4つの側板221とは、金属板により一体に形成されている。具体的には、取付板220と4つの側板221とは、亜鉛鋼板などの金属板が曲げ加工されて一体に形成されている。取付板220は金属製であり、樹脂製である場合に比べて取付板220の強度の向上を図ることができる。取付板220は、厚み方向の第1面2201及び第2面2202を有している。第1面2201と第2面2202とは取付板220の互いに反対側の面である。4つの側板221の各々は、細長い台形状に形成されている。また、取付部材22は、
図7に示すように、取付板220を厚み方向に貫通する開口222を有する。開口222は、光源ユニット2の前後方向の寸法が左右方向より長い矩形状であり、取付板220の左右方向の中央部の前よりに形成されている。開口222は、無線モジュール29のアンテナ部291を露出させるために設けられている。
【0015】
光源モジュール28は、
図8に示すように、2つのLEDモジュール20(20a,20b)を有する。2つのLEDモジュール20a,20bの各々は、長方形状の実装基板201(第1実装基板201a及び第2実装基板201b)の実装面(下面)に複数の発光素子200を実装して構成されている。複数の発光素子200は、実装基板201の実装面に格子状に配置され、実装面に形成されている配線導体(銅はく)を介して互いに電気的に接続されている。また、各実装基板201の実装面には、配線導体を介して各発光素子200と電気的に接続されたレセプタクルコネクタ202が実装されている。レセプタクルコネクタ202は、後述するように電源ユニット24の出力線に結線されたプラグコネクタと抜き差し可能に接続される。
【0016】
第1実装基板201a及び第2実装基板201bは、所定方向(
図8の左右方向)に間隔W10(
図9参照)を空けて並ぶように、取付板220の第1面2201にねじ止めにより取り付けられている。なお、第1実装基板201a及び第2実装基板201bと取付板220の第1面2201との間には、電気絶縁性のシート223が配置されている。シート223は、取付板220の第1面2201のほぼ全面を覆う正方形状であるが、開口222を露出させる矩形状の窓孔2231を有している。窓孔2231は、開口222よりも全体的に大きい。
【0017】
第1実装基板201a及び第2実装基板201bは、それぞれの短手方向が所定方向と平行しており、第1実装基板201aの長辺の一方(第1辺)204と第2実装基板201bの長辺の一方(第2辺)205とが所定方向において互いに対向している。ここで、
図9に示すように、第1実装基板201aは、第1辺204に形成された切欠き206(206a)を有し、第2実装基板201bは、第2辺205に形成された切欠き206(206b)を有する。これら切欠き206a,206bは所定方向(左右方向)で互いに対向している。各切欠き206は、所定方向(左右方向)において実装基板201の端から中央に行くにつれて、前後方向の寸法が小さくなる台形状である。第1実装基板201aの切欠き206aの底面と第2実装基板201bの切欠き206bの底面との間の隙間が、上述の空間203を形成している。換言すれば、空間203は、第1辺204と第2辺205との間の隙間を含むとともに、第1辺204と第2辺205とに形成された切欠き206a,206bを含む。このように、実装基板201間の隙間を空間203に利用しているから、空間203を実装基板201に形成する場合よりも、空間203を容易に形成できる。また、切欠き206によって、空間203の寸法W11を維持したまま実装基板201間の間隔W10を狭くでき、異なる実装基板201の発光素子200間の距離を短くできる。
【0018】
各発光素子200は、LED(本実施形態では、白色光を放射する照明用白色LED)である。
図8に示すように、複数の発光素子200は、第1グループG10と、第2グループG20と、を含む。第1グループG10は、第1実装基板201aにおける取付板220とは反対側の面(実装面)に実装される発光素子200のグループである。第1グループG10は、メイングループG11とサブグループG12とを含む。メイングループG11は、所定方向(左右方向)に沿って所定間隔W14で並ぶ複数(
図8では5個)の発光素子200の複数の列(
図8では9列)を含んでいる。また、発光素子200の複数の列は、取付板220の厚み方向(上下方向)及び所定方向(第1方向、左右方向)にそれぞれ直交する方向(第2方向、前後方向)に所定間隔W15を空けて並んでいる。つまり、メイングループG11は、格子状(
図8では5×9のマトリクス状)に配置された発光素子200のグループである。サブグループG12は、メイングループG11の発光素子200が配置された矩形状の実装領域の3辺を囲うように配置された発光素子200のグループである。特に、サブグループG12は、実装領域の第1辺204側を除く3辺を囲う。第2グループG20は、メイングループG21とサブグループG22とを含む。メイングループG21は、所定方向(左右方向)に沿って所定間隔W14で並ぶ複数(
図8では5個)の発光素子200の複数の列(
図8では9列)を含んでいる。また、発光素子200の複数の列は、取付板220の厚み方向(上下方向)及び所定方向(左右方向)にそれぞれ直交する方向(前後方向)に所定間隔W15を空けて並んでいる。つまり、メイングループG21は、格子状(
図8では5×9のマトリクス状)に配置された発光素子200のグループである。サブグループG22は、メイングループG21の発光素子200が配置された矩形状の実装領域の3辺を囲うように配置された発光素子200のグループである。特に、サブグループG22は、実装領域の第2辺205側を除く3辺を囲う。
【0019】
上述したように、第1実装基板201a及び第2実装基板201bは、所定方向(
図9の左右方向)に間隔W10を空けて並ぶ。ここで、所定方向における空間203の寸法W11は、所定方向における切欠き206の寸法と間隔W10との合計値である。取付板220の開口222は、所定方向において空間203が開口222内に収まる大きさである。つまり、所定方向における開口222の寸法W12は、空間203の寸法W11よりも大きい。したがって、開口222が空間203と同じ大きさである場合に比べれば、光源モジュール28の回路部分(例えば発光素子200及び配線導体を含む部分)と取付板220との沿面距離(絶縁距離)を長くできる。ここで、開口222の大きさは、絶縁距離が4.5mm以上となるようにしてある。なお、絶縁距離は、光源ユニット2で使用する電圧が100Vであれば1.5mm以上、300Vであれば2.5mm以上とすることが好ましい。また、シート223の窓孔2231は、所定方向において開口222が窓孔2231内に収まる大きさである。つまり、所定方向における窓孔2231の寸法W13は、開口222の寸法W12よりも大きい。これによって、シート223がアンテナ部291の邪魔になり難い。ここで、空間203の幅W11も、発光素子200の所定間隔W14未満である。そのため、異なる実装基板201間に亘って発光素子200を所定方向に等間隔で配置しやすくなる。また、所定方向における開口222の寸法W12は、所定間隔W14以下である。そのため、異なる実装基板201間に亘って発光素子200を所定方向に等間隔でより配置しやすくなる。
【0020】
そして、空間203の幅W11は、メイングループG11の最も第1辺204側の発光素子200とメイングループG21の最も第2辺205側の発光素子200との間隔が所定間隔W14と等しくなるように設定される。これによって、第1グループG10のメイングループG11と第2グループG20のメイングループG21とが、所定間隔W14で格子状(
図8では10×9のマトリクス状)に配置された発光素子200のグループを構成する。このように、異なる実装基板201に実装された複数の発光素子200を等間隔で並べることが可能になる。この場合、空間203は、発光素子200の列のうち隣り合う2つの発光素子の間に位置していることになる。なお、第1グループG10のサブグループG12と第2グループG20のサブグループG22とによって、メイングループG11,G21の格子状に配置された発光素子200のグループを囲うように配置された発光素子200のグループを構成する。
【0021】
また、取付板220の開口222は、第2方向(前後方向)において空間203が開口222内に収まる大きさである。つまり、第2方向における開口222の寸法は、空間203の寸法よりも大きい。換言すれば、取付板220の厚み方向に直交する面内において、空間203は開口222内に位置する。ただし、第2方向では、空間203は、いずれの発光素子200とも並んでいない。そのため、第2方向では、必ずしも、空間203が開口222内に収まっていなくてもよい。また、シート223の窓孔2231は、第2方向において開口222が窓孔2231内に収まる大きさである。つまり、所定方向における窓孔2231の寸法は、開口222の寸法よりも大きい。換言すれば、取付板220の厚み方向に直交する面内において、開口222は窓孔2231内に位置する。これによって、シート223がアンテナ部291の邪魔になり難い。
【0022】
無線モジュール29は、本体部290と、本体部290の一面(下面)から突出するアンテナ部291とを有する(
図6参照)。アンテナ部291は、
図5に示すように、略直方体状であり、本体部290とは反対側の面が凸面となっている。また、アンテナ部291は、アンテナを内蔵している。アンテナは、例えば、基板の一面に形成された導体パターンで構成される平面アンテナである。なお、アンテナは、平面アンテナに限らず、立体アンテナであってもよい。また、無線モジュール29は、光信号を受け取る受光部292(
図9参照)を有している。この受光部292により光源ユニット2との光通信が可能になる。受光部292は、本体部290の一面(下面)に設けられている。受光部292は、光信号を受け取るように構成されている。本実施形態では、受光部292は、赤外線受光素子を備えており、光信号は、赤外線信号である。光信号は、赤外線信号等の可視光領域外の光信号に限らず、可視光領域の光信号であってもよい。本体部290は、略直方体状であり、回路ブロックを内蔵している。回路ブロックは、アンテナ部291を通じて無線信号(電波を媒体とする信号)の送受信を行う通信機能を有している。回路ブロックは、例えば、アンテナ部291を介して受け取った無線信号を、電源ユニット24に対応した制御信号(第1制御信号)に変換するように構成される。また、回路ブロックは、受光部292で受け取った光信号を、電源ユニット24に対応した制御信号(第2制御信号)に変換するように構成される。
【0023】
無線モジュール29は、
図6に示すように、取付板220の第2面2202に取り付けられる。このとき、
図9に示すように、アンテナ部291及び受光部292は、取付板220の開口222、シート223の窓孔2231、及び、光源モジュール28の空間203から露出する。そのため、取付板220、シート223、及び光源モジュール28によって無線信号(電波)が遮られる可能性を低減でき、無線モジュール29による無線通信の精度を向上できる。また、取付板220、シート223、及び光源モジュール28によって光信号(電波)が遮られる可能性を低減でき、無線モジュール29が受光部292で光信号を受け取る確率を向上できる。また、アンテナ部291は、
図9に示すように、開口222、窓孔2231、及び空間203を通って取付板220の第1面2201から突出している。なお、無線モジュール29の本体部290と取付板220の第2面2202との間にはパッキン224が介在されている。パッキン224は、開口222を囲う枠状であり、異物の侵入を抑制するために設けられている。
【0024】
電源ユニット24は、光源モジュール28を制御する点灯回路である。電源ユニット24は、プリント配線板241に電子部品が実装されて構成された電源回路と、この電源回路を収容するケース240とを有している(
図4及び
図5参照)。電源回路は、入力コネクタ、整流器、力率改善回路、降圧型のDC/DCコンバータ、出力コネクタ242、制御用コネクタなどを備える。入力コネクタは、後述する第1端子台14を介して電源線140と電気的に接続される(
図10参照)。電源回路は、入力コネクタから入力する交流電力を直流電力に変換した後、変換後の直流電力を出力コネクタ242から電線(出力線)を介して出力する。直流電力は、出力線の先端に結線されたプラグコネクタ及びレセプタクルコネクタ202を介して各LEDモジュール20の各発光素子200に供給される。
【0025】
また、電源回路は、無線モジュール29で受信した無線信号(第1制御信号)に応じて光源モジュール28を制御するように構成される。例えば、電源回路は、無線モジュール29から制御用コネクタに入力される第1制御信号が調光信号であれば、出力コネクタ242から出力する直流電力を増減し、LEDモジュール20の光出力を調整(調光)するように構成されている。つまり、電源回路は、光源モジュール28の光出力を調光信号の示す調光レベルに対応する値に設定する。また、電源回路は、無線モジュール29から制御用コネクタに入力される第1制御信号が点灯信号であれば光源モジュール28を点灯し、消灯信号であれば光源モジュール28を消灯する。電源ユニット24により、光源ユニット2の遠隔制御が可能になる。また、電源回路は、無線モジュール29で受信した光信号(第2制御信号)に応じて設定情報を変更するように構成される。設定情報は、例えば、無線モジュール29で受信する無線信号の送信元の情報を含み得る。つまり、光信号によって、照明器具1とリモートコントローラとの関連付けを変更することができる。
【0026】
プリント配線板241は、長尺の矩形平板状の絶縁基板の部品面に配線導体(銅はく)が形成されている。プリント配線板241の表面に、入力コネクタ、出力コネクタ242、制御用コネクタ、平滑コンデンサ、チョークコイルなどの、いわゆるリード部品が実装される。そして、プリント配線板241のはんだ面に電源回路を構成している電子部品のうちの表面実装部品が実装される。ただし、入力コネクタ及び制御用コネクタは、プリント配線板241の長手方向の一端に実装され、出力コネクタ242は、プリント配線板241の長手方向の他端に実装されている。ケース240は、
図4及び
図5に示すように、金属製の板材によって長尺の箱状に形成されている。ケース240は、入力コネクタ及び出力コネクタ242を露出するようにしてプリント配線板241を内部に収容している。電源ユニット24は、取付板220の上面における前端に、ケース240の長手方向を左右方向に一致させるようにして取付板220にねじ止めされている。
【0027】
カバー21は、透光性を有している。カバー21は、正方形状の底部210(
図3参照)と、底部210の周縁から上向きに立ち上がる周壁部211(
図5参照)と、周壁部211の上端に設けられた4つの爪部212(
図4参照)とを有している。底部210と周壁部211と4つの爪部212は、アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂などの透光性を有する合成樹脂材料によって一体に形成される。また、少なくとも底部210及び周壁部211は、その表面にシボ加工が施されることによって光を拡散するように構成される。あるいは、少なくとも底部210及び周壁部211は、合成樹脂材料に拡散剤が混入されることによって光を拡散するように構成されてもよい。各爪部212は鈎形に形成されて周壁部211の上端における長手方向(前後方向又は左右方向)の中央から上向きに突出している。
【0028】
カバー21は、取付部材22の側板221の内側に周壁部211を収めるようにして取付部材22に取り付けられる(
図5参照)。ここで、取付部材22の取付板220において、カバー21の4つの爪部212と対応する位置、すなわち、取付板220の4つの辺における長手方向の中央に貫通孔が1つずつ設けられている。各爪部212は、取付板220の下から上に向かって対応する貫通孔に挿通され、取付板220の上面における貫通孔の縁に引っ掛かる(
図4及び
図5参照)。その結果、カバー21は、側板221の内側に周壁部211を収めるようにして取付部材22の取付板220に取り付けられる。このようにして、カバー21は、光源モジュール28を覆うように取付板220の第1面2201に取り付けられる。ここで、カバー21とアンテナ部291との距離L10は、アンテナ部291の影がカバー21に写らない長さである。換言すれば、アンテナ部291はカバー21の底部210から、底部210を通してアンテナ部291が見えない程度に離してある。特に、光源モジュール28の点灯時であっても、底部210を通してアンテナ部291が見えないようにしておくことが好ましい。
【0029】
取付ばね26は、コイル部260と、2本の腕部と、端末部263とを有するねじりコイルばねで構成されている。2本の腕部のうちで長い方の腕部を第1腕部261と呼び、短い方の腕部を第2腕部と呼ぶ。第1腕部261は、引掛片264と、第1腕片265と、第2腕片266とを有している。第1腕片265は、コイル部260の端末からコイル部260の径方向に突出している。ただし、第1腕片265の長手方向における複数箇所(例えば、2箇所)が同じ向き(下向き)に曲げられている(
図5参照)。引掛片264は、前後方向から見てU字状に形成され、長手方向の一端で第1腕片265の先端とつながり、長手方向の他端で第2腕片266の先端とつながっている(
図9参照)。第2腕片266の後端は、端末部263とつながっている。ただし、第2腕片266の長手方向における複数箇所(例えば、2箇所)が同じ向き(下向き)に曲げられている。端末部263は、第2腕片266の後端から引掛片264とほぼ平行に突出している。第2腕部は、コイル部260の端末から第1腕部261とは反対の方向(取付板220の中心に向かう方向)に突出している。
図4及び
図5では、第2腕部は、ユニットカバー23で隠れている。
【0030】
ユニットカバー23は、
図4に示すように、平坦部230と、湾曲部231と、3つの取付部232とを有している。なお、平坦部230と、湾曲部231と、3つの取付部232とは、亜鉛鋼板などの金属板によって一体に構成されている。
【0031】
平坦部230は、平板状に形成されている。平坦部230の後端(
図4における下端)に湾曲部231がつながっている。湾曲部231は、平坦部230の後端から上方へ突出するように湾曲している。ただし、湾曲部231の前半部分は平坦部230から離れるにつれて緩やかに湾曲し、湾曲部231の後半部分は湾曲部231の頂点から下方に向かって急激に湾曲している(
図5参照)。3つの取付部232は、平坦部230の前端(
図4における上端)と、平坦部230の右端と、湾曲部231の後端とに1つずつ設けられている。また、湾曲部231は、矩形の通気孔2310を有している。
【0032】
3つの取付部232はほぼ同一の構成を有している。取付部232は、第1支持部233と、第2支持部234(
図5参照)とを有している。第1支持部233は、幅細の板状に形成されている(
図4参照)。第1支持部233は、取付ばね26のコイル部260に挿通されてコイル部260の軸回りに回転可能にコイル部260を支持することが可能である(
図5参照)。第2支持部234は平板状に形成され、平坦部230の端縁から下向きに突出している。第2支持部234は、厚み方向に貫通する孔2340を有している(
図5参照)。この孔2340は、取付ばね26の端末部263が挿通可能な大きさに形成されている。第2支持部234は、孔2340に挿通される端末部263を支持することが可能である。
【0033】
ユニットカバー23は、湾曲部231を挟んで前後方向に対向する2つの取付部232のそれぞれに取付ばね26が取り付けられた状態で取付部材22の取付板220に固定される。ここで、取付板220の上面(第2面2202)には複数のねじ止め部226が設けられている(
図5参照)。各ねじ止め部226は、取付板220の上面から上向きに突出した円錐台形状の突起と、突起の上面に設けられためねじとを有している。ユニットカバー23は、複数のねじ止め部226の上に載せられた状態でユニットカバー23に設けられた複数のねじ挿通孔に各別に挿通された複数の固定ねじ227がねじ止め部226のめねじにねじ込まれることによって取付部材22に固定される(
図4参照)。ただし、取付部材22の取付板220とユニットカバー23の平坦部230との間には、各ねじ止め部226の高さ寸法に等しい空間が形成される。この空間には、第1端子台14と電源ユニット24との間の電路となる電源線や無線モジュール29と電源ユニット24との間の電路となる信号線などが収容される。つまり、ユニットカバー23は、これらの電源線や信号線を上から覆うことにより、吊りボルトなどから電源線や信号線を保護する機能を有している。なお、湾曲部231は電源ユニット24を上から覆っているが、通気孔2310を通して電源ユニット24の発する熱を湾曲部231の外(上)に逃がすことができる。
【0034】
器具本体10は、
図2に示すように、造営材(天井)に取り付けられる本体部11と、本体部11に着脱可能に結合されて本体部11を覆う本体カバー12とを有している。
【0035】
本体部11は、亜鉛鋼板などの金属材料により、下面が開放された浅い箱状に形成されている。なお、上下方向から見た本体部11の外形は正方形である。本体部11の底面の中央に円形の電源孔110が設けられている。本体部11の底面における電源孔110の近傍に第1端子台14と第2端子台15が配置されている。
図10に示すように、第1端子台14は電源孔110に挿通される電源ケーブル16と電気的に接続される。また第2端子台15は電源孔110に挿通される信号ケーブルと電気的に接続される。更に第1端子台14から引き出された電源線140の先端にプラグコネクタ17が取り付けられている。なお、第2端子台15からは信号線150が引き出されている。
【0036】
本体部11の底面には複数のボルト挿通孔111も設けられている(
図2参照)。これら複数のボルト挿通孔111は、長軸の方向を本体部11の前後方向に一致させた長円形に形成されている。本体部11は、これら複数のボルト挿通孔111のうちの少なくとも2つのボルト挿通孔111に挿通される吊りボルトにナットが締め付けられることによって天井に取り付けられる。
【0037】
さらに、本体部11の底面には4つの引掛ばね13が設けられている。各引掛ばね13は、コイル部130と2本の腕部131,132とを有するねじりコイルばねで構成されている。2本の腕部131,132のうちで長い方の腕部を第1腕部131と呼び、短い方の腕部を第2腕部132と呼ぶ。第1腕部131の先端は鉤形に曲げられている(
図2参照)。
【0038】
各引掛ばね13は、金具133によって本体部11に取り付けられている(
図2参照)。金具133は、引掛ばね13のコイル部130を、コイル部130の軸回りに回転可能かつコイル部130の軸方向に移動可能に支持するように構成されている。
【0039】
4つの引掛ばね13のうちの2つの引掛ばね13は、本体部11の底面において電源孔110の前方に左右方向に並べて取り付けられている。また、4つの引掛ばね13のうちの残り2つの引掛ばね13は、本体部11の底面において電源孔110の後方に左右方向に並べて取り付けられている(
図2参照)。ただし、左右方向に並ぶ2つの引掛ばね13は、各々の第2腕部132同士を隣り合わせるように配置されている。
【0040】
本体カバー12は、亜鉛鋼板などの金属材料により、上下方向から見た形状が正方形である開口部120を有する枠状に形成されている。なお、本体カバー12における開口部120の外側の部分(第1部分121)が開口部120を底面(上底)とする正四角錐台の錐体面となる形状に形成されている。更に、本体カバー12における第1部分121の外側の部分(第2部分122)が第1部分121の周縁を底面(上底)の四辺とする正四角錐台の錐体面となる形状に形成されている。第1部分121及び第2部分122の下面は白色の塗料で塗装されている。
【0041】
本体カバー12は、
図11に示すように、開口部120の4つの縁のそれぞれから上向き(本体部11に近付く向き)に突出する突壁(第1~第4の突壁123~126)を有している。すなわち、第1の突壁123は開口部120の前方の縁から突出し、第3の突壁125は開口部120の後方の縁から突出し、第2の突壁124は開口部120の右方の縁から突出し、第4の突壁126は開口部120の左方の縁から突出している。つまり、第1の突壁123と第3の突壁125が開口部120を挟んで前後方向に対向し、第2の突壁124と第4の突壁126が開口部120を挟んで左右方向に対向している。
【0042】
第1の突壁123は、開口部120の前方の縁から上向きに突出した平板状の主片1230と、主片1230の上端から開口部120と平行に突出する固定片1231とを有している。同じく第3の突壁125は、開口部120の後方の縁から上向きに突出した平板状の主片1250と、主片1250の上端から開口部120と平行に突出する固定片1251とを有している(
図11参照)。第1の突壁123の主片1230の長手方向(左右方向)の中央に引掛部127Aが設けられている(
図11参照)。第3の突壁125の主片1250の長手方向の中央に引掛部127Bが設けられている(
図11参照)。引掛部127Bは、
図2に示すように、第3の突壁125の主片1250を厚み方向(前後方向)に貫通する逆U字状の貫通孔を有している。引掛部127Aは、
図12に示すように第1の突壁123の主片1230を厚み方向(前後方向)に貫通する逆U字状の貫通孔を有している。更に、引掛部127Aは、貫通孔の下側の縁から上向きに突出する長方形状の仮保持片1270と、貫通孔の上側の縁から下向きに突出する三角形状の2つの突起1271とを有している。
【0043】
第1の突壁123の固定片1231並びに第3の突壁125の固定片1251のそれぞれに2つの引掛部(ばね引掛部)128が設けられている(
図10参照)。第1の突壁123において、2つの引掛部128は、第1の突壁123の固定片1231の長手方向(左右方向)の両側に位置している。第3の突壁125において、2つの引掛部128は、第3の突壁125の固定片1251の長手方向(左右方向)の両側に位置している。
【0044】
第2の突壁124は矩形の板状に形成されている。そして、第2の突壁124の長手方向(前後方向)の中央に引掛部127Cが設けられている(
図11参照)。第2の突壁124に設けられた引掛部127Cは、第2の突壁124を厚み方向(左右方向)に貫通する逆U字状の貫通孔を有している。
【0045】
第4の突壁126の上下方向の高さ寸法は、第1~第3の突壁123~125の上下方向の高さ寸法よりも小さい(
図11参照)。また、第4の突壁126は、その長手方向の両側の端部1260の高さ寸法よりも、両側の端部1260を除く部分(引掛部129)の高さ寸法よりも小さくなるように形成されている(
図11参照)。なお、引掛部129の長手方向の両端に、下向きに凹んだ凹部1290がそれぞれ設けられている。
【0046】
本体カバー12は、本体部11が有する4つの引掛ばね13の第1腕部131が各引掛ばね13に対応する引掛部128に引っ掛けられることにより、各引掛ばね13のばね力によって本体部11と結合される(
図10参照)。
【0047】
1.3 施工作業
次に、照明器具1を天井に施工する作業について説明する。まず、施工作業を行う作業者は、本体部11の電源孔110に電源ケーブル16および信号ケーブルを挿通した後、ボルト挿通孔111に挿通した吊りボルトにナットを締め付けることで本体部11を天井に取り付ける。また、作業者は、電源孔110から引き込んだ電源ケーブル16を第1端子台14に結線するとともに電源孔110から引き込んだ信号ケーブルを第2端子台15に結線する。続いて作業者は、本体部11に本体カバー12を取り付ける。作業者は、本体部11の4つの引掛ばね13のうちの1つの引掛ばね13の第1腕部131を下に引張り、4つの引掛部128のうちの対応する1つの引掛部128に第1腕部131の先端を引っ掛ける。作業者は、残り3つの引掛ばね13の第1腕部131の先端をそれぞれの引掛ばね13と対応する引掛部128に1つずつ順番に引っ掛ける。それから、作業者は、4つの引掛ばね13の第1腕部131の先端を4つの引掛部128に引っ掛けた状態で本体カバー12を本体部11に近付けるように上に持ち上げる。各引掛ばね13の第1腕部131は、各引掛部128に引っ掛かったままで上向きに変位(回転)する。そして、本体部11の下端縁が本体カバー12の第1部分121の上面に当たると、4つの引掛部128に引っ掛けられた4つの引掛ばね13のばね力によって本体部11と本体カバー12との結合状態が維持される(
図10参照)。
【0048】
上述のような手順で器具本体10が天井に取り付けられる。続いて、器具本体10に光源ユニット2を取り付ける手順を説明する。作業者は、第1の突壁123に設けられた引掛部127Aの貫通孔に前方の取付ばね26の引掛片264を挿入し、引掛部127Aの仮保持片1270に引掛片264を引っ掛けることで光源ユニット2を器具本体10に仮保持させる。作業者は、光源ユニット2を器具本体10に仮保持させた状態で第1端子台14の電源線140及び第2端子台15の信号線150と電源ユニット24の結線作業を行う。結線作業の完了後、作業者は、第3の突壁125に設けられた引掛部127Bの貫通孔に後方の取付ばね26の第1腕部261を挿入した後、光源ユニット2を持ち上げて本体カバー12の開口部120内に収める。光源ユニット2が開口部120内に収められると、各取付ばね26の第1腕部261が第1及び第3の突壁123、125の各引掛部127A、127Bに引っ掛かる(
図11参照)。その結果、光源ユニット2は、2つの取付ばね26のばね力によって器具本体10(本体カバー12)に支持される。以上のような手順で照明器具1の施工作業が完了する(
図1参照)。
【0049】
ここで、本体部11と本体カバー12を結合した器具本体10に比べて、本体部11及び本体カバー12の方が軽量である。そのため、上述のように、本体部11と本体カバー12が別々に施工可能であれば、施工の手順は増えるものの作業者の作業負担の軽減を図ることができる。さらに、天井に取り付けられた器具本体10に対して光源ユニット2が取り付けられる。その結果、照明器具1は、施工作業の作業性の向上を図ることが可能である。
【0050】
さらに、光源ユニット2が本体カバー12に取り付けられるので、光源ユニット2が本体部11に取り付けられる場合と比較して、本体カバー12と光源ユニット2との位置関係のばらつきの抑制を図ることができる。その結果、照明器具1は、本体カバー12と光源ユニット2との位置関係のばらつきに起因した外観品質低下の抑制を図ることができる。
【0051】
2.変形例
以上説明した実施形態は、本発明の様々な実施形態の一つに過ぎない。また、上記実施形態は、本発明の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下に、上記実施形態の変形例を列挙する。
【0052】
2.1 光源ユニットの変形例
上記実施形態の照明器具1において、器具本体10と組み合わされる光源ユニット2は上述した光源ユニット2に限定されない。例えば、以下に説明する光源ユニット2Xも器具本体10と組み合わせることができる。なお、光源ユニット2Xの基本構成は光源ユニット2と共通である。したがって、以下の光源ユニット2Xの説明において、上述した光源ユニット2と共通の構成要素については同一の符号を付して適宜図示並びに説明を省略する。
【0053】
光源ユニット2Xは、
図13~
図15に示すように、一部分を取付部材22の左端縁から取付部材22の外に突出させた引掛部材27を有している。引掛部材27は平板部270と幅広部271とを有している。ただし、平板部270と幅広部271とは亜鉛鋼板などの金属板によって一体に形成されている。
【0054】
平板部270は概ね矩形に形成されている。幅広部271は、平板部270の4つの辺のうちの1つの辺(
図13における左辺)から下向きに突出している。幅広部271の長手方向の長さ寸法は、幅広部271の長手方向に沿った平板部270の長手方向の長さ寸法よりも大きい。つまり、幅広部271は、その長手方向の両端に、平板部270の長手方向の両端の外に突出する突部272を有している。
【0055】
引掛部材27は、平板部270の短手方向(
図13における左右方向)におけるおおよそ半分の部分が取付部材22の取付板220の上面に取り付けられる。なお、平板部270は、取付板220とユニットカバー23の平坦部230との間に挟まれるようにして取付板220に固定される(
図14参照)。さらに、平板部270の短手方向における残り半分の部分には電源ユニット24が取り付けられる。つまり、電源ユニット24は、平板部270の上面に取り付けられることにより、点灯中のLEDモジュール20から放射される熱の影響を受け難くされている。
【0056】
また、光源ユニット2Xにおいて、ユニットカバー23の3つの取付部232のうちの右端(
図14においては左端)の取付部232にのみ取付ばね26が取り付けられている(
図14参照)。
【0057】
次に、光源ユニット2Xを器具本体10に取り付ける手順を説明する。作業者は、開口部120から第4の突壁126と本体部11の底面との間の隙間に引掛部材27の幅広部271を挿入した後、第4の突壁126の両側の端部1260に幅広部271の両側の突部272を引っ掛ける。その結果、
図16に示すように、光源ユニット2Xが器具本体10に仮吊りされる。作業者は、光源ユニット2を器具本体10に仮吊りさせた状態で第1端子台14の電源線140及び第2端子台15の信号線150と電源ユニット24の結線作業を行う。結線作業の完了後、作業者は、第2の突壁124に設けられた引掛部127Cの貫通孔に取付ばね26の第1腕部261を挿入した後、光源ユニット2を持ち上げて本体カバー12の開口部120内に収める。光源ユニット2が開口部120内に収められると、取付ばね26の第1腕部261が第2の突壁124の引掛部127Cに引っ掛かる。また、引掛部材27が開口部120から離れる向きに移動し、第4の突壁126に設けられた引掛部129に引掛部材27が引っ掛けられる(
図17参照)。その結果、光源ユニット2Xは、1つの取付ばね26と引掛部材27とによって器具本体10(本体カバー12)に支持される。以上のような手順で照明器具1の施工作業が完了する。
【0058】
また、照明器具1では、1種類の器具本体10に対して、複数種類の光源ユニット2,2Xを着脱可能に取り付ける(組み合わせる)ことが可能である。そのため、器具本体10の品種を削減して製造コスト及び在庫管理のコストの削減を図ることができる。
【0059】
なお、引掛部材27は、必ずしも幅広部271を備えている必要はない。平板部270は、電源ユニット24を支持できるような大きさ、形状であればよく、特にその形状は限定されない。また、引掛部材27は、取付板220と一体に形成されていてもよい。
【0060】
2.2 光源モジュールの変形例
また、光源ユニット2は、
図18及び
図19に示すような光源モジュール28Aを有していてもよい。なお、光源モジュール28Aは、光源ユニット2Xにも適用できる。
【0061】
光源モジュール28Aは、1つのLEDモジュール20(20c)を有する。LEDモジュール20cは、正方形状の実装基板201(201c)の実装面(下面)に複数の発光素子200を実装して構成されている。複数の発光素子200は、光源モジュール28と同様に配置され、実装面に形成されている配線導体(銅はく)を介して互いに電気的に接続されている。また、実装基板201cの実装面には、配線導体を介して各発光素子200と電気的に接続されたレセプタクルコネクタ202が実装されている。実装基板201cは、取付板220の第1面2201にねじ止めにより取り付けられている。
【0062】
実装基板201cには、複数の発光素子200のグループG30が実装される。グループG30は、メイングループG31と、サブグループG32と、を含む。メイングループG31は、所定方向(第1方向、左右方向)に沿って所定間隔W14で並ぶ複数(
図19では10個)の発光素子200の複数の列(
図19では9列)を含んでいる。また、発光素子200の複数の列は、第2方向(前後方向)に所定間隔W15を空けて並んでいる。つまり、メイングループG31は、格子状(
図19では5×9のマトリクス状)に配置された発光素子200のグループである。サブグループG32は、メイングループG31の発光素子200が配置された矩形状の実装領域を囲うように配置された発光素子200のグループである。
【0063】
実装基板201cは、
図19に示すように、取付板220の開口222に対応する位置に、空間203Aを有している。空間203Aは、実装基板201cを貫通する孔である。したがって、実装基板201間の隙間を利用する場合に比べて、所望の位置に空間203Aを設けやすくなる。また、空間203Aは、所定方向よりも第2方向の寸法が長い長孔である。ここで、
図20に示すように、所定方向における空間203Aの寸法W16は、所定方向における開口222の寸法W12よりも小さい。したがって、取付板220の開口222は、所定方向において空間203Aが開口222内に収まる大きさである。ここで、空間203Aの寸法W16は、発光素子200の所定間隔W14未満である。そのため、実装基板201cに発光素子200を所定方向に等間隔で配置しやすくなる。また、開口222の寸法W12は、所定間隔W14以下である。そのため、実装基板201cに発光素子200を所定方向に等間隔でより配置しやすくなる。また、空間203Aは、所定方向に並ぶ発光素子200の列のうち隣り合う2つの発光素子の間に位置している。したがって、空間203Aが存在していても、実装基板201cに複数の発光素子200を等間隔で並べることができる。
【0064】
また、空間203Aは、第2方向(前後方向)において開口222内に収まる大きさである。つまり、第2方向における空間203Aの寸法は、開口222の寸法よりも小さい。したがって、取付板220の厚み方向に直交する面内において、空間203Aは開口222内に位置する。ただし、第2方向では、空間203Aは、いずれの発光素子200とも並んでいない。そのため、第2方向では、必ずしも、空間203Aが開口222内に収まっていなくてもよい。
【0065】
無線モジュール29は、取付板220の第2面2202に取り付けられる。このとき、
図20に示すように、アンテナ部291及び受光部292は、取付板220の開口222、シート223の窓孔2231、及び、光源モジュール28Aの空間203Aから露出する。そのため、上記実施形態と同様の効果が得られる。
【0066】
また、光源ユニット2は、
図21Aに示す光源モジュール28Bを有していてもよい。光源モジュール28Bは、2つのLEDモジュール20(20d,20e)を有する。2つのLEDモジュール20d,20eの各々は、長方形状の実装基板201(201d,201e)の実装面(下面)に複数の発光素子200を実装して構成されている。実装基板201d,201eは、取付板220の厚み方向及び所定方向にそれぞれ直交する方向(
図21Aの上下方向)に間隔を空けて並ぶように、取付板220の第1面2201にねじ止めにより取り付けられている。実装基板201dは、LEDモジュール20cと同様に、空間203Aを有しているが、実装基板201eは、空間203Aを有していない。つまり、光源モジュール28Bでは、複数の実装基板201のうちの一つに、空間203Aが設けられている。このような光源モジュール28Bによっても、上記実施形態と同様の効果が得られ得る。なお、光源モジュール28Bは、光源ユニット2Xにも適用できる。
【0067】
また、光源ユニット2は、
図21Bに示す光源モジュール28Cを有していてもよい。光源モジュール28Cは、4つのLEDモジュール20(20f、20g、20h、20i)を有する。4つのLEDモジュール20f~20iの各々は、正方形状の実装基板201(201f~201i)の実装面(下面)に複数の発光素子200を実装して構成されている。4つの実装基板201(201f~201i)は、等間隔(間隔W10に等しい)で格子状(2×2のマトリクス状)に並ぶように、取付板220の第1面2201にねじ止めにより取り付けられている。ここで、実装基板201f(第1実装基板201f)及び実装基板201g(第2実装基板201g)は、第1実装基板201fの一辺(第1辺)204と第2実装基板201gの一辺(第2辺)205とが所定方向において互いに対向している。ここで、第1実装基板201fは、第1辺204に形成された切欠き206を有し、第2実装基板201gは、第2辺205に形成された切欠き206を有する。これら切欠き206は所定方向(左右方向)で互いに対向している。光源モジュール28Cにおいても、第1実装基板201fの切欠き206の底面と第2実装基板201gの切欠き206の底面との間の隙間が、空間203を形成している。つまり、光源モジュール28Cでは、複数の実装基板201のうちの2つの実装基板201f,201g間の隙間が空間203として利用される。このような光源モジュール28Cによっても、上記実施形態と同様の効果が得られ得る。なお、光源モジュール28Cは、光源ユニット2Xにも適用できる。
【0068】
また、光源ユニット2は、
図22Aに示す光源モジュール28Dを有していてもよい。光源モジュール28Dは、2つのLEDモジュール20(20j、20k)を有する。LEDモジュール20jは、正方形状の実装基板201(201j)の実装面(下面)に複数の発光素子200を実装して構成されている。LEDモジュール20kは、L字状の実装基板201(201k)の実装面(下面)に複数の発光素子200を実装して構成されている。2つの実装基板201(第1実装基板201j、第2実装基板201k)は、
図22Aに示すように、正方形の領域を形成するように、取付板220の第1面2201にねじ止めにより取り付けられている。ここで、第1実装基板201j及び第2実装基板201kは、第1実装基板201jの一辺(第1辺)204と第2実装基板201kの一辺(第2辺)205とが所定方向において間隔(間隔W10に等しい)を隔てて互いに対向している。ここで、第1実装基板201jは、第1辺204に形成された切欠き206を有し、第2実装基板201kは、第2辺205に形成された切欠き206を有する。これら切欠き206は所定方向(左右方向)で互いに対向している。光源モジュール28Dにおいても、第1実装基板201jの切欠き206の底面と第2実装基板201kの切欠き206の底面との間の隙間が、空間203を形成している。つまり、光源モジュール28Dでは、2つの実装基板201j,201k間の隙間が空間203として利用される。このような光源モジュール28Dによっても、上記実施形態と同様の効果が得られ得る。なお、光源モジュール28Dは、光源ユニット2Xにも適用できる。
【0069】
また、光源ユニット2は、
図22Bに示す光源モジュール28Eを有していてもよい。光源モジュール28Eは、1つのLEDモジュール20(20l)を有する。LEDモジュール20lは、正方形状の実装基板201(201l)の実装面(下面)に複数の発光素子200を実装して構成されている。複数の発光素子200は、実装基板201lの実装面に格子状に配置され、実装面に形成されている配線導体(銅はく)を介して互いに電気的に接続されている。実装基板201cは、取付板220の第1面2201にねじ止めにより取り付けられている。実装基板201lは、取付板220の開口222に対応する位置に、空間203Aを有している。また、実装基板201lは、第2方向に沿って延びて、一端が空間203Aに繋がり、他端が外部に開放されたスリット207を有している。このような光源モジュール28Eによっても、上記実施形態と同様の効果が得られ得る。なお、光源モジュール28Eは、光源ユニット2Xにも適用できる。
【0070】
2.3 その他の変形例
また、照明器具1は、天井以外の造営材(例えば、壁など)に直付けされる照明器具、あるいは、造営材(例えば、天井又は壁)に埋め込まれる埋込型の照明器具であってもよい。
【0071】
また、取付部材22は、必ずしも4つの側板221を備えている必要はない。取付板220は、必ずしも正方形である必要はなく、長方形、円形、多角形などの他の形状であってもよい。
【0072】
また、取付板220において、開口222、窓孔2231、及び空間203の形状は上記の例に限定されず、アンテナ部291の形状によって変更され得る。つまり、開口222、窓孔2231、及び空間203は、矩形ではなく、正方形等の多角形であってもよいし、円形であってもよい。要するに、開口222、窓孔2231、及び空間203は、アンテナ部291を露出させることができればよい。特に、空間203は、第1辺204と第2辺205との少なくとも一方に形成された切欠き206(206a、206b)を含んでいなくてもよい。つまり、実装基板201に切欠き206が形成されていなくてもよい。また、第1辺204と第2辺205との両方に切欠き206が形成されていなくてもよい。つまり、空間203は、第1辺204と第2辺205との少なくとも一方に形成された切欠き206(206a、206b)を含んでいればよい。
【0073】
また、取付板220において、開口222、窓孔2231、及び空間203の位置は上記の例に限定されず、無線モジュール29の位置によって変更され得る。ただし、アンテナ部291が取付板220の第1面2201より突出する場合には、光源モジュール28の最も外側の発光素子200よりも中心側に位置していることが好ましい。これは、アンテナ部291のカバー21への写り込みを抑制するためである。
【0074】
また、無線モジュール29は、必ずしも、受光部292を備えていなくてもよい。
【0075】
また、光源ユニット2,2Xは、必ずしも、カバー21及びユニットカバー23を備えていなくてもよい。
【0076】
また、発光素子200の配置も上記の例に限定されない。上記実施形態では、例えば、所定方向(第1方向)の発光素子200の間隔(W14)は第2方向の発光素子200の間隔(W15)より小さい。しかしながら、所定方向(第1方向)の発光素子200の間隔(W14)は第2方向の発光素子200の間隔(W15)より大きくてもよいし、同じでもよい。ただし、発光素子200は、照明器具1から均一に光を照射できるように配置されていることが好ましい。
【0077】
また、LEDモジュール20の数は特に限定されず、発光素子200も、LEDを利用した光源でなくてもよく、例えば、有機エレクトロルミネッセンス素子であってもよい。
【0078】
また、光源ユニット2,2Xは、取付ばね26とは異なる形状の取付具を有していてもよい。取付具は、例えば、取付板220から引掛部材27とは反対の方向へ突出する突起であってもよい。
【0079】
また、器具本体10において、本体部11及び本体カバー12の形状は、上記実施形態の形状に限定されない。例えば、上記実施形態の本体部11及び本体カバー12は上下方向から見た外形が正方形であるが、円形であってもよいし、矩形などの多角形であってもよい。特に、本体カバー12の形状は上述したような2つの錐体面を組み合わせた形状に限定されない。例えば、本体カバー12は平板状であってもかまわない。また、本体カバー12において、第1の突壁123及び第3の突壁125の組と、第2の突壁124及び第4の突壁126の組との両方を備えている必要はない。つまり、本体カバー12は、第1の突壁123及び第3の突壁125の組と、第2の突壁124及び第4の突壁126の組といずれか一方を有していればよい。また、本体カバー12において、第1部分121及び第2部分122の下面は白色の塗料で塗装されていなくてもよい。
【0080】
また、本体部11と本体カバー12とは必ずしも引掛ばね13を利用して結合されていなくてもよい。例えば、引掛ばね13の代わりにねじを用いてもよい。あるいは、本体部11と本体カバー12とは一体に形成されていてもよい。
【0081】
3.態様
以上述べた実施形態及び変形例から明らかなように、第1の態様の光源ユニット(2;2X)は、金属製の取付板(220)と、光源モジュール(28;28A~28E)と、無線モジュール(29)と、を備える。前記取付板(220)は、厚み方向の第1面(2201)及び第2面(2202)を有する。前記光源モジュール(28;28A~28E)は、前記取付板(220)の前記第1面(2201)に取り付けられる。前記無線モジュール(29)は、アンテナ部(291)を有し、前記取付板(220)の前記第2面(2202)に取り付けられる。前記取付板(220)は、前記取付板(220)を前記厚み方向に貫通し、前記無線モジュール(29)の前記アンテナ部(291)を露出させる開口(222)を有する。前記光源モジュール(28;28A~28E)は、前記開口(222)から露出した前記アンテナ部(291)を露出させる空間(203;203A)を有する。前記開口(222)は、前記取付板(220)の前記厚み方向に直交する所定方向において前記空間(203;203A)が前記開口(222)内に収まる大きさである。第1の態様によれば、強度の向上を図りつつ無線通信の精度を向上でき、その上、絶縁性能を確保できる。
【0082】
第2の態様の光源ユニット(2;2X)は、第1の態様との組み合わせにより実現され得る。第2の態様では、前記光源モジュール(28;28C;28D)は、第1実装基板(201a;201f;201j)と、第2実装基板(201b;201g;201k)と、を含む。前記第1実装基板(201a;201f;201j)は、第1辺(204)を有する。前記第2実装基板(201b;201g;201k)は、前記所定方向において前記第1辺(204)に対向する第2辺(205)を有する。前記空間(203)は、前記第1辺(204)と前記第2辺(205)との間の隙間を含む。第2の態様によれば、実装基板(201)間の隙間を空間(203)に利用しているから、空間(203)を実装基板(201)に形成する場合よりも、空間(203)を容易に形成できる。
【0083】
第3の態様の光源ユニット(2;2X)は、第2の態様との組み合わせにより実現され得る。第3の態様では、前記空間(203)は、前記第1辺(204)と前記第2辺(205)との少なくとも一方に形成された切欠き(206;206a、206b)を含む。第3の態様によれば、実装基板(201)間の間隔を狭くでき、異なる実装基板(201)の発光素子(200)間の距離を短くできる。
【0084】
第4の態様の光源ユニット(2;2X)は、第2又は第3の態様との組み合わせにより実現され得る。第4の態様では、前記光源モジュール(28;28C;28D)は、第1グループ(G10)と、第2グループ(G20)と、を含む。前記第1グループ(G10)は、前記第1実装基板(201a;201f;201j)における前記取付板(220)とは反対側の面に実装される発光素子(200)のグループである。前記第2グループ(G20)は、前記第2実装基板(201b;201g;201k)における前記取付板(220)とは反対側の面に実装される発光素子(200)のグループである。前記第1グループ(G10)は、前記所定方向に沿って所定間隔(W14)で並ぶ発光素子(200)の1以上の列を含む。前記第2グループ(G20)は、前記所定方向に沿って前記所定間隔(W14)で並ぶ発光素子(200)の1以上の列を含む。前記所定方向における前記空間(203、203A)の寸法(W11)は、前記所定間隔(W14)未満である。第4の態様によれば、異なる実装基板(201)間に亘って発光素子(200)を所定方向に等間隔で配置しやすくなる。
【0085】
第5の態様の光源ユニット(2;2X)は、第4の態様との組み合わせにより実現され得る。第5の態様では、前記所定方向における前記開口(222)の寸法(W12)は、前記所定間隔(W14)以下である。第5の態様によれば、異なる実装基板(201)間に亘って発光素子(200)を所定方向に等間隔でより配置しやすくなる。
【0086】
第6の態様の光源ユニット(2;2X)は、第1の態様との組み合わせにより実現され得る。第6の態様では、前記光源モジュール(28A;28B;28E)は、実装基板(201c;201d;201l)を有する。前記空間(203A)は、前記実装基板(201c;201d;201l)を貫通する孔である。第6の態様によれば、実装基板(201)間の隙間を利用する場合に比べて、所望の位置に空間(203A)を設けやすくなる。
【0087】
第7の態様の光源ユニット(2;2X)は、第6の態様との組み合わせにより実現され得る。第7の態様では、前記光源モジュール(28A;28B;28E)は、前記実装基板(201c;201d;201l)における前記取付板(220)とは反対側の面に実装される発光素子(200)のグループ(G30)を含む。前記発光素子(200)のグループ(G30)は、前記所定方向に沿って所定間隔(W14)で並ぶ発光素子(200)の列を含む。前記空間(203A)は、前記発光素子(200)の列のうち隣り合う2つの発光素子(200)の間に位置する。前記所定方向における前記空間(203A)の寸法(W16)は、前記所定間隔(W14)未満である。第7の態様によれば、実装基板(201)に発光素子(200)を所定方向に等間隔で配置しやすくなる。
【0088】
第8の態様の光源ユニット(2;2X)は、第7の態様との組み合わせにより実現され得る。第8の態様では、前記所定方向における前記開口(222)の寸法(W12)は、前記所定間隔(W14)以下である。第8の態様によれば、実装基板(201)に発光素子(200)を所定方向に等間隔でより配置しやすくなる。
【0089】
第9の態様の光源ユニット(2;2X)は、第1の態様との組み合わせにより実現され得る。第9の態様では、前記光源モジュール(28;28A~28E)は、更にカバー(21)を有する。前記カバー(21)は、透光性を有し、前記光源モジュール(28、28A~28E)を覆うように前記取付板(220)の前記第1面(2201)に取り付けられる。前記アンテナ部(291)は、前記開口(222)及び前記空間(203;203A)を通って前記取付板(220)の前記第1面(2201)から突出する。前記カバー(21)と前記アンテナ部(291)との距離(L10)は、前記アンテナ部(291)の影が前記カバー(21)に写らない長さである。第9の態様によれば、無線モジュール(29)による無線通信の精度を向上しつつ、光源ユニット(2;2X)の照明性能の低下を抑制できる。
【0090】
第10の態様の光源ユニット(2;2X)は、第9の態様との組み合わせにより実現され得る。第10の態様では、前記光源モジュール(28;28A~28E)は、所定方向に沿って並ぶ発光素子(200)の列を含む。前記空間(203;203A)は、前記発光素子(200)の列のうち隣り合う2つの発光素子(200)の間に位置する。第10の態様によれば、発光素子(200)を所定方向に等間隔で配置しやすくなる。
【0091】
第11の態様の光源ユニット(2;2X)は、第1~第10の態様のいずれか一つとの組み合わせにより実現され得る。第11の態様では、前記無線モジュール(29)は、光信号を受け取る受光部(292)を有する。前記受光部(292)は、前記開口(222)及び前記空間(203;203A)から露出する。第11の態様によれば、前記光源ユニット(2;2X)との光通信が可能になる。
【0092】
第12の態様の光源ユニット(2;2X)は、第1~第11の態様のいずれか一つとの組み合わせにより実現され得る。第12の態様では、前記光源ユニット(2;2X)は、更に、点灯回路(24)を備える。前記無線モジュール(29)は、前記アンテナ部(291)を通じて無線信号を受信するように構成される。前記点灯回路(24)は、前記無線モジュール(29)で受信した前記無線信号に応じて前記光源モジュール(28、28A~28E)を制御するように構成される。第12の態様によれば、前記光源ユニット(2;2X)の遠隔制御が可能になる。
【0093】
第13の態様の照明器具(1)は、第1~第12の態様のいずれか一つの光源ユニット(2;2X)と、前記光源ユニット(2;2X)を支持する器具本体(10)と、を備える。第13の態様によれば、強度の向上を図りつつ無線通信の精度を向上でき、その上、絶縁性能を確保できる。
【符号の説明】
【0094】
1 照明器具
10 器具本体
2、2X 光源ユニット
201、201a~201l 実装基板
203、203A 空間
204 第1辺
205 第2辺
206、206a、206b 切欠き
21 カバー
220 取付板
2201 第1面
2202 第2面
222 開口
24 電源ユニット(点灯回路)
28、28A~28E 光源モジュール
29 無線モジュール
291 アンテナ部
292 受光部
G10、G20、G30 グループ
L10 距離
W11 寸法
W12 寸法
W14 所定間隔
W16 寸法