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  • 特開-釣りの仕掛け 図1
  • 特開-釣りの仕掛け 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023076831
(43)【公開日】2023-06-05
(54)【発明の名称】釣りの仕掛け
(51)【国際特許分類】
   A01K 85/16 20060101AFI20230529BHJP
   A01K 85/00 20060101ALI20230529BHJP
【FI】
A01K85/16
A01K85/00 G
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021189776
(22)【出願日】2021-11-24
(71)【出願人】
【識別番号】520037566
【氏名又は名称】杉内 博之
(72)【発明者】
【氏名】杉内 博之
【テーマコード(参考)】
2B307
【Fターム(参考)】
2B307BA41
2B307BA46
2B307BA70
(57)【要約】
【課題】 解決しようとする課題は、生きた魚を餌とする仕掛けは目立ちやすいうえ魚が泳ぎにくく体力の消耗が早いので、仕掛けを目立たないようにし且つ魚が泳ぎやすい仕掛けが望まれる。そのためにハリスを魚の体内を通す方法を提供し、釣り針自体も目立たない方法を提供せねばならない。
【解決手段】イカ釣り針1に結束されたハリス6が餌の魚10の口から入り下顎11を貫通してから体外に出て、さらに餌の魚10の尾14付近の体内を通過し他端18がサルカン8などを経由して道糸9に繋がっている。この状態となるのでイカ釣り針1の軸が餌の魚10の口の中に隠れ目立たなくなる。そのうえ釣り針から離れた体内位置から道糸へ繋がるのでさらに目立たない。また、前方へ泳ぎやすくなるので体力の消耗が少なくなる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
魚を餌とする釣りの仕掛けにおいて、複数本の針先及び軸からなる釣り針とハリスとを備え、前記軸は前記ハリスの一端に結束された状態であり、前記ハリスは前記魚の体内を2回以上貫通した状態で、前記ハリスの他端が道糸に繋がっていることを特徴とする釣りの仕掛け。
【請求項2】
前記釣り針を前記魚の胴体又は尾付近に配置するために、前記ハリスの前記一端側は前記魚の前記胴体又は前記尾を貫通して体外に出て、さらに前記他端側は前記魚の顎と頭部のいずれか一方あるいは両方を貫通した状態で、前記他端が前記道糸に繋がっていることを特徴とする請求項1の釣りの仕掛け。
【請求項3】
前記釣り針の前記軸を前記魚の口内に配置し、前記針先を1本以上前記魚の口外に位置させるために、前記ハリスの前記一端側は前記魚の下顎又は上顎を前記口内側から貫通して体外に出て、さらに前記他端側は前記魚の胴体と尾のいずれか一方あるいは両方を貫通した状態で、前記他端が前記道糸に繋がっていることを特徴とする請求項1の釣りの仕掛け。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
生きた魚を餌とする釣りにおいて、仕掛けを目立たせず効率よく釣り上げるための釣りの仕掛けに関するものである。
【背景技術】
【0002】
生きた魚を捕食するイカや魚などは、逃げようと激しくあばれる餌に興奮し捕食する習性がある。また釣り針やハリスに敏感で仕掛けを見て捕食を中止することがある。特に大きい部品を持つアオリイカの仕掛けは警戒されやすい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平09-154455
【特許文献2】実登3071048
【特許文献3】特開2020-80674
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
解決しようとする課題は、生きた魚を餌とする仕掛けは目立ちやすいうえに魚が泳ぎにくかったりするので魚の体力の消耗が早く、仕掛けを目立たないようにし且つ魚が泳ぎやすい仕掛けを提供しなければならない課題がある。特に、大きい部品を持つアオリイカの仕掛けはイカを掛ける針の他にハリスを魚に固定するための針を有しているので、さらに仕掛けが目立ちやすい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、魚を餌とする釣りの仕掛けにおいて、複数本の針先及び軸からなる釣り針とハリスとを備え、前記軸は前記ハリスの一端に結束された状態であり、前記ハリスは前記魚の体内を2回以上貫通した状態で、前記ハリスの他端が道糸に繋がっていることを特徴とする釣りの仕掛けである。
【0006】
本発明は、前記釣り針を前記魚の胴体又は尾付近に配置するために、前記ハリスの前記一端側は前記魚の前記胴体又は前記尾を貫通して体外に出て、さらに前記他端側は前記魚の顎と頭部のいずれか一方あるいは両方を貫通した状態で、前記他端が前記道糸に繋がっていることを特徴とする請求項1の釣りの仕掛けである。
【0007】
本発明は、前記釣り針の前記軸を前記魚の口内に配置し、前記針先を1本以上前記魚の口外に位置させるために、前記ハリスの前記一端側は前記魚の下顎又は上顎を前記口内側から貫通して体外に出て、さらに前記他端側は前記魚の胴体と尾のいずれか一方あるいは両方を貫通した状態で、前記他端が前記道糸に繋がっていることを特徴とする請求項1の釣りの仕掛けである。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、ハリスを餌の魚の体内に通すので、釣り針の位置とハリスの最終出口(道糸と繋がる他端側ハリス出口)とを離すことが可能となる。その結果、釣りの対象であるイカや魚の警戒心が薄れ捕食しやすくなるので釣り上げること出来る。餌の魚は体内にハリスを通されても特段の変化は無く普通に泳ぎ続けるが内臓を通すのは良くない。さらに餌の魚の体内を通す回数を2回以上とするので、通す体内の距離を小分けにできハリスを通す作業が容易となり、作業時間が短縮され仕掛けを装着することでの餌の魚の体力消耗を防ぐことが出来る。当然、ハリスを餌の魚に固定する針が不要となる仕掛けである。またこの仕掛けは死んだ魚に使用しても問題ない。
【0009】
本発明の釣りの仕掛けは、釣り針が餌の魚の胴体又は尾近辺に位置し、ハリスの最終出口は頭部周辺になり道糸に引かれる状態でも餌の魚が前方に泳ぎやすく疲労しにくい(潮の流れが有る環境で使用するのに適する)。結果的にイカや魚に対するアピール力が継続するので良い釣果が得られる。
【0010】
本発明の釣りの仕掛けは、釣り針が餌の魚の口に位置し、ハリスの最終出口は胴体または尾周辺になるので潮の流れの無い環境では餌の魚が頭方向に泳ぎやすく疲労しにくい(釣り人から容易に遠ざかることが出来る)。結果的にイカや魚に対するアピール力が継続し、且つ釣り人からのプレッシャーも弱まるので良い釣果が得られる。さらには釣り針の軸が餌の魚の口内に隠れる状態になり針先が口外に出ているのでイカや魚に警戒されにくく餌の魚の頭から捕食させ釣ることが出来る。補足:餌の魚の胴体又は尾がハリスに引かれる状態下では、釣りの対象である魚の吸い込みで餌の魚の頭が吸い込まれやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は本発明の実施例1の釣りの仕掛けを説明する図である。
図2図2は本発明の実施例2の釣りの仕掛けを説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
下記の実施例をもって発明を実施するための形態を説明する。
【実施例0013】
図1は、釣りの仕掛けの説明図でありイカ釣り針の例で示した実施例1である。イカ釣り針1は複数本の返しの無い針先2と軸3で構成されており、ハリス6が結束される管5を軸3に有している。ハリス6の一端17が管5に結束されており、ハリス6の一端側は餌の魚10の口から入り下顎11を貫通して体外に出て、さらに他端側は餌の魚10の尾14付近の体内を通過し他端18がサルカン8などを経由して道糸9に繋がっている。その体内を通過するのは何回でも構わない。この状態となるので餌の魚10が泳げば自然にハリス6が後ろの道糸9から引かれ餌の魚10の胴13横のハリスは餌の魚10の胴体に密着しハリス6は目立たない。ハリス6を餌の魚10を通す方法は縫い針などで通すのがやりやすい。鰓と鰓の間を通しても構わないが鰓が傷つけば出血しやすい。また、体内の浅い部分を通すのが良いと通常考えられるが反対側の側面に貫通しても魚の状態は特に変化しない。ただし、内臓や血管を傷付けない注意は必要である。この方法で仕掛けを装着した後、ハリス6を餌の魚10の後方から引けばイカ釣り針1の軸4が口の中に隠れ、針先2は口外へ出ている状態になる。よって、仕掛けは目立たないうえに餌の魚は前方へ泳ぎやすくイカに警戒されにくいので針掛かりさせることが可能となる。水槽の実験ではイカ釣り針が餌の魚の呼吸でわずかに前後に動き餌の魚が何かを捕食しかけているように見え、釣り針がある違和感がほとんどなく水槽中の他の魚が横取りしようと寄ってくる状態でもある。この仕掛けで針先に返しが有る釣り針を使用するだけで魚を釣る仕掛けとなるが図での説明は省略する。
【実施例0014】
図2は、釣りの仕掛けの説明図でありイカ釣り針の例で示した実施例2である。尾14に釣り針1が位置しその場所からハリス7が貫通して体外に出て、さらに他端側は餌の魚の頭部12内を通過し他端18がサルカン8などを経由して道糸9に繋がっている。潮の流れが有る環境では道糸が餌の魚10の頭部12を引く状態になるので泳ぎやすい。実施例1は潮の流れの無い環境に適するのに対し実施例2は流れの有る環境に適する仕掛けである。
【符号の説明】
【0015】
1 イカ釣り針
2 針先
3 軸
4 口内に隠れた軸
5 ハリスが結束される管
6 ハリス(体外にある)
7 魚の体内を通るハリス
8 サルカン
9 道糸
10 魚
11 下顎
12 頭部
13 胴
14 尾
17 ハリスの一端
18 ハリスの他端
図1
図2