(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023076847
(43)【公開日】2023-06-05
(54)【発明の名称】模擬肺
(51)【国際特許分類】
G09B 23/28 20060101AFI20230529BHJP
【FI】
G09B23/28
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021189813
(22)【出願日】2021-11-24
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-02-15
(71)【出願人】
【識別番号】000144371
【氏名又は名称】株式会社三幸製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100160990
【弁理士】
【氏名又は名称】亀崎 伸宏
(72)【発明者】
【氏名】金坂 良一
(72)【発明者】
【氏名】秋本 修之
【テーマコード(参考)】
2C032
【Fターム(参考)】
2C032CA03
2C032CA06
(57)【要約】
【課題】環境に配慮した安価なディスポーザブルの模擬肺を提供することを目的とする。
【解決手段】模擬肺1は、ノズル21と、当該ノズル21を介した空気の流入によって膨張する一方で当該ノズル21を介した空気の流出によって収縮するバッグ本体20と、を有しているバッグ2と、バッグ本体20の略全体を挟み込むように折部30で二つ折りにされていることで当該バッグ本体20を収容している紙ケース3と、伸縮性を有し、ケース3の外側から当該ケース3ごとバッグ本体20に巻き付けられているバンド4と、を備えている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通気孔と、該通気孔を介した空気の流入によって膨張する一方で該通気孔を介した空気の流出によって収縮するバッグ本体と、を有しているバッグと、
前記バッグ本体の略全体を挟み込むように折部で二つ折りにされていることで該バッグ本体を収容している紙製のケースと、
伸縮性を有し、前記ケースの外側から該ケースごと前記バッグ本体に巻き付けられているバンドと、を備えていることを特徴とする
模擬肺。
【請求項2】
前記ケースは、前記折部にミシン目を有し、該ミシン目で二つ折りにされていることを特徴とする
請求項1に記載の模擬肺。
【請求項3】
前記ケースは、前記バッグ本体における前記通気孔を有している側の反対の側に前記折部が位置していると共に、前記バッグ本体における前記通気孔を有している側で、二つ折りにされている双方の少なくとも一方がさらに折り返されていて、また、前記通気孔を露出させる切欠部を有していることを特徴とする
請求項2に記載の模擬肺。
【請求項4】
前記通気孔を封止するキャップを備えていることを特徴とする
請求項1~3のいずれかに記載の模擬肺。
【請求項5】
前記通気孔に取り付けられ、人工呼吸器又は麻酔器に繋がるチューブが接続される接続部を有しているアダプターと、
前記アダプターに前記キャップを連結して該キャップの紛失を防止する連結部と、を備え、
前記キャップは、前記接続部に装着されることで前記通気孔を封止することを特徴とする
請求項4に記載の模擬肺。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、模擬肺に関する。
【背景技術】
【0002】
人工呼吸器や麻酔器等の附属品である模擬肺(テスト肺)は、肺に見立てたゴム製のバッグと、肺の柔らかさや膨らみやすさ(肺コンプライアンス)を再現するためのプラスチック製のケースと、等を備えている(例えば、特許文献1参照)。このような模擬肺は、通常、人工呼吸器や麻酔器等に接続され、当該機器の点検やトレーニング等に使用される。
【0003】
また、模擬肺は、人工呼吸器を使用している患者の診察を行う際に、次のように使用されることがある。まず初めに、人工呼吸器から、患者に挿管されたチューブを一時的に切り離す。この際、患者の診察後直ちに復帰させるために人工呼吸器を停止させず動作させたままにしながら、人工呼吸器に模擬肺のバッグを接続する。これにより、模擬肺は、患者の診察中、人工呼吸器に対して肺と同じように作用することで、人工呼吸器の正常な動作を維持する。
【0004】
患者の診察時に人工呼吸器に接続された模擬肺のバッグは、人工呼吸器の内部に残っていた患者の呼気に触れることとなり、呼気に含まれているウイルスや細菌に汚染される。このようなウイルスや細菌に汚染された模擬肺のバッグは、洗浄及び滅菌等の処理が施されることで、再利用が可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
模擬肺は単価が15,000円~30,000円程度であり比較的高価であるが、感染対策を強化する観点から、感染病棟等では再利用せずに患者毎に交換し廃棄している実態がある。このような模擬肺は、医療廃棄物(感染性廃棄物)として焼却廃棄する必要があるが、ゴム製のバッグと、プラスチック製のケースと、等で形成されていることから環境への配慮が不足している。
【0007】
医療廃棄物として扱う必要のないケースをバッグから分離して別に廃棄することで、医療廃棄物の量を削減するにしても、プラスチックごみの問題が別途生じることになる。このため、環境に配慮した安価に購入できるディスポーザブル(使い捨て)の模擬肺の製品化を望む声がある。特に、2019年に発生した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響もあって、ディスポーザブルの模擬肺の製品化が強く求められるようになっている。
【0008】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、環境に配慮した安価なディスポーザブルの模擬肺を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)本発明は、通気孔と、該通気孔を介した空気の流入によって膨張する一方で該通気孔を介した空気の流出によって収縮するバッグ本体と、を有しているバッグと、前記バッグ本体の略全体を挟み込むように折部で二つ折りにされていることで該バッグ本体を収容している紙製のケースと、伸縮性を有し、前記ケースの外側から該ケースごと前記バッグ本体に巻き付けられているバンドと、を備えていることを特徴とする模擬肺である。
【0010】
本発明に係る模擬肺によれば、撓みによる反発力が期待できない紙製のケースを利用するにあたって、伸縮性を有しているバンドを併用しているので、バッグ本体の膨張過程及び収縮過程で、伸縮性を有しているバンドが、紙製のケースを介してバッグ本体の略全体に均一な圧力を付与することとなり、結果として、適切な肺コンプライアンスを再現することができる。なお、紙製のケースを備えず、バッグ本体に直接バンドが巻き付けられたものを想定した場合、バッグ本体に均一な圧力を付与することができず、結果として、適切な肺コンプライアンスを再現することができない。
【0011】
また、本発明に係る模擬肺によれば、従来品のようなプラスチック製のケースを用いることに代えて、伸縮性を有しているバンドを併用しつつ自然由来の材料である紙からなるケースを用いているので、当該ケースをバッグから分離して別に廃棄する場合に、当該ケースを可燃物として廃棄することができ、プラスチックごみの問題は生じない。このように、本発明によれば、環境に配慮した安価なディスポーザブルの模擬肺を提供することができる。
【0012】
(2)本発明はまた、前記ケースは、前記折部にミシン目を有し、該ミシン目で二つ折にされていることを特徴とする上記(1)に記載の模擬肺である。
【0013】
本発明に係る模擬肺によれば、ケースのミシン目を利用することで、弱い力であってもケースを容易に切断することができ、結果として、ケースをバッグから容易に分離することができる。
【0014】
(3)本発明はまた、前記ケースは、前記バッグ本体における前記通気孔を有している側の反対の側に前記折部が位置していると共に、前記バッグ本体における前記通気孔を有している側で、二つ折りにされている双方の少なくとも一方がさらに折り返されていて、また、前記通気孔を露出させる切欠部を有していることを特徴とする上記(2)に記載の模擬肺である。
【0015】
本発明に係る模擬肺によれば、製造時に、バッグ本体における通気孔を有している側の反対の側から紙製のケースを二つ折りにするので、バッグ本体における通気孔を有している側から紙製のケースを二つ折りにする場合と比較して、製造が容易である。
【0016】
(4)本発明はまた、前記通気孔を封止するキャップを備えていることを特徴とする上記(1)~(3)のいずれかに記載の模擬肺である。
【0017】
本発明に係る模擬肺によれば、使用後直ちに通気孔をキャップで封止することができ、バッグの中にウイルスや細菌を閉じ込めることができる。結果として、ウイルスや細菌の拡散を防止することができる。
【0018】
(5)本発明はまた、前記通気孔に取り付けられ、人工呼吸器又は麻酔器に繋がるチューブが接続される接続部を有しているアダプターと、前記アダプターに前記キャップを連結して該キャップの紛失を防止する連結部と、を備え、前記キャップは、前記接続部に装着されることで前記通気孔を封止することを特徴とする上記(4)に記載の模擬肺である。
【0019】
本発明に係る模擬肺によれば、キャップがアダプターに連結されているので、キャップの紛失を防止することができる。
【発明の効果】
【0020】
上記(1)~(5)の本発明によれば、環境に配慮した安価なディスポーザブルの模擬肺を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の実施形態に係る模擬肺の外観斜視図である。
【
図5A】キャップ一体型アダプターの正面図である。
【
図5B】キャップ一体型アダプターの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る模擬肺1について詳細に説明する。
【0023】
まず、
図1、
図2、
図3、
図4、
図5A及び
図5Bを用いて、模擬肺1の構成について説明する。
図1は、模擬肺1の外観斜視図である。
図2は、模擬肺1の正面図である。
図3は、バッグ2の外観斜視図である。
図4は、紙ケース3の展開図である。
図5Aは、キャップ一体型アダプター5の正面図である。
図5Bは、キャップ一体型アダプター5の断面図である。
【0024】
図1及び
図2に示す模擬肺1は、人工呼吸器や麻酔器等の附属品として取り扱われる。この模擬肺1は、患者が使用している人工呼吸器や麻酔器等から、当該患者に挿管されたチューブを一時的に切り離した際、患者の代わりに接続され、当該機器の正常な動作を維持する。具体的に、模擬肺1は、バッグ2と、紙ケース(ケース)3と、バンド4と、キャップ一体型アダプター5と、を備えている。
【0025】
図3に示すように、バッグ2は、バッグ本体20と、ノズル(通気孔)21と、を備えている。バッグ本体20は、伸縮性を有している略楕円球形状(いわゆるラグビーボール形状)の袋であり、畳まれた状態で、二つ折りにされている紙ケース3(
図1参照)の間に収容されている。このバッグ本体20は、長手方向の一端にノズル21が取り付けられていて、ノズル21を介した空気の流入によって膨張する一方でノズル21を介した空気の流出によって収縮する。ノズル21は、バッグ本体20における長手方向の一端に取り付けられていて、バッグ本体20への空気の流入と、バッグ本体20からの空気の流出と、を可能にする。
【0026】
図4に示すように、紙ケース3は、略長尺形状のケース用紙からなり、展開時の長手方向(
図4における左右方向)の中間部分において短手方向(
図4における上下方向)に延びている折部30に、切断用のミシン目30aを有している。この紙ケース3は、展開時の長手方向(
図4における左右方向)の一端(
図4における左端)に位置する短辺、及び展開時の長手方向(
図4における左右方向)の他端(
図4における右端)に位置する部分に、それぞれ、略U字形状の切欠部31を有している。これら切欠部31は、紙ケース3がバッグ本体20を収容している場合に、ノズル21を露出させる。紙ケース3は、展開時の長手方向(
図4における左右方向)の他端(
図4における右端)に位置する部分であって切欠部31の両脇に、一対の係止片32を有し、また、展開時の長手方向(
図4における左右方向)の一端(
図4における左端)寄りの部分に、一対の係止片32に対応する一対の係止孔33を有している。また、紙ケース3は、適宜、ミシン目(符号省略、破線で図示)及び折曲線(符号省略、細線で図示)を有している。
【0027】
図1及び
図2に戻って説明する。紙ケース3は、バッグ本体20の略全体を挟み込むように折部30(ミシン目30a)で二つ折りにされていることで当該バッグ本体20を収容している。この紙ケース3は、バッグ本体20におけるノズル21を有している側(
図2における左側)の反対の側(
図2における右側)に折部30が位置していると共に、バッグ本体20におけるノズル21を有している側(
図2における左側)で、二つ折りにされている双方の一方にある一対の係止片32(
図4参照)がさらに折り返されている。これら一対の係止片32(
図4参照)は、対応する一対の係止孔33(
図4参照)に差し込まれている。
【0028】
バンド4は、エラストマー(例えば、熱可塑性樹脂ゴム弾性体(TPE))製の帯状の部材を接着又は溶着により環状にしたものであり、あるいは、エラストマー製の環状に成形された部材であり、伸縮性を有している。このバンド4は、紙ケース3の長手方向(
図2における左右方向)の略中央の位置において、紙ケース3の外側から当該紙ケース3ごとバッグ本体20に巻き付けられ、接着剤で固定されている。
【0029】
図5A及び
図5Bに示すように、キャップ一体型アダプター5は、アダプター50と、キャップ51と、連結部52と、を備えている。これらアダプター50、キャップ51及び連結部52は、プラスチック(例えば、低密度ポリエチレン(LDPE))によって互いに一体に成型されている。
【0030】
アダプター50は、ノズル21(
図3参照)に対して、人工呼吸器又は麻酔器に繋がるチューブ(図示省略)を接合するための管状の補助器具である。具体的に、アダプター50は、挿入部500と、接続部501と、縮径部502と、を有している。
【0031】
挿入部500は、アダプター50の一端の側(
図5A及び
図5Bにおける右側)を構成する。この挿入部500は、ノズル21(
図3参照)に挿入されることで、当該ノズル21(
図3参照)に取り付けられる。
【0032】
接続部501は、アダプター50の他端の側(
図5A及び
図5Bにおける左側)を構成する。この接続部501には、人工呼吸器又は麻酔器に繋がるチューブ(図示省略)が接続される。具体的に、接続部501は、直径15mmの小児口径(小児用チューブの口径)のチューブ(図示省略)と、直径22mmの成人口径(成人用チューブの口径)のチューブ(図示省略)と、に対応した段差構造を有している。すなわち、接続部501には、小児用チューブ(図示省略)及び成人用チューブ(図示省略)が選択的に接続される。また、接続部501には、キャップ51が装着される。
【0033】
縮径部502は、アダプター50の一部分の内径を小さくした部分であり、適切な気道抵抗(例えば、気道抵抗5cmH2O/L/Second)を再現する。
【0034】
キャップ51は、接続部501に装着されることで、間接的にノズル21(
図3参照)を封止する。接続部501及びキャップ51の嵌め合いは、JIS T7201-2-1:2017に規格されたφ15mm1/40テーパー接続であり、容易に封止でき、かつ、ガスリークを抑えるコネクタ形状となっている。なお、人工呼吸器に使用する回路はすべて、ガスリーク及び脱落を防止するために、当該規格に適合する形状となっている。
【0035】
連結部52は、アダプター50にキャップ51を連結して当該キャップ51の紛失を防止する紐状の部分である。
【0036】
このように、模擬肺1は、ノズル21と、当該ノズル21を介した空気の流入によって膨張する一方で当該ノズル21を介した空気の流出によって収縮するバッグ本体20と、を有しているバッグ2と、バッグ本体20の略全体を挟み込むように折部30で二つ折りにされていることで当該バッグ本体20を収容している紙ケース3と、伸縮性を有し、ケース3の外側から当該ケース3ごとバッグ本体20に巻き付けられているバンド4と、を備えている。
【0037】
このような模擬肺1によれば、撓みによる反発力が期待できない紙ケース3を利用するにあたって、伸縮性を有しているバンド4を併用しているので、バッグ2の膨張過程及び収縮過程で、伸縮性を有しているバンド4が、紙ケース3を介してバッグ本体20の略全体に均一な圧力を付与することとなり、結果として、適切な肺コンプライアンス(例えば、一回換気量Vt=500mLの場合、肺コンプライアンス20~25mL/cmH2O)を再現することができる。なお、紙ケース3を備えず、バッグ本体20に直接バンド4が巻き付けられたものを想定した場合、バッグ本体20に均一な圧力を付与することができず、結果として、適切な肺コンプライアンスを再現することができない。
【0038】
また、模擬肺1によれば、従来品のようなプラスチック製のケースを用いることに代えて、伸縮性を有しているバンド4を併用しつつ自然由来の材料である紙からなる紙ケース3を用いているので、当該紙ケース3をバッグ2から分離して別に廃棄する場合に、当該紙ケース3を可燃物として廃棄することができ、プラスチックごみの問題は生じない。このように、本実施形態によれば、環境に配慮した安価なディスポーザブルの模擬肺1を提供することができる。
【0039】
また、模擬肺1が備えている紙ケース3は、折部30にミシン目30aを有し、当該ミシン目30aで二つ折りにされている。
【0040】
このような模擬肺1によれば、紙ケース3のミシン目30aを利用することで、弱い力であっても紙ケース3を容易に切断することができ、結果として、紙ケース3をバッグ2から容易に分離することができる。
【0041】
また、模擬肺1が備えている紙ケース3は、バッグ本体20におけるノズル21を有している側の反対の側に折部30が位置していると共に、バッグ本体20におけるノズル21を有している側で、二つ折りにされている双方のうちの一方がさらに折り返されていて、また、ノズル21を露出させる切欠部31を有している。
【0042】
このような模擬肺1によれば、製造時に、バッグ本体20におけるノズル21を有している側の反対の側から紙ケース3を二つ折りにするので、バッグ本体20におけるノズル21を有している側から紙ケース3を二つ折りにする場合と比較して、製造が容易である。
【0043】
また、模擬肺1は、ノズル21を封止するキャップ51を備えている。
【0044】
このような模擬肺1によれば、使用後直ちにノズル21をキャップ51で封止することができ、バッグ2の中にウイルスや細菌を閉じ込めることができる。結果として、ウイルスや細菌の拡散を防止することができる。
【0045】
また、模擬肺1は、ノズル21に取り付けられ、人工呼吸器又は麻酔器に繋がるチューブが接続される接続部501を有しているアダプター50と、アダプター50にキャップ51を連結して当該キャップ51の紛失を防止する連結部52と、を備え、キャップ51は、接続部501に装着されることでノズル21を封止する。
【0046】
このような模擬肺1によれば、キャップ51がアダプター50に連結されているので、キャップ51の紛失を防止することができる。
【0047】
本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術思想を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。すなわち、各構成の位置、大きさ、長さ、数量、形状、材質などは適宜変更できる。
【0048】
例えば、上記実施形態では、紙ケース3は、バッグ本体20におけるノズル21を有している側で、二つ折りにされている双方のうちの一方がさらに折り返されている場合を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。紙ケース3は、バッグ本体20におけるノズル21を有している側で、二つ折りにされている双方の少なくとも一方がさらに折り返されていればよく、二つ折りにされている双方のいずれもがさらに折り返されていてもよい。
【符号の説明】
【0049】
1 模擬肺
2 バッグ
20 バッグ本体
21 ノズル(通気孔)
3 紙ケース(ケース)
30 折部
30a ミシン目
31 切欠部
32 係止片
33 係止孔
4 バンド
5 キャップ一体型アダプター
50 アダプター
500 挿入部
501 接続部
502 縮径部
51 キャップ
52 連結部