(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023076873
(43)【公開日】2023-06-05
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20230529BHJP
G06Q 10/02 20120101ALI20230529BHJP
【FI】
G06Q30/06 312
G06Q10/02
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021189868
(22)【出願日】2021-11-24
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-05-09
(71)【出願人】
【識別番号】301005474
【氏名又は名称】イー・アンド・エム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115129
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 昇
(72)【発明者】
【氏名】小野寺 正義
(72)【発明者】
【氏名】堀切 和典
(72)【発明者】
【氏名】今泉 宥稀
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA03
5L049BB53
(57)【要約】
【課題】施設又はサービスを予約するにあたって、提供者と利用者に対して共創の場(きっかけ)を提供することができるようにした情報処理装置を提供することを目的としている
【解決手段】情報処理装置の受付手段は、施設又はサービスに対して、第1の利用者による予約を受け付け、通知手段は、前記受付手段によって予約が受け付けられた後に、前記施設又はサービスの第1の提供者がやりたいことを示す第1のタグ、該第1の提供者ができることを示す第2のタグ、前記第1の利用者がやりたいことを示す第3のタグ、又は、該第1の利用者ができることを示す第4のタグ、のうち該第1の提供者のタグと該第1の利用者のタグの一部又は全部の組み合わせの合致度を用いて、該第1の提供者と該第1の利用者に通知する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設又はサービスに対して、第1の利用者による予約を受け付ける受付手段と、
前記受付手段によって予約が受け付けられた後に、前記施設又はサービスの第1の提供者がやりたいことを示す第1のタグ、該第1の提供者ができることを示す第2のタグ、前記第1の利用者がやりたいことを示す第3のタグ、又は、該第1の利用者ができることを示す第4のタグ、のうち該第1の提供者のタグと該第1の利用者のタグの一部又は全部の組み合わせの合致度を用いて、該第1の提供者と該第1の利用者に通知する通知手段
を有する情報処理装置。
【請求項2】
さらに、前記第1の提供者とは異なる第2の提供者がやりたいことを示す第5のタグ、該第2の提供者ができることを示す第6のタグ、前記第1の利用者とは異なる第2の利用者がやりたいことを示す第7のタグ、又は、該第2の利用者ができることを示す第8のタグを含め、
前記通知手段は、前記第1のタグから第8のタグの一部又は全部の組み合わせによる合致度を用いて、前記第1の提供者、前記第1の利用者、前記第2の提供者、又は、前記第2の利用者に通知する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記受付手段によって受け付けられた予約が成立した後に、前記第3のタグを該予約によって利用された施設又はサービスの第9のタグとし、前記第4のタグを該予約によって利用された施設又はサービスの第10のタグとして、追加するタグ追加手段
をさらに有する請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記通知手段は、前記第3のタグ、前記第4のタグ、前記第9のタグ、前記第10のタグ、の一部又は全部の組み合わせによる合致度を用いて、前記第1の利用者と前記第1の提供者に通知する、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記通知手段は、前記予約が成立した場合に通知を行う、
請求項1から4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記通知手段は、前記予約を受け付けた場合に通知を行い、前記第1の提供者に予約の可否を判断させる、
請求項1から5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記通知手段は、合致したタグの組み合わせによって、通知する内容又は通知先を異ならせる、
請求項1から6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記第1のタグと前記第4のタグの組み合わせ、又は、前記第2のタグと前記第3のタグの組み合わせが合致する場合には、通知又は前記予約を優先する、
請求項1から7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
情報処理装置が行う情報処理方法であって、
前記情報処理装置は、以下のステップを行う、
施設又はサービスに対して、第1の利用者による予約を受け付ける受付ステップと、
前記受付ステップによって予約が受け付けられた後に、前記施設又はサービスの第1の提供者がやりたいことを示す第1のタグ、該第1の提供者ができることを示す第2のタグ、前記第1の利用者がやりたいことを示す第3のタグ、又は、該第1の利用者ができることを示す第4のタグ、のうち該第1の提供者のタグと該第1の利用者のタグの一部又は全部の組み合わせの合致度を用いて、該第1の提供者と該第1の利用者に通知する通知ステップ
を有する情報処理方法。
【請求項10】
コンピュータを、
施設又はサービスに対して、第1の利用者による予約を受け付ける受付手段と、
前記受付手段によって予約が受け付けられた後に、前記施設又はサービスの第1の提供者がやりたいことを示す第1のタグ、該第1の提供者ができることを示す第2のタグ、前記第1の利用者がやりたいことを示す第3のタグ、又は、該第1の利用者ができることを示す第4のタグ、のうち該第1の提供者のタグと該第1の利用者のタグの一部又は全部の組み合わせの合致度を用いて、該第1の提供者と該第1の利用者に通知する通知手段
として機能させる情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
さまざまなマッチング技術が開発されている。
これに関連する技術として、例えば、特許文献1には、ユーザが自分に合った大会に容易にアクセスできるようにすることを課題とし、複数のコンピュータを動作させて対戦型のゲームを進行させるゲームプログラムにおいて、複数のコンピュータを、ゲームを大会として進行させる大会進行手段と、大会に関する指標、およびユーザに関する指標に基づいて、ユーザと大会とのマッチング度を求める大会マッチング手段と、マッチング度が所定閾値以上の大会の開催予定を、ユーザに通知する大会紹介手段として機能させることが記載されている。
【0003】
また、例えば、特許文献2には、集合住宅の住民に適した広告コンテンツを提供可能とすることを課題とし、情報処理装置は、取得部と抽出部とを備え、取得部は、集合住宅に関する情報を取得し、抽出部は、取得部によって取得された集合住宅に関する情報に基づいて、集合住宅の敷地に設置された出力装置に出力させる広告コンテンツを抽出し、分類部をさらに備え、分類部は、取得部によって取得された集合住宅に関する情報に基づいて、集合住宅を分類し、抽出部は、分類部によって付与されたタグと広告主によって入稿される広告コンテンツのターゲット条件とのマッチング結果に基づいて、前記集合住宅の敷地に設置された出力装置に出力される広告コンテンツを抽出することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-112592号公報
【特許文献2】特開2020-021407号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ビジネスの共創(Co-Creation)、つまり、提供者と利用者とが協働して共に新たな価値を創造することが求められている。
また、「新しい働き方」として、ワーケーションが注目されてきている。このワーケーションは、「Work(ワーク)」と「Vacation(バケーション)」の造語であり、リゾート地や地方等の普段の職場とは異なる場所で働きながら休暇取得等を行う仕組みである。
ワーケーションを行うためには、リゾート地等で施設又はサービスの提供を受ける必要がある。したがって、事前に施設又はサービスを予約する必要がある。この予約をする側(利用者)は、その施設又はサービスを利用するにあたって、やりたいこと(目的等)があり、できること(スキル等)を有している。一方、施設又はサービスの提供する側も、単に施設又はサービスを提供するだけではなく、やりたいことがあり、できることを有している。つまり、共創が発生する状況であると言える。
しかし、現在は単に施設又はサービスを予約し利用されるだけの関係にとどまっている。
そこで、本発明では、施設又はサービスを予約するにあたって、提供者と利用者に対して共創の場(きっかけ)を提供することができるようにした情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供することを目的としている。なお、ワーケーションは例示であり、施設又はサービスの予約が必要である場合であれば利用可能である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
発明[1]は、施設又はサービスに対して、第1の利用者による予約を受け付ける受付手段と、前記受付手段によって予約が受け付けられた後に、前記施設又はサービスの第1の提供者がやりたいことを示す第1のタグ、該第1の提供者ができることを示す第2のタグ、前記第1の利用者がやりたいことを示す第3のタグ、又は、該第1の利用者ができることを示す第4のタグ、のうち該第1の提供者のタグと該第1の利用者のタグの一部又は全部の組み合わせの合致度を用いて、該第1の提供者と該第1の利用者に通知する通知手段を有する情報処理装置である。
【0007】
発明[2]は、さらに、前記第1の提供者とは異なる第2の提供者がやりたいことを示す第5のタグ、該第2の提供者ができることを示す第6のタグ、前記第1の利用者とは異なる第2の利用者がやりたいことを示す第7のタグ、又は、該第2の利用者ができることを示す第8のタグを含め、前記通知手段は、前記第1のタグから第8のタグの一部又は全部の組み合わせによる合致度を用いて、前記第1の提供者、前記第1の利用者、前記第2の提供者、又は、前記第2の利用者に通知する、発明[1]に記載の情報処理装置である。
【0008】
発明[3]は、前記受付手段によって受け付けられた予約が成立した後に、前記第3のタグを該予約によって利用された施設又はサービスの第9のタグとし、前記第4のタグを該予約によって利用された施設又はサービスの第10のタグとして、追加するタグ追加手段をさらに有する発明[1]又は[2]に記載の情報処理装置である。
【0009】
発明[4]は、 前記通知手段は、前記第3のタグ、前記第4のタグと、前記第9のタグ、前記第10のタグ、の一部又は全部の組み合わせによる合致度を用いて、前記第1の利用者と前記第1の提供者に通知する、発明[3]に記載の情報処理装置である。
【0010】
発明[5]は、前記通知手段は、前記予約が成立した場合に通知を行う、発明[1]から[4]のいずれか1項に記載の情報処理装置である。
【0011】
発明[6]は、前記通知手段は、前記予約を受け付けた場合に通知を行い、前記第1の提供者に予約の可否を判断させる、発明[1]から[5]のいずれか1項に記載の情報処理装置である。
【0012】
発明[7]は、前記通知手段は、合致したタグの組み合わせによって、通知する内容又は通知先を異ならせる、発明[1]から[6]のいずれか1項に記載の情報処理装置である。
【0013】
発明[8]は、前記第1のタグと前記第4のタグの組み合わせ、又は、前記第2のタグと前記第3のタグの組み合わせが合致する場合には、通知又は前記予約を優先する、発明[1]から[7]のいずれか1項に記載の情報処理装置である。
【0014】
発明[9]は、情報処理装置が行う情報処理方法であって、前記情報処理装置は、以下のステップを行う、施設又はサービスに対して、第1の利用者による予約を受け付ける受付ステップと、前記受付ステップによって予約が受け付けられた後に、前記施設又はサービスの第1の提供者がやりたいことを示す第1のタグ、該第1の提供者ができることを示す第2のタグ、前記第1の利用者がやりたいことを示す第3のタグ、又は、該第1の利用者ができることを示す第4のタグ、のうち該第1の提供者のタグと該第1の利用者のタグの一部又は全部の組み合わせの合致度を用いて、該第1の提供者と該第1の利用者に通知する通知ステップを有する情報処理方法である。
【0015】
発明[10]は、コンピュータを、施設又はサービスに対して、第1の利用者による予約を受け付ける受付手段と、前記受付手段によって予約が受け付けられた後に、前記施設又はサービスの第1の提供者がやりたいことを示す第1のタグ、該第1の提供者ができることを示す第2のタグ、前記第1の利用者がやりたいことを示す第3のタグ、又は、該第1の利用者ができることを示す第4のタグ、のうち該第1の提供者のタグと該第1の利用者のタグの一部又は全部の組み合わせの合致度を用いて、該第1の提供者と該第1の利用者に通知する通知手段として機能させる情報処理プログラムである。
【発明の効果】
【0016】
発明[1]の情報処理装置によれば、施設又はサービスを予約するにあたって、提供者と利用者に対して共創の場を提供することができる。
【0017】
発明[2]の情報処理装置によれば、第5のタグから第8のタグを用いた合致度を用いることができる。
【0018】
発明[3]の情報処理装置によれば、第9のタグ、第10のタグを追加することができる。
【0019】
発明[4]の情報処理装置によれば、第9のタグ、第10のタグを用いた合致度を用いることができる。
【0020】
発明[5]の情報処理装置によれば、予約が成立した場合に通知を行うことができる。
【0021】
発明[6]の情報処理装置によれば、予約を受け付けた場合に通知を行い、第1の提供者に予約の可否を判断させることができる。
【0022】
発明[7]の情報処理装置によれば、合致したタグの組み合わせによって、通知する内容又は通知先を異ならせることができる。
【0023】
発明[8]の情報処理装置によれば、合致したタグの組み合わせによって、通知又は予約を優先させることができる。
【0024】
発明[9]の情報処理方法によれば、施設又はサービスを予約するにあたって、提供者と利用者に対して共創の場を提供することができる。
【0025】
発明[10]の情報処理プログラムによれば、施設又はサービスを予約するにあたって、提供者と利用者に対して共創の場を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図である。
【
図2】本実施の形態を利用したシステム構成例を示す説明図である。
【
図3】本実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
【
図4】本実施の形態による処理例を示す説明図である。
【
図5】マッチング利用テーブルのデータ構造例を示す説明図である。
【
図6】マッチング利用テーブルのデータ構造例を示す説明図である。
【
図7】マッチング利用テーブルのデータ構造例を示す説明図である。
【
図8】本実施の形態による処理例を示す説明図である。
【
図9】利用者管理テーブル、提供者テーブル、施設等蓄積タグテーブルのデータ構造例を示す説明図である。
【
図10】本実施の形態を実現するコンピュータのハードウェア構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図面に基づき本発明を実現するにあたっての好適な一実施の形態の例を説明する。
図1は、本実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図を示している。
なお、モジュールとは、一般的に論理的に分離可能なソフトウェア(「ソフトウェア」の解釈として、コンピュータ・プログラムを含む)、ハードウェア等の部品を指す。したがって、本実施の形態におけるモジュールはコンピュータ・プログラムにおけるモジュールのことだけでなく、ハードウェア構成におけるモジュールも指す。それゆえ、本実施の形態は、それらのモジュールとして機能させるためのコンピュータ・プログラム(例えば、コンピュータにそれぞれの手順を実行させるためのプログラム、コンピュータをそれぞれの手段として機能させるためのプログラム、コンピュータにそれぞれの機能を実現させるためのプログラム)、システム及び方法の説明をも兼ねている。ただし、説明の都合上、「記憶する」、「記憶させる」、これらと同等の文言を用いるが、これらの文言は、実施の形態がコンピュータ・プログラムの場合は、記憶装置に記憶させる、又は記憶装置に記憶させるように制御するという意味である。また、モジュールは機能に一対一に対応していてもよいが、実装においては、1モジュールを1プログラムで構成してもよいし、複数モジュールを1プログラムで構成してもよく、逆に1モジュールを複数プログラムで構成してもよい。また、複数モジュールは1コンピュータによって実行されてもよいし、分散又は並列環境におけるコンピュータによって1モジュールが複数コンピュータで実行されてもよい。なお、1つのモジュールに他のモジュールが含まれていてもよい。また、以下、「接続」とは物理的な接続の他、論理的な接続(例えば、データの授受、指示、データ間の参照関係、ログイン等)の場合にも用いる。「予め定められた」とは、対象としている処理の前に定まっていることをいい、本実施の形態による処理が始まる前はもちろんのこと、本実施の形態による処理が始まった後であっても、対象としている処理の前であれば、そのときの状況・状態にしたがって、又はそれまでの状況・状態にしたがって定まることの意を含めて用いる。「予め定められた値」が複数ある場合は、それぞれ異なった値であってもよいし、2以上の値(「2以上の値」には、もちろんのことながら、全ての値も含む)が同じであってもよい。また、「Aである場合、Bをする」という記載は、「Aであるか否かを判断し、Aであると判断した場合はBをする」の意味で用いる。ただし、Aであるか否かの判断が不要である場合を除く。また、「A、B、C等」のように事物を列挙して説明している場合は、断りがない限り例示列挙であり、また、限定した組み合わせ(例えば、AとB)、若しくは、その1つのみを選んでいる場合(例えば、Aのみ)を含む。
また、システム又は装置とは、複数のコンピュータ、ハードウェア、装置等がネットワーク(「ネットワーク」には、一対一対応の通信接続を含む)等の通信手段で接続されて構成されるほか、1つのコンピュータ、ハードウェア、装置等によって実現される場合も含まれる。「装置」と「システム」とは、互いに同義の用語として用いる。もちろんのことながら、「システム」には、人為的な取り決めである社会的な「仕組み」(つまり、社会システム)にすぎないものは含まない。
また、各モジュールによる処理毎に又はモジュール内で複数の処理を行う場合はその処理毎に、対象となる情報を記憶装置から読み込み、その処理を行った後に、処理結果を記憶装置に書き出すものである。したがって、処理前の記憶装置からの読み込み、処理後の記憶装置への書き出しについては、説明を省略する場合がある。
なお、もちろんのことながら、以下に説明する実施の形態に係る物(装置等)、方法、プログラムを提供することを目的とすること、又は、その実施の形態から把握できる発明に係る物(装置等)、方法、プログラムを提供することを目的とすることを「発明が解決しようとする課題」として捉えてもよい。
【0028】
本実施の形態である情報処理装置100は、施設又はサービスの予約処理を行う機能を有している。特に、情報処理装置100は、施設又はサービスを予約するにあたって、提供者と利用者に対して共創の場を提供する。ひいては、提供者と利用者は、互いに価値創造プロセスのパートナーとして、商品開発やサービス、新しいアイディアの創出等に一緒に取り組むことが可能となっている。なお、共創する者の組み合わせとしては、提供者と利用者の他に、提供者同士(第1の提供者と第2の提供者)、利用者同士(第1の利用者と第2の利用者)である場合もある。
特にワーケーションにあっては、施設又はサービスの提供者側にあっては、その地域への移住促進、地方活性化、スマート農業等を目的とする場合があり、一方、利用者側にあっては、農業体験等を目的とする場合がある。また、提供者側にも施設又はサービスの提供だけでなく、農業、その地域の観光案内、等のスキルがある場合があり、利用者側は、Webプロモーション、イベント運営支援、食品販売等のスキルがある場合がある。例えば、提供者側に地方活性化の目的があり、利用者側にイベント運営支援のスキルがある場合、単なる場所を異ならせた仕事という意味でのワーケーションではなく、その地域の魅力を発信できるイベントの開発という新たなビジネスの開発という共創の場ともなり得る。
図1の例に示すように、情報処理装置100は、予約処理モジュール110、タグ処理モジュール120、通知処理モジュール130、情報記憶モジュール140を有している。
【0029】
以下、第1の利用者とは、施設又はサービスに対して予約を行う者である。
第2の利用者とは、第1の利用者とは異なる利用者であって、施設又はサービスに対して予約を行う者である。特に、本実施の形態では、第1の利用者よりも前に予約を行った者(過去の利用者)が該当する。第1の利用者が利用(又は予約)する施設又はサービスは、第2の利用者が利用(又は予約)する施設又はサービスとは無関係(つまり、同一であってもよいし、異なっていてもよい)である。
第1の提供者とは、施設又はサービスの提供を行う者である。
第2の提供者とは、第1の提供者とは異なる提供者であって、施設又はサービスの提供を行う者である。第1の提供者が提供する施設又はサービスは、第2の提供者が提供する施設又はサービスとは無関係(つまり、同一であってもよいし、異なっていてもよい)である。ただし、一般的には、異なっていることが普通である。
施設として、例えば、会議室、コミュニティスペース、シェアハウス等の宿泊施設、自動車やトゥクトゥク(三輪タクシー)等の乗り物、パソコンや複合機等の事務機器等がある。
サービスとして、例えば、観光案内、道案内、タクシー等の旅客輸送、農業指導等がある。
なお、ワーケーションの場合は、提供者は地域内の者を指し、利用者は地域外の者を指すことになる。例えば、この地域として、地区町村等の地方公共団体があり、島等であってもよい。以下、例示する場合は、提供者として地域内の者、利用者として地域外の者として説明する場合がある。
【0030】
第1のタグとは、第1の提供者がやりたいことを示すタグ(ラベル)である。「やりたいこと」は、想い、目的等が該当する。
第2のタグとは、第1の提供者(施設又はサービスを含めてもよい)ができることを示すタグである。提供者側の「できること」は、その提供者が有しているスキル、資格等の他に、その施設又はサービスの機能(施設の機能として、例えば宿泊施設の収容人数、事務機器の機能等があり、サービスの機能として、例えば道案内等のサービスそのもの)等が該当する。
第3のタグとは、第1の利用者がやりたいことを示すタグである。
第4のタグとは、第1の利用者ができることを示すタグである。なお、利用者側のできることは、その利用者が有しているスキル、資格等がある。
第5のタグとは、第2の提供者がやりたいことを示すタグである。
第6のタグとは、第2の提供者(施設又はサービスを含めてもよい)ができることを示すタグである。
第7のタグとは、第2の利用者がやりたいことを示すタグである。
第8のタグとは、第2の利用者ができることを示すタグである。
第9のタグとは、施設又はサービスを利用した利用者のやりたいことを示すタグである。ここでの「第9のタグ」は、施設又はサービスを利用した利用者(ここでの「利用者」は、その時点における第1の利用者だけでなく、その施設又はサービスを利用したことのある過去の利用者(第2の利用者)が含まれる)の第3のタグの履歴(蓄積)となる。
第10のタグとは、施設又はサービスを利用した利用者のできることを示すタグである。ここでの「第10のタグ」は、施設又はサービスを利用した利用者(ここでの「利用者」は、前述したように、その時点における第1の利用者だけでなく、その施設又はサービスを利用したことのある過去の利用者(第2の利用者)が含まれる)の第4のタグの履歴(蓄積)となる。
【0031】
予約処理モジュール110は、施設又はサービスに対して、第1の利用者による予約を受け付ける。例えば、WEB画面を介して予約の入力が行われる。
利用者による予約を受け付ける際に、その利用者が第3のタグと第4タグを入力できる予約画面を提示するようにしてもよい。
また、予約処理モジュール110は、予約の可否として、受付順に予約の可否を判断してもよいし、予約対象となっている施設又はサービスの提供者に可否を判断させるようにしてもよいし、後述するように、タグ処理モジュール120による処理結果に応じて優先させる予約を判断してもよい。
【0032】
タグ処理モジュール120は、予約処理モジュール110によって予約が受け付けられた後に、施設又はサービスの第1の提供者がやりたいことを示す第1のタグ、その第1の提供者ができることを示す第2のタグ、第1の利用者がやりたいことを示す第3のタグ、又は、その第1の利用者ができることを示す第4のタグ、のうち、その第1の提供者のタグとその第1の利用者のタグの一部又は全部の組み合わせの合致度を算出する。いわゆるマッチング処理を行う。
「その第1の提供者のタグとその第1の利用者のタグの一部又は全部の組み合わせ」における「第1の提供者のタグ」とは第1のタグと第2のタグであり、「第1の利用者のタグ」とは第3のタグと第4のタグである。したがって、「その第1の提供者のタグとその第1の利用者のタグの組み合わせ」として、4種類の組み合わせがある。具体的には、第1のタグと第3のタグの組み合わせ、第1のタグと第4のタグの組み合わせ、第2のタグと第3のタグの組み合わせ、第2のタグと第4のタグの組み合わせ、がある。「一部又は全部の組み合わせ」は、これら4つの組み合わせのうち、一つ以上の組み合わせをいう。なお、一つのみの組み合わせを用いてもよい。例えば、第2のタグと第3のタグの組み合わせのみの合致度を算出してもよいし、第1のタグと第4のタグの組み合わせのみの合致度を算出してもよい。
「合致」とは、一方のタグと他方のタグが一致している場合をいう。一致には完全一致の他に、一部一致を含めてもよい。一部一致として、例えば、そのタグの意味として一方のタグが他方のタグを含む場合、又は、一方のタグに複数の意味があり、その一方のタグの一つの意味として他方のタグの意味が含まれている場合等がある。なお、完全一致は、タグのテキストが完全に同一であるか否かで判断すればよい。また、一部一致については、各タグについて一部一致する関係にある他のタグの組み合わせを予め用意しておき、対象としているタグの組み合わせがその予め定めた組み合わせに該当するか否かを判断してもよいし、言語学(又は自然言語処理)における意味空間上に各タグのベクトルを配置し、そのベクトル間の内積を用いて判断してもよい。また、比較対象のタグが複数ある場合(一方のタグと他方のタグの両方とも複数の場合の他に、一方のタグが1個で他方のタグが複数個の場合を含む)には、そのうちの1つ以上のタグが一致する場合を含む。
「合致度」とは、合致の度合いといい、単純に、一方のタグと他方のタグが一致しているか否かを示す値(例えば、1か0か)を用いてもよい。この他に、比較対象のタグが複数ある場合には、合致しているタグの個数の割合(例えば、一致しているタグの個数/両者のタグの総数)としてもよい。また、複数タグによって構成されるベクトルの内積としてもよい。
【0033】
通知処理モジュール130は、タグ処理モジュール120によって算出された合致度を用いて、第1の提供者と第1の利用者に通知するか否かを判断し、第1の提供者と第1の利用者に通知すると判断した場合は、通知を行う。
「合致度を用いた通知」とは、合致度を判断に用いて、通知するか否かを決定することをいう。例えば、合致度が予め定められた条件に合致する場合に、通知を行うことが該当する。具体的には、合致度が予め定められた閾値よりも高い又は以上である場合に、通知を行うこと等である。単に、一方のタグと他方のタグの少なくとも一つ以上が一致している場合に通知を行う処理としてもよい。この場合は、「予め定められた閾値よりも高い又は以上」を「1以上」とした場合に該当する。
「通知」は、通知先(提供者側又は利用者側)に相手側(提供者にとっては利用者、利用者にとっては提供者(その提供者の施設又はサービスを含む))を提示することである。提示には、ディスプレイ等の表示装置への表示の他に、プリンター等の印刷装置での印刷、スピーカー等の音声出力装置への音声の出力等があり、それらの組み合わせであってもよい。提示として、例えば、電子メール、チャット、電子掲示板、SNS(Social Networking Service)のコミュニケーション機能、プッシュ通知、自動音声応答による電話発信等があり、電話発信として、例えば、Lync(登録商標)等を用いて行えばよい。また、利用者に対しての通知として、予約場面において、その利用者のタグと合致した提供者の施設又はサービスを推奨(レコメンデーション)することを含めてもよい。この場合は、利用者に第3のタグ、第4のタグを先に入力させ、その後に、施設又はサービスの予約を行わせるようにする。例えば、予約の際に、合致度が高い提供者の施設又はサービスの表示順位を高くして表示するようにしてもよい。
【0034】
情報記憶モジュール140は、施設又はサービスの予約に関する情報、利用者に関する情報、提供者に関する情報、タグに関する情報を記憶している。
なお、情報記憶モジュール140には、それらの情報の他、各モジュールのプログラム、コンピュータを起動するためのOS等のプログラム、モジュールの実行において適宜変化するパラメータ等のデータが格納されていてもよい。
【0035】
さらに、タグ処理モジュール120は、第1の提供者とは異なる第2の提供者がやりたいことを示す第5のタグ、その第2の提供者ができることを示す第6のタグ、第1の利用者とは異なる第2の利用者がやりたいことを示す第7のタグ、又は、その第2の利用者ができることを示す第8のタグを含めて合致度を算出するようにしてもよい。
そして、通知処理モジュール130は、タグ処理モジュール120によって算出された第1のタグから第8のタグの一部又は全部の組み合わせによる合致度を用いて、第1の提供者、第1の利用者、第2の提供者、又は、第2の利用者に通知するようにしてもよい。なお、合致しているので、通知先は2者以上である。ただし、単に利用者と提供者の組み合わせだけでなく、利用者同士(第1の利用者と第2の利用者)、提供者同士(第1の提供者と第2の提供者)であってもよい。
【0036】
また、タグ処理モジュール120は、予約処理モジュール110によって受け付けられた予約が成立した後に、第3のタグをその予約によって利用された施設又はサービスの第9のタグ(第1の提供者の施設等におけるタグ)とし、第4のタグをその予約によって利用された施設又はサービスの第10のタグ(第1の提供者の施設等におけるタグ)として、追加するようにしてもよい。ここでの第9のタグ、第10のタグは、施設又はサービスのタグと捉えてもよい。第9のタグ、第10のタグは、施設又はサービスが利用者によって利用されることによって生成されるものである。
なお、「追加する」のは、第9のタグの集合に新たな第9のタグを追加すること、第10のタグの集合に新たな第10のタグを追加すること、である。もちろんのことながら、最初の状態(未だ予約が1件も成立していない状況)では、第9のタグの集合、第10のタグの集合は、空集合である。
第9のタグ、第10のタグを追加するときである「予約が成立した後」は、(1)予約が成立した直後であってもよいし、(2)予約した施設又はサービスの利用が終了した後であってもよいし、さらに、(3)予約した施設又はサービスの利用が終了した後であって、利用者(第1の利用者)にその施設又はサービスについてのアンケートを行った後であってもよい。特に、(3)の場合は、さらに、(4)利用者に対してアンケートを行い、予約した施設又はサービスを利用した結果、成果があったというアンケートの回答があったことを条件として、第9のタグ、第10のタグを付与してもよい。
【0037】
タグ処理モジュール120は、第3のタグ、第4のタグ、第9のタグ、第10のタグ、の一部又は全部の組み合わせによる合致度を算出してもよい。ここでは、4種類の組み合わせがある。具体的には、第3のタグと第9のタグの組み合わせ、第3のタグと第10のタグの組み合わせ、第4のタグと第9のタグの組み合わせ、第4のタグと第10のタグの組み合わせ、がある。第9のタグ、第10のタグは、施設又はサービスを過去に利用した利用者の第3のタグ、第4のタグの蓄積であるから、その施設又はサービスは、提供者の第1のタグ、第2のタグとは、異なる想い、又は、その想いを実現することができる、ものであると考えられるからである。
そして、通知処理モジュール130は、タグ処理モジュール120によって算出された合致度を用いて、第1の提供者と第1の利用者に通知するか否かを判断し、第1の提供者と第1の利用者に通知すると判断した場合は、通知を行うようにしてもよい。
【0038】
さらに、第3のタグ、第4のタグ、第9のタグ、第10のタグ、の一部又は全部の組み合わせの他に、4種類の組み合わせを付加してもよい。付加する組み合わせとして、具体的には、第9のタグ(第1の提供者の施設等における第9のタグ)と第9のタグ(第2の提供者の施設等における第9のタグ)の組み合わせ、第9のタグ(第1の提供者の施設等における第9のタグ)と第10のタグ(第2の提供者の施設等における第10のタグ)の組み合わせ、第10のタグ(第1の提供者の施設等における第10のタグ)と第9のタグ(第2の提供者の施設等における第9のタグ)の組み合わせ、第10のタグ(第1の提供者の施設等における第10のタグ)と第10のタグ(第2の提供者の施設等における第10のタグ)の組み合わせ、がある。
そして、通知処理モジュール130は、タグ処理モジュール120によって算出された合致度を用いて、第1の提供者、第1の利用者、第2の提供者に通知するか否かを判断し、第1の提供者、第1の利用者、第2の提供者に通知すると判断した場合は、通知を行うようにしてもよい。なお、合致しているので、通知先は2者以上である。ただし、単に第1の利用者と第1の提供者の組み合わせだけでなく、提供者同士(第1の提供者と第2の提供者)であってもよい。
【0039】
通知処理モジュール130は、予約が成立した場合に通知を行うようにしてもよい。
また、通知処理モジュール130は、予約を受け付けた場合に通知を行い、第1の提供者に予約の可否を判断させるようにしてもよい。第1の提供者は、通知を受けた後に予約の可否を判断できることになる。つまり、第1の提供者は、自分と同様の想いを有している第1の利用者(共創できる可能性のある相手)であることを確認してから、予約の可否を判断できることになる。
また、通知処理モジュール130は、合致したタグの組み合わせによって、通知する内容又は通知先を異ならせるようにしてもよい。通知する内容は、共創できる可能性のある相手が見つかったことを知らせる内容となる。
【0040】
予約処理モジュール110は、第1のタグと第4のタグの組み合わせ、又は、第2のタグと第3のタグの組み合わせが合致する場合には、通知又は予約を優先するようにしてもよい。つまり、それらの組み合わせは、共創の可能性がある組み合わせであるので、同じ施設等に対して複数の予約がある場合は、その組み合わせにおける通知を優先させる、又は、その組み合わせの予約を優先させるようにしている。なお、通知の優先として、(1)第1位(第1のタグと第4のタグの組み合わせ、又は、第2のタグと第3のタグの組み合わせ)における通知を早め、第2位以下への通知は上位の通知よりも遅くすること、(2)第1位における通知のみを行うこと、(3)予約場面においては、第1位の組み合わせになる施設又はサービスを1番目に表示すること等がある。なお、順位は、タグの組み合わせに応じて予め定められている。予約の優先として、第1位の予約を認め、第2位以下は上位の予約がキャンセルした場合にその予約が認められるようにすること等がある。
また、予約処理モジュール110は、第1のタグと第4のタグの組み合わせが合致する場合にのみ、予約を優先するようにしてもよい。
【0041】
図2は、本実施の形態を利用したシステム構成例を示す説明図である。情報処理装置100を用いてネットワーク型のシステムとして構築した場合の例を示すものである。通信回線290を介して、提供者端末210A、提供者端末210B、利用者端末250A、利用者端末250B、管理者端末270が、情報処理装置100に接続されている。なお、通信回線290は、無線、有線、これらの組み合わせであってもよく、例えば、通信インフラとしてのインターネット、イントラネット等であってもよい。また、情報処理装置100による機能は、クラウドサービスとして実現してもよい。
提供者端末210は、提供者220によって利用され、施設又はサービスに関する情報、提供者220のやりたいことを示す第1のタグ、提供者220のできることを示す第2のタグが、情報処理装置100に設定される。また、情報処理装置100からの通知を受け取り、施設又はサービスの予約が行われたこと、共創の相手となり得る利用者であることを知ることができる。
利用者端末250は、利用者260によって利用され、施設又はサービスを予約し、利用者260のやりたいことを示す第3のタグ、利用者260のできることを示す第4のタグが、情報処理装置100に設定される。また、情報処理装置100からの通知を受け取り、施設又はサービスの予約ができたこと、共創の相手となり得る提供者を知ることができる。
管理者端末270は、管理者280によって利用され、情報処理装置100から施設又はサービスの予約状況、利用状況を知ることができ、その他に、共創となる得る組み合わせの状況等を確認することができる。
【0042】
図3は、本実施の形態による処理例を示すフローチャートである。以下の例では、利用者260A(第1の利用者の例)が、提供者端末210A(第1の提供者の例)が提供する施設等(施設又はサービス)を予約する例であって、過去の利用者として利用者260B(第2の利用者の例)、利用者260Aが予約しようとしている施設等以外の施設等の提供者(第2の提供者の例)として提供者端末210Bを例として用いて説明する。
【0043】
ステップS302では、予約処理モジュール110は、利用者260Aによる施設又はサービスの予約の入力を受け付ける。その際に、利用者260Aのやりたいことを示す第1のタグ、利用者260Aのできることを示す第2のタグの入力が行われるようにしてもよい。
図4は、本実施の形態による処理例(表示例である予約画面400)を示す説明図である。
図4の例に示すように、情報処理装置100は、利用者端末250のWEBブラウザに予約画面400を表示する。予約画面400は、予約領域410と想い領域450に分かれており、予約領域410には、施設又はサービス記載欄420、利用日時記載欄430を表示し、想い領域450にはやりたいこと記載欄460、できること記載欄470を表示する。
利用者260Aは、施設又はサービス記載欄420、利用日時記載欄430に利用したい施設又はサービス、希望する利用日時を記載する。そして、やりたいこと記載欄460に利用者260Aのやりたいこと、できること記載欄470に利用者260Aのできることを記載する。やりたいこと、できることは、予め定められた用語を選択させるようにしてもよいし、自由文を記載させるようにしてもよい。なお、自由文を記載させるようにした場合は、形態素解析の技術を用いて、その自由文からタグとなる単語(名詞等)を抽出すればよい。
【0044】
ステップS304では、タグ処理モジュール120は、タグ間のマッチング処理を行う。
例えば、以下のいずれかの処理を行う。なお、(1)、(2)は、静的にタグ付けした場合のマッチングの利用方法を示すものであり、(3)は、利用者による施設等の予約が完了すること(又は、利用者が施設等を利用すること)によって動的にタグ付けされた場合のマッチングの利用方法を示すものである。なお、ここで「静的に」とは、ステップS302での利用者によるタグ付け、又は、利用者と提供者によって予めタグ付けされているタグを利用することであり、「動的に」とは、ステップS312でタグ付けのタグを利用することである。
(1)と(3)の両方の処理、又は、(2)と(3)の両方の処理を行うようにしてもよい。
なお、各タグは、後述する利用者管理テーブル900、提供者テーブル920、施設等蓄積タグテーブル940から抽出する。
【0045】
(1)第1のタグ、第2のタグ、第3のタグ、又は、第4のタグ、のうち提供者端末210Aのタグと利用者260Aのタグの一部又は全部の組み合わせの合致度を算出する。具体的に、マッチング利用テーブル500を用いて説明する。
図5は、マッチング利用テーブル500のデータ構造例を示す説明図である。
マッチング利用テーブル500は、第1の提供者のタグと第1の利用者のタグの組み合わせを示したものであり、具体的には、提供者220Aのやりたいことのタグ(第1のタグ)、できることのタグ(第2のタグ)を行とし、利用者260Aのやりたいことのタグ(第3のタグ)、できることのタグ(第4のタグ)を列とした表である。提供者220Aのやりたいことのタグと利用者260Aのやりたいことのタグが一致した場合は「広域版想いの仲間探し(地域連携)」(その地域及びその地域以外で共通したやりたいことがある)であることを示しており、提供者220Aのやりたいことのタグと利用者260Aのできることのタグが一致した場合は「新しい解決」(提供者220Aのやりたいことを利用者260Aが解決可能である)であることを示しており、提供者220Aのできることのタグと利用者260Aのやりたいことのタグが一致した場合は「新しい解決」(利用者260Aのやりたいことを提供者220Aが解決可能である)であることを示しており、提供者220Aのできることのタグと利用者260Aのできることのタグが一致した場合は「協力して解決(広域ギルド)」(その地域及びその地域以外での同業者であり、いわゆるコミュニティを形成可能である)であることを示している。
例えば、提供者端末210Aのやりたいことのタグとして「#販売」、「#加工」、「#広告」があり、利用者260Aのできることのタグとして「#販売」、「#加工」がある場合は、全部で3種類のタグで一致しているのが2つなので67%の一致度が算出され、マッチング利用テーブル500における「新しい解決」に該当する。
【0046】
(2)第1のタグ~第4のタグに第5のタグ~第8のタグを加えた場合の、それらのタグの一部又は全部の組み合わせの合致度を算出する。具体的に、マッチング利用テーブル600を用いて説明する。
図6は、マッチング利用テーブル600のデータ構造例を示す説明図である。
マッチング利用テーブル600は、提供者220Aのやりたいことのタグ(第1のタグ)、できることとのタグ(第2のタグ)、利用者260Bのやりたいことのタグ(第7のタグ)、できることのタグ(第8のタグ)と、を行とし、提供者220Bのやりたいことのタグ(第5のタグ)、できることのタグ(第6のタグ)、利用者260Aのやりたいことのタグ(第3のタグ)、できることのタグ(第4のタグ)とを列とした表である。なお、提供者220Aと利用者260Aの関係は、マッチング利用テーブル500と同様である(マッチング利用テーブル600の右上)。また、利用者260Bと提供者220Bの関係も、マッチング利用テーブル500と同様である(マッチング利用テーブル600の左下)。提供者220Aのやりたいことのタグと提供者220Bのやりたいことのタグが一致した場合は「想いを共有する仲間探し」(その地域内で共通したやりたいことがある)であることを示しており、提供者220Aのやりたいことのタグと提供者220Bのできることのタグが一致した場合は「既存の解決」(その地域内で解決できることである)であることを示しており、提供者220Aのできることのタグと提供者220Bのやりたいことのタグが一致した場合は「既存の解決」(その地域内で解決できることである)であることを示しており、提供者220Aのできることのタグと提供者220Bのできることのタグが一致した場合は「施設は協力して提供(競合であり、いわゆる組合を形成可能である)」であることを示しており、利用者260Bのやりたいことのタグと利用者260Aのやりたいことのタグが一致した場合は「広域版想いの仲間探し(利用者連携)」(地域外の利用者同士の想いを共有する仲間探しである、今回の予約を通して、地域外で共通したやりたいことがある者同士であることを知ることができる)であることを示しており、利用者260Bのやりたいことのタグと利用者260Aのできることのタグが一致した場合は「地域外の者同士の新しい解決の出会い」(今回の予約を通して、地域外で解決できることである)であることを示しており、利用者260Bのできることのタグと利用者260Aのやりたいことのタグが一致した場合は「地域外の者同士の新しい解決の出会い」(今回の予約を通して、地域外で解決できることである)であることを示しており、利用者260Bのできることのタグと利用者260Aのできることのタグが一致した場合は「協力して解決(地域つながりのギルド)」(今回の予約を通して、地域外における同業者であることを知ることができる)であることを示している。
【0047】
(3)また、第3のタグ、第4のタグ、第9のタグ、第10のタグ、の一部又は全部の組み合わせの合致度を算出する。具体的に、マッチング利用テーブル700を用いて説明する。
図7は、マッチング利用テーブル700のデータ構造例を示す説明図である。利用者260Aが予約の対象としている施設等を過去に利用した利用者260B(複数人であってもよい)のやりたいことのタグ(予約の対象としている施設等(第1の提供者の施設等)における第9のタグである、以下、タグX1ともいう)、できることのタグ(予約の対象としている施設等(第1の提供者の施設等)における第10のタグである以下、タグY1ともいう)と、を行とし、利用者260Aが予約の対象としている施設等以外の施設等を過去に利用した利用者260B(複数人であってもよい)のやりたいことのタグ(予約の対象としている施設等以外の施設等(第2の提供者の施設等)における第9のタグである、以下、タグX2ともいう)、できることのタグ(予約の対象としている施設等以外の施設等(第2の提供者の施設等)における第10のタグである、以下、タグY2ともいう)、利用者260Aのやりたいことのタグ(第3のタグ)、できることのタグ(第4のタグ)とを列とした表である。タグX1とタグX2が一致した場合は「施設は協力して提供(競合であり、いわゆる組合を形成可能である)」であることを示しており、タグX1とタグY2が一致した場合は「地域外の者同士の新しい解決の出会い」(今回の予約を通して、地域外で解決できることである)であることを示しており、タグY1とタグX2が一致した場合は「地域外の者同士の新しい解決の出会い」(今回の予約を通して、地域外で解決できることである)であることを示しており、タグY1とタグY2が一致した場合は「協力して解決(広域ギルド)」(その地域及びその地域以外での同業者)であることを示しており、タグX1と利用者260Aのやりたいことのタグが一致した場合は「新しい解決」(利用者260Aのやりたいことを予約の対象である施設等で解決可能である)であることを示しており、タグX1と利用者260Aのできることのタグが一致した場合は「新しい解決」(予約の対象である施設等で過去の利用者がやりたいことを利用者260Aが解決可能である)であることを示しており、タグY1と利用者260Aのやりたいことのタグが一致した場合は「地域外の利用者同士の新しい解決の出会い」(利用者260Aのやりたいことを予約の対象である施設等で過去の利用者が解決可能である)であることを示しており、タグY1と利用者260Aのできることのタグが一致した場合は「協力して解決(地域つながりのギルド)」(今回の予約を通して、地域外で同業者を発見)であることを示している。
なお、マッチング利用テーブル700の右側の4つの組み合わせ(行:X1、Y1と列:第3のタグ、第4のタグ)が、第3のタグ、第4のタグ、第9のタグ、第10のタグ、の組み合わせの例を示したものである。そして、マッチング利用テーブル700の左側の4つの組み合わせ(行:X1、Y1と列:X2、Y2)が、第9のタグ(第1の提供者の施設等における第9のタグ)と第9のタグ(第2の提供者の施設等における第9のタグ)の組み合わせ、第9のタグ(第1の提供者の施設等における第9のタグ)と第10のタグ(第2の提供者の施設等における第10のタグ)の組み合わせ、第10のタグ(第1の提供者の施設等における第10のタグ)と第9のタグ(第2の提供者の施設等における第9のタグ)の組み合わせ、第10のタグ(第1の提供者の施設等における第10のタグ)と第10のタグ(第2の提供者の施設等における第10のタグ)の組み合わせの例を示したものである。
【0048】
ステップS306では、タグ処理モジュール120は、一致したタグはあるか否かを判断する。一致したタグがある場合はステップS308に進み、それ以外の場合はステップS312に進む。なお、一致を、一致度が予め定められた閾値より高い又は以上であるとしてもよい。つまり、通知すると判断できる合致を、一致として説明している。
【0049】
ステップS308では、通知処理モジュール130は、通知内容の作成処理を行う。通知内容は、マッチング利用テーブル500、マッチング利用テーブル600、マッチング利用テーブル700内の一致したセルの内容に応じて作成する。少なくとも、タグが一致した相手、一致したタグを通知内容に含める。そして、通知内容として、セルの内容をそのまま記載してもよいし、セルの内容に沿った文面としてもよい。例えば、提供者端末210Aのやりたいことのタグと利用者260Aのできることのタグが一致した場合の「新しい解決」である場合は、「あなたのやりたいことを叶えることができるスキルを持った利用者(○○さん)が現れました。」等である。
【0050】
ステップS310では、通知処理モジュール130は、通知を行う。合致したパターンによって通知先を決定してもよい。つまり、各テーブル内の一致したセルに応じて通知先を決定してもよい。具体的には、以下の通りである。
マッチング利用テーブル500を用いたマッチングを行った場合の通知先は、利用者260Aと提供者220Aである。
マッチング利用テーブル600を用いたマッチングを行った場合の通知先は、一致したセルにおける者である。したがって、利用者260Aと提供者220A、利用者260Aと利用者260B、提供者220Aと提供者220B、提供者220Aと利用者260B、の場合がある。
マッチング利用テーブル700を用いたマッチングを行った場合の通知先は、一致したセルに応じて決定される者である。つまり、タグX1とタグX2が一致した場合は提供者220Aと提供者220B、タグX1とタグY2が一致した場合は利用者260Aと利用者260B、タグY1とタグX2が一致した場合は利用者260Aと利用者260B、タグY1とタグY2が一致した場合は提供者220Aと利用者260B、タグX1と利用者260Aのやりたいことのタグが一致した場合は提供者220Aと利用者260A、タグX1と利用者260Aのできることのタグが一致した場合は提供者220Aと利用者260A、タグY1と利用者260Aのやりたいことのタグが一致した場合は利用者260Aと利用者260B、タグY1と利用者260Aのできることのタグが一致した場合は利用者260Aと利用者260B、となる。
通知を受け取った者(利用者又は提供者)は、自分のタグと一致した相手と連絡をとり、協業を始めることができる。
【0051】
ステップS312では、予約処理モジュール110は、予約処理を行う。
なお、ステップS310で提供者220Aへの通知を行った場合は、その提供者220Aに予約の可否を判断させるようにしてもよい。
また、合致したパターンによって予約の可否又は利用に対して特典付与(特典付与するか否かの他に、その特典の内容)を判断してもよい。具体的には、マッチングで用いたテーブル内のセルの内容によって予約の可否等を判断してもよい。例えば、マッチング利用テーブル500、マッチング利用テーブル600、マッチング利用テーブル700で「新しい解決」となった場合だけ予約を自動的に認めるが、その他の場合は、提供者220Aに予約の可否を判断させるようにしてもよい。
また、同一施設等に予約が複数ある場合は、提供者220Aのやりたいことを解決できる利用者260Aである場合、利用者260Aのやりたいことを解決できる提供者220Aである場合は、その予約を他の予約(その一致が発生していない予約)よりも優先するようにしてもよい。さらに、同一施設等に対して、提供者220Aのやりたいことを解決できる利用者である予約A、利用者のやりたいことを解決できる提供者220Aである予約Bがある場合は、予約Aを優先させるようにしてもよい。
また、特典付与の例として、提供者220Aのやりたいことを解決できる利用者260Aである場合、施設等の利用料金を安くする等のように利用者260に利得となるようにしてもよい。
【0052】
ステップS314では、タグ処理モジュール120は、タグの追加処理を行う。
図9は、利用者管理テーブル900、提供者テーブル920、施設等蓄積タグテーブル940のデータ構造例を示す説明図である。
利用者260AがステップS302で入力したタグは、利用者管理テーブル900によって管理される。もちろんのことながら、利用者260Bのタグも利用者管理テーブル900によって管理される。
利用者管理テーブル900は、利用者ID欄902、名称欄904、やりたいことタグ欄906、できることタグ欄908を有している。利用者ID欄902は、利用者を本実施の形態において一意に識別できる情報(ID:IDentification)を記憶している。名称欄904は、その利用者の名称を記憶している。やりたいことタグ欄906は、その利用者がやりたいことを示すタグを記憶している。できることタグ欄908は、その利用者ができることを示すタグを記憶している。
【0053】
提供者220A、提供者220Bのタグは、提供者テーブル920によって管理される。
提供者テーブル920は、提供者ID欄922、名称欄924、やりたいことタグ欄926、できることタグ欄928、施設等欄930を有している。提供者ID欄922は、提供者を一意に識別できる情報を記憶している。名称欄924は、その提供者の名称を記憶している。やりたいことタグ欄926は、その提供者がやりたいことを示すタグを記憶している。できることタグ欄928は、その提供者ができることを示すタグを記憶している。施設等欄930は、その提供者が提供する施設等のIDを記憶している。
【0054】
第9のタグ、第10のタグは、施設等蓄積タグテーブル940によって管理される。
施設等蓄積タグテーブル940は、施設等ID欄942、名称欄944、やりたいことタグ欄946、できることタグ欄948を有している。施設等ID欄942は、施設等を一意に識別できる情報を記憶している。名称欄944は、その施設等の名称を記憶している。やりたいことタグ欄946は、その施設等を利用(又は、予約)した利用者のやりたいことを示すタグを記憶している。できることタグ欄948は、その施設等を利用(又は、予約)した利用者のできることを示すタグを記憶している。つまり、ステップS314では、やりたいことタグ欄946、できることタグ欄948に、利用者260AがステップS302で入力したタグが付加されることになる。
また、やりたいことタグ欄946、できることタグ欄948のタグをステップS304の(3)のマッチングで利用する場合、予め定められた数より多い又は以上であるタグだけをマッチングに用いるようにしてもよい。予め定められた数以下又は未満であるタグは、たまたまそのような利用者が利用した場合である可能性が高いためである。
【0055】
また、管理者280は、管理者端末270を利用して、情報処理装置100で行われたマッチング処理の結果を監視できるようにしている。例えば、情報処理装置100は、管理者端末270のWEBブラウザに管理画面(ダッシュボード)800を表示する。
図8は、本実施の形態による処理例(表示例である管理画面(ダッシュボード)800)を示す説明図である。
管理画面(ダッシュボード)800は、提供者のやりたいことのタグと一致した案件の数、提供者のできることのタグと一致した案件の数、利用者のやりたいことのタグと一致した案件の数、利用者のできることのタグと一致した案件の数、を表示している。
具体的には、管理画面(ダッシュボード)800は、地域外(利用者)の欄と地域内(提供者)の欄に分かれ、それぞれにやりたいことの欄、できることの欄を設けている。そして、やりたいことの欄、できることの欄のそれぞれに対して、承認待ち件数(予約の可否が未定である件数)、そして、利用状況(年間)として、承認件数、否認件数、承認待ち件数を表示する。地域外の欄には地域内へ支援依頼の欄を設け、地域内の欄には地域外へ支援依頼の欄を設けている。そして、それぞれの支援依頼の欄には、承認待ち件数(予約の可否が未定である件数)、そして、利用状況(年間)として、承認件数、否認件数、承認待ち件数を表示する。
【0056】
なお、本実施の形態としてのプログラムが実行されるコンピュータのハードウェア構成は、
図10に例示するように、一般的なコンピュータであり、具体的にはパーソナルコンピュータ、サーバーとなり得るコンピュータ等である。つまり、具体例として、処理部(演算部)としてCPU1001を用い、記憶装置としてRAM1002、ROM1003、HD1004を用いている。HD1004として、例えば、HDD(Hard Disk Driveの略)、フラッシュ・メモリであるSSD(Solid State Driveの略)等を用いてもよい。予約処理モジュール110、タグ処理モジュール120、通知処理モジュール130等のプログラムを実行するCPU1001と、そのプログラムやデータを記憶するRAM1002と、本コンピュータを起動するためのプログラム等が格納されているROM1003と、情報記憶モジュール140等としての機能を有する補助記憶装置であるHD1004と、キーボード、マウス、タッチスクリーン、マイク、カメラ(視線検知カメラ等を含む)等に対する利用者の操作(動作、音声、視線等を含む)に基づいてデータを受け付ける受付装置1006と、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、スピーカー等の出力装置1005と、ネットワークインタフェースカード等の通信ネットワークと接続するための通信回線インタフェース1007、そして、それらをつないでデータのやりとりをするためのバス1008により構成されている。これらのコンピュータが複数台互いにネットワークによって接続されていてもよい。
【0057】
前述の実施の形態のうち、コンピュータ・プログラムによるものについては、本ハードウェア構成のシステムにソフトウェアであるコンピュータ・プログラムを読み込ませ、ソフトウェアとハードウェア資源とが協働して、前述の実施の形態が実現される。つまり、ソフトウェアによる情報処理がハードウェア資源を用いて、本実施の形態が具体的に実現されており、全体として自然法則を利用している。
なお、
図10に示すハードウェア構成は、1つの構成例を示すものであり、本実施の形態は、
図10に示す構成に限らず、本実施の形態において説明したモジュールを実行可能な構成であればよい。例えば、プロセッサとして、CPU(Central Processing Unitの略)の他に、GPU(Graphics Processing Unitの略、GPGPU(General-Purpose computing on Graphics Processing Unitsの略)を含む)を用いてもよいし、一部のモジュールを専用のハードウェア(例えば特定用途向け集積回路(具体例として、ASIC(Application Specific Integrated Circuitの略)等がある)や再構成可能な集積回路(具体例として、FPGA(Field-Programmable Gate Arrayの略)等がある)で構成してもよく、一部のモジュールは外部のシステム内にあり通信回線で接続している形態でもよく、さらに
図10に示すシステムが複数互いに通信回線によって接続されていて互いに協調動作するようにしてもよい。
【0058】
したがって、本実施の形態は、以下のように把握してもよい。
情報処理装置100は、プロセッサを備え、そのプロセッサは、発明[1]~発明[8]のいずれかにおける手段(受付手段、通知手段、タグ追加手段)として機能する。
例えば、情報処理装置100は、プロセッサを備え、そのプロセッサは、施設又はサービスに対して、第1の利用者による予約を受け付ける受付手段と、前記受付手段によって予約が受け付けられた後に、前記施設又はサービスの第1の提供者がやりたいことを示す第1のタグ、該第1の提供者ができることを示す第2のタグ、前記第1の利用者がやりたいことを示す第3のタグ、又は、該第1の利用者ができることを示す第4のタグ、のうち該第1の提供者のタグと該第1の利用者のタグの一部又は全部の組み合わせの合致度を用いて、該第1の提供者と該第1の利用者に通知する通知手段として機能する。
【0059】
なお、説明したプログラムについては、記録媒体に格納して提供してもよく、また、そのプログラムを通信手段によって提供してもよい。その場合、例えば、前記説明したプログラムについて、「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」の発明として捉えてもよい。
「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、プログラムのインストール、実行、プログラムの流通等のために用いられる、プログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体をいう。
なお、記録媒体としては、例えば、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)であって、DVDフォーラムで策定された規格である「DVD-R、DVD-RW、DVD-RAM等」、DVD+RWで策定された規格である「DVD+R、DVD+RW等」、コンパクトディスク(CD)であって、読出し専用メモリ(CD-ROM)、CDレコーダブル(CD-R)、CDリライタブル(CD-RW)等、ブルーレイ・ディスク(Blu-ray(登録商標) Disc)、光磁気ディスク(MO)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ、ハードディスク、読出し専用メモリ(ROM)、電気的消去及び書換可能な読出し専用メモリ(EEPROM(登録商標))、フラッシュ・メモリ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、SD(Secure Digitalの略)メモリーカード等が含まれる。
そして、前記のプログラムの全体又はその一部は、前記記録媒体に記録して保存や流通等させてもよい。また、通信によって、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、インターネット、イントラネット、エクストラネット等に用いられる有線ネットワーク、又は無線通信ネットワーク、さらにこれらの組み合わせ等の伝送媒体を用いて伝送させてもよく、また、搬送波に乗せて搬送させてもよい。
さらに、前記のプログラムは、他のプログラムの一部分若しくは全部であってもよく、又は別個のプログラムと共に記録媒体に記録されていてもよい。また、複数の記録媒体に分割して記録されていてもよい。また、圧縮や暗号化等、復元可能であればどのような態様で記録されていてもよい。
【符号の説明】
【0060】
100…情報処理装置
110…予約処理モジュール
120…タグ処理モジュール
130…通知処理モジュール
140…情報記憶モジュール
210…提供者端末
220…提供者
250…利用者端末
260…利用者
270…管理者端末
280…管理者
290…通信回線
【手続補正書】
【提出日】2023-03-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設又はサービスに対して、第1の利用者による予約を受け付ける受付手段と、
前記受付手段によって予約が受け付けられた後に、前記施設又はサービスの第1の提供者がやりたいことを示す第1のタグ、該第1の提供者ができることを示す第2のタグ、前記第1の利用者がやりたいことを示す第3のタグ、又は、該第1の利用者ができることを示す第4のタグ、のうち該第1の提供者のタグと該第1の利用者のタグの一部又は全部の組み合わせの合致度を用いて、該第1の提供者と該第1の利用者に通知する通知手段と、
前記第1のタグと前記第2のタグに対して、前記第3のタグと前記第4のタグとの組み合わせを示す組み合わせデータを記憶する記憶手段
を有し、
前記通知手段は、前記記憶手段が記憶している組み合わせデータを用いて、合致したタグにおける者を通知先とし、又は、合致したタグに対応した該組み合わせデータ内の内容を通知内容に含める、
情報処理装置。
【請求項2】
施設又はサービスに対して、第1の利用者による予約を受け付ける受付手段と、
前記受付手段によって予約が受け付けられた後に、前記施設又はサービスの第1の提供者がやりたいことを示す第1のタグ、該第1の提供者ができることを示す第2のタグ、前記第1の利用者がやりたいことを示す第3のタグ、又は、該第1の利用者ができることを示す第4のタグ、のうち該第1の提供者のタグと該第1の利用者のタグの一部又は全部の組み合わせの合致度を用いて、該第1の提供者と該第1の利用者に通知する通知手段と、
前記第1のタグと前記第2のタグに対して、前記第3のタグと前記第4のタグとの組み合わせを示す組み合わせデータを記憶する記憶手段
を有し、
前記通知手段は、前記記憶手段が記憶している組み合わせデータを用いて、前記第1のタグと前記第4のタグの組み合わせ、又は、前記第2のタグと前記第3のタグの組み合わせが合致する場合には、通知又は前記予約を優先する、
情報処理装置。
【請求項3】
さらに、前記第1の提供者とは異なる第2の提供者がやりたいことを示す第5のタグ、該第2の提供者ができることを示す第6のタグ、前記第1の利用者とは異なる第2の利用者がやりたいことを示す第7のタグ、又は、該第2の利用者ができることを示す第8のタグを含め、
前記記憶手段は、前記第1のタグと前記第2のタグと前記第7のタグと前記第8のタグに対して、前記第3のタグと前記第4のタグと前記第5のタグと前記第6のタグとの組み合わせを示す第2の組み合わせデータを記憶し、
前記通知手段は、前記記憶手段が記憶している第2の組み合わせデータを用いて、前記第1のタグから第8のタグの一部又は全部の組み合わせによる合致度を用いて、前記第1の提供者、前記第1の利用者、前記第2の提供者、又は、前記第2の利用者に通知する、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記受付手段によって受け付けられた予約が成立した後に、前記第3のタグを該予約によって利用された施設又はサービスの第9のタグとし、前記第4のタグを該予約によって利用された施設又はサービスの第10のタグとして、追加するタグ追加手段
をさらに有する請求項1から3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記通知手段は、前記第3のタグ、前記第4のタグ、前記第9のタグ、前記第10のタグ、の一部又は全部の組み合わせによる合致度を用いて、前記第1の利用者と前記第1の提供者に通知する、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記通知手段は、前記予約が成立した場合に通知を行う、
請求項1から5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記通知手段は、前記予約を受け付けた場合に通知を行い、前記第1の提供者に予約の可否を判断させる、
請求項1から6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記通知手段は、前記記憶手段が記憶している組み合わせデータを用いて、合致したタグの組み合わせに応じて、合致したタグにおける者を通知先とし、又は、合致したタグに対応した該組み合わせデータ内の内容を通知内容に含める、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記通知手段は、前記記憶手段が記憶している組み合わせデータを用いて、前記第1のタグと前記第4のタグの組み合わせ、又は、前記第2のタグと前記第3のタグの組み合わせが合致する場合には、通知又は前記予約を優先する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
情報処理装置が行う情報処理方法であって、
前記情報処理装置は、以下のステップを行う、
施設又はサービスに対して、第1の利用者による予約を受け付ける受付ステップと、
前記受付ステップによって予約が受け付けられた後に、前記施設又はサービスの第1の提供者がやりたいことを示す第1のタグ、該第1の提供者ができることを示す第2のタグ、前記第1の利用者がやりたいことを示す第3のタグ、又は、該第1の利用者ができることを示す第4のタグ、のうち該第1の提供者のタグと該第1の利用者のタグの一部又は全部の組み合わせの合致度を用いて、該第1の提供者と該第1の利用者に通知する通知ステップ
を有し、
前記情報処理装置は、前記第1のタグと前記第2のタグに対して、前記第3のタグと前記第4のタグとの組み合わせを示す組み合わせデータを記憶する記憶手段を有しており、
前記通知ステップは、前記記憶手段が記憶している組み合わせデータを用いて、合致したタグの組み合わせ組み合わせデータに応じて、合致したタグにおける者を通知先とし、又は、合致したタグに対応した該組み合わせデータ内の内容を通知内容に含める、
情報処理方法。
【請求項11】
情報処理装置が行う情報処理方法であって、
前記情報処理装置は、以下のステップを行う、
施設又はサービスに対して、第1の利用者による予約を受け付ける受付ステップと、
前記受付ステップによって予約が受け付けられた後に、前記施設又はサービスの第1の提供者がやりたいことを示す第1のタグ、該第1の提供者ができることを示す第2のタグ、前記第1の利用者がやりたいことを示す第3のタグ、又は、該第1の利用者ができることを示す第4のタグ、のうち該第1の提供者のタグと該第1の利用者のタグの一部又は全部の組み合わせの合致度を用いて、該第1の提供者と該第1の利用者に通知する通知ステップ
を有し、
前記情報処理装置は、前記第1のタグと前記第2のタグに対して、前記第3のタグと前記第4のタグとの組み合わせを示す組み合わせデータを記憶する記憶手段を有しており、
前記通知ステップは、前記記憶手段が記憶している組み合わせデータを用いて、前記第1のタグと前記第4のタグの組み合わせ、又は、前記第2のタグと前記第3のタグの組み合わせが合致する場合には、通知又は前記予約を優先する、
情報処理方法。
【請求項12】
コンピュータを、
施設又はサービスに対して、第1の利用者による予約を受け付ける受付手段と、
前記受付手段によって予約が受け付けられた後に、前記施設又はサービスの第1の提供者がやりたいことを示す第1のタグ、該第1の提供者ができることを示す第2のタグ、前記第1の利用者がやりたいことを示す第3のタグ、又は、該第1の利用者ができることを示す第4のタグ、のうち該第1の提供者のタグと該第1の利用者のタグの一部又は全部の組み合わせの合致度を用いて、該第1の提供者と該第1の利用者に通知する通知手段と、
前記第1のタグと前記第2のタグに対して、前記第3のタグと前記第4のタグとの組み合わせを示す組み合わせデータを記憶する記憶手段
として機能させ、
前記通知手段は、前記記憶手段が記憶している組み合わせデータを用いて、合致したタグの組み合わせ組み合わせデータに応じて、合致したタグにおける者を通知先とし、又は、合致したタグに対応した該組み合わせデータ内の内容を通知内容に含める、
情報処理プログラム。
【請求項13】
コンピュータを、
施設又はサービスに対して、第1の利用者による予約を受け付ける受付手段と、
前記受付手段によって予約が受け付けられた後に、前記施設又はサービスの第1の提供者がやりたいことを示す第1のタグ、該第1の提供者ができることを示す第2のタグ、前記第1の利用者がやりたいことを示す第3のタグ、又は、該第1の利用者ができることを示す第4のタグ、のうち該第1の提供者のタグと該第1の利用者のタグの一部又は全部の組み合わせの合致度を用いて、該第1の提供者と該第1の利用者に通知する通知手段と、
前記第1のタグと前記第2のタグに対して、前記第3のタグと前記第4のタグとの組み合わせを示す組み合わせデータを記憶する記憶手段
として機能させ、
前記通知手段は、前記記憶手段が記憶している組み合わせデータを用いて、前記第1のタグと前記第4のタグの組み合わせ、又は、前記第2のタグと前記第3のタグの組み合わせが合致する場合には、通知又は前記予約を優先する、
情報処理プログラム。