(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023076948
(43)【公開日】2023-06-05
(54)【発明の名称】供給方法および装着システム
(51)【国際特許分類】
H05K 13/04 20060101AFI20230529BHJP
【FI】
H05K13/04 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】21
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021189996
(22)【出願日】2021-11-24
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】多田 翔吾
(72)【発明者】
【氏名】衛藤 亮介
【テーマコード(参考)】
5E353
【Fターム(参考)】
5E353AA02
5E353CC04
5E353DD02
5E353EE51
5E353EE53
5E353GG01
5E353GG50
5E353HH11
5E353JJ11
5E353JJ44
5E353JJ48
5E353JJ52
5E353JJ54
5E353KK01
5E353LL03
5E353LL04
5E353QQ01
(57)【要約】
【課題】吸着ノズルの供給時の作業効率を高めることができる供給方法を提供する。
【解決手段】供給方法は、ノズル保持部により保持された吸着ノズルを用いて部品を基板に装着する部品装着装置に吸着ノズルを供給する供給方法であって、ノズルチェンジャに搭載される吸着ノズルのノズルチェンジャにおける搭載位置を決定し(ステップS11)、決定された搭載位置に吸着ノズルが搭載されたノズルチェンジャを搬送コンベアによって部品装着装置へと搬送し(ステップS12)、決定された搭載位置に基づいて、ノズルチェンジャに搭載された吸着ノズルをノズル保持部によってノズルチェンジャから取り出す(ステップS13)処理を含む。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ノズル保持部により保持された吸着ノズルを用いて部品を基板に装着する部品装着装置に吸着ノズルを供給する供給方法であって、
ノズルチェンジャに搭載される吸着ノズルの前記ノズルチェンジャにおける搭載位置を決定し、
決定された搭載位置に吸着ノズルが搭載された前記ノズルチェンジャを搬送コンベアによって前記部品装着装置へと搬送し、
決定された搭載位置に基づいて、前記ノズルチェンジャに搭載された吸着ノズルを前記ノズル保持部によって前記ノズルチェンジャから取り出す、
供給方法。
【請求項2】
前記部品装着装置が保持している吸着ノズルに関する第1吸着ノズル情報と、今後の生産に必要な吸着ノズルに関する第2吸着ノズル情報とを取得し、
前記第2吸着ノズル情報のうち、前記第1吸着ノズル情報に含まれていない吸着ノズルを特定し、
決定された搭載位置に、特定された吸着ノズルが搭載された前記ノズルチェンジャを前記搬送コンベアによって前記部品装着装置へと搬送する、
請求項1に記載の供給方法。
【請求項3】
前記ノズルチェンジャを識別するための識別情報が記憶部に記憶されており、
前記搬送コンベアによって前記部品装着装置へと搬送された前記ノズルチェンジャに付されたコードを読み取って、前記コードに含まれる識別情報と前記記憶部に記憶された識別情報とが合致するかを照合し、
前記コードに含まれる識別情報と前記記憶部に記憶された識別情報とが合致する場合、決定された搭載位置に基づいて、前記ノズルチェンジャに搭載された吸着ノズルを前記ノズル保持部によって前記ノズルチェンジャから取り出す、
請求項1または2に記載の供給方法。
【請求項4】
前記ノズルチェンジャは、吸着ノズルの脱落を防止するシャッターを有し、
前記シャッターは、吸着ノズルの取り出しが可能な開位置と、吸着ノズルの取り出しが不可能な閉位置との間で移動し、
前記コードに含まれる識別情報と前記記憶部に記憶された識別情報とが合致する場合、前記シャッターを閉位置から開位置へと移動させて、前記ノズルチェンジャに搭載された吸着ノズルを前記ノズル保持部によって前記ノズルチェンジャから取り出す、
請求項3に記載の供給方法。
【請求項5】
前記コードに含まれる識別情報と前記記憶部に記憶された識別情報とが合致しない場合、エラーを報知する、
請求項3または4に記載の供給方法。
【請求項6】
前記記憶部には、前記ノズルチェンジャを識別するための識別情報と、前記ノズルチェンジャにおける搭載位置とが紐づけられて記憶される、
請求項3から5のいずれか1項に記載の供給方法。
【請求項7】
決定された搭載位置に吸着ノズルが搭載された前記ノズルチェンジャを前記搬送コンベアによって、一列に並べられた複数の前記部品装着装置へと搬送し、
前記複数の部品装着装置の各々は、吸着ノズルを各々の前記ノズル保持部によって前記ノズルチェンジャから取り出す、
請求項3から6のいずれか1項に記載の供給方法。
【請求項8】
前記複数の部品装着装置のうち最上流に位置する部品装着装置において、前記コードを読み取る、
請求項7に記載の供給方法。
【請求項9】
前記ノズルチェンジャに搭載される吸着ノズルの種類および前記ノズルチェンジャにおける搭載位置を決定し、
決定された搭載位置に、決定された種類の吸着ノズルが搭載された前記ノズルチェンジャを前記搬送コンベアによって前記部品装着装置へと搬送し、
決定された種類および決定された搭載位置に基づいて、前記ノズルチェンジャに搭載された吸着ノズルを前記ノズル保持部によって前記ノズルチェンジャから取り出す、
請求項1から8のいずれか1項に記載の供給方法。
【請求項10】
前記ノズル保持部により保持された吸着ノズルの撮像により得られる画像、または、前記ノズル保持部により保持された吸着ノズルの流量に基づいて、前記ノズル保持部によって前記ノズルチェンジャから取り出された吸着ノズルの種類が正しいか否かを判定する、
請求項9に記載の供給方法。
【請求項11】
ノズル保持部により保持された吸着ノズルを用いて部品を基板に装着する部品装着装置と、
搬送コンベアと、
ノズルチェンジャと、
管理装置と、を備え、
前記管理装置は、前記ノズルチェンジャに搭載される吸着ノズルの前記ノズルチェンジャにおける搭載位置を決定する決定部を有し、
前記搬送コンベアは、決定された搭載位置に吸着ノズルが搭載された前記ノズルチェンジャを前記部品装着装置へと搬送し、
前記部品装着装置は、決定された搭載位置に基づいて、前記ノズルチェンジャに搭載された吸着ノズルを前記ノズルチェンジャから取り出すように前記ノズル保持部を制御する制御部を有する、
装着システム。
【請求項12】
前記管理装置は、
前記部品装着装置が保持している吸着ノズルに関する第1吸着ノズル情報と、今後の生産に必要な吸着ノズルに関する第2吸着ノズル情報とを取得する取得部と、
前記第2吸着ノズル情報のうち、前記第1吸着ノズル情報に含まれていない吸着ノズルを特定する特定部と、
前記ノズルチェンジャにおける決定された搭載位置に、特定された吸着ノズルを搭載する搭載作業を指示する指示部と、を有する、
請求項11に記載の装着システム。
【請求項13】
前記部品装着装置は、
前記ノズルチェンジャを識別するための識別情報を記憶する記憶部と、
前記搬送コンベアによって前記部品装着装置へと搬送された前記ノズルチェンジャに付されたコードを読み取る撮像部と、
前記コードに含まれる識別情報と前記記憶部に記憶された識別情報とが合致するかを照合する照合部と、を有し、
前記制御部は、前記コードに含まれる識別情報と前記記憶部に記憶された識別情報とが合致する場合、決定された搭載位置に基づいて、前記ノズルチェンジャに搭載された吸着ノズルを前記ノズルチェンジャから取り出すように前記ノズル保持部を制御する、
請求項11または12に記載の装着システム。
【請求項14】
前記ノズルチェンジャは、
吸着ノズルの脱落を防止するシャッターと、
吸着ノズルの取り出しが可能な開位置と、吸着ノズルの取り出しが不可能な閉位置との間で前記シャッターを移動するシャッター駆動機構と、を有し、
前記コードに含まれる識別情報と前記記憶部に記憶された識別情報とが合致する場合、前記シャッター駆動機構は、前記シャッターを閉位置から開位置へと移動させ、前記制御部は、前記ノズルチェンジャに搭載された吸着ノズルを前記ノズルチェンジャから取り出すように前記ノズル保持部を制御する、
請求項13に記載の装着システム。
【請求項15】
前記ノズルチェンジャは、前記シャッター駆動機構に電力を供給する電池を有し、
前記管理装置は、前記コードに含まれる識別情報と前記記憶部に記憶された識別情報とが合致する場合に、前記シャッターを開位置へと移動させる指令を前記シャッター駆動機構に通知する指令部を有し、
前記シャッター駆動機構は、前記指令を受けることで、前記電池から供給される電力を用いて前記シャッターを閉位置から開位置へと移動させる、
請求項14に記載の装着システム。
【請求項16】
前記部品装着装置は、前記コードに含まれる識別情報と前記記憶部に記憶された識別情報とが合致しない場合、エラーを報知する報知部を有する、
請求項13から15のいずれか1項に記載の装着システム。
【請求項17】
前記記憶部には、前記ノズルチェンジャを識別するための識別情報と、前記ノズルチェンジャにおける搭載位置とが紐づけられて記憶される、
請求項13から16のいずれか1項に記載の装着システム。
【請求項18】
前記装着システムは、一列に並べられた複数の前記部品装着装置を有し、
前記搬送コンベアは、決定された搭載位置に吸着ノズルが搭載された前記ノズルチェンジャを前記複数の部品装着装置へと搬送し、
前記複数の部品装着装置の各々の前記制御部は、吸着ノズルを前記ノズルチェンジャから取り出すように、各々の前記ノズル保持部を制御する
請求項13から17のいずれか1項に記載の装着システム。
【請求項19】
前記複数の部品装着装置のうち最上流に位置する部品装着装置の前記撮像部が前記コードを読み取る、
請求項18に記載の装着システム。
【請求項20】
前記決定部は、前記ノズルチェンジャに搭載される吸着ノズルの種類および前記ノズルチェンジャにおける搭載位置を決定し、
前記搬送コンベアは、決定された搭載位置に、決定された種類の吸着ノズルが搭載された前記ノズルチェンジャを前記部品装着装置へと搬送し、
前記制御部は、決定された種類および決定された搭載位置に基づいて、前記ノズルチェンジャに搭載された吸着ノズルを前記ノズルチェンジャから取り出すように前記ノズル保持部を制御する、
請求項11から19のいずれか1項に記載の装着システム。
【請求項21】
前記部品装着装置は、前記ノズル保持部により保持された吸着ノズルの撮像により得られる画像、または、前記ノズル保持部により保持された吸着ノズルの流量に基づいて、前記ノズル保持部によって前記ノズルチェンジャから取り出された吸着ノズルの種類が正しいか否かを判定する判定部を有する、
請求項20に記載の装着システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、部品装着装置に吸着ノズルを供給する供給方法および装着システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、吸着ノズルが搭載されたノズル搬送板を生産ラインの上流から搬送し、次の生産で必要な吸着ノズルを実装機に供給する技術が開示されている。
【0003】
特許文献2には、吸着ノズルが搭載されたノズルトレイを用いて実装機間で吸着ノズルをやり取りしてノズル不足を解消する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4425855号公報
【特許文献2】特許第6556071号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1および2に開示された技術では、実装機においてノズル搬送板またはノズルトレイに搭載された吸着ノズルを1つ1つカメラで撮像することで、吸着ノズルの種類および位置などを特定しているため、作業時間のロスが生じ、作業効率が低下するおそれがある。
【0006】
そこで、本開示は、吸着ノズルの供給時の作業効率を高めることができる供給方法などを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様に係る供給方法は、ノズル保持部により保持された吸着ノズルを用いて部品を基板に装着する部品装着装置に吸着ノズルを供給する供給方法であって、ノズルチェンジャに搭載される吸着ノズルの前記ノズルチェンジャにおける搭載位置を決定し、決定された搭載位置に吸着ノズルが搭載された前記ノズルチェンジャを搬送コンベアによって前記部品装着装置へと搬送し、決定された搭載位置に基づいて、前記ノズルチェンジャに搭載された吸着ノズルを前記ノズル保持部によって前記ノズルチェンジャから取り出す処理を含む。
【0008】
なお、これらの包括的または具体的な側面は、システム、装置、方法、記録媒体、または、コンピュータプログラムで実現されてもよく、システム、装置、方法、記録媒体、および、コンピュータプログラムの任意な組み合わせで実現されてもよい。
【発明の効果】
【0009】
本開示に係る供給方法などによれば、吸着ノズルの供給時の作業効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施の形態に係る装着システムの側面視図である。
【
図2】実施の形態に係る部品装着装置の斜視図である。
【
図3】実施の形態に係る搭載ヘッドの正面視図である。
【
図4A】実施の形態に係るノズルチェンジャ(閉時)の平面視図である。
【
図4B】実施の形態に係るノズルチェンジャ(開時)の平面視図である。
【
図5】実施の形態に係る管理装置の構成を示すブロック図である。
【
図6】実施の形態に係る部品装着装置の構成を示すブロック図である。
【
図7】実施の形態に係るノズルチェンジャの構成を示すブロック図である。
【
図8】実施の形態に係る供給方法を示すフローチャートである。
【
図9】吸着ノズルをノズルチェンジャへ搭載するまでの動作の一例を示すフローチャートである。
【
図10】吸着ノズルを部品装着装置へ供給する際の動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示の供給方法は、ノズル保持部により保持された吸着ノズルを用いて部品を基板に装着する部品装着装置に吸着ノズルを供給する供給方法であって、ノズルチェンジャに搭載される吸着ノズルの前記ノズルチェンジャにおける搭載位置を決定し、決定された搭載位置に吸着ノズルが搭載された前記ノズルチェンジャを搬送コンベアによって前記部品装着装置へと搬送し、決定された搭載位置に基づいて、前記ノズルチェンジャに搭載された吸着ノズルを前記ノズル保持部によって前記ノズルチェンジャから取り出す処理を含む。
【0012】
これによれば、ノズルチェンジャが搬送される前の例えば外段取り時に吸着ノズルの搭載位置が予め決定され、その後ノズルチェンジャが搬送されて、決定された搭載位置に基づいて吸着ノズルが取り出されるため、吸着ノズルを1つ1つカメラで撮像することで吸着ノズルの搭載位置などを特定する必要がなく、吸着ノズルの供給時の作業効率を高めることができる。
【0013】
また、前記部品装着装置が保持している吸着ノズルに関する第1吸着ノズル情報と、今後の生産に必要な吸着ノズルに関する第2吸着ノズル情報とを取得し、前記第2吸着ノズル情報のうち、前記第1吸着ノズル情報に含まれていない吸着ノズルを特定し、決定された搭載位置に、特定された吸着ノズルが搭載された前記ノズルチェンジャを前記搬送コンベアによって前記部品装着装置へと搬送してもよい。
【0014】
これによれば、第2吸着ノズル情報のうち、第1吸着ノズル情報に含まれていない吸着ノズルは、今後の生産に必要な吸着ノズルのうち、部品装着装置が保持していない吸着ノズルであり、このような吸着ノズルを部品装着装置に供給することができる。
【0015】
また、前記ノズルチェンジャを識別するための識別情報が記憶部に記憶されており、前記搬送コンベアによって前記部品装着装置へと搬送された前記ノズルチェンジャに付されたコードを読み取って、前記コードに含まれる識別情報と前記記憶部に記憶された識別情報とが合致するかを照合し、前記コードに含まれる識別情報と前記記憶部に記憶された識別情報とが合致する場合、決定された搭載位置に基づいて、前記ノズルチェンジャに搭載された吸着ノズルを前記ノズル保持部によって前記ノズルチェンジャから取り出してもよい。
【0016】
これによれば、搬送されるべきノズルチェンジャの識別情報が記憶部に記憶されており、搬送されたノズルチェンジャに付されたコードに含まれる識別情報と記憶部に記憶された識別情報とが合致するかが照合されることで、搬送されるべき正しいノズルチェンジャが搬送されているかを判定することができる。
【0017】
また、前記ノズルチェンジャは、吸着ノズルの脱落を防止するシャッターを有し、前記シャッターは、吸着ノズルの取り出しが可能な開位置と、吸着ノズルの取り出しが不可能な閉位置との間で移動し、前記コードに含まれる識別情報と前記記憶部に記憶された識別情報とが合致する場合、前記シャッターを閉位置から開位置へと移動させて、前記ノズルチェンジャに搭載された吸着ノズルを前記ノズル保持部によって前記ノズルチェンジャから取り出してもよい。
【0018】
これによれば、シャッターによって吸着ノズルのノズルチェンジャからの脱落を防止しつつ、搬送されたノズルチェンジャに付されたコードに含まれる識別情報と記憶部に記憶された識別情報とが合致する場合に、吸着ノズルを取り出すことができる。
【0019】
また、前記コードに含まれる識別情報と前記記憶部に記憶された識別情報とが合致しない場合、エラーを報知してもよい。
【0020】
これによれば、搬送されるべき正しいノズルチェンジャが搬送されていないことを報知することができる。
【0021】
また、前記記憶部には、前記ノズルチェンジャを識別するための識別情報と、前記ノズルチェンジャにおける搭載位置とが紐づけられて記憶されていてもよい。
【0022】
これによれば、搬送されたノズルチェンジャに付されたコードに含まれる識別情報と記憶部に記憶された識別情報とが合致する場合に、当該識別情報に紐づけられた搭載位置に基づいて吸着ノズルを取り出すことができる。
【0023】
また、決定された搭載位置に吸着ノズルが搭載された前記ノズルチェンジャを前記搬送コンベアによって、一列に並べられた複数の前記部品装着装置へと搬送し、前記複数の部品装着装置の各々は、吸着ノズルを各々の前記ノズル保持部によって前記ノズルチェンジャから取り出してもよい。例えば、前記複数の部品装着装置のうち最上流に位置する部品装着装置において、前記コードを読み取ってもよい。
【0024】
これによれば、一列に並べられた複数の部品装着装置のうち、搬送されているノズルチェンジャが最初に到着する最上流に位置する部品装着装置においてノズルチェンジャに付されたコードが読み取られることで、搬送されるべき正しいノズルチェンジャが搬送されているかを早急に判定することができる。
【0025】
また、前記ノズルチェンジャに搭載される吸着ノズルの種類および前記ノズルチェンジャにおける搭載位置を決定し、決定された搭載位置に、決定された種類の吸着ノズルが搭載された前記ノズルチェンジャを前記搬送コンベアによって前記部品装着装置へと搬送し、決定された種類および決定された搭載位置に基づいて、前記ノズルチェンジャに搭載された吸着ノズルを前記ノズル保持部によって前記ノズルチェンジャから取り出してもよい。
【0026】
これによれば、ノズルチェンジャが搬送される前の例えば外段取り時に吸着ノズルの種類および搭載位置が予め決定され、その後ノズルチェンジャが搬送されて、決定された種類および搭載位置に基づいて吸着ノズルが取り出されるため、吸着ノズルを1つ1つカメラで撮像することで吸着ノズルの種類および搭載位置などを特定する必要がなく、吸着ノズルの供給時の作業効率を高めることができる。
【0027】
また、前記ノズル保持部により保持された吸着ノズルの撮像により得られる画像、または、前記ノズル保持部により保持された吸着ノズルの流量に基づいて、前記ノズル保持部によって前記ノズルチェンジャから取り出された吸着ノズルの種類が正しいか否かを判定してもよい。
【0028】
このように、吸着ノズルの撮像により得られる画像、または、吸着ノズルの流量に基づいて、取り出された吸着ノズルの種類が正しいか否かを判定することができる。
【0029】
本開示の装着システムは、ノズル保持部により保持された吸着ノズルを用いて部品を基板に装着する部品装着装置と、搬送コンベアと、ノズルチェンジャと、管理装置と、を備え、前記管理装置は、前記ノズルチェンジャに搭載される吸着ノズルの前記ノズルチェンジャにおける搭載位置を決定する決定部を有し、前記搬送コンベアは、決定された搭載位置に吸着ノズルが搭載された前記ノズルチェンジャを前記部品装着装置へと搬送し、前記部品装着装置は、決定された搭載位置に基づいて、前記ノズルチェンジャに搭載された吸着ノズルを前記ノズルチェンジャから取り出すように前記ノズル保持部を制御する制御部を有する。
【0030】
これによれば、ノズルチェンジャが搬送される前の例えば外段取り時に吸着ノズルの搭載位置が予め決定され、その後ノズルチェンジャが搬送されて、決定された搭載位置に基づいて吸着ノズルが取り出されるため、吸着ノズルを1つ1つカメラで撮像することで吸着ノズルの搭載位置などを特定する必要がなく、吸着ノズルの供給時の作業効率を高めることができる。
【0031】
また、前記管理装置は、前記部品装着装置が保持している吸着ノズルに関する第1吸着ノズル情報と、今後の生産に必要な吸着ノズルに関する第2吸着ノズル情報とを取得する取得部と、前記第2吸着ノズル情報のうち、前記第1吸着ノズル情報に含まれていない吸着ノズルを特定する特定部と、前記ノズルチェンジャにおける決定された搭載位置に、特定された吸着ノズルを搭載する搭載作業を指示する指示部と、を有していてもよい。
【0032】
これによれば、第2吸着ノズル情報のうち、第1吸着ノズル情報に含まれていない吸着ノズルは、今後の生産に必要な吸着ノズルのうち、部品装着装置が保持していない吸着ノズルであり、このような吸着ノズルを部品装着装置に供給することができる。
【0033】
また、前記部品装着装置は、前記ノズルチェンジャを識別するための識別情報を記憶する記憶部と、前記搬送コンベアによって前記部品装着装置へと搬送された前記ノズルチェンジャに付されたコードを読み取る撮像部と、前記コードに含まれる識別情報と前記記憶部に記憶された識別情報とが合致するかを照合する照合部と、を有し、前記制御部は、前記コードに含まれる識別情報と前記記憶部に記憶された識別情報とが合致する場合、決定された搭載位置に基づいて、前記ノズルチェンジャに搭載された吸着ノズルを前記ノズルチェンジャから取り出すように前記ノズル保持部を制御してもよい。
【0034】
これによれば、搬送されるべきノズルチェンジャの識別情報が記憶部に記憶されており、搬送されたノズルチェンジャに付されたコードに含まれる識別情報と記憶部に記憶された識別情報とが合致するかが照合されることで、搬送されるべき正しいノズルチェンジャが搬送されているかを判定することができる。
【0035】
また、前記ノズルチェンジャは、吸着ノズルの脱落を防止するシャッターと、吸着ノズルの取り出しが可能な開位置と、吸着ノズルの取り出しが不可能な閉位置との間で前記シャッターを移動するシャッター駆動機構と、を有し、前記コードに含まれる識別情報と前記記憶部に記憶された識別情報とが合致する場合、前記シャッター駆動機構は、前記シャッターを閉位置から開位置へと移動させ、前記制御部は、前記ノズルチェンジャに搭載された吸着ノズルを前記ノズルチェンジャから取り出すように前記ノズル保持部を制御してもよい。
【0036】
これによれば、シャッターによって吸着ノズルのノズルチェンジャからの脱落を防止しつつ、搬送されたノズルチェンジャに付されたコードに含まれる識別情報と記憶部に記憶された識別情報とが合致する場合に、吸着ノズルを取り出すことができる。
【0037】
また、前記ノズルチェンジャは、前記シャッター駆動機構に電力を供給する電池を有し、前記管理装置は、前記コードに含まれる識別情報と前記記憶部に記憶された識別情報とが合致する場合に、前記シャッターを開位置へと移動させる指令を前記シャッター駆動機構に通知する指令部を有し、前記シャッター駆動機構は、前記指令を受けることで、前記電池から供給される電力を用いて前記シャッターを閉位置から開位置へと移動させてもよい。
【0038】
これによれば、シャッターを閉位置から開位置へと自動で移動させることができる。
【0039】
また、前記部品装着装置は、前記コードに含まれる識別情報と前記記憶部に記憶された識別情報とが合致しない場合、エラーを報知する報知部を有していてもよい。
【0040】
これによれば、搬送されるべき正しいノズルチェンジャが搬送されていないことを報知することができる。
【0041】
また、前記記憶部には、前記ノズルチェンジャを識別するための識別情報と、前記ノズルチェンジャにおける搭載位置とが紐づけられて記憶されてもよい。
【0042】
これによれば、搬送されたノズルチェンジャに付されたコードに含まれる識別情報と記憶部に記憶された識別情報とが合致する場合に、当該識別情報に紐づけられた搭載位置に基づいて吸着ノズルを取り出すことができる。
【0043】
また、前記装着システムは、一列に並べられた複数の前記部品装着装置を有し、前記搬送コンベアは、決定された搭載位置に吸着ノズルが搭載された前記ノズルチェンジャを前記複数の部品装着装置へと搬送し、前記複数の部品装着装置の各々の前記制御部は、吸着ノズルを前記ノズルチェンジャから取り出すように、各々の前記ノズル保持部を制御してもよい。例えば、前記複数の部品装着装置のうち最上流に位置する部品装着装置の前記撮像部が前記コードを読み取ってもよい。
【0044】
これによれば、一列に並べられた複数の部品装着装置のうち、搬送されているノズルチェンジャが最初に到着する最上流に位置する部品装着装置においてノズルチェンジャに付されたコードが読み取られることで、搬送されるべき正しいノズルチェンジャが搬送されているかを早急に判定することができる。
【0045】
また、前記決定部は、前記ノズルチェンジャに搭載される吸着ノズルの種類および前記ノズルチェンジャにおける搭載位置を決定し、前記搬送コンベアは、決定された搭載位置に、決定された種類の吸着ノズルが搭載された前記ノズルチェンジャを前記部品装着装置へと搬送し、前記制御部は、決定された種類および決定された搭載位置に基づいて、前記ノズルチェンジャに搭載された吸着ノズルを前記ノズルチェンジャから取り出すように前記ノズル保持部を制御してもよい。
【0046】
これによれば、ノズルチェンジャが搬送される前の例えば外段取り時に吸着ノズルの種類および搭載位置が予め決定され、その後ノズルチェンジャが搬送されて、決定された種類および搭載位置に基づいて吸着ノズルが取り出されるため、吸着ノズルを1つ1つカメラで撮像することで吸着ノズルの種類および搭載位置などを特定する必要がなく、吸着ノズルの供給時の作業効率を高めることができる。
【0047】
また、前記部品装着装置は、前記ノズル保持部により保持された吸着ノズルの撮像により得られる画像、または、前記ノズル保持部により保持された吸着ノズルの流量に基づいて、前記ノズル保持部によって前記ノズルチェンジャから取り出された吸着ノズルの種類が正しいか否かを判定する判定部を有していてもよい。
【0048】
このように、吸着ノズルの撮像により得られる画像、または、吸着ノズルの流量に基づいて、取り出された吸着ノズルの種類が正しいか否かを判定することができる。
【0049】
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。
【0050】
(実施の形態)
以下、
図1から
図10を用いて実施の形態について説明する。
【0051】
まず、
図1を用いて実施の形態に係る装着システム1の構成を説明する。
【0052】
図1は、実施の形態に係る装着システム1の側面視図である。
【0053】
装着システム1は、基板に電子部品などの部品を半田接合などにより装着して実装基板を生産する機能を有している。なお、部品が接着剤などにより基板に接合されることで、実装基板が生成されてもよい。実装基板を生産するために、装着システム1は、基板供給装置M1、基板受渡装置M2、印刷装置M3、検査装置M4、部品装着装置M5、M6、検査装置M7、リフロー装置M8および基板回収装置M9を連結した構成の生産ライン1aと、この生産ライン1aとネットワーク2で接続された管理装置3とを備えている。すなわち生産ライン1aを構成する部品装着装置M5、M6を含む各装置はネットワーク2によって管理装置3と接続されており、生産ライン1aにおける生産管理に関する制御を行う。ネットワーク2は、例えば有線ネットワークであるが、無線ネットワークであってもよい。生産ライン1aには、搬送コンベア11が設けられており、基板などが搬送コンベア11によって上流(
図1の左側)から下流(
図1の右側)へ搬送される。
【0054】
基板供給装置M1は部品実装の対象となる基板を供給する。供給された基板は基板受渡装置M2を介して印刷装置M3に搬入される。印刷装置M3は、基板に形成された部品接合用の電極にクリーム半田などペースト状の半田をスクリーン印刷する。検査装置M4は、基板に印刷された半田の印刷状態の良否判断や、電極に対する半田の印刷位置ずれの検出を含む印刷検査を行う。
【0055】
部品装着装置M5、M6は、印刷装置M3によって半田が印刷された基板6に電子部品を順次搭載する。検査装置M7は電子部品が実装された後の基板における部品実装状態を検査する。リフロー装置M8は、電子部品搭載後の基板を所定のリフロー温度プロファイルに従って加熱することにより、半田を溶融させて電子部品を基板に半田接合する。基板回収装置M9は、リフロー後の基板、すなわち電子部品が実装された完成品の基板を回収する。
【0056】
部品装着装置M5と部品装着装置M6とは、部品装着装置M5が部品装着装置M5、M6のうち最上流に位置する部品装着装置である点以外は、基本的には同じ機能、構成を有するため、以下では、部品装着装置M5、M6のうち部品装着装置M5について説明する。なお、部品装着装置は、3つ以上設けられていてもよい。
【0057】
次に、
図2および
図3を用いて部品装着装置M5の構成を説明する。
【0058】
図2は、実施の形態に係る部品装着装置M5の斜視図である。
【0059】
図3は、実施の形態に係る搭載ヘッド13の正面視図である。
【0060】
部品装着装置M5は、基板に部品を装着する装置である。部品装着装置M5は、基台10上に搬送コンベア11と複数のパーツフィーダ12とを有し、搭載ヘッド13を移動自在に備えている。搭載ヘッド13は、ノズル保持部の一例である。搭載ヘッド13には基板カメラ14が設けられており、基台10上には部品カメラ15とノズル交換台16が取り付けられている。基板カメラ14は、撮像部の一例である。説明の便宜上、搬送コンベア11による基板の搬送方向(
図2中に示す矢印A)をX軸方向とし、水平面においてX軸方向と垂直な方向をY軸方向とし、上下方向をZ軸方向とする。
【0061】
搬送コンベア11は、基板の両端を下方から支持してX軸方向に搬送し、所定の作業位置に位置決めする。パーツフィーダ12はここではテープフィーダであり、それぞれ部品供給口12pに部品を連続的に供給する。
【0062】
図2において、部品装着装置M5は、Y軸方向に延びたY軸ビーム21aと、X軸方向に延びたX軸ビーム21bを備えたヘッド移動機構21を備えており、搭載ヘッド13はX軸ビーム21bに取り付けられている。X軸ビーム21bがY軸ビーム21aに沿ってY軸方向に移動し、搭載ヘッド13がX軸ビーム21bに沿ってX軸方向に移動することで、搭載ヘッド13は基台10の上方をXY面内(水平面内)で移動する。
【0063】
図3に示すように、搭載ヘッド13は下方に突出して延びた複数のシャフト部材22を備えており、各シャフト部材22には吸着ノズル23が着脱自在に取り付けられる。吸着ノズル23は基部23aと、基部23aから下方に延びた管部23bと、基部23aと管部23bの間に設けられた円盤状の鍔部23cとを有し、基部23aがシャフト部材22の下端に着脱自在に取り付けられる。吸着ノズル23はシャフト部材22を介して供給される真空吸引力により、管部23bの下端に部品を吸着する。
【0064】
基板カメラ14は撮像視野を下方に向けており、搭載ヘッド13の移動に伴って基台10の上方を移動し、搬送コンベア11により位置決めされた基板を上方から認識する。部品カメラ15は撮像視野を上方に向けた状態で基台10上の搬送コンベア11とパーツフィーダ12との間の領域に設けられており、吸着ノズル23の下端に吸着された部品を下方から撮像する。例えば、ノズル交換台16は基台10上の部品カメラ15に隣接する位置に設けられている。ノズル交換台16は搭載ヘッド13に取り付けられる交換用の吸着ノズル23を収容している。
【0065】
部品装着装置M5が基板に部品を装着する際には、搬送コンベア11によって基板が搬送される。一方で、今後の生産において、実装対象の基板の種類が変わる場合、今後の生産に必要な部品の種類も変更となり、さらに、今後の生産に必要な吸着ノズル23の種類も変更となる場合がある。このような場合に、現状、搭載ヘッド13に取り付けられている吸着ノズル23またはノズル交換台16に収容されている吸着ノズル23では、今後の生産に対応できない場合がある。本開示では、そのような場合に、部品装着装置M5に供給するための吸着ノズル23が搭載されたノズルチェンジャ18が、搬送コンベア11によって部品装着装置M5へと搬送される。
図2には、搬送コンベア11によって部品装着装置M5へと搬送されたノズルチェンジャ18が示される。ノズルチェンジャ18は、固定されたノズル交換台16とは異なり、搬送が可能な搬送型ノズルチェンジャである。
【0066】
ここで、
図4Aおよび
図4Bを用いてノズルチェンジャ18の構成を説明する。
【0067】
図4Aは、実施の形態に係るノズルチェンジャ18(閉時)の平面視図である。
【0068】
図4Bは、実施の形態に係るノズルチェンジャ18(開時)の平面視図である。
【0069】
ノズルチェンジャ18は、ベース部41と、ベース部41の上方に設けられたシャッター42を有している。ベース部41はブロック状の部材から成り、マトリクス状に配置されて上方に開口した複数のノズル挿入孔41Hを有している。
【0070】
シャッター42は、矩形平板状の部材から成り、ベース部41に設けられた複数のノズル挿入孔41Hの列(X軸方向に並んだ列)に対応する複数のシャッター開口42Mを有している。シャッター42は、ベース部41に対する閉位置(
図4A)と、閉位置からX軸方向に移動した開位置(
図4B)との間でスライド自在である。言い換えると、シャッター42は、吸着ノズル23の取り出しが可能な開位置と、吸着ノズル23の取り出しが不可能な閉位置との間で移動する。
【0071】
シャッター42が開位置に位置した状態では、シャッター42のシャッター開口42Mを通して、ノズル挿入孔41Hに吸着ノズル23の管部23bを上方から挿通することができ、また、ノズル挿入孔41Hに管部23bが挿入された吸着ノズル23を上方に引き抜くこともできる。シャッター42が閉位置に位置した状態では、ノズル挿入孔41Hに管部23bが挿入された吸着ノズル23の鍔部23cは、シャッター42の下方に位置する。このため、シャッター42が閉位置に位置した状態では、吸着ノズル23を引き上げても鍔部23cがシャッター42の下面と干渉するので、吸着ノズル23を上方に引き抜くことはできない。このように、シャッター42は、吸着ノズル23の脱落を防止する。
【0072】
また、ノズルチェンジャ18には、コード40が付されている。コード40は、特に限定されないが、バーコードなどの一次元コードであってもよいし、QRコード(登録商標)などの二次元コードであってもよい。コード40には、コード40が付されたノズルチェンジャ18を識別するための識別情報が含まれる。
【0073】
次に、
図5から
図7を参照して、装着システム1の制御系の構成を説明する。
図5を用いて管理装置3の制御系の構成を説明し、
図6を用いて部品装着装置M5の制御系の構成を説明し、
図7を用いてノズルチェンジャ18の制御系の構成を説明する。
【0074】
図5は、実施の形態に係る管理装置3の構成を示すブロック図である。
【0075】
管理装置3は、制御部100、操作・入力部110、表示部120、記憶部130および通信部140を有する。制御部100は、管理装置3による処理機能を実行するCPU装置であり、記憶部130に記憶された各種のプログラムやデータに基づいて、以下に説明する取得部101、特定部102、決定部103、指示部104および指令部105等の機能構成要素を制御する。これにより、管理装置3による生産ライン1aを構成する各装置の作業管理が行われる。
【0076】
記憶部130は、生産計画情報131、実装情報132、第1吸着ノズル情報133、第2吸着ノズル情報134、第3吸着ノズル情報135、識別情報136および照合結果231を記憶する。
【0077】
生産計画情報131は、装着システム1における生産計画の立案に際して作成される情報である。例えば、所定の計画期間(ここでは月単位)を対象として設定される生産予定日毎に、複数の生産予定が規定される。そして各生産予定に、生産対象となる複数の基板品種が特定される。なお、生産計画情報131には、第2吸着ノズル情報134が含まれていてもよい。
【0078】
実装情報132は、生産計画情報131において対象とされている基板品種の実装作業に際して参照されるデータであり、各基板品種のサイズや種類を示す基板データ、各基板における部品実装位置を示す実装座標データ、各部品実装位置に実装される部品種類を示す部品データなどが含まれる。
【0079】
第1吸着ノズル情報133は、部品装着装置M5が保持している吸着ノズル23に関する情報である。
【0080】
第2吸着ノズル情報134は、今後の生産に必要な吸着ノズル23に関する情報である。
【0081】
第3吸着ノズル情報135は、ノズルチェンジャ18に搭載される吸着ノズル23の種類、ノズルチェンジャ18における搭載位置に関する情報である。
【0082】
識別情報136は、搬送コンベア11によって搬送されるノズルチェンジャ18を識別するための情報である。例えば、ノズルチェンジャ18に搭載される吸着ノズル23の種類、ノズルチェンジャ18における搭載位置と、識別情報136とは紐づけられる。
【0083】
照合結果231は、識別情報136についての照合結果である。照合結果231の詳細については後述する。
【0084】
取得部101は、部品装着装置M5が保持している吸着ノズル23に関する第1吸着ノズル情報133と、今後の生産に必要な吸着ノズル23に関する第2吸着ノズル情報134とを取得する。例えば、取得部101は、生産計画情報131から第2吸着ノズル情報134を取得してもよい。また、例えば、取得部101は、部品装着装置M5から第1吸着ノズル情報133を取得してもよい。取得部101は、取得した第1吸着ノズル情報133および第2吸着ノズル情報134を記憶部130に記憶する。
【0085】
特定部102は、第2吸着ノズル情報134のうち、第1吸着ノズル情報133に含まれていない吸着ノズル23を特定する。具体的には、特定部102は、今後の生産に必要な吸着ノズル23のうち、部品装着装置M5が現状保持していない吸着ノズル23を特定する。
【0086】
決定部103は、ノズルチェンジャ18に搭載される吸着ノズル23のノズルチェンジャ18における搭載位置を決定する。搭載位置の決定方法は特に限定されないが、例えば、所定のルールに基づいて決定される。所定のルールは、例えば、ノズルチェンジャ18の一方端側から吸着ノズル23をノズルチェンジャ18に搭載していくといったルールである。また、決定部103は、ノズルチェンジャに搭載される吸着ノズル23の種類を決定してもよい。決定される吸着ノズル23の種類は、特定部102によって特定された吸着ノズル23の種類である。このように、決定部103は、ノズルチェンジャ18におけるどの位置にどの種類の吸着ノズル23を搭載するかを決定する。決定部103は、ノズルチェンジャ18に搭載される吸着ノズル23の種類、ノズルチェンジャ18における搭載位置を第3吸着ノズル情報135として記憶部130に記憶する。
【0087】
指示部104は、ノズルチェンジャ18における決定された搭載位置に、特定された吸着ノズル23を搭載する搭載作業を指示する。例えば、指示部104は、作業者に対して、当該搭載指示を指示する。搭載する吸着ノズル23が複数ある場合には、複数の吸着ノズル23のそれぞれについて決定された搭載位置に、特定された吸着ノズル23を搭載する搭載作業を指示する。
【0088】
指令部105は、コード40に含まれる識別情報と記憶部230に記憶された識別情報とが合致する場合に、シャッター42を開位置へと移動させる指令をシャッター駆動機構320に通知する。指令部105の詳細については後述する。
【0089】
操作・入力部110は、タッチパネルやキーボードなどの入力装置であり、管理装置3への操作指令やデータの入力などの入力操作を行う。
【0090】
表示部120は、液晶パネルなどの表示装置であり、操作・入力部110による入力操作時の案内画面や各種の報知画面の表示を行う。
【0091】
通信部140は、通信インターフェイスであり、生産ライン1aを構成する各装置とネットワーク2を介して接続されて制御信号やデータの送受信を行う。通信部140は、実装情報132、第1吸着ノズル情報133、第2吸着ノズル情報134、第3吸着ノズル情報135および識別情報136を部品装着装置M5へ送信する。また、通信部140は、照合結果231を部品装着装置M5から受信する。なお、通信部140は、第1吸着ノズル情報133を部品装着装置M5から受信してもよい。
【0092】
部品装着装置M5は、実装制御部200、照合部210、搭載ヘッド13、基板カメラ14、報知部220、記憶部230、通信部240および判定部250を有する。また、部品装着装置M5は、搬送コンベア11の一部が一体化されており、部品装着装置M5は、搬送コンベア11の一部を有していてもよい(
図2参照)。実装制御部200、照合部210および判定部250は部品装着装置M5が備えるCPU装置が、記憶部130に記憶された各種のプログラムやデータを実行することで実現される。
【0093】
実装制御部200は、管理装置3により決定された搭載位置(記憶部230に記憶された第3吸着ノズル情報135に含まれる情報)に基づいて、ノズルチェンジャ18に搭載された吸着ノズル23をノズルチェンジャ18から取り出すように搭載ヘッド13を制御する制御部の一例である。なお、実装制御部200は、搬送コンベア11を制御してもよい。
【0094】
基板カメラ14は、搬送コンベア11によって部品装着装置M5へと搬送されたノズルチェンジャ18に付されたコード40を読み取る。
【0095】
照合部210は、コード40に含まれる識別情報と記憶部230に記憶された識別情報136とが合致するかを照合する。照合部210は、コード40に含まれる識別情報と記憶部230に記憶された識別情報136とが合致する場合、合致することを示す照合結果231を記憶部230に記憶し、合致しない場合、合致しないことを示す照合結果231を記憶部230に記憶する。
【0096】
報知部220は、コード40に含まれる識別情報と記憶部230に記憶された識別情報136とが合致しない場合、エラーを報知する。報知部220は、例えば、ディスプレイに画像または映像を表示したり、スピーカから音声またはブザー音などを出力したり、ランプを点灯または点滅したりすることで、エラーを報知してもよい。
【0097】
記憶部230は、実装情報132、第1吸着ノズル情報133、第2吸着ノズル情報134、第3吸着ノズル情報135、識別情報136および照合結果231を記憶する。実装情報132、第1吸着ノズル情報133、第2吸着ノズル情報134、第3吸着ノズル情報135および識別情報136は、管理装置3から送信された情報であり、記憶部230に記憶される。つまり、管理装置3と部品装着装置M5とでこれらの情報が共有される。なお、第1吸着ノズル情報133については、部品装着装置M5が更新または新たに作成してもよい。例えば、部品装着装置M5が保持している吸着ノズル23が作業者などによって交換される場合があり、そのような場合に、管理装置3が記憶している第1吸着ノズル情報133における吸着ノズル23の状態と、部品装着装置M5が保持している吸着ノズル23の最新の状態とが異なる場合がある。このような場合に、部品装着装置M5は、第1吸着ノズル情報133を更新または作成し、管理装置3へ送信してもよい。
【0098】
通信部240は、通信インターフェイスであり、生産ライン1aを構成する各装置および管理装置3とネットワーク2を介して接続されて制御信号やデータの送受信を行う。通信部240は、実装情報132、第1吸着ノズル情報133、第2吸着ノズル情報134、第3吸着ノズル情報135および識別情報136を管理装置3から受信する。また、通信部140は、照合結果231を管理装置3へ送信する。なお、通信部240は、第1吸着ノズル情報133を管理装置3へ送信してもよい。
【0099】
判定部250は、搭載ヘッド13によってノズルチェンジャ18から取り出された吸着ノズル23の種類が正しいか否かを判定する。判定部250の詳細については後述する。
【0100】
ノズルチェンジャ18は、シャッター制御部300、電池310、シャッター42、シャッター駆動機構320および通信部330を有する。シャッター制御部300はノズルチェンジャ18が備えるCPU装置(マイコンなど)が、ノズルチェンジャ18が備える記憶部に記憶された各種のプログラムやデータを実行することで実現される。
【0101】
電池310は、シャッター制御部300およびシャッター駆動機構320に電力を供給する。
【0102】
シャッター駆動機構320は、シャッター42を駆動するための機構であり、例えば、モータなどにより構成される。
【0103】
シャッター制御部300は、シャッター駆動機構320を制御する。シャッター制御部300は、管理装置3から通知された、シャッター42を開閉させる指令に応じてシャッター駆動機構320を制御する。
【0104】
通信部330は、通信インターフェイスであり、管理装置3と、無線ネットワークを介して接続されて制御信号やデータの送受信を行う。通信部330は、管理装置3から通知されたシャッター42を開閉させる指令を受信する。
【0105】
次に、実施の形態に係る供給方法について
図8を用いて説明する。
【0106】
図8は、実施の形態に係る供給方法を示すフローチャートである。なお、供給方法は、搭載ヘッド13により保持された吸着ノズル23を用いて部品を基板に装着する部品装着装置M5に吸着ノズル23を供給する方法であり、装着システム1により実行される。このため、
図8ならびに後述する
図9および
図10は、装着システム1の動作を示すフローチャートでもある。
【0107】
決定部103は、ノズルチェンジャ18に搭載される吸着ノズル23のノズルチェンジャ18における搭載位置を決定する(ステップS11)。
【0108】
次に、搬送コンベア11は、決定された搭載位置に吸着ノズル23が搭載されたノズルチェンジャ18を部品装着装置M5へと搬送する(ステップS12)。
【0109】
そして、実装制御部200は、決定された搭載位置に基づいて、ノズルチェンジャ18に搭載された吸着ノズル23をノズルチェンジャ18から取り出すように搭載ヘッド13を制御する(ステップS13)。
【0110】
次に、実施の形態に係る供給方法の詳細を
図9および
図10を用いて説明する。
【0111】
図9は、吸着ノズル23をノズルチェンジャ18へ搭載するまでの動作の一例を示すフローチャートである。
【0112】
まず、取得部101は、部品装着装置M5が保持している吸着ノズル23に関する第1吸着ノズル情報133を取得する(ステップS101)。
【0113】
次に、取得部101は、今後の生産に必要な吸着ノズル23に関する第2吸着ノズル情報134を取得する(ステップS102)。
【0114】
そして、特定部102は、第2吸着ノズル情報134のうち、第1吸着ノズル情報133に含まれていない吸着ノズル23があるか否かを判定する(ステップS103)。つまり、特定部102は、今後の生産に必要な吸着ノズル23のうち、部品装着装置M5が現状保持していない吸着ノズル23があるか否かを判定する。
【0115】
第2吸着ノズル情報134のうち、第1吸着ノズル情報133に含まれていない吸着ノズル23がないと判定された場合(ステップS103でNo)、処理が終了する。つまり、この場合には、部品装着装置M5が現状保持している吸着ノズル23で今後の生産を行うことができるため、ノズルチェンジャ18が部品装着装置M5へと搬送されない。
【0116】
第2吸着ノズル情報134のうち、第1吸着ノズル情報133に含まれていない吸着ノズル23があると判定された場合(ステップS103でYes)、決定部103は、ノズルチェンジャ18に搭載する必要のある吸着ノズル23の種類、本数および搭載位置を決定し、これらの情報を含む第3吸着ノズル情報135を生成する(ステップS104)。
【0117】
また、決定部103は、使用予定(特定された吸着ノズル23が搭載され、部品装着装置M5へと搬送される予定)のノズルチェンジャ18の識別情報136を第3吸着ノズル情報135に付加する(ステップS105)。例えば、第3吸着ノズル情報135では、ノズルチェンジャ18を識別するための識別情報136と、ノズルチェンジャ18における搭載位置および搭載される吸着ノズル23の種類などとが紐づけられている。
【0118】
次に、通信部140は、第3吸着ノズル情報135を部品装着装置M5へ送信する(ステップS106)。これにより、部品装着装置M5の記憶部230には、ノズルチェンジャ18を識別するための識別情報と、ノズルチェンジャ18における搭載位置および搭載される吸着ノズル23の種類などとが紐づけられて記憶される。
【0119】
次に、指示部104は、ノズルチェンジャ18への吸着ノズル23の搭載作業を作業者などへ指示する(ステップS107)。具体的には、指示部104は、決定された種類、本数の吸着ノズル23を、使用予定のノズルチェンジャ18における決定された搭載位置へ搭載するように指示する。
【0120】
図10は、吸着ノズル23を部品装着装置M5へ供給する際の動作の一例を示すフローチャートである。
【0121】
搬送コンベア11は決定された種類の吸着ノズルが、決定された搭載位置に搭載されたノズルチェンジャ18を生産ライン1aの上流(例えば
図1の左側)から受け入れ、部品装着装置M5へと搬送する(ステップS201)。
【0122】
次に、最上流に位置する部品装着装置M5において、部品装着装置M5の基板カメラ14はノズルチェンジャ18に付されたコード40を読み取って、部品装着装置M5の照合部210は、コード40に含まれる識別情報と記憶部230に記憶された識別情報136とが合致するかを照合する(ステップS202)。これにより、一列に並べられた複数の部品装着装置(例えば部品装着装置M5およびM6)のうち、搬送されているノズルチェンジャ18が最初に到着する最上流に位置する部品装着装置M5においてノズルチェンジャ18に付されたコード40が読み取られることで、搬送されるべき正しいノズルチェンジャ18が搬送されているかを早急に判定することができる。また、搬送されるべきノズルチェンジャ18の識別情報136が記憶部230に記憶されており、搬送されたノズルチェンジャ18に付されたコード40に含まれる識別情報と記憶部230に記憶された識別情報136とが合致するかが照合されることで、搬送されるべき正しいノズルチェンジャ18が搬送されているかを判定することができる。
【0123】
次に、通信部240は、照合結果231を管理装置3へ送信する(ステップS203)。なお、基板カメラ14に読み取られたコード40に含まれる識別情報が管理装置3へ送信され、管理装置3において、コード40に含まれる識別情報と記憶部130に記憶された識別情報136とが合致するかが照合されてもよい。
【0124】
コード40に含まれる識別情報と記憶された識別情報136とが合致しない場合(ステップS204でNo)、報知部220は、エラーを報知する(ステップS205)。これにより、搬送されるべき正しいノズルチェンジャ18が搬送されていないことを報知することができる。
【0125】
コード40に含まれる識別情報と記憶された識別情報136とが合致する場合(ステップS204でYes)、指令部105は、シャッター42を開位置へと移動させる指令をシャッター駆動機構320に通知し、シャッター駆動機構320は、シャッター42を閉位置から開位置へと移動させる、つまり、ノズルチェンジャ18のシャッター42を開く(ステップS206)。具体的には、シャッター駆動機構320は、指令を受けることで、電池310から供給される電力を用いてシャッター42を閉位置から開位置へと移動させる。これにより、シャッター42を閉位置から開位置へと自動で移動させることができる。
【0126】
次に、実装制御部200は、決定された種類および決定された搭載位置(具体的には、識別情報136に紐づけられた種類および搭載位置)に基づいて、ノズルチェンジャ18に搭載された吸着ノズル23をノズルチェンジャ18から取り出すように搭載ヘッド13を制御することで、吸着ノズル23を部品装着装置M5へ供給する(ステップS207)。例えば、実装制御部200は、搭載ヘッド13に元々取り付けられている、次の生産に使用されない吸着ノズル23を、ノズルチェンジャ18の空きスペース(例えば、吸着ノズル23が挿入されていないノズル挿入孔41H)またはノズル交換台16の空きスペースに置き、ノズルチェンジャ18に搭載された、次に生産に使用される吸着ノズル23を搭載ヘッド13に取り付けることで、吸着ノズル23を交換する。
【0127】
なお、判定部250は、記憶部230に記憶された第3吸着ノズル情報135に吸着ノズル23の種類についての情報が含まれており、部品装着装置M5へ供給されるべき吸着ノズル23の種類がわかっているため、部品装着装置M5へ供給された吸着ノズル23が正しい種類であるかを判定することができる。例えば、判定部250は、搭載ヘッド13により保持された吸着ノズル23の撮像により得られる画像に基づいて、搭載ヘッド13によってノズルチェンジャ18から取り出された吸着ノズル23の種類が正しいか否かを判定してもよい。例えば、当該画像は、搭載ヘッド13全体を下面側(
図3のZ軸マイナス側)から部品カメラ15により撮像したときに得られる画像である。また、当該判定は、画像認識処理などにより行うことができる。得られた画像に含まれる吸着ノズル23の種類が、部品装着装置M5へ供給されるべき吸着ノズル23の種類と異なっている場合には、部品装着装置M5へ供給された吸着ノズル23が誤った種類であることを判定することができる。あるいは、判定部250は、搭載ヘッド13により保持された吸着ノズル23の流量(エアー流量)に基づいて、搭載ヘッド13によってノズルチェンジャ18から取り出された吸着ノズル23の種類が正しいか否かを判定してもよい。なお、吸着ノズル23の流量は、吸引時または吹出時のいずれの流量でもよい。例えば、搭載ヘッド13により保持された吸着ノズル23の流量が、部品装着装置M5へ供給されるべき吸着ノズル23の流量と異なっている場合には、部品装着装置M5へ供給された吸着ノズル23が誤った種類であることを判定することができる。
【0128】
吸着ノズル23の部品装着装置M5への供給の完了後、通信部240は、吸着ノズル23の部品装着装置M5への供給が完了した旨を管理装置3へ送信する(ステップS208)。
【0129】
次に、指令部105は、シャッター42を閉位置へと移動させる指令をシャッター駆動機構320に通知し、シャッター駆動機構320は、シャッター42を開位置から閉位置へと移動させる、つまり、ノズルチェンジャ18のシャッター42を閉じる(ステップS209)。これにより、吸着ノズル23の部品装着装置M5への供給時以外には、シャッター42が閉じ、吸着ノズル23のノズルチェンジャ18からの脱落を抑制することができる。
【0130】
そして、搬送コンベア11は、下流の部品装着装置M6へノズルチェンジャ18を搬送する(ステップS210)。ステップS201からステップS210までの処理が、複数の部品装着装置の各々について行われることで、複数の部品装着装置の各々の実装制御部200は、吸着ノズル23をノズルチェンジャ18から取り出すように、各々の搭載ヘッド13を制御する。
【0131】
以上説明したように、ノズルチェンジャ18が搬送される前の例えば外段取り時に吸着ノズル23の搭載位置が予め決定され、その後ノズルチェンジャ18が搬送されて、決定された搭載位置に基づいて吸着ノズル23が取り出されるため、吸着ノズル23を1つ1つカメラで撮像することで吸着ノズル23の搭載位置などを特定する必要がなく、吸着ノズル23の供給時の作業効率を高めることができる。また、取り出された吸着ノズル23の種類が正しいか否かを判定する場合には、例えば外段取り時に吸着ノズル23の種類および搭載位置が予め決定され、その後ノズルチェンジャ18が搬送されて、決定された種類および搭載位置に基づいて吸着ノズル23が取り出されるため、吸着ノズル23を1つ1つカメラで撮像することで吸着ノズル23の種類および搭載位置などを特定する必要がなく、吸着ノズル23の供給時の作業効率を高めることができる。
【0132】
(その他の実施の形態)
以上、本開示の供給方法および装着システム1について、実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、上記実施の形態に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したもの、および、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本開示の範囲内に含まれる。
【0133】
例えば、上記実施の形態では、ノズルチェンジャ18に付されたコード40に含まれる識別情報と記憶部230に記憶された識別情報136とが合致するかを照合する例について説明したが、照合が行われなくてもよい。この場合、ノズルチェンジャ18を識別するための識別情報が記憶部130または230に記憶されていなくてもよい。また、部品装着装置M5は、照合部210および報知部220を有していなくてもよい。
【0134】
例えば、上記実施の形態では、ノズルチェンジャ18は、シャッター42、シャッター制御部300、電池310およびシャッター駆動機構320を有する例について説明したが、これらを有していなくてもよい。この場合、管理装置3(制御部100)は、指令部105を有していなくてもよい。
【0135】
例えば、上記実施の形態では、生産ライン1aに、複数の部品装着装置が設けられる例を説明したが、部品装着装置が1つのみ設けられていてもよい。
【0136】
例えば、上記実施の形態では、ノズルチェンジャ18に搭載される吸着ノズル23の種類およびノズルチェンジャ18における搭載位置が決定される例について説明したが、吸着ノズル23の種類は決定されなくてもよい。この場合、部品装着装置M5は、判定部250を有していなくてもよい。
【0137】
例えば、供給方法におけるステップは、コンピュータ(コンピュータシステム)によって実行されてもよい。そして、本開示は、供給方法に含まれるステップを、コンピュータに実行させるためのプログラムとして実現できる。さらに、本開示は、そのプログラムを記録したCD-ROMなどである非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体として実現できる。
【0138】
例えば、本開示が、プログラム(ソフトウェア)で実現される場合には、コンピュータのCPU、メモリおよび入出力回路などのハードウェア資源を利用してプログラムが実行されることによって、各ステップが実行される。つまり、CPUがデータをメモリまたは入出力回路などから取得して演算したり、演算結果をメモリまたは入出力回路などに出力したりすることによって、各ステップが実行される。
【0139】
また、上記実施の形態の装着システム1に含まれる各構成要素は、専用または汎用の回路として実現されてもよい。
【0140】
また、上記実施の形態の装着システム1に含まれる各構成要素は、集積回路(IC:Integrated Circuit)であるLSI(Large Scale Integration)として実現されてもよい。
【0141】
また、集積回路はLSIに限られず、専用回路または汎用プロセッサで実現されてもよい。プログラム可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、または、LSI内部の回路セルの接続および設定が再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサが、利用されてもよい。
【0142】
さらに、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて、装着システム1に含まれる各構成要素の集積回路化が行われてもよい。
【0143】
その他、実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素および機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本開示に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0144】
本開示は、部品装着装置の吸着ノズルを用いて基板などに部品を装着する分野において有用である。
【符号の説明】
【0145】
1 装着システム
1a 生産ライン
2 ネットワーク
3 管理装置
10 基台
11 搬送コンベア
12 パーツフィーダ
12p 部品供給口
13 搭載ヘッド
14 基板カメラ
15 部品カメラ
16 ノズル交換台
18 ノズルチェンジャ
21 ヘッド移動機構
21a Y軸ビーム
21b X軸ビーム
22 シャフト部材
23 吸着ノズル
23a 基部
23b 管部
23c 鍔部
40 コード
41 ベース部
41H ノズル挿入孔
42 シャッター
42M シャッター開口
100 制御部
101 取得部
102 特定部
103 決定部
104 指示部
105 指令部
110 操作・入力部
120 表示部
130、230 記憶部
131 生産計画情報
132 実装情報
133 第1吸着ノズル情報
134 第2吸着ノズル情報
135 第3吸着ノズル情報
136 識別情報
140、240、330 通信部
200 実装制御部
210 照合部
220 報知部
231 照合結果
250 判定部
300 シャッター制御部
310 電池
320 シャッター駆動機構
M1 基板供給装置
M2 基板受渡装置
M3 印刷装置
M4、M7 検査装置
M5、M6 部品装着装置
M8 リフロー装置
M9 基板回収装置