(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023076982
(43)【公開日】2023-06-05
(54)【発明の名称】設備用情報処理システム
(51)【国際特許分類】
H04Q 9/00 20060101AFI20230529BHJP
H04L 51/02 20220101ALI20230529BHJP
H04L 67/562 20220101ALI20230529BHJP
H04Q 9/02 20060101ALI20230529BHJP
G06F 21/64 20130101ALI20230529BHJP
G05B 19/05 20060101ALI20230529BHJP
【FI】
H04Q9/00 311J
H04L51/02
H04L67/562
H04Q9/02 B
G06F21/64
G05B19/05 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021190046
(22)【出願日】2021-11-24
(71)【出願人】
【識別番号】000000309
【氏名又は名称】IDEC株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121603
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 元昭
(74)【代理人】
【識別番号】100141656
【弁理士】
【氏名又は名称】大田 英司
(74)【代理人】
【識別番号】100182888
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 弘
(74)【代理人】
【識別番号】100196357
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 吉章
(74)【代理人】
【識別番号】100067747
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 良昭
(72)【発明者】
【氏名】濱田 優
(72)【発明者】
【氏名】岡本 崇之
(72)【発明者】
【氏名】高楠 悟史
【テーマコード(参考)】
5H220
5K048
【Fターム(参考)】
5H220AA10
5H220BB17
5H220BB18
5H220CC05
5H220CX02
5H220GG02
5H220HH01
5H220JJ12
5H220JJ26
5H220JJ38
5H220KK06
5K048AA15
5K048BA21
5K048BA34
5K048EB12
5K048FC01
(57)【要約】
【課題】デバイス7の状態を通知するプログラマブル表示器9のセキュリティを向上できる設備用情報処理システム1を提供することを目的とする。
【解決手段】デバイス7の動作を制御するPLC8と、SNSサーバー3に接続されたプログラマブル表示器9と、プログラマブル表示器9に通信可能に接続される設定用端末5とを備え、設定用端末5は、SNSサーバー3が生成したアクセストークンの登録操作と、アクセストークンを投稿アカウント及び投稿情報に関連付ける操作とを受け付けるとともに、投稿情報及びアクセストークンをプログラマブル表示器9に転送する構成であり、プログラマブル表示器9は、投稿情報及びアクセストークンを記憶するとともに、デバイス7の状態を示す状態情報が所定条件を満足する場合、投稿情報及びアクセストークンを関連付けてSNSサーバー3に送信する構成である設備用情報処理システム1であることを特徴とする。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
デバイスの動作を制御するとともに、前記デバイスの状態を検知するプログラマブルロジックコントローラと、
投稿アカウントに関連付けて投稿された投稿情報を受け付けて記憶するとともに、前記投稿アカウントの管理者によって閲覧許可された特定の利用者が所有する利用者端末に、閲覧許可された前記投稿アカウントの前記投稿情報を配信するサービスを提供するサーバーに、通信回線を介して接続された投稿用機器と、
各種情報を表示する表示部、及び管理者による各種操作を受付ける操作受付部を有するとともに、前記投稿用機器に通信可能に接続される設定用端末とを備え、
該設定用端末は、
少なくとも投稿アカウントの登録操作と、投稿情報の登録編集操作と、前記投稿アカウントに基づいて前記サーバーが生成した認証情報の登録操作と、前記認証情報を前記投稿アカウント及び前記投稿情報に関連付ける操作とを受け付けるとともに、関連付けられた前記投稿情報及び前記認証情報を前記投稿用機器に転送する構成であり、
前記投稿用機器は、
前記設定用端末から取得した前記投稿情報及び前記認証情報を記憶するとともに、前記プログラマブルロジックコントローラから取得した前記デバイスの状態を示す状態情報が所定条件を満足する場合、前記投稿情報及び前記認証情報を関連付けて前記サーバーに送信する構成である
設備用情報処理システム。
【請求項2】
前記設定用端末は、
前記投稿アカウントに基づいて前記サーバーが生成したアクセストークンを前記認証情報として、前記投稿情報とともに前記投稿用機器に転送する構成であり、
前記投稿用機器は、
前記投稿情報及び前記アクセストークンを記憶する記憶手段と、
前記サービスを利用するためのAPIキーを秘匿状態で記憶したAPI記憶手段と、
前記投稿情報に前記アクセストークン及び前記APIキーを関連付けて前記サーバーに送信する送信手段とを備えた
請求項1に記載の設備用情報処理システム。
【請求項3】
前記投稿用機器は、
前記認証情報、及び前記デバイスの状態を文字列で表した複数の前記投稿情報を関連付けて記憶する記憶手段と、
前記デバイスの状態を示す前記状態情報を前記プログラマブルロジックコントローラから取得する状態取得手段と、
前記状態情報が所定条件を満足する場合、前記状態情報が示す前記デバイスの状態に対応する投稿情報、及び該投稿情報に関連付けられた少なくとも1つの前記認証情報を前記記憶手段から抽出する抽出手段と、
該抽出手段が抽出した前記投稿情報と前記認証情報とを関連付けて前記サーバーに送信する送信手段とを備えた
請求項1または請求項2に記載の設備用情報処理システム。
【請求項4】
前記投稿用機器が、前記プログラマブルロジックコントローラに接続されたプログラマブル表示器である
請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の設備用情報処理システム。
【請求項5】
前記投稿用機器が、前記プログラマブルロジックコントローラに一体的に設けられた
請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の設備用情報処理システム。
【請求項6】
前記投稿用機器が、前記プログラマブルロジックコントローラに接続されたゲートウェイ機器である
請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の設備用情報処理システム。
【請求項7】
前記サービスを提供する前記サーバーを備え、
前記サーバーは、
前記投稿アカウントに基づいて認証情報を生成する認証情報生成手段と、
前記投稿アカウント及び前記認証情報を関連付けて記憶するアカウント記憶手段と、
前記投稿用機器から取得した認証情報と前記アカウント記憶手段の前記認証情報とが一致した場合、前記投稿用機器から取得した前記投稿情報を時系列で、前記認証情報に対応する前記投稿アカウントに関連付けて記憶する投稿記憶手段と、
前記閲覧許可された投稿アカウントの前記投稿情報の閲覧要求を前記利用者端末から受付けた場合、前記閲覧許可された投稿アカウントに関連付けられた前記投稿情報を時系列順で前記利用者端末に配信する配信手段とを備えた
請求項1から請求項6のいずれか1つに記載の設備用情報処理システム。
【請求項8】
前記サービスを提供するサーバーは、
前記投稿アカウントの前記投稿情報の閲覧を許可される利用者が、前記投稿アカウントを管理する管理者によって設定されるソーシャル・ネットワーキング・サービスを提供するサーバーである
請求項1から請求項7のいずれか1つに記載の設備用情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えばデバイスの動作を制御するプログラマブルロジックコントローラを備え、デバイスの状態に応じた各種情報を、通信回線を介してサーバーに送信するような設備用情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
生産設備やエレベータなどの設備には、デバイスの動作を制御するプログラマブルロジックコントローラや、プログラマブルロジックコントローラが検知したデバイスの状態を表示するプログラマブル表示器などの設備用情報処理装置が設けられている。
【0003】
昨今では、設備用情報処理装置において、プログラマブルロジックコントローラまたはプログラマブル表示器が、通信回線を介してサーバーに接続され、保守担当者や現場作業員が所有する端末にデバイスの状態を通知する技術も提案されている(特許文献1参照)。
【0004】
例えば特許文献1では、デバイスの異常をプログラマブル表示器が検知した場合、プログラマブル表示器から所定の宛先にメールを送信することで、保守担当者の端末や現場作業員の端末にデバイスの異常を通知している。
【0005】
ところで、特許文献1では、プログラマブル表示器が所定の宛先となる宛先メールアドレスを予め記憶している。このため、宛先メールアドレスが、例えば悪意を持った第三者に盗み取られた場合、宛先メールアドレスに、迷惑メールが送信される、あるいはコンピューターウィルスが添付されたメールが送信されるおそれがある。
【0006】
そうすると、特許文献1では、保守担当者の端末や現場作業員の端末で取得するメールに迷惑メールが混在することで、保守担当者や現場作業員がそれぞれ必要な通知を見落とすおそれがある。さらには、特許文献1では、例えば保守担当者の端末や現場作業員の端末が、コンピューターウィルスによる被害を受けるおそれがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上述の問題に鑑み、デバイスの状態を通知する投稿用機器のセキュリティを向上できる設備用情報処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明は、デバイスの動作を制御するとともに、前記デバイスの状態を検知するプログラマブルロジックコントローラと、投稿アカウントに関連付けて投稿された投稿情報を受け付けて記憶するとともに、前記投稿アカウントの管理者によって閲覧許可された特定の利用者が所有する利用者端末に、閲覧許可された前記投稿アカウントの前記投稿情報を配信するサービスを提供するサーバーに、通信回線を介して接続された投稿用機器と、各種情報を表示する表示部、及び管理者による各種操作を受付ける操作受付部を有するとともに、前記投稿用機器に通信可能に接続される設定用端末とを備え、該設定用端末は、少なくとも投稿アカウントの登録操作と、投稿情報の登録編集操作と、前記投稿アカウントに基づいて前記サーバーが生成した認証情報の登録操作と、前記認証情報を前記投稿アカウント及び前記投稿情報に関連付ける操作とを受け付けるとともに、関連付けられた前記投稿情報及び前記認証情報を前記投稿用機器に転送する構成であり、前記投稿用機器は、前記設定用端末から取得した前記投稿情報及び前記認証情報を記憶するとともに、前記プログラマブルロジックコントローラから取得した前記デバイスの状態を示す状態情報が所定条件を満足する場合、前記投稿情報及び前記認証情報を関連付けて前記サーバーに送信する構成である設備用情報処理システムであることを特徴とする。
【0010】
上記デバイスの状態とは、例えばデバイスの異常の有無、デバイスが動作した回数、あるいはデバイスが動作してからの経過時間などのこという。
上記投稿アカウントとは、サーバーに接続するためのアカウントであって、ログイン名とパスワードとで構成されたもののことをいう。
【0011】
上記認証情報とは、アクセストークン、APIキー、あるいは投稿アカウントを暗号化した情報などのことをいう。
上記サービスとは、例えばソーシャル・ネットワーキング・サービス、あるいは閲覧許可された利用者間で各種情報を発信するサービスなどのことをいう。
【0012】
この発明によれば、設備用情報処理システムは、デバイスの状態を通知する投稿用機器のセキュリティを向上することができる。
具体的には、設定用端末で設定登録を受け付けた投稿情報及び認証情報が、投稿用機器に転送されるため、設備用情報処理システムは、例えば投稿アカウントを管理する管理者の各種操作を受付ける手段を、投稿用機器に設けることを不要にできる。
【0013】
これにより、設備用情報処理システムは、設定用端末が接続されていない状態において、例えば悪意を持った第三者による投稿用機器の登録編集操作を防止することができる。このため、設備用情報処理システムは、投稿情報及び認証情報の改竄や悪用を防止することができる。
【0014】
さらに、投稿用機器が投稿情報及び認証情報を関連付けてサーバーに送信する構成のため、設備用情報処理システムは、宛先メールアドレスのように利用者を特定できる情報を、投稿用機器が記憶することを不要にできる。
【0015】
このため、設備用情報処理システムは、宛先メールアドレスのように利用者を特定できる情報が、悪意を持った第三者によって盗み取られることを防止することができる。
従って、設備用情報処理システムは、デバイスの状態を通知する投稿用機器のセキュリティを向上することができる。
【0016】
この発明の態様として、前記設定用端末は、前記投稿アカウントに基づいて前記サーバーが生成したアクセストークンを前記認証情報として、前記投稿情報とともに前記投稿用機器に転送する構成であり、前記投稿用機器は、前記投稿情報及び前記アクセストークンを記憶する記憶手段と、前記サービスを利用するためのAPIキーを秘匿状態で記憶したAPI記憶手段と、前記投稿情報に前記アクセストークン及び前記APIキーを関連付けて前記サーバーに送信する送信手段とを備えてもよい。
【0017】
この構成によれば、APIキーが秘匿状態で記憶されているため、投稿用機器は、悪意をもった第三者にAPIキーが知られることを防止できる。このため、例えば悪意をもった第三者にアクセストークンが知られた場合でも、設備用情報処理システムは、投稿用機器以外の端末を用いた不正な投稿を防止することができる。
【0018】
加えて、例えば投稿アカウントを構成するログイン名及びパスワードを記憶していないため、投稿用機器は、ログイン名やパスワードが外部に流出することを防止できる。このため、設備用情報処理装置は、投稿アカウントが、悪意をもった第三者に不正利用されることを防止できる。
これにより、設備用情報処理システムは、デバイスの状態を通知する投稿用機器のセキュリティをより向上することができる。
【0019】
またこの発明の態様として、前記投稿用機器は、前記認証情報、及び前記デバイスの状態を文字列で表した複数の前記投稿情報を関連付けて記憶する記憶手段と、前記デバイスの状態を示す前記状態情報を前記プログラマブルロジックコントローラから取得する状態取得手段と、前記状態情報が所定条件を満足する場合、前記状態情報が示す前記デバイスの状態に対応する投稿情報、及び該投稿情報に関連付けられた少なくとも1つの前記認証情報を前記記憶手段から抽出する抽出手段と、該抽出手段が抽出した前記投稿情報と前記認証情報とを関連付けて前記サーバーに送信する送信手段とを備えてもよい。
【0020】
この構成によれば、設備用情報処理システムは、デバイスの状態を通知する投稿用機器のセキュリティを損なうことなく、デバイスの状態に関する通知を受け取る利用者の利便性を向上することができる。
【0021】
具体的には、デバイスの状態を示す状態情報が所定条件を満足する場合、デバイスの状態に対応する投稿情報、及び投稿情報に関連付けられた少なくとも1つの認証情報を抽出手段によって抽出するため、投稿用機器は、デバイスの状態に応じて、投稿情報及び認証情報を決定することができる。
【0022】
この際、認証情報が予め投稿アカウントごとに生成されているため、投稿用機器は、デバイスの状態に応じて、投稿情報を投稿する投稿アカウントを決定することになる。つまり、投稿用機器は、デバイスの状態に応じて、投稿情報の投稿先を振り分けることができる。
【0023】
そして、利用者端末では閲覧許可された投稿アカウント以外の投稿情報が表示されないため、投稿用機器は、利用者が所望するデバイスの状態に関する通知だけを、利用者端末に受け取らせることができる。
これにより、設備用情報処理システムは、デバイスの状態を通知する投稿用機器のセキュリティを損なうことなく、デバイスの状態に関する通知を受け取る利用者の利便性を向上することができる。
【0024】
またこの発明の態様として、前記投稿用機器が、前記プログラマブルロジックコントローラに接続されたプログラマブル表示器であってもよい。
この構成によれば、設備用情報処理システムは、例えば既存のプログラマブル表示器を交換するだけで、利用者端末を介してデバイスの状態を利用者に通知することができる。
【0025】
またこの発明の態様として、前記投稿用機器が、前記プログラマブルロジックコントローラに一体的に設けられてもよい。
この構成によれば、投稿用機器がプログラマブルロジックコントローラに設けられているため、設備用情報処理装置は、例えば既存のプログラマブルロジックコントローラを交換するだけで、利用者端末を介してデバイスの状態を利用者に通知することができる。
【0026】
またこの発明の態様として、前記投稿用機器が、前記プログラマブルロジックコントローラに接続されたゲートウェイ機器であってもよい。
この構成によれば、設備用情報処理装置は、例えば既存のゲートウェイ機器を交換するだけで、利用者端末を介してデバイスの状態を利用者に通知することができる。
【0027】
またこの発明の態様として、前記サービスを提供する前記サーバーを備え、前記サーバーは、前記投稿アカウントに基づいて認証情報を生成する認証情報生成手段と、前記投稿アカウント及び前記認証情報を関連付けて記憶するアカウント記憶手段と、前記投稿用機器から取得した認証情報と前記アカウント記憶手段の前記認証情報とが一致した場合、前記投稿用機器から取得した前記投稿情報を時系列で、前記認証情報に対応する前記投稿アカウントに関連付けて記憶する投稿記憶手段と、前記閲覧許可された投稿アカウントの前記投稿情報の閲覧要求を前記利用者端末から受付けた場合、前記閲覧許可された投稿アカウントに関連付けられた前記投稿情報を時系列順で前記利用者端末に配信する配信手段とを備えてもよい。
【0028】
この構成によれば、サーバーが、投稿用機器から取得した投稿情報を時系列で記憶するとともに、投稿情報を時系列順に配信するため、設備用情報処理システムは、利用者端末において、デバイスの状態を時系列順に表示させることができる。
【0029】
そして、利用者端末を操作する利用者は、デバイスの状態の変化を時系列で知ることができるため、デバイスの状態を容易に、かつより正確に把握することができる。
これにより、設備用情報処理システムは、デバイスの状態に関する通知を受け取る利用者の利便性をより向上することができる。
【0030】
またこの発明の態様として、前記サービスを提供するサーバーは、前記投稿アカウントの前記投稿情報の閲覧を許可される利用者が、前記投稿アカウントを管理する管理者によって設定されるソーシャル・ネットワーキング・サービスを提供するサーバーであってもよい。
【0031】
この構成によれば、設備用情報処理システムは、既存のソーシャル・ネットワーキング・サービスを利用して、デバイスの状態を利用者に通知することができる。この際、既存のサービスを利用したことのある利用者は、使い慣れたサービスを利用して、デバイスの状態を知ることができる。
【0032】
さらに、管理者によって利用者が制限されるため、設備用情報処理システムは、既存のサービスを利用する不特定多数の利用者に、デバイスの状態を知られることを防止できる。
よって、設備用情報処理システムは、デバイスの状態を通知する投稿用機器のセキュリティを確保して、利用者の利便性をさらに向上することができる。
【発明の効果】
【0033】
本発明により、デバイスの状態を通知する投稿用機器のセキュリティを向上できる設備用情報処理システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図1】設備用情報処理システムの構成を示す構成図。
【
図2】設備用情報処理システムの内部構成を示すブロック図。
【
図3】アカウント管理テーブルの概略を示す概略図。
【
図4】投稿情報テーブル及び認証情報テーブルを説明する説明図。
【
図5】設定用端末に表示されたメニュー画面の概略を示す概略図。
【
図6】設定用端末に表示されたアカウント管理画面の概略を示す概略図。
【
図7】アカウント管理テーブルの作成に係る処理動作を示すシーケンス図。
【
図8】投稿情報テーブルの作成、及びプログラマブル表示器への転送に係る処理動作を示すシーケンス図。
【
図9】設定用端末に表示されたメッセージ管理画面の概略を示す概略図。
【
図10】メッセージの投稿に係る処理動作を示すシーケンス図。
【
図11】投稿処理の処理動作を示すフローチャート。
【
図12】閲覧対象情報及び公開設定情報を説明する説明図。
【
図13】メッセージの閲覧に係る処理動作を示すシーケンス図。
【
図14】利用者端末に表示されたメッセージを説明する説明図。
【発明を実施するための形態】
【0035】
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
本実施形態では、プログラマブルロジックコントローラ8によって制御されるデバイス7の状態を、ソーシャル・ネットワーキング・サービスを介して利用者端末4に通知するような設備用情報処理システム1について、
図1から
図4を用いて説明する。
【0036】
なお、
図1は設備用情報処理システム1の構成図を示し、
図2は設備用情報処理システム1の内部構成のブロック図を示し、
図3はアカウント管理テーブル55aの概略図を示し、
図4は投稿情報テーブル55b,95b及び認証情報テーブル95aを説明する説明図を示している。
さらに、
図4(a)は投稿情報テーブル55b,95bの概略図を示し、
図4(b)は認証情報テーブル95aの概略図を示している。
【0037】
本実施形態の設備用情報処理システム1は、
図1に示すように、通信回線2に接続されたSNSサーバー3と、通信回線2を介してSNSサーバー3に接続可能な利用者端末4及び設定用端末5と、生産設備に一体的に設けられた設備用情報処理装置6とを備えている。
【0038】
まず、SNSサーバー3は、ソーシャル・ネットワーキング・サービスを提供する事業者が設置したサーバーである。
このソーシャル・ネットワーキング・サービスは、例えばアカウントを取得した利用者がメッセージを投稿し、アカウントを有する別の利用者が投稿されたメッセージを閲覧及びメッセージに対するコメントを行うことでで、利用者同士が交流するようなサービスである。
【0039】
さらに、ソーシャル・ネットワーキング・サービスは、特定の利用者に対してメッセージを公開できるように、メッセージを公開する利用者を制限できる機能を有するサービスが好ましい。
なお、本実施形態では、ソーシャル・ネットワーキング・サービスを、例えばTwitter(登録商標)や、LINE(登録商標)などの既存のサービスとする。
【0040】
このようなサービスを提供するSNSサーバー3は、投稿に用いるアカウント(以下、投稿アカウントと呼ぶ)が登録された端末から送信されたメッセージを、投稿アカウントを関連付けて投稿情報として記憶する機能を有している。
【0041】
さらに、SNSサーバー3は、投稿アカウントの投稿の閲覧を、閲覧に用いるアカウント(以下、閲覧アカウントと呼ぶ)が登録された端末から要求され場合、閲覧アカウントが登録された端末に、投稿アカウントから投稿された投稿情報を配信する機能を有している。
加えて、SNSサーバー3は、投稿アカウントを管理する管理者による設定操作によって、特定の閲覧アカウントに対して投稿情報の公開を許可する機能を有している。
【0042】
このSNSサーバー3は、
図2に示すように、通信回線2に接続する回線接続部31と、各種情報を記憶する記憶部32と、これらの動作を制御するサーバー制御部33などで構成されている。
具体的には、SNSサーバー3の回線接続部31は、例えば有線LANモジュールなどで構成され、通信回線2に接続する機能と、通信回線2を介して各種情報の受送信を行う機能とを有している。
【0043】
また、SNSサーバー3の記憶部32は、ハードディスクなどで構成され、各種情報を書き込んで記憶する機能と、各種情報を読み出す機能とを有している。この記憶部32には、ソーシャル・ネットワーキング・サービスを実現するためのプログラムが記憶されている。
【0044】
さらに、記憶部32には、
図2に示すように、ソーシャル・ネットワーキング・サービスを利用する利用者によって設定登録されたログイン名情報34と、ログイン名情報34に関連付けられたパスワード情報34a、ユーザー名情報34b、投稿情報34c、アクセストークン34d、閲覧対象情報34e、及び公開設定情報34fとが記憶されている。
【0045】
ここで、ログイン名情報34は、ソーシャル・ネットワーキング・サービスへのログインに用いるログイン名を示す情報であって、ソーシャル・ネットワーキング・サービスを利用する利用者を識別する固有の識別情報である。このログイン名情報は、パスワード情報34aと組み合わせることで利用者固有のアカウントを構成している。なお、ログイン名情報34は、ソーシャル・ネットワーキング・サービスの利用者が任意に設定した文字列で構成されている。
【0046】
また、パスワード情報34aは、ソーシャル・ネットワーキング・サービスへのログインに用いるパスワードを示す情報であって、ユーザー名情報34bと組み合わせることで利用者固有のアカウントを構成している。このパスワード情報34aは、ソーシャル・ネットワーキング・サービスの利用者が任意に設定した文字列で構成されている。
【0047】
また、ユーザー名情報34bは、ソーシャル・ネットワーキング・サービス上での利用者の呼び名として使用する名称(所謂、ニックネーム)であって、利用者が任意に設定した文字列で構成されている。
また、投稿情報34cは、利用者が投稿したメッセージを示す情報であって、文字列、画像、及び動画などで構成されている。
【0048】
また、アクセストークン34dは、SNSサーバー3が利用者を認証するために、ログイン名及びパスワードに代えて生成した認証情報であって、ランダムな文字列で構成されている。なお、アクセストークン34dは、利用者からの要求があった場合に、SNSサーバー3が生成する。
【0049】
また、閲覧対象情報34eは、投稿情報を閲覧したい他の利用者を列挙した登録情報であって、他の利用者のユーザー名を示す情報が登録されている。この閲覧対象情報34eは、利用者によって設定される。
また、公開設定情報34fは、投稿情報34cを特定の利用者に公開するか否かを示す情報と、公開する特定の利用者を示すユーザー名とが登録されている。この公開設定情報34fは、利用者によって設定される。
【0050】
また、SNSサーバー3のサーバー制御部33は、CPUやメモリなどのハードウェアと、プログラムやデータなどのソフトウェアとで構成されている。
このサーバー制御部33は、通信回線2を介した各種情報の授受に係る処理機能と、回線接続部31及び記憶部32との各種信号の授受に係る処理機能と、所定のバスを介して接続された各部の動作を制御する機能とを有している。
【0051】
また、利用者端末4は、ソーシャル・ネットワーキング・サービスを利用する利用者が所有する携帯端末である。なお、本実施形態では、設備用情報処理装置6が設けられた生産設備の保守を担当する保守担当者、生産設備を用いる現場作業員、及び生産数などの管理を担当する生産管理担当者を利用者とする。
【0052】
この利用者端末4は、
図2に示すように、回線接続部41、記憶部42、及び操作表示部43と、これらの動作を制御する制御部44とで構成されている。
具体的には、利用者端末4の回線接続部41は、例えば無線通信モジュールなどで構成され、通信回線2に接続する機能と、通信回線2を介した各種情報の送受信を行う機能とを有している。
【0053】
また、利用者端末4の記憶部42は、ハードディスクあるいは不揮発性メモリなどで構成され、各種情報を書き込んで記憶する機能と、各種情報を読み出す機能とを有している。
さらに、記憶部42には、ソーシャル・ネットワーキング・サービスを利用するためのプログラムなどが記憶されている。
【0054】
このソーシャル・ネットワーキング・サービスを利用するためのプログラムは、制御部44によって実行され、SNSサーバー3との接続を確立する機能と、利用者によって作成されたメッセージをSNSサーバーに送信する機能と、他の利用者のメッセージを閲覧する機能とを実現する。
【0055】
また、利用者端末4の操作表示部43は、例えばタッチパネルなどで構成され、利用者に対して各種情報を表示する機能と、利用者の各種操作を受付ける機能と、受付けた操作を示す情報を制御部44へ出力する機能とを有している。
【0056】
また、利用者端末4の制御部44は、CPU及びメモリなどのハードウェアと、プログラム及びデータなどのソフトウェアとで構成されている。この制御部44は、回線接続部41、記憶部42、及び操作表示部43との各種信号の授受に係る処理機能と、通信回線2を介して取得した各種情報を処理する機能と、所定のバスを介して接続された各部の動作を制御する機能とを有している。
【0057】
また、設定用端末5は、設備用情報処理装置6の管理者が所有する端末であって、後述する設備用情報処理装置6の各種動作設定と、設備用情報処理装置6がソーシャル・ネットワーキング・サービスを利用するために必要な各種設定とを行うための端末である。
【0058】
この設定用端末5は、転送ケーブルC(
図1及び
図2参照)を介して設備用情報処理装置6に接続され、管理者によって設定された各種情報を設備用情報処理装置6に転送可能に構成されている。
なお、設定用端末5は、各種情報を設備用情報処理装置6に転送する場合に限り、設備用情報処理装置6に接続される。
【0059】
このような設定用端末5は、
図2に示すように、通信回線2に接続される回線接続部51と、設備用情報処理装置6に接続される端末接続部52と、各種情報を表示する表示部53と、管理者による各種操作を受け付ける操作受付部54と、各種情報を記憶する記憶部55と、これらの動作を制御する設定端末制御部56とで構成されている。
【0060】
具体的には、設定用端末5の回線接続部51は、例えば有線LANモジュールなどで構成され、通信回線2に接続する機能と、通信回線2を介して各種情報の受送信を行う機能とを有している。
また、設定用端末5の端末接続部52は、例えばRS232CやUSBなどのシリアルバスで構成され、設備用情報処理装置6に接続する機能と、設備用情報処理装置6との間で各種情報の送受信を行う機能とを有している。
【0061】
また、設定用端末5の表示部53は、例えば液晶ディスプレイなどで構成され、設定端末制御部56からの指示により、各種情報を表示する機能を有している。
また、設定用端末5の操作受付部54は、例えばキーボード、マウス、タッチパッド、あるいはタッチパネルなどで構成され、管理者による各種操作を受け付ける機能と、受け付けた操作を示す情報を設定端末制御部56に出力する機能とを有している。
【0062】
また、設定用端末5の記憶部55は、ハードディスクあるいは不揮発性メモリなどで構成され、各種情報を書き込んで記憶する機能と、各種情報を読み出す機能とを有している。この記憶部55には、設備用情報処理装置6(後述するPLC8及びプログラマブル表示器9)の動作順序や画面構成を作成する機能と、作成した内容を制御プログラムとして出力する機能とを実現するプログラムなどが記憶されている。
【0063】
さらに、記憶部55には、
図2に示すように、ソーシャル・ネットワーキング・サービスのアカウントを管理するためのアカウント管理テーブル55aと、投稿されるメッセージなどを管理するための投稿情報テーブル55bとが記憶されている。
加えて、記憶部55には、SNSサーバー3のAPIに対応するとともに、予めSNSサーバー3から取得したAPIキー55cを秘匿状態で記憶している。
【0064】
アカウント管理テーブル55aは、一例として、
図3に示すように、管理番号が登録される番号欄と、ユーザー名欄、ログイン名欄、パスワード欄、及びアクセストークン欄とで構成され、ユーザー名欄の値、ログイン名欄の値、パスワード欄の値、及びアクセストークン欄の値が、番号欄の値に関連付けられて登録されている。
【0065】
より詳しくは、ユーザー名欄には、SNSサーバー3のユーザー名情報34bと同じユーザー名が登録されている。
ログイン名欄には、ユーザー名情報34bに関連付けられたSNSサーバー3のログイン名情報34と同じログイン名が登録されている。
【0066】
パスワード欄には、ログイン名情報34に関連付けられたSNSサーバー3のパスワード情報34aと同じパスワードが登録されている。
アクセストークン欄には、ログイン名情報34に関連付けられたSNSサーバー3のアクセストークン34dと同じアクセストークンが登録されている。
【0067】
一方、投稿情報テーブル55bは、後述するデバイス7の状態に応じたメッセージ、及びメッセージの投稿先などが登録されている。
より詳しくは、投稿情報テーブル55bは、
図4(a)に示すように、デバイス欄、トリガー欄、投稿文欄、及びトークン番号欄で構成され、トリガー欄の値、投稿文欄の値、及びトークン番号欄の値が、デバイス欄の値に関連付けられて登録されている。
なお、投稿情報テーブル55bのトークン番号欄には、アカウント管理テーブル55aの番号欄の値が登録されている。
【0068】
この投稿情報テーブル55bは、設定用端末5で設定登録されたのち、設備用情報処理装置6に転送されて投稿情報テーブル95bとして記憶される。このため、投稿情報テーブル55bについては、後述する設備用情報処理装置6の投稿情報テーブル95bと同じため、後ほど詳述する。
【0069】
また、設備用情報処理装置6は、センサーや流量計などのデバイス7が出力した信号に基づいて、モーターなどのデバイス7の動作を制御する機能と、デバイス7の状態を表示する機能とを備えている。
さらに、設備用情報処理装置6は、通信回線2に接続され、デバイス7の状態に応じたメッセージをSNSサーバー3に投稿可能に構成されている。
【0070】
この設備用情報処理装置6は、
図1及び
図2に示すように、センサーやモーターなどの複数のデバイス7と、デバイス7に電気的に接続されたプログラマブルロジックコントローラ(以下、PLCと呼ぶ)8と、PLC8に通信可能に接続されたプログラマブル表示器9とで構成されている。
【0071】
具体的には、設備用情報処理装置6のデバイス7は、PLC8の入力部(図示省略)に接続される機器、PLC8の出力部(図示省略)に接続される機器、あるいはPLC8の内部に設けられた機器や情報を格納するメモリなどで構成されている。
【0072】
例えば、デバイス7は、各種センサー、流量計、風量計、スイッチ、モーター、リレーコイル、表示灯、内部リレー、タイマ、データレジスタなどである。このデバイス7は、動作に係る信号だけでなく、例えばデバイス7の異常を示す信号なども出力する。
【0073】
また、設備用情報処理装置6のPLC8は、管理者が設定用端末5を用いて作成転送した制御プログラムによって動作し、デバイス7が出力した信号を取得する機能と、デバイス7の動作を制御する機能とを有している。
【0074】
さらに、PLC8は、信号を取得したデバイス7の種類を示す情報、及び信号の内容を示す情報を、デバイス7の状態を示す状態情報としてプログラマブル表示器9に出力する機能を有している。
【0075】
このPLC8は、詳細な図示を省略するが、デバイス7が接続される入力部及び出力部、デバイス7から取得した信号を記憶する内部メモリ、制御プログラムなどを記憶する記憶部、及びこれらの動作を制御する制御部などで構成されている。
【0076】
また、設備用情報処理装置6のプログラマブル表示器9は、管理者が設定用端末5を用いて作成転送した制御プログラムによって動作し、通信回線2に接続するゲートウェイ機能と、設定用端末5及びPLC8と通信する機能と、デバイス7の状態を表示する機能とを有している。
【0077】
このプログラマブル表示器9は、
図2に示すように、PLC8が接続されるPLC入力部91と、通信回線2に接続される回線接続部92と、設定用端末5が接続される端末接続部93と、操作表示部94及び記憶部95と、これらの動作を制御する表示器制御部96とを備えている。
【0078】
具体的には、プログラマブル表示器9のPLC入力部91は、例えばRS232CやUSBなどのシリアルバスで構成され、PLC8に接続する機能と、PLC8との間で各種情報の送受信を行う機能とを有している。
また、プログラマブル表示器9の回線接続部92は、例えば有線LANモジュールなどで構成され、通信回線2に接続する機能と、通信回線2を介して各種情報の受送信を行う機能とを有している。
【0079】
また、プログラマブル表示器9の端末接続部93は、例えばRS232CやUSBなどのシリアルバスで構成され、転送ケーブルCを介して設定用端末5に接続する機能と、設定用端末5との間で各種情報の送受信を行う機能とを有している。
【0080】
また、プログラマブル表示器9の操作表示部94は、例えばタッチパネルなどで構成され、デバイス7の状態を示す画面を表示する機能と、動作設定を変更する操作を受け付ける機能と、受け付けた操作を示す情報を表示器制御部96に出力する機能とを有している。
【0081】
また、プログラマブル表示器9の記憶部95は、ハードディスクあるいは不揮発性メモリなどで構成され、各種情報を書き込んで記憶する機能と、各種情報を読み出す機能とを有している。
【0082】
さらに、記憶部95には、
図2に示すように、上述した設定用端末5から転送された認証情報テーブル95a及び投稿情報テーブル95bと、SNSサーバー3との間で生じたエラー情報が登録されたエラーログ95cとが記憶されている。なお、記憶部95は、設定用端末5から転送された投稿情報テーブル55bを投稿情報テーブル95bとして記憶している。
【0083】
詳述すると、認証情報テーブル95aは、
図4(b)に示すように、管理番号である数字が登録されたトークン番号欄と、アクセストークンが登録されたアクセストークン欄で構成され、トークン番号欄の値とアクセストークン欄の値とが関連付けて登録されている。
【0084】
トークン番号欄には、設定用端末5のアカウント管理テーブル55aの番号欄に登録された管理番号がトークン番号として登録されている。
アクセストークン欄は、設定用端末5のアカウント管理テーブル55aのトークン番号欄に登録されたアクセストークンが登録されている。
【0085】
一方、投稿情報テーブル95bは、デバイス7の状態に応じたメッセージをSNSサーバー3に送信するための条件、メッセージ、及び送信先が登録されている。この投稿情報テーブル95bは、
図4(a)に示すように、設定用端末5の投稿情報テーブル55bと同様、デバイス欄、トリガー欄、投稿文欄、及びトークン番号欄で構成され、トリガー欄の値、投稿文欄の値、及びトークン番号欄の値が、デバイス欄の値に関連付けられて登録されている。
【0086】
より詳しくは、デバイス欄には、メッセージを送信する条件となるデバイス7の種類が登録されている。例えばデバイス欄には、
図4(a)に示すように、PLC8から取得したデバイス7の種類として、「非常停止スイッチ」が登録されている。
【0087】
トリガー欄には、メッセージを送信する条件となるデバイス7の信号の内容が登録されている。例えばデバイス欄には、
図4(a)に示すように、「非常停止スイッチ」の信号の内容として、「ON信号」が登録されている。
【0088】
投稿文欄には、デバイス欄のデバイス7がトリガー欄の状態の場合に、SNSサーバー3へ送信されるメッセージが投稿情報として登録されている。この投稿文欄は、定型文で構成されたメッセージ、あるいはデバイス7の状態に応じて置換される置換文字列を含むメッセージが、管理者によって設定登録されている。
【0089】
例えば、投稿文欄には、
図4(a)に示すように、「非常停止ボタンが押下されました。至急確認してください。」という定型文字列のメッセージが登録されている。
【0090】
また、投稿文欄には、
図4(a)に示すように、データレジスタに記憶された生産数を示す数値に置換される置換文字列「$DR$」と、定型文字列である「昨日の生産数は」及び「台です。」とで構成された「昨日の生産数は$DR$台です。」というメッセージが登録されている。
【0091】
トークン番号欄には、メッセージの投稿先となるアクセストークンのトークン番号が登録されている。より詳しくは、トークン番号欄には、設定用端末5のアカウント管理テーブル55aの番号欄に登録された管理番号、すなわち認証情報テーブル95aのトークン番号欄のトークン番号が登録されている。
【0092】
また、プログラマブル表示器9の表示器制御部96は、CPU及びメモリなどのハードウェアと、プログラム及びデータなどのソフトウェアとで構成されている。この表示器制御部96は、PLC入力部91、回線接続部92、端末接続部93、操作表示部94、及び記憶部95との各種信号の授受に係る処理機能と、通信回線2を介して取得した各種情報を処理する機能と、所定のバスを介して接続された各部の動作を制御する機能とを有している。
【0093】
さらに、表示器制御部96には、
図2に示すように、SNSサーバー3のAPIに対応するとともに、設定用端末5に記憶したAPIキー55cと同一のAPIキー96aが秘匿状態で記憶されている。このAPIキー96aは、SNSサーバー3から予め取得して、例えばファームウェアのソース、あるいはROMなどに登録されている。
【0094】
引き続き、上述した構成の設備用情報処理システム1において、設定用端末5を用いたアカウント管理テーブル55aの作成に係る処理動作について、
図5から
図7を用いて説明する。
なお、後述するアカウントの作成及びアクセストークンの取得に係る処理動作は、利用するソーシャル・ネットワーキング・サービスごとに異なるため、ここでは一例として説明する。
【0095】
また、
図5は設定用端末5に表示されたメニュー画面100の概略図を示し、
図6は設定用端末5に表示されたアカウント管理画面110の概略図を示し、
図7はアカウント管理テーブル55aの作成に係る処理動作のシーケンス図を示している。
【0096】
管理者が設定用端末5を操作すると、設定用端末5の設定端末制御部56は、各種設定を受け付けるためのメニュー画面100を表示部53に表示する。
例えばメニュー画面100には、
図5に示すように、対象となる生産設備を選択する設備選択欄101と、PLC8の制御に係る各種設定を開始するPLC設定ボタン102と、プログラマブル表示器9の制御に係る各種設定を開始する表示器設定ボタン103と、PLC8及びプログラマブル表示器9に関する設定を一括して転送する転送ボタン104とが表示されている。
【0097】
さらに、メニュー画面100には、
図5に示すように、アカウントの管理を開始するアカウント管理ボタン105と、メッセージの管理を開始するメッセージ管理ボタン106と、アカウント及びメッセージに関する設定を一括してプログラマブル表示器9に転送する転送ボタン107とが表示されている。
加えて、メニュー画面100には、
図5に示すように、メニュー画面100を閉じるボタン108が表示されている。
【0098】
メニュー画面100において、管理者によってアカウント管理ボタン105が押下されると、設定用端末5の設定端末制御部56は、
図6に示すように、設備用情報処理装置6で使用するアカウントを管理するアカウント管理画面110を表示部53に表示する。
【0099】
例えばアカウント管理画面110には、
図6に示すように、アカウントを新規登録する新規登録ボタン111と、ソーシャル・ネットワーキング・サービスとの連携に必要なアクセストークンを取得するSNS連携ボタン112とが表示されている。
さらに、アカウント管理画面110には、
図6に示すように、アカウント管理テーブル55aの情報が表示された一覧表示部113と、アカウント管理画面110を閉じるボタン114とが表示されている。
【0100】
アカウント管理画面110において、管理者が新規登録ボタン111を押下すると、設定用端末5の設定端末制御部56は、
図7に示すように、例えばウェブブラウザを開くとともに、アカウントを新規登録するための新規登録画面を要求する要求情報とAPIキー55cとを、通信回線2を介してSNSサーバー3に送信する(ステップS201)。
【0101】
SNSサーバー3のサーバー制御部33は、
図7に示すように、設定用端末5から要求情報及びAPIキー55cを取得すると、設定用端末5から取得したAPIキー55cによって、SNSサーバー3のAPIを介した設定用端末5との通信を許可する。
その後、サーバー制御部33は、
図7に示すように、アカウントの新規登録画面を示す新規登録画面情報を、応答情報として設定用端末5に送信する(ステップS202)。
【0102】
設定用端末5の設定端末制御部56は、
図7に示すように、SNSサーバー3から応答情報を取得すると、アカウントの新規登録画面(図示省略)を、ウェブブラウザを介して表示部53に表示する(ステップS203)。
【0103】
その後、管理者は、表示部53に表示された新規登録画面の案内にしたがって、ログイン名、パスワード、及びユーザー名を入力して、登録ボタン(図示省略)を押下する。この際、管理者は、投稿したメッセージを特定の利用者に限って公開する設定を同時に行う。
【0104】
そして、管理者によって登録ボタン(図示省略)が押下されると、設定用端末5の設定端末制御部56は、ログイン名、パスワード、ユーザー名、及び特定の利用者にのみ公開する設定情報を入力情報としてSNSサーバー3に送信する(ステップS204)。
【0105】
SNSサーバー3のサーバー制御部33は、
図7に示すように、設定用端末5から入力情報を取得すると、取得した入力情報を記憶部32に記憶する(ステップS205)。
具体的には、サーバー制御部33は、取得したログイン名をログイン名情報34、取得したパスワードをパスワード情報34a、取得したユーザー名をユーザー名情報34bとして、ログイン名情報34にパスワード情報34a及びユーザー名情報34bを関連付けて記憶部32に記憶する。
【0106】
さらに、サーバー制御部33は、特定の利用者にのみ公開する設定を示す情報を公開設定情報34fとして、ログイン名情報34に関連付けて記憶部32に記憶する。
その後、サーバー制御部33は、
図7に示すように、アカウントの新規登録を受け付けたことを示す登録完了通知を設定用端末5に送信する。
【0107】
設定用端末5の設定端末制御部56は、
図7に示すように、SNSサーバー3から登録完了通知を取得すると、ユーザー名、ログイン名、及びパスワードを、アカウント管理テーブル55aに登録する(ステップS206)。
この際、管理者が、ユーザー名、ログイン名、及びパスワードを、アカウント管理画面110の一覧表示部113に入力することで、アカウント管理テーブル55aに登録される。
【0108】
その後、管理者がSNS連携ボタン112を押下すると、設定端末制御部56は、ログイン画面を要求する要求情報を、通信回線2を介してSNSサーバー3に送信する(ステップS207)。
SNSサーバー3のサーバー制御部33は、
図7に示すように、設定用端末5から要求情報を取得すると、ログイン画面を示すログイン画面情報を応答情報として、設定用端末5に送信する(ステップS208)。
【0109】
設定用端末5の設定端末制御部56は、
図7に示すように、SNSサーバー3から応答情報を取得すると、取得したログイン画面(図示省略)を、ウェブブラウザを介して表示部53に表示する(ステップS209)。
なお、このログイン画面には、例えばログイン名を入力する欄と、パスワードを入力する欄と、SNSサーバー3にログインするログインボタンとが表示されている。
【0110】
そして、管理者がログイン名及びパスワードを入力してログインボタンを押下すると、設定用端末5の設定端末制御部56は、
図7に示すように、ログイン名及びパスワードをログイン情報として、SNSサーバー3に送信する。
【0111】
SNSサーバー3のサーバー制御部33は、
図7に示すように、設定用端末5からログイン情報を取得すると、ログイン情報に基づいてアカウントの認証を行い、SNS連携のための連携画面情報を設定用端末5に送信する(ステップS210)。
【0112】
設定用端末5の設定端末制御部56は、
図7に示すように、SNSサーバー3から連携画面情報を取得すると、連携画面(図示省略)を表示部53に表示する(ステップS211)。この連携画面には、プログラマブル表示器9とソーシャル・ネットワーキング・サービスとを連携させるための各種設定ボタンが表示されている。
【0113】
そして、管理者が連携画面の案内にしたがって、アクセストークンを要求する要求ボタン(図示省略)を押下すると、設定用端末5の設定端末制御部56は、
図7に示すように、アクセストークンの提供をSNSサーバー3に要求するトークン要求情報を、SNSサーバー3に送信する。
【0114】
SNSサーバー3のサーバー制御部33は、
図7に示すように、設定用端末5からトークン要求情報を取得すると、アクセストークン生成処理を開始して(ステップS212)、ログイン名に基づいてアクセストークンを生成したのち、ログイン名情報34に関連付けて記憶部32に記憶する。
さらに、サーバー制御部33は、
図7に示すように、生成したアクセストークンを、通信回線2を介して設定用端末5に送信する。
【0115】
設定用端末5の設定端末制御部56は、
図7に示すように、SNSサーバー3からアクセストークンを取得すると、アクセストークンの通知画面(図示省略)を、ウェブブラウザを介して表示部53に表示し、管理者によるアクセストークンの確認を可能にする(ステップS213)。
【0116】
その後、アクセストークンが、管理者によってアカウント管理画面110の一覧表示部113に入力されると、設定端末制御部56は、
図7に示すように、アカウント管理テーブル55aに登録する(ステップS214)。
【0117】
このようにして、設備用情報処理システム1は、アカウントの新規登録と、アカウントに基づいて生成されるアクセストークンとを取得して、設定用端末5のアカウント管理テーブル55aに登録する。
【0118】
次に、投稿情報テーブル55bの作成、及びプログラマブル表示器9への転送に係る設備用情報処理システム1の処理動作について、
図8及び
図9を用いて説明する。
なお、
図8は投稿情報テーブル55bの作成、及びプログラマブル表示器9への転送に係る処理動作のシーケンス図を示し、
図9は設定用端末5に表示されたメッセージ管理画面120の概略図を示している。
【0119】
設定用端末5の表示部53にメニュー画面100(
図5参照)が表示された状態において、管理者がメッセージ管理ボタン106を押下すると、設定用端末5の設定端末制御部56は、
図8に示すように、メッセージ管理画面120を表示部53に表示する(ステップS221)。
【0120】
例えばメッセージ管理画面120には、
図9に示すように、投稿情報テーブル55bに登録された内容が表示される一覧表示部121と、デバイス7を選択するデバイス欄122と、メッセージを投稿するトリガーを選択するトリガー欄123と、メッセージの投稿先であるアカウントを選択する投稿先選択欄124と、メッセージを入力する投稿文欄125とが表示されている。
【0121】
さらに、メッセージ管理画面120には、
図9に示すように、投稿情報テーブル55bにメッセージ等を登録する登録ボタン126と、メッセージ管理画面120を閉じるボタン127とが表示されている。
【0122】
なお、デバイス欄122、トリガー欄123、投稿先選択欄124、及び投稿文欄125は、新規登録、または一覧表示部121に表示された投稿情報テーブル55bの内容の一部を編集する場合に使用される。
【0123】
図8のステップS221に戻り、管理者によってデバイス欄122、トリガー欄123、投稿先選択欄124、及び投稿文欄125が入力されたのち、登録ボタン126が押下されると、設定端末制御部56は、入力内容を投稿情報テーブル55bに登録して、一覧表示部121を更新する(ステップS222)。
【0124】
管理者は、メッセージ管理画面120の一覧表示部121が更新されたことを確認すると、プログラマブル表示器9と設定用端末5とを転送ケーブルCで接続したのち、設定用端末5を操作して、メニュー画面100を表示部53に再度表示させる。
【0125】
その後、管理者によってメニュー画面100の転送ボタン107が押下されると、設定端末制御部56は、
図8に示すように、転送処理を開始して(ステップS223)、アカウント管理テーブル55aから管理番号とアクセストークンとを関連付けて抽出して認証情報テーブル95aを生成する。
さらに、設定端末制御部56は、記憶部55から読み出した投稿情報テーブル55bと、生成した認証情報テーブル95aとを、転送ケーブルCを介してプログラマブル表示器9に転送する。
【0126】
この際、プログラマブル表示器9の表示器制御部96は、
図8に示すように、設定用端末5から取得した投稿情報テーブル55bを投稿情報テーブル95bとして記憶部95に記憶するとともに、認証情報テーブル95aを投稿情報テーブル95bに関連付けて記憶部95に記憶する(ステップS224)。
【0127】
なお、管理者は、プログラマブル表示器9への転送完了後、転送ケーブルC及び設定用端末5をプログラマブル表示器9から取外す。
このようにして、設備用情報処理システム1は、投稿情報テーブル95b及び認証情報テーブル95aを、プログラマブル表示器9に記憶させる。
【0128】
次に、SNSサーバー3へのメッセージの投稿に係る設備用情報処理システム1の処理動作について、
図10及び
図11を用いて説明する。
なお、
図10はメッセージの投稿に係る処理動作のシーケンス図を示し、
図11は投稿処理の処理動作のフローチャートを示している。
【0129】
まず、生産設備の電源が投入されると、PLC8及びプログラマブル表示器9が、それぞれ処理動作を開始する。
具体的には、生産設備の電源が投入されると、PLC8は、デバイス7に制御信号を出力してデバイス7の動作を開始させるとともに、デバイス7が出力した信号の取得を開始する。
【0130】
この際、PLC8は、
図10に示すように、デバイス7からの信号に基づいて、デバイス7の種類を示す情報、及び信号の内容を示す情報を、デバイス7の状態を示す状態情報としてプログラマブル表示器9に送信する(ステップS231)。
【0131】
また、生産設備の電源が投入されると、プログラマブル表示器9の表示器制御部96は、
図10に示すように、デバイス7の状態に応じたメッセージをSNSサーバー3に送信する投稿処理を開始する(ステップS232)。
【0132】
投稿処理を開始すると、プログラマブル表示器9の表示器制御部96は、
図11に示すように、PLC8から状態情報を取得したか否かを判定する(ステップS241)。
PLC8から状態情報を取得していない場合(ステップS241:No)、表示器制御部96は、
図11に示すように、PLC8から状態情報を取得する、または生産設備の電源が遮断されるまで処理を待機する。
【0133】
一方、PLC8から状態情報を取得した場合(ステップS241:Yes)、表示器制御部96は、取得した状態情報が、メッセージを送信するトリガーとなるトリガー情報であるか否かを判定する(ステップS242)。
【0134】
具体的には、表示器制御部96は、投稿情報テーブル95bを記憶部95から呼び出して、取得した状態情報に対応するデバイス7の種類と信号の内容との組合せが、投稿情報テーブル95bに登録されているかを比較参照する。
【0135】
そして、状態情報に対応するデバイス7の種類と信号の内容との組合せが、投稿情報テーブル95bに登録されていれば、表示器制御部96は、取得した状態情報をトリガー情報であると判定する。
【0136】
一方、状態情報に対応するデバイス7の種類と信号の内容との組合せが、投稿情報テーブル95bに登録されていなければ、表示器制御部96は、取得した状態情報をトリガー情報でないと判定する。
【0137】
図11のステップS242において、取得した状態情報がトリガー情報ではない場合(ステップS242:No)、表示器制御部96は、
図11に示すように、処理をステップS241に戻す。
一方、取得した状態情報がトリガー情報の場合(ステップS242:Yes)、表示器制御部96は、状態情報に対応するメッセージを、投稿情報テーブル95bから抽出する(ステップS243)。
【0138】
例えば、表示器制御部96は、状態情報が「非常停止スイッチ」と「ON信号」の組合せの場合、「非常停止ボタンが押下されました。至急確認して下さい。」というメッセージを、投稿情報テーブル95bから抽出する。
【0139】
その後、表示器制御部96は、抽出したメッセージに置換文字列が含まれているか否かを判定する(ステップS244)。
メッセージに置換文字列が含まれている場合(ステップS244:Yes)、表示器制御部96は、抽出したメッセージの置換文字列を、状態情報に基づいた文字列に置き換えて(ステップS245)、処理をステップS246に進める。
【0140】
例えば、表示器制御部96は、状態情報が「タイマ」と「24H毎」の組合せの場合、「昨日の生産数は、$DR$台です。」というメッセージの「$DR$」を、データレジスタに記憶された生産数を示す数値に置き換える。
【0141】
ステップS245で置換文字列の置換が完了する、またはステップS244において、メッセージに置換文字列が含まれていない場合(ステップS244:No)、表示器制御部96は、状態情報に対応するアクセストークンを、認証情報テーブル95a及び投稿情報テーブル95bに基づいて取得する(ステップS246)。
【0142】
例えば、表示器制御部96は、状態情報が「非常停止スイッチ」と「ON信号」の組合せの場合、投稿情報テーブル95bのトークン番号欄の「1」に基づいて、認証情報テーブル95aのトークン番号欄の「1」に対応するアクセストークン「Gogiwr@trlVusTekicod3&ith」を抽出する。
【0143】
つまり、表示器制御部96は、ステップS243からステップS246において、状態情報として取得したデバイス7の種類、及び信号の内容の組合せに応じて、メッセージの内容を選択するとともに、メッセージの投稿先の振り分けを行う。
【0144】
その後、表示器制御部96は、秘匿状態で記憶したAPIキー96aを読み込む(ステップS247)。
さらに、表示器制御部96は、ステップS246で抽出したアクセストークンと、ステップS247で読み出したAPIキー96aとを関連付けて、SNSサーバー3に送信する(ステップS248)。
【0145】
図10に戻って、SNSサーバー3のサーバー制御部33は、プログラマブル表示器9からアクセストークン及びAPIキー96aを取得すると、認証処理を開始する(ステップS234)。
【0146】
具体的には、サーバー制御部33は、プログラマブル表示器9から取得したAPIキー96aによって、SNSサーバー3のAPIを介したSNSサーバー3とプログラマブル表示器9との通信を許可する。
【0147】
さらに、サーバー制御部33は、プログラマブル表示器9から取得したアクセストークンと、記憶部32のアクセストークン34dとが一致するか否かを判定して、判定結果を認証結果情報としてプログラマブル表示器9に送信する。
【0148】
例えばプログラマブル表示器9のアクセストークンと記憶部32のアクセストークン34dとが一致しない場合、サーバー制御部33は、認証失敗を示す認証結果情報をプログラマブル表示器9に送信する。
一方、プログラマブル表示器9のアクセストークンと記憶部32のアクセストークン34dとが一致する場合、サーバー制御部33は、認証成功を示す認証結果情報をプログラマブル表示器9に送信する。
【0149】
図11にステップS248に戻り、アクセストークン及びAPIキー96aをSNSサーバー3に送信すると、プログラマブル表示器9の表示器制御部96は、SNSサーバー3から取得した認証結果情報が認証成功か否かを判定する(ステップS249)。
【0150】
認証結果情報が認証成功の場合(ステップS249:Yes)、表示器制御部96は、
図10及び
図11に示すように、ステップS243で抽出したメッセージを投稿情報として、SNSサーバー3に送信し(ステップS250)、処理をステップS241に戻す。
【0151】
一方、認証結果情報が認証失敗の場合(ステップS249:No)、表示器制御部96は、
図11に示すように、認証が失敗したことを示す情報をエラーログ95cに記憶して(ステップS251)、処理をステップS241に戻す。
【0152】
図10に戻って、SNSサーバー3のサーバー制御部33は、プログラマブル表示器9から投稿情報を取得すると、取得した投稿情報をステップS234で取得したアクセストークンに関連付けて、記憶部32に記憶する。
【0153】
この際、サーバー制御部33は、取得した投稿情報に現在の時刻を示す時刻情報を付与して、時系列順に投稿情報を記憶する。
このようにして、設備用情報処理システム1は、デバイス7の状態に基づいて、プログラマブル表示器9がSNSサーバー3にメッセージを送信する。
【0154】
次に、設備用情報処理装置6が投稿したメッセージの閲覧に係る設備用情報処理システム1の処理動作について、
図13及び
図14を用いて説明する。
なお、
図12は閲覧対象情報34e及び公開設定情報34fを説明する説明図を示し、
図13はメッセージの閲覧に係る処理動作のシーケンス図を示している。
【0155】
さらに、
図14は利用者端末4に表示されたメッセージを説明する説明図であり、
図14(a)は閲覧対象のユーザー名を選択するユーザー選択画面130の概略図を示し、
図14(b)は選択したユーザー名に対応するメッセージが表示されたメッセージ画面140の概略図を示している。
【0156】
まず、設備用情報処理装置6のログイン名に対応するSNSサーバー3の公開設定情報34fには、投稿情報34cの公開を許可する利用者のユーザー名が管理者によって予め登録されている。
具体的には、設備用情報処理装置6のログイン名である「error」(ユーザー名「異常通知」)に対応する公開設定情報34fには、
図12(a)に示すように、現場作業員のユーザー名「作業員」、及び保守担当者のユーザー名「保守担当」が登録されている。
【0157】
さらに、設備用情報処理装置6のログイン名である「maintenance」(ユーザー名「保守通知」)に対応する公開設定情報34fには、
図12(b)に示すように、保守担当者のユーザー名「保守担当」が登録されている。
【0158】
つまり、利用者である現場作業員は、ユーザー名「異常通知」で投稿された投稿情報34cの閲覧が許可されていることになる。一方、別の利用者である保守担当者は、ユーザー名「異常通知」で投稿された投稿情報34c、及びユーザー名「保守通知」で投稿された投稿情報34cの閲覧が許可されていることになる。
【0159】
このため、現場作業員のユーザー名「作業員」に対応する閲覧対象情報34eには、
図12(c)に示すように、管理者によって許可された設備用情報処理装置6のユーザー名「異常通知」が登録されている。
【0160】
一方、保守担当者のユーザー名「保守担当」に対応する閲覧対象情報34eには、
図12(d)に示すように、管理者によって許可された設備用情報処理装置6のユーザー名「異常通知」と、ユーザー名「保守通知」とが登録されている。
【0161】
このような状態において、保守担当者や現場作業員などの利用者は、生産設備の状態を確認する際、利用者端末4を操作して、ソーシャル・ネットワーキング・サービスを利用するためのプログラムを起動する。
【0162】
プログラムが起動すると、利用者端末4の制御部44は、
図13に示すように、投稿情報の閲覧を要求する閲覧要求情報をSNSサーバー3に送信する(ステップS261)。この際、制御部44は、利用者端末4に登録された利用者のログイン名を閲覧要求情報に関連付けて送信する。
【0163】
SNSサーバー3のサーバー制御部33は、
図13に示すように、利用者端末4から閲覧要求情報を取得すると、利用者のログイン名に対応する閲覧対象情報34eを記憶部32から読み出す(ステップS262)。
【0164】
さらに、サーバー制御部33は、読み出した閲覧対象情報34eに閲覧対象として登録された設備用情報処理装置6のユーザー名を抽出する(ステップS263)。
その後、サーバー制御部33は、ステップS263で抽出したユーザー名に関連付けられた投稿情報34cを時系列順に読み出す(ステップS264)。
【0165】
そして、サーバー制御部33は、ステップS263で抽出したユーザー名と、ステップS264で読み出した投稿情報34cとを関連付けて、利用者端末4に配信情報として送信する(ステップS265)。この際、サーバー制御部33は、投稿情報34cを時系列順に送信する。
【0166】
利用者端末4の制御部44は、
図13に示すように、SNSサーバー3から配信情報を取得すると、取得した時系列順の投稿情報を、配信情報に含まれるユーザー名とともに操作表示部43に表示する(ステップS266)。
【0167】
具体的には、配信情報に複数のユーザー名が関連付けられている場合、利用者端末4の制御部44は、利用者にユーザー名の選択を促すユーザー選択画面130を操作表示部43に表示する。
【0168】
例えば、利用者が保守担当者の場合、利用者端末4の制御部44は、
図14(a)に示すように、「異常通知」というユーザー名と、「保守通知」というユーザー名とを選択可能にして操作表示部43に表示する。
【0169】
そして、ユーザー選択画面130で「異常通知」というユーザー名が選択された場合、あるいは配信情報に1つのユーザー名が関連付けられている場合、利用者端末4の制御部44は、
図14(b)に示すように、ユーザー名に対応する投稿情報を時系列順に並べたメッセージ画面140を操作表示部43に表示する。
【0170】
以上のように、本実施形態の設備用情報処理システム1は、デバイス7の動作を制御するとともに、デバイス7の状態を検知するPLC8と、投稿アカウント(プログラマブル表示器9のアカウント)に関連付けて投稿された投稿情報を受け付けて記憶するとともに、投稿アカウントの管理者によって閲覧許可された特定の利用者が所有する利用者端末4に、閲覧許可された投稿アカウントの投稿情報を配信するサービスを提供するSNSサーバー3に、通信回線2を介して接続されたプログラマブル表示器9とを備えたものである。
【0171】
さらに、設備用情報処理システム1は、各種情報を表示する表示部53、及び管理者による各種操作を受付ける操作受付部54を有するとともに、プログラマブル表示器9に通信可能に接続される設定用端末5とを備えたものである。
【0172】
そして、設定用端末5は、少なくとも投稿アカウントの登録操作と、投稿情報の登録編集操作と、投稿アカウントに基づいてSNSサーバー3が生成したアクセストークンの登録操作と、アクセストークンを投稿アカウント及び投稿情報に関連付ける操作とを受け付けるとともに、関連付けられた投稿情報及びアクセストークンをプログラマブル表示器9に転送する構成である。
【0173】
一方、プログラマブル表示器9は、設定用端末5から取得した投稿情報及びアクセストークンを記憶するとともに、PLC8から取得したデバイス7の状態を示す状態情報が所定条件を満足する場合、投稿情報及びアクセストークンを関連付けてSNSサーバー3に送信する構成である。
【0174】
この構成によれば、設備用情報処理システム1は、デバイス7の状態を通知するプログラマブル表示器9のセキュリティを向上することができる。
具体的には、設定用端末5で設定登録を受け付けた投稿情報及びアクセストークンが、プログラマブル表示器9に転送されるため、設備用情報処理システム1は、例えば投稿アカウントを管理する管理者の各種操作を受付ける手段を、プログラマブル表示器9に設けることを不要にできる。
【0175】
これにより、設備用情報処理システム1は、設定用端末5が接続されていない状態において、例えば悪意を持った第三者によるプログラマブル表示器9の登録編集操作を防止することができる。このため、設備用情報処理システム1は、投稿情報及びアクセストークンの改竄や悪用を防止することができる。
【0176】
さらに、プログラマブル表示器9が投稿情報及びアクセストークンを関連付けてSNSサーバー3に送信する構成のため、設備用情報処理システム1は、宛先メールアドレスのように利用者を特定できる情報を、プログラマブル表示器9が記憶することを不要にできる。
【0177】
このため、設備用情報処理システム1は、宛先メールアドレスのように利用者を特定できる情報が、悪意を持った第三者によって盗み取られることを防止することができる。
従って、設備用情報処理システム1は、デバイス7の状態を通知するプログラマブル表示器9のセキュリティを向上することができる。
【0178】
また、設定用端末5は、投稿アカウントに基づいてSNSサーバー3が生成したアクセストークンをアクセストークンとして、投稿情報とともにプログラマブル表示器9に転送する構成である。
【0179】
一方、プログラマブル表示器9は、投稿情報及びアクセストークンを記憶する記憶部95と、サービスを利用するためのAPIキー96aを秘匿状態で記憶した表示器制御部96と、投稿情報にアクセストークン及びAPIキー96aを関連付けてSNSサーバー3に送信する送信手段(回線接続部92、表示器制御部96)とを備えたものである。
【0180】
この構成によれば、APIキー96aが秘匿状態で記憶されているため、プログラマブル表示器9は、悪意をもった第三者にAPIキー96aが知られることを防止できる。このため、例えば悪意をもった第三者にアクセストークンが知られた場合でも、設備用情報処理システム1は、プログラマブル表示器9以外の端末を用いた不正な投稿を防止することができる。
【0181】
加えて、例えば投稿アカウントを構成するログイン名及びパスワードを記憶していないため、プログラマブル表示器9は、ログイン名やパスワードが外部に流出することを防止できる。このため、設備用情報処理装置は、投稿アカウントが、悪意をもった第三者に不正利用されることを防止できる。
これにより、設備用情報処理システム1は、デバイス7の状態を通知するプログラマブル表示器9のセキュリティをより向上することができる。
【0182】
また、プログラマブル表示器9は、アクセストークン、及びデバイス7の状態を文字列で表した複数の投稿情報を関連付けて記憶する記憶部95と、デバイス7の状態を示す状態情報をPLC8から取得する状態取得手段(PLC入力部91、表示器制御部96)とを備えたものである。
【0183】
さらに、プログラマブル表示器9は、状態情報が所定条件を満足する場合、状態情報が示すデバイス7の状態に対応する投稿情報、及び投稿情報に関連付けられた少なくとも1つのアクセストークンを記憶部95から抽出する表示器制御部96を備えたものである。
【0184】
加えて、プログラマブル表示器9は、表示器制御部96が抽出した投稿情報とアクセストークンとを関連付けてSNSサーバー3に送信する送信手段(回線接続部92、表示器制御部96)を備えたものである。
【0185】
この構成によれば、設備用情報処理システム1は、デバイス7の状態を通知するプログラマブル表示器9のセキュリティを損なうことなく、デバイス7の状態に関する通知を受け取る利用者の利便性を向上することができる。
【0186】
具体的には、デバイス7の状態を示す状態情報が所定条件を満足する場合、デバイス7の状態に対応する投稿情報、及び投稿情報に関連付けられた少なくとも1つのアクセストークンを表示器制御部96によって抽出するため、プログラマブル表示器9は、デバイス7の状態に応じて、投稿情報及びアクセストークンを決定することができる。
【0187】
この際、アクセストークンが予め投稿アカウントごとに生成されているため、プログラマブル表示器9は、デバイス7の状態に応じて、投稿情報を投稿する投稿アカウントを決定することになる。つまり、プログラマブル表示器9は、デバイス7の状態に応じて、投稿情報の投稿先を振り分けることができる。
【0188】
そして、利用者端末4では閲覧許可された投稿アカウント以外の投稿情報が表示されないため、プログラマブル表示器9は、利用者が所望するデバイス7の状態に関する通知だけを、利用者端末4に受け取らせることができる。
これにより、設備用情報処理システム1は、デバイス7の状態を通知するプログラマブル表示器9のセキュリティを損なうことなく、デバイス7の状態に関する通知を受け取る利用者の利便性を向上することができる。
【0189】
また、通信回線2を介してSNSサーバー3にメッセージを投稿する投稿用機器が、PLC8に接続されたプログラマブル表示器9である。
この構成によれば、設備用情報処理システム1は、例えば既存のプログラマブル表示器を交換するだけで、利用者端末4を介してデバイス7の状態を利用者に通知することができる。
【0190】
また、設備用情報処理システム1は、上記サービスを提供するSNSサーバー3を備えたものである。
このSNSサーバー3は、投稿アカウントに基づいてアクセストークンを生成するサーバー制御部33と、投稿アカウント及びアクセストークンを関連付けて記憶する記憶部32とを備えたものである。
【0191】
さらに、SNSサーバー3は、プログラマブル表示器9から取得したアクセストークンと記憶部32のアクセストークンとが一致した場合、プログラマブル表示器9から取得した投稿情報を時系列で、アクセストークンに対応する投稿アカウントに関連付けて記憶する投稿記憶手段(記憶部32、サーバー制御部33)を備えたものである。
【0192】
加えて、SNSサーバー3は、閲覧許可された投稿アカウントの投稿情報の閲覧要求を利用者端末4から受付けた場合、閲覧許可された投稿アカウントに関連付けられた投稿情報を時系列順に配信する配信手段(回線接続部31、サーバー制御部33)を備えたものである。
【0193】
この構成によれば、SNSサーバー3が、プログラマブル表示器9から取得した投稿情報を時系列で記憶するとともに、投稿情報を時系列順に配信するため、設備用情報処理システム1は、利用者端末4において、デバイス7の状態を時系列順に表示させることができる。
【0194】
そして、利用者端末4を操作する利用者は、デバイス7の状態の変化を時系列で知ることができるため、デバイス7の状態を容易に、かつより正確に把握することができる。
これにより、設備用情報処理システム1は、デバイス7の状態に関する通知を受け取る利用者の利便性をより向上することができる。
【0195】
また、上記サービスを提供するSNSサーバー3は、投稿アカウントの投稿情報の閲覧を許可される利用者が、投稿アカウントを管理する管理者によって設定されるソーシャル・ネットワーキング・サービスを提供するサーバーである。
【0196】
この構成によれば、設備用情報処理システム1は、既存のソーシャル・ネットワーキング・サービスを利用して、デバイス7の状態を利用者に通知することができる。この際、既存のサービスを利用したことのある利用者は、使い慣れたサービスを利用して、デバイス7の状態を知ることができる。
【0197】
さらに、管理者によって利用者が制限されるため、設備用情報処理システム1は、既存のサービスを利用する不特定多数の利用者に、デバイス7の状態を知られることを防止できる。
よって、設備用情報処理システム1は、デバイス7の状態を通知するプログラマブル表示器9のセキュリティを確保して、利用者の利便性をさらに向上することができる。
【0198】
また、設備用情報処理システム1は、複数の設備用情報処理装置6に対して、同一の投稿情報テーブル55b及び認証情報テーブル95aを転送することができるため、投稿情報の送信に必要な各種設定作業を簡略化することができる。
【0199】
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明のサーバーは、実施形態のSNSサーバー3に対応し、
以下同様に、
投稿用機器は、プログラマブル表示器9に対応し、
認証情報は、アクセストークンに対応し、
所定条件を満足する場合は、トリガー情報である場合に対応し、
記憶手段は、記憶部95に対応し、
API記憶手段及び抽出手段は、表示器制御部96に対応し、
送信手段は、回線接続部92及び表示器制御部96に対応し、
状態取得手段は、PLC入力部91及び表示器制御部96に対応し、
認証情報生成手段は、サーバー制御部33に対応し、
アカウント記憶手段は、記憶部32に対応し、
投稿記憶手段は、記憶部32及びサーバー制御部33に対応し、
配信手段は、回線接続部31及びサーバー制御部33に対応するが、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
【0200】
例えば上述した実施形態において、設備用情報処理装置6を備えた生産設備としたが、これに限定せず、PLC8及びプログラマブル表示器9を有する設備であれば、例えばエレベータなどの適宜の設備であってもよい。
【0201】
また、保守担当者、現場作業員、及び生産管理者を、利用者端末4を利用する利用者としたが、これに限定せず、デバイスの状態に関する通知の受け取りを所望する適宜の人間を利用者としてもよい。
【0202】
また、既存のソーシャル・ネットワーキング・サービスを利用した設備用情報処理システム1としたが、これに限定せず、デバイス7の状態に応じてメッセージを投稿可能な専用サービスを利用した設備用情報処理システムであってもよい。
【0203】
また、設定用端末5とプログラマブル表示器9とを転送ケーブルCを介して通信可能に接続したが、これに限定せず、設定用端末5とプログラマブル表示器9とを無線通信で接続してもよい。
【0204】
また、利用者端末4を携帯端末としたが、これに限定せず、据置型端末、あるいはSNSサーバー3とは異なるサーバーなどであってもよい。
また、
図4の投稿情報テーブル55b,95bに登録される情報は、本実施形態に限定されるものではなく、管理者によって適宜に設定されてもよい。
【0205】
また、管理番号、ユーザー名、ログイン名、パスワード、及びログイン名とパスワードによって生成された認証情報であるアクセストークンが登録されたアカウント管理テーブル55aを、設定用端末5の記憶部55に記憶したが、これに限定せず、管理番号、ログイン名、及びアクセストークンのみが登録されたアカウント管理テーブルを、設定用端末5の記憶部55に記憶してもよい。これにより、設備用情報処理システム1は、ソーシャル・ネットワーキング・サービスのパスワードが設定用端末5を介して第三者に知られることを防止できる。
【0206】
また、
図4の投稿情報テーブル55b,95bのトークン番号欄に、アカウント管理テーブル55aの番号欄に登録した1つの管理番号を登録したが、これに限定せず、投稿情報テーブル55b,95bのトークン番号欄に、デバイス7の状態に応じた投稿先として複数の管理番号を登録してもよい。
【0207】
また、投稿アカウントを管理する管理者が、特定の閲覧アカウントに対する投稿情報34cの公開を許可する構成としたが、この際、投稿情報34cの閲覧を所望する利用者からの要求に対して、管理者が投稿情報34cの公開を許可することで、公開設定情報34fに登録される構成であってもよい。
【0208】
また、プログラマブル表示器9の認証を、アクセストークンによって行う構成としたが、これに限定せず、例えばログイン名及びパスワードを暗号化した情報によって、プログラマブル表示器9の認証を行う構成あってもよい。
【0209】
また、プログラマブル表示器9が、
図11のステップS248において、アクセストークンとAPIキー96aとを関連付けて、SNSサーバー3に送信し、
図11のステップS249において、SNSサーバー3からの認証結果情報が認証成功の場合、
図11のステップS250において、投稿情報をSNSサーバー3に送信する構成としたが、プログラマブル表示器9からSNSサーバー3への投稿情報の送信は上述の工程に限定しない。
【0210】
例えばソーシャル・ネットワーキング・サービスの仕様に応じて、プログラマブル表示器9が、ステップS248において、アクセストークン、APIキー96a、及び投稿情報を関連付けて、SNSサーバー3に送信する構成であってもよい。
この場合、SNSサーバー3は、取得したAPIキー96aに基づいてプログラマブル表示器9との通信を許可し、さらに取得したアクセストークンと、記憶部32のアクセストークン34dとが一致するか否かを判定する。
【0211】
そして、SNSサーバー3は、判定結果が認証成功の場合、投稿情報を受付けるとともに、認証成功を示す情報、及び投稿完了を示すメッセージをプログラマブル表示器9に送信し、判定結果が認証失敗の場合、認証失敗を示す情報をプログラマブル表示器9に送信する。
【0212】
また、
図13のステップS266において、SNSサーバー3から取得した配信情報に複数のユーザーが関連付けられている場合、利用者端末4が、ユーザー選択画面130を操作表示部43に表示したが、これに限定しない。
例えば、SNSサーバー3から取得した配信情報に複数のユーザーが関連付けられている場合、複数のユーザーの投稿情報を時系列順に並べた画面を操作表示部43に表示してもよい。この場合、操作表示部43に表示されたユーザー名を選択することで、選択されたユーザー名に対応する投稿情報を時系列順に並べた画面を操作表示部43に表示する。
【0213】
また、通信回線2を介してSNSサーバー3にメッセージを投稿する投稿用機器を、PLC8に接続されたプログラマブル表示器9としたが、これに限定せず、例えば、メッセージを投稿する投稿用機器をPLC8に一体的に設けてもよい。この場合、メッセージを投稿する投稿用機器がPLC8に設けられているため、設備用情報処理装置6は、例えば既存のPLCを交換するだけで、利用者端末4を介してデバイス7の状態を利用者に通知することができる。
【0214】
あるいは、メッセージを投稿する投稿用機器を、PLC8に接続されたゲートウェイ機器で構成してもよい。この場合、設備用情報処理装置6は、例えば既存のゲートウェイ機器を交換するだけで、利用者端末4を介してデバイス7の状態を利用者に通知することができる。
【0215】
また、
図8のステップS223において、管理者によって転送ボタン107が押下されると、投稿情報テーブル55b及び認証情報テーブル95aを設定用端末5からプログラマブル表示器9に転送したが、これに限定しない。
例えば、設定用端末5がプログラマブル表示器9に接続された際、あるいは管理者によって転送ボタン107が押下された際、設定用端末5とプログラマブル表示器9との間で認証を行う工程を設けてもよい。そして、認証が成功した場合、設定用端末5は、投稿情報テーブル55b及び認証情報テーブル95aをプログラマブル表示器9に転送開始する。
【0216】
これにより、設備用情報処理システム1は、転送対象ではない機器や転送対象でないプログラマブル表示器9に設定用端末5が接続された際、投稿情報テーブル55b及び認証情報テーブル95aが、転送対象でない機器やプログラマブル表示器9に誤って転送されることを防止できる。
【符号の説明】
【0217】
1…設備用情報処理システム
2…通信回線
3…SNSサーバー
4…利用者端末
5…設定用端末
7…デバイス
8…プログラマブルロジックコントローラ(PLC)
9…プログラマブル表示器
31…回線接続部
32…記憶部
33…サーバー制御部
53…表示部
54…操作受付部
91…PLC入力部
92…回線接続部
95…記憶部
96…表示器制御部
96a…APIキー