(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023077020
(43)【公開日】2023-06-05
(54)【発明の名称】卓上風鈴
(51)【国際特許分類】
G10K 1/068 20060101AFI20230529BHJP
【FI】
G10K1/068 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021190104
(22)【出願日】2021-11-24
(71)【出願人】
【識別番号】392031790
【氏名又は名称】株式会社小泉製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100114074
【弁理士】
【氏名又は名称】大谷 嘉一
(74)【代理人】
【識別番号】100222324
【弁理士】
【氏名又は名称】西野 千明
(72)【発明者】
【氏名】小泉 俊博
(72)【発明者】
【氏名】土田 恭平
(57)【要約】
【課題】居住空間に置いて、音のある暮らしを楽しむことができる風鈴の提供を目的とする。
【解決手段】支持部材と前記支持部材から揺動可能に垂下された中空部材と、前記中空部材の内側に垂下され、揺動可能な芯部材とを有することを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持部材と前記支持部材から揺動可能に垂下された中空部材と、前記中空部材の内側に垂下され、揺動可能な芯部材とを有することを特徴とする卓上風鈴。
【請求項2】
前記中空部材は筒状部材であり、
前記芯部材は芯棒と前記芯棒の下部に重り部を有し、前記重り部は前記筒状部材の下端部よりも下側に位置していることを特徴とする請求項1記載の卓上風鈴。
【請求項3】
前記筒状部材及び前記心部材は前記支持部材に揺動可能に垂下されているが、前記筒状部材と前記芯部材とは相互に回転しない回転止め部材を有していることを特徴とする請求項2記載の卓上風鈴。
【請求項4】
前記支持部材は台座から立上げた支柱部と、前記支柱部の上部から下方向側に向けて設けた折返部とを有し、前記折返部に前記中空部材と芯部材とを揺動可能に垂下してあることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の卓上風鈴。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、卓上型の風鈴に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から提案されている多くの風鈴は、主に軒下等に吊り下げる等、紐等にて吊り下げる構造であった。
例えば、特許文献1には、アルミや真鍮等の金属製の棒状体を用いた風鈴を開示するが、これもやはり紐で吊り下げるものである。
【0003】
これに対して本発明は、現代の居住空間に設けることで音のある暮らしを目指した卓上型の風鈴を検討し、本発明に至った。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、居住空間に置いて、音のある暮らしを楽しむことができる風鈴の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る卓上風鈴は、支持部材と前記支持部材から揺動可能に垂下された中空部材と、前記中空部材の内側に垂下され、揺動可能な芯部材とを有することを特徴とする。
【0007】
ここで、中空部材と芯部材とは、相互に揺れることで相互に打ち当たり、音が鳴る。
例えば、中空部材は筒状部材であり、前記芯部材は芯棒と前記芯棒の下部に重り部を有し、前記重り部は前記筒状部材の下端部よりも下側に位置しているものであってよい。
【0008】
さらには、筒状部材及び前記芯部材は前記支持部材に揺動可能に垂下されているが、前記筒状部材と前記芯部材とは相互に回転しない回転止め部材を有していると、回転による筒状部材と芯部材との擦れ音が発生しにくく、澄みきった音色になる。
【0009】
本発明に係る風鈴は、卓上式である点にも特徴があり、例えば支持部材は台座から立上げた支柱部と、前記支柱部の上部から下方向側に向けて設けた折返部とを有し、前記折返部に前記中空部材と芯部材とを揺動可能に垂下してある態様が例として挙げられる。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る卓上風鈴は、揺動可能に垂下されたパイプ材等の中空部材と、その内側に揺動可能に垂下された芯部材とを有しているので、この芯部材あるいは中空部材を指等にて軽く揺らすと、中空部材の内側にて相互に打ち当たり、音が鳴る。
これにより、居住空間において、テーブルや家具等の上に置いて音色を楽しむことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明に係る卓上風鈴の全体図を
図1に、組立図を
図2に示し、この例に基づいて説明する。
【0013】
卓上風鈴は、座部11と座部11から立ち上げた支持部材12を有し、この支持部材12は座部から立ち上げた支柱部12aと、その上部側を下に向けて折り返した折返部12bを有している。
折返部12bの先端部には、揺動可能に中空部材13が垂下され、その内側に芯部材14が揺動可能に垂下されている。
本実施例では、折返部12bが支柱部12aの上部側を逆U字形状に一体的に折り曲げ形成してある。
折返部12bは支柱部12aと別部品にし、連結してもよい。
また、コ字形状、L字形状に折り返してあってもよい。
【0014】
具体的な構造を
図2にて説明する。
芯部材14は、真鍮からなるパイプ状の芯棒14aと、その下端に取り付けた重り部14bを有している。
重り部14bを有することで、長く揺動する。
パイプ状の芯棒の上端部の内側に、第1連結部材14cを接着剤等にて連結する。
この第1連結部材14cは、糸14dにて第2連結部材14eと連結してある。
【0015】
芯棒14aを真鍮からなる筒状部材(中空部材13)の内側に挿通させ、第2連結部材14eをパイプ状であって、逆U字形状に折り曲げた折返部12bの下端部12eの内側に取り付けるとともに、中空部材13を取付部12cにて取付糸15等で回転しないように取り付ける。
次に、支柱部12aの下端部12dを座部の取付孔11aに差し込み連結する。
【0016】
このようにして、中空部材13及び芯部材14とが相互に回らないようにしつつ、相互に揺動可能にしたので、真鍮からなる中空部材13と、芯部材14が相互に打ち当たり、音が鳴るとともに回転止めにより、擦れ音等の雑音が少なくなる。
【0017】
また、中空部材13及び芯部材14を細長いパイプ状にしたことと、芯部材14の下部に重り部14bを設けたことにより、指等で軽く振れるだけで長く揺れる。
本実施例では、芯棒、筒状部材の両方とも真鍮のパイプ材で製作したが、材質はこれに限定されない。
音が鳴りやすい点では、金属材が好ましい。
【0018】
本実施例に係る卓上風鈴は、デザイン性にも優れ、
図3に正面図、
図4に側面図、
図5に背面図、
図6に平面図、
図7に底面図を示す。
全体として、実り豊かな稲穂がこうべを垂れた自然な姿がイメージされている。
【符号の説明】
【0019】
11 座部
12 支持部材
12a 支柱部
12b 折返部
12c 取付部
13 中空部材
13a 下端部
14 芯部材
14a 芯棒
14b 重り部
14c 第1連結部材
14d 糸
14e 第2連結部材
15 取付糸