(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023077198
(43)【公開日】2023-06-05
(54)【発明の名称】情報処理方法、携帯端末装置、情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20230529BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021190398
(22)【出願日】2021-11-24
(71)【出願人】
【識別番号】507384939
【氏名又は名称】Sansan株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】林 祐樹
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ユーザが携帯可能な端末装置を用いて気軽にオンラインによる名刺データの利用を可能とする情報処理方法、携帯端末装置、情報処理装置及びプログラムを提供する。
【解決手段】情報処理システム1000において、ユーザが携帯する携帯端末装置100は、その撮像部が撮像した名刺画像から抽出された名刺情報に基づいて作成されたユーザーの名刺データを取得し、取得した名刺データをウォレットアプリケーションに登録する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末装置が実行する情報処理方法であって、
撮像された名刺画像から抽出された名刺情報に基づいて作成されたユーザーの名刺データを取得し、
前記名刺データをウォレットアプリケーションに登録する、
情報処理方法。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理方法において、
前記携帯端末装置においてミニアプリケーションを起動し、前記ミニアプリケーションの制御によって以下の(1)及び(2)の処理を実行する、
(1)撮像部で撮像された名刺画像から抽出された名刺情報に基づいて作成されたユーザーの名刺データを取得し、
(2)前記名刺データをウォレットアプリケーションに登録する、
情報処理方法。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理方法において、
所定の2次元コードを読み取ることに基づいて、又は近距離無線通信を介して他の装置と通信することに基づいて、前記ミニアプリケーションを起動する、
情報処理方法。
【請求項4】
請求項1から請求項3までの何れか1項に記載の情報処理方法において、
前記名刺データに含まれる前記ユーザーの連絡先に基づき前記ユーザーの在籍確認が取れた場合は、在籍確認が取れていることを示す態様で前記名刺データを表示する、
情報処理方法。
【請求項5】
請求項1から請求項4までの何れか1項に記載の情報処理方法において、
前記名刺データをイベントに関する外部システムに送信することで前記イベントにエントリーする、
情報処理方法。
【請求項6】
請求項1から請求項5までの何れか1項に記載の情報処理方法において、
前記名刺データをパンフレットの配布に関する外部システムに送信し、前記外部システムより前記パンフレットをダウンロードする、
情報処理方法。
【請求項7】
請求項1から請求項6までの何れか1項に記載の情報処理方法において、
近距離無線通信を介して前記名刺データを勤怠に関する外部システムに送信する、
情報処理方法。
【請求項8】
請求項1から請求項7までの何れか1項に記載の情報処理方法において、
近距離無線通信を介して前記名刺データを前記ユーザーにサービスを提供する外部システムに送信する、
情報処理方法。
【請求項9】
請求項1から請求項8までの何れか1項に記載の情報処理方法において、
近距離無線通信を用いて、前記ウォレットアプリケーションに登録された前記名刺データと、他の装置のウォレットアプリケーションに登録された他のユーザーの名刺データと、を交換する、
情報処理方法。
【請求項10】
請求項1から請求項9までの何れか1項に記載の情報処理方法において、
他のユーザーと交換した名刺データの履歴を表示する、
情報処理方法。
【請求項11】
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
2次元コードに関する場所情報と、前記場所情報に設置されている2次元コードを撮像したことに基づいて携帯端末装置のウォレットアプリケーションに登録された名刺データと、を関連付けて登録データとして記憶部に記憶させる、
情報処理方法。
【請求項12】
請求項11に記載の情報処理方法において、
前記記憶部に記憶されている複数の前記登録データを解析し、解析の結果を出力する、
情報処理方法。
【請求項13】
携帯端末装置であって、
制御部を有し、
前記制御部が、
撮像された名刺画像から抽出された名刺情報に基づいて作成されたユーザーの名刺データを取得し、
前記名刺データをウォレットアプリケーションに登録する、
携帯端末装置。
【請求項14】
情報処理装置であって、
制御部を有し、
前記制御部が、
2次元コードに関する場所情報と、前記場所情報に設置されている2次元コードを撮像したことに基づいて携帯端末装置のウォレットアプリケーションに登録された名刺データと、を関連付けて登録データとして記憶部に記憶させる、
情報処理装置。
【請求項15】
プログラムであって、
携帯端末装置に、
請求項1から請求項10までの何れか1項に記載の情報処理方法を実行させるためのプログラム。
【請求項16】
プログラムであって、
情報処理装置に、
請求項11又は請求項12に記載の情報処理方法を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理方法、携帯端末装置、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
名刺の画像に基づいて、名刺に記載されている情報を取得する装置がある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術では、携帯可能な装置において、気軽にオンラインの名刺データを利用可能にすることができなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、携帯端末装置が実行する情報処理方法が提供される。この情報処理方法は、撮像された名刺画像から抽出された名刺情報に基づいて作成されたユーザーの名刺データを取得する。名刺データをウォレットアプリケーションに登録する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、情報処理システム1000のシステム構成の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、サーバー装置110のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、携帯端末装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、情報処理システム1000の情報処理の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、展示会の入り口等に設置されている受け付け装置の画面501の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、エントリー方法を示す画面601の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、名刺作成画面701の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、携帯端末装置100を用いて名刺を撮像している一例を示す図である。
【
図9】
図9は、作成された名刺データを含む画面901の一例を示す図である。
【
図10】
図10は、Walletに登録された名刺データの一例を示す図である。
【
図11】
図11は、Walletにおいて名刺データが選択された際に表示される画面1101の一例を示す図である。
【
図12】
図12は、イベントにエントリーするための画面1201の一例を示す図である。
【
図13】
図13は、サーバー装置110の記憶部202等に記憶されているデータ(登録データ)の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0008】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバーからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0009】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0010】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0011】
<実施形態1>
1.システム構成
図1は、情報処理システム1000のシステム構成の一例を示す図である。
図1に示されるように、情報処理システム1000は、システム構成として、携帯端末装置100と、サーバー装置110と、を含む。携帯端末装置100とサーバー装置110とはネットワーク150を介して通信可能に接続されている。携帯端末装置100は、後述するように、紙の名刺を撮像し、撮像画像に基づき名刺データを作成し、Apple(登録商標) Wallet、Google(登録商標) Pay等のウォレットアプリケーションに名刺データを登録する携帯可能な情報処理端末である。携帯端末装置100のより具体的な例としては、スマートフォン、携帯可能なタブレット型コンピュータ等がある。サーバー装置110は、携帯端末装置100より名刺の撮像画像を受信し、撮像画像から会社名、役職、氏名、連絡先(電話番号又は電子メールアドレス)等を抽出し、名刺データを作成し、携帯端末装置100に送信する。また、サーバー装置110は、作成した名刺データに関する情報等を記憶し、解析等を行い、解析結果を出力する。
【0012】
2.ハードウェア構成
(1)サーバー装置110のハードウェア構成
図2は、サーバー装置110のハードウェア構成の一例を示す図である。サーバー装置110は、ハードウェア構成として、制御部201と、記憶部202と、通信部203と、を含む。制御部201は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサであって、サーバー装置110の全体を制御する。記憶部202は、HDD(Hard Disk Drive)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、SSD(Solid State Drive)、又はこれらの任意の組み合わせ等であって、プログラム及び制御部201がプログラムに基づき処理を実行する際に利用するデータ等を記憶する。制御部201が、記憶部202に記憶されているプログラムに基づき、処理を実行することによって、サーバー装置110の機能等が実現される。通信部203は、NIC(Network Interface Card)等であって、サーバー装置110をネットワーク150に接続し、他の装置(例えば、携帯端末装置100等)との通信を司る。記憶部202は、記憶媒体の一例である。
【0013】
(2)携帯端末装置100のハードウェア構成
図3は、携帯端末装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。携帯端末装置100は、ハードウェア構成として、制御部301と、記憶部302と、撮像部303と、入出力部304と、通信部305と、を含む。制御部301は、CPU等のプロセッサであって、携帯端末装置100の全体を制御する。記憶部302は、ROM、RAM、SSD、又はこれらの任意の組み合わせ等であって、プログラム及び制御部301がプログラムに基づき処理を実行する際に利用するデータ等を記憶する。制御部301が、記憶部302に記憶されているプログラムに基づき、処理を実行することによって、携帯端末装置100の機能が実現される。撮像部303は、カメラ等であって、被写体(例えば、後述する2次元コード及び紙の名刺等)を撮像する。入出力部304は、タッチパネルディスプレイ等であって、画面等を表示したり、画面等を介してユーザー操作を受け付け、受け付けたユーザー操作に応じた情報を制御部301に伝えたりする。通信部305は、携帯端末装置100をネットワーク150に接続し、他の装置(例えば、サーバー装置110等)との通信を司る。記憶部302は、記憶媒体の一例である。
【0014】
3.情報処理
図4は、情報処理システム1000の情報処理の一例を示す図である。以下では、イベントの一例である展示会にエントリーする例を用いて携帯端末装置100等の処理を説明する。
シーケンスSQ401において、携帯端末装置100の制御部301は、ユーザー操作に基づいて、
図5に示されるような画面501に表示されている2次元コードを撮像する。
図5は、展示会の入り口等に設置されている受け付け装置の画面501の一例を示す図である。なお、本実施形態では、受け付け装置に
図5に示されるような2次元コードを含む画面が表示される例を用いて説明を行うが、これに限定されるものではない。例えば、展示会の入り口等に、
図5に示されるような2次元コードが印字された紙が置かれていてもよい。また、受け付け装置や2次元コードが印字された紙等は、展示会の入り口に限られず、展示会の最寄り駅の構内、主要なターミナル駅の構内、展示会の開催を宣伝する施設内等に設置されていてもよい。
【0015】
シーケンスSQ402において、携帯端末装置100の制御部301は、2次元コードに含まれるURL等で示されるサーバー装置110にアクセスする。サーバー装置110の制御部201は、携帯端末装置100よりアクセスがあった際に、2次元コードに含まれる、2次元コードを識別する2次元コード番号、画面501を表示する受け付け装置が設置されている場所情報、及び、アクセスがあった日時に関する日時情報等を、携帯端末装置100を識別する識別情報と関連付けて記憶部202等に記憶する。
シーケンスSQ403において、サーバー装置110の制御部201は、携帯端末装置100からアクセスがあると、
図6に示されるような画面を携帯端末装置100の入出力部304に表示させるよう制御する。
図6は、エントリー方法を示す画面601の一例を示す図である。エントリー方法を示す画面601には、オンライン名刺を作成してエントリーボタン602が含まれる。
オンライン名刺を作成してエントリーボタン602が選択されると、シーケンスSQ404において、携帯端末装置100の制御部301は、ミニアプリケーションを起動する。携帯端末装置100の制御部301は、ミニアプリケーションを起動し、ミニアプリケーションの制御によって、以下の(1)及び(2)の処理を実行する。
(1)撮像部で撮像された名刺画像から抽出された名刺情報に基づいて作成されたユーザーの名刺データを取得する。
(2)名刺データをウォレットアプリケーションに登録する。
なお、これらの各処理の詳細は、後述する。
ミニアプリケーションとは、アプリケーション全体でなく、機能及びコンテンツの一部のみをダウンロードし、利用できるようにしたアプリケーションである。ミニアプリケーションは、役割を終えると、携帯端末装置100の記憶部302から削除される。ミニアプリケーションの例としては、例えば、App Clips(登録商標)、Instant App(登録商標)等がある。ここで、本実施形態では、
図5に示されるような2次元コードを読み取ることに基づき、制御部301が、ミニアプリケーションを起動する例を示している。しかし、これは一例であって、制御部301は、近距離無線通信を介して他の装置(例えば、他の携帯端末装置等)と通信することに基づき、ミニアプリケーションを起動してもよい。
【0016】
シーケンスSQ405において、携帯端末装置100の制御部301は、ミニアプリケーションの制御に基づき
図7に示されるような名刺作成画面701を携帯端末装置100の入出力部304に表示させる。
図7は、名刺作成画面701の一例を示す図である。名刺作成画面701には、オンライン名刺を作成ボタン702が含まれる。
オンライン名刺を作成ボタン702が選択されると、シーケンスSQ406において、携帯端末装置100の制御部301は、ミニアプリケーションの制御に基づき撮像部303を起動する。携帯端末装置100のユーザーは、撮像部303が起動されると、携帯端末装置100を用いて、自身の紙等の名刺を撮像する。
図8は、携帯端末装置100を用いて名刺を撮像している一例を示す図である。
シーケンスSQ407において、携帯端末装置100の制御部301は、ミニアプリケーションの制御に基づき名刺を含む撮像画像をサーバー装置110に送信する。
【0017】
撮像画像を受信すると、シーケンスSQ408において、サーバー装置110の制御部201は、名刺を含む撮像画像を光学文字認識等し、名刺に関する文字情報等を取得し、名刺データを作成する。ここで、名刺に関する文字情報とは、例えば、会社名、所属部署、役職、持っている資格、名前、電子メールアドレス、会社の郵便番号、会社の住所、電話番号、ホームページ等のURL(Uniform Resource Locator)等がある。
【0018】
シーケンスSQ409において、サーバー装置110の制御部201は、作成した名刺データを携帯端末装置100に送信する。携帯端末装置100の制御部301は、ミニアプリケーションの制御に基づき送信された名刺データを受信する。この処理は、撮像された名刺画像から抽出された名刺情報に基づいて作成されたユーザーの名刺データを取得する処理の一例である。
なお、本実施形態では、サーバー装置110において、光学文字認識処理等を実行し、文字情報等を取得し、名刺データを作成する例を示すが、携帯端末装置100の制御部301が、ミニアプリケーションの制御に基づき撮像画像に対して光学文字認識処理等を実行し、文字情報等を取得し、名刺データを作成するようにしてもよい。
名刺データを受信すると、シーケンスSQ411において、携帯端末装置100の制御部301は、ミニアプリケーションの制御に基づき作成された名刺データ等を含む画面を
図9に示されるように携帯端末装置100の入出力部304に表示させる。
図9は、作成された名刺データを含む画面901の一例を示す図である。画面901には、名刺データの情報とともに、内容を修正ボタン902と、作成してWalletに登録ボタン903と、が含まれる。内容を修正ボタン902が選択されると、携帯端末装置100の制御部301は、ミニアプリケーションの制御に基づき
図9に示されるような名刺の内容を修正可能な画面を表示し、ユーザー操作に応じて、名刺の内容を修正する。修正可能な名刺の内容としては、例えば、社名、部署、氏名、郵便番号、住所、電子メールアドレス等がある。
他の例として、携帯端末装置100の制御部301は、ミニアプリケーションの制御に基づき、受信した名刺データに、名刺データに足りない項目(例えば、名刺に含まれる項目として設定されている会社名、電子メールアドレス、氏名等の項目)があると判断した場合、足りない項目に関するデータの設定をサジェストしたり、紙の名刺の再撮影をサジェストしたり、名刺の裏表を間違えていないかサジェストしたりするようにしてもよい。
【0019】
作成してWalletに登録ボタン903が選択されると、シーケンスSQ412において、携帯端末装置100の制御部301は、ミニアプリケーションの制御に基づき作成された名刺データを携帯端末装置100のウォレットアプリケーションに登録する。この処理は、名刺データをウォレットアプリケーションに登録する処理の一例である。
図10は、ウォレットアプリケーションに登録された名刺データの一例を示す図である。
図10に示されるように、ウォレットアプリケーションには、クーポン、イベント入場券、乗車券、クレジットカード、ポイントカード等とともに、名刺データ1002が登録されている。
【0020】
また、名刺データにおけるマーク1003は、ユーザーの在籍確認が取れていることを示すマークである。例えば、サーバー装置110の制御部201は、光学文字認識処理等を実行し、取得した文字情報に含まれる電子メールアドレスに対して、所定のWebページのURLを含む電子メールを送信する。電子メールには、所定のWebページにアクセスして、Webページにおける所定のボタンを選択することによって、在籍確認をすることができる旨の情報等が記述されている。ユーザーが、電子メールを確認し、所定のWebページにアクセスし、所定のボタンを選択したことを示す情報を受け取ると、サーバー装置110の制御部201は、該当するユーザーの携帯端末装置100に対して、在籍確認が取れたことを示す情報を送信する。携帯端末装置100の制御部301は、サーバー装置110より在籍確認が取れたことを示す情報を受信すると、マーク1003を表示する。この処理は、名刺データに含まれるユーザーの連絡先に基づきユーザーの在籍確認が取れた場合は、在籍確認が取れていることを示す態様で名刺データを表示する処理の一例である。なお、マーク1003は、在籍確認が取れていることを示す態様の一例であって、在籍確認が取れていることを示すことができればどのような態様であってもよい。他の態様としては、例えば、制御部301が、名刺データに色を付けたり、「在籍確認済み」等の文字列を名刺データの一部に重畳させて表示させたりすることがある。
【0021】
ウォレットアプリケーションにおいて名刺データ1002が選択された操作を受け付けると、携帯端末装置100の制御部301は、ミニアプリケーションの制御に基づき
図11に示されるように、名刺データを、携帯端末装置100の入出力部304に表示させる。
図11は、ウォレットアプリケーションにおいて名刺データが選択された際に表示される画面1101の一例を示す図である。
図11のマーク1102も、該当するユーザーの在籍確認を取れていることを示す一例である。
【0022】
ミニアプリケーションの制御に基づき名刺データをウォレットアプリケーションに登録したのち、シーケンスSQ413において、携帯端末装置100の制御部301は、ミニアプリケーションの制御に基づき
図12に示されるようなイベントにエントリーするための画面を携帯端末装置100の入出力部304に表示させる。
図12は、イベントにエントリーするための画面1201の一例を示す図である。イベントにエントリーするための画面1201には、このイベントにエントリーするボタン1202が含まれる。このイベントにエントリーするボタン1202が選択された操作を受け付けると、携帯端末装置100の制御部301は、ミニアプリケーションの制御に基づき名刺データの情報を該当するイベントのシステム等に送信する。名刺データの情報としては、例えば、社名、部署、氏名、郵便番号、住所、電子メールアドレス等がある。この処理は、名刺データをイベントに関する外部システムに送信することでイベントにエントリーする処理の一例である。
【0023】
図7のシーケンスSQ414において、サーバー装置110の制御部201は、携帯端末装置100を識別する識別情報と関連付けて記憶部202等に記憶されている、2次元コード番号、場所情報、及び日時情報と、シーケンスSQ408で作成した名刺データの情報とを関連付けて、記憶部202等に記憶する。この処理は、2次元コードに関する場所情報と、場所情報に設置されている2次元コードを撮像したことに基づいて携帯端末装置のウォレットアプリケーションに登録された名刺データと、を関連付けて登録データとして記憶部に記憶させる処理の一例である。
【0024】
図13は、サーバー装置110の記憶部202等に記憶されているデータ(登録データ)の一例を示す図である。
図13に示されるように、データには、項目として、2次元コード番号1301、場所情報1302、日時情報1303、会社情報1304、部署情報1305、及び、名前情報1306が含まれる。2次元コード番号1301には、2次元コードを識別する2次元コード番号が記憶される。場所情報1302には、画面501を表示する受け付け装置が設置されている場所情報が記憶される。日時情報1303には、2次元コードに含まれるURL等を介して携帯端末装置100からサーバー装置110にアクセスしてきた日時の日時情報が記憶される。会社情報1304には、該当するユーザーの名刺に含まれるユーザーの会社の名前が記憶される。部署情報1305には、該当するユーザーの名刺に含まれるユーザーが所属する部署の部署名が記憶される。名前情報1306には、該当するユーザーの名刺に含まれるユーザーの名前が記憶される。
【0025】
サーバー装置110の制御部201は、記憶部202等に記憶されている複数のデータを解析し、解析結果を出力する。例えば、制御部201は、複数のデータに基づき、会社のどの部門の人が展示会等のイベントに来ているのか、どの時間帯にどの場所からエントリーしてきている人が多いのか等を解析し、解析の結果を画面等に出力する。この処理は、記憶部に記憶されている複数の登録データを解析し、解析の結果を出力する処理の一例である。
【0026】
以上、本実施形態によれば、携帯可能な装置において、気軽にオンラインの名刺データを利用可能とすることができる。
他の例として、サーバー装置110は、イベント会場における携帯端末装置100の位置情報を取得し、名刺データ等と関連付けて記憶するようにしてもよい。このようにすることによって、サーバー装置110は、ユーザーが、会場のどこをどの順番で巡ったのか等も解析し、出力することができる。なお、位置情報は、携帯端末装置100が自身で取得するGPS等の情報をサーバー装置110が取得するようにしてもよいし、イベント会場内におけるブース等に置かれている2次元コードを撮像してもらい、2次元コードに含まれる位置情報をサーバー装置110が取得するようにしてもよい。
【0027】
(変形例1)
実施形態1の変形例を説明する。変形例1の携帯端末装置100の制御部301は、近距離無線通信を用いて、ウォレットアプリケーションに登録された名刺データと、他の携帯端末装置のウォレットアプリケーションに登録された他のユーザーの名刺データと、を交換するようにしてもよい。
例えば、携帯端末装置100の制御部301は、携帯端末装置100と、他の携帯端末装置とが近距離無線通信可能な距離に近づき、所定の操作が行われた場合、近距離無線通信を用いて、ウォレットアプリケーションに登録された名刺データと、他の携帯端末装置のウォレットアプリケーションに登録された他のユーザーの名刺データと、を交換するようにしてもよい。
また、携帯端末装置100の制御部301は、所定の操作が行われた場合、他のユーザーと交換した名刺データの履歴を携帯端末装置100の入出力部304等に表示するようにしてもよい。
【0028】
変形例1によれば、ウォレットアプリケーション等に登録されたオンラインの名刺データをより気軽に利用可能とすることができる。
【0029】
(変形例2)
実施形態1の変形例を説明する。変形例2の携帯端末装置100の制御部301は、紙に印字された2次元コードを撮像し、2次元コードに含まれるURL等で示されるシステムにアクセスし、名刺データをシステムに送信することでシステムからパンフレットをダウンロードするようにしてもよい。この処理は、名刺データをパンフレットの配布に関する外部システムに送信し、外部システムよりパンフレットをダウンロードする処理の一例である。
【0030】
変形例2によれば、ユーザーは、ウォレットアプリケーション等に登録されたオンラインの名刺データを利用して簡単にパンフレットをダウンロードすることができる。また、パンフレットを配布するシステム側は、名刺データを取得することによって、わざわざユーザー登録してもらわなくても、ユーザーの情報を取得しつつ、パンフレットを配布することができる。なお、パンフレットには、数ページの案内文、説明文、広告等が含まれるものとする。
【0031】
(変形例3)
実施形態1の変形例を説明する。変形例3の携帯端末装置100の制御部301は、近距離無線通信を介して名刺データを勤怠に関する外部システムに送信するようにしてもよい。例えば、ユーザーは、出退勤の際に、携帯端末装置100を出退勤管理システムの読み取り装置等に翳す。出退勤管理システムは、読み取り装置を介して、携帯端末装置100に登録されている名刺データを読み取ることによって、ユーザーの出勤、退勤を管理する。
【0032】
変形例3によれば、ウォレットアプリケーション等に登録されたオンラインの名刺データを利用して、ユーザーの出退勤を管理することができる。
【0033】
(変形例4)
実施形態1の変形例を説明する。変形例4の携帯端末装置100の制御部301は、近距離無線通信を介して名刺データをユーザーにサービスを提供する外部システムに送信する。ユーザーにサービスを提供する外部システムとしては、例えば、時間で場所を提供するシェアオフィスのシステム、自転車を提供するレンタルサイクルのシステム、自動車を提供するレンタカーのシステム等がある。例えば、ユーザーは、携帯端末装置100をレンタルサイクルのシステムの読み取り装置等に翳す。レンタルサイクルのシステムは、読み取り装置を介して、携帯端末装置100に登録されている名刺データを読み取ることによって、どのユーザーが自転車を利用したのか把握、管理することができる。
【0034】
変形例4によれば、ウォレットアプリケーション等に登録されたオンラインの名刺データを利用して、ユーザーはサービスの提供を簡単に受けることができる。
【0035】
(その他の変形例)
実施形態1の変形例を説明する。実施形態1の在籍確認を他のシステムと連携して行うようにしてもよい。例えば、証券会社の口座開設や、銀行でのローンの申し込み等において在籍確認が必要になる場合、ユーザーは、携帯端末装置100を該当するシステムの読み取り装置等に翳す。読み取り装置を介して名刺情報を取得したシステムは、名刺情報に記載されている電子メールアドレス等に電子メールを送信し、電子メールに記載されているURL等を介して所定のWebページ等にアクセスがあった場合、名刺情報に記載されている会社にユーザーが在籍しているとして以降の処理を行うようにしてもよい。
【0036】
<付記>
発明は、次に記載の各態様で提供されてもよい。
前記情報処理方法において、前記携帯端末装置においてミニアプリケーションを起動し、前記ミニアプリケーションの制御によって以下の(1)及び(2)の処理を実行する、(1)撮像部で撮像された名刺画像から抽出された名刺情報に基づいて作成されたユーザーの名刺データを取得し、(2)前記名刺データをウォレットアプリケーションに登録する、情報処理方法。
前記情報処理方法において、所定の2次元コードを読み取ることに基づいて、又は近距離無線通信を介して他の装置と通信することに基づいて、前記ミニアプリケーションを起動する、携情報処理方法。
前記情報処理方法において、前記名刺データに含まれる前記ユーザーの連絡先に基づき前記ユーザーの在籍確認が取れた場合は、在籍確認が取れていることを示す態様で前記名刺データを表示する、情報処理方法。
前記情報処理方法において、前記名刺データをイベントに関する外部システムに送信することで前記イベントにエントリーする、情報処理方法。
前記情報処理方法において、前記名刺データをパンフレットの配布に関する外部システムに送信し、前記外部システムより前記パンフレットをダウンロードする、情報処理方法。
前記情報処理方法において、近距離無線通信を介して前記名刺データを勤怠に関する外部システムに送信する、情報処理方法。
前記情報処理方法において、近距離無線通信を介して前記名刺データを前記ユーザーにサービスを提供する外部システムに送信する、情報処理方法。
前記情報処理方法において、近距離無線通信を用いて、前記ウォレットアプリケーションに登録された前記名刺データと、他の装置のウォレットアプリケーションに登録された他のユーザーの名刺データと、を交換する、情報処理方法。
前記情報処理方法において、他のユーザーと交換した名刺データの履歴を表示する、情報処理方法。
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、2次元コードに関する場所情報と、前記場所情報に設置されている2次元コードを撮像したことに基づいて携帯端末装置のウォレットアプリケーションに登録された名刺データと、を関連付けて登録データとして記憶部に記憶させる、情報処理方法。
前記情報処理方法において、前記記憶部に記憶されている複数の前記登録データを解析し、解析の結果を出力する、情報処理方法。
携帯端末装置であって、制御部を有し、前記制御部が、撮像された名刺画像から抽出された名刺情報に基づいて作成されたユーザーの名刺データを取得し、前記名刺データをウォレットアプリケーションに登録する、携帯端末装置。
情報処理装置であって、制御部を有し、前記制御部が、2次元コードに関する場所情報と、前記場所情報に設置されている2次元コードを撮像したことに基づいて携帯端末装置のウォレットアプリケーションに登録された名刺データと、を関連付けて登録データとして記憶部に記憶させる、情報処理装置。
プログラムであって、携帯端末装置に、前記情報処理方法を実行させるためのプログラム。
プログラムであって、情報処理装置に、前記情報処理方法を実行させるためのプログラム。
もちろん、この限りではない。
【0037】
例えば、上述のプログラムを記憶させる、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体として提供してもよい。
また、上述した実施形態及び変形例を任意に組み合わせて実施するようにしてもよい。
また、各装置のCPU等のプロセッサは複数であってもよい。また、データは、各装置の記憶部に記憶されていてもよいし、各装置から通信可能な他の装置の記憶部に記憶されていてもよい。
【0038】
最後に、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0039】
100 :携帯端末装置
110 :サーバー装置
150 :ネットワーク
201 :制御部
202 :記憶部
203 :通信部
301 :制御部
302 :記憶部
303 :撮像部
304 :入出力部
305 :通信部
501 :画面
601 :画面
602 :エントリーボタン
701 :名刺作成画面
702 :作成ボタン
901 :画面
902 :修正ボタン
903 :登録ボタン
1000 :情報処理システム
1002 :名刺データ
1003 :マーク
1101 :画面
1102 :マーク
1201 :画面
1202 :ボタン
1301 :2次元コード番号
1302 :場所情報
1303 :日時情報
1304 :会社情報
1305 :部署情報
1306 :名前情報