(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023077284
(43)【公開日】2023-06-05
(54)【発明の名称】パーソナルブース生成装置
(51)【国際特許分類】
E04H 1/12 20060101AFI20230529BHJP
E06B 9/17 20060101ALI20230529BHJP
E04B 2/74 20060101ALI20230529BHJP
E04B 1/70 20060101ALI20230529BHJP
E04B 1/82 20060101ALI20230529BHJP
【FI】
E04H1/12 302Z
E06B9/17 Q
E04H1/12 A
E04B2/74 561H
E04B1/70 Z
E04B1/82 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】27
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021190539
(22)【出願日】2021-11-24
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】井藤 好克
【テーマコード(参考)】
2E001
【Fターム(参考)】
2E001DB02
2E001DF01
2E001DF04
2E001FA41
2E001HF14
2E001HF15
2E001NA01
2E001NC02
2E001ND11
(57)【要約】
【課題】パーソナルブースの空間を気兼ねなく利用することができるパーソナルブース生成装置を提供する。
【解決手段】パーソナルブース生成装置1は、利用者の後方の少なくとも一部と利用者の上方とを覆うように開閉可能な開閉部材10を、備える。開閉部材10は、利用者を覆う状態である閉状態である場合に、利用者が発する音声の音漏れを低減する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者の後方の少なくとも一部と前記利用者の上方とを覆うように開閉可能な開閉部材を、備え、
前記開閉部材は、前記利用者を覆う状態である閉状態である場合に、前記利用者が発する音声の音漏れを低減する、
パーソナルブース生成装置。
【請求項2】
前記利用者が利用する什器を更に備え、
前記開閉部材は、前記閉状態である場合に、前記什器を利用している前記利用者が発する音声の音漏れを低減する、
請求項1に記載のパーソナルブース生成装置。
【請求項3】
前記什器に前記開閉部材を取り付ける取付部を更に備える、
請求項2に記載のパーソナルブース生成装置。
【請求項4】
前記開閉部材は、前記利用者が前記什器を利用する際に、前記開閉部材の状態を、前記閉状態と、前記利用者を覆っていない状態である開状態とで切り替え可能に構成されている、
請求項2又は3に記載のパーソナルブース生成装置。
【請求項5】
前記什器は、可動式の什器である、
請求項2~4のいずれか一項に記載のパーソナルブース生成装置。
【請求項6】
前記什器及び前記開閉部材の少なくとも一方は、換気扇を有している、
請求項2~5のいずれか一項に記載のパーソナルブース生成装置。
【請求項7】
前記換気扇は、前記利用者に対して前方に設けられており、前記開閉部材が前記閉状態である場合には前記開閉部材のうち前記利用者の上方を覆う部位に向けて気流を発生させる、
請求項6に記載のパーソナルブース生成装置。
【請求項8】
気流切替部を更に備え、
前記気流切替部は、前記開閉部材が前記閉状態である場合には前記換気扇を稼働し、前記利用者を覆っていない状態である開状態である場合には前記換気扇を停止する、
請求項6又は7に記載のパーソナルブース生成装置。
【請求項9】
前記開閉部材の開閉を検知する開閉検知部を更に備え、
前記気流切替部は、前記開閉検知部の検知結果に応じて前記換気扇の稼働及び停止を切り替える、
請求項8に記載のパーソナルブース生成装置。
【請求項10】
前記什器は、照明器具を有している、
請求項2~9のいずれか一項に記載のパーソナルブース生成装置。
【請求項11】
前記開閉部材は、前記開閉部材の内面の少なくとも一部において可視光を反射する、
請求項10に記載のパーソナルブース生成装置。
【請求項12】
前記照明器具は、照射方向を、前記開閉部材と下方とに切替が可能に構成されている、
請求項10又は11に記載のパーソナルブース生成装置。
【請求項13】
照明切替部を更に備え、
前記照明切替部は、前記開閉部材が前記閉状態である場合には前記照明器具が前記開閉部材を照射するよう、前記利用者を覆っていない状態である開状態である場合には前記照明器具が前記什器を照射するように、前記照明器具の前記照射方向を切り替える、
請求項12に記載のパーソナルブース生成装置。
【請求項14】
前記開閉部材の開閉を検知する開閉検知部を更に備え、
前記照明切替部は、前記開閉検知部の検知結果に応じて前記照明器具の前記照射方向を切り替える、
請求項13に記載のパーソナルブース生成装置。
【請求項15】
前記什器は、コンセントを有している、
請求項4~14のいずれか一項に記載のパーソナルブース生成装置。
【請求項16】
前記什器及び前記開閉部材のうち少なくとも一方に設けられ、背景音を出力することで前記利用者が発する音声を他者が聞き取りづらくするスピーカを、更に備える、
請求項2~15のいずれか一項に記載のパーソナルブース生成装置。
【請求項17】
前記スピーカは、前記什器及び前記開閉部材のうち、前記開閉部材が前記閉状態である場合に前記開閉部材の先端部と前記什器とで形成される開口部に面する箇所に設けられている、
請求項16に記載のパーソナルブース生成装置。
【請求項18】
前記スピーカは、前記スピーカから出力される前記背景音の出力方向が後方となるように設けられている、
請求項16又は17に記載のパーソナルブース生成装置。
【請求項19】
前記スピーカは、前記スピーカから出力される前記背景音の出力方向が前方となるように設けられている、
請求項16又は17に記載のパーソナルブース生成装置。
【請求項20】
前記開閉部材の内側及び前記什器の少なくとも一方に設けられたマイク部を更に備え、
前記スピーカは、前記マイク部が収音する前記利用者の音声の音圧に応じた音圧の前記背景音を出力する、
請求項16~19のいずれか一項に記載のパーソナルブース生成装置。
【請求項21】
前記什器及び前記開閉部材のうち少なくとも一方に設けられたカメラを、更に備える、
請求項2~20のいずれか一項に記載のパーソナルブース生成装置。
【請求項22】
前記什器は、換気扇、照明器具及びコンセントを有しており、
前記什器は、複数の部材で形成されており、
前記換気扇、前記照明器具及び前記コンセントは、前記複数の部材のうち一の部材に配置されている、
請求項2~21のいずれか一項に記載のパーソナルブース生成装置。
【請求項23】
前記換気扇、前記照明器具及び前記コンセントは、充電池から電力が供給される、
請求項22に記載のパーソナルブース生成装置。
【請求項24】
前記開閉部材が前記閉状態における前記開閉部材の先端部は、前記開閉部材が前記利用者を覆っていない状態である開状態における前記開閉部材の前記先端部よりも下方に位置する、
請求項1~23のいずれか一項に記載のパーソナルブース生成装置。
【請求項25】
前記開閉部材は、防音部材を含む、
請求項1~24のいずれか一項に記載のパーソナルブース生成装置。
【請求項26】
前記開閉部材は、吸音部材を含む、
請求項1~25のいずれか一項に記載のパーソナルブース生成装置。
【請求項27】
前記開閉部材は、透明の部材で形成された窓部を有している、
請求項1~26のいずれか一項に記載のパーソナルブース生成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般にパーソナルブース生成装置に関し、より詳細には利用者の少なくとも一部を覆うパーソナルブース生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1では、小オフィスで好適に使用されるカプセルブースが記載されている。特許文献1のカプセルブースは、カプセルブース本体の両側縁に蓋体を蝶着し、蓋体を開閉動作させ得るように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、個人毎に仕切られた空間でリモートでの会議等の作業を行う機会が増えている。そのため、特許文献1のカプセルブースをオフィス等に設けて、作業者はカプセルブースを閉じた状態で使用することが考えられる。特許文献1では、カプセルブース本体と蓋体との連結部分が外観を損なわないこと、及び使用者が連結部分で手を挟むという不具合を解消することを目的としており、使用者が発する音声がカプセルブース外に漏れることについては考慮されていない。そのため、カプセルブース(パーソナルブース)の使用者(利用者)がリモートでの会議を行う場合、使用者が発する音声がカプセルブース外に漏れることなく、カプセルブースの空間を気兼ねなく利用したいという要望がある。
【0005】
本開示は上記課題に鑑みてなされ、パーソナルブースの空間を気兼ねなく利用することができるパーソナルブース生成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係るパーソナルブース生成装置は、利用者の後方の少なくとも一部と前記利用者の上方とを覆うように開閉可能な開閉部材を、備える。前記開閉部材は、前記利用者を覆う状態である閉状態である場合に、前記利用者が発する音声の音漏れを低減する。
【発明の効果】
【0007】
本開示によると、パーソナルブースの空間を気兼ねなく利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、一実施形態に係るパーソナルブース生成装置の開閉部材が閉状態である場合の同上のパーソナルブース生成装置の斜視図である。
【
図2】
図2は、同上の開閉部材が開状態である場合の同上のパーソナルブース生成装置の斜視図である。
【
図3】
図3は、同上の開閉部材が開状態である場合の同上のパーソナルブース生成装置の別の斜視図である。
【
図4】
図4は、同上の開閉部材が閉状態である場合の同上のパーソナルブース生成装置の別の斜視図である。
【
図5】
図5は、同上のパーソナルブース生成装置が備える什器のブロック図である。
【
図6】
図6は、変形例1に係るパーソナルブース生成装置の斜視図である。
【
図7】
図7は、変形例2に係るパーソナルブース生成装置の斜視図である。
【
図8】
図8は、変形例3に係るパーソナルブース生成装置の斜視図である。
【
図9】
図9は、変形例11に係るパーソナルブース生成装置の開閉部材が閉状態時の斜視図である。
【
図10】
図10は、変形例11に係るパーソナルブース生成装置の開閉部材が閉状態時の正面図である。
【
図11】
図11は、変形例11に係るパーソナルブース生成装置の開閉部材が閉状態時の裏面図である。
【
図12】
図12は、変形例11に係るパーソナルブース生成装置の開閉部材が閉状態時の右側面図である。
【
図13】
図13は、変形例11に係るパーソナルブース生成装置の開閉部材が閉状態時の左側面図である。
【
図14】
図14は、変形例11に係るパーソナルブース生成装置の開閉部材が閉状態時の上面図である。
【
図15】
図15は、変形例11に係るパーソナルブース生成装置の開閉部材が閉状態時の底面図である。
【
図16】
図16は、変形例11に係るパーソナルブース生成装置の開閉部材が開状態時の斜視図である。
【
図17】
図17は、変形例11に係るパーソナルブース生成装置の開閉部材が開状態時の正面図である。
【
図18】
図18は、変形例11に係るパーソナルブース生成装置の開閉部材が開状態時の裏面図である。
【
図19】
図19は、変形例11に係るパーソナルブース生成装置の開閉部材が開状態時の右側面図である。
【
図20】
図20は、変形例11に係るパーソナルブース生成装置の開閉部材が開状態時の左側面図である。
【
図21】
図21は、変形例11に係るパーソナルブース生成装置の開閉部材が開状態時の上面図である。
【
図22】
図22は、変形例11に係るパーソナルブース生成装置の開閉部材が開状態時の底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に説明する実施形態及び変形例は、本開示の一例に過ぎず、本開示は、以下の実施形態及び変形例に限定されない。以下の実施形態及び変形例以外であっても、本開示に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0010】
(実施形態)
以下、本実施形態に係るパーソナルブース生成装置1について、
図1~
図5を用いて説明する。
【0011】
(1)概要
本実施形態において、パーソナルブース生成装置1に対して、
図1に示すように、前後方向、左右方向、上下方向を規定する。例えば、
図1において、パーソナルブース生成装置1が備える後述する一対の側壁部23が並ぶ方向を左右方向、後述する一対の側壁部23の長辺に沿った方向を上下方向、及び上下方向及び左右方向の双方と直交する方向を前後方向と規定する。すなわち、利用者が後述する什器20を利用する場合に、利用者を基準として、利用者が什器20に向かう方向を前方、什器20と反対側を後方と規定し、する。さらに、利用者が後述する什器20を利用する場合に、利用者を基準として、什器20に向かって右側を右方向、什器20に向かって左側を左方向と規定する。
図1には、これらの方向(上、下、左、右、前、後)を表す矢印を示すが、この矢印は、単に説明を補助する目的で記載しているに過ぎず、実体を伴わない。また、上記の方向の規定は、本実施形態のパーソナルブース生成装置1の使用形態を限定する趣旨ではない。
【0012】
本開示のパーソナルブース生成装置1は、
図1に示すように、開閉部材10を備える。開閉部材10は、利用者の後方の少なくとも一部と利用者の上方とを覆うように開閉可能である。開閉部材10は、利用者を覆う状態である閉状態である場合に(
図2参照)、利用者が発する音声の音漏れを低減する。
【0013】
この構成によると、開閉部材10は、利用者が発する音声の音漏れを低減するので、パーソナルブースの空間を気兼ねなく利用することができる。ここで、「パーソナルブースの空間」とは、開閉部材10が閉状態である場合において、開閉部材10の内側の空間である。
【0014】
(2)構成
本開示のパーソナルブース生成装置1は、
図1に示すように、開閉部材10と、利用者が利用する什器20と、を備える。
【0015】
開閉部材10は、利用者の後方の少なくとも一部と利用者の上方とを覆うように開閉可能である。開閉部材10は、利用者が什器20を利用する際に、開閉部材10の状態を、閉状態(
図1及び
図4参照)と、利用者を覆っていない状態である開状態(
図2及び
図3参照)とで切り替え可能に構成されている。開閉部材10は、長方形の形状である。
【0016】
開閉部材10は、開閉部材10が利用者を覆う状態である閉状態(
図1及び
図4参照)である場合に、利用者が発する音声の音漏れを低減する。すなわち、開閉部材10は、開閉部材10が閉状態である場合に、什器20を利用している利用者が発する音声の音漏れを低減する。具体的には、開閉部材10は、音漏れを低減する防音部材を含む。防音部材は、例えば音の伝播を低減する遮音シートである。
【0017】
開閉部材10は、開閉部材10の内面の少なくとも一部において可視光を反射するよう構成されている。
【0018】
什器20は、可動式の什器である。什器20は、利用者が作業を行う机、椅子及びテーブル等である。本実施形態では、一例として什器20は、机である。利用者は、椅子に座り什器20で作業を行う。什器20は、複数の部材で形成されている。具体的には、什器20は、机部21と、前壁部22と、一対の側壁部23と、を有している(
図1~
図4参照)。前壁部22と、一対の側壁部23とは、防音部材を含む。なお、什器20が可動式であることは必須ではない。什器20は、固定式であってもよい。
【0019】
机部21は、利用者が作業を行う作業台211と、板部212と、を有している。作業台211は、平板形状であり、前壁部22から後方に向けて突出するよう設けられている。板部212は、板部212の上方先端が、作業台211の前方先端と結合している。すなわち、机部21を左右方向から見た場合、机部21は、L字形状に形成されている。板部212の下部には、ストッパー213が設けられている。ストッパー213は、利用者の操作により、什器20が設置された空間の床面との接触、非接触を切り替える。什器20を固定する場合にはストッパー213は床面と接触する。什器20を移動させる場合にはストッパー213は床面と非接触となる。
【0020】
前壁部22は、机部21の作業台211の前方先端、すなわち板部212と作業台211とが結合する部位に接続され、上方に突出するように設けられている。前壁部22には、後述する換気扇201、照明器具202及びコンセント203が設けられている。
【0021】
一対の側壁部23は、机部21及び前壁部22のそれぞれの左右方向での両端に一対一に設けられており、前壁部22から後方に向けて突出している。一対の側壁部23の上端の位置は、
図2に示すように、前壁部22の上端の位置よりも高い。
【0022】
一対の側壁部23の内側には、レール40が設けられている。レール40は、例えば、一対の側壁部23のそれぞれの内側に設けられた溝である。レール40は、側壁部23の前方下部から上方に、側壁部23の前方上部から後方向に、側壁部23の後方上部から下方に、それぞれ沿って設けられている。側壁部23の後方におけるレール40の先端は、後述するガイド部30の先端よりも下方に位置している。本実施形態では、側壁部23の後方におけるレール40の先端は、ガイド部30の先端及び前壁部22の先端部221のそれぞれよりも下方に位置している。
【0023】
開閉部材10の短辺の両端がレール40の嵌め込まれることで什器20に取り付けられる。すなわち、レール40は、開閉部材10を取り付ける取付部として機能する。言い換えると、パーソナルブース生成装置1は、開閉部材10を取り付ける取付部を備えている。
【0024】
また、レール40の全長は、開閉部材10の長辺の長さよりも長い。つまり、開閉部材10は、開閉部材10の短辺の両端が嵌め込まれたレール40に沿って移動可能に構成されている。要するに、開閉部材10は、レール40に沿って移動することで、開閉部材10の状態を、閉状態と、開状態とで切り替え可能に構成されている。
【0025】
また、一対の側壁部23のそれぞれの下部には、
図1及び
図2に示すように、複数(図示例では、2つ)の車輪231が設けられている。すなわち、本実施形態では、一対の側壁部23には、合計4つの車輪231が設けられている。さらに、一対の側壁部23は、開閉部材10と同様に、防音部材を含む。
【0026】
パーソナルブース生成装置1は、更に、ガイド部30を備える。
【0027】
ガイド部30は、机部21及び前壁部22の前方に設けられている。ガイド部30は、開閉部材10が開状態である場合の開閉部材10のうち前壁部22の前方に存在する部位をガイド部30に沿って前壁部22の後方に移動するようガイドする。利用者が什器20を利用する場合には、利用者は、開状態である開閉部材10の先端部11をレール40に沿って移動させることで、開閉部材10を開状態から閉状態へと変更させることができる。開閉部材10が開状態である場合には、開閉部材10の先端部11はガイド部30の先端と接触する。ガイド部30は、吸気孔31(
図4参照)を有している。吸気孔31は、外部から空気(気流)を吸気し、前壁部22に設けられた換気扇201に送る。
【0028】
パーソナルブース生成装置1は、更に、スピーカ50、マイク部60、及びカメラ70を備える(
図2参照)。
【0029】
また、什器20は、換気扇201、照明器具202及びコンセント203を有している(
図2、
図5参照)。換気扇201、照明器具202及びコンセント203は、什器20(の前壁部22)が有する複数の部材のうち一の部材に配置されている。例えば、換気扇201、照明器具202及びコンセント203は、什器20(の前壁部22)が有する複数の部材のうち前壁部22に配置されている。
【0030】
什器20には、開閉検知部80、及び処理装置90が設けられている(
図5参照)。処理装置90は、例えばプロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを有している。そして、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、コンピュータシステムが処理装置90として機能する。プロセッサが実行するプログラムは、ここではコンピュータシステムのメモリに予め記録されているが、メモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて提供されてもよい。
【0031】
以下、スピーカ50、マイク部60、カメラ70、換気扇201、照明器具202、コンセント203、開閉検知部80、及び処理装置90について説明する。
【0032】
カメラ70は、什器20が利用されている場合に、作業台211及びその周辺を撮影する。
【0033】
マイク部60は、什器20を利用する利用者が発する音声を収音する。
【0034】
開閉検知部80は、開閉部材10の開閉を検知する。開閉検知部80は、例えば、側壁部23の後方におけるレール40の先端に設けられ、開閉部材10の先端部11との接触を検知するセンサである。開閉検知部80は、開閉部材10の先端部11との接触を検知した場合に開閉部材10が閉状態であることを検知する。開閉検知部80は、開閉部材10の先端部11との接触を検知しない場合に開閉部材10が開状態であることを検知する。開閉検知部80は、検知結果を処理装置90に出力する。
【0035】
処理装置90は、
図5に示すように、気流切替部901、照明切替部902及び音量調整部903を有している。
【0036】
気流切替部901は、開閉検知部80の検知結果に応じて、換気扇201の動作の状態を制御する。換気扇201の動作の状態は、換気扇201が稼働している状態である稼働状態と、換気扇201の動作を停止する停止状態とを含む。気流切替部901は、開閉検知部80の検知結果に応じて換気扇201の稼働及び停止を切り替える。本実施形態では、気流切替部901は、開閉検知部80の検知結果が開閉部材10の状態が閉状態であることを示す場合には換気扇201の動作を稼働状態とし、開閉検知部80の検知結果が開閉部材10の状態が開状態であることを示す場合には換気扇201の動作を停止状態とする。すなわち、気流切替部901は、開閉部材10が閉状態である場合には換気扇201を稼働し、開閉部材10が開状態である場合には換気扇201を停止する。
【0037】
照明切替部902は、開閉検知部80の検知結果に応じて、照明器具202の照射方向を切り替える。照明切替部902は、開閉部材10が閉状態である場合には照明器具202が開閉部材10を照射するように、開閉部材10が開状態である場合には照明器具202が什器20を照射するように、照明器具202の照射方向を切り替える。
【0038】
音量調整部903は、開閉部材10が閉状態である場合に、マイク部60が収音した音声の音圧に応じて、スピーカ50から出力される音の音圧を求めて、求めた音圧にて音を出力するようスピーカ50を制御する。
【0039】
換気扇201は、利用者に対して前方に設けられている。換気扇201は、前壁部22の上端に設けられている(
図2参照)。換気扇201は、ガイド部30に設けられた吸気孔31で吸気された空気を出力する。換気扇201は、開閉部材10が閉状態である場合には開閉部材10のうち利用者の上方を覆う部位に向けて気流を発生させる。換気扇201は、開閉部材10が開状態である場合には気流の発生を停止する。具体的には、上述したように、換気扇201は、開閉検知部80の検知結果に基づく気流切替部901の制御により、気流の発生又は気流の発生の停止を行う。
【0040】
照明器具202は、前壁部22の上部に設けられている。照明器具202は、照射方向を、開閉部材10と下方とに切替が可能に構成されている。例えば、照明器具202は、1つ以上の光源を含み、照射方向が開閉部材10である第1光源部と、1つ以上の光源を含み、照射方向が下方(例えば作業台211)である第2光源部と、を含む。照明器具202は、開閉検知部80の検知結果に基づく照明切替部902の制御により、第1光源部及び第2光源部のいずれかで光を発する。本実施形態では、照明器具202は、照明切替部902の制御により、開閉部材10が閉状態である場合には開閉部材10を照射するよう第1光源部から光を発し、開閉部材10が開状態である場合には下方(什器20の作業台211)を照射するよう第2光源部から光を発する。
【0041】
スピーカ50は、開閉部材10が閉状態である場合に開閉部材10の先端部11と什器20とで形成される開口部300に面する箇所に設けられている。例えば、スピーカ50は、
図1、
図2に示すように、一対の側壁部23のうち少なくとも一方の側壁部23(図示例では、2つの側壁部23)の後方下部に設けられる。より詳細には、スピーカ50は、スピーカ50から出力される音の出力方向が後方となるように設けられている。スピーカ50は、音を出力することで、利用者が発する音声をマスキングするためのスピーカである。スピーカ50は、背景音を出力することで利用者が発する音声を他者が聞き取りづらくする。
【0042】
コンセント203は、商用電源と接続されており、コンセント203を介して外部装置に電力を供給する。なお、換気扇201、照明器具202、スピーカ50、マイク部60、カメラ70、開閉検知部80及び処理装置90も商用電源から電力が供給されている。
【0043】
(3)効果
パーソナルブース生成装置1は、利用者の後方の少なくとも一部と利用者の上方とを覆うように開閉可能な開閉部材10を、備える。開閉部材10は、利用者を覆う状態である閉状態である場合に、利用者が発する音声の音漏れを低減する。
【0044】
この構成によると、開閉部材10は、利用者が発する音声の音漏れを低減する。そのため、利用者が発する音声が外に漏れることを気にすることなく、利用者がリモートでの会議に参加することができる。したがって、利用者は、利用者が発する音声が外に漏れることを気にすることなく、パーソナルブースの空間を気兼ねなく利用することができる。
【0045】
(4)変形例
以下に、変形例について説明する。なお、以下に説明する変形例は、上記実施形態と適宜組み合わせて適用可能である。
【0046】
(4.1)変形例1
上記実施形態では、換気扇201、照明器具202、コンセント203、スピーカ50、マイク部60、カメラ70、開閉検知部80及び処理装置90のそれぞれは商用電源から電力の供給を受けている構成としているが、この構成に限定されない。
【0047】
換気扇201、照明器具202、コンセント203、スピーカ50、マイク部60、カメラ70、開閉検知部80及び処理装置90のそれぞれは、充電池から電力が供給されてもよい。例えば、
図6のように、什器20は、充電池400が装着されるスタンド401を設けて、充電池400から換気扇201、照明器具202、コンセント203、スピーカ50、マイク部60、カメラ70、開閉検知部80及び処理装置90のそれぞれに電力の供給を行う構成であってもよい。
【0048】
(4.2)変形例2
開閉部材10は、
図7のように、透明の部材で形成された窓部450を有していてもよい。例えば、開閉部材10は、開閉部材10が閉状態である場合に、先端部11に近い部位に窓部450を設けてもよい。
【0049】
これにより、開閉部材10が閉状態である場合において、パーソナルブース生成装置1を利用する利用者の有無を確認できる。
【0050】
(4.3)変形例3
スピーカ50は、スピーカ50から出力される音の出力方向が前方となるように設けられてもよい。例えば、スピーカ50は、
図8に示すように、一対の側壁部23のうち少なくとも一方の側壁部23(図示例では、2つの側壁部23)の前方下部に設けられてもよい。
【0051】
または、パーソナルブース生成装置1は、一対の側壁部23のうち少なくとも一方の側壁部23の後方下部及び前方下部の双方のそれぞれにスピーカ50を設けてもよい。
【0052】
(4.4)変形例4
開閉部材10は、防音部材の代わりに、音の振動を低減する吸音部材を含んでもよい。または、開閉部材10は、防音部材及び吸音部材の双方を含んでもよい。ここで、吸音部材は、例えば、吸音シートである。
【0053】
同様に、一対の側壁部23は、吸音部材を含んでもよいし、防音部材及び吸音部材の双方を含んでもよい。
【0054】
(4.5)変形例5
換気扇201の稼働及び停止の切り替えは、什器20の利用者の操作によって行われる構成であってもよい。
【0055】
また、照明の照射方向の切り替えも同様に、什器20の利用者の操作によって行われる構成であってもよい。
【0056】
(4.6)変形例6
光を発する対象を第1光源部と第2光源部とで切り替えることで、照明の照射方向の切り替える構成としたが、この構成に限定されない。
【0057】
照明器具202は、上下方向に回転可能に構成されてもよい。これにより、開閉部材10が閉状態である場合には開閉部材10を照射させ、開閉部材10が開状態である場合には下方(什器20の作業台211)を照射させることが可能となる。
【0058】
(4.7)変形例7
換気扇201、照明器具202及びコンセント203は、什器20(の前壁部22)を形成する複数の部材のうち一の部材に配置されている構成としたが、この構成に限定されない。換気扇201、照明器具202及びコンセント203のうち少なくとも1つは、異なる部材に配置されてもよい。
【0059】
(4.8)変形例8
換気扇201は、開閉部材10に設けられてもよい。または、換気扇201は、什器20及び開閉部材10の双方に設けられてもよい。
【0060】
また、スピーカ50は、開閉部材10に設けられてもよい。または、スピーカ50は、什器20及び開閉部材10の双方に設けられてもよい。
【0061】
また、マイク部60は、開閉部材10に設けられてもよい。または、マイク部60は、什器20及び開閉部材10の双方に設けられてもよい。
【0062】
また、カメラ70は、開閉部材10に設けられてもよい。または、カメラ70は、什器20及び開閉部材10の双方に設けられてもよい。
【0063】
(4.9)変形例9
開閉検知部80の設置位置は、側壁部23の後方におけるレール40の先端とする構成しているが、この構成に限定されない。
【0064】
開閉検知部80は、ガイド部30の先端部、すなわちガイド部30のうち開閉部材10が開状態である場合に開閉部材10の先端部11が接触する部位に、設けられてもよい。この場合、開閉検知部80は、ガイド部30の先端部との接触を検知したときに開閉部材10が開状態であることを検知する。開閉検知部80は、ガイド部30の先端部との接触を検知しないときには開閉部材10が閉状態であることを検知する。
【0065】
または、開閉検知部80は、レール40の両端のうち側壁部23の前方におけるレール40の先端に設けられてもよい。この場合、開閉検知部80は、開閉部材10の長辺方向の両端のうち先端部11とは異なる先端部(別先端部)との接触を検知したときに開閉部材10が開状態であることを検知する。開閉検知部80は、ガイド部30の別先端部との接触を検知しないときには開閉部材10が閉状態であることを検知する。
【0066】
または、開閉検知部80は、開閉部材10に設けられてもよい。
【0067】
(4.10)変形例10
什器20としての机は、机部21、前壁部22及び一対の側壁部23を有する構成としたが、この構成に限定されない。
【0068】
什器20としての机は、机部21及び前壁部22を有する構成であってもよい。この場合、パーソナルブース生成装置1は、机部21及び前壁部22を有する什器20と、一対の側壁部23及び開閉部材10を含む部材と、取付部とを備える。変形例10の取付部は、変形例10の什器20に一対の側壁部23を取り付ける。
【0069】
(4.11)変形例11
スピーカ50、マイク部60、カメラ70、換気扇201、照明器具202、コンセント203、開閉検知部80、及び処理装置90は、パーソナルブース生成装置1の必須の構成要素ではない。
【0070】
スピーカ50、マイク部60、カメラ70、換気扇201、照明器具202、コンセント203、開閉検知部80、及び処理装置90のパーソナルブース生成装置1を
図9~
図22に示す。
図9~
図15は、開閉部材10が閉状態である場合の本変形例のパーソナルブース生成装置1を示す図面である。
図16~
図22は、開閉部材10が開状態である場合の本変形例のパーソナルブース生成装置1を示す図面である。
【0071】
(4.12)変形例12
側壁部23の下部に設けられた、前後方向に沿った2つの車輪231のうち前方の車輪231は上下方向を回転軸として回転するキャスタとし、前後方向に沿った2つの車輪231のうち後方の車輪231は回転不可である固定型のキャスタとしてもよい。すなわち、4つの車輪231のうち前方に配置された2つの車輪231は上下方向を回転軸として回転するキャスタとし、4つの車輪231のうち後方に配置された2つの車輪231は固定型のキャスタとしてもよい。
【0072】
(まとめ)
以上説明したように、第1の態様のパーソナルブース生成装置(1)は、利用者の後方の少なくとも一部と利用者の上方とを覆うように開閉可能な開閉部材(10)を、備える。開閉部材(10)は、利用者を覆う状態である閉状態である場合に、利用者が発する音声の音漏れを低減する。
【0073】
この構成によると、開閉部材(10)は、利用者が発する音声の音漏れを低減する。そのため、使用者が発する音声が外に漏れることを気にすることなく、利用者がリモートでの会議に参加することができる。したがって、利用者は、パーソナルブースの空間を気兼ねなく利用することができる。
【0074】
第2の態様のパーソナルブース生成装置(1)は、第1の態様において、利用者が利用する什器(20)を更に備える。開閉部材(10)は、閉状態である場合に、什器(20)を利用している利用者が発する音声の音漏れを低減する。
【0075】
この構成によると、什器(20)を利用する利用者は、パーソナルブースの空間を気兼ねなく利用することができる。
【0076】
第3の態様のパーソナルブース生成装置(1)は、第2の態様において、什器(20)に開閉部材(10)を取り付ける取付部を更に備える。
【0077】
この構成によると、開閉部材(10)を什器(20)に取り付けることができる。
【0078】
第4の態様のパーソナルブース生成装置(1)では、第2又は第3の態様において、開閉部材(10)は、利用者が什器(20)を利用する際に、開閉部材(10)の状態を、閉状態と、利用者を覆っていない状態である開状態とで切り替え可能に構成されている。
【0079】
この構成によると、利用者の利用と応じて、開閉部材(10)の状態を切り替えることができる。
【0080】
第5の態様のパーソナルブース生成装置(1)では、第2~第4のいずれかの態様において、什器(20)は、可動式の什器である。
【0081】
この構成によると、利用者は、パーソナルブース生成装置(1)の什器(20)を適切な場所で利用することができる。
【0082】
第6の態様のパーソナルブース生成装置(1)では、第2~第5のいずれかの態様において、什器(20)及び開閉部材(10)の少なくとも一方は、換気扇(201)を有している。
【0083】
この構成によると、パーソナルブースの空間の換気を行うことができる。
【0084】
第7の態様のパーソナルブース生成装置(1)では、第6の態様において、換気扇(201)は、利用者に対して前方に設けられており、開閉部材(10)が閉状態である場合には開閉部材(10)のうち利用者の上方を覆う部位に向けて気流を発生させる。
【0085】
この構成によると、開閉部材(10)が閉状態である場合に開閉部材(10)のうち利用者の上方を覆う部位に向けて気流が発生するので、パーソナルブースの空間に気流を循環させることができる。その結果、開閉部材(10)が閉状態である場合にパーソナルブースの空間内の換気を効率よく行うことができる。
【0086】
第8の態様のパーソナルブース生成装置(1)は、第6又は第7の態様において、気流切替部(901)を更に備える。気流切替部(901)は、開閉部材(10)が閉状態である場合には換気扇(201)を稼働し、利用者を覆っていない状態である開状態である場合には換気扇(201)を停止する。
【0087】
この構成によると、気流切替部(901)を用いて、換気扇(201)の稼働及び停止を切り替えることができる。
【0088】
第9の態様のパーソナルブース生成装置(1)は、第8の態様において、開閉部材(10)の開閉を検知する開閉検知部(80)を更に備える。気流切替部(901)は、開閉検知部(80)の検知結果に応じて換気扇(201)の稼働及び停止を切り替える。
【0089】
この構成によると、開閉部材(10)の状態に応じて、換気扇(201)の稼働及び停止を切り替えることができる。
【0090】
第10の態様のパーソナルブース生成装置(1)では、第2~第9のいずれかの態様において、什器(20)は、照明器具(202)を有している。
【0091】
この構成によると、作業環境をより適切な環境とすることができる。
【0092】
第11の態様のパーソナルブース生成装置(1)では、第10の態様において、開閉部材(10)は、開閉部材(10)の内面の少なくとも一部において可視光を反射する。
【0093】
この構成によると、開閉部材(10)の内面の少なくとも一部において可視光を反射するので、パーソナルブースの空間をより明るくすることができる。
【0094】
第12の態様のパーソナルブース生成装置(1)では、第10又は第11の態様において、照明器具(202)は、照射方向を、開閉部材(10)と下方とに切替が可能に構成されている。
【0095】
この構成によると、照射方向を、開閉部材(10)と下方とに切替を行うことができる。
【0096】
第13の態様のパーソナルブース生成装置(1)は、第12の態様において、照明切替部(902)を更に備える。照明切替部(902)は、開閉部材(10)が閉状態である場合には照明器具(202)が開閉部材(10)を照射するよう、利用者を覆っていない状態である開状態である場合には照明器具(202)が什器(20)を照射するように、照明器具(202)の照射方向を切り替える。
【0097】
この構成によると、照明切替部(902)を用いて、照射方向を切り替えることができる。
【0098】
第14の態様のパーソナルブース生成装置(1)は、第13の態様において、開閉部材(10)の開閉を検知する開閉検知部(80)を更に備える。照明切替部(902)は、開閉検知部(80)の検知結果に応じて照明器具(202)の照射方向を切り替える。
【0099】
この構成によると、開閉部材(10)の状態に応じて、照射方向を切り替えることができる。
【0100】
第15の態様のパーソナルブース生成装置(1)では、第4~第14のいずれかの態様において、什器(20)は、コンセント(203)を有している。
【0101】
この構成によると、利用者が所持する電気機器を利用することができる。
【0102】
第16の態様のパーソナルブース生成装置(1)は、第2~第15のいずれかの態様において、スピーカ(50)を、更に備える。スピーカ(50)は、什器(20)及び開閉部材(10)のうち少なくとも一方に設けられ、背景音を出力することで利用者が発する音声を他者が聞き取りづらくする。
【0103】
この構成によると、利用者が発する音声を他者が聞き取りづらくすることができる。
【0104】
第17の態様のパーソナルブース生成装置(1)では、第16の態様において、スピーカ(50)は、什器(20)及び開閉部材(10)のうち、開閉部材(10)が閉状態である場合に開閉部材(10)の先端部(11)と什器(20)とで形成される開口部(300)に面する箇所に設けられている。
【0105】
この構成によると、利用者が発する音声を他者がより聞き取りづらくすることができる。
【0106】
第18の態様のパーソナルブース生成装置(1)では、第16又は第17の態様において、スピーカ(50)は、スピーカ(50)から出力される背景音の出力方向が後方となるように設けられている。
【0107】
この構成によると、利用者が発する音声を他者がより聞き取りづらくすることができる。
【0108】
第19の態様のパーソナルブース生成装置(1)では、第16又は第17の態様において、スピーカ(50)は、スピーカ(50)から出力される背景音の出力方向が前方となるように設けられている。
【0109】
この構成によると、利用者が発する音声を他者がより聞き取りづらくすることができる。
【0110】
第20の態様のパーソナルブース生成装置(1)は、第16~第19のいずれかの態様において、開閉部材(10)の内側及び什器(20)の少なくとも一方に設けられたマイク部(60)を更に備える。スピーカ(50)は、マイク部(60)が収音する利用者の音声の音圧に応じた音圧の背景音を出力する。
【0111】
この構成によると、利用者が発する音声を他者がより聞き取りづらくすることができる。
【0112】
第21の態様のパーソナルブース生成装置(1)は、第2~第20のいずれかの態様において、什器(20)及び開閉部材(10)のうち少なくとも一方に設けられたカメラ(70)を、更に備える。
【0113】
この構成によると、利用者が離席した場合等において、盗難にあう可能性を低くすることができる。
【0114】
第22の態様のパーソナルブース生成装置(1)では、第2~第21のいずれかの態様において、什器(20)は、換気扇(201)、照明器具(202)及びコンセント(203)を有している。什器(20)は、複数の部材で形成されている。換気扇(201)、照明器具(202)及びコンセント(203)は、複数の部材のうち一の部材(例えば、前壁部22)に配置されている。
【0115】
この構成によると、配線等を容易にすることができる。
【0116】
第23の態様のパーソナルブース生成装置(1)では、第22の態様において、換気扇(201)、照明器具(202)及びコンセント(203)は、充電池(400)から電力が供給される。
【0117】
この構成によると、商用電源からの電力の供給位置を気にする必要がない。
【0118】
第24の態様のパーソナルブース生成装置(1)では、第1~第23のいずれかの態様において、開閉部材(10)が閉状態における開閉部材(10)の先端部(11)は、開閉部材(10)が利用者を覆っていない状態である開状態における開閉部材(10)の先端部(11)よりも下方に位置する。
【0119】
この構成によると、音漏れの効果をより高めることができる。
【0120】
第25の態様のパーソナルブース生成装置(1)では、第1~第24のいずれかの態様において、開閉部材(10)は、防音部材を含む。
【0121】
この構成によると、防音効果、すなわち音漏れ効果を高めることができる。
【0122】
第26の態様のパーソナルブース生成装置(1)では、第1~第25のいずれかの態様において、開閉部材(10)は、吸音部材を含む。
【0123】
この構成によると、吸音効果、すなわち音漏れ効果を高めることができる。
【0124】
第27の態様のパーソナルブース生成装置(1)では、第1~第26のいずれかの態様において、開閉部材(10)は、透明の部材で形成された窓部(450)を有している。
【0125】
この構成によると、開閉部材(10)が閉状態である場合であっても、利用者の存在の有無を外部から確認することができる。
【符号の説明】
【0126】
1 パーソナルブース生成装置
10 開閉部材
20 什器
22 前壁部
40 レール(取付部)
50 スピーカ
60 マイク部
70 カメラ
80 開閉検知部
201 換気扇
202 照明器具
203 コンセント
300 開口部
400 充電池
450 窓部
901 気流切替部
902 照明切替部