(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023077395
(43)【公開日】2023-06-05
(54)【発明の名称】業務支援システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20230529BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022166110
(22)【出願日】2022-10-17
(31)【優先権主張番号】P 2021190025
(32)【優先日】2021-11-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】500517156
【氏名又は名称】株式会社アセプト
(74)【代理人】
【識別番号】100078776
【弁理士】
【氏名又は名称】安形 雄三
(72)【発明者】
【氏名】手塚 正昭
(72)【発明者】
【氏名】河 廷勲
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】提携した営業支援会社が決済会社とサービス事業者に代わって営業を行い得る形態とし、顧客の契約によりサービスを付加し、決済会社とサービス事業者とが共に効率的に利益を上げることができ、サービス事業者が、一旦契約した顧客を継続的に安定して確保するための工夫を施した業務支援システムを提供する。
【解決手段】個人の顧客にサービスを提供するサービス事業者と第1提携すると共に、支払いの決済を行う決済会社と第2提携する営業支援会社に設けられる営業支援システムであり、営業支援会社は第1提携する際にサービス事業者にアプリを提供し、サービス事業者は契約した顧客の端末にアプリを付与するようになっていると共に、前記アプリが前記サービスに関連している。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
個人の顧客にサービスを提供するサービス事業者と第1提携すると共に、支払いの決済を行う決済会社と第2提携する営業支援会社に設けられるシステムであり、
前記営業支援会社は前記第1提携する際に前記サービス事業者にアプリを提供し、前記サービス事業者は契約した前記顧客に前記アプリを付与するようになっていると共に、前記アプリが前記サービスに関連していることを特徴とする業務支援システム。
【請求項2】
前記顧客に対する前記アプリの付与が、前記顧客のスマートフォン若しくは前記顧客の指定するパソコンに対して実施される請求項1に記載の業務支援システム。
【請求項3】
前記営業支援会社と前記決済会社との間で少なくとも割引率を規定する第3提携が結ばれており、前記顧客の前記サービス事業者に対する支払いがカード決済であり、前記カード決済について前記割引率が適用される請求項1又は2に記載の業務支援システム。
【請求項4】
個人の顧客にサービスを提供するサービス事業者と第1提携すると共に、支払いの決済を行う決済会社と第2提携する営業支援会社に設けられる支援システムであり、
前記支援システムは、
全体の制御を行う制御部と、
前記第1提携を行う第1提携部と、
前記第2提携を行う第2提携部と、
前記第1提携する際に前記サービス事業者に提供するアプリを管理するアプリ管理部と、
前記サービス事業者に対する前記顧客の登録業務を管理する登録管理部と、
前記顧客の前記サービス事業者に対する料金の支払いなどを管理する料金管理部と、
前記サービス事業者と契約した顧客の顧客情報を管理する顧客管理部と、
を具備し、
前記営業支援会社と前記決済会社との間で少なくとも割引率を規定する第3提携が結ばれており、
前記営業支援会社は前記第1提携する際に前記サービス事業者にアプリを提供し、前記サービス事業者は契約した前記顧客に前記アプリを付与するようになっていると共に、前記アプリが前記サービスに関連していることを特徴とする業務支援システム。
【請求項5】
前記支援システムが、更に、前記営業支援会社と前記決済会社との間で少なくとも割引率を規定する第3提携を行う第3提携部を具備し、前記顧客の前記サービス事業者に対する支払いがカード決済であり、前記カード決済について前記割引率が適用されるようになっている請求項4に記載の業務支援システム。
【請求項6】
前記営業支援会社が前記サービス事業者に提供するアプリが複数であり、前記顧客は前記複数のアプリから選択して供与される請求項4又は5に記載の業務支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、個人の顧客に美容施術等のサービス(役務)を提供するサービス事業者と、信販会社、クレジット会社等の決済会社とが、業務的にかつシステム的に相互に提携して、両者の業務を効率的に支援する営業支援会社の業務支援システムに関し、特に顧客が所有するスマートフォン等の携帯端末若しくはインターネット等に接続されたパソコン(PC)等の端末に、美容施術、整体等のサービスと対応して、顧客に有益なアプリ(application software)をインストール(若しくは送信)して利用可能とすることにより、サービス事業者の顧客の獲得や安定確保を図ると共に、決済会社にとっても決済数量の拡大といった利益をもたらすことが可能な業務支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば美容サロン、エステサロン(エステティック・サロン)、パーソナルジム、整骨院、整体院などのように、個人の顧客に美容施術などのサービス(役務)を提供するサービス事業者は、店舗に直接来店した顧客、或いはWebのホームページ(HP)、テレビやチラシなどの広告媒体を通じての顧客の申し込みに基づいて、来店した顧客に必要な施術や指導、専門的なアドバイス等を行う。例えば美容サロンでの施術は、手技若しくは化粧品、美容機器等を用いて、来店した顧客の皮膚を美化し、体形を整えるなどの行為である。顧客は、施術後若しくは契約時にクレジットカード、現金等で施術料金を店舗に支払うが、通常、顧客とサービス事業者との間では、回数券等を用いて複数回の施術契約を締結することが多い。長期のコース契約やそれに伴うクレジット契約には、顧客(消費者)保護のために法律的に中途解約が認められ、サービス事業者は、顧客からの解約依頼を、正当な理由なく拒否できない仕組みになっている。また、契約日から起算して8日間以内は、無条件で「契約解除(クーリングオフ)」ができることが法律で定められている。
【0003】
図1は、複数の美容サロン2-1~2-nの中から、顧客1が選択した好みの美容サロンに行き、必要な施術を受ける様子を模式的ブロック図で示しており、その一般的な動作例は
図2のようになっている。即ち、顧客1が例えば美容サロン2-1に行き、必要な施術を申し込み(ステップS1)、施術内容(コース)、ポイントカードや利用回数券等の契約を行い、契約内容に応じた費用を現金若しくはクレジットカード等で支払う(ステップS2)。支払い後に美容サロン2-1は当該顧客の登録処理を行い(ステップS3)、顧客1は、以後契約条件に応じて適宜必要な施術を受け(ステップS4)、契約事項以外の支払い(オプションコースなどの追加の施術)があれば現金若しくはクレジットカードで別途支払う(ステップS5)。解約期間内であれば(ステップS6)、解約されているか否かを判定し(ステップS7)、解約されていない場合には、登録回数(利用回数券の枚数)となるまで契約時の施術を繰り返し受けることができる(ステップS8)。
【0004】
上記ステップS6で解約期間を過ぎていない場合には、登録回数となるまで施術を受けることができ、上記ステップS7で解約された場合及び上記ステップS8で登録回数となった場合は、いずれも終了となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3767891号公報
【特許文献2】特開2004-326558号公報
【特許文献3】特開2001-344510号公報
【特許文献4】特開2019-29040号公報
【特許文献5】WO/2018/193624
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したように、個人の顧客に美容施術等のサービスを提供する美容サロン等のサービス事業者は、一旦顧客を獲得して契約しても、顧客に中途解約の権利が法律上認められているため、つまり顧客の意思で契約を解約して自由に辞めることができるため、事業者としては、契約した顧客が中途解約せずに、継続的に安定して来店してもらう、効率的な対策が要請される。顧客が契約を解約した場合には、サービス事業は、契約時からの残金を顧客に返却しなければならないが、顧客の継続性若しくは安定性が確保されれば、サービス事業者も売り上げの増進を達成することができる。パーソナルジム、整骨院、整体院などの他のサービス事業者も、同様な課題を持っている。
【0007】
また、顧客の利便性からしても、顧客はクレジットカードや信販での支払いを望むことが多く、サービス事業者も、顧客の支払いの利便性から信販会社等の決済会社と提携する場合が多い。
【0008】
図3は、決済会社としての信販会社3と、サービス事業者としての美容サロン2と,不特定多数の顧客1-1~1-Nとの関係を模式的に示しており、信販会社3と美容サロン2とが提携する場合、信販会社3は美容サロン2に代わって、決済加盟の顧客1-1~1-Nに対してダイレクトメール(DM)やチラシ等の営業(宣伝)をかけ、自社のカード決済数量が多くなるように努力する。美容サロン2自体が顧客獲得の営業をかけることもあるが、多くの顧客名簿を有している信販会社3が営業(宣伝)をかける方が効率的である。
【0009】
本発明は上述したような事情よりなされたものであり、本発明の目的は、提携した営業支援会社が決済会社とサービス事業者に代わって営業を行い得る形態とし、顧客の契約により、顧客の好みの特典(利益)を付加して魅力を増加し、決済会社とサービス事業者とが共に効率的に利益を上げることができ、サービス事業者が、一旦契約した顧客を継続的に安定して確保するための工夫を施した業務支援システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、個人の顧客にサービスを提供するサービス事業者と第1提携すると共に、支払いの決済を行う決済会社と第2提携する営業支援会社に設けられる営業支援システムに関し、本発明の上記目的は、前記営業支援会社は前記第1提携する際に前記サービス事業者にアプリを提供し、前記サービス事業者は契約した前記顧客の端末に前記アプリを付与するようになっていると共に、前記アプリが前記サービスに関連していることによって達成される。
【0011】
また、本発明は、個人の顧客にサービスを提供するサービス事業者と第1提携すると共に、支払いの決済を行う決済会社と第2提携する営業支援会社に設けられる業務支援システムに関し、本発明の上記目的は、前記支援システムが、全体の制御を行う制御部と、前記第1提携を行う第1提携部と、前記第2提携を行う第2提携部と、前記第1提携する際に前記サービス事業者に提供するアプリを管理するアプリ管理部と、前記サービス事業者に対する前記顧客の登録業務を管理する登録管理部と、前記顧客の前記サービス事業者に対する料金の支払いなどを管理する料金管理部と、前記サービス事業者と契約した顧客の顧客情報を管理する顧客管理部とを具備し、前記営業支援会社と前記決済会社との間で少なくとも割引率を規定する第3提携が結ばれており、前記営業支援会社は前記第1提携する際に前記サービス事業者にアプリを提供し、前記サービス事業者は契約した前記顧客に前記アプリを付与するようになっていると共に、前記アプリが前記サービスに関連していることにより達成される。
【発明の効果】
【0012】
本発明の業務支援システムは、信販会社等の決済会社と、決済会社と提携しているサービス事業者の両者とに提携する営業支援会社が、決済会社及びサービス事業者に代わって、自己(営業支援会社)が関係する多くの顧客に対して営業をかける形態であるので、決済会社及びサービス事業者はそれぞれ営業の労力やコストを削減できる利点がある。営業支援会社は、決済会社やサービス事業者自体の顧客名簿を利用して、サービス事業者の効率的な営業活動を行うことができる。また、営業支援会社は、提携したサービス事業者にアプリなどの特典を付加サービスとして提供するようになっており、サービス事業者は契約した顧客に、サービスに関連した有益なアプリを付与することができる。決済会社と提携しているサービス事業者の店舗に顧客が来店して契約を締結すると、顧客に有益と想定されるアプリが携帯端末(例えばスマートフォン)にインストールされたり、顧客の自宅や会社のパソコンにアプリが送信されるので、顧客はその提供されたアプリを有益に利用することができる。解約した場合には、当該アプリを利用できないようになっている。従って、一旦契約した顧客は付加サービスの継続を望むと想定され、顧客が中途解約する比率が減少する。
【0013】
サービス事業者にとっては、顧客に自分の店舗(施術サービス)を継続的に利用してもらうための1つのツールとして、顧客にとって有益なアプリを付与できると共に、アプリが自己の施術サービスと関連性があり、その結果、中途解約が減少し、サービス事業者の売上向上に繋がること必至である。また、顧客は好きな時にアプリを利用できることで、自身の目的(美容や健康など)に役立てることが可能であり、特典として、アプリに関連した関連商品を安価に購入することも可能である。更に、営業支援会社は、アプリをサービス事業者のサーバ等に提供し、サービス事業者の売り上げ増加と共に、クレジットカードや信販の利用が増加することで手数料収入が増加し、売り上げ増加に繋がる利点がある。
【0014】
決済会社に特別な手間や出費を要することなく、サービス事業者及び決済会社にとって利便性が良く、営業支援会社は両者の売り上げ増加を見込むことが可能なシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】複数の美容サロンと顧客の関係を示す模式図である。
【
図2】美容サロンと顧客の動作例を示す手続フローチャートである。
【
図3】信販会社と美容サロン、顧客の関係を示す模式図である。
【
図4】本発明の模式的な構成例を示すブロック図である。
【
図5】営業支援会社と美容サロンとの提携の一例を示す図である。
【
図6】営業支援会社と信販会社との提携の一例を示す図である。
【
図7】営業支援会社とアプリ提供会社との提携の一例を示す図である。
【
図8】本発明の全体の処理例を示すフローチャートである。
【
図9】本発明の基本的な全体構成例を示すブロック図である。
【
図10】本発明システムの構成例を示すブロック図である。
【
図11】営業支援会社と信販会社との間の契約締結の動作例を示すフローチャートである。
【
図12】営業支援会社と美容サロンとの間の契約締結の動作例を示すフローチャートである。
【
図13】アプリ選択画面の一例を示す画面図である。
【
図14】サービス事業者と顧客との間の契約締結の動作例を示すフローチャートである。
【
図15】サービス事業者が顧客にサービスを提供する動作例を示すフローチャートである。
【
図19】食事アプリの個人記録登録(初回)についての動作例を示すフローチャートである。
【
図20】食事アプリの使用について(検索後の選択式)の動作例を示すフローチャートである。
【
図21】食事アプリの使用について(写真撮影式)の動作例を示すフローチャートである。
【
図22】体調を1つのアプリで管理する場合の画面例を示す図である。
【
図23】健康サプリのアプリによる画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の業務支援システムは、クレジット会社、信販会社等の決済会社と、決済会社と業務提携している美容サロン、整骨院等のサービス事業者との両者に業務提携する営業支援会社が、インターネットなどのネットワークを介して業務支援システムを構築し、決済会社及びサービス事業者に代わって、営業支援会社が多くの不特定多数の顧客(主として決済会社の顧客名簿、サービス事業者の顧客名簿)に対して営業(宣伝)をかけるようにし、決済会社及びサービス事業者の営業の労力やコストを削減すると共に、決済会社及びサービス事業者の売り上げ向上を図るようになっている。営業支援会社は業務提携したサービス事業者にアプリケーションソフト(以下、単に「アプリ」とする)などの特典(付加サービス)を提供するようになっており、サービス事業者は、契約した顧客に営業支援会社から提供されているアプリを適宜付与し、契約した顧客へのサービスの向上に努める。即ち、決済会社と業務提携しているサービス事業者の店舗に顧客が来店して契約を締結すると、当該顧客に有益と想定されるアプリがスマートフォン等の携帯端末にインストールされたり、顧客の自宅や会社のパソコン(PC)にアプリが送信されて付与される。従って、顧客は、その付与されたアプリを携帯端末若しくはPC上で有益にかつ自由に利用することができる。途中で解約した場合には、その時点から当該アプリを利用できないようになっているので、アプリが顧客に有益な限り、一旦契約した顧客が中途解約する比率が減少する。
【0017】
また、サービス事業者と契約する顧客が増加し、契約を長く維持できれば、カード決済も数量共に増加するので、決済会社にとっても有益である。
【0018】
以下に、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
【0019】
図4は、本発明の模式的なブロック構成例を示しており、サービス事業者としての美容サロン2と、決済会社としての信販会社3と、不特定多数の顧客1-1~1-Nとが存在し、美容サロン2は顧客の支払いに関して信販会社3と業務提携(#2)している。そして、本発明システムを具備する営業支援会社10は、アプリ提供会社20とアプリの提供に関する業務提携(#4)をしており、更に営業支援会社10は美容サロン2とアプリ提供等に関する業務提携(#1)を結ぶと共に、信販会社3とカード支払いや報酬等に関する業務提携(#3)を結んでいる。これら業務提携#1~#4自体はオフラインでも、ネットワークを介したオンラインでも良いが、顧客1-1~1-Nは少なくともスマートフォンを所有し、顧客1-1~1-N、美容サロン2、信販会社3、営業支援会社10はPCを備え、インターネットなどのネットワークを介してシステム的に相互に接続されている。
【0020】
美容サロン2と営業支援会社10との提携関係(#1)は、例えば
図5に示すような内容であり、書面でもオンラインで行うことも可能である。3項の金額及び比率は、当事者の協議で決定する。営業支援会社10と信販会社3との提携関係(#3)は、例えば
図6に示すような内容であり、書面でもオンラインで行うことも可能である。1項及び4項の金額は、当事者の協議で決定する。また、営業支援会社10とアプリ提供会社20との提携関係(#3)は、例えば
図7に示すような内容であり、書面でもオンラインで行うことも可能である。
【0021】
営業支援会社10は、美容サロン2及び信販会社3に代わって、不特定多数の顧客1-1~1-Nに対してメール、ダイレクトメール(DM)、テレビ、ラジオ、チラシ等で営業をかける。つまり、営業支援会社10は、顧客が美容サロン2に行って施術の契約をすれば、他の店舗にはない有益なアプリなどの特典を優先的に得ることができることを宣伝する。勿論、美容サロン2自体が営業を行って、自ら顧客を獲得することもできる。営業支援会社10の努力によって顧客が美容サロン2と契約すれば、上記提携#1~#3が実施される。
【0022】
なお、美容サロン2は痩身、脱毛、フェイシャル、医療エステなどを含む。従って、美容サロン2に適したアプリは、美容、食事、美肌、化粧品、健康サプリ、形成美容関連グッズ、エステ器具、装身具などである。また、営業支援会社10自身がアプリを開発したり、子会社などの関連会社からアプリの提供を受ける場合には、アプリ提供会社20との業務提携(#4)は不要である。
【0023】
このような構成において、その全体的な概略の処理例を
図8のフローチャートを参照して説明する。
【0024】
先ず、営業支援会社10はサービス事業者としての美容サロン10と業務提携(#1)を締結すると共に、信販会社3とも業務提携(#3)を結ぶ(ステップS10)。美容サロン10との業務提携(#1)においては、
図5に示すようにアプリの提供と共に、ポイントなどの特典についても契約し、信販会社3との業務提携(#3)においては、
図6に示すように顧客支払い時の手数料、割引率等について決める。また、営業支援会社10は、
図7に示すようにアプリ提供会社20と業務提携(#4)し(ステップS10)、美容サロン10に好適なサービス(例えば健康、食事、美容など)のアプリを提供してもらう。営業支援会社10には多数のアプリが準備されているので、美容サロン10はその中から自分の施術等に役立ちそうなアプリを選択する。
【0025】
これら業務提携(#1~#4)が締結された後、営業支援会社10は、信販会社3や美容サロン10から提供された顧客名簿、自己が保有する顧客名簿などに基づく顧客1-1~1-Nに対して、インターネットのメールやダイレクトメールなどで美容サロン2の営業(宣伝)を行うと共に、不特定多数の顧客にテレビやラジオ、折り込みチラシ等で美容サロン2の営業(宣伝)を行う(ステップS20)。美容サロン2以外の他の美容サロンについても、契約(業務提携#1)しているサービス事業者については同様である。そして、当該業務提携した美容サロン2に顧客が来訪若しくはインターネット経由で登録(入会)の申し込みがなされると(ステップS30)、サービス内容や施術内容、利用可能回数(回数券)などを説明し、契約内容を確認して登録(契約)する(ステップS40)。詳細は後述する。
【0026】
美容サロン2は登録(契約)した顧客に対して、アプリ提供会社20から提供されているアプリを付与し(ステップS50)、顧客は、契約に基づく料金をクレジットカード等で支払い(ステップS60)、契約に基づく施術を受ける(ステップS70)。アプリの付与はその場で顧客のスマートフォンにインストールしたり、顧客が希望する自宅などのPCにオンラインで送信して行う。施術については後述する。
【0027】
顧客の美容サロン2へのカード支払いは一括でも、分割(割賦)でも良く、現金でも良いが、本システムの場合には、提携している営業支援会社3及び信販会社3との提携関係で、カード支払いによって両者の営業成績を上げる仕組みになっているので、美容サロン2は、手数料の割引と共に信販会社3のカード支払いを顧客に推奨する。更にオプションなどによって、施術後に必要な新たな支払いが生じる場合には、その支払いを行うことになる(ステップS80)。その後、中途解約がなければ(ステップS90)、回数券の登録回数となるまで上記動作を繰り返す(ステップS100)。つまり、契約した顧客は、施術を登録回数だけ受けることができる。
【0028】
本例の場合も、当然顧客の中途解約或いはクーリングオフは認められており(ステップS90)、中途解約の場合や施術回数が登録回数に達した場合(ステップS100)には、終了となる。
【0029】
図9のブロック図は、本発明の全体的なシステム構成例を示しており、インターネット等のネットワーク102を介して相互に接続されている環境である。即ち、ネットワーク102には、美容サロン2-1~2-n、信販会社3、顧客1-1~1-N、営業支援会社10及びアプリ提供会社20のパソコン等の各端末が接続されており、顧客1-1~1-Nはスマートフォンを有している。従って、美容サロン2-1~2-n、信販会社3、顧客1-1~1-N、営業支援会社10及びアプリ提供会社20はそれぞれが、各端末及びネットワーク102を介して相互に接続されている。
【0030】
また、営業支援会社10が備える支援システム100の構成例は
図10であり、全体を制御するCPU(Central Processing Unit(MPU(Micro Processor Unit)やMCU(Micro Controller Unit)などを含む))101で成る制御部に、提携業務をオンラインで行う提携部110(#1),120(#3)及び130(#4)が接続されている。更に、CPU101には、アプリを管理するアプリ管理部140と、顧客の登録業務を管理する登録管理部150と、顧客の支払いや業務提携した料金の支払いなどを管理する料金管理部160と、契約した顧客の住所、氏名、メールアドレスなどの顧客情報を管理する顧客管理部170と、必要な案内や指示、情報、データなどを表示する表示部180と、キーボードやマウス、外部への情報出力及び外部からの情報入力を行う入出力部190とが相互に接続されている。支援システム100は営業支援会社10に設置されるサーバであっても、また、クラウド環境に設置されるサーバであっても良い。
【0031】
営業支援会社10は、アプリ開発専門のアプリ提供会社20から適宜なアプリを購入するか、若しくは自身で開発してアプリを保持する。アプリの主な機能として、例えば食事のバランスサポートの場合には、食事毎の栄養、カロリー、効果などを開示して、顧客への食事バランスをサポートしたり、運動量測定の場合には、歩数、心拍数、消費カロリー、睡眠時間を測定して顧客の健康をサポートする内容である。また、通販サイトの場合には、美容に関する化粧品や薬などの商品を安価に購入できる特典を付与し、管理者(店舗店員)との連絡ツールの場合には、アプリを利用して店舗と連絡(SNSのようなチャットツールを利用して)が可能としたり、店の予約を簡易に行う内容である。蓄積された情報を基にカウンセリグが受けられる場合には、来店までに摂取した食事と運動量を管理者(店舗)側が確認し、適切なカウンセリングが受けられるようにし、体重管理の場合には体重を記録し、目標体重までに必要なアドバイスや指導を行う内容である。更に、体調管理の場合には、女性の場合は普段の体温、体の調子を記録し健康な体づくりをサポートする内容である。具体例については後述する。
【0032】
図11は、営業支援会社10と信販会社3との間の、オンラインによる業務提携(#3)の動作例を示しており、提携部120が処理する。先ず営業支援会社10が提携部120を介して信販会社3にネットワーク102を経てアクセスし(ステップS10-1)、業務提携の意思があるか否かを確認する(ステップS10-2)。その際、業務提携による種々のメリットを伝える。業務提携の意思がある場合には両者で提携条件の交渉を行い(ステップS10-3)、
図6に示すような項目について契約内容を交渉して確定し(ステップS10-4)、営業支援会社10及び信販会社3は契約内容を共有する(ステップS10-5)。契約内容は、営業支援会社10においては登録管理部150及び料金管理部160が管理する。
【0033】
なお、上述ではネットワーク102を介した業務提携の締結を説明したが、オフラインの対面による契約締結も可能である。
【0034】
図12は、営業支援会社10と美容サロン2との間の、オンラインによる業務提携(#1)の動作例を示しており、主として提携部110が行う。先ず営業支援会社10が提携部110を介して美容サロン2にネットワーク102を経てアクセスし(ステップS11)、業務提携の意思があるか否かを確認する(ステップS12)。その際、業務提携による種々のメリットを伝える。業務提携の意思がある場合には両者で提携条件の交渉を行い(ステップS13)、
図5に示すような項目について契約内容を交渉して確認する(ステップS14)。内容確認後、営業支援会社10はアプリ管理部140を介して美容サロン2に提供可能なアプリを
図13に示すような形態で提示し(ステップS15)、美容サロン2は提示されているアプリから好みのアプリを、「レ」マークを付して選択して後に送信ボタンで送信し(ステップS16)、契約内容を確定し(ステップS17)、営業支援会社10及び美容サロン2は契約内容を共有する(ステップS18)。各アプリにはQRコード(登録商標)などの識別コードIDCが付されており、識別コードIDCを読み取ることによってアプリを利用できる。営業支援会社10においては、契約内容は登録管理部150が管理する。
【0035】
なお、上述ではネットワーク102を介した業務提携の締結を説明したが、対面やFAX等によるオフラインの契約締結も可能である。
【0036】
また、美容サロン2と信販会社3とは、従来同様な態様で業務提携#2を締結している。即ち、美容サロン2の顧客は、信販会社3のカード決済が可能な環境である。
【0037】
図14は、サービス事業者(本例の場合は美容サロン2)が来店した顧客に対してサービスを提供する場合の動作例を示しており、顧客が美容サロン2に来店し(ステップS31)、美容サロン2は来店した顧客に当店のサービス内容、コース種別、料金等を提示して説明する(ステップS32)。その際、提携#1に基づく利点であるアプリの提供と共に、付与可能なアプリの種類や内容などについて顧客に説明する(ステップS33)。
【0038】
顧客が美容サロン2の説明に納得した場合には、美容サロン2と顧客は契約すると共に(ステップS34)、顧客は契約内容に定められている料金の支払いをカード決済などで行う(ステップS60)。顧客の登録は顧客管理部170でも管理され、カード決済の内容は信販会社3に通知されると共に、営業支援会社10に通知され、支払い管理部160が管理する。支払いが終了すると、QRコード(登録商標)などを介して、顧客のスマートフォンにアプリをインストールするか、若しくは自宅などに設置されている指定されたPCにアプリを送信して終了する(ステップS61)。スマートフォンへのアプリのインストールは、一般的なアプリのインストールと同様で良い。
【0039】
また、
図15は顧客が美容サロン2でサービスを受ける際の動作例を示しており、顧客は美容サロン2に行って契約に基づく内容の施術を受け(ステップS70)、契約の施術コースに沿って終了時間となるまで施術を受ける(ステップS71)。その後、オプションなどの施術に対して料金がかかる場合には請求書(口頭で可)を発行し(ステップS72)、クレジットカード等での支払いを行い(ステップS80)、支払い処理を行う(ステップS81)。カード支払いの場合には提携会社へその支払いが通知され(ステップS82)、ポイントなどの特典が美容サロン2に付加される(ステップS83)。
【0040】
図16は、体調管理を行う感染対策強化アプリのログイン画面の一例を示しており、オンライン相談(医師への相談)、検査結果のAI判定、コロナ検査結果クラウド管理、日々の体調管理ラクラク登録、体調アラート機能(体温変調お知らせ)、ワクチン接種記録、イベント時に活用「体調事前申告」機能がある。体調管理に必要な項目として、体重、BMI(Body Mass Indexの略で、体重kg÷(身長m)
2)、体脂肪、内蔵脂肪レベル、皮下脂肪、水分量、骨格筋、骨量、蛋白質、基礎代謝、身体年齢がある。生活の改善に必要な3大要素として、栄養、運動、休養があるが、「何をすべきか分からない」、「継続できない」といった課題があるが、このような課題を解決する。
【0041】
顧客が自分のスマートフォンに上記感染対策強化アプリをインストールした場合、
図17(A)の画面で「体調」をクリックするか、若しくは下部の「きろく>体温・体重>体調」をクリックすると、
図17(B)の画面となり、この画面で「体調」に進み、体温、各項目の質問に回答して登録が完了する。
図17(C)は体調管理ページであり、これを見て日々の体調の変化を確認する。
【0042】
また、
図18は抗原検査の入力手順を示しており、
図18(A)の初期画面で「きろく>セルフチェック検査記録>抗体・抗原検査」をクリックすると、
図18(B)の画面となり、「抗原検査」から「抗原画像撮影」ボタンで検査結果を読み取り、送信する。その結果は
図18(C)に示すように、本人確認と共に表示され、AIによる判定も表示される。このように、いつでも、どこでも検査結果を確認することができる。
図18(D)は検査結果の履歴画面であり、「履歴」ボタンをクリックすると撮影した画像等の詳細を確認することができる。
【0043】
図19は、食事アプリの個人記録登録(アプリ利用の初回)についての動作例を示すフローチャートであり、先ず「食事」をクリックし(ステップS101)、食事記録画面へ移動する(ステップS102)。食事記録画面において身体情報の登録を行い(ステップS103)、生年月日の登録を行い(ステップS104)、性別の登録を行う(ステップS105)。更に、身長の登録を行い(ステップS106)、体重の登録を行い(ステップS107)、終了となる。
【0044】
また、
図20は、食事アプリの使用について、食べる物を検索して選択する選択式の動作例を示すフローチャートであり、先ず「食事」をクリックし(ステップS110)、食事記録画面へ移動する(ステップS111)。次いで、朝食、昼食、夕食、間食の選択を行い(ステップS112)、食事内容を記録する(ステップS113)。そして、合計摂取カロリーを表示し(ステップS114)、「提案」ボタンをクリックし(ステップS115)、最後に食事に関するアドバイスを表示し(ステップS116)、終了となる。
【0045】
図21は、食事アプリの使用について、食べる物を撮影する写真撮影式の動作例を示すフローチャートであり、先ず「食事」をクリックし(ステップS120)、食事記録画面へ移動する(ステップS121)。次いで、食事内容のカメラロール分析を行い(ステップS122)、撮影及び登録を行い(ステップS123)、合計摂取カロリーを表示する(ステップS124)。更に、「提案」ボタンをクリックし(ステップS125)、食事に関するアドバイスを表示し(ステップS126)、終了となる。
【0046】
図22は体調を1つのアプリで管理する場合の画面例であり、
図22(A)は歩数の記録、
図22(B)は食事の記録、
図22(C)は運動の記録、
図22(D)は体重の記録、
図22(E)は睡眠の記録、
図22(F)は生理の記録をそれぞれ示している。
【0047】
美容サロンに来店した顧客がアプリとして「サプリ」を選択し、顧客が美容サロンから当該アプリを付与された場合、例えばPCの初期画面は
図23(A)に示すようになっている。本例では3つを選択して「決定」するようになっている。そして、例えば眼に良好なサプリを選択した場合、
図23(B)に示すような複数のサプリS#1~S#kが、その特典と共に表示される。従って、例えばサプリS#2を選択すると、サプリS#2を割引で販売する店舗が紹介されることになる。
【0048】
なお、上述では決済会社として信販会社を挙げて説明したが、クレジット会社でも同様であり、また、サービス事業者として美容サロンを挙げて説明したが、整骨院やパーソナルジム等でも同様に適用可能である。
【符号の説明】
【0049】
1、1-1~1-N 顧客
2,2-1~2-n 美容サロン
3 信販会社
10 営業支援会社
20 アプリ提供会社
100 支援システム
102 ネットワーク
110,120,130 提携部
140 アプリ管理部
150 登録管理部
160 料金管理部
170 顧客管理部
180 表示部
190 入出力部