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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023077413
(43)【公開日】2023-06-05
(54)【発明の名称】電気ボックス
(51)【国際特許分類】
   H02G 3/16 20060101AFI20230529BHJP
   H01H 85/12 20060101ALI20230529BHJP
   B60R 16/02 20060101ALN20230529BHJP
【FI】
H02G3/16
H01H85/12
B60R16/02 645A
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022186130
(22)【出願日】2022-11-22
(31)【優先権主張番号】202122903211.4
(32)【優先日】2021-11-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】521254764
【氏名又は名称】北京図森智途科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100107216
【弁理士】
【氏名又は名称】伊與田 幸穂
(72)【発明者】
【氏名】何 小康
(72)【発明者】
【氏名】王 馳
(72)【発明者】
【氏名】計 平元
【テーマコード(参考)】
5G361
5G502
【Fターム(参考)】
5G361BA03
5G361BB01
5G361BB02
5G361BC01
5G361BC02
5G502AA01
5G502FF08
(57)【要約】      (修正有)
【課題】電源と電気機器との間に接続し、電気機器への冗長給電をサポートする電気ボックスを提供する。
【解決手段】電気ボックス200は、その一端に位置する第1電力入力インタフェース213及びその他端に位置する第1電力出力インタフェース215を含む第1回路と、その一端に位置する第2電力入力インタフェース223及びその他端に位置する第2電力出力インタフェース225を含む第2回路と、第1回路及び第2回路に電気的に接続され、且つ、その一端に位置する第3電力出力インタフェース262を含む第3回路と、を含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
その一端に位置する第1電力入力インタフェース及びその他端に位置する第1電力出力インタフェースを含む第1回路と、
その一端に位置する第2電力入力インタフェース及びその他端に位置する第2電力出力インタフェースを含む第2回路と、
前記第1回路及び第2回路に電気的に接続され、且つ第3電力出力インタフェースを含む、
ことを特徴とする電気ボックス。
【請求項2】
前記第1回路及び第2回路のうちの少なくとも1つは、少なくとも2つの導電体及び前記少なくとも2つの導電体に電気的に接続される保護素子を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の電気ボックス。
【請求項3】
前記導電体は、表面が錫メッキされた銅バーを含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の電気ボックス。
【請求項4】
前記第1回路は、少なくとも2つの導電体を含み、一方の導電体の一端には第1電力入力インタフェースが形成され、他方の導電体の一端には第1電力出力インタフェースが形成され、又は、
前記第2回路は、少なくとも2つの導電体を含み、一方の導電体の一端には第2電力入力インタフェースが形成され、他方の導電体の一端には第2電力出力インタフェースが形成される、
ことを特徴とする請求項1に記載の電気ボックス。
【請求項5】
前記第3回路は、少なくとも第1導電体、第2導電体及びセキュリティボックスを含み、
前記第1導電体の一端は前記第1回路に電気的に接続され、他端は前記セキュリティボックスに電気的に接続され、
前記第2導電体の一端は前記第2回路に電気的に接続され、他端は前記セキュリティボックスに電気的に接続される、
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の電気ボックス。
【請求項6】
前記セキュリティボックスは、
前記第1導電体の前記他端に電気的に接続される第1保護素子と、
前記第2導電体の前記他端に電気的に接続される第2保護素子と、を含む、
ことを特徴とする請求項5に記載の電気ボックス。
【請求項7】
前記セキュリティボックスは、
前記第1導電体の前記他端に電気的に接続される第1逆流防止素子と、
前記第2導電体の前記他端に電気的に接続される第2逆流防止素子と、を含む、
ことを特徴とする請求項5に記載の電気ボックス。
【請求項8】
前記セキュリティボックスは、
前記第1逆流防止素子及び第2逆流防止素子のそれぞれにいずれも電気的に接続される保護素子を更に含む、
ことを特徴とする請求項7に記載の電気ボックス。
【請求項9】
前記第3回路は、電圧変換器を更に含み、前記電圧変換器の入力と出力はいずれも前記セキュリティボックスに電気的に接続され、前記電圧変換器は、入力と異なる電圧を出力で提供するように構成されている、
ことを特徴とする請求項5に記載の電気ボックス。
【請求項10】
その一端に位置する第3電力入力インタフェース及びその他端に位置する第4電力出力インタフェースを含む第4回路を更に含み、
前記第4回路は、少なくとも2つの導電体及び前記少なくとも2つの導電体に電気的に接続されるスイッチ素子を更に含む、
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の電気ボックス。
【請求項11】
前記第3電力入力インタフェース、前記第4回路の導電体、前記スイッチ素子のうちの少なくとも1つと第4電力出力インタフェースとの間でデータ通信を提供するための少なくとも1つの信号線を更に含む、
ことを特徴とする請求項10に記載の電気ボックス。
【請求項12】
第1電源の電力を第1グループの電気機器に供給するように構成される第1回路と、
第2電源の電力を第2グループの電気機器に供給するように構成される第2回路と、
第1電源の電力及び第2電源の電力を第3グループの電気機器に供給するように構成される第3回路と、を含む
ことを特徴とする電気ボックス。
【請求項13】
電流が前記第1電源及び前記第2電源のうち一方から他方へ流れ込むことを防止するように構成される逆流防止素子を更に含む、
ことを特徴とする請求項12に記載の電気ボックス。
【請求項14】
前記第1回路、前記第2回路及び前記第3回路のそれぞれはいずれも保護素子を含み、前記保護素子は、前記保護素子での電流が閾値を超える場合、電流が前記保護素子を流れることを阻止するように構成される、
ことを特徴とする請求項12又は13に記載の電気ボックス。
【請求項15】
前記第1電源及び前記第2電源は同じ電圧を有し、前記第3回路は、第3回路が第3グループの電気機器に異なる大きさの電圧を提供するように第1電源及び第2電源の電圧を昇圧又は降圧するように構成される電圧変換器を更に含む、
ことを特徴とする請求項12又は13に記載の電気ボックス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は電気ボックスに関し、特に車両用電気ボックスに関する。
【背景技術】
【0002】
車両は、様々な用途に適用され、電力を必要とする様々な機器(即ち電気機器)を含み得る。例えば、安全上、運転支援又は自動運転の促進などの目的として、車両には様々なセンサを搭載することができ、車両に搭載されるセンサは車両周辺の様々な側面のセンサデータを取得することができる。センサデータの処理を容易にするために、車両に計算装置を取り付けることもでき、センサデータの処理結果は、自動車を安全に操作して走行させるために使用することができる。センサデータを取得して処理するために、車両内のセンサ、計算装置及びその他の機器に電力が必要である。車両の安全のために、電源が故障した場合の電気機器の電力供給問題を考慮する必要がある。
【発明の概要】
【0003】
本開示は、電源と電気機器との間に接続し、電気機器への冗長給電をサポートすることができる電気ボックスを提供する。
【0004】
本開示の一態様は、その一端に位置する第1電力入力インタフェース及びその他端に位置する第1電力出力インタフェースを含む第1回路と、その一端に位置する第2電力入力インタフェース及びその他端に位置する第2電力出力インタフェースを含む第2回路と、前記第1回路及び第2回路に電気的に接続され、且つ第3電力出力インタフェースを含む第3回路と、を含む電気ボックスを提供する。
【0005】
本開示の別の態様は、第1電源の電力を第1グループの電気機器に供給するように構成される第1回路と、第2電源の電力を第2グループの電気機器に供給するように構成される第2回路と、第1電源及び第2電源の電力を第3グループの電気機器に供給するように構成される第3回路と、を含む電気ボックスを提供する。
【0006】
本開示により提供される電気ボックスは、電気機器への冗長給電をサポートするために複数の電源の電力を電気機器に供給することができる複数の回路を含む。1つの電源が故障した場合、電気ボックスは、前記電気機器を含む装置が安全に動作し続けることを保証するために、別の電源の電力を電気機器に供給することができる(例えば、前記電気機器を含む車両が安全に運転し続けるか、又は、安全位置まで運転するのに十分な時間がある)。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図面は、例示的に実施例を示して明細書の一部を構成しており、明細書の文字記載とともに実施例の例示的な実施形態を説明する。無論、以下に説明される図面は、本願のいくつかの実施例に過ぎず、当業者にとっては、創造的な労働をするせずに、これらの図面を元に他の図面を得ることもできる。全ての図面において、同じ符号は類似しているが必ずしも同一ではない要素を示している。
図1】例示的な実施例による電気ボックスの構成を示す模式図である。
図2】例示的な実施例による電気ボックスを介して電源から電気機器に給電する模式図である。
図3】別の例示的な実施例による電気ボックスの構成を示す模式図である。
図4A】例示的な実施例による電気ボックスのカバープレートの取り付けプロセスを示す模式図である。
図4B図4AのフレームAに示す部分拡大図である。
図5】例示的な実施例による電気ボックスにカバープレートが取り付けられた上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本願の目的、技術的解決手段及び利点をより明らかにするために、以下、図面に合わせて本願を更に詳しく説明するが、無論、説明される実施例は、本願の実施例の一部に過ぎず、全ての実施例ではない。当業者が本願における実施例に基づいて創造的な労働を行うことなく得た他の実施例の全ても、本願の請求範囲に属する。
【0009】
本開示において、「複数」という用語は、特に説明がない限り、2以上を指す。本開示において、特に説明がない限り、「第1」、「第2」などの用語は、その位置関係、タイミング関係又は重要度関係を制限することを意図するのではなく、類似のオブジェクトを区別するために使用される。このように使用される用語は、ここで説明される本願の実施例が、ここで図示又は説明されたもの以外の形態で実施できるように、適当な場合に互いに交換してもよいと理解すべきである。
【0010】
また、「含む」と「有する」という用語及びそれらの任意の変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図し、例えば、一連のステップやユニットを含むプロセス、方法、システム、製品又は機器は、必ずしも明らかに挙げられたステップやユニットに限定されず、明らかに挙げられていない、又は、これらのプロセス、方法、システム、製品や機器に固有の他のステップやユニットを含むことができる。
【0011】
自動車の車両全体の電子電気システム及び自動運転の発展に伴い、車両全体の電子電気システムの安全レベルに対する要求もますます高くなり、一部の電子電気システムは冗長設計を開始すると同時に、冗長給電のニーズも生まれる。本願の発明者は、コスト、重量などの要因を考慮すると、システム全体の全ての電気機器を冗長設計する必要はなく、一部の電気機器を冗長設計し(これらの電気機器は主電気機器とも呼ばれ、主電気機器の冗長は補助電気機器とも呼ばれる)、別の電気機器を冗長設計しない(これらの電気機器は共用電気機器とも呼ばれる)ことも考えられる。このように、電気機器は、主電気機器、補助電気機器(即ち、主電気機器の冗長)、共用電気機器に分類され、電気機器の分類に従ってその給電を設計することができる。主電気機器は主電源から給電され、補助電気機器は補助電源から給電され、共用機器は主電源と補助電源から同時に給電される。この思想に基づいて、本開示は、冗長給電をサポートするように車両(例えば、自動運転車両)に取り付けることができる電気ボックスを提供する。
【0012】
図1は、例示的な実施例による電気ボックスの構成を示す模式図である。図1に示すように、電気ボックス100は基板101を含む。基板101の表面に様々な素子を取り付けるか又は固定することができる。基板の周囲には取付穴が設けられており、例えば、図1において、基板の取付穴は四隅にあり、これらの取付穴を介して基板を車両に固定することができ、それにより、電気ボックスを車両に固定することができる。基板101は、例えば長方形、正方形、三角形、五角形、六角形、円形又は楕円形などの形状を有してもよく、又は車両上の電気ボックスの取り付け位置に応じて基板の形状を設計してもよい。
【0013】
図1に示すように、基板101の表面には、例えば導電体112、114、122、124と152などの1つ又は複数の導電体が取り付けられている。これらの導電体の1つ又は複数又は全ては、空間の占有を減少して電気ボックスの小型化を促進するために、金属バーで構成することができ、且つ絶縁材料で被覆する必要がない。金属バーの横断面は長方形であってもよく、金属バーの幅は厚さの少なくとも5倍、又は少なくとも10倍、又は少なくとも20倍であってもよい。金属バーを絶縁材料で被覆しないため、金属バーの酸化を防止するために、金属バーの表面に酸化防止処理を実施することができる。例えば、金属バーは銅バーであってもよく、銅バーの表面に錫メッキすることができる。
【0014】
保護素子を使用して導電体を電気的に接続することができ、例えば、保護素子116によって導電体112と114を電気的に接続し、保護素子126によって導電体122と124を電気的に接続し、保護素子は過電流を防止することができる。例えば、保護素子116は、導電体112と114を流れる電流(又は保護素子116を流れる電流)が第1所定の閾値を超える場合、導電体112と114との電気的接続を切断することができる。同様に、保護素子126は、導電体122と124を流れる電流(又は保護素子126を流れる電流)が第2所定の閾値を超える場合、導電体122と124との電気的接続を切断することができる。第1所定の閾値及び第2所定の閾値は、同じであってもよく、異なってもよい(例えば、第1所定の閾値が第2所定の閾値より大きく、例えば、第1所定の閾値は125アンペアであり、第2所定の閾値は60アンペアである)。
【0015】
保護素子の一例として、ヒューズ(例えば、遅断ヒューズ)が挙げられる。ヒューズは、電流が所定の閾値を超えて異常に上昇する場合、それ自体が溶断して電流を遮断する。保護素子の別の例として、電流検出器を備えたスイッチが挙げられ、電流検出器が所定の閾値を超える電流の異常な上昇を検出した時にスイッチが切れる。
【0016】
図1に示すように、導電体112の一端は開口部を有し、当該端部に電力入力インタフェース113が形成され、導電体112の他端は保護素子116に電気的に接続される。電源は、ワイヤーを介して電力入力インタフェース113に電気的に接続することができ、導電体112の開口部を通して導電体112に対してワイヤーを固定することができる。導電体114の一端は開口部を有し、当該端部に電力出力インタフェース115が形成され、導電体114の他端は保護素子116に電気的に接続される。電気機器は、ワイヤーを介して電力出力インタフェース115に電気的に接続することができ、導電体114の開口部を通して導電体114に対してワイヤーを固定することができる。導電体122の一端は開口部を有し、当該端部に電力入力インタフェース123が形成され、導電体122の他端は保護素子126に電気的に接続される。電源は、ワイヤーを介して電力入力インタフェース123に電気的に接続することができ、導電体122の開口部を通して導電体122に対してワイヤーを固定することができる。導電体124の一端は開口部を有し、当該端部に電力出力インタフェース125が形成され、導電体124の他端は保護素子126に電気的に接続される。電気機器は、ワイヤーを介して電力出力インタフェース125に電気的に接続することができ、導電体124の開口部を通して導電体124に対してワイヤーを固定することができる。導電体152はアース線であり、接地インタフェースが形成され、且つ複数の開口部153を有する。電源内のアース線は、ワイヤーを介して導電体152に電気的に接続することができ、導電体152の開口部を通して導電体152に対してワイヤーを固定することができる。
【0017】
幾つかの実施例において、図1に示される導電体(例えば、導電体112、導電体114、導電体122、導電体124、導電体152)の開口部は円形の穴であってもよい。幾つかの実施例において、図1に示される導電体(例えば、導電体112、導電体114、導電体122、導電体124、導電体152)は、開口部を含まなくてもよく、代わりに開口部に対応する位置で、導電体の両側に凹部が形成され、又は導電体の表面に凸部(例えば、円筒状凸部)が形成される。導電体の電力入力インタフェース又は電力出力インタフェースに開口部、凹部又は凸部を含むことによって、電力入力インタフェース又は電力出力インタフェースと電源又は電気機器との電気的接続を強化するとともに、当該電気的接続に対応するワイヤーを固定することができる。
【0018】
幾つかの実施例において、導電体112、導電体114、導電体122、導電体124、導電体152は、取付穴(例えば、取付穴139)を有し、取付穴によって導電体を基板101に固定することができる。
【0019】
図1に示すように、電気ボックス100は、導電体132と134及び電力出力インタフェース162を更に含む。導電体132と134の一端は、導電体112と122にそれぞれ電気的に接続され、他端は、例えば保護素子を介して電力出力インタフェース162に電気的に接続され、このように、導電体112と122を電力出力インタフェース162にそれぞれ電気的に接続する。図1において、導電体132と134は導電体112と122にそれぞれ電気的に接続されているが、代替的には、導電体132と134は、導電体114と124にそれぞれ電気的に接続されてもよい。導電体132と134は、ワイヤー(例えば、銅線)であってもよく、ワイヤーは、その横断面が円形又は楕円形であってもよく、その表面に絶縁材料が被覆されている。電力出力インタフェース162は、電気機器に電気的に接続されるための様々なコネクタ(例えば、車載グレードのコネクタ)であってもよい。
【0020】
前述のように、電力入力インタフェース113及び電力入力インタフェース123は、電源に電気的に接続されてもよい。電力出力インタフェース115、電力出力インタフェース125及び電力出力インタフェース162は、電気機器に電気的に接続されてもよい。電源の例として、発電機(例えば、車両内の発電機)及びバッテリーを含む。電気機器の例として、センサシステム、計算装置及び/又は制御装置を含む。
【0021】
幾つかの実施例において、電気ボックス100は、セキュリティボックス168を更に含み、セキュリティボックスには、過電流を防止するための1つ又は複数の保護素子を有してもよい。セキュリティボックスは、導電体132及び134と電力出力インタフェース162との間に接続され、導電体135と137を介して電力出力インタフェース162に電気的に接続される。導電体135と137は、ワイヤー(例えば、銅線)であってもよく、ワイヤーは、その横断面が円形又は楕円形であってもよく、その表面に絶縁材料が被覆されている。セキュリティボックスには、逆電流を防止するための1つ又は複数の逆流防止素子を有してもよい。セキュリティボックス168は、例えば両側に取付穴を有し、取付穴によってセキュリティボックス168を基板101に固定することができる。
【0022】
幾つかの実施例において、電気ボックス100は、電源の電圧を変換、即ち、昇圧又は降圧するための電圧変換器164を更に含む。電圧変換器164は、取付穴を備える1つ又は複数の取付部165を有し、取付穴によって電圧変換器164を基板101に固定する。電圧変換器164は、入力が導電体136に電気的に接続され、出力が導電体138に電気的に接続される。電圧変換器164は、導電体136と138を介してセキュリティボックス168に電気的に接続されてもよく、このように、電源からの電力は、導電体132と134及びセキュリティボックス168を介して電圧変換器164に供給され、電圧変換器164により変換された後(即ち、昇圧又は降圧後)の電力は、セキュリティボックス168を介して電力出力インタフェース162に供給される。導電体136と138は、ワイヤー(例えば、銅線)であってもよく、ワイヤーは、その横断面が円形又は楕円形であってもよく、その表面に絶縁材料が被覆されている。
【0023】
図1には、電圧変換器164をアース線としての導電体152に電気的に接続するための導電体156が更に点線で示されている。セキュリティボックス168及び電力出力インタフェース162は同様に、導電体(図示せず)を介して導電体152に電気的に接続することができる。導電体152に接続されるそれらの導電体は、ワイヤー(例えば、銅線)であってもよく、ワイヤーは、その横断面が円形又は楕円形であってもよく、その表面に絶縁材料が被覆されている。
【0024】
幾つかの実施例において、電気機器は、複数のグループ、例えば第1グループの電気機器、第2グループの電気機器及び第3グループの電気機器に分割されてもよい。電源は、複数の電源(例えば2つ)を含んでもよい。電力入力インタフェースは、異なる電源にそれぞれ電気的に接続される。電力出力インタフェースは、異なるグループの電気機器にそれぞれ電気的に接続される。
【0025】
幾つかの実施例において、電気機器の1つのグループは別のグループの冗長として使用され、例えば、第2グループの電気機器は第1グループの電気機器の冗長として使用され、2つの電源が互いに冗長である。この場合、第1グループの電気機器は主電気機器とも呼ばれ、第2グループの電気機器は補助電気機器とも呼ばれ、互いに冗長である2つの電源はそれぞれ主電源と補助電源と呼ばれる。主電気機器には主電源から電力が供給され、補助電気機器には補助電源から電力が供給される。主電源又は主電気機器が故障した場合、主電気機器は動作を停止し、補助電気機器は主電気機器の代わりに補助電源から電力を供給して動作する。第3グループの電気機器は、主電源と補助電源から電力を共同で供給することができ、この意味で、第3グループの電気機器は共用電気機器とも呼ばれる。
【0026】
図1に示すように、主電源は電力入力インタフェース113を介して導電体112に電気的に接続することができ、導電体112は保護素子116を介して導電体114に電気的に接続され、導電体114は電力出力インタフェース115を介して主電気機器に電気的に接続される。補助電源は電力入力インタフェース123を介して導電体122に電気的に接続することができ、導電体122は保護素子126を介して導電体124に電気的に接続され、導電体124は電力出力インタフェース125を介して補助電気機器に電気的に接続される。主電源と補助電源は、電力入力インタフェース113及び電力入力インタフェース123を介してそれぞれ導電体112及び導電体122に電気的に接続され、そして、それぞれ導電体132と134及びセキュリティボックス168を介して電力出力インタフェース162に電気的に接続され、電力出力インタフェース162を介して共用電気機器に電気的に接続される。
【0027】
主電気機器が故障して導電体112又は導電体114内の電流(又は保護素子116内の電流)が所定の閾値を超える場合、保護素子116は導電体112と導電体114との間の電気的接続を切断し、このように、主電源は主電気機器に電力を供給しなくなり、主電気機器は動作を停止する。同様に、主電源が故障した場合、主電源は主電気機器に電力を供給しなくなり、主電気機器は動作を停止する。前述のように、主電気機器が動作を停止する場合、その代わりに補助電気機器が動作してもよい。
【0028】
補助電気機器が故障して導電体122又は導電体124内の電流(又は保護素子126内の電流)が所定の閾値を超える場合、保護素子126は導電体122と導電体124との間の電気的接続を切断し、このように、補助電源は補助電気機器に電力を供給しなくなり、補助電気機器は動作を停止する。同様に、補助電源が故障した場合、補助電源は補助電気機器に電力を供給しなくなり、補助電気機器は動作を停止する。本願の実施例によれば、補助電気機器が動作を停止した後、共用電気機器は、動作し続けることができ、例えば、車両を緊急停止させることができる。また、共用電気機器が主電源と補助電源から電力を共同で供給するため、主電源と補助電源の一方が故障しても、他方から共用電気機器に電力を供給し続けることができる。
【0029】
幾つかの実施例において、電気ボックス100はリレーを更に含み、電気ボックス100の電力出力インタフェースの1つ又は複数はリレーに電気的に接続することができ、電気機器はリレーを介して電力出力インタフェースに電気的に接続され、このように、必要な場合、リレーの開閉を制御することによって、電気機器の電力供給を制御することができる。
【0030】
幾つかの実施例において、電気ボックス100の基板101の1つ又は複数のエッジには、電気ボックス100のサイドプレートが形成されてもよく、サイドプレートにはカバープレート(図1に示されず)を取り付けることができる。これらのサイドプレートは、基板101の表面から上方へ延伸して、各素子を収容するための空間を形成する。一部の素子、例えば電力出力インタフェース162は、サイドプレートに固定することができる。基板、サイドプレート及び/又はカバープレートは、任意の絶縁材料で形成されてもよい。幾つかの実施例において、基板、サイドプレート及び/又はカバープレートはポリアミド及びガラス繊維で形成され、例えばポリアミド66と30%のガラス繊維で構成される。ポリアミド及びガラス繊維で構成された基板、サイドプレート及びカバープレートは、良好な耐熱性を有し、車載用途に適している。
【0031】
図2は、本願の例示的な実施例による電気ボックスの使用環境を反映する回路図を示す。図2に示すように、電気ボックス200は、少なくとも3つの回路を含む。第1回路は、第1電源(即ち、主電源201)の電力を第1グループの電気機器205に供給するための、その一端に位置する電力入力インタフェース213及びその他端に位置する電力出力インタフェース215を含む。第2回路は、第2電源(即ち、補助電源203)の電力を第2グループの電気機器207に供給するための、その一端に位置する電力入力インタフェース223及びその他端に位置する電力出力インタフェース225を含む。第3回路は、第1回路及び第2回路に電気的に接続され、且つ、第1電源(即ち、主電源201)の電力及び第2電源(即ち、補助電源203)の電力を第3グループの電気機器209に供給するための電力出力インタフェース262を含む。電気ボックス200は、例えば、図1の電気ボックス100であってもよい。なお、図2において簡素化するために、電気ボックスのアース線及び対応してアース線に接続されるワイヤーが示されていない。
【0032】
図2に示すように、第1回路は、導電体212、保護素子216及び導電体214を含む。主電源201は、保護素子202を介して導電体212の一端の電力入力インタフェース213に電気的に接続され、導電体212は、保護素子216を介して導電体214に電気的に接続され、導電体214の一端の電力出力インタフェース215は第1グループの電気機器205に電気的に接続される。第1グループの電気機器は、上記で言及された主電気機器であってもよい。保護素子202は、ヒューズ又は電流検出器を有するスイッチであってもよい。電力入力インタフェース213、導電体212、保護素子216、導電体214、電力出力インタフェース215は、図1に記載の電力入力インタフェース113、導電体112、保護素子116、導電体114、電力出力インタフェース115であってもよい。
【0033】
第2回路は、導電体222、保護素子226及び導電体224を含む。補助電源203は、保護素子204を介して導電体222の一端の電力入力インタフェース223に電気的に接続され、導電体222は、保護素子226を介して導電体224に電気的に接続され、導電体224の一端の電力出力インタフェース225は、第2グループの電気機器207に電気的に接続される。第2グループの電気機器は、上記で言及された補助電気機器であってもよい。保護素子204は、ヒューズ又は電流検出器を有するスイッチであってもよい。電力入力インタフェース223、導電体222、保護素子226、導電体224、電力出力インタフェース225は、図1に記載の電力入力インタフェース123、導電体122、保護素子126、導電体124、電力出力インタフェース125であってもよい。
【0034】
第3回路は、導電体232と234、セキュリティボックス268、導電体235と237及び電力出力インタフェース262を含む。主電源201及び補助電源203は、保護素子202と保護素子204及び導電体212と導電体222を介してそれぞれ導電体232と234に電気的に接続され、そして、導電体232と234、セキュリティボックス268、導電体235と237を介してそれぞれ電力出力インタフェース262に電気的に接続され、電力出力インタフェース262を介して第3グループの電気機器209に電気的に接続される。第3グループの電気機器は、上記で言及された共用電気機器であってもよい。セキュリティボックス268は、図1に記載のセキュリティボックス168であってもよく、導電体232、234、235及び237は、図1に記載の導電体132、134、135及び137であってもよい。
【0035】
図2に示すように、セキュリティボックス268は、保護素子281と282を含み、保護素子281の一端は導電体232に電気的に接続され、他端は逆流防止素子287に電気的に接続される。保護素子282の一端は導電体234に電気的に接続され、他端は逆流防止素子288に電気的に接続される。逆流防止素子は、電流が一方向(例えば、電源から電気機器への方向)へ流れることを可能にし、電流が反対方向(例えば、電源に向かう方向)へ流れることを防止する。逆流防止素子の一例として、ダイオード(即ち、逆流防止ダイオード)が挙げられる。逆流防止素子287及び逆流防止素子288が存在するため、電流が主電源201から補助電源203へ流れることを防止するとともに、電流が補助電源203から主電源201へ流れることを防止することができる。
【0036】
逆流防止素子287及び逆流防止素子288は、保護素子283、導電体251、保護素子285及び導電体235を介して電力出力インタフェース262に電気的に接続される。保護素子281、282、283及び285は、ヒューズ又は電流検出器を有するスイッチであってもよい。図2から分かるように、第3グループの電気機器(即ち、共用電気機器)は、主電源201及び補助電源203から電力を共同で供給する。このように、主電源201及び補助電源203の一方が故障しても、他方は、第3グループの電気機器に電力を供給し続けることができる。
【0037】
図2に示すように、第3回路は、電圧変換器264を更に含んでもよく、電圧変換器264は、一端が導電体236及び保護素子284を介して導電体251に電気的に接続され、他端が導電体238及び保護素子286を介して導電体237に電気的に接続され、導電体237は電力出力インタフェース262に電気的に接続される。このように、電力出力インタフェース262に異なる大きさの少なくとも2つの電圧を提供することができ、一方の電圧の大きさは電源の電圧の大きさと同じであり、他方の電圧は当該電源の電圧の大きさに対して大きくなるか又は小さくなる。幾つかの実施例において、主電源201及び補助電源203は同じ電圧を有する。例えば、主電源と補助電源の電圧は24ボルトであり、電圧変換器264は24ボルトの電圧を12ボルトに降下することができ、このように電力出力インタフェース262に24ボルト及び12ボルトといった2つの異なる大きさの電圧を提供することができる。
【0038】
電力出力インタフェース262に異なる大きさの電圧を提供することで、異なる大きさの電圧を有する電気機器の電力需要を満たすことができる。電圧変換器264は、図1に記載の電圧変換器164であってもよい。導電体236と238は、図1に記載の導電体136と138であってもよい。
【0039】
セキュリティボックス268の各保護素子は、ヒューズ(例えば、遅断ヒューズ)又は電流検出器を有するスイッチであってもよい。保護素子は、対応する導電体を流れる電流(又は保護素子を流れる電流)が所定の閾値を超える場合、対応する導電体の電気的接続を切断することができる。所定の閾値は、必要に応じて柔軟に設定することができ、例えば、保護素子283に対応する所定の閾値は、保護素子281及び保護素子282に対応する所定の閾値より大きくてもよい。保護素子283に対応する所定の閾値は、保護素子284、285及び286に対応する所定の閾値より大きくてもよい。保護素子281及び保護素子282に対応する所定の閾値は同じであってもよい。
【0040】
幾つかの実施例において、電気ボックス200は、それ以上又はそれ以下の回路を更に含んでもよい。例えば、電気ボックス200は、(1つ又は複数の)追加回路及び/又は(1つ又は複数の)別の追加回路を更に含んでもよい。追加回路は、第1回路と同じ又は類似する構造を有してもよい。追加回路の一端の電力入力インタフェースは保護素子202を介して主電源201に電気的に接続され、追加回路の他端の電力出力インタフェースは第1グループの電気機器に電気的に接続される。追加回路を含む場合、第1回路及び追加回路の電力出力インタフェースは、第1グループの電気機器と同じ又は異なる電気機器にそれぞれ電気的に接続することができる。別の追加回路は、第2回路と同じ又は類似する構造を有してもよい。別の追加回路の一端の電力入力インタフェースは保護素子204を介して補助電源203に電気的に接続され、別の追加回路の他端の電力出力インタフェースは第2グループの電気機器に電気的に接続される。別の追加回路を含む場合、第2回路及び別の追加回路の電力出力インタフェースは、第2グループの電気機器と同じ又は異なる電気機器にそれぞれ電気的に接続することができる。
【0041】
図2において、保護素子283は、導電体251、保護素子285及び導電体235を含む第1補助回路を介して電力出力インタフェース262に電気的に接続され、当業者であれば、電気ボックス200は、保護素子283と電力出力インタフェース262との間に電気的に接続される、当該第1補助回路と同じ又は類似するより多くの補助回路を更に含むことができると理解されるべきである。また、図2において、電圧変換器264は、導電体238、保護素子286及び導電体237を含む第2補助回路を介して電力出力インタフェース262に電気的に接続され、当業者であれば、電気ボックス200は、電圧変換器264と電力出力インタフェース262との間に電気的に接続される、当該第2補助回路と同じ又は類似するより多くの補助回路を更に含むことができると理解されるべきである。
【0042】
図3は、別の例示的な実施例による電気ボックスの構成を示す模式図である。以下、図3の電気ボックス300と図1の電気ボックス100との違いに注目して説明し、同じ又は類似のことについては、その説明を省略する。なお、図3に示される電気ボックス300と図1の電気ボックス100の同じ又は類似の部分は、同じ図面符号で表される。
【0043】
図3に示すように、電気ボックス100と比べると、電気ボックス300は、導電体372、374及び376を更に含む。導電体372は、一端が電力入力インタフェース382に電気的に接続され、他端が導電体152(即ち、アース線)に電気的に接続され、導電体374は、一端が電力入力インタフェース382に電気的に接続され、他端がリレー386に電気的に接続され、導電体376の一端に開口部を有するとともに、当該端部に電力出力インタフェース375が形成され、導電体376の他端はリレー386に電気的に接続される。電力入力インタフェース382、導電体372、374と376及びリレー386は、第4回路を構成することができる。導電体372、374及び376の1つ又は複数又は全ては、金属バーで構成することができ、且つ絶縁材料で被覆する必要がない。金属バーの横断面は長方形であってもよく、金属バーの幅は厚さの少なくとも5倍、又は少なくとも10倍、又は少なくとも20倍であってもよい。金属バーを絶縁材料で被覆しないため、金属バーの酸化を防止するために、金属バーの表面に酸化防止処理を実施することができる。例えば、金属バーは銅バーであってもよく、銅バーの表面に錫メッキすることができる。リレー386は、例えば両側に取付穴を有し、取付穴によって基板101に固定される。幾つかの実施例において、導電体372、374及び376は、取付穴を有し、取付穴によって導電体を基板101に固定する。
【0044】
幾つかの実施例において、図3に示される導電体376の開口部は円形の穴であってもよい。幾つかの実施例において、導電体376は、開口部を含まなくてもよく、代わりに開口部に対応する位置で、導電体376の両側に凹部が形成され、又は導電体376の表面に凸部(例えば、円筒状凸部)が形成される。図3の導電体356(点線で示される)と図1の導電体156との違いは、導電体356が導電体152(即ち、アース線)に直接電気的に接続されるものではなく、導電体372を介して導電体152(即ち、アース線)に電気的に接続されることである。また、図3の導電体356はまた、リレー386に電気的に接続される。同時に、図3の電気ボックス300は、電力入力インタフェース382を導電体372に電気的に接続するために、導電体358(点線で示される)を更に含む。導電体358は、電力入力インタフェース382に接続される信号線に対応するアース線として使用することができる。導電体356と358は、ワイヤー(例えば、銅線)であってもよく、ワイヤーは、その横断面が円形又は楕円形であってもよく、その表面に絶縁材料が被覆されている。
【0045】
幾つかの実施例において、上記で説明される主電源と補助電源は、車両の発電機により充電できる車載電源(例えば、バッテリー)であってもよい。車両がガレージ又は駐車場にある場合、車両のエネルギーを節約するために、ガレージ又は駐車場の電源(陸上電力とも呼ばれる)によって車両に電力を供給することができる。電力入力インタフェース382は、様々なコネクタ(例えば、車載グレードのコネクタ)であってもよく、陸上電力は、電力入力インタフェース382に電気的に接続することができ、導電体374、リレー386及び導電体376によって車両の電気機器(例えば、図2に示される第1グループの電気機器205、第2グループの電気機器207及び/又は第3グループの電気機器209)に電力を供給する(電気機器は電力出力インタフェース375電気的に接続することができる)。陸上電力のアース線は、電力入力インタフェース382を介して導電体372に電気的に接続することができる。
【0046】
図3に示すように、電気ボックス300は、1つ又は複数の信号線384(点線で表す)を更に含み、信号線は、一端が電力出力インタフェース162に電気的に接続され、他端がリレー386、導電体374、電力入力インタフェース382にそれぞれ電気的に接続される。例えば、車両内の制御装置(又はコントローラ)を電力出力インタフェース162に接続することができ、制御装置は信号線によって陸上電力と電力入力インタフェース382との接触を検出することができ、制御装置は信号線によって導電体374の電圧又は電流を検出することができ、接触の検出結果及び/又は電圧(又は電流)の検出結果に基づいて信号線によってリレー386の開閉を制御する。例えば、制御装置は、信号線によって陸上電力と電力入力インタフェース382との接触を検出した場合、リレーを閉鎖するように制御して、陸上電力によって車両の電気機器に電力を供給する。制御装置は、信号線によって導電体374の電圧(又は電流)が大き過ぎると検出した場合、リレーを切断するように制御する。このように、陸上電力の電圧又は電流が大き過ぎるため、電気機器が損傷することを回避することができる。
【0047】
図4Aは、例示的な実施例による電気ボックスのカバープレートの取り付けプロセスを示す模式図である。当該電気ボックスは、例えば、図3に示される電気ボックス300である。図4Bは、図4AのフレームAに示す部分拡大図である。図4Aに示すように、電気ボックスのサイドプレート、例えばサイドプレート402、403、404及び405は、基板101のエッジに位置し、基板101の表面から上方へ延伸して、各素子を収容するための空間を形成する。一部の素子はサイドプレートに固定することができ、例えば、電力入力インタフェース382はサイドプレート402に固定する。
【0048】
電気ボックスのカバープレート及びサイドプレートは、シュート及びボルトで固定することができ、取り外しを容易にする。図4Aと4Bに示すように、サイドプレート402、403、404はシュートを有し、カバー401はシュートに対応する突出したスライダを有し、スライダがシュート内でスライドする時にスライダとシュートとの間は、主に加工誤差及び加工中の製品の変形によって引き起こされる組み立てプロセス中のカバープレート及びサイドプレートの過度の抵抗を避けるために、隙間嵌めを使用する。スライダがシュート内でスライドを終了する時にスライダとシュートとの間は、カバープレートを組み立てた後に一定の保持力があると同時に、カバープレートとサイドプレートの組み立て隙間を減少させるために、締まり嵌めを使用する。
【0049】
基板101、サイドプレート402、403、404と405及び/又はカバープレート401は、ポリアミド及びガラス繊維で構成されてもよく、例えば、ポリアミド66及び30%のガラス繊維で構成される。
【0050】
図5は、図4Aのカバープレートが取り付けられた上面図である。図5に示すように、カバープレートが取り付けられた後、電力出力インタフェース115、125及び375、電力入力インタフェース113及び123、導電体152(即ち、アース線)及び導電体372の一部は、電源、電気機器などの電気的接続を容易にするために、電気ボックスの外部に露出している。
【0051】
図面を参照して本開示の例示的な実施例又は例を記述したが、上記の例示的な記述は、網羅的であること、又は、本願を開示された具体的な形態に制限することを意図しないと理解すべきである。上記の教示された内容に基づいて、多くの修正や変形が可能である。従って、開示された主旨は、本明細書に記載の任意の単一の実施例又は例に限定されるべきではなく、添付される特許請求の範囲の幅と範囲に基づいて解釈されるべきである。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5