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特開2023-77516特許分析方法、特許分析装置、特許分析プログラム、情報記録媒体及び特許分析システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023077516
(43)【公開日】2023-06-06
(54)【発明の名称】特許分析方法、特許分析装置、特許分析プログラム、情報記録媒体及び特許分析システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/18 20120101AFI20230530BHJP
   G06F 16/28 20190101ALI20230530BHJP
   G06F 16/9038 20190101ALI20230530BHJP
【FI】
G06Q50/18 310
G06F16/28
G06F16/9038
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021190810
(22)【出願日】2021-11-25
(71)【出願人】
【識別番号】515156016
【氏名又は名称】佐藤 寿
(74)【代理人】
【識別番号】100221198
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 寿
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 寿
【テーマコード(参考)】
5B175
5L049
【Fターム(参考)】
5B175DA10
5B175FB04
5B175JA02
5L049CC16
(57)【要約】      (修正有)
【課題】技術内容を分かりやすく俯瞰的に特許分析結果のグラフを表示する、特許分析方法、特許分析装置、特許分析プログラム、情報記録媒体及び特許分析システムを提供する。
【解決手段】特許分析装置1において、特許出願の集合に付与された特許分類の分類記号とその分類記号が付与された付与数との組み合わせを取得する付与数データ取得部11、付与数データに基づき各階層の分類記号の相対座標値を算出する相対座標値算出部12、最下位の階層の分類記号のそれぞれについて、分類記号の属する全ての上位階層についての相対座標値と最下位の階層の相対座標値とに、上位階層に大きな階層別の倍率を乗じてから加算して平面座標における絶対座標値を算出する絶対座標値算出部13及び平面座標における絶対座標に適宜のシンボルを描画し、そのシンボルに対応するラベルを重ねて描画したグラフを表示するグラフ表示部16を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
技術を最も大きく分類する最上位の階層と当該最上位の階層を含む上位の階層を細分化する下位の階層とを含む複数階層の階層構造を有し複数の分類記号で技術を分類する特許分類を用いて、任意の特許出願の集合に付与された分類記号の付与数を分析する特許分析方法であって、
前記任意の特許出願の集合に付与された前記分類記号と当該分類記号が付与された前記付与数との組み合わせを複数有する付与数データを取得する第一取得ステップと、
前記最上位の第一階層における分類記号の相対的な座標を示す相対座標値、及び、一階層上位の階層の分類記号が同一である第二階層以下の階層の前記分類記号の相対的な座標を示す相対座標値と、を前記付与数データに基づき算出する相対座標値算出ステップと、
最下位の階層の分類記号のそれぞれについて、当該分類記号の属する全ての上位階層についての相対座標値と前記最下位の階層の相対座標値とに、上位階層に大きな階層別の倍率を乗じてから加算して平面座標における絶対座標値を算出する絶対座標値算出ステップと、
前記平面座標において前記絶対座標値の座標に前記分類記号のシンボルを描画したグラフを表示するグラフ表示ステップと、
を有する特許分析方法。
【請求項2】
前記特許分類が、国際特許分類、ファイルインデックス、共通特許分類又はヨーロッパ特許分類であって、
前記最上位の階層である第一階層がセクション、当該第一階層を細分化する第二階層がクラス、当該第二階層を細分化する第三階層がサブクラス、当該第三階層を細分化する第四階層がメイングループ、当該第四階層を細分化する第五階層がサブグループである請求項1記載の特許分析方法。
【請求項3】
前記特許分類が、Fタームであって、
前記最上位の階層である第一階層がテーマ、当該第一階層を細分化する第二階層が観点、当該第二階層を細分化する第三階層が2桁の数字である請求項1記載の特許分析方法。
【請求項4】
前記相対座標値算出ステップにおいて、前記分類記号が前記特許分類における並び順に原点を囲みながら並ぶように前記相対座標値を算出する請求項1記載の特許分析方法。
【請求項5】
前記相対座標値算出ステップにおいて、前記分類記号の前記付与数が多いほど角度を大きく加算しながら、三角関数を用いて前記相対座標値を算出する請求項4記載の特許分析方法。
【請求項6】
前記相対座標値算出ステップにおいて、前記付与数が多い順に前記分類記号を原点に近づけるように前記相対座標値を算出する請求項1記載の特許分析方法。
【請求項7】
前記相対座標値算出ステップにおいて、前記付与数が多いほど前記分類記号を原点に近づけるように前記相対座標値を算出する請求項1記載の特許分析方法。
【請求項8】
一部の前記分類記号について前記絶対座標値を補正する加算補正値を取得する第二取得ステップを有し、
前記絶対座標値に前記加算補正値を加算して補正する第一補正ステップを有する請求項1記載の特許分析方法。
【請求項9】
一部の前記分類記号について前記絶対座標値を補正する積算補正値を取得する第三取得ステップを有し、
前記絶対座標値に前記積算補正値を積算して補正する第二補正ステップを有する請求項1記載の特許分析方法。
【請求項10】
前記グラフ表示ステップにおいて、前記分類記号の全部又は一部、前記分類記号の説明の全部又は一部、並びに、前記付与数の少なくとも一個若しくは複数個を組み合わせて、ラベルとして平面座標に表示された前記シンボルに重ねて描画する請求項1記載の特許分析方法。
【請求項11】
前記グラフ表示ステップにおいて、任意の形状のドット又は円形に表されるバブルで前記シンボルを描画する請求項1記載の特許分析方法。
【請求項12】
前記グラフ表示ステップにおいて、前記付与数の多い前記分類記号の前記シンボルを大きく描画する請求項1記載の特許分析方法。
【請求項13】
前記グラフ表示ステップにおいて、前記特許分類における技術のまとまりごとに前記シンボルの色、形状又は模様を同一とする請求項1記載の特許分析方法。
【請求項14】
前記第一取得ステップにおいて、前記任意の特許出願の集合である複数組の集合について前記付与数データを取得し、
前記相対座標値算出ステップにおいて、前記複数組の集合について前記分類記号が同一の前記付与数を加算し、当該加算した付与数を用いて前記相対座標値を算出し、
前記グラフ表示ステップにおいて、前記複数組の集合の前記シンボルの色、形状又は模様を相互に異ならせて同一の平面座標上に表示する請求項1記載の特許分析方法。
【請求項15】
技術を最も大きく分類する最上位の階層と当該最上位の階層を含む上位の階層を細分化する下位の階層とを含む複数階層の階層構造を有し複数の分類記号で技術を分類する特許分類を用いて、任意の特許出願の集合に付与された分類記号の付与数を分析する特許分析装置であって、
前記任意の特許出願の集合に付与された前記分類記号と当該分類記号が付与された前記付与数との組み合わせを複数有する付与数データを取得する付与数データ取得部と、
前記最上位の第一階層における分類記号の相対的な座標を示す相対座標値、及び、一階層上位の階層の分類記号が同一である第二階層以下の階層の前記分類記号の相対的な座標を示す相対座標値と、を前記付与数データに基づき算出する相対座標値算出部と、
最下位の階層の分類記号のそれぞれについて、当該分類記号の属する全ての上位階層についての相対座標値と前記最下位の階層の相対座標値とに、上位階層に大きな階層別の倍率を乗じてから加算して平面座標における絶対座標値を算出する絶対座標値算出部と、
前記平面座標において前記絶対座標値の座標に前記分類記号のシンボルを描画したグラフを表示するグラフ表示部と、
を有する特許分析装置。
【請求項16】
技術を最も大きく分類する最上位の階層と当該最上位の階層を含む上位の階層を細分化する下位の階層とを含む複数階層の階層構造を有し複数の分類記号で技術を分類する特許分類を用いて、任意の特許出願の集合に付与された分類記号の付与数を情報処理装置に分析させる特許分析プログラムであって、
前記任意の特許出願の集合に付与された前記分類記号と当該分類記号が付与された前記付与数との組み合わせを複数有する付与数データを取得する第一取得ステップと、
前記最上位の第一階層における分類記号の相対的な座標を示す相対座標値、及び、一階層上位の階層の分類記号が同一である第二階層以下の階層の前記分類記号の相対的な座標を示す相対座標値と、を前記付与数データに基づき算出する相対座標値算出ステップと、
最下位の階層の分類記号のそれぞれについて、当該分類記号の属する全ての上位階層についての相対座標値と前記最下位の階層の相対座標値とに、上位階層に大きな階層別の倍率を乗じてから加算して平面座標における絶対座標値を算出する絶対座標値算出ステップと、
前記平面座標において前記絶対座標値の座標に前記分類記号のシンボルを描画したグラフを表示するグラフ表示ステップと、
を前記情報処理装置に実行させる特許分析プログラム。
【請求項17】
請求項16に記載の特許分析プログラムを前記情報処理装置に読取可能に記録した情報記録媒体。
【請求項18】
技術を最も大きく分類する最上位の階層と当該最上位の階層を含む上位の階層を細分化する下位の階層とを含む複数階層の階層構造を有し複数の分類記号で技術を分類する特許分類を用いて、任意の特許出願の集合に付与された分類記号の付与数を分析する特許分析システムであって、
前記任意の特許出願の集合に付与された前記分類記号と当該分類記号が付与された前記付与数との組み合わせを複数有する付与数データを取得する付与数データ取得部と、
前記最上位の第一階層における分類記号の相対的な座標を示す相対座標値、及び、一階層上位の階層の分類記号が同一である第二階層以下の階層の前記分類記号の相対的な座標を示す相対座標値と、を前記付与数データに基づき算出する相対座標値算出部と、
最下位の階層の分類記号のそれぞれについて、当該分類記号の属する全ての上位階層についての相対座標値と前記最下位の階層の相対座標値とに、上位階層に大きな階層別の倍率を乗じてから加算して平面座標における絶対座標値を算出する絶対座標値算出部と、
前記平面座標において前記絶対座標値の座標に前記分類記号のシンボルを描画したグラフを表示可能なデータを出力するグラフ表示データ出力部と、
を有する特許分析システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、技術内容を分かりやすく俯瞰的に示すことができる特許分析方法、特許分析装置、特許分析プログラム、情報記録媒体及び特許分析システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特定の企業や技術分野に関する特許出願がどのような技術に関するものであるかを分析したいときには、特許情報の一つである特許分類に関する情報を分析してグラフ化するソフトウェアが用いられている(例えば、特許文献1参照)。このようなソフトウェアでは、分析対象となる特許出願の集合において個々の技術を示す分類記号が何件の特許出願に付与されたかを集計することができる。また、このソフトウェアでは、棒グラフや折れ線グラフ、又は、任意の大きさのバブルを縦横に等間隔に並べて表示するマトリックスチャートを用いて集計結果を表示することができる。
【0003】
これらのグラフを適切に用いて集計結果を表示することで、ユーザは関連のある技術分野や出願年ごとの出願件数から出願の増減傾向を理解することができる。関連技術分野や出願の増減傾向からは、特定の企業の保有技術や技術動向などを把握することもできる。また、自社の保有技術を他社の保有技術と比較して強みや弱みを確認したり、自社の保有技術分野に近い技術分野から有望な市場を探索したりすることもできる。これらの特許分析により、特許情報を企業における開発方針や知財戦略の検討に役立てることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006-209174号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、このような特許分析方法を上述した目的だけでなくIPランドスケープに利用することが検討されている。IPランドスケープとは、経営や事業に関する情報として知財情報も取り込んだ分析を行い、企業の知財部門から経営層に経営戦略又は事業戦略を提案する活動のことをいう。IPランドスケープの活動としては、このような分析によって現状の事業環境を俯瞰したり将来展望を予測したりした資料を作成して、経営者や事業責任者に提供することが行われている。しかしながら、経営者や事業責任者が知的財産に関する詳細な資料を読み込んで戦略を判断することは困難であることから、経営層に提供する資料としては俯瞰的でありながら端的で技術的にもわかりやすい資料であることが求められる。
【0006】
また、昨今コーポレートガバナンス・コードとよばれる企業経営を管理監督する仕組みに関する指針が改定されたことで、企業における知的財産に関する管理方針や活動実績についてステークホルダに公表することが求められるように変わりつつある。この指針の要請により開示する活動実績は、株主をはじめ顧客や従業員といった多様なステークホルダから見て分かりやすく定量的な資料であることが好ましい。ここで、上述のソフトウェアでグラフとして表示できる棒グラフや折れ線グラフのような従来型のグラフを用いることもできるが、俯瞰的でありながら技術内容のわかりやすい情報提示は困難であった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するための手段のうち代表的なものを例示すれば、技術を最も大きく分類する最上位の階層と当該最上位の階層を含む上位の階層を細分化する下位の階層とを含む複数階層の階層構造を有し複数の分類記号で技術を分類する特許分類を用いて、任意の特許出願の集合に付与された分類記号の付与数を分析する特許分析方法であって、前記任意の特許出願の集合に付与された前記分類記号と当該分類記号が付与された前記付与数との組み合わせを複数有する付与数データを取得する第一取得ステップと、前記最上位の第一階層における分類記号の相対的な座標を示す相対座標値、及び、一階層上位の階層の分類記号が同一である第二階層以下の階層の前記分類記号の相対的な座標を示す相対座標値と、を前記付与数データに基づき算出する相対座標値算出ステップと、最下位の階層の分類記号のそれぞれについて、当該分類記号の属する全ての上位階層についての相対座標値と前記最下位の階層の相対座標値とに、上位階層に大きな階層別の倍率を乗じてから加算して平面座標における絶対座標値を算出する絶対座標値算出ステップと、前記平面座標において前記絶対座標値の座標に前記分類記号のシンボルを描画したグラフを表示するグラフ表示ステップと、を有する特許分析方法が挙げられる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、技術的な関連性を平面座標上の距離として表すことができ、分類記号を示すシンボルを技術的な関連性を持たせながら描画したグラフを表示することができる。これにより、分析結果を技術的な内容を分かりやすく俯瞰的に示すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態1の特許分析装置の機能ブロックの一例を表す図である。
図2】特許分類の階層構造について説明する説明図である。
図3】実施形態1における付与数データテーブルの模式的な一例である。
図4】実施形態1における相対座標値の算出処理に用いる付与数データと算出処理を説明する説明図である。
図5】実施形態1におけるXY座標上の割当角度と座標角度の説明図である。
図6】実施形態1における相対座標値の算出方法を模式的に示すグラフである。
図7】実施形態1における階層別倍率に関するデータテーブルの一例である。
図8】実施形態1における絶対座標値の算出方法を模式的に示すグラフである。
図9】実施形態1におけるシンボルの色と透明度のデータテーブルの一例である。
図10】実施形態1における特許分析装置の構成の一例を表す概略図である。
図11】実施形態1における特許分析装置の処理の流れを示すフローチャートである。
図12】実施形態1における算出処理で用いられるデータテーブルの模式的な一例である。
図13】実施形態1における特許分析装置の表示画面である。
図14】実施形態1における特許分析装置の表示画面の一部についての拡大図である。
図15】実施形態1におけるセクション別の補正値に関するデータテーブルの一例である。
図16】実施形態1における特許分析装置の補正後の表示画面である。
図17】実施形態2における2組の特許出願の集合を対象にした分析結果を模式的に示すグラフである。
図18】実施形態3のネットワークを介してユーザ端末に接続される特許分析システムの機能ブロックの一例を表す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。なお、本発明は、これら実施形態に何ら限定されるべきものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々の態様で実施し得る。
≪実施形態1≫
<実施形態1:概要>
【0011】
本実施形態に係る特許分析方法及び特許分析装置は、任意の特許出願の集合に付与された特許分類の分類記号について、その付与数に基づいて階層ごとの相対座標値を算出し、上位階層に大きな階層別の倍率を乗じてから加算して絶対座標値を算出し、平面座標上の絶対座標に技術分類のシンボルを描画したグラフを表示する点に特徴を有する。
<機能的構成>
【0012】
図1は、本実施形態の特許分析装置の機能ブロックの一例を表す図である。同図に示すように本実施形態の特許分析装置1は、付与数データ取得部11、相対座標値算出部12、絶対座標値算出部13、シンボル決定部14、ラベル決定部15、グラフ表示部16及び補正値取得部17を有する。なお、以下に記載する特許分析装置1の機能ブロックは、後述するように、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェア及びソフトウェアの両方として実現され得る。具体的には、情報処理装置であるコンピュータを利用するものであれば、CPUや主メモリ、バス、あるいは二次記録装置(ハードディスクや不揮発性メモリ、CDやDVDなどの記憶メディアとそれらメディアの読取ドライブなど)、情報入力に利用される入力デバイス、印刷機器や表示装置、その他の外部周辺装置などのハードウェア構成部、またその外部周辺装置用のインターフェイス、通信用インターフェイス、それらハードウェアを制御するためのドライバプログラムやその他アプリケーションプログラム、利用者インターフェイス用アプリケーションなどが挙げられる。
【0013】
そして主メモリ上に展開したプログラムに従ったCPUの演算処理によって、入力デバイスやその他インターフェイスなどから入力されメモリやハードディスク上に保持されているデータなどが加工、蓄積されたり、上記各ハードウェアやソフトウェアを制御するための命令が生成されたりする。また、この発明は装置として実現できるのみでなく、方法としても実現可能である。また、このような発明の一部をソフトウェアとして構成することができる。更に、そのようなソフトウェアをコンピュータに実行させるために用いるソフトウェアプログラム製品も本発明の技術的な範囲に含まれる。また、このようなソフトウェアプログラム製品を記録したコンピュータ読取可能な情報記録媒体(コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、又は、半導体メモリを含む。)も、当然に本発明の技術的な範囲に含まれる。以上については、本明細書の全体を通じて同様である。
<実施形態1の各構成の説明>
<付与数データ取得部の説明>
【0014】
付与数データ取得部11は、任意の特許出願の集合に付与された特許分類の分類記号とその分類記号が付与された付与数との組み合わせを複数有する付与数データを外部からの入力を受けて取得する。また、付与数データ取得部11は、取得した付与数データを相対座標値算出部12に出力する。特許分類は、多くの場合において、技術を最も大きく分類する第一階層、第一階層を細分化する第二階層、及び、第二階層を更に細分化する第三階層を含む三階層以上の複数階層の階層構造を有し、複数の分類記号で技術を分類する。三階層以上の階層構造を有する特許分類としては、例えば、国際特許分類(IPC)、ファイルインデックス(FI)、共通特許分類(CPC)又はヨーロッパ特許分類(ECLA)が挙げられる。これらの特許分類は五階層以上の類似した階層構造を有しており、いずれも本発明の実施に用いることができる。本実施形態においては国際特許分類を用いた分析例を説明する。なお、五階層よりも少ない階層構造の特許分類でも本発明を実施することができる。このような特許分類として、日本で用いられているFタームや米国で用いられているUSPCでも本発明の実施に用いることができる。
【0015】
図2は、国際特許分類等で用いられる特許分類の階層構造について説明する説明図である。国際特許分類等は、同図に示すように、最上位の第一階層であるセクション、第二階層であるクラス、第三階層であるサブクラス、第四階層であるメイングループ、最下位の第五階層であるサブグループの五階層によって構成され、上位の階層を細分化する下位の階層を有して技術を階層的に分類する。
【0016】
例えば、同図に示すように、国際特許分類において「生活必需品」を表す「A」の分類記号のセクションは、一例である「農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業」を表す「A01」の分類記号を含む複数のクラスに細分化される。同様に、「A01」のクラスは、「農業または林業における土作業」を表す「A01B」の分類記号を含む複数のサブクラスに細分化される。「A01B」のサブクラスは、「手作業具」を表す「A01B1/00」の分類記号を含む複数のメイングループに細分化される。「A01B1/00」のメイングループは、「・鋤;ショベル」を表す「A01B1/02」の分類記号を含む複数の「サブグループ」に細分化される。このように、これらの特許分類では、セクションからサブグループまでの各階層のそれぞれが分類記号として機能する。また、上位の分類記号の語尾に英数や記号の文字列が付加されたり、メイングループの「00」の数字が書き換えられたりすることで下層の分類記号が構成される。これらの特許分類では、このような階層構造を有することによって分類記号で技術的な関連性を表すことができる。例えば、上位の階層で分類記号が相違すると下位の階層で分類記号が相違するよりも技術的により離れていることを意味する。
<付与数データの説明>
【0017】
図3は、付与数データの構成を示す付与数データテーブルの模式的な一例である。本実施形態で例示する付与数データは、ある自動車メーカが直近の約5年間に出願した約3万件の日本での特許出願の集合について付与件数を集計したものである。この付与数データは、この集合に付与された特許分類の分類記号と当該分類記号が付与された付与数との組み合わせを複数(この例では付与件数の上位1000個)有する。付与数データにおいては、同図に示すように、例えば国際特許分類におけるサブグループのような最下位の階層の分類記号が何件の特許出願に付与されているかを示す「付与件数」を付与数として設定することができる。なお、付与件数については、専用の特許分析ソフトや表計算ソフトを用いて集計して生成することができる。
【0018】
また、付与数としては、同一の上位階層の分類記号を細分化する下位階層の分類記号(換言すれば、同一の上位階層の分類記号に属する下位階層の分類記号)が何種類付与されているかを示す「付与種数」や、下層階層の分類記号が何回付与されているか(すなわち付与件数の合計)を示す「付与回数」を用いてもよい。一例として、図3に示す例では、メイングループ「A61B5/00」については、サブグループ「A61B5/11」、「A61B5/16」及び「A61B5/18」の分類記号が付与されているため、「付与種数」は3種になる。また、これらの3種のサブグループの付与件数の合計として「付与回数」は77回になる。このように、メイングループ以上の階層については、サブグループに関する付与数データを用いることで、最低限のデータで後述する算出処理を簡易に行うことができる。もちろん、メイングループ以上の階層についての「付与件数」をそれぞれ取得してもよい。更に、同図に示す付与数データテーブルのように分類記号と「付与件数」だけでなく分類記号ごとの説明のテキストデータも付与数データ取得部11に取得させることもできる。
<相対座標値算出部の説明>
【0019】
相対座標値算出部12は、付与数データに基づき各階層の分類記号の相対座標値を算出し、絶対座標値算出部13に出力する。相対座標値は、最上位の第一階層においては、分類記号の相対的な座標を示す。第二階層以下の階層における相対座標値は、一階層上位の階層の分類記号が同一である分類記号の相対的な座標を示す相対座標値である。本実施形態においては、第一階層の第一階層相対座標値と、第二階層の第二階層相対座標値と、第三階層の第三階層相対座標値と、第四階層の第四階層相対座標値と、第五階層の第五階層相対座標値とが算出される。なお、各相対座標値は、各階層における相対座標の原点に対する位置を示す座標値であり、後述する絶対座標値の算出のために階層ごとに算出される。
【0020】
図4は、相対座標値の算出処理に用いる付与数データと算出処理を説明する説明図である。同図においては、セクションごとに付与されたメインクラスの分類記号の種類の数を集計した「付与種数」に基づいて相対座標値の算出処理を行っている。ここでは、相対座標値算出部12は、まず「付与種数」を合計して、全てのセクションにおいて付与されているメインクラスの種類の数の合計を算出する。図4の例では「958」が算出される。次いで、算出した合計で各セクションの「付与種数」を除算し「360」を積算することで各セクションに割り当てられる割当角度θ1が算出される。同図に示すように、一例として同図におけるセクション「A」に割り当てられる割当角度θ1aは2.6°となり、セクション「B」に割り当てられる割当角度θ1bは125.5°となる。このように、付与数が多いセクションほど割当角度θ1が大きく割り当てられることになる。
【0021】
次に、図5を用いて、相対座標値を算出するためにセクションごとに算出する角度の意味と算出処理について説明する。図5は、平面座標であるXY座標上の割当角度と座標角度の説明図である。同図に示すように、割当角度θ1は「付与種数」の多いセクションほど角度を大きく割り当てることで、セクションごとにシンボルを描画する領域を広く確保している。なお、同図における角度は、正のX軸から反時計回りの方向に傾斜した線分と正のX軸のなす角度ではなく、正のY軸から時計回りの方向に傾斜した線分と正のY軸のなす角度を用いて説明する(後述の図6も同様)。このような角度の取り方をする理由として、この特許分析装置1で表示するグラフは、数学的な算出結果を示すものではなく、分析結果を検討するための資料として分類記号を示すシンボルを分かりやすく配置することを目的としているためである。例えば、画面や紙面の上側から時計周りにシンボルを配置したほうが右側から反時計回りにシンボルを配置するよりも検討用資料としてわかりやすい。
【0022】
続いて、相対座標値算出部12は、割当角度θ1を用いて座標角度θ2を算出する。具体的には、並び順で前のセクション(分類記号)があるときは前のセクションの割当角度θ1を全て加算し、更に自セクション(分類記号)の割当角度θ1を1/2にして加算したものを座標角度θ2として算出する。一例として、同図におけるセクション「A」では、並び順で前のセクションが存在しないので座標角度θ2aは2.6°を1/2にした1.3°となる。これに対して、セクション「B」では、並び順で前のセクションのセクション「A」が存在するのでセクション「A」の割当角度θ1aである2.6°と、自セクションの割当角度θ1bである125.5°を1/2にした62.8°とを加算した65.4°がセクション「B」の座標角度θ2bとなる。なお、同図においては理解の容易のために、座標角度θ2bのみを表示しているが、セクション「C」からセクション「H」までの座標角度θ2c~θ2hまでについても同様に算出する(図4参照)。このように算出した各セクションの座標角度θ2a~θ2hは、シンボルを描画する領域を広くすることができるように角度を大きく領域を割り当てながら、原点を囲む座標上でシンボルを分布させることができるように算出される。
【0023】
次いで、相対座標値算出部12は、各セクションの「付与種数」の多い順である付与順位Rを算出する。図4に示すように、本実施形態における集合については、「付与種数」が334種で最も多いセクション「B」の付与順位Rbが1位となる。2位以下も同図の通り算出されることで、各セクションの付与順位Ra~Rhが算出される。続いて、相対座標値算出部12は、各セクションの付与順位Ra~Rhと座標角度θ2a~θ2hとに基づき、三角関数を用いて相対座標値を算出する。図6は、相対座標値の算出方法を模式的に示すグラフである。具体的には、各セクションの相対座標値におけるX成分は、座標角度θ2a~θ2hで傾いた付与順位Ra~Rhに比例する原点からの長さの線分の余弦(コサイン)の値として算出される。同様に、各セクションの相対座標値におけるY成分は、座標角度θ2a~θ2hで傾いた付与順位Ra~Rhに比例する原点からの長さの線分の正弦(サイン)の値として算出される。
【0024】
例えば、図6に示すセクション「E」については、付与順位Reの7位に相当する長さLeと座標角度θ2eの134.0°とに基づいて相対座標値が算出される。なお、この座標角度θ2eの134.0°は、三角関数を用いるための通常のXY座標では316°に相当する。よって、セクション「E」の相対座標値のX成分は、316°の余弦の値である0.719339・・・と長さLeとを積算した値となる。また、セクション「E」の相対座標値のY成分は、316°の正弦の値である-0.694658・・・と長さLeとを積算した値となる。ここでいう長さLはセクション間の相対値であり、付与順位Reが7位であるセクション「E」の長さLeは、例えば付与順位Rbの1位であるセクション「B」の長さLbと比べて7倍の長さとなる。これにより、セクション「E」はセクション「B」と比べて原点から7倍離れた位置に相対座標値が設定されることになる。同様にして、相対座標値算出部12は、各セクションについての相対座標値を算出する。
【0025】
このように、相対座標値算出部12は、図5及び図6に示すように、分類記号が特許分類における並び順に原点を囲みながら並ぶように相対座標値を算出している。また、相対座標値算出部12は、分類記号の付与数が多いほど角度を大きく加算しながら、三角関数を用いて相対座標値を算出している。そして、相対座標値算出部12は、付与数が多い順に分類記号を原点に近づけるように相対座標値を算出している。これにより、特許分類における並び順に分類記号が原点を囲みながら並ぶように相対座標値を算出することで、分類記号を示すシンボルを描画する座標を決めることができる。
【0026】
このように相対座標値を算出することで、特別な操作や個別の設定値を入力することなく、技術的な関連性を有する相対的な座標値を算出することができる。また、下位の階層において多くの分類記号が付与されていることからシンボルを多く描画する必要があるセクションのために、原点に近い中央付近に広い領域を設定することができる。この結果、付与数が多い分類記号を相対的にコア技術であることを示すことができる。また、シンボルが多く表示されてもシンボルの重複や密集を抑えて見やすく描画することができる。これに対し、分類記号が付与された数が多くなくシンボルをそれほど多く描画する必要がないセクションについては、原点から離れた領域を設定することで、コア技術でない周辺技術や新規技術であることを分かりやすく、かつ、他のセクションとの重複や密集が生じにくいようにシンボルを描画することができる。
【0027】
続いて、相対座標値算出部12は、クラス以下の階層についても相対座標値を算出する。これらの階層においても基本的には第一階層と同様に相対座標値が算出される。ただし、クラス以下の階層については上位の階層が存在するために、一階層上位の分類記号が同じである分類記号について上述した相対座標値の算出処理を行う点で先述したセクションについての相対座標値の算出処理とは相違する。例えば、相対座標値算出部12は、サブグループである最下位の階層について、図3に示すサブグループ「A61B5/11」、「A61B5/16」及び「A61B5/18」はメイングループ「A61B5/00」に属し、換言すれば一階層上位の分類記号が同じであるため、これらの相対値としての相対座標値を算出する。
【0028】
このようにして、相対座標値算出部12は、クラスについての相対座標値においては、付与数データで分類記号が付与されたサブグループの上位のクラスの数だけ算出する。サブクラスの相対座標値については、相対座標値算出部12は、付与数データで分類記号が付与されたサブグループの上位サブのクラスの数だけ算出する。メイングループの相対座標値については、相対座標値算出部12は、付与数データで分類記号が付与されたサブグループの上位メイングループの数だけ算出する。サブグループの相対座標値においては、相対座標値算出部12は、付与数データで分類記号が付与されたサブグループの数だけ算出する。これにより、本実施形態における特許出願の集合に関する全ての分類記号について相対座標値が算出される。
【0029】
なお、相対座標値を算出するときに、付与順位Reに替えて付与数の逆数を原点からの距離(長さ)として用いてもよい。この場合、最上位の階層では、複数の分類記号のうち前記付与数が多いほど原点に近づけるように付与数の逆数を用いて相対座標値が算出される。クラス以下の階層では、同一の上位の階層に含まれる複数の分類記号のうち前記付与数が多いほど原点に近づけるように付与数の逆数を用いて相対座標値が算出される。これにより、付与数の多い分類記号を原点により近づけ、付与数の少ない分類記号を原点からより遠ざけるようにしてもよい。
<絶対座標値算出部の説明>
【0030】
絶対座標値算出部13は、最下位の階層の分類記号のそれぞれについて、その分類記号の属する全ての上位階層についての相対座標値と最下位の階層の相対座標値とに、上位階層に大きな階層別の倍率を乗じてから加算して平面座標における絶対座標値を算出する。図7は、階層別の倍率である階層別倍率に関するデータテーブルの一例である。同図に示すように、階層別倍率Mは、上位階層ほど大きくなるように設定されている。具体的には、本実施形態における階層別倍率Mとして、第一階層であるセクションの階層別倍率M1は50に、第二階層であるクラスの階層別倍率M2は15に、第三階層であるサブクラスの階層別倍率M3は10に、第四階層であるメイングループの階層別倍率M4は5に、第五階層であるサブグループの階層別倍率M5は3にそれぞれ初期値が設定されている。このように、上位の階層の相対座標値により大きな数を乗じてから絶対座標値を算出することで、技術的な関連性(近さ、遠さ)を平面座標上の距離として表すことができる。
【0031】
例えば、国際特許分類ではセクションが異なれば技術的にはほとんど関連のない技術(遠い技術)であることからセクションに関する相対座標値については、図7に示すように最も大きな階層別倍率Mを乗じることでセクションの異なるシンボルを平面座標において相対的に遠くに描画することができる。一方、例えばメイングループが同じであればサブグループが異なってもメイングループとしては関連する技術(近い技術)であることからサブグループに関する相対座標値については、同図に示すように最も小さな階層別倍率Mを乗じることでサブグループの異なるシンボルを平面座標において相対的に近くに描画することができる。
【0032】
図8は、絶対座標値の算出方法を模式的に示すグラフである。同図に示すように、絶対座標値算出部13は、相対座標値のX成分とY成分を階層ごとの階層別倍率Mを乗じてから、X成分について全て加算して絶対座標値のX成分として算出し、Y成分について全て加算して絶対座標値のY成分として算出する。具体的には、n番目の絶対座標値のX成分Xnは、セクションに関する階層別倍率M1を乗じたセクションの相対座標値のX成分Xn-1、クラスに関する階層別倍率M2を乗じたクラスの相対座標値のX成分Xn-2、サブクラスに関する階層別倍率M3を乗じたサブクラスの相対座標値のX成分Xn-3、メイングループに関する階層別倍率M4を乗じたメイングループの相対座標値のX成分Xn-4、及び、サブグループに関する階層別倍率M5を乗じたサブグループの相対座標値のX成分Xn-5を全て加算することで算出される。同じくn番目の絶対座標値のY成分Ynは、セクションに関する階層別倍率M1を乗じたセクションの相対座標値のY成分Yn-1、クラスに関する階層別倍率M2を乗じたクラスの相対座標値のY成分Yn-2、サブクラスに関する階層別倍率M3を乗じたサブクラスの相対座標値のY成分Yn-3、メイングループに関する階層別倍率M4を乗じたメイングループの相対座標値のY成分Yn-4、及び、サブグループに関する階層別倍率M5を乗じたサブグループの相対座標値のY成分Yn-5を全て加算することで算出される。このように、絶対座標値算出部13は、最下位の階層の分類記号の全て(本実施形態では1000個)について絶対座標値を算出し、グラフ表示部16に出力する。
【0033】
階層別倍率Mとしては、図7に示すように、上位階層ほど大きくなるように設定されていていることがより好ましいが、少なくとも下位の階層の階層別倍率Mが上位の階層の階層別倍率Mよりも大きくならないように設定すれば全体としては、技術的な関連性を平面座標上の距離として表すことができる。例えばメイングループとサブグループについては同一の階層別倍率Mとして、それ以上の階層はそれよりも大きい階層別倍率Mを設定しても、上位階層に大きな階層別の倍率を乗じることができる。また、下位の階層の相対座標値だけに1より小さい正の数を乗じることで、実質的に上位階層に大きな階層別倍率Mを乗じるようにしてもよく、当然に本発明の技術的な範囲に含まれる。
<シンボル決定部の説明>
【0034】
シンボル決定部14は、シンボルを描画する最下位の分類記号のそれぞれについて、シンボルの大きさ、並びに、シンボルの形態である形状、模様、色及び透明度といったシンボルの外観を決定しシンボルデータとしてグラフ表示部16に出力する。本実施形態において、シンボル決定部14は、半透明で単色の円形に表されるバブルでシンボルを描画するように決定する。また、シンボル決定部14は、付与数の多い分類記号のシンボルを大きく描画するように決定する。図9は、シンボルの色と透明度のデータテーブルの一例である。シンボル色はRGB値で表される。また、シンボル色は、後述するシンボルが描画される処理においてユーザがセクションの境界を認識できるようにセクション間で異ならせた色、形状又は模様とするのが好ましい。言い換えると、特許分類における技術のまとまりごとにシンボルの色、形状又は模様を同一とすることで、技術のまとまりをシンボルの色、形状又は模様で表すことができる。これにより、例えばセクション間でシンボルが混同されるのを防止することができる。
【0035】
このような目的から、隣接して表示されるセクションは色相環における補色側の色になるように設定するのがより好ましい。また、表示されたグラフに基づいてユーザがシンボル色を変更可能とするのが好ましい。なお、シンボルは付与数の多さにより必ずしも大きくする必要はない。例えば、付与数の多い分類記号のシンボルを目立ちやすい色(例えば濃色や赤色)で描画してもよい。また、付与数の少ない分類記号のシンボルを目立ちにくい色(例えば淡色や青色)で描画してもよい。この場合、付与数の多少と色の関係を示す凡例をグラフに添付して表示するのが好ましい。
【0036】
また、シンボルは半透明で表示するのが好ましい。図9に示すように、シンボルの透明度はパーセンテージ(%)で決定される。例えばシンボルを付与数に比例してバブルを大きくしたときにバブルが密集していて多くのバブルが重複してしまうようなときには、シンボルが半透明であれば重なったバブルでもその大きさを確認することができ、密集状態でもバブルの大きさとして付与数を把握することができるからである。
【0037】
また、シンボルの形状として、円形に表されるバブルではなく例えば任意の多角形や星形のような形状のドットでシンボルを描画してもよい。この場合、特許分類における技術のまとまりごとにシンボルの形状を同一とするのが好ましい。これにより、技術のまとまりを把握しやすく分類記号を示すシンボルを描画することができる。例えば、セクションごとにシンボルの形状を同一にして他のセクションとは異ならせることで、セクション間の境界を認識することができ、セクション間でシンボルが混同されるのを防止することができる。
<ラベル決定部の説明>
【0038】
ラベル決定部15は、平面座標上に描画されたシンボルに重ねて描画するためのラベルの内容、大きさ及び文字色といったラベルの外観を決定しグラフ表示部16に出力する。例えば、ラベル決定部15は、図3に示す付与数データに含まれる分類記号の全部又は一部、分類記号の説明の全部又は一部、並びに、前記付与数のうち少なくとも一個若しくは複数個を組み合わせて、ラベルとして描画する内容として決定する。例えば、ラベル決定部15は、図8に示すように、分類記号とその説明と付与数とをこの順に並べ、スペースとカンマで区切った文字列としてのラベルの内容を決定する。
【0039】
ところで、例えばグラフ表示部16で表示されるグラフに描画されるシンボルの数が多いとそれぞれに付されたラベルの文字が重複して判読できなくなることが考えられる。また、分類記号の説明としては百文字を超えるような説明が付けられている場合も多い。一方、当業者であれば、分類記号の説明の冒頭の数文字だけで何の技術に関するか推測できる場合も多い。そこで、ラベル決定部15は、分類記号の説明の冒頭数文字のみをラベルとして表示する対象として決定することもできる。このように少ない文字数で分類記号の説明を描画することで読みやすくラベルを表示することができる。
【0040】
また、例えばシンボルとして付与数が多いほど大きくバブルを描画することでユーザは付与数の相対的な多少は理解できる。しかしながら、バブルの大きさでだけでは付与数の絶対値を理解することはできない。また、シンボルの大きさで付与数を表さない場合には付与数は分からない。そこで、ラベル決定部15は、ラベルに付与数を含めることができる。なお、俯瞰的に分析結果を検討する場合には細かな出願件数はそれほど重要ではないため、付与数を表示しないことで見やすくラベルを表示することもできる。また、シンボルの大きさを凡例として併せて表示することで、ラベルに付与数を含めないようにして、近接するシンボルのラベルが重なりにくくすることもできる。
【0041】
通常、特定の分類記号について全ての桁をラベルとして表示しなければ、どの分類記号であるか特定できない。しかしながら、特定の技術分野の分類記号だけを集めて本発明を実施するような場合や、セクションの区分けはシンボルの色で識別できるようにする場合には分類記号の上位階層の部分を省略できる。例えばバブルの色をセクション単位で変更するようなときには、セクションの1文字を省いて分類記号の一部をラベルに含めることができる。
【0042】
ラベル決定部15は、上述したように、平面座標上に表示するシンボルの数だけ、上述の通りラベルの表示内容、及び、その内容を表示するラベルの文字の色と大きさを決定し、ラベルデータとしてグラフ表示部16に出力する。なお、ラベルは必ずしも必要では無いため、ラベル決定部15はラベルを非表示と決定することもできる。例えば特許分析装置1によりラベルを非表示としてバブルだけ表示したグラフを画像として取り込み、特許分類に詳しくない人でも分かりやすい説明を後処理で付けて資料を作成するときには、ラベルは表示しない方が都合がよいからである。
<グラフ表示部の説明>
【0043】
グラフ表示部16は、絶対座標値算出部13、シンボル決定部14及びラベル決定部15からの出力を受けて、最下位の階層の分類記号のそれぞれについて、平面座標における絶対座標値の座標(絶対座標)に適宜のシンボルを描画し、そのシンボルに対応するラベルを重ねて描画したグラフを表示する。このように、付与数データに基づき特許分類における階層ごとに相対座標を算出し、これらに階層別倍率Mを乗じたうえで加算した絶対座標値の平面座標における座標にその分類記号に対応するシンボルを描画することで、技術的な関連性を平面座標上の距離として表すことができる。これにより、平面座標上に分類記号を示すシンボルを技術的な関連性を持たせながら描画したグラフを表示することができる。
【0044】
なお、グラフ表示部16は、シンボルとラベルを描画したグラフだけでなく、ユーザに入力を促す入力欄を表示してもよい。例えば、上述したシンボルの外観やラベルの内容についての設定項目、又は、階層別倍率Mを入力可能に表示することができる。また、後述する補正値を入力可能な入力欄を表示してもよい。
<補正値取得部の説明>
【0045】
補正値取得部17は、表示された分析結果のグラフを見たユーザによって入力された補正値を取得する。グラフ表示部16に表示された分析結果のグラフをユーザが検討する際に、シンボルやラベルが重なりすぎていて分かりにくかったり、シンボル同士が必要以上に離れすぎていることで平面座標上の領域を広く取り過ぎたりしているときに、位置や分布を補正した分析結果のグラフを表示し直したいときがある。このようなときには、補正値取得部17は、ユーザによる入力を受け付けて補正値を取得し補正値データとして絶対座標値算出部13に出力する。
【0046】
補正値取得部17は、一部の分類記号について絶対座標値を補正する加算補正値と、一部の前記分類記号について絶対座標値を補正する積算補正値を取得する。加算補正値は、絶対座標値に加算して絶対座標値を補正するために用いられる。積算補正値は、絶対座標値に積算補正値を積算して絶対座標値を補正するために用いられる。
【0047】
例えば、セクションの異なる二組のシンボルが重なってしまっているときには一方のシンボルを離れた位置に移動させるのが好ましい。また、二組のシンボルが必要以上に離れすぎているときには、これらのグループを近づけた位置に移動させるのが好ましい。このような場合には、絶対座標値算出部13が、正又は負の加算補正値をセクション別に絶対座標値に加算し補正してからグラフ表示部16に出力することでシンボルの位置を調整することができる。
【0048】
また、例えばシンボルが密集しすぎているセクションについてはシンボルを分散させたり、シンボルが離れすぎているセクションについてはシンボルを密集させたりするのが好ましい。このような場合には、絶対座標値算出部13が、積算補正値をセクション別に絶対座標値に積算し補正してからグラフ表示部16に出力することでシンボルの位置を調整することができる。これらの補正がされた絶対座標値が入力されたグラフ表示部16は補正された絶対座標にシンボル及びラベルを描画したグラフを再度表示する。以上のように補正を行うことで、グラフ表示部16は、シンボルの一部を移動させたり、シンボルのグループを拡縮させたりして、ユーザの希望通りの位置にシンボルを描画したグラフを表示することができる。
<ハードウェア構成>
【0049】
図10は、上記機能的な各構成要件をハードウェアとして実現した際の特許分析装置における構成の一例を表す概略図である。このハードウェア構成により、図1に示す付与数データ取得部11、相対座標値算出部12、絶対座標値算出部13、シンボル決定部14、ラベル決定部15、グラフ表示部16及び補正値取得部17の機能が実現され、関連するその他の各種演算処理が実行される。
【0050】
図10に示すように、特許分析装置1は、中央演算装置であるCPU101と、主記憶装置である主メモリ102と、補助記憶装置である不揮発性メモリ103と、外部入出力機器と接続するインターフェイス104などを備えた情報処理装置(計算機)である。これらのハードウェアがシステムバス105などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。インターフェイス104には、ユーザからの情報の入力を受け付ける入力機器であるマウス106及びキーボード107、ユーザへの情報の表示を行うモニタ108、インターネットを介して外部のデータベースと通信可能なLAN109などが接続されている。
【0051】
主メモリ102には各種プログラムや各種データが読み出され、CPU101が読み出された当該プログラムとデータを参照することで各種演算処理を実行する。ハードディスクや半導体メモリで構成される不揮発性メモリ103には、特許分類の分類記号とその説明とが紐付けられた特許分類データや上述した付与数データが格納される。特許分類データとして、国際特許分類であれば、セクション、クラス、サブクラス、メイングループ及びサブグループの階層構造を有する分類記号と、その分類記号の階層ごとの説明とが紐付けられたデータとして格納される。また、不揮発性メモリ103には、階層別倍率Mとシンボルデータとラベルデータと補正値データの初期値が格納されている。また、不揮発性メモリ103には各種プログラムが格納されている。
【0052】
ここで、主メモリ102には、付与数データ取得プログラム、座標値算出プログラム、グラフ表示プログラム及び補正プログラム等の各プログラムがユーザの入力機器の操作などをトリガーとして読み出される。CPU101は、主メモリ102に読み出された付与数データ取得プログラムを解釈し、そのプログラムにしたがった処理を行う。例えば、本実施形態の特許分析装置1では、ユーザの入力機器の操作に応じて外部のデータベースで生成された付与数データがインターフェイス104、システムバス105及びLAN109を介して不揮発性メモリ103に格納される。
【0053】
あるいは、CPU101は、本実施形態の特許分析装置1における処理の前処理として、専用の特許分析プログラムや表計算プログラムといった付与数データ生成プログラムにより外部のデータベースから受信したCSV(Comma-Separated Values)形式のデータから付与数データを生成する。通常、特許情報提供業者から提供されるデータベースでは、出願に関する日付の情報、発明の名称などの発明の内容に関する情報、審査状況や登録状況などに関する情報、又は、付与された各種の特許分類の情報などが、出願単位、公報単位又は出願ファミリー単位でまとめられたCSV形式のファイルで提供される。しかしながら、この形式のままでは、本実施形態の特許分析装置1での利用ができないため、特許分類の分類記号ごとの付与数に集計する必要がある。そこで、外部のデータベースから付与数データが提供されない場合には、CPU101は、各種の付与数データ生成プログラムを用いて、CSV形式のファイルから付与数データを生成し、不揮発性メモリ103に格納する。
【0054】
また、CPU101は、グラフ表示プログラムにしたがいモニタ108を制御して平面座標上にシンボルやラベルが描画された分析結果のグラフを表示しユーザに提供することで、グラフ表示部16として機能する。分析結果を示すグラフが見づらいとユーザが判断した場合に入力機器であるマウス106及びキーボード107を用いてにシンボルデータ、ラベルデータ及び補正値データ等を入力したときには、補正プログラムにしたがい不揮発性メモリ103にこれらのデータが格納される。このように、CPU101は、各種プログラムにより、シンボル決定部14、ラベル決定部15、及び、補正値取得部17としても機能する。
<処理の流れ>
【0055】
図11は、実施形態1の特許分析装置の処理の流れを示すフローチャートの一例である。なお、以下に示すステップは、上述した計算機の各ハードウェア構成によって実行されるステップであっても良いし、情報記録媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
【0056】
まず、CPU101は、ステップS101(本発明における第一取得ステップ)において、付与数データ取得部11として機能し、任意の特許出願の集合に付与された分類記号とその分類記号が付与された付与数との組み合わせを複数有する付与数データを取得し不揮発性メモリ103に格納する。ここでは、CPU101は、マウス106やキーボード107を用いたユーザの操作に応じて、インターフェイス104やLAN109等を介して接続された外部のデータベースから付与数データ(図3参照)を取得して不揮発性メモリ103に格納する。なお、CPU101が付与数データ生成プログラムを用いてCSV形式のデータから付与数データを生成して取得するようにしてもよい。
【0057】
付与数データとしては、分類記号とその説明の組み合わせである特許分類データが不揮発性メモリ103に格納されていれば、分類記号とその付与数との組み合わせだけを取得しても本発明の処理を実行することができる。この場合、CPU101は、この付与数データの分類記号に対応する説明を不揮発性メモリ103から読み出し分類記号に紐付けた状態で主メモリ102に保持する。このようにして、CPU101は、付与件数の多い順で上位1000位までの1000個のサブグループの分類記号とその説明とその付与数との組み合わせを取得する。
【0058】
続いて、ステップS102(本発明における相対座標値算出ステップ)において、CPU101は、相対座標値算出部12として機能し、付与数データにおけるサブグループの分類記号のそれぞれについて、その分類記号とその分類記号の属する全ての階層について相対座標値を付与数に基づき算出する。図12は、本実施形態の算出処理で用いられるデータテーブルの模式的な一例である。本実施形態においては、CPU101は、1000個のサブグループの分類記号について、セクションからサブグループまでの5階層の相対座標値を算出することで、合計5000個の相対座標値を算出する。例えば、同図に示す1個目の分類記号「A47C7/62」については、セクション「A」に関する相対座標値のX成分X1-1である0.01とY成分Y1-1である0.75が算出される。この分類記号のクラス「A47」に関し、相対座標値のX成分X1-2である0.23とY成分Y1-2である0.83が算出される。この分類記号のサブクラス「A47C」に関し、相対座標値のX成分X1-3である0.00とY成分Y1-3である0.00が算出される。この分類記号のメイングループ「A47C7/00」に関し、相対座標値のX成分X1-4である0.00とY成分Y1-4である-0.10が算出される。この分類記号のサブグループ「A47C7/62」に関し、相対座標値のX成分X1-5である0.00とY成分Y1-5である-0.10が算出される。なお、同図に示す数値は理解の容易のために桁数を限って表しているが、実際の算出結果は図6に示すように三角関数を用いて算出されているためにもっと多くの桁数を用いて表される。同様にして、CPU101は、残り999個の分類記号についても相対座標値を算出し、全ての相対座標値を不揮発性メモリ103に格納する。
【0059】
次いで、ステップS103(本発明における絶対座標値算出ステップ)において、CPU101は、絶対座標値算出部13として機能して、不揮発性メモリ103から相対座標値を読み出し絶対座標値を算出する。このステップでは、CPU101は、サブグループの分類記号のそれぞれについて、そのサブグループの分類記号の属する全ての上位階層(セクションからメイングループまで)についての相対座標値と最下位の階層(サブグループ)の相対座標値とに階層別倍率Mを乗じたうえで、これらを全て加算して絶対座標値を算出する。本実施形態においては、CPU101は、サブグループの分類記号のそれぞれについて、図7に示す階層別倍率Mを図12に示す相対座標値のX成分とY成分とのそれぞれに階層別に乗じてから加算する。これにより、例えば同図における1番目の分類記号の絶対座標値のX成分X1である3.95と、この分類記号の絶対座標値のY成分Y1である49.15とが算出される。同様に、CPU101は、残り999個の分類記号についても絶対座標値を算出し、全ての絶対座標値を不揮発性メモリ103に格納する。
【0060】
続いて、ステップS104において、CPU101は、シンボル決定部14として機能し、平面座標上に表示するシンボルの外観を決定する。本実施形態において、CPU101は、不揮発性メモリ103から付与数データを読み出し、絶対座標値を算出したサブグループの分類記号のそれぞれについて、分類記号の付与数に比例して円形のバブルの面積を大きくするようにバブルの直径を決定する。なお、分類記号のシンボルの付与数に比例して円形のバブルの直径を大きくするようにバブルの直径を決定してもよい。また、CPU101は、図9に示すように、セクションごとにバブルの色を異ならせた単色として決定する。このように、特許分類における技術のまとまりごとにシンボルの色、形状又は模様を同一とするのが好ましい。また、CPU101は、バブルの透明度を50%に決定し半透明とすることで、バブルが重複した場合でもそれぞれのバブルの大きさがわかるように決定する。CPU101は、付与数データにおける全てのサブグループの分類記号についてシンボルの外観について決定しシンボルデータとして不揮発性メモリ103に格納する。
【0061】
次いで、ステップS105において、CPU101は、ラベル決定部15として機能し、平面座標に描画されたバブルに重ねて描画するためのラベルの内容、大きさ及び文字色といったラベルの外観を決定する。本実施形態においては、CPU101は、不揮発性メモリ103から付与数データを読み出し、分類記号をラベルとするように決定する。CPU101は、全てのサブグループの分類記号についてラベルの内容や外観をラベルデータとして不揮発性メモリ103に格納する。
【0062】
続いて、ステップS106(本発明におけるグラフ表示ステップ)において、CPU101は、主としてモニタ108とともにグラフ表示部16として機能し、平面座標においてサブグループの分類記号の絶対座標にバブルを描画する。図13は、特許分析装置1の表示画面における分析結果を示すグラフである。図14は、特許分析装置1の表示画面のグラフの一部についての拡大図である。これらの図においては、グレースケールに変換されている関係で、実際の表示画面で表示される図9に示すバブル色は識別できないため、セクションを表す英字1字とセクション同士の境目を示す破線を追加している(図16についても同様)。
【0063】
このステップS106において、CPU101は、絶対座標値、シンボルデータ及びラベルデータを不揮発性メモリ103から主メモリ102に読み出す。続いて、CPU101は、これらの情報に基づいて描画したグラフをモニタ108に表示する。具体的には、CPU101は、1000個のサブグループの分類記号について絶対座標値を相互に比較し、X成分とY成分の両方について最大値と最小値を算出する。次いで、CPU101は、その範囲が含まれるようにX軸とY軸の最大値と最小値とを設定したXY座標を描画する。また、CPU101は、図13に示すように、このXY座標におけるサブグループの絶対座標値の位置(絶対座標)に、1000個のサブグループのバブルを描画する。ここで、これらのバブルは、その直径がバブルの面積が付与数に比例するような大きさに描画される。また、これらのバブルは、図9に示す色と透明度で描画される。これにより、図13に示すように、バブルが密集した部分では半透明のバブルが重なることで濃く描画される。
【0064】
また、CPU101は、図14に示すように、全てのラベルを全てのバブルの上に重ねるように描画する。同図に示すように、バブルの意味する分類記号とバブルの大きさから、分析対象とした集合にどのような技術がどれだけ含まれているかを確認することができる。なお、同図に示すようにグラフの一部を拡大してモニタ108に表示できるようにするのが好ましい。ラベルの文字を小さく描画していてもユーザが読むことができるからである。
【0065】
図13に示すように、本実施形態において1000個の分類記号とその説明と付与数との組み合わせである付与数データを取得しているので、1000個のシンボルとラベルが平面座標上に付与数に応じた位置関係で表示される。これにより、技術的な関連性を平面座標上の位置関係として表すことができ、平面座標上に分類記号を示すバブルを技術的な関連性を持たせながら描画させることができる。よって、分析対象の集合について技術内容を分かりやすく俯瞰的に示すことができ、知財戦略や経営戦略の検討などに利用し易く特許分析結果を提供することができる。また、同図に示すように付与数の多いセクションを中央に位置させることで重要な技術(コア技術)であることを分かりやすく表示することができる。
【0066】
しかしながら、このように表示したときに、ユーザが注目しているセクションや一部の分類記号のバブルを分散させて表示したいとか、必要以上にばらついているセクションについてはバブルを描画している領域を狭くしたいという希望を持つことも考えられる。そこで、ステップS107において、CPU101は、入力機器であるマウス106やキーボード107とモニタ108とともに補正値取得部17として機能し、ユーザが補正を必要としているか否かを判断する。このために、CPU101は、例えば入力機器を用いたユーザからの補正値の入力を受け付ける。図15は、セクション別の補正値に関するデータテーブルの一例である。CPU101は、モニタ108において、例えば分析結果を示すグラフの横に同図の補正値を入力可能な入力欄を表示する。ここでは、同図では入力後の数値を示しているが、積算補正値を1、Xにおける加算補正値であるX補正値、及び、Yにおける加算補正値であるY補正値は0といったような補正をしない初期値を表示しておくことができる。
【0067】
そして、CPU101は、ステップS107においてユーザが入力機器を用いて補正値を入力したときは補正が必要と判断する。一方、入力がないときには補正は不要であるとして、分析結果を示すグラフを表示し続ける。なお、図7に示す階層別倍率M、図9に示すシンボルの設定データ、ラベルの内容などの入力可能な入力欄を設けてもよい。なお、これらの入力欄にも初期値を表示しておくこともできる。
【0068】
ユーザにより図15に示すセクションごとの積算補正値や加算補正値の入力がされたときは、ステップS108(本発明における第二取得ステップと第三取得ステップ)において、CPU101は入力値を補正値データとして取得し不揮発性メモリ103に格納する。図15における積算補正値は、セクションごとにバブルを密集又は分散させるために、セクションごとに絶対座標値に積算する補正値である。X補正値とY補正値は、XY座標上でセクションごとにバブルを任意の方向に移動させるために、各セクションについて絶対座標値にそれぞれ加算する加算補正値である。例えば、セクション「B」については、最も多くの分類記号が含まれるため図13に示すように密集した状態で表示される。そこで、セクション「B」のバブルを分散させたいときには、積算補正値を1よりも大きくすることで、絶対座標値の絶対値が大きくしてバブルをXY座標上で分散させることができる。
【0069】
また、これによりセクション「B」のバブルがXY座標上で全体的に広がって表示されることで位置を補正する必要があるとユーザが判断することも考えられる。このような場合にはセクション「B」のX補正値とY補正値にXY座標上で移動させたいだけ加算補正値を入力することができる。なお、図15におけるセクション「B」のX補正値が-2であることからXY座標上でバブルをマイナスの方向(画面の左方向)に移動させ、Y補正値が2であることからXY座標上でバブルをプラスの方向(画面の上方向)に移動させることになる。なお、CPU101は、XY座標を表示する際に、X軸とY軸の目盛りとその数値を表示しておくこともできる。これにより、XY方向にどのぐらいバブルを移動させたらよいか、換言すればX補正値とY補正値をどのぐらいの値で入力したらよいかをユーザに知らせることができる。
【0070】
続いて、ステップS109(本発明における第一補正ステップと第二補正ステップ)において、CPU101は、絶対座標値算出部13として機能し、一部の分類記号としてセクションごとに絶対座標値を補正する。具体的には、CPU101は、セクションごとに絶対座標値に積算補正値を積算する。また、積算補正値を積算後の絶対座標値のX成分とY成分とにX補正値とY補正値とをそれぞれ加算する。これにより、CPU101は、ユーザの入力に応じて分布や位置が補正された絶対座標値を算出することになる。なお、ユーザによって階層別倍率Mが入力されたときには、既に算出されている相対座標値と入力された階層別倍率Mに基づいて絶対座標値を算出したうえで、上述の補正値を用いた処理を実行する。
【0071】
次いで、ユーザによってシンボルデータが入力されたときには、CPU101は、ステップS104においてシンボルの外観を決定し直す。また、ユーザによってラベルデータが入力されたときには、CPU101は、ステップS105においてラベルの内容を決定し直す。
【0072】
続いて、CPU101は、ステップS106を再度実行し、モニタ108において表示しているグラフをユーザの入力に応じた内容となるように、バブルとラベルを描画し直したグラフを表示する。図16は、特許分析装置の補正後の表示画面である。同図に示すように、図13では密集していたセクション「B」やセクション「F」についてバブルを分散させて表示することができる。これによれば、例えばラベルの内容やバブルの分布をユーザに理解しやすくグラフを表示することができる。
【0073】
以上で説明した通り、本実施形態における特許分析装置1は、約3万件の特許出願の集合に付与された特許分類の分類記号について階層ごとの相対座標値を付与数に基づいて算出し、1000個のサブグループの分類記号に関する全階層の分類記号の相対座標値に階層別倍率Mを乗じてから全て加算して絶対座標値を算出し、平面座標上にバブルとラベルを表示することができる。これにより、技術的な関連性を平面座標上の距離として表すことができ、平面座標上の位置関係として技術的な関連性を持たせながら分類記号のバブルを描画させることができる。これにより、技術内容を分かりやすく俯瞰的に示すことができ、知財戦略や経営戦略の検討などに利用し易く特許分析結果を提供することができる。
≪実施形態2≫
【0074】
上述した実施形態では、1組の特許出願の集合について分析を行ったが、複数組の特許出願の集合について分析を行い、同じ平面座標上に複数組の特許出願の集合についてのシンボルを重ねたグラフを表示するようにしてもよい。この場合、例えば二組の集合を対象に分析する場合には、上述したステップS101において、CPU101は、任意の特許出願の集合である第一の集合(グループA)と第二の集合(グループB)とについて付与数データを取得する。続いて、ステップS102において、CPU101は、グループAとグループBとについて、分類記号が同一の付与数を加算し、加算した付与数を用いて上述した相対座標値の算出処理を実行する。次いで、ステップS103において、CPU101は、上述した実施形態と同様に絶対座標値を算出する。続いて、ステップS104において、CPU101は、グループAとグループBとについて、シンボルを異ならせるようにシンボル色などを決定する。次いで、CPU101は、ステップS106において、グループA及びグループBのシンボルを同一の平面座標上に表示する。
【0075】
図17は、2組の特許出願の集合を対象にした分析結果を模式的に示すグラフである。同図では、細線の斜線でハッチングを付けたバブルで表されたグループAと太線の斜線でハッチングを付けたバブルで表されたグループBの2組の特許出願の集合を対象にして付与数データを取得し、相対座標値の算出処理においてはグループAとグループBの付与数を加算してから上述した相対座標値の算出処理が行われる。例えば、同図に示す絶対座標値のX成分Xn、Xn+1・・・と、絶対座標値のY成分Yn、Yn+1・・・とはグループAとグループBの付与数を加算した相対座標値から算出されることにより、グループAとグループBの絶対座標値は、同じ分類記号であれば同じ値として算出される。
【0076】
また、グラフにおいて表示されたバブルがどちらのグループのバブルであるのかをユーザが識別できるように、これらのグループのバブルの色、形状又は模様は相互に異なるように決定される。図17ではハッチングの向きと太さを異ならせることで、いずれのグループのバブルであるかを識別できるようにしている。同図に示すように、ハッチングの種類が異なることで、グループAのバブルだけが描画される分類記号や、グループBのバブルだけが描画される分類記号や、グループAとグループBのバブルが重複して描画される分類記号を確認することができる。
【0077】
また、各グループの付与数に比例してバブルを大きくすることで、グループ同士でバブルの大きさを比較することができる。これにより、いずれのグループでも出願されていることで関連する開発が行われている可能性のある技術分野、いずれかのグループのみで出願されていることで独自の開発が行われている技術分野などを把握することができる。ここで、本実施形態においては、相対座標値の算出処理においてグループAとグループBの値を加算してから上述した相対座標値の算出処理が行われ、特定の分類記号については同一の絶対座標値となることから、これらのグループのバブルは同じ絶対座標に描画されることになって重なって描画されるため、バブルの大きさから相対的な付与数(出願件数)を容易に比較することができる。
【0078】
本実施形態によれば、上述の実施形態と同様の効果を奏することができるほか、同一の平面座標上に複数の集合のシンボルを比較可能に描画することができる。これにより、例えば自社と他社の出願状況を比較したり、所定の期間(例えば10年)の特許出願の集合について比較して技術動向を把握したりすることができる。これにより企業同士の保有技術の比較や動向把握を行うことができ、知財戦略などの各種戦略の検討に役立てることができる。
≪実施形態3≫
【0079】
また、上述した実施形態では、ユーザが所有するコンピュータ(情報処理装置)を用いて本発明の処理を実行する構成例について説明したが、特許情報提供業者が本発明の処理を実行することで、特許分析サービスとしてユーザの端末に分析結果のグラフを表示させる構成としてもよい。図18は、ネットワークを介してユーザ端末に接続される特許分析システムの機能ブロックの一例を表す概略図である。同図に示す特許分析システム200は、付与数データ取得部211、相対座標値算出部212、絶対座標値算出部213、シンボル決定部214、ラベル決定部215、グラフ表示データ出力部216及び補正値取得部217を有する。この特許分析システム200は、インターネット等のネットワーク300を介して、ユーザ端末400と接続されて通信することで必要なデータを送受信する。ユーザ端末400は、一例として図10に示す特許分析装置1と同等のハードウェア構成を有するコンピュータからなり、本発明の処理により出力された分析結果であるグラフを表示するグラフ表示部401と、グラフ表示に関するユーザの入力を受け付ける入力部402との機能部として機能する。
【0080】
特許分析システム200において、グラフ表示データ出力部216は、平面座標において最下位の階層の分類記号の絶対座標にシンボルを描画したグラフを表示することなく、このグラフを表示可能なグラフ表示データをユーザ端末400に出力する点が実施形態1における特許分析装置1と大きく相違する。このようなグラフ表示データとしては、実施形態1においてグラフ表示に用いた絶対座標値、シンボルデータ及びラベルデータ等の関連するデータを含む。また、グラフ表示データとしては、ユーザ端末400のグラフ表示部401において平面座標上の絶対座標にシンボル及びラベル等を描画したグラフを表示させるための指示プログラムを含んでいてもよい。これにより、特許分析システム200からグラフ表示データの入力を受けたユーザ端末400のグラフ表示部401には、上述した各実施形態と同様の分析結果のグラフが表示される。なお、特許分析システム200におけるグラフ表示データ出力部216以外の機能部は、ユーザ端末400の入力部402からの出力を受けて処理を実行する点を除き、特許分析装置1における同名の機能部と同等の機能を有するので、ここでの説明を省略する。
【0081】
上述した実施形態1では図10に示す特許分析装置1のハードウェア構成をユーザが所有して、外部のデータベースから付与数データを取得して本発明を実施する構成としていたが、本実施形態においては特許情報提供業者がこのハードウェア構成の主要部分を保有し主要な処理を実行する。また、ユーザからの要求に応じて自らのデータベースにおいて付与数データを取得し、特許分析システム200としての本発明の処理を実行することで、特許分析サービスとして本発明を実施することもできる。
【0082】
一方、ユーザ端末400においては、図10における入出力機器であるマウス106、キーボード107が入力部402を構成する。同様に、図10におけるモニタ108がグラフ表示部401を構成する。これにより、ユーザはユーザ端末400からネットワーク300を介して特許分析システム200にアクセスしてデータのやりとりをすることができる。そして、ユーザはインターネットブラウザや専用のソフトウェアを用いて各種のデータを特許分析システム200と送受信することで、付与数データの取得を含む上述した実施形態の処理を特許分析システム200に実行させ、グラフ表示データ出力部216にグラフ表示データを出力させる。これにより、ユーザ端末400のグラフ表示部401に分析結果としてシンボルやラベルを描画したグラフが表示される。このように、ユーザ端末400とネットワーク300を介して接続された特許分析システム200においても上述の実施形態と同様の効果を奏することができる。
≪変形例≫
【0083】
上述した実施形態においては、サブグループを最下位の階層として絶対座標値を算出したが、分析の対象に利用した特許分類(例えば国際特許分類)における最下位の階層で算出しない構成例とすることもできる。例えば、中途の階層の分類記号を最下位の階層として絶対座標値を算出してもよい。例えば国際特許分類における第三階層であるサブクラスや第四階層であるメイングループを最下位の階層として絶対座標値を算出しシンボルを描画したグラフを表示するようにしてもよい。これによれば、表示されるシンボル数を減らして端的かつ俯瞰的に分析結果のグラフを表示することができる。これに対し、国際特許分類などでは、サブグループを更に細分化するドットで表される階層やサブグループの数桁の数字の後ろに英数字が付されることによって更に下位の階層が設定されている場合があり、これらの階層を分析の対象としてしてもよい。これによって、技術が更に細分化された分類記号についての分析ができ、詳細な分析をした分析結果のグラフを表示することができる。
【0084】
特許分類として日本でのみ付与されているFタームを用いてもよい。この場合、第一階層が「テーマ」、第二階層が「観点」、第三階層が観点の後ろに付される「2桁の数字」となる。これにより、国際特許分類などよりも技術宇分野によっては細かく分類が付与されているFタームの分類記号についても技術的な関連性を持たせながら平面座標上に表示することで詳細な特許分析を行うことができる。また、米国でのみ付与されているUSPCを用いてもよい。
【0085】
また、図11のステップS106において、CPU101が分析結果を示すグラフにおいてラベルをシンボルに重ねず、横や上などの近傍に表示してもよい。ラベルをシンボルの近傍に表示するときはこれらを繋ぐ線を平面座標上に表示してもよい。また、ラベルはユーザによる入力機器の操作により平面座標上で移動可能としてもよい。
【0086】
また、ステップS106において表示されるグラフを時間経過やユーザの操作により変化させてもよい。この場合、CPU101が、ステップS106において表示されるグラフを表示した状態における経過時間やユーザの操作に応じてシンボルを変化させる。例えば、1秒ごとに1年ずつ西暦で1年ずつ増加させていきながら、その年までに出願された出願数の累積値に基づいて算出した付与数データに応じたシンボルの外観(例えばバブルの大きさ)を変化させることもできる。この場合、グラフに表示する最初の年から最後の年までの年数の出願件数を付与数データとして取得し、出願件数が最も多くなるデータとして最後の年の出願件数を付与数として相対座標値を算出する。そして、グラフを表示した状態で経過した時間に応じて対応する年の付与数(出願件数)に基づいて分類記号を示すバブルの大きさを変化させることができる。これにより、出願件数の推移が分かるように分析結果のグラフを変化させながら表示することができ、技術動向を容易に把握することができる。
【0087】
また、上述した実施形態において、出願件数に基づいて「付与件数」、「付与種数」又は「付与回数」といった付与数を算出し相対座標値の算出に使用する例について説明したが、出願件数以外の出願に関する数に基づいて付与数を算出してもよい。例えば、同一の特許出願を基礎として優先権主張した特許出願の一群を示す特許ファミリー数、出願後に特許されて登録された特許出願の数を示す登録数、又は、登録後に特許権が維持されている特許出願件数である維持件数に基づいて、付与数を算出してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0088】
本発明の特許分析方法、特許分析装置、特許分析プログラム、情報記録媒体及び特許分析システムは、技術内容を分かりやすく俯瞰的に特許分析結果のグラフを表示することができる。
【符号の説明】
【0089】
1 特許分析装置
11、211 付与数データ取得部
12、212 相対座標値算出部
13、213 絶対座標値算出部
14、214 シンボル決定部
15、215 ラベル決定部
16、401 グラフ表示部
17、217 補正値取得部
101 CPU
102 主メモリ
103 不揮発性メモリ
104 インターフェイス
105 システムバス
106 マウス
107 キーボード
108 モニタ
109 LAN
200 特許分析システム
216 グラフ表示データ出力部
M、M1~M5 階層別倍率
θ1、θ1a、θ1b 割当角度
θ2、θ2a~θ2h 座標角度
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
【手続補正書】
【提出日】2021-11-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0089
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0089】
1 特許分析装置
11、211 付与数データ取得部
12、212 相対座標値算出部
13、213 絶対座標値算出部
14、214 シンボル決定部
15、215 ラベル決定部
16、401 グラフ表示部
17、217 補正値取得部
101 CPU
102 主メモリ
103 不揮発性メモリ
104 インターフェイス
105 システムバス
106 マウス
107 キーボード
108 モニタ
109 LAN
200 特許分析システム
216 グラフ表示データ出力部
M、M1~M5 階層別倍率
θ1、θ1a~θ1h 割当角度
θ2、θ2a~θ2h 座標角度