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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023077596
(43)【公開日】2023-06-06
(54)【発明の名称】車両用灯具
(51)【国際特許分類】
   F21S 41/275 20180101AFI20230530BHJP
   F21S 41/143 20180101ALI20230530BHJP
   F21S 41/151 20180101ALI20230530BHJP
   F21S 41/255 20180101ALI20230530BHJP
   F21S 41/26 20180101ALI20230530BHJP
   F21W 102/135 20180101ALN20230530BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20230530BHJP
【FI】
F21S41/275
F21S41/143
F21S41/151
F21S41/255
F21S41/26
F21W102:135
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021190929
(22)【出願日】2021-11-25
(71)【出願人】
【識別番号】000001133
【氏名又は名称】株式会社小糸製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100099999
【弁理士】
【氏名又は名称】森山 隆
(72)【発明者】
【氏名】末次 麻希子
(57)【要約】
【課題】複数の発光素子からの出射光を投影レンズを介して灯具前方へ向けて照射するように構成された車両用灯具において、ロービーム照射時の前方視認性を十分に確保可能とする。
【解決手段】複数の第1発光素子30を、左右方向に並んだ状態でかつ発光面30aを投影レンズ50へ向けた状態で配置する。その上で、投影レンズ50の後面50bの上部領域50b1に、複数の第1発光素子30からの出射光を下向きに偏向させる下向き偏向部50cが形成された構成とする。これにより、ロービーム用配光パターンの下部領域が明るくなりすぎてしまうのを未然に防止し、かつロービーム用配光パターンをその下端縁が下方側に拡張された上下幅の広い配光パターンとして形成する。そしてこれにより、灯具前方路面の近距離領域が明るくなりすぎて遠距離領域が見えにくくなってしまうのを未然に防止し、かつ灯具前方路面の灯具直前領域まで光照射が行われるようにする。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の発光素子と投影レンズとを備え、上記複数の発光素子からの出射光を上記投影レンズを介して灯具前方へ向けて照射することによりロービーム用配光パターンを形成するように構成された車両用灯具において、
上記複数の発光素子は、左右方向に並んだ状態でかつ発光面を上記投影レンズへ向けた状態で配置されており、
上記複数の発光素子と上記投影レンズとの間に、上記ロービーム用配光パターンのカットオフラインを形成するために上記複数の発光素子からの出射光の一部を遮光するシェードが配置されており、
上記投影レンズの上部領域に、上記複数の発光素子からの直射光を下向きに偏向させる下向き偏向部が形成されている、ことを特徴とする車両用灯具。
【請求項2】
上記下向き偏向部は、上記投影レンズの後面に形成されている、ことを特徴とする請求項1記載の車両用灯具。
【請求項3】
上記投影レンズは、灯具正面視において横長の外形形状を有している、ことを特徴とする請求項1または2記載の車両用
【請求項4】
上記下向き偏向部は、上記複数の発光素子からの出射光を左右方向に拡散させるように構成されている、ことを特徴とする請求項1~3いずれか記載の車両用灯具。
【請求項5】
上記投影レンズの上部領域において上記下向き偏向部の下方側に隣接する領域に、上記複数の発光素子からの直射光を上向きに偏向させる上向き偏向部が形成されている、ことを特徴とする請求項1~4いずれか記載の車両用灯具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、投影レンズを備えた車両用灯具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、車両用灯具の構成として、複数の発光素子からの出射光を投影レンズを介して灯具前方へ向けて照射することによりロービーム用配光パターンを形成するように構成されたものが知られている。
【0003】
「特許文献1」には、このような車両用灯具の構成として、複数の発光素子が左右方向に並んだ状態でかつ発光面を投影レンズへ向けた状態で配置されるとともに、複数の発光素子と投影レンズとの間にロービーム用配光パターンのカットオフラインを形成するために複数の発光素子からの出射光の一部を遮光するシェードが配置されたものが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-207774号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記「特許文献1」に記載された車両用灯具のように、左右方向に並んだ状態で配置された複数の発光素子がその発光面を投影レンズへ向けた状態で配置された構成となっている場合には、複数の発光素子から出射して投影レンズに入射した直射光によって形成されるロービーム用配光パターンは、その下部領域がかなり明るいものとなる。
【0006】
このため、ロービーム用配光パターンが灯具前方路面に形成されたとき、近距離領域が明るくなりすぎて遠距離領域が見えにくくなってしまい、これによりロービーム照射時の前方視認性を十分に確保することができなくなってしまう。
【0007】
本願発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、複数の発光素子からの出射光を投影レンズを介して灯具前方へ向けて照射するように構成された車両用灯具において、ロービーム照射時の前方視認性を十分に確保することができる車両用灯具を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願発明は、投影レンズの構成に工夫を施すことにより、上記目的達成を図るようにしたものである。
【0009】
すなわち、本願発明に係る車両用灯具は、
複数の発光素子と投影レンズとを備え、上記複数の発光素子からの出射光を上記投影レンズを介して灯具前方へ向けて照射することによりロービーム用配光パターンを形成するように構成された車両用灯具において、
上記複数の発光素子は、左右方向に並んだ状態でかつ発光面を上記投影レンズへ向けた状態で配置されており、
上記複数の発光素子と上記投影レンズとの間に、上記ロービーム用配光パターンのカットオフラインを形成するために上記複数の発光素子からの出射光の一部を遮光するシェードが配置されており、
上記投影レンズの上部領域に、上記複数の発光素子からの直射光を下向きに偏向させる下向き偏向部が形成されている、ことを特徴とするものである。
【0010】
上記「複数の発光素子」は、左右方向に並んだ状態でかつ発光面を投影レンズへ向けた状態で配置されていれば、その具体的な配置や配置個数は特に限定されるものではない。
【0011】
上記「シェード」は、複数の発光素子からの出射光の一部を遮光することによりロービーム用配光パターンのカットオフラインを形成し得るように構成されたものであれば、その具体的な配置や形状等は特に限定されるものではない。
【0012】
上記「下向き偏向部」は、投影レンズの上部領域において複数の発光素子からの直射光を下向きに偏向させるように構成されたものであれば、その具体的な配置や形状等は特に限定されるものではなく、投影レンズの前面に形成されていてもよいし後面に形成されていてもよい。
【0013】
上記「投影レンズの上部領域」とは、投影レンズの光軸よりも上方側に位置する領域を意味するものである。
【発明の効果】
【0014】
本願発明に係る車両用灯具は、複数の発光素子からの出射光を投影レンズを介して灯具前方へ向けて照射することによりロービーム用配光パターンを形成する構成となっており、その際、複数の発光素子は左右方向に並んだ状態でかつ発光面を投影レンズへ向けた状態で配置されており、また、複数の発光素子と投影レンズとの間には、ロービーム用配光パターンのカットオフラインを形成するために複数の発光素子からの出射光の一部を遮光するシェードが配置されているが、投影レンズの上部領域には、複数の発光素子からの出射光を下向きに偏向させる下向き偏向部が形成されているので、次のような作用効果を得ることができる。
【0015】
すなわち、ロービーム用配光パターンの下部領域が必要以上に明るくなってしまうのは、投影レンズの上部領域に入射した複数の発光素子からの直射光によるものである。そこで、複数の発光素子から投影レンズの上部領域へ向かう直射光の一部を下向き偏向部によって下向きに偏向させた状態で灯具前方へ照射することにより、ロービーム用配光パターンの下部領域が明るくなりすぎてしまうのを未然に防止することができる。しかも、この下向き偏向部からの出射光によって、ロービーム用配光パターンをその下端縁が下方側に拡張された上下幅の広い配光パターンとして形成することができる。
【0016】
したがって、ロービーム用配光パターンが灯具前方路面に形成されたとき、近距離領域が明るくなりすぎて遠距離領域が見えにくくなってしまうのを未然に防止することができ、かつ、灯具前方路面において近距離領域よりもさらに灯具近傍に位置する灯具直前領域まで光照射が行われるようにすることができる。そしてこれによりロービーム照射時の前方視認性を十分に確保することができる。
【0017】
このように本願発明によれば、複数の発光素子からの出射光を投影レンズを介して灯具前方へ向けて照射するように構成された車両用灯具において、ロービーム照射時の前方視認性を十分に確保することができる。
【0018】
上記構成において、さらに、下向き偏向部の構成として、投影レンズの後面に形成されたものとすれば、複数の発光素子からの出射光を下向きに偏向させる制御を精度良く行うことができる。
【0019】
上記構成において、さらに、投影レンズが灯具正面視において横長の外形形状を有している場合には、投影レンズからの出射光の最大下向き角度が制限されてしまい、このため灯具前方路面の灯具直前領域の明るさを十分に確保することが困難なものとなるので、本願発明の構成を採用することが特に効果的である。
【0020】
上記構成において、さらに、下向き偏向部が複数の発光素子からの出射光を左右方向に拡散させるように構成されたものとすれば、灯具直前領域を幅広く均一に照射する配光パターンとしてロービーム用配光パターンを形成することができる。
【0021】
上記構成において、さらに、投影レンズの上部領域において下向き偏向部の下方側に隣接する領域に、複数の発光素子からの直射光を上向きに偏向させる上向き偏向部が形成された構成とすれば、次のような作用効果を得ることができる。
【0022】
すなわち、複数の発光素子から投影レンズの上部領域へ向かう直射光は、その一部が上向き偏向部によって上向きに偏向した状態で灯具前方へ照射されることとなるので、ロービーム用配光パターンとして、その下部領域の明るさを抑制する効果を高めることができる。
【0023】
その際、上向き偏向角度を比較的小さい適当な値に設定すれば、上向き偏向部からの出射光を、カットオフラインよりも上方側へ照射されるグレア光としてしまうことなく、灯具前方路面の遠距離領域を照射する光として活用することができる。そしてこれによりロービーム用配光パターンを遠方視認性に優れたものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本願発明の一実施形態に係る車両用灯具を示す側断面図
図2図1のII方向矢視図
図3図2のIII-III線断面図
図4】(a)は上記車両用灯具からの照射光によって形成されるロービーム用配光パターンを示す図、(b)は上記実施形態の比較例を示す(a)と同様の図
図5】上記車両用灯具からの照射光によって形成されるハイビーム用配光パターンを示す図
図6】上記実施形態の第1変形例を示す、図2と同様の図
図7】上記第1変形例の作用を示す図であって、(a)は図4(a)と同様の図、(b)は図5と同様の図
図8】上記実施形態の第2変形例を示す、図3と同様の図
図9】上記第2変形例の作用を示す、図7と同様の図
図10】上記実施形態の第3変形例を示す、図2と同様の図
図11】上記第3変形例を示す、図3と同様の図
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を用いて、本願発明の実施の形態について説明する。
【0026】
図1は、本願発明の一実施形態に係る車両用灯具10を示す側断面図である。また、図2は、図1のII方向矢視図である。
【0027】
これらの図において、Xで示す方向が「灯具前方」であり、Yで示す方向が「灯具前方」と直交する「左方向」(灯具正面視では「右方向」)であり、Zで示す方向が「上方向」である。これら以外の図においても同様である。
【0028】
車両用灯具10は、車両の前端部に設けられるヘッドランプであって、ランプボディ12と透光カバー14とで形成される灯室内に、灯具ユニット20が収容された構成となっている。
【0029】
図3は、図2のIII-III線断面図である。
【0030】
図3にも示すように、灯具ユニット20は、いわゆるプロジェクタ型の灯具ユニットであって、光源としての複数の第1および第2発光素子30、40と、第1および第2リフレクタ32、42と、投影レンズ50とを備えており、その照射光によってロービーム用配光パターンとハイビーム用配光パターンとを選択的に形成し得るように構成されている。
【0031】
具体的には、複数の第1発光素子30はロービーム照射時およびハイビーム照射時に点灯するように構成されており、複数の第2発光素子40はハイビーム照射時に追加点灯するように構成されている。
【0032】
そして、灯具ユニット20は、複数の第1発光素子30からの直射光および複数の第1発光素子30から出射して第1リフレクタ32で反射した光を、投影レンズ50を介して灯具前方へ向けて照射することによりロービーム用配光パターンを形成するようになっており、また、複数の第2発光素子40からの直射光および複数の第2発光素子40から出射して第2リフレクタ42で反射した光を、投影レンズ50を介して灯具前方へ向けて照射することによりハイビーム用の付加配光パターンを形成するようになっている。
【0033】
なお、図3においては、第1発光素子30からの出射光の光路を実線で示しており、第2発光素子40からの出射光の光路を破線で示している。
【0034】
次に、灯具ユニット20の具体的な構成について説明する。
【0035】
図3に示すように、投影レンズ50は、前面50aが凸曲面状に形成された平凸非球面レンズであって、灯具前後方向に延びる光軸Axを有している。この投影レンズ50は、その後側焦点Fを含む焦点面である後側焦点面上に形成される光源像を、反転像として灯具前方(すなわち車両前方)の仮想鉛直スクリーン上に投影するようになっている。
【0036】
投影レンズ50の後面50bには、その上部領域50b1に下向き偏向部50cが形成されている(これについては後述する)。
【0037】
投影レンズ50は、その外周部においてレンズホルダ52に支持されており、このレンズホルダ52はヒートシンク54に支持されている。
【0038】
図2に示すように、複数の第1発光素子30は、光軸Axよりも上方側において左右方向に並んだ状態で配置されており、複数の第2発光素子40は、光軸Axよりも下方側において左右方向に並んだ状態で配置されている。
【0039】
複数の第1発光素子30は、いずれも矩形状(具体的には正方形)の発光面30aを有する11個の白色発光ダイオードで構成されており、互いに僅かな間隔をおいて配置されている。その際、光軸Axの真上に配置された第1発光素子30およびその右側(灯具正面視では左側)に配置された5個の第1発光素子30は、左側に配置された残り5個の第1発光素子30に対して下方側に変位した状態で配置されている。
【0040】
一方、複数の第2発光素子40は、いずれも矩形状(具体的には発光面30aと同一サイズの正方形)の発光面40aを有する9個の白色発光ダイオードで構成されており、互いに僅かな間隔をおいて横一列で配置されている。
【0041】
複数の第1および第2発光素子30、40は共通の基板56に搭載されており、この基板56はヒートシンク54に支持されている。
【0042】
図3に示すように、基板56は、光軸Axと直交する鉛直面に対して後傾した状態で配置されている。その際、基板56の鉛直面に対する後傾角度は10~20°(例えば15°程度)の値に設定されている。これにより複数の第1および第2発光素子30、40は、その発光面30a、40aを灯具正面方向に対して10~20°(例えば15°程度)上向きの方向へ向けた状態(すなわち投影レンズ50へ向けた状態)で配置されている。
【0043】
第1および第2リフレクタ32、42は、基板56よりも灯具前方側に配置されている。これら第1および第2リフレクタ32、42は一体的に形成されており、その左右両端部においてヒートシンク54に支持されている。
【0044】
第1リフレクタ32は、複数の第1発光素子30を囲むように形成された反射面32aを有しており、この反射面32aにおいて複数の第1発光素子30からの出射光を投影レンズ50へ向けて反射させるように構成されている。この反射面32aは、横長の凹曲面状の反射面形状を有しており、その上端縁は灯具正面視において略横長楕円形の外形形状を有している。
【0045】
一方、第2リフレクタ42は、複数の第2発光素子40を囲むように形成された反射面42aを有しており、この反射面42aにおいて複数の第2発光素子40からの出射光を投影レンズ50へ向けて反射させるように構成されている。この反射面42aは、横長の凹曲面状の反射面形状を有しており、その下端縁は灯具正面視において略横長楕円形の外形形状を有している。
【0046】
第1リフレクタ32の反射面32aには、複数の第1発光素子30をその外周縁近傍において囲む開口部32bが形成されている。この開口部32bは、複数の第1発光素子30の配列に沿って左右段違いで略横長矩形状に延びるように形成されている。
【0047】
一方、第2リフレクタ42の反射面42aには、複数の第2発光素子40をその外周縁近傍において囲む横長の開口部42bが形成されている。この開口部42bは、複数の第2発光素子40の配列に沿って横長矩形状に延びるように形成されている。
【0048】
複数の第1発光素子30と複数の第2発光素子40との間には、複数の第1発光素子30からの直射光および第1リフレクタ32で反射した複数の第1発光素子30からの出射光の一部を遮光してロービーム用配光パターンのカットオフラインを形成するためのシェード60が配置されている。
【0049】
シェード60は、第1および第2リフレクタ32、42と一体的に形成されている。すなわち、シェード60は、第1および第2リフレクタ32、42の接続部分が楔形の鉛直断面形状で灯具前方へ向けて延びることによって形成されており、その上面が第1リフレクタ32の反射面32aの一部を構成するとともにその下面が第2リフレクタ42の反射面42aの一部を構成している。
【0050】
シェード60の前端縁60aは、投影レンズ50の後側焦点Fの位置において光軸Axと直交する鉛直面に沿って、左右段違いで左右方向に延びるように形成されている。具体的には、この前端縁60aは、光軸Axよりも左側の部分(灯具正面視では右側の部分)が光軸Axに対してやや上方側の位置において水平方向に延びており、光軸Axよりも右側の部分が光軸Axに対して僅かに下方側の位置において水平方向に延びるとともにその左端部が斜め左上方向に延びた状態で光軸Axよりも左側の部分と接続されている。
【0051】
図3に示すように、投影レンズ50は、その後面50bに形成された下向き偏向部50cにおいて、複数の第1発光素子30からの出射光の一部を下向きに偏向させるように構成されている。
【0052】
下向き偏向部50cは、投影レンズ50の後面50bにおいて光軸Axから上方側に離れた位置に形成されている。
【0053】
具体的には、投影レンズ50の後面50bは、その上部領域50b1が他の一般領域に対して灯具前方側にオフセットした状態で形成されている。そして、下向き偏向部50cは、上部領域50b1の下端部において前傾した状態で左右方向に延びるように形成された傾斜面によって構成されている。この下向き偏向部50cの前傾角度によって、複数の第1発光素子30からの出射光に対する下向き偏向角度が設定されている。
【0054】
複数の第1発光素子30から出射して、投影レンズ50の後面50bに到達した光のうち下向き偏向部50cに到達した光は、下向きに屈折するようにして投影レンズ50に入射し、その前面50aからかなり下向きの光として出射する。
【0055】
なお、図3において2点鎖線で示す光路は、仮に投影レンズ50の後面50bに下向き偏向部50cが形成されていないとした場合において投影レンズ50に入射した複数の第1発光素子30からの出射光の光路である。このように投影レンズ50の後面50bに下向き偏向部50cが形成されていない場合には、複数の第1発光素子30から投影レンズ50に入射した光は、その前面50aから下向きの光として出射するが、その下向き角度はさほど大きくはならない。
【0056】
一方、複数の第2発光素子40からの出射光は、その大半が投影レンズ50の後面50bの一般領域に到達するが、斜め上方へ向かう直射光の一部は投影レンズ50の下向き偏向部50cに到達する。そして、この下向き偏向部50cに到達した光は、下向きに屈折するようにして投影レンズ50に入射し、その前面50aからやや下向きの光として出射する。
【0057】
なお、図3において2点鎖線で示すように、仮に投影レンズ50の後面50bに下向き偏向部50cが形成されていないとした場合において投影レンズ50に入射した複数の第2発光素子40からの直射光は、その前面50aからやや上向きの光として出射する。
【0058】
図4(a)は、車両用灯具10の灯具ユニット20から灯具前方へ向けて照射される光により、車両前方25mの位置に配置された仮想鉛直スクリーン上に形成されるロービーム用配光パターンPLを透視的に示す図である。
【0059】
図4(a)に示すように、ロービーム用配光パターンPLは、左配光のロービーム用配光パターンであって、その上端縁に左右段違いのカットオフラインCL1、CL2を有している。このカットオフラインCL1、CL2は、灯具正面方向の消点であるH-Vを鉛直方向に通るV-V線を境にして左右段違いで水平方向に延びており、V-V線よりも右側の対向車線側部分が下段カットオフラインCL1として形成されるとともに、V-V線よりも左側の自車線側部分が、この下段カットオフラインCL1から傾斜部を介して段上がりになった上段カットオフラインCL2として形成されている。
【0060】
ロービーム用配光パターンPLにおいて、下段カットオフラインCL1とV-V線との交点であるエルボ点Eは、H-Vの0.5~0.6°程度下方に位置している。
【0061】
このロービーム用配光パターンPLは、その下部領域が略均一な明るさで形成されており、かつ、上下幅の広い配光パターンとして形成されている。
【0062】
一方、図4(b)は、本実施形態の比較例を示す図であって、仮に、投影レンズ50に下向き偏向部50cが形成されていないとした場合に形成されるロービーム用配光パターンPL´を示す図である。
【0063】
図4(b)に示すように、このロービーム用配光パターンPL´もロービーム用配光パターンPLと略同様の配光パターンとして形成されるが、ロービーム用配光パターンPLよりも上下幅の狭い配光パターンとして形成されており、かつ、その下部領域が必要以上に明るい過剰明部Pa´として形成されている。
【0064】
このため、ロービーム用配光パターンPL´が灯具前方路面に形成されたとき、その過剰明部Pa´が位置する近距離領域が明るくなりすぎて遠距離領域(すなわち過剰明部Pa´とカットオフラインCL1、CL2との間の領域)が見えにくくなってしまう。そしてこれによりロービーム照射時の前方視認性を十分に確保することができなくなってしまう。
【0065】
これに対し、ロービーム用配光パターンPLにおいては、その下部領域にこのような過剰明部Pa´は形成されていない。これは、本実施形態に係る灯具ユニット20においては、複数の第1発光素子30から投影レンズ50の上部領域へ向かう直射光の一部が下向き偏向部50cによって下向きに偏向した状態で灯具前方へ照射され、これによりロービーム用配光パターンPLの下部領域を形成するための照射光が減少することによるものである。
【0066】
また、ロービーム用配光パターンPLは、ロービーム用配光パターンPL´の下端縁が下方側に拡張された配光パターンとして形成されているが、これも、複数の第1発光素子30から投影レンズ50の上部領域へ向かう直射光の一部が下向き偏向部50cによって下向きに偏向した状態で灯具前方へ照射されることによるものである。
【0067】
図5は、灯具ユニット20から灯具前方へ向けて照射される光により上記仮想鉛直スクリーン上に形成されるハイビーム用配光パターンPHを示す図である。
【0068】
図5に示すように、ハイビーム用配光パターンPHは、ロービーム用配光パターンPLに対して付加配光パターンPAが付加された配光パターンとして形成されている。
【0069】
上述したように、付加配光パターンPAは複数の第2発光素子40からの直射光および複数の第2発光素子40から出射して第2リフレクタ42で反射した光によって、ロービーム用配光パターンPLのカットオフラインCL1、CL2の上方側に横長の配光パターンとして形成されるが、その下端縁近傍領域PAaがロービーム用配光パターンPLのカットオフライン近傍領域と重複した状態で形成されている。
【0070】
これは、複数の第2発光素子40から斜め上方へ向かう直射光の一部が投影レンズ50の下向き偏向部50cにおいて下向きに屈折するようにして投影レンズ50に入射し、その前面50aからやや下向きの光として出射することによるものである。
【0071】
このようにハイビーム用配光パターンPHは、ロービーム用配光パターンPLと付加配光パターンPAとが部分的に重複した状態で形成されるので、両者の間に隙間が形成されてしまうことはない。
【0072】
次に本実施形態の作用効果について説明する。
【0073】
本実施形態に係る車両用灯具10の灯具ユニット20は、複数の第1発光素子30(発光素子)からの出射光を投影レンズ50を介して灯具前方へ向けて照射することによりロービーム用配光パターンPLを形成する構成となっており、その際、複数の第1発光素子30は左右方向に並んだ状態でかつ発光面30aを投影レンズ50へ向けた状態で配置されており、また、複数の第1発光素子30と投影レンズ50との間には、ロービーム用配光パターンPLのカットオフラインCL1、CL2を形成するために複数の第1発光素子30からの出射光の一部を遮光するシェード60が配置されているが、投影レンズ50の上部領域には、複数の第1発光素子30からの出射光を下向きに偏向させる下向き偏向部50cが形成されているので、次のような作用効果を得ることができる。
【0074】
すなわち、ロービーム用配光パターンPLの下部領域が必要以上に明るくなってしまうのは、投影レンズ50の上部領域に入射した複数の第1発光素子30からの直射光によるものである。そこで、複数の第1発光素子30から投影レンズ50の上部領域へ向かう直射光の一部を下向き偏向部50cによって下向きに偏向させた状態で灯具前方へ照射することにより、ロービーム用配光パターンPLの下部領域が明るくなりすぎてしまうのを未然に防止することができる。しかも、この下向き偏向部50cからの出射光によって、ロービーム用配光パターンPLをその下端縁が下方側に拡張された上下幅の広い配光パターンとして形成することができる。
【0075】
したがって、ロービーム用配光パターンPLが灯具前方路面に形成されたとき、近距離領域が明るくなりすぎて遠距離領域が見えにくくなってしまうのを未然に防止することができ、かつ、灯具前方路面において近距離領域よりもさらに灯具近傍に位置する灯具直前領域まで光照射が行われるようにすることができる。そしてこれによりロービーム照射時の前方視認性を十分に確保することができる。
【0076】
このように本実施形態によれば、複数の第1発光素子30からの出射光を投影レンズ50を介して灯具前方へ向けて照射するように構成された車両用灯具10において、ロービーム照射時の前方視認性を十分に確保することができる。
【0077】
その際、本実施形態においては、下向き偏向部50cが、投影レンズ50の後面50bに形成されているので、複数の第1発光素子30からの出射光を下向きに偏向させる制御を精度良く行うことができる。
【0078】
しかも本実施形態においては、複数の第2発光素子40から斜め上方へ向かう直射光の一部が投影レンズ50の下向き偏向部50cに入射することによって、付加配光パターンPAの下部領域PAaがロービーム用配光パターンPLのカットオフライン近傍領域と重複した状態で形成されるようになっているので、ハイビーム用配光パターンPHを、ロービーム用配光パターンPLと付加配光パターンPAとが隙間なく繋がった連続的な配光パターンとして形成することができる。
【0079】
上記実施形態においては、投影レンズ50が平凸非球面レンズで構成されているものとして説明したが、両凸レンズや凸メニスカスレンズ等で構成されたものとすることも可能であり、また、円形以外の外形形状を有する構成とすることも可能である。
【0080】
上記実施形態においては、灯具ユニット20として11個の第1発光素子30と9個の第2発光素子40とを備えているものとして説明したが、これ以外の個数の第1および第2発光素子30、40を備えた構成とすることも可能である。
【0081】
上記実施形態においては、複数の第1発光素子30が左右段違いで配置されているものとして説明したが、これらが横一列で配置された構成とすることも可能である。
【0082】
上記実施形態においては、複数の第1および第2発光素子30、40の各々の発光面30a、40aが正方形の外形形状を有しているものとして説明したが、これ以外の外形形状(例えば縦長矩形状や横長矩形状の外形形状等)を有する構成とすることも可能である。
【0083】
上記実施形態においては、複数の第1および第2発光素子30、40からの出射光を有効利用するために第1および第2リフレクタ32、42が配置されているものとして説明したが、第1および第2リフレクタ32、42のいずれか一方または両方が配置されていない構成とすることも可能である。
【0084】
上記実施形態においては、複数の第2発光素子40が一斉に点灯する構成となっているが、複数の第2発光素子40が個別に点灯し得る構成とすることも可能である。その際、複数の第2発光素子40の各々を自車の走行状況に応じて点消灯させるようにすれば、対向車のドライバー等にグレアを与えてしまわない範囲内でできるだけ前方走行路を幅広く照射することが可能となる。
【0085】
次に、上記実施形態の変形例について説明する。
【0086】
まず、上記実施形態の第1変形例について説明する。
【0087】
図6は、本変形例に係る車両用灯具の灯具ユニット120を示す、図2と同様の図である。
【0088】
図6に示すように、灯具ユニット120の基本的な構成は上記実施形態の灯具ユニット20と同様であるが、投影レンズ150の構成が上記実施形態の場合と一部異なっている。
【0089】
すなわち本変形例においても、投影レンズ150は、前面150aが凸曲面状に形成された平凸非球面レンズで構成されており、その後面150bの上部領域150b1には下向き偏向部150cが形成されているが、この下向き偏向部150cが複数の拡散レンズ素子150sで構成されている点で上記実施形態の場合と異なっている。
【0090】
複数の拡散レンズ素子150sは、縦縞状に形成されており、複数の第1発光素子30からの出射光を左右方向に拡散させるように構成されている。
【0091】
図7(a)は、灯具ユニット120から灯具前方へ向けて照射される光により、上記仮想鉛直スクリーン上に形成されるロービーム用配光パターンPL-1を透視的に示す図である。
【0092】
図7(a)に示すように、ロービーム用配光パターンPL-1は、図中2点鎖線で示すロービーム用配光パターンPLに比して、その下部領域の左右両側への拡がりが大きい配光パターンとして形成されている。これは、下向き偏向部150cが複数の拡散レンズ素子150sで構成されていることによるものである。
【0093】
図7(b)は、灯具ユニット120から灯具前方へ向けて照射される光により、上記仮想鉛直スクリーン上に形成されるハイビーム用配光パターンPH-1を透視的に示す図である。
【0094】
図7(b)に示すように、ハイビーム用配光パターンPH-1は、ロービーム用配光パターンPL-1に対して付加配光パターンPA-1が付加された配光パターンとして形成されている。
【0095】
付加配光パターンPA-1は、図中2点鎖線で示す付加配光パターンPAと同様、その下端縁近傍領域PA-1aがロービーム用配光パターンPL-1のカットオフライン近傍領域と重複した配光パターンとして形成されるが、付加配光パターンPAに比して下端縁近傍領域PA-1aの左右両側への拡がりが大きい配光パターンとして形成されている。これも、下向き偏向部150cが複数の拡散レンズ素子150sで構成されていることによるものである。
【0096】
本変形例の構成を採用した場合においても上記実施形態の場合と同様の作用効果を得ることができる。
【0097】
しかも、本変形例の構成を採用することにより、灯具前方路面の灯具直前領域を幅広く均一に照射する配光パターンとしてロービーム用配光パターンPL-1を形成することができる。
【0098】
また、本変形例の構成を採用することにより、付加配光パターンPA-1の下部領域がより広範囲にわたってロービーム用配光パターンPL-1のカットオフライン近傍領域と重複することとなるので、ハイビーム用配光パターンPH-1を、ロービーム用配光パターンPL-1と付加配光パターンPA-1とがより広範囲にわたって隙間なく繋がった連続的な配光パターンとして形成することができる。
【0099】
次に、上記実施形態の第2変形例について説明する。
【0100】
図8は、本変形例に係る車両用灯具の灯具ユニット220を示す、図3と同様の図である。
【0101】
図8に示すように、灯具ユニット220の基本的な構成は上記実施形態の灯具ユニット20と同様であるが、投影レンズ250の構成が上記実施形態の場合と一部異なっている。
【0102】
すなわち本変形例においても、投影レンズ250は、前面250aが凸曲面状に形成された平凸非球面レンズで構成されており、その後面250bの上部領域250b1には下向き偏向部250cが形成されているが、この下向き偏向部250cの下方側に隣接する領域に、複数の第1発光素子30からの直射光を上向きに偏向させる上向き偏向部250dが形成されている点で上記実施形態の場合と異なっている。
【0103】
上向き偏向部250dは、下向き偏向部250cの下端縁から後傾した状態で左右方向に延びるように形成された傾斜面で構成されており、その下端縁において後面250bの一般領域に接続されている。この上向き偏向部250dの後傾角度によって、複数の第1発光素子30からの出射光に対する上向き偏向角度が設定されている。
【0104】
複数の第1および第2発光素子30、40から出射して、投影レンズ250の後面250bに到達した光のうち下向き偏向部250cに到達した光の光路については、上記実施形態の場合と同様である。
【0105】
一方、複数の第1および第2発光素子30、40から出射して、投影レンズ250の後面250bに到達した光のうち上向き偏向部250dに到達した光の光路は、仮に上向き偏向部250dが形成されていないとした場合の光路(2点鎖線で示す光路)よりも上向きの光として投影レンズ250の前面250aから出射する。
【0106】
図9(a)は、灯具ユニット220から灯具前方へ向けて照射される光により、上記仮想鉛直スクリーン上に形成されるロービーム用配光パターンPL-2を透視的に示す図である。
【0107】
図9(a)に示すように、ロービーム用配光パターンPL-2は、その上部領域に横長明部Pbを有する配光パターンとして形成されている。この横長明部Pbは、複数の第1発光素子30から出射して上向き偏向部250dから投影レンズ250に入射した光が、その前面250aから上向きの光として出射することによって形成されるものである。
【0108】
このような横長明部Pbを有するロービーム用配光パターンPL-2は、図4(a)に示すロービーム用配光パターンPLに比して遠方視認性に優れた配光パターンとなっている。
【0109】
図9(b)は、灯具ユニット220から灯具前方へ向けて照射される光により、上記仮想鉛直スクリーン上に形成されるハイビーム用配光パターンPH-2を透視的に示す図である。
【0110】
図9(b)に示すように、ハイビーム用配光パターンPH-2は、ロービーム用配光パターンPL-2に対して付加配光パターンPA-2が付加された配光パターンとして形成されている。
【0111】
付加配光パターンPA-2は、図中2点鎖線で示す付加配光パターンPAと同様、その下端縁近傍領域PA-2aがロービーム用配光パターンPL-2のカットオフライン近傍領域と重複した配光パターンとして形成されるが、付加配光パターンPAに比して上部領域が上方側に拡張された配光パターンとして形成されている。これは、複数の第2発光素子40から出射して上向き偏向部250dから投影レンズ250に入射した光が、その前面250aから上向きの光として出射することによるものである。
【0112】
本変形例の構成を採用した場合においても上記実施形態の場合と同様の作用効果を得ることができる。
【0113】
その際、本変形例においては、複数の第1発光素子30から投影レンズ250の上部領域へ向かう直射光の一部が上向き偏向部250dによって上向きに偏向した状態で灯具前方へ照射されるので、ロービーム用配光パターンPL-2として、その下部領域の明るさを抑制する効果を高めることができる。
【0114】
しかも、本変形例の構成を採用することにより、ロービーム用配光パターンPL-2を遠方視認性に優れた配光パターンとして形成することができる。
【0115】
次に、上記実施形態の第3変形例について説明する。
【0116】
図10、11は、本変形例に係る車両用灯具の灯具ユニット320を示す、図2、3と同様の図である。
【0117】
図10、11に示すように、灯具ユニット320の基本的な構成は上記実施形態の灯具ユニット20と同様であるが、投影レンズ350の構成が上記実施形態の場合と一部異なっている。
【0118】
すなわち本変形例においても、投影レンズ350は、前面350aが凸曲面状に形成された平凸非球面レンズで構成されており、その後面350bの上部領域350b1には下向き偏向部350cが形成されているが、灯具正面視において横長の外形形状を有している点で上記実施形態の場合と異なっている。また、これに伴ってレンズホルダ352およびヒートシンク354の構成も上記実施形態の場合と一部異なっている。
【0119】
具体的には、投影レンズ350は、上記実施形態の投影レンズ50の上部および下部を水平方向に切り落としたような外形形状を有している。また、レンズホルダ352は、投影レンズ350の外形形状に応じた形状を有しており、ヒートシンク354は、レンズホルダ352の外形形状に応じた形状を有している。
【0120】
本変形例の構成を採用した場合においても上記実施形態の場合と同様の作用効果を得ることができる。
【0121】
その際、本変形例の投影レンズ350のように、灯具正面視において横長の外形形状を有している場合には、投影レンズ350からの出射光の最大下向き角度が制限されてしまい、このため灯具前方路面の灯具直前領域の明るさを十分に確保することが困難なものとなるので、下向き偏向部350cの形成により、ロービーム照射時に灯具前方路面の灯具直前領域まで光照射が行われる構成とすることが特に効果的である。
【0122】
なお、上記実施形態およびその変形例において諸元として示した数値は一例にすぎず、これらを適宜異なる値に設定してもよいことはもちろんである。
【0123】
また、本願発明は、上記実施形態およびその変形例に記載された構成に限定されるものではなく、これ以外の種々の変更を加えた構成が採用可能である。
【符号の説明】
【0124】
10 車両用灯具
12 ランプボディ
14 透光カバー
20、120、220、320 灯具ユニット
30 第1発光素子(発光素子)
30a、40a 発光面
32 第1リフレクタ
32a、42a 反射面
32b、42b 開口部
40 第2発光素子
42 第2リフレクタ
50、150、250、350 投影レンズ
50a、150a、250a、350a 前面
50b、150b、250b、350b 後面
50b1、150b1、250b1、350b1 上部領域
50c、150c、250c、350c 下向き偏向部
52、352 レンズホルダ
54、354 ヒートシンク
56 基板
60 シェード
60a 前端縁
150s 拡散レンズ素子
250d 上向き偏向部
Ax 光軸
CL1 下段カットオフライン
CL2 上段カットオフライン
E エルボ点
F 後側焦点
PA、PA-1、PA-2 付加配光パターン
PAa、PA-1a、PA-2a 下端縁近傍領域
PH、PH-1、PH-2 ハイビーム用配光パターン
PL、PL-1、PL-2 ロービーム用配光パターン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11