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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023077938
(43)【公開日】2023-06-06
(54)【発明の名称】タブレットPC
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/16 20060101AFI20230530BHJP
   G06F 3/02 20060101ALI20230530BHJP
【FI】
G06F1/16 312G
G06F1/16 312F
G06F1/16 312U
G06F3/02 400
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021191448
(22)【出願日】2021-11-25
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-05-17
(71)【出願人】
【識別番号】518133201
【氏名又は名称】富士通クライアントコンピューティング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山本 康史
【テーマコード(参考)】
5B020
【Fターム(参考)】
5B020CC06
5B020DD02
5B020DD51
(57)【要約】
【課題】タブレットの筐体とキーボードとが傷付きにくいタブレットPCを提供する。
【解決手段】タブレットPCは、第1の面と、前記第1の面から窪む凹面と、前記凹面に設けられた複数のキーと、を有するキーボードと、前記第1の面に沿う方向における前記キーボードの端部に取り付けられ、前記キーボードに対して回転可能な接続部と、光を透過可能なパネルと、前記パネルに設けられるとともに外部に向く第2の面と、前記パネルを通じて画像を表示可能な表示装置と、前記表示装置を収容するとともに前記パネルが取り付けられた筐体と、前記筐体に設けられて前記パネルを囲む枠と、を有し、前記接続部に接続可能なタブレットと、を備え、前記接続部に接続された前記タブレットは、前記第2の面が前記第1の面に支持される閉じ位置に配置可能であり、前記閉じ位置において、前記キーボードは、前記枠から離間している。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の面と、前記第1の面から窪む凹面と、前記凹面に設けられた複数のキーと、を有するキーボードと、
前記第1の面に沿う方向における前記キーボードの端部に取り付けられ、前記キーボードに対して回転可能な接続部と、
光を透過可能なパネルと、前記パネルに設けられるとともに外部に向く第2の面と、前記パネルを通じて画像を表示可能な表示装置と、前記表示装置を収容するとともに前記パネルが取り付けられた筐体と、前記筐体に設けられて前記パネルを囲む枠と、を有し、前記接続部に接続可能なタブレットと、
を備え、
前記接続部に接続された前記タブレットは、前記第2の面が前記第1の面に支持される閉じ位置に配置可能であり、
前記閉じ位置において、前記キーボードは、前記枠から離間している、
タブレットPC。
【請求項2】
前記キーボードは、前記第1の面を囲むとともに前記第1の面の外縁に接続された第3の面を有し、
前記閉じ位置において、前記第1の面の外縁は、前記第2の面の外縁の内側に位置し、
前記第3の面は、前記閉じ位置の前記枠に向くとともに、前記第1の面の外縁から遠ざかるに従って前記枠から遠ざかるように前記第1の面の外縁から延びた、
請求項1に記載のタブレットPC。
【請求項3】
前記パネルを前記筐体に取り付ける接着部材、
をさらに備え、
前記パネルは、前記第2の面の反対側に位置する第4の面を有し、
前記筐体は、前記第4の面に向く第5の面を有し、
前記接着部材は、前記第4の面と前記第5の面との間に位置し、
前記枠は、前記第2の面が向く方向に前記第2の面を越えて突出し、
前記タブレットが前記閉じ位置に位置するとき、前記第2の面と直交する方向において、前記第2の面が向く方向における前記枠の端と前記第3の面との間の距離は、前記接着部材の厚さと、前記第2の面が向く方向における前記枠の端と前記第2の面との間の距離と、の合計より長い、
請求項2に記載のタブレットPC。
【請求項4】
前記接続部に接続されるとともに前記閉じ位置に配置された前記タブレットは、前記第1の面に沿う第1の方向と、前記第1の面に沿うとともに前記第1の方向と直交する第2の方向と、に移動可能であり、
前記キーボードは、前記接続部に接続されるとともに前記閉じ位置に配置された前記タブレットが前記第1の方向及び前記第2の方向のうち少なくとも一方に最大限移動したときに、前記枠から離間している、
請求項1~3のうちいずれか1項に記載のタブレットPC。
【請求項5】
前記第1の面は、第1の部分と、第2の部分と、を有し、
前記凹面は、前記第1の部分と前記第2の部分との間に位置する、
請求項1~4のうちいずれか1項に記載のタブレットPC。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タブレットPCに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、タブレットと、当該タブレットに着脱可能なキーボードと、を備えるタブレットPC(2in1PC)が知られている。タブレットの筐体とキーボードの上面のどちらかには、ゴム等の保護部材が設けられている。保護部材は、タブレットの筐体とキーボードの上面とが互いに接触することを防ぐ。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004-30463号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のタブレットPCにおいて、保護部材が無い場合、タブレットPCが閉じられた状態では、タブレットの筐体とキーボードの上面とが互いに直接接触してしまう。このため、タブレットの筐体とキーボードの上面との少なくとも一方が傷付いてしまうおそれがある。
【0005】
本発明が解決する課題の一例は、タブレットの筐体とキーボードとが傷付きにくいタブレットPCを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のタブレットPCは、第1の面と、前記第1の面から窪む凹面と、前記凹面に設けられた複数のキーと、を有するキーボードと、前記第1の面に沿う方向における前記キーボードの端部に取り付けられ、前記キーボードに対して回転可能な接続部と、光を透過可能なパネルと、前記パネルに設けられるとともに外部に向く第2の面と、前記パネルを通じて画像を表示可能な表示装置と、前記表示装置を収容するとともに前記パネルが取り付けられた筐体と、前記筐体に設けられて前記パネルを囲む枠と、を有し、前記接続部に接続可能なタブレットと、を備え、前記接続部に接続された前記タブレットは、前記第2の面が前記第1の面に支持される閉じ位置に配置可能であり、前記閉じ位置において、前記キーボードは、前記枠から離間している。
【0007】
前記タブレットPCでは、前記キーボードは、前記第1の面を囲むとともに前記第1の面の外縁に接続された第3の面を有し、前記閉じ位置において、前記第1の面の外縁は、前記第2の面の外縁の内側に位置し、前記第3の面は、前記閉じ位置の前記枠に向くとともに、前記第1の面の外縁から遠ざかるに従って前記枠から遠ざかるように前記第1の面の外縁から延びる。
【0008】
前記タブレットPCは、前記パネルを前記筐体に取り付ける接着部材、をさらに備え、前記パネルは、前記第2の面の反対側に位置する第4の面を有し、前記筐体は、前記第4の面に向く第5の面を有し、前記接着部材は、前記第4の面と前記第5の面との間に位置し、前記枠は、前記第2の面が向く方向に前記第2の面を越えて突出し、前記タブレットが前記閉じ位置に位置するとき、前記第2の面と直交する方向において、前記第2の面が向く方向における前記枠の端と前記第3の面との間の距離は、前記接着部材の厚さと、前記第2の面が向く方向における前記枠の端と前記第2の面との間の距離と、の合計より長い。
【0009】
前記タブレットPCは、前記接続部に接続されるとともに前記閉じ位置に配置された前記タブレットは、前記第1の面に沿う第1の方向と、前記第1の面に沿うとともに前記第1の方向と直交する第2の方向と、に移動可能であり、前記キーボードは、前記接続部に接続されるとともに前記閉じ位置に配置された前記タブレットが前記第1の方向及び前記第2の方向のうち少なくとも一方に最大限移動したときに、前記枠から離間している。
【0010】
前記タブレットPCでは、前記第1の面は、第1の部分と、第2の部分と、を有し、前記凹面は、前記第1の部分と前記第2の部分との間に位置する。
【発明の効果】
【0011】
本発明の上記態様によれば、タブレットの筐体とキーボードとが傷付きにくい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、本実施形態のタブレットPCの斜視図である。
図2図2は、本実施形態のキーボードの平面図である。
図3図3は、本実施形態のタブレットPCの断面図である。
図4図4は、本実施形態のタブレットPCの図3の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(実施形態)
以下、実施形態に係るタブレットPC1を図面に基づいて説明する。以下に記載する実施形態の構成、並びに当該構成によってもたらされる作用及び結果(効果)は、あくまで一例であって、以下の記載内容に限られるものではない。なお、本明細書では、序数は、部品や部材を区別するためだけに用いられており、順番や優先度を示すものではない。
【0014】
図1は、本実施形態に係るタブレットPC1の斜視図である。本実施形態のタブレットPC1は、キーボード2と、タブレット3と、接続部4と、を備える。タブレットPC1は、2in1PCまたは電子機器とも称され得る。
【0015】
以下の各図では、便宜上、互いに直交する三方向が定義されている。X方向は、キーボード2の短手方向に沿う方向であり、前後方向とも称され得る。Y方向は、キーボード2の長手方向に沿う方向であり、左右方向とも称され得る。Z方向は、キーボード2の厚さ方向に沿う方向であり、上下方向とも称され得る。なお、本実施形態における前後左右上下のような方向を示す表現は、便宜上の呼称であり、タブレットPC1の位置、姿勢、及び使用態様を限定するものではない。また、X方向は第1の方向の一例であり、Y方向は第2の方向の一例である。
【0016】
タブレット3は、キーボード2に取り外し可能に接続される。キーボード2は、タブレット3と接続されることで、当該タブレット3への入力を可能とする装置である。なお、キーボード2は、タブレット3から外れた状態で、例えば無線通信によりタブレット3への入力が可能であっても良い。
【0017】
図2は、本実施形態に係るキーボード2の平面図である。図3は、本実施形態に係るタブレットPC1の断面図である。図4は、図3の拡大図である。図1、2に示すように、キーボード2は、上面21と、凹面22と、複数のキー23と、側面24と、曲面25と、底面26とを有する。上面21及び底面26は、いずれも上下方向(Z方向)と略直交する方向(XY平面)に延びている。なお、上面21は第1の面の一例であり、曲面25は第3の面の一例である。
【0018】
上面21は、略上方向(+Z方向)に向く略平坦な面である。キーボード2に、上面21から僅かに窪んだタッチパッド211の入力面が設けられる。タッチパッド211は、タブレット3への入力手段である。
【0019】
上面21は、前上面21aと、後上面21bと、を有する。なお、前上面21aは第1の部分の一例であり、後上面21bは第2の部分の一例である。前上面21a及び後上面21bはそれぞれ、上面21の一部である。このため、前上面21a及び後上面21bは、略上方向に向く略平坦な面である。
【0020】
前上面21aは、後上面21bから前方向(-X方向)に離間している。後上面21bは、前上面21aから後方向(+X方向)に離間している。上下方向(Z方向)において、前上面21aと後上面21bとは、略同一の高さ(位置)に配置されている。
【0021】
図2、3に示すように、凹面22は、前上面21aと後上面21bとの間に位置している。凹面22は、上面21から下方向(-Z方向)に向かって窪んでいる。凹面22には、複数のキー23が通過可能な複数の孔221が設けられている。
【0022】
複数のキー23は、凹面22の上に、押下可能に配置されている。言い換えると、複数のキー23は、凹面22に設けられている。上方向(+Z方向)における複数のキー23の端面は、上下方向(Z方向)において、上面21から下方向(-Z方向)に離間している。言い換えると、上方向における複数のキー23の端面は、上面21より低い位置に設けられる。
【0023】
側面24は、例えば、前方向(-X方向)、後方向(+X方向)、右方向(-Y方向)、及び左方向(+Y方向)におけるキーボード2の端面である。当該端面は、略前方向、後方向、右方向、又は左方向に向く。言い換えると、側面24は、上面21が向く方向と交差する方向に向く。
【0024】
図4に示すように、曲面25は、上面21の外縁212に接続されている。図2に示すように、曲面25は、上面21を囲んでいる。言い換えると、上面21は全周に渡って曲面25に囲まれている。
【0025】
本実施形態では、曲面25は、上面21の外縁212から当該曲面25の外縁251に近づくにつれて、下方に向かうように湾曲して延びている。言い換えると、曲面25は、斜め上方向に凸となる略円弧状の曲面である。
【0026】
上面21の外縁212と曲面25とは、滑らかに連続している。曲面25の外縁251は、側面24に接続される。なお、曲面25は、以上の例に限られない。例えば、曲面25は、段差のような上下方向(Z方向)に高低差がある形状でも良い。
【0027】
タッチパッド211の操作ボタン211aが、上面21の後上面21bと曲面25とに亘って設けられている。上方向(+Z方向)における操作ボタン211aの端面は、上下方向(Z方向)において、上面21から下方向(-Z方向)に離間している。言い換えると、上方向における操作ボタン211aの端面は、上面21より低い位置に設けられる。
【0028】
底面26は、上面21及び凹面22の反対側に位置する。例えばタブレットPC1が図1の態様で使用されるとき、底面26、又は底面26から突出するリブ若しくはゴムのような足が、例えばテーブルの上面に支持される。
【0029】
タブレット3は、例えば、情報処理、画像の表示、音声の入出力、通信、その他種々の機能を実現可能なデバイスである。図1に示すように、タブレット3は、接続部4を介してキーボード2に着脱可能に取り付けられる。
【0030】
図1、3、4に示すように、タブレット3は、タッチパネル31と、表示装置33と、筐体34と、を有する。タブレット3は、例えば、筐体34に収容される基板、CPU、メモリ、および他の部品をさらに有する。なお、タッチパネル31はパネルの一例である。
【0031】
タッチパネル31は、例えば、光を透過可能なガラスと、透明導電膜と、フィルムと、を有している。ガラス、透明導電膜、およびフィルムは、積層されている。そのため、ユーザは、タッチパネル31へのタッチ操作によりタブレット3を操作することができる。また、タッチパネル31は、光を透過可能である。
【0032】
タッチパネル31は、表示面311と、背面312と、を有する。言い換えると、表示面311及び背面312は、タッチパネル31に設けられる。表示面311は、第2の面の一例である。背面312は、第4の面の一例である。
【0033】
表示面311は、略平坦に形成され、タブレット3の外部に向く。本実施形態では、表示面311には、例えば、ガラスコーティングのような表面処理が施されており、表示面311が傷付きにくくなっている。背面312は、表示面311の反対側に位置し、筐体34の内部に向く。
【0034】
表示装置33は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)または有機ELディスプレイのような画像を表示可能な装置である。表示装置33は、背面312に取り付けられ、タッチパネル31を通じて画像を表示する。このため、ユーザは、表示面311を通じて表示装置33が表示した画像を視認することができる。
【0035】
筐体34は、例えば、金属製であり、略矩形(四角形)の薄い箱状に形成されている。筐体34の内部の空間には、表示装置33および種々の部品が収容される。タッチパネル31は、筐体34に取り付けられることで、筐体34の内部の空間を塞ぐ。
【0036】
筐体34は、端部341と、前面342と、後面343と、開口344と、保持面345と、を有する。さらに、筐体34の内部には、リブ等が設けられても良い。なお、保持面345は第5の面の一例である。
【0037】
端部341は、筐体34の短手方向における筐体34の一方の端部である。図1の例では、端部341は、筐体34の下方向(-Z方向)における端部である。端部341は、接続部4に接続される。
【0038】
前面342は、筐体34の厚さ方向の一方向に向く。後面343は、前面342の反対側に位置し、筐体34の厚さ方向の他方向に向く。後面343には、外付けのスタンドが取り付け可能である。当該スタンドは、図1の例のように、前面342が略後方向(+X方向)に向く状態にタブレット3を支持することができる。
【0039】
開口344は、筐体34の内部空間であり、前面342に開口している。すなわち、筐体34は、前面342が開放された箱型に形成されている。タッチパネル31は、開口344を塞ぐように筐体34に取り付けられる。
【0040】
保持面345は、筐体34に取り付けられたタッチパネル31の背面312に向いている。保持面345は、両面テープ5を介して、タッチパネル31の背面312を支持する。なお、両面テープ5は、接着部材の一例である。
【0041】
両面テープ5は、タッチパネル31の背面312と筐体34の保持面345との間に位置する。これにより、両面テープ5は、タッチパネル31を筐体34に取り付ける。さらに、両面テープ5は、表示面311と直交する方向における圧縮によって、弾性変形が可能である。
【0042】
なお、本実施形態では、タッチパネル31を筐体34に取り付けるために両面テープ5を採用しているが、タッチパネル31と筐体34とを固定可能なものであれば、これに限らない。例えば、両面テープ5の代わりに、接着剤等がタッチパネル31を筐体34に取り付けても良い。
【0043】
筐体34は、ベゼル35をさらに有する。言い換えると、ベゼル35は、筐体34に設けられている。なお、ベゼル35は、枠の一例である。ベゼル35は、筐体34の前面342に設けられて、筐体34に取り付けられたタッチパネル31を囲んでいる。ベゼル35は、突出部351を有する。
【0044】
突出部351は、筐体34の前面342から、表示面311が向く方向に、当該表示面311を越えて突出している。言い換えると、表示面311は、ベゼル35の突出部351の先端351aから窪んでいる。なお、先端351aは、第2の面が向く方向における枠の端の一例である。
【0045】
接続部4は、キーボード2に接続されたタブレット3を開閉可能にする。図1、2、3に示すように、接続部4は、キーボード2の前方向(-X方向)における端部である前端部213に取り付けられる。なお、前端部213は、第1の面に沿う方向におけるキーボードの端部の一例である。接続部4は、連結部41と、支持部42と、を有する。
【0046】
連結部41は、キーボード2の前端部213と、支持部42と、を連結している。また、本実施形態では、連結部41は、例えばFPC(Flexible Printed Circuits)のようなフレキシブルな素材で構成されている。そのため、連結部41は、支持部42がキーボード2に対して前後方向(X方向)と左右方向(Y方向)に移動するように変形可能である。
【0047】
なお、連結部41は、FPCに限らない。例えば、連結部41は、キーボード2の前端部213と支持部42とを互いに回動可能に接続するヒンジと、キーボード2と支持部42とを電気的に接続する配線と、を有しても良い。
【0048】
支持部42は、タブレット3に接続可能である。支持部42は、FPCである連結部41を介してキーボード2の前端部213に取り付けられるため、キーボード2に対して回転可能である。本実施形態では、支持部42は、左右方向(Y方向)に延びる回転軸まわりに回転可能に、連結部41に結合されている。
【0049】
図2、3に示すように、支持部42は、支持面421と、支持突起422と、コネクタ423と、を有する。支持面421は、キーボード2にタブレット3が接続される場合、タブレット3の筐体34の端部341を支持する。
【0050】
支持突起422は、支持面421から突出し、タブレット3の筐体34の端部341に設けられた溝と嵌合することによってタブレット3を支持する。なお、本実施形態では、二つの支持突起422が設けられているが、支持突起422の数や形状は適宜変更されても良い。
【0051】
コネクタ423は、タブレット3に電気的に接続可能である。例えば、コネクタ423は、支持面421から突出する複数の端子である。コネクタ423は、タブレット3の筐体34の端部341に設けられた端子に接触することで、タブレット3に電気的に接続される。これにより、キーボード2とタブレット3とは、接続部4を介して互いに電気的に接続される。
【0052】
接続部4は、キーボード2にタブレット3を接続している場合、キーボード2を介してタブレット3への文字入力やタブレット3からキーボード2への給電が可能である。なお、キーボード2とタブレット3との接続は、無線接続でも良い。
【0053】
接続部4に取り付けられたタブレット3は、図3に示す閉じ位置と、図1に示す開き位置とに配置可能である。言い換えると、タブレット3は、開閉可能である。図3に示すように、閉じ位置において、タブレット3の表示面311は、キーボード2の上面21に向く。一方、図1に示すように、開き位置において、タブレット3の表示面311は、略後方向(-X方向)に向く。
【0054】
閉じ位置において、キーボード2の上面21とタブレット3の表示面311とが接触する。すなわち、接続部4に接続されたタブレット3は、閉じ位置において、タブレット3の表示面311がキーボード2の上面21の前上面21aと後上面21bに支持される。
【0055】
閉じ位置において、上面21の外縁212は、表示面311の外縁313より内側に位置する。言い換えると、上面21の外縁212は、表示面311の外縁313により囲まれている。
【0056】
閉じ位置において、曲面25は、タブレット3のベゼル35に向く。曲面25は、上面21の外縁212から遠ざかるに従って閉じ位置におけるベゼル35から遠ざかるように、上面21の外縁212から延びている。
【0057】
曲面25は、上面21を全周に渡って囲んでいる。また、ベゼル35は、表示面311を全周に渡って囲んでいる。上述のように、曲面25がベゼル35から遠ざかるように湾曲しているため、タブレットPC1が閉じ位置に位置するとき、キーボード2は、ベゼル35から離間している。
【0058】
タブレットPC1が閉じ位置に位置するとき、複数のキー23の上面および操作ボタン311aの上面は、タブレット3の表示面311に向くとともに、表示面311から離間している。すなわち、キーボード2は上面21で表示面311を支持し、キーボード2の他の部分はタブレット3から離間している。なお、複数のキー23の上面および操作ボタン311aの上面が表示面311に接触しても良い。
【0059】
上述のように、接続部4の連結部41は、変形可能なFPCを含む。このため、接続部4に接続されたタブレット3は、閉じ位置において、接続部4に接続されたタブレット3は、タブレットPC1が閉じた状態において、前後方向(X方向)と左右方向(Y方向)に移動可能である。タブレット3は、例えば、FPCである連結部41が最大限引っ張られるまで、前後方向(X方向)と左右方向(Y方向)に移動可能である。
【0060】
上述のように、閉じ位置において、上面21の外縁212は、表示面311の外縁313の内側に位置する。すなわち、上面21は、表示面311よりも小さい。本実施形態では、タブレット3が前後方向(X方向)又は左右方向(Y方向)に最大限移動した場合でも、上面21の外縁212が表示面311の外縁313の内側に位置し、曲面25がベゼル35から離間している。すなわち、タブレット3が前後方向(X方向)又は左右方向(Y方向)に最大限移動した場合でも、キーボード2は、ベゼル35から離間している。
【0061】
タブレット3が閉じ位置に配置されているとき、ベゼル35の突出部351の先端351aは、キーボード2の曲面25に接近する。この時、上下方向(Z方向)における先端351aから曲面25までの距離L1は、両面テープ5の厚さL2と、上下方向(Z方向)における先端351aと表示面311との間の距離L3と、の合計よりも長い。そのため、キーボード2とタブレット3に上下方向から圧力が掛かったとしても、キーボード2は、ベゼル35から離間している。
【0062】
以上のように、タブレット3が閉じ位置に位置しているとき、キーボード2は、ベゼル35から離間している。このため、本実施形態のタブレットPC1において、タブレット3の筐体34とキーボード2とが傷付きにくい。
【0063】
以上のように、本実施形態のタブレットPC1は、キーボード2と、タブレット3と、接続部4と、を備える。キーボード2は、上面21と、凹面22と、複数のキー23と、を有する。凹面22は上面21から窪んでおり、複数のキー23は凹面22に設けられている。接続部4は、キーボード2の前端部213に取り付けられ、キーボード2に対して回転可能である。タブレット3は、接続部4に接続可能であり、タッチパネル31と、表示面311と、表示装置33と、筐体34と、ベゼル35と、を有する。タッチパネル31は光を透過可能である。表示面311はタッチパネル31に設けられるとともに外部に向く。表示装置33はタッチパネル31を通じて画像を表示可能である。筐体34は表示装置33を収容するとともにタッチパネル31が取り付けられている。ベゼル35は、筐体34に設けられてタッチパネル31を囲む。接続部4に接続されたタブレット3は、表示面311が上面21に支持される閉じ位置に配置可能である。
【0064】
タブレットPC1は、タブレット3が接続部4まわりに回転し、キーボード2の上面21とタブレット3の表示面311とが接触することで閉じられる。この状態において、キーボード2はベゼル35から離間している。
【0065】
これにより、タブレットPC1が閉じた状態において、キーボード2はベゼル35と接触しない。このため、キーボード2とベゼル35とは、接触により傷付きにくい。従って、タブレットPC1は、保護部材を設けずともタブレット3の筐体34とキーボード2とが傷付きにくくすることができる。
【0066】
また、本実施形態では、キーボード2は、上面21を囲むとともに当該上面21の外縁212に接続された曲面25を有する。タブレットPC1が閉じた状態において、上面21の外縁212は、表示面311の外縁321の内側に位置する。曲面25は、タブレットPC1が閉じた状態のベゼル35に向くとともに、上面21の外縁212から遠ざかるに従ってベゼル35から遠ざかるように上面21の外縁212から延びる。
【0067】
例えば、タブレットPC1が閉じた状態において上下方向(Z方向)から圧力が掛かると、キーボード2とタブレット3の筐体34とが変形し、曲面25はベゼル35に接近する。曲面25は、ベゼル35に向くとともに、表示面311の外縁321の内側に位置する上面21の外縁212から遠ざかるに従ってベゼル35から遠ざかるように上面21の外縁212から延びていることにより、ベゼル35から離間する。
【0068】
これにより、タブレットPC1が閉じた状態において上下方向(Z方向)から圧力が掛かった場合、上面21と表示面311とが圧力によって変形しても、キーボード2の曲面25とベゼル35とは接触しにくい。従って、タブレットPC1は、キーボード2とタブレット3とが互いに略同一の大きさに形成されたとしても、タブレット3の筐体34とキーボード2とがさらに傷付きにくくすることができる。
【0069】
また、本実施形態では、タブレットPC1は、タッチパネル31を筐体34に取り付ける両面テープ5をさらに備える。タッチパネル31は、表示面311の反対側に位置する背面312を有する。筐体34は、タッチパネル31の背面312に向く保持面345を有する。両面テープ5は、背面312と保持面345との間に位置する。ベゼル35の突出部351は、表示面311が向く方向に当該表示面311を越えて突出する。タブレットPC1が閉じた状態において、上下方向(Z方向)におけるベゼル35の先端351aとキーボード2の曲面25との間の距離L1は、両面テープ5の厚さL2と、上下方向(Z方向)におけるベゼル35の先端351aと表示面311との間の距離L3と、の合計より長い。
【0070】
両面テープ5は、タッチパネル31の背面312と筐体34の保持面345との間に位置することで、タッチパネル31を筐体34に固定している。タブレットPC1が閉じた状態において、上下方向から圧力が掛かると、両面テープ5は、タッチパネル31の背面312と筐体34の保持面345との間で圧縮される。両面テープ5が取り付けられているタッチパネル31は、両面テープ5の圧縮に伴って移動する。この時、ベゼル35の先端351aは、キーボード2の曲面25から離間した状態を維持する。
【0071】
これにより、タブレットPC1が閉じた状態において上下方向から圧力が掛かった場合、タブレットPC1は、タブレット3の筐体34とキーボード2とがさらに傷付きにくくすることができる。
【0072】
また、本実施形態では、タブレットPC1が閉じた状態における、接続部4に接続されたタブレット3は、前後方向(X方向)と、左右方向(Y方向)と、に移動可能である。キーボード2は、上記状態のタブレット3が前後方向(X方向)及び左右方向(Y方向)のうち少なくとも一方に最大限移動した時に、ベゼル35から離間している。
【0073】
これにより、タブレットPC1が閉じた状態において、接続部4に接続されたタブレット3が前後方向(X方向)又は左右方向(Y方向)に最大限移動した状態で、キーボード2は、ベゼル35と接触しにくい。従って、タブレットPC1は、運搬時においてタブレット3の筐体34とキーボード2とが傷付きにくくなる。
【0074】
また、本実施形態では、上面21は、前上面21aと、後上面21bと、を有する。凹面22は、前上面21aと後上面21bとの間に位置する。タブレットPC1が閉じた状態において、表示面311は、凹面22を除いた上面21の前上面21aと後上面21bに接触する。そのため、キーボード2は、表示面311を支持する上面21の面積が大きくなる。これにより、タブレットPC1が閉じた状態において、キーボード2はタブレット3を支持し易くなる。
【0075】
また、本実施形態では、キーボード2の内部と、筐体34の内部と、にリブが設けられていても良い。これにより、キーボード2及び筐体34の剛性が向上する。従って、タブレットPC1が閉じた状態において上下方向(Z方向)から圧力が掛かった場合、タブレットPC1は、圧力によって変形しにくくなる。
【0076】
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記実施形態はあくまで一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態は、その他様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、組み合わせ、変更を行うことができる。また、各構成や、形状、等のスペック(構造や、種類、方向、形式、大きさ、長さ、幅、厚さ、高さ、数、配置、位置、材質等)は、適宜に変更して実施することができる。
【符号の説明】
【0077】
1 タブレットPC
2 キーボード
21 上面(第1の面)
21a 前上面(第1の部分)
21b 後上面(第2の部分)
212 外縁
213 前端部(端部)
22 凹面
23 キー
25 曲面(第3の面)
251 外縁
3 タブレット
31 タッチパネル(パネル)
311 表示面(第2の面)
312 背面(第4の面)
313 外縁
33 表示装置
34 筐体
345 保持面(第5の面)
35 ベゼル(枠)
351a 先端(端)
4 接続部
5 両面テープ(接着部材)
図1
図2
図3
図4