(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023077945
(43)【公開日】2023-06-06
(54)【発明の名称】システム及び作業機
(51)【国際特許分類】
G06F 16/23 20190101AFI20230530BHJP
【FI】
G06F16/23
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021191461
(22)【出願日】2021-11-25
(71)【出願人】
【識別番号】000237271
【氏名又は名称】株式会社FUJI
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】北河 雅大
【テーマコード(参考)】
5B175
【Fターム(参考)】
5B175CA09
(57)【要約】
【課題】小さな負荷で確実にファイルをバックアップすることができる技術を提供する。
【解決手段】システムは、作業機と、前記作業機と通信可能な外部記憶装置とを備える。前記作業機は、N個(Nは2以上の整数)のファイルを記憶する第1記憶部と、前記第1記憶部に記憶されている前記N個のファイルのうちの更新されたファイルを認識する認識部と、前記作業機のシャットダウン指示を受け付けたときに、前記認識部が認識する前記更新されたファイルを前記外部記憶装置に送信する第1送信制御部と、を備える。前記外部記憶装置は、前記第1送信制御部から送信された前記更新されたファイルを記憶する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業機と、前記作業機と通信可能な外部記憶装置とを備えるシステムであって、
前記作業機は、
N個(Nは2以上の整数)のファイルを記憶する第1記憶部と、
前記第1記憶部に記憶されている前記N個のファイルのうちの更新されたファイルを認識する認識部と、
前記作業機のシャットダウン指示を受け付けたときに、前記認識部が認識する前記更新されたファイルを前記外部記憶装置に送信する第1送信制御部と、を備え、
前記外部記憶装置は、前記第1送信制御部から送信された前記更新されたファイルを記憶する、システム。
【請求項2】
前記作業機は、
前記第1記憶部に記憶されている前記N個のファイルのファイルリストを生成する生成部であって、前記ファイルリストは、生成される直前の前記N個のファイルの最新の更新日時情報を含む、前記生成部と、
前記ファイルリストが生成された後に、前記第1記憶部に記憶されている前記N個のファイルのうちのいずれかが更新された場合に、前記更新されたファイルの更新日時情報を更新する更新部と、を更に備え、
前記認識部は、前記第1記憶部に記憶されている前記N個のファイルの更新日時情報と、前記ファイルリストにおける前記N個のファイルの更新日時情報とを比較することにより、前記更新されたファイルを認識する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記作業機は、前記ファイルリストが生成される前に、前記第1記憶部に記憶されている前記N個のファイルを前記外部記憶装置に送信する第2送信制御部を更に備え、
前記外部記憶装置は、前記ファイルリストが生成される前に、前記第2送信制御部から送信された前記N個のファイルを記憶する、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記外部記憶装置は、前記第1送信制御部から送信された前記更新されたファイルを記憶するときに、前記第2送信制御部から送信されて既に記憶している前記N個のファイルのうち、前記第1送信制御部から送信された前記更新されたファイルに対応するファイルを更新する、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記作業機は、前記外部記憶装置に記憶されている前記N個のファイルを前記外部記憶装置から取得する取得部を更に備える、請求項3または4に記載のシステム。
【請求項6】
前記作業機は、前記外部記憶装置に関する情報を記憶可能な第2記憶部と、前記作業機のシャットダウンを実行するシャットダウン制御部と、を備え、
前記シャットダウン制御部は、前記作業機の前記シャットダウン指示を受け付けた場合に、
前記外部記憶装置に関する情報が前記第2記憶部に記憶されている場合は、前記第1送信制御部が前記外部記憶装置に前記更新されたファイルを送信した後に前記作業機のシャットダウンを実行し、
前記外部記憶装置に関する情報が前記第2記憶部に記憶されていない場合は、前記第1送信制御部の処理にかかわらず、前記作業機のシャットダウンを実行する、請求項1から5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記第1記憶部は、前記作業機の動作中に更新可能な第1種のファイルと、前記作業機の動作中に更新不能な第2種のファイルと、を記憶し、
前記N個のファイルは、いずれも前記第1種のファイルからなる、請求項1から5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
前記N個のファイルは、前記作業機の動作の個体差を規定する、固有値データ、キャリブレーションデータ、機能設定データ、オペレータデータ、生産レシピデータのうちの1または複数のデータを含む、請求項1から6のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
作業機であって、
N個(Nは2以上の整数)のファイルを記憶する第1記憶部と、
前記第1記憶部に記憶されている前記N個のファイルのうちの更新されたファイルを認識する認識部と、
前記作業機のシャットダウン指示を受け付けたときに、前記認識部が認識する前記更新されたファイルを前記外部記憶装置に送信する第1送信制御部と、を備える作業機。
【請求項10】
前記第1記憶部に記憶されている前記N個のファイルのファイルリストを生成する生成部であって、前記ファイルリストは、生成される直前の前記N個のファイルの最新の更新日時情報を含む、前記生成部と、
前記ファイルリストが生成された後に、前記第1記憶部に記憶されている前記N個のファイルのいずれかが更新された場合に、前記更新されたファイルの更新日時情報を更新する更新部と、を更に備え、
前記認識部は、前記第1記憶部に記憶されている前記N個のファイルの更新日時情報と、前記ファイルリストにおける前記N個のファイルの更新日時情報とを比較することにより、前記更新されたファイルを認識する、請求項9に記載の作業機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、システム及び作業機に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、対基板作業実行システムで用いられるデータを記憶する記憶装置が開示されている。特許文献1の技術では、対象時間帯として、作業の実行が予定されていない時間帯が設定され、その対象時間帯に、保存の対象となる保存対象データの全てを記憶できる場合には、対象時間帯に保存対象データの全てを記憶する記憶作業が計画される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術では、対象時間帯に保存対象データの全てを記憶するので、記憶作業の負荷が大きくなることが考えられる。そこで本明細書は、小さな負荷で確実にファイルをバックアップすることができる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書に開示されるシステムは、作業機と、前記作業機と通信可能な外部記憶装置とを備える。前記作業機は、N個(Nは2以上の整数)のファイルを記憶する第1記憶部と、前記第1記憶部に記憶されている前記N個のファイルのうちの更新されたファイルを認識する認識部と、前記作業機のシャットダウン指示を受け付けたときに、前記認識部が認識する前記更新されたファイルを前記外部記憶装置に送信する第1送信制御部と、を備える。前記外部記憶装置は、前記第1送信制御部から送信された前記更新されたファイルを記憶する。
【0006】
この構成によれば、第1記憶部に記憶されているN個のファイルのうち、更新されたファイルのみを外部記憶装置に送信して記憶するので、ファイルの送信作業と記憶作業の負荷を小さくすることができる。また、シャットダウン指示を受け付けたときに更新ファイルを外部記憶装置に送信して記憶するので、ファイルの送信作業と記憶作業を確実に実行することができると共に、作業の負荷を小さくすることができる。これにより、小さな負荷で確実にファイルをバックアップすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図4】実施例のバックアップ準備処理のフローチャート。
【
図5】実施例のファイルリスト生成処理のフローチャート。
【
図8】実施例のシャットダウン処理のフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に説明する実施例の主要な特徴を列記しておく。なお、以下に記載する技術要素は、それぞれ独立した技術要素であって、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項に記載の組合せに限定されるものではない。
【0009】
本技術の一実施形態では、前記作業機は、前記第1記憶部に記憶されている前記N個のファイルのファイルリストを生成する生成部であって、前記ファイルリストは、生成される直前の前記N個のファイルの最新の更新日時情報を含む、前記生成部と、前記ファイルリストが生成された後に、前記第1記憶部に記憶されている前記N個のファイルのうちのいずれかが更新された場合に、前記更新されたファイルの更新日時情報を更新する更新部と、を更に備えてもよい。前記認識部は、前記第1記憶部に記憶されている前記N個のファイルの更新日時情報と、前記ファイルリストにおける前記N個のファイルの更新日時情報とを比較することにより、前記更新されたファイルを認識してもよい。
【0010】
本技術の一実施形態では、前記作業機は、前記ファイルリストが生成される前に、前記第1記憶部に記憶されている前記N個のファイルを前記外部記憶装置に送信する第2送信制御部を更に備えてもよい。前記外部記憶装置は、前記ファイルリストが生成される前に、前記第2送信制御部から送信された前記N個のファイルを記憶してもよい。
【0011】
本技術の一実施形態では、前記外部記憶装置は、前記第1送信制御部から送信された前記更新されたファイルを記憶するときに、前記第2送信制御部から送信されて既に記憶している前記N個のファイルのうち、前記第1送信制御部から送信された前記更新されたファイルに対応するファイルを更新してもよい。
【0012】
本技術の一実施形態では、前記作業機は、前記外部記憶装置に記憶されている前記N個のファイルを前記外部記憶装置から取得する取得部を更に備えてもよい。
【0013】
本技術の一実施形態では、前記作業機は、前記外部記憶装置に関する情報を記憶可能な第2記憶部と、前記作業機のシャットダウンを実行するシャットダウン制御部と、を備えてもよい。前記シャットダウン制御部は、前記作業機の前記シャットダウン指示を受け付けた場合に、前記外部記憶装置に関する情報が前記第2記憶部に記憶されている場合は、前記第1送信制御部が前記外部記憶装置に前記更新されたファイルを送信した後に前記作業機のシャットダウンを実行してもよく、前記外部記憶装置に関する情報が前記第2記憶部に記憶されていない場合は、前記第1送信制御部の処理にかかわらず、前記作業機のシャットダウンを実行してもよい。
【0014】
本技術の一実施形態では、前記第1記憶部は、前記作業機の動作中に更新可能な第1種のファイルと、前記作業機の動作中に更新不能な第2種のファイルと、を記憶していてもよい。前記N個のファイルは、いずれも前記第1種のファイルからなってもよい。
【0015】
本技術の一実施形態では、前記N個のファイルは、前記作業機の動作の個体差を規定する、固有値データ、キャリブレーションデータ、機能設定データ、オペレータデータ、生産レシピデータのうちの1または複数のデータを含んでもよい。
【0016】
本明細書に開示する作業機は、作業機であって、N個(Nは2以上の整数)のファイルを記憶する第1記憶部と、前記第1記憶部に記憶されている前記N個のファイルのうちの更新されたファイルを認識する認識部と、前記作業機のシャットダウン指示を受け付けたときに、前記認識部が認識する前記更新されたファイルを前記外部記憶装置に送信する第1送信制御部と、を備える。
【0017】
本技術の一実施形態では、作業機は、前記第1記憶部に記憶されている前記N個のファイルのファイルリストを生成する生成部であって、前記ファイルリストは、生成される直前の前記N個のファイルの最新の更新日時情報を含む、前記生成部と、前記ファイルリストが生成された後に、前記第1記憶部に記憶されている前記N個のファイルのいずれかが更新された場合に、前記更新されたファイルの更新日時情報を更新する更新部と、を更に備えてもよい。前記認識部は、前記第1記憶部に記憶されている前記N個のファイルの更新日時情報と、前記ファイルリストにおける前記N個のファイルの更新日時情報とを比較することにより、前記更新されたファイルを認識してもよい。
【実施例0018】
(実施例)
実施例のシステム2について図面を参照して説明する。
図1に示すように、実施例のシステム2は、作業機10と外部PC30とを備えている。作業機10と外部PC30は、ネットワーク90(例えば、LAN、WAN、インターネット等)を介して通信可能に接続されている。
【0019】
(作業機10の構成)
作業機10は、例えば、回路基板に電子部品を実装する実装機、回路基板にリード部品や異形部品を挿入する挿入機、または、回路基板にはんだを印刷する印刷機等である。
図2は、作業機10の一例の実装機を模式的に示す図である。
図2に示すように、作業機10(実装機)は、基板コンベア70と、複数の部品フィーダ62(
図2では1個の部品フィーダ62が示されている。)と、フィーダ保持部64と、装着ヘッド66と、ヘッド移動装置68とを備えている。作業機10の外部に外部PC30が配置されている。
【0020】
基板コンベア70は、回路基板52の搬入、位置決めおよび搬出を行う。一例ではあるが、基板コンベア70は、一対のベルトコンベアと、回路基板52を下方から支持する支持装置(図示省略)とを有する。
【0021】
各々の部品フィーダ62は、複数の電子部品54を収容している。各々の部品フィーダ62は、フィーダ保持部64に着脱可能に取り付けられ、装着ヘッド66へ電子部品54を供給する。部品フィーダ62の具体的な構成は特に限定されない。各々の部品フィーダ62は、例えば、テープ上に収容された複数の電子部品54を供給するテープ式フィーダ、トレイ上に収容された複数の電子部品54を供給するトレイ式フィーダ、または、容器内にランダムに収容された複数の電子部品54を供給するバルク式フィーダのいずれであってもよい。
【0022】
フィーダ保持部64は、複数のスロットを備えており、複数のスロットのそれぞれには部品フィーダ62を着脱可能に設置することができる。フィーダ保持部64は、作業機10に固定されたものであってもよいし、作業機10に対して着脱可能なものであってもよい。
【0023】
装着ヘッド66は、電子部品54を吸着するノズル56を有する。ノズル56は、装着ヘッド66に着脱可能に取り付けられている。装着ヘッド66は、ノズル56をZ方向(ここでは鉛直方向)に移動可能であり、部品フィーダ62や回路基板52に対して、ノズル56を接近および離間させる。装着ヘッド66は、部品フィーダ62から電子部品54をノズル56によって吸着すると共に、ノズル56に吸着された電子部品54を回路基板52上に装着することができる。
【0024】
ヘッド移動装置68は、部品フィーダ62と回路基板52との間で装着ヘッド66を移動させる。一例ではあるが、本実施例のヘッド移動装置68は、移動ベース19をX方向およびY方向に移動させるXYロボットであり、移動ベース19に対して装着ヘッド66が固定されている。なお、装着ヘッド66は、移動ベース19に固定されるものに限られず、移動ベース19に着脱可能に取り付けられるものであってもよい。
【0025】
図1に示すように、作業機10は、更に、表示操作部12と、通信I/F14と、制御部16とを備えている。表示操作部12は、例えば、タッチパネルから構成されている。表示操作部12は、例えば、作業機10に関する様々な情報を表示する。また、表示操作部12は、例えば、作業機10に関する様々な操作を受け付ける。通信I/F14は、ネットワーク90に接続されており、有線通信および/または無線通信を実行する。作業機10は、通信I/F14を介して情報を送受信可能に構成されている。
【0026】
制御部16は、CPU(図示省略)と、記憶部18(例えば、ROMやRAM)とを備えている。記憶部18には、所定のプログラム20が記憶されている。制御部16は、記憶部18に記憶されているプログラム20に従って作業機10に関する様々な制御や処理を実行する。制御部16が実行する制御や処理については後述する。記憶部18に記憶されているプログラム20は、アップデートやアップグレードによりバージョンアップ可能である。
図1に示す例では、Ver.1.0のプログラム20がインストールされている。
【0027】
また、記憶部18には、複数の第1種のファイルと、複数の第2種のファイルとを含む複数のファイルが記憶されている。第1種のファイルは、作業機10の動作中に更新可能なファイルであり、第2種のファイルは、作業機10の動作中に更新不能なファイルである。第2種のファイルは、例えば、記憶部18に記憶されているプログラム20に関するファイルであり、プログラム20がバージョンアップされるときに更新されることがある。
【0028】
第1種のファイルは、例えば、作業機10の動作の個体差を規定するデータを含んでいる。第1種のファイルは、例えば、固有値データのファイル、キャリブレーションデータのファイル、機能設定データのファイル、オペレータデータのファイル、生産レシピデータのファイル等である。固有値データは、例えば、作業機10に構成されているユニット(例えば、ロボット、装着ヘッド、搬送ユニット、供給ユニット等)の機械的な設計値や組み付け時の測定値をユニット毎に記録したデータである。キャリブレーションデータは、例えば、作業機10に構成されているユニット(例えば、ロボット、装着ヘッド、搬送ユニット、供給ユニット等)を作業機10の本体に接続した状態で動作させ、ユニットの組み合わせによる誤差を記録したデータである。機能設定データは、例えば、作業機10毎に設定する作業機10の機能設定の設定値を記録したデータである。オペレータデータは、例えば、作業機10毎に設定するオペレータ設定(例えば、表示言語、タッチパネル上のボタン有効/無効等)の設定値を記録したデータである。生産レシピデータは、例えば、回路基板上に電子部品を実装または挿入するための情報が書かれたデータである。
【0029】
図3は、記憶部18に記憶されている複数の第1種のファイルを示す表である。
図3に示すように、記憶部18にはN個(Nは2以上の整数)の第1種のファイル(例えば、ファイル1、2、・・・、N)が記憶されている。N個の第1種のファイルは、それぞれ、ファイル名情報(例えば、F1、F2、・・・、FN)と、更新日時情報(例えば、F2について、2021/01/01/12:10等)と、内容情報(例えば、b0等)とを含む。第1種のファイルの内容情報は、例えば、上述した固有値データ、キャリブレーションデータ、機能設定データ、オペレータデータ、生産レシピデータ等である。各ファイルの内容情報(例えば、ファイル2の内容「b0」等)は、更新可能である。第1種のファイルの内容情報が更新された場合、そのファイルの更新日時情報も更新される。例えば、ファイル2の内容情報が2021年2月2日14時20分に「b0」から「b1」に更新された場合、そのファイル2の更新日時情報が「2021/02/02/14:20」に更新される。
【0030】
図1に示すように、記憶部18には、更に、第1種のファイルのファイルリスト22と、外部PC30のIPアドレス情報とが記憶される。これらについては後述する。
【0031】
(外部PC30の構成)
外部PC30は、表示操作部32と、通信I/F34と、制御部36とを備えている。表示操作部32は、例えば、タッチパネルから構成されている。変形例では、表示操作部32は、表示部と操作部を別体(いずれも図示省略)で備えており、表示部がモニタから構成されており、操作部がキーボードから構成されていてもよい。表示操作部32は、例えば、外部PC30(および作業機10)に関する様々な情報を表示する。また、表示操作部32は、例えば、外部PC30(および作業機10)に関する様々な操作を受け付ける。通信I/F34は、ネットワーク90に接続されており、有線通信および/または無線通信を実行する。外部PC30は、通信I/F14を介して情報を送受信可能に構成されている。
【0032】
制御部36は、CPU(図示省略)と、記憶部38(例えば、ROMやRAM)とを備えている。記憶部38には、所定のプログラム40が記憶されている。制御部36は、記憶部38に記憶されているプログラム40に従って外部PC30(および作業機10)に関する様々な制御や処理を実行する。制御部36が実行する制御や処理については後述する。
【0033】
また、記憶部38には、複数の第1種のファイルが記憶され得る。第1種のファイルについては上述した通りである。制御部36は、作業機10から送信される第1種のファイルを受信して記憶部38に記憶する。制御部36が第1種のファイルを記憶する処理については後述する。
【0034】
(バックアップ準備処理;
図4)
次に、実施例のバックアップ準備処理について説明する。バックアップ準備処理は、例えば、作業機10の電源がオンにされている状態で、所定の操作が表示操作部12で受け付けられた場合に開始される。所定の操作は、例えば、外部PC30のIPアドレス情報を表示操作部12に入力する入力操作である。表示操作部12で入力された外部PC30のIPアドレス情報は、記憶部18に記憶される。
図4に示すように、バックアップ準備処理のS10では、作業機10の制御部16が、作業機10のバックアップ機能を有効化する。制御部16は、外部PC30のIPアドレス情報が入力されたことに応じてバックアップ機能を有効化する。
【0035】
続くS12では、制御部16が、記憶部18に記憶されているN個の第1種のファイル(
図3参照)を外部PC30へ送信する。制御部16は、N個のファイルを1個のデータセットとして外部PC30へ送信する。また、制御部16は、1個のデータセットを圧縮したうえで外部PC30へ送信してもよい。外部PC30の制御部36は、N個の第1種のファイルのデータセットを作業機10から受信して記憶部38に記憶する。データセットが圧縮されている場合は、制御部36は、その圧縮を解凍して記憶部38に記憶する。また、制御部36は、データセットを受信した日付を示す日付情報をデータセットに付して記憶部38に記憶する。制御部36は、受信した日付のフォルダを生成して、そのフォルダにデータセットを記憶してもよい。これにより、N個の第1種のファイルが外部PC30にバックアップされる。
【0036】
作業機10の制御部16は、S12でN個の第1種のファイルを外部PC30へ送信するときに、記憶部18に記憶されているプログラム20のバージョン(例えば、Ver.1.0)の情報をデータセットに付加して送信する。外部PC30へ送信されるデータセットは、プログラム20のバージョン情報をメタデータとして含む。外部PC30の制御部36は、プログラム20のバージョン情報を、N個の第1種のファイルのデータセットと共に記憶部38に記憶する。
【0037】
(ファイルリスト生成処理;
図5)
次に、実施例のファイルリスト生成処理について説明する。ファイルリスト生成処理は、例えば、作業機10の電源がオンにされると開始される。
図5に示すように、ファイルリスト生成処理のS20では、作業機10の制御部16が、作業機10のバックアップ機能が有効であるか否かを判断する。上記のバックアップ準備処理(
図4参照)のS10でバックアップ機能が有効化されている場合は、S20でYESと判断される。バックアップ機能が有効であるか否かは、例えば、外部PC30のIPアドレス情報が記憶部18に記憶されているか否かにより判断される。バックアップ機能が有効でない(無効である)と判断される場合(NOの場合)、ファイルリスト生成処理は終了する。バックアップ機能が有効であると判断される場合(YESの場合)、処理はS22に進む。
【0038】
S20でYESの後のS22では、制御部16が、記憶部18に記憶されているN個の第1種のファイルのファイルリスト22を生成する。
図6は、N個の第1種のファイルのファイルリスト22を示す表である。
図6に示すように、このファイルリスト22は、記憶部18に記憶されているN個の第1種のファイル(
図3参照)のファイル名情報(例えば、F1、F2、・・・、FN)と、更新日時情報(例えば、F2について、2021/01/01/12:10等)とを含む。ファイルリスト22における更新日時情報は、ファイルリスト22が生成される直前の最新の更新日時情報である。制御部16は、S22で生成したファイルリスト22を記憶部18に記憶する。
【0039】
(作業処理;
図7)
次に、実施例の作業処理について説明する。作業処理は、例えば、作業機10に所定の作業(例えば、電子部品の実装作業)を実行させるための実行指示操作が表示操作部12で受け付けられた場合に開始される。
図7に示すように、作業処理のS30では、作業機10の制御部16が、記憶部18に記憶されている第1種のファイルを読み込む。制御部16は、記憶部18に記憶されているN個の第1種のファイルの全部のファイルを読み込んでもよく、一部のファイルを読み込んでもよい。制御部16は、作業機10が実行する作業の内容に応じて必要なファイルを読み込む。
【0040】
続くS32では、制御部16が、ファイルの読み込みが成功したか否かを判断する。ファイルの読み込みが成功したと判断される場合(YESの場合)、処理はS34に進む。ファイルの読み込みが成功しなかった(失敗した)と判断される場合(NOの場合)、処理はS60に進む。例えば、読み込み対象の第1種のファイルが消失している場合や破損している場合は、S32でNOと判断される。S32でNOの後のS60では、制御部16が、表示操作部12にエラー画面を表示する。S60に続くS62以降の処理については後述する。
【0041】
S32でYESの後のS34では、制御部16が、作業機10に所定の作業(例えば、電子部品の実装作業)を実行させる。作業機10は、上記のS30で読み込まれた第1種のファイルに基づいて作業を実行する。
【0042】
続くS36では、制御部16が、記憶部18に記憶されている第1種のファイルが更新されたか否かを判断する。第1種のファイルが更新されていないと判断される場合(NOの場合)、作業処理は終了する。一方、第1種のファイルが更新されたと判断される場合(YESの場合)、処理はS38に進む。例えば、記憶部18に記憶されている第1種のファイルである生産レシピデータのファイルについて、電子部品が実装される位置に関するデータや、電子部品の種類に関するデータが変更され、変更後の内容が保存されている場合は、S36でYESと判断される。S36の処理は、作業機10の作業の実行中に実行されてもよく、作業機10の作業の終了後に実行されてもよい。
【0043】
S36でYESの後のS38では、制御部16が、更新されたと判断される第1種のファイルの更新日時情報を更新する(
図3参照)。例えば、作業機10の作業の実行中に、記憶部18に記憶されているファイル2の内容情報が2021年2月2日14時20分に「b0」から「b1」に更新された場合、制御部16は、ファイル2の更新日時情報を「2021/02/02/14:20」に更新する。
【0044】
(シャットダウン処理;
図8)
次に、実施例のシャットダウン処理について説明する。シャットダウン処理は、例えば、作業機10の電源がオンにされると開始される。
図8に示すように、シャットダウン処理のS40では、作業機10の制御部16が、作業機10のシャットダウン指示を受け付けたか否かを判断する。シャットダウン指示を受け付けたと判断される場合(YESの場合)、処理はS42に進む。例えば、作業機10をシャットダウンするためのシャットダウン操作が表示操作部12で受け付けられた場合、S40でYESと判断される。そうでない場合(NOの場合)、処理は待機する。
【0045】
S40でYESの後のS42では、制御部16が、作業機10のバックアップ機能が有効であるか否かを判断する。上記のバックアップ準備処理(
図4参照)のS10でバックアップ機能が有効化されている場合は、S42でYESと判断される。バックアップ機能が有効であるか否かは、例えば、外部PC30のIPアドレス情報が記憶部18に記憶されているか否かにより判断される。バックアップ機能が有効でない(無効である)と判断される場合(NOの場合)、処理はS50に進む。バックアップ機能が有効であると判断される場合(YESの場合)、処理はS44に進む。
【0046】
S42でYESの後のS44では、制御部16が、記憶部18に記憶されているN個の第1種のファイルにおける更新日時情報(
図3参照)と、記憶部18に記憶されているファイルリスト22における更新日時情報(
図6参照)とを比較して、両者が一致するか否かを判断する。ファイルリスト22は、上記のファイルリスト生成処理(
図5参照)により生成され、記憶部18に記憶されている。ファイルリスト22における更新日時情報は、ファイルリスト22が生成される直前の最新の更新日時情報である。一方、記憶部18に記憶されているN個の第1種のファイルにおける更新日時情報は、ファイルリスト22が生成された後の現在の最新のN個の第1種のファイルの更新日時情報である。記憶部18に記憶されているN個の第1種のファイルのうちに、ファイルリスト22が生成された後に更新されたファイルが存在する場合は、N個の第1種のファイルにおける更新日時情報は、ファイルリスト22が生成された後の更新が反映された最新の更新日時情報になっている。
【0047】
S44では、制御部16は、N個の第1種のファイルの全部のファイルについて、ファイル名情報が一致するもの同士で更新日時情報を比較する。N個の第1種のファイルにおける更新日時情報(
図3参照)と、ファイルリスト22における更新日時情報(
図6参照)とが全部一致する場合(YESの場合)、処理はS50に進む。N個の第1種のファイルにおける更新日時情報(
図3参照)と、ファイルリスト22における更新日時情報(
図6参照)とが一部でも一致しない場合(NOの場合)、処理はS46に進む。例えば、
図3と
図6に示す例では、F2のファイルについて、記憶部18に記憶されているファイルにおける更新日時情報(2021/02/02/14:20、
図3参照)と、ファイルリスト22における更新日時情報(2021/01/01/12:10、
図6参照)とが、一致しない(相違する)。この場合、S44でNOと判断される。
【0048】
S44でNOの後のS46では、制御部16が、S44での比較に基づいて、記憶部18に記憶されているN個の第1種のファイルのうち、ファイルの更新日時情報がファイルリスト22における更新日時情報と一致しないファイル(例えば、ファイル2)を認識して抽出する。すなわち、制御部16は、記憶部18に記憶されているN個の第1種のファイルの中から、ファイルリスト22が生成された後に更新された第1種のファイル(例えば、ファイル2)を認識して抽出する。
【0049】
続くS48では、制御部16が、上記のS46で認識した(抽出した)ファイル(以下、「更新ファイル」という)を外部PC30へ送信する。外部PC30の制御部36は、作業機10から送信される更新ファイルを受信して記憶部38に記憶する。これにより、更新ファイルが外部PC30にバックアップされる。
【0050】
外部PC30の記憶部38には、上記のバックアップ準備処理(
図4参照)のS12で作業機10から送信されたN個の第1種のファイルのデータセットが既に記憶されている。そこで、外部PC30の制御部36は、S48で作業機10から送信される更新ファイルを記憶部38に記憶するときに、記憶部38に既に記憶されているN個の第1種のファイルのうち、S48で作業機10から送信される(受信する)更新ファイルに対応するファイルを更新する。あるいは、外部PC30の制御部36は、S48で作業機10から送信される更新ファイルを記憶部38に記憶するときに、記憶部38に既に記憶されているN個の第1種のファイルのデータセットを残したうえで、S48で作業機10から送信される(受信する)更新ファイルを含むN個の第1種のファイルの新たなデータセットを生成して記憶部38に記憶する。また、制御部36は、更新ファイルを受信した日付を示す日付情報をデータセットに付して記憶部38に記憶する。制御部36は、受信した日付のフォルダを生成して、そのフォルダにデータセットを記憶してもよい。
【0051】
また、作業機10の制御部16は、S48で更新ファイルを外部PC30へ送信するときに、記憶部18に記憶されているプログラム20(
図1参照)のバージョン(例えば、Ver.1.0)の情報をその更新ファイルに付加して送信してもよい。外部PC30へ送信される更新ファイルは、プログラム20のバージョン情報をメタデータとして含んでもよい。外部PC30の制御部36は、プログラム20のバージョン情報を、更新ファイルと共に記憶部38に記憶する。
【0052】
外部PC30の記憶部38には、N個の第1種のファイルのデータセットが既に記憶されており、そのデータセットは、作業機10のプログラム20のバージョン情報をメタデータとして含んでいる。外部PC30の制御部36は、更新ファイルを記憶部38に記憶するときに、同じバージョン情報をメタデータとして含むデータセットに含まれるファイルを更新する。あるいは、外部PC30の制御部36は、同じバージョン情報をメタデータとして含むデータセットを残したうえで、更新ファイルを含む新たなデータセットを生成して記憶部38に記憶してもよい。
【0053】
S48に続くS50では、作業機10の制御部16が、作業機10のシャットダウンを実行する。制御部16が、作業機10の電源をオフにする。
【0054】
(作業処理のS62以降の処理;
図7)
次に、作業処理のS62以降の処理について説明する。作業処理において、第1種のファイルの読み込みに失敗した場合は、作業機10に所定の作業(例えば、電子部品の実装作業)を実行させることができない。しかしながら、外部PC30にバックアップされているファイルを用いることにより、ファイルを復旧することができれば、作業機10に作業を実行させることができる。そこで、S62以降の処理が実行される。
【0055】
図7に示すように、作業処理のS62では、制御部16が、読み込みに失敗したファイルを復旧するためのデータが選択されたか否かを判断する。例えば、作業機10のユーザが、ファイルの復旧のために遡りたい過去の日付を作業機10の表示操作部12に入力することにより、ファイルを復旧するためのデータが選択される。データが選択された場合(YESの場合)、処理はS64に進む。そうでない場合(NOの場合)、処理は待機する。
【0056】
S62でYESの後のS64では、制御部16が、S62で選択されたデータを外部PC30から取得する。例えば、制御部16は、外部PC30の記憶部38に記憶されているデータセットであってS62で表示操作部12に入力された日付に対応する日付情報を有するデータセットを外部PC30から取得する。取得されるデータセットには、N個の第1種のファイルが含まれている。また、取得されるデータセットには、プログラム20のバージョン情報がメタデータとして含まれている。
【0057】
続くS66では、制御部16が、記憶部18に記憶されているプログラム20(
図1参照)のバージョン情報と、外部PC30から取得したデータセットに含まれているバージョン情報とを比較する。両者のバージョン情報が一致する場合(YESの場合)、処理はS68に進む。両者のバージョン情報が一致しない(相違する)場合(NOの場合)、処理はS62に戻る。S62では、作業機10のユーザが別の日付を入力する。バージョン情報が一致しない場合は、制御部16が、バージョンの変更(例えば、バージョンアップまたはバージョンダウン)を促す画面を表示操作部12に表示してもよい。
【0058】
S66でYESの後のS68では、制御部16が、データを復旧する。具体例には、制御部16が、外部PC30から取得したデータセットに含まれるN個の第1種のファイルを読み込む。あるいは、制御部16が、外部PC30から取得したN個の第1種のファイルのうち、読み込みに失敗したファイルに対応するファイルを読み込む。S68に続くS34では、制御部16が、作業機10に所定の作業(例えば、電子部品の実装作業)を実行させる。作業機10は、上記のS68で読み込まれた第1種のファイルに基づいて作業を実行する。
【0059】
(効果)
以上、実施例のシステム2について説明した。以上のように、実施例のシステム2では、作業機10の制御部16が、記憶部18に記憶されているN個の第1種のファイルのうち、更新されたファイルを認識する。制御部16は、作業機10のシャットダウン指示を受け付けたときに、更新ファイルを外部PC30に送信する(
図8参照)。外部PC30は、作業機10から送信された更新ファイルを記憶部38に記憶する。
【0060】
この構成によれば、作業機10の記憶部18に記憶されているN個の第1種のファイルのうち、更新ファイルのみを外部PC30に送信して記憶するので、ファイルの送信作業および記憶作業の負荷を小さくすることができる。また、シャットダウン指示を受け付けたときに更新ファイルを外部PC30に送信するので、ファイルの送信作業および記憶作業を確実に実行することができる。また、作業機10の作業中に更新ファイルを送信するよりも、ファイルの送信作業および記憶作業の負荷を小さくすることができる。これにより、小さな負荷で確実にファイルをバックアップすることができる。
【0061】
また、実施例の作業機10では、制御部16が、記憶部18に記憶されているN個の第1種のファイルのファイルリスト22を生成する(
図5参照)。ファイルリスト22は、生成される直前のN個の第1種のファイルの最新の更新日時情報を含んでいる(
図6参照)。制御部16は、ファイルリスト22が生成された後に、記憶部18に記憶されているN個の第1種のファイルのうちのいずれかが更新された場合に、更新されたファイルの更新日時情報を更新する(
図7のS38参照)。制御部16は、更新ファイルを外部PC30へ送信する際に、記憶部18に記憶されているN個の第1種のファイルの更新日時情報と、ファイルリスト22における更新日時情報とを比較することにより、更新ファイルを認識する。この構成によれば、更新ファイルを認識する際に、ファイルリスト22における更新日時情報を用いることにより、比較基準のデータ量を小さくすることができる。これにより、小さな負荷でファイルをバックアップすることができる。
【0062】
制御部16は、ファイルリスト22が生成される前に、記憶部18に記憶されているN個の第1種のファイルを外部PC30へ送信する(
図4のS12参照)。外部PC30は、ファイルリスト22が生成される前に、作業機10から送信されたN個の第1種のファイルを記憶部38に記憶する。この構成によれば、ファイルリスト22が生成される前のN個の第1種のファイルをバックアップすることができる。
【0063】
外部PC30の制御部36は、作業機10から送信された更新ファイルを記憶部38に記憶するときに、既に記憶しているN個の第1種のファイルのうち、更新ファイルに対応するファイルを更新する。この構成によれば、最新の更新ファイルを外部PC30にバックアップすることができる。
【0064】
作業機10の制御部16は、外部PC30に記憶されているN個の第1種のファイルを外部PC30から取得する(
図7のS64参照)。この構成によれば、外部PC30に記憶されているファイルを用いて、作業機10におけるファイルを復旧させることができる。この構成によれば、作業機10において第1種のファイルが消失している場合や破損している場合であっても、外部PC30にバックアップされている第1種のファイルを用いて、作業機10において第1種のファイルを復旧させることができる。
【0065】
制御部16は、作業機10のシャットダウン指示を受け付けた場合に、外部PC30のIPアドレス情報が記憶部18に記憶されている場合は、更新ファイルを外部PC30に送信した後に作業機10のシャットダウンを実行する。外部PC30のIPアドレス情報が記憶部18に記憶されていない場合は、更新ファイルの送信処理にかかわらず作業機10のシャットダウンを実行する(
図8参照)。この構成によれば、外部PC30へ更新ファイルを確実に送信することができる。また、更新ファイルを送信しない場合は、作業機10を迅速にシャットダウンすることができる。
【0066】
また、外部PC30へ送信される更新ファイルは第1種のファイルであり、作業機10のプログラム20がバージョンアップされたとしても容易に復旧できない可能性があるので、外部PC30にバックアップしておくことが特に有効である。
【0067】
(対応関係)
外部PC30が、「外部記憶装置」の一例である。作業機10の記憶部18が、「第1記憶部」の一例であり、「第2記憶部」の一例である。S44、S46の処理を実行する制御部16が、「認識部」の一例である。S48の処理を実行する制御部16が、「第1送信制御部」の一例である。S22の処理を実行する制御部16が、「生成部」の一例である。S36、S38の処理を実行する制御部16が、「更新部」の一例である。S12の処理を実行する制御部16が、「第2送信制御部」の一例である。S64の処理を実行する制御部16が、「取得部」の一例である。シャットダウン処理を実行する制御部16が、「シャットダウン制御部」の一例である。外部PC30のIPアドレスの情報が、「外部記憶装置に関する情報」の一例である。
【0068】
(変形例)
(1)上記の実施例では、
図5のS22のタイミングでファイルリスト22が生成されたが、変形例では、
図7のS30のタイミングでファイルリスト22が生成されてもよい。
【0069】
(2)制御部16は、作業処理(
図7参照)のS68に続くS34で作業機10に所定の作業を実行させる場合に、作業機10を再起動した後に作業機10に所定の作業を実行させてもよい。
【0070】
(3)作業処理(
図7参照)のS66の処理を省略してもよい。
【0071】
以上、本明細書に開示の技術の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:システム、10:作業機、12:表示操作部、16:制御部、18:記憶部、20:プログラム、22:ファイルリスト、30:外部PC、36:制御部、38:記憶部、52:回路基板、54:電子部品、90:ネットワーク