(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023078043
(43)【公開日】2023-06-06
(54)【発明の名称】福祉専用のデジタルギフトプラットフォーム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20230530BHJP
G06Q 50/22 20180101ALI20230530BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q50/22
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021202924
(22)【出願日】2021-11-25
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】521524748
【氏名又は名称】株式会社青葉ギフト
(72)【発明者】
【氏名】福地 寛芳
【テーマコード(参考)】
5L049
5L099
【Fターム(参考)】
5L049CC12
5L099AA13
(57)【要約】
【課題】手作りが主流の福祉商品が抱えている課題、「商品開発が限定的」「品質の安定と大量生産が困難」「販売店網と立地条件の不利」について、福祉専用のデジタルギフトプラットフォームの技術を新たに開発し、そのシステムを活用したスキームで課題の解決を図る。
【解決手段】法人需要を中心として拡大しているデジタルギフトを福祉商品の販売に活用するため、福祉業界に適応したデジタルギフトの作成、交換できる商品の随時変更機能、商品提供施設の分散機能を有するWEB交換用サイト新設などの対応を行い、福祉専用のデジタルギフトプラットフォームを提供する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
福祉専用のデジタルギフトシステムおよび福祉専用の交換WEBサイトシステムを主要機能とする福祉専用のデジタルギフトプラットフォーム
【請求項2】
前記デジタルギフトシステムは「枠組(ブランド)」「交換方法」「店頭交換が可能な施設」「商品代金の送金先」「購入者のロゴ表示」などを柔軟に設定でき、交換の履歴管理機能を持つ福祉専用の請求項1記載のデジタルギフトプラットフォーム。
【請求項3】
前記交換WEBサイトシステムは「交換商品」「交換商品ごとの商品提供施設(複数可)」の設定を福祉関係者も随時可能とし、商品注文(交換商品の発送依頼)メールを登録されている複数の施設に順に送信するなどの機能を持つ福祉専用の請求項1又は2に記載のデジタルギフトプラットフォーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
福祉商品に関するデジタルギフトの技術分野。
【背景技術】
【0002】
2007年より、障害者の就労支援の一環として、国・自治体が連携して「工賃倍増5か年計画」をスタートさせたものの、目標に及ばず、2021年度も「工賃向上計画」の取り組みが継続されている。2006年の障害者B型雇用平均工賃(月)12,222円から、2019年16,369円(223円/時間)とおよそ4,000円増えているが、経済的な基盤を盤石とする水準とはとても考えられない状況。
自主製品の販売拡大は、工賃向上策の一つとして各自治体とも取り組んでいるが、思うように販売の拡大が図れていない。その一つの要因に法人需要を取り込めていない現状がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
福祉用のデジタルギフトを提供可能なプラットフォームがない
【0004】
障害者が製作する福祉商品は、手作りが主流であり、技術的な面で製作される商品が限定的になり、市場のニーズに合わせた商品開発が難しくなっている。
【0005】
障害者が製作する福祉商品は、生産手法が手作りであるため、品質を安定させた大量生産が困難であり、大口の顧客となる企業等法人のニーズはあるものの販売対象としづらく、個人を対象とした販売に偏重している。
【0006】
福祉商品の販売は、様々な系列で行われており、多くの店舗は、交通利便性の面で劣る地域に所在しているため、来客を見込みづらく、販売の促進も難しくなっている。一部、福祉商品の通信販売サイトの活用も見受けられるが、一般的なサイトと同様に集客に苦慮している状況であり、通信販売が福祉商品の販売に寄与している度合いは大きくない。
【0007】
受刑者の製作する商品も上記同様の課題を抱えている
【課題を解決するための手段】
【0008】
その問題を解決するために、福祉専用のデジタルギフトプラットフォーム(福祉専用のデジタルギフトシステム、WEB交換用サイトなど)を開発すること、商品提供施設を分散させること、これらの手段を講じて解決した。
【発明の効果】
【0009】
その結果、福祉施設は、大口の販売先として企業等法人の販促品市場を開拓することが可能となる。
【0010】
福祉商品のデジタルギフトを購入する企業等法人も、従来からの販促費を社会貢献につなげることで、販促効果に加えて自社イメージの向上効果も期待できる。
【0011】
福祉商品のデジタルギフトの配布を受ける顧客は、自らの負担がなく、社会貢献に参画することができる。また、施設との接点が生まれることで、施設や施設利用者と理解しあえる街づくりにつながる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【発明を実施するための形態】
【0013】
福祉関係機関1より福祉機関オリジナルのデジタルギフトの作成依頼を受け、ギフト作成システム7で、依頼に応じた「交換方法」「店頭交換が可能な商品提供施設」「交換商品代金の送金先」などを設定した当該福祉機関オリジナルのデジタルギフトを作成する。
【0014】
福祉関係機関1より福祉機関オリジナルのデジタルギフトWEB交換用のサイト作成依頼を受け、交換サイト作成・管理システム8を使用して、当該オリジナルギフト用の交換商品、交換商品ごとの商品提供施設などを随時設定可能なWEB交換用のサイトを作成する。
【0015】
作成したデジタルギフトの購入希望に応じて、当該デジタルギフトのユニークなデジタルコードをギフト管理システム9で販売数量発行しギフト購入企業3に納品する。
【0016】
ギフト購入企業3は、納入されたデジタルコード化されたデジタルギフトをメール等の通信手段やカードなどの媒体を利用して、ギフト受領者4に配布する。
【0017】
ギフト受領者4は、受領したギフトをギフトに設定された交換方法で、交換可能な商品と交換する。
【0018】
WEBでの商品交換は、ギフト受領者4が交換サイト作成・管理システム8にアクセスし、商品の選択と交換商品の送付先を入力することでなされ、商品毎に登録された商品提供施設5に、送付先や交換商品を表示したファイルを添付した発送依頼のメールが順に発信される。ギフト受領者4が入力した送付先情報は、ファイル作成と同時にプラットフォーム2より消去する。
【0019】
店頭での商品交換は、ギフト受領者4が交換に訪れた商品提供施設5が、交換施設を特定する自店コードを店舗利用管理システム10に入力することで交換がなされ、店頭で直接商品を提供することができる。
また、いずれの交換方法においても交換された時点で、発行済個別ギフト管理システムの当該デジタルコードに交換履歴を記録する。
【0020】
交換サイト作成・管理システム8で商品交換を行った際に発信された発送依頼のメールを受信した商品提供施設5は、送付状に表示された送付先に配送事業者6を利用して交換商品をギフト受領者4に提供する。
【0021】
発行済個別ギフト管理システム11で管理されているデジタルギフトの交換履歴をもとに青葉ギフトが商品提供施設5に交換ギフト分の代金を支払う。
【実施例0022】
ギフト発行業者である青葉ギフトは、福祉関係機関1より「ハートブランド1000円ギフト」の作成依頼を受け、交換方法はWEBおよびB施設、C施設、D施設の店頭、交換商品代金の支払先を交換した商品提供施設とする「ハートブランド1000円ギフト」をギフト作成システムで作成した。
【0023】
青葉ギフトは、福祉関係機関1より「ハートブランド1000円ギフト」WEB交換用のサイト作成依頼を受け、サイト作成・管理システム8により、交換商品として『ハンカチ』『手袋』など5種類の商品、『ハンカチ』の商品提供施設5はB施設、C施設、D施設とする「ハートブランド1000円ギフト」WEB交換用のサイト作成を行った。
【0024】
青葉ギフトは、ギフト購入企業3より「ハートブランド1000円ギフト」100枚の購入希望を受け、「ハートブランド1000円ギフト」のデジタルコードをギフト管理システムにより、100枚分発行し、ギフト購入企業3に納品した。
【0025】
ギフト購入企業3は、契約者(ギフト受領者4)に謝礼品として、メールを利用して「ハートブランド1000円ギフト」を配布した。
【0026】
ギフト受領者4は、スマホでメールを受信し、受領した「ハートブランド1000円ギフト」の交換サイト作成・管理システムにアクセスし、交換商品として表示されている商品の中から、「ハンカチ」を選択したうえで商品の送付先を入力した。この商品交換がなされた時点で、交換サイト作成・管理システム8から交換商品「ハンカチ」と送付先を表示したファイルを添付した発送依頼メールがB施設(商品提供施設5の一つ)に発信された。同時に発行済個別ギフト管理システム11の交換されたデジタルコードに交換履歴が記録され、ギフト受領者4が入力した交換商品の送付先情報はプラットフォーム2より消去された。
【0027】
発送依頼メールを受信したB施設(商品提供施設5の一つ)は、メールに添付された送付状の送付先に交換商品「ハンカチ」を配送事業者6により発送した。
【0028】
発行済個別ギフト管理システム11の交換履歴をもとに青葉ギフトは、交換月の翌月にB施設(商品提供施設5の一つ)に対して、「ハンカチ」のギフト代金1000円を支払った。