(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023078218
(43)【公開日】2023-06-06
(54)【発明の名称】通信システム、コントローラ、プログラム、及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
H04W 88/16 20090101AFI20230530BHJP
H04W 48/18 20090101ALI20230530BHJP
H04W 40/00 20090101ALI20230530BHJP
H04L 45/42 20220101ALI20230530BHJP
H04L 45/02 20220101ALI20230530BHJP
【FI】
H04W88/16
H04W48/18
H04W40/00
H04L45/42
H04L45/02
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023034810
(22)【出願日】2023-03-07
(62)【分割の表示】P 2022032289の分割
【原出願日】2022-03-03
(31)【優先権主張番号】P 2021149226
(32)【優先日】2021-09-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】501440684
【氏名又は名称】ソフトバンク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松嶋 聡
(57)【要約】 (修正有)
【課題】VRFを含む通信システム、コントローラ、プログラム及び情報処理方法を提供する。
【解決手段】通信システムは、コントローラN4BGPC600と、第1のノードVRF210と、第2のノードVRF230と、を備える。第1のノードは、gNBに接続された場合に、NLRIのEnd PointにgNBアドレスを含み、colorにスライスを識別可能なスライス識別情報を含み、BSIDにスライスに対応するSIDを含むSRポリシをコントローラに送信する。第2のノードは、UPFに接続された場合に、UPFのアドレスを含み同様のSIDを含むSRポリシをコントローラに送信する。コントローラは、ネットワークインスタンスとcolorの紐付情報から、gNB及びUPFのアドレスを特定し、gNBの経路をUPF対応VRFに、UPFの経路をgNB対応VRFに広告する。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コントローラと、
第1のノードと、
第2のノードと
を備え、
前記第1のノードは、
gNBに接続された場合に、NLRIのEPに前記gNBのアドレスを含みcolorにスライスを識別可能なスライス識別情報を含み、BSIDに前記スライスに対応するSIDを含むSRポリシを前記コントローラに送信する第1SRポリシ送信部
を有し、
前記第2のノードは、
UPFに接続された場合に、NLRIのEPに前記UPFのアドレスを含み、colorにスライスを識別可能なスライス識別情報を含み、BSIDに前記スライスに対応するSIDを含むSRポリシを前記コントローラに送信する第2SRポリシ送信部
を有し、
前記コントローラは、
ネットワークインスタンスとcolorとを紐付ける紐付情報を格納する紐付情報格納部と、
広告された情報のうちのcolorをキーにして前記紐付情報格納部を検索して、当該colorに対応する前記ネットワークインスタンスを特定し、特定した前記ネットワークインスタンスに対応するgNBのアドレス及びUPFのアドレスを特定し、前記gNBの経路を生成して前記UPFに対応するVRFに広告し、前記UPFの経路を生成して前記gNBに対応するVRFに広告する広告部と
を有する、通信システム。
【請求項2】
前記第1のノードは、第1のVRFであり、
前記第2のノードは、第2のVRFであり、
前記ネットワークインスタンスはスライスに対応し、
前記広告部は、前記gNBの経路を生成して前記UPFに対応する前記第2のVRFに広告し、前記UPFの経路を生成して前記gNBに対応する前記第1のVRFに広告する、請求項1に記載の通信システム。
【請求項3】
ネットワークインスタンスとcolorとを紐付ける紐付情報を格納する紐付情報格納部と、
gNBに接続された第1のVRFによって広告された第1のSRポリシであって、NLRIのEPに前記gNBのアドレスを含みcolorにスライスを識別可能なスライス識別情報を含み、BSIDに前記スライスに対応するSIDを含む第1のSRポリシと、UPFに接続された第2のVRFによって広告された第2のSRポリシであって、NLRIのEPに前記UPFのアドレスを含み、colorにスライスを識別可能なスライス識別情報を含み、BSIDに前記スライスに対応するSIDを含む第2のSRポリシのうちのcolorをキーにして前記紐付情報格納部を検索して、当該colorに対応する前記ネットワークインスタンスを特定し、特定した前記ネットワークインスタンスに対応するgNBのアドレス及びUPFのアドレスを特定し、前記gNBの経路を生成して前記UPFに対応する前記第2のVRFに広告し、前記UPFの経路を生成して前記gNBに対応する前記第1のVRFに広告する広告部と
を備える、コントローラ。
【請求項4】
コンピュータを、請求項3に記載のコントローラとして機能させるためのプログラム。
【請求項5】
コンピュータによって実行される情報処理方法であって、
gNBに接続された第1のVRFによって広告された第1のSRポリシであって、NLRIのEPに前記gNBのアドレスを含みcolorにスライスを識別可能なスライス識別情報を含み、BSIDに前記スライスに対応するSIDを含む第1のSRポリシを受け付ける第1受付段階と、
UPFに接続された第2のVRFによって広告された第2のSRポリシであって、NLRIのEPに前記UPFのアドレスを含み、colorにスライスを識別可能なスライス識別情報を含み、BSIDに前記スライスに対応するSIDを含む第2のSRポリシを受け付ける第2受付段階と、
前記第1のSRポリシ及び前記第2のSRポリシのうちのcolorをキーにして、ネットワークインスタンスとcolorとを紐付ける紐付情報を格納する紐付情報格納部を検索して、当該colorに対応する前記ネットワークインスタンスを特定し、特定した前記ネットワークインスタンスに対応するgNBのアドレス及びUPFのアドレスを特定し、前記gNBの経路を生成して前記UPFに対応する前記第2のVRFに広告し、前記UPFの経路を生成して前記gNBに対応する前記第1のVRFに広告する広告段階と
を備える、情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信システム、コントローラ、プログラム、及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、5G(5th Generation)に準拠するモバイルネットワークにおけるスライシングについて記載されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2019-176384号公報
【発明の概要】
【0003】
本発明の一実施態様によれば、通信システムが提供される。通信システムは、コントローラを備えてよい。通信システムは、IPネットワークから受信したSRv6に準拠したパケットをGTP-Uに準拠したパケットに変換するSRゲートウェイを備えてよい。SRゲートウェイは、NLRIに、接続されたgNBのアドレスを含むIPプレフィクスと、BGP属性に、SRゲートウェイのSIDとを含むA-D経路をコントローラおよびIPネットワークに接続されたルータに通知する通知部を有してよい。コントローラは、gNBのアドレスを含むIPプレフィクスとSRゲートウェイのSIDとを対応付けて記憶する記憶部を有してよい。コントローラは、UEがアタッチされたときに通知されるPFCPセッションに含まれるgNBのアドレスをキーとして、記憶部を検索し、一致した場合に、UEの経路情報を、ルータに広告する広告部を有してよい。
【0004】
上記通知部は、上記NLRIのEPに、接続された上記gNBの上記アドレスを含む上記A-D経路と、上記SRゲートウェイの上記SIDとを上記コントローラ及び上記ルータに通知してよい。上記広告部は、上記ルータが上記UEの上記経路情報を受信し、上記ルータの経路表に上記UE宛経路を登録するために、上記ルータがインポートするコミュニティ属性を上記UEの経路情報に付加して、上記ルータに広告してよい。上記広告部は、上記PFCPセッションに含まれる、コアネットワークインスタンス毎に異なる上記コミュニティ属性を上記UEの上記経路情報に付加してよい。上記広告部は、上記PFCPセッションに含まれる、上記gNBのグループごとに異なる上記コミュニティ属性を上記UEの上記経路情報に付加してよい。上記広告部は、上記UEの経路情報として、上記PFCPセッションに含まれる上記UEのアドレスを含むIPプレフィクス、上記gNBのIPアドレス、TEID、並びにQFI及びRQIを、MP_REACH_NLRI属性の中のNLRI及びNexthop-Addressの少なくともいずれかに格納してよい。上記広告部は、上記NLRIがVPNv4 Unicast又はVPNv6 Unicastアドレスファミリの場合、上記Nexthop-Address中、先頭8バイト長のRD部に、4バイトの上記TEID、1バイトの上記QFI及びRQI、3バイトのゼロの順、又は、3バイトのゼロ、4バイトの上記TEID、1バイトの上記QFI及びRQIの順に格納し、上記Nexthop-AddressのIPアドレス部に、上記gNBのIPアドレスを格納し、上記NLRIに、上記TEID、上記QFI及び上記RQIを格納しなくてよい。上記広告部は、上記TEIDの有効ビット長が16ビット以内の場合、かつ上記NLRIがVPNv4 Unicast又はVPNv6 Unicastアドレスファミリの場合、上記NLRIの24ビット長ラベル部に、1バイトのQFI及びRQI、並びに2バイトの上記TEIDを格納し、上記Nexthop-AddressのRD部を、全てゼロで埋め、上記Nexthop-AddressのIPアドレス部に、上記gNBのIPアドレスを格納してよい。上記広告部は、Prefix-SID属性に、上記SRゲートウェイの変換部に対応するSIDのLocatorとFunction部に続くArgument部に、上記PFCPセッションに含まれる上記gNBのIPアドレスと、QFI及びRQIと、TEIDとを、予め書き込んだSID値をGTP4.EもしくはGTP6.Eとして格納し、上記PFCPセッションに含まれる上記UEのアドレスを含むIPプレフィクスと、上記gNBのIPアドレスとを、MP_REACH_NLRI属性中のそれぞれNLRI及びNexthop-Addressに格納し、TEIDは格納しなくてよい。上記通知部は、カラー属性に上記UEに対応するスライスを識別可能なスライス識別情報を含む上記A-D経路を上記コントローラに通知してよい。
【0005】
上記通信システムは、上記ルータをさらに備えてよく、上記ルータは、上記gNBのアドレスを含む上記A-D経路が消失した場合、及び、上記SRゲートウェイ以外のSRゲートウェイが広告するA-D経路が上記UEの経路情報のA-D経路として最適であると判断される場合の少なくともいずれかの場合に、上記コントローラからの上記UEのUE経路更新の広告を待つことなく、自律的に最適なA-D経路のSIDによって上記UE宛のSIDを紐づけてよい。
【0006】
上記通信システムは、上記ルータをさらに備えてよく、上記ルータは、上記SRゲートウェイから受信したA-D経路を、A-D経路を検索するためのADRDBであって、ルーティングテーブルであるADRDBを備えてよい。上記ADRDBは、上記ルータのグローバルルーティングテーブルであってよい。上記ADRDBは、上記A-D経路に付加されたコミュニティ属性の値によって上記A-D経路をインポートしたVRFであってよい。上記ルータは、予め登録しておいたgBNのグループ毎に異なるコミュニティ属性をもとに、上記A-D経路に付加されたコミュニティ属性の値を評価し、上記ADRDBへ上記A-D経路をインポートしてよい。
【0007】
本発明の一実施態様によれば、コントローラが提供される。コントローラは、IPネットワークから受信したSRv6に準拠したパケットをGTP-Uに準拠したパケットに変換するSRゲートウェイから、NLRIに、接続されたgNBのアドレスを含むIPプレフィクスと、BGP属性に、SRゲートウェイのSIDとを含むA-D経路を通知する通知情報を受信する受信部を備えてよい。コントローラは、gNBのアドレスを含むVRFのIPプレフィクスとSRゲートウェイのSIDとを対応付けて記憶する記憶部を備えてよい。コントローラは、UEがアタッチされたときに通知されるPFCPセッションに含まれるgNBのアドレスをキーとして、記憶部を検索し、一致した場合に、UEの経路情報を、IPネットワークに接続されたルータに広告する広告部を備えてよい。
【0008】
本発明の一実施態様によれば、コンピュータを、上記コントローラとして機能させるためのプログラムが提供される。
【0009】
本発明の一実施態様によれば、コンピュータによって実行される情報処理方法が提供される。情報処理方法は、IPネットワークから受信したSRv6に準拠したパケットをGTP-Uに準拠したパケットに変換するSRゲートウェイから、NLRIに、接続されたgNBのアドレスを含むIPプレフィクスと、BGP属性に、SRゲートウェイのSIDとを含むA-D経路を通知する通知情報を受信する受信段階を備えてよい。情報処理方法は、gNBのアドレスを含むVRFのプレフィクスとSRゲートウェイのSIDとを対応付けて記憶部に記憶する記憶段階を備えてよい。情報処理方法は、UEがアタッチされたときに通知されるPFCPセッションに含まれるgNBのアドレスをキーとして、記憶部を検索し、一致した場合に、UEの経路情報を、IPネットワークに接続されたルータに広告する広告段階を備えてよい。
【0010】
本発明の一実施態様によれば、通信システムが提供される。通信システムは、コントローラを備えてよい。通信システムは、IPネットワークから受信したSRv6に準拠したパケットをGTP-Uに準拠したパケットに変換するSRゲートウェイを備えてよい。コントローラは、BSIDにSRv6からGTP-Uへの変換ファンクションを示す情報及びUE用のSIDを含み、NLRIのEPにUEを収容しているgNBに対応するVRFのSIDを含むSRポリシを生成する生成部を有してよい。コントローラは、SRポリシをSRゲートウェイに通知する通知部を有してよい。SRゲートウェイは、コントローラから受け付けたSRポリシを記憶するSRポリシ記憶部を有してよい。SRゲートウェイは、UE用のSIDを含むパケットを受信した場合に、SRポリシに基づいて、UE用のSIDに対応するVRFのSIDを特定して、パケットを転送するパケット転送部を有してよい。
【0011】
上記通信システムは、PEルータを備えてよく、上記PEルータは、UPFの経路として上記UPFに対応するVRFのSIDをインポートし、上記UEへのパケットの到着通知を受信した場合、上記UEへのパケットを上記UPFに転送してよい。上記PEルータは、上記UEがアイドル状態に遷移した場合に、上記UE宛のパケットの転送をロンゲストマッチでの転送からショートプレフィクス経路での転送に切り替えてよい。上記SRゲートウェイは、上記コントローラへの経路情報の広告を制御する広告制御部を有してよく、上記広告制御部は、gNBの経路を示す上記経路情報を上記コントローラに広告する場合に、経路がgNB経路であることを識別可能な情報を合わせて上記コントローラに広告し、UPFの経路を示す上記経路情報を上記コントローラに広告する場合に、経路がUPF経路であることを識別可能な情報を合わせて上記コントローラに広告するように制御してよい。
【0012】
本発明の一実施形態によれば、通信システムが提供される。通信システムは、コントローラと、第1のノードと、第2のノードとを備えてよい。第1のノードは、gNBに接続された場合に、NLRIのEPにgNBのアドレスを含みcolorにスライスを識別可能なスライス識別情報を含み、BSIDにスライスに対応するSIDを含むSRポリシをコントローラに送信する第1SRポリシ送信部を有してよい。第2のノードは、UPFに接続された場合に、NLRIのEPにUPFのアドレスを含み、colorにスライスを識別可能なスライス識別情報を含み、BSIDにスライスに対応するSIDを含むSRポリシをコントローラに送信する第2SRポリシ送信部を有してよい。コントローラは、ネットワークインスタンスとcolorとを紐付ける紐付情報を格納する紐付情報格納部を有してよい。コントローラは、広告された情報のうちのcolorをキーにして紐付情報格納部を検索して、当該colorに対応するネットワークインスタンスを特定し、特定したネットワークインスタンスに対応するgNBのアドレス及びUPFのアドレスを特定し、gNBの経路を生成してUPFに対応するVRFに広告し、UPFの経路を生成してgNBに対応するVRFに広告する広告部を有してよい。
【0013】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】通信システム10の構成の一例を概略的に示す。
【
図2】通信システム10における処理内容について説明するための説明図である。
【
図3】通信システム10における処理内容について説明するための説明図である。
【
図4】通信システム10における処理内容について説明するための説明図である。
【
図5】N4BGPC300の機能構成及び変換部450の論理構成の一例を概略的に示す。
【
図6】通信システム10の他の構成の一例を概略的に示す。
【
図7】N4BGPC300、SRGW400、又はN4BGPC600として機能するコンピュータ1200のハードウェア構成の一例を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
モバイルネットワークにおいてネットワークスライスを識別する技術が知られているが、モバイルネットワーク内に閉じていた。IPネットワークも含めてネットワークスライスを管理可能にできることが望ましいが、経路情報等の設定が非常に煩雑になり得る。本実施形態に係る通信システム10では、設定の煩雑さを低減する技術を提供する。
【0016】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0017】
図1は、通信システム10の構成の一例を概略的に示す。通信システム10は、N4BGPC(N4 Border Gateway Protocol Controller)300を備える。N4BGPC300は、コントローラの一例であってよい。N4BGPC300は、SRNW(Segment Routing Network)20内に配置されてよい。通信システム10は、SRGW(Segment Routing Gateway)400を備える。SRGW400は、SRNW20内に配置されてよい。
【0018】
SRGW400は、IPネットワークから受信したSRv6に準拠したパケットをGTP-Uに準拠したパケットに変換する機能を有してよい。SRGW400は、モバイルネットワークから受信したGTP-Uに準拠したパケットをSRv6に準拠したパケットに変換する機能を有してよい。
【0019】
N4BGPC300は、SRGW400を制御する。N4BGPC300は、SRGW400の経路制御に関する処理を実行してよい。
【0020】
図1に示す例において、SRNW20には、VRF(Virtual Routing and Forwarding)202、VRF204、VRF206、VRF208、VRF210、及びVRF220が配置されている。なお、各VRFが実現されるルータの図示を省略している。SRGW400は、VRF210を含んでもよい。SRGW400は、VRF220を含んでもよい。SRGW400は、VRF210及びVRF220両方を含んでもよい。
【0021】
VRF202は、SMF(Session Management Function)110に接続されている。VRF204、VRF206、及びVRF208は、UPF(User Plane Function)120に接続されている。VRF210は、gNB(gNodeB)130に接続されている。
図1に示す例において、複数のVRF210のそれぞれが複数のgNB130に接続されている。VRF220は、DN(Data Network)30に接続されている。
図1に示す例において、複数のVRF220のそれぞれが複数のDN30に接続されている。
【0022】
N4BGPC300は、SMF110からモバイルネットワークに関する情報を取得する。N4BGPC300は、例えば、UE40のPFCP(Packet Forwarding Control Protocol)セッション情報をSMF110から取得する。
【0023】
PFCPセッション情報は、例えば、UE40のアドレスを含む。PFCPセッション情報は、例えば、UE40を収容しているgNB130のアドレスを含む。PFCPセッション情報は、例えば、UE40に対応するUPF120のアドレスを含む。PFCPセッション情報は、例えば、UE40に対応するネットワークインスタンスを含む。ネットワークインスタンスは、例えば、アクセスネットワークインスタンスとして、モバイルネットワークにおいてUE40に対応するスライスを識別可能なスライス識別情報に対応する情報である。スライス識別情報は、例えば、S-NSSAI(Single-Network Slice Selection Assistance Information)である。PFCPセッション情報は、アクセスネットワークインスタンスを含んでよい。PFCPセッション情報は、コアネットワークインスタンスを含んでよい。コアネットワークインスタンスは、例えば、DNを識別可能なDN識別情報に対応する情報である。
【0024】
SRGW400は、変換部410及び変換部450を備える。変換部410は、GTP-Uに準拠したパケットをSRv6に準拠したパケットに変換する機能を有する。変換部410は、GTP4.Dの機能を有してよい。変換部410は、GTP6.Dの機能を有してよい。
【0025】
変換部450は、SRv6に準拠したパケットをGTP-Uに準拠したパケットに変換する機能を有する。変換部450は、GTP4.Eの機能を有してよい。変換部450は、GTP6.Eの機能を有してよい。
【0026】
本実施形態において、N4BGPC300は、gNB130に接続されているUE(User Equipment)40と、DN30に接続されている通信相手との通信を中継するための経路設定を実行する。UE40の通信相手は、例えば、インターネット上の任意のサーバ等の、任意の通信装置であってよい。
【0027】
図2は、通信システム10における処理内容について説明するための説明図である。
図2に示す例において、VRF211がUPF120に接続されており、VRF212がgNB132に接続されており、VRF213がgNB133に接続されており、VRF214がgNB134に接続されている。
【0028】
SRGW400は、VRF211、VRF212、VRF213、VRF214が経路情報をN4BGPC300に広告するときに、経路がUPF経路であるかgNB経路であるかを識別可能な情報を合わせて広告するように制御してよい。例えば、VRF211は、UPF120の経路情報をN4BGPC300に広告する場合に、SRGW400の制御のもと、経路がUPF経路であることを識別可能な情報を合わせてN4BGPC300に広告する。
【0029】
例えば、VRF212は、gNB132の経路情報をN4BGPC300に広告する場合に、SRGW400の制御のもと、経路がgNB経路であることを識別可能な情報を合わせてN4BGPC300に広告する。例えば、VRF213は、gNB133の経路情報をN4BGPC300に広告する場合に、SRGW400の制御のもと、経路がgNB経路であることを識別可能な情報を合わせてN4BGPC300に広告する。例えば、VRF214は、gNB134の経路情報をN4BGPC300に広告する場合に、SRGW400の制御のもと、経路がgNB経路であることを識別可能な情報を合わせてN4BGPC300に広告する。
【0030】
SRGW400が、N4BGPC300に対するVRF211、VRF212、VRF213、VRF214の経路情報の広告を実行してもよい。この場合、SRGW400は、gNBの経路を示す経路情報をN4BGPC300に広告する場合に、経路がgNB経路であることを識別可能な情報を合わせてN4BGPC300に広告し、UPFの経路を示す経路情報をN4BGPC300に広告する場合に、経路がUPF経路であることを識別可能な情報を合わせてN4BGPC300に広告してよい。
【0031】
DN30の通信相手からUE40へのパケットは、PE(Provider Edge)ルータ50を介して、デフォルトのVRF230に転送されてくる。N4BGPC300は、SRGW400が、当該パケットを、UE40を収容しているVRF212に転送するように、事前に経路設定を行う。
【0032】
N4BGPC300は、BSID(Binding Segment ID)にSRv6からGTP-Uへの変換ファンクションを示す情報及びUE40用のSID41を含み、NLRIのEP(End Point)にUE40を収容しているgNB132に対応するVRF212のSID222を含むSRポリシ500を生成する。SRv6からGTP-Uへの変換ファンクションを示す情報は、例えば、GTP4.E又はGTP6.Eである。そして、N4BGPC300は、生成したSRポリシ500をSRGW400に通知する。
【0033】
SRGW400の変換部450は、N4BGPC300から通知されたSRポリシ500を記憶する。変換部450は、UE40用のSID41を含むパケットを受信した場合に、記憶しているSRポリシ500に基づいて、UE40用のSID41に対応するVRF212のSID222を特定して、パケットを転送する。
【0034】
上述したように、通信システム10においては、SRポリシ500のEPとBSIDを利用することによって、UE40の経路を設定可能にできる。本実施形態に係るN4BGPC300は、UE40を収容しているgNB132に対応するVRF212を特定するための情報として、VRF212のSID222をEPに含めている。VRF212を特定可能な情報として、RD(Route Distinguisher)もある。しかし、EPのフォーマットが4又は16バイトであるのに対して、RDのフォーマットは、2バイト+2又は4バイト+4又は2バイトの8バイトであり、フォーマットが合致しない。それに対して、SIDのフォーマットは16バイトなので、EPと合致する。すなわち、SIDを用いることによって、標準の範囲内で、UEを収容しているgNBに対応するVRFを特定可能にすることができるというメリットがある。また、ルータがランタイムで自動で割り当てるSIDを使用することによって、設定を容易にすることができるといメリットもある。
【0035】
図3は、通信システム10における処理内容について説明するための説明図である。ここでは、通信システム10における、ページングに関する処理内容について説明する。
【0036】
モバイルネットワークでは、UPF120がページングを行う。例えば、UE40がアイドル状態に遷移した後、UE40宛のパケットが届いた場合に、UPF120は、gNBにUE40の呼び出しを行わせて、UE40がパケットを受信可能な状態に遷移させる。
【0037】
本実施形態に係る通信システム10においては、例えば、PEルータ等にページングの機能を搭載してUPF120の機能を代替させることもできるが、PEルータが高価になってしまったり、PEルータの負荷が増大してしまったり等のデメリットがある。そこで、本実施形態に係るPEルータ700は、UPF120の経路としてUPF120に対応するVRF208のSIDをインポートしておき、UE40へのパケットの到着通知をSMF110及びN4BGPC300を介して受信した場合に、UE40へのパケットを、VRF208を介してUPF120に転送する。
【0038】
PEルータ700は、UE40がアイドル状態に遷移した場合に、UE40宛のパケットの転送をロンゲストマッチでの転送からショートプレフィクス経路での転送に切り替えるようにしてもよい。モバイルネットワークにおいて、UPF120はUE40よりも上位に位置し、上位のアドレスが割り当てられる。そのため、UE40宛のパケットの転送を、通常時のロンゲストマッチでの転送から、ショートプレフィクス経路での転送に切り替えることによって、パケットをUPF120に転送するようにできる。
【0039】
N4BGPC300は、PEルータ700がショートプレフィクス経路での転送に切り替えるために、アイドル状態に入ったUE40宛経路をPEルータ700から削除してよい。N4BGPC300は、アイドル状態に入ったUE40宛経路を内部に保持しておきながら、PEルータ700から削除しても良い。これはUE40が切断されたのではなくアイドル状態であることをSRNW20側で把握しておけるというメリットがある。
【0040】
図4は、通信システム10における処理内容について説明するための説明図である。ここでは、N4BGPC300が、UE40の経路情報を、DN30に接続されたVRF220に設定することによって、UE40宛のパケットを、変換部450を経由して転送するようにする場合について説明する。
【0041】
本例において、SRGW400の変換部450は、VRF210からgNB130の経路情報を受信した場合に、NLRIにgNB130のアドレスを含むIPプレフィクスと、SRGW400のSIDとを含むA-D経路をN4BGPC300に通知する。変換部450は、NLRIのEPにgNB130のアドレスを含めてよい。N4BGPC300は、通知されたgNB130のアドレスを含むVRF210のプレフィクスとSRGW400のSIDとを対応付けてADRDB(Auto-Discovery Route Database)320に記憶する。そして、N4BGPC300は、スライスを形成しているネットワークインスタンスを含むPFCPセッション510を参照して、PFCPセッション510に含まれるgNB130のアドレスをキーとして、ADRDB320を検索し、一致した場合に、UE40の経路情報を、VRF220に広告する。UE40の経路情報は、UE40宛のパケットをSRGW400に転送する経路を示す。
【0042】
N4BGPC300は、VRF220がUE40の経路情報を受信し、VRF220の経路表にUE40宛経路を登録するために、VRF220がインポートするコミュニティ属性をUE40の経路情報に付加してよい。コミュニティ属性は、エクステンデッドコミュニティ属性であってよい。エクステンデッドコミュニティ属性は、ルートターゲットであってよい。
【0043】
N4BGPC300は、ネットワークスライスを示すコミュニティ属性をUE40の経路情報に付加してよい。コミュニティ属性は、PFCPセッション510に含まれる、アクセスネットワークインスタンス、またはS-NSSAI、またはその両方の組み合わせに対応したコミュニティ属性であってよい。コミュニティ属性は、カラーコミュニティであってよい。
【0044】
N4BGPC300は、PFCPセッション510に含まれる、コアネットワークインスタンス毎に異なるコミュニティ属性をUE40の経路情報に付加してよい。N4BGPC300は、PFCPセッション510に含まれる、gNB130のグループ毎に異なるコミュニティ属性をUE40の経路情報に付加してよい。gNB130のグループの例として、gNB130が配置されている地域毎のグループが挙げられる。また、gNB130のグループの例として、企業毎のグループも挙げられる。例えば、ある企業の敷地内に配置されているgNB130のグループにおいて、当該グループに対応するコミュニティ属性をUE40経路情報に付加してよい。N4BGPC300は、gNB130のグループ毎のコミュニティ属性を予め登録しておいてよい。N4BGPC300は、複数のgNB130のそれぞれがいずれのグループに属するかを予め登録しておいてよい。gNB130が属するグループの情報がPFCPセッション510に含まれ、N4BGPC300は、当該情報を参照することによって、gNB130のグループを特定してもよい。なお、ここでは、コアネットワークインスタンス毎、gNB130のグループ毎に異なるコミュニティ属性を付加する場合について説明したが、これに限らず、N4BGPC300は、PFCPセッション510に含まれる、任意の情報毎に異なるコミュニティ属性をUE40の経路情報に付加してよい。VRF220は、コアネットワークインスタンス毎、gNBグループ毎、などの目的毎コミュニティ属性が付加されたUE40経路を受信し、インポートしてよい。
【0045】
N4BGPC300は、UE40の経路情報として、PFCPセッション510に含まれるUE40のUEアドレスを含むIPプレフィクス、gNB130のIPアドレス、TEID(Tunnel endpoint identifier)、並びにQFI(QoS Flow Identifier)及びRQI(Reflective QoS Indicator)を、MP_REACH_NLRI属性の中のNLRI及びNexthop-Addressの少なくともいずれかに格納してよい。N4BGPC300は、UE40の経路情報として、PFCPセッション510に含まれるUE40のUEアドレスを含むIPプレフィクス、gNB130のIPアドレス、TEID、並びにQFI及びRQIを、MP_REACH_NLRI属性の中のNLRI又はNexthop-Addressのみに格納してよく、両方に分散して格納してもよい。このときPrefix-SID属性にSRGW400の変換部450に対応するSID値そのものを、GTP4.EもしくはGTP6.Eとして格納してよい。また、同じPrefix-SID属性を持つ他のUE40のためのMP_REACH_NLRIを、1つのBGPアップデートメッセージに複数格納してよい。
【0046】
N4BGPC300は、NLRIがVPNv4 Unicast又はVPNv6 Unicastアドレスファミリの場合、Nexthop-Address中、通常ゼロで埋められる先頭8バイト長のRD部に、TEID(4バイト)・QFI+RQI(1バイト)・ゼロ(3バイト)の順に格納してよい。又は、N4BGPC300は、NLRIがVPNv4 Unicast又はVPNv6 Unicastアドレスファミリの場合、Nexthop-Address中、通常ゼロで埋められる先頭8バイト長のRD部に、ゼロ(3バイト)・TEID(4バイト)・QFI+RQI(1バイト)の順に格納してもよい。Nexthop-AddressのIPアドレス部には、gNB130のIPアドレス(4バイト又は16バイト)を格納してよく、NLRIには、TEID、QFI及びRQIを格納しなくてよい。DN30を収容するVRF220を持つPEルータ50は、このUE40経路を受信し、Prefix-SID属性に格納されたSIDのArgument部に、QFI及びRQI、TEIDを書き込み、UE40のIPプレフィクス宛のパケット転送に用いるSIDを更新してよい。SIDがGTP4.Eの場合、gNB130アドレスも、Argument部に書き込んでもよい。
【0047】
N4BGPC300は、TEIDの有効ビット長が16ビット以内の場合、かつNLRIがVPNv4 Unicast又はVPNv6 Unicastアドレスファミリの場合、NLRIの24ビット長ラベル部に、QFI及びRQI(1バイト)+TEID(2バイト)を格納してよい。この場合、Nexthop-AddressのRD部は、全てゼロで埋めてよい。またこの場合、Nexthop-AddressのIPアドレス部には、gNB130のIPアドレス(4バイト又は16バイト)を格納してよい。Prefix-SID属性のSID StructureのTranspositionとして、オフセットをSIDのArgument部の先頭ビット位置+gNBアドレス長、レングスとして24ビットを指定し、NLRIラベル部が、SID Argumentであることを指示してよい。DN30を収容するVRF220を持つPEルータ50は、このUE40経路を受信し、Prefix-SID属性に格納されたSIDのArgument部に、gNB130アドレス(GTP4.Eの場合)、QFI及びRQI、TEIDを書き込み、UE40のIPプレフィクス宛のパケット転送に用いるSIDを更新してよい。GTP6.Eの場合は、gNB130のIPv6アドレスを、UE40宛に送信するパケットのSRHにLast-SIDとして格納してよい。
【0048】
N4BGPC300は、Prefix-SID属性に、SRGW400の変換部450に対応するSIDのLocatorとFunction部に続くArgument部に、PFCPセッション510に含まれるgNB130のアドレス(GTP4.Eの場合)と、QFI及びRQIと、TEIDとを、予め書き込んだSID値をGTP4.EもしくはGTP6.Eとして格納してよい。このとき、N4BGPC300は、既存のどのアドレスファミリを用いてもよい。N4BGPC300は、PFCPセッション510に含まれるUE40のUEアドレスを含むIPプレフィクスと、gNB130のIPアドレスとを、MP_REACH_NLRI属性中のそれぞれNLRIおよびNexthop-Addressに格納してよく、TEIDは格納しなくてよい。DN30を収容するVRF220を持つPEルータ50は、このUE40の経路情報を受信し、Prefix-SID属性に格納されたSIDを、そのままUE40のIPプレフィクス宛のパケット転送に用いてよい。GTP6.Eの場合は、gNB130のIPv6アドレスを、UE40宛に送信するパケットのSRHにLast-SIDとして格納してよい。
【0049】
UE40の経路情報として、PFCPセッション510に含まれるUE40のUEアドレスを含むIPプレフィクス、gNB130のIPアドレス及びTEIDを、MP_REACH_NLRI属性の中のNLRI及びNexthopに格納可能なアドレスファミリを定義してよい。定義する新たなアドレスファミリは、MP_REACH_NLRI属性のNexthop-Addressのエンコードとして、TEID(4バイト)・QFI+RQI(1バイト)・ゼロ(3バイト)+gNBのIPアドレス(4バイトまたは16バイト)を示すこととしてよい。又は、Nexthop-Addressのエンコードとして、ゼロ(3バイト)・TEID(4バイト)・QFI+RQI(1バイト)+gNBのIPアドレス(4バイトまたは16バイト)を示すこととしてもよい。又は、NLRIのエンコードとして、gNBのIPアドレス(4バイトまたは16バイト)+QFIおよびRQI(1バイト)+TEID(2バイト)+UE IPプレフィクス(4バイトまたは16バイト)を示すこととしてよく、Nexthop-Addressが当該gNBアドレスであることを示してもよい。またはNexthop-Addressは、収容するSRGWのループバックアドレスであってもよい。新たなアドレスファミリは、3GPP 4Gシステム、5Gシステム、あるいはIETFのPMIPシステムを示すフィールドを定義し、フィールドが示すシステムごとに固有のエンコードがあることを示してよい。
【0050】
これにより、スライスが割り当てられているUE40宛のパケットがDN30から送られてきた場合に、VRF220において、SRGW400に転送するようにでき、変換部450において、SRv6からGTP-Uに変換されたパケットが、UE40を収容しているgNB130に転送される。
【0051】
UE40は、様々な種類のスライスが割り当てられ得る。スライスの種類は多岐にわたり、超高品質、高品質、中品質、ベストエフォート、及び低遅延等がその例として挙げられるが、これらに限られない。
【0052】
SRGW400の変換部450は、N4BGPC300に通知するA-D経路に含めるカラー属性に、UE40に対応するスライスを識別可能なスライス識別情報を含めてもよい。N4BGPC300は、カラー属性が含むスライス識別情報に対応する、PFCPセッションが含むネットワークインスタンス情報を対応付けてよい。これにより、標準の範囲内において、N4BGPC300にスライスの種類を識別可能にさせることができる。
【0053】
N4BGPC300は、ADRDB320をPFCPセッション510に含まれるgNB130のアドレスをキーとして検索せずに、UE40の経路情報をVRF220に広告してもよい。ADRDB320を検索せずにUE40の経路を広告するとき、UE40経路はSRGW400のSIDを持たなくてよい。
【0054】
図5は、N4BGPC300の機能構成及び変換部450の論理構成の一例を概略的に示す。N4BGPC300は、生成部302、通知部304、記憶部306、広告部308、及び取得部310を備える。N4BGPC300は、これらの全てを備えずに一部を備えてもよく、これら以外の構成を備えてもよい。変換部450は、パケット変換部452、SRポリシ記憶部454、パケット転送部456、広告制御部458、及び通知部460を備える。変換部450は、これらの全てを備えずに一部を備えてもよく、これら以外の構成を備えてもよい。
【0055】
生成部302は、BSIDにSRv6からGTP-Uへの変換ファンクションを示す情報及びUE用のSIDを含み、NLRIのEPにUEを収容しているgNBに対応するVRFのSIDを含むSRポリシを生成する。通知部304は、生成部302が生成したSRポリシをSRGW400に通知する。
【0056】
パケット変換部452は、SRv6に準拠したパケットをGTP-Uに準拠したパケットに変換する。SRポリシ記憶部454は、通知部304によって通知されたSRポリシを記憶する。パケット転送部456は、UE用のSIDを含むパケットを受信した場合に、SRポリシ記憶部454に記憶されているSRポリシに基づいて、UE用のSIDに対応するVRFのSIDを特定して、パケットを転送する。
【0057】
パケット転送部456は、UPFの経路としてUPFに対応するVRFのSIDをインポートし、UEへのパケットの到着通知を受信した場合、到着通知を当該UPFに転送してよい。パケット転送部456は、UEがアイドル状態に遷移した場合に、UE宛のパケットの転送をロンゲストマッチでの転送からショートプレフィクス経路での転送に切り替えてよい。
【0058】
広告制御部458は、N4BGPC300への経路情報の広告を制御する。広告制御部458は、gNBの経路を示す経路情報をN4BGPC300に広告する場合に、経路がgNB経路であることを識別可能な情報を合わせてN4BGPC300に広告し、UPFの経路を示す経路情報をN4BGPC300に広告する場合に、経路がUPF経路であることを識別可能な情報を合わせてN4BGPC300に広告するように制御してよい。
【0059】
通知部460は、例えば、NLRIに、接続されたgNB130のアドレスを含むIPプレフィクスと、SRGW400のSIDとを含むA-D経路をN4BGPC300に通知する。通知部460は、カラー属性にUEに対応するスライスを識別可能なスライス識別情報を含むA-D経路をN4BGPC300に通知してもよい。通知部460は、A-D経路をVRF220をもつPEルータ50に通知してもよい。
【0060】
通知部460は、A-D経路にSRGW400のSIDを付加してN4BGPC300に通知するとき、VRF220をもつPEルータ50へ通知するA-D経路にSRGW400のSIDを付加しなくてもよい。通知部460は、A-D経路にSRGW400のSIDを付加してPEルータ50に通知するとき、N4BGPC300へ通知するA-D経路にSRGW400のSIDを付加しなくてもよい。通知部460は、N4BGPC300およびPEルータ50に通知する両方のA-D経路にSRGW400のSIDを付加してよい。
【0061】
通知部460は、A-D経路にgNB130のグループ毎に異なるコミュニティ属性をUE40の経路情報に付加してよい。gNB130のグループの例として、gNB130が配置されている地域毎のグループが挙げられる。また、gNB130のグループの例として、企業毎のグループも挙げられる。例えば、ある企業の敷地内に配置されているgNB130のグループにおいて、当該グループに対応するコミュニティ属性をUE40経路情報に付加してよい。通知部460は、gNB130のグループ毎のコミュニティ属性を予め登録しておいてよい。通知部460は、複数のgNB130のそれぞれがいずれのグループに属するかを予め登録しておいてよい。
【0062】
記憶部306は、通知部460によって通知されたVRF210とSRGW400のSIDとを対応付けて記憶する。ADRDB320は、記憶部306の一例であってよい。取得部310は、SMF110からPFCPセッション情報を取得する。広告部308は、UEがアタッチされたときに通知されるPFCPセッションに含まれるgNBのアドレスをキーとして、記憶部306を検索し、一致した場合に、UEの経路情報を、IPネットワークに接続されたルータに広告する。
【0063】
広告部308は、UE40の経路情報を、DN30に接続されたVRF220に広告してよい。広告部308は、UE40の経路情報を、DN30を収容するVRF220を持つPEルータ50に広告してよい。
【0064】
広告部308は、VRF220がUE40の経路情報を受信し、VRF220の経路表にUE40宛経路を登録するために、VRF220がインポートするコミュニティ属性をUE40の経路情報に付加してよい。コミュニティ属性は、エクステンデッドコミュニティ属性であってよい。エクステンデッドコミュニティ属性は、ルートターゲットであってよい。
【0065】
広告部308は、PFCPセッション510に含まれる、コアネットワークインスタンス毎に異なるコミュニティ属性をUE40の経路情報に付加してよい。広告部308は、PFCPセッション510に含まれる、gNB130のグループ毎に異なるコミュニティ属性をUE40の経路情報に付加してよい。広告部308は、PFCPセッション510に含まれる、アクセスネットワークインスタンスに対応するコミュニティ属性をUE40の経路情報に付加してよい。広告部308は、PFCPセッション510に含まれる、S-NSSAIに対応するコミュニティ属性をUE40の経路情報に付加してよい。広告部308は、PFCPセッション510に含まれる、アクセスネットワークインスタンスとS-NSSAIの両方に対応するコミュニティ属性をUE40の経路情報に付加してよい。N4BGPC300は、PFCPセッション510に含まれる、任意の情報毎に異なるコミュニティ属性をUE40の経路情報に付加してよい。VRF220は、コアネットワークインスタンス毎、gNBグループ毎、アクセスネットワークインスタンス、S-NSSAIなどの目的毎コミュニティ属性が付加されたUE40経路を受信し、インポートしてよい。
【0066】
広告部308は、UE40の経路情報として、PFCPセッション510に含まれるUE40のUEアドレスを含むIPプレフィクス、gNB130のIPアドレス、TEID、並びにQFI及びRQIを、MP_REACH_NLRI属性の中のNLRI及びNexthop-Addressの少なくともいずれかに格納してよい。このときPrefix-SID属性にSRGW400の変換部450に対応するSID値そのものを、GTP4.EもしくはGTP6.Eとして格納してよい。また、同じPrefix-SID属性を持つ他のUE40のためのMP_REACH_NLRIを、1つのBGPアップデートメッセージに複数格納してよい。
【0067】
広告部308は、NLRIがVPNv4 Unicast又はVPNv6 Unicastアドレスファミリの場合、Nexthop-Address中、通常ゼロで埋められる先頭8バイト長のRD部に、TEID(4バイト)・QFI+RQI(1バイト)・ゼロ(3バイト)の順に格納してよい。又は、広告部308は、NLRIがVPNv4 Unicast又はVPNv6 Unicastアドレスファミリの場合、Nexthop-Address中、通常ゼロで埋められる先頭8バイト長のRD部に、ゼロ(3バイト)・TEID(4バイト)・QFI+RQI(1バイト)の順に格納してもよい。広告部308は、Nexthop-AddressのIPアドレス部に、gNB130のIPアドレス(4バイト又は16バイト)を格納してよく、NLRIには、TEID、QFI及びRQIを格納しなくてよい。
【0068】
広告部308は、TEIDの有効ビット長が16ビット以内の場合、かつNLRIがVPNv4 Unicast又はVPNv6 Unicastアドレスファミリの場合、NLRIの24ビット長ラベル部に、QFI及びRQI(1バイト)+TEID(2バイト)を格納してよい。この場合、広告部308は、Nexthop-AddressのRD部を、全てゼロで埋めてよい。またこの場合、広告部308は、Nexthop-AddressのIPアドレス部に、gNB130のIPアドレス(4バイト又は16バイト)を格納してよい。広告部308は、Prefix-SID属性のSID StructureのTranspositionとして、オフセットをSIDのArgument部の先頭ビット位置+gNBアドレス長、レングスとして24ビットを指定し、NLRIラベル部が、SID Argumentであることを指示してよい。
【0069】
広告部308は、Prefix-SID属性に、SRGW400の変換部450に対応するSIDのLocatorとFunction部に続くArgument部に、PFCPセッション510に含まれるgNB130のアドレス(GTP4.Eの場合)と、QFI及びRQIと、TEIDとを、予め書き込んだSID値をGTP4.EもしくはGTP6.Eとして格納してよい。このとき、広告部308は、既存のどのアドレスファミリを用いてもよい。広告部308は、PFCPセッション510に含まれるUE40のUEアドレスを含むIPプレフィクスと、gNB130のIPアドレスとを、MP_REACH_NLRI属性中のそれぞれNLRIおよびNexthop-Addressに格納してよく、TEIDは格納しなくてよい。
【0070】
DN30を収容するVRF220を持つPEルータ50は、A-D経路をSRGW400から直接受信してよい。N4BGPC300は、PEルータ50に広告するUE40経路に、UE40に対応するSRGW400のSIDを付与せず広告してよい。このときPEルータ50が、N4BGPC300から受信したUE経路に、SRGW400から受信したA-D経路に含まれるUE40宛のSIDを紐付けて良い。
【0071】
DN30を収容するVRF220を持つPEルータ50は、UE40の経路がもつカラーコミュニティと同じカラーコミュニティを持つA-D経路のSIDをUE40宛のSIDに紐づけて良い。
【0072】
DN30を収容するVRF220を持つPEルータ50は、N4BGPC300がUE40経路のMP_REACH_NLRIにgNB130のIPアドレスを格納する場合、A-D経路をSRGW400から直接受信してよい。このときN4BGPC300は、PEルータ50に広告するUE40経路に、UE40に対応するSRGW400のSIDを付与せず広告してよい。このときPEルータ50が、N4BGPC300から受信したUE経路に、SRGW400から受信したA-D経路に含まれるUE40宛のSIDを紐付けてよい。
【0073】
PEルータ50は、A-D経路に含まれるSIDのArgument部に、N4BGPC300から受信したUE経路に含まれる、gNB130アドレス、QFI及びRQI、TEIDを書き込み、UE40のIPプレフィクス宛のパケット転送に用いるSIDを更新してよい。
【0074】
SRGW400からgNB130のIPアドレスを含むA-D経路が消失した場合、DN30を収容するVRF220を持つPEルータ50は、N4BGPC300からのUE40経路削除の広告を待つことなく、自律的に削除してよい。PEルータ50は、UE40以外のUE経路であって、消失したA-D経路によって保持されている全てのUE経路を、N4BGPC300からの経路削除の広告を待つことなく削除してよい。
【0075】
PEルータ50は、SRGW400からgNB130のIPアドレスを含むA-D経路が消失した場合や、SRGW400以外のSRGWが広告するA-D経路がUE40の経路情報のA-D経路として最適であると判断される場合、N4BGPC300からのUE40経路更新の広告を待つことなく、自律的に最適なA-D経路のSIDによってUE40宛のSIDを紐付けてよい。A-D経路の最適判断は、例えばパトリシアツリーによるロンゲストプレフィクスマッチによって行なってよい。
【0076】
PEルータ50は、SRGW400から受信したA-D経路を、A-D経路を検索するためのADRDBを備えてよい。PEルータ50におけるADRDBは、ルーティングテーブルであってよい。ADRDBのルーティングテーブルは、PEルータ50のグローバルルーティングテーブルであってよい。または、ADRDBはA-D経路に付加されたコミュニティ属性の値によってA-D経路をインポートしたVRFであってよい。PEルータ50は、予め登録しておいたgNB130のグループ毎に異なるコミュニティ属性をもとに、A-D経路に付加されたコミュニティ属性の値を評価し、ADRDBへA-D経路をインポートしてよい。
【0077】
図6は、通信システム10の他の構成の一例を概略的に示す。
図6に例示する通信システム10は、N4BGPC600を備える。通信システム10は、さらにVRF210及びVRF230を備える。VRF210は、第1のノードの一例であってよい。VRF230は、第2のノードの一例であってよい。
【0078】
VRF210は、gNB130に接続された場合に、NLRIのEPにgNB130のアドレスを含みNLRIのcolorにスライスを識別可能なスライス識別情報を含み、BSIDにスライスに対応するSIDを含むSRポリシを、N4BGPC600に送信するSRポリシ送信部を備える。
【0079】
VRF230は、UPF120に接続された場合に、NLRIのEPにUPF120のアドレスを含み、前記NLRIのcolorにスライスを識別可能なスライス識別情報を含み、BSIDにスライスに対応するSIDを含むSRポリシを、N4BGPC600に送信するSRポリシ送信部を備える。
【0080】
N4BGPC600は、ネットワークインスタンスとcolorとを紐付ける紐付情報を格納する紐付情報格納部を備える。ネットワークインスタンスは、スライスに対応する。紐付情報は、例えば、通信システム10のオペレータや管理者等によって予め登録される。
【0081】
N4BGPC600は、広告された情報のうちのcolorをキーにして、紐付情報格納部を検索して、当該colorに対応するネットワークインスタンスを特定し、特定したネットワークインスタンスに対応するgNBのアドレス及びUPFのアドレスを特定し、gNBの経路を生成してUPF120に対応するVRF230に広告し、UPF120の経路を生成してgNB130に対応するVRF210に広告する広告部を備える。
【0082】
図7は、N4BGPC300、SRGW400、N4BGPC600、又はPEルータ700として機能するコンピュータ1200のハードウェア構成の一例を概略的に示す。コンピュータ1200にインストールされたプログラムは、コンピュータ1200を、本実施形態に係る装置の1又は複数の「部」として機能させ、又はコンピュータ1200に、本実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーション又は当該1又は複数の「部」を実行させることができ、及び/又はコンピュータ1200に、本実施形態に係るプロセス又は当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ1200に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつか又はすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU1212によって実行されてよい。
【0083】
本実施形態によるコンピュータ1200は、CPU1212、RAM1214、及びグラフィックコントローラ1216を含み、それらはホストコントローラ1210によって相互に接続されている。コンピュータ1200はまた、通信インタフェース1222、記憶装置1224、DVDドライブ、及びICカードドライブのような入出力ユニットを含み、それらは入出力コントローラ1220を介してホストコントローラ1210に接続されている。DVDドライブは、DVD-ROMドライブ及びDVD-RAMドライブ等であってよい。記憶装置1224は、ハードディスクドライブ及びソリッドステートドライブ等であってよい。コンピュータ1200はまた、ROM1230及びキーボードのようなレガシの入出力ユニットを含み、それらは入出力チップ1240を介して入出力コントローラ1220に接続されている。
【0084】
CPU1212は、ROM1230及びRAM1214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ1216は、RAM1214内に提供されるフレームバッファ等又はそれ自体の中に、CPU1212によって生成されるイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス1218上に表示されるようにする。
【0085】
通信インタフェース1222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。記憶装置1224は、コンピュータ1200内のCPU1212によって使用されるプログラム及びデータを格納する。DVDドライブは、プログラム又はデータをDVD-ROM等から読み取り、記憶装置1224に提供する。ICカードドライブは、プログラム及びデータをICカードから読み取り、及び/又はプログラム及びデータをICカードに書き込む。
【0086】
ROM1230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ1200によって実行されるブートプログラム等、及び/又はコンピュータ1200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入出力チップ1240はまた、様々な入出力ユニットをUSBポート、パラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ1220に接続してよい。
【0087】
プログラムは、DVD-ROM又はICカードのようなコンピュータ可読記憶媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体から読み取られ、コンピュータ可読記憶媒体の例でもある記憶装置1224、RAM1214、又はROM1230にインストールされ、CPU1212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ1200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置又は方法が、コンピュータ1200の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてよい。
【0088】
例えば、通信がコンピュータ1200及び外部デバイス間で実行される場合、CPU1212は、RAM1214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース1222に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース1222は、CPU1212の制御の下、RAM1214、記憶装置1224、DVD-ROM、又はICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、又はネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
【0089】
また、CPU1212は、記憶装置1224、DVDドライブ(DVD-ROM)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM1214に読み取られるようにし、RAM1214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU1212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
【0090】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU1212は、RAM1214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM1214に対しライトバックする。また、CPU1212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU1212は、当該複数のエントリの中から、第1の属性の属性値が指定されている条件に一致するエントリを検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0091】
上で説明したプログラム又はソフトウエアモジュールは、コンピュータ1200上又はコンピュータ1200近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ1200に提供する。
【0092】
本実施形態におけるフローチャート及びブロック図におけるブロックは、オペレーションが実行されるプロセスの段階又はオペレーションを実行する役割を持つ装置の「部」を表わしてよい。特定の段階及び「部」が、専用回路、コンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、及び/又はコンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタル及び/又はアナログハードウェア回路を含んでよく、集積回路(IC)及び/又はディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、及びプログラマブルロジックアレイ(PLA)等のような、論理積、論理和、排他的論理和、否定論理積、否定論理和、及び他の論理演算、フリップフロップ、レジスタ、並びにメモリエレメントを含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
【0093】
コンピュータ可読記憶媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読記憶媒体は、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読記憶媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(登録商標)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0094】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又はSmalltalk(登録商標)、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコード又はオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
【0095】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路が、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を生成するために当該コンピュータ可読命令を実行すべく、ローカルに又はローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路に提供されてよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0096】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0097】
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、システム、プログラム、及び方法における動作、手順、ステップ、及び段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0098】
10 通信システム、20 SRNW、30 DN、40 UE、41 SID、50 PEルータ、110 SMF、120 UPF、130、132、133、134 gNB、202、204、206、208、210、211、212、213、214、220、230 VRF、222 SID、300 N4BGPC、302 生成部、304 通知部、306 記憶部、308 広告部、310 取得部、320 ADRDB、400 SRGW、410 変換部、450 変換部、452 パケット変換部、454 SRポリシ記憶部、456 パケット転送部、458 広告制御部、460 通知部、500 SRポリシ、510 PFCPセッション、600 N4BGPC、700 PEルータ、1200 コンピュータ、1210 ホストコントローラ、1212 CPU、1214 RAM、1216 グラフィックコントローラ、1218 ディスプレイデバイス、1220 入出力コントローラ、1222 通信インタフェース、1224 記憶装置、1230 ROM、1240 入出力チップ