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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023078263
(43)【公開日】2023-06-06
(54)【発明の名称】車載情報端末
(51)【国際特許分類】
   H04M 1/00 20060101AFI20230530BHJP
   G01C 21/26 20060101ALI20230530BHJP
   G08G 1/0969 20060101ALI20230530BHJP
【FI】
H04M1/00 U
G01C21/26 C
G08G1/0969
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023038421
(22)【出願日】2023-03-13
(62)【分割の表示】P 2018223919の分割
【原出願日】2018-11-29
(71)【出願人】
【識別番号】593026627
【氏名又は名称】セルスター工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100081961
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 光春
(74)【代理人】
【識別番号】100112564
【弁理士】
【氏名又は名称】大熊 考一
(74)【代理人】
【識別番号】100163500
【弁理士】
【氏名又は名称】片桐 貞典
(74)【代理人】
【識別番号】230115598
【弁護士】
【氏名又は名称】木内 加奈子
(72)【発明者】
【氏名】渋谷 勇治
(72)【発明者】
【氏名】小林 恭二
(72)【発明者】
【氏名】小野 幸範
(57)【要約】      (修正有)
【課題】災危通報を受信した際に、災害が発生した場所についての情報を、車両位置を基準としてユーザに報知する車載情報端末を提供する。
【解決手段】車載情報端末の本体101は、車両の現在位置及び当該車両の進行方向を表示する表示部(ディスプレイ103)を備え、衛星電波受信部が、衛星からの電波信号を受信し、電波信号に基づいて車両の位置を測定し、災危通報受信部が、災害や危機に関する災危通報を受信し、報知部が、車両の位置と災危通報に含まれる災危対象エリア情報とに基づいて、表示部の所定領域(分割領域B)に災危発生情報を表示させる。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載され、車両の現在位置及び当該車両の進行方向を表示する表示部を備える車載情報端末であって、
衛星からの電波信号を受信する衛星電波受信部と、
前記電波信号に基づいて、前記車両の位置を測定する車両位置測定部と、
発生した災害や危機に関する災危通報を受信する災危通報受信部と、
前記車両の位置と前記災危通報に含まれる災危対象エリア情報とに基づいて、前記表示部の所定領域に対して災危発生情報を表示させる報知部と、
前記車両の位置と前記災危対象エリア情報とから、前記車両の位置を基準とした災危対象エリアの方位を算出する災危方位算出部を、
前記表示部は、前記車両の現在位置を表示する地図の縁に設けられる災危方位報知領域を有し、
前記報知部は、前記災危対象エリアの方位に対応する前記災危方位報知領域内の所定領域に対して災危発生情報を表示させることを特徴とする車載情報端末。
【請求項2】
前記災危方位算出部は、算出する前記災危対象エリアの方位を所定の数とし、
前記災危方位報知領域には、前記災危方位算出部が算出する方位の数と同数の所定領域が配置されており、
前記表示部に表示される車両の進行方向と、前記災危対象エリアの方位とに基づいて、
少なくとも一つの所定領域を指定する報知領域指定部を、更に備え、
前記報知部は、前記報知領域指定部が指定した所定領域に災危発生情報を表示させることを特徴とする請求項に記載の車載情報端末。
【請求項3】
前記災危方位算出部は、算出する前記災危対象エリアの方位を、東、西、南及び北、並びに北東、北西、南東及び南西の8方位とし、
前記災危方位報知領域には、8つの所定領域が設けられることを特徴とする請求項に記載の車載情報端末。
【請求項4】
受信した前記災危通報の緊急度を判定する緊急度判定部と、
前記緊急度に基づいて、前記災危発生情報の表示判定を行う災危通報報知判定部と、
を備え、
前記緊急度が閾値以上である場合に、前記表示部の所定領域に対して災危発生情報を表示させることを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の車載情報端末。
【請求項5】
前記車両の位置と前記災危対象エリアとを含む災危地図データを生成する災危地図生成部と、
受信した前記災危通報の緊急度を判定する緊急度判定部と、
前記緊急度に基づいて、前記表示部に前記災危地図を割込表示させるかの判定を行う割
込判定部と、
前記緊急度が閾値以上である場合に、前記表示部に前記災危地図を割込表示させる報知部と、
を備え、
前記所定領域は、前記災危地図における前記災危対象エリアであることを特徴とする請求項1に記載の車載情報端末。
【請求項6】
前記災危地図データは、地域ごとに区分けされており、
前記所定領域は、前記災危対象エリアを含む地域であることを特徴とする請求項に記載の車載情報端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載情報端末に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、GPS(Global positioning system)衛星からの信号に基づく位置情報を利用した様々なサービスが実用化されている。また、GPS衛星を利用したシステムとは別に、準天頂軌道の衛星が主体となって構成されている日本の準天頂軌道衛星システムである「みちびき」が知られている。みちびきは、GPS衛星をそのシステムの一部として利用することができ、準天頂軌道の衛星とGPS衛星とを併用することで、安定した高精度測位を行うことが可能となる。「みちびき」に対応した受信機は、比較的安価に調達することができるため、地理空間情報を高度に活用した位置情報ビジネスの発展が期待できる。
【0003】
「みちびき」に対応した受信機では、位置情報の測位の他に、防災危機管理を担う政府機関から発令された地震、津波、洪水、又は大規模災害等の緊急通報や、テロ等の危機管理情報、避難勧告などの発令情報などの情報を、災害・危機管理通報サービス(以下、災危通報とする)を介して受信できる。「みちびき」からの災危通報を受信することで、受信機が設置された場所では、いち早く災害や危機の発生を知ることができる。
【0004】
「みちびき」からの災危通報は、災害発生時に迅速な避難のツールとして期待されている。車両に「みちびき」に対応した受信機を搭載する場合には、専用の受信機を搭載するのではなく、ナビゲーションなど他の機能を有する車載情報端末に「みちびき」からの災危通報を受信する機能を付与し、車載情報端末のディスプレイを利用して緊急速報を表示する試みが進められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2014-147017号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
災危通報には、発生した災危の種類、災危の警戒レベル、発生場所など複数の情報が含まれる。また、災危通報を受信したという状況、つまり身近に危険が迫る可能性があるという状況は、ユーザに高いストレスを与え、判断力を低下させる。このため、「みちびき」専用の受信機で表示した場合であっても、高い緊張感を強いられる状況では、複数の情報を把握して内容を正確に把握することが難しい。それだけでなく、通常は他の用途のための表示を行っている車載情報端末のディスプレイに災危通報を表示する場合は、ユーザが意図しない情報が突然表示されることになるため、猶更、ユーザが災危通報の内容を正確に把握することは困難である。
【0007】
一方で、災危通報を受信した場合、ユーザが車両を運転している状況においては、災害が発生した場所や、緊急通報や避難勧告の対象となる場所又は地域を把握することの重要度が高い。そのため、災危通報を受信した場合には、災害や危機が発生した場所または災危通報の発令対象となる場所(以下、災危対象エリアとする)を、ユーザにわかりやすく報知することが求められている。
【0008】
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するために提案されたものであり、その目的は、災危通報を受信した際に、車両位置を基準として災害や危機が発生した場所をユーザに報知する車載情報端末を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するため、本発明の車載情報端末は、車両に搭載され、車両の現在位置及び当該車両の進行方向を表示する表示部を備える車載情報端末であって、衛星からの電波信号を受信する衛星電波受信部と、前記電波信号に基づいて、前記車両の位置を測定する車両位置測定部と、発生した災害や危機に関する災危通報を受信する災危通報受信部と、前記車両の位置と前記災危通報に含まれる災危対象エリア情報とに基づいて、前記表示部の所定領域に対して災危発生情報を表示させる報知部と、前記車両の位置と前記災危対象エリア情報とから、前記車両の位置を基準とした災危対象エリアの方位を算出する災危方位算出部を、前記表示部は、前記車両の現在位置を表示する地図の縁に設けられる災危方位報知領域を有し、前記報知部は、前記災危対象エリアの方位に対応する前記災危方位報知領域内の所定領域に対して災危発生情報を表示させることを特徴とする車載情報端末。
【0010】
前記災危方位算出部は、算出する前記災危対象エリアの方位を所定の数とし、前記災危方位報知領域には、前記災危方位算出部が算出する方位の数と同数の所定領域が配置されており、前記表示部に表示される車両の進行方向と、前記災危対象エリアの方位とに基づいて、少なくとも一つの所定領域を指定する報知領域指定部を、更に備え、前記報知部は、前記報知領域指定部が指定した所定領域に災危発生情報を表示させても良い。
【0011】
前記災危方位算出部は、算出する前記災危対象エリアの方位を、東、西、南及び北、並びに北東、北西、南東及び南西の8方位とし、前記災危方位報知領域には、8つの所定領域が設けられても良い。
【0012】
受信した前記災危通報の緊急度を判定する緊急度判定部と、前記緊急度に基づいて、前記災危発生情報の表示判定を行う災危通報報知判定部と、を備え、前記緊急度が閾値以上である場合に、前記表示部の所定領域に対して災危発生情報を表示させても良い。
【0013】
前記車両の位置と前記災危対象エリアとを含む災危地図データを生成する災危地図生成部と、受信した前記災危通報の緊急度を判定する緊急度判定部と、前記緊急度に基づいて、前記表示部に前記災危地図を割込表示させるかの判定を行う割込判定部と、前記緊急度が閾値以上である場合に、前記表示部に前記災危地図を割込表示させる報知部と、を備え、前記所定領域は、前記災危地図における前記災危対象エリアとしても良い。
【0014】
前記地図データは、地域ごとに区分けされており、前記所定領域は、前記災危対象エリアを含む地域としても良い。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、災危通報を受信した際に、車両位置を基準として災害や危機が発生した場所をユーザに報知する車載情報端末を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】第1の実施形態の車載情報端末を示す斜視図である。
図2】第1の実施形態の車載情報端末の正面図である。
図3】第1の実施形態の車載情報端末のハードウェアブロック図である。
図4】第1の実施形態の車載情報端末の機能ブロック図である。
図5】第1の実施形態の車載情報端末における災危発生方角の報知手順を示すフローチャートである。
図6】災危発生方角を報知している車載情報端末の表示画面の一例を示す図である。
図7】第2の実施形態の車載情報端末のハードウェアブロック図である。
図8】第2の実施形態の車載情報端末における災危発生エリアの報知手順を示すフローチャートである。
図9】災危地図上で、災危対象エリアを報知している車載情報端末の図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[1.第1の実施形態]
[1-1.概略]
本発明を実施するための第1の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0018】
本実施形態における車載情報端末100は表示部を有し、災危通報を受信していない通常運用モードの場合、表示部に表示される地図上に自車位置を表示する機能を有する。車載情報端末100としては、以下の(1)~(5)がある。
(1)車両内外の画像を記録するドライブレコーダー
(2)GPSからの位置情報と地図情報を利用して目的地までのルート案内を行うナビゲーションシステム
(3)自動車等の車両の制限速度を遵守させるため、警告等を行って速度遵守を促す機能を有するレーダー探知機
(4)有料道路を利用する際に料金所で停止することなく通過できるノンストップ自動料金収受システム用の車載情報端末
(5)車両に搭載され、音楽、動画などのコンテンツを再生する機能を有するカーオーディオ
【0019】
また、衛星からの電波信号に基づく自車位置を測定する機能、災危発生場所を含む災危通報を受信する機能、及びユーザに対して情報を報知する表示部を有する車載情報端末100であれば、これらに限定されるものではなく、車両に搭載される種々の機器が含まれる。以下では、車載情報端末100がレーダー探知機である場合を例にとり説明する。
【0020】
[1-2.車載情報端末の構成]
車載情報端末100の外観構成を説明する。車載情報端末100は、図1及び図2に示すように、本体101、ブラケット102、ディスプレイ103、ランプ104を有する。
【0021】
本体101は、略直方体形状の筐体である。ブラケット102は、本体101を車両に取り付ける部材である。ブラケット102は台座102a、支持部102b、及び取り付け部102cを有する。台座102aはダッシュボード上に固定され、台座102aからは支持部102bが上方に延びる。支持部102bは台座102aに対して回動自在になっており、支持部102bの角度を変えることで本体101のダッシュボードに対する角度を変えることが可能となっている。支持部102bの先端には、本体101を取り付ける取り付け部102cが設けられる。取り付け部102cには、本体101が着脱自在に固定される。車載情報端末100の電源としては、車両に搭載された車載バッテリーを使用する。例えば、車載装置100をOBD-IIアダプタやシガーライターソケットを介して車載バッテリーに接続しても良いし、車載装置100からの直接配線を車載バッテリーに接続しても良い。
【0022】
図2は、本実施形態におけるディスプレイ103を示す正面図である。ここで、正面とは、車両に設置された状態でユーザと対向する面である。ディスプレイ103は、本発明における表示部に相当する。ディスプレイ103は、本体101の正面側に設けられ、各種の情報を表示する液晶等の表示装置である。ディスプレイ103は、通常運用モードの場合、表示部に表示される地図上に自車位置を表示する。但し、自車位置の表示は常に表示されている必要はなくユーザが表示部に地図を表示する設定(以下、地図モードとする)を選択した場合に、表示された地図上に自車位置を表示する態様でも良い。地図モードにおいては、ディスプレイ103には、案内情報、警告等の情報を、所定のレイアウトで表示する。また、地図モードから画面を切り替えることで、車載情報端末100の設定画面を表示しても良い。地図モードにおいてディスプレイ103の縁には、災危方位報知領域Aを有する。災危通報を受信した場合には、災危方位報知領域Aに災危発生情報を表示する。
【0023】
ランプ104は、各種の情報を発光により表示する部材である。ランプ104は、継続した発光又は消灯、点滅等により、ユーザに特定の情報を知らせる出力装置である。ランプ104としては、LEDを用いる。ランプ104は、例えば、発光によって電源オン、警告等を示すことができる。
【0024】
[1-3.内部構成]
次に、車載情報端末100の内部のハードウェア構成を、図3のブロック図を参照して説明する。車載情報端末100は、上記のディスプレイ103、ランプ104に加えて、衛星電波受信部111、災危通報受信部112、時計113、加速度センサ114、気圧センサ115、ジャイロセンサ116、スピーカ117、メモリカードインタフェース118、制御部121を有する
【0025】
衛星電波受信部111は、GPS衛星及び「みちびき」衛星からの電波を受信して、電波を受信した場所の緯度経度を算出し、自車位置の座標を出力する。なお、衛星電波受信部111は、GPS衛星及び「みちびき」衛星以外の衛星からの電波を受信することで、自車の位置座標を出力しても良い。
【0026】
災危通報受信部112は、例えば日本の準天頂衛星システムである「みちびき」から送信された災危通報を受信する。災危通報は、「みちびき」の管制局から準天頂衛星を介して送信され、災危通報には、地震、津波、洪水、又は大規模災害の緊急通報や、テロ等の危機管理情報、避難勧告などの発令情報等が含まれる。また、災危通報には、発令情報の発令対象となる災危対象エリアを示す情報(例えば、都道府県、○○地方、△△沿岸、市区町村などの名称)や、災危対象エリアの緯度経度が含まれる。以下、説明のために、災危通報は、地震に関する緊急通報であり、災危通報には、推定される震源地の位置座標が含まれるものとする。なお、災危通報の受信は、「みちびき」の準天頂衛星を介して送信される災危通報に限らない。例えば、災危通報受信部112は、携帯電話の基地局から送信された災危通報を受信しても良いし、道路交通情報通信システムが配信する災危通報を受信しても良い。
【0027】
時計113は、年月日及び時刻を計測して出力する装置である。時計113は、衛星電波受信部111が受信した信号から時刻を算出しても良い。また、時刻は、車両の位置情報や速度情報と共に関連付けられ走行ログとして保存することもできる。
【0028】
加速度センサ114は、車載情報端末100や設置対象の加速度を検出するセンサである。本実施形態の加速度センサ114は、x軸、y軸及びz軸の3軸方向の加速度を検出する3Gセンサを用いる。
【0029】
気圧センサ115は、車載情報端末100に掛かる気圧を検出するためのセンサである。車載情報端末100は、GPS未測位状態の自車位置を高精度に補完するために使用する。気圧センサ115としては、ピエゾ抵抗効果を利用した圧力センサを利用することができる。
【0030】
ジャイロセンサ116は、車載装置100や設置対象の角速度を検出するセンサであり、GPS未測位状態の自車位置を高精度に補完するために使用される。スピーカ117は、音声により、ユーザに特定の情報を知らせる出力装置である。メモリカード収容部118aは、メモリカードなどの可搬型記憶媒体を収容する記録媒体収容部である。メモリカードインタフェース118は、メモリカード収容部118aに収容されたメモリカードへのデータの書き込み及びメモリカードからのデータの読み出し、メモリカードのフォーマット等を行うインタフェースである。
【0031】
制御部121は、車載情報端末100の各部の動作を制御する。制御部121は、中央処理装置であるプロセッサを主体に構成され、各種のメモリ、入出力インタフェース等を備えた所謂コンピュータである。プロセッサは、メインプログラムに従って、情報の入力、記憶、出力等のための演算処理及び周辺機器の制御処理を行う。
【0032】
メモリは、フラッシュメモリ、EEPROM、RAMを含む。フラッシュメモリは、プロセッサが各部の制御を行うための各種の処理をおこなうためのプログラム、データ、設定が格納された書き込み可能な不揮発性メモリである。メモリには、地図のデータおよび建物やショッピングモール、駅、学校、道路、公園等の各種施設データが格納される。RAMは、プロセッサが処理を行う際の作業領域等として機能するメモリである。入出力インタフェースは、プロセッサが外部との間で入出力する情報の変換を行う。
【0033】
さらに、車載情報端末100には、信号ポート119、通信部120が設けられている。信号ポート119は、例えば、OBD-IIのように、車両のECUの自己診断機能のための各種の情報を取得する車両情報取得部である。信号ポート119には、例えば、車両のOBD-IIコネクタに、アダプタケーブルを介して接続される。ECUの自己診断機能のための各種の情報は、アダプタ内でCANの処理を処理され、アダプタ内のUART(シリアル)通信ポートから信号ポート119へ伝送される。なお、ECUの自己診断機能のための各種の情報は、CAN通信プロトコル以外の通信プロトコルや、UART通信以外の通信方法を用いて車載情報端末100に伝送されても良い。
【0034】
通信部120は、外部との間で情報の送受信を行う処理部である。通信部120は、例えば、情報通信端末を介して、Wi-Fi(登録商標)、Bluetооth(登録商標)、USBなどを利用したテザリングによりネットワークに接続される通信モジュールである。なお、通信部120としては、例えば、3G、4G等の通信規格による基地局との接続機能を有することにより、情報通信端末を介さずに、ネットワークに接続可能な通信モジュールを用いることもできる。
【0035】
[1-4.制御部の各処理部]
制御部121は、プロセッサが、メモリに格納された各種のプログラム、データ、各種設定を読み出して実行することにより、各種の処理部として機能する。以下の説明では、各処理部の機能をブロックで図示した機能ブロック図を用いる。
【0036】
制御部121は、地震の発生に伴う災危通報を受信した場合には、災危通報の対象となる地震の震源地の座標を災危通報から抽出する。そして、算出した座標と、自車位置の座標より、車両の位置を基準とした場合の震源地の方位を算出する。そして、算出した震源地の方位と車両の進行方向とに基づいて、ディスプレイに震源地の方位を表示させる。図4に示すように、制御部121は、災危発生座標抽出部20、災危方位算出部21、報知領域指定部22、報知部23を備える。
【0037】
災危発生座標抽出部20は、災危通報受信部112が受信した災危通報に含まれる震源地の座標を抽出する。
【0038】
災危方位算出部21は、衛星電波受信部111が出力する自車の位置座標と災危発生座標抽出部20が抽出した震源地の座標から、自車の位置座標を基準とした震源地の方位の算出を行う。自車の位置座標と震源地の座標は、緯度経度を基準とした座標で表されている。そのため、災危方位算出部21は、自車の位置座標から真北に伸びる線を基準線L1とし、自車の位置座標と震源地の座標とを結ぶ線分を線分L2とし、線分L2と基準線L1とが交わる角度を算出することで、自車の位置座標を基準とした震源地の方位を算出する。自車の位置座標を基準とした震源地の方位は、東、西、南、北と、北東、北西、南東、南西からなる8方位に近似し算出する。ここで、災危方位算出部21は、震源の方位を「北東」と算出したとする。
【0039】
報知領域指定部22は、ディスプレイに表示される車両の進行方向と算出した自車の位置座標を基準とした震源地の方位に基づいて、ディスプレイの災危方位報知領域Aの指定を行う。ここで、ディスプレイに表示される車両の進行方向は、常にディスプレイの上部を向く、所謂「ヘッドアップ」に設定されているとする。また、災危方位報知領域Aは、上下、左右、斜めの8つの分割領域B1~8にされている。
【0040】
報知領域指定部22は、一定間隔ごとに車両の進行方向の情報を受信する。車両の進行方向は、衛星電波受信部111が出力する車両の位置座標のログから車両の進行方向を推定しても良い。報知領域指定部22は、車両の進行方向の情報と、自車の位置座標を基準とした震源地の方位とから、車両を基準とした震源地の相対的な方位を算出する。例えば、車両の進行方向が「北」であり車両を基準とした震源地の方位が「北東」である場合には、車両を基準とした震源地の相対的な方位は、車両の前方右斜め45°となる。また、車両の進行方向が「南」であり車両を基準とした震源地の方位が「北東」である場合には、車両を基準とした震源地の相対的な方位は車両の後方左斜め45°となる。
【0041】
そして、報知領域指定部22は、ディスプレイに表示される車両の進行方向と、車両を基準とした震源地の相対的な方位とに基づいて、ディスプレイ103の災危方位報知領域Aの指定を行う。つまり、車両の進行方向が「北」であり車両を基準とした震源地の方位が「北東」である場合には、ディスプレイに表示される車両の前方右斜め45°に位置する分割領域Bを指定する。例えば、分割領域Bとする。
【0042】
報知部23は、報知領域指定部22が指定した分割領域Bに災危発生情報を表示させるための報知指示信号を出力する。報知指示信号を受信したディスプレイは、報知指示信号が示す分割領域Bに災危発生情報を表示させる。災危発生情報は、災害の種類に応じたアイコンを表示しても良いし、分割領域の一部または全部を点灯または点滅させても良い。
【0043】
[1-5.作用]
以上の様な構成を有する本実施形態の車載情報端末100における動作について説明する。図5は、本実施形態における車載情報端末100において、災危発生場所をユーザに対して報知する手順を示すフローチャートである。
【0044】
初めに、ユーザが車両のエンジンをスタートするなどして車載情報端末100に対して給電を行う。給電が行われた車載情報端末100においては、衛星電波受信部111がGPS衛星や「みちびき」衛星からの電波からの信号を受信し、自車位置の測定を行う(S11)。車載情報端末100に対する給電は、エンジンのスタートだけに限らず、ACC(アクセサリー)電源をONにすることで行っても良い。
【0045】
自車位置の測定後、災危通報受信部112が「みちびき」から送信された地震の発生に伴う災危通報を受信した場合(S12のYES)には、災危発生座標抽出部20が災危通報に含まれる震源地の座標データを抽出する(S13)。
【0046】
そして、災危方位算出部21が、自車の位置座標と推定される震源地の位置座標とから、自車位置を基準とした推定される震源地の方位を「北東」と算出する(S14)。
【0047】
また、報知領域指定部22は、現在の車両の進行方向である「北」と、自車位置を基準とした推定される震源地の方位「北東」とから、報知領域を指定する(S15)。車両の進行方向が「北」であり車両を基準とした震源地の方位が「北東」である場合には、車両を基準とした震源地の相対的な方位は車両の前方右斜め45°である。報知領域指定部22は、ディスプレイに表示される車両の前方右斜め45°を示す災危方位報知領域A内の分割領域Bを指定する。
【0048】
そして、報知部23は、報知領域指定部22が指定した分割領域Bを赤く点灯させる報知指示信号を出力する(S16)。一方、災危通報を受信しない場合(S12のNO)は、S12へもどり、災危通報を受信するまで待機する。図6は、本実施形態のディスプレイの表示画面の一例を示す図である。図6においては、ディスプレイ103に表示される地図上には、北に向かって進む車両が示されている。この地図や車両の表示は、災危通報を受信していないドライブレコーダーにおいても表示されるものである。災危通報を受信した場合には、地図上を北に向かって進む車両の前方右斜め45°を示す災危方位報知領域A内の分割領域Bが点灯する。北に向かって進む車両の前方右斜め45°は、推定される震源地の方位と一致している。
【0049】
[1-6.効果]
(1)以上のような本実施形態の車載情報端末100は、災危対象エリアに関する情報を含む災危通報を受信した場合には、車両の位置と前記災危対象エリアとに基づいて、ディスプレイの縁に設けられた災危方位報知領域A内の分割領域B1~8に災危発生情報を表示する。これにより、ユーザは、ディスプレイに表示される通常の表示画面を確認しつつ、災害が発生した方向を把握することが可能となる。そのため、緊急度の高い情報を受信した際に、ユーサが災害対象エリアの方向を把握し易い車載情報端末100を実現することが可能となる。
【0050】
また、本実施形態では、災危方位算出部21において車両位置を基準として推定される震源地の方位を算出後、報知領域指定部22は瞬時に災危方位報知領域Aの分割領域B1~8に災危発生情報を表示する。このため、災危通報を受信した後ほぼリアルタイムで、現在の車両の進行方向に合わせたユーザが把握しやすい災害対象エリアの方向を報知することができる。さらに、報知領域指定部22において、所定間隔でディスプレイ103に表示される車両の進行方向の取得を行っても良い。この場合、報知領域指定部22は、所定間隔で取得した車両の進行方向に基づいて災危発生情報を表示する分割領域B1~8の指定を行う。車両の進行方向の取得を短い周期で行うことで、車両がカーブを走行した場合など車両の進行方向が変化したとしても、変化する進行方向に合わせて災害対象エリアの方向を報知することができる。
【0051】
実施形態では災危通報を、地震に関する緊急通報であり、災危通報には推定される震源の位置座標が含まれるものとした。災危通報が、地震以外の津波、洪水、又は大規模災害等の緊急通報や、テロ等の危機管理情報、避難勧告などの発令情報などの場合には、災危通報には、発生場所の座標が含まれるのではなく、発令情報の対象となる地域を示す情報が含まれる場合がある。その場合には、予めメモリに、災危対象エリアとなる可能性のある地域名を代表する位置座標と関連付けて記憶しておく。そして、災危対象エリアの情報として地域名を受信した場合には、メモリを参照し、地域名よりその地域を代表する位置座標を呼び出しても良い。例えば、発令情報の対象となる地域として○○県を示す情報を受信した場合には、メモリを参照し、○○県を代表とする代表座標を呼び出し、この代表座標を用いることができる。
【0052】
(2)本実施形態では、ディスプレイに表示される車両の進行方向と災危対象エリアの方位とから、災危方位報知領域A内の8つの分割領域B1~8の一つを指定した。これにより、ディスプレイに表示される地図の表示設定がノースアップやヘッドアップであるかに関わらずユーザが災害対象エリアの方向を把握し易い車載情報端末100を実現することが可能となる。
【0053】
(3)また、災危発生場所報知領域は8分割されている。災危が発生した場合には、おおよその方位を知り速やかに行動することが必要である。災危発生場所を8方位とすることで、ユーザは、災危発生場所を感覚的に把握することができ、瞬時の判断の助けとすることができる。また、災危発生場所報知領域は、8分割だけでなくても良い。例えば、4方位でも良いし、16方位や32方位でも良い。
【0054】
(4)さらに、制御部は、受信した災危通報の緊急度を判定する緊急度判定部と、判定した緊急度に基づいて災危方位報知領域Aの点灯または点滅の有無の判定を行う災危通報報知判定部とを備えていても良い。地震発生に伴う災危通報の場合には、「マグニチュード/震源の深さ」、「自車位置と推定される震源の位置」、「地震発生時刻」によって緊急度の判定を行う。災危通報報知判定部は、例えば緊急度が一定以上となった場合には、災危方位報知領域Aの点灯または点滅を行うと判定する。これにより、緊急度の高い災危通報を受信した場合に限り、災危対象エリアについての情報をユーザに報知することができる。ユーザは、報知される情報の取捨選択をする必要が無くなるため、報知された災危通報を把握しやすくなる。
【0055】
[2.第2の実施形態]
[2-1.構成]
本発明を実施するための第2の実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態では、災危通報を報知する際に、車両位置と災危対象エリアとを含めた災危地図をディスプレイに割り込み表示させ、割り込み表示させた災危地図上の災危対象エリアに災危発生情報を表示させることを特徴とする。第1の実施形態では、災危対象エリアの方位のみ報知されたが、本実施形態では、車両位置と災危対象エリアを、地図上で把握することができる。以下では、災危通報は、災害種別「気象」の中の「竜巻注意情報」とし、「竜巻注意情報」が○○市、△△市に発令されたものとする。
【0056】
[制御部の各処理部]
制御部121は、図7に示すように、災危対象エリア抽出部31、地図データ作成部32、割込判定部33、報知部34を備える。
【0057】
災危対象エリア抽出部31は、受信した災危通報より、災危が発生した地域の検出を行う。災危対象エリア抽出部31は、対象エリアとして○○市、△△市を示す情報を抽出する。
【0058】
地図データ作成部32は、車両の位置と災危対象エリアとを含む災危地図データを作成する。例えば、車両の位置がX市である場合には、車両が位置するX市と災危対象エリアである○○市、△△市を含む災危地図データを作成する。地図データ作成部32は、地図データを作成する場合には、メモリへアクセスしメモリ内に保存されたマップデータを参照することで、災危地図データを作成する。
【0059】
割込判定部33は、受信した災危通報の緊急度を判定し、判定した緊急度に基づいてディスプレイ103に災危地図を割り込み表示されるか否かの判定を行う。例えば、緊急度を1~10のレベルに区分けする。区分けされた緊急度は、数値が高いほど緊急度が高いと規定する。災危情報として、竜巻の発生に伴う緊急通報を受信した場合には、「自車位置と災危対象エリアとの距離」、「竜巻の発生時刻」によって緊急度の判定を行う。割込判定部33は、例えば自車位置と竜巻注意報が発令されたエリアとの距離が30km以下である場合には緊急度「6」以上であるとして割込表示を行うとの判定を行う。
【0060】
報知部34は、割込表示を行うとの判定を受けて、報知部34に対して災危地図データの表示指示を行う。報知部34は、災危通報を受信していないレーダー探知機において表示される表示内容を切替えて、災危地図データに基づく災危地図を表示させる。また、報知部34は、ディスプレイに表示した災危地図内の災危対象エリアである○○市、△△市を示す地域Cに対して災危発生情報を表示させる。災危発生情報は、災害の種類に応じたアイコンを表示しても良いし、分割領域の一部または全部を点灯または点滅させても良い。
【0061】
[2-2.作用]
本実施形態でも、第1実施形態と同様に自車位置の測定を行う(S21)。自車位置の測定後、災危通報を受信した場合(S22のYES)には、災危通報に含まれる災危対象エリアである○○市、△△市を示す情報を抽出する(S23)。
【0062】
そして、車両位置の位置座標と、○○市、△△市を示す情報とから災危地図を作成する(S24)。車両の位置がX市であり、災危対象エリアが○○市、△△市である場合には、X市と○○市、△△市を含む災危地図を作成する。そして、受信した災危通報の緊急度に基づいて割込判定を行い(S25)、緊急度が一定値以上の場合(S25のYES)には、割込表示を行うとの判定を行い、ディスプレイ103に災危地図を表示する。災危地図には、災危対象エリアを示す地域Cが自車位置と共に表示される(S26)。
【0063】
図9は、災危対象エリアに対して災危発生表示をしている車載情報端末の図である。図9においてディスプレイ103に災危地図は、地域ごとに線引きされている。災危地図上で、災危対象エリアである○○市、△△市を示す地域は、赤く点灯している。また、災危地図上には、▲で示される車両の位置が表示されている。
【0064】
一方、災危通報を受信しない場合(S22のNO)や、割込判定の結果、緊急度が一定値未満の場合(S25のNO)には、S22へもどり、災危通報を受信するまで待機する。
【0065】
[2-3.効果]
以上のような本実施形態の車載情報端末100は、災危通報を受信した場合に自車の位置と災危対象エリアを含む災危地図をディスプレイに表示することで、災危対象エリアをユーザに対して報知する。災危地図上に災危対象エリアが強調表示されているため、ユーザは災危通報の対象となるエリアを把握することが容易となる。また、災危地図上に災危発生情報を表示させることで、ユーザに対して災危通報の内容を災危対象エリアと共に報知する。そのため、緊急度の高い情報を受信した際に、ユーサが災害対象エリアを把握し易い車載情報端末100を実現することが可能となる。
【0066】
[3.他の実施形態]
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態も包含する。また、本発明は、上記の実施形態を全て又はいずれかを組み合わせた形態も包含する。さらに、これらの実施形態を発明の範囲を逸脱しない範囲で、種々の省略や置き換え、変更を行うことができ、その変形も本発明に含まれる。
【0067】
例えば、車載情報端末100は、通常運用モードの場合、表示部に表示される地図上に自車位置を表示する機能を有するとしたが、自車位置を示した地図を表示部に表示していれば、表示部には他の機能を表示しても良い。例えば、自車位置を示した地図と共に、車両の進行方向の方位、車両の速度、エンジンの回転数、タイヤの空気圧、車載情報端末100に接続されるカメラの映像などを表示しても良い。
【符号の説明】
【0068】
100…車載情報端末
101…本体
102…ブラケット102a…台座
102b…支持部
102c…取り付け部
103…ディスプレイ
104…ランプ
111…衛星電波受信部
112…災危通報受信部
113…時計
114…加速度センサ
115…気圧センサ
116…ジャイロセンサ
117…スピーカ
118…メモリカードインタフェース
118a…メモリカード収容部
119…信号ポート
120…通信部
121…制御部
20…災危発生座標抽出部
21…災危方位算出部
22…報知領域指定部
23…報知部
31…災危対象エリア抽出部
32…地図データ作成部
33…割込判定部
34…報知部

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2023-03-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載され、車両の現在位置及び当該車両の進行方向を表示する表示部を備える車載情報端末であって、
衛星からの電波信号を受信する衛星電波受信部と、
前記電波信号に基づいて、前記車両の位置を測定する車両位置測定部と、
発生した災害や危機に関する災危通報を受信する災危通報受信部と、
前記車両の位置と前記災危通報に含まれる災危対象エリア情報とに基づいて、前記表示部の所定領域に対して災危発生情報を表示させる報知部と、
前記車両の位置と前記災危対象エリア情報とから、前記車両の位置を基準とした災危対象エリアの方位を算出する災危方位算出部と、
を備え、
前記表示部は、前記車両の現在位置を表示する地図の縁に設けられる災危方位報知領域を有し、
前記報知部は、前記災危対象エリアの方位に対応する前記災危方位報知領域内の所定領域に対して災危発生情報を表示させることを特徴とする車載情報端末。
【請求項2】
前記災危方位算出部は、算出する前記災危対象エリアの方位を所定の数とし、
前記災危方位報知領域には、前記災危方位算出部が算出する方位の数と同数の所定領域が配置されており、
前記表示部に表示される車両の進行方向と、前記災危対象エリアの方位とに基づいて、少なくとも一つの所定領域を指定する報知領域指定部を、更に備え、
前記報知部は、前記報知領域指定部が指定した所定領域に災危発生情報を表示させることを特徴とする請求項1に記載の車載情報端末。
【請求項3】
前記災危方位算出部は、算出する前記災危対象エリアの方位を、東、西、南及び北、並びに北東、北西、南東及び南西の8方位とし、
前記災危方位報知領域には、8つの所定領域が設けられることを特徴とする請求項2に記載の車載情報端末。
【請求項4】
受信した前記災危通報の緊急度を判定する緊急度判定部と、
前記緊急度に基づいて、前記災危発生情報の表示判定を行う災危通報報知判定部と、
を備え、
前記緊急度が閾値以上である場合に、前記表示部の所定領域に対して災危発生情報を表示させることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の車載情報端末。