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特開2023-78343デュアルチャネルノズルを有するポリマ共押し出しヘッド
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023078343
(43)【公開日】2023-06-06
(54)【発明の名称】デュアルチャネルノズルを有するポリマ共押し出しヘッド
(51)【国際特許分類】
   D01D 5/34 20060101AFI20230530BHJP
   D01D 4/06 20060101ALI20230530BHJP
【FI】
D01D5/34
D01D4/06
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023044904
(22)【出願日】2023-03-22
(62)【分割の表示】P 2020524370の分割
【原出願日】2018-11-02
(31)【優先権主張番号】17199907.1
(32)【優先日】2017-11-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】510256676
【氏名又は名称】ポリテックス・シュポルトベレーゲ・プロドゥクシオンス・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Polytex Sportbelaege Produktions GmbH
(71)【出願人】
【識別番号】520140707
【氏名又は名称】シマ エス.アール.エル.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シック、ステファン
(72)【発明者】
【氏名】サンダー、ディルク
(72)【発明者】
【氏名】ローア、イーヴォ
(72)【発明者】
【氏名】ズッコーニ、アンドレア
(57)【要約】      (修正有)
【課題】剥離の危険性がより少ない2成分ポリマファイバを製造可能な、複合紡糸ノズルを提供する。
【解決手段】コアポリマ成分を受け入れる第1の入口、クラッディングポリマ成分を受け入れる第2の入口、及び内側チャネル102と内側チャネルを包含する外側チャネル104とを含むデュアルチャネルノズル100を含む、2成分ポリマファイバを製造する共押し出しヘッド。内側及び外側チャネルは、それぞれ第1及び第2の入口と流体接続関係にある。デュアルチャネルノズルはさらに、内側チャネルと、外側チャネルと、デュアルチャネルノズルのノズル出口108との間で流体接続を確立する合流路106を含む。合流路は、コアポリマ成分及びクラッディングポリマ成分の混合物を含むコンタクト層が、コアポリマ成分とクラッディングポリマ成分との間で形成されるように、コアポリマ成分及びクラッディングポリマ成分を互いに接触させるように構成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2成分ポリマファイバを製造する共押し出しヘッドであって、前記共押し出しヘッドは、コアポリマ成分を受け入れる第1の入口と、クラッディングポリマ成分を受け入れる第2の入口と、デュアルチャネルノズルとを含み、前記デュアルチャネルノズルは、内側チャネルと、前記内側チャネルを包含する外側チャネルとを含み、前記内側チャネルは、前記第1の入口と流体接続関係にあり、前記外側チャネルは、前記第2の入口と流体接続関係にあり、前記デュアルチャネルノズルはさらに合流路を含み、前記合流路は前記内側チャネルと、前記外側チャネルと、前記デュアルチャネルノズルのノズル出口との間に流体接続を確立し、前記合流路は、前記内側チャネルからの前記コアポリマ成分と前記外側チャネルからの前記クラッディングポリマ成分とを同時に受け入れることに応じて前記コアポリマ成分と前記クラッディングポリマ成分との間にコンタクト層が形成されるように、前記コアポリマ成分および前記クラッディングポリマ成分を互いに接触させるように構成され、前記コンタクト層は、前記コアポリマ成分および前記クラッディングポリマ成分の混合物を含み、前記合流路は、前記内側チャネルから前記コアポリマ成分を、前記外側チャネルから前記クラッディングポリマ成分を、同時に受け入れることに応じて、前記コアポリマ成分と前記クラッディングポリマ成分との間の安定乱流によって前記コンタクト層を形成するための寸法形状とされる、共押し出しヘッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は押し出しデバイスに関し、より具体的には、2つのポリマ成分から2成分ポリマファイバを共押し出しするデバイスに関する。
[背景および関連技術]
【0002】
押し出しは、ポリマファイバを製造するための、普及した方法である。最も単純なケースにおいて、溶解した流体ポリマは、微小円形の開口を通して押圧され、円形のシリンダファイバを形成する。しかしながら、非円形断面のポリマファイバが好ましい用途が存在する。押し出し開口の形状を変える容易な手法は、押し出し開口を通る流れが層流である限り作用することが知られている。共押し出し開口の形状は、層流性に影響を及ぼす要素である。特に、厚さの変化量が大きい形状の場合、すなわち、厚い領域と薄い領域の間の遷移が短い距離内にある場合、乱流の不安定性がポリマの流れの中で形成され得、製品に不連続性および/または欠陥をもたらすことがある。
【0003】
2成分ポリマファイバは、2つのポリマ成分の同時押し出し(共押し出し)によって形成され得る。ジョイントファイバにおいて、2つの成分は境界面によって分離される。この面は、経年変化および外部影響に起因して摩耗しがちである。結果的に、2つの成分は剥離し得、したがって、2成分ファイバはたやすく分離し得る。この影響は、特に、極性ポリアミドおよび非極性ポリエチレンなど、2つの成分が異なる極性のポリマに基づいている場合に目立つ。
【0004】
したがって、剥離の危険性がより少ない2成分ポリマファイバを製造するように構成された共押し出しデバイスを有することが望ましいであろう。好ましくは、共押し出しデバイスはまた、不連続の数を減少させたそのような2成分ファイバを製造するように構成された。
【0005】
ドイツ特許出願DE 10 2013 011 956 A1号明細書は、2成分ポリマフィラメントを製造する紡糸口金デバイスを開示し、そこで、コアポリマ成分は中心管を通って運ばれ、クラッディングポリマ成分は静水圧スロットルジョイントを通って運ばれる。発明の概要
【0006】
独立請求項において、本発明は、剥離の危険性がより少ない2成分ファイバを製造する共押し出しヘッドおよびシステムを提供する。実施形態は従属請求項において所与のものである。
【0007】
一態様において、本発明は2成分ポリマファイバを製造する共押し出しヘッドを提供し、共押し出しヘッドは、コアポリマ成分を受け入れる第1の入口と、クラッディングポリマ成分を受け入れる第2の入口と、デュアルチャネルノズルとを含み、デュアルチャネルノズルは、内側チャネルと、内側チャネルを包含する外側チャネルとを含み、内側チャネルは、第1の入口と流体接続関係にあり、外側チャネルは、第2の入口と流体接続関係にあり、デュアルチャネルノズルはさらに合流路を含み、合流路は内側チャネルと、外側チャネルと、デュアルチャネルノズルのノズル出口との間の流体接続を確立し、合流路は、内側チャネルからのコアポリマ成分と外側チャネルからのクラッディングポリマ成分とを同時に受け入れることに応じてコアポリマ成分とクラッディングポリマ成分との間にコンタクト層が形成されるように、コアポリマ成分およびクラッディングポリマ成分を互いに接触させるように構成され、コンタクト層は、コアポリマ成分およびクラッディングポリマ成分の混合物を含む。
【0008】
共押し出しヘッドは、コアポリマ成分から作られたコアとクラッディングポリマ成分から作られたクラッディングを有する2成分ファイバを製造するように構成される。両者の成分が、それぞれコアポリマの大部分またはクラッディングポリマの大部分を含み、それらは互いに流体状態で混和性がある。コアポリマおよびクラッディングポリマは、それぞれ、純粋なポリマであってよく、または、2以上のポリマの混合物であってよい。コアポリマおよびクラッディングポリマは混和性があるが、極性の観点で異なってよい。例において、コアポリマは、極性であるポリアミドであり、クラッディングポリマは、非極性であるポリエチレンである。
【0009】
特に、コアポリマ成分は、少なくとも2つのポリマ相の混合物であり得、ファイバが製造されるときにビーズ、糸、または他のフィラメント状構造を形成し得るように、コアポリマと一緒に、追加のポリマが2成分ファイバのコアへと押し出されるものである。より具体的には、追加のポリマはコアポリマと非混和性であり得、したがって、追加のポリマとコアポリマとを結合するように、相溶化剤が第3のポリマ相としてコアへと押し出され得る。一般的に、欧州特許出願EP 3116942 A1で開示されたように、コアポリマ成分はポリマ混合物、マスタバッチ、または化合物バッチであり得る。
【0010】
コアポリマ成分および/またはクラッディングポリマ成分はまた、少なくとも以下のもの、すなわち、ワックス、鈍化剤、紫外線安定剤、難燃材、抗酸化剤、防かび剤、顔料、およびこれらの混合物のうちの1つを含むが、それに限定されない添加剤を含み得る。
【0011】
共押し出しヘッドはデュアルチャネルノズルを含む。押し出し開口を有する試錐孔に取り付けられ、試錐孔は押し出し開口に向かってクラッディング成分を誘導するための外側チャネルとして作用する、コア成分のためだけの単一チャネルノズルによる共押し出しと比較して、説明されたデュアルチャネルノズルは、最小数のチャネルのための加熱部分という簡略設計を可能にし得、共押し出しヘッドの小型化を可能にし得る。さらに、デュアルチャネルノズルは、小さい公差で加工され得、それは、異なるノズルで生成される2成分ファイバのコンタクト層厚さなどの、製品特性の再現可能性を向上させ、ばらつきをより小さくすることにつながり得る。
【0012】
デュアルチャネルノズルは、コアとクラッディングとの間にコンタクト層を形成するように構成される合流路を含む。本開示の範囲内で、用語「合流路」は、例えば、内側チャネルを介して第1の入口と流体接続し、外側チャネルを介して第2の入口と流体接続し、ノズル出口を介してヘッドの押し出し開口と流体接続する、共押し出しヘッドのデュアルチャネルノズルの内部のチャネル構造を指し、合流路は、共押し出しヘッドの共押し出し作用の最中に、溶融コアポリマ成分および溶融クラッディングポリマ成分を初めて互いに物理的に接触させるチャネル構造である。合流路は、内側チャネル、外側チャネル、およびノズル出口と結合するそれの位置によって他の構造的チャネルユニットと区別され得る、デュアルチャネルノズル内部のチャネル構造の構造的ユニットである。典型的には、必須ではないが、合流路はまた、外側チャネルの直径からノズル出口の直径へと遷移する直径などの構造的特性を、さらに含み得る。
【0013】
合流路は、これら2つの混和性ポリマが接触へと向かうとき、本明細書では「コンタクト層」と呼ばれる結合領域において、それらが互いに混合するように設計される。コアおよびクラッディング成分の材料が混合されるコンタクト層を有する2成分ファイバを設ける効果は、単にプロセスの特徴だけでなく、むしろ、所望の結果(コンタクト層)をもたらすように十分に制御される方式で、コア-クラッディング混合が内部で発生する共押し出し処理のためのパラメータ空間を画定するデュアルチャネルノズルの構造的特徴という結果であることが、指摘されている。
【0014】
複数の実施形態によると、デュアルチャネルノズルは、2つの隣接する共押し出し成分の流れが、少なくとも1セットの処理パラメータ範囲に関する2つの成分の界面において両方の成分の混合物を含む、均一で小規模なコンタクト層の形成をもたらすように設計される。特に、2つの共押し出し成分(すなわち、コアポリマ成分およびクラッディングポリマ成分)の、制御された小規模な混合の発生は、第1の入口および第2の入口のそれぞれを介したそれぞれの設計供給速度に応じた、内側チャネル、外側チャネル、および互いに対するノズル出口の空間配置に応じた、合流路に向かう内側チャネルと外側チャネルの排出開口の空間配置に応じた、ならびに、内側チャネル、外側チャネル、およびノズル出口の寸法に応じた、1つまたは複数の近接したチャネル構造(外側チャネル、内側チャネル、およびノズル出口)に対する、および/または、内側チャネルと外側チャネルのそれぞれにおけるそれぞれの設計流速度に対する、合流路の寸法の適切な選択の結果であり得る。
【0015】
合流路を介した両方の共押し出し成分の流れパターンは、したがって、デュアルチャネルノズルの構造的特徴によって画定され、合流路は、本明細書で明確に言及されるこれらの構造的特徴への限定なしで、少なくとも1セットの処理パラメータ範囲に関するコアとクラッディングとの間で、コアおよびクラッディングポリマ成分が界面コンタクト層において混合するように選択されるべきである。
【0016】
2成分ポリマファイバの生成の最中、2つの成分は液体状態へと加熱され、合流路において一緒に接合され、共押し出しヘッドの押し出し開口を介して押圧される。したがって、共押し出しによって形成された2成分ファイバ前駆体が冷却されるとき、2つのポリマは凝固して、したがって、コンタクト層は、いかなるコンタクト面もない両者の成分の間に固体的接続を形成する。コンタクト層は、ポリマタイプの段階的遷移を含み得る、3次元の準モノリシック構造を形成する。すなわち、コアポリマ成分の分子の数密度が、コアから外側方向へ段階的に減少していき、類似して、クラッディングポリマ成分の分子の数密度が、クラッディングから内側方向へ減少する。同一のコアおよびクラッディングポリマという特別なケースにおいて、ポリマ分子の数密度は一定のままであるが、結合する成分の一方だけに示され得る添加剤の濃度だけが、それぞれの他の成分の方向への変化量を形成する。
【0017】
その結果、合流路は、近接するが混合されたものではない2つの異なるポリマにわたって作用する、単なる接着力より強いことがある分子間力によって共に保持される、ポリマ混合物によって形成される物質から物質への接合によってコアとクラッディングとを接続するように構成される。2つのポリマの分子は、トポグラフィックな絡み合い、および、単一成分ファイバにおいて存在する粘着性分子間力と同様の分子間力によって、共に接合される。本発明の実施形態による共押し出しヘッドによって生成される2成分ファイバは、したがって、ファイバの軸方向に作用するせん断負荷への抵抗性がより高く、したがって、コア-クラッディング剥離の可能性がより低いであろう。そのような2成分ファイバは、したがって、摩耗への耐性の向上を特長とし得る。
【0018】
デュアルチャネルノズルを用いて、共押し出しヘッドは、シリンダポリマファイバを製造するように構成され、ここで、用語「シリンダ」は、一般的な直立シリンダ、すなわち、その主軸がその底面または断面に垂直に方向付けられているものを示す。具体的には、生成された各ファイバは、非円形シリンダ、すなわち、非円形断面を有するものであり得る。非円形断面の例は、楕円形または多角形を含む。コアとクラッディングとの断面は、互いから独立して選択され得、コアおよびクラッディングのそれぞれは、非円形断面を有し得ることが理解される。非限定的な例において、コアは三角形断面を有し、一方、クラッディングは円形断面を有する。別の非限定的な例において、楕円形のコアが豆形のクラッディングによって囲まれる。さらに別の非限定的な例において、ファイバは円形のコアおよび、少なくともコアの直径分の長さでコアから延在する2つの突起を有するクラッディングを有する。
【0019】
別の利点は、コアとクラッディングとを接触させるために、いかなる相溶化剤または他の結合材料層も必要ではないことであり得る。このことは、共押し出しヘッドの簡略設計をもたらし得、より単純でよりコスト効率がよい、2成分ファイバの生成を可能にし得る。
【0020】
合流路は、安定乱流がコアポリマ成分とクラッディングポリマ成分との間に生じるように設計され得る。乱流のサイズおよび力学は、材料の特定の選択、および/または、共押し出し処理のためのプロセスパラメータに応じ得る。前記パラメータは、一方または両方の成分の供給速度、供給速度の差、温度、圧力、および/または、所与の温度および/または圧力における一方または両方の成分の粘度を含み得る。
【0021】
合流路の構造および寸法は、安定乱流が生じるような寸法形状とされる。合流路、合流路の上流の内側チャネルおよび外側チャネルの構造および寸法は、コアポリマ成分とクラッディングポリマ成分(本明細書では共に「共押し出し成分」と呼ばれる)との間に安定乱流が形成されるように選択される。出願人は、本明細書に開示された寸法は、人工芝のファイバの製造に用いられる大部分のポリマタイプ、例えば、ポリエチレンおよびポリアミドのために、所望の厚さを安定コンタクト領域に提供することに注目する。いくつかのケースにおいて、押し出しヘッドのダクトおよび他の要素の寸法は、他のタイプのポリマとわずかにしか適合しないことがある。
【0022】
コンタクト層を定める共押し出し成分の混合物の作成は、合流路の長さxによってもまた影響され得る。その誘発位置から開始すると、乱流は、上記の誘発位置に制限されてとどまるよりもむしろ、合流路の長さにわたって拡散され得る。出願人は、共押し出しプロセスが、乱流の寸法(例えば、渦の直径)が合流路の軸長にわたって変化することがあるというリスクを伴うことに、注目する。長すぎる合流路は、乱流の不安定性につながることがあり、したがって、コンタクト層の厚さが可変的になること、および/または、成分が一部、再度分離することがあり、短すぎる合流路は、共押し出し成分の不十分な混合物をもたらすことがある。したがって、特に合流路長さxにおける、デュアルチャネルノズルの成分のサイズおよび形状は、本発明の実施形態がコンタクト層の厚さおよび/または混合度が所望の範囲内に保たれることを確実にするように、本明細書で説明されるように選択されるべきである。
【0023】
複数の実施形態によると、合流路は、デュアルチャネルノズルの円錐テーパによって制限される。テーパ形の合流路は、クラッディング成分に関するマスフロー層流性を安定させ得、したがって、コアポリマおよびクラッディングポリマの混合物を含むコンタクト層を得るように必要とされる、コンタクト領域における乱流は、クラッディングポリマのマスフローへのフィードバックなしで、温度および/または供給速度によって制御され得る。
【0024】
複数の実施形態によると、内側チャネルは円形断面を有し、合流路はノズル出口と内側チャネルとの間の軸長xを有し、軸長xは内側チャネルの直径の3から7倍である。複数の実施形態によると、内側チャネルは0.5から1.5mmの間の、好ましくは1.25mmの直径を有する円形断面を有する。
【0025】
このことは、合流路における寸法を、粘度またはせん断係数などの、接触がもたらされるポリマ成分の特定の特性で、および、温度または圧力のような特定のプロセスパラメータで調整することを可能にし得、2成分ファイバのコアとクラッディングとの間の安定した接合を確立するための有益なレオロジー特性を提供する。選択された合流路の長さが長すぎる場合、乱流は、増加した壁-ポリマの相互作用のフィードバックによって抑止されることがある。他方で、短すぎる合流路は、コンタクト層が例えば、厚さおよび位置において可変的になるように、乱流の安定性を破壊することがある。短すぎる接合領域を有して生成された2成分ファイバは、コアとクラッディングとの間の明確な特徴から発生すると想定される有益な表面特性を、もはや示さないことがある。
【0026】
複数の実施形態によると、共押し出しヘッドはさらに、押し出し開口および共押し出し路を有し、共押し出し路は、ノズル出口と押し出し開口との間に流体接続を確立し、共押し出し路は、共押し出しされたポリマストランドが共押し出し路において形成されるように、ノズル出口からのコアポリマ成分、クラッディングポリマ成分およびコンタクト層を同時に受け入れるように構成され、共押し出しされたポリマストランドは、コア、コアを包含するクラッディング、およびコアとクラッディングとに結合するコンタクト層を含む。
【0027】
合流路の下流の共押し出し路は、有益には、合流したポリマストランドが層流に戻ることが可能とされるチャネルを提供し得る。これは、コンタクト層を形成するために必要とされた乱流がない別個の工程において、ファイバの外側輪郭を形成することを可能にし得る。クラッディングおよびコアを共に接合して、クラッディングをその最終的な形状へと形成することは、したがって、別個のプロセス工程とみなされ得、プロセスパラメータのより精細な制御が、安定しており再現可能な特性を有する2成分ポリマファイバを生成することを可能にする。押し出し開口の上流の層流は、製品の全長に沿った滑らかで一様な輪郭をもたらし得るので、望ましいものであり得る。これは、薄い縁部を有するファイバに特に有益であり得る。
【0028】
複数の実施形態によると、押し出し開口は非円形断面を有し、共押し出し路は非円形断面を有する。複数の実施形態によると、合流路は円形断面を有する。
【0029】
生成されるべき完成した繊維の所望の輪郭を有する形状の共押し出し路は、デュアルチャネルノズルから出現した共押し出しされたポリマストランドを、非円形形状へと形成することを可能にし得る。好ましい例において、共押し出しされたポリマストランドは、円形断面を有するデュアルチャネルノズルから出現し、共押し出し路によって非円形断面の形状にされる。例えば、共押し出しされたポリマストランドの非円形断面は、対称型、反復、または不規則であり得、多角形、楕円形、レンズ形、平坦、尖った、または細長い形であり得る。ノズル出口は、共押し出し路と直接接触し得、したがって、ノズルによって負わされる圧力保持条件が局所的に弛緩され、クラッディングポリマ成分がプロファイルの非円形部分へと拡散することを可能にする。非円形断面は、したがって、剥離の危険性がより少ない2成分ポリマファイバの非常に様々な形状を可能にし得、それは可能な用途の数を増大させ得る。
【0030】
複数の実施形態によると、共押し出し路は、ノズル出口と押し出し開口との間に軸長xを有する。
【0031】
複数の実施形態によると、軸長xは、クラッディングが押し出し開口において非円形断面を満たすように選択される。これは、共押し出し路の長さを、クラッディングが押し出し開口の輪郭を完全に満たすことを可能にし、開口の断面全体にわたる軸方向に向けられた流れを想定するのに十分長く、しかし、摩擦による損失を最小化することを可能とするくらい短い、最適なものに調整することを可能にし得る。これは、押し出し開口を離れる完成したポリマファイバの外側クラッディング面に、円滑性と安定性とを与え得る。短すぎる共押し出し路は、押し出し開口に出現するファイバの輪郭が、非円形断面を維持する代わりに円形断面に戻るように、押し出し開口において乱流を生じさせる。
【0032】
複数の実施形態によると、軸長xは1.5から4.0mmの間である。この範囲は、ポリエチレンまたはポリアミドなどの、人工的なポリマファイバを生成するために一般的に用いられるいくつかのポリマ材料にとって有益な選択であり得る。共押し出しされたポリマストランドおよびプロセスパラメータの粘度を反映するように、共押し出し路の長さはこの範囲から選択され得る。設計プロセス温度において低い粘度を有するポリマは、高粘度のポリマより容易に押し出し開口の輪郭を満たすので、必要とし得る共押し出し路がより短い。特に、2つの成分が異なる供給速度で共押し出しされる場合、層状コアクラッディング相互作用は輪郭を満たすのに必要とされる空間に影響し得るので、共押し出し路の長さは、純粋クラッディングポリマ成分の粘度よりもむしろ、共押し出しされたポリマストランド全体としての効果的な粘度のために構成され得る。
【0033】
複数の実施形態によると、合流路の軸長xは、共押し出し路の軸長xの5から50パーセントの間である。ポリマ成分材料および設計プロセスパラメータの所与の選択のために、独立に決定された理想の経路長さxおよびxは、典型的には、この範囲内の比を有し得る。したがって、共押し出しヘッドの設計は、例えば、さらに上に述べられたxの範囲から、選択されたポリマ成分材料および設計プロセスパラメータに関して適切な合流路長さxを選択することによって、および、上記範囲から適切な比を用いて適合する共押し出し路長さxを導くことによって、簡略化され得る。より小さい比x:xは、共押し出し路における層状コアクラッディング相互作用が、純粋クラッディングポリマ成分の粘度と比較して、共押し出しされたポリマストランドのより大きな効果的な粘度につながることが期待されるべき状況で有益であり得、逆もまた同様である。
【0034】
複数の実施形態によると、共押し出しヘッドは、少なくとも2つのデュアルチャネルノズルおよびチャネルプレートの階層的スタックを有し、チャネルプレートのそれぞれは、第1のチャネルおよび第2のチャネルを含み、第1のチャネルは、第1の入口と、少なくとも2つのデュアルチャネルノズルの各内側チャネルとの間の流体接続を確立し、第2のチャネルは、第2の入口と、少なくとも2つのデュアルチャネルノズルの各外側チャネルとの間の流体接続を確立し、チャネルプレートごとのチャネル数は、一定であるか、下流方向に向けて増加する。
【0035】
コアポリマ成分およびクラッディングポリマ成分は、それぞれの入口(通常、成分ごとに1つの入口)を通って共押し出しヘッドへと供給され、それぞれ第1および第2のチャネルを通ってデュアルチャネルノズルへと分配される。チャネルプレートごとの総ポリマフラックスが一定であるので、チャネルの数は、ノズルに向かう入口からの分岐ごとに増大し、チャネルの特定の幅または直径は、その後に続く階層レベルに関して適宜減少する。所与のチャネルプレートに関し、レベル特定のチャネル幅は、したがって、存在するのならば先行する(上流)レベルのチャネルプレートのそれぞれの特定のチャネル幅または直径より小さく、存在するのならば後続する(下流)レベルのチャネルプレートのそれぞれの特定のチャネル幅または直径より大きい。例として、共押し出しヘッドの中心から選択された特定のチャネルプレートにおける第1および第2のチャネルは、考慮されるチャネルプレートに直接先行するチャネルプレートにおいて、それぞれ、第1および第2のチャネルの半分の断面を有し得、一方で、考慮されるチャネルプレートに直接後続するチャネルプレートにおいて、それぞれ、第1および第2のチャネルの2倍の断面を有してよい。
【0036】
共押し出しヘッドはさらに、下流チャネルにより一様な圧力分散をもたらし得る、各成分のための圧力チャンバを有し得る。圧力チャンバは、本質的に、1つのチャネルタイプのいくつかのチャネルを油圧的に相互に結ぶ大きな空洞である。好ましくは、圧力チャンバは、共押し出しヘッドのほぼ全幅にわたり、したがって、その幅に沿った共押し出しノズルの少なくとも1つの並列配置と適合する。圧力チャンバの全長に一様に供給することは、適切な幅または階層的ステップの上流のチャネルの並列配置を必要とし得る。圧力チャンバの下流のチャネルは、圧力チャンバに供給する上流のチャネルと同じまたは次の階層的ステップにあり得、したがって、階層は圧力チャンバの存在によって影響されない。これは、共押し出しヘッドを介してより一様な材料の流れをもたらし得、したがって、両者の共押し出し成分に関する圧力のばらつきは最小化され、平行に共押し出しされるすべての2成分ファイバに関して一貫した品質が実現される。
【0037】
各チャネルプレート上のチャネルは、通常、プレートのいずれかの面におけるハーフチャネルとして加工され、後続のプレートのハーフチャネルのミラーリングレイアウトは、直接の後続のプレートの2つの隣接する面上のハーフチャネルが、プレートが共に接合されるときに完全なチャネルをもたらすようなものであると、理解される。
【0038】
複数の実施形態によると、チャネルプレートは、互いから取り外し可能であり、互いに再取り付け可能である。このことは、共押し出しヘッドの清掃および/またはメンテナンスを容易にし得る。
【0039】
複数の実施形態によると、少なくとも2つのデュアルチャネルノズルは交換可能な部品であり、チャネルプレートの階層内の最も下流の位置にあるチャネルプレートの1つは押し出しプレートであり、押し出しプレートに先行する少なくとも1つのチャネルプレートは、少なくとも2つのデュアルチャネルノズルのそれぞれに関するスルーホールを含み、押し出しプレートは、少なくとも2つのデュアルチャネルノズルのそれぞれに関する加熱チャネルを含み、加熱チャネルおよびスルーホールは、空洞を形成するように互いにアラインメントするようにそれらのそれぞれのプレートにおいて構成され、空洞のそれぞれは、少なくとも2つのデュアルチャネルノズルのうち1つを含み、加熱チャネルのそれぞれはさらに、押し出し開口を含み、押し出し開口は、デュアルチャネルノズルのノズル出口と、上記加熱チャネルによって形成された空洞に包含された状態で流体接続関係にある。
【0040】
デュアルチャネルノズルは、寿命周期の終了において置き換えられ得る交換可能な部品として実装され得る。このことは、狭い(典型的にはミリメートルスケールの)チャネルの部分を清掃しなければならないことを回避し得る。また、交換可能なノズルは、押し出しプレート全体を入れ替える代わりに、影響のあるノズルだけが交換されなければいけないので、欠陥または不適合からの、より速くより経済的な復旧を容易にする。交換可能なデュアルチャネルノズルは、押し出しプレートの上流のチャネルプレートのそれぞれのスルーホールへと挿入することによって、好ましくは共押し出しヘッドに設けられる。
【0041】
好ましくは、ノズル出口と押し出し開口との間の流体接続は、ノズル先端(ノズル出口を囲む壁)の、加熱チャネル(例えば、押し出し開口を囲む加熱チャネルの下)との直接接触によって構築され、したがって、流体接続を密封するためにさらなる部品を必要としない。これは、デュアルチャネルノズル(例えば、それらの軸長に関連する)、および/または、チャネルプレート(例えば、交換可能なノズルが加熱チャネルへと挿入されるスルーホールの位置決めに関連する)の正確な機械加工を必要とし得る。
【0042】
複数の実施形態によると、加熱チャネルはデュアルチャネルノズルを受け入れる凹部を含む。これは、共押し出し開口または共押し出し路上のノズルの位置決めの正確性を向上させ得る。加えて、凹部はヘッドの組み立てまたは再組み立てを単純化し、ノズルと共押し出し開口または共押し出し路との間の流体接続の強さを増大させ得る。
【0043】
複数の実施形態によると、チャネルプレートはポリマの熱分解除去が450から750℃の間の温度にあるように構成される。これは、機械的な清掃が省略されるか最小まで減少されるという利点を有し得、チャネルプレートの有効期間を延長させ得、および/または、共押し出しヘッドのメンテナンス回数を減少させ得る。熱分解の適合性は、適した材料(例えばステンレススチール)からチャネルプレートを製造することによって、および/または、所望の熱分解温度への耐性があるコーティングを有するプレートを備えることによって、実現され得る。
【0044】
複数の実施形態によると、デュアルチャネルノズルは180から270℃の間の温度で動作するように構成される。これは、熱による経年変化への耐性を向上させる、および/または、共押し出しされるポリマ成分との化学的相互作用を減少させるという利点を有し得る。適した材料は、金属または金属合金(例えばステンレススチールまたはアルミニウム)またはセラミック材料であり得る。好ましくは、デュアルチャネルノズルは、流体接続の強さを温度と独立させるように、チャネルプレートと同じ熱膨張係数を有する。
【0045】
複数の実施形態によると、デュアルチャネルノズルは交換可能な部品である。これは、共押し出しヘッドの部品からコア-クラッディングコンタクト層を形成する役割を果たす、それらの部品の製造の分離という利点をもたらし得る。例えば、デュアルチャネルノズルは、所与の共押し出しヘッドまたはその製造方法を実装可能でない、またはそれと互換性がないプロセスにおいて製造され得る。このやり方で、共押し出しヘッドの製造または組み立ての品質(例えば、受け入れ空洞内のノズルの位置決めの正確性)への依存がより小さくなり得るので、コンタクト層の品質(例えば、コアポリマ混合物とコンタクト層内部のクラッディングポリマ成分との混合度、および/または、その厚さの安定性を含む)が向上され得、より信頼性が高くなり得る。
【0046】
交換可能なデュアルチャネルノズルは、共押し出しヘッドの組み立て、または、例えば、メンテナンスまたは清掃のためにヘッドが分解されたときのその再組み立てもまた単純化し得る。さらに、最小チャネル直径を有するヘッドのそれらの部品のうちひとつであるデュアルチャネルノズルが、清掃される代わりに置き換えられ得るので、交換可能なノズルは、分解されたヘッドの清掃を単純化し得る。
【0047】
交換可能なデュアルチャネルノズルは、また、1つまたは複数のセットの予備のノズルを維持することを可能にし得る。このことは、ノズルを処分する代わりにノズルを再利用することを可能にし得る。例において、清掃のためにヘッドが分解されている間に、デュアルチャネルノズルの使用済の第1のセットが、ヘッドから除去され、ノズルの清潔な第2のセットに置き換えられる。このやり方で、将来の再利用のために第1のセットが外部で清掃されている間も、共押し出しヘッドの作用は継続され得る。
【0048】
ひとたび、安定して、連続して、よく画定されたコンタクト層の形成に関する合流路の寸法および構造の影響に一層注目すると、交換可能なデュアルチャネルノズルのさらなる利点が明確になる、すなわち、交換可能なデュアルチャネルノズルは、異なるセットのデュアルチャネルノズルを準備しながら維持することを可能にし得、各セットは、特定の組み合わせの共押し出し成分のために専用に構造化されたノズルを含む。合流路のように、デュアルチャネルノズルの内側および外側チャネルの構造および寸法はまた、共押し出し成分の各特定の組み合わせのために専用に開発され得、例えば、より高い粘度の共押し出し成分を運ぶように指定されたチャネルのために、より大きい断面領域を選択し、逆もまた同様である。
【0049】
複数の実施形態によると、内側チャネルおよび外側チャネルは円形断面を有し、内側チャネルは、合流路へと開口する一定の直径の終端セクションを含み、外側チャネルは、内側チャネルの終端セクションを同心で、かつ一定の直径で囲む。複数の実施形態によると、内側チャネルの終端セクションは、内側チャネルの終端セクションの直径の少なくとも10倍の軸長を有する。複数の実施形態によると、合流路(106)は、ノズル出口(108)と内側チャネル(102)との間の軸長xを有し、内側チャネル(102)の終端セクションは、合流路(106)の軸長xの2倍から15倍の間の軸長を有する。
【0050】
これらの実施形態は、内側チャネルからのコアポリマ成分および外側チャネルからのクラッディングポリマ成分を合流路が同時に受け入れることに応じて、両者の共押し出し成分が層流において合流路へと導入されることを保証する利点を有し得る。このやり方で、制御された初期条件が形成され得、次に、コンタクト層を形成する乱流を統制する物理条件にわたる、より高い量の制御を提供し得る。
【0051】
別の態様において、本発明は、本発明の実施形態による共押し出しヘッド、第1の入口を介してコアポリマを供給する第1の供給装置、および第2の入口を介してコアポリマを供給する第2の供給装置を含む共押し出しシステムを提供する。
【0052】
上記供給速度の範囲は、クラッディングポリマ成分より大きい供給速度でコアポリマ成分を供給することを含む。これは、合流路における流れが、安定した小規模乱流で維持されるという、有利な効果を有し得る。これは、コアポリマおよびクラッディングポリマが混合される、コアとクラッディングとの間の一定の厚さの薄いコンタクト層の形成を支持し得る。結果的に、構成は、せん断安定性が増加した2成分ポリマファイバを提供し得る。
【図面の簡単な説明】
【0053】
以下において、本発明の実施形態が、より詳細に、例としての態様だけにより、図面を参照して説明される。
図1】デュアルチャネルノズルを通った概略断面図を示す。
図2】チャネルプレートの分解図を表示するCAD図面である。
【0054】
図3】階層的設計で第1のチャネルを例示する共押し出しヘッドを通ったCAD断面図である。
【0055】
図4】階層的設計で第2のチャネルを例示する共押し出しヘッドを通ったCAD断面図である。
【0056】
図5】共押し出しの最中の、流体コアポリマ成分および流体クラッディングポリマ成分の流れを明示する。
【発明を実施するための形態】
【0057】
従来の2成分ポリマファイバは、モノフィラメントへと形成される2つのポリマ成分から成り、2つの成分は、互いに接着的に接続される。そのようなファイバは、2つのポリマ成分の同時押し出し(共押し出し)によって生成され得る。摩耗および経年変化は接着的接続の劣化または損失(剥離)につながり得るので、2つのポリマ成分のより強い接続を有する2成分ポリマファイバを製造することを可能にする、共押し出しデバイスを有することが望ましいであろう。
【0058】
共押し出しヘッドの空洞に取り付けられたデュアルチャネルノズル100の好ましい設計が、図1に示される。共押し出しヘッドがチャネルプレートの積層として実装される場合、共押し出しヘッドの各空洞は、押し出しプレートにおける加熱チャネルと、押し出しプレートから少なくとも1つのプレート分上流にあるスルーホールとによって形成され得、スルーホールは加熱チャネルにアラインメントされる。図1のデュアルチャネルノズル100は、押し出しプレート110の上部に取り付けられたチャネルプレートのアラインメントされたスルーホールを介して、押し出しプレート110の加熱チャネル112へと挿入される。加熱チャネル112はさらに、ノズル100および、したがって2つのポリマ成分を、予め規定された温度に維持するための、加熱手段(図示されず)を含むように構成される。ノズル100の加熱は、有益にも、チャネル壁へのポリマ成分の接着に起因するノズル内部の狭い毛細管チャネル102、104の閉塞を回避し得る。
【0059】
ノズル100は、溶融コアポリマ成分を受け入れるための内側チャネル102と、溶融クラッディングポリマ成分を受け入れるための外側チャネル104とを含む。コアポリマ成分は、共押し出しヘッドのセンター輸送チャネルを介して内側チャネル102に供給され得、これに対して、クラッディングポリマ成分は、リングチャネル(図1に示されるような)、または、共押し出しヘッドのサイドチャネルを介して、外側チャネル104に供給され得る。
【0060】
デュアルチャネルノズル100の端部セグメントに配置される合流路106は、内側チャネル102および外側チャネル104に流体接続される。
端部セグメントはまた、外側チャネル104が中央に向かって誘導されるテーパ形を含む。流体コアポリマ成分は、内側チャネルを介して合流路106へと供給され得、そこで、同時供給によって流体クラッディングポリマ成分との接触がもたらされ得る。
【0061】
合流路106におけるコアポリマ成分およびクラッディングポリマ成分の流量特性は、図2に視覚化される。プロセスパラメータ、主に温度および供給速度は、層流202、204と乱流206との間のバランスが合流路106において実現されるように選択される。両者の成分からの分子は大幅に混合しないので、単なる層流202、204は、コアとクラッディングとの間に、同程度に弱い粘着性接着をもたらすであろう。他方で、顕著な乱流206は、少なくとも局所的にコア-クラッディング構造を破壊するであろう不安定性さを引き起こすであろう。
【0062】
したがって、プロセスパラメータは、好ましくは、コアとクラッディングとの分子がコアの周囲のほぼ一定の幅の薄い接触領域内で混合する、小規模乱流が形成されるようにバランスがとれている。接触領域は、コアポリマおよびクラッディングポリマの分子密度が粘着性界面を形成することなしで混合する遷移領域を構成する。この態様により、粘着性接着によって実現され得る接合力を上回る、コアとクラッディングとの間の接合強さが取得され得る。
【0063】
合流路106は、乱流速度場206をコアポリマ成分のストリーミングパターン204へと誘発することを優先させる態様で構造化される。それに応じて、小規模で目立つ方向の変化により速度場が形成され、それは、連続する質量輸送によって、安定した乱流速度場206へと変更され得る。
【0064】
加えて、図2は、安定乱流の形成および維持に関する機械的拘束と長さスケールとの間の相互作用を示す。第1に、内側チャネル102の出口およびノズル出口108が等しい寸法であることが留意される。これはマスフローとは対照的であり、内側チャネル102の出口においてコアポリマ成分を単独で成すが、しかし、コアポリマ混合物、クラッディングポリマ成分、および2つの共押し出し成分を結合するコンタクト層を含む合流したポリマストランドとしてノズル出口108を出る。これは、主に、合流路106の周辺の乱流の矢印206によって明示され、互いに反対方向を向いているコアポリマ成分およびクラッディングポリマ成分の流れが相互接触する、乱流領域206において、コアポリマ成分に機械的な負荷を引き起こす。
【0065】
内側チャネル102の出口、外側チャネル104の出口、およびノズル出口108を画定する壁は、乱流領域206の典型的な寸法を画定する近い相互距離内に、すなわち、乱流208の形成のために適用可能な空間の典型長さスケール内に収めるように、合流するマスフローに機械的拘束を課す。したがって、(構造によって提供された機械的拘束に起因して)言及された典型長さスケールより大きくなり得ない、そして、このスケールにおける機械的拘束の欠如に起因して、乱流に関する典型長さスケールより実質的に小さくなり得ない、安定した乱流マスフロー206が誘発される。
【0066】
好ましくは、合流路106は、2つの共押し出し成分を接続するために十分に大きいが、また、それらのそれぞれの機能を適切に実行するためのコアとクラッディングとの両者に関して混合されない材料が十分残るように十分に小さい、安定乱流206を形成することを可能にする態様で構造化および寸法づけされる。この目的のために、乱流206に関する長さスケールをこれらの考慮に係る所望範囲内に画定するように、合流路106の構造および寸法を選ぶことが必要である。例において、合流路の構造および寸法は、もたらされるコンタクト層の厚さが、共押し出しされたモノフィラメントの最小直径(コアの中央を通る線にわたって測定された直径)の5から25パーセントの間になるように選択される。
【0067】
合流した成分のストランドは、合流路106から外へ出て、ノズル出口108を介して、押し出し開口116において終わる共押し出し路114へと押圧される。開口の輪郭は、生成される2成分ポリマファイバの外周に対応する。例において、押し出し開口116は、ノズル100の延在する中心軸から互いに逆の2つの側に配置され、中心軸から互いに逆のさらに2つの側に配置された2つの長く狭い突出ギャップを介して互いに接続された、2つの円形または楕円形セクションを含む。開口116の円形または楕円形セクションは、ノズル100を離れるコアストランドの半径より大きい半径を有する。その結果、開口116を通って押圧された合流したストランドの中心は、クラッディングの円形または楕円形セクションによって囲まれるコアストランドを含み得る。突出ギャップは、クラッディングポリマ成分だけによって充填される。
【0068】
合流路106における流量特性に加えて、乱流もまた、共押し出し路114において制御されなくてはならない。共押し出し路114は、ノズル100のリムから、合流したストランドが2成分ファイバとして共押し出しヘッドを離れる、押し出し開口116の下へと延在する。乱流は、単なる層流では実現不可能な、クラッディングに突出ギャップを均一にかつそれらの外側の角まで完全に満たすことをさせ得るので、ここでは許容される。しかしながら、強すぎる乱流は、合流路106で形成されたばかりのコンタクト層を破壊することがあるので、望ましくない。
【0069】
合流路106および共押し出し路114における流量特性は、共押し出しヘッドの設計パラメータによってもまた影響される。例えば、合流路106の長さxは、共押し出し装置によって処理されるべきポリマ材料の具体的な組み合わせに従って選択され得る。ポリマの具体的な組み合わせに同様に依存し、合流路106から独立に共押し出し路114における流量特性を制御することを可能にし得るパラメータは、共押し出し路114の長さxである。
【0070】
共押し出しヘッドは、ノズル100のデュアルチャネル設計をサポートするような設計で実装され得る。好ましくは、共押し出しヘッドは、複数の2成分ファイバが平行に生成され得る一連の押し出し開口116を向いた階層的チャネルを通って、2つの成分のそれぞれが分配される、加熱プレート共押し出しヘッドまたは紡糸口金プレートである。
【0071】
図3から5は、チャネルプレート300の積層を含む共押し出しヘッドアセンブリの例示的な設計を示す。図3は、2つのポリマ成分を20の共押し出しノズルに分配するチャネルプレート300のセットの分解図を示す。各チャネルプレート300は、第1の入口(図示されず)を、各デュアルチャネルノズル100の内側チャネル102と、または、第2の入口(図示されず)を各デュアルチャネルノズル100の外側チャネル104と、のいずれかに連結する、画定された幅または直径のチャネルを含む。2つのチャネルタイプは、2つのフローストリームのそれぞれを、大径の入口から小さい押し出し開口116へ分配する役割を果たし、大径は、共押し出しヘッドの上流の、言及された単一成分押し出しユニットのシステムパラメータに対応し、押し出し開口の寸法は、生成される2成分ポリマファイバの放射状の寸法に対応し、典型的には、マイクロメートルからミリメートルの範囲である。
【0072】
2つのフローストリームを一様な圧力分散で押し出し開口116に分配するために、プレート300が、すべてのチャネルプレート300を通過した成分の後続の流れを可能にする方式で構成されたチャネルで互いに重ねられ、その結果、第1のチャネルプレート300aが最大直径のチャネルを含み、それに続いて第2のプレート300bが第1のよりは小さいが第3のよりさらに大きいチャネル直径、などという階層的序列が確立する。最後のチャネルプレート300は、最後のチャネルプレート300の下流の押し出しプレート110に取り付けられるデュアルチャネルノズル100の内部のチャネル102、104の寸法に近い寸法の、両者の成分のためのチャネルを含み、チャネルは、上で言及されたセンター、リング、および/またはサイドの輸送チャネルで終わる。
【0073】
各ポリマ成分の圧力は、少なくとも1つのチャネルプレート300において圧力チャンバ312、322を設けることによって、共押し出しノズル100の間でさらに均等にされ得る。一方で、各成分は、所望の寸法を有する2成分ポリマファイバを得るために大きい直径から小さい直径へと分散されることが想定される。このことは、表面対質量比が階層的ステップごとに増大するにつれて、相互作用の増加につながり得る。他方で、共押し出しノズル100は、共押し出しヘッドの少なくとも1つの幅にわたり、すなわち、ノズル100は、入口直径より大きい断面領域に広がる。言及された表面効果は、したがって、ヘッドの外側チャネルでのより小さい圧力につながり得る。さらに、マスフローが、後続のプレート300の間で可能な限り多くの平行チャネルへと拡散することが、共押し出しヘッドの設計を単純化および小型化するために、望ましい。これは、後続のプレート300の間の表面力を強め得、一様な圧力分散を防止する。
【0074】
圧力チャンバ312、322は、流れ方向へのさらなる空間を液体ポリマに提供して、圧力チャンバの出口チャネルにおける局所的な圧力の鉛直方向への均一化を達成することによって、説明された表面選択的圧力損失を効果的に補償し得る。出口チャネルは、同じであるか、または、次がより小さくなる階層的ステップであり得、すなわち、より大きいチャネル寸法に戻ることは、階層的チャネル構造の作用に反するであろうため非効率な設計であろう。
【0075】
図3から5に例示の共押し出しヘッドは、図3に示された5つのチャネルプレート300aから300eを用いて、2つのポリマ成分を40のデュアルチャネルノズル100に分配する。マスフローは、図3の上部の第1のプレート300aから、下部の第5のプレート300eへと向けられる。第1のプレート300aは、上側の直線型の左のチャネルでコアポリマ成分を受け入れ、上側に見える「V」形状の右のチャネルの先端でクラッディングポリマ成分を受け入れる。
【0076】
直線型チャネルは第1のチャネル310であり、図4にハンガ形状構造として見られる、第1の1:20分配チャンバ400への鉛直フィードとして続く。第1から第4のプレート300dまで、第1のチャネル310はプレート300の中央にとどまり、すなわち、第2のプレート300bの20のチャネルの中央線は第1のチャネル310であり、第3のプレート300cにおける20のさらなる第1のチャネル310によって排出される第3のプレート300c上の中央圧力チャンバ312に接続する。第3のプレート300cの下で、20の第1の圧力チャンバ排出チャネルのそれぞれは、デュアルチャネルノズル100の内側チャネル102に関して第5のプレート300e上の円形フィード穴に連結する2つの小さいチャネルへと分岐する。
【0077】
第1のプレート300a上の「V」形状チャネルは第2のチャネル320であり、第1のプレート300aの前方および後方それぞれの、第2の1:20分配チャンバ500への2つの鉛直フィードとして続く。背面系における第2のチャネル320のレイアウトを視覚化するように、CADモデルの別の断面図が図5に示される。第2のプレート300bの20の第2のチャネル320は、第3のプレート300cの20のさらなる第2のチャネル320によって排出される、第3のプレート300c上の上方圧力チャンバ322と連結する。しかしながら、クラッディングポリマは、デュアルチャネルノズル100の外側チャネル104へと分配されなくてはならない。図1に見え得るように、各外側チャネル104は、それぞれのノズル100の内側チャネル102を囲み、また、外側チャネル104の外周全体に沿ってマスフローを均等な圧力で維持することが望ましい。したがって、上方圧力チャンバ322は、40の第2のチャネル320によって排出される第4のプレート300d上の下方圧力チャンバ322と連結し、そのうちの各2つは、1つのデュアルチャネルノズル100の外側チャネル104に供給するリングチャネルの1つにそれぞれがつながる、第5のプレート300e上の平坦なフィードチャネルの1つにクラッディングポリマ成分を供給する。
【0078】
チャネルプレート設計の別の有益な効果は、プレート300が互いから離脱して、熱分解炉において、例えば、750℃で清掃される、簡略化された清掃手順であり得る。階層的チャネルは、例えば、メンテナンスまたは清掃の後に、共に配置される場合、プレート300の適切な再アラインメントを可能とする寸法公差で製造され得る。デュアルチャネルノズル100はさらに、共押し出しヘッドの(再)組み立ての際に最後のチャネルプレート300の下流で押し出しプレート110の加熱チャネル112へと挿入されるための、最後のチャネルプレート300において押されるスルーホールであり得る交換可能な部品として実装された場合の、この適応性を支持し得る。
【0079】
参照符号の列挙
100 デュアルチャネルノズル
102 内側チャネル
104 外側チャネル
106 合流路
108 ノズル出口
110 押し出しプレート
112 加熱チャネル
114 共押し出し路
116 押し出し開口
202 クラッディングポリマ成分の流れ方向
204 コアポリマ成分の流れ方向
206 乱流
300 チャネルプレート
310 第1のチャネル
312 第1の圧力チャンバ
320 第2のチャネル
322 第2の圧力チャンバ
400 第1の分配チャンバ
500 第2の分配チャンバ
(項目1)
2成分ポリマファイバを製造する共押し出しヘッドであって、上記共押し出しヘッドは、コアポリマ成分を受け入れる第1の入口と、クラッディングポリマ成分を受け入れる第2の入口と、デュアルチャネルノズル(100)とを含み、上記デュアルチャネルノズル(100)は、内側チャネル(102)と、上記内側チャネル(102)を包含する外側チャネル(104)とを含み、上記内側チャネル(102)は、上記第1の入口と流体接続関係にあり、上記外側チャネル(104)は、上記第2の入口と流体接続関係にあり、上記デュアルチャネルノズル(100)はさらに合流路(106)を含み、上記合流路(106)は上記内側チャネル(102)と、上記外側チャネル(104)と、上記デュアルチャネルノズル(100)のノズル出口(108)との間に流体接続を確立し、上記合流路(106)は、上記内側チャネル(102)からの上記コアポリマ成分と上記外側チャネル(104)からの上記クラッディングポリマ成分とを同時に受け入れることに応じて上記コアポリマ成分と上記クラッディングポリマ成分との間にコンタクト層が形成されるように、上記コアポリマ成分および上記クラッディングポリマ成分を互いに接触させるように構成され、上記コンタクト層は、上記コアポリマ成分および上記クラッディングポリマ成分の混合物を含む、共押し出しヘッド。
(項目2)
上記内側チャネル(102)は円形断面を有し、上記合流路(106)は上記ノズル出口(108)と上記内側チャネル(102)との間の軸長xを有し、上記軸長xは上記内側チャネル(102)の直径の3から7倍である、項目1に記載の共押し出しヘッド。
(項目3)
上記内側チャネル(102)は、0.5から1.5mmの間の、好ましくは1.25mmの直径を有する円形断面を有する、項目1または2に記載の共押し出しヘッド。
(項目4)
上記合流路(106)は、上記デュアルチャネルノズル(100)の円錐テーパによって制限される、任意の先の項目に記載の共押し出しヘッド。
(項目5)
上記合流路は円形断面を有する、任意の先の項目に記載の共押し出しヘッド。
(項目6)
押し出し開口(116)および共押し出し路(114)をさらに含み、上記共押し出し路(114)は、上記ノズル出口(108)と上記押し出し開口(116)との間に流体接続を確立し、上記共押し出し路(114)は、共押し出しされたポリマストランドが上記共押し出し路(114)において形成されるように、上記ノズル出口(108)からの上記コアポリマ成分、上記クラッディングポリマ成分および上記コンタクト層を同時に受け入れるように構成され、上記共押し出しされたポリマストランドは、コア、上記コアを包含するクラッディング、および上記コアと上記クラッディングとにインタフェースする上記コンタクト層を含む、任意の先の項目に記載の共押し出しヘッド。
(項目7)
上記押し出し開口(116)は非円形断面を有し、上記共押し出し路(114)は非円形断面を有する、項目6に記載の共押し出しヘッド。
(項目8)
上記共押し出し路(114)は、上記ノズル出口(108)と上記押し出し開口(116)との間に軸長xを有する、項目6または7に記載の共押し出しヘッド。
(項目9)
上記軸長xは、上記共押し出しされたポリマストランドが上記押し出し開口(116)で上記非円形断面を満たすように選択される、項目8に記載の共押し出しヘッド。
(項目10)
上記軸長xは、1.5から4.0mmの間である、項目8または9に記載の共押し出しヘッド。
(項目11)
上記共押し出し路(114)の上記軸長xは、上記合流路(106)の上記軸長xの5から50パーセントの間である、項目8、9または10に記載の共押し出しヘッド。
(項目12)
少なくとも2つの上記デュアルチャネルノズル(100)およびチャネルプレート(300)の階層的スタックを含み、上記チャネルプレート(300)のそれぞれは、第1のチャネル(310)および第2のチャネル(320)を含み、上記第1のチャネル(310)は、上記第1の入口と、少なくとも2つの上記デュアルチャネルノズル(100)の各内側チャネル(102)との間の上記流体接続を確立し、上記第2のチャネル(320)は、上記第2の入口と、少なくとも2つの上記デュアルチャネルノズル(100)の各外側チャネル(104)との間の流体接続を確立し、チャネルプレート(300)ごとの上記チャネル数(310、320)は、一定であるか、下流方向に向けて増加する、任意の先の項目に記載の共押し出しヘッド。
(項目13)
上記チャネルプレート(300)は、互いから取り外し可能であり、互いに再取り付け可能である、項目12に記載の共押し出しヘッド。
(項目14)
少なくとも2つの上記デュアルチャネルノズル(100)は交換可能な部品であり、上記チャネルプレートの階層内の最も下流の位置にあるチャネルプレート(300)の1つは押し出しプレート(110)であり、上記押し出しプレート(110)に先行する少なくとも1つの上記チャネルプレート(300)は、少なくとも2つの上記デュアルチャネルノズル(100)のそれぞれに関するスルーホールを含み、上記押し出しプレートは、少なくとも2つの上記デュアルチャネルノズル(100)のそれぞれに関する加熱チャネル(112)を含み、上記加熱チャネル(112)および上記スルーホールは、空洞を形成するように互いにアラインメントするようにそれらのそれぞれのプレートにおいて構成され、上記空洞のそれぞれは、少なくとも2つの上記デュアルチャネルノズル(100)のうち1つを含み、上記加熱チャネル(112)のそれぞれはさらに、押し出し開口(116)を含み、上記押し出し開口(116)は、上記デュアルチャネルノズル(100)の上記ノズル出口(108)と、上記加熱チャネルによって形成された上記空洞に包含された状態で流体接続関係にある、任意の項目12-13に記載の共押し出しヘッド。
(項目15)
上記加熱チャネルは上記デュアルチャネルノズルを受け入れる凹部を含む、項目14に記載の共押し出しヘッド。
(項目16)
上記チャネルプレート(300)はポリマの熱分解除去が450から750℃の間の温度にあるように構成される、任意の項目11-15に記載の共押し出しヘッド。
(項目17)
上記デュアルチャネルノズルは、180から270℃の間の温度で動作するように構成される、任意の先の項目に記載の共押し出しヘッド。
(項目18)
上記デュアルチャネルノズル(100)は、交換可能な部品である、任意の先の項目に記載の共押し出しヘッド。
(項目19)
上記合流路(106)は、上記内側チャネル(102)から上記コアポリマ成分を、上記外側チャネル(104)から上記クラッディングポリマ成分を、同時に受け入れることに応じて、上記コアポリマ成分と上記クラッディングポリマ成分との間の安定乱流によって上記コンタクト層を形成するための寸法形状とされる、任意の先の項目に記載の共押し出しヘッド。
(項目20)
上記内側チャネル(102)および上記外側チャネル(104)は円形断面を有し、上記内側チャネル(102)は、上記合流路へと開口する一定の直径の終端セクションを含み、上記外側チャネル(104)は、上記内側チャネル(102)の上記終端セクションを同心で、かつ一定の直径で囲む、任意の先の項目に記載の共押し出しヘッド。
(項目21)
上記内側チャネル(102)の上記終端セクションは、上記内側チャネル(102)の上記終端セクションの上記直径の少なくとも10倍の軸長を有する、項目20に記載の共押し出しヘッド。
(項目22)
上記合流路(106)は、上記ノズル出口(108)と上記内側チャネル(102)との間の軸長xを有し、上記内側チャネル(102)の終端セクションは、上記合流路(106)の上記軸長xの2倍から15倍の間の軸長を有する、項目20または21に記載の共押し出しヘッド。
(項目23)
任意の先の項目に係る共押し出しヘッド、上記第1の入口を介して上記コアポリマ成分を供給する第1の供給装置、および上記第2の入口を介して上記クラッディングポリマ成分を供給する第2の供給装置を含む、共押し出しシステム。
図1
図2
図3
図4
図5
【外国語明細書】