(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023078428
(43)【公開日】2023-06-06
(54)【発明の名称】情報処理システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/45 20140101AFI20230530BHJP
A63F 13/79 20140101ALI20230530BHJP
【FI】
A63F13/45
A63F13/79
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023050777
(22)【出願日】2023-03-28
(62)【分割の表示】P 2021129545の分割
【原出願日】2021-08-06
(71)【出願人】
【識別番号】000129149
【氏名又は名称】株式会社カプコン
(74)【代理人】
【識別番号】100207619
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 知晴
(72)【発明者】
【氏名】木村 哲
(72)【発明者】
【氏名】奥山 幹樹
(72)【発明者】
【氏名】津原 一成
(72)【発明者】
【氏名】川上 智司
(72)【発明者】
【氏名】田中 大将
(72)【発明者】
【氏名】北口 里英
(72)【発明者】
【氏名】植村 文子
(72)【発明者】
【氏名】綾野 智章
(57)【要約】
【課題】複数の関連するコンテンツを体験したユーザに対して、より楽しみやすいシステムを提供する。
【解決手段】入力操作受付手段62は、ユーザからの入力操作の内容を受け付ける。視聴履歴情報取得手段64は、映像提供サーバ2から送信されてきた視聴履歴情報を、通信部19を介して取得する。プレイ履歴情報取得手段66は、ゲーム提供サーバ3から送信されてきたプレイ履歴情報を、通信部19を介して取得する。プレイヤタイプ決定手段68は、視聴履歴情報及びプレイ履歴情報に基づいて、ユーザのプレイヤタイプを決定する。ゲーム内処理管理手段70は、チュートリアル管理手段80、追加コンテンツ管理手段82及びコンテンツ内容管理手段84で決定されたゲーム内処理の内容に基づいて、各種ゲーム内処理を実行する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームの制御を実行する情報処理システムであって、
前記ゲームをプレイするユーザによる、前記ゲームとは異なる第1のコンテンツの視聴状況に関する情報を少なくとも含む、視聴状況情報を取得する視聴状況情報取得手段と、
前記ユーザによる前記ゲームの過去のプレイ状況に関する情報を少なくとも含む、プレイ状況情報を取得するプレイ状況情報取得手段と、
前記視聴状況情報及び前記プレイ状況情報に基づいて、前記第1のコンテンツに関連する前記ゲームの制御を実行するゲーム制御手段と、
を備える情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、映画やゲームなどのコンテンツは互いに関連が深く、例えば、ゲームコンテンツが映画化されたり、逆に映画やアニメのキャラクタを利用したゲームが作成されるなどは一般的に行われている。
このような相互に関連のある各種コンテンツの販売を促進するための方法として、例えば、映画等のチケットの購入者に対して、ゲームコンテンツで使用できる情報(ゲームキャラクタなど)を提供する方法が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の特許文献1に記載の技術では、映画を見たユーザに対して特典としてゲームで利用可能なキャラクタを利用できるのみであり、ユーザがゲーム自体に魅力を感じなければ結局ゲームのプレイを辞めてしまう。また、上述の特許文献1に記載の従来技術をはじめとする従来技術においては、映画等の視聴者に対して何らかのゲーム内の特典が付与されるのみであり、ゲーム自体の過去のプレイ状況等を考慮した試みは少ない。
【0005】
本開示は、このような状況に鑑みてなされたものであり、複数の関連するコンテンツを体験したユーザに対して、より楽しみやすいシステムを提供する。
【0006】
上記目的を達成するため、本開示の第1の側面は、
ゲームの制御を実行する情報処理システムであって、
前記ゲームをプレイするユーザによる、前記ゲームとは異なる第1のコンテンツの視聴状況に関する情報を少なくとも含む、視聴状況情報を取得する視聴状況情報取得手段と、
前記ユーザによる前記ゲームの過去のプレイ状況に関する情報を少なくとも含む、プレイ状況情報を取得するプレイ状況情報取得手段と、
前記視聴状況情報及び前記プレイ状況情報に基づいて、前記第1のコンテンツに関連する前記ゲームの制御を実行するゲーム制御手段と、
を備える情報処理システムである。
【0007】
また第1の側面において、前記ゲームは、前記ゲームを初めに開始する際に前記ユーザに提供され得る第2のコンテンツを含み、
前記ゲーム制御手段は、前記視聴状況情報及び前記プレイ状況情報に基づいて、前記第2のコンテンツの内容を変更できる。
【0008】
また第1の側面において、前記情報処理システムは、前記第2のコンテンツが前記第1のコンテンツと関連性を有することを前記ユーザが認識可能な前記ゲームのゲーム画面を生成できる。
【0009】
また第1の側面において、前記情報処理システムは、前記第1のコンテンツにおける第1のシーンと、前記第2のコンテンツにおける第2のシーンとを関連付け、
前記第2のシーンにおいて前記第1のシーンを前記ユーザに参照させるための参照画像を生成するように前記第2のコンテンツを実行する参照手段をさらに備えることができる。
【0010】
また第1の側面において、前記ゲーム制御手段は、前記視聴状況情報、又は、前記プレイ状況情報が所定条件を満足しないユーザに提供される前記第2のコンテンツに、前記第1のコンテンツに関連する内容を追加すること、又は、前記第2のコンテンツの少なくとも一部を前記第1のコンテンツに関連する内容に差し替えることにより、前記第2のコンテンツの内容を変更できる。
【0011】
また第1の側面において、前記ゲーム制御手段は、前記追加、又は、前記差し替えの対象となった前記第2のコンテンツの部分以外の、前記第2のコンテンツの部分に対して、前記第2のコンテンツの内容の一部を省略することにより、前記第2のコンテンツの内容をさらに変更できる。
【0012】
また第1の側面において、前記第1のコンテンツは第1のプラットフォームにおいて提供され、前記ゲームは第2のプラットフォームにおいて提供され、
前記ゲーム制御手段は、前記第1プラットフォームにおける前記第1のコンテンツを選択するために提供されるインターフェースが前記ユーザによって操作されることにより、第2のプラットフォームにおける前記ゲームの制御を実行できる。
【0013】
また第1の側面において、前記情報処理システムは、前記第1のコンテンツに対応付けられた前記ゲームを特定するための特定情報を生成し、当該特定情報に基づいて、前記第1のプラットフォームにおける前記第1のコンテンツの検索を実行するためのタグを設定できる。
【0014】
また第1の側面において、前記ゲーム制御手段は、前記第1のプラットフォームにおける前記第1のコンテンツを選択するために提供される前記インターフェースを含む画面において、前記ユーザが前記ゲームで利用可能なゲーム媒体を購入したことを特定するための購入情報を受信し、前記購入情報に基づく前記ゲームの制御をさらに実行できる。
【0015】
また第1の側面において、前記第1のプラットフォームは、前記ユーザが前記ゲームで利用可能な前記ゲーム媒体を購入可能なインターフェースを提供し、前記ユーザが前記ゲーム媒体を購入した場合、前記ユーザが前記ゲーム媒体を購入したことを特定するための購入情報を生成できる。
【0016】
また第1の側面において、前記ゲーム制御手段は、前記視聴状況情報及び前記プレイ状況情報に基づいて、前記ユーザの種別を分類し、分類された当該種別に応じて前記ゲームの制御を実行できる。
【0017】
また第1の側面において、前記ゲーム制御手段は、前記視聴状況情報及び前記プレイ状況情報に基づいて、前記ゲームにおいてコンテンツを追加で提供するか否かを決定できる。
【0018】
また第1の側面において、前記ゲーム制御手段は、前記視聴状況情報及び前記プレイ状況情報に基づいて、前記視聴状況情報、又は、前記プレイ状況情報が所定条件を満足しないユーザに前記ゲーム内で提供されるコンテンツの内容を変更するか否かを決定できる。
【0019】
また第1の側面において、前記視聴状況情報は、前記第1のコンテンツと関連を有する他のコンテンツの視聴状況に関する情報をさらに含むことができる。
【0020】
また第1の側面において、前記プレイ状況情報は、前記ゲームに関連する他のゲームの過去のプレイ状況に関する情報をさらに含むことができる。
【0021】
また第1の側面において、前記視聴状況情報は、前記第1のコンテンツの視聴の過程に関する情報を含み、前記ゲーム制御手段は、前記視聴状況情報に含まれる前記ユーザによる前記第1のコンテンツの視聴の過程に関する情報に基づいて、前記ゲームの制御を実行できる。
【0022】
また第1の側面において、前記ゲーム制御手段は、前記視聴状況情報に基づいて、前記ゲームの購入、開始、又は実行に関する制御を含む前記ゲームの制御を実行できる。
【0023】
また本開示の第2の側面は、
ゲームの制御を実行する情報処理システムを構成するコンピュータを、
前記ゲームをプレイするユーザによる、前記ゲームとは異なる第1のコンテンツの視聴状況に関する情報を少なくとも含む、視聴状況情報を取得する視聴状況情報取得手段と、
前記ユーザによる前記ゲームの過去のプレイ状況に関する情報を少なくとも含む、プレイ状況情報を取得するプレイ状況情報取得手段と、
前記視聴状況情報及び前記プレイ状況情報に基づいて、前記第1のコンテンツに関連する前記ゲームの制御を実行するゲーム制御手段と、
として機能させるプログラムである。
【0024】
本開示の一態様のプログラムも、本開示の一態様の情報処理システムに対応するプログラムとして提供される。
【発明の効果】
【0025】
本開示によれば、複数の関連するコンテンツを体験したユーザに対して、より楽しみやすいシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本開示の一実施形態の情報処理システムの構成の一例を示す図である。
【
図2】本開示の一実施形態の情報処理システムのうち、ユーザ装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図3】
図2のユーザ装置、
図1の映像提供サーバ及びゲーム提供サーバの機能的構成のうち視聴履歴連動ゲーム処理に係る機能的構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】
図3のユーザ装置に表示される第1のプラットフォームに関連する画像の一例を示す図である。
【
図5】
図3のユーザ装置に表示される第1のプラットフォームに関連する画像であり、
図4の例とは異なる例を示す図である。
【
図6】
図3のユーザ装置に表示される第2のプラットフォームに関連する画像の一例を示す図である。
【
図7】ゲーム内で提供される特別なチュートリアルの内容の一例を示す図である。
【
図8】ユーザの分類の基準となるプレイヤタイプの一例を示す図である。
【
図9】
図3のユーザ装置が実行する視聴履歴連動ゲーム処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
[実施形態]
本開示の一実施形態に係る情報処理システム(以下、「本システム」と呼ぶ)について、図面を用いて説明する。
【0028】
<概要の説明>
図1は、本システムの構成の一例を示している。
図1に示すように、本システムは、ユーザ装置1と、映像提供サーバ2と、ゲーム提供サーバ3とを含み構成される。ユーザ装置1と、映像提供サーバ2と、ゲーム提供サーバ3とは、インターネット等によるネットワークNを介して相互に接続されている。ただし、ネットワークNは必須の構成要素ではないし、例えば、NFC(Near Field Communication)、ブルートゥース(登録商標)、LAN(Local Area Network)等が利用されてもよい。
【0029】
ここで、本システムを構成する各種ハードウェアを説明する。
ユーザ装置1は、ゲームをプレイするユーザ等に利用される情報処理装置等である。ユーザ装置1は、動画像の視聴やゲームの進行に必要となる各種処理を実行するとともに、後述する視聴履歴連動ゲーム処理を実行する。
【0030】
映像提供サーバ2は、各種動画像のコンテンツ(以下、「映画等」と呼ぶ)の管理者等により管理される情報処理装置等である。映像提供サーバ2は、映画等を選択し、視聴するために必要となる画像やインターフェース等を含む所定のプラットフォーム(以下、「第1のPF」と呼ぶ)を提供する。すなわち、映像提供サーバ2により提供されるサービスは、いわゆる映像配信サービスである。
【0031】
ゲーム提供サーバ3は、ゲームの提供者等により管理される情報処理装置等である。ゲーム提供サーバ3は、ユーザが選択したゲームをプレイするために必要となるインターフェースや各種動作環境等を含む所定のプラットフォーム(以下、「第2のPF」と呼ぶ)を提供する。また、ゲーム提供サーバ3は、ユーザ装置1の夫々でのゲームのプレイに必要となる各種情報を保存、管理し、各ユーザの認証等を実行する。
すなわち、ゲーム提供サーバ3により提供されるサービスは、いわゆるゲームの配信(又は購入)サービスである。
【0032】
<ハードウェア構成>
図2は、本システムを構成するユーザ装置1のハードウェア構成を示している。
【0033】
図2に示すように、ユーザ装置1は、制御部11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、出力部16と、入力部17と、記憶部18と、通信部19と、ドライブ20と、を備えている。
【0034】
制御部11は、CPU、GPU、半導体メモリを含むマイクロコンピュータ等により構成される。制御部11は、ROM12に記録されているプログラム、又は、記憶部18からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM13には、制御部11が各種の処理を実行する上において必要な情報等も適宜記憶される。
【0035】
制御部11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。入出力インターフェース15には、出力部16、入力部17、記憶部18、通信部19、ドライブ20が接続されている。
【0036】
出力部16は、自身に接続された液晶ディスプレイ又はスピーカ等に対して、画像データ又は音データを出力する。出力部16が出力した画像データや音声データは、ディスプレイやスピーカ等を介して、画像や音声として人が認識可能な状態で出力される。
【0037】
入力部17は、マウスやキーボード等で構成され、ユーザの指示操作に応じて各種情報を入力する。
【0038】
記憶部18は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等で構成され、各種データを記憶する。例えば、記憶部18には、ゲームの進行に必要となる各種ゲームプログラム等が格納されている。
【0039】
通信部19は、インターネットを含むネットワークNを介して、他のハードウェア等と行う通信を制御する。
【0040】
ドライブ20は、必要に応じて設けられる。ドライブ20には磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア31が適宜装着される。ドライブ20によってリムーバブルメディア31から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部18にインストールされる。また、リムーバブルメディア31は、記憶部18に記憶されている各種データも、記憶部18と同様に記憶することができる。
【0041】
なお、映像提供サーバ2及びゲーム提供サーバ3のハードウェア構成は、ユーザ装置1と基本的に同様にできるので、説明を省略する。このような各種ハードウェアと各種ソフトウェアとの協働により、ユーザ装置1等における各種処理の実行が可能となる。
【0042】
図3は、ユーザ装置1、映像提供サーバ2及びゲーム提供サーバ3の機能的構成の一例を示している。
【0043】
図3に示すように、ユーザ装置1の制御部11は各種プログラム等を実行することにより、ゲーム処理実行手段60と、入力操作受付手段62と、視聴履歴情報取得手段64と、プレイ履歴情報取得手段66と、プレイヤタイプ決定手段68と、ゲーム内処理管理手段70と、提示画像管理手段72とが機能する。
【0044】
ゲーム処理実行手段60は、ゲームに関する各種処理を実行する。
具体的にゲーム処理実行手段60は、ユーザの各種入力操作に従い、ゲーム情報に含まれる仮想のゲーム空間オブジェクト及びテクスチャ等を記憶部18等から読み出す等して、ゲームプログラムを実行しつつ、ゲームに関する2次元又は3次元の画像や音声等を生成する。すなわち、ゲーム処理実行手段60は、ユーザによる操作指示の結果を生成し、管理することで、ゲームの進行を制御する。
また、ゲーム処理実行手段60は、適宜、ゲーム提供サーバ3からゲームの進行に必要な情報を取得する。
【0045】
入力操作受付手段62は、ユーザからの入力操作の内容を受け付ける。例えば、入力操作受付手段62は、第1のPFを提示されたユーザからの映画等の選択に関する操作指示、第2のPFを提示されたユーザからのゲームの選択や開始に関する操作指示、ユーザからのプレイ中のゲームに関する操作指示等を受け付ける。
【0046】
視聴履歴情報取得手段64は、映像提供サーバ2から送信されてきた視聴履歴情報を、通信部19を介して取得する。例えば、視聴履歴情報とは、ユーザがプレイする対象であるゲーム(以下「対象ゲーム」と呼ぶ)と関連性の深い映画等(例えば、〇〇ゲームの映画版等、以下、単に「映画作品」と呼ぶ)、及びその対象作品とさらに関連する映画等(例えば、〇〇映画のスピンオフ作品等、以下、「関連作品」と呼ぶ)についての、ユーザの視聴履歴を示す情報である。
【0047】
プレイ履歴情報取得手段66は、ゲーム提供サーバ3から送信されてきたプレイ履歴情報を、通信部19を介して取得する。例えば、プレイ履歴情報とは、対象ゲーム、及び対象ゲームと関連するゲーム等(例えば、対象ゲームのナンバリング作品等、以下、「関連ゲーム」と呼ぶ)についての、ユーザのプレイ履歴を示す情報である。
【0048】
プレイヤタイプ決定手段68は、視聴履歴情報及びプレイ履歴情報に基づいて、ユーザのプレイヤタイプを決定する。プレイヤタイプとは、視聴履歴情報及びプレイ履歴情報に基づいて、定められる独自のユーザの分類である。プレイヤタイプの詳細は
図8等を参照しながら後述する。
【0049】
ゲーム内処理管理手段70は、視聴履歴情報取得手段64で取得された視聴履歴情報及びプレイ履歴情報取得手段66で取得されたプレイ履歴情報に基づいて、映画等に関連するゲームの制御を実行する。
【0050】
さらに、ゲーム内処理管理手段70には、チュートリアル管理手段80と、追加コンテンツ管理手段82と、コンテンツ内容管理手段84とが設けられている。
チュートリアル管理手段80は、ユーザがゲームを初めてプレイする場合に提供される所定のコンテンツ(以下、「チュートリアル」と呼ぶ)の内容を管理する。
具体的にチュートリアル管理手段80は、プレイヤタイプ決定手段68で決定されたユーザのプレイヤタイプに基づいて、ユーザに提供するチュートリアルの内容を決定し、その内容に応じたチュートリアルを生成する。
【0051】
ここで、チュートリアル管理手段80で生成されるチュートリアルには、例えば、通常チュートリアルと特別チュートリアルが存在する。
通常チュートリアルは、ゲーム自体に本来設定されたチュートリアルである。これに対して、特別チュートリアルは、映画作品と関連した内容を含む特別なチュートリアルであり、特定の条件を満たしたユーザにのみ提供される。特別チュートリアルは、典型的には、通常チュートリアルの内容に映画作品の内容の一部を追加したり、通常チュートリアル内容の一部を映画作品の内容に差し替えたり、必要に応じてチュートリアルの内容の一部を省略することで生成される。なお、通常チュートリアル及び特別チュートリアルの具体的な内容は、
図7等を参照しながら後述する。
【0052】
追加コンテンツ管理手段82は、プレイヤタイプ決定手段68で決定されたユーザのプレイヤタイプに基づいて、追加コンテンツの提供の有無を決定する。具体的に追加コンテンツ管理手段82は、決定されたユーザのプレイヤタイプに基づいて、ユーザに対して追加でコンテンツを提供するか否か、提供する場合にはどのような内容のコンテンツを提供するか等を具体的に決定する。
ここで、追加コンテンツとは、例えば、映画作品と対象ゲームの世界観を活かして新たに生成された特別なゲーム内イベント(以下、「コラボイベント」と呼ぶ)である。すなわち、本来ゲームとして提供されるコンテンツとは別に、本システムにおいて、追加的に生成される新たなコンテンツである。
【0053】
コンテンツ内容管理手段84は、プレイヤタイプ決定手段68で決定されたユーザのプレイヤタイプに基づいて、ゲーム内の各種コンテンツの内容の変更の有無を決定する。
ここで、ゲームコンテンツの内容の変更とは、例えば、ゲームの難易度の変更である。例えば、本システムは、ゲーム内における各種戦闘イベントで敵のステータスを低下(又は上昇)させることでゲームのクリアを容易としたり、例えば、各種戦闘イベントで戦闘を有利に進めるためのアイテムやキャラクタを付与することでゲームの難易度を変更することができる。
そして、ゲーム内処理管理手段70は、チュートリアル管理手段80、追加コンテンツ管理手段82及びコンテンツ内容管理手段84で決定されたゲーム内処理の内容に基づいて、各種ゲーム内処理を実行する。
【0054】
提示画像管理手段72は、映像提供サーバ2から送信されてくる第1画像情報を、通信部19を介して取得する。また、提示画像管理手段72は、ゲーム提供サーバ3から送信されてくる第2画像情報及びゲーム画像に関する各種情報等を取得する。
そして、提示画像管理手段72は、第1のPF、第2のPF、ゲーム等に関する各種画像を出力部16に表示するための制御を実行する。
【0055】
続いて、映像提供サーバ2の機能的構成を説明する。
図3に示すように、映像提供サーバ2の制御部100は、各種プログラム等を実行することにより、第1のPF管理手段150と、視聴履歴管理手段152とが機能する。
なお、記憶部110の一領域には、視聴履歴DB300が設けられている。視聴履歴DB300には、第1のPFを介して提供されている各種映画等に関するユーザの過去の視聴履歴に関する情報が格納されている。
【0056】
第1のPF管理手段150は、第1のPFに関する各種管理を行う。具体的に第1のPF管理手段150は、例えば、第1のPFとしてユーザに提示される各種画像を生成し、その情報を、第1画像情報としてユーザ装置1へ送信する。
【0057】
視聴履歴管理手段152は、第1のPFを介して提供される各種映画等に関するユーザの視聴履歴を管理する。具体的に視聴履歴管理手段152は、視聴履歴DB300に格納された情報のうち、映画作品及び関連作品の視聴履歴に関する情報を取得し、その情報を、視聴履歴情報としてユーザ装置1へ送信する。
【0058】
続いて、ゲーム提供サーバ3の機能的構成を説明する。
図3に示すように、ゲーム提供サーバ3の制御部180は、各種プログラム等を実行することにより、第2のPF管理手段220と、ゲーム情報管理手段222と、プレイ履歴管理手段224とが機能する。
なお、記憶部190の一領域には、プレイ履歴DB400が設けられている。プレイ履歴DB400には、第2のPFを介して提供されている各種ゲームに関するユーザの過去のプレイ履歴に関する情報が格納されている。
【0059】
第2のPF管理手段220は、第2のPFに関する各種管理を行う。具体的に第2のPF管理手段220は、例えば、第2のPFとしてユーザに提示される各種画像を生成し、その情報を、第2画像情報としてユーザ装置1へ送信する。
【0060】
ゲーム情報管理手段222は、ユーザ装置1によるゲームの進行に必要となる各種情報を管理し、各種処理を実行する。具体的に例えば、ゲーム情報管理手段222は、ユーザ装置1から送信されてきたアカウント情報に対する認証、ユーザ装置1からの
各種ゲーム情報のダウンロード要求に対して、ゲーム情報等の配信等を実行する。
【0061】
プレイ履歴管理手段224は、第2のPFを介して提供される各種ゲーム等に関するユーザのプレイ履歴を管理する。具体的にプレイ履歴管理手段224は、プレイ履歴DB400に格納された情報のうち、対象ゲーム及び関連ゲームのプレイ履歴に関する情報を取得し、その情報を、プレイ履歴情報としてユーザ装置1へ送信する。
【0062】
図4は、第1のPFからユーザ装置1を介してユーザに提示される画像の一例を示している。
図4の例では、表示領域500の領域内において、表示領域510、表示領域520、表示領域530の夫々の表示領域が設定されている。
表示領域510乃至530の夫々には、所定のカテゴリ毎に代表的な作品(映画等)が表示されている。具体的に
図4の例では、表示領域510にはユーザが現在視聴中の作品(過去に視聴した作品を含む)等が、表示領域520には統計的に他のユーザに人気の高い作品等が表示されている。
なお、このような作品の峻別や検索は、任意のアルゴリズムにより実行されてもよいが、例えば、本実施形態では、映像提供サーバ2は、各映画等の性質や条件等に基づくタグを設定し、当該タグに基づいて表示を行うものとして説明する。
ここで、表示領域530を見ると、「ゲームと連動(特典あり)」というカテゴリの作品として、「The SAMURAI ~Movie~」という作品が表示されている。これは、「The SAMURAI ~Movie~」という作品が関連性のあるゲームタイトルと連動し、この作品を視聴したユーザが対象となるゲームをプレイした場合に所定の特典が付与される旨を示している。
ユーザは、このようなタグを用いた検索を行うことで、作品を視聴することでゲームでの特典を合わせて取得できるようなお得な作品を把握することができる。なお、
図4の例では、ユーザは、表示領域530内に表示されている「The SAMURAI ~Movie~」を選択(クリック等)することで、本作品を視聴することができる。
そして、次の
図5に示すのが、「The SAMURAI ~Movie~」の視聴を終了したユーザに表示される画像の一例である。具体的に
図5の例では、「視聴が終了しました。」というメッセージとともにA1乃至A3の3つの選択領域が表示されている。ユーザは、そのうちの一つの選択領域を選択(クリック等)することで、次の画面へと遷移することができる。本実施形態では、ユーザは、選択領域A1を選択したものとして、第2のPFへと遷移する。具体的には、
図6の示す画像がユーザに表示される。なお、ユーザが選択領域A2を選択(クリック等)した場合、別途設定されたゲームの購入用のウェブサイト等がユーザに表示される。
なお、選択領域A2を別途設けることなく、選択領域A1が選択された際に、ユーザが当該ゲームを購入していない場合には、本システムは、自動的にゲームの購入用のウェブサイト等がユーザに表示されるようにしてもよい。
ここで映像提供サーバ2は、例えば、以下の方法により、「ゲームと連動(特典あり)」のタグを設定できる。具体的に、例えば、映像提供サーバ2は、ゲーム提供サーバ3で生成されたゲームと連動する作品であることを特定するための情報(作品名、作品番号、リンク先の情報等)を取得して、その情報に基づいて「ゲームと連動(特典あり)」のタグを設定できる。なお、このような特定のための情報は、手動で入力されて管理されてもよいし、例えば、第2のPFにより取得され、第1のPFに対して通知されてもよい。
【0063】
図6は、第2のPFからユーザ装置1を介してユーザに提示される画像の一例を示している。
図6の例では、表示領域600の領域内において、表示領域610、表示領域620の夫々の表示領域が設定されている。
図4の例と同様に、表示領域610及び620の夫々には、所定のカテゴリ毎に代表的なゲームが表示されている。具体的に
図6の例では、表示領域610にはユーザが既に購入済みのゲームの一例として、「The SAMURAI ~Game~」というゲームが表示されている。
この「The SAMURAI ~Game~」というゲームは、
図4で示した「The SAMURAI ~Movie~」という作品の元となったゲームであり、世界観や登場キャラクタ等の作品内の設定の多くが共通している。現在、「The SAMURAI ~Game~」では、「The SAMURAI ~Movie~」の視聴者に向けてゲーム内で様々なイベントを実施している。ユーザは、
図6の例において、表示領域610内に表示されている「The SAMURAI ~Game~」を選択(クリック等)することで、ゲームをプレイすることができる。
なお、
図6の表示領域620の例では、一例として、対象となる月においてプレイ数の多い人気の高いゲーム等が表示されている。
【0064】
次に、
図7を参照しながら、通常チュートリアル及び特別チュートリアルの具体的な流れの一例を説明する。
以下、特別チュートリアルの流れを通常チュートリアルと比較しながら説明する。
図7の(A)に示す通り、通常チュートリアルにおいて、ゲームを初めて開始したユーザは、まず、ゲームの世界観を反映したオープニングムービーを視聴する。次に、自身がゲーム内で使用するキャラクタを作成(能力値や見た目を決定)し、ゲーム空間内における移動操作や攻撃操作等を習得する。さらに、ストーリーの背景や留意事項といったゲームの簡単な説明を受ける。そして、ユーザは、最後に習得事項を復習できるような簡単なクエスト(チュートリアルクエスト)を体験した上で、本格的にゲームを開始する。
このようなコンテンツを体験することで、ユーザは、初めてゲームをプレイする場合でも、ゲームの内容を簡単に把握することができ、ゲームに馴染みやすくなる。なお、チュートリアルの内容や順番、構成等はゲームの内容等によって様々である。
図7の例はあくまでも例示であり、当然に限定されない。
【0065】
これに対して、
図7の(B)に示す特別チュートリアルでは、通常チュートリアルの内容の一部が変更される。具体的に
図7の(B)の例では、まず、オープニングを視聴したユーザに対して、「映画版チュートリアルをプレイしますか?」という選択肢が提示される。特別チュートリアルにおいては、この選択肢に「Yes」を選択したユーザに対して、通常のコンテンツと異なる内容のコンテンツが提供される。
続いて、ユーザは、キャラクタの作成を行う。ここで、一般的なキャラクタの作成方法としては、例えば、ゲーム内に用意されたキャラクタを構成し得る体のパーツ(髪型、体系、肌の色、アクセサリの有無等)の候補から、ユーザにより任意に選択されたパーツを組み合わせて構成することでキャラクタを作成する方法等が知られており、
図7の(A)の例でもこの方法が採用されている。
これに対して、
図7の(B)の例では、例えば、映画作品で登場したキャラクタ(例えば、主人公)を模したキャラクタが自動で作成される方法を採用する。これにより、ユーザは、馴染みのある映画版のキャラクタを簡単に作成して、ゲームを楽しむことができる。ただし、この場合も例えば、本システムは、自動で映画版のキャラクタを作成するのか、ある程度自分でもカスタマイズ等を行うのかどうかをユーザに選択させる仕様を採用してもよい。
次に、キャラクタの作成が終了したユーザに対しては、「映画の世界で基本操作を習得しますか?」という選択肢が提示される。ここで、Yesを選択したユーザには、映画の世界観を模した特別な基本操作の習得のためのコンテンツが提供される。例えば、先ほど作成した映画版のキャラクタを、映画中の世界観の中で操作しながら基本操作の習得を促す特別なコンテンツが提供される。
また、特別チュートリアルでは、例えば、映画作品の1シーンに対応する操作が行われた場合、再度、映画に戻って、ユーザがそのシーンを確認することができる誘導機能が設定される。具体的に
図7の(B)の例で言えば、映画作品で実際に使われていた技の操作を行うことが可能なチュートリアルクエストをプレイするユーザに対して、「映画の〇〇シーンの技を発動可能です。映画に戻ってこのシーンを確認しますか?」という選択肢が提示され、Yesを選択したユーザはそのシーンを確認することができる。これにより、ユーザの記憶にある映画のシーンを思い出させることにより、ユーザに当該技を習得する意欲を高めさせることができる。
なお、ユーザが、映画のシーンを確認するために映画にアクセスする方法は任意である。例えば、本システムは、チュートリアルクエストにおいて、映画の提供先のウェブサイト等へ遷移するためのリンクが表示される仕様を採用してもよいし、例えば、チュートリアルクエストにおいて映画のシーンのムービーが再生される仕様を採用してもよい。また例えば、本システムは、チュートリアルクエストを進行させつつ、当該ムービーがゲーム画面の一部に挿入されて再生される仕様を採用してもよい。ユーザは、このようにして映画の動きと同様の動きと認識して練習することで、よりゲームの内容を効率的に習得することができる。
【0066】
次に
図8を参照しながら、ユーザのプレイヤタイプについて説明する。
図8には、具体的に想定される5つのプレイヤタイプの例が示されている。
(1)タイプ1
タイプ1のユーザは、例えば、映画作品及び関連作品を視聴しており、対象ゲーム及び関連ゲームもプレイしているユーザである。タイプ1のユーザは、対象ゲームや関連ゲームのコアなファンであり、対象ゲームの操作についても習熟している。このようなユーザに対しては、そもそもチュートリアル自体が不要であり、特別チュートリアルの提供も不要である。
そのため、例えば、タイプ1のユーザに対しては、チュートリアルは提供されず、コラボイベントのみが提供される。これにより、ユーザは、必要以上に煩雑ではなく、簡単に対象ゲームの世界観と映画作品の世界観のコラボレーションを楽しむことができる。
(2)タイプ2
タイプ2のユーザは、例えば、映画作品及び関連作品を視聴したものの、ゲームのプレイ経験のないユーザである。タイプ2のユーザは、普段ゲームをプレイすることの少ないユーザであると考えられるため、ゲームの内容について十分な説明を適切な方法で提供することが必要となる。
そのため、例えば、タイプ2のユーザに対しては、特別チュートリアルとコラボイベントの両方が提供される。これにより、タイプ2のユーザは、映画作品との相互作用を楽しみながら、容易にゲームに馴染むことができる。
なお、タイプ2のユーザは、一般的なユーザと比較してもゲーム等に慣れていない可能性があるため、例えば、タイプ2のユーザに提供される特別チュートリアル又はゲーム本編は、通常よりも難易度が低く設定されてもよい。
(3)タイプ3
タイプ3のユーザは、例えば、対象ゲーム及び関連ゲームはプレイしており、今回、映画作品を初めて視聴したユーザである。タイプ3のユーザにとっても、チュートリアルは不要である。そのため、タイプ3のユーザにも、タイプ1のユーザと同様に、特別チュートリアルは提供されず、コラボイベントのみが提供される。
しかし、タイプ3のユーザは、タイプ1のユーザと異なり関連作品の視聴は行っていない。そのため、タイプ3のユーザに提供されるコラボイベントは、一部が簡略化されてもよい。
(4)タイプ4
タイプ4のユーザは、例えば、対象ゲーム及び関連ゲームはプレイしているものの、映画作品及び関連作品はいずれも視聴していないユーザである。タイプ4のユーザは、映画等の関連コンテンツにはあまり興味がなく、純粋にゲームのみを楽しむユーザである。そのため、タイプ4のユーザにも、タイプ1やタイプ3のユーザと同様に、特別チュートリアルは提供されず、コラボイベントのみが提供される。
しかし、タイプ4のユーザは、タイプ3のユーザと比較して、さらに映画作品への興味が薄い。そのため、タイプ4のユーザに提供されるコラボイベントは、さらに一部が簡略化されてもよいし、そもそもタイプ4のユーザにはコラボイベントは提供されなくてもよい。
(5)タイプ5
タイプ5のユーザは、例えば、過去に関連ゲームをプレイしたことがあるものの、今回、映画作品を視聴して、改めて対象ゲームに復帰するユーザである。タイプ5のユーザには、特別チュートリアルとコラボイベントの両方が提供されることが望ましい。しかし、タイプ5のユーザは、タイプ2のユーザと異なり、過去に関連ゲームをプレイしているため基本的な操作等については説明が不要な場合も想定される。
そこで、タイプ5のユーザへの特別チュートリアルは、内容の一部が簡略化されてもよい。具体的に、タイプ5のユーザへの特別チュートリアルにおいて、基本的な操作等の説明の要否をユーザに選択させてもよい。この場合、特別チュートリアルの内容は、基本的な操作等の説明が省略され、ゲームの世界観や登場人物等の説明が中心となり、ユーザをより強くゲームに誘因することができる。
【0067】
図9は、ユーザ装置1が実行する視聴履歴連動ゲーム処理の流れの一例を示している。
【0068】
ステップS1において、入力操作受付手段62は、ユーザにより入力されたゲームの開始に関する操作指示を受け付ける。
【0069】
ステップS2において、視聴履歴情報取得手段64は、映像提供サーバ2から送信されてきた視聴履歴情報を、通信部19を介して取得する。
【0070】
ステップS3において、プレイ履歴情報取得手段66は、ゲーム提供サーバ3から送信されてきたプレイ履歴情報を、通信部19を介して取得する。
【0071】
ステップS4において、プレイヤタイプ決定手段68は、視聴履歴情報及びプレイ履歴情報に基づいて、ユーザのプレイヤタイプを決定する。
【0072】
ステップS5において、プレイヤタイプ決定手段68で決定されたユーザのプレイヤタイプに基づいて、ユーザに提供するチュートリアルの内容を決定する。
【0073】
ステップS6において、追加コンテンツ管理手段82は、プレイヤタイプ決定手段68で決定されたユーザのプレイヤタイプに基づいて、追加コンテンツの提供の有無を決定する。
【0074】
ステップS7において、コンテンツ内容管理手段84は、プレイヤタイプ決定手段68で決定されたユーザのプレイヤタイプに基づいて、ゲーム内の各種コンテンツの内容の変更の有無を決定する。
【0075】
ステップS8において、ゲーム内処理管理手段70は、チュートリアル管理手段80、追加コンテンツ管理手段82及びコンテンツ内容管理手段84で決定されたゲーム内処理の内容に基づいて、各種ゲーム内処理を実行する。これにより視聴履歴連動ゲーム処理は終了する。
【0076】
以上、本開示の一実施形態について説明したが、本開示は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本開示の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本開示に含まれるものである。
【0077】
<他の実施形態>
【0078】
ここで、上述の実施形態とは異なる他の実施形態における、特別チュートリアルの例を示す。上述の実施形態の特別チュートリアルは、ゲーム版と映画版で世界観や背景等が近い場合を想定してチュートリアルの構成等が決定されていた。しかし、例えば、ゲーム版と映画版の共通点が一部のキャラクタのみである場合や、世界観や背景は共通するもののキャラクタの多くが異なるというような場合も存在する。このような場合には、以下のような特別チュートリアルやその後のゲーム本編等における特別ゲームを採用することで、より自然な形でチュートリアルを提供することができる。
すなわち、例えば、本システムは、チュートリアル中のゲームの操作を教えるためのNPC(Non Player Character)として映画のキャラクタを登場させてもよい。また、例えば、本システムは、特別ゲーム中にともに戦う強力な仲間として映画のキャラクタを登場させてもよい。このようなゲームであれば、映画版とゲーム版で、少し世界観が異なっているよう場合でも、より自然にユーザをゲームに誘因することができる。
【0079】
また、上述の実施形態では説明を省略したが、視聴履歴情報は、映画等の視聴の有無に限られず、各エピソード、チャプター等の各種視聴状況を示す情報を含むことができる。この場合、本システムは、このような詳細な視聴状況に基づいて、上述の各種各様のゲーム内処理を実行してもよい。
例えば、ユーザが、映画内の特定のエピソードを視聴した場合、そのエピソードを視聴した履歴含む視聴履歴情報が第1のPFから第2のPFへ共有され、対応するゲーム内コンテンツ等が解放される。ここで解放されるゲーム内コンテンツは、例えば、そのエピソードに登場する敵キャラクタが登場するコンテンツ等を新たに開放してもよいし、例えば、既存のコンテンツ等にその敵キャラクタ等を登場させてもよい。
【0080】
また、上述の実施形態では説明を省略したが、視聴履歴情報に基づく制御は、ゲームを開始、又は、実行するための制御に対する変更であってもよい。具体的に例えば、本システムは、視聴履歴情報に基づいて、映画を視聴したユーザに対して、ゲームを購入する際の値段を変更する、ゲーム内の追加コンテンツや有料アイテム等を購入する際の値段を変更する等してもよい。
【0081】
また、上述の実施形態(特に
図7の(B)の実施形態)において、特別チュートリアルの具体的な一例として映画作品で登場したキャラクタを模したキャラクタを作成する例を示したが、これはあくまでも例示であり限定されない。例えば、ゲームのキャラクタは、そのままで、プレイ中の仮想空間(背景等)、又は、仮想空間内に設置されるオブジェクトの内容が映画の世界観に沿ったものであってもよい。
【0082】
本システムの適用対象となるサービスの特徴や背景について補足する。
すなわち、本サービスは、第1のPFを介して提供される映画等の配信サービスと、第2のPFを介して提供されるゲーム等の配信サービスを組み合わせることにより実現される複合的なサービスである。異なるプラットフォームを介して提供されるサービスを連携し、その情報を共有することで、単にゲーム等を提供するのではなく、関連するコンテンツを視聴したユーザに対して、さらなる付加価値を提供する。
このような複数のコンテンツに係るサービスとしては、上述の通り、例えば、映画のチケットの購入者に対してゲーム内のキャラクタを付与する、ゲームをプレイしているユーザに対して、映画のオリジナルキャラクタを配布する等の試みは存在していた。しかし、これらの方法はいずれも、映画を視聴したユーザがゲームに定着するには不十分なものだった。
これに対して、本サービスの特に重要な目的の一つは、映画等を視聴して、新たにゲームに興味を持ったユーザに対して、様々な工夫や特典を付与することで、映画だけでなくゲームも好きになってもらうという点にある。これにより、ユーザがより楽しみながらゲームをプレイできるだけでなく、他のユーザにとっても、ゲーム人口の増加によりゲーム自体がさらに盛り上がるという利点がある。
なお、本サービスでは、例えば、映画を視聴していないユーザもチュートリアルの一部を省略する等の柔軟な処理を行うことができるため、そのようなユーザにとっても利点がある。
【0083】
また、上述の実施形態において、本システムは、ゲームに適用されるものとして説明したが、特に限定されない。例えば、テレビ番組の録画システムやインターネット閲覧システム等のゲーム以外の汎用的な情報処理システムに適用されてもよい。
また、上述の実施形態において、第1のPFとしてネットワークを介して映像コンテンツを提供する映像提供サーバを例示したが、例えば、第1のPFは放送網や放送電波塔を介して映像コンテンツを配信するテレビ等であってもよい。この場合、例えば、ユーザ装置1が映像コンテンツの視聴履歴を蓄積し、第2のPFはユーザ装置1に蓄積された視聴履歴等を取得するように構成してもよい。
【0084】
また、上述の実施形態において、関連ゲームは対象ゲームのナンバリング作品等であるものとして説明したが限定されない。例えば、関連ゲームは、対象ゲームと同じ、又は、関連するゲームジャンル等の関連性を有していればよく、例えば、異なるタイトル、又は、異なる企業のゲーム等であってもよい。
【0085】
また、上述の実施形態では説明を省略したが、本システムに係るゲームは、例えば、プレイステーション(登録商標)等の家庭用ゲーム機、ニンテンドースイッチ(登録商標)等の携帯用のゲーム機、業務用に設計された各種ゲーム機、もしくは、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット等の電子機器等である各種ハードウェア(例えば、ユーザ装置1)により実行されてもよい。
【0086】
また、上述の実施形態では説明を省略したが、第1のPF又は第2のPFに関連するウェブページにおいて、ゲーム内で使用可能なアイテムやキャラクタ等が販売されてもよい。ユーザ装置1は、そのようにして購入されたアイテムやキャラクタ等を特定するための情報を取得し、その情報に基づいてゲーム内処理を実行してもよい。
【0087】
また、上述の実施形態では説明を省略したが、上述のゲームの内容は限定されない。本システムは、例えば、RPG(Role Playing Game)、アクションゲーム、シミュレーションゲーム、スポーツゲーム、カードゲーム、バトルロワイヤル(対称型、非対称型)、FPS(First Person Shooter)、RTS(Real Time Strategy)、MOBA(Multiplayer online battle arena)、音楽ゲーム、格闘ゲーム、クイズゲーム等のあらゆるゲームに適用されてもよい。
【0088】
また、上述の実施形態において、通常チュートリアル及び特別チュートリアルの一例を例示して説明したが、限定されない。チュートリアルは、ゲームを初めてプレイするユーザがゲームに慣れるという目的に沿って任意に生成されるものであり、具体的なチュートリアルの構成や順番等は各種各様である。そのため、上述の実施形態におけるチュートリアルもあくまでも例示であり、チュートリアルの構成や順番等はゲームの管理者等の任意である。
【0089】
また、上述の実施形態において、本システムは、視聴履歴情報及びプレイ履歴情報に基づいて、映画等に関連するゲームの制御を実行するものとして説明したが、限定されない。本システムは、視聴履歴情報又はプレイ履歴情報のいずれかのみに基づいて映画等に関連するゲームの制御、すなわち各種ゲーム内処理を実行してもよい。
【0090】
また、上述の実施形態におけるプレイヤタイプは例示であり、限定されない。プレイヤタイプを分類する基準や内容は、本システムの管理者等の任意である。
さらに言えば、プレイヤタイプの採用自体が必須ではなく、例えば、本システムは、プレイヤタイプに基づかずに実行するゲーム内処理を決定してもよい。
【0091】
また、上述の実施形態では説明を省略したが、例えば、本システムは、チュートリアル又はゲームの難易度を変更できてもよい。これにより、ユーザは、自身のプレイヤタイプ等によって、さらに快適な環境でゲームをプレイすることができる。
【0092】
また、上述の実施形態において、視聴履歴情報は、第1のPFを介して取得されるものとして説明したが、限定されない。例えば、本システムは、チケットの半券や映画館の内部に設置されたQRコード(登録商標)等を利用して視聴履歴情報を取得してもよいし、ユーザにより視聴の有無を任意で入力等させることで視聴履歴情報を取得してもよい。なお、本システムは、これらの方法を採用する場合、ユーザが実際に映画等を視聴した確度の高さに応じて、実行するゲーム内処理を変更してもよい。
【0093】
なお、上述の実施形態では説明を省略したが、本システムは、ユーザのプレイヤタイプに応じて、チュートリアル又はゲーム自体の難易度を変更してもよい。例えば、本システムは、
図8の例のタイプ2のようにゲーム自体に慣れていないユーザに対しては、強力なサポートキャラクタやアイテム等を付与することによりゲーム自体の難易度を下げて、よりゲームを継続しやすい環境を提供してもよい。
【0094】
また、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
換言すると、
図3等の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。
即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が情報処理システムに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは
図3等の例に限定されない。また、機能ブロックの存在場所も、
図3等の例に限定されず、任意でよい。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成されてもよいし、ソフトウェア単体で構成されてもよいし、それらの組み合わせで構成されてもよい。
【0095】
また、本システムを構成する各種ハードウェアの数や使用者は任意であるし、他のハードウェア等を含み構成されてもよい。
【0096】
また、一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
【0097】
また、コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータであってもよい。
すなわち、例えば、上述の実施形態における各種ハードウェアには、任意のコンピュータ、任意のスマートフォン等の携帯端末、任意のゲーム機等が自由に採用されてもよい。さらに言えば、各種入力部や各種出力部等の種別や内容についても任意の組み合わせが採用されてもよい。
【0098】
また、このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザ等にプログラムを提供するために装置本体とは別に提供される図示せぬリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でプレイヤに提供される記録媒体等で構成されてもよい。
【0099】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理は勿論、並列的又は個別に実行されてもよい。また、上述の実施形態で記載するステップは、一部が省略されてもよい。
【0100】
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味している。
【0101】
これらの他の実施形態を採用した場合においても、本実施形態の作用効果は発揮される。また、本実施形態と他の実施形態、及び他の実施形態同士を適宜組み合わせることも可能である。
【0102】
以上をまとめると、本開示が適用される情報処理システムは、次のような構成を有する各種各様の実施形態を取ることができる。
すなわち本開示が適用される情報処理システムは、
ゲームの制御を実行する情報処理システムであって、
前記ゲームをプレイするユーザによる、前記ゲームとは異なる第1のコンテンツの視聴状況に関する情報を少なくとも含む、視聴状況情報を取得する視聴状況情報取得手段(例えば、視聴履歴情報取得手段64)と、
前記ユーザによる前記ゲームの過去のプレイ状況に関する情報を少なくとも含む、プレイ状況情報を取得するプレイ状況情報取得手段(例えば、プレイ履歴情報取得手段66)と、
前記視聴状況情報及び前記プレイ状況情報に基づいて、前記第1のコンテンツに関連する前記ゲームの制御を実行するゲーム制御手段(例えば、ゲーム内処理管理手段70)と、
を備える情報処理システムであれば足りる。
【0103】
<効果>
これにより、関連する映画等を視聴したユーザが、ゲームをより楽しむことができる。
【符号の説明】
【0104】
1 ユーザ装置
11 制御部
60 ゲーム処理実行手段
62 入力操作受付手段
64 視聴履歴情報取得手段
66 プレイ履歴情報取得手段
68 プレイヤタイプ決定手段
70 ゲーム内処理管理手段
80 チュートリアル管理手段
82 追加コンテンツ決定手段
84 コンテンツ内容管理手段
2 映像提供サーバ
100 制御部
150 第1のPF管理手段
152 視聴履歴管理手段
300 視聴履歴DB
3 ゲーム提供サーバ
220 第2のPF管理手段
222 ゲーム情報管理手段
224 プレイ履歴管理手段
400 プレイ履歴DB
【手続補正書】
【提出日】2023-04-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象ゲームの制御を実行する情報処理システムであって、
前記対象ゲームをプレイするユーザによる、前記対象ゲームとは異なる第1のコンテンツ、および、前記第1のコンテンツとタイトル又はジャンルにおいて関連性を有する関連作品の視聴状況に関する情報を少なくとも含む、視聴状況情報を取得する視聴状況情報取得手段と、
前記ユーザによる前記対象ゲーム、および、前記対象ゲームとタイトル又はジャンルにおいて関連性を有する関連ゲームの過去のプレイ状況に関する情報を少なくとも含む、プレイ状況情報を取得するプレイ状況情報取得手段と、
前記視聴状況情報及び前記プレイ状況情報に基づいて、前記第1のコンテンツに関連する前記対象ゲームの制御を実行するゲーム制御手段と、
を備える情報処理システム。
【請求項2】
前記ゲーム制御手段は、前記視聴状況情報及び前記プレイ状況情報に基づいて、前記ユーザの種別を分類し、分類された当該種別に応じて前記対象ゲームの制御を実行する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記ゲーム制御手段は、前記視聴状況情報及び前記プレイ状況情報に基づいて、前記対象ゲームにおいて前記第1のコンテンツに基づく追加コンテンツを追加で提供するか否かを決定する、
請求項1又は2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記関連作品の前記視聴状況情報に基づいて、前記追加コンテンツの内容を変化させる、
請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記ゲーム制御手段は、前記視聴状況情報及び前記プレイ状況情報に基づいて、前記対象ゲームにおいて前記第1のコンテンツと異なる第2のコンテンツを、前記第1のコンテンツと差し替えて提供するか否かを決定する、
請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記関連ゲームの前記プレイ状況情報に基づいて、前記第2のコンテンツの内容を変化させる、
請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記第1のコンテンツは第1のプラットフォームにおいて提供され、
前記対象ゲームは第2のプラットフォームにおいて提供され、
前記ゲーム制御手段は、前記第1のプラットフォームにおける前記第1のコンテンツを選択するために提供されるインターフェースが前記ユーザによって操作されることにより、前記第2のプラットフォームにおける前記対象ゲームの制御を実行し、
前記第1のプラットフォームにおける前記第1のコンテンツを選択するために提供される前記インターフェースを含む画面において、前記ユーザが前記対象ゲームで利用可能なゲーム媒体を購入したことを特定するための購入情報を受信し、前記購入情報に基づく前記対象ゲームの制御をさらに実行する、
請求項1乃至6のうちいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項8】
対象ゲームの制御を実行するコンピュータを、
前記対象ゲームをプレイするユーザによる、前記対象ゲームとは異なる第1のコンテンツ、および、前記第1のコンテンツとタイトル又はジャンルにおいて関連性を有する関連作品の視聴状況に関する情報を少なくとも含む、視聴状況情報を取得する視聴状況情報取得手段と、
前記ユーザによる前記対象ゲーム、および、前記対象ゲームとタイトル又はジャンルにおいて関連性を有する関連ゲームの過去のプレイ状況に関する情報を少なくとも含む、プレイ状況情報を取得するプレイ状況情報取得手段と、
前記視聴状況情報及び前記プレイ状況情報に基づいて、前記第1のコンテンツに関連する前記対象ゲームの制御を実行するゲーム制御手段と、
として機能させるプログラム。