(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023078629
(43)【公開日】2023-06-07
(54)【発明の名称】会議システム、会議サーバ、及び会議プログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 7/15 20060101AFI20230531BHJP
H04N 21/431 20110101ALI20230531BHJP
H04M 3/56 20060101ALI20230531BHJP
【FI】
H04N7/15 150
H04N21/431
H04M3/56 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021191847
(22)【出願日】2021-11-26
(71)【出願人】
【識別番号】300084030
【氏名又は名称】システムインテリジェント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100154184
【弁理士】
【氏名又は名称】生富 成一
(74)【代理人】
【識別番号】100105795
【弁理士】
【氏名又は名称】名塚 聡
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 章弘
【テーマコード(参考)】
5C164
5K201
【Fターム(参考)】
5C164FA10
5C164UB83P
5C164UB88S
5C164VA07P
5C164VA13S
5C164VA36S
5K201AA05
5K201BB09
5K201BB10
5K201CA01
5K201CA05
5K201CA06
5K201DC06
5K201EC06
5K201ED07
5K201EF03
5K201EF04
5K201EF10
(57)【要約】
【課題】 複数の参加者が各々同時に資料を提示できる会議システムを提供する。
【解決手段】 複数の端末とサーバが通信回線を介して接続される会議システムであり、サーバが、会議室への入室が許可された参加者により使用される端末から動画を入力して会議室の画面を作成する画面作成部と、端末から音声を入力して会議室の音声を調整する音声処理部を備え、画面作成部が、入室が許可された参加者の人数にもとづき会議室の画面のレイアウトを作成する作成部、端末からの動画を表示するレイアウトにおける表示領域を決定する配置決定部、決定された表示領域に端末に対応する動画を表示させるユーザ表示部、及び、一又は複数の端末から送信されてきた差替依頼及び資料情報を入力すると、それぞれのユーザ端末に対応する表示領域に動画に替えて資料情報を表示させる個別切替部を有する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のユーザ端末と会議サーバが通信回線を介して接続される会議システムであって、
前記会議サーバが、会議室への入室が許可された参加者により使用される前記ユーザ端末から動画を入力して前記会議室の会議画面を作成する画面作成部と、前記ユーザ端末から音声を入力して前記会議室の音声を調整する音声処理部を備え、
前記画面作成部が、
前記入室が許可された参加者の人数にもとづき前記会議画面のレイアウトを作成するレイアウト作成部、
前記ユーザ端末から送信されてきた動画を表示する前記レイアウトにおける表示領域を決定する配置決定部、
前記レイアウトにおける決定された前記表示領域に前記ユーザ端末に対応する動画を表示させるユーザ表示部、及び、
一又は複数の前記ユーザ端末から送信されてきた差替依頼及び資料情報を入力すると、それぞれのユーザ端末に対応する前記表示領域に動画に替えて前記資料情報を表示させる個別切替部を有する
ことを特徴とする会議システム。
【請求項2】
前記画面作成部が、
一又は複数の前記ユーザ端末から送信されてきた、前記資料情報が表示された前記表示領域における選択情報を入力すると、当該ユーザ端末において前記資料情報を拡大して表示させ、当該ユーザ端末から送信されてきた、前記資料情報が拡大表示された領域における選択情報を入力すると、前記資料情報の拡大表示を終了して元の表示に戻す個別拡大部をさらに有する
ことを特徴とする請求項1記載の会議システム。
【請求項3】
前記音声処理部が、
一又は複数の前記ユーザ端末から音声を入力すると、当該ユーザ端末に対応する前記表示領域の位置にもとづいて、ステレオの左右の音声の出力割合を設定する音声配置設定部、及び、
設定された前記出力割合にもとづいて、当該ユーザ端末から入力した音声をステレオ音声に変換して、参加者により使用される全ての前記ユーザ端末に送信するステレオ処理部を有する
ことを特徴とする請求項1又は2記載の会議システム。
【請求項4】
複数のユーザ端末に通信回線を介して接続される会議サーバであって、
会議室への入室が許可された参加者により使用される前記ユーザ端末から動画を入力して前記会議室の会議画面を作成する画面作成部と、前記ユーザ端末から音声を入力して前記会議室の音声を調整する音声処理部を備え、
前記画面作成部が、
前記入室が許可された参加者の人数にもとづき前記会議画面のレイアウトを作成するレイアウト作成部、
前記ユーザ端末から送信されてきた動画を表示する前記レイアウトにおける表示領域を決定する配置決定部、
前記レイアウトにおける決定された前記表示領域に前記ユーザ端末に対応する動画を表示させるユーザ表示部、及び、
一又は複数の前記ユーザ端末から送信されてきた差替依頼及び資料情報を入力すると、それぞれのユーザ端末に対応する前記表示領域に動画に替えて前記資料情報を表示させる個別切替部を有する
ことを特徴とする会議サーバ。
【請求項5】
前記音声処理部が、
一又は複数の前記ユーザ端末から音声を入力すると、当該ユーザ端末に対応する前記表示領域の位置にもとづいて、ステレオの左右の音声の出力割合を設定する音声配置設定部、及び、
設定された前記出力割合にもとづいて、当該ユーザ端末から入力した音声をステレオ音声に変換して、参加者により使用される全ての前記ユーザ端末に送信するステレオ処理部を有する
ことを特徴とする請求項4記載の会議サーバ。
【請求項6】
複数のユーザ端末に通信回線を介して接続されるコンピュータにおいて実行される会議プログラムであって、
前記コンピュータを、
会議室への入室が許可された参加者により使用される前記ユーザ端末から動画を入力して前記会議室の会議画面を作成する画面作成部、及び、前記ユーザ端末から音声を入力して前記会議室の音声を調整する音声処理部として機能させると共に、
前記画面作成部を、
前記入室が許可された参加者の人数にもとづき前記会議画面のレイアウトを作成するレイアウト作成部、前記ユーザ端末から送信されてきた動画を表示する前記レイアウトにおける表示領域を決定する配置決定部、前記レイアウトにおける決定された前記表示領域に前記ユーザ端末に対応する動画を表示させるユーザ表示部、及び、一又は複数の前記ユーザ端末から送信されてきた差替依頼及び資料情報を入力すると、それぞれのユーザ端末に対応する前記表示領域に動画に替えて前記資料情報を表示させる個別切替部として機能させる
ことを特徴とする会議プログラム。
【請求項7】
前記音声処理部を、
一又は複数の前記ユーザ端末から音声を入力すると、当該ユーザ端末に対応する前記表示領域の位置にもとづいて、ステレオの左右の音声の出力割合を設定する音声配置設定部、及び、設定された前記出力割合にもとづいて、当該ユーザ端末から入力した音声をステレオ音声に変換して、参加者により使用される全ての前記ユーザ端末に送信するステレオ処理部として機能させる
ことを特徴とする請求項6記載の会議プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オンライン会議システムに関し、特に参加者によって使用される端末の画面に資料を表示させて会議が行われる会議システムに関する。
【背景技術】
【0002】
テレワークが一般化してきた昨今、社内会議や国際会議などを仮想空間内で開催し、それに参加し視聴するシステムが必要とされている。
会議への出席者は、各所からパーソナルコンピュータやタブレットなどの端末を使って参加し、その映像と音声が一カ所に集められて、適切に配置・選択され、完成した画像と音声がインターネットを経由して、自宅などの場所の端末に配信されるといったシステムが望まれ、様々な会議システムが既に実用化されている。
【0003】
会議システムにおいては、一般的に、説明を担当する参加者が、資料を他の参加者に提示して、それを見せながら会議を進行するということが行われている。その場合、会議の参加者全員の各端末画面に資料が表示され、全員で同じ資料を参照しながら会議が進められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012-231428号公報
【特許文献2】特開2014-220649号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このように、会議の参加者全員が同じ資料を参照して会議を行うように会議システムが構成されている理由は、実際の会議室における会議と同様のことが行えるようにされたものと考えられる。
しかしながら、コンピュータなどを用いた会議システムの場合、そのような実際の会議室での形態にこだわる必要はなく、より一層会議をし易いものとすることができれば望ましい。
【0006】
そこで、本発明は、会議システムにおいて、参加者のそれぞれが、同時に資料提示を行えることを可能とした。
具体的には、会議システムでは、参加者のそれぞれに対応する表示領域が設定されており、その表示領域に参加者の画像が表示されるが、その画像に替えて、各参加者が自身の提示したい資料の画像を表示可能とした。
【0007】
これにより、参加者は、それぞれが見せたい資料を他の参加者に同時に提示することができ、それらを参照しつつ会議を進めることが可能となった。
また、各表示領域をクリックすることで、各資料の画像を拡大及び縮小できるようにして、同時に提示された各資料を、それぞれの参加者が端末画面で個別に詳細に参照することも可能とした。
【0008】
このような会議システムによれば、参加者の一人が資料を他の参加者に提示して会議が行われ、主としてその参加者の話をじっと聞くという従来の一般的な会議のみならず、複数の参加者がそれぞれ同時に資料を提示し、かつ、それらに対して議論を行うといった、これまでのオンライン会議システムでは見られない会議を実施することが可能となる。
【0009】
ところで、このように参加者が議論を行う会議システムにおいては、参加者全員が同時に発話した場合でも、それらを聞き分けて会議ができるようにすることがさらに望ましい。
しかしながら、従来の会議システムにおいては、例えば一人の発話者の表示領域を強調表示することなどによって、発話者が誰であるかを示すものは存在しているものの、複数の参加者が同時に発話した場合は、誰が話しているのかを聞き分けることが困難な場合があった。
【0010】
そこで、本発明者はさらに鋭意研究して、端末の画面上における参加者の表示領域の位置にもとづいて、ステレオ音声における左右の音量を調整し、音声が聞こえてくる方向を擬似的に参加者の表示位置に対応するように設定することを可能にした。
これによって、複数の参加者が同時に発話した場合に、その音声が聞こえてくる方向を認識できるようにし、参加者の音声を区別して聞き取り易くすることができた。
【0011】
ここで、特許文献1には、テレビ会議中に、共有資料の全画面表示の指示があった場合でも、他拠点の画像と共有資料の画像とを同一画面で同時に視ることができるテレビ会議装置が提案されている。この装置によれば、使用者は同一画面において他拠点にいる相手の顔を確認しながら共有資料について説明できるようになっている。
しかしながら、この装置は、複数の参加者がそれぞれ同時に資料を提示することを可能にするものではなかった。
【0012】
また、特許文献2には、主発言者の発言音声を、他の会議出席者からの音声の音量レベルより相対的に大きく音声出力させることの可能な会議システムが記載されている。このシステムによれば、主発言者がスピーチしている間に主発言者以外の他の会議出席者が口を挟んだ場合に主発言者のスピーチの内容が聞き取れず、テレビ会議を円滑に進行させることが困難になるという課題を解消することが可能になっている。
しかしながら、このシステムは、複数の参加者が同時に発話した場合に、その音声を区別して聞き取り易くすることを可能にするものではなかった。
【0013】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、複数の参加者がそれぞれ同時に資料を提示することの可能な会議システム、会議サーバ、及び会議プログラムの提供を目的とする。
また、本発明は、上記の目的と共に、複数の参加者が同時に発話した場合に、その音声を区別して聞き取り易くすることの可能な会議システム、会議サーバ、及び会議プログラムの提供を目的する。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するため、本発明の会議システムは、複数のユーザ端末と会議サーバが通信回線を介して接続される会議システムであって、前記会議サーバが、会議室への入室が許可された参加者により使用される前記ユーザ端末から動画を入力して前記会議室の会議画面を作成する画面作成部と、前記ユーザ端末から音声を入力して前記会議室の音声を調整する音声処理部を備え、前記画面作成部が、前記入室が許可された参加者の人数にもとづき前記会議画面のレイアウトを作成するレイアウト作成部、前記ユーザ端末から送信されてきた動画を表示する前記レイアウトにおける表示領域を決定する配置決定部、前記レイアウトにおける決定された前記表示領域に前記ユーザ端末に対応する動画を表示させるユーザ表示部、及び、一又は複数の前記ユーザ端末から送信されてきた差替依頼及び資料情報を入力すると、それぞれのユーザ端末に対応する前記表示領域に動画に替えて前記資料情報を表示させる個別切替部を有する構成としてある。
【0015】
また、本発明の会議システムは、前記画面作成部が、一又は複数の前記ユーザ端末から送信されてきた、前記資料情報が表示された前記表示領域における選択情報を入力すると、当該ユーザ端末において前記資料情報を拡大して表示させ、当該ユーザ端末から送信されてきた、前記資料情報が拡大表示された領域における選択情報を入力すると、前記資料情報の拡大表示を終了して元の表示に戻す個別拡大部をさらに有する構成とすることが好ましい。
【0016】
また、本発明の会議システムは、前記音声処理部が、一又は複数の前記ユーザ端末から音声を入力すると、当該ユーザ端末に対応する前記表示領域の位置にもとづいて、ステレオの左右の音声の出力割合を設定する音声配置設定部、及び、設定された前記出力割合にもとづいて、当該ユーザ端末から入力した音声をステレオ音声に変換して、参加者により使用される全ての前記ユーザ端末に送信するステレオ処理部を有する構成とすることが好ましい。
【0017】
また、本発明の会議サーバは、複数のユーザ端末に通信回線を介して接続される会議サーバであって、会議室への入室が許可された参加者により使用される前記ユーザ端末から動画を入力して前記会議室の会議画面を作成する画面作成部と、前記ユーザ端末から音声を入力して前記会議室の音声を調整する音声処理部を備え、前記画面作成部が、前記入室が許可された参加者の人数にもとづき前記会議画面のレイアウトを作成するレイアウト作成部、前記ユーザ端末から送信されてきた動画を表示する前記レイアウトにおける表示領域を決定する配置決定部、前記レイアウトにおける決定された前記表示領域に前記ユーザ端末に対応する動画を表示させるユーザ表示部、及び、一又は複数の前記ユーザ端末から送信されてきた差替依頼及び資料情報を入力すると、それぞれのユーザ端末に対応する前記表示領域に動画に替えて前記資料情報を表示させる個別切替部を有する構成としてある。
【0018】
また、本発明の会議サーバは、前記音声処理部が、一又は複数の前記ユーザ端末から音声を入力すると、当該ユーザ端末に対応する前記表示領域の位置にもとづいて、ステレオの左右の音声の出力割合を設定する音声配置設定部、及び、設定された前記出力割合にもとづいて、当該ユーザ端末から入力した音声をステレオ音声に変換して、参加者により使用される全ての前記ユーザ端末に送信するステレオ処理部を有する構成とすることが好ましい。
【0019】
また、本発明の会議プログラムは、複数のユーザ端末に通信回線を介して接続されるコンピュータにおいて実行される会議プログラムであって、前記コンピュータを、会議室への入室が許可された参加者により使用される前記ユーザ端末から動画を入力して前記会議室の会議画面を作成する画面作成部、及び、前記ユーザ端末から音声を入力して前記会議室の音声を調整する音声処理部として機能させると共に、前記画面作成部を、前記入室が許可された参加者の人数にもとづき前記会議画面のレイアウトを作成するレイアウト作成部、前記ユーザ端末から送信されてきた動画を表示する前記レイアウトにおける表示領域を決定する配置決定部、前記レイアウトにおける決定された前記表示領域に前記ユーザ端末に対応する動画を表示させるユーザ表示部、及び、一又は複数の前記ユーザ端末から送信されてきた差替依頼及び資料情報を入力すると、それぞれのユーザ端末に対応する前記表示領域に動画に替えて前記資料情報を表示させる個別切替部として機能させる構成としてある。
【0020】
また、本発明の会議プログラムは、前記音声処理部を、一又は複数の前記ユーザ端末から音声を入力すると、当該ユーザ端末に対応する前記表示領域の位置にもとづいて、ステレオの左右の音声の出力割合を設定する音声配置設定部、及び、設定された前記出力割合にもとづいて、当該ユーザ端末から入力した音声をステレオ音声に変換して、参加者により使用される全ての前記ユーザ端末に送信するステレオ処理部として機能させる構成とすることが好ましい。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、複数の参加者がそれぞれ同時に資料を提示することの可能な会議システム、会議サーバ、及び会議プログラムの提供が可能となる。
また、本発明によれば、複数の参加者が同時に発話した場合に、その音声を区別して聞き取り易くすることの可能な会議システム、会議サーバ、及び会議プログラムの提供が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明の第一実施形態に係る会議システムの構成を示すブロック図である。
【
図2】本発明の第一実施形態に係る会議システムにおける会議サーバの構成を示すブロック図である。
【
図3】本発明の第一実施形態に係る会議システムにおける会議画面(1)を示す図である。
【
図4】本発明の第一実施形態に係る会議システムにおける会議画面(2)を示す図である。
【
図5】本発明の第一実施形態に係る会議システムにおける会議画面(3)を示す図である。
【
図6】本発明の第一実施形態に係る会議システムにおける会議画面(1)を表示する処理手順を示すフローチャートである。
【
図7】本発明の第一実施形態に係る会議システムにおける会議画面(2)及び会議画面(3)を表示する処理手順を示すフローチャートである。
【
図8】本発明の第二実施形態に係る会議システムにおける会議サーバの構成を示すブロック図である。
【
図9】本発明の第二実施形態に係る会議システムにおける会議画面(4)を示す図である。
【
図10】本発明の第二実施形態に係る会議システムにおける音声を調整する処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の会議システム、会議サーバ、及び会議プログラムの実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は、以下の実施形態の具体的な内容に限定されるものではない。
【0024】
[第一実施形態]
まず、本発明の第一実施形態について、
図1~
図5を参照して説明する。
本実施形態の会議システムは、複数のユーザ端末と会議サーバが通信回線を介して接続される会議システムであって、
図1に示すように、会議サーバ10、複数のユーザ端末20(20-1,20-2,・・・20-n)、及び通信回線30を有している。
また、会議サーバ10は、
図2に示すように、会議室設定部11、会議情報記憶部12、認証部13、画面作成部14、音声処理部15、及び送受信部16を備えている。
【0025】
会議室設定部11は、ユーザ端末20から送信されてきた会議室設定依頼にもとづいて、会議サーバ10内、又は会議サーバ10に接続された他の情報処理装置内において、会議室の領域を設定する。なお、以下では、会議室の領域が会議サーバ10内に設定されたものとして説明する。
また、会議室設定部11は、その会議室の識別情報、会議室にアクセスするためのURL、及び会議室に入室するための認証情報としてのIDとパスワードを生成して、これらを会議情報記憶部12に記憶させる。
【0026】
さらに、会議室設定部11は、送受信部16を介して、会議室にアクセスするためのURL、及び会議室に入室するためのIDとパスワードを、会議室設定依頼を送信してきたユーザ端末20へ送信する。
これらのURL、及びIDとパスワードは、参加者が使用するユーザ端末20間で、電子メールなどによって送受信され、共有化される。
なお、会議サーバ10とユーザ端末20との情報の送受信は、送受信部16を介して行われるが、以降は当該内容についての記載を省略する。
【0027】
認証部13は、識別情報ごとに設定された会議室への参加者の認証処理を行うものであり、ユーザ端末20から送信されてきたIDとパスワードが、対応する会議室のものとして会議情報記憶部12に記憶されているか否かを判定し、記憶されている場合は、そのユーザ端末20からの参加者の認証を成功と判定する。この場合、次に画面作成部14による処理が実行される。一方、記憶されていない場合は、そのユーザ端末20からの参加者の認証を失敗と判定して、その旨をユーザ端末20へ送信する。
なお、認証部13による認証方法は、IDとパスワードによるものに限定されず、あらかじめ登録されたメールアドレスなどその他の情報にもとづき認証を行う方法であってもよい。
【0028】
画面作成部14は、認証部13によって入室が許可された(認証に成功した)参加者により使用されるユーザ端末20から動画を入力して会議室の会議画面を作成するものであり、レイアウト作成部141、配置決定部142、ユーザ表示部143、個別切替部144、及び個別拡大部145を備えている。
【0029】
レイアウト作成部141は、入室が許可された参加者の人数(又は、参加者によって使用されるユーザ端末の個数)にもとづいて、会議室の会議画面のレイアウトを作成する。例えば、参加者が2人の場合、参加者の表示領域を2個横に並べたレイアウトを作成することができ、また参加者が3人の場合、参加者の表示領域を3個横に並べたレイアウトを作成することができる。
図3は、参加者が6人の場合に、参加者の表示領域を上下にそれぞれ3個ずつ横に並べたレイアウトを作成する例を示しているが、レイアウト作成の具体的な方法はこれらに限定されず、適宜設定することができる。
【0030】
配置決定部142は、ユーザ端末20から送信されてきた動画を表示する、会議画面のレイアウトにおける表示領域を決定するものであり、所定の基準に従って、会議画面におけるどの表示領域に各参加者の画像(各参加者のユーザ端末20から送信されてきた動画)を表示させるかを決定する。
例えば、会議サーバ10へのアクセス順に、各参加者の画像を左上から右上、左下から右下の順番に表示させることができる。また、各参加者に設定された識別情報にもとづき順番を決定するなど、配置決定の具体的な方法は特に限定されない。
【0031】
配置決定部142によって決定された各参加者の配置(各参加者の表示領域の位置)は、会議情報記憶部12に記憶させることができる。また、会議サーバ10における他のメモリに記憶させることもできる。
そして、各参加者の配置(情報)は、画面作成部14や音声処理部15によって参照されることができる。
【0032】
ユーザ表示部143は、レイアウトにおける各参加者の表示領域に各参加者のユーザ端末20から送信されてきた動画を表示させる。
すなわち、ユーザ表示部143は、各ユーザ端末20から送信されてきた動画を、会議画面における当該参加者のユーザ端末20に対応する表示領域に配置させる。そして、ユーザ表示部143は、作成された会議画面を参加者が使用している全てのユーザ端末20に送信する。
これによって、例えば参加者A,B,C,D,E,Fの6名が参加する会議画面(1)は、
図3に示すように表示され得る。
【0033】
個別切替部144は、一又は複数のユーザ端末20から送信されてきた資料の差替依頼及び資料情報を入力すると、それぞれのユーザ端末20に対応する表示領域に、動画に替えて資料情報(資料の画像)を表示させる。
すなわち、個別切替部144は、各ユーザ端末20から資料の差替依頼と資料情報が送信されてくると、会議画面における当該参加者のユーザ端末20に対応する表示領域に表示されている動画に替えて、資料の画像を配置させる。そして、個別切替部144は、このようにして作成された会議画面を参加者が使用している全てのユーザ端末20に送信する。
【0034】
例えば、
図3における参加者Aと参加者Fが、各ユーザ端末20から資料の差替依頼と資料を会議サーバ10へ送信した場合、
図4に示すように、会議画面における参加者Aの表示領域に参加者Aの資料の画像が表示されると共に、会議画面における参加者Fの表示領域に参加者Fの資料の画像が表示される。
【0035】
個別拡大部145は、一又は複数のユーザ端末20から送信されてきた、資料情報が表示された表示領域における選択情報を入力すると、当該ユーザ端末20において資料情報を拡大して表示させる。
また、個別拡大部145は、当該ユーザ端末20から送信されてきた、資料情報が拡大表示された領域における選択情報を入力すると、資料情報の拡大表示を終了して元の表示に戻す。
【0036】
すなわち、個別拡大部145は、各ユーザ端末20から会議画面におけるいずれかの表示領域についての拡大依頼(選択情報)が送信されてくると、当該表示領域に表示されている画像を例えば全画面に拡大して会議画面を作成する。そして、個別拡大部145は、このようにして作成された会議画面を、当該ユーザ端末20へ送信する。
【0037】
例えば、
図3における参加者Fの資料を、参加者Aが拡大して詳細に確認したいと考えた場合、参加者Aが参加者Fの表示領域をクリックすると、参加者Aのユーザ端末20から拡大依頼が会議サーバ10へ送信されて参加者Fの資料が拡大された会議画面が作成される。そして、この資料が拡大された会議画面が、参加者Aのユーザ端末20に送信され、参加者Aのユーザ端末20において、
図5に示すように、参加者Fの資料が拡大された会議画面を表示させることができる。
【0038】
また、拡大された領域をクリックすることによって縮小依頼(選択情報)をユーザ端末20から会議サーバ10に送信させ、会議サーバ10において元の会議画面に戻し、会議画面を会議サーバ10から当該ユーザ端末20に送信することもできる。
また、ユーザ端末20から会議サーバ10への拡大依頼及び縮小依頼を行うことなく、これらの拡大縮小処理を、各ユーザ端末20において実行させることもできる。
【0039】
音声処理部15は、ユーザ端末20から音声を入力して会議室における音声を調整するものであり、各ユーザ端末20から送信されてきた音声情報を、画面作成部14によって作成された会議画面と共に、参加者が使用している全ての全てのユーザ端末20に送信する。このとき、音声処理部15は、音声情報を調整した後、各ユーザ端末20に送信することができる。なお、音声情報の調整の具体的な内容については、第二実施形態において詳述する。
【0040】
ユーザ端末20は、会議システムへの参加者が使用する情報処理装置であり、パーソナルコンピュータ、タブレット、又はスマートフォンなどとすることができる。
ユーザ端末20は、ブラウザを介して会議サーバ10から送信されてきた会議画面を表示したり、あるいは会議システム用のアプリケーションを会議サーバ10などからダウンロードして記憶し、これを起動して会議サーバ10から送信されてきた会議画面を表示することができる。また、ユーザ端末20は、参加者の動画と音声を入力して、会議サーバ10に送信することができる。
通信回線30は、インターネットなどのネットワーク回線である。
【0041】
次に、本実施形態会議システムにおける会議画面の表示処理手順について、
図6及び
図7を参照して説明する。
まず、これらの処理に先だって、いずれかのユーザ端末20から会議室設定依頼が会議サーバ10に送信され、会議サーバ10が、会議室の領域を設定し、その会議室の識別情報、会議室にアクセスするためのURL、及び会議室に入室するための認証情報としてのIDとパスワードを生成する。
【0042】
そして、これらのURL、及びIDとパスワードが、会議サーバ10から当該ユーザ端末20に送信され、複数のユーザ端末20間で、電子メールなどによって送受信されて共有化される。
図6及び
図7では、ユーザ端末20として、ユーザ端末20-1とユーザ端末20-2が示されている。
【0043】
ユーザ端末20-1が、会議室にアクセスするためのURLにもとづき会議サーバ10にアクセスして、会議サーバ10から送信されてきたログイン画面にIDとパスワードを参加者の操作により入力し、これらを会議サーバ10へ送信する(ステップ10)。
会議サーバ10は、会議画面を作成し(ステップ11)、ユーザ端末20-1に会議画面を送信して(ステップ12)、ユーザ端末20-1において会議画面が表示される(ステップ13)。
このとき、会議の参加者は1名であり、会議画面にはユーザ端末20-1の参加者の表示領域のみが表示されている。
【0044】
ユーザ端末20-1には参加者の動画と音声が入力され、これらが会議サーバ10に送信される(ステップ14)。なお、ユーザ端末20-1において、参加者の動画又は音声の入力を停止して、会議サーバ10に送信されないようにすることもできるが、以下ではこれらを送信するものとして説明する。
【0045】
会議サーバ10は、参加者の動画を配置させて会議画面を更新し(ステップ15)、ユーザ端末20-1に会議画面を音声と共に送信して(ステップ16)、ユーザ端末20-1において更新された会議画面が表示され、音声が出力される(ステップ17)。
これによって、会議画面にはユーザ端末20-1の参加者の動画が表示されると共に、音声が出力可能となっている。
【0046】
次に、ユーザ端末20-2が、ユーザ端末20-1と同様に、会議室にアクセスするためのURLにもとづき会議サーバ10にアクセスして、会議サーバ10から送信されてきたログイン画面にIDとパスワードを参加者の操作により入力し、これらを会議サーバ10へ送信する(ステップ18)。
【0047】
会議サーバ10は、レイアウトを変更して会議画面を更新し(ステップ19)、ユーザ端末20-2に会議画面を音声と共に送信して(ステップ20)、ユーザ端末20-2において更新された会議画面が表示され、音声が出力される(ステップ21)。また、会議サーバ10に、ユーザ端末20-1にも会議画面を音声と共に送信させ、ユーザ端末20-1において更新された会議画面を表示させ、音声を出力させてもよい。
このとき、会議の参加者は2名となり、会議画面にはユーザ端末20-1とユーザ端末20-2の参加者の表示領域が、例えば横並びに表示されている。
【0048】
ユーザ端末20-2には参加者の動画と音声が入力され、これらが会議サーバ10に送信される(ステップ22)。
会議サーバ10は、参加者の動画を配置して会議画面を更新し(ステップ23)、ユーザ端末20-1及びユーザ端末20-2に会議画面を音声と共に送信して(ステップ24)、各ユーザ端末において更新された会議画面が表示され、音声が出力される(ステップ25,26)。
【0049】
これによって、会議画面にはユーザ端末20-1及びユーザ端末20-2の参加者の動画が表示されると共に、それぞれの音声が出力可能となっている。
そして、さらに4名の参加者がユーザ端末20を使用して会議に参加して、会議画面が
図3のような状態になっているものとし、ユーザ端末20-1は参加者Aが、ユーザ端末20-2は参加者Fが使用しているものとする。なお、ユーザ端末20-1及びユーザ端末20-2以外は、
図6及び
図7において省略している。
【0050】
次に、
図7を用いて、会議システムにおける資料の差替処理と拡大処理について説明する。なお、この説明においては音声についての記載を省略する。
まず、ユーザ端末20-1から参加者Aの表示領域についての資料の差替依頼と資料情報が会議サーバ10に送信されたとする(ステップ30)。具体的には、例えばユーザ端末20-1において資料の共有画面を開き、ユーザ端末20-1に記憶されている資料情報のファイルを選択することによって、ユーザ端末20-1から資料の差替依頼と資料情報を会議サーバ10に送信させることができる。
【0051】
会議サーバ10は、資料の差替処理を行って、会議画面を更新する(ステップ31)。具体的には、会議サーバ10は、会議画面における参加者Aの表示領域に、参加者Aの動画ではなく、ユーザ端末20-1から送信されてきた参加者Aの資料の画像を表示させる。
そして、会議サーバ10は、会議画面を参加者により使用される全てのユーザ端末20に送信し(ステップ32)、ユーザ端末20-1とユーザ端末20-2は、更新された会議画面を表示する(ステップ33,34)。
【0052】
同様にして、ユーザ端末20-2から参加者Fの表示領域についての資料の差替依頼と資料情報が会議サーバ10に送信されたとする(ステップ35)。
会議サーバ10は、資料の差替処理を行って、会議画面を更新する(ステップ36)。
【0053】
そして、会議サーバ10は、会議画面を参加者により使用される全てのユーザ端末20に送信し(ステップ37)、ユーザ端末20-1とユーザ端末20-2は、更新された会議画面を表示する(ステップ38,39)。
図4は、このようにしてユーザ端末20に表示される会議画面の例を示している。
なお、参加者の全員のユーザ端末20から資料の差替依頼を会議サーバ10に送信して、全ての参加者の表示領域に資料を表示させることができることは言うまでもない。
【0054】
次に、ユーザ端末20-1から参加者Fの資料の拡大依頼が会議サーバ10に送信されたとする(ステップ40)。具体的には、例えばユーザ端末20-1から参加者Fの表示領域がクリック(選択入力)されたことを示す情報を拡大依頼(選択情報)とすることができる。
【0055】
会議サーバ10は、参加者Fの資料が拡大された会議画面を作成して(ステップ41)、ユーザ端末20-1のみに送信し(ステップ42)、ユーザ端末20-1がこれを表示する(ステップ43)。
図5は、このようにして、参加者Fの資料が拡大表示された会議画面の例を示している。
なお、ユーザ端末20-1から拡大依頼を会議サーバ10に送信することなく、ユーザ端末20-1の会議画面において、参加者Fの資料を拡大する処理を行わせることも好ましい。
【0056】
このような本実施形態によれば、会議システムの参加者は、一人の参加者の資料だけではなく、複数の参加者の資料を同時に参照することができる。また、それらの資料を必要に応じてユーザ端末20ごとに個別に拡大表示させることもできる。このため、会議の参加者は、一人の参加者の説明を聞くだけではなく、複数の資料を参照して、活発な議論を行うことが可能である。
また、この会議システムにおける会議画面を、例えば学校の授業において使用する場合には、各生徒の回答用紙などをそれぞれの表示領域に表示させることなどができ、これまでの会議システムでは実現できなかった使用方法を実現することが可能である。
【0057】
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について、
図8及び
図9を参照して説明する。
本実施形態は、音声処理部15が、参加者の音声を区別し易いように調整できる点で第一実施形態と相違する。その他の点は、第一実施形態と同様である。
【0058】
本実施形態の会議サーバ10における音声処理部15は、
図8に示すように、音声配置設定部151とステレオ処理部152を備えている。
音声配置設定部151は、一又は複数のユーザ端末20から音声を入力すると、当該ユーザ端末20に対応する、会議画面のレイアウトにおける表示領域の位置(参加者の配置情報)にもとづいて、ステレオの左右の音声の出力割合をそれぞれ設定する。
【0059】
また、ステレオ処理部152は、設定された出力割合にもとづいて、当該ユーザ端末20から入力した音声をステレオ音声に変換して、全てのユーザ端末20へ送信する。
以下において、左側のスピーカからの出力割合と右側のスピーカからの出力割合を(左側からの出力(%)、右側からの出力(%))のように示す。
【0060】
具体的には、
図9に示すように、会議画面に5名の参加者A~Eが表示されている場合、例えば上側左端の表示領域に表示されている参加者Aのユーザ端末20から入力された音声を(100,0)と設定し、上側右端の表示領域に表示されている参加者Cのユーザ端末20から入力された音声を(0,100)と設定し、上側中央の表示領域に表示されている参加者Bのユーザ端末20から入力された音声を(50,50)と設定することができる。
【0061】
また、左下側の表示領域に表示されている参加者Dのユーザ端末20から入力された音声を(75,25)と設定し、右下側の表示領域に表示されている参加者Eのユーザ端末20から入力された音声を(25,75)と設定することができる。
そして、ステレオ処理部152が、各ユーザ端末20から入力した音声をそれぞれ設定された出力割合にもとづきステレオ音声に変換して、会議サーバ10から参加者により使用される全てのユーザ端末20へ送信させることができる。
【0062】
次に、本実施形態の会議システムにおける音声の処理手順について、
図10を参照して説明する。
図10において、ユーザ端末20-1の使用者を
図9の参加者A、ユーザ端末20-2の使用者を
図9の参加者Eとし、その他のユーザ端末20は省略している。
まず、ユーザ端末20-1から参加者Aの動画と音声が会議サーバ10に送信され(ステップ50)、ユーザ端末20-2から参加者Eの動画と音声が会議サーバ10に送信されたとする(ステップ51)。なお、以下のステップ52の処理は、ステップ50とステップ51のそれぞれに次いで行われるが、ここではまとめて説明する。また、音声についてのみ説明し、動画については省略する。
【0063】
会議サーバ10は、送信されてきた音声に対して音声処理を行う(ステップ52)。
具体的には、会議サーバ10は、各参加者の配置情報にもとづいて、ステレオの左右の音声の出力割合を設定する。例えば、参加者Aは
図9において上側左端に配置されているため、その音声の出力割合を(100,0)と設定する。また、参加者Eは
図9において右下側に配置されているため、その音声の出力割合を(25,75)と設定する。
【0064】
会議サーバ10は、これらの出力割合にもとづきそれぞれの音声をステレオ音声に変換する。
そして、会議サーバ10からステレオ音声が参加者により使用される全てのユーザ端末20に送信され(ステップ53)、ユーザ端末20-1とユーザ端末20-2において音声出力される(ステップ54,55)。
【0065】
このような本実施形態によれば、会議画面を視聴している参加者に対して、会議画面において各参加者が配置されている方向から音声が聞こえてくるようにさせることができるため、各参加者の発言を区別して聞き取り易くすることが可能となっている。
【0066】
なお、本実施形態では、音声配置が左右のみに区別可能にされているが、上下方向に取り付けられたスピーカを利用できる場合には、音声の出力割合を上下方向にも区別可能にすることもできる。例えば、会議サーバ10は、各参加者の配置情報にもとづいて、左側のスピーカからの出力割合と右側のスピーカからの出力割合と上側のスピーカからの出力割合と下側のスピーカからの出力割合を設定することが可能である。
【0067】
上記各実施形態における会議サーバは、プログラムに制御されたコンピュータを用いて実現することができる。コンピュータのCPUは、プログラムにもとづいてコンピュータの各構成要素に指令を送り、会議サーバの動作に必要となる所定の処理、例えば、会議画面作成処理、資料差替処理、会議画面送信処理、音声処理等を行わせる。このように、本発明の会議サーバにおける各処理、動作は、プログラムとコンピュータとが協働した具体的手段により実現できるものである。
【0068】
プログラムは予めROM,RAM等の記録媒体に格納され、コンピュータに実装された記録媒体から当該コンピュータにプログラムを読み込ませて実行されるが、例えば通信回線を介してコンピュータに読み込ませることもできる。
また、プログラムを格納する記録媒体は、例えば半導体メモリ、磁気ディスク、光ディスク、その他任意のコンピュータで読取り可能な任意の記録手段により構成できる。
【0069】
以上説明したように、本発明の実施形態によれば、会議システムの参加者は、一人の参加者の資料だけではなく、複数の参加者の資料を同時に参照することができ、それらの資料を必要に応じてユーザ端末ごとに個別に拡大表示させることもできる。このため、会議の参加者は、一人の参加者の説明を聞くだけではなく、複数の資料を参照して、活発な議論を行うことが可能である。
また、会議画面を視聴している参加者に対して、会議画面において各参加者が配置されている方向から音声が聞こえてくるようにさせることができるため、各参加者の発言を区別して聞き取り易くすることが可能である。
【0070】
本発明は、以上の実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内において、種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、音声処理において、音声の出力割合を上記の実施形態と異なる割合に設定するなど適宜変更することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0071】
本発明は、会議システムを使用するにあたり、複数の参加者の資料にもとづき活発な議論を行う場合になどに好適に利用することが可能である。
【符号の説明】
【0072】
10 会議サーバ
11 会議室設定部
12 会議情報記憶部
13 認証部
14 画面作成部
141 レイアウト作成部
142 配置決定部
143 ユーザ表示部
144 個別切替部
145 個別拡大部
15 音声処理部
151 音声配置設定部
152 ステレオ処理部
16 送受信部
20(20-1,20-2,・・・20-n) ユーザ端末
30 通信回線