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  • 特開-遊戯用マット 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023078716
(43)【公開日】2023-06-07
(54)【発明の名称】遊戯用マット
(51)【国際特許分類】
   A01K 15/02 20060101AFI20230531BHJP
   A63H 5/00 20060101ALI20230531BHJP
   A63H 33/00 20060101ALI20230531BHJP
【FI】
A01K15/02 D
A63H5/00 J
A63H33/00 P
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021191977
(22)【出願日】2021-11-26
(71)【出願人】
【識別番号】000111638
【氏名又は名称】ドギーマンハヤシ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001885
【氏名又は名称】弁理士法人IPRコンサルタント
(72)【発明者】
【氏名】小泉 衣里奈
【テーマコード(参考)】
2C150
【Fターム(参考)】
2C150BA43
2C150BA68
2C150CA01
2C150CA02
2C150DF06
2C150DF37
2C150EB11
2C150FB14
2C150FB46
(57)【要約】
【課題】赤ちゃんを含む人間やペットが飽きることなく遊ぶことができる遊戯用マットを提供する。
【解決手段】本体と、前記本体内に収納された少なくとも1つの笛部と、を具備し、前記笛部が、ポンプ、前記ポンプから所定の距離だけ離れて配置される鳴き笛、及び、前記ポンプを前記鳴き笛と接続するチューブを含むこと、を特徴とする遊戯用マット。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、前記本体内に収納された少なくとも1つの笛部と、を具備し、
前記笛部が、ポンプ、前記ポンプから所定の距離だけ離れて配置される鳴き笛、及び、前記ポンプを前記鳴き笛と接続するチューブを含むこと、
を特徴とする遊戯用マット。
【請求項2】
前記笛部を複数含み、1つの笛部のポンプが他の笛部の鳴き笛に隣り合うように配置されていること、
を特徴とする請求項1に記載の遊戯用マット。
【請求項3】
前記笛部を複数含み、前記複数の笛部が前記本体の外縁に沿って環状に配置されていること、
を特徴とする請求項1に記載の遊戯用マット。
【請求項4】
前記本体が、袋状の布体と、前記布体の内面に沿って配置された緩衝材と、を含み、
前記笛部が対向する前記緩衝材の間に挟持されていること、
を特徴とする請求項1~3のうちのいずれかに記載の遊戯用マット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、赤ちゃん等の人間やペットが遊ぶための遊戯用マットに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1(特開2014-135931号公報)は、可撓性を有する素材からなる袋体に、音を出力する音出力部材が設けられてなるペット用玩具を開示している。このペット用玩具では、ペットが遊んでいる際に袋体を押圧するなどして音が出力される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-135931号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1のペット用玩具のように単に音を出力するだけでは、ペットが飽きる。
【0005】
そこで、本発明の目的は、ペットが飽きることなく遊ぶことができ、更には赤ちゃんを含む人間も飽きることなく遊ぶことができる遊戯用マットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決すべく、本発明は、
本体と、前記本体内に収納された少なくとも1つの笛部と、を具備し、
前記笛部が、ポンプ、前記ポンプから所定の距離だけ離れて配置される鳴き笛、及び、前記ポンプを前記鳴き笛と接続するチューブを含むこと、
を特徴とする遊戯用マットを提供する。
【0007】
上記本発明の遊戯用マットは、
前記笛部を複数含み、1つの笛部のポンプが他の笛部の鳴き笛に隣り合うように配置されていること、又は、前記笛部を複数含み、前記複数の笛部が前記本体の外縁に沿って環状に配置されていること、が好ましい。
【0008】
また、本発明の遊戯用マットにおいては、前記本体が、袋状の布体と、前記布体の内面に沿って配置された緩衝材と、を含み、前記複数の笛部が対向する前記緩衝材の間に挟持されていること、が好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、赤ちゃんやペットがある笛部のポンプを踏むと、その笛部から離れた別の場所で音が鳴る。赤ちゃんやペットが音のした方向に向かうと、別の笛部のポンプを踏み、また別の場所で音が鳴ってペットの関心を惹く。赤ちゃんやペットは、この動作を繰り返すことで飽きることなく遊ぶことができる
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態に係るペット用マット1の概略図である。
図2】ペット用マット1における複数の笛部3の配置例を示す図である。
図3】笛部3の概略図である。
図4】ペット用マット1の概略的な断面図である。
図5】ペット用マット1の製造工程の1つを示す図である。
図6】本実施形態の変形例に係るペット用マット1の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明に係る遊戯用マットの代表的な実施形態であるペット用マットを、図面を参照しつつ詳細に説明する。ただし、本発明はこれら図面に限定されるものではない。図面は、本発明を概念的に説明するためのものであるから、理解容易のために、必要に応じて寸法、比又は数を誇張又は簡略化して表している場合もある。
【0012】
ペット用マット1は、犬などのペットPが遊ぶための平坦な遊具ないし玩具であり、床面に敷いた状態で使用される(図1参照)。ペット用マット1は、本体2と、複数の笛部3と、を具備する。
【0013】
本体2は、略均一の厚みを有するシート状の形状を有するものである。そして、図4に示すように、本体2は、袋状の布体21、及び、布体21内に収納された緩衝材22,23を含む。
【0014】
布体21は、表生地21Aと裏生地21Bとを外縁に沿って縫い合わせることで形成される。表生地21Aと裏生地21Bとしては、天然繊維からでも化学繊維からでも構成されてよい。例えば、表生地21Aとしてボア生地を、裏生地21Bとしてツイル生地をそれぞれ用いることができる。
【0015】
緩衝材22,23は、本体2を略均一の厚みに保持するとともに、本体2に所定の弾力性(押圧に対する復元性)を付与するための部材である。緩衝材22,23は、それぞれ表生地21A及び裏生地21Bの内面に沿って配置されている。したがって、緩衝材22,23は互いに向き合っており、その間に笛部3が挟持されている。
【0016】
本実施形態では、緩衝材22,23としてはシート状の綿が使用されている。ただし、本体2に所定の弾力性を与えることができる限り、緩衝材22,23の材料に制限はなく、例えば、ポリエステルの綿でもよい。
【0017】
また、本実施形態において本体2は略円形である(図1参照)。ただし、本体2の形状に特段の限定はなく、例えば、多角形などの幾何学的形状を模したものでもよいし、動物・植物・キャラクターなどを模したものでもよい(図6参照)。また、本体2の表面には、ペットPの注意を惹くための模様が描かれてもよい。
【0018】
本体2内には複数の笛部3が収納されている。より具体的には、複数の笛部3は緩衝材22,23の間に挟まれている(図4参照)。複数の笛部3は、位置ズレ防止のために、ホットメルト等の固定手法により一方の緩衝材(ここでは緩衝材23)に固着されている(図5参照)。
【0019】
図3に示すように、複数の笛部3のそれぞれは、ポンプ31、鳴き笛32、及び、ポンプ31を鳴き笛32と接続するチューブ33を含む。ポンプ31とチューブ33との接続及び鳴き笛32とチューブ33との接続の方法は特に制限されず、例えば、ホットメルト接着剤を使用して接続したり、互いに熱溶融により接着させて接続したり、また、別途の連結部材を用いて互いに接続したりすることも可能である。
【0020】
また、ポンプ31と鳴き笛32とを所定の距離Lだけ離して配置するべく、チューブ33は、ポンプ31や鳴き笛32の形状や寸法、更にはペット用マット1の形状や寸法を考慮して、本発明の効果を損なわない範囲で決定すればよいが、例えば100mm~500mm以下の長さを有することが好ましい。
【0021】
図1に例示するように、ペットPがポンプ31を踏むと、ポンプ31内の空気がチューブ33を介して鳴き笛32を通り抜け、音が鳴る。これによりペットの関心を惹く。複数の笛部3から鳴る音は同じ音でもよいが、ペットPの関心をより強く惹く観点からは、それぞれ異なる音であることが好ましい。
【0022】
図2に例示するように、ある笛部3のポンプ31が他の笛部3の鳴き笛32に隣り合うように配置されていることが好ましい。ここで、「隣り合う」とは物理的に接触していることを要求するものではなく、ある笛部3のポンプ31と他の笛部3の鳴き笛32とが所定の距離Dだけ離れていることを許容するものである。ここで所定の距離Dは、ターゲットとするペットPの体長を踏まえて設定されてよいが、例えば0mm~50mmであることが好ましい。
【0023】
一例として、複数の笛部3が本体2の外縁に沿って環状に配置されていてもよい。ペットPがある笛部3のポンプ31を踏むと、少し離れた別の場所で音が鳴る。ペットPが音のした方向に行くと、別の笛部3のポンプ31を踏み、また別の場所で音が鳴る。ペットPはこの動作を繰り返して、飽きることなく遊ぶことができる。
【0024】
上記のとおり、本実施形態では、ペットPの居る場所とは離れた場所で音が鳴るように、笛部3におけるチューブ33の長さLが設定されている。また、ある笛部3のポンプ31が他の笛部3の鳴き笛32に隣り合うように配置されている。それゆえ、ペットPからみれば、押した(又は踏んだ)場所から離れた別の場所で音が鳴るので、押した場所も当該別の場所も気になる。
【0025】
しかも、複数の笛部3(鳴き笛32)が互いに異なる音を発することで、ペットPは飽きずに遊ぶことができ、ストレス発散に繋がるし、ペットPの知育が可能となる。
【0026】
また、本体2の表生地21Aとしてボア生地を採用することで、ペットPは穴掘りの疑似体験を行うことができる。飼い主の観点からは、穴掘りして欲しくない場所でペットPが穴掘りすることを抑止することができる。
【0027】
更に、ペット用マット1は、トリーツを使わずに音を使った知育玩具として利用できる。例えば犬の知育玩具はトリーツを仕込んで使用するものが多いところ、衛生面や、遊んだ後に床が汚れるなどの問題があるが、ペット用マット1ではこの種の問題は生じない。
【0028】
以上、本発明の一実施形態に係るペット用マットの具体的な態様について説明したが、本発明はこれらのみに限定されるものではなく、種々の設計変更が可能であり、それら設計変更に係るものも本発明の技術的範囲に含まれる。
【0029】
例えば、図6に示す変形例に係るペット用マット11は、動物のキャラクターを模している。そして、複数の笛部3は、本体2の例えば手、足、腹部、頭部といった特定の部位に対応するように配置されている。ペットPが本体12の特定の部位を触ったら(押したら)、特定の場所から特定の音が発せられるため、知育玩具として有用である。
【符号の説明】
【0030】
1,11 ペット用マット
2,12 本体
3 笛部
31 ポンプ
32 鳴き笛
33 チューブ

図1
図2
図3
図4
図5
図6