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▶ ドギーマンハヤシ株式会社の特許一覧

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  • 特開-ペット用マット 図1
  • 特開-ペット用マット 図2
  • 特開-ペット用マット 図3
  • 特開-ペット用マット 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023078719
(43)【公開日】2023-06-07
(54)【発明の名称】ペット用マット
(51)【国際特許分類】
   A01K 1/015 20060101AFI20230531BHJP
【FI】
A01K1/015 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021191980
(22)【出願日】2021-11-26
(71)【出願人】
【識別番号】000111638
【氏名又は名称】ドギーマンハヤシ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001885
【氏名又は名称】弁理士法人IPRコンサルタント
(72)【発明者】
【氏名】篠田 彩音
【テーマコード(参考)】
2B101
【Fターム(参考)】
2B101AA13
2B101AA20
2B101GB01
(57)【要約】
【課題】 コンパクトに収納できるとともに遊具を安全に保管できるペット用マットを提供すること。
【解決手段】 表生地、及び、複数の孔を含む裏生地、を有する本体と、前記表生地に取り付けられる遊具と、前記複数の孔に挿通される紐と、を具備し、前記紐が引っ張られると、前記本体が前記表生地を内側にして閉じること、を特徴とするペット用マット。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表生地、及び、複数の孔を含む裏生地、を有する本体と、
前記表生地に取り付けられる遊具と、
前記複数の孔に挿通される紐と、を具備し、
前記紐が引っ張られると、前記本体が前記表生地を内側にして閉じること、
を特徴とするペット用マット。
【請求項2】
前記遊具が、前記表生地に着脱可能に取り付けられる着脱自在遊具を含むこと、
を特徴とする請求項1に記載のペット用マット。
【請求項3】
前記複数の孔が前記裏生地の外縁に沿って配置され、
前記紐が引っ張られると、前記裏生地における隣り合う孔同士が近づくことで前記本体が閉じること、
を特徴とする請求項2に記載のペット用マット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ペットが遊ぶためのペット用マットに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1(実用新案登録第3221735号公報)は、本体と、本体に接続される通路構造と、を有するペット用クッションを開示している。そして、通路構造は、少なくとも2つの通路本体と、各少なくとも2つの通路本体の一端に接続され、材質が少なくとも2つの通路本体の材質と同じである少なくとも1つの通路接続部と、を含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3221735号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1のペット用クッションでは、収納時に通路構造すなわち遊具が外部に露出するため、遊具がほこりを被ったり傷ついたりするなど、安全な保管をしにくい。
【0005】
そこで、本発明の目的は、コンパクトに収納できるとともに遊具を安全に保管できるペット用マットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決すべく、本発明は、
表生地、及び、複数の孔を含む裏生地、を有する本体と、
前記表生地に取り付けられる遊具と、
前記複数の孔に挿通される紐と、を具備し、
前記紐が引っ張られると、前記本体が前記表生地を内側にして閉じること、
を特徴とするペット用マット、を提供する。
【0007】
本発明のペット用マットにおいては、前記遊具が、前記表生地に着脱可能に取り付けられる着脱自在遊具を含むこと、が好ましい。
【0008】
また、本発明のペット用マットにおいては、前記複数の孔が前記裏生地の外縁に沿って配置され、前記紐が引っ張られると、前記裏生地における隣り合う孔同士が近づくことで前記本体が閉じること、が好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係るペット用マットは、コンパクトに収納できるとともに遊具を安全に保管できる。また、展開時に紐が本体に隠されるので、ペットに引っ掛かることなく安心である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態に係るペット用マット1の斜視図である。
図2】ペット用マット1の上面図及び下面図である。
図3】ペット用マット1を畳む手順(前半)を示す図である。
図4】ペット用マット1を畳む手順(後半)を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明に係るペット用マットの代表的な実施形態を、図面を参照しつつ詳細に説明する。ただし、本発明はこれら図面に限定されるものではない。図面は、本発明を概念的に説明するためのものであるから、理解容易のために、必要に応じて寸法、比又は数を誇張又は簡略化して表している場合もある。
【0012】
本実施形態では、ペット用マット1がうさぎなどの小動物により使用されることを想定しているが、これに限られない。かかるペット用マット1は、図2(A),(B)に示すように、本体2、遊具3及び紐4を具備する。ここで遊具3は遊具31~35の総称である。
【0013】
本体2は、表生地21及び裏生地22を有する。表生地21と裏生地22とは外縁において縫合等の手段により取り付けられている。表生地21及び裏生地22の素材として、織物、編物、不織布といった種々の生地を利用することができる。また、かかる生地は綿、麻等の天然繊維だけでなく、ナイロン、ポリエステル等の化学繊維で作製されてよい。表生地21及び裏生地22は同じ素材で作製されてもよいし、異なる素材で作製されてもよい。
【0014】
表生地21には遊具3が取り付けられる。遊具3は、面ファスナ23等の留め具を介して表生地21に着脱可能でもよいし(着脱自在遊具)、表生地21に固定されていてもよい(固定遊具)。
【0015】
本実施形態では、固定遊具として野菜、草及び畑を模した遊具31~33が設けられている。また、着脱自在遊具としてトンネル及び障害物を模した遊具34,35が設けられている。ただし、固定遊具及び着脱自在遊具としては上記に例示したものに限られない。
以下、これらの遊具31~35を詳細に説明する。
【0016】
遊具31は、畑を模した固定遊具である。遊具31は、矩形状の生地を、畝を模して凹凸に縫製することで作製される。遊具31と表生地21との間に形成された空間S(図1)には、棒状の物(おやつ、別の遊具等)を差し込むことができる。遊具31の上部に物を載置することも可能である。更には、遊具31の凹凸に引っ掛かりがあり、ペットが穴を掘るかのような動作を許容する。
【0017】
遊具32は原っぱを模した固定遊具である。遊具32は、草を模した矩形状の生地片を放射状に配置したものであり、中央部分が盛り上がっている。ペットはこの遊具32で穴掘りを疑似体験できる。あるいは、草を模した生地片の間におやつ等を入れ込むことで、知育玩具としても利用可能である。
【0018】
遊具33は、にんじん(野菜)を模した固定遊具である。遊具33では、根部分33Aが本体2に固定され、葉部分33Bがループ状に形成されている。したがって、ペットに葉部分33Aを引っ張って遊ばせることができる。また、葉部分33Bにおやつ等を入れ込むことも可能である。
【0019】
遊具34はトンネルないし通路であり、着脱自在遊具の1つである。ペットは遊具34を通ったり、遊具34内に隠れたりすることができる。遊具34は面ファスナ23を介して本体2に取り付けられ、収納時には本体2から取り外される(図1及び図3(A)参照)。
【0020】
遊具34を構成する壁は生地からなり、出入口部分34A,34Bはウレタン等からなる補強材で補強されている。したがって、本体2から取り外された遊具34は、中央34C(出入口部分34A,34Bの間の部分)で折畳み、更に出入口部分34A,34Bを重ねることで、コンパクトに収納される。
【0021】
遊具35はドーナツを模した着脱自在遊具である。遊具35は、詰め物をした棒状の部材であり、両端には面ファスナ(図示せず)が取り付けられている。したがって、遊具35は、湾曲させて、その両端を表生地21の面ファスナ23に係合させることで、本体2に取り付けられる。ペットは遊具35を飛び越えて遊ぶことができる。
【0022】
裏生地22の説明に移ると、図2(B)に示すように、裏生地22は、外縁22Aに沿って配置された複数の孔24を含む。孔24には、裏生地22のほつれ防止のためのハトメが取り付けられている。
【0023】
複数の孔24には紐4が挿通されている。孔24は裏生地22にのみ設けられ、表生地21側に露出しない。したがって、ペットの足が紐4やハトメ(孔24)に引っかかることを抑制している。
【0024】
紐4は、隣り合う孔24の間を渡すように環状に形成されている。したがって、紐4のある部分を持ち上げると、ペット用マット1の自重により、隣り合う孔24同士の間隔が狭まるように本体2が変形し、ペット用マット1は収納状態となる(図4(A)~(C)参照)。
【0025】
次いで、ペット用マット1の使用方法を説明する。
ペットをペット用マット1で遊ばせるためには、まず、本体2を広げ、表生地21を上に向けて本体2を床面に置く。次いで、着脱自在遊具である遊具34,35を、面ファスナ23を介して本体2に取り付ける。これにより、ペット用マット1はペットによる遊技が可能な状態になる(図1参照)。このようにペット用マット1の準備は簡易である。なお、遊具34,35をそれぞれ予め決められた位置に取り付けてもよいし、使用ごとに異なる位置に取り付けてもよい。
【0026】
ペット用マット1を収納するためには、まず、着脱自在遊具である遊具34,35を本体2から取り外す(図3(A)参照)。次いで、取り外した遊具34,35を折り畳んで表生地21の中央に置く(図3(B)参照)。そして、表生地21が内側にくるようにして(表生地21同士が近づくように)表生地21側に設けられた面ファスナ36と裏生地22側に設けられた面ファスナ37とを取り付ける(図3(C),図4(A)参照)。なお、本実施形態において、面ファスナ36,37が互いに接着することにより接着部が構成されるが、かかる接着部は、例えばボタンやスナップボタン等で構成されてもよい。
【0027】
紐4のうち、面ファスナ36,37に対応する部分4A,4Bを持ち上げると、本体2の外縁が紐4により互いに引き寄せられ、本体2が閉じる(図4(B),(C))。これによりペット用マット1は収納状態となる。
【0028】
本実施形態によれば、ペット用マット1をコンパクトに畳むことができる。しかも、巾着のように紐4を引っ張るだけで簡単に収納可能である。
【0029】
収納状態において、遊具3は本体2に覆われて、外部に露出しない。したがって、収納状態の遊具3はほこりを被らないし、他の物との接触等により傷付いたりせず、安全に保管できる。また、遊具34,35が本体2から取外し可能であることで、収納時にはコンパクトに折り畳まれるが組立時には立体的な構造を有する(嵩張る)遊具3を本体2上に配置することができる。
【0030】
ペット用マット1では、複数の種類の遊具31~35が用意されているので、ペットは飽きることなく遊具31~35で遊ぶことができる。しかも、着脱自在遊具である遊具34,35の配置を変えたり、代わりに別の遊具3を取り付けたりすることで、ペットがより飽き難くなる。
【0031】
以上の、本発明の一実施形態に係るペット用マットの具体的な態様について説明したが、本発明はこれらのみに限定されるものではなく、種々の設計変更が可能であり、それら設計変更に係るものも本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0032】
1 ペット用マット
2 本体
3,31~35 遊具
4 紐
21 表生地
22 裏生地
24 孔

図1
図2
図3
図4