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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023078932
(43)【公開日】2023-06-07
(54)【発明の名称】漂流軽石の回収と有効利用法
(51)【国際特許分類】
   H02S 10/40 20140101AFI20230531BHJP
   F03D 1/00 20060101ALI20230531BHJP
   F03D 13/25 20160101ALI20230531BHJP
   B63B 35/00 20200101ALI20230531BHJP
   B63B 35/32 20060101ALI20230531BHJP
   E02B 15/00 20060101ALI20230531BHJP
   H02S 10/12 20140101ALI20230531BHJP
【FI】
H02S10/40
F03D1/00
F03D13/25
B63B35/00 T
B63B35/32 C
E02B15/00 Z
H02S10/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】24
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021192272
(22)【出願日】2021-11-26
(71)【出願人】
【識別番号】000211569
【氏名又は名称】中松 義郎
(72)【発明者】
【氏名】中松 義郎
【テーマコード(参考)】
2D025
3H178
5F151
5F251
【Fターム(参考)】
2D025AA00
3H178AA02
3H178AA26
3H178AA43
3H178BB73
3H178CC22
3H178DD67X
5F151JA13
5F151JA29
5F251JA13
5F251JA29
(57)【要約】      (修正有)
【課題】軽石を利用して洋上発電、水素作成、半導体素材の作成などを提供する。
【解決手段】湾15の海上にソーラーパネル1を浮かべ、複数の場合は結合子8で結合する。又、この結合子8は機械的にも電気的にも接合されており電流を伝える。ソーラーパネル1からの電力は、ケーブル91により陸地の電力センタ9に送られ、ここから市内へケーブル93で送られる。又、ケーブル92により浜またはその付近に設けた工場17へ送られ、工場17では打ち寄せられた軽石を砕き、その組成からSiO2を造りソーラー素子を造り、ソーラーパネル1を製造する。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軽石等浮遊物に発電機能を持たせた事を特徴とする装置。
【請求項2】
軽石等浮遊物に海水分解装置を持たせた装置。
【請求項3】
軽石の浮力を利用してソーラー発電体を海上に浮かせ発電する事を特徴とする装置。
【請求項4】
軽石の浮力を利用してソーラー発電体を海上に浮かせ発電する事を特徴とする方法。
【請求項5】
軽石の浮力を利用してソーラー及び/又は風力発電装置を海上に浮かせ発電する装置。
【請求項6】
軽石の浮力を利用してソーラー及び/又は風力発電装置を海上に浮かせ発電する方法。
【請求項7】
軽石の浮力を利用して海面の上下により発電することを特徴とする装置。
【請求項8】
軽石の浮力を利用して海面の上下により発電することを特徴とする方法。
【請求項9】
軽石の浮力を利用して発電した電気により海水を分解して水素、酸素、塩、海水エレメントを海水から回収したり、軽石を素材としてSiO2や半導体を創る事を特徴とする装置。
【請求項10】
軽石の浮力を利用して発電した電気により海水を分解して水素、酸素、塩、海水エレメントを海水から回収したり、軽石を素材としてSiO2や半導体を創る事を特徴とする方法。
【請求項11】
海上に浮いた軽石をソーラーパネルを入れた網ですくい入れ回収する方法。
【請求項12】
海上に浮いた軽石を網ですくって前記網の中にソーラーパネルを入れる方法。
【請求項13】
浜辺に打ち上げた軽石を接着シートを上に乗せて軽石を接着し、道路等に敷く事を特徴とする軽石回収利用方法。
【請求項14】
海上に漂着した軽石をすくい、ソーラーパネルと網に入れ、砂浜に打ち上げられた軽石は、接着材のシートを貼り付けて回収して夫々ソーラー発電や雪融け道路とする方法。
【請求項15】
軽石を使って発電した電気を使用して、軽石の素材を使ってSiO2からソーラーパネルにしたり、半導体の素材にしたり、海水を電解して水素、酸素、塩を作製したりする事を特徴とする方法。
【請求項16】
風力、ソーラー発電、海面上下により風力発電支柱に設けたコイルと海面により上下するものに設けた磁石により発電する事を特徴とする発電装置。
【請求項17】
軽石の浮力を使って洋上発電を行う方法。
【請求項18】
ソーラーパネルを入れた網に、浮遊している軽石を入れて作成する事を特徴とする発電装置。
【請求項19】
フレキシブルソーラーシートに軽石を接着した事を特徴とする発電装置。
【請求項20】
ソーラーパネルの下にセメントで軽石を入れたコンクリートを設けた事を特徴とする発電装置。
【請求項21】
ソーラーパネルの下に接着材で軽石を接着した事を特徴とする発電装置。
【請求項22】
ソーラーパネルに漁網を設け、軽石を挿入したソーラー装置。
【請求項23】
ソーラーパネルに箱を設け、その中に軽石を挿入する事を特徴とするソーラー装置。
【請求項24】
請求項11、12、13、14、15の作業を観光客がやることにより観光客を呼ぶ方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軽石の利用に関する。
【背景技術】
【0002】
海底火山が100年に一度の大噴火により数億トンのマグマが発生したことにより軽石が沖縄、北大東島、宮古島、与論島、鹿児島、喜界島に到達し、更に黒潮に乗り太平洋岸に漂着して、静岡、関東、更に北海道迄に到達するであろうと予測され、各所でトラブルを発生し、その解決方法が見当たらず、沖縄県は軽石の有効利用についてアイデアを募集しているほどである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
漂着して沖合や砂浜に打ち上げられた軽石の有効利用方法が課題である。
【0004】
軽石はマグマが急速に冷えて固まったものであり、火山ガスは有毒成分が入っている。漁船のエンジン吸込口に詰まったり、魚が飲み込んだり、オイルフェンスで防衛しても漁船が出入りできなくなる。美しい浜や海岸が損なわれ、観光客も来なくなる。
軽石は塩分が高く、植物が触れると枯れるので、そのままでは土の水はけをよくする土壌改良や農業で使用することも出来ない。
又、軽石からゼオライトを取り出し、吸着材や放射線除去、産業廃棄汚染の浄化、赤潮対策への応用等に使用することも考えられるが、水酸化ナトリウムを溶かした水に浸し、20時間80~100度で沸騰させ、軽石の表面にゼオライト結晶と手間がかかり、あまり有効な活用ではない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本発明は軽石を利用して洋上発電、水素作成、半導体素材の作成など、カーボンゼロでSDGsによる有効利用である。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、漂着した軽石を漂着海岸から廃棄所や製造所など他所へ運搬するなど無駄なエネルギを不要とし、又、軽石の特性を活用し、更に海をも活用する一石三鳥で、有効に活用し新しいエネルギや重要素材を生み、しかもそのための新たな土地は不要であり、漁業の支障なく、観光客が増え、しかもカーボンゼロでSDGsを行うことができる。
そして新たな土地が不要で発電出来、事故が起こっても洋上なので消火が容易であるなど大きな効果ある。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明第1実施形態の側面図
図2】本発明第2実施形態の側面図
図3】本発明第3実施形態の側面図
図4】本発明第4実施形態の側面図
図5】本発明第5実施形態の側面図
図6】本発明第6実施形態の側面図
図7】本発明を上から見た実施例
図8】本発明第7実施形態の側面図
図9】本発明第8実施形態の側面図
図10】本発明を港の上空から見た図
図11】本発明第9実施形態の側断面図
図12】本発明第10実施形態の側断面図
図13】本発明第11実施形態の側断面図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0009】
[第1実施形態]
図1の如く、ソーラーパネル1の下にプラスティック製等のカゴ2を設け、この中に軽石3を入れる。これを海に浮かべソーラー発電を行う。
【0010】
[第2実施形態]
図2の如くソーラーパネル1の下に漁業網21を設け、この網21の中に軽石3を多数入れて海に浮かべる。そしてソーラー発電を行う。
【0011】
[第3実施形態]
図3の如くソーラーパネル1の下に接着材4に軽石を何層にも貼りつけ、海に浮かべ、発電を行う。
【0012】
[第4実施形態]
図4の如くソーラーパネル1と軽石3をセメントでコンクリート5を形成して、それを海に浮かべる。
【0013】
[第5実施形態]
図5の如くフレキシブルソーラー11をその11にコーティングした感圧性接着材111で大きめな軽石3を接着し、海に浮かべ発電させる。
【0014】
[第6実施形態]
図6の如く漁業用網21の下部にソーラーパネル1を入れ、その上から海面12に浮かんでいる軽石3を入れ、網21の末端部21を締め、180度回転212する。
図7はその完成品である。
【0015】
[第7実施形態]
図8は本発明により漂着した軽石を回収したり、運搬したりする必要がない第7実施形態を説明するもので、湾15の海上に流入した軽石31は海上で網21ですくって海上で回収するので陸上に運搬する必要がない。そして完成したものは図7で示し、又すくう状態は図6で示す。
又、砂浜に打ち上げられた軽石32は図9Bに示す感圧性接着材171をコーティングされた接着シート17を図8に示す如く、浜辺に打ち上げられた軽石32の上にかぶせる。
又、図8に示すが如く、セメント枠18を浜辺に打ち上げられた軽石32の周りにかぶせ、この枠18内にセメントを流し込み、固まると軽石を他に運ぶことなく、図9に示す製品がその場で出来上がる。遠い北海道へ製品を運ぶのはコストがかかるが、黒潮などに乗り北海道まで到達した軽石を活用して送料無料、コストダウンが出来る。
【0016】
[第8実施形態]
図9A図8により作成されたコンクリート接合板5で、防火扉や家屋の断熱板として活用できる。又、道路に敷けば、中の塩分により凍結防止道路ができる第8実施形態である。
【0017】
[第9実施形態]
図9B図8により作成された軽石シート17で、これを北海道など寒地は勿論のこと、道路に敷けば、軽石が含む塩分により凍結防止道路ができる第9実施形態である。
【0018】
[第10実施形態]
図10は湾15に前記図1の本発明品を設置した上面図である。湾の海上にソーラーパネル1を浮かべ、複数の場合は結合子8で結合する。又、この結合子8は機械的にも電気的にも接合されており電流を伝える。湾15に舟14は岸15に係留出来、又湾口部が開いているので自由に漁業が出来る。
ソーラーパネル1からの電力は、ケーブル91により陸地の電力センタ9に送られ、ここから市内へケーブル93で送られる。
又、ケーブル92により浜またはその付近に設けた工場17へ送られるのが第10実施形態である。
【0019】
[第11実施形態]
図10の工場17では打ち寄せられた軽石を砕き、その組成からSiO2を造りソーラー素子を造り、ソーラーパネル1を製造する。又、SiO2以外に半導体素材を軽石から得る事も出来る(これらSiO2、半導体素材の抽出法は公知であるので記述は省く)。
【0020】
[第12実施形態]
図11の如くソーラーパネル1を、軽石3の浮力により、海12に浮かべ発電し、その電気をケーブル6により海水電解装置7(電解、分解装置は公知なので説明しない)に接続し、海水取入口71から海水121を取り入れ、酸素と水素と塩分に分解し、夫々72、73、74のパイプにより海上又は陸上の貯蔵タンクに送られる。
【0021】
[第13実施形態]
ソーラーパネルをネットに入れる作業や海上で軽石をこのネットに入れる作業、ネットを結ぶ作業、砂浜で接着シートで軽石を回収したり、コンクリート枠を置き、セメントを流して軽石を回収したり浜辺工場で作業したり、上記の及び下記の本発明各実施形態の作業を観光客にやってもらい、それを目玉にすると、観光客を呼び込め、一石二鳥となる。
【0022】
[第14実施形態]
図12に示す如く、軽石3で海上12に浮かぶソーラーパネル1の上に柱101を立て、その上に風力発電機10を回転自在なスイベル103の上に設け、その発電機10にプロペラ102を設けた軽石による洋上浮遊発電機が第14実施形態であり、風向きによりプロペラ102が回転しつつ風下に自動的にスイベル103により方向を変える。
【0023】
[第15実施形態]
図13に示す如く柱101が海底14に固着させ、前記柱101に電磁コイル131を巻くなどして設け、この柱スイベル103、発電モータ10、プロペラ102を設ける。
一方軽石3で海面12に浮かんでいるソーラーパネルの間に孔133を設け、その周りにマグネット132を設ける。海面12は常に上下しているので、コイル131とマグネット132により発電し、発電機10からの発電を合わせ139により地上等へ送られる。
尚、軽石ではなく他の浮力物を使用しても本発明に含まれる。その風力波力発電装置は本願発明と独立した発明でもある。
【産業上の利用可能性】
【0024】
厄介者とされている噴火漂着軽石を有効に利用し、製造や運搬費が無料で且つ観光客が多く集まるので観光事業に資すると共に、漁業が軽石に邪魔されなく行え、且つカーボンゼロによる発電や水素・酸素・塩・SiO2や半導体材料などSDGsで行えるので、産業上利用可能性大である。
【符号の説明】
【0025】
1 ソーラーパネル
12 海面
121海水分解装置7へ入れる海水
2 軽石を入れるケース
21 漁網等網袋
211網の締め口
212網を半転
3 軽石
31 湾に漂着した軽石
32 浜に打ち上げられた軽石
4 接着材
5 コンクリート(セメント)
6 ソーラー発電を海水分解装置につなぐ電線
7 海水を水素、酸素、塩に分離電解する装置
71 7の海水導入口
72 水素導出管
73 酸素導出管
74 塩導出管
75 塩取出ポンプ
76 塩貯蔵皿
77 塩
8 ソーラーパネル1の間を電気的機械的に結合する結合具
9 地上変電所
91 ソーラー発電を陸上へ送るケーブル
92 ソーラー発電を浜辺加工所(SiO2等18)17へ送るケーブル
10 風力発電機
101風力発電機支柱
102風力発電プロペラ
103風力発電機自在回転スイベル
11 フレキシブルソーラー
111フレキシブルソーラー接着材
12 海面
13 海面上下発電装置
131支柱101に巻いたコイル
132浮場部分につけたマグネット
133浮場部分の孔
134コイル発電電気取出
14 漁船
15 浜辺
16 湾
17 浜辺工場
18 SiO2等軽石から造ったもの
19 コンクリート投入枠
20 浜辺軽石採集シート
201シート20の感圧性接着材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13