(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023079008
(43)【公開日】2023-06-07
(54)【発明の名称】GHG排出量導出装置、GHG排出量導出方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20230531BHJP
G06Q 50/26 20120101ALI20230531BHJP
【FI】
G06Q30/06 300
G06Q50/26
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021192391
(22)【出願日】2021-11-26
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-08-08
(71)【出願人】
【識別番号】516140214
【氏名又は名称】booost technologies株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】青井 宏憲
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB26
5L049CC35
(57)【要約】 (修正有)
【課題】温室効果ガスの排出量(GHG排出量)導出装置を提供する。
【解決手段】POSシステム、端末5及びGHG排出量導出装置を備えるGHG排出量導出システムにおいて、GHG排出量導出装置100は、温室効果ガスの排出量(GHG排出量)を導出する商品を構成する各項目として使用する各品目の選択を受け付ける受付部と、受け付た各品目の夫々の識別情報を取得する取得部を備え各品目の識別情報の夫々と関連付けて、各品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量及び各品目のライフサイクルアセスメントのイベントリ分析に従うライフサイクルの各段階におけるGHG排出量の一方を品目毎に記憶する記憶部を参照して、取得部が取得したそれぞれの識別情報に対応する各品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量及びライフサイクルイベントリに従うGHG排出量の一方に基づいて、各品目の夫々のGHG排出量を導出する導出部と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
温室効果ガスの排出量(GHG排出量)を導出する対象の品目の識別情報を取得する取得部と、
各品目の識別情報と関連付けて、各品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量、及び各品目のライフサイクルアセスメントのイベントリ分析に従うライフサイクルの各段階におけるGHG排出量の一方を品目ごとに記憶する記憶部を参照して、前記取得部により取得された前記識別情報に対応する前記対象の品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量及びライフサイクルイベントリに従うGHG排出量の一方に基づいて、前記対象の品目のGHG排出量を導出する導出部と
を備えるGHG排出量導出装置。
【請求項2】
GHG排出量のオフセット量のオフセット導出条件を受け付ける受付部をさらに備え、
前記導出部は、前記受付部により受け付けられた前記オフセット導出条件に従って、前記対象の品目のGHG排出量のオフセット量を導出し、導出されたオフセット量にさらに基づいて、前記対象の品目のGHG排出量を導出する、請求項1に記載のGHG排出量導出装置。
【請求項3】
前記オフセット導出条件は、
カーボンオフセットの種類、カーボンオフセットの割合、カーボンオフセットの費用負担元、及びカーボンオフセットの費用の支払方法の少なくとも1つを含む、請求項2に記載のGHG排出量導出装置。
【請求項4】
ライフサイクルの各段階におけるGHG排出量は、
品目の資源採取、原料生産、品目生産、流通・消費、及び廃棄・リサイクルの少なくとも1つに起因するGHG排出量を含む、請求項1から3の何れか1つに記載のGHG排出量導出装置。
【請求項5】
ライフサイクルの各段階におけるGHG排出量は、対象の品目に関わる活動の主体が自ら導出した排出量を示すデータである一次データの適用および予め定められた排出原単位を示すデータである二次データに基づく推計の少なくとも1つに基づいて導出されるGHG排出量である、請求項1から4の何れか1つに記載のGHG排出量導出装置。
【請求項6】
前記取得部は、POSシステム、ERPシステム、及び金融系システムの少なくとも1つから前記対象の品目の識別情報を取得する、請求項1から5の何れか1つに記載のGHG排出量導出装置。
【請求項7】
温室効果ガスの排出量(GHG排出量)を導出する商品を構成する各項目として使用する各品目の選択を受け付ける受付部と、
前記受付部により受け付けられた各品目のそれぞれの識別情報を取得する取得部と、
各品目の識別情報のそれぞれと関連付けて、各品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量、及び各品目のライフサイクルアセスメントのイベントリ分析に従うライフサイクルの各段階におけるGHG排出量の一方を品目ごとに記憶する記憶部を参照して、前記取得部により取得されたそれぞれの前記識別情報に対応する前記各品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量及びライフサイクルイベントリに従うGHG排出量の一方に基づいて、前記各品目のそれぞれのGHG排出量を導出する導出部と
を備えるGHG排出量導出装置。
【請求項8】
前記導出部は、前記各品目のそれぞれのGHG排出量に基づいて、前記商品のGHG排出量を導出する、請求項7に記載のGHG排出量導出装置。
【請求項9】
前記受付部は、選択された品目の変更を受け付け、
前記取得部は、前記受付部が品目の変更を受け付けると、変更された品目に関連付けられた識別情報を取得し、
前記導出部は、前記記憶部を参照して、前記変更された品目の前記識別情報に対応するカーボンフットプリントに従うGHG排出量及びライフサイクルイベントリに従うGHG排出量の一方に基づいて、前記変更された品目のGHG排出量を導出する、請求項7または8に記載のGHG排出量導出装置。
【請求項10】
前記受付部は、GHG排出量のオフセット量のオフセット導出条件を受け付け、
前記導出部は、前記受付部により受け付けられた前記オフセット導出条件に従って、前記各品目のGHG排出量のオフセット量を導出し、導出されたオフセット量にさらに基づいて、前記各品目のGHG排出量を導出する、請求項7から9の何れか1つに記載のGHG排出量導出装置。
【請求項11】
前記受付部は、GHG排出量のオフセット量のオフセット導出条件を品目ごとに受け付け、
前記導出部は、前記受付部により受け付けられた前記各品目のそれぞれの前記オフセット導出条件に従って、前記各品目のGHG排出量のオフセット量を導出し、導出されたオフセット量にさらに基づいて、前記各品目のGHG排出量を導出する、請求項10に記載のGHG排出量導出装置。
【請求項12】
前記オフセット導出条件は、
カーボンオフセットの種類、カーボンオフセットの割合、カーボンオフセットの費用負担元、及びカーボンオフセットの費用の支払方法の少なくとも1つを含む、請求項10または11に記載のGHG排出量導出装置。
【請求項13】
ライフサイクルの各段階におけるGHG排出量は、
品目の資源採取、原料生産、品目生産、流通・消費、及び廃棄・リサイクルの少なくとも1つに起因するGHG排出量を含む、請求項7から12の何れか1つに記載のGHG排出量導出装置。
【請求項14】
ライフサイクルの各段階におけるGHG排出量は、対象の品目に関わる活動の主体が自ら導出した排出量を示すデータである一次データの適用および予め定められた排出原単位を示すデータである二次データに基づく推計の少なくとも1つに基づいて導出されるGHG排出量である、請求項7から13の何れか1つに記載のGHG排出量導出装置。
【請求項15】
温室効果ガスの排出量(GHG排出量)を導出する対象の品目の識別情報を取得する段階と、
各品目の識別情報と関連付けて、各品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量、及び各品目のライフサイクルアセスメントのイベントリ分析に従うライフサイクルの各段階におけるGHG排出量の一方を品目ごとに記憶する記憶部を参照して、前記取得する段階で取得された前記識別情報に対応する前記対象の品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量及びライフサイクルイベントリに従うGHG排出量の一方に基づいて、前記対象の品目のGHG排出量を導出する段階と
を備えるGHG排出量導出方法。
【請求項16】
温室効果ガスの排出量(GHG排出量)を導出する商品を構成する各項目として使用する各品目の選択を受け付ける段階と、
前記受け付ける段階で受け付けられた各品目のそれぞれの識別情報を取得する段階と、
各品目の識別情報のそれぞれと関連付けて、各品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量、及び各品目のライフサイクルアセスメントのイベントリ分析に従うライフサイクルの各段階におけるGHG排出量の一方を品目ごとに記憶する記憶部を参照して、前記取得する段階で取得されたそれぞれの前記識別情報に対応する前記各品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量及びライフサイクルイベントリに従うGHG排出量の一方に基づいて、前記各品目のそれぞれのGHG排出量を導出する段階と
を備えるGHG排出量導出方法。
【請求項17】
温室効果ガスの排出量(GHG排出量)を導出する対象の品目の識別情報を取得する段階と、
各品目の識別情報と関連付けて、各品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量、及び各品目のライフサイクルアセスメントのイベントリ分析に従うライフサイクルの各段階におけるGHG排出量の一方を品目ごとに記憶する記憶部を参照して、前記取得する段階で取得された前記識別情報に対応する前記対象の品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量及びライフサイクルイベントリに従うGHG排出量の一方に基づいて、前記対象の品目のGHG排出量を導出する段階と
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項18】
温室効果ガスの排出量(GHG排出量)を導出する標品を構成する各項目として使用する各品目の選択を受け付ける段階と、
前記受け付ける段階で受け付けられた各品目のそれぞれの識別情報を取得する段階と、
各品目の識別情報のそれぞれと関連付けて、各品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量、及び各品目のライフサイクルアセスメントのイベントリ分析に従うライフサイクルの各段階におけるGHG排出量の一方を品目ごとに記憶する記憶部を参照して、前記取得する段階で取得されたそれぞれの前記識別情報に対応する前記各品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量及びライフサイクルイベントリに従うGHG排出量の一方に基づいて、前記各品目のそれぞれのGHG排出量を導出する段階と
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、GHG排出量導出装置、GHG排出量導出方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、電子メディアのコンテンツを生産してからユーザに提供するまでに排出される温室効果ガスの排出量と、ユーザが電子メディアを閲覧または再生するのに使用する情報通信機器の原材料の調達から廃棄またはリサイクルまでに排出される温室効果ガスの排出量とを合算して、ユーザに提示する方法が開示されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特開2014-215773号公報
【発明の概要】
【0003】
本発明の一態様に係るGHG排出量導出装置は、温室効果ガスの排出量(GHG排出量)を導出する対象の品目の識別情報を取得する取得部を備えてよい。GHG排出量導出装置は、各品目の識別情報と関連付けて、各品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量、及び各品目のライフサイクルアセスメントのイベントリ分析に従うライフサイクルの各段階におけるGHG排出量の一方を品目ごとに記憶する記憶部を参照して、取得部により取得された識別情報に対応する対象の品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量及びライフサイクルイベントリに従うGHG排出量の一方に基づいて、対象の品目のGHG排出量を導出する導出部を備えてよい。
【0004】
GHG排出量導出装置は、GHG排出量のオフセット量のオフセット導出条件を受け付ける受付部をさらに備えてよい。導出部は、受付部により受け付けられたオフセット導出条件に従って、対象の品目のGHG排出量のオフセット量を導出し、導出されたオフセット量にさらに基づいて、対象の品目のGHG排出量を導出してよい。
【0005】
オフセット導出条件は、カーボンオフセットの種類、カーボンオフセットの割合、カーボンオフセットの費用負担元、及びカーボンオフセットの費用の支払方法の少なくとも1つを含んでよい。
【0006】
ライフサイクルの各段階におけるGHG排出量は、品目の資源採取、原料生産、品目生産、流通・消費、及び廃棄・リサイクルの少なくとも1つに起因するGHG排出量を含んでよい。
【0007】
ライフサイクルの各段階におけるGHG排出量は、対象の品目に関わる活動の主体が自ら導出した排出量を示すデータである一次データの適用および予め定められた排出原単位を示すデータである二次データに基づく推計の少なくとも1つに基づいて導出されるGHG排出量でよい。
【0008】
取得部は、POSシステム、ERPシステム、及び金融系システムの少なくとも1つから対象の品目の識別情報を取得してよい。
【0009】
本発明の一態様に係るGHG排出量導出装置は、温室効果ガスの排出量(GHG排出量)を導出する商品を構成する各項目として使用する各品目の選択を受け付ける受付部を備えてよい。GHG排出量導出装置は、受付部により受け付けられた各品目のそれぞれの識別情報を取得する取得部を備えてよい。GHG排出量導出装置は、各品目の識別情報のそれぞれと関連付けて、各品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量、及び各品目のライフサイクルアセスメントのイベントリ分析に従うライフサイクルの各段階におけるGHG排出量の一方を品目ごとに記憶する記憶部を参照して、取得部により取得されたそれぞれの識別情報に対応する各品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量及びライフサイクルイベントリに従うGHG排出量の一方に基づいて、各品目のそれぞれのGHG排出量を導出する導出部を備えてよい。
【0010】
導出部は、各品目のそれぞれのGHG排出量に基づいて、商品のGHG排出量を導出してよい。
【0011】
受付部は、選択された品目の変更を受け付けてよい。取得部は、受付部が品目の変更を受け付けると、変更された品目に関連付けられた識別情報を取得してよい。取得部は、導出部は、記憶部を参照して、変更された品目の識別情報に対応するカーボンフットプリントに従うGHG排出量及びライフサイクルイベントリに従うGHG排出量の一方に基づいて、変更された品目のGHG排出量を導出してよい。
【0012】
受付部は、GHG排出量のオフセット量のオフセット導出条件を受け付けてよい。導出部は、受付部により受け付けられたオフセット導出条件に従って、各品目のGHG排出量のオフセット量を導出し、導出されたオフセット量にさらに基づいて、各品目のGHG排出量を導出してよい。
【0013】
受付部は、GHG排出量のオフセット量のオフセット導出条件を品目ごとに受け付けてよい。導出部は、受付部により受け付けられた各品目のそれぞれのオフセット導出条件に従って、各品目のGHG排出量のオフセット量を導出し、導出されたオフセット量にさらに基づいて、各品目のGHG排出量を導出してよい。
【0014】
オフセット導出条件は、カーボンオフセットの種類、カーボンオフセットの割合、カーボンオフセットの費用負担元、及びカーボンオフセットの費用の支払方法の少なくとも1つを含んでよい。
【0015】
ライフサイクルの各段階におけるGHG排出量は、品目の資源採取、原料生産、品目生産、流通・消費、及び廃棄・リサイクルの少なくとも1つに起因するGHG排出量を含んでよい。
【0016】
ライフサイクルの各段階におけるGHG排出量は、対象の品目に関わる活動の主体が自ら導出した排出量を示すデータである一次データの適用および予め定められた排出原単位を示すデータである二次データに基づく推計の少なくとも1つに基づいて導出されるGHG排出量でよい。
【0017】
本発明の一態様に係るGHG排出量導出方法は、温室効果ガスの排出量(GHG排出量)を導出する対象の品目の識別情報を取得する段階を備えてよい。GHG排出量導出方法は、各品目の識別情報と関連付けて、各品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量、及び各品目のライフサイクルアセスメントのイベントリ分析に従うライフサイクルの各段階におけるGHG排出量の一方を品目ごとに記憶する記憶部を参照して、取得する段階で取得された識別情報に対応する対象の品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量及びライフサイクルイベントリに従うGHG排出量の一方に基づいて、対象の品目のGHG排出量を導出する段階を備えてよい。
【0018】
本発明の一態様に係るGHG排出量導出方法は、温室効果ガスの排出量(GHG排出量)を導出する商品を構成する各項目として使用する各品目の選択を受け付ける段階を備えてよい。GHG排出量導出方法は、受け付ける段階で受け付けられた各品目のそれぞれの識別情報を取得する段階を備えてよい。GHG排出量導出方法は、各品目の識別情報のそれぞれと関連付けて、各品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量、及び各品目のライフサイクルアセスメントのイベントリ分析に従うライフサイクルの各段階におけるGHG排出量の一方を品目ごとに記憶する記憶部を参照して、取得する段階で取得されたそれぞれの識別情報に対応する各品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量及びライフサイクルイベントリに従うGHG排出量の一方に基づいて、各品目のそれぞれのGHG排出量を導出する段階を備えてよい。
【0019】
本発明の一態様に係るプログラムは、温室効果ガスの排出量(GHG排出量)を導出する対象の品目の識別情報を取得する段階をコンピュータに実行させてよい。プログラムは、各品目の識別情報と関連付けて、各品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量、及び各品目のライフサイクルアセスメントのイベントリ分析に従うライフサイクルの各段階におけるGHG排出量の一方を品目ごとに記憶する記憶部を参照して、取得する段階で取得された識別情報に対応する対象の品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量及びライフサイクルイベントリに従うGHG排出量の一方に基づいて、対象の品目のGHG排出量を導出する段階をコンピュータに実行させてよい。
【0020】
本発明の一態様に係るプログラムは、温室効果ガスの排出量(GHG排出量)を導出する標品を構成する各項目として使用する各品目の選択を受け付ける段階をコンピュータに実行させてよい。プログラムは、受け付ける段階で受け付けられた各品目のそれぞれの識別情報を取得する段階をコンピュータに実行させてよい。プログラムは、各品目の識別情報のそれぞれと関連付けて、各品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量、及び各品目のライフサイクルアセスメントのイベントリ分析に従うライフサイクルの各段階におけるGHG排出量の一方を品目ごとに記憶する記憶部を参照して、取得する段階で取得されたそれぞれの識別情報に対応する各品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量及びライフサイクルイベントリに従うGHG排出量の一方に基づいて、各品目のそれぞれのGHG排出量を導出する段階をコンピュータに実行させてよい。
【0021】
なお、上記の発明の概要は、本発明の特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】GHG排出量導出システムの全体構成の一例を示す図である
【
図2】GHG排出量導出装置の機能ブロックの一例を示す図である。
【
図3】記憶部に記憶される品目ごとのGHG排出量の一例を示す図である。
【
図4】GHG排出量導出装置によるGHG排出量の導出手順の一例を示すフローチャートを示す図である。
【
図5】GHG排出量導出システムの全体構成の一例を示す図である。
【
図7】記憶部に記憶される部品ごとの各品目のGHG排出量の一例を示す図である。
【
図8】GHG排出量導出装置によるGHG排出量の導出手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0024】
図1は、本発明の一態様に係るGHG排出量導出システム10の全体構成の一例を示す図である。GHG排出量導出システム10は、POSシステム30、端末50、及びGHG排出量導出装置100を備える。GHG排出量導出システム10は、対象の品目の温室効果ガスの排出量(GHG排出量)を導出する。対象の品目は、例えば、店舗で販売される製品でよい。
【0025】
POSシステム30は、販売時点情報管理システムである。端末50は、対象の品目のGHG排出量をユーザに通知する。端末50は、POS端末でよい。
【0026】
図2は、GHG排出量導出装置100の機能ブロックの一例を示す。GHG排出量導出装置100は、取得部102、導出部106、受付部108、及び記憶部110を備える。
【0027】
取得部102は、GHG排出量を導出する対象の品目の識別情報を取得する。取得部102は、POSシステム30から顧客が購入する製品の識別情報を、対象の品目の識別情報として取得してよい。
【0028】
記憶部110は、各品目の識別情報と関連付けて、各品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量、及び各品目のライフサイクルアセスメントのイベントリ分析に従うライフサイクルの各段階におけるGHG排出量の一方を品目ごとに記憶する。
【0029】
図3は、記憶部110に記憶される品目ごとのGHG排出量の一例を示す。記憶部110は、品目ごとに、カーボンフットプリントに従うGHG排出量、及び各品目のライフサイクルアセスメントのイベントリ分析に従うライフサイクルの各段階におけるGHG排出量の一方を記憶する。
【0030】
カーボンフットプリントに従うGHG排出量は、物品またはサービスなどの商品の原材料調達から廃棄・リサイクルに至るまでのライフサイクル全体を通して排出されるGHG排出量を二酸化炭素に換算して、物品またはサービスに表示されているGHG排出量である。
【0031】
各品目のライフサイクルアセスメントのイベントリ分析に従うライフサイクルの各段階におけるGHG排出量は、カーボンフットプリントに従うGHG排出量が割り当てられていない品目についてのGHG排出量である。
【0032】
ライフサイクルの各段階におけるGHG排出量は、品目の資源採取、原料生産、品目生産、流通・消費、及び廃棄・リサイクルの少なくとも1つに起因するGHG排出量を含む。ライフサイクルの各段階におけるGHG排出量は、品目の資源採取、原料生産、品目生産、流通・消費、及び廃棄・リサイクルのそれぞれのGHG排出量が登録されたデータベースを参照して導出された品目のGHG排出量である。流通は、保管を含んでよい。ライフサイクルの各段階におけるGHG排出量は、カーボンフットプリントに従うGHG排出量が割り当てられていない品目について、ライフサイクルごとのGHG排出量が予め登録されたデータベースを参照して導出されるGHG排出量である。ライフサイクルの各段階におけるGHG排出量は、品目の対象に関わる活動の主体が自ら導出した排出量を示すデータである一次データの適用および国内外のデータベース(排出原単位データベース)等に登録された排出原単位を示すデータである二次データに基づく推計の少なくとも1つに基づいて導出されるGHG排出量でよい。
【0033】
カーボンフットプリントはブロックチェーンで記録されたものでよい。この場合、カーボンフットプリントに従うGHG排出量の表示は、当該カーボンフットプリントがブロックチェーンに記録されたものであることによりトレーサビリティが保証されている旨の表示を含んでよい。ここで、ブロックチェーンに記録されたカーボンフットプリントには、物品またはサービスなどの商品のライフサイクル全体について各原材料等の購入・輸送・保管・商品の製造・販売等の経路、関与した主体、使用された手段または燃料、各経路で発生したGHG排出量または化学物質などの環境データ、およびセンサ等の環境データの取得方法等の情報が含まれてよい。例えば当該情報は、物品またはサービスなどの商品の商流が把握できるものであってよい。また、ブロックチェーンに記録されたカーボンフットプリントは、排出量データである一次データの適用および国内外のデータベース等に登録された予め定められた排出原単位である二次データに基づく推計の少なくとも1つから構成されてよい。ブロックチェーンに記録されたカーボンフットプリントは、CDP、SBT、RE100、TCFD、PCAFなどの国際基準に適合した形式であってよい。
【0034】
導出部106は、記憶部110を参照して、取得部102により取得された識別情報に対応する対象の品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量及びライフサイクルイベントリに従うGHG排出量の一方を導出する。導出部106は、取得部102により取得された識別情報に対応する対象の品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量が記憶部110に記憶されている場合、カーボンフットプリントに従うGHG排出量を対象の品目のGHG排出量として導出する。
【0035】
導出部106は、取得部102により取得された識別情報に対応する対象の品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量が記憶部110に記憶されていない場合、記憶部110を参照して、対象の品目のライフサイクルの各段階におけるGHG排出量を特定し、各段階のGHG排出量を合算することで、対象の品目のGHG排出量として導出する。
【0036】
導出部106により導出されたGHG排出量は、例えば、端末50に提供されてよい。端末50が、POS端末であれば、購入製品ごとにGHG排出量が記載されたレシートを出力してよい。端末50は、購入製品の合計のGHG排出量がさらに記載されたレシートを出力してよい。
【0037】
受付部108は、GHG排出量のオフセット量のオフセット導出条件を受け付ける。オフセット導出条件は、カーボンオフセットの種類、カーボンオフセットの割合、カーボンオフセットの費用負担元、及びカーボンオフセットの費用の支払方法の少なくとも1つを含む。カーボンオフセットの種類は、森林管理、太陽光発電などの再生可能エネルギーの導入、または省エネルギー設備の導入などを含む。カーボンオフセットの割合は、GHG排出量に対して割り当てるカーボンオフセットの割合である。カーボンオフセットの費用負担元は、品目の提供元または提供先、例えば店舗または購入者の何れか一方を示す。カーボンオフセットの費用の支払方法は、現金、クレジット、電子マネー、または共通ポイントなど支払に適用可能な方法を示す。
【0038】
受付部108は、製品の購入者、または製品の販売者などオフセット導出条件を決定するユーザから、オフセット導出条件を受け付ける。導出部106は、受付部108により受け付けられたオフセット導出条件に従って、対象の品目のGHG排出量のオフセット量を導出し、導出されたオフセット量にさらに基づいて、対象の品目のGHG排出量を導出する。導出部106は、カーボンフットプリントに従うGHG排出量、またはライフサイクルの各段階におけるGHG排出量から、オフセット量を減算して、最終的にユーザに提示する対象の品目のGHG排出量を導出する。
【0039】
導出部106は、記憶部110に対象の品目についてGHG排出量が登録されていない場合、例えば、価格に応じたGHG排出量が規定されたその他(小売)として登録されたGHG排出量に従って、対象の品目のGHG排出量を導出してよい。
【0040】
図4は、GHG排出量導出装置100によるGHG排出量の導出手順の一例を示すフローチャートである。
【0041】
取得部102は、POSシステム30から対象の品目の識別情報を取得する(S100)。取得部102は、ユーザが購入する予定の各品目の識別情報をPOSシステム30から取得してよい。取得部102は、POSシステム30から対象の品目の購入個数、総重量などの情報も取得してよい。
【0042】
導出部106は、取得された識別情報に関連付けられたカーボンフットプリントに従うGHG排出量が記憶部110に登録されているか否かを判定する(S102)。導出部106は、カーボンフットプリントに従うGHG排出量が記憶部110に登録されている場合、カーボンフットプリントに従うGHG排出量を、対象の品目のGHG排出量として導出する(S104)。
【0043】
カーボンフットプリントに従うGHG排出量が記憶部110に登録されていない場合、導出部106は、対象の品目のライフサイクルイベントリに従うGHG排出量を特定し(S106)、特定されたGHG排出量を対象の品目のGHG排出量として導出する(S108)。導出部106は、対象の品目のライフサイクルイベントリに従う複数のライフサイクルの段階のGHG排出量が記憶部110に登録されている場合、それらのGHG排出量を合算することで、対象の品目のGHG排出量を導出する。
【0044】
次いで、導出部106は、受付部108がカーボンオフセット導出条件を受け付けたか否かを判定する(S110)。受付部108がカーボンオフセット導出条件を受け付けている場合、導出部106は、カーボンオフセット導出条件に従ってオフセット量を導出する。導出部106は、対象の品目のGHG排出量に対してカードオフセット導出条件に示される割合で乗じた量を、オフセット量として導出してよい。
【0045】
導出部106は、オフセット量で対象の品目のGHG排出量をオフセットして(S114)、オフセット後のGHG排出量をPOSシステム30に出力する(S116)。受付部108がカーボンオフセット導出条件を受け付けてなければ、ステップS108で導出されたGHG排出量をPOSシステム30に出力する(S118)。POSシステム30は、GHG排出量を端末50を介してディスプレイに表示してユーザに提示してよい。POSシステム30は、品目ごとにGHG排出量を示すレシートを端末50を介してユーザに提示してよい。
【0046】
以上のように、本実施形態によれば、カーボンフットプリントに従うGHG排出量が割り当てられていない対象の品目に対しても、GHG排出量を導出して、ユーザに提示することができる。しかも、カーボンオフセットも考慮したGHG排出量をユーザに提示することができる。
【0047】
上記で、品目の例として、店舗で購入する製品またはサービスを例に説明した。しかし、品目は、店舗で購入する製品またはサービスなどでなくてよい。
【0048】
対象の品目は、各主体の活動でよい。各主体は、企業、国・自治体、組合等の各種団体、家庭・個人などを含んでよい。各主体の活動は、各主体の原材料またはサービス、資本財等の発注・購入・仕入れ、燃料・エネルギー関連活動、輸送・流通、燃料の使用、施設または車両の使用、生産・廃棄物処理、在庫等の保管、会計・経理・財務、人事給与、労務・福利厚生、出張・通勤等の管理、総務、リース資産等の管理、販売促進、営業、顧客管理・サポート、販売した商品の加工・使用・廃棄等に関する活動、フランチャイズ、投資などでよい。これらの活動に対して導出されたGHG排出量をカーボンオフセットして活動に取り組むことができる。これにより、カーボンニュートラルの取り組みに協力できる活動を実現できる。
【0049】
取得部102は、各主体の活動に関する活動量等の情報(品目の識別情報)として、ERPシステムから活動データを取得してよい。ここでERPシステムは、パッケージまたは個別機能のソフトウェア、オンプレミス(社内サーバー構築)、およびクラウド(SaaS等の社外サーバー利用)等の形態で提供されてよい。ERPシステムにはAPI提供・連携、ファイルまたはデータ等の伝送・連携・共有等の機能が含まれてよい。ERPシステムは、各主体の活動の1つ以上を含むものであってよい。例えばERPシステムには、HRシステム、勘定系システム、CRMシステム等の個別の活動に特化したシステムが含まれてよい。これらの活動に対して導出されGHG排出量をカーボンオフセットして活動に取り組むことができる。これにより、カーボンニュートラルの取り組みに協力できる活動を実現できる。
【0050】
取得部102は、各主体の活動に関する活動量等の情報(品目の識別情報)として、金融系システム(投資取引、口座情報管理等の機能を含む)から活動データを取得してよい。活動データは、振り込みトランザクション情報、上場株式および社債に関する情報、ビジネスローンと非上場株式に関する情報、プロジェクトファイナンスに関する情報、商業不動産に関する情報、住宅ローンに関する情報、自動車ローン等の金融関連取引情報を含んでよい。これらの活動に対して導出されGHG排出量をカーボンオフセットして活動に取り組むことができる。これにより、カーボンニュートラルの取り組みに協力できる活動を実現できる。
【0051】
対象の品目は、一定の期間に購入された品目でよい。購入された品目は、例えば家庭で1ヶ月の間に購入され家計簿アプリに記録された品目でよい。当該品目に対して導出されたGHG排出量をカーボンオフセットして活動に取り組むことができる。これにより、カーボンニュートラルの取り組みに協力できる活動を実現できる。
【0052】
対象の品目は、上場投信信託(ETF)などの投資商品でよい。対象の品目は、自動車保険、旅行・レジャー保険、住宅保険(火災保険、地震保険、家財保険、賃貸保険)などの保険でよい。これらの保険に対して導出されたGHG排出量をカーボンオフセットして商品として提供する。これにより、カーボンニュートラルの取り組みに協力できる保険を商品として提供できる。
【0053】
対象の品目は、eコマースプラットフォーム、eコマースソフトウェアツール、ラストワンマイルデリバリーサービスで提供されるサービスまたは製品でよい。これらのeコマースの商品に対して導出されたGHG排出量をカーボンオフセットして商品として提供する。これにより、カーボンニュートラルの取り組みに協力できるeコマースの商品を提供できる。
【0054】
対象の品目は、フライト、ホテル・旅館の滞在、自動車レンタル、電車、バスなどを含む旅行でよい。このような旅行におけるGHG排出量をカーボンオフセットして商品として提供する。これにより、カーボンニュートラルの取り組みに協力できるサスティバルナ旅行の商品を提供できる。
【0055】
対象の品目は、電車、バス、自動車などの通勤、出張、輸送、企業車両の移動でよい。それらの移動に伴うGHG排出量をカーボンオフセットする。
【0056】
対象の品目は、取引所、非代替トークンプラットフォーム、分散型ファイナンスプロトコル、または資産運用会社で提供されるサービスでよい。これらのサービスに対して導出されたGHG排出量をカーボンオフセットして、サービスを提供する。これにより、カーボンニュートラルの取り組みに協力できる金融サービスを提供できる。
【0057】
図5は、他の実施形態に係るGHG排出量導出システムの全体構成の一例を示す。GHG排出量導出システム10は、情報管理装置40、端末50、及びGHG排出量導出装置100を備える。GHG排出量導出システム10は、製品を構成する各部品のそれぞれの品目の温室効果ガスの排出量(GHG排出量)を導出する。製品は、商品の一例である。部品は、項目の一例である。製品は、電気機器、自動車などの複数の部品を用いて製造される工業製品でよい。商品は、製品のほか、サービス、証券などの権利、情報を含む。
【0058】
情報管理装置40は、製品を構成する各部品の品目の識別情報を管理する。各部品のそれぞれに割り当てられる品目は複数存在してよく、複数の品目からユーザが製品に用いる品目、すなわち商品に組み合わせる品目を選択してよい。端末50は、パーソナルコンピュータでよい。端末50は、ユーザからの指示を受け付けて、GHG排出量導出装置100に出力してよい。端末50は、ディスプレイを含み、GHG排出量導出装置100からの情報をディスプレイに表示させてよい。
【0059】
情報管理装置40は、例えば、
図6に示すように、製品Zを構成する部品として部品A、部品B、及び部品Cがあること、部品Aに割り当て可能な品目として品目a、品目b、及び品目cがあること、部品Bに割り当て可能な品目として品目d、及び品目eがあること、並びに部品Cに対して割り当て可能な品目として品目f、品目g、品目h、及び品目iがあることを示す部品情報を記憶する。
【0060】
GHG排出量導出装置100は、各部品について選択された各品目のGHG排出量を導出して、ユーザに提供する。
【0061】
受付部108は、GHG排出量を導出する製品を構成する各部品として使用する各品目の選択を受け付ける。取得部102は、対象の製品を構成する各部品の各品目の識別情報を情報管理装置40から取得する。受付部108は、取得部102により取得された各部品の各品目を選択可能にユーザに提示する。
【0062】
記憶部110は、各品目の識別情報と関連付けて、各品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量、及び各品目のライフサイクルアセスメントのイベントリ分析に従うライフサイクルの各段階におけるGHG排出量の一方を品目ごとに記憶する。
【0063】
図7は、記憶部110に記憶される部品ごとの各品目のGHG排出量の一例を示す。記憶部110は、各部品に割り当て可能な品目ごとに、カーボンフットプリントに従うGHG排出量、及び各品目のライフサイクルアセスメントのイベントリ分析に従うライフサイクルの各段階におけるGHG排出量の一方を記憶する。
【0064】
取得部102は、受付部108により受け付けられたGHG排出量を導出する部品ごとの各品目の識別情報を取得する。導出部106は、取得部102により取得されたそれぞれの識別情報に対応する各品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量及びライフサイクルイベントリに従うGHG排出量の一方に基づいて、各品目のそれぞれのGHG排出量を導出する。
【0065】
図8は、GHG排出量導出装置100によるGHG排出量の導出手順の一例を示すフローチャートである。
【0066】
受付部108は、製品を構成する複数の部品の中から対象の部品に割り当てる品目の選択を受け付ける(S200)。取得部102は、受け付けられた品目の識別情報を情報管理装置40から取得する(S202)。
【0067】
導出部106は、取得された識別情報に関連付けられたカーボンフットプリントに従うGHG排出量が記憶部110に登録されているか否かを判定する(S204)。導出部106は、カーボンフットプリントに従うGHG排出量が記憶部110に登録されている場合、カーボンフットプリントに従うGHG排出量を、対象の品目のGHG排出量として導出する(S210)。
【0068】
カーボンフットプリントに従うGHG排出量が記憶部110に登録されていない場合、導出部106は、対象の品目のライフサイクルイベントリに従うGHG排出量を特定し(S208)、特定されたGHG排出量を対象の品目のGHG排出量として導出する(S210)。
【0069】
次いで、導出部106は、受付部108がカーボンオフセット導出条件を受け付けたか否かを判定する(S212)。受付部108がカーボンオフセット導出条件を受け付けている場合、導出部106は、カーボンオフセット導出条件に従ってオフセット量を導出する。導出部106は、対象の品目のGHG排出量に対してカードオフセット導出条件に示される割合で乗じた量を、オフセット量として導出してよい。
【0070】
導出部106は、オフセット量で対象の品目のGHG排出量をオフセットして(S214)、オフセット後のGHG排出量を端末50に出力する(S116)。受付部108がカーボンオフセット導出条件を受け付けてなければ、ステップS210で導出されたGHG排出量を端末50に出力する(S220)。
【0071】
導出部106は、製品を構成する全ての部品についてGHG排出量を導出したか否かを判定して(S222)、全ての部品についてGHG排出量を導出してなければ、ステップS200以降の処理を繰り返す。
【0072】
導出部106は、各部品のGHG排出量を合計して、製品のGHG排出量を導出してよい。端末50は、各部品のそれぞれのGHG排出量、及び製品全体のGHG排出量をそれぞれディスプレイに表示させてよい。本実施形態によれば、ユーザは、GHG排出量を考慮しながら、各部品の品目を選択できる。
【0073】
受付部108は、部品ごとにカーボンオフセット導出条件を受け付けてもよいし、製品に対して1つのカーボンオフセット条件を受け付けてもよい。
【0074】
受付部108は、一度選択された品目の変更を受け付けてよい。取得部102は、受付部108が品目の変更を受け付けると、変更された品目に関連付けられた識別情報を取得してよい。導出部106は、記憶部110を参照して、変更された品目の識別情報に対応するカーボンフットプリントに従うGHG排出量及びライフサイクルイベントリに従うGHG排出量の一方に基づいて、変更された品目のGHG排出量を導出してよい。これにより、ユーザは、品目を変更することに応じて、製品のGHG排出量の変化を把握できる。
【0075】
図9は、本発明の複数の態様が全体的または部分的に具現化してよいコンピュータ1200の一例を示す。コンピュータ1200にインストールされたプログラムは、コンピュータ1200に、本発明の実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーションまたは当該装置の1または複数の「部」として機能させることができる。または、当該プログラムは、コンピュータ1200に当該オペレーションまたは当該1または複数の「部」を実行させることができる。当該プログラムは、コンピュータ1200に、本発明の実施形態に係るプロセスまたは当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ1200に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつかまたは全てに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU1212によって実行されてよい。
【0076】
本実施形態によるコンピュータ1200は、CPU1212、及びRAM1214を含み、それらはホストコントローラ1210によって相互に接続されている。コンピュータ1200はまた、通信インタフェース1222、入力/出力ユニットを含み、それらは入力/出力コントローラ1220を介してホストコントローラ1210に接続されている。コンピュータ1200はまた、ROM1230を含む。CPU1212は、ROM1230及びRAM1214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。
【0077】
通信インタフェース1222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。ハードディスクドライブが、コンピュータ1200内のCPU1212によって使用されるプログラム及びデータを格納してよい。ROM1230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ1200によって実行されるブートプログラム等、及び/またはコンピュータ1200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。プログラムが、CR-ROM、USBメモリまたはICカードのようなコンピュータ可読記録媒体またはネットワークを介して提供される。プログラムは、コンピュータ可読記録媒体の例でもあるRAM1214、またはROM1230にインストールされ、CPU1212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ1200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置または方法が、コンピュータ1200の使用に従い情報のオペレーションまたは処理を実現することによって構成されてよい。
【0078】
例えば、通信がコンピュータ1200及び外部デバイス間で実行される場合、CPU1212は、RAM1214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース1222に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース1222は、CPU1212の制御の下、RAM1214、またはUSBメモリのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、またはネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
【0079】
また、CPU1212は、USBメモリ等のような外部記録媒体に格納されたファイルまたはデータベースの全部または必要な部分がRAM1214に読み取られるようにし、RAM1214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU1212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
【0080】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU1212は、RAM1214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM1214に対しライトバックする。また、CPU1212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU1212は、第1の属性の属性値が指定される、条件に一致するエントリを当該複数のエントリの中から検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0081】
上で説明したプログラムまたはソフトウェアモジュールは、コンピュータ1200上またはコンピュータ1200近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワークまたはインターネットに接続されたサーバーシステム内に提供されるハードディスクまたはRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ1200に提供する。
【0082】
コンピュータ可読媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよい。その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読媒体は、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM(登録商標))、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(RTM)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0083】
コンピュータ可読命令は、1または複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコードまたはオブジェクトコードの何れかを含んでよい。ソースコードまたはオブジェクトコードは、従来の手続型プログラミング言語を含む。従来の手続型プログラミング言語は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、またはSmalltalk(登録商標)、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語または同様のプログラミング言語でよい。コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサまたはプログラマブル回路に対し、ローカルにまたはローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して提供されてよい。プロセッサまたはプログラマブル回路は、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく、コンピュータ可読命令を実行してよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0084】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0085】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0086】
10 排出量導出システム
30 POSシステム
40 情報管理装置
50 端末
100 排出量導出装置
102 取得部
106 導出部
108 受付部
110 記憶部
1200 コンピュータ
1210 ホストコントローラ
1212 CPU
1214 RAM
1220 入力/出力コントローラ
1222 通信インタフェース
1230 ROM
【手続補正書】
【提出日】2022-03-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
温室効果ガスの排出量(GHG排出量)を導出する対象の品目の識別情報を取得する取得部と、
各品目の識別情報と関連付けて、各品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量、及び各品目のライフサイクルアセスメントのイベントリ分析に従うライフサイクルの各段階におけるGHG排出量の一方を品目ごとに記憶する記憶部を参照して、前記取得部により取得された前記識別情報に対応する前記対象の品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量及びライフサイクルイベントリに従うGHG排出量の一方に基づいて、前記対象の品目のGHG排出量を導出する導出部と、
前記対象の品目のGHG排出量に対するカーボンオフセットの割合を示すオフセット導出条件を受け付ける受付部と
を備え、
前記導出部は、前記受付部により受け付けられた前記オフセット導出条件に示されるカーボンオフセットの割合を前記記憶部に記憶された前記対象の品目のGHG排出量で乗じた量を、前記記憶部に記憶された前記対象の品目のGHG排出量から減算することで、前記対象の品目のGHG排出量を導出する、GHG排出量導出装置。
【請求項2】
前記オフセット導出条件は、
前記カーボンオフセットの種類、前記カーボンオフセットの費用負担元、及び前記カーボンオフセットの費用の支払方法の少なくとも1つをさらに含む、請求項1に記載のGHG排出量導出装置。
【請求項3】
前記導出部は、前記記憶部に前記対象の品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量が記憶されている場合、前記対象の品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量に基づいて、前記対象の品目のGHG排出量を導出し、前記記憶部に前記対象の品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量が記憶されておらず、前記対象の品目のライフサイクルイベントリに従うGHG排出量が記憶されている場合、前記対象の品目のライフサイクルイベントリに従うGHG排出量に基づいて、前記対象の品目のGHG排出量を導出する、請求項1または2に記載のGHG排出量導出装置。
【請求項4】
ライフサイクルの各段階におけるGHG排出量は、
品目の資源採取、原料生産、品目生産、流通・消費、及び廃棄・リサイクルの少なくとも1つに起因するGHG排出量を含む、請求項1から3の何れか1つに記載のGHG排出量導出装置。
【請求項5】
ライフサイクルの各段階におけるGHG排出量は、対象の品目に関わる活動の主体が自ら導出した排出量を示すデータである一次データの適用および予め定められた排出原単位を示すデータである二次データに基づく推計の少なくとも1つに基づいて導出されるGHG排出量である、請求項1から4の何れか1つに記載のGHG排出量導出装置。
【請求項6】
前記取得部は、POSシステム、ERPシステム、及び金融系システムの少なくとも1つから前記対象の品目の識別情報を取得する、請求項1から5の何れか1つに記載のGHG排出量導出装置。
【請求項7】
温室効果ガスの排出量(GHG排出量)を導出する商品を構成する各項目として使用する各品目の選択を受け付ける受付部と、
前記受付部により受け付けられた各品目のそれぞれの識別情報を取得する取得部と、
各品目の識別情報のそれぞれと関連付けて、各品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量、及び各品目のライフサイクルアセスメントのイベントリ分析に従うライフサイクルの各段階におけるGHG排出量の一方を品目ごとに記憶する記憶部を参照して、前記取得部により取得されたそれぞれの前記識別情報に対応する前記各品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量及びライフサイクルイベントリに従うGHG排出量の一方に基づいて、前記各品目のそれぞれのGHG排出量を導出する導出部と
を備え、
前記受付部は、前記各品目のGHG排出量に対するカーボンオフセットの割合を示すオフセット導出条件を受け付け、
前記導出部は、前記受付部により受け付けられた前記オフセット導出条件に示される前記各品目のカーボンオフセットの割合を前記記憶部に記憶された前記各品目のGHG排出量のそれぞれで乗じた量を、前記記憶部に記憶された前記各品目のGHG排出量のそれぞれから減算することで、前記各品目のGHG排出量を導出する、GHG排出量導出装置。
【請求項8】
前記導出部は、前記各品目のそれぞれのGHG排出量に基づいて、前記商品のGHG排出量を導出する、請求項7に記載のGHG排出量導出装置。
【請求項9】
前記受付部は、選択された品目の変更を受け付け、
前記取得部は、前記受付部が品目の変更を受け付けると、変更された品目に関連付けられた識別情報を取得し、
前記導出部は、前記記憶部を参照して、前記変更された品目の前記識別情報に対応するカーボンフットプリントに従うGHG排出量及びライフサイクルイベントリに従うGHG排出量の一方に基づいて、前記変更された品目のGHG排出量を導出する、請求項7または8に記載のGHG排出量導出装置。
【請求項10】
前記オフセット導出条件は、
前記カーボンオフセットの種類、前記カーボンオフセットの費用負担元、及び前記カーボンオフセットの費用の支払方法の少なくとも1つを品目ごとにさらに含む、請求項7から9の何れか1つに記載のGHG排出量導出装置。
【請求項11】
ライフサイクルの各段階におけるGHG排出量は、
品目の資源採取、原料生産、品目生産、流通・消費、及び廃棄・リサイクルの少なくとも1つに起因するGHG排出量を含む、請求項7から10の何れか1つに記載のGHG排出量導出装置。
【請求項12】
ライフサイクルの各段階におけるGHG排出量は、対象の品目に関わる活動の主体が自ら導出した排出量を示すデータである一次データの適用および予め定められた排出原単位を示すデータである二次データに基づく推計の少なくとも1つに基づいて導出されるGHG排出量である、請求項7から11の何れか1つに記載のGHG排出量導出装置。
【請求項13】
温室効果ガスの排出量(GHG排出量)を導出する対象の品目の識別情報を取得する段階と、
各品目の識別情報と関連付けて、各品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量、及び各品目のライフサイクルアセスメントのイベントリ分析に従うライフサイクルの各段階におけるGHG排出量の一方を品目ごとに記憶する記憶部を参照して、前記取得する段階で取得された前記識別情報に対応する前記対象の品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量及びライフサイクルイベントリに従うGHG排出量の一方に基づいて、前記対象の品目のGHG排出量を導出する段階と、
前記対象の品目のGHG排出量に対するカーボンオフセットの割合を示すオフセット導出条件を受け付ける段階と
を備え、
前記導出する段階は、前記受け付ける段階で受け付けられた前記オフセット導出条件に示されるカーボンオフセットの割合を前記記憶部に記憶された前記対象の品目のGHG排出量で乗じた量を、前記記憶部に記憶された前記対象の品目のGHG排出量から減算することで、前記対象の品目のGHG排出量を導出する段階を含む、GHG排出量導出方法。
【請求項14】
温室効果ガスの排出量(GHG排出量)を導出する商品を構成する各項目として使用する各品目の選択を受け付ける段階と、
前記受け付ける段階で受け付けられた各品目のそれぞれの識別情報を取得する段階と、
各品目の識別情報のそれぞれと関連付けて、各品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量、及び各品目のライフサイクルアセスメントのイベントリ分析に従うライフサイクルの各段階におけるGHG排出量の一方を品目ごとに記憶する記憶部を参照して、前記取得する段階で取得されたそれぞれの前記識別情報に対応する前記各品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量及びライフサイクルイベントリに従うGHG排出量の一方に基づいて、前記各品目のそれぞれのGHG排出量を導出する段階と
を備え、
前記受け付ける段階は、前記各品目のGHG排出量に対するカーボンオフセットの割合を示すオフセット導出条件を受け付ける段階を含み、
前記導出する段階は、前記受け付ける段階で受け付けられた前記オフセット導出条件に示される前記各品目のカーボンオフセットの割合を前記記憶部に記憶された前記各品目のGHG排出量のそれぞれで乗じた量を、前記記憶部に記憶された前記各品目のGHG排出量のそれぞれから減算することで、前記各品目のGHG排出量を導出する段階を含む、GHG排出量導出方法。
【請求項15】
温室効果ガスの排出量(GHG排出量)を導出する対象の品目の識別情報を取得する段階と、
各品目の識別情報と関連付けて、各品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量、及び各品目のライフサイクルアセスメントのイベントリ分析に従うライフサイクルの各段階におけるGHG排出量の一方を品目ごとに記憶する記憶部を参照して、前記取得する段階で取得された前記識別情報に対応する前記対象の品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量及びライフサイクルイベントリに従うGHG排出量の一方に基づいて、前記対象の品目のGHG排出量を導出する段階と、
前記対象の品目のGHG排出量に対するカーボンオフセットの割合を示すオフセット導出条件を受け付ける段階と
をコンピュータに実行させ、
前記導出する段階は、前記受け付ける段階で受け付けられた前記オフセット導出条件に示されるカーボンオフセットの割合を前記記憶部に記憶された前記対象の品目のGHG排出量で乗じた量を、前記記憶部に記憶された前記対象の品目のGHG排出量から減算することで、前記対象の品目のGHG排出量を導出する段階を含む、プログラム。
【請求項16】
温室効果ガスの排出量(GHG排出量)を導出する標品を構成する各項目として使用する各品目の選択を受け付ける段階と、
前記受け付ける段階で受け付けられた各品目のそれぞれの識別情報を取得する段階と、
各品目の識別情報のそれぞれと関連付けて、各品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量、及び各品目のライフサイクルアセスメントのイベントリ分析に従うライフサイクルの各段階におけるGHG排出量の一方を品目ごとに記憶する記憶部を参照して、前記取得する段階で取得されたそれぞれの前記識別情報に対応する前記各品目のカーボンフットプリントに従うGHG排出量及びライフサイクルイベントリに従うGHG排出量の一方に基づいて、前記各品目のそれぞれのGHG排出量を導出する段階と
をコンピュータに実行させ、
前記受け付ける段階は、前記各品目のGHG排出量に対するカーボンオフセットの割合を示すオフセット導出条件を受け付ける段階を含み、
前記導出する段階は、前記受け付ける段階で受け付けられた前記オフセット導出条件に示される前記各品目のカーボンオフセットの割合を前記記憶部に記憶された前記各品目のGHG排出量のそれぞれで乗じた量を、前記記憶部に記憶された前記各品目のGHG排出量のそれぞれから減算することで、前記各品目のGHG排出量を導出する段階を含む、プログラム。